▶ 中西 博の特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153521
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】身体牽引装置
(51)【国際特許分類】
A61F 5/042 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
A61F5/042 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023076937
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】592037561
【氏名又は名称】中西 博
(72)【発明者】
【氏名】中西 博
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA03
4C098BB02
4C098BB11
4C098BC21
4C098BC42
4C098BD02
4C098DD25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】化学合成樹脂の強度と復元力を利用する、一例として空のペットボトルをカット加工し、身体を牽引する装置となるもので、人それぞれにあわせ牽引力及び牽引方向を調節できることを課題とした身体牽引装置を提供する。
【解決手段】強度と復元力のある素材を利用し、身体部位、首、背、足などの自重でのせた、上受台(1)が柱(2)を牽引方向に折り曲げて牽引するものとなる。柱(2)に、倒れ位置線(4)や補強板をホッチキスなどで固定し牽引幅と牽引方向を調節でき、復元力も補強できるものとなる。上記を支える下台(3)を固定するビスをビス穴で固着し安定させ、下台(3)には、切り込み線で真っすぐ、又は左右方向への牽引を選べるものとなる。これらの手段で使用者に適した牽引力を自由に変更できる身体牽引装置となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人体の関節痛など、不調を牽引して改善する身体牽引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許出願平11-029529(特開2000-225136)、実開平07-027521などが従来から知られている。
【先行技術】
【0003】
先願の多くは構造が複雑で高価であり、一般的に使用しにくかった。
更に先行装置は身体を強度に引き過ぎる物もあり、その結果医学界では人体牽引療法が効果有る無しの賛否両論あり其々医者の掲載記事を見ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は人体を弱い牽引が関節痛などの改善に有効であるとする意見を支持し発明した物で、簡単な構造で牽引力を調節できることを課題とした。
【課題を解決する為の手段】
【0005】
本体は化学合成樹脂など、強度と復元力のある素材の特性を利用し製作する。
本発明は装置上部の、上受台(1)に乗せた身体部位、首、背、足などの自重で復元力のある、柱(2)が牽引する方向へ折れ曲がり移動し身体牽引装置となる。
上受台(1)と、柱(2)これを支える、下台(3)を不動固定して目的を達成する手段となる。
【発明の効果】
【0006】
請求項1項の本発明は弱い牽引力で関節痛などを改善する為、使用する人それぞれの、首、背、足などの自重量で牽引力を発生させ調節可能なものとなる。
上記目的を得るため、柱(2)の両辺に折れ曲がる位置を任意に設定する。
柱(2)の両辺に左か右、又は左右へ単数又は複数の、倒れ位置線(4)を任意で切り込み、折れ曲がりやすくすることにより牽引する方向と牽引力幅を調節できる効果をつくる。
請求項2項は、柱(2)の強度を増す、補強板(5)を単数又は複数を接着剤かホッチキス(6)などで、柱(2)に固着し復元強度を新品状態に復元する。
倒れ位置線(4)を新に設けることにより傾き方向と牽引幅が変更可能となる効果をつくり、症状に適した牽引が可能となる。。
請求項3は身体牽引装置の下部に複数の、切り込み線(8)を設け折り、長さで傾き方向を作り、下位置の固定で任意の傾き方向を変更可能とした効果をつくる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
全体の素材は化学合成樹脂など強度と復元力のある素材の特性を利用し、身体の部位、首、背、足などを受ける大きさにつくり、保持しやすい曲線や湾曲部でなる形態に布やウレタンなどを配し、使いやすいものとする。
上受台(1)と、柱(2)と、固定した、下台(3)からなる形状とする。
柱(2)に、倒れ位置線(4)を左か右又は左右に単数又は複数を設け折れ曲がる位置を変更でき傾き、方向と牽引力幅が調節可能となる形態とする。
請求項2項は柱の強度を増す、補強板(5)を単数又は複数を接着剤固定か又はホッチキス(6)で固着する。
過使用で復元力が低下した時上記、補強板(5)、で新品の状態に復元でき、倒れ位置線(4)を新に設け切り込み、症状に適した傾き方向と幅が変更可能な形態となる。
請求項3項は身体牽引装置の、下台(3)の下部に複数の長さを変えた、切り込み線(8)を設け切り込み、下位置での方向固定を変更可能とした形態となる。
【実施例0009】
使用するにあたり身体は上向きに寝て、足を牽引する場合は、上受台(1)に足の踵を乗せると牽引する方向に、柱(2)が折れ曲がり牽引する。
実施例としては空になったペットボトルをカット加工し、下台(3)をビス固着か、ホッチキス(6)止めか接着剤固着しても完成できる。
柱(2)の強度復元は、カットした不要なペットボトル片を、補強板(5)とし固着する。
折れ曲がる位置を、倒れ位置線(4)で切り込み、症状に適した任意の牽引幅を得られる物となる。
ペットボトルの波型底をきり落として複数の長さを変えた、切り込み線(8)を切り込みビス固定して下位置での牽引方向を変更が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0010】
身体の関節疾病の症状改善に、牽引療法を単純な構造と、安価な材料で簡単に製作でき、弱い牽引力は安全性をも兼ね備えた物となり、使用する人に恩恵をもたらす物となる。
【符号の説明】
【0011】
1・・・上受台 2・・・柱 3・・・下台 4・・・倒れ位置線 5・・・補強板 6・・・ホッチキス 7・・・押さえ片 (8)・・・切り込み線 9・・・ビス穴
【手続補正書】
【提出日】2023-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体の各部位を保持する上受け台と、前記上受け台を支持する弾性板と、前記弾性板の下端を支持する下固定台と、前記弾性板を前記弾性板の厚み方向に倒れさせる倒し手段と、前記弾性板が倒れてはいけない方向への弾性板の倒れを阻止する倒れ阻止手段を備え、前記弾性板が持つ強度と弾力を前記弾性板が倒れた時に発生する反復復元力を身体牽引に利用することを特徴とする身体牽引装置。
【請求項2】
前記倒し手段は、前記弾性板の断面係数を小さくする切り込み又は穴又は括れである請求項1に記載の身体牽引装置。
【請求項3】
前記倒し手段は、前記弾性板に水平又は左右に傾けて設けられている請求項1に記載の身体牽引装置。
【請求項4】
前記弾性板の強度を可変とする強度可変手段を備えた請求項1に記載の身体牽引装置。
【請求項5】
前記弾性板の倒れ角度を可変とする倒れ角度可変手段を備えた請求項1に記載の身体牽引装置。
【請求項6】
前記下固定台は回転可能となっている請求項1に記載の身体牽引装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体牽引装置に関するものであり、更に詳しくは、人体の腰痛や骨の歪みなどを牽引して矯正し、改善する身体牽引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、人体の腰痛や骨の歪みなどを牽引して矯正する身体牽引装置は、種々提案されているが、構造が複雑であるとともに大型であるため、病院などでしか使用できず、家庭などで手軽に使用できないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-225136号公報
【特許文献2】実開平07-027521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、家庭などでも手軽に使用できる身体牽引装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の身体牽引装置は、使用者の身体の各部位を保持する上受け台と、前記上受け台を支持する弾性板と、前記弾性板の下端を支持する下固定台と、前記弾性板を前記弾性板の厚み方向に倒れさせる倒し手段と、前記弾性板が倒れてはいけない方向への弾性板の倒れを阻止する倒れ阻止手段を備え、前記弾性板が持つ強度と弾力を前記弾性板が倒れた時に発生する反復復元力を身体牽引に利用することを特徴とする。
又、本発明の身体牽引装置は、前記倒し手段は、前記弾性板の断面係数を小さくする切り込み又は穴又は括れであるのが望ましい。
又、本発明の身体牽引装置は、前記倒し手段は、前記弾性板に水平又は左右に傾けて設けられているのが望ましい。
又、本発明の身体牽引装置は、前記弾性板の強度を可変とする強度可変手段を備えているのが望ましい。
又、本発明の身体牽引装置は、前記弾性板の倒れ角度を可変とする倒れ角度可変手段を備えているのが望ましい。
又、本発明の身体牽引装置は、前記下固定台は回転可能となっているのが望ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る身体牽引装置は、使用者の身体の各部位を保持する上受け台と、前記上受け台を支持する弾性板と、前記弾性板の下端を支持する下固定台と、前記弾性板を前記弾性板の厚み方向に倒れさせる倒し手段と、前記弾性板が倒れてはいけない方向への弾性板の倒れを阻止する倒れ阻止手段を備え、前記弾性板が持つ強度と弾力を前記弾性板が倒れた時に発生する反復復元力を身体牽引に利用することを特徴とするものであるから、弾性板の持つ強度と弾力性を反復復元力として利用し、牽引できるものであり、小型にすることが可能であるので、家庭においても使用が可能となり、何時でも手軽に使用できるという効果があり、更に、前記弾性板が倒れてはいけない方向への弾性板の倒れを阻止する倒れ阻止手段を備えているものは、前記弾性板を同一方向に倒れさせることが可能となり、最も効果のある身体牽引装置にすることができるという効果がある。
又請求項2のように、前記倒し手段は、前記弾性板の断面係数を小さくする切り込み又は穴又は括れであるものは、倒し手段を設けた位置で確実に弾性板を倒すことができ、弾性板が倒れた時に発生する反復復元力を身体牽引に利用することができるという効果がある。
又請求項3のように、前記倒し手段は、前記弾性板に水平又は左右に傾けて設けられているものは、反復復元力の角度を自由に設定でき、最も効果のある身体牽引装置にすることができるという効果がある。
又請求項4のように、前記弾性板の強度を可変とする強度可変手段を備えているものは、前記弾性板の強度を最も効果のある強度に変えることが出来、最も効果のある身体牽引装置にすることができるという効果がある。
又請求項5のように、前記弾性板の倒れ角度を可変とする倒れ角度可変手段を備えているものは、前記弾性板の倒れ角度を最も効果のある倒れ角度にすることが出来、最も効果のある身体牽引装置にすることができるという効果がある。
又請求項6のように、前記下固定台は回転可能となっているものは、上受け台に上載した部位を片側又は両側左右へ微回転で振り牽引が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の身体牽引装置の一部を断面した側面図。
【
図2】
図2は、同上の身体牽引装置の保持部を示す平面図。
【
図3】
図3は、同上の身体牽引装置の要部の正面図。
【
図4】
図4は、同上の身体牽引装置の他の実施例における要部の正面図。
【
図5】
図5は、同上の身体牽引装置の他の実施例における要部の正面図。
【
図6】
図6は、同上の身体牽引装置の他の実施例の正面図。
【
図7】
図7は、同上の身体牽引装置の他の実施例の正面図。
【
図9】
図9は、本発明の身体牽引装置の強度可変手段の概略図。
【
図10】
図10は、本発明の身体牽引装置の強度可変手段の他の実施例の概略図。
【
図11】
図11は、本発明の身体牽引装置の倒れ角度可変手段の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、
図1乃至
図11を参照して説明する。
【実施例0010】
身体牽引装置1は、使用者の身体の各部位を保持する上受け台2と、上受け台2を支持する弾性板3と、弾性板3の下端を支持する下固定台4と、弾性板3を弾性板の厚み方向に倒れさせる倒し手段5と、弾性板3が倒れてはいけない方向への弾性板3の倒れを阻止する倒れ阻止手段6を備え、弾性板3が持つ強度と弾力を弾性板3が倒れた時に発生する反復復元力を身体牽引に利用しており、人体に対し弱い牽引が関節痛又は歪み等の改善に有効であると注目し発明したものであり、弾性板3の特性を簡単な構造で牽引力として利用したものである。上受け台2と下固定台4との間には上受け台2と弾性板3とが倒れ込んだ際に上受け台2と弾性板3の少なくとも一部が入り込む空間Kが形成されている。
【0011】
上受け台2は、使用者の改善を必要とする身体の部位である頭、首、背中、腰、脹脛、足首、踵を受けるとともに保持する大きさのクッション材でできた保持部7が設けられている。保持部7は使用者の身体の部位に接触するので接触部はクッション性を有する材料で覆われているか、クッション性を有する材料でできているのが望ましいものである。
保持部7が取付けられる取付部8は、弾性板3と一体的に形成されており、弾性板3にスリット9を形成するとともに90度倒すことで形成されており、内側に倒して形成された第1の取付部8aと,外側に倒して形成された第2の取付部8bとで構成されている。第1の取付部8aと第2の取付部8bとは、保持部7に上載する身体の部位の大きさや重さに応じて形状を設定すれば良いものであり、一例として踵を受ける保持部7の場合は、第1の取付部8aを対となった2個の四角形形状とし、第2の取付部8bを第1の取付部8a間に形成される大きさの1個の四角形形形状のもので形成すれば良いものである。
弾性板3と一体的に取付部8が形成されているものは、弾性板3が持つ強度と弾力を取付部8に供与するとともに、取付部8と弾性板3がスムーズに動いて取付部8からの荷重を弾性板3でスムーズに吸収することが出来、最も効果のある身体牽引装置にすることができるという効果がある。
【0012】
保持部7は、
図2に示すように、面積及び突出量を無段階で変えられるように、弾性板3に対して交差する方向に摺動自在に保持部7となる板材に長穴10を開けたものをねじのような固定具11で取り付けるようにしても構わないものである。
【0013】
弾性板3は、ポリエチレンテレフタレートのような化学合成樹脂板や合成ゴムや金属板で形成されており、上受け台2に上載する使用者の身体の部位により異なるが、踵の場合は、厚みが1ミリメートル、幅が10ミリメートル、長さが20ミリメートルのポリエチレンテレフタレート板を使用することが出来るものである。弾性板3は、厚みが足らない場合は、接合することで所定の強度を得ることができるものであり、接合方法としては接着又は
図12に示すように、両面テープ12を用いることができるものである。弾性板3は、一本又は複数本で構成されていても構わないものであり、着脱することで弾性板3の強度を変えるようにしても構わないものである。実施例にあっては、
図3においてハッチングしている部分が両面テープ12を用いて二枚の弾性板3を重合している箇所であり、両面テープ12が所有する粘性により最適な身体牽引装置1にすることができるという効果がある。
【0014】
下固定台4は、合成樹脂材でできているが、弾性板3と一体的に形成されており、実施例にあっては、ペットボトルを加工して形成しているが、弾性板3と別体に形成されていても構わないものである。下固定台4は、身体牽引装置1を強固に固定する場合は別体の基台13にねじ14により固定すれば良いものである。
【0015】
下固定台4は、回転板15に回動自在に支軸16により軸支されていて回転可能となっていても構わないものであり、下固定台4が回転可能となっているものは、上受け台2に上載した部位を片側又は両側左右へ微回転で振り牽引が可能となり、骨格のズレ、背骨、骨盤、靭帯や筋の矯正及びO脚X脚の症状改善の効果が期待できるものである。
【0016】
倒し手段5は、弾性板3の断面係数を小さくするように
図3に示された切り込み又は
図4に示された穴又は
図5に示された括れにより形成されており、弾性板3の縦片の任意の位置に水平又は左右に傾けて設けられていても構わないものである。切り込みは、
図3に示すように、弾性板3の幅方向の端部にV字状の形成されているものや、弾性板3の全幅にわたって厚み方向に凹部が形成されていても構わないものである。
【0017】
弾性板3には、弾性板3が倒れてはいけない方向への弾性板3の倒れを阻止する倒れ阻止手段6が設けられている。倒れ阻止手段6は、弾性板3の上受け台2の方向に対して直交する方向の断面形状を凹曲面状とすることで凸曲面側には倒れないようにしており、弾性板3と一緒に倒れ阻止手段6も倒れるので倒れ阻止手段6が邪魔になることは無いのである。実施例にあっては、ペットボトルの飲み物収納部の凹曲面状となった内壁の外側に位置する凸曲面状となった外壁を倒れ阻止手段6としている。弾性板3を複数設けた場合は、強度が高い弾性板3が倒れ阻止手段6となるものであり、強度が高い弾性板3側には弾性板3は倒れず、強度が低い弾性板3側には弾性板3は倒れるものである。
【0018】
図6、
図7、
図8は、倒れ阻止手段6の他の実施例を示すものであり、弾性板3と対面する位置に上受け台2と下固定台4を連結する連結部材で倒れ阻止手段6が形成されており、
図6に示すものは、弾性板3、上受け台2、下固定台4と一体的に形成されており、
図7に示すものは、弾性板3、上受け台2、下固定台4と別体に形成されており、
図8に示す様に、弾性板3は倒れ阻止手段6により倒れが阻止されない側のみにしか倒れないようになっている。
【0019】
弾性板3には、弾性板3の強度を可変とする強度可変手段17が設けられていても構わないものである。弾性板3と強度可変手段17に凹状の係合部と凸の係合部とを設け、化学合成樹脂材等で
図9に示す長さや幅や厚さが異なる強度可変手段17を複数枚準備し、各使用者の部位の重量と牽引角度に応じて交換し、凹状の係合部に凸の係合部を挿入係合すれば良いものである。強度可変手段17は、各使用者の部位の重量に応じて最適なものを交換する以外に、
図10に示すように、弾性板3との接合面積を無段階で変えられるように、弾性板3に対して上受け台2の方向に摺動自在に強度可変手段17となる板材に長穴18を開けたものをねじのような固定具19で取り付けるようにしても構わないものである。
【0020】
弾性板3には、弾性板3の倒れ角度を可変とする倒れ角度可変手段20が設けられていても構わないものであり、弾性板3と倒れ角度可変手段20に強度可変手段17と同様の凹凸の係合部を設け、化学合成樹脂材等で弾性板3の断面係数を小さくする切り込み又は穴又は括れにより倒れ角度が異なる倒れ角度可変手段20を複数枚準備し、各使用者の部位の牽引角度に応じて交換すれば良いものである。倒れ角度可変手段20は、各使用者の部位の倒れ角度に応じて最適なものを交換する以外に、
図12に示すように、弾性板3を下固定台4に対し取り付け角度を無段階で変えられるように軸支するとともに、所定の角度で固定するようにすれば良いものであり、一例としてねじ21のボルト部で軸支するとともにねじ21のナット部で固定すれば良い。弾性板3を上受け台2に対しても取り付け角度を無段階で変えられるように軸支するとともに、所定の角度で固定するようにすれば良いものであり、一例としてねじのボルト部で軸支するとともにねじのナット部で固定すれば良いものである。
【0021】
身体牽引装置1は、化学合成樹脂製品の平面体又は容積体に成形したものを加工して製作可能であり、治療部位に合った容器やペットボトルを加工して簡単に製作できるものである。
【0022】
上受け台2には、身体部位を拘束する形状の弾力性を有するゴムやポリウレタンなどで部位の形状に合うようにV形溝やU形溝に変形させて部位に密着するようにし、部位を深く拘束することができるように構成されている。又、部位を簡単に差し入れできるゴムリングや調節可能なベルトを備えて部位を深く拘束することができるようになっており、牽引の効果を高めている。
【0023】
次に、本発明の身体牽引装置1の使用方法について
図13を参照して説明する。使用者が仰向けに寝て改善を要する部位を上受け台2に乗せるのであり、足を牽引する場合は、上受け台2に上載した足の重力と倒し手段5とで弾性板3は折れ曲がり牽引力を発生させ身体牽引をすることができる。牽引の部位を変える場合は、その部位に応じて弾性板3の強度を強度可変手段17により変更したり、倒れ角度を倒れ角度可変手段20により変更すれば良いものであり、事前に最も適した条件を把握し、使用する都度その条件と一致した内容で身体牽引装置1を使用すれば良いものである。
弾性板3が持つ強度と弾力を弾性板3が倒れた時に発生する反復復元力として身体牽引に利用するものであり、使用者の改善を要する部位を持ち上げることで弾性板3により復帰するものである。
化学合成樹脂材などの弾力性素材の特性を利用するもので、身体の部位を乗せ保持する上受け台と、該上受け台を支持する弾性板の柱と、該柱の下部位置で全体を保持する下固定台での構成で、前記上受け台に乗せた部位の加重で、前記柱が牽引する方向へ倒れる手段を備え非加重時には前記柱が持つ反復復元力にて復元し繰り返し牽引を可能にすることを特徴とする身体牽引装置。
前記上受け台、及び柱、及び下固定台の形状が曲線加工版、又は角度加工板、又は溝加工板、又は折り加工板などの化学合成樹脂材での形状保持加工板であり、及びこれ等の組み合わせで全体の強度を保持し、一方にのみ倒れて復元する形状保持力を利用した、前記柱である、請求項1記載の身体牽引装置。
前記上受け台は乗せた部位に合致して保持する形状とし、又は柔軟性素材、又は弾力性素材のV形溝、又はU形溝、又は弾力材リング、又は調節可能なベルトなどを設けて保持する、請求項1記載の、身体牽引装置。
従来より、人体の腰痛や骨の歪みなどを牽引して矯正する身体牽引装置は、種々提案されているが、構造が複雑であるとともに大型であるため、病院などでしか使用できず、家庭などで手軽に使用できないという問題点があった。