(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153243
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】圧力容器
(51)【国際特許分類】
F16J 12/00 20060101AFI20241022BHJP
F17C 1/06 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
F16J12/00 B
F17C1/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067012
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】308039414
【氏名又は名称】株式会社FTS
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 吉則
(72)【発明者】
【氏名】酒井 孝典
(72)【発明者】
【氏名】大須賀 伸浩
【テーマコード(参考)】
3E172
3J046
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AA06
3E172BA01
3E172BB05
3E172BB12
3E172BB17
3E172BC04
3E172BC05
3E172BD03
3E172CA13
3E172CA14
3E172CA19
3E172CA20
3E172CA22
3E172DA36
3J046AA20
3J046BA02
3J046BB02
3J046BC02
3J046BC06
3J046BC15
3J046CA01
3J046CA04
3J046DA05
3J046EA02
(57)【要約】
【課題】軽量化を図る。
【解決手段】圧力容器10は、両端が開口した筒状部材12と、筒状部材12の両端部に接合される一対のドーム状部材25とを備え、ドーム状部材25は、金属製のベース部材26と、ベース部材26の外面に積層された繊維強化プラスチックからなる補強層35と備えて構成されている。繊維強化プラスチックは金属に比べると比強度が高いので、金属のみで構成されたドーム状部材に比べると、軽量化を実現することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が開口した筒状部材と、
前記筒状部材の両端部に接合される一対のドーム状部材とを備え、
前記ドーム状部材は、金属製のベース部材と、前記ベース部材の外面に積層された繊維強化プラスチックからなる補強層と、を備えて構成されている圧力容器。
【請求項2】
前記補強層は、繊維強化プラスチックからなる複数枚の細長いテープ状補強部材を、前記ベース部材の外面に対して互いに異なる経路に沿うように貼着することによって構成されている請求項1に記載の圧力容器。
【請求項3】
前記ドーム状部材のうち前記筒状部材に臨む開口部の開口縁部が、前記ドーム状部材に対する接合部として機能し、
前記テープ状補強部材は、前記接合部の周方向に間隔を空けた2位置間を結ぶ経路で貼着され、
前記補強層は、複数枚の前記テープ状補強部材同士が部分的に重なった積層部を有している請求項2に記載の圧力容器。
【請求項4】
前記補強層は、複数枚の前記テープ状補強部材の端部の外面に対し、前記接合部に沿うように貼着された細長いテープ状連結部材を有している請求項3に記載の圧力容器。
【請求項5】
前記テープ状連結部材が、繊維強化プラスチックからなる請求項4に記載の圧力容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、軸方向の両端が開放された円筒状の第1ライナ構成部材と、ドーム状をなす一対の第2ライナ構成部材とを有する圧力容器が開示されている。一対の第2ライナ構成部材は、第1ライナ構成部材の両端部に接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高圧の流体が貯留される圧力容器においては、要求される強度が高くなるほど、第2ライナ構成部材の厚みを増す必要がある。しかし、特許文献1においては、第2ライナ構成部材の材料として金属(アルミニウム)が用いられているため、要求される強度が高くなると、第2ライナ構成部材の重量が大きくなるという問題がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、軽量化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の圧力容器は、
両端が開口した筒状部材と、
前記筒状部材の両端部に接合される一対のドーム状部材とを備え、
前記ドーム状部材は、金属製のベース部材と、前記ベース部材の外面に積層された繊維強化プラスチックからなる補強層と、を備えて構成されている。
【発明の効果】
【0007】
繊維強化プラスチックは金属に比べると比強度が高いので、金属のみで構成されたドーム状部材に比べると、本開示のドーム状部材は、軽量化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】圧力容器を筒状部材とドーム状部材に分離した状態をあらわす断面図
【
図3】筒状部材とドーム状部材との接合構造をあらわす部分拡大断面図
【
図4】ドーム状部材における口金の近傍領域の部分拡大断面図
【
図6】ドーム状部材に対するテープ状補強部材の貼着過程における初期状態をあらわす正面図
【
図7】ドーム状部材に対するテープ状補強部材の貼着過程における中盤状態をあらわす正面図
【
図8】ドーム状部材に対するテープ状補強部材の貼着過程が完了した状態をあらわす正面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。下記の複数の形態例を、矛盾を生じない範囲で任意に組み合わせたものも、発明を実施するための形態に含まれる。
前記補強層は、繊維強化プラスチックからなる複数枚の細長いテープ状補強部材を、前記ベース部材の外面に対して互いに異なる経路に沿うように貼着することによって構成されている。シート状をなす1枚の補強部材を、ベース部材の曲面からなる外面に貼り付けた場合には、皺の寄った補強層が構成されるため、補強層の強度低下が懸念される。これに対し、複数枚の細長いテープ状補強部材を貼着した場合には、補強層に皺が寄る虞がないので、補強層による高い強度を確保することができる。
【0010】
前記ドーム状部材のうち前記筒状部材に臨む開口部の開口縁部が、前記ドーム状部材に対する接合部として機能する。前記テープ状補強部材は、前記接合部の周方向に間隔を空けた2位置間を結ぶ経路で貼着されている。前記補強層は、複数枚の前記テープ状補強部材同士が部分的に重なった積層部を有している。この構成によれば、補強層は、複数枚のテープ状補強部材同士が部分的に重なった積層部を有するので、高い強度を有する。
【0011】
前記補強層は、複数枚の前記テープ状補強部材の端部の外面に対し、前記接合部に沿うように貼着された細長いテープ状連結部材を有している。この構成によれば、複数枚のテープ状補強部材の端部同士をテープ状連結部材によって連結したので、テープ状補強部材の端部がベース部材から剥がれることを防止できる。
【0012】
前記テープ状連結部材が、繊維強化プラスチックからなる。この構成によれば、テープ状連結部材が繊維強化プラスチックからなるので、複数枚のテープ状補強部材の端部同士を確実に連結することかできる。
【0013】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を
図1~
図8を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、
図1~5における左右方向を前後方向と定義する。本実施例1の圧力容器10は、車両(図示省略)に搭載して使用される。具体的には、圧力容器10は、車内(例えば、荷物室)又は車外(ボディの床下)に配置される。圧力容器10の内部には、高圧流体(液化ガスと気化ガス)を貯留するための気密性を有する貯留室11が形成されている。液化ガスは、常温・大気圧下において気相であるガスを、加圧によって液相へ相転移したものである。高圧の気化ガスは、液化ガスの蒸発によって生成された気体である。
【0014】
圧力容器10は、筒状部材12と、前後対称な一対のドーム状部材25とを有するカプセル状の部材である。筒状部材12は、軸線を前後方向(水平方向)に向けた円筒形をなす部位である。ドーム状部材25は、略半球状(お椀形)をなす部位であり、筒状部材12の前後両端の開口を閉塞するように配置されている。筒状部材12と一対のドーム状部材25は、互いに独立した異なる部品として製造された部品からなる。圧力容器10は、1つの筒状部材12と2つのドーム状部材25とを締結部材(ナット15と締結ボルト22)によって接合して構成されている。
【0015】
筒状部材12は、金属製であり、剛性と強度の高い部材である。筒状部材12の外周面における前後両端部には、前後一対の筒側フランジ部13が一体に形成されている。筒側フランジ部13は、筒状部材12と同心の円環形をなす。
図3に示すように、筒側フランジ部13には、周方向に間隔を空けた複数の筒側取付孔14が形成されている。筒側取付孔14は、筒側フランジ部13を前後方向に貫通する。筒側フランジ部13のうち筒状部材12の軸線方向中央側の面には、各筒側取付孔14と同軸状に配置されたナット15が溶接によって固着されている。
【0016】
筒状部材12の前後両端面には、周方向のシール溝16が形成されている。シール溝16には、リング状のシール部材17が取り付けられている。シール部材17は、シール溝16に嵌合される挟圧シール部18と、前後一対のセルフシール部19とを有する。一対のセルフシール部19は、挟圧シール部18の内周端から前後両方向へ延出した部位である。各セルフシール部19の内周面は、貯留室11内に臨む受圧面20として機能する。筒状部材12の内周面の前後両端部には、一対のセルフシール部19のうち一方のセルフシール部19の外周面が密着する。
【0017】
ドーム状部材25は、筒状部材12よりも比重(密度)が小さく、筒状部材12と同等の強度、又は筒状部材12よりも高い強度を有する部材である。ドーム状部材25は、略半球形(お椀形)をなす金属製のベース部材26と、ベース部材26の外面に密着した補強層35とを備えて構成された複合部材である。ベース部材26と補強層35とを合わせたドーム状部材25全体の厚さは、筒状部材12の厚さと同一の寸法である。
【0018】
ベース部材26は、筒状部材12と同一の金属材料でもよく、筒状部材12とは異種の金属材料でもよい。金属の具体例としては、鉄を主成分とする各種鋼材や合金等がある。ベース部材26は、ドーム部27とドーム側フランジ部28とを有する単一部品である。ドーム部27は、筒状部材12の開口を閉塞する略半球状の部位である。ドーム部27の頂部には、円形の口金29がドーム部27を同心状に貫通した状態で取り付けられている。ドーム部27のうち筒状部材12に臨む開口部の開口縁部は、筒状部材12に接合される接合部30として機能する。
【0019】
ドーム側フランジ部28は、接合部30から径方向外方へ張り出している。ドーム側フランジ部28は、ドーム部27及び筒側フランジ部13と同心の円環形をなす。ドーム側フランジ部28には、周方向に間隔を空けた複数のドーム側取付孔31が形成されている。ドーム側取付孔31は、ドーム側フランジ部28を前後方向に貫通する。
【0020】
ベース部材26は、筒状部材12よりも薄肉であるが、補強層35によって補強されている。補強層35は、ベース部材26の外面のうち口金29の取付け領域とドーム側フランジ部28とを除いた領域に形成されている。換言すると、補強層35は、ドーム部27の外面のうち口金29の取付け領域を除いた全領域に配置されている。補強層35は、複数枚の細長いテープ状補強部材36と、1本のテープ状連結部材37とによって構成されている。テープ状補強部材36とテープ状連結部材37は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなる。テープ状補強部材36とテープ状連結部材37は、炭素繊維の束(図示略)に液状の熱硬化性樹脂を含浸させたもの、または炭素繊維の束に含浸した熱硬化性樹脂を半硬化状態にしたもの(プリプレグ繊維)である。
【0021】
複数枚のテープ状補強部材36は、粘着性を有し、ドーム部27の外面において互いに異なる経路に沿って一枚ずつ貼り付けられている。具体的には、
図6~8に示すように、ドーム部27の接合部30(ドーム部27の外面におけるドーム側フランジ部28との境界)を周方向に等分割することによって複数の貼着用基準点Pを設定する。貼着用基準点Pの数は、接合部30の周長をテープ状補強部材36の幅寸法で除した値と同じ数か、それよりも多い数とする。その上で、周方向に間隔を空けた2つの貼着用基準点Pのうち一方の貼着用基準点Pを起点とし、他方の貼着用基準点Pを終点とする経路に沿って、テープ状補強部材36を貼り付ける。テープ状補強部材36の貼着経路は、口金29の外周縁にテープ状補強部材36の側縁が外接する経路である。
【0022】
先に貼り付けたテープ状補強部材36の起点に対して、その次に貼り付けるテープ状補強部材36の起点は、周方向に一定の間隔を空ける。貼着用基準点Pの設定の一例として、本実施例1では、接合部30を周方向に36分割し、隣り合う貼着用基準点P間のピッチを10°に設定した。その上で、先に貼着するテープ状補強部材36の起点と、その次に貼着するテープ状補強部材36の起点とを、5ピッチずつずらしている。つまり、テープ状補強部材36の貼着の起点は、
図6~8における時計回り方向へ50°ずつ順次にずれていく。尚、貼着用基準点Pの数や、貼着の起点をずらすピッチは、適宜変更し、設定することができる。
【0023】
複数枚のテープ状補強部材36を貼着していく過程では、貼着済みのテープ状補強部材36の外面に、後から貼着するテープ状補強部材36が部分的に重ねられていく。また、先に貼り付けられたテープ状補強部材36の貼着の起点が、後に貼り付けられるテープ状補強部材36の貼着の終点となる。このように、補強層35は、テープ状補強部材36同士が部分的に重なった積層部38を有している。
【0024】
全てのテープ状補強部材36の貼着が完了すると、ドーム部27の外面のうち口金29を除いた領域の全体が、テープ状補強部材36によって覆われる。この後、1本のテープ状連結部材37を、テープ状補強部材36の外面に対して周方向に巻き付けるように貼り付ける。
図5に示すように、テープ状連結部材37の貼着経路は、ドーム部27のうちドーム側フランジ部28との境界である接合部30に沿った経路である。尚、
図5においては、1本1本のテープ状補強部材36の輪郭を省略している。
【0025】
テープ状連結部材37は、少なくとも接合部30を1周以上の長さに亘って貼着されている。テープ状連結部材37は、その粘着力によって、テープ状補強部材36の長さ方向の端部同士が重なり合った部分(積層部38の一部)を外面側から径方向内側へ押さえ付けているので、テープ状補強部材36の端部は、ドーム部27の外面や他のテープ状補強部材36から剥がれる虞がない。以上により、補強層35の形成が完了すると同時に、ドーム状部材25の製造が完了する。
【0026】
炭素繊維強化プラスチックからなる補強層35の密度(比重)は、金属からなるベース部材26(ドーム部27)の密度よりも小さい。炭素繊維強化プラスチックの比強度(引っ張り強さを密度で除した値)は、金属(例えば、鉄を主とする鋼材や合金)からなるベース部材26よりも大きい。したがって、本実施例1のドーム状部材25(ドーム部27)と同一の厚さであって金属のみで構成されたドーム状の部材(図示省略)に比べると、本実施例1のドーム状部材25は軽量である。
【0027】
ドーム状部材25と筒状部材12を組み付ける際には、ドーム状部材25を筒状部材12の開口部に配置し、
図3に示すように、ドーム側フランジ部28を筒側フランジ部13に密着させるとともに、筒側取付孔14にドーム側取付孔31を整合させる。そして、締結ボルト22を、ドーム側取付孔31と筒側取付孔14とに貫通させ、ナット15にねじ込んで締め付ける。この締結ボルト22とナット15との締付けによって一対のドーム状部材25と筒状部材12とが一体化され、圧力容器10の組付けが完了する。
【0028】
圧力容器10を組み付けた状態では、シール部材17の挟圧シール部18が、筒側フランジ部13とドーム側フランジ部28との間で前後方向に挟み付けられて弾性変形する。挟圧シール部18の弾性変形によって筒側フランジ部13とドーム側フランジ部28との間が気密状にシールされる。また、セルフシール部19が筒状部材12の内周面とドーム状部材25の内周面に密着するので、貯留室11内の圧力が上昇したときには、受圧面20に作用する圧力によって、セルフシール部19の外周面と筒状部材12の内周面との間、及びセルフシール部19の外周面とドーム状部材25の内周面との間が、気密状にシールされる。
【0029】
本実施例1の圧力容器10は、両端が開口した筒状部材12と、筒状部材12の両端部に接合される一対のドーム状部材25とを備えている。ドーム状部材25は、金属製のベース部材26と、ベース部材26の外面に積層された炭素繊維強化プラスチックからなる補強層35と備えて構成されている。炭素繊維強化プラスチックは金属に比べると比強度が高いので、金属のみで構成されたドーム状部材25に比べると、本実施例1のドーム状部材25は、軽量化を実現することができる。
【0030】
ドーム状部材25の強度は、金属製のベース部材26と、炭素繊維強化プラスチックからなる補強層35とによって確保される。炭素繊維強化プラスチックは金属に比べると比強度(引っ張り強さを密度で除した値)が高いので、ドーム状部材25の厚さを一定に保ち、一定の強度を確保するという条件下において、ベース部材26に対する補強層35の厚さの割合を増すほど、ドーム状部材25の軽量化が進む。
【0031】
補強層35は、炭素繊維強化プラスチックからなる複数枚の細長いテープ状補強部材36を、ベース部材26の外面に対して互いに異なる経路に沿うように貼着することによって構成されている。シート状をなす1枚の補強部材を、ベース部材26の曲面からなる外面に貼り付けた場合には、皺の寄った補強層35が構成されるため、補強層35の強度低下が懸念される。これに対し、本実施例1では、複数枚の細長いテープ状補強部材36を貼着しているので、補強層35に皺が寄る虞がなく、補強層35による高い強度を確保することができる。
【0032】
ドーム状部材25のうち筒状部材12に臨む開口部の開口縁部が、ドーム状部材25に対して接合される接合部30として機能する。テープ状補強部材36は、接合部30の周方向に間隔を空けた2位置(貼着用基準点P)の間を結ぶ経路で貼着されている。補強層35は、複数枚のテープ状補強部材36同士が部分的に重なった積層部38を有している。補強層35は、複数枚のテープ状補強部材36同士が部分的に重なった積層部38を有しているので、高い強度を有する。
【0033】
補強層35は、複数枚のテープ状補強部材36の端部の外面に対し、接合部30に沿うように貼着された細長いテープ状連結部材37を有している。複数枚のテープ状補強部材36の端部同士をテープ状連結部材37によって連結したので、テープ状補強部材36の端部がベース部材26から剥がれることを防止できる。テープ状連結部材37は、炭素繊維強化プラスチックからなるので、複数枚のテープ状補強部材36の端部同士を確実に連結することができる。
【0034】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
補強層は、ベース部材の外面と金型との間に、溶融した炭素繊維強化プラスチックを注入して固化させたものであってもよい。
補強層は、細長いテープ状補強部材を接合部と同心状に貼着して構成してもよい。
テープ状補強部材の材料は、炭素繊維強化プラスチックに限らず、ガラス繊維やアラミド繊維で強化した繊維強化樹脂であってもよい。
複数枚のテープ状補強部材の端部同士を、テープ状連結部材によって連結しない形態としてもよい。
テープ状連結部材の材料は、炭素繊維強化プラスチックに限らず、ガラス繊維やアラミド繊維で強化した繊維強化樹脂であってもよい。
【符号の説明】
【0035】
10…圧力容器
12…筒状部材
25…ドーム状部材
26…ベース部材
35…補強層
30…接合部
36…テープ状補強部材
37…テープ状連結部材
38…積層部