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特開2024-153423ワーク取り出し装置、ワーク取り出し方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153423
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】ワーク取り出し装置、ワーク取り出し方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/06 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
B65H3/06 350A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067310
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】505045322
【氏名又は名称】サンワテクノス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則
(74)【代理人】
【識別番号】110003362
【氏名又は名称】弁理士法人i.PARTNERS特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】豊浦 健
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA17
3F343FA18
3F343FB13
3F343FC01
3F343GA04
3F343GB02
3F343GD04
3F343HA17
3F343HA18
3F343KB05
3F343LA02
3F343LA14
3F343LA16
3F343LC20
3F343LC27
3F343LD02
3F343LD07
3F343LD09
3F343LD10
3F343MB02
3F343MC05
3F343MC07
3F343MC17
(57)【要約】
【課題】複数のワークを収容する収容箱から効率良くワークを取り出し可能な技術を提供する。
【解決手段】ワーク取り出し装置であって、上面の開口からワークを取り出し可能な箱体を保持する保持部と、保持部を回転且つ上下方向に移動可能に支持し開口が下方を向くように箱体と保持部を反転させ箱体及び保持部をワークを載置面に載置可能に下降させる反転部と、開口内に位置する場合、ワークに当接する当接部と、当接部を昇降可能に支持し反転された場合、当接部を下方に移動させ載置面にワークを載置する昇降部と、開口を画成する箱体の上面縁部に対し離間して設けられ、反転された場合、上面縁部に当接することで箱体を脱落不能に係止する係止部とを備え、反転部は、箱体及び保持部を下降させ、載置面上にワークが載置された場合、ワークに対して箱体が相対移動するように箱体及び保持部を上昇させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体から複数のシート状のワークを取り出すワーク取り出し装置であって、
上面に開口を有して該開口から前記複数のワークを取り出し可能な前記箱体を保持する保持部と、
前記保持部を回転且つ上下方向に移動可能に支持し、前記開口が下方を向くように前記箱体と共に前記保持部を上下反転させ、前記箱体及び前記保持部を、前記複数のワークを載置面に載置可能に下降させる反転部と、
前記開口内に位置する場合、前記複数のワークの少なくとも一部に当接する当接部と、
前記当接部を昇降可能に支持し、前記反転部による反転がなされた場合、前記当接部を下方に移動させることにより前記載置面上に前記複数のワークを載置する昇降部と、
前記開口を画成する前記箱体の上面縁部の一部に対し、上下方向に離間して対向するように前記保持部に設けられ、前記反転部による反転がなされた場合、前記上面縁部に当接することで前記箱体を脱落不能に係止する係止部と
を備え、
前記反転部は、前記箱体及び前記保持部を下降させ、前記昇降部により前記載置面上に前記複数のワークが載置された場合、前記載置された複数のワークに対して前記係止部により係止された前記箱体が相対移動するように、前記箱体及び前記保持部を上昇させる
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項2】
前記保持部は、一部の側方が開放されており、
前記箱体は、搬送装置により一方向に移動されることにより、前記保持部の側方から前記保持部内に搬入され、
前記係止部は、前記一方向に延在して互いに接近する方向に突出する一対の突起であり、前記反転部による反転がなされた場合、前記箱体の上面縁部における前記一方向に略平行な2つの面にそれぞれ当接する
ことを特徴とする請求項1記載のワーク取り出し装置。
【請求項3】
前記当接部及び前記昇降部を支持する天板と、
前記保持部に相対回転可能に設けられ、前記天板を揺動させるための回転軸と
を更に備え、
前記当接部は、前記回転軸が一方向に回転することにより前記開口内に位置付けられる閉塞状態と、前記回転軸が他方向に回転することにより前記開口外に位置付けられる開放状態とに移行され、
前記昇降部は、前記閉塞状態において、前記当接部を下降させて前記複数のワークに当接させる
ことを特徴とする請求項1記載のワーク取り出し装置。
【請求項4】
前記当接部は、当接部本体と、落下防止ガイドとを有し、
前記当接部本体が前記複数のワークのいずれかに当接した状態において、前記落下防止ガイドは、対向する前記箱体の内壁面に向かって進出し、前記反転部による反転がなされた場合、前記複数のワークの脱落を防止する
ことを特徴とする請求項1記載のワーク取り出し装置。
【請求項5】
前記複数のワークと前記箱体との間に袋体が介在され、前記箱体の縁部に前記袋体の縁部が折り返されて固定部材により前記袋体が前記箱体に対して固定されており、
前記落下防止ガイドが前記袋体に当接する状態で前記反転部による前記箱体及び前記保持部が上昇する場合、前記袋体が前記箱体の上昇に追従して上昇する
ことを特徴とする請求項4記載のワーク取り出し装置。
【請求項6】
上面が前記載置面となり、前記載置された複数のワークを一方向に搬送する一対のコンベアを更に備え、
前記当接部は、前記一対のコンベアの間に挿入された状態で前記昇降部により下降されることにより、前記一対のコンベア上に前記複数のワークが載置される
ことを特徴とする請求項1記載のワーク取り出し装置。
【請求項7】
前記載置された複数のワークの両側方側端部と、前後方向側端部とにそれぞれ当接し、該複数のワークの傾倒を防止する支持ガイド
を更に備えることを特徴とする請求項1記載のワーク取り出し装置。
【請求項8】
上面が前記載置面となり、前記載置された複数のワークを一方向に搬送する一対のコンベアと、
前記一対のコンベアの搬送方向下流側に位置し、前記複数のワークから個々のワークを分離する分離部と、
前記分離部により分離された個々のワークを第2の載置面に載置する載置部と
を更に備えることを特徴とする請求項1記載のワーク取り出し装置。
【請求項9】
前記分離部は、
前記一対のコンベアにより所定の位置に位置付けられた複数のワークのうち、対向するワークを吸着する吸着部と、
前記吸着部により吸着されたワークを所定の巻き込み位置にまで揺動させるための回転軸と
を備え、
前記載置部は、
前記巻き込み位置にまで揺動されたワークを間に挟み込み、一方が回転することにより、前記吸着部から前記揺動されたワークを引き離して前記第2の載置面に載置する2つのフィードローラ
を備える
ことを特徴とする請求項8記載のワーク取り出し装置。
【請求項10】
前記2つのフィードローラのうちの他方は、一方のフィードローラに対して接離可能に一方向に進退動する
ことを特徴とする請求項9記載のワーク取り出し装置。
【請求項11】
上面が前記第2の載置面となり、前記載置されたワークを一方向に搬送する搬出コンベアと、
前記搬出コンベアにより搬送されるワークの厚みを検知する厚みセンサと、
前記厚みセンサの検知結果に基づいて、前記検知されたワークを回転させるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記検知されたワークを回転させると判定された場合、前記検知されたワークを回転させる回転部と
を更に備えることを特徴とする請求項8記載のワーク取り出し装置。
【請求項12】
箱体から複数のシート状のワークを取り出すワーク取り出し方法であって、
上面に開口を有して該開口から前記複数のワークを取り出し可能な前記箱体を保持部が保持することにより、前記開口を画成する前記箱体の上面縁部の一部に対し、前記保持部に設けられた係止部が上下方向に離間して対向し、
当接部が前記開口内に位置して、前記複数のワークの少なくとも一部に当接し、
前記開口が下方を向くように前記箱体と共に前記保持部が上下反転し、
前記箱体と共に前記保持部が下降し、
前記当接部を下降させることにより載置面上に前記複数のワークを載置し、
前記反転後に、前記係止部が前記上面縁部に当接することにより、前記箱体を脱落不能に係止し、
前記載置面上に前記複数のワークが載置された場合、前記載置された複数のワークに対して前記係止部により係止された前記箱体が相対移動するように、前記箱体及び前記保持部を上昇させる
ことを特徴とするワーク取り出し方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、シート状物が積層状態にあるワークが収容されたコンテナからワークを取り出すワーク取り出し装置、ワーク取り出し方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のワーク取り出し装置としては、下記特許文献1に示されるようなシート状物の取り出し装置が知られている。この取り出し装置は、収納部内に積層されて収納されている複数枚のシート状物を、その端から順次取り出すシート状物の取り出し装置において、一番端のシート状物の周縁部上の複数カ所を押さえる押さえ部と、吸引又は接着により上記シート状物を保持する一対の保持部と、収納部又は保持部を移動させる駆動部とを備えており、一対の保持部のうちの一方のシート状物を引き剥がす力が、他方のシート状物を引き剥がす力より弱くされており、少なくとも引き剥がし力の弱い側の保持部が、弾性体により伸張可能に構成されていることを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-218399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のワークを収容する収容箱から効率良くワークを取り出し可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明の実施形態は、箱体から複数のシート状のワークを取り出すワーク取り出し装置であって、上面に開口を有して該開口から前記複数のワークを取り出し可能な前記箱体を保持する保持部と、前記保持部を回転且つ上下方向に移動可能に支持し、前記開口が下方を向くように前記箱体と共に前記保持部を上下反転させ、前記箱体及び前記保持部を、前記複数のワークを載置面に載置可能に下降させる反転部と、前記開口内に位置する場合、前記複数のワークの少なくとも一部に当接する当接部と、前記当接部を昇降可能に支持し、前記反転部による反転がなされた場合、前記当接部を下方に移動させることにより前記載置面上に前記複数のワークを載置する昇降部と、前記開口を画成する前記箱体の上面縁部の一部に対し、上下方向に離間して対向するように前記保持部に設けられ、前記反転部による反転がなされた場合、前記上面縁部に当接することで前記箱体を脱落不能に係止する係止部とを備え、前記反転部は、前記箱体及び前記保持部を下降させ、前記昇降部により前記載置面上に前記複数のワークが載置された場合、前記載置された複数のワークに対して前記係止部により係止された前記箱体が相対移動するように、前記箱体及び前記保持部を上昇させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、複数のワークを収容する収容箱から効率良くワークを取り出し可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係るワーク取り出しシステムを示す概略斜視図である。
図2】実施形態に係るワーク取り出しシステムの構成を示すブロック図である。
図3】実施形態に係るワークを収容するコンテナを示す概略縦断面図である。
図4】実施形態に係る反転装置を示す概略斜視図である。
図5】実施形態に係るフィーダを示す概略斜視図である。
図6】実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。
図7】実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。
図8】実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。
図9】実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。
図10】実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。
図11】実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。
図12】実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。
図13】実施形態に係る反転装置及び挟持搬送装置の動作を説明するための図である。
図14】実施形態に係る反転装置及び挟持搬送装置の動作を説明するための図である。
図15】実施形態に係る挟持搬送装置の動作を説明するための図である。
図16】実施形態に係るフィーダの動作を説明するための図である。
図17】実施形態に係るフィーダの動作を説明するための図である。
図18】実施形態に係るフィーダの動作を説明するための図である。
図19】実施形態に係るフィーダの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0009】
(装置構成)
図1は、本実施形態に係るワーク取り出しシステムの構成を示す概略斜視図である。図2は、本実施形態に係るワーク取り出しシステムの構成を示すブロック図である。図1及び図2に示されるように、本実施形態に係るワーク取り出しシステム1は、搬入出装置10と、反転装置20と、挟持搬送装置30と、フィーダ40と、制御装置50とを備える。
【0010】
先ず、制御装置50及びコンテナCについて詳細に説明する。
【0011】
制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、フラッシュメモリ等の記憶装置とを有して作業者が操作可能な情報処理装置として構成される。制御装置50は、CPUとRAMとが協働して、搬入出装置10、反転装置20、挟持搬送装置30、及びフィーダ40における後述する動作を制御する。具体的には、各装置が備える要素の駆動源として、油空圧のピストンシリンダ、揺動シリンダ等の各種シリンダを作動させるためのポンプ、モータ等のアクチュエータや、真空ポンプに制御可能に接続され、これらの駆動制御を行う。この際、記憶装置に記憶される各種設定情報に基づいた制御がなされる。制御装置50は、不図示の制御盤を有しており、作業者は制御盤を操作することにより上記装置のON/OFFや各種設定の変更等を行うことができる。制御装置として、PC(Personal Computer)等を用いるようにしてもよい。
【0012】
図3は、本実施形態に係るワークを収容するコンテナを示す概略縦断面図である。本実施形態に係るコンテナCは、箱状に形成された所謂ボックスコンテナであり、例えば、軽量薄型のプラスチック製のボックスコンテナや、折り畳み可能なボックスコンテナ等である。図3に示されるように、コンテナC内には、シート状のワークW1が一方向、具体的には水平方向に積み重なるように整列して収容されている。
【0013】
本実施形態に係るワークW1は、食品等を封入するパウチなどの袋体がシート状に畳まれたものである。本実施形態においては、ワークW1はスパウトが未装着の状態のパウチであるとする。パウチはシート状に折り畳んだ際に一部、つまりパウチの底部に相当する部分だけ他の部分より厚くなる。図3に示される符号Wtはこの厚みのある部分が複数一方向に整列していることを示している。図3に示されるように、コンテナC内には、所定枚数のワークW1を横向きに寝かせて整列させた後、別の所定枚数のワークW1を左右反転(X方向に反転)させた状態で更に整列されている。ここでの「横向きに寝かせて整列させる」とは、パウチの底部が上下方向ではなくX方向に向く状態を指している。このように、一部が厚いワークの場合、一定数量毎に反転させて重ねることでコンテナCの内部空間を有効に活用し、より多くのワークをコンテナCに収容させることができる。
【0014】
コンテナCはワーク群W2をポリ塩化ビニル等の軟質プラスチックシートからなる袋体Pを介して収容している。換言すれば、ワーク群W2を収容する袋体PをコンテナCは収容している。袋体Pは、ワーク群W2に対する塵や埃の付着を防止するためのものであり、ワーク取り出しシステム1に供給される際には上方が開放されてコンテナCの上方から見てワーク群W2が露出した状態となっている。袋体Pは、開放された部分の縁部P1がコンテナC外部に折り返されて、ゴム等の弾性部材からなるバンドBにより、コンテナCに係止された状態となっている。
【0015】
次に、上述した搬入出装置10、反転装置20、挟持搬送装置30、及びフィーダ40の構成を詳細に説明する。
【0016】
(搬入出装置10)
図1に示されるように、搬入出装置10は、X方向に延在する供給コンベア110と、X方向に直交するY方向に沿って延在する昇降コンベア120と、X方向に沿って延在して供給コンベア110の下方に設けられる排出コンベア130とを備える。
【0017】
各コンベアは、環状に形成された無端ベルトが不図示の駆動ローラに巻き掛けられて周回移動されることでベルト上のコンテナCをそれぞれの延在方向に搬送する。各駆動ローラは、それぞれ制御装置50に制御可能に接続される不図示のモータにより回転駆動される。
【0018】
供給コンベア110は、上面のベルトがX方向に移動しており、上流側で作業者または不図示の装置により上方が開放された状態にあるコンテナCが載置された場合、当該コンテナCをX方向下流にまで搬送する。
【0019】
昇降コンベア120は、X方向に互いに離間する一対のコンベアにより構成される。昇降コンベア120は、不図示のリフタにより上下に昇降可能となっており、上昇状態においては、上面のベルトがY方向に移動するよう駆動ローラが制御され、下降状態においては、上面のベルトの移動方向が逆転、つまりY方向の逆方に移動するよう駆動ローラが制御される。
【0020】
上昇状態において昇降コンベア120は、Y方向上流側端部が供給コンベア110に近接し、供給コンベア110上に載置されたコンテナCが作業者または不図示の押出装置によってY方向に押出されることでコンテナCを取得する。上昇状態における昇降コンベア120のY方向下流側には挟持搬送装置30が位置付けられており、昇降コンベア120と挟持搬送装置30との間には、反転装置20が介在可能な介在空間が画成される。昇降コンベア120は、介在空間に位置付けられた反転装置20に対して、取得したコンテナCを供給する。
【0021】
下降状態において昇降コンベア120は、Y方向上流側端部が排出コンベア130に近接し、ワーク群W2が取り出された空のコンテナCを反転装置20から、取得し、排出コンベア130へ搬送する。
【0022】
排出コンベア130は、上面のベルトがX方向の逆方に移動しており、昇降コンベア120から供給された空のコンテナCをX方向上流側へ排出する。
【0023】
(反転装置20)
図4は、本実施形態に係る反転装置を示す概略斜視図である。図4に示されるように、反転装置20は、筐体22と、開閉部24と、ロック機構26とを備える。なお、図4では、反転装置20によりコンテナCが保持され、開閉部24が閉鎖状態に移行した様子が示されている。
【0024】
筐体22は、平面視方形状に形成されており、上面及び下面とY方向上流側が開放、Y方向下流側の壁部が閉塞され、X方向に直交する両側壁が略L字状に形成されることで、側方から内部にコンテナCを保持可能な保持空間を画成する。筐体22は、Y方向上流側からコンテナCを内部に搬入可能となっており、下面にはY方向下流側の内壁面からY方向の逆方に突出するように支持板222が設けられている。この支持板222により、筐体22は、内部に搬入されたコンテナCを脱落不能に支持することができる。また、筐体22の上方縁部におけるX方向両端部内面には、Y方向に延在すると共に、互いに内方側に突出する一対の係止突起224が設けられている。
【0025】
一対の係止突起224は、搬入されたコンテナCから僅かに上方に離間しており、また上述したように互いに内方側に突出することで上下方向においてコンテナCの縁部に重なっている。つまり、上下方向においてコンテナCの上面縁部と対向することとなる。したがって、筐体22は、コンテナCを上方への僅かな移動とY方向逆方への移動のみを許容した状態で保持空間内に保持することができる。なお、一対の係止突起224は、上下方向においてコンテナCの上面縁部により画成される上面開口には重なっていない、つまり上面開口にまでは一対の係止突起224の先端が達していない。
【0026】
筐体22のY方向下流側壁部には、連結ロッド226の一端部が連結されている。連結ロッド226は、筐体22を上下、X方向(左右方向)、Y方向(前後方向)、及び不図示の回転軸周りの回転及び逆回転を含む4軸以上の自由度を有する多関節ロボット228(図2参照)と他端部が連結されている。したがって反転装置20は、多関節ロボット228により上下左右前後に移動可能となっており、また本実施形態においては左右方向に平行な回転軸周りに回転可能となっている。
【0027】
開閉部24は、開放状態から閉鎖状態へ移行することにより、反転装置20が上下反転された際、コンテナCからワーク群W2が不本意なタイミングでの取り出される(落下する)ことを防止する。開閉部24は、開放状態及び閉鎖状態の各状態へ任意に移行するための回転軸241を有している。回転軸241は、Y方向下流側壁部に設けられた2つの軸受242により、相対回転可能に軸支される。回転軸241は、不図示のピストンシリンダと往復直線運動を回転運動に変換可能なリンク機構を介して接続されており、当該ピストンシリンダ及びリンク機構により、回転される。その他、揺動シリンダやモータ等のアクチュエータにより回転されるようにしてもよい。
【0028】
2つの軸受242の間には、側面視略L字状をなす天板243が回転軸241に相対回転不能に取り付けられている。天板243は、Y方向下流側が回転軸241に固定されており、上流側において抑え蓋244を上下動可能に支持する。具体的には、天板243のY方向上流側にピストンロッド245を出没自在に収容するピストンシリンダ246が設けられており、ピストンロッド245下方側先端に抑え蓋244が設けられている。ピストンシリンダ246は、任意の油空圧等の流体圧によりピストンロッド245と共に抑え蓋244を上下方向に進退動させる。天板243が回転軸241の回転に応じて揺動することにより、開閉部24は、開放状態及び閉鎖状態への移行がなされる。
【0029】
抑え蓋244は、平板状の部材であり、開閉部24が開放状態から閉鎖状態に移行し、ピストンシリンダ246により下方に移動された状態(図4に示される状態)においてワーク群W2に当接する。これにより、抑え蓋244は、反転装置20が上下に反転された際にワーク群W2の落下を抑制する。なお、抑え蓋244がワーク群W2から離間するように回転軸241が回転された状態が上述した開放状態となる。
【0030】
しかしながら、本実施形態においては、抑え蓋244は平面視において4辺の縁部が、コンテナCの開口からいずれも離間するサイズ、つまりコンテナCの開口よりも小さいサイズとなっている。したがって、抑え蓋244とコンテナCとの間には、平面視で隙間が画成される。そのため、反転装置20が反転された際にはその隙間からワークW1がすり抜けて落下する恐れがある。特に、本実施形態においては、Y方向にワークW1が整列しているため、Y方向上流側及び下流側の隙間からワークW1が落下する恐れがある。
【0031】
このようなワークW1の落下を防止するために一対のサイド落下防止ガイド247が抑え蓋244に取り付けられている。サイド落下防止ガイド247は、抑え蓋244のY方向両端部にそれぞれ設けられており、ピストンシリンダ248と落下防止部材249とを有する。2つのピストンシリンダ248は、抑え蓋244のX方向略中央且つY方向両端部に設けられており、それぞれが複数のピストンロッドをY方向に沿って進退動させることにより、ピストンロッド先端に設けられた落下防止部材249を進退動させる。落下防止部材249は、対応するピストンシリンダ248の外方側、つまり抑え蓋244からY方向(または逆方)に突出するように設けられたブロック状の部材であり、その下端部が抑え蓋244側に突出することで側面視略L字状に形成されている。
【0032】
一対の落下防止部材249は、Y方向(またはその逆方)に沿って進出、つまり互いに離間する方向に移動されることにより、対向するコンテナCの内壁面を袋体Pを介して当接、好ましくは押圧することができる。このような落下防止部材249の押圧がなされることで、サイド落下防止ガイド247は、反転装置20が上下反転されたとしても、抑え蓋244のY方向両サイドに画成される隙間からのワークW1の落下を防止することができる落下防止状態となる。ピストンシリンダ248は、任意の油空圧等の流体圧によりピストンロッドと共に落下防止部材249をY方向に進退動させる。
【0033】
ロック機構26は、ロック板262とベース264とを有しており、開閉部24が閉鎖状態となった際に、ロック板262の一端部が天板243の上面に進出移動することにより天板243の上方への回転が規制されるロック状態となる。一方、開閉部24が閉鎖状態から開放状態に移行する際には、ロック機構26はロック板262がY方向の逆方に後退して天板243の上方への回転の規制が解除されるロック解除状態となる。ベース264は、筐体22のY方向上流側の縁部上面に設けられており、ロック板262を摺動可能に支持する。ロック板262は不図示の油空圧のピストンシリンダやソレノイド等の任意のアクチュエータによりY方向に進退動可能となっている。
【0034】
(挟持搬送装置30)
挟持搬送装置30は、搬入出装置10のY方向下流側に位置する介在空間と、フィーダ40との間に設けられており、反転装置20が反転することによりコンテナCから取り出されたワーク群W2を受け取り、フィーダ40へ搬送する。挟持搬送装置30は、図1に示されるように、それぞれ上面がY方向に移動するように延在してX方向に互いに離間する一対のチェーンコンベア32と、それぞれワーク群W2をY方向における両側から挟持する一対の挟持部34とを有する。なお、図1においては、説明上、一対のチェーンコンベア32の一方のみが示されている。
【0035】
一対のチェーンコンベア32は、環状に形成された無端のチェーンベルトであり、チェーンベルトが不図示の駆動ローラに巻き掛けられて周回移動されることでベルト上のワーク群W2をY方向に搬送する。チェーンベルトであるため、ベルト上に載置されるワーク群W2はチェーンの適度な隆起に応じて上面及び下面が隆起することとなり、ワーク群W2に含まれるワークW1が互いに上下に位置ズレしてワーク分離部44によるワークW1の分離を容易なものとすることができる。当然、帯状のベルトで構成しても良い。各駆動ローラは、それぞれ制御装置50に制御可能に接続される不図示のモータにより回転駆動される。
【0036】
一対のチェーンコンベア32は、天板243が間に挿通可能な程度互いに離間している。したがって、反転装置20が反転した状態において、天板243を一対のチェーンコンベア32の間に位置付けることができ、その際に開閉部24が開放状態であればコンテナC内のワーク群W2を一対のチェーンコンベア32上に取り出す(落下させる)ことができる。一対のチェーンコンベア32は、Y方向下流側端部がフィーダ40に近接しており、ベルト上のワーク群W2をフィーダに搬送する。
【0037】
一対の挟持部34は、一対のチェーンコンベア32が間に位置するように、X方向に互いに離間して設けられている。なお、図1では、一方の挟持部34は示されているものの、他方の挟持部34については、説明上省略されている。一対の挟持部34のそれぞれは、互いにY方向に離間し、それらの間にワーク群W2を挟むことで支持可能な一対の支持ガイド342を有する。一方の挟持部34が有する一対の支持ガイド342と、他方の挟持部34が有する一対の支持ガイド342とは、X方向に互いに対向するように配置されている。なお、他方の挟持部34の支持ガイド342は、図1において図示されている。一対の支持ガイド342のそれぞれは、平面視略L字状の板状部材であり、スライダ344により互いにY方向に接離可能となっている。スライダ344は、一対のチェーンコンベア32と同程度Y方向に延在しており、つまり支持ガイド342を個別にワーク群W2を取り出す位置からフィーダ40へ受け渡す位置まで移動させることができる。スライダ344は、支持ガイド342をスライド可能な任意のアクチュエータにより構成され、制御装置50に制御可能に接続される。
【0038】
一対の支持ガイド342は、それらの間にワーク群W2が位置付けられた際に、互いに接近するようスライダ344により移動されてワーク群W2を前後(Y方向上流側と下流側)から挟持する。具体的には、ワーク群W2のX方向における一方の下端部2箇所とY方向上流側及び下流側下端部とに当接する。したがって、一対の挟持部34によれば、ワーク群W2をX方向両下端部及びY方向両下端部に当接してワーク群W2を傾倒することなく確実に挟持することができる。
【0039】
スライダ344は、複数のロッドの先端に連結されており、複数のロッドは接続ブロック346に接続されて支持されている。接続ブロック346は、ピストンロッド348の先端に設けられており、ピストンロッド348は不図示のピストンシリンダによりX方向(またはその逆方)に沿って進退動可能となっている。当該ピストンシリンダは、任意の油空圧等の流体圧によりピストンロッド348と共に接続ブロック346及びスライダ344を介して一対の支持ガイド342を一対のチェーンコンベア32に対して接離可能にX方向(またはその逆方)に沿って進退動、つまり一対の挟持部34を互いに接離させることができる。
【0040】
なお、本実施形態においては、一対の挟持部34により1つのワーク群W2を挟持すると説明したが、これに限定するものではなく、ワークW1の種類によってはいずれか一方の挟持部34のみにより1つのワーク群W2を挟持するようにしてもよい。
【0041】
(フィーダ40)
図5は、本実施形態に係るフィーダを示す概略斜視図である。図5に示されるように、フィーダ40は、一対のガイドバー41と、傾倒防止部42と、ワークセンサ43と、ワーク分離部44と、ゲートプレート45と、ワーク載置部46と、搬出コンベア47と、厚みセンサ48と、ワーク回転部49とを備える。
【0042】
一対のガイドバー41は、一対のチェーンコンベア32上方に設けられており、Y方向に延在してワーク分離部44近傍にまで達し、X方向に互いに離間する一対の棒状部材である。一対のチェーンコンベア32によりフィーダ40に搬送されたワーク群W2は、一対のガイドバー41の間を通過することによりX方向への傾倒が防止されると共に、下流に位置するワーク分離部44にまで確実に案内される。なお、一対のガイドバー41はY方向上流側端部が互いに漸次離間するように傾斜している。これによりワーク群W2の通過が容易になり、また仮にワーク群W2のうちのいずれかのワークがX方向へ位置ズレしていたとしても、それを受け入れて整列状態に正すことが可能となる。
【0043】
傾倒防止部42は、一対のガイドバー41のY方向上流側に上方に位置して設けられており、一対のチェーンコンベア32により搬送されたワーク群W2のY方向上流側に当接して傾倒を防止する当接板421を有する。当接板421は上下方向に延在する矩形の板状部材であり、その上端部に設けられた接続ブロック422を介して複数のピストンロッド423により支持される。ピストンシリンダ424は、接続ブロック422の上方に位置して設けられており、任意の油空圧等の流体圧により複数のピストンロッド423を上下方向に沿って進退動させることにより、接続ブロック422を介して当接板421を上下方向に進退動させる。ピストンシリンダ424は、制御装置50に制御可能に接続される不図示のアクチュエータにより駆動制御される。
【0044】
ピストンシリンダ424は、スライダ425によりY方向に沿って進退動可能に支持されている。スライダ425は、Y方向に延在し、一端部がワーク分離部44にまで搬送されたワーク群W2のY方向上流側端部よりも上流側に位置し、他端部がワーク分離部44上方に位置する。スライダ425は、ワーク群W2がワーク分離部44に搬送された直後にワーク群W2のY方向上流側端面に当接板421が当接する初期位置に当接板421を位置付けることができる。スライダ425は、初期位置から一対のチェーンコンベア32のワーク群W2の搬送に応じて当接板421をY方向に移動させることができる。本実施形態においては、スライダ425は、ワーク分離部44により最後のワークW1がピックアップされる際の当該ワークW1のY方向上流側端面に当接板421が当接可能な最終位置にまで、当接板421を移動させることができる。スライダ425は、ピストンシリンダ424をスライド可能な任意のアクチュエータにより構成すればよく、当該アクチュエータは制御装置50に制御可能に接続される。
【0045】
ワークセンサ43は、ワーク群W2が所望の位置、ここではワーク分離部44による個々のワークW1のピックアップ位置に位置付けられたか否かを検知する。検知結果は制御装置50に送出され、検知結果に基づいて制御装置50はワーク分離部44を駆動させる。ワークセンサ43は、少なくともワーク群W2がピックアップ位置に位置付けられたか否かを検知可能であればよく、接触型よりも非接触型を用いる方がワークW1への塵や埃の付着や傷の防止の観点から好ましい。
【0046】
ワーク分離部44は、一対のチェーンコンベア32により搬送されたワーク群W2から、個々のワークW1を分離、つまりピックアップして下流に搬送する。ワーク分離部44は、ワーク群W2のY方向下流側端面に位置するワークW1に当接してこれを吸着する一対の吸着パッド442を有する。一対の吸着パッド442は、X方向に互いに離間しており、それぞれ不図示のホースに繋がれて真空ポンプにより真空引きがなされることで当接するワークW1を吸着する。一対の吸着パッド442にワーク群W2のY方向下流側のワークW1が当接する位置が、上述したピックアップ位置となる。吸着パッド442は、ワークW1を吸着可能なものであればよく、例えば可撓性を有するのプラスチック部材を用いてお椀状等に形成し、傾倒防止部42によりワークW1を押圧することで吸着パッド442に物理的に吸着させる形態や、低粘着剤が塗布または低粘着材からなるパッドを用いる形態などでもよい。
【0047】
本実施形態においては、ワーク群W2がピックアップ位置に確実に位置付けられるよう、ストッパ443(図16参照)が設けられている。ストッパ443は、ワーク群W2のY方向下流側のワークW1が当接する上下方向に延在する矩形の板状部材であり、後述するワークW1のピックアップを阻害しないように上端部がY方向に湾曲している。一対のチェーンコンベア32によりストッパ443に当接するまで搬送されたワーク群W2はピックアップ位置に位置付けられることとなり、そのY方向下流側のワークW1が一対の吸着パッド442による吸着が可能な状態となる。
【0048】
一対の吸着パッド442は、X方向に延在する接続ブロック444にそれぞれ連結されている。接続ブロック444は、その上面にY方向に延在する接続部材446の一端部が連結されており、接続部材446はその他端部が回転軸448の一端部に相対回転不能に連結されている。回転軸448は、その軸方向がX方向を向き、その他端部が不図示の揺動シリンダに接続され、当該揺動シリンダにより、所定角度範囲内の回転、つまり揺動がなされる。その他、不図示のモータ等のアクチュエータにより回転されるようにしてもよい。したがって、一対の吸着パッド442は、1つのワークW1を吸着した状態において、接続ブロック444及び接続部材446を介して回転軸448と一体回転することができる。この際、回転されたワークW1は所定の巻き込み位置に位置付けられることとなる。
【0049】
ゲートプレート45は、ピックアップ位置に位置付けられたワーク群W2の上方に設けられるY方向に延在する矩形の平板部材である。ゲートプレート45は、ワーク群W2の上面から僅かに離間しており、吸着パッド442に吸着されたワークW1がワーク分離部44の回転によりピックアップされ、所定の巻き込み位置に位置付けられる過程で、ピックアップされるワークW1の上端部がゲートプレート45の下面に摺接する。ワーク群W2における複数のワークW1は密着した状態となっているため、ピックアップされるワークW1と共にこれに隣接するワークW1(以後、隣接ワークと称する)も付着する形でピックアップされる場合がある。このような意図しない隣接ワークのピックアップが生じたとしても、ゲートプレート45の下面に摺接することにより、隣接ワークをピックアップされるワークW1から引き離すことが可能となる。なお、ゲートプレート45に代わり、ゲートローラを用いるようにしても良い。
【0050】
ワーク載置部46は、ワーク分離部44によりピックアップされたワークW1を受け取り、搬出コンベア47上に載置する。ワーク載置部46は、巻き込み位置に位置付けられたワークW1と接触するそれぞれX方向に延在するフィードローラ461,462を有する。
【0051】
フィードローラ461は、搬出コンベア47の上方に位置して設けられており、その回転軸463がX方向に突出している。回転軸463は、その一端が不図示の軸受に相対回転可能に軸支され、他端が制御装置50に制御可能に接続される回転モータ464の回転軸に相対回転不能に連結される。フィードローラ461は、回転モータ464により、回転軸463を介して図面視、つまり不図示の軸受側から見て時計回り方向CWに回転される。
【0052】
フィードローラ462は、フィードローラ461よりもY方向下流側且つ上方側に位置して設けられた所謂フリーローラである。フィードローラ462は、フィードローラ461と当接することにより、フィードローラ461の回転に応じて反時計回り方向に回転される。したがって、フィードローラ461とフィードローラ462との間にワークW1の上端部が挿入されると、ワークW1がこれらのローラ間で挟持されると共に、Y方向に搬送され、搬出コンベア47上に載置されることとなる。
【0053】
フィードローラ462は、その回転軸の両端部が、Y方向に延在する棒状の2つの軸受465に相対回転可能にそれぞれ軸支されている。2つの軸受465は、Y方向下流側に位置してX方向に延在する方形状の接続ブロック466に連結されている。接続ブロック466は、Y方向下流側に位置するピストンシリンダ467の複数のピストンロッド468の先端に連結され、これらにより移動可能に支持される。
【0054】
ピストンシリンダ467は、任意の油空圧等の流体圧により複数のピストンロッド468を介して接続ブロック466と共にフィードローラ462をY方向に沿って進退動させる。ピストンシリンダ467は、制御装置50に制御可能に接続される不図示のアクチュエータにより駆動制御される。フィードローラ462は、ピストンシリンダ467により最も前進された位置において、フィードローラ461と当接する。
【0055】
搬出コンベア47は、Y方向に延在しており、環状に形成された無端ベルトが不図示の駆動ローラに巻き掛けられて周回移動されることで上面のベルトに載置されたワークW1をY方向に搬送し、下流の外部装置や作業場等に搬出する。各駆動ローラは、それぞれ制御装置50に制御可能に接続される不図示のモータにより回転駆動される。
【0056】
厚みセンサ48は、搬出コンベア47上のワークW1に当接可能に搬出コンベア47のベルト上面に当接または近接するセンサローラ482を有して、ワークW1の厚みを検知する接触型のセンサである。センサローラ482は、搬出コンベア47のベルトやワークW1に対して相対回転可能に軸支されており、且つ上方に移動可能に下方に付勢されている。厚みセンサ48は、センサローラ482がワークW1上面に当接して回転する際の上下方向位置に応じてその厚みを検知する。ワークW1は、上述した通りパウチであるため、底部の厚みが厚い。したがって、その厚みの差を検知することでパウチの底部がX方向における上流側と下流側のどちらを向いているかを判定することができる。検知結果は制御装置50に送出され、検知結果に基づいて制御装置50は下流に位置するワーク回転部49を作動させるか否かを判定する。厚みセンサ48は、少なくともワークW1の厚みを検知可能であれば、非接触型のセンサを用いるようにしてもよい。
【0057】
ワーク回転部49は、搬出コンベア47上のワークW1の向きを一方向に揃えるよう、他方向を向くワークW1を回転させる。ワーク回転部49は、互いに離間する一対の吸着パッド492を有する。吸着パッド492は、ワークW1に当接してこれを吸着する。吸着パッド492は、不図示のホース及び真空ポンプにより真空引きがなされることで当接するワークW1を吸着する。吸着パッド492は、ワークW1を吸着可能なものであればよい。
【0058】
一対の吸着パッド492は、矩形の回転板494の下面に設けられている。回転板494は、上面に回転機構496が上下方向を向く軸周りに相対回転可能に取り付けられており、制御装置50に制御可能に接続される回転機構496により相対回転可能に支持される。回転機構496は、回転板494を相対回転可能に支持しており、制御装置50に制御可能に接続される昇降装置498(図2参照)により昇降可能に支持される。
【0059】
回転機構496は、モータや揺動シリンダ等の回転駆動装置であり、制御装置50からの制御信号に応じてワークW1を回転、本実施形態においては180°回転させる。当該回転により、下流に搬送される全てのワークW1は、底部が一方向に向くようにされる。昇降装置498は、油空圧のピストンシリンダ等により構成され、回転機構496を上下方向に進退動させる。
【0060】
(装置動作)
次に、ワーク取り出しシステム1の動作について、詳細に説明する。先ず、供給コンベア110に載置されたコンテナCは、上昇状態にある昇降コンベア120の近傍に位置付けられ、昇降コンベア120上に移される。その後、昇降コンベア120は、コンテナCをY方向下流側に搬送する。この時、下流側に位置する介在空間には、多関節ロボット228により反転装置20が位置付けられている。
【0061】
図6図12は、本実施形態に係る反転装置の動作を説明するための図である。図13図14は、本実施形態に係る反転装置及び挟持搬送装置の動作を説明するための図である。図15は、本実施形態に係る挟持搬送装置の動作を説明するための図である。図16図19は、本実施形態に係るフィーダの動作を説明するための図である。なお、図6図14は、説明上、筐体22のみ縦断面で示される反転装置20の側面、つまりX方向下流側から見た反転装置20が示されている。また、図7図14は、更にコンテナCも縦断面で示されている。図15図19は、X方向下流側から見た挟持搬送装置30、フィーダ40が示されている。
【0062】
図6に示されるように、反転装置20は、保持空間にコンテナCを受け入れるため、昇降コンベア120の上面と支持板222の上面とが略面一となるように介在空間に位置付けられる。この時、支持板222が昇降コンベア120の間、つまり昇降コンベア120を構成する一対のコンベアの間に位置付けられ、当該コンベアのY方向端部が反転装置20の筐体22のY方向側内壁に近接するように、反転装置20が位置付けられることが好ましい。この状態で昇降コンベア120から反転装置20に搬入されると、コンテナCは筐体22のY方向側内壁に当接することとなる。なお、反転装置20は、コンテナCを受け入れる際、開閉部24が開放状態にあり、抑え蓋244が下方に進出しておらず上方に退避した状態となっている。当然、ロック機構26のロック板262もY方向上流側に退避した状態となっている。
【0063】
コンテナCを受け入れて保持した後、図7に示されるように、回転軸241が図面視、つまり軸受242側から見て反時計回り方向CCWに回転されることにより、天板243が同方向に揺動され、開閉部24が閉塞状態、つまり抑え蓋244がワーク群W2に当接可能な状態となる。閉塞状態後、ピストンシリンダ246により抑え蓋244が下方に進出され、コンテナC内のワーク群W2の上面に当接する。当接した状態において、各ピストンシリンダ248により各落下防止部材249が互いに離間する方向に進出し、対向するコンテナCの内壁面を袋体Pを介して押圧し、一対のサイド落下防止ガイド247がそれぞれ落下防止状態となる。また、開閉部24が閉塞状態となると、ロック板262が天板243の上面に進出してロック機構26がロック状態となる。
【0064】
各状態への移行後、図8に示されるように、反転装置20は、多関節ロボット228によりY方向に向けて180°回転され、上下が反転される。この時、ワーク群W2は抑え蓋244及び一対のサイド落下防止ガイド247に当接し、コンテナCからの脱落が防止される。
【0065】
反転後、図9に示されるように、反転装置20は、多関節ロボット228により反転状態のままY方向下流側に移動され、挟持搬送装置30の一対のチェーンコンベア32上方に位置付けられる。なお、反転装置20が180°回転された状態において、一対のチェーンコンベア32上方に反転装置20が位置付けられてもよい。
【0066】
位置付け後、図10に示されるように、反転装置20は、多関節ロボット228により反転状態のまま下降され、所定の下降位置に位置付けられる。この下降位置は、後述する抑え蓋244の下降により良好にワーク群W2を取り出すことができる位置である。この時、開閉部24は、一対のチェーンコンベア32の間に介在される状態となる。つまり、開閉部24はX方向幅が一対のチェーンコンベア32の間隙幅よりも短く形成される必要がある。
【0067】
下降後、図11に示されるように、ピストンシリンダ246により抑え蓋244が下方に後退されることにより、抑え蓋244及びサイド落下防止ガイド247により支持されていたワーク群W2が一対のチェーンコンベア32上に載置される。この時、コンテナCは、一対の係止突起224上に載置される形となり、一対のチェーンコンベア32上には載置されない。つまり、コンテナCは反転装置20により保持される状態が継続されることとなる。なお、サイド落下防止ガイド247は、袋体Pに当接しているため、抑え蓋244の下降による摺動が生じ、下降と共に袋体Pを下方に引き出してしまう可能性がある。しかしながら、袋体Pの引き出しは、反転装置20を所定の下降位置に位置付けて、つまりチェーンコンベア32に近接させて下降距離を短くすることにより、極めて限定的とすることができる。また更に、上述したようにバンドBにより袋体Pにおける折り返し部分である縁部P1がコンテナCに係止されるため、そのような引き出しは制限される。
【0068】
ワーク群W2の載置後、図12に示されるように、ロック板262がY方向に後退されてロック機構26がロック解除状態となると共に、回転軸241が図面視反時計回り方向CCWに回転されることで天板243が同方向に揺動し、開閉部24が開放状態となる。
【0069】
開放状態後、図13に示されるように、反転装置20は、多関節ロボット228によりコンテナCと共に上昇される。当該上昇に応じてワーク群W2は更にコンテナCから取り出されることとなる。この時、ワーク群W2は傾倒しやすくなる状態となるが、挟持搬送装置30の一対の挟持部34それぞれの一対の支持ガイド342により、ワーク群W2が傾倒することなく挟持される。
【0070】
挟持後、図14に示されるように、反転装置20は、多関節ロボット228によりコンテナCと共に更に上昇される。当該上昇により、ワーク群W2を完全にコンテナCから取り出すことができる。この際、袋体Pは一対のサイド落下防止ガイド247により継続して引き出される可能性があるが、上述したようにバンドBにより袋体Pにおける折り返し部分である縁部P1がコンテナCに係止されるため、そのような引き出しを制限でき、コンテナCに追従して上昇される。
【0071】
取り出し後、反転装置20は、多関節ロボット228によりY方向逆方に向けて180°回転され、上下が反転されて元の状態に戻る。この回転後または回転に先立って、好ましくは反転装置20へのコンテナCの搬送後、昇降コンベア120は、その上面と排出コンベア130の上面とが面一となるよう、下降する。反転装置20は、下降状態にある昇降コンベア120上方に位置付けられると共に下降される。この時、支持板222が昇降コンベア120の間、つまり昇降コンベア120を構成する一対のコンベアの間に位置付けられ、空のコンテナCが昇降コンベア120上に載置される。なお、当該コンベアのY方向端部が反転装置20の筐体22のY方向側内壁に近接するように、反転装置20が位置付けられることが好ましい。載置された状態において、昇降コンベア120の上面がY方向逆方に移動されることにより、空のコンテナCが排出コンベア130に供給され、排出コンベア130によりX方向上流側に排出される。その後、反転装置20は、再びコンテナCを受け入れるために、図6に示される状態に移行される。
【0072】
一方、ワーク群W2が完全にコンテナCから取り出された後、図15に示されるように、挟持搬送装置30は、一対のチェーンコンベア32によりワーク群W2を一対の支持ガイド342と共にY方向下流側に搬送する。搬送されるワーク群W2は、フィーダ40の一対のガイドバー41の間を通過してY方向下流側のワークW1がフィーダ40のストッパ443に当接されることで(図16参照)、ピックアップ位置に位置付けられる。
【0073】
位置付け後、一対の挟持部34それぞれの一対の支持ガイド342がスライダ344により互いに離間する方向(Y方向及びその逆方)に移動され、更に一対の挟持部34が互いに離間することにより、ワーク群W2の挟持が解除される。解除後は、次のワーク群W2を挟持するために、一対の挟持部34それぞれの一対の支持ガイド342が、初期位置に移動される。当該解除と同期して、フィーダ40の傾倒防止部42は、スライダ425により初期位置に位置付けられた当接板421を、ピストンシリンダ424により下方に進出させることにより、ワーク群W2のY方向上流側に位置付ける。位置付け後、更にスライダ344によりピストンシリンダ424と共に当接板421がY方向に移動され、ワーク群W2のY方向逆方側のワークW1に当接されることにより、ワーク群W2の傾倒が防止される。
【0074】
傾倒防止後、ワークセンサ43の検知結果から、ピックアップ位置にワーク群W2が位置付けられたことが制御装置50により判定されると、図16に示されるように、ワーク分離部44の一対の吸着パッド442によりワークW1が吸着される。
【0075】
吸着後、図17に示されるように、ワーク分離部44の回転軸448が図面視時計回り方向CWに回転されることで接続部材446、接続ブロック444、一対の吸着パッド442を介してワークW1がワーク群W2からピックアップされて同方向に揺動し、巻き込み位置に位置付けられる。この時、ワークW1の一端部はワーク載置部46のフィードローラ461の周面に接触する。その後、ワーク載置部46のフィードローラ462がピストンシリンダ467によりY方向逆方に進出されてワークW1と接触し、ワークW1がY方向逆方に押圧されることで、フィードローラ461,462によりワークW1が挟持される。
【0076】
挟持後、図18に示されるように、ワーク載置部46の回転軸463が図面視時計回り方向CWに回転されることにより、フィードローラ461が同方向に回転し、当該回転に応じてフィードローラ462が図面視反時計回り方向CCWに回転する。フィードローラ461,462の回転により、ワークW1が吸着パッド442から引き剥がされて搬出コンベア47上に徐々に載置される。なお、フィードローラ461の回転に先立って、吸着パッド442による吸着が解除、つまり真空ポンプによる真空引きが解除且つ大気開放されることが好ましい。
【0077】
図19に示されるように、ワークW1がフィードローラ461,462から排出されて完全に搬出コンベア47上に載置されると、ワーク載置部46のフィードローラ462がピストンシリンダ467によりY方向に後退されて元の基準位置に戻る。その後、回転軸463の回転が停止され、ワーク分離部44の回転軸448が図面視反時計回り方向CCWに回転されることで接続部材446、接続ブロック444、一対の吸着パッド442が元の基準位置に戻される。その後は再びワークW1の吸着、ピックアップが再度実行され、これがワーク群W2の全てのワークW1がピックアップされるまで繰り返される。
【0078】
一方、ワークW1がフィードローラ461,462から排出されて完全に搬出コンベア47上に載置されると、上面がY方向に移動する搬出コンベア47によりワークW1が厚みセンサ48に搬送される。厚みセンサ48にまで搬送されたワークW1は、その厚みが検知され、検知結果は制御装置50が取得する。検知結果を取得した制御装置50は、検知結果に基づいて、ワークW1の向きを判定する。
【0079】
例えば、制御装置50により、検知結果からワークW1の厚みが薄いと判定された場合、検知されたワークW1は底部がX方向下流側に向いていると判定される。底部がX方向下流側に向いている状態が誤り、つまり底部がX方向上流側を向ける必要がある場合は、厚みセンサ48の下流に位置するワーク回転部49が下降され、対象のワークW1に一対の吸着パッド492が吸着され、回転機構496による180°の回転がなされて、ワークW1の底部がX方向上流側に向けられる。一方、底部がX方向下流側に向いている状態が正しい場合、ワーク回転部49は下降せずに基準位置で待機され、ワークW1がワーク回転部49の下方を通過する。これにより、一方向を向いた状態で全てのワークW1をY方向下流側の外部の作業場や装置に搬出することができる。
【0080】
以上に説明した本実施形態によれば、ワーク群W2をそのままコンテナCから一度に取り出すことが可能であるため、人手を介することなく、効率良くワークの取り出しが可能となり、コスト低減、作業効率の向上が見込める。また、ワーク群W2から個別にワークW1をピックアップし、外部に搬出することも可能であるため、更なる作業効率の向上を実現できる。更に、外部に搬出する際には、ワークW1の方向を揃えることができ、非常に便利である。また、ワーク群W2が取り出された空のコンテナCは、自動的に上流側へ排出することができ、人手を介する必要がないため、一層のコスト低減、作業効率の向上が見込める。
【0081】
なお、本実施形態においては、ワークW1がパウチであると説明したが、これに限定するものではなく、様々なシート状物を取り出し対象とすることができる。なお、パウチ等とは異なり、厚みに違いが無いワークを取り出し対象とする場合は、厚みセンサ48及びワーク回転部49を省くようにしても良い。また、コンテナCには袋体Pが取り付けられていると説明したが、当然袋体Pが取り付けられていないコンテナCであってもワーク群W2を一度に取り出し可能であることは言うまでもない。
【0082】
また、ワークW1は、横向きに寝かせて整列した状態でコンテナCに収容されていると説明したが、一対の支持ガイド342をより上方に延在するように構成することで、ワークW1を縦向きに起立させて整列した状態でコンテナCに収容させたとしても、良好にピックアップ位置に位置付けることができ、その後のピックアップ作業も問題無く実行することができる。
【0083】
また、本実施形態においては、ワーク載置部46がフィードローラ462をフィードローラ461に接離するように、Y方向に沿って進退動させると説明した。しかしながら、フィードローラ462を上下方向に進退動させてフィードローラ461に接離するように構成してもよい。この場合、例えばピストンシリンダ467を縦に垂直に設ければよい。
【0084】
また、コンテナCにワークW1が上下方向に積み重なった状態で収容されていたとしても、反転装置20によれば一度に一対のチェーンコンベア32上にワーク群W2を載置することは可能である。この場合、ワーク群W2からのワークW1のピックアップは、作業者や他の既存のピックアップ装置によりなされることが好ましい。
【0085】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0086】
1 ワーク取り出しシステム(ワーク取り出し装置)
C コンテナ(箱体)
20 反転装置(反転部、保持部)
22 筐体(保持部)
224 一対の係止突起(係止部)
228 多関節ロボット(反転部)
241 回転軸
243 天板
244 抑え蓋(当接部、当接部本体)
246 ピストンシリンダ(昇降部)
247 サイド落下防止ガイド(落下防止ガイド)
32 一対のチェーンコンベア(一対のコンベア)
342 支持ガイド
44 ワーク分離部(分離部)
442 吸着パッド(吸着部)
448 回転軸
46 ワーク載置部(載置部)
461,462 フィードローラ
47 搬出コンベア
48 厚みセンサ
49 ワーク回転部(回転部)
50 制御装置(判定部)
B バンド(固定部材)
C コンテナ(箱体)
P 袋体
W1 ワーク
W2 ワーク群
図1
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