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特開2024-153516情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153516
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20241022BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067497
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】598057291
【氏名又は名称】エフサステクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003889
【氏名又は名称】弁理士法人酒井総合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 憲彦
(72)【発明者】
【氏名】植田 譲
(72)【発明者】
【氏名】長嶋 克彦
(72)【発明者】
【氏名】大瀧 修身
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA12
5L049AA12
(57)【要約】
【課題】電子会議に対する参加者の集中度合いを判断可能にすること。
【解決手段】情報処理装置101は、電子会議に参加中の参加者の参加者状態情報を取得する。参加者状態情報は、電子会議に参加中の参加者について、参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す。情報処理装置101は、取得した参加者状態情報に基づいて、電子会議に対する参加者の集中度合いを判定する。情報処理装置101は、判定した集中度合いを参加者と対応付けて出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子会議に参加中の参加者について、前記参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、前記電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、前記電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得し、
取得した前記参加者状態情報に基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定し、
判定した前記集中度合いを前記参加者と対応付けて出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記参加者状態情報は、前記電子会議中の所定期間のうち、前記参加者が前記マイクをONにしている時間の割合をさらに表す、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記参加者状態情報は、前記参加者の画面における前記電子会議を行うためのアプリケーションのウィンドウの状態をさらに表す、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記電子会議の会議情報を参照して、前記参加者が前記電子会議の主催者、必須参加者および任意参加者のいずれの参加者種別であるかを特定する、
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記判定する処理は、
特定した前記参加者種別と前記参加者状態情報とに基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記出力する処理は、
前記電子会議に参加していない非参加者からアクセス可能な前記参加者のステータス情報に、判定した前記集中度合いを設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記取得する処理は、
前記電子会議中の一定時間ごとに、前記参加者が使用する端末装置から前記参加者状態情報を取得する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記判定する処理は、
前記参加者状態情報に基づいて、前記画面を他の参加者と共有中の場合に加点し、前記マイクをONにしている場合に加点し、前記スピーカをOFFにしている場合に減点することにより、前記参加者のスコアを算出し、
算出した前記スコアに応じて前記参加者の集中度合いを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
電子会議に参加中の参加者について、前記参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、前記電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、前記電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得し、
取得した前記参加者状態情報に基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定し、
判定した前記集中度合いを前記参加者と対応付けて出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
電子会議に参加中の参加者について、前記参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、前記電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、前記電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得し、
取得した前記参加者状態情報に基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定し、
判定した前記集中度合いを前記参加者と対応付けて出力する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業などの組織において、グループウェアを利用して電子会議やチャットが行われることが多くなっている。また、電子会議に参加していない非参加者が、チャットや電話などにより、電子会議中の参加者と連絡をとる場合がある。
【0003】
先行技術としては、会議の出席者が発言している際の他の出席者の挙動を解析し、各出席者の会議への出席時間を個人会議時間として算出し、その総和から会議時間を算出し、解析結果と会議時間に基づいて会議スコアを算出するものがある。また、各ユーザの状態情報および/または各ユーザ間の仮想空間における距離に基づき各ユーザの状態を認識し、各ユーザの状態に応じた各ユーザに関連付けられた標識を各ユーザの位置情報とともに出力する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-211962号公報
【特許文献2】特開2022-103906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、電子会議に参加中の参加者に対して、チャットや電話などで連絡をとるタイミングを判断することが難しい。
【0006】
一つの側面では、本発明は、電子会議に対する参加者の集中度合いを判断可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、電子会議に参加中の参加者について、前記参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、前記電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、前記電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得し、取得した前記参加者状態情報に基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定し、判定した前記集中度合いを前記参加者と対応付けて出力する、情報処理プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、電子会議に対する参加者の集中度合いを判断可能にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図3図3は、情報処理サーバ201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、クライアント端末Ciのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5図5は、会議情報テーブル220の記憶内容の一例を示す説明図である。
図6図6は、参加者状態テーブル230の記憶内容の一例を示す説明図である。
図7図7は、情報処理サーバ201の機能的構成例を示すブロック図である。
図8図8は、マイクON比率の算出例を示す説明図である。
図9図9は、加減値ルール900の具体例を示す説明図である。
図10図10は、集中度判定テーブル1000の記憶内容の一例を示す説明図である。
図11図11は、情報処理システム200の動作例を示す説明図(その1)である。
図12図12は、情報処理システム200の動作例を示す説明図(その2)である。
図13図13は、情報処理システム200の動作例を示す説明図(その3)である。
図14A図14Aは、ステータス情報の一例を示す説明図(その1)である。
図14B図14Bは、ステータス情報の一例を示す説明図(その2)である。
図15図15は、情報処理サーバ201の集中度判定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、情報処理サーバ201の情報収集処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17図17は、クライアント端末Ciの情報送信処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、電子会議の参加者の集中度合いを判定するコンピュータである。ここで、電子会議は、ネットワークを介して他の参加者と会議やミーティングを行うことである。電子会議では、例えば、遠隔拠点とネットワークを通じて映像や音声のやり取り、資料の共有などを行うことができる。電子会議は、オンライン会議とも呼ばれる。
【0012】
ここで、電子会議の参加者に対して、電子会議に参加していない非参加者からチャットメッセージが送られてくる場合がある。会議中に参加者に対して他者からチャットメッセージが送られてくると、電子会議の妨げになるおそれがある。例えば、参加者は、上司からのチャットメッセージなどにはできるだけ反応しなければならないものの、発表中などのために余裕がなくて反応できない場合がある。
【0013】
一方で、非参加者は、チャットメッセージなどで参加者と連絡をとるタイミングを判断することが難しい。例えば、参加者の中には、発表や進行などを行わず、会議に参加しているだけの者もいる。対面での会議では、会議室などを覗いて直接姿を確認することで、連絡をとりたい相手が、会議に集中しているのかを判断することができる。
【0014】
しかし、電子会議では、非参加者は、連絡をとりたい相手が、会議に集中しているのか、会議に参加しているだけなのか判断できないため、どのタイミングでチャットメッセージを送ればよいのか分からない。会議が終了するまで待つことも考えられるが、一日中会議中の人もおり、会議が終了するまで待っていると、業務が滞るおそれがある。
【0015】
そこで、本実施の形態では、電子会議に対する参加者の集中度合いを判断可能にすることで、電子会議に参加していない非参加者が参加者と連絡をとるタイミングを把握できるようにする情報処理方法について説明する。ここで、情報処理装置101の処理例(下記(1)~(3)の処理に対応)について説明する。
【0016】
(1)情報処理装置101は、電子会議に参加中の参加者の参加者状態情報を取得する。ここで、参加者状態情報は、電子会議に参加中の参加者について、参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す。
【0017】
参加者の画面を他の参加者と共有するとは、参加者の画面に表示されている内容をそのまま、他の参加者の画面にも表示することである。参加者の画面を他の参加者と共有することで、例えば、発表中の参加者が、自分の画面に表示しているプレゼンテーション用の資料などを、他の参加者の画面にも表示することができる。
【0018】
また、マイクをON(オン状態)にするとは、自分の音声を拾って他の参加者に聞こえるようにすることである。マイクをONにすることで、例えば、参加者が自分の意見などを他の参加者に音声で伝えることができる。スピーカをON(オン状態)にするとは、他の参加者の音声を聞こえるようにすることである。スピーカをONにすることで、例えば、発表中の参加者が話している内容などを聞くことができる。
【0019】
参加者状態情報は、例えば、電子会議の会議中の一定時間ごとに取得される。一定時間は、例えば、数秒~数十秒程度の時間である。参加者状態情報は、例えば、電子会議の参加者が使用する端末装置(例えば、後述の図2に示すクライアント端末C1~Cn)から取得される。
【0020】
図1の例では、電子会議の会議中に参加者Aの参加者状態情報110が取得された場合を想定する。参加者状態情報110は、参加者Aについて、画面を他の参加者と共有中でなく、マイクをOFFにしており、スピーカをONにしていることを表す。
【0021】
(2)情報処理装置101は、取得した参加者状態情報に基づいて、電子会議に対する参加者の集中度合いを判定する。ここで、画面の共有は、自分の画面に表示しているプレゼンテーション用の資料などを、他の参加者の画面にも表示して、発表や説明をする場合に行われることが多い。このため、参加者の画面を他の参加者と共有中の場合は、画面を共有中でない場合に比べて、電子会議に対する集中度合いが高いといえる。
【0022】
また、マイクをONにすることは、参加者が自分の意見などを他の参加者に音声で伝える場合に設定することが多い。このため、マイクをONにしている場合は、マイクをOFFにしている場合に比べて、電子会議に対する参加者の集中度合いが高いといえる。
【0023】
また、スピーカをOFF(ミュート)にすることは、電子会議において他の参加者の音声を聞こえないようにする場合に設定される。スピーカをOFFにしている場合、参加者は、電子会議に参加しているだけの状態で、他の参加者の発表などを聞いているとはいえない。このため、スピーカをOFFにしている場合は、スピーカをONにしている場合に比べて、電子会議に対する参加者の集中度合いが低いといえる。
【0024】
そこで、情報処理装置101は、例えば、参加者状態情報110に基づいて、画面を他の参加者と共有中の場合に加点し、マイクをONにしている場合に加点し、スピーカをOFFにしている場合に減点することにより、参加者Aのスコアscを算出する。スコアは、値(得点)が高いほど、電子会議に対する参加者の集中度合いが高いといえる指標である。
【0025】
参加者状態情報110の場合、参加者Aの画面を他の参加者と共有中でないため、スコアscの加点は行われない。また、電子会議においてマイクをOFFにしているため、スコアscの加点は行われない。また、電子会議においてスピーカをONにしているため、スコアscの減点は行われない。
【0026】
そして、情報処理装置101は、算出したスコアscに応じて参加者Aの集中度合いを判定する。例えば、情報処理装置101は、スコアscが閾値以上の場合に、参加者Aの集中度合いが「高い」と判定してもよい。一方、情報処理装置101は、スコアscが閾値未満の場合、参加者Aの集中度合いが「低い」と判定してもよい。
【0027】
図1の例では、スコアscが閾値未満のため、参加者Aの集中度合いが「低い」と判定された場合を想定する。
【0028】
なお、参加者状態情報110が、参加者Aの画面を他の参加者と共有中であるか否かのみを表す場合がある。この場合、情報処理装置101は、画面を他の参加者と共有中の場合に、参加者Aの集中度合いが「高い」と判定してもよい。一方、情報処理装置101は、画面を他の参加者と共有中でない場合、参加者Aの集中度合いが「中」と判定してもよい。集中度合い「中」は、集中度合いが高いとも低いともいえない標準的な状態である。
【0029】
また、参加者状態情報110が、マイクをONにしているか否かのみを表す場合がある。この場合、情報処理装置101は、マイクをONにしている場合に、参加者Aの集中度合いが「高い」と判定してもよい。一方、情報処理装置101は、マイクをOFFにしている場合には、参加者Aの集中度合いが「中」と判定してもよい。
【0030】
また、参加者状態情報110が、スピーカをONにしているか否かのみを表す場合がある。この場合、情報処理装置101は、スピーカをOFFにしている場合に、参加者Aの集中度合いが「低い」と判定してもよい。一方、情報処理装置101は、スピーカをONにしている場合には、参加者Aの集中度合いが「中」と判定してもよい。
【0031】
(3)情報処理装置101は、判定した集中度合いを参加者と対応付けて出力する。具体的には、例えば、情報処理装置101は、判定した集中度合いを、電子会議に参加していない非参加者からアクセス可能な、参加者のステータス情報に設定してもよい。
【0032】
図1の例では、判定された参加者Aの集中度合い「低い」が、参加者Aのステータス情報120に設定されている。ステータス情報120は、参加者Aの現在の状況を表す情報であり、電子会議に参加していない非参加者からアクセス可能である。
【0033】
このように、情報処理装置101によれば、電子会議に対する参加者の集中度合いを判断可能にすることができる。これにより、電子会議に参加していない第三者(非参加者)は、電子会議に参加中の参加者の集中度を参照して、参加者と連絡をとるタイミングを判断することができる。
【0034】
また、情報処理装置101は、参加者の画面を他の参加者と共有中の場合は、画面を共有中でない場合に比べて、電子会議に対する集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができる。また、情報処理装置101は、マイクをONにしている場合は、マイクをOFFにしている場合に比べて、電子会議に対する参加者の集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができる。また、情報処理装置101は、スピーカをOFFにしている場合は、スピーカをONにしている場合に比べて、電子会議に対する参加者の集中度合いが低いといえることを利用して集中度を判定することができる。このため、情報処理装置101は、電子会議に対する参加者の集中度合いの判定精度を向上させることができる。
【0035】
(情報処理システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した情報処理装置101を含む情報処理システム200のシステム構成例について説明する。ここでは、図1に示した情報処理装置101を、情報処理システム200内の情報処理サーバ201に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0036】
図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、情報処理システム200は、情報処理サーバ201と、予定管理サーバ202と、会議システムサーバ203と、クライアント端末C1~Cn(n:2以上の自然数)と、を含む。情報処理システム200において、情報処理サーバ201、予定管理サーバ202、会議システムサーバ203およびクライアント端末C1~Cnは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
【0037】
以下の説明では、クライアント端末C1~Cnのうちの任意のクライアント端末を「クライアント端末Ci」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。また、電子会議を「オンライン会議」と表記する場合がある。
【0038】
ここで、情報処理サーバ201は、会議情報テーブル220および参加者状態テーブル230を有し、オンライン会議の参加者の集中度を判定するコンピュータである。会議情報テーブル220および参加者状態テーブル230の記憶内容については、図5および図6を用いて後述する。
【0039】
予定管理サーバ202は、情報処理システム200のユーザのスケジュールを管理するコンピュータである。ユーザは、例えば、企業の社員である。ユーザのスケジュールは、例えば、オンライン会議の予定である。予定管理サーバ202にアクセスすることで、例えば、現在開催中のオンライン会議の情報を得ることができる。
【0040】
会議システムサーバ203は、オンライン会議を管理するコンピュータである。例えば、会議システムサーバ203は、オンライン会議を行うための機能をユーザに提供したり、ユーザのステータス情報を管理したりする。ステータス情報は、ユーザの現在の状態(会議中など)を表す。また、会議システムサーバ203は、チャット機能や電話機能を提供可能であってもよい。チャット機能は、ユーザ間でチャットメッセージをやり取りするための機能である。電話機能は、ユーザ間で通話をするための機能である。
【0041】
クライアント端末Ciは、情報処理システム200のユーザが使用するコンピュータである。クライアント端末Ciは、例えば、会議システムサーバ203を介して、情報処理システム200の他のユーザとオンライン会議を行う機能を有する。また、クライアント端末Ciは、会議システムサーバ203を介して、情報処理システム200の他のユーザとチャットや電話を行う機能を有していてもよい。クライアント端末Ciは、例えば、PC(Personal Computer)、タブレットPCなどである。
【0042】
なお、ここでは情報処理サーバ201と予定管理サーバ202と会議システムサーバ203とを別体に設けることにしたが、これに限らない。例えば、情報処理サーバ201は、予定管理サーバ202により実現されてもよく、また、会議システムサーバ203により実現されてもよい。
【0043】
(情報処理サーバ201のハードウェア構成例)
つぎに、情報処理サーバ201のハードウェア構成例について説明する。
【0044】
図3は、情報処理サーバ201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理サーバ201は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0045】
ここで、CPU301は、情報処理サーバ201の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0046】
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304は、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどである。
【0047】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示した予定管理サーバ202、会議システムサーバ203、クライアント端末C1~Cn)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305は、例えば、モデムやLANアダプタなどである。
【0048】
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307は、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどである。
【0049】
なお、情報処理サーバ201は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有してもよい。また、情報処理サーバ201は、上述した構成部のうち、例えば、可搬型記録媒体I/F306、可搬型記録媒体307を有さなくてもよい。また、図2に示した予定管理サーバ202、会議システムサーバ203についても、情報処理サーバ201と同様のハードウェア構成により実現することができる。
【0050】
(クライアント端末Ciのハードウェア構成例)
つぎに、クライアント端末Ciのハードウェア構成例について説明する。
【0051】
図4は、クライアント端末Ciのハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、クライアント端末Ciは、CPU401と、メモリ402と、通信I/F403と、カメラ404と、ディスプレイ405と、入力装置406と、スピーカ407と、マイクロフォン408と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
【0052】
ここで、CPU401は、クライアント端末Ciの全体の制御を司る。CPU401は、複数のコアを有していてもよい。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
【0053】
通信I/F403は、通信回線を通じてネットワーク210(図2参照)に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、情報処理サーバ201、予定管理サーバ202、会議システムサーバ203)に接続される。そして、通信I/F403は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0054】
カメラ404は、画像(静止画または動画)を撮影して画像データを出力する撮影装置である。カメラ404は、例えば、クライアント端末Ciを使用するユーザを撮影可能な位置に設置される。
【0055】
ディスプレイ405は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ405は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどである。
【0056】
入力装置406は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置406は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよく、また、キーボードやマウスなどであってもよい。スピーカ407は、電気信号を音声に変換して、音声を出力する。マイクロフォン408は、音声を受音して電気信号に変換する音声入力デバイスである。
【0057】
なお、クライアント端末Ciは、上述した構成部のほかに、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、近距離無線通信I/F、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体などを有してもよい。
【0058】
(会議情報テーブル220および参加者状態テーブル230の記憶内容)
つぎに、図5および図6を用いて、情報処理サーバ201が有する会議情報テーブル220および参加者状態テーブル230の記憶内容について説明する。会議情報テーブル220および参加者状態テーブル230は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0059】
図5は、会議情報テーブル220の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、会議情報テーブル220は、会議ID、会議名、主催者、必須参加者および任意参加者のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、会議情報(例えば、会議情報500-1,500-2)をレコードとして記憶する。
【0060】
ここで、会議IDは、オンライン会議を一意に識別する識別子を示す。会議名は、オンライン会議の名称を示す。主催者は、オンライン会議の主催者の名称を示す。主催者とは、オンライン会議を立ち上げたユーザである。必須参加者は、オンライン会議の必須参加者の名称を示す。必須参加者とは、オンライン会議に必ず参加すべきユーザである。
【0061】
任意参加者は、オンライン会議の任意参加者の名称を示す。任意参加者とは、オンライン会議への参加が任意であるユーザである。必須参加者および任意参加者は、例えば、オンライン会議の主催者によって指定される。例えば、会議情報500-1は、オンライン会議M1の会議名「会議A」、主催者「社員a」、必須参加者「社員b、社員e、社員f」および任意参加者「社員d」を示す。
【0062】
図6は、参加者状態テーブル230の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、参加者状態テーブル230は、会議ID、参加者名、ステータス、マイクON比率、スピーカ状態および会議アプリウィンドウ状態のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、参加者状態情報(例えば、参加者状態情報600-1~600-5)がレコードとして記憶される。
【0063】
ここで、会議IDは、オンライン会議を一意に識別する識別子を表す。参加者名は、オンライン会議の参加者の名称を表す。ステータスは、会議アプリのステータスを表す。会議アプリは、オンライン会議を行うためのアプリケーション(グループウェア)であり、例えば、後述の図11に示すような会議アプリ#1~#3である。
【0064】
ここでは、会議アプリのステータスは、オンライン会議において、参加者の画面を他の参加者と共有中であるかと、マイク(マイクロフォン)の状態(ONまたはOFF)である。マイクON比率は、オンライン会議中の所定期間(例えば、直近5分間)のうち、参加者がマイクをONにしている時間の割合を表す。
【0065】
スピーカ状態は、オンライン会議におけるスピーカの状態(ONまたはOFF)を表す。会議アプリウィンドウ状態は、会議アプリのウィンドウの状態を表す。ここでは、会議アプリウィンドウ状態は、ウィンドウサイズを表す。ウィンドウサイズは、例えば、「横幅のピクセル数*縦幅のピクセル数」、「最小化」、「最大化」によって表される。
【0066】
例えば、参加者状態情報600-1は、オンライン会議M1の参加者「社員a」について、ステータス「画面共有中」、マイクON比率「0.1」、スピーカ状態「ON」および会議アプリウィンドウ状態「最大化」を示す。
【0067】
なお、参加者状態情報には、例えば、参加者状態情報が取得された日時を示すタイムスタンプが含まれていてもよい。
【0068】
(情報処理サーバ201の機能的構成例)
つぎに、情報処理サーバ201の機能的構成例について説明する。
【0069】
図7は、情報処理サーバ201の機能的構成例を示すブロック図である。図7において、情報処理サーバ201は、取得部701と、判定部702と、出力部703と、を含む。取得部701~出力部703は制御部700となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304、可搬型記録媒体307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。
【0070】
取得部701は、会議情報を取得する。ここで、会議情報とは、オンライン会議の参加者を表す情報である。会議情報は、例えば、会議ID、会議名、主催者、必須参加者および任意参加者の情報を含む。具体的には、例えば、取得部701は、予定管理サーバ202に定期的(1分ごとなど)にアクセスすることにより、予定管理サーバ202から、現在開催中のオンライン会議の会議情報を取得する。
【0071】
取得された会議情報は、例えば、図5に示した会議情報テーブル220に記憶される。
【0072】
また、取得部701は、オンライン会議に参加中の参加者の参加者状態情報を取得する。ここで、オンライン会議に参加中の参加者は、取得された会議情報から特定される。例えば、取得部701は、会議情報テーブル220を参照して、オンライン会議に参加中の参加者を特定することができる。
【0073】
参加者状態情報は、オンライン会議に参加中の参加者について、参加者の画面を他の参加者と共有中か否かを表すものであってもよい。参加者の画面を他の参加者と共有するとは、参加者の画面に表示されている内容をそのまま、同じオンライン会議に参加中の他の参加者の画面にも表示することである。参加者の画面は、例えば、クライアント端末Ciのディスプレイ405(図4参照)の画面である。
【0074】
以下の説明では、参加者の画面を他の参加者と共有中であることを「画面共有中」と表記する場合がある。
【0075】
また、参加者状態情報は、オンライン会議に参加中の参加者について、オンライン会議においてマイクをONにしているか否かを表すものであってもよい。マイクをON(オン状態)にするとは、自分の音声を拾って、同じオンライン会議に参加中の他の参加者に聞こえるようにすることである。
【0076】
以下の説明では、オンライン会議において、マイクをONにしている状態を「マイクON」と表記し、マイクをOFFにしている状態を「マイクOFF」と表記する場合がある。
【0077】
また、参加者状態情報は、オンライン会議に参加中の参加者について、オンライン会議においてスピーカをONにしているか否かを表すものであってもよい。スピーカをON(オン状態)にするとは、同じオンライン会議に参加中の他の参加者の音声を聞こえるようにすることである。
【0078】
以下の説明では、オンライン会議において、スピーカをONにしている状態を「スピーカON」と表記し、スピーカをOFF(ミュート)にしている状態を「スピーカOFF」と表記する場合がある。
【0079】
また、参加者状態情報は、オンライン会議中の所定期間のうち、参加者がマイクをONにしている時間の割合を表すものであってもよい。所定期間は、任意に設定可能であり、例えば、直近の5~10分程度の期間であってもよい。また、所定期間は、例えば、オンライン会議を開始してから現在までの期間であってもよい。
【0080】
以下の説明では、オンライン会議中の所定期間のうち、参加者がマイクをONにしている時間の割合を「マイクON比率」と表記する場合がある。なお、マイクON比率の算出例については、図8を用いて後述する。
【0081】
また、参加者状態情報は、参加者の画面における会議アプリのウィンドウの状態を表すものであってもよい。会議アプリは、オンライン会議を行うためのアプリケーションである。会議アプリは、例えば、クライアント端末Ciにインストールされている(図11参照)。会議アプリのウィンドウは、例えば、会議アプリを操作するための操作画面に相当する。
【0082】
ウィンドウの状態は、例えば、ウィンドウサイズを表す。ウィンドウサイズは、例えば、「横幅のピクセル数*縦幅のピクセル数」、「最小化」、「最大化」によって表される。最小化とは、会議アプリを終了せずにウィンドウを非表示にした状態(例えば、タスクバーにウィンドウ名を表示した状態)である。最大化とは、会議アプリのウィンドウを画面全体に拡大した状態である。
【0083】
また、ウィンドウの状態は、アクティブウィンドウであるか否かを示すものであってもよい。アクティブウィンドウとは、操作対象のウィンドウである。例えば、画面上に複数のウィンドウを表示して作業を行っている場合、アクティブウィンドウは、画面の一番手前に表示される選択中のウィンドウである。
【0084】
また、参加者状態情報は、オンライン会議においてカメラをONにしているか否かを表すものであってもよい。カメラをON(オン状態)にするとは、カメラ(例えば、図4に示したカメラ404)で自分を撮影して、同じオンライン会議に参加中の他の参加者に見えるようにすることである。
【0085】
また、参加者状態情報は、オンライン会議において参加者が画面制御権を有しているか否かを表すものであってもよい。画面制御権とは、複数の参加者で画面を共有している場合に、その画面を操作する権利である。参加者は、画面制御権を渡してもらうことで、他の参加者の画面を操作することができる。
【0086】
参加者状態情報は、例えば、オンライン会議の参加者ごとに取得される。また、参加者状態情報は、例えば、オンライン会議中の一定時間ごとに取得される。一定時間は、任意に設定可能であり、例えば、数秒~数十秒程度の時間に設定される。
【0087】
具体的には、例えば、取得部701は、オンライン会議中の一定時間(例えば、10秒)ごとに、クライアント端末Ciから参加者状態情報を受信することにより、参加者の参加者状態情報を取得する。クライアント端末Ciにおいて、参加者状態情報は、例えば、クライアントプログラム(図11に示すクライアントプログラム#1~#3等)により、会議アプリ(図11に示す会議アプリ#1~#3等)やOS(Operating System)から取得される。
【0088】
取得された参加者状態情報は、例えば、図6に示した参加者状態テーブル230に記憶される。
【0089】
また、取得部701は、取得したオンライン会議の会議情報を参照して、参加者の参加者種別を特定してもよい。具体的には、例えば、取得部701は、会議情報テーブル220を参照して、オンライン会議に参加中の各参加者の参加者種別を特定する。ここで、参加者種別は、オンライン会議における重要性に応じて参加者を区別するためのものである。
【0090】
参加者種別は、例えば、オンライン会議の主催者、必須参加者および任意参加者のいずれかである。主催者とは、オンライン会議を立ち上げたユーザである。必須参加者とは、オンライン会議に必ず参加すべきユーザである。任意参加者とは、オンライン会議への参加が任意であるユーザである。
【0091】
判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定する。また、判定部702は、特定された参加者種別と、取得された参加者状態情報とに基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定してもよい。
【0092】
参加者の集中度とは、オンライン会議に参加者が集中している度合い(集中度合い)である。具体的には、例えば、判定部702は、参加者状態テーブル230内の参加者状態情報と、各参加者の参加者種別とに基づいて、参加者のスコアを算出する。参加者のスコアは、値(得点)が高いほど、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえる指標である。
【0093】
ここで、画面共有は、自分の画面に表示しているプレゼンテーション用の資料などを、他の参加者の画面にも表示して、発表や説明をする場合に行われることが多い。このため、参加者が画面共有中の場合は、画面共有中でない場合に比べて、オンライン会議に対する集中度合いが高いといえる。
【0094】
そこで、判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、参加者が画面共有中の場合に加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。加点する値(第1値)は、任意に設定可能である。一方で、参加者が画面共有中でないからといって、オンライン会議に対する集中度合いが低いとは言い切れない。このため、判定部702は、画面共有中でない場合には、加点も減点もしないことにしてもよい。
【0095】
また、マイクONは、参加者が自分の意見などを他の参加者に音声で伝える場合に設定することが多い。このため、マイクONの場合は、マイクOFFの場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえる。
【0096】
そこで、判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、マイクONの場合に加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。加点する値(第2値)は、任意に設定可能であり、例えば、第1値より低い値であってもよい。一方で、マイクOFFだからといって、オンライン会議に対する集中度合いが低いとは言い切れない。このため、判定部702は、マイクOFFの場合には、加点も減点もしないことにしてもよい。
【0097】
また、スピーカOFF(ミュート)は、オンライン会議において他の参加者の音声を聞こえないようにする場合に設定される。スピーカOFFの場合、参加者は、オンライン会議に参加しているだけの状態で、他の参加者の発表などを聞いているとはいえない。このため、スピーカOFFの場合は、スピーカONの場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが低いといえる。
【0098】
そこで、判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、スピーカOFF(ミュート)の場合に減点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。減点する値(第3値)は、任意に設定可能であり、例えば、第2値と同程度の値であってもよい。一方で、スピーカONだからといって、オンライン会議に対する集中度合いが高いとは言い切れない。このため、判定部702は、スピーカONの場合には、加点も減点もしないことにしてもよい。
【0099】
また、マイクON比率が高いほど、オンライン会議において参加者が多く発言しているといえる。例えば、直近5分間のマイクON比率が高いと、参加者が現在多く発言しており、現在の議題について中心となって話している可能性が高い。このため、マイクON比率が高いほど、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえる。
【0100】
そこで、判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、マイクON比率が閾値α(第1閾値)以上の場合に加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。閾値αは、任意に設定可能であり、例えば、0.1(=10%)程度の値が設定される。加点する値(第4値)は、任意に設定可能であり、例えば、マイクON比率が高いほど大きくなる値であってもよい。
【0101】
また、判定部702は、マイクON比率が閾値β(第2閾値)以下の場合に減点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。閾値βは、閾値αより小さい値であり、任意に設定可能である。例えば、閾値βは、0(=0%)に設定される。減点する値(第5値)は、任意に設定可能であり、例えば、マイクON比率が低いほど大きくなる値であってもよい。
【0102】
また、会議アプリのウィンドウサイズが大きいほど、会議アプリのウィンドウに表示されている資料などを参加者がよく見ているといえる。このため、会議アプリのウィンドウサイズが大きいほど、オンライン会議に対する集中度合いが高いといえる。一方、会議アプリのウィンドウが最小化されていると、オンライン会議の資料などを参加者が見ていないことになる。このため、会議アプリのウィンドウが最小化されているときは、オンライン会議に対する集中度合いが低いといえる。
【0103】
そこで、判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、会議アプリのウィンドウサイズが閾値γ(第3閾値)以上の場合に加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。閾値γは、任意に設定可能であり、例えば、「800(=横幅のピクセル数)*600(=縦幅のピクセル数)」程度のサイズに設定される。加点する値(第6値)は、任意に設定可能であり、例えば、ウィンドウサイズが大きいほど大きくなる値であってもよい。
【0104】
また、判定部702は、会議アプリのウィンドウが最小化されている場合に減点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。減点する値(第7値)は、任意に設定可能であり、例えば、第3値と同程度の値であってもよい。
【0105】
また、参加者が主催者の場合、必須参加者や任意参加者に比べて、オンライン会議における参加者としての重要性が高く、オンライン会議に集中している可能性が高い。また、参加者が必須参加者の場合、任意参加者に比べて、オンライン会議における参加者としての重要性が高く、オンライン会議に集中している可能性が高い。
【0106】
そこで、判定部702は、特定された参加者の参加者種別に基づいて、参加者が主催者の場合に所定の値(第8値)を加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。また、判定部702は、特定された参加者の参加者種別に基づいて、参加者が必須参加者の場合に所定の値より小さい値(第9値)を加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。加点する値(第8値、第9値)は、任意に設定可能である。
【0107】
また、カメラをONにすることは、参加者が自分の姿や顔の表情などを他の参加者に見せてもよい場合に設定することが多い。このため、カメラをONにしている場合は、カメラをOFFにしている場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえる。
【0108】
そこで、判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、カメラをONにしている場合に加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。加点する値(第10値)は、任意に設定可能である。一方で、カメラがOFFだからといって、オンライン会議に対する集中度合いが低いとは言い切れない。このため、判定部702は、カメラをOFFにしている場合には、加点も減点もしないことにしてもよい。
【0109】
また、参加者が画面制御権を有しているときは、オンライン会議の状況に合わせて画面操作を行うことになる。このため、画面制御権を有している場合は、画面制御権を有していない場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえる。
【0110】
そこで、判定部702は、取得された参加者状態情報に基づいて、画面制御権を有している場合に加点することにより、参加者のスコアを算出してもよい。加点する値(第11値)は、任意に設定可能であり、例えば、第1値と同程度の値であってもよい。一方で、画面制御権を有していないからといって、オンライン会議に対する集中度合いが低いとは言い切れない。このため、判定部702は、画面制御権を有していない場合には、加点も減点もしないことにしてもよい。
【0111】
より詳細に説明すると、参加者のスコアは、例えば、後述の図9に示すような加減値ルール900に従って算出される。参加者のスコアの算出例については、図9および図10を用いて後述する。
【0112】
そして、判定部702は、算出したスコアに応じて参加者の集中度を判定してもよい。集中度は、例えば、「高」、「中」および「低」の指標によって表される。集中度「高」は、3つの指標のうち、オンライン会議に対する集中度合いが最も高いことを示す。集中度「中」は、オンライン会議に対する集中度合いが、集中度「高」に比べて低く、集中度「低」に比べて高いことを示す。集中度「低」は、3つの指標のうち、オンライン会議に対する集中度合いが最も低いことを示す。
【0113】
より詳細に説明すると、例えば、判定部702は、予め決められた判定ルールに従って、算出したスコアが5以上の場合に、集中度「高」と判定する。また、判定部702は、算出したスコアが2以上4以下の場合に、集中度「中」と判定する。判定部702は、算出したスコアが1以上の場合に、集中度「低」と判定する。
【0114】
なお、参加者の集中度は、集中度合いが高いほど値が大きくなる数値によって表してもよい。例えば、判定部702は、算出したスコアそのもの、あるいは、算出したスコアに定数を掛けた値を、参加者の集中度として判定してもよい。
【0115】
判定された参加者の集中度は、例えば、後述の図10に示すような集中度判定テーブル1000に記憶される。参加者の集中度の判定例については、図10を用いて後述する。
【0116】
出力部703は、判定された集中度を参加者と対応付けて出力する。出力部703の出力形式としては、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置への記憶、通信I/F305による他のコンピュータへの送信、不図示のディスプレイへの表示、不図示のプリンタへの印刷出力などがある。
【0117】
具体的には、例えば、出力部703は、図10に示すような集中度判定テーブル1000を参照して、判定された集中度を参加者のステータス情報に設定してもよい。参加者のステータス情報は、参加者の現在の状態を表す情報であり、例えば、オンライン会議に参加していない非参加者からアクセス可能な情報である。
【0118】
参加者のステータス情報は、例えば、図2に示した会議システムサーバ203により管理される。この場合、出力部703は、会議システムサーバ203にアクセスして、判定された集中度を参加者のステータス情報に設定する。ただし、参加者のステータス情報は、情報処理サーバ201において管理されてもよい。
【0119】
また、出力部703は、判定された集中度を参加者と対応付けて出力する際に、参加者状態情報が取得された日時を合わせて出力してもよい。この参加者状態情報は、参加者の集中度の判定に用いられたものである。参加者状態情報が取得された日時は、例えば、クライアント端末Ciから参加者状態情報が取得された日時(タイムスタンプ)である。
【0120】
これにより、出力部703は、判定された集中度が、どの時点における参加者の集中度であるかを判断可能にすることができる。
【0121】
また、情報処理サーバ201は、オンライン会議に対する参加者の集中度を要求する集中度確認要求を受け付けてもよい。そして、情報処理サーバ201は、集中度判定テーブル1000を参照して、オンライン会議に対する参加者の集中度を集中度確認要求の要求元に出力してもよい。
【0122】
集中度確認要求は、例えば、クライアント端末Ciのユーザ(非参加者)からオンライン会議の参加者に対して、チャットメッセージを送信したり、電話をかけたりする際に送信される。具体的には、例えば、クライアント端末Ciは、ユーザ(非参加者)からオンライン会議の参加者宛にチャットメッセージを送信する際に、情報処理サーバ201に集中度確認要求を送信する。集中度確認要求には、例えば、チャットメッセージの送信先のユーザの名称等が含まれる。
【0123】
出力部703は、クライアント端末Ciから集中度確認要求を受け付けると、集中度判定テーブル1000を参照して、集中度確認要求から特定されるユーザ(参加者)の集中度を特定する。そして、出力部703は、特定したユーザ(参加者)の集中度をクライアント端末Ciに送信する。
【0124】
これにより、クライアント端末Ciのユーザ(非参加者)は、オンライン会議の参加者に対してチャットメッセージを送信するにあたり、ユーザ(参加者)がオンライン会議に集中しているかどうかを確認することができる。例えば、ユーザ(非参加者)は、ユーザ(参加者)の集中度が「高」の場合は、このタイミングではチャットメッセージを送信しないほうがよいと判断することができる。
【0125】
なお、情報処理サーバ201は、集中度確認要求の要求元が、確認対象の参加者と同じオンライン会議に参加中の他の参加者の場合、要求された確認対象の参加者の集中度を要求元に出力しない制御を行ってもよい。これにより、情報処理サーバ201は、同じオンライン会議に参加中の参加者同士では集中度を確認できないようにすることができる。同じオンライン会議に参加中の他の参加者は、例えば、会議情報から判断できる。
【0126】
(マイクON比率の算出例)
つぎに、図8を用いて、マイクON比率の算出例について説明する。マイクON比率は、例えば、クライアント端末Ciにおいて算出される。
【0127】
図8は、マイクON比率の算出例を示す説明図である。図8において、クライアント端末Ciにおいて、10秒ごとに記録されたマイク状態が示されている。図8中、OFFは、マイクがOFF状態であることを示す。また、ONは、マイクがON状態であることを示す。
【0128】
ここで、マイクON比率を、最長で直近5分間(10秒間隔で30回分)のマイクをONにしている時間の割合とする。図8の例では、オンライン会議が開始されて、80秒しか経過していないため、8回分の情報(マイク状態)しかない。この場合、クライアント端末Ciは、8回分の情報(マイク状態)から、マイクON比率を算出する。
【0129】
具体的には、例えば、クライアント端末Ciは、8回分の情報(マイク状態)を参照して、マイクがON状態となっている回数を特定する。ここでは、マイクがON状態となっている回数「4」が特定される。そして、クライアント端末Ciは、特定した回数「4」を全回数「8」で割ることにより、マイクON比率「0.5(=4÷8)」を算出する。
【0130】
なお、ここでは8回分の情報(マイク状態)からマイクON比率を算出することにしたが、これに限らない。例えば、クライアント端末Ciは、直近5分間の0回分の情報が記録されるまで、マイクON比率を算出しないようにしてもよい。これにより、クライアント端末Ciは、十分な情報が得られてからマイクON比率を算出することができ、集中度の判断指標としての精度を高めることができる。
【0131】
また、マイクON比率は、例えば、情報処理サーバ201において算出されてもよい。具体的には、例えば、情報処理サーバ201は、クライアント端末Ciから10秒間隔で取得される参加者状態情報のマイク状態を参照して、参加者のマイクON比率を算出することができる。
【0132】
(参加者の集中度の判定例)
つぎに、参加者の集中度の判定例について説明する。まず、図9を用いて、参加者のスコアの算出に用いられる加減値ルール900について説明する。
【0133】
図9は、加減値ルール900の具体例を示す説明図である。図9において、加減値ルール900は、参加者のスコアを算出する際に、各項目の状態(参加者の状態)に応じて加減される値(加減値)を示す。項目「参加者種別」は、主催者の場合に3点加点され、必須参加者の場合に2点加点され、任意参加者の場合に1点加点される。
【0134】
項目「ステータス」は、画面共有中の場合に3点加点され、マイクONの場合に2点加点される。項目「マイクON比率」は、0.3以上の場合に2点加点され、0.1以上の場合に1点加点され、0の場合に1点減点される。項目「スピーカ状態」は、ミュート(スピーカOFF)の場合に2点減点される。項目「会議アプリウィンドウ状態」は、最大化の場合に2点加点され、800*600以上の場合に1点加点され、最小化の場合に2点減点される。
【0135】
つぎに、図10を用いて、参加者のスコアの算出例について説明する。ここでは、オンライン会議M1の各参加者(社員a,b,d,e,d)について説明する。
【0136】
図10は、集中度判定テーブル1000の記憶内容の一例を示す説明図である。図10において、集中度判定テーブル1000は、オンライン会議M1の各参加者(社員a,b,d,e,d)の集中度を判定する際に用いられる。集中度判定テーブル1000には、各参加者の参加者種別および参加者状態情報に基づいて、各項目(参加者種別、ステータス、マイクON比率、スピーカ状態、会議アプリウィンドウ状態)の情報が設定されている。
【0137】
まず、参加者「社員a」のスコアを算出する場合について説明する。参加者「社員a」の項目「参加者種別」は、主催者である。このため、判定部702は、図9に示した加減値ルール900を参照して、参加者「社員a」のスコアに3点加点する。
【0138】
また、参加者「社員a」の項目「ステータス」は、画面共有中である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員a」のスコアに3点加点する。なお、ここでは、画面共有中の場合は、マイクONであってもスコアへの加点(2点)は行わない。ただし、判定部702は、画面共有中で、かつ、マイクONの場合に、参加者「社員a」のスコアに5点(3点+2点)加点することにしてもよい。
【0139】
また、参加者「社員a」の項目「マイクON比率」は、0.1である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員a」のスコアに1点加点する。また、参加者「社員a」の項目「スピーカ状態」は、ONである。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員a」のスコアへの加点、減点は行わない。
【0140】
また、参加者「社員a」の項目「会議アプリウィンドウ状態」は、最大化である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員a」のスコアに2点加点する。この結果、参加者「社員a」のスコアは、「+9」となる。
【0141】
つぎに、参加者「社員d」のスコアを算出する場合について説明する。参加者「社員d」の項目「参加者種別」は、任意参加者である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員d」のスコアに1点加点する。また、参加者「社員d」の項目「ステータス」は、マイクONである。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員d」のスコアに2点加点する。
【0142】
また、参加者「社員d」の項目「マイクON比率」は、0である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員d」のスコアから1点減点する。また、参加者「社員d」の項目「スピーカ状態」は、ミュートである。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員d」のスコアから2点減点する。
【0143】
また、参加者「社員d」の項目「会議アプリウィンドウ状態」は、最小化である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員d」のスコアから2点減点する。この結果、参加者「社員d」のスコアは、「-2」となる。
【0144】
つぎに、参加者「社員e」のスコアを算出する場合について説明する。参加者「社員e」の項目「参加者種別」は、必須参加者である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員e」のスコアに2点加点する。また、参加者「社員e」の項目「ステータス」は、マイクOFFである。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員e」のスコアへの加点、減点は行わない。
【0145】
また、参加者「社員e」の項目「マイクON比率」は、0.1である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員e」のスコアに1点加点する。また、参加者「社員e」の項目「スピーカ状態」は、ONである。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員e」のスコアへの加点、減点は行わない。
【0146】
また、参加者「社員e」の項目「会議アプリウィンドウ状態」は、800*600である。このため、判定部702は、加減値ルール900を参照して、参加者「社員e」のスコアに1点加点する。この結果、参加者「社員e」のスコアは、「+4」となる。
【0147】
同様に、参加者「社員b」についてもスコアを算出すると、参加者「社員b」のスコアは、「+7」となる。また、参加者「社員f」についてもスコアを算出すると、参加者「社員f」のスコアは、「+2」となる。
【0148】
つぎに、各参加者(社員a,b,d,e,d)のスコアに応じて、各参加者(社員a,b,d,e,d)の集中度を判定する場合について説明する。ここでは、スコアが5以上の場合に集中度「高」とし、スコアが2以上4以下の場合に集中度「中」とし、スコアが1以上の場合に集中度「低」とする。
【0149】
この場合、判定部702は、参加者「社員a」のスコア「+9」から、参加者「社員a」の集中度を「高」と判定する。また、判定部702は、参加者「社員b」のスコア「+7」から、参加者「社員b」の集中度を「高」と判定する。また、判定部702は、参加者「社員d」のスコア「-2」から、参加者「社員d」の集中度を「低」と判定する。また、判定部702は、参加者「社員e」のスコア「+4」から、参加者「社員e」の集中度を「中」と判定する。また、判定部702は、参加者「社員f」のスコア「+2」から、参加者「社員f」の集中度を「中」と判定する。
【0150】
このように、情報処理サーバ201によれば、オンライン会議M1の各参加者(社員a,b,d,e,d)の複数の項目(参加者種別、ステータス、マイクON比率、スピーカ状態、会議アプリウィンドウ状態)の状態を総合的に評価して、各参加者(社員a,b,d,e,d)の集中度を判定することができる。
【0151】
(情報処理システム200の動作例)
つぎに、図11図13を用いて、情報処理システム200の動作例について説明する。まず、図11および図12を用いて、情報処理サーバ201が各種情報(会議情報、参加者状態情報)を収集する場合の動作例について説明する。
【0152】
図11は、情報処理システム200の動作例を示す説明図(その1)である。図11において、情報処理サーバ201は、予定管理サーバ202にアクセスして、予定管理サーバ202から会議情報を取得する。そして、情報処理サーバ201は、取得した会議情報を会議情報テーブル220に格納する。また、情報処理サーバ201は、取得した会議情報を参照して、各参加者の参加者種別(主催者、必須参加者、任意参加者)を特定する。予定管理サーバ202からの会議情報の取得は、例えば、1分ごとに行われる。
【0153】
ここでは、会議情報500-1(図5参照)に示されるオンライン会議M1が行われている場合を想定する。
【0154】
図11において、クライアント端末C1は、オンライン会議M1の参加者「社員a」が使用する端末装置である。クライアント端末C2は、オンライン会議M1の参加者「社員b」が使用する端末装置である。クライアント端末C3は、オンライン会議M1に参加していない非参加者「社員c」が使用する端末装置である。
【0155】
各クライアント端末C1~C3には、会議アプリ#1~#3およびクライアントプログラム#1~#3がインストールされている。会議アプリ#1~#3は、オンライン会議を行うためのアプリケーションである。クライアントプログラム#1~#3は、参加者状態情報を取得するためのアプリケーションである。
【0156】
図12は、情報処理システム200の動作例を示す説明図(その2)である。図12において、クライアント端末C1は、クライアントプログラム#1により、オンライン会議M1中の10秒ごとに参加者状態情報を取得する。また、クライアント端末C2は、クライアントプログラム#2により、オンライン会議M1中の10秒ごとに参加者状態情報を取得する。
【0157】
参加者状態情報のうち、会議アプリステータスは、各会議アプリ#1,#2から取得される。会議アプリステータスは、図6中のステータスに対応し、画面共有中であるか否か、および、マイク状態を示す。参加者状態情報のうち、マイクON比率は、各クライアントプログラム#1,#2により算出される。参加者状態情報のうち、スピーカ状態および会議アプリウィンドウ状態は、クライアント端末C1,C2の各OS(不図示)から取得される。
【0158】
そして、クライアント端末C1は、クライアントプログラム#1により、取得した参加者状態情報を情報処理サーバ201に送信する。また、クライアント端末C2は、クライアントプログラム#2により、取得した参加者状態情報を情報処理サーバ201に送信する。情報処理サーバ201は、各クライアント端末C1,C2から参加者状態情報を受信すると、受信した参加者状態情報を参加者状態テーブル230に格納する。
【0159】
つぎに、図13を用いて、情報処理サーバ201が参加者の集中度を判定する場合の動作例について説明する。
【0160】
図13は、情報処理システム200の動作例を示す説明図(その3)である。図13において、情報処理サーバ201は、参加者状態テーブル230および参加者種別を参照して、オンライン会議M1に対する各参加者(社員a,b)の集中度を判定する。そして、情報処理サーバ201は、会議システムサーバ203にアクセスして、判定した各参加者(社員a,b)の集中度を、各参加者(社員a,b)のステータス情報に設定する。
【0161】
これにより、オンライン会議M1に参加していない非参加者「社員c」は、会議システムサーバ203にアクセスして、各参加者(社員a,b)のステータス情報を閲覧することで、各参加者(社員a,b)の集中度を確認することができる。
【0162】
(ステータス情報の表示例)
つぎに、図14Aおよび図14Bを用いて、ユーザのステータス情報の表示例について説明する。ここでは、オンライン会議M1に参加中の社員aのステータス情報を、オンライン会議M1に参加していない社員cのクライアント端末C3に表示する場合を想定する。また、社員cは、クライアント端末C3の会議アプリ#3(例えば、図11参照)のチャット機能などを利用して、社員aにチャットメッセージを送ろうとしているとする。
【0163】
図14Aは、ステータス情報の一例を示す説明図(その1)である。図14Aにおいて、ステータス情報1400は、オンライン会議M1に参加中の参加者「社員a」のステータス情報である。ステータス情報1400には、参加者「社員a」の氏名「Taro Fuji/富士 太郎」と状態「会議中」とが示されている。
【0164】
また、ステータス情報1400は、ユーザ画像1401および集中度情報1402を含む。ユーザ画像1401は、参加者「社員a」の顔画像である。集中度情報1402は、参加者「社員a」の現在の集中度「高」を示す。
【0165】
図14Aに示すステータス情報1400によれば、オンライン会議M1に参加していない社員cは、社員aが会議中であり、現在の集中度が「高」であることを把握することができる。このため、社員cは、このタイミングで社員aにチャットメッセージを送ると、オンライン会議M1の妨げになる可能性が高いため、別のタイミングにしたほうがよいと判断することができる。
【0166】
図14Bは、ステータス情報の一例を示す説明図(その2)である。図14Bにおいて、ステータス情報1400は、オンライン会議M1に参加中の参加者「社員a」のステータス情報である。図14Bでは、集中度情報1402は、参加者「社員a」の現在の集中度「低」を示す。
【0167】
図14Bに示すステータス情報1400によれば、オンライン会議M1に参加していない社員cは、社員aが会議中であり、現在の集中度が「低」であることを把握することができる。このため、社員cは、このタイミングで社員aにチャットメッセージを送っても、オンライン会議M1の妨げになる可能性が低いと判断することができる。
【0168】
(情報処理サーバ201の各種処理手順)
つぎに、情報処理サーバ201の各種処理手順について説明する。まず、図15を用いて、情報処理サーバ201の集中度判定処理手順について説明する。
【0169】
図15は、情報処理サーバ201の集中度判定処理手順の一例を示すフローチャートである。図15のフローチャートにおいて、まず、情報処理サーバ201は、予定管理サーバ202から、現在開催中のオンライン会議の会議情報を取得する(ステップS1501)。そして、情報処理サーバ201は、取得した会議情報を会議情報テーブル220に格納する(ステップS1502)。
【0170】
つぎに、情報処理サーバ201は、会議情報テーブル220から選択されていない未選択の会議情報を選択する(ステップS1503)。そして、情報処理サーバ201は、選択した会議情報を参照して、オンライン会議の参加者および参加者の参加者種別を特定する(ステップS1504)。
【0171】
つぎに、情報処理サーバ201は、参加者状態テーブル230から、特定した参加者の参加者状態情報を取得する(ステップS1505)。なお、参加者状態テーブル230内の参加者状態情報は、例えば、各参加者のクライアント端末Ciから収集される。参加者状態情報を収集する処理手順については、図16を用いて後述する。
【0172】
そして、情報処理サーバ201は、特定した参加者のうち選択されていない未選択の参加者を選択する(ステップS1506)。つぎに、情報処理サーバ201は、選択した参加者の参加者種別と参加者状態情報とに基づいて、選択した参加者の集中度を判定する(ステップS1507)。
【0173】
そして、情報処理サーバ201は、会議システムサーバ203にアクセスして、選択した参加者のステータス情報に、判定した集中度を設定する(ステップS1508)。つぎに、情報処理サーバ201は、特定した参加者のうち選択されていない未選択の参加者がいるか否かを判断する(ステップS1509)。
【0174】
ここで、未選択の参加者がいる場合(ステップS1509:Yes)、情報処理サーバ201は、ステップS1506に戻る。一方、未選択の参加者がいない場合(ステップS1509:No)、情報処理サーバ201は、会議情報テーブル220から選択されていない未選択の会議情報があるか否かを判断する(ステップS1510)。
【0175】
ここで、未選択の会議情報がある場合(ステップS1510:Yes)、情報処理サーバ201は、ステップS1503に戻る。一方、未選択の会議情報がない場合(ステップS1510:No)、情報処理サーバ201は、一定時間待機して(ステップS1511)、ステップS1501に戻る。この際、情報処理サーバ201は、例えば、会議情報テーブル220を初期化する。一定時間は、任意に設定可能であり、例えば、1分程度の時間に設定される。
【0176】
これにより、情報処理サーバ201は、現在開催中のオンライン会議の各参加者の集中度を一定時間(例えば、1分)ごとに判定して、各参加者のステータス情報に集中度を設定することができる。
【0177】
つぎに、図16を用いて、情報処理サーバ201の情報収集処理手順について説明する。
【0178】
図16は、情報処理サーバ201の情報収集処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートにおいて、まず、情報処理サーバ201は、オンライン会議に参加中の参加者のクライアント端末Ciから参加者状態情報を受信したか否かを判断する(ステップS1601)。
【0179】
ここで、情報処理サーバ201は、クライアント端末Ciから参加者状態情報を受信するのを待つ(ステップS1601:No)。そして、情報処理サーバ201は、クライアント端末Ciから参加者状態情報を受信した場合(ステップS1601:Yes)、受信した参加者状態情報を参加者状態テーブル230に格納して(ステップS1602)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0180】
これにより、情報処理サーバ201は、オンライン会議に参加中の各参加者の参加者状態情報を、各参加者のクライアント端末Ciから収集することができる。
【0181】
(クライアント端末Ciの情報送信処理手順)
つぎに、図17を用いて、クライアント端末Ciの情報送信処理手順について説明する。クライアント端末Ciの情報送信処理は、例えば、図11に示したようなクライアントプログラム#1~#3により実行される。
【0182】
図17は、クライアント端末Ciの情報送信処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、クライアント端末Ciは、自端末の会議アプリ(例えば、図11に示した会議アプリ#1~#3)の状態を取得する(ステップS1701)。そして、クライアント端末Ciは、取得した会議アプリの状態を参照して、会議中であるか否かを判断する(ステップS1702)。
【0183】
ここで、会議中ではない場合(ステップS1702:No)、クライアント端末Ciは、一定時間待機して(ステップS1703)、ステップS1701に戻る。一定時間は、任意に設定可能であり、例えば、10秒程度の時間に設定される。
【0184】
一方、会議中の場合(ステップS1702:Yes)、クライアント端末Ciは、会議アプリからステータスを取得する(ステップS1704)。ステータスは、例えば、画面共有中であるか否か、および、マイク状態を示す会議アプリステータスである。
【0185】
つぎに、クライアント端末Ciは、自端末のOSからスピーカ状態および会議アプリウィンドウ状態を取得する(ステップS1705)。そして、クライアント端末Ciは、過去(最長で直近5分間)のマイク状態を参照して、マイクON比率を算出する(ステップS1706)。
【0186】
つぎに、クライアント端末Ciは、取得したステータス、スピーカ状態、会議アプリウィンドウ状態、および、算出したマイクON比率を含む参加者状態情報を情報処理サーバ201に送信する(ステップS1707)。参加者状態情報には、例えば、会議ID、参加者名が含まれる。会議ID、参加者名(クライアント端末Ciのユーザ名)は、例えば、会議アプリから取得される。
【0187】
そして、クライアント端末Ciは、一定時間待機して(ステップS1708)、ステップS1701に戻る。一定時間は、任意に設定可能であり、例えば、10秒程度の時間に設定される。
【0188】
これにより、クライアント端末Ciは、オンライン会議に参加中の参加者(自ユーザ)の参加者状態情報を、一定時間(例えば、10秒分)ごとに情報処理サーバ201にアップロードすることができる。
【0189】
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理サーバ201によれば、オンライン会議に参加中の参加者について、画面共有中か否か、マイクONか否か、および、スピーカONか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得することができる。そして、情報処理サーバ201によれば、取得した参加者状態情報に基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定し、判定した集中度を参加者と対応付けて出力することができる。
【0190】
これにより、情報処理サーバ201は、オンライン会議に対する参加者の集中度合いを判断可能にすることができる。また、情報処理サーバ201は、参加者が画面共有中の場合は、画面共有中でない場合に比べて、オンライン会議に対する集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。また、情報処理サーバ201は、マイクONの場合は、マイクOFFの場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。また、情報処理サーバ201は、スピーカOFFの場合は、スピーカONの場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが低いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0191】
また、情報処理サーバ201によれば、マイクON比率をさらに表す参加者状態情報を取得し、取得した参加者状態情報に基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定することができる。
【0192】
これにより、情報処理サーバ201は、マイクON比率が高いほど、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0193】
また、情報処理サーバ201によれば、会議アプリのウィンドウ状態(例えば、ウィンドウサイズ)をさらに表す参加者状態情報を取得し、取得した参加者状態情報に基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定することができる。
【0194】
これにより、情報処理サーバ201は、会議アプリのウィンドウサイズが大きいほど、オンライン会議に対する集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。また、情報処理サーバ201は、会議アプリのウィンドウが最小化されているときは、オンライン会議に対する集中度合いが低いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0195】
また、情報処理サーバ201によれば、オンライン会議の会議情報を参照して、参加者がオンライン会議の主催者、必須参加者および任意参加者のいずれの参加者種別であるかを特定することができる。そして、情報処理サーバ201によれば、特定した参加者種別と参加者状態情報とに基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定することができる。
【0196】
これにより、情報処理サーバ201は、参加者が主催者の場合、必須参加者や任意参加者に比べて参加者としての重要性が高く、オンライン会議に集中している可能性が高いことを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。また、情報処理サーバ201は、参加者が必須参加者の場合、任意参加者に比べて参加者としての重要性が高く、オンライン会議に集中している可能性が高いことを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0197】
また、情報処理サーバ201によれば、オンライン会議においてカメラをONにしているか否かをさらに表す参加者状態情報を取得し、取得した参加者状態情報に基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定することができる。
【0198】
これにより、情報処理サーバ201は、カメラをONにしている場合は、カメラをOFFにしている場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0199】
また、情報処理サーバ201によれば、オンライン会議において参加者が画面制御権を有しているか否かをさらに表す参加者状態情報を取得し、取得した参加者状態情報に基づいて、オンライン会議に対する参加者の集中度を判定することができる。
【0200】
これにより、情報処理サーバ201は、画面制御権を有している場合は、画面制御権を有していない場合に比べて、オンライン会議に対する参加者の集中度合いが高いといえることを利用して集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0201】
また、情報処理サーバ201によれば、オンライン会議に参加していない非参加者からアクセス可能な参加者のステータス情報に、判定した集中度を設定することができる。
【0202】
これにより、情報処理サーバ201は、ユーザの現在の状態を他者が確認する際に、オンライン会議中であれば、そのオンライン会議に対するユーザの集中度を把握できるようにすることができる。
【0203】
また、情報処理サーバ201によれば、オンライン会議中の一定時間ごとに、クライアント端末Ciから参加者の参加者状態情報を取得することができる。
【0204】
これにより、情報処理サーバ201は、オンライン会議中の一定時間(例えば、1分)ごとに、参加者の集中度を更新することができる。
【0205】
また、情報処理サーバ201によれば、参加者状態情報に基づいて、画面共有中の場合に加点し、マイクONの場合に加点し、スピーカOFFの場合に減点することにより、参加者のスコアを算出することができる。そして、情報処理サーバ201によれば、算出したスコアに応じて参加者の集中度を判定することができる。
【0206】
これにより、情報処理サーバ201は、画面共有中かどうか、マイク状態およびスピーカ状態を総合的に評価して、参加者の集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0207】
また、情報処理サーバ201によれば、さらに、マイクON比率が閾値α(第1閾値)以上の場合に加点し、マイクON比率が閾値β(第2閾値)以下の場合に減点することにより、参加者のスコアを算出することができる。
【0208】
これにより、情報処理サーバ201は、画面共有中かどうか、マイク状態、スピーカ状態およびマイクON比率を総合的に評価して、参加者の集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0209】
また、情報処理サーバ201によれば、さらに、会議アプリのウィンドウサイズが閾値γ(第3閾値)以上の場合に加点し、会議アプリのウィンドウが最小化されている場合に減点することにより、参加者のスコアを算出することができる。
【0210】
これにより、情報処理サーバ201は、画面共有中かどうか、マイク状態、スピーカ状態および会議アプリのウィンドウ状態を総合的に評価して、参加者の集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0211】
また、情報処理サーバ201によれば、特定した参加者種別に基づいて、さらに、参加者が主催者の場合に所定の値を加点し、参加者が前記必須参加者の場合に所定の値より小さい値を加点することにより、参加者のスコアを算出することができる。
【0212】
これにより、情報処理サーバ201は、画面共有中かどうか、マイク状態、スピーカ状態および参加者種別を総合的に評価して、参加者の集中度を判定することができ、判定精度を向上させることができる。
【0213】
これらのことから、情報処理サーバ201によれば、オンライン会議に参加していない第三者(非参加者)が、オンライン会議に参加中の参加者の集中度を参照して、参加者と連絡をとるタイミングを判断可能にすることができる。例えば、第三者(非参加者)は、参加者の集中度が高いときは、このタイミングでチャットメッセージを送ると、オンライン会議の妨げになる可能性が高いため、別のタイミングにしたほうがよいと判断することができる。このため、参加者は、オンライン会議に集中しているときに、非参加者から連絡がくることが少なくなり、邪魔されることが少なくなる。一方、参加者の集中度が低いときは、第三者(非参加者)は、このタイミングでチャットメッセージを送っても、オンライン会議の妨げになる可能性が低いと判断することができる。このため、参加者は、オンライン会議中の余裕のあるタイミングで非参加者からの連絡を受けることができる。
【0214】
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0215】
また、本実施の形態で説明した情報処理装置101(情報処理サーバ201)は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0216】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0217】
(付記1)電子会議に参加中の参加者について、前記参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、前記電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、前記電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得し、
取得した前記参加者状態情報に基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定し、
判定した前記集中度合いを前記参加者と対応付けて出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【0218】
(付記2)前記参加者状態情報は、前記電子会議中の所定期間のうち、前記参加者が前記マイクをONにしている時間の割合をさらに表す、ことを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
【0219】
(付記3)前記参加者状態情報は、前記参加者の画面における前記電子会議を行うためのアプリケーションのウィンドウの状態をさらに表す、ことを特徴とする付記1または2に記載の情報処理プログラム。
【0220】
(付記4)前記電子会議の会議情報を参照して、前記参加者が前記電子会議の主催者、必須参加者および任意参加者のいずれの参加者種別であるかを特定する、
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記判定する処理は、
特定した前記参加者種別と前記参加者状態情報とに基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定する、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0221】
(付記5)前記参加者状態情報は、前記電子会議においてカメラをONにしているか否かをさらに表す、ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0222】
(付記6)前記参加者状態情報は、前記電子会議において前記参加者が画面制御権を有しているか否かをさらに表す、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0223】
(付記7)前記出力する処理は、
前記電子会議に参加していない非参加者からアクセス可能な前記参加者のステータス情報に、判定した前記集中度合いを設定する、
ことを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0224】
(付記8)前記取得する処理は、
前記電子会議中の一定時間ごとに、前記参加者が使用する端末装置から前記参加者状態情報を取得する、ことを特徴とする付記1~7のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0225】
(付記9)前記判定する処理は、
前記参加者状態情報に基づいて、前記画面を他の参加者と共有中の場合に加点し、前記マイクをONにしている場合に加点し、前記スピーカをOFFにしている場合に減点することにより、前記参加者のスコアを算出し、
算出した前記スコアに応じて前記参加者の集中度合いを判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
【0226】
(付記10)前記判定する処理は、
前記参加者状態情報に基づいて、前記画面を他の参加者と共有中の場合に加点し、前記マイクをONにしている場合に加点し、前記スピーカをOFFにしている場合に減点し、前記割合が第1閾値以上の場合に加点し、前記割合が前記第1閾値より小さい第2閾値以下の場合に減点することにより、前記参加者のスコアを算出し、
算出した前記スコアに応じて前記参加者の集中度合いを判定する、
ことを特徴とする付記2に記載の情報処理プログラム。
【0227】
(付記11)前記判定する処理は、
前記参加者状態情報に基づいて、前記画面を他の参加者と共有中の場合に加点し、前記マイクをONにしている場合に加点し、前記スピーカをOFFにしている場合に減点し、前記ウィンドウのサイズが第3閾値以上の場合に加点し、前記ウィンドウが最小化されている場合に減点することにより、前記参加者のスコアを算出し、
算出した前記スコアに応じて前記参加者の集中度合いを判定する、
ことを特徴とする付記3に記載の情報処理プログラム。
【0228】
(付記12)前記判定する処理は、
前記参加者種別と前記参加者状態情報とに基づいて、前記画面を他の参加者と共有中の場合に加点し、前記マイクをONにしている場合に加点し、前記スピーカをOFFにしている場合に減点し、前記参加者が前記主催者の場合に所定の値を加点し、前記参加者が前記必須参加者の場合に前記所定の値より小さい値を加点することにより、前記参加者のスコアを算出し、
算出した前記スコアに応じて前記参加者の集中度合いを判定する、
ことを特徴とする付記4に記載の情報処理プログラム。
【0229】
(付記13)電子会議に参加中の参加者について、前記参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、前記電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、前記電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得し、
取得した前記参加者状態情報に基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定し、
判定した前記集中度合いを前記参加者と対応付けて出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【0230】
(付記14)電子会議に参加中の参加者について、前記参加者の画面を他の参加者と共有中か否か、前記電子会議においてマイクをONにしているか否か、および、前記電子会議においてスピーカをONにしているか否かの少なくともいずれかを表す参加者状態情報を取得し、
取得した前記参加者状態情報に基づいて、前記電子会議に対する前記参加者の集中度合いを判定し、
判定した前記集中度合いを前記参加者と対応付けて出力する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0231】
101 情報処理装置
110 参加者状態情報
120,1400 ステータス情報
200 情報処理システム
201 情報処理サーバ
202 予定管理サーバ
203 会議システムサーバ
210 ネットワーク
220 会議情報テーブル
230 参加者状態テーブル
300,400 バス
301,401 CPU
302,402 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305,403 通信I/F
306 可搬型記録媒体I/F
307 可搬型記録媒体
404 カメラ
405 ディスプレイ
406 入力装置
407 スピーカ
408 マイクロフォン
700 制御部
701 取得部
702 判定部
703 出力部
900 加減値ルール
1000 集中度判定テーブル
1401 ユーザ画像
1402 集中度情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17