(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153503
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】実行制御装置、実行制御方法、及び、実行制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/445 20180101AFI20241022BHJP
【FI】
G06F9/445
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067439
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 健
(72)【発明者】
【氏名】河合 優佑
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AE44
5B376AE56
5B376AE61
5B376FA13
(57)【要約】
【課題】実行に失敗したプログラム(フロー)を再実行するタイミングを柔軟に選択可能とする。
【解決手段】表示制御部が、実行エラーが発生したプログラムに対する、手動での再実行を指示するための手動指示ボタン、及び、スケジュールに基づく再実行を指示するための予約実行ボタンを表示部に表示し、手動指示ボタンが操作された場合は、実行エラーが発生したプログラムの即時実行を指示するための最優先実行ボタン、及び、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に設定するための順番待ち実行ボタンを表示部に表示する。ユーザは、所望のボタンを操作することで、所望のタイミングで、実行エラーが発生したプログラムを再実行できる。このため、実行に失敗したプログラム(フロー)を再実行するタイミングとして、ユーザが希望するタイミングに、柔軟に対応してプログラム(フロー)の再実行を行うことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実行エラーが発生したプログラムに対する、所望のスケジュールでの再実行を指示するための予約実行ボタン、実行エラーが発生した前記プログラムの即時実行を手動で指示するための最優先実行ボタン、及び、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に手動設定するための順番待ち実行ボタンを表示部に表示する表示制御部と、
前記予約実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生した前記プログラムの実行のスケジュールを、実行待ちのプログラムのスケジュールが記憶されるスケジュール実行設定記憶部に記憶させ、前記最優先実行ボタンが操作された場合、実行前のプログラムを示す実行前プログラム情報が、各前記プログラムに対して指定された実行順に記憶される実行順記憶部に対し、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を先頭の実行順に設定し、前記順番待ち実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を、前記実行順記憶部に記憶された実行順の最後尾に設定する設定制御部と、
前記スケジュール実行設定記憶部に記憶された各前記プログラムのスケジュールに従って、各前記プログラムを実行制御し、前記実行順記憶部に記憶された実行順に、各前記プログラムを実行制御する実行制御部と、
を有する実行制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記予約実行ボタン、前記最優先実行ボタン及び前記順番待ち実行ボタンと共に、実行エラーが発生した前記プログラムの実行時における実行条件を前記表示部に表示し、
前記設定制御部は、前記実行条件が変更操作された場合、変更操作された実行条件を、実行エラーが発生した前記プログラム用の実行条件として、実行エラーが発生した前記プログラムに再設定し、
前記実行制御部は、再設定された前記実行条件に基づいて、実行エラーが発生した前記プログラムを再実行すること、
を特徴とする請求項1に記載の実行制御装置。
【請求項3】
前記実行条件に含まれるパラメータには、変更の可否を示す変更可否情報が付加されており、
前記表示制御部は、前記パラメータのうち、変更が可能なパラメータ及び変更が不可なパラメータを、前記変更可否情報に基づいて表示形態を変更して表示すること、
を特徴とする請求項2に記載の実行制御装置。
【請求項4】
実行エラーが発生した前記プログラムには、再実行の可否を示す再実行可否情報が付加されており、
前記表示制御部は、実行エラーが発生した前記プログラムに、再実行を許可する前記再実行可否情報が付加されている場合に、前記予約実行ボタン、前記最優先実行ボタン及び前記順番待ち実行ボタンを前記表示部に表示して、実行エラーが発生した前記プログラムの再実行を可能とすること、
を特徴とする請求項3に記載の実行制御装置。
【請求項5】
実行エラーが発生した前記プログラムには、実行エラーが発生した前記プログラムの再実行を許可するユーザを示すユーザ権限情報が付加されており、
前記実行制御部は、各ユーザの前記ユーザ権限情報が記憶されている実行許可記憶部を参照し、実行エラーが発生した前記プログラムの再実行を指示するユーザのユーザ権限が、実行エラーが発生した前記プログラムの再実行のユーザ権限のあるユーザであるか否かを判別し、実行エラーが発生した前記プログラムの再実行のユーザ権限のあるユーザからの再実行の指示であることが判別された際に、実行エラーが発生した前記プログラムを再実行すること、
を特徴とする請求項4に記載の実行制御装置。
【請求項6】
前記実行制御部は、最優先実行ボタンにより前記実行エラーが発生した前記プログラムの即時実行が指示された際に、即時実行のユーザ権限が付与されているユーザを示す即時実行ユーザ情報が記憶された最優先実行許可記憶部を参照し、最優先実行ボタンにより前記実行エラーが発生した前記プログラムの即時実行を指示したユーザが、即時実行のユーザ権限が付与されているユーザであると判別した際に、実行エラーが発生した前記プログラムを再実行すること、
を特徴とする請求項5に記載の実行制御装置。
【請求項7】
表示制御部が、実行エラーが発生したプログラムに対する、所望のスケジュールでの再実行を指示するための予約実行ボタン、実行エラーが発生した前記プログラムの即時実行を手動で指示するための最優先実行ボタン、及び、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に手動設定するための順番待ち実行ボタンを表示部に表示する表示制御ステップと、
設定制御部が、前記予約実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生した前記プログラムの実行のスケジュールを、実行待ちのプログラムのスケジュールが記憶されるスケジュール実行設定記憶部に記憶させ、前記最優先実行ボタンが操作された場合、実行前のプログラムを示す実行前プログラム情報が、各前記プログラムに対して指定された実行順に記憶される実行順記憶部に対し、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を先頭の実行順に設定し、前記順番待ち実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を、前記実行順記憶部に記憶された実行順の最後尾に設定する設定制御ステップと、
実行制御部が、前記スケジュール実行設定記憶部に記憶された各前記プログラムのスケジュールに従って、各前記プログラムを実行制御し、前記実行順記憶部に記憶された実行順に、各前記プログラムを実行制御する実行制御ステップと、
を有する実行制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、
実行エラーが発生したプログラムに対する、所望のスケジュールでの再実行を指示するための予約実行ボタン、実行エラーが発生した前記プログラムの即時実行を手動で指示するための最優先実行ボタン、及び、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に手動設定するための順番待ち実行ボタンを表示部に表示する表示制御部と、
前記予約実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生した前記プログラムの実行のスケジュールを、実行待ちのプログラムのスケジュールが記憶されるスケジュール実行設定記憶部に記憶させ、前記最優先実行ボタンが操作された場合、実行前のプログラムを示す実行前プログラム情報が、各前記プログラムに対して指定された実行順に記憶される実行順記憶部に対し、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を先頭の実行順に設定し、前記順番待ち実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生した前記プログラムの実行順を、前記実行順記憶部に記憶された実行順の最後尾に設定する設定制御部と、
前記スケジュール実行設定記憶部に記憶された各前記プログラムのスケジュールに従って、各前記プログラムを実行制御し、前記実行順記憶部に記憶された実行順に、各前記プログラムを実行制御する実行制御部として機能させること、
を特徴とする実行制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実行制御装置、実行制御方法、及び、実行制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、AI(Artificial Intelligence)又はRPA(Robotic Process Automation)の導入が進み社会に浸透することによって、ルーチン作業又は定型業務はスケジュール管理され、大量に自動化されるようになっている。
【0003】
特許文献1(特開2015-219920号公報)には、オペレータ又はその他のユーザが行う業務にできるだけ支障がでないように、キャリブレーションを実行可能とした制御システムが開示されている。
【0004】
この制御システムは、キャリブレーションを実行させる際に、監視対象の印刷装置において使用する共通シート種を特定するための情報を取得し、印刷装置の印刷量に応じて印刷装置の状態が所定の条件を満たすか判定し、取得された情報に基づいて、印刷装置に共通シート種が保持されているか判定する。そして、所定の条件を満たすと判定され、共通シート種が保持されていると判定された場合、印刷装置に共通シート種に印刷をさせることにより、キャリブレーションを実行させる。共通シート種を用いて実行したキャリブレーションの結果は、他のシート種に適用する。これにより、オペレータ又はその他のユーザが行う業務にできるだけ支障がでないように、キャリブレーションの実行を可能としている。
【0005】
この特許文献1には、段落0022等にキャリブレーションのスケジュール実行と手動実行を指定できる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
バックグラウンド処理等の所定のプログラム(フロー)の実行に失敗することがある。この実行失敗の原因としては、業務上マスタの問題、設定ミス、環境トラブル等、アプリケーション層から物理層まで様々な原因が考えられる。原因の判明と復旧実施には高度な知識力及びスキルが必要になり、一般ユーザには困難となり、時間を要する。また、例えば業務内のアラート通知又はシステム間のファイル連携等のプログラム(フロー)は、実行に失敗すると業務に支障が生ずる。
【0008】
ここで、実行に失敗したプログラム(フロー)は、失敗の原因を特定するよりも、即座に再実行したい場合がある他、例えば業務時間外に再実行する等、所望のスケジュールに基づいて再実行した場合がある。このようなことから、実行に失敗したプログラム(フロー)を再実行するタイミングを柔軟に選択可能とする技術が求められている。
【0009】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、実行に失敗したプログラム(フロー)を再実行するタイミングを柔軟に選択可能とした実行制御装置、実行制御方法、及び、実行制御プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る実行制御装置は、実行エラーが発生したプログラムに対する、所望のスケジュールでの再実行を指示するための予約実行ボタン、実行エラーが発生したプログラムの即時実行を手動で指示するための最優先実行ボタン、及び、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に手動設定するための順番待ち実行ボタンを表示部に表示する表示制御部と、予約実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行のスケジュールを、実行待ちのプログラムのスケジュールが記憶されるスケジュール実行設定記憶部に記憶させ、最優先実行ボタンが操作された場合、実行前のプログラムを示す実行前プログラム情報が、各プログラムに対して指定された実行順に記憶される実行順記憶部に対し、実行エラーが発生したプログラムの実行順を先頭の実行順に設定し、順番待ち実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行順記憶部に記憶された実行順の最後尾に設定する設定制御部と、スケジュール実行設定記憶部に記憶された各プログラムのスケジュールに従って、各プログラムを実行制御し、実行順記憶部に記憶された実行順に、各プログラムを実行制御する実行制御部と、を有する。
【0011】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る実行制御方法は、表示制御部が、実行エラーが発生したプログラムに対する、所望のスケジュールでの再実行を指示するための予約実行ボタン、実行エラーが発生したプログラムの即時実行を手動で指示するための最優先実行ボタン、及び、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に手動設定するための順番待ち実行ボタンを表示部に表示する表示制御ステップと、設定制御部が、予約実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行のスケジュールを、実行待ちのプログラムのスケジュールが記憶されるスケジュール実行設定記憶部に記憶させ、最優先実行ボタンが操作された場合、実行前のプログラムを示す実行前プログラム情報が、各プログラムに対して指定された実行順に記憶される実行順記憶部に対し、実行エラーが発生したプログラムの実行順を先頭の実行順に設定し、順番待ち実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行順記憶部に記憶された実行順の最後尾に設定する設定制御ステップと、実行制御部が、スケジュール実行設定記憶部に記憶された各プログラムのスケジュールに従って、各プログラムを実行制御し、実行順記憶部に記憶された実行順に、各プログラムを実行制御する実行制御ステップと、を有する。
【0012】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る実行制御プログラムは、コンピュータを、実行エラーが発生したプログラムに対する、所望のスケジュールでの再実行を指示するための予約実行ボタン、実行エラーが発生したプログラムの即時実行を手動で指示するための最優先実行ボタン、及び、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に手動設定するための順番待ち実行ボタンを表示部に表示する表示制御部と、予約実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行のスケジュールを、実行待ちのプログラムのスケジュールが記憶されるスケジュール実行設定記憶部に記憶させ、最優先実行ボタンが操作された場合、実行前のプログラムを示す実行前プログラム情報が、各プログラムに対して指定された実行順に記憶される実行順記憶部に対し、実行エラーが発生したプログラムの実行順を先頭の実行順に設定し、順番待ち実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行順記憶部に記憶された実行順の最後尾に設定する設定制御部と、スケジュール実行設定記憶部に記憶された各プログラムのスケジュールに従って、各プログラムを実行制御し、実行順記憶部に記憶された実行順に、各プログラムを実行制御する実行制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、実行に失敗したプログラム(フロー)を再実行するタイミングを柔軟に選択可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、実施の形態の実行制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態の実行制御装置の動作概要を示す図である。
【
図3】
図3は、マスタ用DBに記憶されているフロー設定マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、マスタ用DBに記憶されているスケジュールマスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、マスタ用DBに記憶されているフローパラメータマスタの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、マスタ用DBに記憶されているフロー実行許可マスタの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、マスタ用DBに記憶されている最優先実行許可マスタの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、マスタ用DBに記憶されているユーザマスタの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、マスタ用DBに記憶されているユーザグループマスタの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、マスタ用DBに記憶されているユーザグループメンバマスタの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、マスタ用DBに記憶されているフロースケジュール実行設定パラメータマスタの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、マスタ用DBに記憶されているフロースケジュール実行設定マスタの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、状態管理用DBに記憶されているフロー実行指示パラメータワークの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、状態管理用DBに記憶されているフロー実行指示ワークの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、実行指示共通画面の表示例を示す図である。
【
図16】
図16は、再実行指示共通画面の表示例を示す図である。
【
図17】
図17は、プログラム(フロー)に対する実行権限及び再実行権限を説明するための図である。
【
図19】
図19は、受渡項目の「指示種類」が「1:手動」で、「リトライ区分」が「0:実行」の場合におけるパラメータ等の表示動作を説明するための図である。
【
図20】
図20は、受渡項目の「指示種類」が「0:スケジュール」で、「リトライ区分」が「0:実行」の場合におけるパラメータ等の表示動作を説明するための図である。
【
図21】
図21は、前回の実行時に手動で実行して、再実行時に、受渡項目の「指示種類」が「1:手動」で、「リトライ区分」が「1:再実行」の場合におけるパラメータ等の表示動作を説明するための図である。
【
図22】
図22は、前回の実行時に手動で実行して、再実行時に、受渡項目の「指示種類」が「0:スケジュール」で、「リトライ区分」が「1:再実行」の場合におけるパラメータ等の表示動作を説明するための図である。
【
図23】
図23は、前回の実行時にスケジュールで実行して、再実行時に、受渡項目の「指示種類」が「1:手動」で、「リトライ区分」が「1:再実行」の場合におけるパラメータ等の他の表示動作を説明するための図である。
【
図24】
図24は、前回の実行時にスケジュールで実行して、再実行時に、受渡項目の「指示種類」が「0:スケジュール」で、「リトライ区分」が「1:再実行」の場合におけるパラメータ等の他の表示動作を説明するための図である。
【
図25】
図25は、実行指示(手動)画面の一例を示す図である。
【
図26】
図26は、実行指示(手動)画面において、最優先実行ボタンが操作された場合、及び、順番待ち実行ボタンが操作された場合における、フロー実行指示ワークの指示種類の更新動作を説明するための図である。
【
図27】
図27は、実行設定(スケジュール)画面の一例を示す図である。
【
図28】
図28は、スケジュールの設定動作を説明するための図である。
【
図30】
図30は、実行結果照会画面及び明細ログ画面の表示の仕方を説明するための図である。
【
図31】
図31は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)の手動再実行動作を説明するための図である。
【
図32】
図32は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)が手動で再実行されることで、フロー実行指示ワークのデータが更新される様子を示す図である。
【
図33】
図33は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールの再設定動作を説明するための図である。
【
図34】
図34は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールの再設定を行うことで、フロー実行指示ワークのデータが更新される様子を示す図である。
【
図35】
図35は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールの再設定動作を説明するための他の図である。
【
図36】
図36は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールの再設定を行うことで、フロー実行指示ワークのデータが更新される様子を示す図である。
【
図37】
図37は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールの手動再実行の他の例を説明するための図である。
【
図38】
図38は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)を手動で再実行することで、フロー実行指示ワークのデータが更新される様子を示す図である。
【
図39】
図39は、スケジュールで実行することで実行エラーが発生したプログラム(フロー)を、スケジュールを変更設定して実行する例を説明するための図である。
【
図40】
図40は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールの再設定前におけるフロー実行指示ワークのデータを示す図である。
【
図41】
図41は、実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールの再設定を行うことで、フロー実行指示ワークのデータが更新される様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した実施の形態となる実行制御装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。また、「プログラム」と「フロー」は、同義語であることとして説明を行う。
【0016】
(ハードウェア構成)
図1に示すように、実施の形態の実行制御装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部、印刷装置、又は、スピーカ装置等が相当する。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網等のネットワークに接続される。
【0017】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、実行時にエラーが発生したプログラム(フロー)の再実行制御を行うための実行制御プログラムが記憶されている。また、記憶部2には、記憶領域であるフロー実行指示ワーク12を備えた状態管理用データベース(状態管理用DB)11と、記憶領域であるフロースケジュール実行設定マスタ14を備えたマスタ用DB13が記憶されている。これらは、詳しくは後述する。
【0018】
(実行制御装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている実行制御プログラムを実行することで、
図1に示すように、表示制御部20、非同期マネージャ21として機能する。非同期マネージャ21は、バックグラウンド実行管理部22、フロー実行部23、指示作成部24、及び、記憶制御部25等を備えている。バックグラウンド実行管理部22、指示作成部24及び記憶制御部25は、設定制御部の一例である。また、フロー実行部23は、実行制御部の一例である。
【0019】
表示制御部20は、実行エラーが発生したプログラムに対する、所望のスケジュールでの再実行を指示するための予約実行ボタン(
図2の符号33)、実行エラーが発生したプログラムの即時実行を手動で指示するための最優先実行ボタン(
図2の符号31)、及び、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行待ちのプログラムの最後尾に手動設定するための順番待ち実行ボタン(
図2の符号32)を表示部(
図1の出力装置7)に表示する。
【0020】
設定制御部を構成するバックグラウンド実行管理部22、指示作成部24及び記憶制御部25は、予約実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行のスケジュールを、実行待ちのプログラムのスケジュールが記憶されるスケジュール実行設定記憶部(フロースケジュール実行設定マスタ14)に記憶させる。
【0021】
また、設定制御部を構成するバックグラウンド実行管理部22、指示作成部24及び記憶制御部25は、最優先実行ボタンが操作された場合、実行前のプログラムを示す実行前プログラム情報が、各プログラムに対して指定された実行順に記憶される実行順記憶部(フロー実行指示ワーク12)に対し、実行エラーが発生したプログラムの実行順を先頭の実行順に設定する。
【0022】
また、設定制御部を構成するバックグラウンド実行管理部22、指示作成部24及び記憶制御部25は、順番待ち実行ボタンが操作された場合、実行エラーが発生したプログラムの実行順を、実行順記憶部(フロー実行指示ワーク12)に記憶された実行順の最後尾に設定する。
【0023】
実行制御部(フロー実行部23)は、スケジュール実行設定記憶部(フロースケジュール実行設定マスタ14)に記憶された各プログラムのスケジュールに従って、各プログラムを実行制御し、実行順記憶部(フロー実行指示ワーク12)に記憶された実行順に、各プログラムを実行制御する。
【0024】
また、表示制御部20は、予約実行ボタン33、最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32と共に、実行エラーが発生したプログラムの実行時における実行条件を表示部(出力装置7)に表示する。また、設定制御部を構成するバックグラウンド実行管理部22、指示作成部24及び記憶制御部25は、実行条件が変更操作された場合、変更操作された実行条件を、実行エラーが発生したプログラム用の実行条件として、実行エラーが発生したプログラムに再設定する。そして、実行制御部(フロー実行部23)は、再設定された実行条件に基づいて、実行エラーが発生したプログラムを再実行する。
【0025】
また、実行条件に含まれるパラメータには、変更の可否を示す変更可否情報が付加されている。この場合、表示制御部20は、パラメータのうち、変更が可能なパラメータ及び変更が不可なパラメータを、変更可否情報に基づいて表示形態を変更して表示する。
【0026】
また、実行エラーが発生したプログラムには、再実行の可否を示す再実行可否情報が付加されている。この場合、表示制御部20は、実行エラーが発生したプログラムに、再実行を許可する再実行可否情報が付加されている場合に、予約実行ボタン33、最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32を表示部(出力装置7)に表示して、実行エラーが発生したプログラムの再実行を可能とする。
【0027】
また、実行エラーが発生したプログラムには、実行エラーが発生したプログラムの再実行を許可するユーザを示すユーザ権限情報が付加されている。この場合、実行制御部(フロー実行部23)は、各ユーザのユーザ権限情報が記憶されている実行許可記憶部(
図6のフロー実行許可マスタ44)を参照する。
【0028】
そして、実行制御部(フロー実行部23)は、実行エラーが発生したプログラムの再実行を指示するユーザのユーザ権限が、実行エラーが発生したプログラムの再実行のユーザ権限のあるユーザであるか否かを判別し、実行エラーが発生したプログラムの再実行のユーザ権限のあるユーザからの再実行の指示であることが判別された際に、実行エラーが発生したプログラムを再実行する。
【0029】
また、実行制御部(フロー実行部23)は、最優先実行ボタン31により実行エラーが発生したプログラムの即時実行が指示された際に、即時実行のユーザ権限が付与されているユーザを示す即時実行ユーザ情報が記憶された最優先実行許可記憶部(
図7の最優先実行許可マスタ45)を参照する。そして、実行制御部(フロー実行部23)は、最優先実行ボタン31により実行エラーが発生したプログラムの即時実行を指示したユーザが、即時実行のユーザ権限が付与されているユーザであると判別した際に、実行エラーが発生したプログラムを再実行する。
【0030】
(動作概要)
図2は、実施の形態の実行制御装置1の動作概要を示す図である。この
図2に示すように、例えばバックグラウンドにおけるプログラム(フロー)を実行した際に実行エラーが発生すると、表示制御部20は、最優先実行ボタン31、順番待ち実行ボタン32、及び、予約実行ボタン33を、出力装置7を介して表示する。操作者は、プログラム(フロー)の再実行を行うタイミングに合致したボタンを選択して操作する。
【0031】
最優先実行ボタン31が操作された場合、指示作成部24及び記憶制御部25は、フロー実行指示ワーク12に、実行順に並べられているプログラム(フロー)の先頭に、再実行するプログラム(フロー)を割り込ませて設定する。これにより、バックグラウンド実行管理部22及びフロー実行部23が、実行エラーとなったプログラム(フロー)を即座に再実行する。
【0032】
順番待ち実行ボタン32が操作された場合、指示作成部24及び記憶制御部25は、フロー実行指示ワーク12に、実行順に並べられているプログラム(フロー)の最後尾に、再実行するプログラム(フロー)を設定する。これにより、バックグラウンド実行管理部22及びフロー実行部23が、実行エラーとなったプログラム(フロー)を、先に設定されたプログラム(フロー)に続いて再実行させることができる。
【0033】
予約実行ボタン33が操作された場合、指示作成部24及び記憶制御部25は、操作者により実行日時(スケジュール)が指定されたプログラム(フロー)を示す情報を、フロースケジュール実行設定マスタ14に設定する。バックグラウンド実行管理部22及びフロー実行部23は、実行エラーとなったプログラム(フロー)を示す情報を、指定された日時に実行可能なように、フロー実行指示ワーク12に設定する。そして、指定された日時となった際に、実行エラーとなったプログラム(フロー)を再実行する。
【0034】
もう少し詳しく説明すると、バックグラウンド実行管理部22は、状態管理用DB11のフロー実行指示ワーク12のデータを定期的に監視する。監視対象は、フロー実行指示ワーク12のデータのうち、「状態」が未処理のデータのみとなる。バックグラウンド実行管理部22は、実行予定日時に関連づけされているプログラムを特定するフローIDを引数としてフロー実行部23に送信する。これにより、フロー実行部23が、フローIDに対応するプログラム(フロー)を実行する。バックグラウンド実行管理部22は、フローIDを引数としてフロー実行部23に送信した場合、又は、このプログラム(フロー)の処理が終了した場合に、フロー実行指示ワーク12の対象となるデータの「状態」の書き換え処理を行う。
【0035】
また、バックグラウンド実行管理部22は、下記の順番に従ってプログラム(フロー)の実行を順次処理する。
【0036】
a.「指示種類」が「2:最優先」のもの>「実行予定日時」昇順
b.「指示種類」が「0:スケジュール」又は「1:順番待ち」のもの>[実行予定日時]昇順
【0037】
これにより、「指示種類」が「2:最優先」のものが事後的に追加されても、常に既存の「b」より優先して「a」の方に割り込み実行させることができる。
【0038】
また、バックグラウンド実行管理部22は、本処理が定期的に自動実行されるように、Webサーバ装置又はDBサーバ上のタスクスケジュール等で事前に設定しておく。
【0039】
フロー実行部23は、実行するプログラム(フロー)を、バックグラウンド実行管理部22から送信された引数のフローIDに基づいて決定する。引数のフローIDに基づいて、フロー設定マスタ41の詳細設定(
図3参照)の定義内容に従って、プログラム(フロー)の実体的な処理を行う。
【0040】
(各種マスタの構成)
図3は、マスタ用DB13に記憶されているフロー設定マスタ41の一例を示す図である。この
図3に示すように、フロー設定マスタ41は、フロー識別番号(フローID)、システム、再実行許可フラグ、及び、詳細設定等を含んで構成される。この
図3の例では、資格期限切れアラートのプログラム(フロー)は、人事部が実行可能に設定されているが、再実行は許可されていないことを示している(再実行許可フラグ=0:拒否)。また、災害時アラート連携のプログラム(フロー)は、運用管理部が実行可能に設定されており、再実行も許可されていることを示している(再実行許可フラグ=1:許可)。また、フロー実行部23は、「詳細設定」の定義内容に従って、プログラム(フロー)の実体的な処理を行う。
【0041】
図4は、マスタ用DB13に記憶されているスケジュールマスタ42の一例を示す図である。スケジュールマスタ42は、スケジュールID及びスケジュール詳細設定等を含んで構成される。この
図4の例では、「EveryDay230」のスケジュールIDは、「毎朝2:30にプログラム(フロー)の実行を指定するスケジュールIDであることを示している。同様に、「Every10minUntil2300」のスケジュールIDは、「毎日23時までに10分置きにプログラム(フロー)の実行を指定するスケジュールIDであることを示している。
【0042】
図5は、マスタ用DB13に記憶されているフローパラメータマスタ43の一例を示す図である。この
図5に示すように、フローパラメータマスタ43は、フローID、パラメータID、データ型、必須区分、既定値、及び、再実行値変更許可区分等を含んで構成される。この
図5の例の場合、「資格期限切れアラート」のフローIDのプログラム(フロー)の再実行値変更許可区分は「1:許可」となっており、再実行の際にパラメータの値を変更可能であることを示している。同様に、この
図5の例の場合、「勤怠計算実行」のフローIDのプログラム(フロー)の「計算区分」のパラメータの再実行値変更許可区分は「0:拒否」となっており、再実行の際にパラメータの値を変更することは許可されていないことを示している。
【0043】
図6は、マスタ用DB13に記憶されているフロー実行許可マスタ44の一例を示す図である。この
図6に示すように、フロー実行許可マスタ44は、システム情報及び内部ユーザグループ情報(内部ユーザグループGuid)等を含んで構成される。
【0044】
図7は、マスタ用DB13に記憶されている最優先実行許可マスタ45の一例を示す図である。この最優先実行許可マスタ45には、プログラム(フロー)の即時実行の設定が許可されているユーザグループ情報(内部ユーザグループGuid)が登録(記憶)されている。
【0045】
図8は、マスタ用DB13に記憶されているユーザマスタ46の一例を示す図である。この
図8に示すように、ユーザマスタ46には、内部ユーザGuid、ユーザID、ユーザ名、及び、パスワード等が記憶されている。
【0046】
図9は、マスタ用DB13に記憶されているユーザグループマスタ47の一例を示す図である。この
図9に示すように、ユーザグループマスタ47には、内部ユーザグループGuid及びユーザグループ名等が記憶されている。
【0047】
図10は、マスタ用DB13に記憶されているユーザグループメンバマスタ48の一例を示す図である。この
図10に示すように、ユーザグループメンバマスタ48には、内部ユーザグループGuid及び内部ユーザGuid等が記憶されている。
【0048】
図11は、マスタ用DB13に記憶されているフロースケジュール実行設定パラメータマスタ49の一例を示す図である。この
図11に示すように、フロースケジュール実行設定パラメータマスタ49には、スケジュール実行設定ID、パラメータID、及び、設定値等が記憶されている。
【0049】
図12は、マスタ用DB13に記憶されているフロースケジュール実行設定マスタ14の一例を示す図である。この
図12に示すように、フロースケジュール実行設定マスタ14には、スケジュール実行設定ID、実行スケジュール設定名、フローID、スケジュールID、及び、エラー元指示Guid等が記憶されている。
【0050】
図13は、状態管理用DB11に記憶されているフロー実行指示パラメータワーク50の一例を示す図である。この
図13に示すように、フロー実行指示パラメータワーク50には、指示Guid、パラメータID及び実行値等が記憶されている。
【0051】
図14は、状態管理用DB11に記憶されているフロー実行指示ワーク12の一例を示す図である。この
図14に示すように、フロー実行指示ワーク12には、指示Guid、スケジュール実行設定ID、フローID、スケジュールID、指示種類、実行予定日時、次回実行予定日時、状態、処理結果、処理開始時刻、処理終了時刻、リトライ区分、エラー元指示Guid等が記憶されている。このうち、「状態」としては、「正常終了」又は「エラー」等の、そのプログラム(フロー)の実行状態が記憶される。
【0052】
(実行指示共通画面)
次に、
図15に所望のプログラム(フロー)の実行を設定する際に用いる実行指示共通画面を示し、
図16に所望のプログラム(フロー)の再実行を設定する際に用いる再実行指示共通画面を示す。
【0053】
まず、操作者により、所望のプログラム(フロー)の実行の設定が指定されると、表示制御部20は、
図15に例示する実行指示共通画面を、出力装置7を介して表示制御する。表示制御部20は、この実行指示共通画面に対して、実行を指定するプログラム(フロー)の選択欄、スケジュールの入力欄、パラメータの入力欄、実行のタイミングを指定するための最優先実行ボタン31、順番待ち実行ボタン32及び予約実行ボタン33等を表示する。
【0054】
表示制御部20は、フロー設定マスタ41を参照することで、その操作者に対して実行権限が付与されているプログラム(フロー)のプログラム名のみ検出し、実行を指定するプログラム(フロー)の選択欄に表示する。
【0055】
また、表示制御部20は、スケジュールマスタ42を参照し、実行スケジュールを、スケジュールの入力欄に表示する。また、表示制御部20は、フローパラメータマスタ43に設定されているパラメータの値を、パラメータの入力欄に表示する。フローパラメータマスタ43に設定するパラメータを変更することで、パラメータの入力欄に表示されるパラメータの値を所望の値に変更できる。
【0056】
上述のように、最優先実行ボタン31は、そのプログラム(フロー)を実行待ちのプログラム(フロー)の先頭に割り込ませ、最優先に実行させる際に操作するボタンである。順番待ち実行ボタン32は、そのプログラム(フロー)を実行待ちのプログラム(フロー)の最後尾に設定し、順番どおりに実行させる際に操作するボタンである。予約実行ボタン33は、そのプログラム(フロー)を、所望のスケジュールを指定して実行させる際に操作するボタンである。
【0057】
表示制御部20は、プログラム(フロー)の手動実行が指定された場合のみ、最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32を表示してもよい。また、表示制御部20は、
図7に示した最優先実行許可マスタ45を参照し、そのユーザグループ、操作者等に対して、最優先での実行の指定が許可されていると判別した場合のみ、最優先実行ボタン31を表示する(許可されていない場合は非表示)。また、表示制御部20は、プログラム(フロー)のスケジュール実行が指定された場合のみ、スケジュールの入力欄、及び、予約実行ボタンを表示してもよい。
【0058】
(再実行指示共通画面)
次に、操作者により、所望のプログラム(フロー)の再実行の設定が指定されると、表示制御部20は、
図16に例示する再実行指示共通画面を、出力装置7を介して表示制御する。この再実行指示共通画面の表示形態は、上述の実行指示共通画面と略共通となっている。すなわち、表示制御部20は、この再実行指示共通画面に対して、再実行を指定するプログラム(フロー)の選択欄、本来スケジュールの入力欄、一時スケジュールの入力欄、パラメータの入力欄、前回実行時のパラメータ(前回値)の入力欄、実行のタイミングを指定するための最優先実行ボタン31、順番待ち実行ボタン32及び予約実行ボタン33等を表示する。
【0059】
表示制御部20は、フロー実行指示ワーク12の指示種類が、スケジュール(前回の実行方法)であるか否かで、本来スケジュール・本来設定名の表示・非表示の制御を行い、また、受渡項目の指示種類(今回の実行方法)がスケジュールであるか否かで、一時スケジュール・一時設定名の表示・非表示の制御を行う。すなわち、表示制御部20は、フロー実行指示ワーク12を参照することで、前回実行時にエラーが発生したプログラム(フロー)を、再実行を指定するプログラム(フロー)の選択欄に表示する。また、表示制御部20は、フロー実行指示ワーク12を参照することで、前回実行時にエラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュールを、本来スケジュールの入力欄に表示する。なお、「本来」とは、前回実行時にエラーが発生したプログラム(フロー)を意味している。
【0060】
また、表示制御部20は、フロー実行指示パラメータワーク50を参照することで、前回実行時にエラーが発生したプログラム(フロー)のパラメータの値(前回値)を検出して、前回実行時のパラメータ(前回値)の入力欄に表示する。
【0061】
上述のように、最優先実行ボタン31は、再実行させるプログラム(フロー)を実行待ちのプログラム(フロー)の先頭に割り込ませ、最優先に実行させる際に操作するボタンである。順番待ち実行ボタン32は、再実行させるプログラム(フロー)を実行待ちのプログラム(フロー)の最後尾に設定し、順番どおりに実行させる際に操作するボタンである。予約実行ボタン33は、再実行させるプログラム(フロー)を、所望のスケジュールを指定して実行させる際に操作するボタンである。
【0062】
表示制御部20は、プログラム(フロー)の手動実行が指定された場合のみ、最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32を表示してもよい。また、表示制御部20は、
図7に示した最優先実行許可マスタ45を参照し、そのユーザグループ、操作者等に対して、最優先での実行の指定が許可されていると判別した場合のみ、最優先実行ボタン31を表示する(許可されていない場合は非表示)。また、表示制御部20は、プログラム(フロー)のスケジュール実行が指定された場合のみ、スケジュールの入力欄、及び予約実行ボタンを表示してもよい。
【0063】
(プログラム(フロー)の実行権限及び再実行権限)
プログラム(フロー)の実行又は再実行は、実行待ちのプログラム(フロー)の最後尾に設定して順番に従って実行(通常実行)する「通常権限」と、実行待ちのプログラム(フロー)の先頭に割り込んで実行する「最優先権限」に分けられる。表示制御部20は、プログラム(フロー)に対する通常権限について、
図17に示すフロー設定マスタ41、フロー実行許可マスタ44、最優先実行許可マスタ45、ユーザマスタ46、ユーザグループマスタ47、ユーザグループメンバマスタ48を参照し(特に、フロー実行許可マスタ44を参照し)、そのプログラム(フロー)に対して実行権限が付与されているユーザグループを判別する。また、表示制御部20は、再実行時には、このような実行権限の他、さらにフロー設定マスタ41の「再実行許可フラグ」を参照する。
【0064】
また、表示制御部20は、プログラム(フロー)に対する最優先権限について、通常権限が前提になっており、かつ、「最優先実行許可マスタ45」で、そのユーザグループに対して最優先権限が付与されているか否かを判別する。そして、表示制御部20は、通常権限を有しているが、最優先権限が設定されていない場合、実行指示共通画面又は再実行指示共通画面に対して、最優先実行ボタン31を非表示とする。
【0065】
(判定結果の例)
図18は、このような判定結果の一例を示す図である。この
図18において、「〇」は、「権限あり」を示し、「×」は「権限なし」を示す。例えば、ユーザ10001の場合、実行時におけるフローAの通常権限は有するが、最優先権限は有していない。また、ユーザ10001の場合、再実行時におけるフローAの通常権限は有するが、最優先権限は有していない。同様に、ユーザ10002の場合、実行時及び再実行時におけるフローAの通常権限及び最優先権限は、共に有していない。また、ユーザ10003の場合、実行時及び再実行時におけるフローAの通常権限及び最優先権限を、共に有している。
【0066】
(パラメータ等の表示制御)
次に、実行又は再実行されるプログラム(フロー)を示す情報は、
図2に示したようにフロー実行指示ワーク12に設定される。フロー実行指示ワーク12に設定された、実行又は再実行されるプログラム(フロー)を示す情報には、
図14に示したように、「受渡項目」として、リトライ区分、指示種類及びエラー元指示Guidが含まれる。
【0067】
「リトライ区分」は、そのプログラム(フロー)が初回実行なのか、再実行なのかを示す情報である。初回実行の場合は、「0:実行」が設定され、再実行時の場合は「1:再実行」が設定される。
【0068】
受渡項目の「指示種類」としては、そのプログラム(フロー)の実行又は再実行が、スケジュールに基づく実行の場合は「0:スケジュール」が設定され、手動操作に基づく実行の場合は「1:手動」が設定される。
【0069】
「エラー元指示Guid」は、そのプログラム(フロー)の再実行時に、前回実行時におけるプログラム(フロー)、パラメータ及びスケジュールの復元を可能とするGuidである。
【0070】
このような受渡項目の各組み合わせパターンに対するパラメータ等の表示制御は、下記のようになる。
【0071】
まず、受渡項目の「指示種類」が「1:手動」で、「リトライ区分」が「0:実行」の場合、表示制御部20は、
図19(a)に示すように、
図15に示した実行指示共通画面に、最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32を表示する。また、表示制御部20は、
図19(b)に示すフローパラメータマスタ43を参照し、第1のフローに対する第1のパラメータの第1の値及び第2のパラメータの第2の値を読み出し、
図19(a)に示すように、実行指示共通画面のパラメータの入力欄に、操作者が変更可能な状態で表示する。
【0072】
次に、受渡項目の「指示種類」が「0:スケジュール」で、「リトライ区分」が「0:実行」の場合、表示制御部20は、
図20(a)に示すように、
図15に示した実行指示共通画面に対して予約実行ボタン33を表示する。また、表示制御部20は、
図20(b)に示すフローパラメータマスタ43を参照し、第2のフローに対する第1のパラメータの第1の値及び第2のパラメータの第2の値を読み出し、
図20(a)に示すように、プログラム(フロー)のスケジュールと共に、実行指示共通画面のパラメータの入力欄に表示する。各パラメータは、常に、操作者が変更可能な状態で表示する。
【0073】
次に、
図21は、前回の実行時に手動で実行順に従った実行が設定され(本来手動)、再実行時にも実行順に従った通常実行が手動で設定された例である。この場合、受渡項目の「指示種類」が「1:手動」で、「リトライ区分」が「1:再実行」となる。表示制御部20は、
図21(a)に示すように、再実行指示共通画面に対して最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32を表示する。
【0074】
また、表示制御部20は、
図21(b)に示すフローパラメータマスタ43を参照し、第3のフローに対する第1のパラメータの第1の値、第2のパラメータの第2の値、及び、第3のパラメータの第3の値を読み出し、
図21(a)に示すように、「前回値」として、再実行指示共通画面の前回値の入力欄に、変更不可の状態で表示する。
【0075】
また、
図21(b)に示すように、第1のパラメータに対する再実行値変更許可区分は「1:許可」が設定され、第2のパラメータに対する再実行値変更許可区分は「1:許可」が設定され、第3のパラメータに対する再実行値変更許可区分は「0:拒否」が設定されている。このため、表示制御部20は、再実行するプログラム(フロー)のパラメータの入力欄の第3のパラメータは、再実行値変更許可区分が「0:拒否」に設定されているため、前回実行時の値を変更不可の状態で入力し、第1のパラメータ及び第2のパラメータの入力欄には、変更可能な状態で、前回実行時の値を入力する。この場合、第1のパラメータ及び第2のパラメータは、操作者が任意に変更可能である。
図21(a)の例は、操作者が、第1のパラメータを第1の新値として変更した例であり、第2のパラメータは、変更されることなく、前回の値をそのまま用いた例である。
【0076】
次に、
図22は、前回の実行時に手動で実行順に従った実行が設定され(本来手動)、再実行時にはスケジュールでの再実行が設定された例である。この場合、受渡項目の「指示種類」が「0:スケジュール」で、「リトライ区分」が「1:再実行」となる。表示制御部20は、
図22(a)に示すように、再実行指示共通画面に対して、スケジュールのタイミング(一時スケジュール)及び一時設定名と共に、予約実行ボタン33を、再実行指示共通画面に表示する。
【0077】
また、表示制御部20は、
図22(b)に示すフローパラメータマスタ43を参照し、第4のフローに対する第1のパラメータの第1の値を読み出し、
図22(a)に示すように、「前回値」として、再実行指示共通画面の前回値の入力欄に表示する。また、
図22(b)に示すように、この第1のパラメータの第1の値は、再実行値変更許可区分が「1:許可」であるため、表示制御部20は、第1のパラメータの第1の値を、操作者が変更可能な状態で、再実行指示共通画面の第1のパラメータの値の入力欄に表示する。
【0078】
次に、
図23は、前回の実行時にスケジュールに基づく実行が設定され(本来スケジュール)、再実行時には手動での再実行が設定された例である。この場合、受渡項目の「指示種類」が「1:手動」で、「リトライ区分」が「1:再実行」となる。表示制御部20は、
図23(a)に示すように、再実行指示共通画面に対して、最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32を表示する。
【0079】
また、表示制御部20は、
図23(b)に示すフローパラメータマスタ43を参照し、第5のフローに対する第1のパラメータの第1の値を読み出すが、
図23(a)に示すように、常に操作者が変更不可の状態で「前回値」の入力欄に表示する。この第1のパラメータの第1の値に対する再実行値変更許可区分は「0:拒否」となっているため、表示制御部20は、第1のパラメータの第1の値を変更不可の状態で、第1のパラメータの入力欄に表示する。
【0080】
次に、
図24は、前回の実行時にスケジュールに基づく実行が設定され(本来スケジュール)、再実行時にもスケジュールに基づく再実行が設定された例である。この場合、受渡項目の「指示種類」が「0:スケジュール」で、「リトライ区分」が「1:再実行」となる。表示制御部20は、
図24(a)に示すように、再実行指示共通画面に対して、前回実行時のフロー名(第6のフロー)、前回のスケジュール(本来のスケジュール:平日15時)、本来設定名(フローB 平日15時)、一時スケジュール(10分毎(3回まで))、一時設定名(フローB 10分毎(3))、及び、予約実行ボタン33を表示する。
【0081】
また、表示制御部20は、
図24(b)に示すフローパラメータマスタ43を参照し、第6のフローに対する第1のパラメータの第1の値及び第2のパラメータの第2の値を読み出す。この例の場合、再実行値変更許可区分により、第1のパラメータの第1の値の変更は許可されているが(1:許可)、第2のパラメータの第2の値の変更は許可されていない(0:拒否)。
【0082】
このため、表示制御部20は、第1のパラメータの第1の値は、操作者が変更可能な状態で第1のパラメータの値の入力欄に表示し、第2のパラメータの第2の値は、操作者が変更不可の状態で第2のパラメータの値の入力欄に表示する。なお、表示制御部20は、前回値の入力欄には、第1のパラメータの第1の値及び第2のパラメータの第2の値の両方を、変更不可の状態で表示する。
【0083】
(手動での実行指示)
次に、手動で実行指示を行う場合、操作者は、
図25(a)に示すメニュー画面に表示されるジョブ一覧の中から「実行指示(手動)」を選択操作する。表示制御部20は、受渡項目のリトライ区分が「0:実行」で、指示種類が「1:手動」となっている場合に、
図25(b)に示す実行指示(手動)画面を、出力装置7を介して表示する。表示制御部20は、この実行指示(手動)画面に対して、所望のプログラム(フロー)の選択欄、資格区分の入力欄、最優先実行ボタン31及び順番待ち実行ボタン32を表示する。各パラメータは、常に、操作者が変更可能な状態で表示する。
【0084】
操作者は、例えば「資格期限切れAlert」等の手動実行するプログラム(フロー)を、プログラム(フロー)の選択欄から選択する。また、この「資格期限切れAlert」を実行する資格となる「1:〇〇資格」等の資格区分を、資格区分の入力欄に入力する。そして、操作者は、最優先実行ボタン31又は順番待ち実行ボタン32を操作する。
【0085】
図26(a)~
図26(d)は、フロー設定マスタ41、フローパラメータマスタ43、フロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。操作者により、最優先実行ボタン31が操作された場合、記憶制御部25は、
図26(c)に示すフロー実行指示ワーク12の「指示種類」を「2:最優先」に更新する。また、操作者により、順番待ち実行ボタン32が操作された場合、記憶制御部25は、
図26(c)に示すフロー実行指示ワーク12の「指示種類」を「1:順番待ち」に更新する。なお、記憶制御部25は、
図26(c)に示すフロー実行指示ワーク12の「実行予定日時」は、現在日時で更新する。
【0086】
(スケジュールの設定)
次に、スケジュールに基づいてプログラム(フロー)を実行する場合、操作者は、
図27(a)に示すメニュー画面に表示されるジョブ一覧の中から「実行設定(スケジュール)」を選択操作する。表示制御部20は、受渡項目のリトライ区分が「0:実行」で、指示種類が「0:スケジュール」となっている場合に、
図27(b)に示す実行設定(スケジュール)画面を、出力装置7を介して表示する。表示制御部20は、この実行設定(スケジュール)画面に対して、所望のプログラム(フロー)の選択欄、所望のスケジュールの入力欄、スケジュールの設定名の入力欄、資格区分の入力欄、及び、予約実行ボタン33を表示する。
【0087】
操作者は、例えば「資格期限切れAlert」等のスケジュールで実行するプログラム(フロー)を、プログラム(フロー)の選択欄から選択する。また、この「資格期限切れAlert」を実行する資格となる「1:〇〇資格」等の資格区分を、資格区分の入力欄に入力する。また、操作者は、スケジュールの入力欄に、例えば「毎朝2:30」等の、プログラム(フロー)を実行する所望のスケジュールを入力し、例えば「資格期限切れAlert朝2:30」等の、所望の設定名を入力する。そして、操作者は、予約実行ボタン33を操作する。
【0088】
図28(a)~
図28(e)は、スケジュールマスタ42、フロースケジュール実行設定マスタ14、フロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、フロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。操作者により、予約実行ボタン33が操作された場合、記憶制御部25は、
図28(b)に示すフロースケジュール実行設定マスタ14、及び、
図28(c)に示すフロースケジュール実行設定パラメータマスタ49にマスタデータを記憶させる。また、設定したマスタデータを定期監視する指示作成部24により、現在時刻とスケジュールの設定に基づいて、次回の実行日時を計算する。そして、記憶制御部25は、
図28(d)に示すフロー実行指示ワーク12に対して、「指示種類」を「0:スケジュール」とし、「実行予定日時」を毎朝2時30分とした「資格期限切れAlert」のスケジュールを設定する。
【0089】
バッチ実行指示の作成について、指示作成部24は、現在時刻が2022年9月30日午前2時20分の場合、次回の実行日時として、2022年9月30日午前2時30分用のバッチ実行指示を作成する。また、指示作成部24は、現在時刻が2022年9月30日午前2時31分の場合、次回の実行日時として2022年10月1日午前2時30分用のバッチ実行指示を作成する。
【0090】
このようにフロー実行指示ワーク12に対して設定されたスケジュールは、バックグラウンド実行管理部22により定期監視され、実行日時が到来した際にフロー実行部23に送信される。
【0091】
(実行結果照会画面の表示)
次に、実施の形態の実行制御装置1は、各プログラム(フロー)の実行結果を一覧表示し、実行エラーが発生したプログラム(フロー)を選択して再実行可能となっている。各プログラム(フロー)の実行結果を一覧表示する場合、操作者は、
図29(a)に示すメニュー画面から「実行結果照会」のジョブを選択する。これにより、表示制御部20は、
図29(b)に示す実行結果照会画面を介して、各プログラム(フロー)の実行結果を一覧表示する。また、表示制御部20は、実行結果照会画面に対して、この一覧と共に、スケジュール再設定ボタン61及び手動再実行ボタン62を表示する。
【0092】
また、表示制御部20は、
図29(b)に示す実行結果照会画面に表示された実行結果の一覧のうち、所望の実行結果のレコード(明細)が操作者により選択操作されると、
図29(c)に示す明細ログ画面を介して、操作者により選択されたプログラム(フロー)に含まれる各タスクの詳細な実行結果を表示する。
【0093】
図30(a)は、フロー実行指示ワーク12を示している。また、
図30(b)は、実行結果照会画面を表示する際に参照される参照元のデータを示している。この
図30(b)に示すように、表示制御部20は、一覧の「設定名」は、フロースケジュール実行設定マスタ14の実行スケジュール設定名が取得して表示し、一覧の「プログラム(フロー)」は、フロー実行指示ワーク12のフローIDから取得して表示する。
【0094】
また、表示制御部20は、一覧の「結果」は、フロー実行指示ワーク12の「状態」から取得して表示し、一覧の「処理日時」は、フロー実行指示ワーク12の「処理開始」~「処理終了」から取得して表示する。また、表示制御部20は、一覧の「処理時間」は、フロー実行指示ワーク12の「処理開始」から「処理終了」までの時間を表示し、一覧の「メッセージ」は、フロー実行指示ワーク12の「処理結果」を取得して表示する。
【0095】
また、表示制御部20は、一覧の「再実行」は、フロー実行指示ワーク12の「リトライ区分」を取得して表示し、一覧の「指示種類」は、フロー実行指示ワーク12の「指示種類」を取得して表示する。
【0096】
また、
図30(c)は、
図29(c)の明細ログを表示する際に参照される参照元のデータを示している。この30(c)に示すように、表示制御部20は、明細ログの「タスク」は、
図30(d)に示すフロー実行ログ53の「タスクID」を取得して表示し、明細ログの「状態」は、フロー実行ログ53の「状態」から取得して表示する。
【0097】
また、表示制御部20は、明細ログの「処理日時」は、
図30(d)に示すフロー実行ログ53の「処理開始」から「処理終了」で示される日時を表示し、明細ログの「メッセージ」は、フロー実行ログ53の「メッセージ」を取得して表示する。
【0098】
(前回、手動で実行した際に実行エラーが発生したプログラム(フロー)の手動再実行)
次に、実施の形態の実行制御装置1は、このように一覧表示された実行結果から実行エラーが発生したプログラム(フロー)を選択して手動で再実行可能となっている。すなわち、操作者により、
図31(a)及び
図31(b)に示すように、上述の実行結果の一覧から再実行するプログラム(フロー)のレコード(明細)が選択され、手動再実行ボタン62が操作されると、表示制御部20は、受渡項目のリトライ区分が「1:再実行」で、指示種類が「1:手動」である場合に、
図31(b)の選択行の「指示Guid」をエラー元指示Guidとして、
図31(c)に示す再実行指示(手動)画面を、出力装置7を介して表示する。
【0099】
この際、表示制御部20は、
図32(b)に示すフローパラメータマスタ43の「送信対象」及び「再送区分」の各パラメータIDに対する再実行値変更許可区分が共に「1:許可」であるため、
図31(c)に示す「送信対象」及び「再送区分」の各パラメータの入力欄を、操作者が値を変更可能な状態で表示する。なお、表示制御部20は、再実行の実行指示であるため、前回実行したプログラム(フロー)名を変更不可の状態で表示すると共に、前回の実行時に用いたパラメータである前回値を、変更不可の状態で表示する。
【0100】
操作者は、この再実行指示(手動)画面に対して、再実行するプログラム(フロー)のパラメータを設定する。
図31(c)の例は、「研修メールの一括送信」のプログラム(フロー)の再実行の例であり、操作者は、「送信対象」のパラメータを「全員」に設定し、「再送区分」のパラメータを「再送」に設定した例である。操作者は、パラメータを設定すると、最優先実行ボタン31又は順番待ち実行ボタン32を操作する。
【0101】
図32(a)~
図32(f)は、フロー設定マスタ41、フローパラメータマスタ43、再実行指示前のフロー実行指示ワーク12、フロー実行指示パラメータワーク50、再実行指示後のフロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。最優先実行ボタン31又は順番待ち実行ボタン32の操作前は、フロー実行指示ワーク12は、
図32(c)に示すように「指示種類」が「1:順番待ち」又は「2:最優先」となっており、「状態」が「2:エラー」となっている。
【0102】
記憶制御部25は、最優先実行ボタン31又は順番待ち実行ボタン32が操作されると、
図32(e)に示すように、「指示種類」を、操作者により操作されたボタンに応じて「1:順番待ち」又は「2:最優先」とし、「状態」を「0:未処理」とし、「処理結果」を空白としたレコードを生成し、これをフロー実行指示ワーク12に追加する。この際、記憶制御部25は、追加するレコードに対して、
図32(c)に示す指示Guidと同じ指示Guidを付加する。これにより、追加された
図32(e)のレコードのエラー元指示Guidと、
図32(c)の指示Guidとを関連付けて、追加したレコードを保持することができる。なお、記憶制御部25は、再設定された「送信対象」の「全員」のパラメータ、及び、「再送区分」の「再送」のパラメータを、
図32(f)に示すようにフロー実行指示パラメータワーク50に記憶させる。
【0103】
(前回、手動で実行した際に実行エラーが発生したプログラム(フロー)のスケジュール設定での再設定)
次に、手動で実行することで実行エラーが発生したプログラム(フロー)を上述の一覧表示された実行結果から選択し、実行形態をスケジュールに基づく実行に変更し、このスケジュールの再設定を行う動作を説明する。この場合、操作者は、
図33(a)及び
図33(b)に示すように、上述の実行結果の一覧を表示し、再実行するプログラム(フロー)のレコード(明細)を選択してスケジュール再設定ボタン61を操作する。表示制御部20は、受渡項目のリトライ区分が「1:再実行」で、指示種類が「0:スケジュール」の場合に、
図33(b)の選択行の「指示Guid」に基づいて、
図33(c)に示す再実行設定(スケジュール)画面を、出力装置7を介して表示する。
【0104】
この際、表示制御部20は、
図34(b)に示すフローパラメータマスタ43の「送信対象」及び「再送区分」の各パラメータIDに対する再実行値変更許可区分が共に「1:許可」であるため、
図33(c)に示す「送信対象」及び「再送区分」の各パラメータの入力欄を、操作者が値を変更可能な状態で表示する。なお、表示制御部20は、今回はスケジュール再設定ボタン61が操作されたため、前回実行したプログラム(フロー)名を変更不可の状態で表示すると共に、前回の実行時に用いたパラメータである前回値を、変更不可の状態で表示する。
【0105】
また、表示制御部20は、再設定するスケジュールの入力欄である一時スケジュールの入力欄、一時スケジュールの設定名(一時設定名)の入力欄、及び、再設定するプログラム(フロー)のパラメータの入力欄を表示する。
【0106】
図33(c)の例は、「研修メールの一括送信」のプログラム(フロー)の再実行の例であり、操作者は、「送信対象」のパラメータを「全員」に設定し、「再送区分」のパラメータを「再送」に設定した例である。また、
図33(c)の例は、操作者が、「一時スケジュール」を午前2時30分にサーバ装置を再起動するスケジュールである「サーバ再起動2:30」に設定し、その「一時設定名」を「研修メール一括対処」に設定した例である。操作者は、このようにスケジュール及びパラメータを再設定すると、予約実行ボタン33を操作する。
【0107】
図34(a)~
図34(h)は、フロー設定マスタ41、フローパラメータマスタ43、スケジュール再設定前のフロー実行指示ワーク12、フロー実行指示パラメータワーク50、スケジュール再設定後のフロースケジュール実行設定マスタ14、フロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、スケジュール再設定後のフロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。予約実行ボタン33の操作前は、フロー実行指示ワーク12は、
図34(c)に示すように「指示種類」が「1:順番待ち」又は「2:最優先」となっており、「状態」が「2:エラー」となっている。
【0108】
これに対して、予約実行ボタン33の操作後は、記憶制御部25が、
図34(g)に示すように、「スケジュールID」に「サーバ再起動2:30」等の上述の「一時設定名」を入力し、「指示種類」を「0:スケジュール」とし、「実行予約日時」を「2022/10/2 2:30:00」とし、「状態」を「0:未処理」とし、「処理結果」を空白としたレコードを生成し、フロー実行指示ワーク12に追加する。なお、記憶制御部25は、再設定された「送信対象」の「全員」のパラメータ、及び、「再送区分」の「再送」のパラメータを、
図34(f)及び
図34(h)に示すようにフロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、及び、フロー実行指示パラメータワーク50にそれぞれ記憶させる。
【0109】
(前回、手動で実行した際に実行エラーが発生したプログラム(フロー)を、計算対象を分割した各スケジュールで再実行する例)
次に、手動で実行することで実行エラーが発生したプログラム(フロー)を上述の一覧表示された実行結果から選択し、計算対象を分割した各スケジュールで実行する例を説明する。この場合、操作者は、
図35(a)及び
図35(b)に示すように、上述の実行結果の一覧を表示し、再実行するプログラム(フロー)のレコード(明細)を選択してスケジュール再設定ボタン61を操作する。これにより、表示制御部20は、
図35(c)に示す再実行設定(スケジュール)画面を、出力装置7を介して表示する。
【0110】
この際、表示制御部20は、
図36(b)に示すフローパラメータマスタ43の「社員区分」及び「対象会社」の各パラメータIDに対する再実行値変更許可区分が共に「1:許可」であるため、
図35(c)に示す「社員区分」及び「対象会社」の各パラメータの入力欄を、操作者が値を変更可能な状態で表示する。なお、表示制御部20は、今回はスケジュール再設定ボタン61が操作されたため、前回実行したプログラム(フロー)名を変更不可の状態で表示すると共に、前回の実行時に用いたパラメータである前回値を、変更不可の状態で表示する。
【0111】
また、表示制御部20は、再設定するスケジュールの入力欄である一時スケジュールの入力欄、一時スケジュールの設定名(一時設定名)の入力欄、及び、再設定するプログラム(フロー)のパラメータの入力欄を表示する。
【0112】
ここで、パラメータの値を調整して処理範囲を分割することで、影響範囲を狭めて対応してエラー発生箇所を特定できる。例えば、エラーリストを確認した際に、ほとんどがパート又はアルバイトの社員区分でエラーが発生していたとする。これら全てに対応した後に再実行を行うと時間を要することで、エラーを発生していない各社員に対して影響を与えてしまう。このため、影響範囲を狭めるように計算対象を分割すべく、例えば先にパート及びアルバイト以外の社員区分を対象に給与計算を行うこととする。
【0113】
この場合、業務負荷への影響の少ない時間帯が、例えば午前11時、午後16時、午後19時等であったとすると、1回目は、本日の午前11時に「社員区分」を「正/契約」にして計算する。すなわち、操作者は、
図35(c)に例示するように、「社員区分」のパラメータを「正社員及び契約社員(正・契約)」に設定し、「対象会社」のパラメータを「10」に設定する。また、操作者は、「一時スケジュール」を本日の午前11時00分に設定して、プログラム(フロー)の再実行を指定する。その「一時設定名」は、「当月給与計算対処」である。操作者は、このようにスケジュール及びパラメータを再設定すると、予約実行ボタン33を操作する。
【0114】
図36(a)~
図36(h)は、フロー設定マスタ41、フローパラメータマスタ43、スケジュール再設定前のフロー実行指示ワーク12、フロー実行指示パラメータワーク50、スケジュール再設定後のフロースケジュール実行設定マスタ14、フロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、スケジュール再設定後のフロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。予約実行ボタン33の操作前は、フロー実行指示ワーク12は、
図36(c)に示すように「指示種類」が「1:順番待ち」又は「2:最優先」となっており、「状態」が「2:エラー」となっている。
【0115】
これに対して、予約実行ボタン33の操作後は、記憶制御部25が、
図36(g)に示すように、「フローID」に「当月給与計算」等のプログラム名(フロー名)を入力し、「スケジュールID」に「本日11時」等の上述の「一時設定名」を入力し、「指示種類」を「0:スケジュール」とし、「実行予定日時」を「2022/9/1 11:00:00」とし、「状態」を「0:未処理」とし、「処理結果」を空白としたレコードを生成し、フロー実行指示ワーク12に追加する。
【0116】
この際、記憶制御部25は、追加するレコードに対して、
図32(c)に示す指示Guidと同じ指示Guidを付加する。これにより、追加された
図32(e)のレコードのエラー元指示Guidと、
図32(c)の指示Guidとを関連付けて、追加したレコードを保持することができる。この際、記憶制御部25は、フロースケジュール実行設定マスタ14からフロー実行指示ワーク12を介してエラー元指示Guidを継承する。これにより、分割実行した場合、1:Nの関係で再実行結果を関連付けて管理することができる。
【0117】
なお、記憶制御部25は、再設定された「社員区分」の「正・契約」のパラメータ、及び、「対象会社」の「10」のパラメータを、
図36(f)及び
図36(h)に示すようにフロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、及び、フロー実行指示パラメータワーク50にそれぞれ記憶させる。
【0118】
このように、1回目の予約設定が行われ、予約実行ボタン33が操作されると、表示制御部21は、
図35(b)に示す実行結果照会画面を再度表示する。操作者により、この実行結果照会画面のスケジュール再設定ボタン61が操作されると、表示制御部21は、
図35(c)に示す、2回目の再実行設定画面を表示する。操作者は、この2回目に表示された再実行設定画面に対して、上述のエラー対応時間を考慮して、計算対象の社員区分を「パート・アルバイト」に設定し、実行時間を本日午後16時に設定して予約実行ボタン33を操作する。これにより、計算対象を分割し、それぞれのスケジュールで給与計算を実行することができる。記憶制御部25は、この2回目のスケジュールに対応するレコードを生成して、フロー実行指示ワーク12に追加することは、上述のとおりである。
【0119】
(前回、スケジュール設定で実行した際に実行エラーが発生したプログラム(フロー)を手動で再実行する例)
次に、スケジュールに基づいて実行することで実行エラーが発生したプログラム(フロー)を上述の一覧表示された実行結果から選択し、実行形態を手動実行に変更してプログラム(フロー)を実行する例を説明する。この場合、操作者は、
図37(a)及び
図37(b)に示すように、上述の実行結果の一覧を表示し、再実行するプログラム(フロー)のレコード(明細)を選択して手動再実行ボタン62を操作する。表示制御部20は、受渡項目のリトライ区分が「1:再実行」で、指示種類が「1:手動」の場合に、
図37(b)の選択行の「指示Guid」に基づいて、
図37(c)に示す再実行設定(スケジュール)画面を、出力装置7を介して表示する。
【0120】
この際、表示制御部20は、
図38(b)に示すフローパラメータマスタ43の「処理区分」及び「連携先会社」の各パラメータIDに対する再実行値変更許可区分が共に「0:拒否」であるため、
図37(c)に示す「処理区分」及び「連携先会社」の各パラメータの入力欄を、操作者が値を変更不可の状態で表示する。なお、表示制御部20は、今回はスケジュール再設定ボタン61が操作されたため、前回実行したプログラム(フロー)名を変更不可の状態で表示すると共に、前回の実行時に用いたパラメータである前回値を、変更不可の状態で表示する。
【0121】
この場合、表示制御部20は、前回、スケジュールに基づいて実行されたプログラム(フロー)の「プログラム(フロー)名」、前回設定されたスケジュールである「本来スケジュール」、そのときの設定名である「本来設定名」と共に、前回のパラメータの値である「前回値」を変更不可の状態で再実行指示(手動)画面に表示する。また、表示制御部20は、前回のパラメータの値である「前回値」と同じ値のパラメータを、パラメータの入力欄に変更不可の状態で表示する。
【0122】
図37(c)の例は、「マスタ同期フロー」のプログラム(フロー)の再実行の例であり、操作者は、「処理区分」のパラメータを、前回のスケジュール実行時と同じ値である「追加/更新」に、変更不可の状態で表示し、「連携先会社」のパラメータを、前回のスケジュール実行時と同じ値である「10,20」に、変更不可の状態で表示した例である。このように、前回と同じ値のパラメータが設定された状態で、最優先実行ボタン31又は順番待ち実行ボタン32を操作する。
【0123】
図38(a)~
図38(h)は、フロー設定マスタ41、フローパラメータマスタ43、フロースケジュール実行設定マスタ14、フロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、手動再実行前のフロー実行指示ワーク12、フロー実行指示パラメータワーク50、手動再実行後のフロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。手動再実行前は、フロー実行指示ワーク12は、
図38(e)に示すように「指示種類」が「0:スケジュール」となっており、「状態」が「2:エラー」となっている。
【0124】
記憶制御部25は、手動再実行後において、操作者により最優先実行ボタン31が操作された場合は、
図38(g)に示す「指示種類」を「2:最優先」とし、操作者により順番待ち実行ボタン32が操作された場合は、
図38(g)に示す「指示種類」を「1:順番待ち」とし、「状態」を「0:未処理」とし、「処理結果」を空白としたレコードを生成し、フロー実行指示ワーク12に追加する。
【0125】
(前回、スケジュールで実行することで実行エラーが発生したプログラム(フロー)を、スケジュールを変更設定して再実行する例)
次に、前回、スケジュールに基づいて実行することで実行エラーが発生したプログラム(フロー)を、スケジュールを変更設定して再実行する例を説明する。この場合、操作者は、
図39(a)及び
図39(b)に示すように、上述の実行結果の一覧を表示し、再実行するプログラム(フロー)のレコード(明細)を選択してスケジュール再設定ボタン61を操作する。表示制御部20は、受渡項目のリトライ区分が「1:再実行」で、指示種類が「0:スケジュール」の場合に、
図39(b)の選択行の「指示Guid」に基づいて、
図39(c)に示す再実行設定(スケジュール)画面を、出力装置7を介して表示する。
【0126】
この際、今回はスケジュール再設定ボタン61が操作されたため、表示制御部20は、前回実行したプログラム(フロー)名、本来スケジュール及び本来設定名を変更不可の状態で表示すると共に、前回のスケジュール実行時に用いたパラメータである前回値を、変更不可の状態で表示する。
【0127】
また、表示制御部20は、再設定するスケジュールの入力欄である一時スケジュールの入力欄、一時スケジュールの設定名(一時設定名)の入力欄、及び、再設定するプログラム(フロー)のパラメータの入力欄を表示する。この際、表示制御部20は、
図40(b)に示すフローパラメータマスタ43を参照し、パラメータIDである「ファイル名」及び「締日区分」の再実行値変更許可区分を参照する。
図40(b)に示すように、「ファイル名」のパラメータに対する再実行値変更許可区分は「1:許可」となっており、及び「締日区分」のパラメータに対する再実行値変更許可区分は「0:拒否」となっている。このため、表示制御部20は、
図39(c)に示すように「ファイル名」のパラメータの入力欄は、値を操作者が変更可能な状態で表示し、「締日区分」のパラメータの入力欄は、値を操作者が変更不可の状態で表示する。操作者は、一時スケジュール、一時設定名及びファイル名を入力すると、予約実行ボタン33を操作する。
【0128】
図40(a)~
図40(f)は、フロー設定マスタ41、フローパラメータマスタ43、スケジュール再設定後のフロースケジュール実行設定マスタ14、フロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、スケジュール再設定前のフロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。一時スケジュールによる予約実行前は、フロー実行指示ワーク12は、
図40(e)に示すように「指示種類」が「0:スケジュール」となっており、「状態」が「2:エラー」となっている。
【0129】
これに対して、
図41(a)~
図41(d)は、フロースケジュール実行設定マスタ14、フロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、スケジュール再設定後のフロー実行指示ワーク12、及び、フロー実行指示パラメータワーク50を示している。記憶制御部25は、予約実行ボタン33の操作後において、
図41(c)に示すフロー実行指示ワーク12の「スケジュールID」に「本日16:20」等の上述の「一時設定名」を入力し、「指示種類」を「0:スケジュール」とし、「実行予定日時」を「2022/9/1 16:20:00」とし、「状態」を「0:未処理」とし、「処理結果」を空白としたレコードを生成し、フロー実行指示ワーク12に追加する。
【0130】
なお、記憶制御部25は、一時スケジュールとして再設定された「ファイル名」及び「締日区分」のパラメータを、
図41(b)及び
図41(d)に示すようにフロースケジュール実行設定パラメータマスタ49、及び、フロー実行指示パラメータワーク50にそれぞれ記憶させる。
【0131】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の実行制御装置1は、実行に失敗したプログラム(フロー)を再実行するタイミングを柔軟に選択可能とすることができる。
【0132】
また、エラー元の指示種類を問わず、環境の状況や担当者の都合等のシチューエーションに合わせて柔軟に選択して対応できる。
【0133】
また、パラメータの値を調整して処理範囲を分割することで、影響範囲を狭めて対応してエラー発生箇所を特定できる。
【0134】
また、実行エラーログに対して再実行を関連付けることで、同一指示の実行ログの顛末管理ができ、統制上ログ管理の一貫性や今後の対応にも生かすことができる。
【0135】
具体的には、以下の効果を得ることができる。
【0136】
1.手動実行したフロー処理がエラーとなった場合でも、スケジュール再実行をしたい場合がある。この場合、担当者の不都合や、サーバのビジー状態を避けるために、手動実行を避けたい。また、エラー原因の解消を行ったタイミングではなく、任意の時間帯にスケジュール設定を行い、再実行する機能が求められる。このような再実行用のスケジュール設定を行う場合、既存の設定を変更するリスク、及び、一時的に作成したスケジュール設定を消し忘れてしまうリスクが伴う。
【0137】
しかし、実施の形態の実行制御装置1は、再実行を行うスケジュール所望の設定を一時的に有効として、プログラム(フロー)の再実行を行うことができる。
【0138】
2.スケジュールに基づいてプログラムを実行した際にエラーとなった場合に、即時のリカバリが求められる業務等においては、手動で再実行したい場合がある。
【0139】
実施の形態の実行制御装置1は、スケジュールで実行したプログラム(フロー)に対して、手動再実行又は最優先実行する機能を備え、即時等の短時間での再実行を可能とすることができる。
【0140】
3.プログラム(フロー)を再実行する場合、当初の実行条件の再利用性について、「当初実行条件を一部再利用し、一部変更して再実行したいもの」、「当初実行条件の変更を許可せず、そのままで強制的に再実行させたいもの」、「リトライ時に、本来変更してはいけないところを間違えて変更してしまう場合を防ぎたい」等のケースがある。
【0141】
実施の形態の実行制御装置1は、プログラム(フロー)再実行時に、当初の実行条件を復元する機能を備える。再実行時における変更可能な実行条件、及び、変更不可能な実行条件を、実行条件毎に設定できる。このため、再実行時における実行条件の入力ミス等を防止できる。
【0142】
4.プログラム(フロー)毎に、再実行をさせてもよいプログラム(フロー)と、再実行はさせたくないプログラム(フロー)が存在する。すなわち、例えば締処理又はシステム連携フロー等、エラーとなった場合に即座に対応しないと困るような業務は、再実行をさせてもよいプログラム(フロー)となる。これに対して、テスト用のプログラム(フロー)又は複雑で処理の重い業務フローは、再実行により運用環境の既存フローに影響を与えるリスクがあるため、再実行させたくないプログラム(フロー)となる。
【0143】
実施の形態の実行制御装置1は、プログラム(フロー)の再実行の可否を、プログラム(フロー)毎に設定可能としている。このため、プログラム(フロー)の種類等に応じて再実行を制御することができる。
【0144】
5.ユーザ権限毎に、実行(又は再実行)をさせたいプログラム(フロー)とさせたくないプログラム(フロー)が存在する。例えば、業務範囲内の業務フローのみ、担当者に実行権限を付与したい場合がある。
【0145】
実施の形態の実行制御装置1は、プログラム(フロー)の実行可否をユーザ毎に設定可能としている。このため、プログラム(フロー)の実行に対するセキュリティの向上を図ることができる。
【0146】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0147】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0148】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0149】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態で実施してもよい。
【0150】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0151】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0152】
また、実行制御装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0153】
例えば、実行制御装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて実行制御装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0154】
また、この実行制御装置1の実行制御プログラムは、実行制御装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0155】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための実行制御プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0156】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した実行制御装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0157】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0158】
また、実行制御装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0159】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0160】
本発明は、例えばバックグラウンド処理等を行うプログラムの再実行に有効に機能する。
【符号の説明】
【0161】
1 実行制御装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 状態管理用データベース(状態管理用DB)
12 フロー実行指示ワーク
13 マスタ用データベース(マスタ用DB)
14 フロースケジュール実行設定マスタ
20 表示制御部
21 非同期マネージャ
22 バックグラウンド実行管理部
23 フロー実行部
24 指示作成部
25 記憶制御部
31 再優先実行ボタン
32 順番待ち実行ボタン
33 予約実行ボタン
41 フロー設定マスタ
42 スケジュールマスタ
43 フローパラメータマスタ
44 フロー実行許可マスタ
45 最優先実行許可マスタ
46 ユーザマスタ
47 ユーザグループマスタ
48 ユーザグループメンバマスタ
49 フロースケジュール実行設定パラメータマスタ
50 フロー実行指示パラメータワーク
53 フロー実行ログ
61 スケジュール再設定ボタン
62 手動再実行ボタン