(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153282
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】短尺動画生成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/8549 20110101AFI20241022BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20241022BHJP
H04N 21/233 20110101ALI20241022BHJP
【FI】
H04N21/8549
H04N21/258
H04N21/233
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067076
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 祐理
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164MC03P
5C164PA43
5C164SB04P
5C164SC11P
5C164YA11
5C164YA21
(57)【要約】
【課題】盛り上がり度合に基づいて動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成すること。
【解決手段】短尺動画生成装置1は、対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部11と、取得部11によって取得された対象動画の盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する生成部12と、を備える。生成部12は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。所定の基準は、ユーザが予め指定してもよい。所定の基準は、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作に基づいてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された対象動画の盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する生成部と、
を備える短尺動画生成装置。
【請求項2】
前記生成部は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間からなる短尺動画を生成する、
請求項1に記載の短尺動画生成装置。
【請求項3】
前記所定の基準は、ユーザが予め指定する、
請求項2に記載の短尺動画生成装置。
【請求項4】
前記所定の基準は、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作に基づく、
請求項2に記載の短尺動画生成装置。
【請求項5】
任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作を、当該動画操作を行ったタイミングの当該動画の盛り上がり度合ごとに集計し、各盛り上がり度合で所定の基準を満たす動画操作を当該盛り上がり度合に対応付ける学習部をさらに備え、
前記生成部は、前記学習部によって一部再生区間のスキップ操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成する、
請求項1に記載の短尺動画生成装置。
【請求項6】
任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作を、当該動画操作を行ったタイミングの当該動画の盛り上がり度合ごとに集計し、各盛り上がり度合で所定の基準を満たす動画操作を当該盛り上がり度合に対応付ける学習部をさらに備え、
前記生成部は、前記学習部によって所定の閾値以上の再生速度で再生を行う高速再生操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成する、
請求項1に記載の短尺動画生成装置。
【請求項7】
前記生成部は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間について、当該再生区間の開始時点を所定時間早めた再生区間からなる短尺動画を生成する、
請求項1に記載の短尺動画生成装置。
【請求項8】
前記生成部は、短尺動画の再生時間が指定された指定時間に収まる短尺動画を生成する、
請求項1に記載の短尺動画生成装置。
【請求項9】
前記生成部は、対象動画の盛り上がり度合ごとの再生時間の合計に基づいて、当該合計を盛り上がり度合が高い順に加算していった場合に加算された当該合計が指定時間を超えない最小の盛り上がり度合を決定し、決定した盛り上がり度合以上の盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成する、
請求項8に記載の短尺動画生成装置。
【請求項10】
複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、複数の対象動画それぞれの一部再生区間からなる短尺動画であって、再生時間が指定された時間に収まる短尺動画を生成する生成部と、
を備える短尺動画生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の一側面は、動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する短尺動画生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1では、ゲームに係る配信動画の閲覧者のゲームの盛り上がりの度合いを知らせることを可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術は盛り上がりの度合を知らせることを可能とするが、例えば、盛り上がり度合に基づいて動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成することはできない。そこで、盛り上がり度合に基づいて動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る短尺動画生成装置は、対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、取得部によって取得された対象動画の盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する生成部と、を備える。
【0006】
このような側面においては、対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画が生成される。すなわち、盛り上がり度合に基づいて動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成することができる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一側面によれば、盛り上がり度合に基づいて動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る短尺動画生成装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図2】盛り上がり情報のテーブル例を示す図である。
【
図3】動画部分情報のテーブル例(その1)を示す図である。
【
図5】時系列上の盛り上がり度合を示すグラフを表示した動画例を示す図である。
【
図7】ユーザ操作情報のテーブル例を示す図である。
【
図9】動画部分情報のテーブル例(その2)を示す図である。
【
図10】動画時間情報のテーブル例を示す図である。
【
図11】実施形態に係る短尺動画生成装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】実施形態に係る短尺動画生成装置で用いられるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本開示での実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の説明における本開示での実施形態は、本発明の具体例であり、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限定されないものとする。
【0010】
図1は、実施形態に係る短尺動画生成装置1の機能構成の一例を示す図である。短尺動画生成装置1は、動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成するコンピュータ装置である。実施形態では、短尺動画生成装置1としてスマートフォンを想定するが、これに限るものではない。
図1に示す通り、短尺動画生成装置1は、格納部10、取得部11(取得部)、生成部12(生成部)及び学習部13(学習部)を含んで構成される。
【0011】
短尺動画生成装置1の各機能ブロックは、短尺動画生成装置1内にて機能することを想定しているが、これに限るものではない。例えば、短尺動画生成装置1の機能ブロックの一部は、短尺動画生成装置1とは異なるコンピュータ装置であって、短尺動画生成装置1とネットワーク接続されたコンピュータ装置内において、短尺動画生成装置1と情報を適宜送受信しつつ機能してもよい。また、短尺動画生成装置1の一部の機能ブロックは無くてもよいし、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックに統合してもよいし、一つの機能ブロックを複数の機能ブロックに分解してもよい。
【0012】
以下、
図1に示す短尺動画生成装置1の各機能について説明する。
【0013】
格納部10は、1つ以上の動画を格納する。例えば、格納部10は、実施形態で登場する、(短尺動画を生成する)対象とする動画である対象動画などを格納する。なお、格納部10は動画(の一部又は全部)を格納せず、他の装置に格納された1つ以上の動画(の一部又は全部)を短尺動画生成装置1がネットワークを介して適宜取得して適宜利用してもよい。
【0014】
格納部10は、1つ以上の動画それぞれの盛り上がり情報を格納する。格納部10は、当該格納部10によって格納された1つ以上の動画それぞれの盛り上がり情報を格納してもよい。
【0015】
盛り上がり情報は、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合(盛り上がりを示す指標)を示す情報である。盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示す情報であってもよい。
【0016】
盛り上がり度合は、動画の見るべき点が数値化されたものであってもよい。
【0017】
盛り上がり度合は、例えば、動画の視聴者(一の視聴者又は複数の視聴者)によるリピート回数に基づく度合である。例えば、動画の視聴者による当該動画の開始から30分の時点から開始から35分の時点までの5分間の部分のリピート(何回も見る)回数が多くなるにつれて、当該部分の盛り上がり度合が大きくなる。
【0018】
盛り上がり度合は、例えば、動画の(元々の)音量に基づく度合である。例えば、野球の動画であれば、点数が入った場面では声援及びアナウンサーの声などの音量が大きくなり、それに伴って当該場面の盛り上がり度合が大きくなる。
【0019】
盛り上がり度合は、例えば、動画の視聴者(一の視聴者又は複数の視聴者)による音量増減に基づく度合である。例えば、動画の開始から30分の時点から開始から35分の時点までの5分間の部分において当該動画の視聴者が当該動画の音量を大きく調整する(ボリュームを上げる)につれて、当該部分の盛り上がり度合が大きくなる。
【0020】
盛り上がり度合は、例えば、動画の視聴者(一の視聴者又は複数の視聴者)による良い評価をつけた回数に基づく度合である。例えば、動画の開始から30分の時点から開始から35分の時点までの5分間の部分において当該動画の視聴者が当該部分に「いいね」の評価をする又は当該部分を(他の視聴者などに)シェア(共有)する回数が多くなるにつれて、当該部分の盛り上がり度合が大きくなる。
【0021】
盛り上がり度合は、上記例に限るものではなく、動画の視聴者の盛り上がりを示す指標であれば如何なるものであってもよい。
【0022】
図2は、盛り上がり情報のテーブル例を示す図である。
図2に示すテーブル例の通り、盛り上がり情報は、対象動画について、対象動画の時系列上の各再生時間における盛り上がり度合に基づく値が含まれる。
図2において、再生時間「0~10秒」は、動画の開始時点(0秒)から開始から10秒の時点までの時間(期間)を示す。同様に、再生時間「11~20秒」は、動画の開始から11秒の時点から開始から20秒の時点までの時間を示す。実施形態では、盛り上がり度合に基づく値として、盛り上がり度合を「0」から「100」までに正規化した値である盛り上がり値とするが、これに限るものではない。盛り上がり値は、「0」に近くなるほど盛り上がっていないことを示し、「100」に近くなるほど盛り上がっていることを示す。
【0023】
図2について具体的に説明すると、例えば対象動画について、再生時間「0~10秒」の盛り上がり値が「25」であり、再生時間「11~20秒」の盛り上がり値が「100」であり、再生時間「21~30秒」の盛り上がり値が「20」であり、再生時間「31~40秒」の盛り上がり値が「50」であり、再生時間「41~50秒」の盛り上がり値が「60」であり、再生時間「51~60秒」の盛り上がり値が「20」であることを示している。すなわち、対象動画の再生時間0~60秒の間では、再生時間11~20秒が一番盛り上がっており、再生時間31~50秒が比較的盛り上がっていると言える。
【0024】
格納部10は、その他にも、短尺動画生成装置1における算出などで利用される任意の情報(後述の動画部分情報、短尺動画情報、ユーザ操作情報、学習操作情報及び動画時間情報などを含む)及び短尺動画生成装置1における算出の結果などを格納してもよい。格納部10によって格納された情報は、短尺動画生成装置1の各機能によって適宜参照されてもよい。
【0025】
取得部11は、盛り上がり情報を取得する。より具体的には、取得部11は、対象動画の盛り上がり情報を取得する。対象動画は、例えば、格納部10によって格納された動画であってもよいし、予め指定された動画であってもよいし、ユーザが指定(選択)した動画であってもよい。なお、ユーザとは、短尺動画生成装置1の利用者、又は、短尺動画生成装置1によって生成された短尺動画の視聴者である。取得部11は、格納部10によって格納された、対象動画の盛り上がり情報を取得してもよいし、他の装置からネットワークを介して入力(受信)した、対象動画の盛り上がり情報を取得してもよい。取得部11は、取得した盛り上がり情報を、格納部10によって格納させてもよいし、生成部12及び学習部13に出力してもよい。
【0026】
生成部12は、取得部11によって取得(入力)された対象動画の盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する。
【0027】
一部再生区間の例を挙げると、動画の全再生区間が「0時0分0秒」から「1時間0分0秒」(計1時間)である場合の、「0時10分30秒」から「0時11分45秒」までの再生区間(計1分15秒)、又は、「0時30分10秒」から「0時45分25秒」までの再生区間と「0時55分20秒」から「0時58分50秒」までの再生区間とを組み合わせた(順に連続して再生した)再生区間(計18分45秒)などである。
【0028】
生成部12は、盛り上がり度合が所定の基準(動画部分基準)を満たす再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。例えば、生成部12は、盛り上がり度合に所定の閾値を設けて、盛り上がり度合が所定の閾値未満の部分(再生区間)を切り抜いた短尺動画を生成してもよい。短尺動画の生成は、対象動画のうち盛り上がり度合の一定以上の部分(再生区間)を残してつなげる、と言える。
【0029】
生成部12は、取得部11によって取得された動画の盛り上がり情報と、格納部10によって格納された、盛り上がり度合ごとに短尺動画に含むか否かを示す動画部分情報と、に基づいて一部再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。生成部12は、取得部11によって取得された動画の盛り上がり情報と、盛り上がり度合ごとに短尺動画に含むか否かを示す動画部分情報と、に基づいて、動画の時系列上の(時間ごとの)短尺動画に含むか否かを示す短尺動画情報を算出し、算出した短尺動画情報に基づいて当該動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。具体例について、すでに説明した
図2に加え、
図3及び
図4を用いて説明する。
【0030】
図3は、動画部分情報のテーブル例(その1)を示す図である。
図3に示すテーブル例の通り、動画部分情報では、盛り上がり値と、当該盛り上がり値の再生区間を短尺動画に含むか否かを示す情報(動画部分)とが対応付いている。動画部分は、例えば、短尺動画に含むことを示す「短尺動画部分」又は短尺動画に含まない(除外する)ことを示す「短尺動画から除外」の2値から構成される。
【0031】
動画部分情報は、ユーザによって(予め)設定されてもよい。より具体的には、動画部分情報に含まれる動画部分は、ユーザが盛り上がり値に応じて指定してもよい。すなわち、動画部分基準は、ユーザが予め指定してもよい。格納部10がユーザごとの動画部分情報を予め格納し、生成部12は、ユーザに応じた当該動画部分情報を利用してもよい。
【0032】
図4は、短尺動画情報のテーブル例を示す図である。
図4に示すテーブル例の通り、短尺動画情報は、時系列上の各再生時間における、対象動画の盛り上がり値と、生成部12によって設定された対象動画の当該再生時間を短尺動画に含むか否かを示す情報(「含む」又は「除外」)とが含まれる(「短尺動画に含む動画の範囲」行については後述する)。
【0033】
生成部12が、
図2の盛り上がり情報のテーブル例及び
図3の動画部分情報のテーブル例に基づいて
図4の短尺動画情報のテーブル例を算出する方法について説明する。まず、生成部12は、
図2の盛り上がり情報のテーブル例をそのままコピーし(実施形態では説明の便宜上、盛り上がり値を一部変更している)、短尺動画に含むか否かの行を新たに追加したテーブルを算出する。次に、生成部12は、算出したテーブルの時系列上の各再生時間について、当該再生時間の対象動画の盛り上がり値が
図3示す動画部分情報のテーブル例おいて対応付いている動画部分に従って、当該再生時間について短尺動画に含むか否かを設定する。生成部12によって全ての再生時間について短尺動画に含むか否かが設定されたテーブルが、
図4の短尺動画情報のテーブル例である。
【0034】
生成部12は、例えば、
図4の短尺動画情報のテーブル例に基づき、対象動画について、再生時間「0」~「10」秒は短尺動画に含むと設定し、再生時間「11」~「20」秒は短尺動画に含まない(除外する)と設定し、再生時間「21」~「30」秒は短尺動画に含むと設定し、再生時間「31」~「40」秒は短尺動画に含まない(除外する)と設定し、再生時間「41」~「50」秒は短尺動画に含むと設定し、再生時間「51」~「60」秒は短尺動画に含まない(除外する)と設定する。
【0035】
生成部12は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間について、当該再生区間の開始時点を所定時間早めた再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。例えば、生成部12は、盛り上がり度合が所定の閾値以上である再生区間(短尺動画に含む再生区間)について、当該再生区間の開始時点を3秒早めた再生区間からなる短尺動画を生成する。
図4の短尺動画情報のテーブル例のうち、(4行目の)「短尺動画に含む動画の範囲」行は、短尺動画に含む再生区間について開始時点を3秒早めた再生区間を示している(冒頭の「0」秒については早めない)。例えば、生成部12は、短尺動画に含む再生区間となった再生時間「21」~「30」秒については、開始時点を3秒早めた「18」~「30」秒を短尺動画に含む動画の範囲とし、短尺動画に含む再生区間となった再生時間「41」~「50」秒については、開始時点を3秒早めた「38」~「50」秒を短尺動画に含む動画の範囲としている。
【0036】
生成部12は、例えば、
図4の短尺動画情報のテーブル例に基づき、対象動画について、再生時間「0」~「10」秒と、再生時間「18」(又は「21」)~「30」秒と、再生時間「38」(又は「41」)~「50」秒とから構成される短尺動画を生成する。
【0037】
図5及び
図6を用いて、短尺動画の生成を視覚的に説明する。
【0038】
図5は、時系列上の盛り上がり度合を示すグラフを表示した動画例を示す図である。
図5に示す動画例では、動画に対して、シークバーBとグラフEと総再生時間Fと盛り上がり閾値Tとが重畳して表示されている。シークバーBは、動画の時系列を線分で示しており、左端が動画の開始時点(0秒)を示し、右端が動画の終了時点を示す。グラフEは、シークバーB(の時系列)をx軸と見立て、y軸方向にて動画の時系列上の盛り上がり度合を示す。総再生時間Fは、動画の総再生時間を示す。
図5に示すグラフEは、動画の開始時点でゼロの(又はゼロに近い)盛り上がり度合が、時間が進むにつれて大きくなり、計4回の盛り上がりの波を経て、動画の終了時点でまたゼロに(又はゼロに近く)なっていることを示している。盛り上がり閾値Tは、グラフEにおける盛り上がり度合の閾値を点線にて示している。
【0039】
図6は、
図5の動画例の短尺動画例を示す図である。
図6に示すグラフEは、
図5に示すグラフEのうち、盛り上がり閾値T以上の部分を抽出して(切り取って)、時系列に沿って並べた(時間的に空きが出ないようにつめた)ものである。抽出したことで、動画の総再生時間Fが「1:45」から「0:45」に(1時間)短縮している。なお、盛り上がり閾値Tは、
図3の動画部分情報のテーブル例の場合は「60」となる。すなわち、盛り上がり値が「60」以上の部分が
図6に示す短尺動画例として生成される。
【0040】
動画部分基準は、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作に基づいてもよい。
【0041】
学習部13は、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作を、当該動画操作を行ったタイミングの当該動画の盛り上がり度合ごとに集計し、各盛り上がり度合で所定の基準(動画操作基準)を満たす動画操作を当該盛り上がり度合に対応付ける。
【0042】
【0043】
学習部13は、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作と、当該動画の盛り上がり情報と、に基づいてユーザ操作情報を算出する。
図7は、ユーザ操作情報のテーブル例を示す図である。
図7に示すテーブル例の通り、ユーザ操作情報は、時系列上の各再生時間における、(ユーザが過去に視聴した)動画の盛り上がり値と、当該動画の当該再生時間にてユーザが行った動画操作であるユーザ操作とが含まれる。例えば、
図7に示すテーブル例において、動画の盛り上がり値が「10」である再生時間「0」~「10」秒において、ユーザはシークバーBで(動画の再生を)スキップしたことを示している。
【0044】
学習部13は、
図7に示すユーザ操作情報のテーブル例に基づき、盛り上がり値の操作を学習した結果、
図8に示す学習操作情報のテーブル例を算出してもよい。
図8は、学習操作情報のテーブル例を示す図である。
図8に示すテーブル例の通り、学習操作情報では、盛り上がり値と、当該盛り上がり値に対して学習された操作(最も実行された操作)とが対応付いている。このように学習部13は、頻度が最も高い(ユーザの)操作をその盛り上がり値の操作として学習する。すなわち、動画操作基準の一例は、頻度が最も高いという基準である。明示的に盛り上がり値別に動画部分を設定するのではなく、シークバーBの操作を含めて学習することで、スキップする盛り上がり値も特定可能となる。
【0045】
生成部12は、学習部13によって一部再生区間のスキップ操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。より具体的には、生成部12は、学習部13によって算出された学習操作情報にて一部再生区間のスキップ操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間を動画部分情報として算出し、算出した動画部分情報に基づいて当該再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。
図9は、動画部分情報のテーブル例(その2)を示す図である。
図9に示すテーブル例の通り、動画部分情報では、(1列目の)盛り上がり値と、(2列目の)当該盛り上がり値の再生区間を短尺動画に含むか否かを示す情報(スキップ部分のみ除いて動画部分)とが対応付いている。
図8に示す学習操作情報のテーブル例において、盛り上がり値「0」~「29」がスキップ操作に対応付けられているので、
図9に示す動画部分情報のテーブル例では当該盛り上がり値の再生区間については「短尺動画から除外」として設定され、残りの再生区間については「短尺動画部分」として設定されている。
【0046】
生成部12は、学習部13によって所定の閾値以上の再生速度で再生を行う高速再生操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。例えば、生成部12は、学習部13によって算出された学習操作情報にて一部再生区間のスキップ操作に対応付けられた盛り上がり度合と学習部13によって所定の閾値以上の再生速度で再生を行う高速再生操作に対応付けられた盛り上がり度合とを除く盛り上がり度合である再生区間を動画部分情報として算出し、算出した動画部分情報に基づいて当該再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。
図9に示すテーブル例の通り、動画部分情報では、(1列目の)盛り上がり値と、(3列目の)当該盛り上がり値の再生区間を短尺動画に含むか否かを示す情報(スキップ部分と高速再生部分とを除いて動画部分)とが対応付いている。
図8に示す学習操作情報のテーブル例において、盛り上がり値「0」~「29」がスキップ操作に対応付けられているので、
図9に示す動画部分情報のテーブル例では当該盛り上がり値の再生区間については「短尺動画から除外」として設定され、盛り上がり値「30」~「69」が高速再生操作に対応付けられているので、
図9に示す動画部分情報のテーブル例では当該盛り上がり値の再生区間についても「短尺動画から除外」として設定され、残りの再生区間については「短尺動画部分」として設定されている。
【0047】
上述したように、生成部12は、盛り上がり情報及び(学習部13によって算出された)動画部分情報に基づいて短尺動画情報を算出してもよい。
【0048】
生成部12は、短尺動画の再生時間が指定された指定時間に収まる短尺動画を生成してもよい。生成部12は、対象動画の盛り上がり度合ごとの再生時間の合計に基づいて、当該合計を盛り上がり度合が高い順に加算していった場合に加算された当該合計が指定時間を超えない最小の盛り上がり度合を決定し、決定した盛り上がり度合以上の盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。以下、具体的に説明する。
【0049】
生成部12は、指定時間(短尺動画時間)に基づいて(短縮する)盛り上がり度合(又は盛り上がり値)の閾値を決め、指定時間に収まる短尺動画を生成する。利用シーンとしては、スキマ時間である5分だけ視聴できるので5分に収まるように見どころのみを見たい、といった例が挙げられる。生成部12は、下記の式を満たすmを求める。
(盛り上がり値100~mの動画時間の総和)<(指定時間)
そして盛り上がり度のしきい値をmとした動画を作る。
【0050】
生成部12は、対象動画の盛り上がり度合ごとの再生時間の合計を示す動画時間情報を算出し、算出した動画時間情報に基づいて指定時間に収まる短尺動画を生成してもよい。
図10は、動画時間情報のテーブル例を示す図である。
図10に示すテーブル例の通り、動画時間情報は、盛り上がり値と、対象動画の当該盛り上がり値の動画時間(再生時間)とが対応付いている。例えば指定時間が5分の場合(5分以内で視聴できる短尺動画を生成する場合)、生成部12は、
図10に示すテーブル例のうち、2列目の動画時間を盛り上がり値が高い順に加算していき、加算された動画時間が指定時間5分を超えない最小の盛り上がり値として「40」を決定する(加算された動画時間は20秒+1分30秒+3分=4分50秒)。そして生成部12は、「40」を閾値として、「40」以上の盛り上がり値である再生区間からなる短尺動画(総再生時間4分50秒)を生成する。
【0051】
続いて、
図11を参照しながら、短尺動画生成装置1が実行する処理(短尺動画生成方法)の例を説明する。
図11は、実施形態に係る短尺動画生成装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0052】
まず、取得部11が、対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する(ステップS1、取得ステップ)。次に、生成部12が、S1にて取得された対象動画の盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する(ステップS2、生成ステップ)。
【0053】
実施形態において、短尺動画生成装置1はスマートフォン、すなわち動画を実際に再生する装置を想定したが、短尺動画生成装置1をサーバ装置とし、動画を実際に再生するのは短尺動画生成装置1にネットワーク接続された端末(スマートフォン)としてもよい。その場合、短尺動画生成装置1は、生成した短尺動画をネットワークを介して端末に送信する。
【0054】
[変形例]
短尺動画生成装置1の変形例である短尺動画生成装置1A(不図示)について説明する。短尺動画生成装置1Aの機能は短尺動画生成装置1の機能と同様であり、差分についてのみ説明する。上述した短尺動画生成装置1の各機能は、短尺動画生成装置1Aでも適宜採用可能である。
【0055】
短尺動画生成装置1Aの取得部11Aは、複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する。短尺動画生成装置1Aの生成部12Aは、取得部11Aによって取得された複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、複数の対象動画それぞれの一部再生区間からなる短尺動画であって、再生時間が指定された時間に収まる短尺動画を生成する。取得部11A及び生成部12Aの処理内容は、複数の対象動画を処理対象とする点以外は、取得部11及び生成部12と同様である。なお、生成部12Aによって生成される短尺動画は(複数ではなく)1つである。
【0056】
短尺動画生成装置1Aは、複数の対象動画でも、盛り上がり度合ごとの動画時間を足し合わせて、短尺動画生成装置1と同様にmを決め、短尺動画を生成する。利用シーンとしては、毎週更新のドラマを見逃して今日が放映日であり、2話分の見逃しを15分の短尺動画で振り返り、最新話はリアルタイムで見たい、といった例が挙げられる。
【0057】
短尺動画生成装置1Aで利用する動画時間情報は、例えば
図10に示す動画時間情報のテーブル例において、2列目の対象動画の盛り上がり値の動画時間が、複数の対象動画分(例えばX動画の動画時間とY動画の動画時間の合計)となる。
【0058】
続いて、実施形態に係る短尺動画生成装置1の作用効果について説明する。
【0059】
短尺動画生成装置1は、対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部11と、取得部11によって取得された対象動画の盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する生成部12と、を備える。この構成により、対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画が生成される。すなわち、盛り上がり度合に基づいて動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成することができる。
【0060】
また、短尺動画生成装置1において、生成部12は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。この構成により、例えば盛り上がり度合が比較的高い再生区間からなる短尺動画を生成することができるため、対象動画のうち盛り上がり度合が比較的高い再生区間を、ユーザは短時間で効率的に視聴することができる。
【0061】
また、短尺動画生成装置1において、所定の基準は、ユーザが予め指定してもよい。この構成により、ユーザが予め指定した基準に沿った短尺動画が生成されるため、例えばユーザは自分の好みに合わせた短尺動画を視聴することができるなど、ユーザの利便性が向上する。
【0062】
また、短尺動画生成装置1において、所定の基準は、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作に基づいてもよい。この構成により、例えばユーザが過去に行った盛り上がり度合に応じた動画操作に沿った短尺動画が生成されるため、例えばユーザは自分の動画操作傾向に合わせた短尺動画を視聴することができるなど、ユーザの利便性が向上する。
【0063】
また、短尺動画生成装置1において、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作を、当該動画操作を行ったタイミングの当該動画の盛り上がり度合ごとに集計し、各盛り上がり度合で所定の基準を満たす動画操作を当該盛り上がり度合に対応付ける学習部13をさらに備え、生成部12は、学習部13によって一部再生区間のスキップ操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。この構成により、例えばユーザは自分のスキップ操作傾向に合わせた短尺動画を視聴することができるなど、ユーザの利便性が向上する。
【0064】
また、短尺動画生成装置1において、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作を、当該動画操作を行ったタイミングの当該動画の盛り上がり度合ごとに集計し、各盛り上がり度合で所定の基準を満たす動画操作を当該盛り上がり度合に対応付ける学習部13をさらに備え、生成部12は、学習部13によって所定の閾値以上の再生速度で再生を行う高速再生操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。この構成により、例えばユーザは自分の高速再生操作傾向に合わせた短尺動画を視聴することができるなど、ユーザの利便性が向上する。
【0065】
また、短尺動画生成装置1において、生成部12は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間について、当該再生区間の開始時点を所定時間早めた再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。この構成により、例えばユーザは、盛り上がりまでの経緯見逃しがないように、盛り上がる数秒前からの動画を視聴することができるなど、ユーザの利便性が向上する。
【0066】
また、短尺動画生成装置1において、生成部12は、短尺動画の再生時間が指定された指定時間に収まる短尺動画を生成してもよい。この構成により、例えばユーザは、指定時間に収まる短尺動画を視聴することができるため、指定時間内で効率的に対象動画を視聴することができる。
【0067】
また、短尺動画生成装置1において、生成部12は、対象動画の盛り上がり度合ごとの再生時間の合計に基づいて、当該合計を盛り上がり度合が高い順に加算していった場合に加算された当該合計が指定時間を超えない最小の盛り上がり度合を決定し、決定した盛り上がり度合以上の盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成してもよい。この構成により、より確実に指定時間に収まる短尺動画を生成することができる。
【0068】
短尺動画生成装置1は、複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部11と、取得部11によって取得された複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、複数の対象動画それぞれの一部再生区間からなる短尺動画であって、再生時間が指定された時間に収まる短尺動画を生成する生成部12と、を備えてもよい。この構成により、複数の対象動画それぞれの一部再生区間からなる短尺動画であって、再生時間が指定された時間に収まる短尺動画を生成することができる。
【0069】
背景として、動画視聴において、短時間で動画を効率的に視聴したいというニーズが高まっている。課題としては、倍速視聴などの既存の解決手法では内容が理解しづらいこと、及び、倍速視聴を行った場合でも、理解できる速度に限界があり、多くの動画を視聴できないことが挙げられる。短尺動画生成装置1によれば、短時間で動画を効率的に視聴することができる。短尺動画生成装置1によれば、盛り上がり度を使った短尺動画化が可能となる。短尺動画生成装置1によれば、時間を指定しつつで盛り上がった部分で短尺動画を生成することができる。短尺動画生成装置1によれば、動画時間に応じた短尺動画を生成することができる。短尺動画生成装置1によれば、複数の動画の(一つの)短尺動画を生成することができる。短尺動画生成装置1によれば、複数の動画の、指定時間に収まった(一つの)短尺動画を生成することができる。
【0070】
本開示の短尺動画生成装置1は、以下の構成を有してもよい。
【0071】
[1]
対象動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された対象動画の盛り上がり情報に基づいて、対象動画の一部再生区間からなる短尺動画を生成する生成部と、
を備える短尺動画生成装置。
【0072】
[2]
前記生成部は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間からなる短尺動画を生成する、
[1]に記載の短尺動画生成装置。
【0073】
[3]
前記所定の基準は、ユーザが予め指定する、
[2]に記載の短尺動画生成装置。
【0074】
[4]
前記所定の基準は、任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作に基づく、
[2]又は[3]に記載の短尺動画生成装置。
【0075】
[5]
任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作を、当該動画操作を行ったタイミングの当該動画の盛り上がり度合ごとに集計し、各盛り上がり度合で所定の基準を満たす動画操作を当該盛り上がり度合に対応付ける学習部をさらに備え、
前記生成部は、前記学習部によって一部再生区間のスキップ操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成する、
[1]~[4]の何れか一項に記載の短尺動画生成装置。
【0076】
[6]
任意の動画に対してユーザが過去に行った動画操作を、当該動画操作を行ったタイミングの当該動画の盛り上がり度合ごとに集計し、各盛り上がり度合で所定の基準を満たす動画操作を当該盛り上がり度合に対応付ける学習部をさらに備え、
前記生成部は、前記学習部によって所定の閾値以上の再生速度で再生を行う高速再生操作に対応付けられた盛り上がり度合を除く盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成する、
[1]~[5]の何れか一項に記載の短尺動画生成装置。
【0077】
[7]
前記生成部は、盛り上がり度合が所定の基準を満たす再生区間について、当該再生区間の開始時点を所定時間早めた再生区間からなる短尺動画を生成する、
[1]~[6]の何れか一項に記載の短尺動画生成装置。
【0078】
[8]
前記生成部は、短尺動画の再生時間が指定された指定時間に収まる短尺動画を生成する、
[1]~[7]の何れか一項に記載の短尺動画生成装置。
【0079】
[9]
前記生成部は、対象動画の盛り上がり度合ごとの再生時間の合計に基づいて、当該合計を盛り上がり度合が高い順に加算していった場合に加算された当該合計が指定時間を超えない最小の盛り上がり度合を決定し、決定した盛り上がり度合以上の盛り上がり度合である再生区間からなる短尺動画を生成する、
[8]に記載の短尺動画生成装置。
【0080】
[10]
複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された複数の対象動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、複数の対象動画それぞれの一部再生区間からなる短尺動画であって、再生時間が指定された時間に収まる短尺動画を生成する生成部と、
を備える短尺動画生成装置。
【0081】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0082】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0083】
例えば、本開示の一実施の形態における短尺動画生成装置1などは、本開示の短尺動画生成方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図12は、本開示の一実施の形態に係る短尺動画生成装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の短尺動画生成装置1は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0084】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。短尺動画生成装置1のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0085】
短尺動画生成装置1における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0086】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の取得部11、生成部12及び学習部13などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0087】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、取得部11、生成部12及び学習部13は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0088】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0089】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0090】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の取得部11、生成部12及び学習部13などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0091】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0092】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0093】
また、短尺動画生成装置1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0094】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。
【0095】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0096】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0097】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0098】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0099】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0100】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0101】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0102】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0103】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0104】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0105】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0106】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0107】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。
【0108】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0109】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0110】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0111】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0112】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0113】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0114】
本開示において、例えば、英語でのa、an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0115】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0116】
1…短尺動画生成装置、10…格納部、11…取得部、12…生成部、13…学習部、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス、B…シークバー、E…グラフ、F…総再生時間、T…盛り上がり閾値。