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特開2024-153158プログラム、サーバ、ユーザ端末、情報処理システムおよび情報処理方法
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  • 特開-プログラム、サーバ、ユーザ端末、情報処理システムおよび情報処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153158
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ、ユーザ端末、情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20241022BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066875
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】520434950
【氏名又は名称】株式会社スマートバンク
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】湯川 晟
(72)【発明者】
【氏名】森口 貴之
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB65
5L055BB65
(57)【要約】
【課題】 給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供する、プログラム、サーバ、ユーザ端末、情報処理システムおよび情報処理方法を得る。
【解決手段】 サーバ(2)は、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定する給与振込判定部(221)と、給与用口座のユーザが給与用口座を管理するためのユーザ端末3から予め送信されて記憶部(23)に記憶された送金設定情報を、記憶部(23)から取得する送金設定情報取得部(222)と、給与振込がなされたと判定された場合、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する送金実行部(223)と、を備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定する給与振込判定部と、
前記給与用口座のユーザが前記給与用口座を管理するためのユーザ端末から予め送信されて記憶部に記憶された送金設定情報を、前記記憶部から取得する送金設定情報取得部と、
前記給与振込がなされたと判定された場合、前記送金設定情報に従って、前記給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する送金実行部と、を備えるサーバとして機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、
前記送金実行部は、前記送金設定情報が示す、給与の種類ごとに予め定められた前記送金先口座と金額とに基づき、前記送金処理を実行する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを、
前記送金実行部は、定期給与、賞与、または、その他の給与の種類を給与振込時の摘要情報に基づいて判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、
前記給与振込判定部は、前記給与用口座への入金が前記給与振込によるものであるか否かを、前記給与用口座の設定時に登録された前記給与用口座のユーザの勤務先の情報に基づいて判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記給与振込判定部は、前記給与用口座への入金が前記給与振込によるものであるか否かを、前記給与用口座への過去の給与振込時に前記給与用口座のユーザが登録したカテゴリ情報に基づいて判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記給与振込判定部は、前記給与用口座として設定された前記給与振込のみを入金とする給与専用口座に対し入金があった場合に、前記給与振込がなされたと判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、
給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座のユーザが前記給与用口座を管理するためのユーザ端末であって、
前記給与用口座に対する給与振込がなされた場合に、前記給与用口座の残高から、どの送金先口座へどの金額の送金処理をすべきかを示す送金設定情報を、前記給与用口座を管理するサーバに送信するための操作情報を取得する操作情報取得部と、
前記操作情報を取得すると、前記送金設定情報を前記サーバに送信する、送金設定情報送信部と、を備えるユーザ端末として機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプログラムを実行するサーバ。
【請求項9】
請求項7に記載のプログラムを実行するユーザ端末。
【請求項10】
請求項8に記載のサーバと、
請求項9に記載のユーザ端末と、を備えた
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
サーバが実行する情報処理方法であって、
給与振込判定部が、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定するステップと、
送金設定情報取得部が、前記給与用口座のユーザが前記給与用口座を管理するためのユーザ端末から予め送信されて記憶部に記憶された送金設定情報を、前記記憶部から取得するステップと、
送金実行部が、前記給与振込がなされたと判定された場合、前記送金設定情報に従って、前記給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行するステップと、を備えた
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、サーバ、ユーザ端末、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キャッシュレス決済の普及または送金サービスの多様化が進む中、いわゆる「給与デジタル払い」の導入が進められている。給与デジタル払いにより、従業員等の給与の受取者(以下「給与受取者」という。)は、自身の勤務先の企業等の給与の支払者(以下「給与支払者」という。)に対し、自身の給与の全部または一部の金額を、資金移動業者が提供する当該給与受取者の口座に振込むように指定することが可能になる。
以下、資金移動業者が提供する口座(以下「資金移動口座」という。)であって、かつ、給与受取者によって指定され、給与デジタル払いに利用される口座のことを「給与用口座」という。また、給与デジタル払いを利用する給与受取者を「ユーザ」ともいう。なお、「給与デジタル払い」とは、より正確には「賃金」のデジタル払いであるが、ここでは、「給与」を「賃金」と同義として扱う。
【0003】
ところで、特許文献1には、金融機関の口座に給与振り込みがなされるユーザ(給与受取者)が、給与の前払いにより資金を調達可能な給与前払いシステムが記載されている。この給与前払いシステムは、ユーザの口座に対して給与振込が所定の期間なされていると判断し、ユーザからの給与前払い要求を受け付けると、ユーザの口座に給与の前払いとして第1の金額の振込を行う、給与前払いシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6870126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
給与受取者が複数の口座を利用している場合、各口座への給与振込の金額を、給与受取者が柔軟に変更できる仕組があれば、給与受取者にとって利便性が高い。
例えば、給与デジタル払いを利用する給与受取者(ユーザ)に支給される毎月の給与25万円について、通常の月には、銀行口座に10万円、給与用口座に15万円の振込が行われているところ、ある月に、毎月の給与に加え賞与50万円が支給される場合、ユーザは、賞与50万円のうち所定の額を銀行口座への振込としたいと望むことがある。また、例えば、銀行口座からの支出が多くなってきた場合、ユーザは、毎月の銀行口座への振込額を増加させたいと望むこともある。
【0006】
これに対し、従来、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更するための技術を提供できていないという課題があった。例えば、特許文献1に記載される技術も、上記の課題が考慮されたものではなく、その解決手段を提供するものではない。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供する、プログラム、サーバ、ユーザ端末、情報処理システムおよび情報処理方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るプログラムは、当該プログラムを実行するコンピュータを、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定する給与振込判定部と、給与用口座のユーザが給与用口座を管理するためのユーザ端末から予め送信されて記憶部に記憶された送金設定情報を、記憶部から取得する送金設定情報取得部と、給与振込がなされたと判定された場合、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する送金実行部と、を備えるサーバとして機能させるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムを実行するコンピュータは、給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定し、ユーザ端末から予め送信されて記憶部に記憶された送金設定情報を記憶部から取得し、給与振込がなされたと判定された場合、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する。これにより、本発明に係るプログラムは、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図2】実施の形態1に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1に係るユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図4】サーバまたはユーザ端末の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】送金設定操作の一例を示す画面図である。
図6】実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
(情報処理システム)
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成を示す図である。図1において、情報処理システム1は、サーバ2およびユーザ端末3が、ネットワーク4を介して接続されたシステムである。ネットワーク4としては、既存の電気通信回線を利用できる。ネットワーク4は、例えば、インターネットである。サーバ2およびユーザ端末3は、ネットワーク4を介して互いに通信可能である。
情報処理システム1は、ユーザAおよびユーザAの勤務先である企業等の給与支払者に、給与デジタル払いのサービスを提供する。
【0012】
給与デジタル払いに利用される給与用口座は、資金移動口座であって、かつ、ユーザA等の給与受取者によって給与の入金先として指定された口座である。
給与デジタル払いのサービスを受けようとするユーザAは、予め、資金移動業者に対して所定の口座開設手続きを行い、ユーザAの氏名等を口座名義とする資金移動口座を開設しておく。開設された資金移動口座には、例えば、その資金移動口座に固有のIDが付与される。そして、ユーザAは、ユーザAの勤務先である企業等の給与支払者に対して、開設済みの資金移動口座のIDを特定する等して、その資金移動口座を給与用口座として指定するとともに、給与の全額または一部の額をその給与用口座に振込むように指定するための、給与用口座指定手続きを行う。
【0013】
また、資金移動業者が、プリペイドカード等の前払式支払手段発行者でもある場合は、給与デジタル払いに利用される給与用口座は、予めユーザAによって開設されていた、プリペイドカード用の口座自体であってもよいし、プリペイドカード用の口座と関連付けられた他の資金移動口座であってもよい。
なお、給与用口座として指定可能なプリペイドカード用の口座は、資金移動口座としての役割も有する口座である。
【0014】
サーバ2は、給与用口座に対し給与振込がなされたことを判定し、給与用口座のユーザAが給与用口座を管理するためのユーザ端末3から予め送信されて記憶部23(後述)に記憶された送金設定情報を、記憶部23から取得し、給与振込がなされたと判定された場合、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する。
【0015】
サーバ2は、通常、資金移動業者によって管理または利用されるものであり、ユーザA等のユーザが行った口座開設手続きによって開設された1または複数の資金移動口座を管理するとともに、それらの資金移動口座のうち、ユーザA等によって指定され、給与デジタル払いに利用される資金移動口座である1または複数の給与用口座を管理するものである。
サーバ2により行われる給与用口座を含む資金移動口座の管理には、資金移動口座の開設、資金移動口座に対して行われる入金処理もしくは送金処理、または、それらの入金処理もしくは送金処理等に伴うによる残高の管理が含まれ得る。
【0016】
また、サーバ2が、前払式支払手段発行者でもある資金移動者によって、管理または利用される場合、サーバ2は、プリペイドカードの口座を管理するものであってもよい。
なお、サーバ2は、物理的に1台のサーバで構成されていてもよく、複数台のサーバで構成されていてもよい。
サーバ2の詳細については、後述する。
【0017】
ユーザ端末3は、ユーザA等の給与用口座のユーザが、自身の給与用口座を管理するための端末装置である。ユーザ端末3は、ネットワーク4を介してサーバ2と通信可能な端末装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPC(Personal Computer)である。以下では、ユーザ端末3が、スマートフォンであるものとする。ユーザ端末3からサーバ2へのアクセスは、例えば、サーバ2が提供するAPI(Application Programming Interface)にアクセスすることにより行われる。
【0018】
ユーザ端末3は、ユーザAから操作を受けて、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への予め設定された金額の送金を示す送金設定情報を生成し、サーバ2に送信することができる。サーバ2は、ユーザ端末3から送金設定情報を取得すると、対象となる給与用口座のID(以下「給与用口座ID」という。)と紐づけて、送金設定情報を記憶部23に記憶させる。
また、ユーザ端末3は、ユーザAから操作を受けて、給与用口座に対する入金を指示する情報、給与用口座から他の口座等への送金を指示する情報を、サーバ2等に送信することができる。サーバ2は、ユーザ端末3からこれらの指示を受けると、入金処理または送金処理を行う。ユーザAは、これらのようなユーザ端末3の機能を利用して、少なくとも、サーバ2によって管理されている自身の給与用口座を管理することができる。
ユーザ端末3の詳細については、後述する。
【0019】
(サーバの詳細)
図2は、サーバ2の構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ2は、通信部21、演算部22および記憶部23を備える。通信部21は、ネットワーク4(図2において、ネットワーク4は示していない)を介して、ユーザ端末3と通信を行う。
通信部21は、例えば、LTE、3G、4Gまたは5Gなどの通信方式によるモバイル通信が可能な通信装置である通信部を有するユーザ端末3との間で、ネットワーク4を介して通信可能である。
【0020】
演算部22は、サーバ2の全体動作を制御する。演算部22は、給与振込判定部221、送金設定情報取得部222、および、送金実行部223の各機能を備える。演算部22が送金処理用アプリケーションを実行することで、演算部22により、給与振込判定部221、送金設定情報取得部222、および、送金実行部223の各機能が実現される。送金処理用アプリケーションは、ユーザ端末3からの送金設定情報を随時取得できるように、常時起動している。
【0021】
記憶部23は、サーバ2として機能するコンピュータが備える記憶装置であり、HDD(Hard Disk Drive)もしくはSSD(Solid State Drive)等のストレージ、または、図4のメモリ103等を含むものである。
なお、記憶部23は、サーバ2がアクセス可能なものであればよく、サーバ2の外部に設けられていてもよい。
【0022】
記憶部23は、送金処理用アプリケーションを記憶し、演算部22の演算処理に用いるデータを記憶する。記憶部23には、例えば、ユーザAを特定する情報、ユーザAの給与用口座を特定する情報(給与用口座ID)、および、ユーザAに対する給与の送金設定情報が対応付けて記憶されている。また、いわゆるSaaS(Software as a Service)の態様でネットワーク4を通じてユーザ端末3に給与送金の設定機能を提供するために、サーバ2が送金設定用アプリケーションを実行する場合、記憶部23には、送金設定用アプリケーションも記憶される。
【0023】
(給与振込判定部)
給与振込判定部221は、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定する。
給与用口座は、ユーザAが給与支払者に対して給与用口座指定手続きを行うことによって給与用口座として指定され、また、他の資金移動口座とは異なり送金設定情報が紐づけられ得るものの、給与用口座は、通常の資金移動口座としての役割も有するものであるため、給与用口座には給与以外の資金が入金されることがある。
したがって、サーバ2は、給与用口座に対する入金があった場合に、給与振込判定部221によって、その入金が給与振込によるものであるか否かを判定する必要がある。
【0024】
(給与振込か否かの判定例1)
給与振込判定部221は、例えば、給与用口座への入金が給与振込によるものであるか否かを、給与用口座の設定時に登録された給与用口座のユーザAの勤務先の情報に基づいて判定(以下「判定例1」という。)してもよい。
ユーザAの勤務先の企業等が、ユーザAの給与用口座への給与の振込を行う方法としては、例えば、当該企業等が有する銀行口座(以下「企業銀行口座」という。)から給与用口座へと給与振込としての入金を行う方法、または、その企業等が、給与用口座を提供する資金移動業者と同じ者が提供する資金移動口座(以下「企業資金移動口座」という。)を開設し、企業資金移動口座から給与用口座へ送金する方法があり得る。
【0025】
いずれの方法であっても、例えば、企業銀行口座を管理する銀行システム(不図示)とサーバ2との連携を行う際、または、企業等が企業資金移動口座を開設する際に、ユーザAの勤務先の名称等を含む勤務先の情報は、サーバ2によって自動的に取得され得るか、または、サーバ2を管理もしくは利用する資金移動業者によって取得され得る。
取得された勤務先の情報は、給与用口座IDと紐づけて、記憶部23に記憶される。給与振込判定部221は、ある給与用口座IDを有する給与用口座への入金を行った者が、記憶部23において、その給与用口座IDと紐づけて記憶された勤務先の情報に対応する者であると、その入金が給与振込によるものであると判定する。
なお、ユーザAの勤務先として、複数の企業等が存在する場合、記憶部23には、1つの給与用口座IDと紐づけて、複数の企業等それぞれについての複数の勤務先の情報が記憶され得る。
【0026】
(給与振込か否かの判定例2)
給与振込判定部221は、給与用口座への入金が給与振込によるものであるか否かを、給与用口座への過去の給与振込時に給与用口座のユーザAが登録したカテゴリ情報に基づいて判定(以下「判定例2」という。)してもよい。カテゴリ情報は、給与用口座に対して行われた入金処理、または、送金処理のそれぞれについて、例えば、ユーザAがユーザ端末3を操作することによって、付与された情報である。
ユーザAは、ユーザ端末3を利用した給与用口座の管理の1つとして、給与用口座に対して過去に行われた入金処理および送金処理の履歴を、サーバ2の記憶部23から取得して、表示させることができる。ユーザ端末3は、ユーザAから履歴を表示させる操作を受けると、サーバ2にアクセスし、履歴取得要求を送信する。履歴取得要求には、給与用口座IDが少なくとも含まれる。また、履歴取得要求には、ユーザAによって指定された履歴取得の対象となる期間(例えば、過去1か月等)を示す情報が含まれていてもよい。
【0027】
ユーザ端末3は、サーバ2から履歴を取得すると、履歴を例えばリスト形式で表示し、リスト中の各入金処理の履歴に、その入金処理の日付または日時と入金を行った者の名称と入金額を併せて表示し、各送金処理の履歴に、その送金処理の日付または日時と送金先の者の名称と送金額を併せて表示する。
【0028】
また、ユーザ端末3は、リスト中の各入金処理の履歴と各送金処理の履歴と併せて、カテゴリ選択を可能とするプルダウンメニューまたはカテゴリ入力を可能とする記入欄を表示する。ユーザAは、プルダウンメニューまたは記入欄を利用して、カテゴリ情報を入力することができる。例えば、選択可能なカテゴリには、少なくとも「給与」を示すカテゴリが含まれる。ユーザAは、一部の履歴のみにカテゴリを付与してもよいし、全部の履歴にカテゴリを付与してもよい。
【0029】
ユーザ端末3は、ユーザAによって、カテゴリを付与する操作および付与したカテゴリを確定する操作がなされると、サーバ2にアクセスして、各入金処理の履歴と各送金処理の履歴と紐づけて、それぞれの履歴に付与されたカテゴリを示すカテゴリ情報を送信する。
サーバ2は、ユーザ端末3から、カテゴリ情報を取得すると、それぞれの履歴に付与されたカテゴリを示すカテゴリ情報を記憶部23に記憶させるとともに、少なくとも「給与」を示すカテゴリが付与された入金処理に関して、入金を行った者の名称を、給与用口座IDと紐づけて記憶部23に記憶させる。
なお、ユーザAの勤務先として、複数の企業等が存在する場合、記憶部23には、1つの給与用口座IDと紐づけて、複数の企業等それぞれの名称が記憶され得る。
【0030】
給与振込判定部221は、ある給与用口座IDを有する給与用口座への入金を行った者が、記憶部23において、その給与用口座IDと紐づけて記憶された名称に対応する者であると、その入金が給与振込によるものであると判定する。
【0031】
給与振込判定部221は、判定例1および判定例2の両方を利用して、入金が給与振込によるものであるか否かを判定してもよい。判定例1および判定例2の両方を利用する判定方法としては、いずれかの判定例に基づく判定結果が、入金が給与振込によるものであることを示す場合は、入金が給与振込によるものであると判定する方法、または、両方の判定例に基づく判定結果が、入金が給与振込によるものであることを示す場合にのみ、入金が給与振込によるものであると判定する方法等がある。
なお、給与振込判定部221は、履歴に含まれる入金金額または日時と、入金要求が示す入金額または日時を利用して、入金要求が給与振込か否かを判定してもよい。
また、給与振込判定部221は、銀行システムから、後述の給与振込指示情報を取得する場合に、給与振込指示情報に含まれる摘要情報に基づいて入金が給与振込か否かを判定してもよい。
また、給与振込判定部221は、判定例1または判定例2を利用した判定と摘要情報を利用した判定を両方行い、いずれか一方の判定において給与振込と判定されれば最終的に給与振込と判定してもよいし、両方の判定において給与振込と判定された場合のみ最終的に給与振込と判定してもよい。
また、給与振込判定部221は、企業等が給与振込用に企業資金移動口座を有しているのであれば、その企業資金移動口座からの入金要求による入金を給与給与振込と判定してもよい。
【0032】
(給与振込か否かの判定例3)
給与振込判定部221は、給与用口座として設定された給与振込のみを入金とする給与専用口座に対し入金があった場合に、給与振込がなされたと判定(以下「判定例3」という。)してもよい。
判定例1において示したとおり、例えば、企業銀行口座を管理する銀行システムとサーバ2との連携を行う際、または、企業等が企業資金移動口座を開設する際に、ユーザAの勤務先の名称等を含む勤務先の情報は、サーバ2によって自動的に取得され得るか、または、サーバ2を管理もしくは利用する資金移動業者によって取得され得る。そして、取得された勤務先の情報は、給与用口座IDと紐づけて、記憶部23に記憶される。
なお、判定例3においても、ユーザAの勤務先として、複数の企業等が存在する場合、記憶部23には、1つの給与用口座IDと紐づけて、複数の企業等それぞれについての複数の勤務先の情報が記憶され得る。
【0033】
判定例3の場合、サーバ2は、ある給与用口座IDを有する給与専用口座に対して、入金要求があると、まず、その入金要求が、記憶部23において、その給与用口座IDと紐づけて記憶された名称に対応する者からの要求であるか否かを判定することを前提とする。
サーバ2は、入金要求が、給与用口座IDと紐づけて記憶された名称に対応する者からの要求ではないと判定した場合、入金処理の実行を拒否する。一方、サーバ2は、入金要求が、給与用口座IDと紐づけて記憶された名称に対応する者からの要求であると判定した場合、入金処理を実行する。入金要求が、給与用口座IDと紐づけて記憶された名称に対応する者からの要求である場合、給与振込と判定することが妥当だからである。
または、判定例3の場合、サーバ2は、銀行システムから、後述の給与振込指示情報を取得する場合に、給与振込指示情報に含まれる摘要情報に基づいて入金が給与振込か否かを判定し、給与振込と判定された場合にのみ、入金処理を実行するものであることを前提としてもよい。
また、判定例3の場合、サーバ2は、上述の名称を利用した判定と摘要情報を利用した判定を両方行い、いずれか一方の判定において給与振込と判定されれば入金処理を行うことを前提としてもよいし、両方の判定において給与振込と判定された場合のみ入金処理を行うことを前提としてもよい。
また、判定例3の場合、サーバ2は、企業等が給与振込用に企業資金移動口座を有しているのであれば、その企業資金移動口座からの入金要求のみを許容することを前提としてもよい。
また、判定例3の場合、サーバ2は、履歴に含まれる入金金額または日時と、入金要求が示す入金額または日時を利用して、入金要求が給与振込か否かを判定して、給与振込と判定された場合のみ入金要求を許容することを前提としてもよい。
【0034】
給与振込判定部221は、給与専用口座へ入金があった場合は、給与振込がなされたと判定する。
なお、例えば、サーバ2は、すべての給与用口座を給与専用口座として管理するものであってもよいし、給与受取者が口座開設手続きを行う際または口座開設後に、資金移動口座を給与専用口座とするか否かを選択でき、給与受取者が資金移動口座を給与専用口座とすることを選択した場合のみ、サーバ2は、その資金移動口座を、給与専用口座として管理するものであってもよい。
【0035】
給与振込判定部221は、給与用口座に給与振込がなされたと判定すると、給与振込がなされたことを示す情報(以下「給与振込情報」という。)を、送金実行部223に出力する。また、給与振込判定部221は、給与用口座に給与振込がなされたと判定すると、給与振込情報と送金設定情報取得部222および送金実行部223の両方に出力してもよい。給与振込情報には、例えば、給与用口座IDと、給与振込の金額とが含まれる。
【0036】
また、給与振込判定部221は、上述のように給与振込情報を、送金実行部223に出力することに加え、給与用口座に給与振込がなされたと判定されたか否かにかかわらず、給与用口座に入金があったことを示す情報(以下「入金有り情報」という)を、送金設定情報取得部222に出力してもよい。入金有り情報には、例えば、給与用口座IDが含まれる。
なお、例えば「給与振込判定部221が、ある情報を、送金実行部223に出力する」という場合、給与振込判定部221が、その情報を、記憶部23を経由して送金実行部223に取得させることも含む。以下、「出力する」という表現は、同様の意味を有する表現として使用される。
【0037】
(送金設定情報取得部)
送金設定情報取得部222は、給与用口座のユーザAが給与用口座を管理するためのユーザ端末3から予め送信されて記憶部23に記憶された送金設定情報を、記憶部23から取得する。
上述のように、ユーザ端末3は、ユーザAから操作を受けて、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への予め設定された金額の送金を示す送金設定情報を生成し、サーバ2に送信することができる。サーバ2は、ユーザ端末3から送金設定情報を取得すると、対象となる給与用口座の給与用口座IDと紐づけて、送金設定情報を記憶部23に記憶させる。このように、記憶部23には、送金設定情報が予め記憶され得る。
なお、ユーザ端末3から送金設定情報を取得して、対象となる給与用口座の給与用口座IDと紐づけて、送金設定情報を記憶部23に記憶させる機能は、送金設定情報取得部222が有していてもよい。
【0038】
送金設定情報取得部222は、例えば、給与振込判定部221から給与振込情報を取得すると、給与振込情報に含まれた給与用口座IDに基づき、その給与用口座IDと紐づけて記憶部23に記憶された送金設定情報を読み出して取得する。
また、送金設定情報取得部222は、例えば、給与振込判定部221から入金有り情報を取得すると、給与振込情報に含まれた給与用口座IDに基づき、その給与用口座IDと紐づけて記憶部23に記憶された送金設定情報を読み出して取得するものであってもよい。
送金設定情報取得部222は、記憶部23から送金設定情報を取得すると、取得した送金設定情報を送金実行部223に出力する。
【0039】
(送金実行部)
送金実行部223は、給与振込がなされたと判定された場合、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する。
送金設定情報には、少なくとも、送金先口座に固有のID(以下「送金先口座ID」という。)と、送金先口座に送金すべき金額示す情報(以下「送金額情報」という。)が含まれる。1つの給与用口座に対して設定される送金先口座の数は、1つでも複数でもよい。送金先として設定される送金先口座が複数である場合、送金設定情報には、複数の送金先口座それぞれの送金先口座IDが含まれる。送金設定情報には、1または複数の送金先口座IDのそれぞれに紐づけた送金額情報が含まれる。
また、給与用口座に対して設定される送金先口座は、給与用口座以外の口座であって、給与用口座の名義(ユーザAの氏名等)と同一の名義の口座であれば、任意の口座であってよい。
【0040】
送金額情報としては、例えば、具体的な金額のみが設定される場合、特定の条件が満たされた場合に条件に応じた金額が設定される場合、または、特定の条件が満たされた場合に具体的な金額が設定される場合等がある。
特定の条件とは、例えば、給与用口座に給与振込がなされた後の、給与用口座の残高が予め定められた金額(以下「設定残高上限金額」という。)を超えた場合等を示す情報である。この場合の送金額情報は、例えば、設定残高上限金額を超えた分の金額を、送金額情報と紐づけられた振込先口座IDが示す振込先口座に送金することを指示する情報であってもよいし、予め定められた具体的な金額を、送金額情報と紐づけられた振込先口座IDが示す振込先口座に送金することを指示する情報であってもよい。
また、特定の条件とは、例えば、給与用口座への給与振込による入金額が、予め定められた金額(以下「設定入金上限金額」という。)を超えた場合を示す情報であってもよい。この場合の送金額情報は、例えば、設定入金上限金額を超えた分の金額を、送金額情報と紐づけられた振込先口座IDが示す振込先口座に送金することを指示する情報であってもよいし、予め定められた具体的な金額を、送金額情報と紐づけられた振込先口座IDが示す振込先口座に送金することを指示する情報であってもよい。
【0041】
また、送金設定情報は、特定の条件として給与の種類が設定され、給与の種類ごとに、送金先口座IDと送金額情報としての金額とが紐づけて設定されているものであってもよい。この場合、送金実行部223は、送金設定情報が示す、給与の種類ごとに予め定められた送金先口座と金額とに基づき、送金処理を実行する。
【0042】
送金実行部223は、定期給与、賞与、または、その他の給与の種類を、例えば、給与振込時の摘要情報に基づいて判定する。
サーバ2が銀行システムから給与振込を指示する情報(以下「給与振込指示情報」という)を取得する場合、給与振込指示情報には、給与の種類を示す摘要情報が含まれている。給与の種類を示す摘要情報は、例えば、「定期給与」、「賞与」、または、その他の給与を示す、「その他給与」、「退職金」、「出張費用」もしくは「立替費用」等のテキスト情報である。送金実行部223は、給与振込指示情報に含まれる摘要情報に基づいて、振込まれた給与の種類を判定し、送金設定情報と判定した給与の種類とに基づき、判定された給与の種類に対して設定された送金先口座に、判定された給与の種類に対して設定された金額を送金する。
【0043】
また、摘要情報に、定期給与、賞与、または、その他の給与を示す情報が含まれておらず、送金実行部223が当該摘要情報に基づいて給与の種類を判定できない場合もあり得る。
この場合、送金実行部223は、給与振込指示情報において指定された給与振込日が毎月の定期給与振込日(毎月一定の日)と同一またはその1日違い程度であり、かつ、振込金額が毎月の定期給与と同程度の金額であれば、振込まれた給与が定期給与である、と判断してもよい。同様に、送金実行部223は、給与振込指示情報において指定された給与振込日が、所定の月の賞与振込日(所定の月における一定の日)と同一またはその1日違い程度であり、かつ、振込金額が前回の同月の賞与と同程度の金額であれば、振込まれた給与が賞与である、と判定してもよい。
また、送金実行部223は、この判定手法によって、ある月のある入金について定期給与との判断が1回なされた後に、同じ月に再度定期給与との判断がなされ得る入金があった場合は、2回目以降のそのような入金に対しては、「その他給与」と判定してもよい。賞与についても同様である。
送金実行部223は、過去に給与の種類が判定された場合の情報が記憶部23に記憶されている場合、このような判定を行うことができる。
【0044】
(ユーザ端末3の詳細)
図3は、ユーザ端末3の構成を示すブロック図である。図3に示すように、ユーザ端末3は、通信部31、演算部32、表示部33、操作部34、および、記憶部35を備える。
【0045】
通信部31は、他の機器との通信を行うための通信インタフェースである。通信部31は、例えば、LTE、3G、4Gまたは5Gなどの通信方式によるモバイル通信が可能な通信装置であり、ネットワーク4(図3ではネットワーク4は示していない)を介して、サーバ2等の他の機器(図3には図示していない)と通信を行う。また、通信部31は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信手段を備えていてもよい。
【0046】
演算部32は、ユーザ端末3の全体動作を制御する。演算部32は、操作情報取得部321および送金設定情報送信部322の各機能を備える。送金設定用アプリケーションがユーザ端末3にインストールされている場合、演算部32が送金設定用アプリケーションを実行することで、演算部32により、操作情報取得部321および送金設定情報送信部322の各機能が実現される。また、送金設定用アプリケーションがサーバ2において実行されるものである場合、演算部32がサーバ2からの指示を受けることで、演算部32により、操作情報取得部321および送金設定情報送信部322の各機能が実現される。
【0047】
表示部33は、ユーザ端末3が備える表示装置である。表示部33は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electroluminescence)表示装置である。
【0048】
操作部34は、ユーザ端末3が備える表示部33の画面表示に対する操作を受け付ける入力装置である。例えば、ユーザ端末3がスマートフォンまたはタブレット端末である場合、操作部34は、表示部33の画面と一体に設けられたタッチパネルである。また、ユーザ端末3がPCである場合は、操作部34は、例えばマウスまたはキーボードである。
記憶部35は、ユーザ端末3として機能するコンピュータが備える記憶装置であり、HDDもしくはSSD等のストレージ、または、図4のメモリ103等を含むものである。記憶部35は、送金設定用アプリケーションを記憶し、演算部32の演算処理に用いるデータを記憶する。なお、記憶部35は、ユーザ端末3がアクセス可能なものであればよく、ユーザ端末3の外部に設けられていてもよい。
【0049】
(操作情報取得部)
操作情報取得部321は、給与用口座に対する給与振込がなされた場合に、給与用口座の残高から、どの送金先口座へどの金額の送金処理をすべきかを示す送金設定情報を、給与用口座を管理するサーバ2に送信するための操作情報を取得する。
操作情報取得部321は、操作部34がユーザAによる送金設定情報の入力操作および入力内容の決定操作を受け付けると、操作部34から、当該入力操作および決定操作を示す操作情報を取得する。以下、入力操作および決定操作を合わせて「送金設定操作」という。送金設定操作は、送金設定情報の内容を決定し、送金設定情報をサーバ2に送信するために、ユーザAが、ユーザ端末3の操作部34に対して行う操作である。
操作情報取得部321は、取得した操作情報を、送金設定情報送信部に出力する。
【0050】
図5を参照して、ユーザAが行う送金設定操作の具体例について説明する。図5は、送金設定操作の一例を示す画面図である。
ユーザAがユーザ端末3の操作部34を使用して、まず、送金設定操作用の画面を表示するための操作を行うことで、ユーザ端末3は、例えば、図4の左端の画面33Aを表示部33に表示する。送金設定操作用の画面33Aは、ユーザAの給与振込先を管理するための管理画面でもある。画面33Aには、そのことを示す「給与振込先の管理」の文字列が表示されている。
【0051】
また、画面33Aには、定期給与として給与用口座に振込まれた金額のうち、ユーザAが直近3ヶ月に使用した額の1ヶ月平均が12,345円であり、賞与として給与用口座に振込まれた金額のうち、使用した額の1回の賞与あたりの平均が200,000円であることが表示されている。なお、その他の給与として給与用口座に振込まれた金額は過去にないため、その使用額の過去平均は空欄となっている。
ユーザAは、これらの金額を参考に、給与用口座に給与振込がなされた際に、給与用口座にどの程度の金額を残すか、または、給与用口座に給与振込がなされた際に、送金先口座にどの程度の金額を振込むか、言い換えれば、送金先口座にどの程度の金額を送金するかを、設定することができる。
以下、送金先口座は、ユーザA名義の銀行口座であるとする。
【0052】
さらに、画面33Aには、「振込先の設定」ボタンが表示されている。ユーザAが「振込先の設定」ボタンをタップ操作すると、ユーザ端末3は、表示部33に、図4の左から2番目の画面33Bを表示する。
画面33Bには、「給与の振込先を管理する」等の文字が、ボタン331B~333Bとともに表示されている。ボタン331Bには、「銀行口座に移す額を決める」という文字が表示されており、ボタン332Bには、「この給与用口座に残す額を決める」という文字が表示されており、ボタン333Bには、「キャンセル」という文字が表示されている。
ユーザAは、ボタン331Bをタップ操作することにより、銀行口座に移す金額を設定するための画面33Cを表示させることができ、ボタン332Bをタップ操作することにより、給与用口座に残す金額を設定する図示しない画面を表示させることができる。また、ユーザAは、ボタン333Bをタップ操作することにより、振込先の設定をキャンセルして、画面表示を、例えば、画面33Aが表示される前の状態に戻すことができる。
【0053】
ユーザAがボタン331Bをタップ操作すると、ユーザ端末3は、図4の左から3番目の画面33Cを表示部33に表示する。画面33Cには、「銀行口座へ自動送金する金額」の文字とともに、自動送金する金額の表示欄331Cが表示されている。
なお、ユーザAがボタン332Bをタップ操作した場合に表示される図示しない画面は、画面33Cと類似の画面であり、両画面が異なるのは、表示欄331Cが「この給与用口座に残す金額」の文字とともに表示される点のみである。
【0054】
また、画面33Cには、テンキー332C、ボタン333C、および、ボタン334Cが表示されている。ボタン333Cには、「入力金額に設定」という文字が表示され、ボタン332Bには、「全額に設定」という文字が表示されている。
ユーザAがボタン332Bをタップ操作すると、操作情報取得部321は、給与用口座に振込まれる給与の全額を銀行口座に自動送金することを示す操作情報を取得する。
【0055】
一方、ユーザAがテンキー332Cをタップ操作すると、表示欄331Cには、銀行口座へ自動送金を要望する金額が表示される。ユーザAは、表示欄331Cを参照し、銀行口座に送金する金額を確認できる。ユーザAが銀行口座へ自動送金する金額を確認後、さらに、ボタン333Cをタップ操作すると、操作情報取得部321は、表示欄331Cに表示された金額情報に加え、この金額が設定される銀行口座のID(送金先口座ID)が含まれる操作情報を取得する。
操作情報取得部321は、操作情報を取得すると、取得した操作情報を送金設定情報送信部322に出力する。
【0056】
(送金設定情報送信部)
送金設定情報送信部322は、操作情報取得部321から操作情報を取得すると、送金設定情報をサーバ2に送信する。
送金設定情報送信部322は、操作情報取得部321から操作情報を取得すると、取得した操作情報に基づき送金設定情報を生成し、生成した送金設定情報をサーバ2に送信する。上述のとおり、送金設定情報には、少なくとも、送金先口座IDと送金額情報が含まれる。
【0057】
なお、ユーザAがボタン332Bをタップ操作した場合に表示される画面において、ユーザAが、テンキー332Cをタップ操作して表示欄331Cに金額を表示させた上で、ボタン333Cをタップ操作すると、送金先設定情報には、例えば、上述の設定上限金額として表示欄331Cに表示された金額が設定される。この場合、振込まれた給与のうち、給与用口座の残高が設定上限金額を超える分の金額が、銀行口座に送金される。また、送金先設定情報には、設定上限金額が設定されることに代えて、振込まれた給与のうち、表示欄331Cに表示された金額が給与用口座に残され、同金額を超えた分の金額が、銀行口座に送金されるような特定の条件等が設定されてもよい。
【0058】
また、ユーザAがボタン331Bをタップ操作した場合に表示される画面33Cを操作して、銀行口座に送金する金額を定額に指定した場合、通常は、給与用口座に振込まれた給与のうち、指定された定額の金額が銀行口座に送金されるが、仮に、振込まれた給与の額が指定された定額の金額を下回る場合、例えば、振込まれた給与の全額までが、銀行口座に送金され得る。または、同様の状況において、振込まれた給与の額が指定された定額の金額を下回る場合、振込まれた給与と、給与振込前の残高とから、可能な限り、指定された定額の金額が銀行口座に送金されるような設定であってもよい。振込まれた給与の額が指定された定額の金額を下回る場合に、上記のうちいずれの扱いになるかは、図5に示された画面33A~33Cの少なくとも1つの画面において表示されることが望ましい。
【0059】
(プログラム)
図4は、サーバ2またはユーザ端末3の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。例えば、サーバ2の機能は演算部22により実現される。演算部22は、ハードウェア構成として通信インタフェース100、入出力インタフェース101、プロセッサ102およびメモリ103を有する。演算部22が備える給与振込判定部221、送金設定情報取得部222および送金実行部223の各機能は、これらのハードウェア構成によって実現される。
【0060】
通信インタフェース100は、通信部21によって、ネットワーク4を介して、ユーザ端末3から受信されたデータをプロセッサ102へ出力し、プロセッサ102が生成したデータを、ネットワーク4を介してユーザ端末3へ送信する。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、記憶部23に対するデータの読み書きを制御する。
【0061】
給与振込判定部221、送金設定情報取得部222および送金実行部223の各機能を実現するためのアプリケーションプログラム(送金処理用アプリケーション)は、メモリ103に記憶されている。メモリ103は、例えば、サーバ2として機能するコンピュータが備える半導体メモリである。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して記憶部23からメモリ103にロードしたプログラムを実行する。これにより、プロセッサ102は、給与振込判定部221、送金設定情報取得部222および送金実行部223の各機能を実現する。
【0062】
また、ユーザ端末3の機能は、演算部32により実現される。演算部32は、ハードウェア構成として、通信インタフェース100、入出力インタフェース101、プロセッサ102およびメモリ103を有する。演算部32が備える、操作情報取得部321および送金設定情報送信部322の各機能は、これらのハードウェア構成により実現される。
【0063】
通信インタフェース100は、通信部31により、ネットワーク4を介して各機器から受信されたデータをプロセッサ102へ出力し、プロセッサ102が生成したデータを、ネットワーク4を介して各機器へ送信する。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、表示部33の表示を制御し、操作部34から操作情報を取得する。
【0064】
送金設定用アプリケーションがユーザ端末3にインストールされている場合、操作情報取得部321および送金設定情報送信部322の各機能を実現するためのアプリケーションプログラム(送金設定用アプリケーション)は、メモリ103に記憶されている。メモリ103は、例えば、スマートフォンに搭載された半導体メモリである。
【0065】
送金設定用アプリケーションがユーザ端末3にインストールされている場合、プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して記憶部35からメモリ103にロードされたプログラムを実行する。これにより、プロセッサ102は、操作情報取得部321および送金設定情報送信部322の各機能を実現する。
【0066】
(情報処理方法)
図6は、実施の形態1に係るサーバ2が実行する情報処理方法を示すフローチャートである。サーバ2が送金処理等を行うための送金処理用アプリケーションは、ユーザ端末3からの送金設定情報を随時取得できるように、常時起動している。
給与振込判定部221が、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定する(ステップST1)。給与振込がなされなかったと判定した場合(ステップST1;NO)、図6の一連の処理が終了され、再度、ステップST1からの処理が繰り返される。
【0067】
例えば、給与振込がなされたと判定された場合(ステップST1;YES)、送金設定情報取得部222が、送金設定情報を記憶部23から取得する(ステップST2)。
さらに、給与振込がなされたと判定された場合、送金実行部223が、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する(ステップST3)。
【0068】
なお、上述のとおり、送金設定情報取得部222によるステップST2の送金設定情報の取得は、給与振込がなされたと判定されたか否かにかかわらず、給与用口座への振込がある場合には常に行われてもよい。その際、給与振込判定部221によるステップST1の給与振込がなされたことの判定と、送金設定情報取得部222によるステップST2の送金設定情報の取得とは、並行して行われてもよい。
【0069】
以上のように、実施の形態1に係るサーバ2は、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対して、給与振込がなされたことを判定する給与振込判定部221と、給与用口座のユーザAが給与用口座を管理するためのユーザ端末3から予め送信されて記憶部23に記憶された送金設定情報を、記憶部23から取得する送金設定情報取得部222と、給与振込がなされたと判定された場合、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する送金実行部223と、を備える。
したがって、コンピュータをサーバ2として機能させる実施の形態1のプログラム(送金処理用アプリケーション)は、当該コンピュータによって実行されることで、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供できる。
【0070】
上述のとおり、給与デジタル払いを利用するユーザ等の給与受取者が複数の口座を利用している場合、各口座への給与振込の金額を、給与受取者が柔軟に変更できる仕組があれば、給与受取者にとって利便性が高い。ユーザが給与支払者に対して、給与振込先の口座の設定を変更する手続きを行うことも可能であるが、通常、このような手続は煩雑であり、ユーザにとっての利便性に欠ける。例えば、このような手続きは、給与支払者である企業等の人事部門または総務部門などを通じて行う必要があり、また、そもそも出社している際にしか手続きができない場合もあるなど、ユーザが気軽に設定できないことが想定される。これに対し、実施の形態1のプログラム(送金処理用アプリケーション)を実行するサーバ2を利用することで、ユーザは、ユーザ端末3を使用して送金設定情報をサーバ2送信するだけで、任意のタイミングで、各口座への給与振込の金額を柔軟に変更できる。
なお、サーバ2は、実際には、一旦、給与用口座に振込まれた給与のうち一部または全部を、送金先口座に送金するものであるが、この送金は、給与用口座に給与が振込まれると自動的に行われるものであるため、ユーザからみれば、給与が、給与用口座と送金先口座とに分けて振込まれるのと同様な効果がある。
【0071】
実施の形態1に係るサーバ2は、送金実行部223は、送金設定情報が示す、給与の種類ごとに予め定められた送金先口座と金額とに基づき、送金処理を実行するものであってもよい。
この場合、コンピュータをサーバ2として機能させる実施の形態1に係るプログラム(送金処理用アプリケーション)は、当該コンピュータによって実行されることで、送金設定情報が示す、給与の種類ごとに予め定められた送金先口座と金額とに基づき、送金処理を実行できる。したがって、ユーザは、支給される給与の種類に応じて、各口座への給与振込の金額を柔軟に設定できる。
【0072】
実施の形態1に係るサーバ2において、送金実行部223は、定期給与、賞与、または、その他の給与の種類を給与振込時の摘要情報に基づいて判定するものであってもよい。このサーバ2は、給与の種類を判定することができる。
この場合、コンピュータをサーバ2として機能させる実施の形態1に係るプログラム(送金処理用アプリケーション)は、当該コンピュータによって実行されることで、給与の種類を、定期給与、賞与、または、その他の給与の種類に分けて判定できる。したがって、ユーザは、支給される給与の種類が、定期給与であるか、賞与であるか、その他の給与であるかに応じて、各口座への給与振込の金額を柔軟に設定できる。
【0073】
実施の形態1に係るサーバ2において、給与振込判定部221は、給与用口座への入金が給与振込によるものであるか否かを、給与用口座の設定時に登録された給与用口座のユーザAの勤務先の情報に基づいて判定するものであってもよい。
給与用口座は、ユーザが給与支払者に対して給与用口座指定手続きを行うことによって給与用口座として指定され、また、他の資金移動口座とは異なり送金設定情報が紐づけられ得るものの、給与用口座は、通常の資金移動口座としての役割も有するものであるため、給与用口座には給与以外の資金が入金されることがある。したがって、サーバ2は、給与用口座に対する入金があった場合に、その入金が給与振込によるものであるか否かを判定する必要がある。
この場合の、コンピュータをサーバ2として機能させる実施の形態1に係るプログラム(送金処理用アプリケーション)は、当該コンピュータによって実行されることで、給与用口座への入金が給与振込によるものであるか否かを、給与用口座の設定時に登録された給与用口座のユーザAの勤務先の情報に基づいて判定できる。
【0074】
実施の形態1に係るサーバ2において、給与振込判定部221は、給与用口座への入金が給与振込によるものであるか否かを、給与用口座への過去の給与振込時に給与用口座のユーザが登録したカテゴリ情報に基づいて判定するものであってもよい。
この場合、コンピュータをサーバ2として機能させる実施の形態1に係るプログラム(送金処理用アプリケーション)は、当該コンピュータによって実行されることで、給与用口座への入金が給与振込によるものであるか否かを、給与用口座への過去の給与振込時に給与用口座のユーザが登録したカテゴリ情報に基づいて判定できる。
【0075】
実施の形態1に係るサーバ2において、給与振込判定部221は、給与用口座として設定された給与振込のみを入金とする給与専用口座に対し入金があった場合に、給与振込がなされたと判定するものであってもよい。
この場合、コンピュータをサーバ2として機能させる実施の形態1に係るプログラム(送金処理用アプリケーション)は、当該コンピュータによって実行されることで、給与用口座への入金が給与振込によるものであるか否かについて、給与用口座として設定された給与振込のみを入金とする給与専用口座に対し入金があった場合に、給与振込がなされたと判定できる。
【0076】
実施の形態1に係るユーザ端末3は、給与用口座に対する給与振込がなされた場合に、給与用口座の残高から、どの送金先口座へどの金額の送金処理をすべきかを示す送金設定情報を、給与用口座を管理するサーバ2に送信するための操作情報を取得する操作情報取得部321と、操作情報を取得すると、送金設定情報をサーバ2に送信する、送金設定情報送信部322と、を備える。
したがって、コンピュータをユーザ端末3として機能させる実施の形態1のプログラム(送金設定用アプリケーション)は、当該コンピュータによって実行されることで、サーバ2と協働して、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供できる。
【0077】
実施の形態1に係るプログラム(送金処理用アプリケーション)を実行するサーバは、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供できる。
【0078】
実施の形態1に係るプログラム(送金設定用アプリケーション)を実行するユーザ端末3は、サーバ2と協働して、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供できる。
【0079】
実施の形態1に係る情報処理システム1は、上述のようなサーバ2と、ユーザ端末3と、を備える。この情報処理システム1は、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供できる。
【0080】
実施の形態1に係る情報処理方法は、給与振込判定部221が、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定するステップST1と、送金設定情報取得部222が、給与用口座のユーザが給与用口座を管理するためのユーザ端末3から予め送信されて記憶部23に記憶された送金設定情報を、記憶部23から取得するステップST2と、送金実行部223が、給与振込がなされたと判定された場合、送金設定情報に従って、給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行するステップST3と、を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理方法は、給与デジタル払いのユーザに対し、ユーザが利用する複数の口座への給与振込の金額を、当該ユーザが柔軟に変更できる技術を提供できる。
【符号の説明】
【0081】
1 情報処理システム、2 サーバ、3 ユーザ端末、4 ネットワーク、21,31 通信部、22,32 演算部、23,35 記憶部、33 表示部、33A,33B,33C 画面、34 操作部、100 通信インタフェース、101 入出力インタフェース、102 プロセッサ、103 メモリ、221 給与振込判定部、222 送金設定情報取得部、223 送金実行部、321 操作情報取得部、322 送金設定情報送信部、331B,332B,333B,333C,334C ボタン、331C 表示欄、332C テンキー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定する給与振込判定部と、
前記給与用口座のユーザが前記給与用口座を管理するためのユーザ端末から予め送信されて記憶部に記憶された送金設定情報を、前記記憶部から取得する送金設定情報取得部と、
前記給与振込がなされたと判定された場合、前記送金設定情報に従って、前記給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行する送金実行部と、を備えるサーバとして機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、
前記送金実行部は、前記送金設定情報が示す、給与の種類ごとに予め定められた前記送金先口座と金額とに基づき、前記送金処理を実行する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを、
前記送金実行部は、定期給与、賞与、または、その他の給与の種類を給与振込時の摘要情報に基づいて判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、
前記給与振込判定部は、前記給与用口座への入金が前記給与振込によるものであるか否かを、前記給与用口座の設定時に登録された前記給与用口座のユーザの勤務先の情報に基づいて判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記給与振込判定部は、前記給与用口座への入金が前記給与振込によるものであるか否かを、前記給与用口座への過去の給与振込時に前記給与用口座のユーザが登録したカテゴリ情報に基づいて判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記給与振込判定部は、前記給与用口座として設定された前記給与振込のみを入金とする給与専用口座に対し入金があった場合に、前記給与振込がなされたと判定する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータを、
前記送金実行部は、前記送金設定情報が示す、複数の前記送金先口座と、当該複数の前記送金先口座のそれぞれに紐づけられた金額とに基づき、前記送金処理を実行する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記送金実行部は、前記送金設定情報が示す、前記ユーザの銀行口座である前記送金先口座への、前記送金処理を実行する、
前記サーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプログラムを実行するサーバ。
【請求項10】
請求項に記載のサーバと、
前記給与用口座のユーザが前記給与用口座を管理するためのユーザ端末であって、前記給与用口座に対する給与振込がなされた場合に、前記給与用口座の残高から、どの送金先口座へどの金額の送金処理をすべきかを示す前記送金設定情報を、前記サーバに送信するための操作情報を取得する操作情報取得部と、前記操作情報を取得すると、前記送金設定情報を前記サーバに送信する、送金設定情報送信部とを備えるユーザ端末と、を備え
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
サーバが実行する情報処理方法であって、
給与振込判定部が、給与デジタル払いに利用される口座である給与用口座に対し、給与振込がなされたことを判定するステップと、
送金設定情報取得部が、前記給与用口座のユーザが前記給与用口座を管理するためのユーザ端末から予め送信されて記憶部に記憶された送金設定情報を、前記記憶部から取得するステップと、
送金実行部が、前記給与振込がなされたと判定された場合、前記送金設定情報に従って、前記給与用口座の残高から予め設定された送金先口座への、予め設定された金額の送金処理を実行するステップと、を備え
ことを特徴とする情報処理方法。