IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図1
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図2
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図3
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図4
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図5
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図6
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図7
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図8
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図9
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図10
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図11
  • 特開-慣性センサー、および慣性計測装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153193
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】慣性センサー、および慣性計測装置
(51)【国際特許分類】
   G01P 15/08 20060101AFI20241022BHJP
   G01P 15/125 20060101ALN20241022BHJP
【FI】
G01P15/08 102B
G01P15/125 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066947
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】小林 知永
(57)【要約】
【課題】電気的接続の信頼性の高い慣性センサーを提供すること。
【解決手段】慣性センサー100は、支持基板1と、支持基板1に対向する蓋2と、支持基板1と蓋2との間に設けられる素子部3と、を備え、支持基板1または蓋2は、素子部3に接合される貫通電極71と、貫通電極71の周囲に設けられ、素子部3に接合される固定部61と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に対向する蓋と、
前記基板と前記蓋との間に設けられる素子部と、を備え、
前記基板または前記蓋は、
前記素子部に接合される電極と、
前記電極の周囲に設けられ、前記素子部に接合される固定部と、を有する、
慣性センサー。
【請求項2】
前記固定部は、前記電極を囲む、
請求項1に記載の慣性センサー。
【請求項3】
前記固定部は、
前記電極の周囲に設けられた溝を有する、
請求項1に記載の慣性センサー。
【請求項4】
前記電極の一部は前記溝に露出する
請求項3に記載の慣性センサー。
【請求項5】
前記固定部は、
前記電極の周囲に設けられた膜を有する、
請求項1に記載の慣性センサー。
【請求項6】
前記固定部と前記素子部との接合強度は、
前記電極と前記素子部との接合強度より高い、
請求項1に記載の慣性センサー。
【請求項7】
前記電極は、前記基板または前記蓋を貫通する貫通電極である、
請求項1に記載の慣性センサー。
【請求項8】
基板と、
前記基板に対向する蓋と、
前記基板と前記蓋との間に設けられる素子部と、を備え、
前記基板または前記蓋は、
前記素子部に接合される電極と、
前記電極に沿うように設けられ、前記素子部に接合される固定部と、を有し、
前記固定部と前記素子部との接合強度は、
前記電極と前記素子部との接合強度より高い、
慣性センサー。
【請求項9】
基板と、
前記基板に対向する蓋と、
前記基板と前記蓋との間に設けられる素子部と、を備え、
前記蓋は、
前記素子部に接合される電極と、
前記電極に沿うように設けられ、前記素子部に接合される固定部と、を有する、
慣性センサー。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の慣性センサーを備えた慣性計測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、慣性センサー、および、当該慣性センサーを備えた慣性計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
加速度、角速度などを測定する慣性センサーとしては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
特許文献1に記載の慣性センサーは、デバイス基板と、シリコンキャップウエハーと、デバイス基板とシリコンキャップウエハーとの間に配置されたデバイス層とを有し、デバイス層に設けられた可動構造体の変位に基づいて、加速度、角速度などを測定する。
具体的には、可動構造体の角度または位置の変位に基づく静電容量の変化を、デバイス層に設けられた固定電極、梁、可動接続電極および固定接続電極を経て、シリコンキャップウエハーに設けられた信号処理回路層および入出力電極を介して、外部に出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-329704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の慣性センサーは、デバイス層の固定接続電極とシリコンキャップウエハーの信号処理回路層との間を、接合強度に優れた金属-シリコン共晶接合によって接合することで、デバイス層とシリコンキャップウエハーとの電気的接続の信頼性を担保している。
しかしながら、より高い信頼性を実現するために、さらなる改善が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一態様に係る慣性センサーは、基板と、前記基板に対向する蓋と、前記基板と前記蓋との間に設けられる素子部と、を備え、前記基板または前記蓋は、前記素子部に接合される電極と、前記電極の周囲に設けられ、前記素子部に接合される固定部と、を有する。
【0006】
本願の一態様に係る慣性センサーは、基板と、前記基板に対向する蓋と、前記基板と前記蓋との間に設けられる素子部と、を備え、前記基板または前記蓋は、前記素子部に接合される電極と、前記電極に沿うように設けられ、前記素子部に接合される固定部と、を有し、前記固定部と前記素子部との接合強度は、前記電極と前記素子部との接合強度より高い。
【0007】
本願の一態様に係る慣性センサーは、基板と、前記基板に対向する蓋と、前記基板と前記蓋との間に設けられる素子部と、を備え、前記蓋は、前記素子部に接合される電極と、前記電極に沿うように設けられ、前記素子部に接合される固定部と、を有する。
【0008】
本願の一態様に係る慣性計測装置は、上記に記載の慣性センサーを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る慣性センサーの平面図。
図2図1のA-A線に沿う慣性センサーの断面図。
図3】変形例1に係る慣性センサーの部分拡大平面図。
図4図3のB-B線に沿う慣性センサーの部分拡大断面図。
図5】変形例2に係る慣性センサーの部分拡大平面図。
図6図5のC-C線に沿う慣性センサーの部分拡大断面図。
図7】変形例3に係る慣性センサーの部分拡大断面図。
図8】変形例4に係る慣性センサーの部分拡大断面図。
図9】実施形態2に係る慣性センサーの平面図。
図10図9のD-D線に沿う慣性センサーの断面図。
図11】慣性計測装置の概略構成を示す分解斜視図。
図12】慣性センサーが実装された基板の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
また、以下では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸およびZ軸とし、X軸に平行な方向をX軸方向、Y軸に平行な方向をY軸方向、Z軸に平行な方向をZ軸方向とも言う。また、各軸の矢印方向先端側をプラス側とも言い、反対側をマイナス側とも言う。また、以下では、Z軸方向に見ることを平面視とも言い、Z軸を含む断面に対してY軸方向から見ることを断面視とも言う。
【0011】
さらに、以下の説明において、例えば基板に対して、「基板上に」との記載は、基板の上に接して配置される場合、基板の上に他の構造物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接して配置され、一部が他の構造物を介して配置される場合のいずれかを表すものとする。また、例えば「基板の上面」との記載は、基板のZ軸方向プラス側の面、を示すものとする。また、例えば「基板の下面」との記載は、基板のZ軸方向マイナス側の面、を示すものとする。
【0012】
1.実施形態1
実施形態1に係る慣性センサー100の概略構成について、図1および図2を参照して説明する。
図1は、実施形態1に係る慣性センサー100を模式的に示す平面図である。図2は、図1におけるA-A線での断面図である。なお、図1では、説明の便宜上、蓋2を透明化している。
【0013】
慣性センサー100は、可動フレーム21の変位による物理量の変化を、静電容量の変化として検出する物理量センサーである。本実施形態において慣性センサー100は、可動フレーム21の変位に基づいて、Y軸方向の加速度Ayを測定する加速度センサーである。
【0014】
図2に示すように、慣性センサー100は、支持基板1と、支持基板1に接合される蓋2と、支持基板1と蓋2との間に設けられる素子部3とを有する。
【0015】
1.1.支持基板
支持基板1は、上面側に、凹部からなるキャビティー1cと、凸部からなるマウント部15、第1マウント部16a、および第2マウント部16bとを有する。
本実施形態において、支持基板1は、シリコン基板からなり、シリコン基板をパターニングすることで形成することができる。なお、支持基板1は、ガラス基板やセラミックス基板を用いることもできる。
【0016】
1.2.蓋
蓋2は、下面側に、凹部からなるキャビティー2cと、凸部からなる固定部61とを有する。また、蓋2は、上面側に、電極パッド81,82,83を有する。
固定部61には、蓋2の上面から下面を貫通する貫通電極71,72,73が設けられる。換言すると、固定部61は、貫通電極71,72,73に沿うように、もしくは、隣り合って設けられる。
貫通電極71,72,73は、それぞれ素子部3に接合され、電極パッド81,82,83と素子部3とを電気的に接続する。
【0017】
本実施形態において、蓋2は、ガラス基板からなり、ガラス基板をパターニングすることで形成することができる。なお、蓋2は、シリコン基板やセラミックス基板を用いることもできる。
【0018】
固定部61と素子部3とは、機械的接合である陽極接合によって接合される。換言すると、貫通電極71,72,73の周りは、固定部61によって、素子部3に固定される。
このように、固定部61と素子部3とを、接合強度の高い陽極接合によって、接合することで、貫通電極71,72,73と素子部3との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0019】
また、固定部61によって、貫通電極71,72,73の周りを隙間なく、囲むことで、貫通電極71,72,73と素子部3との電気接点が、密閉され、製造工程で使用されるガスや薬液が、電気接点に影響を及ぼすことを回避できる。
【0020】
なお、固定部61と素子部3とは、接着剤によって接合してもよい。ただし、接着剤を起因としたガスの発生によって、センサー特性に影響が出ることが懸念されるため、固定部61と素子部3とは、陽極接合に代表される機械的接合によって接合することがより好ましい。
【0021】
貫通電極71は、接点71tにおいて、素子部3に接合され、素子部3と電気的に接続される。また、貫通電極71と電極パッド81とは、間に配線を介して、電気的に接続されていてもよい。
【0022】
貫通電極72は、接点72tにおいて、素子部3に接合され、素子部3と電気的に接続される。また、貫通電極72と電極パッド82とは、間に配線を介して、電気的に接続されていてもよい。
【0023】
貫通電極73は、接点73tにおいて、素子部3に接合され、素子部3と電気的に接続される。また、貫通電極73と電極パッド83とは、間に配線を介して、電気的に接続されていてもよい。
【0024】
1.3.素子部
素子部3は、支持基板1と蓋2との間に設けられる。
素子部3は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされたシリコン基板からなり、シリコン基板をパターニングすることで形成することができる。
素子部3は、可動電極部、固定電極部、および可動電極部と固定電極部とからなる検出部を含み、可動電極部、固定電極部、および検出部は、キャビティー1cとキャビティー2cとからなる収容空間Sに設けられる。
【0025】
1.3.1.可動電極部
図1に示すように、可動電極部は、可動フレーム21、第1櫛歯可動電極22a、第2櫛歯可動電極22b、第3櫛歯可動電極22c、第4櫛歯可動電極22d、第1バネ部28a、第2バネ部28b、第1中継部25a、第2中継部25b、導電部41、および配線51a,51bを含む。これら各部は、一体に形成され、電気的に繋がっている。
【0026】
導電部41は、マウント部15の上面に接合される。
第1中継部25aは、第1マウント部16aの上面に接合される。第2中継部25bは、第2マウント部16bの上面に接合される。
【0027】
導電部41の上面は、第1接点41aと第1接合面41cとを有する。
第1接点41aは、貫通電極71の接点71tに接合され、導電部41は、第1接点41aを介して、貫通電極71に電気的に接続される。
第1接合面41cは、固定部61の接合面61cに、陽極接合によって接合される。
【0028】
導電部41の第1接合面41cと固定部61の接合面61cとが陽極接合されることで、貫通電極71の接点71tと導電部41の第1接点41aとの接合が維持される。換言すると、貫通電極71の接点71tと導電部41の第1接点41aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0029】
したがって、導電部41の第1接合面41cと固定部61の接合面61cとの接合強度は、貫通電極71の接点71tと導電部41の第1接点41aとの接合強度よりも高い。なお、接合強度の高低は、単位面積当たりの接合強度を比較する。本明細書において、接合強度について記述する場合は、同様である。
【0030】
第1接合面41cは、第1接点41aの周りを囲む。このように固定部61によって、貫通電極71の周りを隙間なく囲むことで、貫通電極71の接点71tと導電部41の第1接点41aとが接合された電気接点が、密閉され、製造工程で使用されるガスや薬液が、電気接点に影響を及ぼすことを回避できる。
【0031】
可動フレーム21は、第1バネ部28aと第2バネ部28bとによって、Y軸方向に沿って揺動可能に保持される。可動フレーム21は、平面視で、四角形の枠部21Fを有する。
【0032】
枠部21Fは、第1辺21a、第2辺21b、第3辺21c、および第4辺21dを含み、第1バネ部28aは、枠部21Fの第1辺21aと第1中継部25aとの間に設けられる。また、第2バネ部28bは、枠部21Fの第3辺21cと第2中継部25bとの間に設けられる。
【0033】
第1櫛歯可動電極22a、第2櫛歯可動電極22b、第3櫛歯可動電極22c、および第4櫛歯可動電極22dは、それぞれ可動電極腕23と可動電極指24とを有する。
【0034】
第1櫛歯可動電極22aおよび第3櫛歯可動電極22cにおいて、可動電極腕23は、枠部21Fの第2辺21bからX軸方向プラス側に延在するように設けられる。また、可動電極指24は、可動電極腕23からY軸方向プラス側に延在するように設けられる。
【0035】
第2櫛歯可動電極22bおよび第4櫛歯可動電極22dにおいて、可動電極腕23は、枠部21Fの第4辺21dからX軸方向マイナス側に延在するように設けられる。また、可動電極指24は、可動電極腕23からY軸方向マイナス側に延在するように設けられる。
【0036】
1.3.2.固定電極部
固定電極部は、第1固定フレーム11a、第2固定フレーム11b、第3固定フレーム11c、第4固定フレーム11d、第1櫛歯固定電極12a、第2櫛歯固定電極12b、第3櫛歯固定電極12c、第4櫛歯固定電極12d、導電部42,43、および配線52a,52b,52c,52dを含む。
【0037】
導電部42,43は、マウント部15の上面に、それぞれ陽極接合によって接合される。
第1固定フレーム11aおよび第2固定フレーム11bは、第1マウント部16aの上面に接合される。第3固定フレーム11cおよび第4固定フレーム11dは、第2マウント部16bの上面に接合される。
【0038】
導電部42の上面は、第2接点42aと第2接合面42cとを有する。
第2接点42aは、貫通電極72の接点72tに接合され、導電部42は、第2接点42aを介して、貫通電極72に電気的に接続される。
第2接合面42cは、固定部61の接合面61cに、陽極接合によって接合される。
【0039】
導電部42の第2接合面42cと固定部61の接合面61cとが陽極接合されることで、貫通電極72の接点72tと導電部42の第2接点42aとの接合が維持される。換言すると、貫通電極72の接点72tと導電部42の第2接点42aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0040】
したがって、導電部42の第2接合面42cと固定部61の接合面61cとの接合強度は、貫通電極72の接点72tと導電部42の第2接点42aとの接合強度よりも高い。
【0041】
第2接合面42cは、第2接点42aの周りを囲む。このように固定部61によって、貫通電極72の周りを隙間なく囲むことで、貫通電極72の接点72tと導電部42の第2接点42aとが接合された電気接点が、密閉され、製造工程で使用されるガスや薬液が、電気接点に影響を及ぼすことを回避できる。
【0042】
導電部43の上面は、第3接点43aと第3接合面43cとを有する。
第3接点43aは、貫通電極73の接点73tに接合され、導電部43は、第3接点43aを介して、貫通電極73に電気的に接続される。
第3接合面43cは、固定部61の接合面61cに、陽極接合によって接合される。
【0043】
導電部43の第3接合面43cと固定部61の接合面61cとが陽極接合されることで、貫通電極73の接点73tと導電部43の第3接点43aとの接合が維持される。換言すると、貫通電極73の接点73tと導電部43の第3接点43aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0044】
したがって、導電部43の第3接合面43cと固定部61の接合面61cとの接合強度は、貫通電極73の接点73tと導電部43の第3接点43aとの接合強度よりも高い。
【0045】
第3接合面43cは、第3接点43aの周りを囲む。このように固定部61によって、貫通電極73の周りを隙間なく囲むことで、貫通電極73の接点73tと導電部43の第3接点43aとが接合された電気接点が、密閉され、製造工程で使用されるガスや薬液が、電気接点に影響を及ぼすことを回避できる。
【0046】
第1櫛歯固定電極12a、第2櫛歯固定電極12b、第3櫛歯固定電極12c、および第4櫛歯固定電極12dは、それぞれ固定電極腕13と固定電極指14とを有する。
固定電極腕13と可動電極腕23とは、Y軸方向に所定のギャップを空けて対向する。
固定電極指14と可動電極指24とは、X軸方向に所定のギャップを空けて対向する。
【0047】
1.3.3.検出部
検出部は、第1櫛歯可動電極22aと第1櫛歯固定電極12aとからなる第1検出部、第2櫛歯可動電極22bと第2櫛歯固定電極12bとからなる第2検出部、第3櫛歯可動電極22cと第3櫛歯固定電極12cとからなる第3検出部、および第4櫛歯可動電極22dと第4櫛歯固定電極12dとからなる第4検出部を含む。
第1検出部、第2検出部、第3検出部、および第4検出部は、それぞれY軸方向の加速度Ayを検出する。
【0048】
慣性センサー100は、Y軸方向マイナス側の加速度が生じたときは、第1検出部および第3検出部において、可動電極腕23と固定電極腕13とのギャップが小さくなると共に可動電極指24と固定電極指14との対向面積が増加し、第2検出部および第4検出部において、可動電極腕23と固定電極腕13とのギャップが大きくなると共に可動電極指24と固定電極指14との対向面積が減少する。
【0049】
また、Y軸方向プラス側の加速度が生じたときは、第1検出部および第3検出部において、可動電極腕23と固定電極腕13とのギャップが大きくなると共に第1検出部および第3検出部において可動電極指24と固定電極指14との対向面積が減少し、第2検出部および第4検出部において、可動電極腕23と固定電極腕13とのギャップが小さくなると共に可動電極指24と固定電極指14との対向面積が増加する。
【0050】
したがって、本実施形態の慣性センサー100は、第1検出部および第3検出部での対向面積の増加または減少と、第2検出部および第4検出部での対向面積の減少または増加とを、静電容量の変化として検出することで、Y軸方向プラス側及びY軸方向マイナス側の加速度を検出できる。およびまたは、第1検出部および第3検出部でのギャップの縮小または拡大と、第2検出部および第4検出部でのギャップの拡大または縮小とを、静電容量の変化として検出することで、Y軸方向プラス側及びY軸方向マイナス側の加速度を検出できる。
【0051】
1.4.変形例
前述した実施形態は多様に変形され得る。以下に具体的な変形の態様を例示する。
【0052】
1.4.1.変形例1
図3は、変形例1に係る慣性センサーの部分拡大平面図であり、図1において、導電部41,42,43に対応する部分を拡大した図である。図4は、図3のB-B線に沿う慣性センサーの部分拡大断面図である。
【0053】
変形例1に係る慣性センサー100において、導電部41は、第1接点41aと第1接合面41cとの間に、未固定部41bを有する。
未固定部41bは、固定部61に設けられた溝63と対向する部分であり、固定部61と導電部41とが接合していない部分である。
溝63は、貫通電極71が設けられたコンタクトホールにおいて、接合面61c側の径が大きくなった部分である。溝63は、貫通電極71の側面の一部を溝63内に露出する。
【0054】
未固定部41bは、好適には、第1接点41aの周りを囲む。換言すると、溝63は、貫通電極71の周りに連続して形成される。なお、未固定部41bおよび溝63には、貫通電極71の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0055】
このように、未固定部41bを、貫通電極71との電気接点である第1接点41aの周りに設けることによって、固定部61を介して電気接点に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0056】
導電部42は、第2接点42aと第2接合面42cとの間に、未固定部42bを有する。
未固定部42bは、固定部61に設けられた溝63と対向する部分であり、固定部61と導電部42とが接合していない部分である。
溝63は、貫通電極72が設けられたコンタクトホールにおいて、接合面61c側の径が大きくなった部分である。溝63は、貫通電極72の側面の一部を溝63内に露出する。
【0057】
未固定部42bは、好適には、第2接点42aの周りを囲む。換言すると、溝63は、貫通電極72の周りに連続して形成される。なお、未固定部42bおよび溝63には、貫通電極72の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0058】
このように、未固定部42bを、貫通電極72との電気接点である第2接点42aの周りに設けることによって、固定部61を介して電気接点に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0059】
導電部43は、第3接点43aと第3接合面43cとの間に、未固定部43bを有する。
未固定部43bは、固定部61に設けられた溝63と対向する部分であり、固定部61と導電部43とが接合していない部分である。
溝63は、貫通電極73が設けられたコンタクトホールにおいて、接合面61c側の径が大きくなった部分である。溝63は、貫通電極73の側面の一部を溝63内に露出する。
【0060】
未固定部43bは、好適には、第3接点43aの周りを囲む。換言すると、溝63は、貫通電極73の周りに連続して形成される。なお、未固定部43bおよび溝63には、貫通電極73の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0061】
このように、未固定部43bを、貫通電極73との電気接点である第3接点43aの周りに設けることによって、固定部61を介して電気接点に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0062】
1.4.2.変形例2
図5は、変形例2に係る慣性センサーの部分拡大平面図であり、図1において、導電部41,42,43に対応する部分を拡大した図である。図6は、図5のC-C線に沿う慣性センサーの部分拡大断面図である。
【0063】
変形例2に係る慣性センサー100において、導電部41は、第1接点41aの周りに第1接合面41cを有し、第1接合面41cの周りに未固定部41bを有する。
未固定部41bは、固定部61に設けられた溝63と対向する部分である。
溝63は、貫通電極71の周りの第1接合面41cを囲むように設けられた有底の溝である。
【0064】
未固定部41bは、好適には、第1接点41aの周りを囲む。換言すると、溝63は、貫通電極71の周りに連続して形成される。なお、未固定部41bおよび溝63には、貫通電極71の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0065】
このように、未固定部41bを、貫通電極71との電気接点である第1接点41aの周りに設けることによって、固定部61を介して電気接点に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0066】
導電部42は、第2接点42aの周りに第2接合面42cを有し、第2接合面42cの周りに未固定部42bを有する。
未固定部42bは、固定部61に設けられた溝63と対向する部分であり、固定部61と導電部42とが接合していない部分である。
溝63は、貫通電極72の周りの第2接合面42cを囲むように設けられた有底の溝である。
【0067】
未固定部42bは、好適には、第2接点42aの周りを囲む。換言すると、溝63は、貫通電極72の周りに連続して形成される。なお、未固定部42bおよび溝63には、貫通電極72の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0068】
このように、未固定部42bを、貫通電極72との電気接点である第2接点42aの周りに設けることによって、固定部61を介して電気接点に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0069】
導電部43は、第3接点43aの周りに第3接合面43cを有し、第3接合面43cの周りに未固定部43bを有する。
未固定部43bは、固定部61に設けられた溝63と対向する部分である。
溝63は、貫通電極73の周りの第3接合面43cを囲むように設けられた有底の溝である。
【0070】
未固定部43bは、好適には、第3接点43aの周りを囲む。換言すると、溝63は、貫通電極73の周りに連続して形成される。なお、未固定部43bおよび溝63には、貫通電極73の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0071】
このように、未固定部43bを、貫通電極73との電気接点である第3接点43aの周りに設けることによって、固定部61を介して電気接点に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0072】
1.4.3.変形例3
図7は、変形例3に係る慣性センサーの部分拡大断面図である。変形例3の平面図は、図5と同じであり、図7は、図5のC-C線に沿う慣性センサーの部分拡大断面図と言うことができる。
【0073】
変形例3に係る慣性センサー100において、固定部61には膜64が設けられている。膜64は貫通電極71の周囲に設けられる。導電部41は、第1接点41aの周りに第1接合面41cを有し、第1接合面41cの周りに未固定部41bを有する。
未固定部41bは、固定部61に設けられた膜64と対向する部分である。膜64を設けることで、未固定部41bと膜64との間の接合強度を、第1接合面41cと接合面61cとの間の接合強度よりも低くしている。変形例1及び変形例2とは異なり、変形例3の未固定部41bにおいて固定部61と導電部41とは接していてもよいが、変形例3の未固定部41bは変形例1及び変形例2の未固定部41bと同様の役割を果たす為、未固定部いう同じ呼称を用いている。これは、未固定部42b、未固定部43bについても同様である。
【0074】
膜64は、例えば、ポリイミドからなる。なお、膜64は、ポリイミドに限定されない。膜64は、未固定部41bと膜64との間の接合強度を、第1接合面41cと接合面61cとの間の接合強度よりも低くすることができる材料であればよく、例えば、SiO2からなる絶縁膜または金属膜を代わりに用いることができる。
【0075】
未固定部41bは、好適には、第1接点41aの周りを囲む。よって、膜64は、貫通電極71の周りに連続して形成される。なお、未固定部41bおよび膜64は、貫通電極71の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0076】
導電部42は、第2接点42aの周りに第2接合面42cを有し、第2接合面42cの周りに未固定部42bを有する。
未固定部42bは、固定部61に設けられた膜64と対向する部分である。膜64を設けることで、未固定部42bと膜64との間の接合強度を、第2接合面42cと接合面61cとの間の接合強度よりも低くしている。
【0077】
未固定部42bは、好適には、第2接点42aの周りを囲む。よって、膜64は、貫通電極72の周りに連続して形成される。なお、未固定部42bおよび膜64は、貫通電極72の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0078】
導電部43は、第3接点43aの周りに第3接合面43cを有し、第3接合面43cの周りに未固定部43bを有する。
未固定部43bは、固定部61に設けられた膜64と対向する部分である。膜64を設けることで、未固定部42bと膜64との間の接合強度を、第3接合面43cと接合面61cとの間の接合強度よりも低くしている。
【0079】
未固定部43bは、好適には、第3接点43aの周りを囲む。よって、膜64は、貫通電極73の周りに連続して形成される。なお、未固定部43bおよび膜64は、貫通電極73の周りにおいて、途切れている箇所があってもよい。
【0080】
1.4.4.変形例4
図8は、変形例4に係る慣性センサーの断面図であり、図1におけるA―A線での断面図に対応する図である。
変形例4に係る慣性センサーは、貫通電極71,72,73および電極パッド81,82,83は、支持基板1に設けられる。
【0081】
導電部41の第1接合面41cは、マウント部15の接合面15cに陽極接合される。
導電部41の第1接合面41cとマウント部15の接合面15cとが陽極接合されることで、貫通電極71の接点71tと導電部41の第1接点41aとの接合が維持される。換言すると、貫通電極71の接点71tと導電部41の第1接点41aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0082】
したがって、導電部41の第1接合面41cとマウント部15の接合面15cとの接合強度は、貫通電極71の接点71tと導電部41の第1接点41aとの接合強度よりも高い。
【0083】
導電部42の第2接合面42cは、マウント部15の接合面15cに陽極接合される。
導電部42の第2接合面42cとマウント部15の接合面15cとが陽極接合されることで、貫通電極72の接点72tと導電部42の第2接点42aとの接合が維持される。換言すると、導電部42の第2接合面42cとマウント部15の接合面15cとの接合強度は、貫通電極72の接点72tと導電部42の第2接点42aとの接合強度よりも高い。
【0084】
導電部43の第3接合面43cは、マウント部15の接合面15cに陽極接合される。
導電部43の第3接合面43cとマウント部15の接合面15cとが陽極接合されることで、貫通電極73の接点73tと導電部43の第3接点43aとの接合が維持される。換言すると、貫通電極73の接点73tと導電部43の第3接点43aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0085】
したがって、導電部43の第3接合面43cとマウント部15の接合面15cとの接合強度は、貫通電極73の接点73tと導電部43の第3接点43aとの接合強度よりも高い。
【0086】
以上、述べたとおり、本実施形態の慣性センサー100によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の慣性センサー100は、基板としての支持基板1と、支持基板1に対向する蓋2と、支持基板1と蓋2との間に設けられる素子部3と、を備え、支持基板1または蓋2は、素子部3に接合される電極としての貫通電極71と、貫通電極71の周囲に設けられ、素子部3に接合される固定部61と、を有する。
このように、慣性センサー100は、支持基板1または蓋2は、貫通電極71の周囲に設けられ、素子部3に接合される固定部61を有するため、貫通電極71と素子部3との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0087】
本実施形態の慣性センサー100は、さらに、固定部61は、電極としての貫通電極71を囲む。
このように、固定部61は、貫通電極71を囲んで設けられるため、貫通電極71と素子部3との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0088】
本実施形態の慣性センサー100は、さらに、固定部61は、電極としての貫通電極71の周囲に設けられた溝63を有する。
このように、固定部61は、貫通電極71の周囲に設けられた溝63を有するため、固定部61を介して貫通電極71に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。電極としての貫通電極71の周囲に設けられた溝63は、貫通電極71を囲むことが望ましい。
【0089】
本実施形態の慣性センサー100は、さらに、固定部61は、電極としての貫通電極71の周囲に設けられた膜64を有する。
このように、固定部61は、貫通電極71の周囲に設けられた膜64を有するため、固定部61を介して貫通電極71に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。貫通電極71の周囲に設けられた膜64は、貫通電極71を囲むことが望ましい。
【0090】
本実施形態の慣性センサー100は、さらに、電極の一部は溝に露出する。
このように、貫通電極71の一部は溝に露出するため、固定部61を介して貫通電極71に伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0091】
本実施形態の慣性センサー100は、さらに、固定部61と素子部3との接合強度は、電極としての貫通電極71と素子部3との接合強度より高い。
このように、固定部61と素子部3との接合強度は、貫通電極71と素子部3との接合強度より高いため、貫通電極71と素子部3との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0092】
本実施形態の慣性センサー100は、さらに、電極としての貫通電極71は、支持基板1または蓋2を貫通する貫通電極71である。
このように、貫通電極71は、支持基板1または蓋2を貫通するため、貫通電極71と素子部3との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0093】
本実施形態の慣性センサー100は、基板としての支持基板1と、支持基板1に対向する蓋2と、支持基板1と蓋2との間に設けられる素子部3と、を備え、支持基板1または蓋2は、素子部3に接合される電極としての貫通電極71と、貫通電極71に沿うように設けられ、素子部3に接合される固定部61と、を有し、固定部61と素子部3との接合強度は、貫通電極71と素子部3との接合強度より高い。
このように、固定部61と素子部3との接合強度は、貫通電極71と素子部3との接合強度より高いため、貫通電極71と素子部3との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0094】
本実施形態の慣性センサー100は、基板としての支持基板1と、支持基板1に対向する蓋2と、支持基板1と蓋2との間に設けられる素子部3と、を備え、蓋2は、素子部3に接合される電極としての貫通電極71と、貫通電極71に沿うように設けられ、素子部3に接合される固定部61と、を有する。
このように、蓋2は、素子部3に接合される電極としての貫通電極71と、貫通電極71に沿うように設けられ、素子部3に接合される固定部61と、を有するため、貫通電極71と素子部3との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0095】
2.実施形態2
実施形態2に係る慣性センサー200の概略構成について、図9および図10を参照して説明する。
図9は、実施形態2に係る慣性センサー200を模式的に示す平面図である。図10は、図9におけるD-D線での断面図である。なお、図9では、説明の便宜上、蓋202を透明化している。
【0096】
慣性センサー200は、概略逆U字形の可動フレーム212の変位による物理量の変化を、静電容量の変化として検出する物理量センサーである。本実施形態において慣性センサー200は、可動フレーム212の変位に基づいて、Z軸方向の加速度を測定する加速度センサーである。
【0097】
慣性センサー200は、支持基板102と、支持基板102に接合される蓋202と、支持基板102と蓋202との間に設けられる素子部302とを有する。
【0098】
2.1.支持基板
支持基板102は、上面側に、凹部からなるキャビティー102c、マウント部162,262、突起31、電極パッド91,92,93、配線512,522,532、および液状ガラス7を有する。
【0099】
本実施形態において、支持基板102は、シリコン基板からなり、シリコン基板をパターニングすることで形成することができる。なお、支持基板102は、ガラス基板やセラミックス基板を用いることもできる。
【0100】
電極パッド91,92,93は、支持基板102において、蓋202から外側に張り出した部分に設けられる。
配線512,522,532は、電極パッド91,92,93と素子部302との間に引き回され、電極パッド91,92,93と素子部302とを電気的に接続する。
【0101】
配線512は、マウント部162に引き回され、配線512の接点512tにおいて、素子部302に接合される。
マウント部162と素子部302とは、機械的接合である陽極接合によって接合される。換言すると、配線512の接点512tの周りは、固定部としてのマウント部162によって、素子部302に固定される。換言すると、マウント部162は、配線512の接点512tの周りに沿うように、もしくは、隣り合って設けられる。
【0102】
配線522は、マウント部162に引き回され、配線522の接点522tにおいて、素子部302に接合される。
マウント部162と素子部302とは、機械的接合である陽極接合によって接合される。換言すると、配線522の接点522tの周りは、固定部としてのマウント部162によって、素子部302に固定される。換言すると、マウント部162は、配線522の接点522tの周りに沿うように、もしくは、隣り合って設けられる。
【0103】
配線532は、マウント部262に引き回され、配線532の接点532tにおいて、素子部302に接合される。
マウント部262と素子部302とは、機械的接合である陽極接合によって接合される。換言すると、配線532の接点532tの周りは、固定部としてのマウント部262によって、素子部302に固定される。換言すると、マウント部262は、配線532の接点532tの周りに沿うように、もしくは、隣り合って設けられる。
【0104】
このように、マウント部162,262と素子部302とを、接合強度の高い陽極接合によって、接合することで、配線512,522,532と素子部302との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0105】
液状ガラス7は、配線512,522,532を覆うように、配線512,522,532が設けられた溝に設けられる。
【0106】
2.2.蓋
蓋202は、下面側に、凹部からなるキャビティー202cと、突起30とを有する。
本実施形態において、蓋202は、ガラス基板からなり、ガラス基板をパターニングすることで形成することができる。なお、蓋202は、シリコン基板やセラミックス基板を用いることもできる。
【0107】
2.3.素子部
素子部302は、支持基板102と蓋202との間に設けられる。
素子部302は、例えば、リン(P)、ボロン(B)等の不純物がドープされたシリコン基板からなり、シリコン基板をパターニングすることで形成することができる。
素子部302は、可動電極部と固定電極部とを含み、可動電極部と固定電極部は、キャビティー102cとキャビティー202cとからなる収容空間Sに設けられる。
【0108】
2.3.1.可動電極部
可動電極部は、可動フレーム212、第1櫛歯可動電極222a、第2櫛歯可動電極222b、中継部252、および梁部272を含む。これら各部は、一体に形成され、電気的に繋がっている。
【0109】
中継部252は、マウント部262の上面に接合される。
中継部252の下面は、接点252aと接合面252cとを有する。
接点252aは、配線532の接点532tに接合され、中継部252は、接点252aを介して、配線532に電気的に接続される。
接合面252cは、マウント部262の接合面262cに、陽極接合によって接合される。
【0110】
中継部252の接合面252cとマウント部262の接合面262cとが陽極接合されることで、配線532の接点532tと中継部252の接点252aとの接合が維持される。換言すると、配線532の接点532tと中継部252の接点252aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0111】
したがって、中継部252の接合面252cとマウント部262の接合面262cとの接合強度は、配線532の接点532tと中継部252の接点252aとの接合強度よりも高い。
【0112】
接合面262cは、接点532tの周りを囲む。このようにマウント部262によって、配線532の接点532tの周りを隙間なく囲むことで、配線532の接点532tと中継部252の接点252aとが接合された電気接点が、密閉され、製造工程で使用されるガスや薬液が、電気接点に影響を及ぼすことを回避できる。
【0113】
可動フレーム212は、概ね逆U字の形状を有する。可動フレーム212は、Y軸方向に延在する第1延在部212aおよび第2延在部212bと、X軸方向に延在する連結部212cと、からなる。
【0114】
可動フレーム212の連結部212cには、第1櫛歯可動電極222aと第2櫛歯可動電極222bとが設けられる。
第1櫛歯可動電極222aおよび第2櫛歯可動電極222bは、それぞれY軸方向に沿って延在し、Y軸方向プラス側の端が連結部212cに連結される。
【0115】
可動フレーム212の第1延在部212aおよび第2延在部212bのY軸方向マイナス側の端は、梁部272を介して、中継部252に固定されている。
【0116】
梁部272は、バネ部としての機能をする。具体的に、梁部272は、トーションバーである。
梁部272は、可動フレーム212がZ軸方向の慣性力を受けると、中継部252をアンカーとして捩れる。この捩れ作用によって、可動フレーム212は、梁部272を回転軸として、Z軸方向に揺動する。このように可動電極部は、片側シーソー構造と言われる構造を有する。
【0117】
2.3.2.固定電極部
固定電極部は、第1固定フレーム111、第2固定フレーム112、第1櫛歯固定電極122a、および第2櫛歯固定電極122bを含む。
第1固定フレーム111および第2固定フレーム112は、それぞれ支持基板102のマウント部162の上面に、陽極接合によって接合される。
【0118】
第1固定フレーム111の下面は、接点111aと接合面111cとを有する。
接点111aは、配線512の接点512tに接合され、第1固定フレーム111は、接点111aを介して、配線512に電気的に接続される。
接合面111cは、マウント部162の接合面162cに、陽極接合によって接合される。
【0119】
第1固定フレーム111の接合面111cとマウント部162の接合面162cとが陽極接合されることで、配線512の接点512tと第1固定フレーム111の接点111aとの接合が維持される。換言すると、配線512の接点512tと第1固定フレーム111の接点111aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0120】
したがって、第1固定フレーム111の接合面111cとマウント部162の接合面162cとの接合強度は、配線512の接点512tと第1固定フレーム111の接点111aとの接合強度よりも高い。
【0121】
接合面162cは、接点111aの周りを囲む。このようにマウント部162によって、配線512の接点512tの周りを隙間なく囲むことで、配線512の接点512tと第1固定フレーム111の接点111aとが接合された電気接点が、密閉され、製造工程で使用されるガスや薬液が、電気接点に影響を及ぼすことを回避できる。
【0122】
第2固定フレーム112の下面は、接点112aと接合面112cとを有する。
接点112aは、配線522の接点522tに接合され、第2固定フレーム112は、接点112aを介して、配線522に電気的に接続される。
接合面112cは、マウント部162の接合面162cに、陽極接合によって接合される。
【0123】
第2固定フレーム112の接合面112cとマウント部162の接合面162cとが陽極接合されることで、配線522の接点522tと第2固定フレーム112の接点112aとの接合が維持される。換言すると、配線522の接点522tと第2固定フレーム112の接点112aとの接合は、両者が接触していればよい。
【0124】
したがって、第2固定フレーム112の接合面112cとマウント部162の接合面162cとの接合強度は、配線522の接点522tと第2固定フレーム112の接点112aとの接合強度よりも高い。
【0125】
接合面162cは、接点112aの周りを囲む。このようにマウント部162によって、配線522の接点522tの周りを隙間なく囲むことで、配線522の接点522tと第2固定フレーム112の接点112aとが接合された電気接点が、密閉され、製造工程で使用されるガスや薬液が、電気接点に影響を及ぼすことを回避できる。
【0126】
第1櫛歯固定電極122aは、Y軸方向に沿って延在し、Y軸方向マイナス側の端が第1固定フレーム111に連結される。
第2櫛歯固定電極122bは、Y軸方向に沿って延在し、Y軸方向マイナス側の端が第2固定フレーム112に連結される。
【0127】
第1櫛歯固定電極122aは、配線512を介して電極パッド91に電気的に接続される。
第2櫛歯固定電極122bは、配線522を介して電極パッド92に電気的に接続される。
第1櫛歯可動電極222aおよび第2櫛歯可動電極222bは、配線532を介して電極パッド93に電気的に接続される。
【0128】
支持基板102は、突起31を有する。また、蓋202は、突起30を有する。
突起31および突起30は、いずれも、第1櫛歯可動電極222a、第2櫛歯可動電極222b、第1櫛歯固定電極122a、およびまたは第2櫛歯固定電極122bが、大きく振れることを抑制するためのストッパーである。
【0129】
突起31および突起30をストッパーとして機能させるため、突起31および突起30は、平面視で、第1櫛歯可動電極222a、第2櫛歯可動電極222b、第1櫛歯固定電極122a、およびまたは第2櫛歯固定電極122bと重なる位置に配置される。
【0130】
なお、マウント部262は、実施形態1に記載した溝63または膜64を、配線532の接点532tを囲むように設けてもよい。
このように、マウント部262に、溝63または膜64を設けることで、マウント部262を介して配線532の接点532tに伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0131】
また、マウント部162は、実施形態1に記載した溝63または膜64を、配線512の接点512tまたは配線522の接点522tを囲むように設けてもよい。
このように、マウント部162に、溝63または膜64を設けることで、マウント部162を介して配線512の接点512tまたは配線522の接点522tに伝達される応力による影響を緩和することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0132】
また、電極パッド91,92,93と素子部302とは、実施形態1に記載した貫通電極71,72,73を介して、電気的に接続されてもよい。この場合、貫通電極71,72,73は、支持基板102または蓋202のいずれに設けてもよい。
【0133】
2.3.3.検出部
検出部は、第1櫛歯可動電極222aおよび第1櫛歯固定電極122aからなる第1検出部と、第2櫛歯可動電極222bおよび第2櫛歯固定電極122bからなる第2検出部とを含む。
【0134】
第1櫛歯可動電極222aは、凹部R1を有する。凹部R1は、第1櫛歯可動電極222aのZ軸方向における厚みが一部で凹んでいる部分である。
第1櫛歯可動電極222aは、付け根部分から一定の範囲までは、可動フレーム212のZ軸方向での厚みと同じ厚みになっているが、主に第1櫛歯固定電極122aと対向する領域においては、Z軸方向の厚みが薄くなっている。
他方、第1櫛歯固定電極122aは、付け根部分から先端までの全域において、第1固定フレーム111のZ軸方向での厚みと同じ厚みになっている。
【0135】
第2櫛歯固定電極122bは、凹部R2を有する。凹部R2は、第2櫛歯固定電極122bのZ軸方向における厚みが一部で凹んでいる部分である。
第2櫛歯固定電極122bは、付け根部分から一定の範囲までは、第2固定フレーム112のZ軸方向での厚みと同じ厚みになっているが、主に第2櫛歯可動電極222bと対向する領域においては、Z軸方向の厚みが薄くなっている。
他方、第2櫛歯可動電極222bは、付け根部分から先端までの全域において、可動フレーム212のZ軸方向での厚みと同じ厚みになっている。
【0136】
このように第1櫛歯可動電極222aと第2櫛歯固定電極122bとの厚みが一部で薄くなっていることによって、慣性センサー200は、Z軸方向プラス側の加速度が生じたときは、第1検出部において第1櫛歯可動電極222aと第1櫛歯固定電極122aとの対向面積が減少し、Z軸方向マイナス側の加速度が生じたときは、第2検出部において第2櫛歯可動電極222bと第2櫛歯固定電極122bとの対向面積が減少する。
【0137】
したがって、本実施形態の慣性センサー200は、第1検出部および第2検出部での対向面積の減少を、静電容量の変化として検出することで、Z軸方向プラス側及びZ軸方向マイナス側の加速度を検出できる。
【0138】
可動フレーム212の連結部212cの一部には、凹部R3が設けられている。凹部R3は、凹部R1による可動フレーム212の連結部212cのX軸方向での質量の不均一性を解消する。
【0139】
以上、述べたとおり、本実施形態の慣性センサー200によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の慣性センサー200は、基板としての支持基板102と、支持基板102に対向する蓋202と、支持基板102と蓋202との間に設けられる素子部302と、を備え、支持基板102または蓋202は、素子部302に接合される電極としての配線532の接点532tと、配線532の接点532tの周囲に設けられ、素子部302に接合される固定部としてのマウント部262と、を有する。
このように、慣性センサー200は、支持基板102または蓋202は、配線532の接点532tの周囲に設けられ、素子部302に接合されるマウント部262を有するため、配線532と素子部302との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0140】
本実施形態の慣性センサー200は、さらに、固定部としてのマウント部262の接合面262cは、電極としての配線532の接点532tを囲む。
このように、マウント部262の接合面262cは、配線532の接点532tを囲んで設けられるため、配線532と素子部302との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0141】
本実施形態の慣性センサー200は、さらに、固定部としてのマウント部262の接合面262cと素子部302の中継部252の接合面252cとの接合強度は、電極としての配線532の接点532tと素子部302の中継部252の接点252aとの接合強度より高い。
このように、マウント部262と素子部302との接合強度は、配線532と素子部302との接合強度より高いため、配線532と素子部302との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0142】
本実施形態の慣性センサー200は、基板としての支持基板102と、支持基板102に対向する蓋202と、支持基板102と蓋202との間に設けられる素子部302と、を備え、支持基板102または蓋202は、素子部302に接合される電極としての配線532の接点532tと、配線532の接点532tに沿うように設けられ、素子部302に接合される固定部としてのマウント部262と、を有し、マウント部262の接合面262cと素子部302との接合強度は、配線532の接点532tと素子部302との接合強度より高い。
このように、マウント部262の接合面262cと素子部302との接合強度は、配線532の接点532tと素子部302との接合強度より高いため、配線532と素子部302との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0143】
3.実施形態3
3.1.慣性計測装置の概要
次に、図11および図12を参照して、慣性センサー100を備えた慣性計測装置5000について、説明する。
図11は、実施形態3に係る慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)5000の概略構成を示す分解斜視図である。図12は、慣性計測装置5000に搭載され、慣性センサー100が実装された基板の斜視図である。
【0144】
慣性計測装置5000は、自動車、ロボット、スマートホン、携帯型の活動量計などの被装着装置に搭載され、被装着装置の姿勢や、挙動などを検出する装置として用いられる。
【0145】
図11に示すように、慣性計測装置5000は、アウターケース501、接合部材510、センサーモジュール525を含み、アウターケース501に、接合部材510を介在させて、センサーモジュール525を篏合または挿入した構成となっている。
【0146】
アウターケース501は、外形が直方体で蓋のない箱状の容器である。アウターケース501の材質は、例えば、アルミニウムである。なお、亜鉛やステンレスなど他の金属や、樹脂、または、金属と樹脂の複合材などを用いても良い。
【0147】
アウターケース501の外形は、平面形状が略正方形の直方体であり、正方形の対角線方向に位置する2ヶ所の頂点近傍に、それぞれ通し孔502が形成されている。通し孔502は、被装着装置に、慣性計測装置5000を取り付ける際に用いる。
【0148】
センサーモジュール525は、インナーケース520と、回路基板515とから構成されている。
回路基板515には、慣性センサー100が組み込まれた加速度検出ユニット101や外部接続用のコネクター516などが実装されている。
【0149】
インナーケース520は、回路基板515を支持する部材であり、アウターケース501の内部に収まる形状となっている。インナーケース520の材質には、アウターケース501と同様の材質を用いることができる。
インナーケース520の下面には、回路基板515との接触を防止するための凹部531やコネクター516を露出させるための開口521が形成されている。
【0150】
図12を参照して、慣性センサー100が実装された回路基板515の構成について説明する。
回路基板515は、複数のスルーホールが形成された多層基板であり、ガラスエポキシ基板を用いている。なお、ガラスエポキシ基板に限定するものではなく、例えば、コンポジット基板やセラミック基板などのリジット基板を用いても良い。
【0151】
回路基板515の上面および側面には、コネクター516、加速度検出ユニット101、および角速度センサー517x,517y,517zなどが実装されている。
加速度検出ユニット101は、慣性センサー100を搭載し、Z軸方向の加速度を測定するための加速度センサーである。
コネクター516は、プラグ型のコネクターであり、X軸方向に等ピッチで配置された二列の接続端子を備えている。本実施形態では、一列10ピンで二列の合計20ピンの接続端子を備えるが、接続端子の数は、設計仕様に応じて適宜変更しても良い。
【0152】
角速度センサー517zは、Z軸方向における1軸の角速度を検出するジャイロセンサーである。好適例として、水晶を振動子として用い、振動する物体に加わるコリオリの力から角速度を検出する振動ジャイロセンサーを用いている。なお、振動ジャイロセンサーに限定するものではなく、振動子としてセラミックや、シリコンを用いたセンサーを用いても良い。
【0153】
また、回路基板515のX軸方向の側面には、実装面がX軸と直交するように、X軸方向における1軸の角速度を検出する角速度センサー517xが実装されている。同様に、回路基板515のY軸方向の側面には、実装面がY軸と直交するように、Y軸方向における1軸の角速度を検出する角速度センサー517yが実装されている。
【0154】
なお、角速度センサー517x,517y,517zは、X軸、Y軸、Z軸の軸ごとの三つの角速度センサーを用いる構成に限定するものではなく、3軸の角速度が検出可能なセンサーであれば良く、例えば、一つのデバイスまたはパッケージで3軸の角速度が検出可能なセンサーデバイスを用いても良い。
【0155】
加速度検出ユニット101は、Z軸方向の加速度を測定するための加速度センサーであるが、X軸方向またはY軸方向を測定するものであってもよい。また、複数の慣性センサー100を搭載して、二軸方向、例えばZ軸方向とY軸方向、Z軸方向とX軸方向など、あるいは、三軸方向、すなわち、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の加速度を検出するものとしてもよい。
【0156】
回路基板515の下面には、制御部としての制御IC519が実装されている。
制御IC519は、MCU(Micro Controller Unit)であり、不揮発性メモリーを含む記憶部や、A/Dコンバーターなどを内蔵しており、慣性計測装置5000の各部を制御する。記憶部には、加速度、および角速度を検出するための順序と内容を規定したプログラムや、検出データをデジタル化してパケットデータに組込むプログラム、付随するデータなどが記憶されている。なお、回路基板515には、その他にも複数の電子部品が実装されている。
【0157】
このような慣性計測装置5000によれば、慣性センサー100を含む加速度検出ユニット101を用いているため、耐衝撃性に優れ、信頼性を向上させた慣性計測装置5000を提供することができる。
【0158】
以上、述べたとおり、本実施形態の慣性センサー100を備えた慣性計測装置5000によれば、実施形態1の効果に加え、信頼性の高い慣性計測装置を提供することができる。
【0159】
本実施形態では、慣性計測装置5000は、慣性センサー100を備えるが、慣性計測装置5000は、慣性センサー200を備えてもよい。
【0160】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。また、本発明の各部の構成は、上述の実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換でき、また、任意の構成を付加できる。
【符号の説明】
【0161】
1,102…支持基板、1c,102c…キャビティー、2,202…蓋、2c,202c…キャビティー、3,302…素子部、7…液状ガラス、11a…第1固定フレーム、11b…第2固定フレーム、11c…第3固定フレーム、11d…第4固定フレーム、12a…第1櫛歯固定電極、12b…第2櫛歯固定電極、12c…第3櫛歯固定電極、12d…第4櫛歯固定電極、13…固定電極腕、14…固定電極指、15…マウント部、15c…接合面、16a…第1マウント部、16b…第2マウント部、21…可動フレーム、21a…第1辺、21b…第2辺、21c…第3辺、21d…第4辺、21F…枠部、22a…第1櫛歯可動電極、22b…第2櫛歯可動電極、22c…第3櫛歯可動電極、22d…第4櫛歯可動電極、23…可動電極腕、24…可動電極指、25a…第1中継部、25b…第2中継部、27…梁部、28a…第1バネ部、28b…第2バネ部、30,31…突起、41…導電部、41a…第1接点、41b…未固定部、41c…第1接合面、42…導電部、42a…第2接点、42b…未固定部、42c…第2接合面、43…導電部、43a…第3接点、43b…未固定部、43c…第3接合面、51a,52a…配線、61…固定部、61c…接合面、63…溝、64…膜、71,72,73…貫通電極、71t,72t,73t…接点、81,82,83…電極パッド、91,92,93…電極パッド、100,200…慣性センサー、101…加速度検出ユニット、111…第1固定フレーム、111a,112a…接点、111c,112c…接合面、112…第2固定フレーム、122a…第1櫛歯固定電極、122b…第2櫛歯固定電極、162,262…マウント部、162c,262c…接合面、212…可動フレーム、212a…第1延在部、212b…第2延在部、212c…連結部、222a…第1櫛歯可動電極、222b…第2櫛歯可動電極、252…中継部、252a…接点、252c…接合面、272…梁部、512,522,532…配線、512t,522t,532t…接点、501…アウターケース、502…通し孔、510…接合部材、515…回路基板、516…コネクター、517x,517y,517z…角速度センサー、519…制御IC、520…インナーケース、521…開口、525…センサーモジュール、531…凹部、5000…慣性計測装置、R1,R2,R3…凹部、S…収容空間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12