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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153603
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】電子装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20241022BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20241022BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G09F9/00 346A
G09F9/00 348A
G09F9/30 330
H01L21/60 311S
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024066615
(22)【出願日】2024-04-17
(31)【優先権主張番号】10-2023-0050216
(32)【優先日】2023-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】キム,スジョン
【テーマコード(参考)】
5C094
5F044
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA21
5C094BA23
5C094BA27
5C094DA09
5C094DB03
5C094FA04
5C094FB01
5C094FB12
5C094FB15
5C094HA08
5C094HA10
5C094JA08
5F044KK06
5F044KK13
5F044LL09
5G435AA16
5G435BB04
5G435BB05
5G435EE35
5G435EE37
5G435EE42
5G435HH12
5G435HH14
5G435LL04
5G435LL07
(57)【要約】
【課題】表示パネルと駆動チップの電気的連結特性が向上された電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置は、第1パッドを含む表示パネルと、平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、表示パネルの上に配置される駆動チップと、表示パネルと駆動チップとの間に配置される接着層とを含み、接着層は、表示パネル及び駆動チップとそれぞれ接触する接着樹脂と、接着樹脂内に配置され、表示パネル及び駆動チップとそれぞれ接触して電気的に連結される導電粒子と含み、駆動チップは表示パネルに向かう面に配置される溝を含み、溝の第1方向の長さは導電粒子の直径より小さいか同じであって、表示パネルと駆動チップの電気的連結特性が向上され、接着厚さを減らし得る。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パッドを含む表示パネルと、
第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、
前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、
前記接着層は、
前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触する接着樹脂と、
前記接着樹脂内に配置され、前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触して電気的に連結される導電粒子と、含み、
前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置される溝(groove)を含み、
前記溝の前記第1方向の長さは前記導電粒子の直径より小さいか同じである電子装置。
【請求項2】
前記駆動チップは、
前記第2パッドの一部分を露出させる開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、
前記溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、
前記導電粒子は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結される請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記導電粒子は前記表示パネルの前記第1パッドに接触して電気的に連結される請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記表示パネルと前記駆動チップとの間の最短距離は前記導電粒子の直径より小さいか同じである請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記接着層は異方性導電フィルムである請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記溝の前記第2方向の長さは前記導電粒子の直径より小さいか同じである請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
第1パッドを含む表示パネルと、
第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、
前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、
前記接着層は、
前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触する接着樹脂と、
前記接着樹脂内に配置され、前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触して電気的に連結される導電粒子と、含み、
前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置され、前記第2方向に沿って互いに離隔されて配列される複数の溝を含み、
前記複数の溝の前記第1方向の長さ及び前記第2方向の長さはそれぞれ前記導電粒子の直径より小さいか同じである電子装置。
【請求項8】
前記駆動チップは、
前記第2パッドの一部分を露出させる複数の開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、
前記複数の溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、
前記導電粒子は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結される請求項7に記載の電子装置。
【請求項9】
前記導電粒子は前記表示パネルの前記第1パッドに接触して電気的に連結される請求項7に記載の電子装置。
【請求項10】
前記表示パネルと前記駆動チップとの間の最短距離は前記導電粒子の直径より小さいか同じである請求項7に記載の電子装置。
【請求項11】
前記接着層は異方性導電フィルムである請求項7に記載の電子装置。
【請求項12】
第1パッドを含む表示パネルと、
第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、
前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、
前記第1パッドは、
第1導電パターンと、
前記第1導電パターンの上に配置されて前記表示パネルで前記駆動チップに向かう方向に突出される突出部を定義する絶縁パターンと、
前記絶縁パターンの上に配置される第2導電パターンと、を含み、
前記表示パネルの前記突出部は前記駆動チップと接触して電気的に連結され、
前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置される溝を含み、
前記溝の前記第1方向の長さは前記突出部の上面の前記第1方向の長さより小さいか同じである電子装置。
【請求項13】
前記駆動チップは、
前記第2パッドの一部分を露出させる開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、
前記溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、
前記表示パネルの前記突出部は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結される請求項12に記載の電子装置。
【請求項14】
前記絶縁層の前記開口部の前記第1方向の長さは前記第2パッドの前記第1方向の長さの1/3より小さいか同じである請求項13に記載の電子装置。
【請求項15】
前記接着層は非導電フィルムである請求項13に記載の電子装置。
【請求項16】
前記絶縁パターンは高分子を含む請求項13に記載の電子装置。
【請求項17】
第1パッドを含む表示パネルと、
第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、
前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、
前記第1パッドは、
第1導電パターンと、
前記第1導電パターンの上に配置されて前記表示パネルで前記駆動チップに向かう方向に突出される複数の突出部を定義する絶縁パターンと、
前記絶縁パターンの上に配置される第2導電パターンと、を含み、
前記表示パネルの前記複数の突出部は前記駆動チップと接触して電気的に連結され、
前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置され、前記第2方向に沿って互いに離隔されて配列される複数の溝を含み、
前記複数の溝の前記第1方向の長さは前記複数の突出部の上面の前記第1方向の長さより小さいか同じであり、
前記複数の溝の前記第2方向の長さは前記複数の突出部の上面の前記第2方向の長さより小さいか同じである電子装置。
【請求項18】
前記駆動チップは、
前記第2パッドの一部分を露出させる複数の開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、
前記複数の溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、
前記表示パネルの前記複数の突出部は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結される請求項17に記載の電子装置。
【請求項19】
前記絶縁層の前記複数の開口部の前記第1方向の長さは前記第2パッドの前記第1方向の長さの1/3より小さいか同じである請求項18に記載の電子装置。
【請求項20】
前記接着層は非導電フィルムである請求項17に記載の電子装置。
【請求項21】
前記絶縁パターンは高分子を含む請求項17に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子装置に関し、より詳しくは、互いにボンディングされた表示パネル及び駆動チップを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ、携帯電話、タブレット、ナビゲーション、ゲーム機などのようなマルチメディア電子装置は映像を表示し外部入力を感知する表示モジュールを含み得る。
【0003】
表示モジュールは映像表示に必要な電気的信号を提供する駆動チップと電気的にボンディングされて電気的に連結され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2023/0247874号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、表示パネルと駆動チップの電気的連結特性が向上された電子装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例において、第1パッドを含む表示パネルと、第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、前記接着層は、前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触する接着樹脂と、前記接着樹脂内に配置され、前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触して電気的に連結される導電粒子と、含むが、前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置される溝(groove)を含み、前記溝の前記第1方向の長さは前記導電粒子の直径より小さいか同じである電子装置を提供する。
【0007】
前記駆動チップは、前記第2パッドの一部分を露出させる開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、前記溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、前記導電粒子は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結され得る。
【0008】
前記導電粒子は前記表示パネルの前記第1パッドに接触して電気的に連結され得る。
【0009】
前記表示パネルと前記駆動チップとの間の最短距離は前記導電粒子の直径より小さいか同じであり得る。
【0010】
前記接着層は異方性導電フィルムであり得る。
【0011】
前記溝の前記第2方向の長さは前記導電粒子の前記直径より小さいか同じであり得る。
【0012】
本発明の一実施例において、第1パッドを含む表示パネルと、第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、前記接着層は、前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触する接着樹脂と、前記接着樹脂内に配置され、前記表示パネル及び前記駆動チップとそれぞれ接触して電気的に連結される導電粒子と、含むが、前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置され、前記第2方向に沿って互いに離隔されて配列される複数の溝を含み、前記複数の溝の前記第1方向の長さ及び前記第2方向の長さはそれぞれ前記導電粒子の直径より小さいか同じである電子装置を提供する。
【0013】
前記駆動チップは、前記第2パッドの一部分を露出させる複数の開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、前記複数の溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、前記導電粒子は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結され得る。
【0014】
前記導電粒子は前記表示パネルの前記第1パッドに接触して電気的に連結され得る。
【0015】
前記表示パネルと前記駆動チップとの間の最短距離は前記導電粒子の直径より小さいか同じであり得る。
【0016】
前記接着層は異方性導電フィルムであり得る。
【0017】
本発明の一実施例において、第1パッドを含む表示パネルと、第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、前記第1パッドは、第1導電パターンと、前記第1導電パターンの上に配置されて前記表示パネルで前記駆動チップに向かう方向に突出される突出部を定義する絶縁パターンと、前記絶縁パターンの上に配置される第2導電パターンと、を含み、前記表示パネルの前記突出部は前記駆動チップと接触して電気的に連結され、前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置される溝を含み、前記溝の前記第1方向の長さは前記突出部の上面の前記第1方向の長さより小さいか同じである電子装置を提供する。
【0018】
前記駆動チップは、前記第2パッドの一部分を露出させる開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、前記溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、前記表示パネルの前記突出部は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結され得る。
【0019】
前記絶縁層の前記開口部の前記第1方向の長さは前記第2パッドの前記第1方向の長さの1/3より小さいか同じであり得る。
【0020】
前記接着層は非導電フィルムであり得る。
【0021】
前記絶縁パターンは高分子を含み得る。
【0022】
本発明の一実施例において、第1パッドを含む表示パネルと、第1方向及び前記第1方向に垂直の第2方向によって定義される平面上において前記第1パッドと対応するように配置される第2パッドを含み、前記表示パネルの上に配置される駆動チップと、前記表示パネルと前記駆動チップとの間に配置される接着層と、を含み、前記第1パッドは、第1導電パターンと、前記第1導電パターンの上に配置されて前記表示パネルで前記駆動チップに向かう方向に突出される複数の突出部を定義する絶縁パターンと、前記絶縁パターンの上に配置される第2導電パターンと、を含み、前記表示パネルの前記複数の突出部は前記駆動チップと接触して電気的に連結され、前記駆動チップは前記表示パネルに向かう面に配置され、前記第2方向に沿って互いに離隔されて配列される複数の溝を含み、前記複数の溝の前記第1方向の長さは前記複数の突出部の上面の前記第1方向の長さより小さいか同じであり、前記複数の溝の前記第2方向の長さは前記複数の突出部の上面の前記第2方向の長さより小さいか同じである電子装置を提供する。
【0023】
前記駆動チップは、前記第2パッドの一部分を露出させる複数の開口部を含み、前記第2パッドの下に配置される絶縁層と、前記複数の溝が定義され、前記第2パッドの露出された前記一部分をカバーしながら前記絶縁層の下に配置される導電層と、を更に含み、前記表示パネルの前記複数の突出部は前記駆動チップの前記導電層に接触して電気的に連結され得る。
【0024】
前記絶縁層の前記複数の開口部の前記第1方向の長さは前記第2パッドの前記第1方向の長さの1/3より小さいか同じであり得る。
【0025】
前記接着層は非導電フィルムであり得る。
【0026】
前記絶縁パターンは高分子を含み得る。
【発明の効果】
【0027】
上述によると、本発明による電子装置の駆動チップはバンプを含まず、駆動チップの溝の幅が導電粒子の直径または表示パネルの突出部の上面の幅より小さいか同じである構造を有することで、表示パネル及び駆動チップの電気的連結特性が向上され得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施例による電子装置の斜視図である。
図2】本発明の一実施例による電子装置の分解斜視図である。
図3】本発明の一実施例による表示モジュールの断面図である。
図4】、本発明の一実施例による表示パネルの平面図である。
図5】本発明の一実施例による入力感知ユニットの平面図である。
図6】本発明の一実施例による電子装置の斜視図である。
図7】本発明の一実施例による表示パネルの平面図である。
図8】本発明の一実施例による表示モジュールの断面図である。
図9】本発明の一実施例による表示装置の断面図である。
図10】本発明の一実施例による表示モジュールの断面図である。
図11】本発明の一実施例による電子装置の断面図である。
図12】本発明の一実施例による駆動チップの平面図である。
図13】本発明の一実施例による駆動チップの平面図である。
図14】本発明の一実施例による駆動チップの断面図である。
図15A】本発明の一実施例による駆動チップの断面図である。
図15B】本発明の一実施例による駆動チップの断面図である。
図15C】本発明の一実施例による駆動チップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の一実施例は、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有することができる。以下において、本発明の特定の実施例を図面に例示し、本発明の実施例を詳細に説明する。しかし、これらは、本発明を特定の形態として限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、代替物を含むものある。
【0030】
本明細書等において、単数の表現は文脈上明白に異なることが示されない限り、複数の表現を含む。
【0031】
本明細書等において、「含む」または「有する」などの用語は明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものを示すものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除するものではない。
【0032】
本明細書等において、ある構成要素(または領域、層、部分など)が他の構成要素の「上にある」または「結合される」と言及される場合には、ある構成要素が他の構成要素の上に直接配置・連結・結合され得るか、またはそれらの間に第3の構成要素が配置され得ることを意味する。
【0033】
本明細書等において、「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示される各構成要素の関係性を説明するために使用される。前記の用語は相対的な概念であって、図面に示した方向を基準に説明される。
【0034】
本明細書等において、「~上に配置される」とは、いずれか一つの部材の上部のみならず下部に配置される場合も示す。
【0035】
本明細書等において、「直接配置される」とは、層、膜、領域、板などの部分と他の部分の間に追加される層、膜、領域、板などがないことを意味する場合がある。例えば、「直接配置される」とは、2つの層または2つの部材の間に接着部材などの追加の部材を使用せずに配置することを意味し得る。
【0036】
本明細書等において、「及び/または」は、関連する構成要素が定義する一つ以上の組み合わせを全て含む。
【0037】
本明細書等において、第1、第2などの用語は、様々な構成要素の説明に使用されるが、前記の構成要素は前記の用語によって限定されない。前記の用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用される。例えば、本発明の範囲を逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と称されてよく、第2構成要素は第1構成要素と称されてよい。
【0038】
異なることを意図して定義されない限り、本明細書等で使用された全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるようなものと同じ意味を有する。また、一般的に使用される辞書で定義された用語のような用語は、関連技術の脈絡で有する意味と一致する意味を有すると解釈することが可能であり、ここで明示的に定義されない限り、過度に理想的であるか形式的な意味で解釈してはならない。
【0039】
図面の同一の符号は同じ構成要素を示す。また、図面において、構成要素の厚さ、割合、及び寸法は技術的内容の効果的な説明のために、構成要素の実際の厚さ、実際の割合、及び実際の寸法より誇張されている場合がある。
【0040】
以下、図面を参照して、本発明の一実施例による電子装置について説明する。
【0041】
図1は、本発明の一実施例による電子装置EAの斜視図である。図2は、本発明の一実施例による電子装置EAの分解斜視図である。
【0042】
図1及び図2を参照すると、電子装置EAは電気的信号によって活性化され、映像IMを表示し外部入力TCを感知する装置であり得る。例えば電子装置EAはモニタ、携帯電話、タブレット、ナビゲーション、ゲーム機のような装置を含み得る。しかし、上述した電子装置EAは例示的なものであって、本発明の概念を逸脱しない範囲において、いずれか一つに限定されるものではない。本発明の一実施例においては、電子装置EAは携帯電話を例示的に示している。
【0043】
電子装置EAは平面上において第1方向DR1に延長される短辺を有し、第1方向DR1と交差する第2方向DR2に延長される長辺を有する矩形状であり得る。しかし、これに限らず、電子装置EAは平面上で円形、多角形などの様々な形状を有してもよい。
【0044】
本発明の一実施例において、第3方向DR3は第1方向DR1及び第2方向DRが定義する平面に垂直な方向と定義され得る。電子装置EAを構成する各部材の前面(または上面)と背面(または下面)は第3方向DR3で互いに対向(opposing)し、前面と背面それぞれの法線方向は実質的に第3方向DR3に平行し得る。第3方向DR3に沿って定義される前面と背面との間の離隔距離は部材の厚さに対応し得る。
【0045】
本明細書等において、「平面上において」とは、第3方向DR3から眺めた状態と定義され得る。本明細書等において、「断面上において」とは、第1方向DR1または第3方向DR3から眺めた状態と定義され得る。一方、第1方向乃至第3方向DR1、DR2、DR3が示す方向は、相対的な概念であって、他の方向に変換されてもよい。
【0046】
電子装置EAはリジッド(rigid)であるかフレキシブル(flexible)なものであり得る。「フレキシブル」な構造とは曲げられる構造を意味し、完全に折りたたまれる構造から数ナノメートルレベルに曲げられる構造まで全てを含むものであり得る。例えば、フレキシブルな電子装置EAはカーブド(curved)電子装置、巻き可能な(rollable)電子装置、または折りたたみ可能な(foldable)電子装置を含み得る。
【0047】
電子装置EAは第1方向DR1及び第2方向DR2それぞれに平行する表示面FSを介して映像IMを表示し得る。映像IMは動的な映像はもちろん、静止映像も含み得る。図1では映像IMの一例として時計とアイコンを示している。
【0048】
電子装置EAの表示面FSは平面のみを含んでよく、前記平面の少なくとも一つ以上の側から曲げられる曲線を更に含み得る。表示面FSは電子装置EAの前面(front surface)に対応し、同時にウィンドウWMの前面WMに対応し得る。以下、電子装置EAの表示面FSとウィンドウWMの前面FSは同じ参照符号を使用するものとする。
【0049】
本発明の一実施例による電子装置EAは外部から印加される外部入力TCを感知し得る。外部入力TCは力、圧力、温度、または光のような様々な形の入力を含み得る。本発明の一実施例において、外部入力TCは電子装置EAの前面に印加され、ユーザの手である。但し、これは例示的なものであって、外部入力TCはペンによる接触またはホバリングのように電子装置EAに近接して印加される入力を含んでよい。
【0050】
電子装置EAは前面に定義された表示面FSを介してユーザの入力を感知し、感知された入力信号に反応し得る。しかし、外部入力TCを感知する電子装置EAの領域は電子装置EAの前面に限らず、電子装置EAの設計に応じて変更され得る。例えば、電子装置EAは電子装置EAの側面や背面に印加されるユーザの入力を感知してもよい。
【0051】
電子装置EAは、ウィンドウWMと、表示モジュールDMと、電子モジュールELMと、電源モジュールPSMと、筐体HAUとを含み得る。ウィンドウWMと筐体HAUは結合されて電子装置EAの外観を構成し得る。
【0052】
ウィンドウWMは表示モジュールDMの上に配置され得る。ウィンドウWMは表示モジュールDMの前面ISをカバーし、外部の衝撃及びスクラッチから表示モジュールDMを保護し得る。ウィンドウWMは接着層を介して表示モジュールDMと結合され得る。
【0053】
ウィンドウWMは光学的に透明な絶縁物質を含み得る。例えば、ウィンドウWMはベースフィルムとしてガラスまたは合成樹脂を含み得る。ウィンドウWMは単層または多層構造を有し得る。例えば、多層構造のウィンドウWMは接着剤で結合される合成樹脂フィルムを含んでよく、接着剤で結合されるガラスフィルム及び合成樹脂フィルムを含んでもよい。ウィンドウWMは透明なベースフィルムの上に配置される指紋防止層、位相制御層、ハードコーディング層のような機能層を更に含み得る。
【0054】
ウィンドウWMの前面FSは電子装置EAの前面に対応し得る。ウィンドウWMの前面FSは透過領域TAとベゼル領域BZAとを含み得る。
【0055】
透過領域TAは光学的に透明な領域であり得る。透過領域TAは表示モジュールDMが提供する映像IMを透過させ得る。本発明の一実施例では、透過領域TAは四角形状に示されているが、透過領域TAの形状はこれに限定されず、透過領域TAの形状は様々な形状を有してもよい。
【0056】
ベゼル領域BZAは透過領域TAに比べ光透過率が低い領域であり得る。ベゼル領域BZAは所定のカラーを有する物質がプリントされた領域に対応し得る。ベゼル領域BZAは光の透過を防止し、ベゼル領域BZAに重畳して配置される表示モジュールDMの一構成が外部から視認されることを防止し得る。
【0057】
ベゼル領域BZAは透過領域TAに隣接し得る。透過領域TAの形状は実質的にベゼル領域BZAによって定義され得る。例えば、ベゼル領域BZAは透過領域TAの外側に配置されて透過領域TAを囲み得る。但し、これは例示的な図示であって、ベゼル領域BZAは透過領域TAの一側にのみ隣接してよく、電子装置EAの前面ではなく側面に配置されてもよい。また、ベゼル領域BZAは省略されてもよい。
【0058】
表示モジュールDMはウィンドウWMと筐体HAUとの間に配置され得る。表示モジュールDMは映像IMを表示し、外部入力TCを感知し得る。映像IMは表示モジュールDMの前面ISに表示され得る。表示モジュールDMの前面ISはアクティブ領域AAと周辺領域NAAとを含み得る。
【0059】
アクティブ領域AAは電気的信号によって活性化される領域であり得る。例えば、アクティブ領域AAは映像IMが表示される領域であり、また、外部入力TCが感知される領域であり得る。アクティブ領域AAは透過領域TAの少なくとも一部と重畳し得る。それによって、ユーザは透過領域TAを介して映像IMを視認してよく、外部入力TCを提供し得る。但し、これは例示的なものであって、アクティブ領域AA内で映像IMが表示される領域と外部入力TCが感知される領域は互いに分離されてよく、いずれか一つの実施例に限定されるものでもない。
【0060】
周辺領域NAAはアクティブ領域AAに隣接し得る。例えば、周辺領域NAAはアクティブ領域AAを囲み得る。周辺領域NAAにはアクティブ領域AAを駆動するための駆動回路や駆動配線などが配置され得る。周辺領域NAAはベゼル領域BZAの少なくとも一部に重畳し得て、周辺領域NAAに配置される構成はベゼル領域BZAによって外部から視認されることが防止され得る。
【0061】
表示モジュールDMは表示パネルと入力感知ユニットとを含み得る。表示パネルは映像IMを表示し得て、入力感知ユニットは外部入力TCを感知し得る。それに関する詳細な説明は後述する。
【0062】
表示モジュールDMの一部分は第1方向DR1に延長される曲げ軸を中心に曲げられ得る。つまり、表示モジュールDMの前記一部分はアクティブ領域AAに対応する表示モジュールDMの背面に向かって曲げられ得る。曲げられた表示モジュールDMの一部分にはフレキシブルプリント回路基板FCBが連結され、それによってフレキシブルプリント回路基板FCBは表示モジュールDMと平面上で重畳し得る。
【0063】
フレキシブルプリント回路基板FCBは表示モジュールDMの一側に表示モジュールDMと電気的に連結され得る。フレキシブルプリント回路基板FCBは表示モジュールDMに提供される電気的信号を生成してよく、表示モジュールDMから生成された信号を受信して外部入力TCが感知された位置や強度情報を含む結果の値を演算し得る。
【0064】
電子モジュールELM及び電源モジュールPSMは表示モジュールDMの下に配置され得る。電子モジュールELM及び電源モジュールPSMは別途の回路基板を介して電気的に連結され得る。
【0065】
電源モジュールPSMは電子装置EAの動作に必要な電源を供給し得る。例えば、電源モジュールPSMは通常のバッテリモジュールを含み得る。
【0066】
電子モジュールELMは電子装置EAを動作させる様々な機能性モジュールを含み得る。例えば、電子モジュールELMは、制御モジュール、無線通信モジュール、映像入力モジュール、音響入力モジュール、音響出力モジュール、メモリ、光学モジュール、及び外部インターフェースモジュールなどを含み得る。電子モジュールELMはメイン回路基板を含み得るが、電子モジュールELMの前記モジュールはメイン回路基板に実装されるか、別途の回路基板を介してメイン回路基板に電気的に連結され得る。
【0067】
電子モジュールELMのうち制御モジュールは電子装置EAの全般的な動作を制御し得る。例えば、制御モジュールはユーザの入力に符合するように表示モジュールDMを活性化するか非活性化し得る。制御モジュールは少なくとも一つのマイクロプロセッサを含み得る。電子モジュールELMのうち光学モジュールはカメラモジュール、近接センサ、ユーザの身体の一部(例えば、指紋、虹彩、または顔)を認識する生体認識センサ、または光を出力するランプなどを含み得る。
【0068】
筐体HAUはウィンドウWMと結合して表示モジュールDM、電子モジュールELM、電源モジュールPSM、及びフレキシブルプリント回路基板FCBを収容する内部空間を提供し得る。筐体HAUは相対的に高い剛性を有する物質を含み得る。例えば、筐体HAUは、ガラス、プラスチック、または金属を含んでよく、これらの組み合わせからなる複数個のフレーム及び/またはプレートを含み得る。筐体HAUは外部から加えられる衝撃を吸収し、外部から遺物/水分などが浸透することを防止し、筐体HAUに収納されている電子装置EAの構成を保護し得る。
【0069】
図3は、本発明の一実施例による表示モジュールDMの断面図である。
【0070】
図3を参照すると、表示装置DMは表示パネルDPと入力感知ユニットISPとを含み得る。入力感知ユニットISPは表示パネルDPの上に配置され得る。例えば、入力感知ユニットISPは表示パネルDPの上に直接配置され得る。本発明の一実施例において、「入力感知ユニットISPが表示パネルDPの上に直接配置される」とは、入力感知ユニットISPが表示パネルDPの上に連続工程によって形成され、別途の接着層なしに入力感知ユニットISPと表示パネルDPが結合されることを意味する。つまり、入力感知ユニットISPの構成は表示パネルDPが提供するベース面の上に形成され得る。
【0071】
表示パネルDPは電気的信号によって映像を表示し得る。本発明の一実施例による表示パネルDPは発光型表示パネルであり得るが、表示パネルDPは発光型表示パネルに限定されない。例えば、表示パネルDPは有機発光表示パネル、無機発光表示パネル、または量子ドット(quantum dot)発光表示パネルであってもよい。有機発光表示パネルの発光層は有機発光物質を含んでよく、無機発光表示パネルの発光層は無機発光物質を含み得る。量子ドット発光表示パネルの発光層は、量子ドット及び量子ロッドなどを含み得る。以下、表示パネルDPは有機発光表示パネルとして説明される。
【0072】
表示パネルDPは、第3方向DR3に沿って順番に積層されるベース基板BSと、回路層DP-CLと、表示素子層DP-OLと、封止層ECLとを含み得る。
【0073】
ベース基板BSはリジッド基板であってよく、曲げ(bending)、折りたたみ(folding)、または巻き(rolling)などが可能なフレキシブル基板であり得る。例えば、ベース基板BSはガラス基板、金属基板、または高分子基板などであり得る。ベース基板BSは回路層DP-CLが配置されるベース面を提供し得る。
【0074】
ベース基板BSは無機層、有機層、または複合材料層を含み得る。ベース基板BSは単層または多層構造を有し得る。例えば、多層構造のベース基板BSは合成樹脂層と、合成樹脂層の間に配置される多層または単層の無機層とを含み得る。合成樹脂層は、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリイソプレン、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリアミド系樹脂、またはフェリレン系樹脂などを含み得るが、合成樹脂層の物質はここで示された例に限定されない。
【0075】
回路層DP-CLはベース基板BSの上に配置され得る。回路層DP-CLは少なくとも一つの絶縁層と、半導体パターンと、導電パターンとを含み得る。回路層DP-CLに含まれる絶縁層、半導体パターン、及び導電パターンはトランジスタのような駆動素子、信号ライン、及びパッドを形成し得る。
【0076】
表示素子層DP-OLは回路層DP-CLの上に配置され得る。表示素子層DP-OLはそれぞれが光を発光する発光素子を含み得る。例えば、発光素子は有機発光素子、無機発光素子、マイクロLED、またはナノLEDなどを含み得る。表示素子層DP-OLの発光素子は回路層DP-CLの駆動素子に電気的に連結され、駆動素子が提供する電気的信号によって光を発光し得る。
【0077】
封止層ECLは表示素子層DP-OLの上に配置され、発光素子を密封し得る。封止層ECLは表示素子層DP-OLの光学効率を向上させてよく、表示素子層DP-OLを保護するための少なくとも一つの薄膜を含み得る。例えば、封止層ECLは無機膜及び有機膜のうち少なくとも一つを含み得る。封止層ECLの無機膜は水分/酸素から発光素子を保護し得る。封止層ECLの有機膜はほこり粒子のような異物から発光素子を保護し得る。
【0078】
入力感知ユニットISPは外部入力を感知し、表示パネルDPが外部入力に対応する映像を表示し得るように、外部入力に関する情報を含む入力信号を提供し得る。入力感知ユニットISPは静電容量方式、抵抗膜方式、赤外線方式、音波方式、または圧力方式のような様々な方式で駆動され得るが、入力感知ユニットISPの駆動方式は外部入力を感知し得るものであればよく、上述のいずれか一つに限定されるものではない。本発明の一実施例では入力感知ユニットISPは静電容量方式で駆動される入力感知パネルとして説明される。
【0079】
入力感知ユニットISPは、第3方向DR3に沿って順次に積層されるベース層IL1と、第1感知導電層CL1と、第1感知絶縁層IL2と、第2感知導電層CL2と、第2感知絶縁層IL3とを含み得る。入力感知ユニットISPのベース層IL1は封止層ECLに接触し得る。しかし、本発明の一実施例はこれに限らず、ベース層IL1または第2感知絶縁層IL3のうち少なくとも一つは省略されてもよい。
【0080】
第1感知導電層CL1及び第2感知導電層CL2それぞれは単層または多層構造を有し得る。多層構造の導電層は透明導電層と金属層のうち少なくとも2つ以上を含み得る。多層構造の導電層は互いに異なる金属を含む金属層を含み得る。透明導電層はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)、PEDOT、金属ナノワイヤ、及びグラフェンのうち少なくとも一つを含み得る。金属層はモリブデン、銀、チタン、銅、アルミニウム、及びこれらの合金のうち少なくとも一つを含み得る。例えば、第1感知導電層CL1及び第2感知導電層CL2それぞれは2層構造、例えば、ITO/銅の2層構造を有してよく、ここで示された例に限定されず、チタン/アルミニウム/チタンの3層構造を有してもよい。
【0081】
第1感知導電層CL1及び第2感知導電層CL2それぞれは感知導電パターンを含み得る。第1感知導電層CL1及び第2感知導電層CL2の感知導電パターンは、入力感知ユニットISPを構成する感知電極及びそれに連結される感知ラインを形成し得る。
【0082】
ベース層IL1、第1感知絶縁層IL2、第2感知絶縁層IL3それぞれは無機膜及び有機膜のうち少なくとも一つを含み得る。例えば、無機膜は酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化シリコン、酸窒化シリコン、酸化ジルコニウム、及び酸化ハフニウムのうち少なくとも一つを含み得て、有機膜はアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリイソプレン、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びフェリレン系樹脂のうち少なくともいずれか一つを含み得る。しかし、無機膜及び有機膜の物質は前記例に限らない。本発明の一実施例において、ベース層IL1は無機膜を含み、第1感知絶縁層IL2及び第2感知絶縁層IL3は有機膜を含み得るが、本発明の一実施例はここで示された例に限定されない。
【0083】
図4は、本発明の一実施例による表示パネルDPの断面図である。
【0084】
図4を参照すると、表示パネルDPは、ベース基板BSと、画素PXと、画素PXに電気的に連結される信号ラインSL1~SLm、DL1~DLn、EL1~ELm、CSL1、CSL2、PLと、走査駆動部SDV(scan driver)と、発光駆動部EDV(emission driver)と、駆動チップDDV(data driver)と、表示パッドD-PDとを含み得る。
【0085】
ベース基板BSは表示パネルDPの電気的素子、ラインなどが配置されるベース面を提供し得る。ベース基板BSは第2方向DRで区分される第1ベース領域AA1と、曲げ領域BAと、第2ベース領域AA2とを含み得る。曲げ領域BAは第2方向DR2で第1ベース領域AA1から延長され得る。第2ベース領域AA2は第2方向DR2で曲げ領域BAから延長され得る。よって、第1ベース領域AA1と第2ベース領域AA2は曲げ領域BAを間に挟んで離隔され得る。
【0086】
第1ベース領域AA1は表示領域DAを含み得る。表示領域DAは画素PXの発光素子が配置される領域であり得る。それによって、画素PXは表示領域DAを介して映像IMを表示し得る。表示領域DAは表示モジュールDM(図2を参照)のアクティブ領域AA(図2を参照)に対応し、ウィンドウWM(図2を参照)の透過領域TA(図2を参照)に重畳し得る。
【0087】
表示領域DAを除いた残りの第1ベース領域AA1、曲げ領域BA,及び第2ベース領域AA2は非表示領域NDAと定義され得る。非表示領域NDAは表示領域DAに隣接し、映像IMが表示されない領域であり得る。非表示領域NDAは表示領域DAを囲み得る。非表示領域NDAには画素PXを駆動するための走査駆動部SDV、発光駆動部EDV、駆動チップDDVと信号ラインSL1~SLm、DL1~DLn、EL1~ELm、CSL1、CSL2、PLに電気的に連結される表示パッドD-PDが配置され得る。画素PXに電気的に連結される信号ラインSL1~SLm、DL1~DLn、EL1~ELm、CSL1、CSL2、PLは非表示領域NDAの上に延長されて配置され得る。
【0088】
曲げ領域BAは第1方向DR1に延長される曲げ軸を中心に曲げられる領域であり得る。つまり、曲げ領域BAは第1ベース領域AA1に対応する表示パネルDPの背面に向かって曲げられ得る。曲げ領域BAの一側から延長される第2ベース領域AA2は曲げ領域BAが曲げられることで、第1ベース領域AA1と平面上で重畳し得る。つまり、第2ベース領域AA2は第1ベース領域AA1に対応する表示パネルDPの背面の上に配置され得る。
【0089】
第1方向DR1で曲げ領域BA及び第2領域AA2のそれぞれの幅は、第1領域AA1の幅より小さくてよい。曲げ軸に並んだ方向で曲げ領域BAが第1ベース領域AA1より小さい幅を有することで、曲げ領域BAが容易に曲げられ得る。しかし、ここで示した構成は例示的に示したものであり、第1方向DR1で曲げ領域BA及び第2ベース領域AA2の幅のうち少なくとも一つは第1ベース領域AA1の幅と同じであってよく、第1方向DR1で曲げ領域BA及び第2ベース領域AA2の幅のうち少なくとも一つはいずれか一つに限られるものではない。
【0090】
第2ベース領域AA2は曲げ領域BAが曲げられることで第1ベース領域AA1の下に位置し、平坦に提供される領域であり得る。第2ベース領域AA2は、信号ラインSL1~SLm、DL1~DLn、EL1~ELm、CSL1、CSL2、PLのうち曲げ領域BAを経由して表示パッドD-PDに向かって延長される信号ライン及び駆動チップDDVが配置される領域であり得る。
【0091】
表示パッドD-PDが配置される領域と後述する感知パッドI-PD(図5を参照)が配置される領域はそれぞれ表示パッド領域PD-A及び感知パッド領域IPD-Aに区分され得る。図4では例示的に第1方向DR1で表示パッド領域PD-Aと感知パッド領域IPD-Aが区分されると示している。例えば、感知パッド領域IPD-Aは第1方向DR1で第2ベース領域AA2の両側に隣接して提供され、表示パッド領域PD-Aは中央部に提供され得る。しかし、本発明の一実施例は必ずしもこれに限らず、表示パッド領域PD-A及び感知パッドI-PD(図5を参照)の配置位置は様々に変更されてもよい。
【0092】
フレキシブルプリント回路基板FCB(図2を参照)は表示パッドD-PD及び感知パッドI-PD(図5を参照)が配置される第2ベース領域AA2の上に配置され、表示パッドD-PD及び感知パッドI-PD(図5を参照)に電気的に連結され得る。第2ベース領域AA2の下端に隣接して配置されるフレキシブルプリント回路基板FCB(図2を参照)は、曲げ領域BAが曲げられることで表示パネルDPの背面の上に位置し得る。第2ベース領域AA2及びフレキシブルプリント回路基板FCB(図2を参照)が電子装置EA(図2を参照)の前面上で第1ベース領域AA1の下に位置することで、電子装置EA(図2を参照)のベゼル面積が減少され得る。
【0093】
画素PXそれぞれは、トランジスタ(例えば、スイッチングトランジスタ、駆動トランジスタなど)及び少なくとも一つのキャパシタで構成される画素駆動回路と、画素駆動回路に電気的に連結される発光素子とを含み得る。画素PXは画素PXそれぞれに印加される電気的信号に対応して光を生成し得て、表示領域DAを介して映像を表示し得る。本発明の一実施例によって、画素PXのうち一部は非表示領域NDAに配置されるトランジスタを含み得るが、いずれか一つに限らない。
【0094】
走査駆動部SDV及び発光駆動部EDVは第1ベース領域AA1に対応する非表示領域NDAに配置され得る。駆動チップDDBは第2ベース領域AA2に対応する非表示領域NDAに配置され得る。本発明の一実施例において、駆動チップDDVは表示パネルDPの非表示領域NDA内に実装される集積回路チップの形で提供され得る。しかし、これに限らず、駆動チップDDVはフレキシブルプリント回路基板FCB(図2を参照)の上に実装されてもよい。
【0095】
信号ラインSL1~SLm、DL1~DLn、EL1~ELm、CSL1、CSL2、PLは、走査ラインSL1~SLmと、データラインDL1~DLnと、発光ラインEL1~ELmと、第1及び第2制御ラインCSL1、CSL2と、電源ラインPLとを含み得る。ここで、m及びnは自然数を示す。
【0096】
データラインDL1~DLnは走査ラインSL1~SLm及び発光ラインEL1~ELmと絶縁されながら交差し得る。例えば、走査ラインSL1~SLmは第1方向DR1に延長されて走査駆動部SDVに電気的に連結され得る。データラインDL1~DLnは第2方向DR2に延長されて駆動チップDDVに電気的に連結され得る。発光ラインEL1~ELmは、第1方向DR1に延長されて発光駆動部EDVに電気的に連結され得る。
【0097】
電源ラインPLは、第1方向DR1に延長される部分と第2方向DR2に延長される部分を含み得る。電源ラインPLの第1方向DR1に延長される部分と第2方向DR2に延長される部分は互いに異なる層の上に配置されるか、同じ層の上に一体に配置され得る。電源ラインPLのうち第1方向DR1に延長される部分は、画素PX及び第2方向DR2に延長される部分に電気的に連結され得る。電源ラインPLのうち第2方向DR2に延長される部分は非表示領域NDAに配置され、第1ベース領域AA1から曲げ領域BA及び第2ベース領域AA2を経由して表示パッドD-PDに電気的に連結され得る。電源ラインPLは第1電圧を画素PXに提供し得る。
【0098】
第1制御ラインCSL1は走査駆動部SDVに電気的に連結され、曲げ領域BAを経由して第2ベース領域AA2の下端に向かって延長され得る。第2制御ラインCSL1は発光駆動部EDVに電気的に連結され、曲げ領域BAを経由して第2ベース領域AA2の下端に向かって延長され得る。
【0099】
表示パッドD-PD第2ベース領域AA2の下端に隣接して配置され得る。第2ベース領域AA2の上で表示パッドD-PDは駆動チップDDVよりベース基板BSの下端により隣接して配置され得る。表示パッドD-PDは第1方向DR1に沿って離隔されて配置され得る。電源ラインPL、第1制御ラインCSL1、及び第2制御ラインCSL2はそれぞれ表示D-PDのうち対応する表示パッドD-PDに電気的に連結され得る。データラインDL1~DLnはそれぞれ駆動チップDDVを介して表示パッドD-PDのうち対応する表示パッドD-PDに電気的に連結され得る。
【0100】
表示パッドD-PDは異方性導電接着層を介してフレキシブルプリント回路基板FCB(図2を参照)と電気的に連結され得て、フレキシブルプリント回路基板FCB(図2を参照)から提供される電気的信号は表示パッドD-PDを介して表示パネルDPに伝達され得る。しかし、表示パッドD-PDとフレキシブルプリント回路基板FCB(図2を参照)の連結方式はここで示された例に限定されない。
【0101】
走査駆動部SDVは走査制御信号に応答して走査信号を生成し得る。走査信号は走査ラインSL1~SLmを介して画素PXに印加され得る。駆動チップDDVはデータ制御信号に応答し、映像信号に対応するデータ電圧を生成し得る。データ電圧はデータラインDL1~DLnを介して画素PXに印加され得る。発光駆動部EDVは発光制御信号に応答して発光信号を生成し得る。発光信号は発光ラインEL1~ELmを介して画素PXに印加され得る。
【0102】
画素PXは、走査信号に応答してデータ電圧を提供され得る。画素PXは、発光信号に応答してデータ電圧に対応する輝度の光を発光することで映像を生成し得る。画素PXの発光時間は発光信号によって制御され得る。
【0103】
図5は、本発明の一実施例による入力感知ユニットISPの平面図である。図5では説明の便宜上、上述したベース基板BSの上に配置される入力感知ユニットISPの構成を簡略に示している。
【0104】
本発明の一実施例において、入力感知ユニットISPは相互静電容量方式(mutual-cap type)で駆動され得る。図5を参照すると、入力感知ユニットISPは第1感知電極TEX:TEX1~TEX6と、第2感知電極TEY:TEY1~TEY4と、第1感知ラインTLX1~TLX6と、第2感知ラインTLY1~TLY4と、感知パッドI-PDとを含み得る。しかし、入力感知ユニットISPの駆動方式はここで示された例に限定されず、入力感知ユニットISPは自己容量方式(self-cap type)で駆動されてもよい。
【0105】
第1感知電極TEXそれぞれは第1方向DR1に沿って延長され、第1感知電極TEXは第2方向DR2に沿って配列され得る。図5は6つの第1感知電極TEX1~TEX6を例示的に示している。しかし、入力感知ユニットISPに含まれる第1感知電極TEXの個数はここで示された例に限定されない。一つの第1感知電極TEXは、第1方向DR1に沿って配列される第1感知パターンSP1と、それを連結する第1連結パターンBP1とを含み得る。
【0106】
第2感知電極TEYそれぞれは第2方向DR2に沿って延長され、第2感知電極TEYは第1方向DR1に沿って配列され得る。図5では4つの第2感知電極TEY1~TEY4を例示的に示している。しかし、入力感知ユニットISPに含まれる第2感知電極TEYの個数はここで示された例に限定され。一つの第2感知電極TEYは、第2方向DR2に沿って配置される第2感知パターンSP2と、それを連結する第2連結パターンBP2とを含み得る。
【0107】
第1感知電極TEXと第2感知電極TEYは電気的に絶縁され得る。入力感知ユニットISPは第1感知電極TEXと第2感知電極TEYとの間の静電容量の変化によって外部入力を感知し得る。第1感知電極TEX及び第2感知電極TEYはベース基板BSの表示領域DAに対応する領域に配置され得る。それによって、電子装置EA(図1を参照)は表示領域DAを介して映像を表示すると共に、表示領域DAに加えられる外部入力を感知し得る。
【0108】
第1感知ラインTLX1~TLX6は非表示領域NDAの上に配置され、第1感知電極TEX1~TEX6にそれぞれ電気的に連結され得る。第1感知ラインTLX1~TLX6のうち一部は非表示領域NDAの左側に配置されてよく、残りの一部は非表示領域NDAの右側に配置され得る。例えば、奇数行に配置される第1感知電極TEX1、TEX3、TEX5に連結される第1感知ラインTLX1、TLX3、TLX5は第1感知電極TEX1、TEX3、TEX5の左側にそれぞれ連結され、偶数行に配置される第1感知電極TEX2、TEX4、TEX6に連結される第1感知ラインTLX2、TLX4、TLX6は第1感知電極TEX2、TEX4、TEX6の右側にそれぞれ連結され得る。しかし、第1感知ラインTLX1~TLX6の配置はここで示された例に限定されず、第1感知ラインTLX1~TLX6がいずれも非表示領域NDAの左側に配置されてよく、第1感知ラインTLX1~TLX6がいずれも非表示領域NDAの右側に配置されてもよい。
【0109】
第1感知ラインTLX1~TLX6それぞれは第1ベース領域AA1から曲げ領域BAを経由して第2ベース領域AA2に向かって延長され得る。第1感知ラインTLX1~TLX6それぞれは第2ベース領域AA2の上に配置される感知パッドI-PDに電気的に連結され得る。
【0110】
第2感知ラインTLY1~TLY4は非表示領域NDAの上に配置され、第2感知電極TEY1~TEY4にそれぞれ電気的に連結され得る。第2感知ラインTLY1~TLY4のうち一部は非表示領域NDAの左側に隣接して配置され得て、残りの一部は非表示領域NDAの右側に隣接して配置され得る。例えば、第1方向DR1で第2感知電極TEY1~TEY4のうち左側に配置される第2感知電極TEY1、TEY2に電気的に連結される第2感知ラインTLY1、TLY2は第1ベース領域AA1の左側に隣接して配置され得て、右側に配置される第2感知電極TEY3、TEY4に電気的に連結される第2感知ラインTLY3、TLY4は第1ベース領域AA1の右側に隣接して配置され得る。しかし、第2感知ラインTLY1~TLY4の配置はここで示された例に限定されない。
【0111】
第2感知ラインTLY1~TLY4それぞれは第1ベース領域AA1の下端に隣接した領域から曲げ領域BAを経由して第2ベース領域AA2に向かって延長され得る。第2感知ラインTLY1~TLY4それぞれは第2ベース領域AA2の上に配置される感知パッドI-PDに電気的に連結され得る。
【0112】
感知パッドI-PDのうち一部は第1方向DR1で第2ベース領域AA2の左側に隣接した領域に配置されてよく、残りの一部は第2ベース領域AA2の右側に隣接した領域に配置され得る。しかし、感知パッドI-PDは表示パッド領域PD-Aを間に挟んで離隔される2つの組に区分され得る。しかし、感知パッドI-PDの配置はここで示された例に限定されない。
【0113】
感知パッドI-PDは表示パッドD-PD(図4を参照)と同じ層の上に配置され得る。感知パッドI-PDは第1及び第2感知ラインTLX1~TLX6、TLY1~TLY4とは異なる層の上に配置され、コンタクト孔を介して連結され得る。しかし、ここで示された例に限定されず、感知パッドI-PDは表示パッドD-PD(図4を参照)とは異なる層の上に配置されてもよい。例えば、感知パッドI-PDは第1及び第2感知ラインTLX1~TLX6、TLY1~TLY4と同じ層の上に一体に配置されてもよい。
【0114】
第1及び第2感知ラインTLX1~TLX6、TLY1~TLY4はベース基板BSの非表示領域NDAに対応する領域の上で表示パネルDP(図4を参照)の構成より上部に配置され得る。それによって、第1及び第2感知ラインTLX1~TLX6、TLY1~TLY4は曲げ領域BA及び第2ベース領域AA2の上で表示パネルDP(図4を参照)の構成と重畳し得る。
【0115】
図6は、本発明の一実施例による電子装置EAの斜視図である。図6では第2ベース領域AA2に対応して配置される電子装置EAの一部構成を簡略に示している。
【0116】
第2ベース領域AA2は非表示領域NDA(図4を参照)のうちの一部の領域に対応する。図6に示したように、非表示領域NDAまたは第2ベース領域AA2のうち駆動チップDDVがボンディングされる領域は第1パッド領域PA1と定義され、フレキシブルプリント回路基板FCBがボンディングされる領域は第2パッド領域PA2と定義され得る。
【0117】
駆動チップDDVは第1接着層CF1を介して第1パッド領域PA1にボンディングされ、フレキシブルプリント回路基板FCBは第2接着層CF2を介して第2パッド領域PA2にボンディングされ得る。第1接着層CF1及び第2接着層CF2それぞれは異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film)であり得る。例えば、第1接着層CF1及び第2接着層CF2それぞれは接着樹脂と、接着樹脂に分散されている導電粒子とを含み得る。または、第1接着層CF1及び第2接着層CF2それぞれ非導電フィルム(Non-conductive Film)であり得る。例えば、第1接着層CF1及び第2接着層CF2それぞれは導電粒子を含まない接着樹脂であり得る。第1接着層CF1及び第2接着層CF2に関する詳細な説明は後述する。
【0118】
しかし、ここで示された例に限定されず、本発明の一実施例において、第1接着層CF1及び第2接着層CF2のうちいずれか一つは省略されてもよい。例えば、駆動チップDDV及びフレキシブルプリント回路基板FCBは第1パッド領域PA1と第2パッド領域PA2にそれぞれ超音波ボンディングによってボンディングされてもよい。
【0119】
表示パネルDPは複数のパッドPDを含み得る。複数のパッドPDは、第1信号パッドPD1と、第2信号パッドPD2と、表示パッドD-PDとを含み得る。第1信号パッドPD1、第2信号パッドPD2、及び表示パッドD-PDは信号の伝達経路に配置されるパッドであり得る。
【0120】
第1信号パッドPD1は駆動チップDDVの出力パッドに対応して配置され、駆動チップDDVから信号を受信する入力パッドであり得る。第2信号パッドPD2は駆動チップDDVの入力パッドに対応して配置され、駆動チップDDVに信号を出力する出力パッドであり得る。表示パッドD-PDはフレキシブルプリント回路基板FCBから信号を受信するパネル入力パッドであり得る。
【0121】
第1信号パッドPD1それぞれは信号ラインを介して表示パネルDPの画素PX(図4を参照)に電気的に連結され、画素PX(図4を参照)に信号を送信及び受信し得る。第2信号パッドPD2はそれぞれ表示パッドD-PDのうち対応する表示パッドD-PDに信号配線を介して電気的に連結され、互いに電気的に連結される表示パッドD-PDと第2信号パッドDP2は信号を送信及び受信し得る。
【0122】
第1パッド領域PA1は、第1サブパッド領域PA1-1と第2サブパッド領域PA1-2とを含み得る。第1サブパッド領域PA1-1は第1信号パッドPD1が配置される領域と定義され得る。第2サブパッド領域PA1-2は第2信号パッドPD2が配置される領域と定義され得る。
【0123】
第1信号パッドPD1は第1サブパッド領域PA1-1内で第1方向DR1及び第2方向DR2に沿って配列され得る。第1信号パッドPD1のうち第1方向DR1に沿って配列される第1信号パッドPD1はパッド行と定義され得る。図6では5つのパッド行が第2方向DR2に沿って配列されることを例示的に示している。第1信号パッドPD1の配置は少なくとも2つ以上のパッド行が第2方向DR2に沿って配列されるものであればよく、いずれか一つに限定されるものではない。
【0124】
第2信号パッドPD2は第2サブパッド領域PA1-2内で第1方向DR1に沿って配列され得る。第2信号パッドPD2は一つのパッド行に配置され得る。しかし、第2信号パッドPD2の配置はここで示された例に限定されない。
【0125】
図7は、本発明の一実施例による表示パネルDPの平面図である。図7は第2ベース領域AA2に対応する表示パネルDPの一部分の平面図である。各構成については上述した説明が適用され得る。
【0126】
図7では本発明の一実施例による第1及び第2パッド領域PA1、PA2が拡大されて示されている。第1パッド領域PA1には駆動チップDDV(図6を参照)がボンディングされ、第2パッド領域PA2はフレキシブルプリント回路基板FCB(図6を参照)がボンディングされ得る。
【0127】
図7を参照すると、第1パッド領域PAには第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2が配置され得る。第1信号パッドPD1は第1パッド領域PAの上部に隣接した領域内で5つのパッド行P-1~P-5に配置され得る。前記5つのパッド行P-1~P-5は第1乃至第5入力パッド行P-1~P-5と定義され得る。第2信号パッドPD2は第1パッド領域PAの下部に隣接した領域内で一つのパッド行P-10に配置され得る。前記一つのパッド行P-10は第1出力パッド行P-10と定義され得る。
【0128】
第1信号パッドPD1のうち第1方向DR1で中心に配置される第1中心パッドは基準線VLの上に配置され得る。第1中心パッドは第2方向DR2に沿って延長され得る。第1信号パッドPD1のうち基準線VLの左側及び右側に配置される第1信号パッドPD1は基準線VLを基準に所定の勾配を有するように延長され得る。基準線VLを基準に左側に配置される一部の第1信号パッドPD1は第1斜線方向CDR1に延長され得る。左側に配置される第1信号パッドPD1は基準線VLに対して時計回りに鋭角をなすように延長され得る。基準線VLを基準に右側に配置される一部の第1信号パッドPD1は第2斜線方向CDR2に延長され得る。右側に配置される第1信号パッドPD1は基準線VLに対して反時計回りに鋭角をなすように延長され得る。
【0129】
第2信号パッドPD2のうち第1方向DR1で中心に配置される第2中心パッドは基準線VLの上に配置され得る。第2中心パッドは第2方向DR2に沿って延長され得る。第2信号パッドPD2のうち基準線VLの左側及び右側に配置される第2信号パッドPD2は基準線VLを基準に所定の勾配を有するように延長され得る。基準線VLを基準に左側に配置される一部の第2信号パッドPD2は基準線VLに対して時計回りに鋭角をなすように延長され得て、右側に配置される一部の第2信号パッドPD2は基準線VLに対して反時計回りに鋭角をなすように延長され得る。
【0130】
表示パネルDPはダミーパッドSMPを更に含み得る。ダミーパッドSMPは第1パッド領域PA1内に配置され得る。ダミーパッドSMPそれぞれは電気的に孤立したパッドであり得て、第2ベース領域AA2の端と第1信号パッドPD1との間の領域を補充するために配置され得る。
【0131】
ダミーパッドSMPは第1乃至第5入力パッド行P-1~P-5のうち少なくとも一つの行で最外郭に配置される第1信号パッドPD1より外側に配置され得る。ダミーパッドSMPは第1パッド領域PA1の左側及び右側に隣接して配置され得る。図6では第1乃至第5入力パッド行P-1~P-5のうち第1乃至第4入力パッド行P-1~P-4の外側に配置されるダミーパッドSMPを例示的に示しているが、ダミーパッドSMPの配置はここで示された例に限定されない。
【0132】
ダミーパッドSMPは隣接して配置される第1信号パッドPD1の延長方向と並んだ方向に延長され得る。ダミーパッドSMPのうち一つのパッド行に隣接して配置されるダミーパッドSMPは、前記一つのパッド行の第1信号パッドPD1と第1方向DR1に沿って並んで配置され得る。
【0133】
表示パネルDPはアラインパッドALPを更に含み得る。アラインパッドALPは第1パッド領域PA1に配置され得る。アラインパッドALPは複数で提供され得て、アラインパッドALPはそれぞれ第1パッド領域PA1の左側及び右側の角に隣接して配置され得る。
【0134】
アラインパッドALPは、駆動チップDDV(図6を参照)を表示パネルDPの第1パッド領域PA1の上にボンディングする工程で、駆動チップDDV(図6を参照)と表示パネルDPの第1パッド領域PA1を整列させるための識別表示またはアラインマークであり得る。図7では十字架状のアラインパッドALPを例示的に示しているが、アラインパッドALPの形状は駆動チップDDV(図6を参照)と表示パネルDPを整列させ得るものであればいずれか一つに限らず、円形または多角形状を有してもよい。
【0135】
本発明の一実施例において、ダミーパッドSMPとアラインパッドALPは同じ工程によって形成され得て、ダミーパッドSMPとアラインパッドALPは互いに同じ物質を含み得る。本発明の一実施例において、ダミーパッドSMPとアラインパッドALPのうち少なくともいずれか一つは第1信号パッドPD1と同じ物質を含み得る。ダミーパッドSMPとアラインパッドALPのうち少なくともいずれか一つは第1信号パッドPD1と同じ工程によって形成され得る。
【0136】
表示パネルDPはサブアラインパッドSALPを更に含み得る。サブアラインパッドSALPは第1パッド領域PA1に配置され得る。サブアラインパッドSALPは複数で提供され、一部は第1パッド領域PA1の左側に隣接して配置されてよく、他の一部は第1パッド領域PA1の右側に隣接して配置され得る。
【0137】
サブアラインパッドSALPは、駆動チップDDV(図6を参照)を表示パネルDPの第1パッド領域PA1の上にボンディングする工程で、駆動チップDDV(図6を参照)と表示パネルDPを整列させてよく、駆動チップDDV(図6を参照)と表示パネルDPの整列が適合しているのかを検査するための識別表示またはアラインマークである。図7では四角形状のサブアラインパッドSALPを例示的に示しているが、サブアラインパッドSALPの形状は駆動チップDDV(図6を参照)と表示パネルDPの整列を確認し得るものであればよく、いずれか一つに限定されるものではなく、円形または多角形状を有してもよい。
【0138】
図8は、本発明の一実施例による表示モジュールDM-aの断面図である。図8では、第1ベース領域AA1に配置される画素PX(図4を参照)及び第2ベース領域AA2に配置される第1及び第2信号パッドPD1、PD2の断面を例示的に示している。
【0139】
図8を参照すると、表示モジュールDM-aは、表示パネルDPと、表示パネルDPの上に配置される入力感知ユニットISPとを含み得る。各構成については上述した説明が同じく適用され得る。
【0140】
図8を参照すると、表示パネルDPは、ベース層BSと、回路層DP-CLと、表示素子層DP-OLと、封止層ECLとを含み得る。
【0141】
ベース基板BSは絶縁性を有し、表示モジュールDM-aの構成が配置されるベース面を提供し得る。ベース基板BSは曲げられ得るように軟性を有し得る。上述したように、ベース基板BSは第1ベース領域AA1と、曲げ領域BA(図4を参照)と、第2ベース領域AA2とを含み得るが、ベース領域の曲げ領域BA(図4を参照)は所定の曲率で曲げられ得る。
【0142】
回路層DP-CLは、ベース基板BSの上に配置される絶縁層10~60と、画素PX(図4を参照)のトランジスタTRと、上部電極UEと、連結電極CN1、CN2とを含み得る。絶縁層10~60はベース基板BSの上に厚さ方向に沿って順次に積層される第1乃至第6絶縁層10~60を含み得る。しかし、回路層DP-CLに含まれる絶縁層10~60の本発明の一実施例はこれに限らず、回路層DP-CLの構成または製造工程によって変更され得る。
【0143】
第1絶縁層10はベース基板BSの上に配置され得る。第1絶縁層10は外部から異物が流入されることを防止するバリア層及び/またはバッファ層で提供され得る。第1絶縁層10はベース基板BSと回路層DP-CLの半導体パターンSM及び/または導電パターンとの結合力を向上させ得る。第1絶縁層10は酸化シリコン及び窒化シリコンのうち少なくともいずれか一つを含み得る。本発明の一実施例において、第1絶縁層10は交互に積層される酸化シリコン層と窒化シリコン層を含み得る。
【0144】
画素PX(図4を参照)はベース基板BSの上に配置され得る。画素PX(図4を参照)は第1ベース領域AA1の表示領域DAに対応して配置され得る。画素PX(図4を参照)はトランジスタTRと発光素子OLとを含み得る。
【0145】
トランジスタTRは半導体パターンSMとゲート電極GEとを含み得る。半導体パターンSMは第1絶縁層10の上に配置され得る。半導体パターンSMはチャネルS1と、ソースS2と、ドレインS3とを含み得る。半導体パターンSMはシリコン半導体を含み得るが、単結晶シリコン半導体、ポリシリコン半導体、または非晶質シリコン半導体を含み得る。半導体パターンSMは、ここで示された例に限定されず、酸化物半導体を含んでもよい。本発明の一実施例による半導体パターンSMは半導体性質を有するものであれば様々な物質からなってもよく、いずれか一つの実施例に限定されるものではない。
【0146】
半導体パターンSMはドーピング可否または還元可否によって電気的に性質が異なる複数の領域を含み得る。例えば、半導体パターンSMはドーピングされるか金属酸化物が還元されて伝導性の大きい領域を含み得る。また、伝導性の大きい領域はトランジスタTRの電極または信号配線の役割をし得る。これはトランジスタTRのソースS2及びドレインS3に相当し得る。半導体パターンSMはドーピングされずに相対的に伝導性の小さい領域を含み得る。また、これはトランジスタTRのチャネルS1(またはアクティブ)に相当し得る。
【0147】
第2絶縁層20は第1絶縁層10の上に配置されて半導体パターンSMをカバーし得る。ゲート電極GEは第2絶縁層20の上に配置され得る。第2絶縁層20はトランジスタTRの半導体パターンSMとゲート電極GEとの間に配置され得る。ゲート電極GEは平面上で半導体パターンSMのチャネルS1に重畳し得る。ゲート電極GEは半導体パターンSMをドーピングする工程でマスクとして機能し得る。ゲート電極GEは耐熱性を有するモリブデン(Mo)、モリブデンを含有する合金、チタン(Ti)、チタンを含有する合金などを含み得るが、ここで示された例に限定されない。
【0148】
図8に示したトランジスタTRの構造は例示的なものであって、トランジスタTRのソースS2やドレインS3は半導体パターンSMから独立して形成される電極であってもよい。この場合、ソースS2及びドレインS3は半導体パターンSMに接触してよく、絶縁層を貫通して半導体パターンSMに接続され得る。また、ゲート電極GEは半導体パターンSMの下に配置されてもよい。本発明の一実施例によるトランジスタTRは様々な構造で形成されてよく、いずれか一つの実施例に限定されるものではない。
【0149】
一方、第2絶縁層20及び後述する第3乃至第6絶縁層30~60は無機層及び有機層のうち少なくとも一つを含み得る。例えば、無機層は、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化シリコン、酸窒化シリコン、酸化ジルコニウム、及び酸化ハフニウムのうち少なくとも一つを含み得る。有機層は、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリイソプレン、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びフェリレン系樹脂のうち少なくともいずれか一つを含み得る。
【0150】
第3絶縁層20は第2絶縁層20の上に配置され、ゲート電極GEをカバーし得る。上部電極UEは第3絶縁層30の上に配置され得る。上部電極UEはゲート電極GEと平面上で重畳してよく、互いに重畳するゲート電極GE及び上部電極UEはキャパシタを形成し得る。
【0151】
第4絶縁層40は第3絶縁層30の上に配置され、上部電極UEをカバーし得る。連結ラインCN1、CN2は第1連結電極CN1と第2連結電極CN2とを含み得る。第1連結電極CN1は第4絶縁層40上に配置され得る。第5絶縁層50は第4絶縁層40の上に配置されて第1連結電極CN1をカバーし得る。第2連結電極CN2は第5絶縁層50上に配置され得る。第6絶縁層60は第5絶縁層50の上に配置されて第2連結電極CN2をカバーし得る。本発明の一実施例において、第5絶縁層50及び第6絶縁層60のうち少なくともいずれか一つは有機層を含み得て、下部に配置される構成の間の段差をカバーしながら平坦な上面を提供し得る。
【0152】
第1連結電極CN1は、第2乃至第4絶縁層20~40を貫通するコンタクト孔を介して半導体パターンSMに電気的に連結され得る。第2連結電極CN2は第5絶縁層50を貫通するコンタクト孔を介して第1連結電極CN1に電気的に連結され得る。
【0153】
第1連結電極CN1及び第2連結電極CN2それぞれは導電性物質を含み得る。第1連結電極CN1及び第2連結電極CN2それぞれは金、銀、銅、アルミニウム、白金、モリブデン、チタン、及びこれらの合金などを含み得る。第1連結電極CN1及び第2連結電極CN2のうち少なくともいずれか一つは多層構造の導電層を含み得る。例えば、第1連結電極CN1及び第2連結電極CN2のうち少なくともいずれか一つはチタン/アルミニウム/チタンの3層構造を有し得る。しかし、本発明の一実施例はここで示された例に限定されない。
【0154】
回路層DP-CLの一実施例によって、第1連結電極CN1及び第2連結電極CN2のうち少なくともいずれか一つは省略されてもよい。または、回路層DP-CLの一実施例によって、トランジスタTRと発光素子OLを連結する追加の連結電極が更に配置されてもよい。発光素子OLとトランジスタTRとの間に配置される絶縁層の数によって発光素子OLとトランジスタTRとの間の電気的連結方式は様々に変更されてよく、いずれか一つの実施例に限定されない。
【0155】
表示素子層DP-OLは表示素子OLと画素定義膜PDLとを含み得る。発光素子OL及び画素定義膜PDLは第6絶縁層60の上に配置され得る。発光素子OLは第1電極AEと、発光層EMと、第2電極CEとを含み得る。
【0156】
第1電極AEは第6絶縁層60を貫通するコンタクト孔を介して第2連結電極CN2に電気的に連結され得る。第1電極AEは第1乃至第2連結電極CN1、CN2を介してトランジスタTRに電気的に連結され得る。
【0157】
画素定義膜PDLには第1電極AEの少なくとも一部を露出させる画素開口部PX-OPが定義され得る。画素定義膜PDLから露出された第1電極AEの一領域は発光領域に対応し得る。画素定義膜PDLは無機層、有機層、または複合材料層を含み得る。本発明の一実施例によって、が磯定義膜PDLはブラック顔料またはブラック染料を更に含み得る。
【0158】
発光層EMは第1電極AEの上に配置され得る。発光層EMは所定の色光を提供し得る。発光層EMは画素定義膜PDLに定義される画素開口部PX-OPに対応して配置され得る。発光素子OL及び画素開口部PX-OPは複数で提供されてよく、発光素子OLの発光層EMはそれぞれ画素開口部PX-OPに対応して配置され、互いに離隔されたパターン状に提供され得る。しかし、ここで示された例に限定されず、発光素子OLの発光層EMは一体の共通層で形成されてもよい。
【0159】
第2電極CEは発光層EMと画素定義膜PDLとの間に配置され得る。第2電極CEは画素PX(図4を参照)に共通に配置される共通電極として提供され得る。
【0160】
一方、発光素子OLは、第1電極AEと発光層EMLとの間に配置される正孔制御領域と、発光層EMと第2電極CEとの間に配置される電子制御領域のうち少なくともいずれか一つを更に含み得る。正孔制御領域は正孔生成層、正孔輸送層、及び電子阻止層のうち少なくとも一つを含み得て、電子制御領域は電子生成層、電子輸送層、及び正孔阻止層のうち少なくとも一つを含み得る。
【0161】
封止層ECLは表示素子層DP-OLの上に配置され得る。封止層ECLは発光素子OL及び画素定義膜PDLの上に配置されて、発光素子OLを密封し得る。封止層ECLは無機膜及び有機膜のうち少なくとも一つを含み得る。本発明の一実施例において、封止層ECLは第1無機膜EN1と、第2無機膜EM3と、第1及び第2無機膜EN1、EN3の間に配置される有機膜EN2とを含み得る。しかし、封止層ECLの構成は発光素子OLを密封し得るものであればよく、ここで示された例に限定されない。
【0162】
第1無機膜EN1は第2電極CEの上に配置されてよく、有機膜EN2及び第2無機膜EN3は表示パネルDPの厚さ方向で第1無機膜EN1の上に順次に配置され得る。第1及び第2無機膜EN1、EN3は外部から流入される水分や酸素から発光画素OLを保護し得る。例えば、第1及び第2無機膜EN1、EN3それぞれは窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化シリコン、酸化チタン、及び酸化アルミニウムのうち少なくとも一つを含み得る。しかし、第1及び第2無機膜EN1、EN3の物質は前記例に限らない。有機膜EN2は異物が発光素子OLに流入されることを防止してよく、有機膜EN2の下部に配置される構成の段差をカバーし得る。例えば、有機膜EN2はアクリル系の有機物を含み得る。しかし、有機膜EN2の物質は前記の例に限定されるものではない。
【0163】
入力感知ユニットISPは表示パネルDPの上に配置され得る。入力感知ユニットISPはベース層IL1と、第1感知絶縁層IL2と、第1感知導電層CL1と、第2感知導電CL2とを含み得る。入力感知ユニットISPは図3に示したように第2感知絶縁層IL3(図3を参照)を更に含み得る。各構成については上述した説明が同じく適用され得る。
【0164】
ベース層IL1は封止層ECLの最上部層に接触し得る。例えば、ベース層IL1は封止層ECLの第2無機膜EN3に接触し得る。入力感知ユニットISPのベース層IL1は封止層ECLが提供するベース面の上に直接形成され得る。しかし、ここで示された例に限定されず、本発明の一実施例によってベース層IL1は省略されてもよい。この場合、入力感知ユニットISPの第1感知導電層CL1が封止層ECLに接触し得る。
【0165】
第1感知導電層CL1はベース層IL1の上に配置されてよく、第2感知導電層CL2は第1感知絶縁層IL2の上に配置され得る。第1感知導電層CL1及び第2感知導電層CL2は感知電極TEを構成し得る。感知電極TEは上述した第1及び第2感知電極TEX、TEY(図5を参照)のうちいずれか一つに対応し得る。例えば、第1感知導電層CL1は感知電極TEの連結パターンBPを含んでよく、第2感知導電層CL2は感知電極TEの感知パターンSPを含み得る。しかし、ここで示された例に限定されず、第1感知導電層CL1が感知パータンSPを含み、第2感知導電層CL2が連結パターンBPを含んでもよい。
【0166】
連結パターンBPは上述した第1連結パターンBP1(図5を参照)または第2連結パターンBP2(図5を参照)に対応し得て、感知パターンSPは上述した第1感知パターンSP1(図5を参照)または第2感知パターンSP2(図5を参照)に対応し得る。連結パターンBPは感知パータンSPとは異なる層の上に配置され、第1感知絶縁層IL2を貫通するコンタクト孔を介して接続し得る。しかし、ここで示された例に限定されず、連結パターンBP及び感知パータンSPは同じ層の上に配置されて一体に形成されてもよい。
【0167】
感知電極TEは網目状のパターンであり得て、画素定義膜PDLが配置される領域に対応して配置され得る。しかし、ここで示された例に限定されず、感知電極TEは発光素子OLに重畳する単一形状のパターンで提供されてもよい。この場合、感知電極TEは透明伝導性物質を含み得る。
【0168】
第1絶縁層10及び第2絶縁層20は、ベース基板BSの上に第1ベース領域AA1から延長されて第2ベース領域AA2の上に配置され得る。第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2は第2絶縁層20の上に配置され得る。第1信号パッドPD1は第1サブパッド領域PA1-1に配置されてよく、第2信号パッドPD2は第2サブパッド領域PA1-2に配置され得る。第1信号パッドPD1は第2信号パッドPD2より第1ベース領域AA1内の表示領域DAにより隣接して配置され得る。
【0169】
第1及び第2信号パッドPD1、PD2それぞれは厚さ方向に沿って配置される複数の導電パターンCP1、CP2、CP3、CP4を含み得る。第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第1導電パターンCP1は第2絶縁層20の上に配置され得る。
【0170】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第1導電パターンCP1はトランジスタTRのゲート電極GEと同じ工程によって形成され得る。例えば、スパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第2絶縁層20の上に導電層を形成した後、前記導電層をパターニングして第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第1導電パターンCP1及びゲート電極GEを形成し得る。第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第1導電パターンCP1はトランジスタTRのゲート電極GEと同じ層の上に配置されて同じ物質を含み得る。
【0171】
第3絶縁層30及び第4絶縁層40は、第1ベース領域AA1から延長されて第2ベース領域AA2の上に配置され得る。第3絶縁層30及び第4絶縁層40には第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第1導電パターンCP1の上面を露出させる貫通孔が定義され得る。第3絶縁層30及び第4絶縁層40は第1ベース領域AA1及び第2ベース領域AA2の上に順次に絶縁層を蒸着した後、第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第1導電パターンCP1の上面一部が露出されるようにエッチングして形成され得る。
【0172】
図8に示したように、第1ベース領域AA1内に配置される絶縁層のうち少なくとも一部が第2ベース領域AA2の上に配置されるが、第2ベース領域AA2に配置される絶縁層の積層構造は図示されたものに特に限定されない。
【0173】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第2導電パターンCP2はそれぞれ露出された第1導電パターンCP1の上面の上に配置され得る。第2導電パターンCP2はそれぞれ第1導電パターンCP1に接触し得る。第2導電パターンCP2の一部分は第4絶縁層40の上に配置され得る。例えば、第2導電パターンCP2の一部分は貫通孔によって露出される第3及び第4絶縁層30、40の内側面をカバーしながら第4絶縁層40の上に配置され得る。
【0174】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第2導電パターンCP2は回路層DP-CL内の導電性電極のうちいずれか一つと同じ工程によって形成され得る。例えば、第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第2導電パターンCP2は第1連結電極CN1と同じ工程によって形成されてもよい。スパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第4絶縁層40の上に導電層を形成した後、前記導電層をパターニングして第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第2導電パターンCP2及び第1電極CN1を形成し得る。第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第2導電パターンCP2は第1連結電極CN1と同じ層の上に配置されて同じ物質を含み得る。
【0175】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第3導電パターンCP2はそれぞれ第2導電パターンCP2の上に配置され得る。第3導電パターンCP3はそれぞれ第2導電パターンCP2に接触し得る。第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第3導電パターンCP3は回路層DP-CL内の導電性電極のうちいずれか一つと同じ工程によって形成され得る。例えば、第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第3導電パターンCP3は第2連結電極CN2と同じ工程によって形成されてもよい。第2連結電極CN2の下部に配置される第5絶縁層50は、第1及び第2信号パッドPD1、PD2が配置される領域に対応して開放され得る。つまり、第5絶縁層50は第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第2導電パターンCP2の上に配置されなくてもよく、第5絶縁層50の上に蒸着される導電層のうち一部は第2導電パターンCP2に接触し得る。スパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第5絶縁層50の上に導電層を形成した後、前記導電層をパターニングして第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第3導電パターンCP3及び第2電極CN2を形成し得る。第3導電パターンCP3は第2連結電極CN2と同じ層の上に配置されて同じ物質を含み得る。
【0176】
入力感知ユニットISPのベース層IL1は、第1ベース領域AA1から延長されて第2ベース領域AA2の上に配置され得る。第2ベース領域AA2の上に配置されるベース層IL1は絶縁膜IFと定義され得る。つまり、第1ベース領域AA1の上に配置されるベース層IL1と第2ベース領域AA2の上に配置される絶縁膜IFは一体の絶縁膜であり得る。しかし、本発明の一実施例はここで示された例に限定されず、入力感知ユニットISPのベース層IL1及び第1感知絶縁層IL2がいずれも第1ベース領域AA1から延長されて第2ベース領域AA2の上に配置されてもよい。この場合、第2ベース領域AA2の上で積層されるベース層IL1及び第1感知絶縁層IL2が絶縁膜IFに対応し得る。
【0177】
絶縁膜IFは第1サブパッド領域PA1-1及び第2サブパッド領域PA1-2の上に配置され得る。絶縁膜IFは入力感知ユニットISP内に含まれる絶縁層(例えば、ベース層IL1または第1感知絶縁層IL2)の形成工程で同時に形成されるものであり得る。例えば、化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第1及び第2ベース領域AA1、AA2の上に絶縁層を蒸着した後、絶縁層をエッチングまたはパターニングしてベース層IL1(または第1感知絶縁層IL2)及び絶縁膜IFを形成してもよい。
【0178】
絶縁膜IFは無機物を含んでよく、水分や酸素の流入を防止し得る。例えば、絶縁膜IFは、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化シリコンド、酸窒化シリコン、酸化ジルコニウム、及び酸化ハフニウムのうち少なくとも一つを含み得る。しかし、絶縁膜IFの物質は前記の例に限定されるものではない。
【0179】
絶縁膜IFには複数の開口部が定義され得る。絶縁膜IFの開口部によって第3導電パターンCP3の上面が露出され得る。
【0180】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4はそれぞれ絶縁膜IFから露出された第3導電パターンCP3の上面の上に配置され得る。第4導電パターンCP4は第3導電パターンCP3に接触し得る。第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4はそれぞれ絶縁膜IFから露出された第3導電パターンCP3の上面から延長されて絶縁膜IFの一部分の上にも配置され得る。しかし、本発明の一実施例は必ずしもここで示された例に限定されない。
【0181】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4は入力感知ユニットISPの導電層のうちいずれか一つと同じ工程によって形成され得る。例えば、第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4は第1感知導電層CL1または第2感知導電層CL2と同じ工程によって形成されてもよい。一例として、ベース層IL1及び絶縁膜IFを形成した後、その上にスパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって導電層を形成し、前記導電層をパターニングして第1感知導電層CL1、第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第4導電パターンCP4を形成してもよい。第4導電パターンCP4は第1感知導電層CL1または第2感知導電層CL2と同じ物質を含み得る。
【0182】
図9は、本発明の一実施例による電子装置EA-aの断面図である。図9図8に示した表示パネルDPの上に駆動チップDDVがボンディングされた電子装置EA-aの断面を例示的に示している。図9に示した表示パネルDPの各構成については上述した説明が同じく適用され、以下では同様の説明については省略する。
【0183】
図9図8の第2ベース領域AA2のうち第1サブパッド領域PA1-1及び第2サブパッド領域PA1-2にそれぞれ対応する断面であり得る。つまり、図9の信号パッドPD-aは図8の第1及び第2信号パッドPD1、PD2にそれぞれ対応し得る。
【0184】
図9を参照すると、電子装置EA-aは表示パネルDPと、駆動チップDDVの間に配置される接着層CF1-aとを含み得る。図9の接着層CF1-aは図6の第1接着層CF1の一実施例を具体的に示したものであり得る。
【0185】
駆動チップDDVは、回路信号パッドDDV-BSが配置されるベース層DDV-BSと、回路信号パッドDDV-PDと、回路信号パッドDDV-PDに電気的に連結される導電層DDV-CPと、絶縁層DDV-ILとを含み得る。
【0186】
回路信号パッドDDV-PDは、第1信号パッドPD1(図6を参照)に対応して配置されて第1信号パッドPD1(図6を参照)に信号を出力する出力パッドであってよく、第2信号パッドPD2(図6を参照)に対応して配置されて第2信号パッドPD2(図6を参照)から信号を受信する入力パッドであり得る。回路信号パッドDDV-PDはアルミニウム(Al)を含み得る。
【0187】
回路信号パッドDDV-PDの下面には絶縁層DDV-ILが配置され得るが、絶縁層DDV-ILは開口部OP1を含んで回路信号パッドDDV-PDを露出させ得る。露出された回路信号パッドDDV-PDは第1幅(WOP1)を有し得る。
【0188】
絶縁層DDV-ILの下面には導電層DDV-CPが配置され得る。導電層DDV-CPは多層構造であり得る。例えば、導電層DDV-CPは第1及び第2導電層DDV-CP1、DDV-CP2を含み得る。導電層DDV-CP1、DDV-CP2は絶縁層DDV-ILの開口部OP1の内側にも配置されて、開口部OP1によって露出された回路信号パッドDDV-PDと接触し、回路信号パッドDDV-PDと電気的に連結され得る。
【0189】
開口部OP1を有する絶縁層DDV-ILの下面に導電層DDV-CPが配置されるが、導電層DDV-CPは表示パネルDPに向かう面に溝OP2を含み得る。導電層DDV-CPの溝OP2は第2幅(WOP2)を有し得る。導電層DDV-CPの溝OP2は絶縁層DDV-ILの開口部OP1の下面に導電層DDV-CPが蒸着されて形成されるものであってよく、導電層DDV-CPの溝OP2の幅(WOP2)は絶縁層DDV-ILの開口部OP1の幅(WOP1)より小さくてもよい。
【0190】
接着層CF1-aは、表示パネルDPと駆動チップDDVとの間に配置されて表示パネルDPと駆動チップDDVを連結し得る。接着層CF1-aは異方性導電フィルムであり得る。接着層CF1-aは接着樹脂AD1と、接着樹脂AD1内に分散されている導電粒子CBとを含み得る。接着樹脂AD1は導電粒子CBの間を充填し、表示パネルDPと駆動チップDDVを結合するものであり得る。
【0191】
接着樹脂AD1は高分子物質を含み得る。例えば、接着樹脂AD1はアクリル系高分子、シリコン系高分子、ウレタン系高分子、及びイミド系高分子のうち少なくとも一つを含み得る。接着樹脂AD1はアクリル系、シリコン系、ウレタン系、及びイミド系樹脂などのベース樹脂が熱硬化されるかまたは光硬化されて形成される部分であり得る。
【0192】
導電粒子CBは金属粒子、または多数の金属である混合された合金粒子などであり得る。例えば、導電粒子CBは銀、銅、ビスマス、亜鉛、インジウム、錫、ニッケル、コバルト、クロム、及び鉄のうち少なくとも一つを含む金属または金属合金粒子であり得る。または、導電粒子CBは高分子樹脂などからなるコア部と、コア部を囲む導電性物質のコーティング層とを有するものであってもよい。
【0193】
導電粒子CBは駆動チップDDVをボンディングする過程で加圧によって互いに対応する信号パッドPD-aと駆動チップDDVの導電層DDV-CPとの間に整列され、加圧方向から電流が流れるように異方性を有し得る。それによって、信号パッドPD-aは導電粒子CBによって駆動チップDDVの回路信号パッドDDV-PDと電気的に連結され得る。図9では導電粒子CBが加圧によって駆動チップDDVの導電層DDV-CPに一部陥入して接触すると示しているが、本発明の一実施例はここで示された例に限定されない。例えば、導電粒子CBは駆動チップDDVの導電層DDV-CP及び表示パネルDPの信号パッドPD-aに陥入せずに接触してもよい。
【0194】
駆動チップDDVの表示パネルDPに向かう面に配置される溝OP2の幅(WOP2)は導電粒子CBの直径(DCB)より小さいか同じであり得る。それによって、導電粒子CBが溝OP2に落ちる確率を減らし得る。
【0195】
図10は、本発明の一実施例による表示モジュールDM-bの断面図である。図10では、第1ベース領域AA1に配置される画素PX(図4を参照)及び第2ベース領域AA2に配置される第1及び第2信号パッドPD1、PD2の断面を例示的に示している。図10では同じ構成について図8の説明が同じく適用され得る。
【0196】
第1及び第2信号パッドPD1、PD2それぞれは厚さ方向に沿って配置される複数の導電パターンCP1、CP2、CP3、CP4を含み得る。第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第1導電パターンCP1は第2絶縁層20の上に配置され得る。
【0197】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第1導電パターンCP1はトランジスタTRのゲート電極GEと同じ工程によって形成され得る。例えば、スパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第2絶縁層20の上に導電層を形成した後、前記導電層をパターニングして第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第1導電パターンCP1及びゲート電極GEを形成し得る。第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第1導電パターンCP1はトランジスタTRのゲート電極GEと同じ層の上に配置されて同じ物質を含み得る。
【0198】
第3絶縁層30及び第4絶縁層40は、第1ベース領域AA1から延長されて第2ベース領域AA2の上に配置され得る。第3絶縁層30及び第4絶縁層40には第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第1導電パターンCP1の上面を露出させる貫通孔が定義され得る。第3絶縁層30及び第4絶縁層40は第1ベース領域AA1及び第2ベース領域AA2の上に順次に絶縁層を蒸着した後、第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第1導電パターンCP1の上面一部が露出されるようにエッチングして形成され得る。
【0199】
図10に示したように、第1ベース領域AA1内に配置される絶縁層のうち少なくとも一部が第2ベース領域AA2の上に配置されるが、第2ベース領域AA2に配置される絶縁層の積層構造は図示されたものに特に限定されない。
【0200】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第2導電パターンCP2はそれぞれ露出された第1導電パターンCP1の上面の上に配置され得る。第2導電パターンCP2はそれぞれ第1導電パターンCP1に接触し得る。第2導電パターンCP2の一部分は第4絶縁層40の上に配置され得る。例えば、第2導電パターンCP2の一部分は貫通孔によって露出される第3及び第4絶縁層30、40の内側面をカバーしながら第4絶縁層40の上に配置され得る。
【0201】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第2導電パターンCP2は回路層DP-CL内の導電性電極のうちいずれか一つと同じ工程によって形成され得る。例えば、第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第2導電パターンCP2は第1連結電極CN1と同じ工程によって形成されてもよい。スパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第4絶縁層40の上に導電層を形成した後、前記導電層をパターニングして第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第2導電パターンCP2及び第1電極CN1を形成し得る。第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第2導電パターンCP2は第1連結電極CN1と同じ層の上に配置されて同じ物質を含み得る。
【0202】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2はそれぞれ第2導電パターンCP2の上に配置される絶縁パターンPPを更に含み得る。絶縁パターンPPは第2導電パターンCP2の一部のみをカバーして配置され、表示パネルDPに突出部を定義し得る。絶縁パターンPPは高分子を含み得るが、本発明の一実施例はここで示された例に限定されず、突出部を定義し得る材料であればいずれも適用され得る。
【0203】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第3導電パターンCP2はそれぞれ絶縁パターンPPをカバーしながら第2導電パターンCP2の上に配置され得る。第3導電パターンCP3はそれぞれ絶縁パターンPPによってカバーされていない第2導電パターンCP2の一部分に接触し得る。第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第3導電パターンCP3は回路層DP-CL内の導電性電極のうちいずれか一つと同じ工程によって形成され得る。例えば、第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第3導電パターンCP3は第2連結電極CN2と同じ工程によって形成されてもよい。第2連結電極CN2の下部に配置される第5絶縁層50は、第1及び第2信号パッドPD1、PD2が配置される領域に対応して開放され得る。つまり、第5絶縁層50は第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第2導電パターンCP2の上に配置されなくてもよく、第5絶縁層50の上に蒸着される導電層のうち一部は第2導電パターンCP2に接触し得る。スパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第5絶縁層50の上に導電層を形成した後、前記導電層をパターニングして第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第3導電パターンCP3及び第2連結電極CN2を形成し得る。第3導電パターンCP3は第2連結電極CN2と同じ層の上に配置されて同じ物質を含み得る。
【0204】
入力感知ユニットISPのベース層IL1は、第1ベース領域AA1から延長されて第2ベース領域AA2の上に配置され得る。第2ベース領域AA2の上に配置されるベース層IL1は絶縁膜IFと定義され得る。つまり、第1ベース領域AA1の上に配置されるベース層IL1と第2ベース領域AA2の上に配置される絶縁膜IFは一体の絶縁膜であり得る。しかし、本発明の一実施例はここで示された例に限定されず、入力感知ユニットISPのベース層IL1及び第1感知絶縁層IL2がいずれも第1ベース領域AA1から延長されて第2ベース領域AA2の上に配置されてもよい。この場合、第2ベース領域AA2の上で積層されるベース層IL1及び第1感知絶縁層IL2が絶縁膜IFに対応し得る。
【0205】
絶縁膜IFは第1サブパッド領域PA1-1及び第2サブパッド領域PA1-2の上に配置され得る。絶縁膜IFは入力感知ユニットISP内に含まれる絶縁層(例えば、ベース層IL1または第1感知絶縁層IL2)の形成工程で同時に形成されるものであり得る。例えば、化学的気相蒸着のような蒸着工程によって第1及び第2ベース領域AA1、AA2の上に絶縁層を蒸着した後、絶縁層をエッチングまたはパターニングしてベース層IL1(または第1感知絶縁層IL2)及び絶縁膜IFを形成してもよい。
【0206】
絶縁膜IFは無機物を含んでよく、水分や酸素の流入を防止し得る。例えば、絶縁膜IFは、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化シリコンド、酸窒化シリコン、酸化ジルコニウム、及び酸化ハフニウムのうち少なくとも一つを含み得る。しかし、絶縁膜IFの物質は前記の例に限定されるものではない。
【0207】
絶縁膜IFには複数の開口部が定義され得る。絶縁膜IFの開口部には絶縁パターンPPをカバーしながら絶縁パターンPPによって吐出された第3導電パターンCP3の上面が露出され得る。
【0208】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4はそれぞれ絶縁膜IFから露出された第3導電パターンCP3の上面の上に配置され得る。第4導電パターンCP4は第3導電パターンCP3に接触し得る。第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4はそれぞれ絶縁膜IFから露出された第3導電パターンCP3の上面から延長されて絶縁膜IFの一部分の上にも配置され得る。しかし、本発明の一実施例は必ずしもここで示された例に限定されない。
【0209】
第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4は入力感知ユニットISPの導電層のうちいずれか一つと同じ工程によって形成され得る。例えば、第1信号パッドPD1及び第2信号パッドPD2の第4導電パターンCP4は第1感知導電層CL1または第2感知導電層CL2と同じ工程によって形成されてもよい。一例として、ベース層IL1及び絶縁膜IFを形成した後、その上にスパッタリングまたは化学的気相蒸着のような蒸着工程によって導電層を形成し、前記導電層をパターニングして第1感知導電層CL1、第1及び第2信号パッドPD1、PD2の第4導電パターンCP4を形成してもよい。第4導電パターンCP4は第1感知導電層CL1または第2感知導電層CL2と同じ物質を含み得る。
【0210】
図11は、本発明の一実施例による電子装置EA-bの断面図である。図11では図10に示した表示パネルDPの上に駆動チップDDVがボンディングされた電子装置EA-bの断面を例示的に示している。図11に示した表示パネルDPの各構成については上述した説明が同じく適用され、以下では同様の説明については省略する。
【0211】
図10及び図11の第1及び第2導電パターンCP1、CP2は第1導電パターンといわれてよく、第3及び第4導電パターンCP3、CP4は第2導電パターンといわれてよい。
【0212】
図11図10の第2ベース領域AA2のうち第1サブパッド領域PA1-1及び第2サブパッド領域PA1-2にそれぞれ対応する断面であり得る。つまり、図11の信号パッドPD-bは図10の第1及び第2信号パッドPD1、PD2にそれぞれ対応し得る。
【0213】
図11を参照すると、電子装置EA-bは表示パネルDPと、駆動チップDDVの間に配置される接着層AD2とを含み得る。図11の接着層AD2は図6の第1接着層CF1の一実施例を具体的に示したものであり得る。
【0214】
駆動チップDDVは、回路信号パッドDDV-BSが配置されるベースDDV-BSと、回路信号パッドDDV-PDと、回路信号パッドDDV-PDに電気的に連結される導電層DDV-CPと、絶縁層DDV-ILとを含み得る。
【0215】
回路信号パッドDDV-PDは、第1信号パッドPD1(図6を参照)に対応して配置されて第1信号パッドPD1(図6を参照)に信号を出力する出力パッドであってよく、第2信号パッドPD2(図6を参照)に対応して配置されて第2信号パッドPD2(図6を参照)から信号を受信する入力パッドであり得る。回路信号パッドDDV-PDはアルミニウム(Al)を含み得る。
【0216】
回路信号パッドDDV-PDの下面には絶縁層DDV-ILが配置されてよく、絶縁層DDV-ILは開口部OP1を含んで回路信号パッドDDV-PDを露出させ得る。露出された回路信号パッドDDV-PDは第1幅(WOP1)を有し得る。
【0217】
絶縁層DDV-ILの下面には導電層DDV-CPが配置され得る。導電層DDV-CPは多層構造であり得る。例えば、導電層DDV-CPは第1及び第2導電層DDV-CP1、DDV-CP2を含み得る。導電層DDV-CP1、DDV-CP2は絶縁層DDV-ILの開口部OP1の内側にも配置されて、開口部OP1によって露出された信号パッドDDV-PDと接触し、回路信号パッドDDV-PDと電気的に連結され得る。
【0218】
開口部OP1を有する絶縁層DDV-ILの下面に導電層DDV-PDが配置され、導電層DDV-PDは表示パネルDPに向かう面に溝OP2を含み得る。導電層DDV-CPの溝OP2は第2幅(WOP2)を有し得る。導電層DDV-CPの溝OP2は絶縁層DDV-ILの開口部OP1の下面に導電層DDV-CPが蒸着されて形成されたものであって、導電層DDV-CPの溝OP2の幅(WOP2)は絶縁層DDV-ILの開口部OP1の幅(WOP1)より小さくてよい。
【0219】
接着層AD2は、表示パネルDPと駆動チップDDVとの間に配置されて表示パネルDPと駆動チップDDVを連結し得る。接着層AD2は非導電フィルムであり得る。接着層AD2は接着樹脂を含み得る。
【0220】
接着樹脂は高分子物質を含み得る。例えば、接着樹脂はアクリル系高分子、シリコン系高分子、ウレタン系高分子、及びイミド系高分子のうち少なくとも一つを含み得る。接着樹脂はアクリル系、シリコン系、ウレタン系、及びイミド系樹脂などのベース樹脂が熱硬化されるかまたは光硬化されて形成される部分であり得る。
【0221】
表示パネルDPに定義された突出部によって、表示パネルDPの第4導電パターンCP4は駆動チップDDVの導電層DDV-CPに接触して電気的に連結され得る。また、駆動チップDDVの導電層DDV-CPに定義された溝OP2の幅(WOP2)は表示パネルDPの突出部の上面の幅(WCT)より小さいか同じであり得る。一方、駆動チップDDVの絶縁層DDV-ILの開口部OP1の幅(WOP1)は回路信号パッドDDV-PDの幅(WPD)の1/3より小さいか同じであり得る。
【0222】
図9及び図11を参照すると、本発明による電子装置EA-a、EA-bは駆動チップDDVの導電層DDV-CPの下にバンプ(bump)のような別途の導電部材を必要とせず、導電粒子の流れ(flow)によるショートが発生する問題及びバンプのディンプル(dimple)による通電不良の問題を抑制し得る。また、バンプのような別途の導電部材が省略されることで、駆動チップDDVと表示パネルDPを接着する接着層CF1-a、AD2の厚さを薄型化し得る。
【0223】
図12は、本発明の一実施例による駆動チップDDV-1の平面図である。図13は、本発明の一実施例による駆動チップDDV-2の平面図である。図14乃至図15Cは、それぞれ本発明の一実施例による駆動チップの断面図である。
【0224】
図12及び図13ではそれぞれ図9及び図11の駆動チップDDVの平面図を例示的に示している。図12及び図13については上述した説明が同じく適用され得る。
【0225】
駆動チップDDV-1、DDV-2の導電層DDV-CPの溝OP2(図9を参照)の幅(WOP2)は、図9で上述したように、導電粒子CB(図9を参照)の直径(DCB、図9を参照)より小さいか同じであり得る。または、溝OP2(図9を参照)の幅(WOP2)は、図11で上述したように、表示パネルDP(図11を参照)の突出部の上面の幅(WCT、図11を参照)より小さいか同じであり得る。
【0226】
図12を参照すると、溝OP2(図9及び図11を参照)の長さ(LOP2)は幅(WOP2)より長くてよい。
【0227】
図13を参照すると、溝OP2(図9及び図11を参照)の長さ(LOP2)は導電粒子CB(図9を参照)の直径(DCB、図9を参照)より小さいか同じであり得る。または、溝OP2(図9を参照)の長さ(LOP2)は、表示パネルDP(図11を参照)の突出部の上面の幅(WCT、図11を参照)より小さいか同じであり得る。
【0228】
図14では図12及び図13のB-B’の断面を例示的に示している。つまり、図14は溝OP2(図9及び図11を参照)がない部分の断面を示している。各構成については上述したものと同じ内容が適用され得る。
【0229】
図15A乃至図15Cではそれぞれ図12及び図13のA-A’の断面を例示的に示している。つまり、図15A乃至図15Cは溝OP2(図9及び図11を参照)がある部分の断面を示している。
【0230】
図15A図9及び図11と同じ駆動チップDDVに関する断面図である。図15B図15Aに比べ、導電層DDV-CPの上面が平らに埋められた構造である。つまり、回路信号パッドDDV-PDと接触する部分の導電層DDV-CPの厚さと接触しない部分の導電層DDV-CPの厚さが同じであり得る。
【0231】
図15C図15Aに比べ、導電層DDV-CPの上面に突出部を含む構造である。つまり、回路信号パッドDDV-PDと接触する部分の導電層DDV-CPの厚さが接触しない部分の導電層DDV-CPの厚さより大きくてよい。
【0232】
図15B及び図15Cのような構造の場合、導電粒子CB(図9を参照)が抜ける確率を更に減らし得る。各構成については上述したものと同じ内容が適用され得る。
【0233】
本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明したが、当該技術分野における当業者または当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更可能である。よって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載されている内容に限らず、特許請求の範囲によって決められる。
【符号の説明】
【0234】
DP:表示パネル
DDV:駆動チップ
CF1-a、AD2:接着層
AD1:接着樹脂
CB:導電粒子
OP2:溝
WOP2:溝の幅
DCB:導電粒子の直径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C