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▶ 株式会社雷神の風の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153340
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】試料採取装置
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/26 20060101AFI20241022BHJP
   C12M 3/06 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
C12M1/26
C12M3/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067161
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】521380340
【氏名又は名称】株式会社雷神の風
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【弁理士】
【氏名又は名称】古屋 秀人
(74)【代理人】
【識別番号】100215555
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】細田 悟
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA09
4B029BB01
4B029BB13
4B029DG08
4B029GA06
4B029GA08
4B029GB01
4B029GB02
4B029GB10
4B029HA06
(57)【要約】
【課題】ウイルス等の病原微生物の検出を容易に行うことができる試料採取装置を提供する。
【解決手段】試料採取装置1は、筐体10と、筐体10の内部に設けられているフィルタ20と、フィルタ20に付着している異物をフィルタ20から離間させ、溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収する溶液回収部30と、を備え、筐体10に設けられている流入口11から筐体10の内部に入った気体がフィルタ20を通るよう流れ、筐体10に設けられている流出口12から筐体10の外部に排出されるようになっている。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の内部に設けられているフィルタと、
前記フィルタに付着している異物を前記フィルタから離間させ、溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収する溶液回収部と、
を備え、
前記筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が前記フィルタを通るように流れ、前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている、試料採取装置。
【請求項2】
前記溶液回収部により回収された溶液を前記筐体の外部に排出する溶液排出部を更に備えた、請求項1記載の試料採取装置。
【請求項3】
前記溶液回収部により回収された溶液を容器に収容させ、溶液が収容された容器を前記筐体の外部に排出する容器排出部を更に備えた、請求項1記載の試料採取装置。
【請求項4】
前記筐体の内部に設けられ、前記溶液回収部により回収された溶液に含まれる病原微生物を検出する病原微生物検出部を更に備えた、請求項1記載の試料採取装置。
【請求項5】
前記溶液回収部は、前記フィルタに溶液を噴射する溶液噴射器と、前記溶液噴射器により前記フィルタに噴射された溶液が収容される第1収容器とを有している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の試料採取装置。
【請求項6】
前記溶液回収部は、前記フィルタから異物を掻き落とす掻き落とし器と、溶液が貯留されており、前記掻き落とし器により前記フィルタから掻き落とされた異物が送られる第2収容器とを有している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の試料採取装置。
【請求項7】
前記溶液回収部は、第3収容器に収容されている溶液に前記フィルタを浸すフィルタ移動器と、前記第3収容器に収容されている溶液に超音波を照射することにより前記フィルタから異物を除去して溶液に混合させる超音波照射器とを有している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の試料採取装置。
【請求項8】
筐体と、
前記筐体の内部に設けられているフィルタと、
前記フィルタを収容体に収容させ、前記フィルタを収容している収容体を筐体の外部に排出する収容体排出部と、
を備え、
前記筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が前記フィルタを通るよう流れ、前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている、試料採取装置。
【請求項9】
収容体として袋を供給する袋供給部を更に備え、
前記収容体排出部は、前記袋供給部により供給された袋に前記フィルタを収容させ、前記フィルタを収容している袋を筐体の外部に排出する、請求項8記載の試料採取装置。
【請求項10】
筐体と、
前記筐体の内部に設けられているフィルタと、
前記筐体の内部に設けられ、前記フィルタから回収された病原微生物を検出する病原微生物検出部と、
を備え、
前記筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が前記フィルタを通るよう流れ、前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている、試料採取装置。
【請求項11】
前記フィルタは複数設けられており、
前記筐体の内部に入った気体が複数の前記フィルタのうちある前記フィルタを通過して前記流出口から前記筐体の外部に排出されるとともに、別の前記フィルタから病原微生物を回収して前記病原微生物検出部により検出する検出動作が行われる、請求項10記載の試料採取装置。
【請求項12】
筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が溶液を通り、前記溶液を通った前記気体が前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている、試料採取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、試料採取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、空気中の浮遊ウイルスやエアロゾルを除去する試料採取装置として様々なものが知られている。例えば、特許文献1には、帯電部によってウイルスを帯電させることによりフィルタに引き寄せ、フィルタに対して紫外線を照射する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-171440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フィルタに付着しているウイルス等の病原微生物の量を計測するにあたり、従来は試料採取装置からフィルタを取り外して当該フィルタを回収し、回収されたフィルタを検査施設に運搬して検査施設内で病原微生物の量を計測していた。しかしながら、このような方法ではフィルタにおける異物が付着している箇所に手を触れることができないため不便であるという問題があった。
【0005】
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、ウイルス等の病原微生物の検出を容易に行うことができる試料採取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の試料採取装置は、
筐体と、
前記筐体の内部に設けられているフィルタと、
前記フィルタに付着している異物を前記フィルタから離間させ、溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収する溶液回収部と、
を備え、
前記筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が前記フィルタを通るよう流れ、前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている。
【0007】
本開示の試料採取装置は、
前記溶液回収部により回収された溶液を前記筐体の外部に排出する溶液排出部を更に備えていてもよい。
【0008】
本開示の試料採取装置は、
前記溶液回収部により回収された溶液を容器に収容させ、溶液が収容された容器を前記筐体の外部に排出する容器排出部を更に備えていてもよい。
【0009】
本開示の試料採取装置は、
前記筐体の内部に設けられ、前記溶液回収部により回収された溶液に含まれる病原微生物を検出する病原微生物検出部を更に備えていてもよい。
【0010】
本開示の試料採取装置においては、
前記溶液供給部は、前記フィルタに溶液を噴射する溶液噴射器と、前記溶液噴射器により前記フィルタに噴射された溶液が収容される第1収容器とを有していてもよい。
【0011】
本開示の試料採取装置においては、
前記溶液供給部は、前記フィルタから異物を掻き落とす掻き落とし器と、溶液が貯留されており、前記掻き落とし器により前記フィルタから掻き落とされた異物が送られる第2収容器とを有していてもよい。
【0012】
本開示の試料採取装置においては、
前記溶液供給部は、第3収容器に収容されている溶液に前記フィルタを浸すフィルタ移動器と、前記第3収容器に収容されている溶液に超音波を照射することにより前記フィルタから異物を除去して溶液に混合させる超音波照射器とを有していてもよい。
【0013】
本開示の試料採取装置は、
筐体と、
前記筐体の内部に設けられているフィルタと、
前記フィルタを収容体に収容させ、前記フィルタを収容している収容体を筐体の外部に排出する収容体排出部と、
を備え、
前記筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が前記フィルタを通るよう流れ、前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている。
【0014】
本開示の試料採取装置においては、
収容体として袋を供給する袋供給部を更に備え、
前記収容体排出部は、前記袋供給部により供給された袋に前記フィルタを収容させ、前記フィルタを収容している袋を筐体の外部に排出してもよい。
【0015】
本開示の試料採取装置は、
筐体と、
前記筐体の内部に設けられているフィルタと、
前記筐体の内部に設けられ、前記フィルタから回収された病原微生物を検出する病原微生物検出部と、
を備え、
前記筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が前記フィルタを通るよう流れ、前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている。
【0016】
本開示の試料採取装置においては、
前記フィルタは複数設けられており、
前記筐体の内部に入った気体が複数の前記フィルタのうちある前記フィルタを通過して前記流出口から前記筐体の外部に排出されるとともに、別の前記フィルタから病原微生物を回収して前記病原微生物検出部により検出する検出動作が行われてもよい。
【0017】
本開示の試料採取装置においては、
筐体に設けられている流入口から前記筐体の内部に入った気体が溶液を通り、前記溶液を通った前記気体が前記筐体に設けられている流出口から前記筐体の外部に排出されるようになっている。
【発明の効果】
【0018】
本開示の試料採取装置によれば、ウイルス等の病原微生物の検出を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1A】本開示の実施の形態による試料採取装置の内部構成を概略的に示す図である。
図1B】本開示の実施の形態による試料採取装置において、溶液噴射器を用いた異物回収の形態を示す図である。
図1C】本開示の実施の形態による試料採取装置において、溶液噴射器を用いた異物回収の形態を示す図である。
図2A】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、掻き落とし器を含む試料採取装置の内部構成を概略的に示す図である。
図2B】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、掻き落とし器を用いた異物回収の形態を示す図である。
図2C】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、掻き落とし器を用いた異物回収の形態を示す図である。
図3A】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタ移動器を含む試料採取装置の内部構成を概略的に示す図である。
図3B】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタ移動器を用いた異物回収の形態を示す図である。
図3C】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタ移動器を用いた異物回収の形態を示す図である。
図4A】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタを収容している収容体および収容体を筐体の外部に排出する収容体排出部を含む試料採取装置の内部構成を概略的に示す図である。
図4B】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタを収容している収容体および収容体を筐体の外部に排出する収容体排出部を用いた異物回収の形態を示す図である。
図4C】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタを収容している収容体および収容体を筐体の外部に排出する収容体排出部を用いた異物回収の形態を示す図である。
図4D】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、収容体として袋を供給する袋供給部を更に備えた試料採取装置を示す図である。
図5】本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、バッチ式になっている試料採取装置の内部構成を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。図1乃至図5は、本開示の実施の形態による試料採取装置を示す図である。このうち、図1Aは、本開示の実施の形態による試料採取装置の内部構成を概略的に示す図であり、図1Bおよび図1Cは、本開示の実施の形態による試料採取装置において、溶液噴射器を用いた異物回収の形態を示す図である。図2Aは、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、掻き落とし器を含む試料採取装置の内部構成を概略的に示す図であり、図2Bおよび図2Cは、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、掻き落とし器を用いた異物回収の形態を示す図である。図3Aは、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタ移動器を含む試料採取装置の内部構成を概略的に示す図であり、図3Bおよび図3Cは、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタ移動器を用いた異物回収の形態を示す図である。図4Aは、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタを収容している収容体および収容体を筐体の外部に排出する収容体排出部を含む試料採取装置の内部構成を概略的に示す図であり、図4Bおよび図4Cは、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、フィルタを収容している収容体をおよび収容体を筐体の外部に排出する収容体排出部を用いた異物回収の形態を示す図である。図4Dは、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、収容体として袋を供給する袋供給部を更に備えた試料採取装置を示す図である。図5は、本開示の実施の形態による試料採取装置の変形例において、バッチ式になっている試料採取装置の内部構成を概略的に示す図である。
【0021】
<試料採取装置1の説明>
試料採取装置1は、空気中の異物を除去する機器であり、細菌、真菌等の生物に感染症を引き起こす病原微生物を空気とともに吸引し、病原微生物を捕集することもできる機器である。また、本明細書において、「病原微生物」には各種ウイルスが含まれる。試料採取装置1は、サイクロン、スクラバー、バグフィルター、電気集塵等により集塵機能を奏する機器であり、試料採取装置1には、1または複数のフィルタ20をその内部に取り付け可能である。
【0022】
図1Aに示すように、本実施の形態による試料採取装置1は、筐体10と、筐体10の内部に設けられているフィルタ20と、フィルタ20に付着している異物をフィルタ20から離間させ、溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収する溶液回収部30と、を備え、筐体10に設けられている流入口11から筐体10の内部に入った気体がフィルタ20を通るよう流れ、筐体10に設けられている流出口12から筐体10の外部に排出されるようになっている。なお、図面中の黒丸はウイルス等の病原微生物を表す。
【0023】
筐体10は、箱形で、フィルタ20、溶液回収部30、溶液排出部40、容器排出部50、病原微生物検出部60、溶液噴射器31、掻き落とし器33、第1収容器32、第2収容器34、第3収容器35、フィルタ移動器36、超音波照射器37、収容体排出部70、袋供給部80、収容体81等を収容できる。筐体10の内部には、これら部材を所定の設置個所に設置可能なアタッチメントが設けられている。また、これら部材の内、少なくとも溶液回収部30、溶液排出部40、容器排出部50、病原微生物検出部60、溶液噴射器31、第1収容器32、第2収容器34、第3収容器35、フィルタ移動器36、超音波照射器37は、防水仕様の部材である。また、筐体10には、試料採取装置1の内部に、異物とともに空気等の気体を受け入れる開口である流入口11が設けられており、試料採取装置1の内部においてファンが回ることにより気体が筐体10の内部に流入する。流入口11は、試料採取装置1の内部に配置されているフィルタ20の中央部と対向する位置に設けられる。こうして、筐体10の内部に入った気体がフィルタ20を通るよう流れる。また、筐体10には、試料採取装置1の筐体10の外部に気体を排出するための開口である流出口12が設けられている。流出口12は、流入口11から筐体10の内部に入り、フィルタ20を通るよう流れた後の気体を、試料採取装置1の内部においてファンが回ることにより筐体10の外部に排出するため、フィルタ20を通過した空気の流れ方向に設けられる。なお、本実施の形態では、図面において試料採取装置1の上部に流出口12が設けられている形態を例示して説明する。
【0024】
また、筐体10には、第1収容器32に接続した溶液排出部40を、筐体10の外部に設置された収容体81に接続可能にするための開口が設けられている。
【0025】
フィルタ20はエアフィルタであり、粗塵フィルタ、HEPA(登録商標)、ULPAフィルタ、活性炭、光触媒等のフィルタ類である。フィルタ20は、試料採取装置1の内部に取り付け可能である。また、フィルタ20は、病原微生物を捕集可能な網目構造を有しており、使用後であっても洗浄処理を施すことにより、少なくとも1回以上再利用できる。また、従来はフィルタ20を定期的に回収することは手間であったが、試料採取装置1では、フィルタ20から病原微生物を試料採取装置1の内部で定期的に自動回収し、捕集された病原微生物の量をより細かい時間スケールで把握することができる。フィルタ20は、試料採取装置1の内部の略中央に配置される。なお、フィルタ20は使い捨てタイプのものであってもよく、例えば、ロール状のものであってもよい。
【0026】
溶液回収部30は、フィルタ20に溶液を噴射する溶液噴射器31と、溶液噴射器31によりフィルタ20に噴射された溶液が収容される第1収容器32とを有しており、フィルタ20に付着している異物をフィルタ20から離間させ、第1収容器32の溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収する部材である。なお、溶液は病原微生物に活性の変化等の何らかの生理的作用を奏したり、試料採取装置1に漏電などの不測の損害を奏したりしないものであれば特に限定されるものではない。
【0027】
溶液噴射器31は、導水管311およびノズル312を備える装置であり、試料採取装置1の内部において、その上部空間に配置されているとともに、フィルタ20の上部、かつ、フィルタ20の配列方向と略垂直に配置されている。導水管311はフィルタ20の幅の長さと同一または若干長い部材であり、給水タンクから管内に導かれた溶液をノズル312に送る。給水タンクは試料採取装置1の内部または外部に配置される。導水管311には、その長手軸方向において、等間隔にフィルタ20に向けて開口が複数設けられており、この開口を通って溶液をノズル312に送る。ノズル312は、導水管311の各開口上に設置された部材であり、導水管311から送られた溶液をスプレー状に噴射する部材である。ノズル312は、フィルタ20に付着した病原微生物を含む異物を効率的に第1収容器32に導くために、フルコーンノズルを用いることがより好ましい。なお、給水タンクから送られる溶液は、フィルタ20に付着した病原微生物を含む異物を第1収容器32に導くために十分な量である。
【0028】
第1収容器32は、試料採取装置1の内部において、その下部に配置されているとともに、フィルタ20の下部に配置されている。また、第1収容器32のサイズは、1または複数のフィルタ20を収容可能な大きさを有する。また、第1収容器32は、溶液によりフィルタ20に付着した病原微生物を含む異物を第1収容器32に全て導く場合に、その溶液を全て収容可能な大きさを有する。また、第1収容器32には開閉式の開口部が設けられており、この開口部に溶液排出部40が付設されている。溶液が第1収容器32に収容されている状態では、この開閉式の開口部は閉じている。一方、第1収容器32に収容されている溶液を溶液排出部40に向けて排出する場合には、この開閉式の開口部は開く構造になっている。
【0029】
溶液排出部40は、溶液回収部30により回収された溶液を筐体10の外部に排出するための部材である。溶液排出部40は管状の部材であり、前述した筐体10に設けられた開口に嵌め込むことにより固定される。ここで、溶液排出部40の一端は第1収容器32の開口部に接続する。また、溶液排出部40の他端は収容体81の開口部に接続する。溶液排出部40の両端にはそれぞれ開閉機構が設けられており、これにより、第1収容器32および収容体81の開口部の開閉状態を調節することができる。
【0030】
収容体81は、溶液排出部40から送られる溶液を収容可能な部材である。収容体81の一部は開閉可能な開口部が設けられており、この開口部に溶液排出部40が接続している。溶液が溶液排出部40から収容体81に送られない状態では、この開閉式の開口部は閉じている。一方、溶液排出部40から収容体81に溶液を送る場合には、この開閉式の開口部は開く構造になっている。溶液が収容体81に収容されると、開閉式の開口部を自動または手動で閉じ、溶液を収容体81に封入できる。このように、溶液を収容体81に封入することにより、溶液の回収時に意図しない物質のコンタミネーションを回避することができる。
【0031】
病原微生物検出部60は、フィルタ20に付着し、溶液回収部30により回収された溶液に含まれるウイルス等の病原微生物の数量を計測するための装置である。また、病原微生物検出部60は、フィルタ20に付着し、溶液回収部30により回収された溶液に含まれるウイルス等の病原微生物を用いて逆転写PCRを行い、cDNAサンプルを作製する。作製したcDNAから各遺伝子の発現を定量し、適宜補正を行った後、mRNA発現量を、各病原微生物の量に関する情報として表すことができる。また、病原微生物検出部60は抗原検査も可能な部材であり、空気中のDNA断片を用いても検査可能である。
【0032】
乾燥機構38は、溶液噴射器31から溶液を噴射されることによりウイルス等の病原微生物が回収されたフィルタ20を乾燥させるための装置である。乾燥機構38は、フィルタ20の配置に合わせて試料採取装置1の内部に配置され、1または複数配列しているフィルタ20を所定の時間内で十分乾燥させることができるサイズである。
【0033】
<試料採取装置1の動作説明>
次に、試料採取装置1の動作について、図面を用いて説明する。
【0034】
図1Aに示すように、まず試料採取装置1が駆動されると、ファンの作用により試料採取装置1の内部に空気等の気体が取り込まれる。
【0035】
試料採取装置1の内部に入った空気には電気集塵処理が施される。具体的には、試料採取装置1の内部に設置された放電極と集塵極の2つの極の間に高電圧をかけることにより、電極間にコロナ放電を起こし、マイナスの電化をもつイオンを発生させる。マイナスのイオンを、試料採取装置1の内部に入った空気中の塵等と結合させ、イオンと結合した塵等にマイナスの電荷を持たせ、プラスの電荷を持つ集塵極に引き寄せることにより、空気中の塵等を集める。このように集めた塵等を空気の流れによりフィルタ20に付着させる。
【0036】
次に、図1Bに示すように、溶液回収部30を構成する溶液噴射器31からフィルタ20に向けて溶液が噴射される。フィルタ20に噴射された溶液は、ウイルス等の病原微生物を含む異物を、フィルタ20から試料採取装置1の下部に配置されている第1収容器32に移動させる。
【0037】
異物を第1収容器32に落とし切った後、溶液排出部40は第1収容器32および収容体81の開口部を開口し、溶液とともに異物を第1収容器32から収容体81に送る。この収容体81は、外部のウイルス等の病原微生物の検査機関に送られる。
【0038】
溶液とともに異物が第1収容器32から収容体81に送られる前後で、病原微生物検出部60は適宜溶液回収部30により回収された溶液に含まれるウイルス等の病原微生物の数量を計測する。このとき、各病原微生物の量に関する情報も同時に取得される。
【0039】
溶液とともに異物が第1収容器32から収容体81に送られた後、溶液排出部40は第1収容器32および収容体81の開口部を閉じる。これにより、収容体81にウイルス等の病原微生物が封入される。
【0040】
収容体81にウイルス等の病原微生物が封入された後、図1Cに示すように、乾燥機構38がフィルタ20を乾燥させる。乾燥処理によりフィルタ20が乾燥すると、図1Aに示すように試料採取装置1の内部に空気等の気体を再度取り込み、上記の工程を繰り返す。
【0041】
以上のような構成からなる本実施の形態の試料採取装置1によれば、試料採取装置1は、筐体10を備える。試料採取装置1は、筐体10の内部に設けられているフィルタ20を備える。試料採取装置1は、フィルタ20に付着している異物をフィルタ20から離間させ、溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収する溶液回収部30を備える。筐体10に設けられている流入口11から筐体10の内部に入った気体がフィルタ20を通るよう流れ、筐体10に設けられている流出口12から筐体10の外部に排出されるようになっている。このような試料採取装置1によれば、試料採取装置1の内部において、フィルタ20に付着している異物をフィルタ20から離間させ、溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収することができる。より詳細に説明すると、従来技術では、フィルタに付着しているウイルス等の病原微生物の量を計測するにあたり、従来は試料採取装置からフィルタを取り外して当該フィルタを回収し、回収されたフィルタを検査施設に運搬して検査施設内で病原微生物の量を計測していた。そのため、このような方法ではフィルタにおける異物が付着している箇所に手を触れることができないため不便であるという問題があった。これに対し、本実施の形態の試料採取装置1では、試料採取装置1の内部においてウイルス等の病原微生物を含む溶液の回収をすることができるため、ウイルス等の病原微生物の検出を容易に行うことができる。また、このようにして得られた病原微生物に関する情報は、適宜可視化して表示することもできる。
【0042】
また、本実施の形態の試料採取装置1においては、上述したように、溶液回収部30により回収された溶液を筐体10の外部に排出する溶液排出部40を更に備える。この場合は、溶液回収部30により回収された溶液が溶液排出部40により筐体10の外部に排出される。
【0043】
また、本実施の形態の試料採取装置1においては、上述したように、筐体10の内部に設けられ、溶液回収部30により回収された溶液に含まれる病原微生物を検出する病原微生物検出部60を更に備える。この場合は、筐体10の内部で、溶液に含まれる病原微生物の検出を行うことができる。
【0044】
また、本実施の形態の試料採取装置1においては、上述したように、溶液回収部30は、フィルタ20に溶液を噴射する溶液噴射器31と、溶液噴射器31によりフィルタ20に噴射された溶液が収容される第1収容器32とを有している。この場合は、フィルタ20に溶液を噴射し、フィルタ20に噴射された溶液を第1収容器32に収容することができる。
【0045】
なお、本実施の形態による試料採取装置1は上述した態様のものに限定されることはない。本実施の形態による試料採取装置1の他の例について以下に説明する。
【0046】
本実施の形態では、病原微生物検出部60は試料採取装置1に内蔵されている形態を例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、病原微生物検出部60は、試料採取装置1の外部に取り付けられていてもよい。
【0047】
本実施の形態では、試料採取装置1において、溶液回収部30により回収された溶液を筐体10の外部に排出するために溶液排出部40を用いる形態を例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、溶液回収部30により回収された溶液を第1収容器32等の容器に収容し、溶液が収容された容器を筐体10の外部に排出する容器排出部50を更に備えていてもよい。この場合は、溶液回収部30により回収された溶液を容器に収容し、溶液排出部40を介することなく、溶液が収容された容器を容器排出部50により筐体10の外部に排出することができる。
【0048】
また、本実施の形態では、溶液回収部30は、フィルタ20に溶液を噴射する溶液噴射器31と、溶液噴射器31によりフィルタ20に噴射された溶液が収容される第1収容器32とを有している形態を例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図2Aに示すように、試料採取装置2において、溶液回収部30は、溶液噴射器31の代わりにフィルタ20から異物を掻き落とす掻き落とし器33と、溶液が貯留されており、掻き落とし器33によりフィルタ20から掻き落とされた異物が送られる第2収容器34とを有していてもよい。ここで、掻き落とし器33は、試料採取装置2の内部において、その上部空間に配置されており、フィルタ20の上部、かつ、フィルタ20の配列方向と略垂直に配置されているブラシ機能を奏する部材である。
【0049】
掻き落とし器33はフィルタ20の幅の長さと同一または若干長い長さを有し、フィルタ20の枚数に応じた数だけ試料採取装置2の内部に配置される。掻き落とし器33は、掻き落とし処理の開始前には試料採取装置2の内部において、その上部空間に配置された状態で待機している。図2Bに示すように、フィルタ20に異物が付着すると、掻き落とし器33はフィルタ20の上部から下部に向かって移動しながらフィルタ20に付着した異物を第2収容器34に向けて掻き落とす。掻き落とし器33はこの往復移動を所定回数繰り返す。
【0050】
第2収容器34に回収された異物は、その回収の前後で病原微生物検出部60により計測処理が行われ、溶液排出部40を介して収容体81に送られ、封入される。そして、図2Cに示すように、掻き落とし器33は、掻き落とし処理の開始前と同様、試料採取装置2の内部において、次回以降の掻き落とし処理が始まるまで、試料採取装置2の上部空間に配置された状態で再び待機する。この場合は、掻き落とし器33により、フィルタ20から異物を溶液に掻き落とすことができる。なお、第2収容器34は、第1収容器32と同様の部材であるため、説明を割愛する。
【0051】
また、試料採取装置2において、溶液回収部30は、溶液噴射器31の代わりに、フィルタ20から異物を振動により振るい落とす振るい落とし器(図示せず)と、溶液が貯留されており、振るい落とし器によりフィルタ20から振るい落とされた異物が送られる第2収容器34とを有していてもよい。
【0052】
フィルタ20に異物が付着すると、振るい落とし器はフィルタ20を振動させ、フィルタ20に付着した異物を第2収容器34に向けて振るい落とす。
【0053】
また、例えば、図3Aに示すように、試料採取装置3において、溶液回収部30は、溶液噴射器31の代わりに、第3収容器35に収容されている溶液にフィルタ20を浸すフィルタ移動器36と、第3収容器35に収容されている溶液に超音波を照射することによりフィルタ20から異物を除去して溶液に混合させる超音波照射器37とを有していてもよい。ここで、フィルタ移動器36は、試料採取装置3の内部において、その上部空間、かつ、フィルタ20の上部に配置されており、フィルタ20の一部を挟み留めるクリップ部分およびクリップ部分を吊り下げる伸縮可能な吊り下げ部を備える部材である。フィルタ移動器36は、フィルタ移動の開始前には試料採取装置3の内部において、異物をフィルタ20に付着させるためにフィルタ20を吊り下げている。
【0054】
超音波照射器37は、超音波による振動により第3収容器35に収容されている溶液中にキャビテーションを発生させ、そのキャビテーションが弾ける際の衝撃波によりフィルタ20に付着した異物をフィルタ20から除去する装置である。超音波照射器37は、第3収容器35を収容可能なサイズを有している。なお、第3収容器35は、第1収容器32と同様の部材であるため、説明を割愛する。
【0055】
フィルタ20に異物が付着すると、図3Bに示すように、フィルタ移動器36はフィルタ20を第3収容器35に向けて移動させる。フィルタ20は第3収容器35の溶液に浸され、超音波照射器37の作用により異物が溶液中に除去される。
【0056】
第3収容器35中に回収された異物は、その回収の前後で病原微生物検出部60により計測処理が行われ、溶液排出部40を介して収容体81に送られ、封入される。
【0057】
異物が溶液中に除去された後、フィルタ移動器36は、図3Cに示すように、フィルタ20をフィルタ移動の開始前の配置箇所まで吊り上げる。
【0058】
その後、乾燥機構38がフィルタ20を乾燥させる。乾燥処理によりフィルタ20が乾燥すると、図3Aに示すように試料採取装置3の内部に空気等の気体を再度取り込む。そして、次回以降のフィルタ移動が始まるまで、フィルタ移動器36は、試料採取装置3の上部空間にフィルタ20を配置し、待機する。この場合は、フィルタ20を溶液に浸透させ、超音波を照射することによりフィルタ20から異物を除去して溶液に混合させることができる。
【0059】
本実施の形態では、試料採取装置1は、フィルタ20に付着している異物をフィルタ20から離間させ、溶液に混合させることにより異物が混入している溶液を回収する溶液回収部30を備える形態を例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図4Aに示すように、試料採取装置4は、筐体10と、筐体10の内部に設けられているフィルタ20と、フィルタ20をフィルタ収容体90に収容させ、フィルタ20を収容しているフィルタ収容体90を筐体10の外部に排出する収容体排出部70と、を備え、筐体10に設けられている流入口11から筐体10の内部に入った気体がフィルタ20を通るよう流れ、筐体10に設けられている流出口12から筐体10の外部に排出されるようになっていてもよい。この場合には、フィルタ収容体90は、伸縮可能な部材であり、伸長時には異物が付着しているフィルタ20を収容可能なサイズを有する。なお、図4A図4B図4Cおよび図4Dでは、フィルタ収容体90が試料採取装置4の内部において、その下部に配置されている形態を例示している。
【0060】
また、カバー82は、フィルタ収容体90の開口を塞ぐための部材であり、異物が付着したフィルタ20を収容しているフィルタ収容体90を封入することができる。また、収容体排出部70は、フィルタ20を収容しているフィルタ収容体90を筐体10の外部に排出するための搬送装置であり、例えば、コンベアや多関節アームロボット等であってもよい。
【0061】
フィルタ20に異物が付着すると、図4Bに示すように、フィルタ収容体90は、伸長して異物が付着しているフィルタ20を収容する。フィルタ収容体90に収容されたフィルタ20は、その収容の前後で病原微生物検出部60により計測処理が行われ、カバー82によりフィルタ収容体90の開口が塞がれることによりフィルタ収容体90に封入される。
【0062】
フィルタ収容体90の封入処理後、試料採取装置4の筐体10の一部が開口する。そして、収容体排出部70は、図4Cに示すように、フィルタ20を収容しているフィルタ収容体90を筐体10の外部に排出する。試料採取装置4の内部に、新たなフィルタ20やフィルタ収容体90を設置後、開口していた筐体10の一部は自動または手動で閉口し、次回以降の異物の回収処理が始まるまで試料採取装置4は待機状態になる。この場合は、フィルタ20を収容袋等のフィルタ収容体90に収容し、フィルタ20を収容しているフィルタ収容体90を筐体10の外部に排出することができる。フィルタ収容体90は外部のウイルス等の病原微生物の検査機関に運ばれる。検査機関では、フィルタ収容体90からフィルタ20が取り出され、ウイルス等の病原微生物の検査が行われる。
【0063】
また、例えば、図4Dに示すように、試料採取装置4は、フィルタ収容体90として袋を供給する袋供給部80を更に備え、収容体排出部70は、袋供給部80により供給された袋にフィルタ20を収容し、フィルタ20を収容している袋を筐体10の外部に排出してもよい。ここで、袋供給部80は、例えばターンテーブルのような装置であってよい。袋供給部80がターンテーブルのような装置である場合、袋が予め1または複数個、袋供給部80に載置されており、フィルタ20を収容している袋が筐体10の外部に排出された後に、試料採取装置4の内部に新たに配置されるフィルタ20の下部に新たな袋が配置されるように袋供給部80が回転する。この場合は、袋供給部80により供給された袋にフィルタ20を収容させることができる。
【0064】
本実施の形態では、病原微生物検出部60は、フィルタ20に付着し、溶液回収部30により回収された溶液に含まれるウイルス等の病原微生物の数量を計測する形態を例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、病原微生物検出部60は、フィルタ20から回収された病原微生物を検出してもよい。この場合、病原微生物検出部60は、フィルタ20に付着したウイルス等の病原微生物の数量を計測する。また、病原微生物検出部60は、フィルタ20に付着したウイルス等の病原微生物を用いて逆転写PCRを行い、cDNAサンプルを作製する。作製したcDNAから各遺伝子の発現を定量し、適宜補正を行った後、mRNA発現量を、各病原微生物の量に関する情報として表すことができる。この場合には、病原微生物検出部60は、溶液回収部30により回収された溶液に含まれるウイルス等の病原微生物ではなく、フィルタ20に付着したウイルス等の病原微生物について、試料採取装置1の内部でウイルス等の病原微生物の数量の計測等をすることができる。
【0065】
また、例えば、フィルタ20は複数設けられており、筐体10の内部に入った気体が複数のフィルタ20のうちあるフィルタ20を通過して流出口12から筐体10の外部に排出されるとともに、別のフィルタ20から病原微生物を回収して病原微生物検出部60により検出する検出動作が行われてもよい。例えば、図5に示すように、試料採取装置5の内部が2つの空間に分かれており、片方の空間内ではフィルタ20にウイルス等の病原微生物を付着させる処理を行い、他方の空間内ではウイルス等の病原微生物の回収処理を行うような構成にすることもできる。この場合には、試料採取装置5の内部において、フィルタ20は2つ以上設けられており、バッチ式になっている試料採取装置5を用いることができる。これにより、両空間での処理を途切れなく交互に行うことができ、24時間、リアルタイムでウイルス等の病原微生物の数量の把握等を行うことができる。
【0066】
本実施の形態では、フィルタ20に付着したウイルス等の病原微生物を回収する態様を例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、試料採取装置1において、筐体10に設けられている流入口11から筐体10の内部に入った気体が溶液を通り、溶液を通った気体が筐体10に設けられている流出口12から筐体10の外部に排出されるようになっていてもよい。これにより、フィルタ20を介すことなくウイルス等の病原微生物を溶液中に回収することができる。
【符号の説明】
【0067】
1、2、3、4、5 試料採取装置
10 筐体
11 流入口
12 流出口
20 フィルタ
30 溶液回収部
31 溶液噴射器
311 導水管
312 ノズル
32 第1収容器
33 掻き落とし器
34 第2収容器
35 第3収容器
36 フィルタ移動器
37 超音波照射器
38 乾燥機構
40 溶液排出部
60 病原微生物検出部
70 収容体排出部
80 袋供給部
81 収容体
82 カバー
90 フィルタ収容体
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5