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特開2024-153559情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153559
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/00 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
A61B10/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024049127
(22)【出願日】2024-03-26
(31)【優先権主張番号】P 2023067311
(32)【優先日】2023-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520204401
【氏名又は名称】株式会社グロックス
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】蔡 成平
(72)【発明者】
【氏名】伴 清仁
(57)【要約】
【課題】取り扱いが容易で、かつ精度よく血中アルコール濃度を測定できる情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、取得ステップと、処理ステップと、を実行するように構成される。取得ステップでは、被測定者の顔画像を取得する。処理ステップでは、顔画像に含まれる第1特徴量を判定器に入力することで、被測定者の血中アルコール濃度を推定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、取得ステップと、処理ステップと、を実行するように構成され、
前記取得ステップでは、被測定者の顔画像を取得し、
前記処理ステップでは、前記顔画像に含まれる第1特徴量を判定器に入力することで、前記被測定者の血中アルコール濃度を推定する、情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記判定器は、前記第1特徴量を入力とし、前記血中アルコール濃度を出力することが可能なように学習されたアルコール濃度推定モデルを含む、情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1特徴量は、前記顔画像に含まれる血管の輝度である、情報処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
前記顔画像を撮影するように構成された撮影部と、
光を出力するように構成された投光部と、
をさらに備え、
前記取得ステップでは、前記投光部によって前記被測定者の顔に光を照射させつつ、前記撮影部によって撮影された前記顔画像を取得する、情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記処理ステップでは、前記顔画像に含まれる第2特徴量を前記判定器に入力することで、前記被測定者の健康パラメータをさらに推定する、情報処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記健康パラメータには、乳酸値が含まれる、情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
情報処理装置と、ユーザ端末とを備え、
前記情報処理装置は、前記プロセッサを備え、
前記ユーザ端末は、撮影部と、通信部と、出力部とを備え、
前記撮影部は、前記被測定者の前記顔画像を撮影するように構成され、
前記通信部は、撮影された前記顔画像を前記情報処理装置に送信するように構成され、
前記出力部は、推定された前記血中アルコール濃度を表示するように構成される、情報処理システム。
【請求項8】
情報処理方法であって、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【請求項9】
プログラムであって、
コンピュータを、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理システムとして機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、呼気を用いて被験者のアルコール濃度を測定する装置が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-13635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような呼気を利用する測定装置は、取り扱い時における落下、他の物体との衝突等によって破損するおそれがある。また、呼気に含まれるアルコール以外の成分が誤検出される可能性もある。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、取り扱いが容易で、かつ精度よく血中アルコール濃度を測定できる情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、取得ステップと、処理ステップと、を実行するように構成される。取得ステップでは、被測定者の顔画像を取得する。処理ステップでは、顔画像に含まれる第1特徴量を判定器に入力することで、被測定者の血中アルコール濃度を推定する。
【0007】
このような態様によれば、顔画像に含まれる生体に関する特徴量に基づいて、被測定者の血中アルコール濃度を推定できる。そのため、従来の呼気を用いた血中アルコール濃度の測定に比べて、機器の取り扱いが容易となるとともに、精度よく血中アルコール濃度を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1を表す構成図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバ装置10(制御部11)、及びユーザ端末20(制御部21)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】ユーザ端末20に表示される処理結果画面RDの一例を示す図である。
図6】情報処理システム1によって実行される情報処理(血中アルコール濃度の推定処理)の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0014】
<情報処理システム1>
図1は、情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、通信回線2と、サーバ装置10(情報処理装置の一例)と、複数のユーザ端末20とを備える。サーバ装置10と、ユーザ端末20とは、通信回線2を通じて通信可能に構成されている。サーバ装置10及びユーザ端末20との接続は有線でも無線でもよい。
【0015】
情報処理システム1の一実施形態において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。以下、これらの構成要素について説明する。
【0016】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示されるように、サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0017】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能毎に複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0018】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。
【0019】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0020】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0021】
<ユーザ端末20>
図3は、ユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示されるように、ユーザ端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、撮影部26と、投光部27と、通信バス28とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、出力部25、撮影部26及び投光部27は、ユーザ端末20の内部において通信バス28を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。なお、後述するように、ユーザ端末20の通信部23は、撮影部26によって撮影された顔画像をサーバ装置10に送信するように構成される。
【0022】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス28を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、ユーザ端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0023】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、ユーザ端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、ユーザ端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。また、後述するように、出力部25は、サーバ装置10の処理部113によって推定された血中アルコール濃度を少なくとも表示するように構成される。
【0024】
<撮影部26>
撮影部26は、任意の可視画像を撮影するように構成された撮像デバイス(カメラ)である。具体的には、撮影部26は、被測定者の顔画像を撮影するように構成される。撮影部26は、ユーザ端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。
【0025】
<投光部27>
投光部27は、任意の方向に光を出力するように構成された発光デバイスである。投光部27は、ユーザ端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。また、投光部27が被測定者の顔に一定の強度の光を照射できるものであれば、投光部27の光源の種類及び指向性の有無は特に限定されない。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(情報処理システム1が備えるプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0027】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、及びユーザ端末20(制御部21)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0028】
図4Aに示されるように、サーバ装置10(制御部11)は、表示制御部111と、取得部112と、処理部113と、人工知能部120とを備える。図4Bに示されるように、ユーザ端末20(制御部21)は、表示部211と、操作取得部212とを備える。
【0029】
<表示制御部111>
表示制御部111は、種々の情報をユーザ端末20に表示させるように構成される。例えば、表示制御部111は、取得部112が取得した顔画像(撮影部26が撮影した顔画像)、処理部113による処理結果(例えば血中アルコール濃度の推定値)等をユーザ端末20の出力部25に表示させる。
【0030】
<取得部112>
取得部112は、被測定者の顔画像を取得するように構成される。具体的には、取得部112は、ユーザ端末20の通信部23から送信された顔画像を、通信回線2及び通信部13を介して取得する。「被測定者」は、情報処理システム1を用いた血中アルコール濃度等の測定の対象者である。顔画像を撮影するユーザ端末20は、被測定者自身の端末であってもよいし、例えば特定の管理者によって管理される、共有の端末であってもよい。
【0031】
取得部112は、投光部27によって被測定者の顔に光を照射させつつ、撮影部26によって撮影された被測定者の顔画像を取得するとよい。このような態様によれば、顔画像における血管の輝度の大小が明確になる。そのため、血中アルコール濃度の判定精度を高めることができる。具体的には、取得部112は、ユーザ端末20の投光部27によって被測定者の顔に光を照射させ、ユーザ端末20の撮影部26によって被測定者の顔画像を撮影することをユーザ(被測定者)に実行させるための撮影指令をユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20の制御部21は、通信部23を介してサーバ装置10の取得部112から撮影指令を受け取ると、投光部27を発光させるとともに、撮影部26を機能させ、顔画像を撮影可能な状態にする。また、ユーザ端末20の制御部21は、出力部25(ディスプレイ)において、ユーザに対する顔画像の撮影指示を表示させる。
【0032】
取得部112が取得する顔画像は、顔の肌が含まれる画像であればよく、例えば、顔の一部を含む画像であってもよい。また、顔画像は、一定間隔で連続して撮影された複数の静止画であってもよいし、動画であってもよい。
【0033】
<処理部113>
処理部113は、取得部112が取得した顔画像に含まれる第1特徴量を判定器に入力することで、被測定者の血中アルコール濃度を推定するように構成される。「第1特徴量」は、顔画像のデータから抽出される、血中アルコール濃度との関連性を有するパラメータであり、典型的には血管の色に関する情報である。
【0034】
第1特徴量は、顔画像に含まれる血管の輝度であるとよい。このような態様によれば、血中アルコール濃度との相関性が強い、血管の輝度が判定に用いられることで、血中アルコール濃度の判定精度を高めることができる。
【0035】
処理部113は、例えば、顔画像から血管に相当する血管相当領域を抽出し、この血管相当領域の輝度(明るさの値)の代表値を「血管の輝度」として取得する。「輝度の代表値」は、例えば、血管相当領域における輝度の平均値、中央値等である。処理部113は、例えば、画素の色(RGB値)が所定の範囲(顔内の血管の色を示す範囲)である領域を血管相当領域として抽出する。また、処理部113は、顔画像を入力とし、血管相当領域を出力することが可能なように学習された血管抽出モデルを用いて、血管相当領域を抽出してもよい。さらに、処理部113は、顔画像を入力とし、血管の輝度を出力することが可能なように学習された輝度判定モデルを用いて、血管の輝度を取得してもよい。
【0036】
血管抽出モデルは、例えば、教師あり機械学習によって構築される。当該教師あり機械学習では、血管相当領域を示す情報(ラベル)が付された顔画像を教師データとして、機械学習が行われる。学習ステップでは、多数のラベル付きの顔画像を機械学習回路に分析させる。機械学習回路は、多数のラベル付きデータから顔画像における血管領域を推定するためのパラメータを学習し、血管抽出モデルを構築する。機械学習回路は、例えば人工知能部120に設けられる。血管抽出モデルは、追加学習によるアップデートが可能である。
【0037】
血管抽出モデルは、生成AIであってもよい。この場合、処理部113は、顔画像と、「顔画像を入力とし、血管相当領域を示す情報(例えば画像)を出力する指示」を含むプロンプトとを血管抽出モデルに入力し、血管相当領域を示す情報を血管抽出モデルに出力させる。生成AIは、機械学習で得られる学習モデルの一例である。生成AIには、膨大なデータを学習した大規模言語モデル等が含まれる。
【0038】
輝度判定モデルは、例えば、教師あり機械学習によって構築される。当該教師あり機械学習では、血管の輝度(ラベル)が付された顔画像を教師データとして、機械学習が行われる。学習ステップでは、多数のラベル付きの顔画像を機械学習回路に分析させる。機械学習回路は、多数のラベル付きデータから顔画像における血管の輝度を推定するためのパラメータを学習し、輝度判定モデルを構築する。機械学習回路は、例えば人工知能部120に設けられる。輝度判定モデルは、追加学習によるアップデートが可能である。
【0039】
輝度判定モデルは、生成AIであってもよい。この場合、処理部113は、顔画像と、「顔画像を入力とし、血管の輝度を出力する指示」を含むプロンプトとを輝度判定モデルに入力し、血管の輝度を輝度判定モデルに出力させる。
【0040】
顔画像から取得された血管の輝度は、標準化された値であるとよい。すなわち、顔画像の撮影条件(周囲の明るさ、撮影部26の撮影性能、投光部27の光量等)によって、顔画像全体の輝度が変化する。そのため、撮影条件の影響が排除されるように、処理部113は血管の輝度を標準化するとよい。輝度の標準化は、例えば、顔画像全体の輝度の代表値(最小値、最大値、平均値、中央値、偏差等)を用いて、血管の輝度を補正することによって行われる。
【0041】
処理部113が用いる判定器は、第1特徴量と血中アルコール濃度との相関関係に基づいて、入力された第1特徴量に対応する血中アルコール濃度を出力する。具体的には、判定器は、第1特徴量を入力とし、血中アルコール濃度を出力することが可能なように学習されたアルコール濃度推定モデルを含む。このような態様によれば、実測データを用いた機械学習で構築された判定器によって、血中アルコール濃度の判定精度を高めることができる。
【0042】
アルコール濃度推定モデルは、例えば、教師あり機械学習によって構築される。当該教師あり機械学習では、血中アルコール濃度の実測値と紐付けられた(血中アルコール濃度のラベルが付された)第1特徴量(例えば血管の輝度)を教師データとして、機械学習が行われる。学習ステップでは、多数のラベル付きの第1特徴量のデータを機械学習回路に分析させる。機械学習回路は、多数のラベル付きデータから、第1特徴量を複数のラベル(つまり血中アルコール濃度の範囲)に分類するためのパラメータを学習し、アルコール濃度推定モデルを構築する。アルコール濃度推定モデルは、追加学習によるアップデートが可能である。
【0043】
アルコール濃度推定モデルの教師データは、例えば、以下の手順で用意される。まず、複数の被験者に一定量(例えば、0ml、1ml、2ml、3ml、4ml及び5mlの6種類)のアルコールを注射する。次に、一定間隔(例えば10分)ごとに被験者の顔画像の撮影と採血とを行う。各被験者及び各時間における、顔画像に含まれる第1特徴量と、採血に基づいて測定された血中アルコール濃度との組み合わせを教師データとして記録する。
【0044】
また、教師データの取得においては、被験者に一定度数(例えば、5度、15度、及び25度の3種類)のアルコールを含む水を複数の被験者に飲ませた後に、顔画像の撮影と採血とを行ってもよい。さらに、採血以外の手段(例えば、呼気によるアルコール濃度測定装置)を用いて血中アルコール濃度が測定されてもよい。
【0045】
アルコール濃度推定モデルは、生成AIであってもよい。この場合、処理部113は、第1特徴量と、「第1特徴量を入力とし、血中アルコール濃度を出力する指示」を含むプロンプトとをアルコール濃度推定モデルに入力し、血中アルコール濃度をアルコール濃度推定モデルに出力させる。
【0046】
また、アルコール濃度推定モデルは、顔画像から第1特徴量を抽出し、抽出した第1特徴量に基づいて血中アルコール濃度を出力することが可能なように学習されてもよい。すなわち、処理部113は、第1特徴量を含んでいる顔画像をアルコール濃度推定モデル(判定器)に入力し、血中アルコール濃度をアルコール濃度推定モデルに出力させてもよい。
【0047】
判定器は、血中アルコール濃度を推定するための判定式を含んでもよい。当該判定式は、多変量解析等の統計学的手法によって構築された回帰式等である。当該判定式は、例えば、血中アルコール濃度の実測値と第1特徴量(例えば血管の輝度)との組み合わせで構成される多数のデータを統計学的手法によって解析することで得られる。
【0048】
処理部113は、取得部112が取得した顔画像に含まれる第2特徴量を判定器に入力することで、被測定者の健康パラメータをさらに推定してもよい。このような態様によれば、血中アルコール濃度の測定と同時に、被測定者の健康状態を把握することができる。
【0049】
健康パラメータは、血中アルコール濃度以外の、被測定者の健康状態の指標となる数値である。健康パラメータには、例えば、血圧、心拍数(心拍変動量)、血中酸素飽和度、呼吸数、交感神経活動量(交感神経ストレス量、副交感神経活動量、脈拍呼吸指数等)、乳酸値、血糖値、ヘモグロビンレベル等が含まれる。
【0050】
特に、健康パラメータには、乳酸値が含まれるとよい。このような態様によれば、被測定者の筋肉の状態を管理することができる。
【0051】
健康パラメータを推定するための第2特徴量は、第1特徴量と同じ特徴量であってもよいし、第1特徴量とは異なる特徴量であってもよい。例えば、処理部113は、顔画像に含まれる血管の輝度を判定器に入力することで、被測定者の乳酸値(又はそれ以外の健康パラメータ)を推定してもよいし、顔画像に含まれる血管の輝度以外の特徴量を判定器に入力することで、被測定者の乳酸値(又はそれ以外の健康パラメータ)を推定してもよい。
【0052】
処理部113が用いる判定器は、第2特徴量と健康パラメータとの相関関係に基づいて、入力された第2特徴量に対応する健康パラメータの数値を出力する。具体的には、判定器は、第2特徴量を入力とし、健康パラメータ(例えば乳酸値)を出力することが可能なように学習された健康パラメータ推定モデルを含む。
【0053】
健康パラメータ推定モデルは、例えば、教師あり機械学習によって構築される。当該教師あり機械学習では、出力される健康パラメータの実測値と紐付けられた(健康パラメータの数値のラベルが付された)第2特徴量(例えば血管の輝度)を教師データとして、機械学習が行われる。学習ステップでは、多数のラベル付きの第2特徴量のデータを機械学習回路に分析させる。機械学習回路は、多数のラベル付きデータから、第2特徴量を複数のラベル(つまり健康パラメータの数値範囲)に分類するためのパラメータを学習し、健康パラメータ推定モデルを構築する。健康パラメータ推定モデルは、追加学習によるアップデートが可能である。
【0054】
健康パラメータ推定モデルは、生成AIであってもよい。この場合、処理部113は、第2特徴量と、「第2特徴量を入力とし、健康パラメータの数値を出力する指示」を含むプロンプトとを健康パラメータ推定モデルに入力し、健康パラメータの数値を健康パラメータ推定モデルに出力させる。
【0055】
健康パラメータ推定モデルは、顔画像から第2特徴量を抽出し、抽出した第2特徴量に基づいて健康パラメータを出力することが可能なように学習されてもよい。すなわち、処理部113は、第2特徴量を含んでいる顔画像を健康パラメータ推定モデル(判定器)に入力し、健康パラメータの数値を健康パラメータ推定モデルに出力させてもよい。
【0056】
また、判定器は、複数の種類の健康パラメータを出力するように構成されてもよい。例えば、処理部113は、第2特徴量を判定器に入力し、複数の健康パラメータの数値を判定器から出力させてもよい。判定器は、第2特徴量を入力とし、複数の健康パラメータの数値を同時に出力することが可能なように学習された健康パラメータ推定モデルを含んでもよいし、健康パラメータごとに用意された(単一の健康パラメータの数値を出力することが可能なように学習された)複数の健康パラメータ推定モデルを含んでもよい。
【0057】
判定器は、健康パラメータの数値を推定するための判定式を含んでもよい。当該判定式は、多変量解析等の統計学的手法によって構築された回帰式等である。当該判定式は、例えば、健康パラメータの実測値と第2特徴量(例えば血管の輝度)とを組み合わせた多数のデータを統計学的手法によって解析することで得られる。
【0058】
処理部113は、顔画像に基づいて推定された交感神経活動量(ccvTP)と第1参照情報とに基づいて、さらにストレス指数を推測してもよい。第1参照情報は、交感神経活動量とストレス指数との相関関係を含む情報である。第1参照情報は、交感神経活動量とストレス指数との関係を定義したテーブル、判定式等であってもよいし、交感神経活動量とストレス指数との関係を学習した学習モデルであってもよい。
【0059】
さらに、処理部113は、ストレス指数及び心拍変動量と、第2参照情報とに基づいて、さらにストレスレベル(メンタルヘルスレベル)を判定してもよい。第2参照情報は、ストレス指数及び心拍変動量の組み合わせと、ストレスレベルとの相関関係を含む情報である。第2参照情報は、ストレス指数及び心拍変動量の組み合わせと、ストレスレベルとの関係を定義したテーブル、判定式等であってもよいし、ストレス指数及び心拍変動量の組み合わせとストレスレベルとの関係を学習した学習モデルであってもよい。ストレスレベルは、例えば、「低」、「正常」、「軽度」、「高」、及び「極度」の5段階で表示される。
【0060】
処理部113は、取得部112が取得した顔画像と被測定者の生体情報とを組み合わせて、被測定者の血中アルコール濃度及び/又は健康パラメータを推定してもよい。すなわち、処理部113は、顔画像に含まれる特徴量と、生体情報に含まれる特徴量とを判定器に入力することで、血中アルコール濃度及び/又は健康パラメータを推定してもよい。例えば、アルコール濃度推定モデル又は健康パラメータ推定モデルは、顔画像に含まれる特徴量と、生体情報に含まれる特徴量とを入力として、血中アルコール濃度又は健康パラメータを出力するように構成されてもよい。生体情報としては、例えば、接触式又は非接触式の測定デバイスによって取得される、体温、脈拍、心拍等が挙げられる。
【0061】
処理部113が推定した血中アルコール濃度等の数値は、例えば取得部112が取得した(撮影部26が撮影した)顔画像とともに、ユーザ端末20に表示される。具体的には、血中アルコール濃度及び健康パラメータの数値は、サーバ装置10の通信部13によってユーザ端末20に送信される。また、処理部113が推定した血中アルコール濃度等の数値は、サーバ装置10の記憶部12等のクラウドストレージに測定データとして記憶される。
【0062】
<人工知能部120>
人工知能部120は、各機能部から入力を受け付け、指示された出力を返すように構成されている。なお、サーバ装置10が各機能部において使用する人工知能(学習モデル)は、共通のものであってもよいし、機能部毎に個別に用意されたものであってもよい。
【0063】
学習モデルを構築する機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークを利用した深層学習(ディープラーニング)等が挙げられる。
【0064】
人工知能部120に含まれる学習モデルは、元となる学習モデルを用いた知識蒸留により得られた学習モデル(蒸留モデル)であってもよい。知識蒸留では、学習済みモデルを教師モデルとし、教師モデルの出力に対する生徒モデル(蒸留モデル)の出力の損失が小さくなるように、生徒モデルのパラメータを調整することで、生徒モデルの学習が行われる。また、教師データ(学習モデルの入力データと出力データとの組合わせ)の正解ラベルに対する生徒モデルの出力の損失が小さくなるように生徒モデルの学習が行われてもよい。
【0065】
<表示部>
ユーザ端末20の表示部211は、サーバ装置10から送信されてきた画面データ(推定された血中アルコール濃度が含まれる画面データ)が示す画面を出力部25に表示する。このような態様によれば、端末を介して被測定者が自身の測定結果を把握することができる。
【0066】
図5は、ユーザ端末20に表示される処理結果画面RDの一例を示す図である。処理結果画面RDには、血中アルコール濃度等の推定に用いた被測定者の顔画像FIと、処理部113によって推定された各種の推定値とが含まれる。図5の例では、推定値として、心拍数HB、血中酸素飽和度SO、血圧BP(最高血圧及び最低血圧)、乳酸値LA、及び血中アルコール濃度BAとが表示される。
【0067】
<操作取得部>
ユーザ端末20の操作取得部212は、ユーザ端末20を利用するユーザ(被測定者)による操作を受け付ける。
【0068】
3.情報処理方法
本節では、サーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、サーバ装置10の各部が、各ステップとしてコンピュータにより実行される。
【0069】
具体的には、この情報処理方法は、取得ステップと、処理ステップとを備える。取得ステップでは、被測定者の顔画像を取得する。処理ステップでは、顔画像に含まれる第1特徴量を判定器に入力することで、被測定者の血中アルコール濃度を推定する。
【0070】
図6は、情報処理システム1によって実行される情報処理(血中アルコール濃度の推定処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0071】
血中アルコール濃度の推定処理は、ユーザ(被測定者又は管理者)による顔画像の撮影から開始される。ユーザは、ユーザ端末20において、被測定者の顔画像を撮影する(アクティビティA110)。サーバ装置10は、ユーザ端末20にて撮影された顔画像を、通信回線2を介して取得する(アクティビティA120)。続いて、サーバ装置10は、取得した顔画像を判定器に入力して、血中アルコール濃度を推定する(アクティビティA130)。さらに、サーバ装置10は、推定した血中アルコール濃度をユーザ端末20に送信し、出力を指示する(アクティビティA140)。これにより、ユーザ端末20の出力部25において、血中アルコール濃度が表示される(アクティビティA150)。
【0072】
4.作用
本実施形態の作用をまとめると、次の通りとなる。すなわち、顔画像に含まれる生体に関する特徴量に基づいて、被測定者の血中アルコール濃度を推定できる。そのため、従来の呼気を用いた血中アルコール濃度の測定に比べて、機器の取り扱いが容易となるとともに、精度よく血中アルコール濃度を測定することができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0074】
5.その他
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。特に、人工知能部120は、サーバ装置10の外部構成であってもよい。その場合、外部構成である人工知能部120は、サーバ装置10の各機能部から入力を受け付け、指示された出力をサーバ装置10に返すように構成される。
【0075】
本実施形態の態様は、情報処理システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。情報処理方法は、情報処理システム1が実行する各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、情報処理システム1の各ステップを実行させる。
【0076】
情報処理システム1に含まれる装置のうちの少なくとも1つは、日本国外に設置されていてもよい。
【0077】
情報処理システム1は、サーバ装置10とユーザ端末20とが統合されたものであってもよい。つまり、サーバ装置10において、顔画像の撮影処理が行われてもよいし、ユーザ端末20において、血中アルコール濃度の推定処理が行われてもよい。
【0078】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0079】
(1)情報処理システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、取得ステップと、処理ステップと、を実行するように構成され、前記取得ステップでは、被測定者の顔画像を取得し、前記処理ステップでは、前記顔画像に含まれる第1特徴量を判定器に入力することで、前記被測定者の血中アルコール濃度を推定する、情報処理システム。
【0080】
このような態様によれば、顔画像に含まれる生体に関する特徴量に基づいて、被測定者の血中アルコール濃度を推定できる。そのため、従来の呼気を用いた血中アルコール濃度の測定に比べて、機器の取り扱いが容易となるとともに、精度よく血中アルコール濃度を測定することができる。
【0081】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記判定器は、前記第1特徴量を入力とし、前記血中アルコール濃度を出力することが可能なように学習されたアルコール濃度推定モデルを含む、情報処理システム。
【0082】
このような態様によれば、実測データを用いた機械学習で構築された判定器によって、血中アルコール濃度の判定精度を高めることができる。
【0083】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1特徴量は、前記顔画像に含まれる血管の輝度である、情報処理システム。
【0084】
このような態様によれば、血中アルコール濃度との相関性が強い、血管の輝度が判定に用いられることで、血中アルコール濃度の判定精度を高めることができる。
【0085】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記顔画像を撮影するように構成された撮影部と、光を出力するように構成された投光部と、をさらに備え、前記取得ステップでは、前記投光部によって前記被測定者の顔に光を照射させつつ、前記撮影部によって撮影された前記顔画像を取得する、情報処理システム。
【0086】
このような態様によれば、顔画像における血管の輝度の大小が明確になる。そのため、血中アルコール濃度の判定精度を高めることができる。
【0087】
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記処理ステップでは、前記顔画像に含まれる第2特徴量を前記判定器に入力することで、前記被測定者の健康パラメータをさらに推定する、情報処理システム。
【0088】
このような態様によれば、血中アルコール濃度の測定と同時に、被測定者の健康状態を把握することができる。
【0089】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記健康パラメータには、乳酸値が含まれる、情報処理システム。
【0090】
このような態様によれば、被測定者の筋肉の状態を管理することができる。
【0091】
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、情報処理装置と、ユーザ端末とを備え、前記情報処理装置は、前記プロセッサを備え、前記ユーザ端末は、撮影部と、通信部と、出力部とを備え、前記撮影部は、前記被測定者の前記顔画像を撮影するように構成され、前記通信部は、撮影された前記顔画像を前記情報処理装置に送信するように構成され、前記出力部は、推定された前記血中アルコール濃度を表示するように構成される、情報処理システム。
【0092】
このような態様によれば、端末を介して被測定者が自身の測定結果を把握することができる。
【0093】
(8)情報処理方法であって、上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0094】
このような態様によれば、顔画像に含まれる生態情報に基づいて、被測定者の血中アルコール濃度を推定できる。そのため、従来の呼気を用いた血中アルコール濃度の測定に比べて、簡潔かつ精度良く、血中アルコール濃度を測定することができる。
【0095】
(9)プログラムであって、コンピュータを、上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の情報処理システムとして機能させるためのプログラム。
【0096】
このような態様によれば、顔画像に含まれる生態情報に基づいて、被測定者の血中アルコール濃度を推定できる。そのため、従来の呼気を用いた血中アルコール濃度の測定に比べて、簡潔かつ精度良く、血中アルコール濃度を測定することができる。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0097】
1 :情報処理システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :ユーザ端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :撮影部
27 :投光部
28 :通信バス
111 :表示制御部
112 :取得部
113 :処理部
120 :人工知能部
211 :表示部
212 :操作取得部
図1
図2
図3
図4
図5
図6