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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153514
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】ステータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/34 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
H02K3/34 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067463
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永田 侃大
(72)【発明者】
【氏名】夏目 直人
(72)【発明者】
【氏名】越前 雅之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 雅幸
(72)【発明者】
【氏名】三谷 怜
【テーマコード(参考)】
5H604
【Fターム(参考)】
5H604BB01
5H604BB10
5H604BB14
5H604BB17
5H604CC01
5H604CC05
5H604CC15
5H604DB01
5H604PB03
(57)【要約】
【課題】ステータの大型化を抑制しつつ、巻線巻回部に対する絶縁性を確保できるステータを提供する。
【解決手段】ステータ(10)は、放射状に延びる複数のティース部(22)を有するステータコア(24)と、ステータコアに装着された樹脂製のインシュレータ(16)と、複数のティース部にインシュレータを介して巻回された巻線巻回部(18)とを備える。ステータコアと巻線巻回部との間には、インシュレータよりも誘電率が低い絶縁層(46)が設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射状に延びる複数のティース部(22)を有するステータコア(24)と、
前記ステータコアに装着された樹脂製のインシュレータ(16)と、
前記複数のティース部に前記インシュレータを介して巻回された巻線巻回部(18)と、
を備え、
前記ステータコアと前記巻線巻回部との間には、前記インシュレータよりも誘電率が低い絶縁層(46、56)が設けられている、
ステータ(10)。
【請求項2】
前記ステータコアと前記巻線巻回部との間には、前記インシュレータに形成された樹脂部(42、52)と、前記絶縁層とが設けられている、
請求項1に記載のステータ。
【請求項3】
前記複数のティース部の間には、スロット(28)が形成されており、
前記樹脂部及び前記絶縁層は、前記スロットに設けられている、
請求項2に記載のステータ。
【請求項4】
前記インシュレータは、前記樹脂部に対して前記巻線巻回部側又は前記ステータコア側に向けて突出する突出部(40、50)を有し、
前記絶縁層は、前記突出部が前記巻線巻回部又は前記ステータコアに当接することによって前記ステータコアと前記巻線巻回部との間に形成された隙間(44、54)に設けられている、
請求項3に記載のステータ。
【請求項5】
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分(34)を有し、
前記インシュレータは、前記樹脂部を有し、前記軸方向部分に沿って延在する側壁部(32)を有し、
前記突出部は、前記側壁部に形成され、前記樹脂部に対して前記軸方向部分側に向けて突出し、
前記隙間は、前記樹脂部と前記軸方向部分との間に形成されている、
請求項4に記載のステータ。
【請求項6】
前記突出部は、前記側壁部における前記軸方向の端部に形成されている、
請求項5に記載のステータ。
【請求項7】
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分を有し、
前記インシュレータは、前記樹脂部を有し、前記軸方向部分に沿って延在する側壁部を有し、
前記ティース部は、前記スロットと接する側面(22A)を有し、
前記突出部は、前記側壁部に形成され、前記樹脂部に対して前記側面側に向けて突出し、
前記隙間は、前記樹脂部と前記側面との間に形成されている、
請求項4に記載のステータ。
【請求項8】
前記突出部は、前記側壁部における前記軸方向の中央部に形成されている、
請求項7に記載のステータ。
【請求項9】
前記ティース部は、前記スロットと接する側面を有し、
前記側壁部は、前記側面に対して前記軸方向部分を支持する支持部(62)を有する、
請求項5から請求項8の何れか一項に記載のステータ。
【請求項10】
前記支持部は、テーパ状に形成されている、
請求項9に記載のステータ。
【請求項11】
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分を有し、
前記樹脂部は、第1樹脂部(42A)と、前記絶縁層を介して前記第1樹脂部と対向する第2樹脂部(42B)とを有する、
請求項3に記載のステータ。
【請求項12】
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分を有し、
前記ティース部は、前記スロットと接する側面を有し、
前記樹脂部は、第1樹脂部と、前記第1樹脂部に対して前記軸方向にずれて設けられた第2樹脂部とを有し、
前記絶縁層は、前記第1樹脂部と前記軸方向部分との間に設けられた第1絶縁層(46A)と、前記第2樹脂部と前記側面との間に設けられた第2絶縁層(46B)とを有する、
請求項3に記載のステータ。
【請求項13】
前記絶縁層は、前記インシュレータによって前記ステータコアと前記巻線巻回部との間に形成された隙間に設けられている、
請求項1に記載のステータ。
【請求項14】
前記絶縁層は、空気によって形成されている、
請求項1に記載のステータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、ステータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放射状に延びる複数のティース部を有するステータコアと、ステータコアに装着された樹脂製のインシュレータと、複数のティース部にインシュレータを介して巻回された巻線巻回部とを備えるステータがある。この種のステータの中には、ティース部と巻線巻回部との間に絶縁フィルムが設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-198515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術では、巻線巻回部に高電圧が印加されると、絶縁フィルムに絶縁破壊が生じる虞がある。ここで、高電圧に耐えられるように、インシュレータのうちのティース部と巻線巻回部との間に設けられる樹脂部の厚みを増加させることが考えられるが、このようにすると、ステータが大型化する虞がある。
【0005】
本開示の技術は、上記課題に鑑みてなされたものであって、ステータの大型化を抑制しつつ、巻線巻回部に対する絶縁性を確保できるステータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本開示の技術に係るステータ(10)は、放射状に延びる複数のティース部(22)を有するステータコア(24)と、前記ステータコアに装着された樹脂製のインシュレータ(16)と、前記複数のティース部に前記インシュレータを介して巻回された巻線巻回部(18)と、を備え、前記ステータコアと前記巻線巻回部との間には、前記インシュレータよりも誘電率が低い絶縁層(46、56)が設けられている。
【0007】
本開示の技術に係るステータによれば、ステータの大型化を抑制しつつ、巻線巻回部に対する絶縁性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るステータの平面図である。
図2】第1実施形態に係るステータ構成部材の斜視図である。
図3】第1実施形態に係るステータ構成部材の平面断面図である。
図4】第1実施形態に係るステータ構成部材の縦断面図である。
図5】第1実施形態に係るステータ構成部材を模式的に示す縦断面図である。
図6】第1実施形態に係るインシュレータの要部を示す斜視図である。
図7】第1実施形態に係るステータ構成部材の要部を示す平面断面図である。
図8】ステータコアと巻線巻回部との間の分担電圧を説明する模式図である。
図9】パッシェン曲線の一例を示すグラフである。
図10】第2実施形態に係るステータ構成部材を模式的に示す縦断面図である。
図11】第3実施形態に係るステータ構成部材を模式的に示す縦断面図である。
図12】第4実施形態に係るステータ構成部材を模式的に示す縦断面図である。
図13】第5実施形態に係るステータ構成部材を模式的に示す縦断面図である。
図14】第6実施形態に係るステータ構成部材を模式的に示す縦断面図である。
図15】第7実施形態に係るステータ構成部材の要部を模式的に示す縦断面図である。
図16】第8実施形態に係るステータ構成部材の要部を模式的に示す縦断面図である。
図17】第9実施形態に係るステータ構成部材の要部を模式的に示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
はじめに、本開示の技術の第1実施形態について説明する。
【0010】
図1に示すように、第1実施形態に係るステータ10は、複数のステータ構成部材12を備える。複数のステータ構成部材12が環状に組み合わされることにより、ステータ10が構成される。図1には、ステータ10の半分の構成が示されている。ステータ10は、ブラシレスモータに適用される。ブラシレスモータは、どのような用途に使用されてもよい。ブラシレスモータとしては、例えば、ファンモータ、ポンプ駆動用モータ、及びコンプレッサ用モータ等が挙げられる。
【0011】
各図において、X方向は、ステータ10の接線方向を示しており、Y方向は、ステータ10の径方向を示しており、Z方向は、ステータ10の軸方向を示している。後述するステータコア24の接線方向、径方向、及び軸方向は、ステータ10の接線方向、径方向、及び軸方向とそれぞれ同じ方向である。
【0012】
図1から図3に示すように、各ステータ構成部材12は、コア部材14と、インシュレータ16と、巻線巻回部18とを備える。コア部材14は、傘部20と、ティース部22とを有する。傘部20は、X方向に延びており、ティース部22は、傘部20の中央部からY方向の内側に向けて延びている。複数のコア部材14が環状に組み合わされることにより、ステータコア24(図1参照)が構成される。ステータコア24が構成された状態において、複数の傘部20は、環状部26(図1参照)を形成し、複数のティース部22は、ステータコア24の中心部を中心にして放射状に延びる。複数のティース部22の間は、スロット28として形成されている。
【0013】
なお、各ステータ構成部材12の細部を含む構成は、Z方向から見た場合に、厳密にはX方向に対称ではないが、以下、便宜上、各ステータ構成部材12の主要な構成がZ方向から見た場合にX方向に対称であることとし、各ステータ構成部材12の片側の構成について説明する。
【0014】
図3に示すように、傘部20には、内面20Aが形成されており、ティース部22には、側面22Aが形成されている。内面20Aは、X方向及びZ方向に延在しており、Y方向の内側を向いている。側面22Aは、Y方向及びZ方向に延在しており、X方向を向いている。内面20Aと側面22Aとは、スロット28と接している。
【0015】
インシュレータ16は、コア部材14に装着されている。インシュレータ16は、樹脂製である。インシュレータ16を形成する樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、及びポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。インシュレータ16を形成する樹脂は、どのような樹脂でもよい。インシュレータ16は、内壁部30と、側壁部32とを有する。内壁部30は、内面20Aを覆っており、側壁部32は、側面22Aを覆っている。内壁部30と側壁部32とは、スロット28に配置されている。
【0016】
巻線巻回部18は、ティース部22にインシュレータ16を介して巻回されている。巻線巻回部18は、巻線がティース部22に対してY方向の周りに巻回されることにより形成されたものである。巻線巻回部18を形成する巻線は、一つの巻線巻回部18のみを有していてもよく、いくつかの巻線巻回部18を有していてもよい。
【0017】
巻線巻回部18は、Z方向に延びる軸方向部分34を有する。軸方向部分34は、スロット28に挿入されている。軸方向部分34は、側面34Aと、端面34Bとを有する。側面34Aは、軸方向部分34におけるティース部22側に形成された面(すなわち、内側の側面)であり、端面34Bは、軸方向部分34における傘部20側に形成された面である。軸方向部分34の側面34Aとティース部22の側面22Aとの間には、側壁部32が介在しており、軸方向部分34の端面34Bと傘部20の内面20Aとの間には、内壁部30が介在している。
【0018】
図4及び図5に示すように、巻線巻回部18は、軸方向部分34に加えて、X方向に延びる接線方向部分36を有する。接線方向部分36は、軸方向部分34と接続されている。コア部材14は、Z方向に積層された複数のコアシート38によって形成されている。インシュレータ16は、Z方向に第1インシュレータ16A及び第2インシュレータ16Bに分割されている。側壁部32は、第1インシュレータ16Aに形成された第1側壁部32Aと、第2インシュレータ16Bに形成された第2側壁部32Bとによって形成されている。第1側壁部32及び第2側壁部32は、Z方向に接続されている。
【0019】
側壁部32は、軸方向部分34に沿ってY方向及びZ方向に延在している。側壁部32は、一対の突出部40と、樹脂部42とを有する。樹脂部42は、第1側壁部32に形成された第1樹脂部42Aと、第2側壁部32に形成された第2樹脂部42Bとを有する。一対の突出部40のうちの突出部40Aは、側壁部32におけるZ方向の一端部に形成されており、一対の突出部40のうちの突出部40Bは、側壁部32におけるZ方向の他端部に形成されている。樹脂部42は、側壁部32における突出部40Aと突出部40Bとの間の部分によって形成されている。
【0020】
一対の突出部40は、それぞれ樹脂部42に対して軸方向部分34側に向けて突出している。一対の突出部40は、Y方向に延びるリブ状に形成されている。一対の突出部40が軸方向部分34の側面34Aに当接することにより、樹脂部42と軸方向部分34との間には、隙間44が形成されている。隙間44は、空気によって満たされており、隙間44に満たされた空気によって絶縁層46が形成されている。そして、このように樹脂部42と軸方向部分34との間に絶縁層46が形成されることにより、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間には、樹脂部42に加えて、絶縁層46が設けられている。
【0021】
樹脂部42及び絶縁層46は、スロット28に設けられている。空気によって形成された絶縁層46は、インシュレータ16よりも誘電率が低い(換言すれば、体積抵抗率が低い)絶縁体である。誘電率は、後述するεで示される定数である。体積抵抗率とは、単位体積当たりの抵抗値のことである。
【0022】
なお、絶縁層46は、インシュレータ16よりも誘電率が低ければ、気体、流体、又は固体を問わず、どのような物質によって形成されていてもよい。絶縁層46としては、例えば、空気、冷媒(例えば、混合冷媒又は自然冷媒)、油(例えば、冷凍機油、グリス、又はオートマチックフルード)、樹脂(例えば、絶縁紙、成形品、モールド品、チューブ、紐)、及びゴム等が挙げられる。
【0023】
図6に示すように、突出部40Aには、複数の溝48が形成されている。複数の溝48は、Y方向に並んでいる。各溝48は、Z方向に貫通している。複数の溝48には、上述の軸方向部分34を形成する巻線がそれぞれ挿入される。特に図示しないが、突出部40Bにも、突出部40Aと同様に、複数の溝48が形成されている。
【0024】
図7に示すように、内壁部30は、軸方向部分34に沿ってX方向及びZ方向に延在している。内壁部30は、一対の突出部50と、樹脂部52とを有する。一対の突出部50のうちの突出部50Aは、内壁部30におけるX方向の一端部に形成されており、一対の突出部50のうちの突出部50Bは、内壁部30におけるX方向の他端部に形成されている。樹脂部52は、内壁部30における突出部50Aと突出部50Bとの間の部分によって形成されている。
【0025】
一対の突出部50は、それぞれ樹脂部52に対して傘部20側に向けて突出している。一対の突出部50は、Z方向に延びるリブ状に形成されている。一対の突出部50が傘部20の内面20Aに当接することにより、樹脂部52と傘部20との間には、隙間54が形成されている。隙間54は、空気によって満たされており、隙間54に満たされた空気によって絶縁層56が形成されている。そして、このように樹脂部52と傘部20との間に絶縁層56が形成されることにより、傘部20の内面20Aと軸方向部分34の端面34Bとの間には、樹脂部52に加えて、絶縁層56が設けられている。樹脂部52及び絶縁層56は、スロット28に設けられている。空気によって形成された絶縁層56は、インシュレータ16よりも誘電率が低い絶縁体である。
【0026】
なお、絶縁層56は、インシュレータ16よりも誘電率が低ければ、気体、流体、又は固体を問わず、どのような物質によって形成されていてもよい。
【0027】
図8に示すように、ステータコア24と巻線巻回部18との間の分担電圧については、次のように考えることができる。ここでは、一例として、ティース部22と軸方向部分34との間の分担電圧を考える。Vはティース部22と軸方向部分34との間の電圧、Vは樹脂部42にかかる電圧、Vは絶縁層46にかかる電圧、Zはティース部22と軸方向部分34との間の絶縁抵抗、Zは樹脂部42の絶縁抵抗、Zは絶縁層46の絶縁抵抗、εはティース部22と軸方向部分34との間の誘電率、εは樹脂部42の誘電率、εは絶縁層46の誘電率、dはティース部22と軸方向部分34との間の厚さ、dは樹脂部42の厚さ、dは絶縁層46の厚さを示す。Vは式(1)により求まる。
【数1】
【0028】
分担電圧は物質の誘電率と厚さで決まり、樹脂部42にかかる電圧を下げるためには、樹脂部42よりも誘電率の低い物質による絶縁が必要になる。そこで、図9に示すパッシェン曲線から、絶縁層46に使用する物質の絶縁距離を算出する。そして、算出した絶縁距離に相当する厚さを有し、樹脂部42よりも誘電率の低い絶縁層46によって、ティース部22と軸方向部分34との間の絶縁性を確保することで、ティース部22と軸方向部分34との間の厚さを抑えることができる。
【0029】
次に、本開示の技術の第1実施形態の作用及び効果について説明する。
【0030】
以上詳述した通り、第1実施形態では、図3から図6に示すように、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間には、樹脂部42に加えて、絶縁層46が設けられている。したがって、樹脂部42及び絶縁層46によって、巻線巻回部18に対する絶縁性を確保できる。
【0031】
また、絶縁層46は、インシュレータ16よりも誘電率が低い絶縁体である。したがって、樹脂部42のみによって絶縁性を確保する場合に比して、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間の距離を短くすることができる。
【0032】
また、樹脂部42及び絶縁層46は、スロット28に設けられている。したがって、樹脂部42のみによって絶縁性を確保する場合に比して、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間の距離を短くすることができる分、スロット28の断面積を拡大することができる。これにより、巻線巻回部18のターン数を増加させることができる。
【0033】
ここで、仮に、樹脂部42のみによって絶縁性を確保する場合、絶縁層46を用いる場合に比して、樹脂部42の厚さを厚くする必要がある。樹脂部42の厚さを厚くすると、スロット28の断面積が減少するため、巻線巻回部18のターン数が減少する。巻線巻回部18のターン数が減少すると、トルク定数が低下するため、トルク定数を確保するためには、コアシート38の枚数を増やしてステータコア24の積厚を増やす必要がある。しかしながら、この場合には、ステータコア24、ひいては、ステータ10がZ方向に大型化する。
【0034】
これに対し、第1実施形態に係るステータ10では、巻線巻回部18のターン数を増加させることができるので、トルク定数を確保するために、ステータコア24の積厚を増やさずに済む。これにより、ステータコア24、ひいては、ステータ10がZ方向に大型化することを抑制することができる。
【0035】
また、側壁部32は、樹脂部42に対して軸方向部分34側に向けて突出する一対の突出部40を有しており、一対の突出部40が軸方向部分34の側面34Aに当接することにより、樹脂部42と軸方向部分34との間に、隙間44が形成されている。そして、隙間44に満たされた空気によって絶縁層46が形成されている。したがって、側壁部32に一対の突出部40を設けるという簡単な構成によって絶縁層46を形成することができるので、インシュレータ16の構成が複雑になることによるコストアップを抑制することができる。
【0036】
また、一対の突出部40のうちの突出部40Aは、側壁部32におけるZ方向の一端部に形成されており、一対の突出部40のうちの突出部40Bは、側壁部32におけるZ方向の他端部に形成されている。したがって、側壁部32におけるZ方向の一端部と他端部との間に絶縁層46を連続して確保することができる。
【0037】
また、絶縁層46は、空気によって形成されている。したがって、絶縁層46として、絶縁材を使用する場合比して、コストダウンすることができる。
【0038】
同様に、図3及び図7に示すように、傘部20の内面20Aと軸方向部分34の端面34Bとの間には、樹脂部52に加えて、絶縁層56が設けられている。したがって、樹脂部52及び絶縁層56によって、巻線巻回部18に対する絶縁性を確保できる。
【0039】
また、絶縁層56は、インシュレータ16よりも誘電率が低い絶縁体である。したがって、樹脂部52のみによって絶縁性を確保する場合に比して、傘部20の内面20Aと軸方向部分34の端面34Bとの間の距離を短くすることができる。
【0040】
また、樹脂部52及び絶縁層56は、スロット28に設けられている。したがって、樹脂部52のみによって絶縁性を確保する場合に比して、傘部20の内面20Aと軸方向部分34の端面34Bとの間の距離を短くすることができる分、スロット28の断面積を拡大することができる。これにより、巻線巻回部18のターン数を増加させることができるので、トルク定数を確保するために、ステータコア24の積厚を増やさずに済む。この結果、ステータコア24、ひいては、ステータ10がZ方向に大型化することを抑制することができる。
【0041】
また、内壁部30は、樹脂部52に対して傘部20側に向けて突出する一対の突出部50を有しており、一対の突出部50が傘部20の内面20Aに当接することにより、樹脂部52と傘部20との間に、隙間54が形成されている。そして、隙間54に満たされた空気によって絶縁層56が形成されている。したがって、内壁部30に一対の突出部50を設けるという簡単な構成によって絶縁層56を形成することができるので、インシュレータ16の構成が複雑になることによるコストアップを抑制することができる。
【0042】
また、一対の突出部50のうちの突出部50Aは、内壁部30におけるX方向の一端部に形成されており、一対の突出部50のうちの突出部50Bは、内壁部30におけるX方向の他端部に形成されている。したがって、内壁部30におけるX方向の一端部と他端部との間に絶縁層56を連続して確保することができる。
【0043】
また、絶縁層56は、空気によって形成されている。したがって、絶縁層56として、絶縁材を使用する場合比して、コストダウンすることができる。
【0044】
[第2実施形態]
次に、本開示の技術の第2実施形態について説明する。
【0045】
図10に示すように、第2実施形態では、第1実施形態に対して、インシュレータ16の構成が次のように変更されている。すなわち、一対の突出部40は、側壁部32におけるZ方向の中央部に形成されている。樹脂部42は、第1樹脂部42Aと第2樹脂部42Bとを有する。第1樹脂部42Aは、第1側壁部32Aにおける突出部40AよりもZ方向の一端部側の部分によって形成されており、第2樹脂部42Bは、第2側壁部32Bにおける突出部40BよりもZ方向の他端部側の部分によって形成されている。
【0046】
一対の突出部40は、それぞれ樹脂部42に対してティース部22側に向けて突出している。また、一対の突出部40がティース部22の側面22Aに当接することにより、樹脂部42とティース部22との間には、隙間44が形成されている。隙間44は、空気によって満たされており、隙間44に満たされた空気によって絶縁層46が形成されている。そして、このように樹脂部42とティース部22との間に絶縁層46が形成されることにより、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間には、樹脂部42に加えて、絶縁層46が設けられている。
【0047】
このように、第2実施形態では、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間には、樹脂部42に加えて、絶縁層46が設けられている。したがって、樹脂部42及び絶縁層46によって、巻線巻回部18に対する絶縁性を確保できる。
【0048】
また、絶縁層46は、インシュレータ16よりも誘電率が低い絶縁体である。したがって、樹脂部42のみによって絶縁性を確保する場合に比して、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間の距離を短くすることができる。
【0049】
また、樹脂部42及び絶縁層46は、スロット28に設けられている。したがって、樹脂部42のみによって絶縁性を確保する場合に比して、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間の距離を短くすることができる分、スロット28の断面積を拡大することができる。これにより、巻線巻回部18のターン数を増加させることができるので、トルク定数を確保するために、ステータコア24の積厚を増やさずに済む。この結果、ステータコア24、ひいては、ステータ10がZ方向に大型化することを抑制することができる。
【0050】
また、側壁部32は、樹脂部42に対してティース部22側に向けて突出する一対の突出部40を有しており、一対の突出部40がティース部22の側面22Aに当接することにより、樹脂部42とティース部22との間に、隙間44が形成されている。そして、隙間44に満たされた空気によって絶縁層46が形成されている。したがって、側壁部32に一対の突出部40を設けるという簡単な構成によって絶縁層46を形成することができるので、インシュレータ16の構成が複雑になることによるコストアップを抑制することができる。
【0051】
また、一対の突出部40は、側壁部32におけるZ方向の中央部に形成されている。したがって、一対の突出部40によって側壁部32におけるZ方向の中央部をティース部22の側面22Aに対して支持することができるので、側壁部32におけるZ方向の中央部がティース部22側に撓むことを抑制することができる。
【0052】
[第3実施形態]
次に、本開示の技術の第3実施形態について説明する。
【0053】
図11に示すように、第3実施形態では、第1実施形態に対して、インシュレータ16の構成が次のように変更されている。すなわち、樹脂部42は、第1樹脂部42Aと、第2樹脂部42Bとを有する。第1樹脂部42Aと第2樹脂部42Bとは、隙間44によって形成された絶縁層46を介してX方向に対向している。そして、第1樹脂部42Aが軸方向部分34の側面34Aと密着し、第2樹脂部42Bがティース部22の側面22Aと密着している。なお、隙間44は、閉塞されていてもよく、側壁部32の外部に開放されていてもよい。
【0054】
第3実施形態によれば、第1樹脂部42Aが軸方向部分34の側面34Aと密着し、第2樹脂部42Bがティース部22の側面22Aと密着するので、例えば、軸方向部分34が隙間44と接したり、ティース部22が隙間44と接したりする構成に比して、ティース部22に対する軸方向部分34及び側壁部32の安定性を高めることができる。
【0055】
[第4実施形態]
次に、本開示の技術の第4実施形態について説明する。
【0056】
図12に示すように、第4実施形態では、第1実施形態に対して、インシュレータ16の構成が次のように変更されている。すなわち、樹脂部42のうちの第2樹脂部42Bは、樹脂部42のうちの第1樹脂部42Aに対してX方向かつZ方向にずれて設けられている。一例として、第2樹脂部42Bは、第1樹脂部42Aに対して軸方向部分34側に位置している。
【0057】
第1樹脂部42Aは、ティース部22の側面22Aと密着し、第2樹脂部42Bは、軸方向部分34の側面34Aと密着している。絶縁層46は、第1絶縁層46Aと、第2絶縁層46Bとを有する。第1絶縁層46Aは、第1樹脂部42Aと軸方向部分34の側面34Aとの間に形成された第1隙間44Aによって形成されており、第2絶縁層46Bは、第2樹脂部42Bとティース部22の側面22Aとの間に形成された第2隙間44Bによって形成されている。
【0058】
第4実施形態によれば、第1樹脂部42Aがティース部22の側面22Aと密着し、第2樹脂部42Bが軸方向部分34の側面34Aと密着するので、例えば、軸方向部分34の一端部から他端部に亘って軸方向部分34が隙間44と接したり、ティース部22の一端部から他端部に亘ってティース部22が隙間44と接したりする構成に比して、ティース部22に対する軸方向部分34及び側壁部32の安定性を高めることができる。
【0059】
なお、第4実施形態において、第2樹脂部42Bは、第1樹脂部42Aに対して軸方向部分34側に位置しているが、第1樹脂部42Aに対してティース部22側に位置していてもよい。そして、第1絶縁層46Aは、第1樹脂部42Aとティース部22の側面22Aとの間に形成され、第2絶縁層46Bは、第2樹脂部42Bと軸方向部分34の側面34Aとの間に形成されてもよい。
【0060】
[第5実施形態]
次に、本開示の技術の第5実施形態について説明する。
【0061】
図13に示すように、第5実施形態では、第1実施形態に対して、インシュレータ16の構成が次のように変更されている。すなわち、インシュレータ16は、複数の角部58を有する。ティース部22は、Y方向から見た場合に四角形状に形成されており、複数の角部58は、ティース部22の四角形状の角部にそれぞれ設けられている。そして、ステータ構成部材12の片側においては、Z方向に対を成す一対の角部58によって、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間に、隙間44が形成されており、隙間44によって絶縁層46が形成されている。
【0062】
第5実施形態によれば、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間には、インシュレータ16よりも誘電率が低い絶縁体である絶縁層46が設けられている。したがって、インシュレータ16のみによって絶縁性を確保する場合に比して、ティース部22の側面22Aと軸方向部分34の側面34Aとの間の距離を短くすることができる。
【0063】
[第6実施形態]
次に、本開示の技術の第6実施形態について説明する。
【0064】
図14に示すように、第6実施形態では、第1実施形態に対して、インシュレータ16の構成が次のように変更されている。すなわち、Z方向における第1側壁部32Aと第2側壁部32Bとの間には、隙間60が設けられている。第1樹脂部42Aと軸方向部分34との間には、第1隙間44Aによって第1絶縁層46Aが形成されており、第2樹脂部42Bと軸方向部分34との間には、第2隙間44Bによって第2絶縁層46Bが形成されている。また、ティース部22の側面22AにおけるZ方向の中央部と軸方向部分34の側面34AにおけるZ方向の中央部との間には、第3絶縁層46Cが形成されている。
【0065】
第6実施形態によれば、ティース部22の側面22AにおけるZ方向の中央部と軸方向部分34の側面34AにおけるZ方向の中央部との間には、インシュレータ16よりも誘電率が低い第3絶縁層46Cのみが設けられているので、第3絶縁層46Cに加えて、樹脂部42が設けられた場合に比して、ティース部22の側面22AにおけるZ方向の中央部と軸方向部分34の側面34AにおけるZ方向の中央部との間の絶縁性を確保することができる。
【0066】
[第7実施形態]
次に、本開示の技術の第7実施形態について説明する。
【0067】
図15に示すように、第7実施形態では、第1実施形態に対して、側壁部32の構成が次のように変更されている。なお、図15には、第1側壁部32Aの片側が示されている。第1側壁部32Aは、支持部62を有する。支持部62は、第1樹脂部42Aに形成されている。具体的には、支持部62は、第1樹脂部42Aの一部が軸方向部分34側に湾曲することにより形成されている。支持部62は、軸方向部分34の側面34Aに当接されており、ティース部22の側面22Aに対して軸方向部分34を支持している。
【0068】
第7実施形態によれば、軸方向部分34が支持部62によってティース部22の側面22Aに対して支持されるので、軸方向部分34が支持されない場合に比して、軸方向部分34の撓みを抑制することができる。
【0069】
なお、特に図示しないが、第2側壁部32Bも、第1側壁部32Aと同様に形成されてもよい。
【0070】
[第8実施形態]
次に、本開示の技術の第8実施形態について説明する。
【0071】
図16に示すように、第8実施形態では、第1実施形態に対して、側壁部32の構成が次のように変更されている。なお、図16には、第1側壁部32Aの片側が示されている。突出部40Aは、第1樹脂部42Aに対してティース部22側に向けて突出している。第1樹脂部42Aとティース部22の側面22Aとの間には、隙間44によって絶縁層46が形成されている。
【0072】
第1側壁部32Aは、支持部62を有する。支持部62は、第1樹脂部42Aに形成されている。具体的には、支持部62は、第1樹脂部42Aの一部がティース部22側に屈曲することにより形成されている。支持部62は、ティース部22の側面22Aに当接されており、ティース部22の側面22Aに対して軸方向部分34を支持している。
【0073】
第8実施形態によれば、軸方向部分34が支持部62によってティース部22の側面22Aに対して支持されるので、軸方向部分34が支持されない場合に比して、軸方向部分34の撓みを抑制することができる。
【0074】
なお、特に図示しないが、第2側壁部32Bも、第1側壁部32Aと同様に形成されてもよい。
【0075】
[第9実施形態]
次に、本開示の技術の第9実施形態について説明する。
【0076】
図17に示すように、第9実施形態では、第7実施形態に対して、側壁部32の構成が次のように変更されている。なお、図17には、第1側壁部32Aの片側が示されている。支持部62は、第1側壁部32のZ方向の一端部側から他端部側に向かって軸方向部分34側へ傾斜するようにテーパ状に形成されている。
【0077】
支持部62は、支持部62の一部が湾曲することにより形成された湾曲部62Aを有しており、湾曲部62Aは、ティース部22の側面22Aに当接している。また、支持部62の自由端62Bは、軸方向部分34の側面34Aに当接している。これにより、支持部62は、ティース部22の側面22Aに対して軸方向部分34を支持している。
【0078】
第9実施形態によれば、支持部62は、テーパ状に形成されているので、支持部62の側から第1インシュレータ16A(図5参照)をティース部22に装着する場合に支持部62がティース部22に引っ掛かることを抑制することができる。これにより、第1インシュレータ16Aをティース部22に装着する場合の作業性を良好にすることができる。
【0079】
なお、特に図示しないが、第2側壁部32Bも、第1側壁部32Aと同様に形成されてもよい。
【0080】
次に、上記各実施形態に共通の変形例について説明する。
【0081】
上記各実施形態では、巻線巻回部18のうちの軸方向部分34に対して絶縁層46及び絶縁層46を形成するための構成が設けられているが、巻線巻回部18のうちの接線方向部分36に対して絶縁層46及び絶縁層46を形成するための構成が設けられていてもよい。
【0082】
また、ステータコア24は、複数のコア部材14に分割されているが、複数のコア部材14が一体化された構成でもよい。また、ステータ10は、複数の第1インシュレータ16Aを有するが、複数の第1インシュレータ16Aは、一体化されていてもよい。同様に、複数の第2インシュレータ16Bも、一体化されていてもよい。
【0083】
また、上記各実施形態に記載された構成のうち、組み合わせ可能な構成は、適宜組み合わされてもよい。
【0084】
以上、本開示の技術の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【0085】
以下、本開示の技術に関して付記を示す。
(付記1)
放射状に延びる複数のティース部(22)を有するステータコア(24)と、
前記ステータコアに装着された樹脂製のインシュレータ(16)と、
前記複数のティース部に前記インシュレータを介して巻回された巻線巻回部(18)と、
を備え、
前記ステータコアと前記巻線巻回部との間には、前記インシュレータよりも誘電率が低い絶縁層(46、56)が設けられている、
ステータ(10)。
(付記2)
前記ステータコアと前記巻線巻回部との間には、前記インシュレータに形成された樹脂部(42、52)と、前記絶縁層とが設けられている、
付記1に記載のステータ。
(付記3)
前記複数のティース部の間には、スロット(28)が形成されており、
前記樹脂部及び前記絶縁層は、前記スロットに設けられている、
付記2に記載のステータ。
(付記4)
前記インシュレータは、前記樹脂部に対して前記巻線巻回部側又は前記ステータコア側に向けて突出する突出部(40、50)を有し、
前記絶縁層は、前記突出部が前記巻線巻回部又は前記ステータコアに当接することによって前記ステータコアと前記巻線巻回部との間に形成された隙間(44、54)に設けられている、
付記3に記載のステータ。
(付記5)
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分(34)を有し、
前記インシュレータは、前記樹脂部を有し、前記軸方向部分に沿って延在する側壁部(32)を有し、
前記突出部は、前記側壁部に形成され、前記樹脂部に対して前記軸方向部分側に向けて突出し、
前記隙間は、前記樹脂部と前記軸方向部分との間に形成されている、
付記4に記載のステータ。
(付記6)
前記突出部は、前記側壁部における前記軸方向の端部に形成されている、
付記5に記載のステータ。
(付記7)
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分を有し、
前記インシュレータは、前記樹脂部を有し、前記軸方向部分に沿って延在する側壁部を有し、
前記ティース部は、前記スロットと接する側面(22A)を有し、
前記突出部は、前記側壁部に形成され、前記樹脂部に対して前記側面側に向けて突出し、
前記隙間は、前記樹脂部と前記側面との間に形成されている、
付記4に記載のステータ。
(付記8)
前記突出部は、前記側壁部における前記軸方向の中央部に形成されている、
付記7に記載のステータ。
(付記9)
前記ティース部は、前記スロットと接する側面を有し、
前記側壁部は、前記側面に対して前記軸方向部分を支持する支持部(62)を有する、
付記5から付記8の何れか一項に記載のステータ。
(付記10)
前記支持部は、テーパ状に形成されている、
付記9に記載のステータ。
(付記11)
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分を有し、
前記樹脂部は、第1樹脂部(42A)と、前記絶縁層を介して前記第1樹脂部と対向する第2樹脂部(42B)とを有する、
付記3に記載のステータ。
(付記12)
前記巻線巻回部は、前記スロットに挿入され、前記ステータコアの軸方向に延びる軸方向部分を有し、
前記ティース部は、前記スロットと接する側面を有し、
前記樹脂部は、第1樹脂部と、前記第1樹脂部に対して前記軸方向にずれて設けられた第2樹脂部とを有し、
前記絶縁層は、前記第1樹脂部と前記軸方向部分との間に設けられた第1絶縁層(46A)と、前記第2樹脂部と前記側面との間に設けられた第2絶縁層(46B)とを有する、
付記3に記載のステータ。
(付記13)
前記絶縁層は、前記インシュレータによって前記ステータコアと前記巻線巻回部との間に形成された隙間に設けられている、
付記1に記載のステータ。
(付記14)
前記絶縁層は、空気によって形成されている、
付記1から付記13の何れか一項に記載のステータ。
【符号の説明】
【0086】
10…ステータ、12…ステータ構成部材、14…コア部材、16…インシュレータ、18…巻線巻回部、20…傘部、20A…内面、22…ティース部、22A…側面、24…ステータコア、26…環状部、28…スロット、30…内壁部、32…側壁部、34…軸方向部分、34A…側面、34B…端面、36…接線方向部分、38…コアシート、40…突出部、42…樹脂部、44…隙間、46…絶縁層、48…溝、50…突出部、52…樹脂部、54…隙間、56…絶縁層、58…角部、60…隙間、62…支持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17