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特開2024-153653セグメント化された電気ヒータを有するエアロゾル送達装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153653
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】セグメント化された電気ヒータを有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20241022BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20241022BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/40
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024107961
(22)【出願日】2024-07-04
(62)【分割の表示】P 2021509986の分割
【原出願日】2019-08-22
(31)【優先権主張番号】16/110,223
(32)【優先日】2018-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘジャジ,バヒド
(72)【発明者】
【氏名】サー,ラジェッシュ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】タバコ、タバコ由来材料または他の材料が、好ましくは著しく燃焼されることなく加熱されて、様々な実施形態では蒸気またはエアロゾルの形態である吸入可能な物質を提供するエアロゾル送達装置を提供する。
【解決手段】エアロゾル送達装置100は、外部ハウジング102を有する制御本体と、ハウジング内に配置された電気エネルギー源106と、電気エネルギー源に動作可能に接続された制御構成要素108と、制御構成要素に動作可能に接続された加熱アセンブリ110と、加熱アセンブリの近くに配置されるように構成されたエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル源部材104とを備える。加熱アセンブリは、一連の加熱部材を備え、各加熱部材は、独立かつ別個のものであり、エアロゾル源部材のセグメントを加熱するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部ハウジングを有する制御本体と、
ハウジング内に配置された電気エネルギー源と、
電気エネルギー源に動作可能に接続された制御構成要素と、
制御構成要素に動作可能に接続された加熱アセンブリと、
加熱アセンブリ近傍に配置されるように構成されたエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル源部材と、
を備えるエアロゾル送達装置であって、
加熱アセンブリが、一連の加熱部材を備え、各加熱部材が、独立かつ別個のものであり、エアロゾル源部材のセグメントを加熱するように構成される、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
加熱アセンブリが、可動ジョーおよび固定ジョーを備え、加熱部材が、可動ジョー上に配置され、可動ジョーは、可動ジョーが固定ジョーから離隔され、加熱部材がエアロゾル源部材と接触していない開位置と、可動ジョーの一連の加熱部材がエアロゾル源部材と接触している閉位置との間を移動するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
エアロゾル源部材を受容するように構成された受容スリーブをさらに備え、受容スリーブが、閉位置では可動ジョーと固定ジョーとの間に配置される、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
一連の加熱部材が、閉位置ではエアロゾル源部材を貫通するように、かつ固定ジョー上に配置された一連の対応するコネクタとの電気接続を作成するように構成された一連の加熱ピンを備える、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
加熱ピンが、略円筒形の形状を有する、請求項4に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
一連の加熱部材が、閉位置ではエアロゾル源部材内に延在するように構成された個別の加熱要素を備える、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
加熱要素が、略ブレード状の形状を有する、請求項6に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
可動ジョーが、自動的に可動であるように構成される、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
可動ジョーが、手動で可動であるように構成される、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
一連の加熱部材が、一連の個別の加熱要素を備え、加熱アセンブリが、2つ以上の可動ジョーを備え、加熱部材の内の1つ以上が、各可動ジョー上に配置され、可動ジョーは、可動ジョーが互いに離隔され、加熱部材がエアロゾル源部材と接触していない開位置と、それぞれの可動ジョーの一連の加熱要素がエアロゾル源部材と接触している閉位置との間を移動するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
加熱アセンブリが、3つの可動ジョーを備え、各可動ジョーの加熱要素が、別の可動ジョーに対して互い違いの構成を有する、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
加熱要素が、閉位置ではエアロゾル源部材内に延在するように構成される、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
可動ジョーが、自動的に可動であるように構成される、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
可動ジョーが、手動で可動であるように構成される、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
加熱アセンブリが、エアロゾル源部材に隣接して配置された一連の固定加熱要素を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
エアロゾル源部材が、取り外し可能なカートリッジを備え、エアロゾル生成構成要素が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、請求項15に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
エアロゾル源部材が、取り外し可能なカートリッジを備え、エアロゾル生成構成要素が、液体エアロゾル前駆体組成物を含有する、請求項15に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項18】
カートリッジが、一連の噴霧器チャンバを画定し、別個のウィックが、各噴霧器チャンバを貫通する、請求項17に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項19】
固定加熱要素のそれぞれが、対応する噴霧器チャンバの近傍に配置されるように構成される、請求項18に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項20】
加熱部材が、独立して制御可能であるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル送達物品、およびタバコ成分または他の材料を吸入可能な形態で得るための、その使用に関する。物品は、タバコから製造可能であるか、タバコに由来することができるか、さもなければ人が消費するためにタバコを組み込むことができる。さらに具体的には、本開示は、タバコ、タバコ由来材料または他の材料が、好ましくは著しく燃焼されることなく加熱されて、様々な実施形態では蒸気またはエアロゾルの形態である吸入可能な物質を提供するエアロゾル送達装置を提供する。本開示はまた、エアロゾルを生成するために電力を利用してエアロゾル前駆体組成物を加熱可能な、リザーバおよび気化アセンブリを含むエアロゾル送達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコの燃焼に基づく喫煙製品の改良品または代替品として、多くの喫煙品が長年に亘って提案されてきた。例示的な代替品には、固体燃料もしくは液体燃料が燃焼されてタバコに熱を伝達する装置、またはそのような熱源を提供するために化学反応が使用される装置が含まれている。例には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている喫煙品が挙げられる。
【0003】
喫煙品の改良品または代替品の要点は、典型的には、相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することなく、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書ならびにGriffith,Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書およびSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0220232号明細書に記載の商標名および商業的供給元によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電動発熱源を参照されたい。商標名および商業的供給元によって参照される追加の種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電動発熱源は、同じく参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2015/0245659号明細書に記載されている。記載されており、場合によっては市販されている他の代表的な紙巻タバコまたは喫煙品には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,875号明細書、Countsらの米国特許第5,060,671号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Countsらの米国特許第5,388,594号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国特許第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Robinsonらの米国特許第7,726,320号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許出願公開第2009/0095311号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、米国特許出願公開第2009/0126745号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Thorensらの米国特許出願公開第2009/0272379号明細書、Monseesらの米国特許出願公開第2009/0260641号明細書および米国特許出願公開第2009/0260642号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書ならびにHonの国際公開第2010/091593号に記載されているものが含まれる。
【0004】
従来型の紙巻タバコ、葉巻またはパイプの属性の多くに類似する代表的な製品は、Philip Morris Incorporated製のACCORD(R)、InnoVapor LLC製のALPHA(TM)、JOYE 510(TM)およびM4(TM)、White Cloud Cigarettes製のCIRRUS(TM)およびFLING(TM)、Fontem Ventures B.V.製のBLU(TM)、EPUFFER(R)International Inc.製のCOHITA(TM)、COLIBRI(TM)、ELITE CLASSIC(TM)、MAGNUM(TM)、PHANTOM(TM)およびSENSE(TM)、Electronic Cigarettes,Inc.製のDUOPRO(TM)、STORM(TM)およびVAPORKING(R)、Egar Australia製のEGAR(TM)、Joyetech製のeGo-C(TM)およびeGo-T(TM)、Elusion UK Ltd製のELUSION(TM)、Eonsmoke LLC製のEONSMOKE(R)、FIN Branding Group,LLC製のFIN(TM)、Green Smoke Inc.USA製のSMOKE(R)、Greenarette LLC製のGREENARETTE(TM)、SMOKE STIK(R)製のHALLIGAN(TM)、HENDU(TM)、JET(TM)、MAXXQ(TM)、PINK(TM)およびPITBULL(TM)、Philip Morris International,Inc.製のHEATBAR(TM)、Crown7製のHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM)、LOGIC Technology製のLOGIC(TM)およびTHE CUBAN(TM)、Luciano Smokes Inc.製のLUCI(R)、Nicotek,LLC製のMETRO(R)、Sottera,Inc.製のNJOY(R)およびONEJOY(TM)、SS Choice LLC製のNO.7(TM)、PremiumEstore LLC製のPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM)、Ruyan America,Inc.製のRAPP E-MYSTICK(TM)、Red Dragon Products,LLC製のRED DRAGON(TM)、Ruyan Group(Holdings)Ltd.製のRUYAN(R)、Smoker Friendly International,LLC製のSF(R)、The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.製のGREEN SMART SMOKER(R)、Coastline Products LLC製のSMOKE ASSIST(R)、Smoking Everywhere,Inc.製のSMOKING EVERYWHERE(R)、VMR Products LLC製のV2CIGS(TM)、VaporNine LLC製のVAPOR NINE(TM)、Vapor 4 Life,Inc.製のVAPOR4LIFE(R)、E-CigaretteDirect,LLC製のVEPPO(TM)、R.J.Reynolds Vapor Company製のVUSE(R)、Mistic Ecigs製のMistic Menthol製品、ならびにCN Creative Ltd.製のVype製品、Philip Morris International製のIQOS(TM)、ならびにBritish American Tobacco製のGLO(TM)として市販されている。さらに他の電動エアロゾル送達装置、特にいわゆる電子タバコとして特徴付けられている装置は、COOLER VISIONS(TM)、DIRECT E-CIG(TM)、DRAGONFLY(TM)、EMIST(TM)、EVERSMOKE(TM)、GAMUCCI(R)、HYBRID FLAME(TM)、KNIGHT STICKS(TM)、ROYAL BLUES(TM)、SMOKETIP(R)およびSOUTH BEACH SMOKE(TM)の商号の下に市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【特許文献7】米国特許第4,735,217号明細書
【特許文献8】米国特許第4,922,901号明細書
【特許文献9】米国特許第4,947,874号明細書
【特許文献10】米国特許第4,947,875号明細書
【特許文献11】米国特許第5,060,671号明細書
【特許文献12】米国特許第5,249,586号明細書
【特許文献13】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献14】米国特許第5,666,977号明細書
【特許文献15】米国特許第6,053,176号明細書
【特許文献16】米国特許第6,164,287号明細書
【特許文献17】米国特許第6,196,218号明細書
【特許文献18】米国特許第6,810,883号明細書
【特許文献19】米国特許第6,854,461号明細書
【特許文献20】米国特許第7,832,410号明細書
【特許文献21】米国特許第7,513,253号明細書
【特許文献22】米国特許第7,896,006号明細書
【特許文献23】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【特許文献34】国際公開第2010/091593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タバコ、タバコ由来材料および/または液体を電気加熱することによって喫煙の味および感覚を生み出す物品は、一貫性のない性能特性を抱えてきた。したがって、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供することができ、有利な性能特性を以ってそれを行う喫煙品を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
様々な実施形態では、本開示はエアロゾル送達装置を提供する。本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0008】
例示的な実施形態1:外部ハウジングを有する制御本体と、ハウジング内に配置された電気エネルギー源と、電気エネルギー源に動作可能に接続された制御構成要素と、制御構成要素に動作可能に接続された加熱アセンブリと、加熱アセンブリ近傍に配置されるように構成されたエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル源部材とを備えるエアロゾル送達装置であって、加熱アセンブリが、一連の加熱部材を備え、各加熱部材が、独立かつ別個のものであり、エアロゾル源部材のセグメントを加熱するように構成されるエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態2:加熱アセンブリが、可動ジョーおよび固定ジョーを備え、加熱部材が可動ジョー上に配置され、可動ジョーが、可動ジョーが固定ジョーから離隔され、加熱部材がエアロゾル源部材と接触していない開位置と、可動ジョーの一連の加熱部材がエアロゾル源部材と接触している閉位置との間を移動するように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態3:エアロゾル源部材を受容するように構成された受容スリーブをさらに備え、受容スリーブが、閉位置では可動ジョーと固定ジョーとの間に配置される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態4:一連の加熱部材が、閉位置ではエアロゾル源部材を貫通するように、かつ固定ジョー上に配置された一連の対応するコネクタとの電気接続を作成するように構成された一連の加熱ピンを備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態5:加熱ピンが、略円筒形の形状を有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態6:一連の加熱部材が、閉位置ではエアロゾル源部材内に延在するように構成された個別の加熱要素を備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0014】
例示的な実施形態7:加熱要素が、略ブレード状の形状を有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0015】
例示的な実施形態8:可動ジョーが、自動的に可動であるように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0016】
例示的な実施形態9:可動ジョーが、手動で可動であるように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0017】
例示的な実施形態10:一連の加熱部材が、一連の個別の加熱要素を備え、加熱アセンブリが、2つ以上の可動ジョーを備え、加熱部材の内の1つ以上が、各可動ジョー上に配置され、可動ジョーが、可動ジョーが互いに離隔され、加熱部材がエアロゾル源部材と接触していない開位置と、それぞれの可動ジョーの一連の加熱要素がエアロゾル源部材と接触している閉位置との間を移動するように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0018】
例示的な実施形態11:加熱アセンブリが、3つの可動ジョーを備え、各可動ジョーの加熱要素が、他の可動ジョーに対して互い違いの構成を有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0019】
例示的な実施形態12:加熱要素が、閉位置ではエアロゾル源部材内に延在するように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0020】
例示的な実施形態13:可動ジョーが、自動的に可動であるように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0021】
例示的な実施形態14:可動ジョーが、手動で可動であるように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0022】
例示的な実施形態15:加熱アセンブリが、エアロゾル源部材に隣接して配置された一連の固定加熱要素を備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0023】
例示的な実施形態16:エアロゾル源部材が、取り外し可能なカートリッジを備え、エアロゾル生成構成要素がタバコまたはタバコ由来材料を備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0024】
例示的な実施形態17:エアロゾル源部材が、取り外し可能なカートリッジを備え、エアロゾル生成構成要素が液体エアロゾル前駆体組成物を備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0025】
例示的な実施形態18:カートリッジが一連の噴霧器チャンバを画定し、別個のウィックが各噴霧器チャンバを貫通する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0026】
例示的な実施形態19:固定加熱要素のそれぞれが、対応する噴霧器チャンバの近傍に配置されるように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0027】
例示的な実施形態20:加熱部材が、独立して制御可能であるように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0028】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面と共に、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
【0029】
本開示の実施形態の理解を支援するために、ここで、同様の参照番号が同様の要素を指す添付の図面を参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。図面は単なる例であり、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の斜視概略図を示す。
図2】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の正面概略図を示す。
図3】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル送達装置の加熱アセンブリの特定の構成要素の斜視図を示す。
図4】本開示の例示的な実施形態による、加熱アセンブリの特定の構成要素、およびエアロゾル送達装置のエアロゾル源部材の斜視図を示す。
図5】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル送達装置の加熱アセンブリの構成要素の斜視図を示す。
図6】本開示の例示的な実施形態による、開位置にあるエアロゾル送達装置の加熱アセンブリの特定の構成要素の上面図および斜視図を示す。
図7】本開示の例示的な実施形態による、開位置および閉位置で示されるエアロゾル源部材の加熱アセンブリの特定の構成要素の下面図を示す。
図8】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の斜視図を示す。
図9】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の斜視分解図を示す。
図10】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル源部材の斜視図を示す。
図11】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル源部材の斜視分解図を示す。
図12】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材のカートリッジの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本開示は、以下でさらに完全に説明される。ただし、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。本明細書で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。
【0032】
本開示は、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)材料を加熱して吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用する物品を提供し、物品は、「手持ち式」装置と見なすのに十分に小型である。特定の実施形態では、物品は、喫煙品として特に特徴付けられることができる。本明細書で使用される場合、この用語は、物品のいずれの構成要素も実際に燃焼することなく、紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという味および/または感覚(例えば、手触りまたは口当たり)を提供する物品を意味することを意図する。喫煙品という用語は、動作中に、燃焼または熱分解の副産物という意味で、物品が煙を生成することを必ずしも示すものではない。むしろ、喫煙は、物品を使用する際の個人の物理的動作、例えば、物品を手に持ち、物品の一端を吸引し、物品から吸入することに関する。さらなる実施形態では、本発明の物品は、蒸気生成物品、エアロゾル化物品または医薬品送達物品として特徴付けられることができる。したがって、物品は、1つ以上の物質を吸入可能な状態で提供するように配置されることができる。いくつかの実施形態では、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)とすることができる。他の実施形態では、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)とすることができる。吸入可能な物質の物理的形態は、本発明の物品の性質によって必ずしも限定されないが、媒体の性質、および吸入可能な物質が蒸気状態またはエアロゾル状態で存在するかどうかに関して吸入可能な物質自体に応じて決めることができる。いくつかの実施形態では、用語「蒸気」および「エアロゾル」は交換可能とすることができる。したがって、簡単にするために、本開示を説明するために使用される用語「蒸気」および「エアロゾル」は、別段の指定がない限り交換可能であると理解される。
【0033】
システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」または「タバコ加熱製品」などのエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して本明細書に記載されているが、機構、構成要素、特徴および方法は、多くの異なる形態で具体化され、様々な物品に関連付けられてもよいことを理解されたい。例えば、本明細書に提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)、加熱式タバコ、および本明細書に開示される製品のいずれかのための関連する梱包の実施形態と組み合わせて使用されることができる。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴および方法の説明は、エアロゾル送達装置に関する実施形態に関して単なる例として論じられ、様々な他の製品および方法で具体化および使用されることができることを理解されたい。
【0034】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けられることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように構成されることができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)になることができる。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)になることができる。分かり易くするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされることができる形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0035】
本開示のエアロゾル送達装置は、使用時に、従来の種類の喫煙品(例えば、タバコを点火し、吸入することによって使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際に個人によって使用される多くの物理的動作を受けることができる。例えば、本開示のエアロゾル送達装置のユーザは、従来の種類の喫煙品のようにその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端を吸い、選択された時間間隔で吸煙する等々を行うことができる。
【0036】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、外側シェルまたは外側本体内に設けられた多数の構成要素を含む。外側シェルまたは外側本体の全体的な設計はたようなものとすることができ、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は多様なものとすることができる。いくつかの例では、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のシェルから形成されることができるか、または細長の本体が、2つ以上の分離可能な部品から形成されることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状とすることができ、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似させることができる細長いシェルまたは本体を備えることができる。他の実施形態では、様々な他の形状および構成が使用されてもよい(例えば、長方形またはフォブ形状(fob-shaped))。
【0037】
一実施形態では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つの外側本体または外側シェル内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合され分離可能な2つ以上のシェルを備えることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、充電式電池、およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するシェルを含む制御本体と、それに取り外し可能に取り付けられた使い捨て部分(例えば、エアロゾル前駆体材料、香味料などを収容する使い捨て可能なカートリッジまたはエアロゾル源部材)とを備えることができる。
【0038】
一般に、本開示のエアロゾル送達装置は、電気エネルギー源(すなわち、電源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電気エネルギー源から装置の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段、例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)、加熱部材または発熱構成要素(例えば、導電性電気抵抗加熱部材または誘導加熱部材)、および加熱部材に近接してまたは直接接触して配置可能なエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル源部材のいくつかの組合せを一般に備えてもよい。加熱部材がエアロゾル生成構成要素を加熱すると、吸入可能な物質が、消費者による吸入に適した物理的形態で、エアロゾル生成構成要素から形成されるか、放出されるか、生成される。前述の用語は、放出(release)、放出する(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成または生成(form or generate)、形成するまたは生成する(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)および形成されたまたは生成された(formed or generated)を含むように言い換え可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出される。前述の用語は、放出(release)、放出する(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成または生成(form or generate)、形成するまたは生成する(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)および形成されたまたは生成された(formed or generated)を含むように言い換え可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、このような用語も、別段の定めがない限り、本明細書では言い換え可能に使用される。
【0039】
上記のように、エアロゾル送達装置は、電気エネルギー源(例えば、電池および/または他の電源、例えば、キャパシタ)を組み込み、加熱部材の電力供給、制御システムの電力供給、インジケータの電力供給などのように、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流の流れを提供してもよい。動力源は様々な実施形態を呈することができる。好ましくは、動力源は、加熱部材を急速に加熱するのに十分な電力を供給してエアロゾルを形成し、所望の持続時間に亘る使用を通してエアロゾル送達装置に電力を供給することができる。電源は、好ましくは、エアロゾル送達装置を容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するような大きさである。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分軽量である。
【0040】
本開示のエアロゾル送達装置の単一シェル形のユニット内または複数部品の分離可能なシェル形のユニット内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択を理解することができる。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、エアロゾル送達装置内の構成要素の配置を理解することもできる。その構成要素、その操作方法、その中に含まれる材料および/または他のその属性が本開示の装置に含まれることができる市販製品の例、ならびに本開示のエアロゾル送達装置に使用可能な構成要素および関連技術の製造業者、設計者および/または譲受人が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願第15/222,615号明細書に記載されている。
【0041】
本開示による装置は、以下に詳細に説明するように、様々な実施形態を取ることができるが、消費者による装置の使用は、適用範囲の点で同様となる。特に、装置は、使用のために消費者によって組み合わされ、その後、消費者によって分解される複数の構成要素として提供されることができる。具体的には、消費者は、略円筒形、略長方形、略直方体、または制御本体ハウジングの一部に配置された開口部を有する別の形状である再使用可能な制御本体を持つことができる。いくつかの実施形態では、ハウジングはまた、装置の能動的使用の1つ以上のインジケータ(例えば、1つ以上のインジケータライト、電子ディスプレイに表示される印、触覚フィードバック、それらのいくつかの組合せなど)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のエアロゾル源部材が、制御本体の開口部に係合可能であるか、それに受容可能である。消費者は、物品を使用するために、本明細書で説明されるように装置が動作可能であるように、開口部にエアロゾル源部材を挿入するか、他の方法でエアロゾル源部材と制御本体とを組み合わせてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材は、構成要素の全体的な構造および/または他の内部受容機能によって許容される限り、制御本体に挿入されることができる。いくつかの例では、それを用いて吸煙するために消費者の口に挿入するのに少なくとも十分な大きさのエアロゾル源部材の少なくとも一部が、制御本体の外側に留まる。これは、エアロゾル源部材の吸口端と呼ばれることができる。他の例では、エアロゾル送達装置自体の一部が、消費者の口に挿入するのに少なくとも十分な大きさとすることができる。これは、エアロゾル送達装置の吸口端と呼ばれることができる。
【0042】
消費者は、使用中、エアロゾル源部材のエアロゾル生成構成要素(またはその特定の部分)に隣接する加熱部材の加熱を開始し、構成要素の加熱は、ハウジングおよび/またはエアロゾル源部材内の空間内に吸入可能な物質を放出して、吸入可能な物質を生成する。消費者がエアロゾル源部材の吸口端またはエアロゾル送達装置の吸口端を吸入すると、空気が、エアロゾル源部材内に、および/またはエアロゾル源部材を通過して(例えば、エアロゾル送達装置内の開口部および/またはエアロゾル源部材自体を通ってなど)引き込まれる。引き込まれた材料がエアロゾル源部材の吸口端またはエアロゾル送達装置の吸口端を出て消費者の口に入る際に、引き込まれた空気と放出された吸入可能な物質との組合せが消費者によって吸入される。いくつかの実施形態では、消費者は、加熱を開始するために、加熱部材に電池または他の電源から電気エネルギーを受容させる押しボタンまたは類似の構成要素を手動で作動させてもよい。電気エネルギーは、所定の長さの時間に亘って供給されされることもでき、手動で制御されることもできる。好ましくは、電気エネルギーの流れは、装置を用いた吸煙の合間に実質的に継続しない(ただし、エネルギー流は、周囲温度よりも高いベースライン温度、例えば、作動加熱温度への急速加熱を容易にする温度を維持するように継続してもよい)。他の実施形態では、加熱は、本明細書で別途説明するように、様々なセンサの使用を介して、消費者の吸煙動作によって開始されることができる。吸煙が中止されると、加熱が停止または減少してもよい。消費者が十分な数の吸煙を行って十分な量の吸入可能な物質(例えば、典型的な喫煙経験に相当するのに十分な量)を放出すると、エアロゾル源部材は制御本体から取り外され、廃棄されることができる。
【0043】
図1は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置100の斜視図を示す。特に、図1は、ハウジング102およびエアロゾル源部材104を含むエアロゾル送達装置100を示している。図2は、エアロゾル送達装置100の正面図を示しており、ここで、ハウジング102のいくつかの内部構成要素を明らかにするために、その一部が取り外されている。特に、図示される実施形態のエアロゾル送達装置100は、電気エネルギー源106(例えば、充電式とすることができる電池、および/または充電式スーパーキャパシタ)と、制御構成要素108(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むプリント回路基板(PCB)など)と、加熱アセンブリ110とをさらに含む。以下にさらに詳細に説明されるように、様々な実施形態の加熱アセンブリ110は、一連の、独立かつ別個の加熱部材を備え、各加熱部材は、エアロゾル源部材104のセグメントを加熱するように構成される。
【0044】
様々な実施形態では、制御構成要素108および電気エネルギー源106の一方または両方は、ハウジング102と結合されることができる。本用途のために、別の構成要素に関してある構成要素に対して使用される場合の「結合される」という句は、ある構成要素が別の構成要素内に配置される実施形態および/またはある構成要素が、別個であるが、他の点では別の構成要素に動作可能に接続される実施形態を包含してもよい。例えば、図示される実施形態では、制御構成要素108および電気エネルギー源106の両方が、ハウジング102内に配置されている。ただし、他の実施形態では、制御構成要素108および電気エネルギー源106の一方または両方は、別個の構成要素とすることができる。制御構成要素108および電気エネルギー源106に関する追加の情報が、以下に提供される。
【0045】
いくつかの実施形態では、ハウジング102はまた、例えば、装置の電源を入れ、加熱アセンブリ110(例えば、加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)の加熱を開始するなど、装置100の特定の動作を作動させるように構成された1つ以上の押しボタンを含んでもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、様々な実施形態では、エアロゾル源部材104は、ハウジング102に挿入されるように構成された被加熱端と、ユーザがエアロゾルを生成するために吸引する吸口端とを含んでもよい。図1のエアロゾル送達装置100は、例示を容易にするために略長方形またはフォブ形状のハウジング102を有するものとして示されているが、他の実施形態では、ハウジング102は略管状の形状であり、したがって、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似するような細長シェルまたは本体を含む任意の他の形状を有することができ、したがって、以下に記載される構成要素は、細長い本体の内部に適合するような大きさおよび構成とすることができることに留意されたい。
【0046】
特定の実施形態では、ハウジング102およびエアロゾル源部材104の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称されることができる。例えば、電気エネルギー源106は、交換式電池または充電式電池、固体電池、薄膜固体電池、充電式スーパーキャパシタなどを備えてもよく、したがって、壁面充電器への接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタ(例えば、USB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)などを介したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、誘導無線充電(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)によるQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)を使用する充電器などの無線充電器、または無線周波数(RF)ベースの充電器を含むあらゆる種類の充電技術と組み合わされてもよい。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurらの米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。さらに、いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材104は、使い捨て装置を備えてもよい。制御本体と共に使用するための使い捨て構成要素が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されている。
【0047】
様々な実施形態では、制御構成要素108は、導電性ワイヤによって電気エネルギー源106に接続可能な制御回路(本明細書でさらに説明されるように、追加の構成要素に接続されることができる)を備えてもよい。様々な実施形態では、制御構成要素108は、加熱アセンブリ110(例えば、加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)が、消費者が吸入するための吸入可能な物質を放出するために、エアロゾル源部材104のエアロゾル生成構成要素を加熱するための電気エネルギーをいつどのように受容するかを制御することができる。そのような制御は、以下にさらに詳細に説明される感圧スイッチなどの作動に関連することができる。用語「接続された」または「結合された」は、介在する構成要素を用いない直接接続を必要とするものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。むしろ、これらの用語は、直接接続および/または1つ以上の介在する構成要素を介した接続を包含してもよい。したがって、様々な実施形態では、これらの用語は、動作可能に接続されているか、動作可能に結合されていることを意味すると理解されよう。様々な実施形態では、本開示の制御構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年5月10日に出願され、「Control Component for Segmented Heating in an Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第15/976,526号明細書に記載された制御構成要素および方法を備えてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、制御構成要素108は、エアロゾル生成構成要素に提供される熱の量を厳密に制御するように構成されることができる。エアロゾル形成物質を十分な体積で揮発させて、一回の吸煙に所望の投与量の吸入可能な物質を提供するのに必要な熱は、使用される特定の物質ごとに変化させることができるが、これは、少なくとも120℃、少なくとも130℃または少なくとも140℃の温度に加熱アセンブリを加熱するのに特に有用となることができる。いくつかの実施形態では、適切な量のエアロゾル形成物質を揮発させ、ひいては所望の投与量の吸入可能な物質を提供するために、加熱温度は、少なくとも150℃、少なくとも200℃、少なくとも300℃または少なくとも350℃とすることができる。ただし、エアロゾル形成物質の劣化および/または過度の早期揮発を回避するために、約550℃を実質的に超える温度に加熱することを回避することが特に望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、加熱プロセスは様々な段階を含んでもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態は、加熱アセンブリ(例えば、個別の加熱要素のそれぞれ)が約100℃に加熱されることができる予熱段階を含んでもよい。次いで、任意の個々のヒータの作動に応じて(例えば、押しボタンなどによって作動されるなど)、その特定のヒータの温度が上記のように上昇可能となる。特に、加熱は、エアロゾル生成構成要素の著しい燃焼(好ましくはあらゆる燃焼)を回避するように、十分に低い温度かつ十分に短い時間であるべきである。本開示は、特に、比較的低温で所望の量の吸入可能な物質を生成する組合せおよび使用様式で、本物品の構成要素を提供することができる。したがって、収量とは、物品内でのエアロゾルの生成、および物品から消費者への送達の一方または両方を指す場合がある。特定の実施形態では、加熱温度は、約120℃~約300℃、約130℃~約290℃、約140℃~約280℃、約150℃~約250℃または約160℃~約200℃とすることができる。以下にさらに詳細に説明されるように、加熱の持続時間は、いくつかの要因によって制御されることができる。本明細書にさらに記載されるように、加熱温度および持続時間は、エアロゾル源部材を通って引き込まれることが望まれるエアロゾルおよび周囲空気の所望の体積に応じて決まることとしてもよい。ただし、物品は、所望の温度に到達するまでに限って加熱部材が通電されるように構成されることができるため、持続時間は、加熱アセンブリの加熱速度に応じて変化することができる。あるいは、加熱の持続時間は、消費者による物品を用いた吸煙の持続時間に結び付けられてもよい。一般に、加熱の温度および時間は、上記のように、制御本体に収容された1つ以上の構成要素によって制御される。
【0049】
エアロゾル源部材によって放出される吸入可能な材料の量は、エアロゾル生成構成要素の性質に基づいて変化することができる。好ましくは、エアロゾル源部材は、使用の過程に亘って所望の量を放出するのに十分な時間に亘って十分な温度で機能するように、十分な量の任意のエアロゾル形成剤と共に、十分な量のエアロゾル生成構成要素により構成される。量は、エアロゾル源部材からの単一の吸入で提供されてもよく、または比較的短い時間(例えば、30分未満、20分未満、15分未満、10分未満または5分未満)に亘って物品からの数回の吸煙を通して提供されるように分割されてもよい。例えば、装置は、エアロゾル源部材を用いた吸煙1回当たり約0.01mg~約0.1mg、約0.05mg~約1.0mg、約0.08mg~約0.5mg、約0.1mg~約0.3mgまたは約0.15mg~約0.25mgの量のニコチンを提供してもよい。他の実施形態では、吸煙の持続時間および体積に基づいて送達される湿潤全粒子状物質の量に関連して、所望の量が特徴付けられることができる。例えば、エアロゾル源部材は、2秒、35mlの吸煙の標準的なFTC喫煙条件下で喫煙された場合、規定された数の吸煙(本明細書で別途説明するように)に対して、各吸煙に対して少なくとも1.0mgの湿潤全粒子状物質を送達することができる。このような試験は、任意の標準的な喫煙機を使用して行われることができる。他の実施形態では、各吸煙に対して同じ条件下で生成される全粒子状物質(TPM)の量は、少なくとも1.5mg、少なくとも1.7mg、少なくとも2.0mg、少なくとも2.5mg、少なくとも3.0mg、約1.0mg~約5.0mg、約1.5mg~約4.0mg、約2.0mg~約4.0mg、または約2.0mg~約3.0mg、少なくとも3mg~約7mg、約4mg~約8mg、および約5mg~約10mgとすることができる。
【0050】
前述のように、いくつかの実施形態のエアロゾル送達装置100は、加熱部材の手動制御のために制御構成要素に連結できる押しボタンを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、消費者は、押しボタンを使用して加熱アセンブリ110を通電してもよい。押しボタンに関連付けられた同様の機能が、他の機械的手段または非機械的手段(例えば、磁気または電磁)によって達成されてもよい。したがって、加熱アセンブリ110の作動は、単一の押しボタンによって制御可能である。あるいは、様々な動作を別個に制御するために、複数の押しボタンが設けられてもよい。いくつかの実施形態では、存在する1つ以上の押しボタンは、ハウジング102のケーシングと実質的に同一面に位置することができる。
【0051】
任意の押しボタンの代わりに(またはそれに加えて)、本開示のエアロゾル送達装置100は、物品に対する消費者の吸引に応答して加熱アセンブリ110を通電する(すなわち、吸煙作動式加熱)構成要素を含んでもよい。例えば、装置は、消費者が物品を吸引する際の圧力変化または空気流変化のいずれかに敏感なスイッチまたは流量センサ(図示せず)をハウジング102内に含んでもよい(すなわち、吸煙作動式スイッチ)。他の好適な電流作動/作動解除機構は、温度作動式オン/オフスイッチもしくは口唇圧作動式スイッチ、またはユーザ(例えば、ユーザの口または指)と、エアロゾル送達装置100の1つ以上の表面との間の接触を感知するように構成されたタッチセンサ(例えば、静電容量式タッチセンサ)を含んでもよい。そのような吸煙作動能力を提供することができる例示的な機構には、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサが含まれる。そのようなセンサを用いると、消費者が装置を吸引する際の圧力の変化により、加熱部材が迅速に作動可能となる。さらに、空気流の変化を感知した後、加熱アセンブリを十分迅速に通電するために、熱線風速測定法の原理を使用するものなどの流れ感知装置が使用されてもよい。使用可能であるまた別の吸煙作動式スイッチは、フロリダ州フォートローダデールのMicro Pneumatic Logic,Inc.製のモデル番号MPL-502-V、範囲Aなどの圧力差スイッチである。別の好適な吸煙作動式機構は、所定の閾値圧力を検出するための比較器に結合された感圧変換器(例えば、増幅器または利得段を備える)である。さらに別の好適な吸煙作動式機構は、気流によって偏向されるベーンであり、そのベーンの動きは、運動感知手段によって検出される。さらに別の好適な作動機構は、圧電スイッチである。また、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門製の好適に接続されたHoneywell MicroSwitch Microbridge Airflow Sensor、部品番号AWM 2100Vも有用である。本開示による加熱回路に使用可能であるデマンド操作型(demand-operated)電気スイッチの追加の例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書に記載されている。他の好適な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサなどが、本開示の知識を有する当業者には明らかであろう。いくつかの実施形態では、吸引中の圧力変化がスイッチによって容易に識別されるように、ハウジング102には、吸煙作動式スイッチとエアロゾル源部材104との間に流体接続を提供する圧力感知管または他の通路が含まれてもよい。本開示に従って有用であるような他の例示的な吸煙作動装置が、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書ならびにPanの米国特許第8,205,622号明細書に開示されており、これらのいずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許第9,423,152号明細書に記載された制御方式も参照される。
【0052】
いくつかの実施形態では、消費者がエアロゾル源部材104の吸口端を吸引すると、電流作動手段が、加熱アセンブリを通る電流の流れが制限されないように、または中断されないようにして、急速に熱を生成することができる。急速な加熱のために、(i)加熱アセンブリを通る電流の流れを調整して、加熱アセンブリの加熱およびそれによって生じる温度を制御し、(ii)エアロゾル生成構成要素の過熱および劣化を防止するために、電流調整構成要素を含むことが有用となることができる。いくつかの実施形態では、電流調整回路は時間基準としてもよい。具体的には、そのような回路は、吸引中の最初の期間に亘り、加熱部材を流れる電流の流れが中断されないようにする手段と、続いて、吸引が完了するまで電流の流れを調整するタイマ手段とを含んでもよい。例えば、後続の調整は、加熱アセンブリ(または加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)を所望の温度範囲内に維持するために、電流の流れの急速なオンオフ切り替え(例えば、約1~50ミリ秒ごとのオーダーで)を含むことができる。さらに、調整は、所望の温度が達成されるまで単に電流の流れが中断されないようにすること、次いで、電流の流れを完全にオフにすることを備えてもよい。加熱アセンブリ(または加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)は、消費者が物品に対して別の吸煙を開始することにより(または、ヒータを作動させるために使用される特定のスイッチ実施形態に応じて押しボタンを手動で作動させることにより)再作動されてもよい。あるいは、後続の調整は、加熱アセンブリ(または加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)を所望の温度範囲内に維持するために、加熱アセンブリ(または加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)を通る電流の流れを変調することを含むことができる。いくつかの実施形態では、所望の投与量の吸入可能な物質を放出するために、加熱アセンブリ(または加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)は、約0.2秒~約5.0秒、約0.3秒~約4.0秒、約0.4秒~約3.0秒、約0.5秒~約2.0秒または約0.6秒~約1.5秒の持続時間に亘って通電されてもよい。1つの例示的な時間基準の電流調整回路は、トランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタを含むことができる。好適なトランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタは市販されており、当業者には明らかであろう。例示的なタイマは、NEC ElectronicsからC-1555Cとして、およびGeneral Electric Intersil,Inc.からICM7555として入手可能なもの、ならびに他の様々な大きさおよび構成のいわゆる「555タイマ」である。例示的な比較器は、National SemiconductorからLM311として入手可能である。そのような時間基準の電流調整回路の追加の説明が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書に提供されている。
【0053】
上記に照らして、加熱アセンブリ(または加熱アセンブリの1つ以上の部材)への電流の作動/作動解除を容易にするために、様々な機構が使用可能であることを理解することができる。例えば、装置は、(消費者による吸引中などに)物品内の電流の流れを調整するためのタイマを含んでもよい。装置は、加熱部材への電流の流れを有効および無効にするタイマ応答スイッチをさらに含んでもよい。電流の調整はまた、キャパシタと、規定された速度(例えば、加熱部材が加熱および冷却する速度に近い速度)でキャパシタを充電および放電するための構成要素との使用を備えることができる。電流は、特に、吸引中の最初の期間に亘り、加熱部材を流れる電流が中断されないように調整されてもよいが、電流は、吸引が完了するまで、最初の期間の後、オフにされるかオンとオフとに交互にサイクルされてもよい。このようなサイクルは、上述したように、プリセットされた切り替えサイクルを生成することができるタイマによって制御されることができる。特定の実施形態では、タイマは周期的なデジタル波形を生成することができる。最初の期間中の流れは、第1の入力での第1の電圧と閾値入力での閾値電圧とを比較し、第1の電圧が閾値電圧に等しい場合に出力信号を生成し、それにより、タイマを有効にする比較器を使用することによってさらに調整されることができる。そのような実施形態は、閾値入力で閾値電圧を生成するための構成要素と、最初の期間の経過時に第1の入力で閾値電圧を生成するための構成要素とをさらに含むことができる。
【0054】
本開示のエアロゾル送達装置には、さらに別の構成要素が利用可能である。例えば、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品用のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書は、吸引に関連したユーザの唇の動作を検出し、次いで加熱装置の加熱を引き起こす装置の吸口端に関連することができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力の降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸煙センサを開示しており、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過性の不均一性を検出する識別機と、構成要素が容器に挿入された際に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内の容器を開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する規定済の実行可能な電力サイクルを記載しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック(photonic-optronic)構成要素を開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を通る引き込み抵抗を変化させるための手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置と共に使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置用の識別システムを開示しており、FlickによるPCT特許出願の国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムを用いた吸煙を示す流体流感知システムを開示しており、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。別の方法は、エアロゾル送達装置および/またはその加熱アセンブリを作動させるために電気抵抗変化を使用する。それは、カートリッジ内の空気流に対して垂直に取り付けられたストリップまたはワイヤの形態の非常に薄い小さな金属プローブを使用することによって機能する。ユーザによって生成された空気流は、プローブに機械的な力を加え、プローブをある程度折り曲げる。プローブの一部に曲げ/張力をもたらすこの形状の変化により、プローブの電気抵抗の変化が生じ、この抵抗の変化が、パルス/情報としてPCBに送信され、加熱アセンブリ110を作動させるトリガとして機能する。
【0055】
本物品で使用可能な電子エアロゾル送達物品に関連する構成要素および開示材料または構成要素の追加の例には、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許第8,156,944号明細書および第8,375,957号明細書、Thorensらの米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらの米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらの米国特許第8,915,254号明細書および第8,925,555号明細書、DePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、HonのPCT特許出願の国際公開第2010/091593号ならびにFooのPCT特許出願の国際公開第2013/089551号が挙げられ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、2015年10月13日に出願されたWormらの米国特許出願第14/881,392号明細書は、エアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置用のフォブ形状構成に含まれることができるカプセルを開示し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。様々な実施形態では、前述の文献によって開示された様々な材料が本装置に組み込まれてもよく、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0056】
上記のように、装置100の様々な電気部品に電力を供給するために使用される電気エネルギー源106は、様々な実施形態を取ってもよい。好ましくは、電気エネルギー源は、上記の方法で加熱アセンブリを急速に加熱するのに十分なエネルギーを供給し、複数のエアロゾル源部材104による使用を通じて装置に電力を供給しながら、依然として装置100に都合よく適合することができる。有用な電気エネルギー源の例には、好ましくは充電式のリチウムイオン電池(例えば、充電式二酸化マンガンリチウム電池)が挙げられる。特に、リチウムポリマー電池は、そのような電池は安全性を向上させることができることから使用することができる。他の種類の電池、例えば、ニッケルカドミウム電池、リチウム金属電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池、ナノワイヤ電池、グラフェン電池、フォーム電池も使用可能である。さらに、好ましい電気エネルギー源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分軽量である。可能な電気エネルギー源のいくつかの例が、その各々の開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許第9,484,155号明細書および2015年10月21日に出願されたSurらの米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されている。
【0057】
電気エネルギー源の一例は、ドイツのTadiran Batteries GmbHによって製造されるTKI-1550充電式リチウムイオン電池である。別の実施形態では、有用な電気エネルギー源は、日本のSanyo Electric Company,Ltd.によって製造されるN50-AAA CADNICAニッケルカドミウム電池としてもよい。他の実施形態では、例えば、それぞれ1.2ボルトを提供する複数のそのような電池が直列に接続されてもよい。充電式二酸化マンガンリチウム電池などの他の電気エネルギー源が使用されてもよい。これらの電池またはそれらの組合せのいずれも電気エネルギー源に使用可能であるが、使い捨て電池に関連するコストおよび廃棄の考慮事項のために、充電式電池が好ましい。充電式電池が使用される実施形態では、エアロゾル送達装置100は、標準の120ボルトAC壁コンセント、または他の供給源、例えば、自動車の電気システムもしくは別個のポータブル動力源から電力を得る従来の充電ユニット(図示せず)内の対応する接点と相互作用する充電用接点をさらに含んでもよい。さらなる実施形態では、電気エネルギー源はまた、キャパシタキャパシタを備えてもよい。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、吸煙の合間に充電することができるため、電池が、加熱部材に直接電力を供給するために使用される場合よりも低い速度でキャパシタに放電することを可能にする。例えば、電池とは別に、または電池と組み合わせて、スーパーキャパシタ、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)が使用されてもよい。スーパーキャパシタは、単独で使用される場合、装置100の各使用前に充電されてもよい。したがって、本開示はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の合間に装置に取り付け可能な充電器構成要素を含んでもよい。本開示の特定の実施形態では、薄膜電池が使用されてもよい。
【0058】
上記のように、様々な実施形態では、エアロゾル送達装置100は、1つ以上のインジケータ(図示せず)を備えてもよい。様々な実施形態では、1つ以上のインジケータは、ハウジング102上の任意の位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、インジケータは、装置の使用の複数の態様の表示を提供可能なライト(例えば、発光ダイオード)としてもよい。例えば、一連のライトは、所与のエアロゾル源部材の吸煙の数に対応してもよい。具体的には、ライトは、全部のライトが点灯された際にエアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴って連続的に点灯されてもよい。あるいは、エアロゾル源部材がハウジングに挿入されると、全部のライトが点灯されてもよく、全部のライトが消えると、エアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴ってライトが消えてもよい。他の実施形態では、加熱部材の内の1つ以上が作動されると、対応するライトが点灯され得るように、一連のライトが一連の加熱部材に対応してもよい。さらに他の実施形態では、単一のインジケータのみが存在してもよく、その点灯は、電流が加熱アセンブリに流れ、装置が能動的に加熱していることを示すことができる。これにより、消費者が意図せずに能動的な加熱モードで装置を放置しないようにしてもよい。代替の実施形態では、インジケータの内の1つ以上が、エアロゾル源部材の構成要素としてもよい。インジケータは、オン/オフ法の視覚インジケータに関連して上記で説明されているが、他の動作指標も包含される。例えば、視覚インジケータはまた、喫煙経験の進行を示すために、ライトの色または強度の変化を含んでもよい。触覚インジケータおよび可聴インジケータも同様に、本開示に包含される。さらに、そのようなインジケータの組合せが、単一の装置で使用されてもよい。
【0059】
様々な実施形態では、ハウジング102は、管状または矩形の形状などの適切な構造を形成および維持するのに適し、エアロゾル源部材をその中に保持するのに適した任意の材料から形成可能である。いくつかの実施形態では、ハウジングは、単一の壁または複数の壁から、および本明細書でさらに説明されるように、電気加熱部材によって提供される加熱温度である少なくともある温度で、その構造的完全性を保持する(例えば、劣化しない)ように耐熱性である単数または複数の材料(天然または合成)から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、耐熱性ポリマーが使用可能である。他の実施形態では、セラミック材料が使用可能である。さらなる実施形態では、エアロゾル源部材から熱を不必要に移動させないように、断熱材が使用されてもよい。ハウジングは、単層から形成される場合、好ましくは約0.2mm~約5.0mm、約0.5mm~約4.0mm、約0.5mm~約3.0mmまたは約1.0mm~約3.0mmの厚さを有してもよい。上記の機能を提供するために使用可能であるか、上記の材料および構成要素の代替品として使用可能な追加の例示的な種類の構成要素および材料は、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書およびSebastianらの米国特許出願公開第2011/0041861号明細書に記載される種類のものとすることができ、これらの文献の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
図3は、本開示の例示的な実施形態による、図1および図2のエアロゾル送達装置100の加熱アセンブリ110の特定の構成要素の斜視図を示し、図4は、本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材104が受容スリーブ116に配置された、加熱アセンブリ110の特定の構成要素の斜視図を示す。特に、図示される実施形態の加熱アセンブリ110は、可動ジョー112と、固定ジョー114(例示を明確にするために、図面では逆さまに回転されている)と、受容スリーブ116とを含む。他の材料も可能であるが、図示される実施形態では、可動ジョー112、固定ジョー114および/または受容スリーブ116は、金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金属合金など)、セラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなど)、ポリマー(例えば、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなど)複合材料および/またはそれらの任意の組合せから作製可能である。以下にさらに詳細に説明されるように、図示される実施形態の可動ジョー112は、可動ジョーが固定ジョー114および受容スリーブ116から離隔されている開位置と、可動ジョー112が固定ジョー114に隣接しており、受容スリーブ116が、可動ジョー112と固定ジョー114との間にある閉位置との間を移動するように構成される。図示される実施形態では、受容スリーブ116は、少なくともエアロゾル源部材104の被加熱端を受容するように構成された、略円筒形の形状を有する。ただし、他の実施形態では、受容スリーブは、エアロゾル源部材の被加熱端の形状を補完する任意の形状など、任意の他の形状を有してもよい。図示される実施形態では、可動ジョー112および固定ジョー114のそれぞれは、受容スリーブ116、したがって少なくともエアロゾル源部材104の被加熱端を実質的に取り囲むように構成された内部形状を有する。特に、可動ジョー112の内面118と、固定ジョー114の内面119とは、一緒になって受容スリーブ116の形状を補完する形状を形成する。このように、可動ジョー112が閉位置にある場合、内面118、119は一緒になって受容スリーブ116を取り囲む。
【0061】
図示される実施形態の可動ジョー112は、その内面118から外向きに延在する一連の加熱ピン120を含む。図示される実施形態の可動ジョー112はまた、可動ジョー112の内面118から外向きに延びる一対の位置決めピン122を含む。いくつかの実施形態では、加熱ピンもこの機能を果たすことができるため、位置決めピン122が存在する必要がないことに留意されたい。様々な実施形態では、一連の加熱ピン120は、固定ジョー114の内面119上に配置された一連の対応するコネクタ124と(閉位置で)電気的に接続するように構成される。さらに、受容スリーブ116は、動作中に一連の加熱ピン120および一連のコネクタ124と位置合わせされる開口部126の2つの対向する列を含む。さらに、一対の端部開口部128が、位置決めピン122と位置合わせされるように構成される。可動ジョー112が閉位置にある場合、一連の加熱ピン120は、受容スリーブ116の対応する開口部126を貫通し、固定ジョー120の対応するコネクタ124と電気的に接触する。図示される実施形態の位置決めピン122も、受容スリーブの対応する一対の開口部128を貫通するが、固定ジョー114と電気的に接触しない。ただし、いくつかの実施形態では、位置決めピン122も電気的に接触可能である。図示される実施形態では、7本の加熱ピン120があり、したがって、7個の対応するコネクタ124および7個の対応する開口部126がある。ただし、他の実施形態では、任意の数の加熱ピン120、コネクタ124および開口部126が使用されてもよい。図示される実施形態では、加熱ピンは、端が丸い略円筒形の形状を有する。ただし、他の実施形態では、加熱ピン120は他の形状を有してもよく、さらに他の実施形態では、加熱ピン120は同じ形状を有する必要はない。
【0062】
図示される実施形態の加熱ピン120は、対応するコネクタ124との電気接続が生じたときの抵抗加熱部材を備える。抵抗加熱部材は、それを通って電流が導かれた際に熱を生成するように構成されてもよい。そのような加熱部材は金属材料または導電性セラミックを具備することが多く、電流を通すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。いくつかの実施形態では、加熱ピンの材料は全体を通して同じとすることができるが、図示される実施形態の加熱ピン120は、各端部(例えば、コネクタ124に接触する加熱ピン120の端部、および制御構成要素108および/または電気エネルギー源106に接続された加熱ピン120の端部)上に導電性材料と、その間の電気抵抗性材料(例えば、エアロゾル形成構成要素に接触するように構成された加熱ピン120の部分とを含む。電気抵抗性材料の例には、限定するものではないが、チタン、銀、ニッケル、ニクロム、ステンレス鋼、様々な金属合金、炭化ケイ素および窒化ケイ素などのセラミック、複合材料および/またはそれらの任意の組合せを挙げることができる。導電性材料の例には、限定するものではないが、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、グラファイトおよび/またはそれらの任意の組合せを挙げることができる。本開示と共に使用可能であるような様々な導電性基材が、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるGriffithらの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、加熱ピンは、その表面に抵抗性トレースを含んでもよい。そのような実施形態では、例えば、抵抗性トレースは、例えば、成形、印刷、埋め込み、機械加工、溶湯鍛造、蒸着などを含む様々な技術を介してピンに追加可能である。
【0063】
前述のように、図示される実施形態の受容スリーブ116は、エアロゾル生成構成要素130を含むことができるエアロゾル源部材104の被加熱端を受容するように構成される。開位置(例えば、図2に示される)では、可動ジョー112は、固定ジョー114ならびに受容スリーブ116およびエアロゾル源部材104から離隔され、閉位置(例えば、図4に示される)では、可動ジョー112は固定ジョー114に隣接しており、受容スリーブ116とエアロゾル源部材104とがその間に配置されている。様々な実施形態では、開位置と閉位置との間の作動(およびその逆)は、例えば、消費者がジョーを一緒に押すことなどによる手動、または方向性のある力を可動ジョー112に伝達する静圧気体スプリングもしくは他の力変位機構を使用することなどによる自動もしくは半自動を含む様々な方法で達成されることができる。別の例には、可動ジョー112を開位置と閉位置との間で変位させるように構成されたリニア変位モータまたは他のアクチュエータを挙げることができる。他の例には、圧電アクチュエータ、超音波セラミックアクチュエータ、回転コイルシステム、リードねじシステム、カムフォロア機構、歯車機構、リンク機構、および/または指向性運動を生成し、可動ジョー112に伝達するように構成された任意の他のシステムが挙げられる。この運動は、上記と同様に、機構に関係なく、押しボタンを介して、および/または装置の使用を介して(例えば、装置に電力を供給することによって、エアロゾル源部材を吸引することによって、またはエアロゾル源部材を装置に挿入することによってなど)作動されることができる。上記の方法に加えて、可動ジョー112を作動させるための別の方法が、装置100内の空気流に対して垂直に取り付けられたストリップまたはワイヤの形態などの小さな薄い金属プローブによって動作する。ユーザによって生成された空気流は、プローブに機械的な力を加え、ある程度折るか、曲げる。プローブの曲げ/張力をもたらす形状の変化により、プローブの電気抵抗の変化が生じる。この抵抗の変化が、パルスおよび/または信号として制御構成要素108に送信され、可動ジョー112を作動させるためのトリガとして機能する。
【0064】
閉位置では、各加熱ピン120は、加熱ピン120を介してエアロゾル源部材のセグメントを加熱することができる独立した別個の加熱回路を作成するように、電気回路を完成させる。ただし、開位置では、各回路は不完全であり、加熱ピンは加熱することができない。様々な実施形態では、制御構成要素108は、加熱回路のそれぞれを独立して制御してもよい。このように、閉位置では、加熱ピン120のそれぞれは、制御構成要素108によって制御されるように、エアロゾル源部材のセグメントを独立して加熱することができる。したがって、いくつかの用途では、加熱ピン120は、エアロゾル源部材のセグメントを順次加熱してもよく、他の用途では、加熱ピン120は、エアロゾル源部材のセグメントの特定の群を加熱してもよい。理解されるように、本開示は、独立して制御される加熱ピン120を使用することによって提供される様々な加熱条件をいずれも企図している。以下にさらに詳細に説明されるように、いくつかの実施形態では、加熱ピンの制御は、装置を用いるユーザを介して(例えば、押しボタンまたは制御パネルを介してなど)生じさせることができる。さらに、様々なインジケータが、装置で使用される消耗品にどのヒータが使用され、どのヒータが使用されなかったかを示してもよい。
【0065】
図示される実施形態では、エアロゾル源部材104の7つの別個の加熱セグメントに対応する合計7本の別個の加熱ピン120が存在するが、他の様々な実施形態では、加熱アセンブリ110は、エアロゾル源部材の任意の数の個別の加熱セグメントに対応する任意の数の別個の加熱部材を有してもよいことに留意されたい。さらに、図示される実施形態では、互いに離隔された複数の個別の加熱部材位置と対応する個別の加熱セグメントとが存在するが、他の実施形態では、個別の位置と対応する個別のセグメントとは、限定するものではないが、個別の位置と対応する個別のセグメントとが互いに隣接する、および/または互いに重なり合う結果となる間隔、ならびに一貫性のない間隔を含む異なる間隔を有してもよい。
【0066】
図示される実施形態では、加熱ピン120は、受容スリーブ116に受容されたエアロゾル源部材104に含まれる、エアロゾル源部材のエアロゾル生成構成要素130を貫通し、固定ジョー114のコネクタ124と電気的に接触するように構成される。したがって、図示される実施形態のエアロゾル生成構成要素130は、固体または半固体の材料(例えば、タバコまたはタバコ由来材料、医薬品材料、ハーブ材料など)を含む。ただし、他の実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、ゲル、液体または半液体材料を具備してもよい。
【0067】
前述のように、様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、タバコまたはタバコ由来材料とすることができる固体または半固体の材料を備えてもよい。いくつかの実施形態では、そのような材料は、タバコ含有ビーズ、タバコ細断片、タバコ細片、再構成されたタバコ材料(例えば、押出基材またはキャストシート基材)もしくはそれらの組合せ、および/または微粉砕タバコの混合物、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物、または任意の無機材料(炭酸カルシウムなど)、任意の香味およびエアロゾル形成材料と混合されて実質的に固体もしくは成形可能な(例えば、押出可能な)基材を形成する他のタバコ形態を具備してもよい。ゲルおよび懸濁液も利用可能である。いくつかの代表的な種類の固体および半固体のエアロゾル生成構成要素の構築物および配合物は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるThomasらの米国特許第8,424,538号明細書、Sebastianらの米国特許第8,464,726号明細書、Connerらの米国特許出願公開第2015/0083150号明細書、Ademeらの米国特許出願公開第2015/0157052号明細書および2015年6月30日に出願されたNordskogらの米国特許出願公開第2017-0000188号明細書に開示されている。
【0068】
様々な実施形態では、エアロゾル源部材またはその一部は、エアロゾル源部材に追加の構造および/または支持を提供するのに有用な任意の材料から形成できる上包材料で包まれてもよい。様々な実施形態では、上包材料は、紙または他の繊維状材料、例えば、セルロース材料を含むことができる、熱の伝達に抵抗する(または熱の伝達を促進する)材料を具備してもよい。上包材料はまた、繊維状材料内に埋め込まれたまたは分散された少なくとも1つのフィラー材料を含んでもよい。様々な実施形態では、フィラー材料は、水不溶性粒子の形態を有してもよい。さらに、フィラー材料は、無機成分を組み込むことができる。様々な実施形態では、上包は、下にあるバルク層などの複数の層と、紙巻タバコでは典型的な包装紙などの上にある層とから形成されてもよい。そのような材料には、例えば、亜麻、麻、サイザル麻、稲藁、および/またはエスパルトなどの軽量の「ラグ繊維(rag fiber)」が含まれることができる。本開示と共に使用され得る上包材料の構成に関する追加の説明が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に見出すこができる。追加の実施形態では、上包材料は、以下の性質の内の1つ以上を有してもよい:エアロゾルの移動に対して不透過性とすることができ、対象とする高温に耐える能力を有することができ、ヒータからタバコスティック材料への半径方向の熱伝達を促進することができ、加熱されるセグメントから離れて、タバコスティックに沿った軸方向の熱伝達に抵抗することができ、および/または加熱されるセグメントの急速な温度上昇を抑制しないように、比較的低い熱質量を有することができる。一実施形態では、上包材料は、いくつかの実施形態では約.001インチの厚さとすることができるステンレス鋼箔としてもよい。別の実施形態では、上包材料はアルミニウム箔としてもよい。
【0069】
様々な実施形態では、エアロゾル源部材の吸口端は、例えば、酢酸セルロース材料、ポリプロピレン材料またはポリ乳酸材料から作製可能なフィルタを含んでもよい。様々な実施形態では、フィルタは、エアロゾル源部材の吸口端の構造的完全性を高め、および/または所望により濾過能力を提供し、および/または吸引に対する抵抗を提供してもよい。例えば、本開示による物品は、17.5cc/秒の空気流で約50~約250水柱ミリメートル降下という圧力降下を示すことができる。さらなる実施形態では、圧力降下は、約60水柱ミリメートル~約180水柱ミリメートル、または約70水柱ミリメートル~約150水柱ミリメートルとすることができる。圧力降下値は、Filtrona Instruments and Automation Ltdから入手可能なFiltrona Filter Test Station(CTSシリーズ)またはCerulean Division of Molins,PLCから入手可能なQuality Test Module(QTM)を使用して測定されることができる。エアロゾル源部材の吸口端にあるフィルタの長さは、約2mm~約20mm、約5mm~約20mmまたは約10mm~約15mmのように様々なものとすることができる。いくつかの実施形態では、フィルタは個別のセグメントを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態は、濾過を提供するセグメント、引き込み抵抗を提供するセグメント、エアロゾルが冷却するための空間を提供する中空セグメント、構造的完全性を高めるセグメント、他のフィルタセグメント、および上記のいずれか1つまたは任意の組合せを含んでもよい。いくつかの実施形態では、フィルタは上包から分離されてもよく、フィルタは上包によって所定の位置に保持されてもよい。
【0070】
本開示で上包に使用可能な追加の例示的な種類の包装材料、包装材料構成要素および処理済包装材料が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWhiteらの米国特許第5,105,838号明細書、Arzonicoらの米国特許第5,271,419号明細書、Gentryの米国特許第5,220,930号明細書、Woodheadらの米国特許第6,908,874号明細書、Ashcraftらの米国特許第6,929,013号明細書、Hancockらの米国特許第7,195,019号明細書、Holmesの米国特許第7,276,120号明細書、Hancockらの米国特許第7,275,548号明細書、Fournierらの国際公開第01/08514号パンフレットおよびHajaligolらのPCT国際公開第03/043450号に記載されている。代表的な包装材料は、Schweitzer-Maudit Internationalから、R.J.Reynolds Tobacco Companyグレード119、170、419、453、454、456、465、466、490、525、535、557、652、664、672、676および680として市販されている。包装材料の気孔率は様々なものとすることができ、頻繁には、約5CORESTA単位~約30,000CORESTA単位であり、多くの場合、約10CORESTA単位~約90CORESTA単位であり、頻繁には、約8CORESTA単位~約80CORESTA単位である。
【0071】
上包を介した半径方向(すなわち、外側)の空気浸透によって普通なら希釈される可能性のあるエアロゾルおよび香味の送達を最大化するために、非多孔性タバコ巻紙の1つ以上の層が使用されて、エアロゾル源部材を包んでもよい(上包の存在の有無にかかわらず)。好適な非多孔性タバコ巻紙の例は、Kimberly-Clark Corp.からKC-63-5、P878-5、P878-16-2および780-63-5として市販されている。好ましくは、上包は、本発明の物品の使用中に形成される蒸気に対して実質的に不透過性である材料である。所望により、上包は、弾性板紙材料、箔を裏打ちした板紙、金属、ポリマー材料などを含むことができ、この材料は、タバコ巻紙のラップにより囲まれることができる。上包は、構成要素を囲むチップペーパー(tipping paper)を備えてもよく、場合により、本明細書で別途説明するように、エアロゾル源部材にフィルタ材料を取り付けるために使用されることができる。様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル源部材の吸口端との間に他の構成要素が存在してもよく、吸口端はフィルタを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素と吸口端との間に、エアギャップ;空気を冷却するための相変化材料;香味放出媒体;選択的化学吸着が可能なイオン交換繊維;フィルタ媒体としてのエアロゲル粒子;および他の好適な材料の内の1つまたは任意の組合せが配置されてもよい。
【0072】
本開示に有用なタバコ材料は様々なものとしてもよく、例えば、黄色種タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコもしくはメリーランドタバコ、暗色タバコ、暗色火干タバコおよびラスチカタバコ、ならびに他の希有もしくは特製タバコ、またはそれらのブレンドを含んでもよい。タバコ材料はまた、いわゆる「ブレンド」形態および加工済形態、例えば、加工済タバコステム(例えば、カットロールステムまたはカットパフステム)、体積膨張タバコ(例えば、有利にはカットフィラー形態のパフタバコ、例えば、ドライアイス膨張タバコ(DIET))、再構成されたタバコ(例えば、紙形成タイプ加工またはキャストシートタイプ加工を使用して製造された再構成されたタバコ)を含んでもよい。様々な代表的なタバコの種類、加工された種類のタバコ、およびタバコブレンドの種類が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるLawsonらの米国特許第4,836,224号明細書、Perfettiらの米国特許第4,924,888号明細書、Brownらの米国特許第5,056,537号明細書、Brinkleyらの米国特許第5,159,942号明細書、Gentryの米国特許第5,220,930号明細書、Blakleyらの米国特許第5,360,023号明細書、Shaferらの米国特許第6,701,936号明細書、Liらの米国特許第7,011,096号明細書およびLiらの米国特許第7,017,585号明細書、Lawsonらの米国特許第7,025,066号明細書、Perfettiらの米国特許出願公開第2004-0255965号明細書、BeremanのPCT国際公開第02/37990号パンフレットならびにBombickらのFund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997)に記載されている。本開示によるものを含め、喫煙装置に有用となることができるような追加の例示的なタバコ組成物が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書に開示されている。
【0073】
さらに、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質またはその前駆体が内部に組み込まれているか、さもなければその上に堆積されている不活性基材を含んでもよい。例えば、吸入可能な物質を含む液体が、不活性基材上にコーティングされるか、不活性基材に吸収または吸着されてもよく、その結果、熱を加えると、吸入可能な物質が、正圧または負圧の印加により本発明の物品から引き出されることが可能な形態で放出される。いくつかの態様では、エアロゾル生成構成要素は、カットフィラー形態の風味豊かな芳香性タバコのブレンドを備えてもよい。別の態様では、エアロゾル生成構成要素は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPryorらの米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらの米国特許第4,889,143号明細書およびRakerの米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成されたタバコ材料を含んでもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル前駆体組成物(例えば、保湿剤、例えば、プロピレングリコール、グリセリンなど)および/または少なくとも1つの香味剤、ならびに熱源によるエアロゾル送達構成要素の点火、熱分解、燃焼および/または焦げ付きの防止を助けるように構成された燃焼遅延剤(例えば、リン酸二アンモニウムおよび/または別の塩)を組み込むように処理、製造、生成および/または加工されたタバコ、タバコ成分および/またはタバコ由来材料を含んでもよい。喫煙品にタバコを組み込むための様々な様式および方法、特に、喫煙品内の実質的にあらゆるタバコを意図的に燃焼させないように設計される喫煙品が、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書、Cantrellらの米国特許第7,647,932号明細書、Robinsonらの米国特許第8,079,371号明細書、Banerjeeらの米国特許第7,290,549号明細書およびCrooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号明細書に記載されている。
【0075】
いくつかの実施形態では、他の難燃性/燃焼遅延性材料および添加剤が、エアロゾル生成構成要素内に含まれてもよく、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールおよびポリオールを含んでもよい。窒素ホスホン酸塩、リン酸一アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素および酸化アンチモンなどの他のものが使用されてもよい。エアロゾル生成構成要素および/または他の構成要素(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせたものにかかわらず)に使用される難燃性材料、燃焼遅延性材料および/または焦げ付き遅延性材料の各態様では、望ましい特性は、望ましくないガス放出、化学反応性または溶融型挙動を伴わずに提供されることが好ましい。追加の香味料、香味剤、添加剤および他の可能な増強成分が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPhillipsらの米国特許出願第15/707,461号明細書に記載されている。
【0076】
吸入可能な物質(例えば、一般に、香味、ニコチンまたは医薬品)に加えて、エアロゾル生成構成要素は、1つ以上のエアロゾル形成材料または蒸気形成材料、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)および/または水を具備してもよい。代表的な種類のエアロゾル形成材料が、参照により本明細書に組み込まれるSensabaugh,Jr.らの米国特許第4,793,365号明細書およびJakobらの米国特許第5,101,839号明細書、Biggsらの国際公開第98/57556号ならびにChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されている。好ましいエアロゾル形成材料は、それに十分な熱を加えると目に見えるエアロゾルを生成し、非常に好ましいエアロゾル形成材料は、「煙状」と見なされることができるエアロゾルを生成する。タバコアロマオイル、タバコエッセンス、噴霧乾燥タバコ抽出物、凍結乾燥タバコ抽出物、タバコダストなどの追加のタバコ材料が、蒸気形成材料またはエアロゾル形成材料と組み合わせられてもよい。また、吸入可能な物質自体が、加熱時に吸入可能な物質が蒸気、エアロゾルまたはそれらの組合せとして放出される形態であってよいことを理解されたい。他の実施形態では、吸入可能な物質は、必ずしも蒸気またはエアロゾルの形態で放出する必要はない場合があるが、それと組み合わせられることができる蒸気形成材料またはエアロゾル形成材料は、加熱時に蒸気またはエアロゾルを形成し、吸入可能な物質自体の担体として本質的に機能することができる。したがって、吸入可能な物質は、基材上にコーティングされているか、基材に吸収されているか、基材の表面に吸着されているか、基材の天然成分(すなわち、基材を形成する材料、例えば、タバコまたはタバコ由来材料)であると特徴付けられることができる。同様に、エアロゾル形成材料または蒸気形成材料も同様に特徴付けられることができる。特定の実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質を含む基材と、それに含まれる別個のエアロゾル形成材料とを特に具備してもよい。このように、使用中、基材は加熱されてもよく、エアロゾル形成材料は、それと共に吸入可能な物質を取り込んで蒸気形態に揮発されてもよい。特定の例では、エアロゾル生成構成要素は、タバコのスラリーおよびエアロゾル形成材料および/または蒸気形成材料がその上にコーティングされるかその中に吸収または吸着される固体基材を具備してもよい。基材成分は、吸入可能な物質の放出を促進するために加熱部材が達成する、本明細書に記載の温度で燃焼しないか、他の方法で劣化しない任意の材料であってよい。例えば、タバコ紙(例えば、タバコ繊維および/または再構成されたタバコを含む紙状材料)を含む紙材料が使用されてもよい。したがって、様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質を含むこと、代わりに吸入可能な物質および別個のエアロゾル形成剤もしくは蒸気形成剤を含むこと、代わりに吸入可能な物質および基材を含むこと、または代わりにエアロゾル生成構成要素、別個のエアロゾル形成剤もしくは蒸気形成剤および基材を含むものとして特徴付けられてもよい。したがって、基材は、吸入可能な物質およびエアロゾル形成剤または蒸気形成剤の一方または両方を含有してもよい。
【0077】
所望により、タバコ材料またはエアロゾル生成構成要素は、一般に、糖、グリセリン、バニラ、ココア、甘草および他の香味材料、例えば、メントールなどの他の成分をさらに含んでもよい。使用することができる例示的な植物由来組成物が、Dubeらの米国特許出願公開第2012/0152265号明細書およびDubeらの米国特許第9,107,453号明細書に開示されている。そのような追加の成分の選択は、本物品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて多様なものとすることができ、本開示は、タバコおよびタバコ関連製品またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかであるような任意のかかる追加の成分を包含することを意図している。GutchoのTobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。
【0078】
吸入可能な物質および/または別個の蒸気形成材料は、様々な構成でエアロゾル生成構成要素上に提供されることができる。例えば、両材料は、基材の長さに沿った各材料の濃度が実質的に一定であるように基材に関連付けられることができる(例えば、基材を複数の縦セグメントに分割する場合、各個別のセグメント中の材料の総濃度は実質的に類似することができ、例えば、10質量%未満、5質量%未満または2質量%未満だけ変動する)。他の実施形態では、材料の一方または両方が規定されたパターンで存在することができる。例えば、パターンは、濃度が基材の長さに沿って連続的に増加または減少する勾配とすることができる。このように、物品を用いた最初の吸煙は、最後の吸煙での吸入可能な物質の量よりも顕著に多いまたは少ない量の吸入可能な物質を提供してもよい。勾配はまた、全吸煙に亘って吸入可能な物質の均一な生成を提供するように設計されることができる。さらに、パターンは、大量の吸入可能な物質が、基材の長さに沿ったある点で提供されるようなものとすることができる(例えば、物品を用いた最初の吸煙、最後の吸煙、またはいくつかの中間の吸煙に対応する)。本開示に照らして、任意の様々なそのようなパターンが想定されることができ、そのような変形例は、同様に、本開示に包含される。そのようなパターン化は、同様に、本明細書に記載される追加の成分(例えば、香味料)に適用されることができる。例えば、大量の香味料が、物品を用いた最後の吸煙または最後の2つもしくは3つの吸煙に実質的に対応する位置で基材上に提供されることができる。そのような香味の放出は、装置を用いた最後の吸煙が近づいているか、達成されたことを消費者に知らせることができる。本開示のエアロゾル生成構成要素に含まれることができる様々な他の構成および構成要素が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている。
【0079】
本開示のいくつかの態様では、エアロゾル生成構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるStoneらの米国特許出願公開第2012/0042885号明細書に記載されているように、押出材として構成されることができる。さらに他の態様では、エアロゾル生成構成要素は、タバコ、タバコ関連材料、グリセリン、水および/または結合剤材料を含むか、それらから本質的に構成される押出構造および/または基材として構成されることができるが、特定の配合物は結合剤材料を含まない。様々な実施形態では、結合剤材料は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ガム(例えば、グアーガム)、キサンタン、プルランおよび/またはアルジネートを含め、タバコ配合物に一般的に使用される任意の結合剤材料であってよい。いくつかの態様によれば、エアロゾル送達構成要素に含められる結合剤材料は、エアロゾル送達構成要素の構造的形状および/または完全性を実質的に維持するように構成されることができる。様々な代表的な結合剤、結合剤の特性、結合剤の使用、および結合剤の量は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRakerらの米国特許第4,924,887号明細書に記載されている。
【0080】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成プロセス全体を通じてその構造を実質的に維持するようにさらに構成されることができる。すなわち、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成プロセス全体を通じて、その形状を実質的に維持するように構成される(すなわち、エアロゾル送達構成要素は、加えられた剪断応力下で連続的に変形しない)。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、液体および/またはいくらかの水分含有量を含んでもよいが、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成プロセス全体を通じて実質的に固体のままであり、エアロゾル生成プロセス全体を通じてその構造的完全性を実質的に維持するように構成される。実質的に固体のエアロゾル送達構成要素に適した例示的なタバコおよび/またはタバコ関連材料が、Ademeらの米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2015/0335070号明細書、Whiteの米国特許第6,204,287号明細書およびHearnらの米国特許第5,060,676号明細書に記載されており、これらはいずれも、それぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0081】
さらに別の態様では、エアロゾル生成構成要素は、マルメライザー処理された、および/またはマルメライザー処理されていないタバコから形成された押出構造および/または基材を含んでもよい。マルメライザー処理されたタバコは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBanerjeeらの米国特許第5,105,831号明細書によって知られている。マルメライザー処理されたタバコは、本明細書に記載の結合剤、および/または香味剤と併せて、グリセロール(約20~約30重量パーセント)、炭酸カルシウム(一般に約10~約60重量パーセント、多くの場合、約40~約60重量パーセント)と共に、約20~約50パーセント(重量)のタバコブレンドを粉末形態で含む。
【0082】
様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素壁は、その中に吸入可能な物質を自然に含むことができる材料(例えば、タバコ紙)から実質的に形成可能であるか、その中に取り込まれた吸入可能な物質および/または蒸気形成剤またはエアロゾル形成剤を有することができる任意の追加の材料(例えば、紙)から形成可能である。吸入可能な物質および/または蒸気形成物質またはエアロゾル形成物質に加えて、基材壁は追加の成分を含有してもよい。例えば、蒸気バリアが、エアロゾル生成構成要素壁の外面上に含まれてもよい。好ましくは、蒸気バリアは、エアロゾル生成構成要素が加熱される際に加熱部材に隣接する(または接触する)壁面に配置される。特定の実施形態では、蒸気バリアは、電気絶縁性である材料から形成されてもよく、または加熱部材と接触することができる電気絶縁性材料の層を含んでもよい。例えば、蒸気バリアとして金属箔が使用されてもよく、箔は、エアロゾル生成構成要素の外容積への蒸気またはエアロゾルの放出を防止し、エアロゾル生成構成要素壁の内面によって画定された環状空間への蒸気またはエアロゾルの放出を容易にするために、加熱部材と接触する絶縁単層(例えば、金属酸化物層)を有してもよい。金属箔などの任意の蒸気バリア材料が使用されてもよい。
【0083】
さらなる実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、物品のほぼ動作温度で(特に固体から溶融に)相を軟化または変化させる材料から形成されることができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、ワックスまたはゲルとしてもよく、吸入可能な物質は、その中に取り込まれることができる。そのような実施形態では、エアロゾル生成構成要素に支持を提供し、エアロゾル生成構成要素が加熱部材に接触するのを実質的に防止する蒸気バリア(または同様の材料)を含めることが特に有用となることができる。同様に、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質および/またはエアロゾル形成材料によってコーティングされた蒸気バリア層を具備してもよい。例えば、そのようなコーティング材料の内の1つ以上は、本明細書で別途説明する動作範囲の内の1つ以上の範囲内の温度でその成分を好ましくは放出するマイクロカプセル化形態とすることができる。そのような実施形態で有用となるようなマイクロカプセル化技術が、例えば、Davisの米国特許第4,464,434号明細書に開示されている。
【0084】
一実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、タバコ成分(例えば、再構成されたキャストタバコシートまたはタバコビーズなど)、または結合剤成分、保湿剤成分、香味成分、湿潤剤成分およびケーシング材料の内の1つ以上を含む非タバコ成分(例えば、ハーブ、紙、セルロースなど)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、結合剤成分は、例えば、セルロースおよび/またはグアーガムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、保湿剤成分は、例えば、約15~25%のグリセロール、約14.5%のソルビトールおよび/または約3~10%のプロピレングリコールを含有してもよい。いくつかの実施形態では、香味成分は、例えば、酢酸、クエン酸、アセトイン、乳酸、メントール、ペパーミントオイル、キャロブビン(carob bin)/抽出物、ココア製品、甘草抽出物、転化糖および/またはスクロースを含有してもよい。いくつかの実施形態では、湿潤剤成分は、例えば、約15~25%の水を含む。
【0085】
上記のように、吸口端の反対側のエアロゾル源部材104の端部は、受容スリーブ116に挿入するための大きさおよび形状である。様々な実施形態では、エアロゾル源部材104の外径(または実施形態の特定の断面形状に応じて他の寸法)は、好ましくは、受容スリーブ116の内径(または他の寸法)よりもわずかに小さい大きさである。理想的には、それぞれの直径の差は、エアロゾル源部材104が受容スリーブ116にぴったりと合い、摩擦力が、エアロゾル源部材が力を加えられることなく移動するのを防ぐように十分に小さい。
【0086】
前述のように、いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材は上包を含んでもよい。上包が存在する場合、その全長は、エアロゾル生成構成要素の長さと略同一であるものから、エアロゾル生成構成要素の長さの約2倍まで多様なものとすることができる。したがって、エアロゾル生成構成要素は、上包の長さよりも最大約50%、最大約30%または最大約10%短い長さを有してもよい。好ましくは、エアロゾル生成構成要素は、上包の長さよりも少なくとも10%、少なくとも15%または少なくとも20%短い長さを有してもよい。さらに具体的には、上包がエアロゾル生成構成要素を越えて延びる距離は、エアロゾル生成構成要素の長さの約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%または約100%とすることができる。
【0087】
上包はまた、エアロゾル源部材の吸口端に特定の特性を提供するように機能することができる。例えば、上包の構造および/または形状および/または寸法は、ユーザの口の中で従来の紙巻タバコの感覚を提供するように機能することができる。さらに、前述のように、上包は、カートリッジの吸口端に近接して配置されたフィルタ(例えば、酢酸セルロースまたはポリプロピレン)を備え、その構造的完全性を高め、および/または所望により濾過能力を提供し、および/または吸引に対する抵抗を提供してもよい。
【0088】
図1図4に示す実施形態は、閉位置では一連の加熱部材(これらの実施形態では、一連の加熱ピン120)がエアロゾル源部材104を貫通する加熱アセンブリを説明する。他の実施形態では、一連の加熱部材は、エアロゾル源部材を貫通する必要はなく、むしろ、エアロゾル源部材内にある程度の深さまで延在してもよい。例えば、図5は、本開示の別の例示的な実施形態による、エアロゾル送達装置の加熱アセンブリの構成要素の斜視図を示す。特に、図5は、上記のものと同様のハウジング、電気エネルギー源、制御構成要素およびエアロゾル送達装置と組み合わせて使用可能である可動ジョー212を示している。様々な実施形態では、これらの構成要素の内の1つ以上が異なるものとすることができる(または省略されることができる)が、これらの構成要素に関連する上記の説明を参照されたい。
【0089】
他の材料も可能であるが、図示される実施形態では、可動ジョー212は、金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金属合金など)、セラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素など)、ポリマー材料(例えば、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなど)、複合材料および/またはそれらの任意の組合せから作製されることができる。以下にさらに詳細に説明されるように、図示される実施形態の可動ジョー212は、可動ジョーが固定ジョーから離隔されている開位置と、可動ジョー212が固定ジョーに隣接している閉位置との間を移動するように構成される。多くの態様では、可動ジョー212は、図1図4に関して説明された固定ジョーと同様の固定ジョーと共に使用するように構成されることができるため、上記の説明を参照されたい。ただし、以下にさらに詳細に説明されるように、図示される実施形態の可動ジョー212は、電気コネクタを含む必要のない固定ジョーと共に使用するように構成される。
【0090】
可動ジョー212は、図1図4に関して説明された受容スリーブと同様の受容スリーブと共に使用するように構成されることができるため、それゆえ上記の説明を参照されたい。上記と同様に、いくつかの実施形態の受容スリーブは、少なくともエアロゾル源部材の被加熱端を受容するように構成された実質的に円筒形の形状を有してもよい。そのような実施形態では、可動ジョー212および固定ジョーのそれぞれは、受容スリーブ、したがって少なくともエアロゾル源部材の被加熱端を実質的に取り囲むように構成された内部形状を有してもよい。特に、可動ジョー112の内面218と、固定ジョーの内面とは、一緒になって、受容スリーブの形状を補完する形状を形成する。このように、可動ジョー212が閉位置にある場合、内面は一緒になって受容スリーブを取り囲む。
【0091】
図示される実施形態の可動ジョー212は、その内面218から外方へ延在する一連の個別の加熱要素220を含む。図示される実施形態の可動ジョー212はまた、可動ジョー212の内面218から外方へ延在する一対の位置決めピン222を含むが、いくつかの実施形態では、位置決めピン222が存在する必要がないことに留意されたい。図1図4に関して上記で説明された実施形態では、一連の加熱ピンは、固定ジョー上に配置された一連の対応するコネクタと(閉位置で)電気的に接続して、閉加熱回路を作成するように構成される。ただし、図示される実施形態では、一連の加熱要素220は、それぞれがエアロゾル源部材のセグメントを加熱するように構成される、個別の閉じた抵抗加熱回路を備える。したがって、可動ジョー212が閉位置にある場合、加熱要素220は、エアロゾル源部材内にある程度の深さまで延在する。例えば、いくつかの実施形態では、加熱要素220は、エアロゾル源部材の半分未満を貫通する。他の実施形態では、加熱要素220は、エアロゾル源部材のほぼ半分を貫通する。さらに他の実施形態では、加熱要素220は、エアロゾル源部材の半分超を貫通する。いくつかの実施形態では、一連の加熱要素220内の個別の加熱要素220が、エアロゾル源部材内に異なる深さまで延在してもよいことに留意されたい。
【0092】
図示される実施形態の加熱要素220は抵抗加熱要素を備え、ブレード状の形状(例えば、角度の付いた上部を有する、比較的薄くて平らな構成)を有するが、他の実施形態では、加熱要素220は、例えば、その外面の周りに加熱要素が配置された略円筒形の形状などの他の形状を有してもよい。抵抗加熱要素は、それを通して電流が導かれた際に熱を生成するように構成されることができる。そのような加熱要素は金属材料を備えることが多く、電流を通すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。図示される実施形態では、加熱要素は、電気抵抗性材料から構築された加熱要素ワイヤおよび/またはトレース220a(以下、「加熱トレース」と呼ばれる)を含む。電気抵抗性材料の例には、限定するものではないが、チタン、銀、ニッケル、ニクロム、ステンレス鋼、タングステン、酸化インジウムスズ、様々な金属合金、炭化ケイ素および窒化ケイ素などのセラミック、複合材料および/またはそれらの任意の組合せが挙げられる。様々な実施形態では、各加熱トレース220aは、例えば、成形、印刷、埋め込み、機械加工、溶湯鍛造、蒸着などを含む様々な技術を介して本体部分220b上に固定されることができる。様々な実施形態では、本体部分220bは、金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金属合金など)から構築されることができる。他の実施形態では、本体220bは、例えば、セラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、金属の酸化物、例えば、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化銅など)、ポリマー材料(例えば、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなど)複合材料および/またはそれらの任意の組合せを含む別の材料から構築されることができることに留意されたい。
【0093】
図1図4に関して上記で説明された実施形態と同様に、図示される実施形態の受容スリーブは、エアロゾル生成構成要素を含むことができる、エアロゾル源部材の被加熱端を受容するように構成される。開位置では、可動ジョー212は、固定ジョーならびに受容スリーブおよびエアロゾル源部材から離隔され、閉位置では、可動ジョー212は固定ジョーに隣接しており、受容スリーブとエアロゾル源部材とがそれらの間に配置されている。様々な実施形態では、開位置と閉位置との間の作動(およびその逆)は、例えば、手動(例えば、消費者はジョーを一緒に押してもよい)、または方向性のある力を可動ジョー212に伝達する静圧気体スプリングもしくは他の力変位機構を使用することなどによる、自動もしくは半自動を含む様々な方法で達成されることができる。別の例には、可動ジョー212を開位置と閉位置との間で直線的に変位させるように構成されたリニア変位モータまたは他のアクチュエータを挙げることができる。他の例には、圧電アクチュエータ、超音波セラミックアクチュエータ、回転コイルシステム、リードねじシステム、および/または指向性運動および/または回転運動を生成し、可動ジョー212に伝達するように構成された任意の他のシステムが挙げられる。この運動は、上記と同様に、機構に関係なく、押しボタンを介して、および/または装置の使用を介して(例えば、装置に電力を供給することによって、エアロゾル源部材を吸引することによって、またはエアロゾル源部材を装置に挿入することによってなど)、および/または電気抵抗プローブ法を介して作動されることができる。
【0094】
図6は、本開示の別の例示的な実施形態による、開位置にあるエアロゾル送達装置の加熱アセンブリの特定の構成要素の上面図および斜視図を示し、図7は、開位置および閉位置で示される構成要素の下面図を示す。特に、図6および図7は、上記のものと同様のハウジング、電気エネルギー源、制御構成要素およびエアロゾル送達装置と組み合わせて使用され得るマルチピース可動ジョー312を示した。様々な実施形態では、これらの構成要素の内の1つ以上が異なってもよい(または省略され得る)が、これらの構成要素に関連する上記の説明を参照されたい。
【0095】
様々な実施形態では、マルチピース可動ジョーは、例えば、わずか2つのセクション、または4つ以上ものセクションを含め、任意の数のセクションを含んでもよい。図示される実施形態では、マルチピース可動ジョー312は、3つの別個のセクション、すなわち、第1の可動ジョーセクション312-1、第2の可動ジョーセクション312-2および第3の可動ジョーセクション312-3を備える。他の材料も可能であるが、図示される実施形態では、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3は、以下の材料、すなわち、金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金属合金など)、セラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなど)、ポリマー(例えば、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなど)複合材料および/またはそれらの任意の組合せのいずれかから作製されることができる。以下にさらに詳細に説明されるように、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3は、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3が互いに離隔されている開位置と、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3が互いに隣接している閉位置との間を一緒に移動するように構成される。図示される実施形態では、閉位置での可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3の構成がエアロゾル源部材(およびいくつかの実施形態では含まれることができる受容スリーブ)を取り囲む、実質的に閉じた形態を作成するため、固定ジョーが存在する必要はない。
【0096】
上記と同様に、いくつかの実施形態の受容スリーブは、少なくともエアロゾル源部材の被加熱端を受容するように構成された略円筒形の形状を有してもよい。そのような実施形態では、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3は、受容スリーブ、したがって少なくともエアロゾル源部材の被加熱端を実質的に取り囲むように構成された内部形状を有してもよい。特に、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3の内面318-1、318-2、318-3は、一緒になって、受容スリーブの形状と相補的な形状を形成する。このように、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3が閉位置にある場合、内面は一緒になって受容スリーブを取り囲む。
【0097】
図示される実施形態の各可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3は、それらのそれぞれの内面318-1、318-2、318-3から外方へ延在する一連の加熱要素320-1、320-2、312-3を含む。他の実施形態では、追加のまたはさらに少ない加熱要素が、各可動ジョーセクション上に含まれることができることが理解されるであろう。例えば、一実施形態では、単一の加熱要素が、合計3つの加熱要素が存在するように、可動ジョーセクションのそれぞれの上に含まれることができる。他の実施形態は異なる場合があるが(図6に示される上面図を参照)、図示される実施形態の一連の加熱要素320-1、320-2、312-3は互い違いの構成を有し、その結果、一連の加熱要素20-1、320-2、312-3の個別の加熱要素は互いに整列しないため、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3が閉位置にある際に重なり合う。図示される実施形態では、一連の加熱要素320-1、320-2、312-3のそれぞれは、エアロゾル源部材のセグメントを加熱するように構成された個別の閉じた抵抗加熱回路を備える。したがって、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3が閉位置にある場合、加熱要素320-1、320-2、320-3は、エアロゾル源部材内にある程度の深さまで延在する。例えば、図示される実施形態では、加熱要素320-1、320-2、320-3は、エアロゾル源部材の半分超を貫通する。ただし、他の実施形態では、加熱要素320-1、320-2、320-3は、エアロゾル源部材のほぼ半分を貫通してもよく、さらに他の実施形態では、加熱要素320-1、320-2、320-3は、エアロゾル源部材の半分未満を貫通してもよい。
【0098】
図示される実施形態の加熱要素320-1、320-2、320-3は、抵抗加熱要素を備え、ブレード状の形状を有するが、他の実施形態では、加熱要素320-1、320-2、320-3は、他の形状を有してもよい。抵抗加熱要素は、それを通って電流が導かれた際に熱を生成するように構成されることができる。そのような加熱要素は金属材料を具備することが多く、電流を通すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。図7を参照すると、加熱要素320-1、320-2、320-3のそれぞれは、電気抵抗性材料から構築された加熱要素トレース320a-1、320a-2、320a-3を含む。電気抵抗性材料の例には、限定するものではないが、チタン、銀、ニッケル、ニクロム、ステンレス鋼、酸化インジウムスズ、様々な金属合金、炭化ケイ素および窒化ケイ素などのセラミック、複合材料および/またはそれらの任意の組合せが挙げられる。様々な実施形態では、加熱トレース320a-1、320a-2および320a-3は、印刷、埋め込み、機械加工、溶湯鍛造などを介して本体320b-1、320b-2、320b-3上に固定されることができる。様々な実施形態では、加熱トレースは、金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金属合金など)から構築された本体320b-1、320b-2、320b-3上に固定されることができる。他の実施形態では、本体220bは、例えば、セラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなど)、ポリマー材料(例えば、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなど)複合材料および/またはそれらの任意の組合せを含む別の材料から構築されることができることに留意されたい。
【0099】
他の実施形態では、受容スリーブが存在しない場合があるが、図示される実施形態では、受容スリーブ(図示せず)は、エアロゾル源部材の被加熱端を受容するように構成されることができる。開位置では、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3は、互いに、ならびに受容スリーブおよびエアロゾル源部材から離隔されている。閉位置では、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3は互いに隣接しており、受容スリーブとエアロゾル源部材とが間に配置されている。様々な実施形態では、開位置と閉位置との間の作動(およびその逆)は、例えば、手動(例えば、消費者はジョーを一緒に押してもよい)、または方向性のある力を可動ジョー312-1、312-2、312-3に伝達する静圧気体スプリングもしくは他の力変位機構を使用することなどによる、自動もしくは半自動を含む様々な方法で達成されることができる。別の例には、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3を開位置と閉位置との間で変位させるように構成された直線変位モータまたは他のアクチュエータを挙げることができる。他の例には、圧電アクチュエータ、超音波セラミックアクチュエータ、回転コイルシステム、リードねじシステム、カムフォロア機構、歯車機構、リンク機構、および/または指向性運動および/または回転運動を生成し、可動ジョーセクション312-1、312-2、312-3に伝達するように構成された任意の他のシステムが挙げられる。この運動は、上記と同様に、機構に関係なく、押しボタンを介して、および/または装置の使用を介して(例えば、装置に電力を供給することによって、エアロゾル源部材を吸引することによって、またはエアロゾル源部材を装置に挿入することによってなど)、および/または電気抵抗プローブ法を介して作動されることができる。
【0100】
図8は、本開示の別の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置400の斜視図を示し、図9は、エアロゾル送達装置400の斜視分解図を示す。特に、図示される実施形態のエアロゾル送達装置400は、第1のハウジング部分402と、第2のハウジング部分404と、マウスピース406と、エアロゾル源部材408(エアロゾル生成構成要素、上包およびフィルタを含む)と、加熱アセンブリ410と、インジケータ412とを含む。エアロゾル送達装置400は、電気エネルギー源(見えてはいないが、例えば、充電式であってよい電池、および/または充電式スーパーキャパシタ)と、制御構成要素、(見えてはいないが、例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むプリント回路基板(PCB)など)とをさらに含む。以下にさらに詳細に説明されるように、様々な実施形態の加熱アセンブリ410は、一連の、独立かつ別個の加熱部材を備え、各加熱部材は、エアロゾル源部材408のセグメントを加熱するように構成される。
【0101】
様々な実施形態では、制御構成要素および電気エネルギー源の一方または両方は、第1のハウジング部分402および/または第2のハウジング部分404と結合されることができる。本用途のために、別の構成要素と比較してある構成要素に関して使用される場合の「結合される」という句は、ある構成要素が別の構成要素内に配置される実施形態および/またはある構成要素が、別個であるが、他の点では別の構成要素に動作可能に接続される実施形態を包含してもよい。例えば、図示される実施形態では、制御構成要素および電気エネルギー源の両方が、第1のハウジング部分402内に配置されている。ただし、他の実施形態では、制御構成要素および電気エネルギー源の一方または両方は、異なる構成要素に配置されることができる。制御構成要素および電気エネルギー源に関する追加の情報が、以下に提供される。
【0102】
様々な実施形態では、第1のハウジング部分402および第2のハウジング部分404は、様々な方法で一緒に機械的に係合されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1のハウジング部分402および第2のハウジング部分404は、ねじ式接続を介して係合してもよい。他の実施形態では、第1のハウジング部分402および第2のハウジング部分404は、締まり嵌めまたは摩擦嵌合を介して係合してもよい。他の実施形態では、第1のハウジング部分402および第2のハウジング部分404は、磁気接続を介して係合してもよい。他の実施形態では、第1のハウジング部分402および第2のハウジング部分404は、スナップフィット接続を介して係合してもよい。さらに他の実施形態では、第1のハウジング部分402および第2のハウジング部分404は、オス構成要素(例えば、ピン)およびメス構成要素(例えば、L字型スロット)を含むバヨネット式接続を介して係合する。いくつかの実施形態では、第1のハウジング部分402および第2のハウジング部分404は、単一の一体型のハウジング部分を備えてもよいことに留意されたい。
【0103】
他の実施形態では異なる場合があるが、図示される実施形態では、マウスピース406を取り外し、エアロゾル源部材408を加熱アセンブリ410の近傍(例えば、上)に配置するように挿入することによって、エアロゾル源部材408が第2のハウジング部分404に挿入される。図示される実施形態では、単一の一連の加熱要素420がエアロゾル源部材408の片側の上に配置されるように構成されるように、加熱アセンブリフレーム422から延在する単一の一連の加熱要素420が存在する。ただし、他の実施形態では、エアロゾル源部材408の両側の上に配置されるように構成された2つ以上の一連の加熱要素420が存在してもよい。エアロゾル源部材408の挿入後、次いで、エアロゾル源部材404のフィルタ端部がマウスピース406に最も近くなるように、マウスピース406が第2のハウジング部分404に再挿入されることができる。このように、第2のハウジング部分404またはエアロゾル源部材408の一方または両方は、鍵をかけられてもよいか、そうでなければ、その適切な位置決めを容易にするための停止または位置決め機能を含んでもよい。様々な実施形態では、第1のハウジング部分402、第2のハウジング404および/またはマウスピース406は、互いに取り外し可能とすることができ、したがって、任意の1つまたは全部が交換可能とすることができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、第1のハウジング部分402および/または第2のハウジング部分404はまた、例えば、装置の電源を入れ、加熱アセンブリ410(例えば、加熱アセンブリの1つ以上の加熱要素)の加熱を開始するなど、装置400の特定の動作を作動させるように構成された1つ以上の押しボタンを含んでもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、様々な実施形態では、エアロゾル源部材408は、加熱アセンブリ410の近傍に配置されるように構成されたエアロゾル生成構成要素と、マウスピース406の近傍に配置されるように構成されたフィルタとを備えてもよい。図示される実施形態の第1のハウジング部分402、第2のハウジング部分404およびエアロゾル源部材408は、実質的に細長矩形の直方体形状を有するが、他の実施形態では、第1のハウジング部分402、第2のハウジング部分404および/またはエアロゾル源部材408は、例えば、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状を含む任意の他の形状を有してもよいことに留意されたい。
【0105】
特定の実施形態では、第1のハウジング部分402、第2のハウジング部分404および/またはエアロゾル源部材408は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称されることができる。例えば、電気エネルギー源および/または電気エネルギー源を収容するハウジング部分402は、交換式電池または充電式電池、固体電池、薄膜固体電池、充電式スーパーキャパシタなどを備えてもよく、したがって、壁面充電器への接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタ(例えば、USB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)などを介したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、誘導無線充電(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)によるQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)を使用する充電器などの無線充電器、または無線周波数(RF)ベースの充電器を含むあらゆる種類の充電技術と組み合わされてもよい。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurらの米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。さらに、いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材408および/またはエアロゾル源部材を収容する第2のハウジング部分404、および/またはマウスピース406は、使い捨て装置を備えてもよい。制御本体と共に使用するための使い捨て構成要素が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されている。
【0106】
様々な実施形態では、制御構成要素は、導電性ワイヤによって電気エネルギー源に接続され得る制御回路(本明細書でさらに説明されるように、追加の構成要素に接続され得る)を備えてもよい。様々な実施形態では、制御構成要素は、加熱アセンブリ410(例えば、加熱アセンブリの1つ以上の加熱部材)が、消費者が吸入するための吸入可能な物質を放出するために、エアロゾル生成構成要素を加熱するための電気エネルギーをいつどのように受容するかを制御することができる。そのような制御(例えば、予熱および最終加熱を含む加熱段階の制御)は、以下にさらに詳細に説明される感圧スイッチなどの作動に関連することができる。用語「接続された」または「結合された」は、介在する構成要素を用いない直接接続を必要とするものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。むしろ、これらの用語は、直接接続および/または1つ以上の介在する構成要素を介した接続を包含することができる。したがって、様々な実施形態では、これらの用語は、動作可能に接続されているか、動作可能に結合されていることを意味すると理解されよう。様々な実施形態では、本開示の制御構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年5月10日に出願され、「Control Component for Segmented Heating in an Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第15/976,526号明細書に記載された制御構成要素を備えることができる。
【0107】
様々な実施形態では、制御構成要素はまた、エアロゾル源部材のエアロゾル生成構成要素に提供される熱の量を厳密に制御するように構成されることができる。エアロゾル生成構成要素を十分な体積で揮発させて、一回の吸煙に所望の投与量の吸入可能な物質を提供するのに必要な熱は、使用される特定の物質ごとに異なるものとすることができるが、これは、少なくとも120℃、少なくとも130℃または少なくとも140℃の温度に加熱部材を加熱するのに特に有用となることができる。いくつかの実施形態では、予熱は、少なくとも50℃、少なくとも75℃、少なくとも100℃、または125℃で行われてもよい。いくつかの実施形態では、適切な量のエアロゾル生成構成要素を揮発させ、ひいては所望の投与量の吸入可能な物質を提供するために、加熱温度は、少なくとも150℃、少なくとも200℃、少なくとも250℃、少なくとも300℃または少なくとも350℃とすることができる。ただし、エアロゾル生成構成要素の劣化および/または過度の早期揮発を回避するために、約550℃を実質的に超える温度に加熱することを回避することが特に望ましい場合がある。特に、加熱は、エアロゾル生成構成要素の著しい燃焼(好ましくはあらゆる燃焼)を回避するように、十分に低い温度および十分に短い時間であるべきである。本開示は、特に、比較的低温で所望の量の吸入可能な物質を生成する組合せおよび使用様式で、本物品の構成要素を提供してもよい。したがって、収量とは、物品内でのエアロゾルの生成、および物品から消費者への送達の一方または両方を指す場合がある。特定の実施形態では、加熱温度は、約120℃~約300℃、約130℃~約290℃、約140℃~約280℃、約150℃~約250℃または約160℃~約200℃とすることができる。以下にさらに詳細に説明されるように、加熱の持続時間は、いくつかの要因によって制御されることができる。本明細書にさらに記載されるように、加熱温度および持続時間は、エアロゾル源部材を通って引き込まれることが望まれるエアロゾルおよび周囲空気の所望の体積に応じて決めてもよい。ただし、物品は、所望の温度に到達するまでに限って加熱部材が通電されるように構成されることができるため、持続時間は、加熱部材の加熱速度に応じて変化させることができる。あるいは、加熱の持続時間は、消費者による物品を用いた吸煙の持続時間と相関するものとなることができる。一般に、加熱の温度および時間(ならびにヒータの通電ターン)は、上記のように、制御本体に収容された1つ以上の構成要素によって制御される。
【0108】
エアロゾル源部材によって放出される吸入可能な材料の量は、エアロゾル形成構成要素の性質に基づいて変化させることができる。好ましくは、エアロゾル源部材は、使用の過程に亘って所望の量を放出するのに十分な時間に亘って十分な温度で機能するように、十分な量の任意のエアロゾル形成剤と共に、十分な量のエアロゾル形成構成要素により構成される。量は、エアロゾル源部材からの単一の吸入で提供されてもよいか、比較的短い時間(例えば、30分未満、20分未満、15分未満、10分未満または5分未満)に亘って物品からの数回の吸煙を通して提供されるように分割されてもよい。例えば、装置は、エアロゾル源部材を用いた吸煙1回当たり約0.01mg~約0.1mg、約0.05mg~約1.0mg、約0.08mg~約0.5mg、約0.1mg~約0.3mgまたは約0.15mg~約0.25mgの量のニコチンを提供してもよい。他の実施形態では、吸煙の持続時間および体積に基づいて送達される湿潤全粒子状物質の量に関連して、所望の量が特徴付けられることができる。例えば、エアロゾル源部材は、2秒、35mlの吸煙の標準的なFTC喫煙条件下で喫煙された場合、規定された数の吸煙(本明細書で別途説明するように)に対して、各吸煙に対して少なくとも1.0mgの湿潤全粒子状物質を送達することができる。このような試験は、任意の標準的な喫煙機を使用して行われることができる。他の実施形態では、各吸煙に対して同じ条件下で生成される全粒子状物質(TPM)の量は、少なくとも1.5mg、少なくとも1.7mg、少なくとも2.0mg、少なくとも2.5mg、少なくとも3.0mg、約1.0mg~約5.0mg、約1.5mg~約4.0mg、約2.0mg~約4.0mg、約2.0mg~約3.0mg、約4.0mg~約6.0mg、約6.0mg~約8.0mgまたは約8.0mg~約10.0mgとすることができる。
【0109】
前述のように、いくつかの実施形態のエアロゾル送達装置400は、加熱部材の手動制御のために制御構成要素に連結され得る押しボタンを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、消費者は、押しボタンを使用して加熱アセンブリ410を通電してもよい。押しボタンに関連付けられた同様の機能が、他の機械的手段または非機械的手段(例えば、磁気または電磁)によって達成されてもよい。したがって、加熱アセンブリ410の作動は、単一の押しボタンによって制御されることができる。あるいは、様々な動作を別個に制御するために、複数の押しボタンが設けられてもよい。いくつかの実施形態では、存在する1つ以上の押しボタンは、第1のハウジング部分402および/または第2のハウジング部分404のケーシングと実質的に同一面に位置することができる。
【0110】
任意の押しボタンの代わりに(またはそれに加えて)、本開示のエアロゾル送達装置400は、物品に対する消費者の吸引に応答して加熱アセンブリ410を通電する(すなわち、吸煙作動式加熱)構成要素を含んでもよい。例えば、装置は、消費者が物品を吸引する際の圧力変化または空気流変化のいずれかに敏感なスイッチまたは流量センサ(図示せず)を第1のハウジング部分402および/または第2のハウジング部分404および/またはマウスピース406内に含んでもよい(すなわち、吸煙作動式スイッチ)。他の好適な電流作動/作動解除機構は、温度作動式オン/オフスイッチもしくは口唇圧作動式スイッチ、またはユーザ(例えば、ユーザの口または指)と、エアロゾル送達装置400の1つ以上の表面との間の接触を感知するように構成されたタッチセンサ(例えば、静電容量式タッチセンサ)を含んでもよい。そのような吸煙作動能力を提供することができる例示的な機構には、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサが含まれる。そのようなセンサを用いると、消費者が装置を吸引する際の圧力の変化により、加熱アセンブリ410が迅速に作動されることができる。さらに、空気流の変化を感知した後、加熱アセンブリを十分迅速に通電するために、熱線風速測定法の原理を使用するものなどの、流れ感知装置が使用されてもよい。使用可能なまた別の吸煙作動式スイッチは、フロリダ州フォートローダデールのMicro Pneumatic Logic,Inc.製のモデル番号MPL-502-V、範囲Aなどの圧力差スイッチである。別の好適な吸煙作動式機構は、所定の閾値圧力を検出するための比較器に結合された感圧変換器(例えば、増幅器または利得段を備える)である。さらに別の好適な吸煙作動式機構は、気流によって偏向されるベーンであり、そのベーンの動きは、運動感知手段によって検出される。さらに別の好適な作動機構は、圧電スイッチである。また、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門製の好適に接続されたHoneywell MicroSwitch Microbridge Airflow Sensor、部品番号AWM 2100Vも有用である。本開示による加熱回路に使用され得るデマンド操作型電気スイッチの追加の例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書に記載されている。他の好適な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサなどが、本開示の知識を有する当業者には明らかであろう。いくつかの実施形態では、吸引中の圧力変化がスイッチによって容易に識別されるように、第1のハウジング部分402および/または第2のハウジング部分404には、吸煙作動式スイッチとエアロゾル源部材との間に流体接続を提供する圧力感知管または他の通路が含まれてもよい。本開示に従って有用となるような他の例示的な吸煙作動装置が、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書ならびにPanの米国特許第8,205,622号明細書に開示されており、これらのいずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許第9,423,152号明細書に記載された制御方式も参照される。
【0111】
いくつかの実施形態では、消費者がマウスピース406を吸引すると、電流作動手段が、加熱アセンブリ410を通る電流の流れが制限されないように、または中断されないようにして、急速に熱を生成することができる。急速な加熱のために、(i)加熱部材を通る電流の流れを調節して、抵抗素子の加熱およびそれによって生じる温度を制御し、(ii)エアロゾル生成構成要素の過熱および劣化を防止するために、電流調整構成要素を含むことが有用となることができる。いくつかの実施形態では、電流調整回路は時間基準とすることができる。具体的には、そのような回路は、吸引中の最初の期間に亘り、加熱部材を流れる電流の流れが中断されないようにする手段と、続いて、吸引が完了するまで電流の流れを調整するタイマ手段とを含むことができる。例えば、後続の調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために、電流の流れの急速なオンオフ切り替え(例えば、約1~50ミリ秒ごとのオーダーで)を含むことができる。さらに、調整は、所望の温度が達成されるまで単に電流の流れが中断されないようにすること、次いで、電流の流れを完全にオフにすることを含んでもよい。加熱部材は、消費者が物品に対して別の吸煙を開始することにより(または、ヒータを作動させるために使用される特定のスイッチ実施形態に応じて押しボタンを手動で作動させることにより)再作動されてもよい。あるいは、後続の調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために、加熱部材を流れる電流の流れを変調することを伴うことができる。いくつかの実施形態では、所望の投与量の吸入可能な物質を放出するために、加熱部材は、約0.2秒~約5.0秒、約0.3秒~約4.0秒、約0.4秒~約3.0秒、約0.5秒~約2.0秒または約0.6秒~約1.5秒の持続時間に亘って通電されてもよい。1つの例示的な時間基準の電流調整回路は、トランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタを含むことができる。好適なトランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタは市販されており、当業者には明らかであろう。例示的なタイマは、NEC ElectronicsからC-1555Cとして、およびGeneral Electric Intersil,Inc.からICM7555として入手可能なもの、ならびに他の様々な大きさおよび構成の、いわゆる「555タイマ」である。例示的な比較器は、National SemiconductorからLM311として入手可能である。そのような時間基準の電流調整回路の追加の説明が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書に提供されている。
【0112】
いくつかの実施形態では、ヒータを通電する順序は、制御構成要素によって制御可能であり、ユーザが(エアロゾル源部材を交換することなく)装置の電源を切ると、ユーザが後に装置の電源を入れ、エアロゾル源部材の残りの部分を消費し続けることが可能になることができるように、対応するデータが記録されることができる。例えば、最初の2つのヒータが通電され、エアロゾル源部材の対応する部分が消費者によって消費された場合、ユーザは装置の電源を切ってもよく、ユーザが装置の電源を再び入れると、装置は第3のヒータから開始する。したがって、いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材が装置から取り外されると、エアロゾル源部材の消費状態データがリセットされてもよい。いくつかの実施形態では、個別のヒータは、次のヒータが通電される前に、複数回の吸煙(例えば、1~5回の吸煙、またはそれ以上)に亘って通電されるようにプログラムされることができる。様々な実施形態では、そのようなプログラミングは、総ヒータ数、消費可能な種類および/または特徴(例えば、質量、大きさ、グリセロールレベルなど)に応じたものとすることができる。上記に照らして、加熱部材への電流の作動/作動解除を容易にするために、様々な機構が使用可能であることを理解することができる。例えば、装置は、(消費者による吸引中などに)物品内の電流の流れを調整するためのタイマを含んでもよい。装置は、加熱部材への電流の流れを有効および無効にするタイマ応答スイッチをさらに含んでもよい。電流の流れの調整はまた、キャパシタと、規定された速度(例えば、加熱部材が加熱および冷却する速度に近い速度)でキャパシタを充電および放電するための構成要素との使用を備えることができる。電流の流れは、特に、吸引中の最初の期間に亘り、加熱部材を流れる電流の流れが中断されないように調整されてもよいが、電流の流れは、吸引が完了するまで、最初の期間の後、オフにされるかオンとオフとに交互にサイクルされてもよい。このようなサイクルは、上述したように、プリセットされた切り替えサイクルを生成することができるタイマによって制御されることができる。特定の実施形態では、タイマは周期的なデジタル波形を生成ししてもよい。最初の期間中の流れは、第1の入力での第1の電圧と閾値入力での閾値電圧とを比較し、第1の電圧が閾値電圧に等しい場合に出力信号を生成し、それにより、タイマを有効にする比較器を使用することによってさらに調整されることができる。そのような実施形態は、閾値入力で閾値電圧を生成するための構成要素と、最初の期間の経過時に第1の入力で閾値電圧を生成するための構成要素とをさらに含むことができる。
【0113】
本開示のエアロゾル送達装置には、さらに別の構成要素が利用可能である。例えば、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品用のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書は、吸引に関連したユーザの唇の動作を検出し、次いで加熱装置の加熱を引き起こす装置の吸口端に関連することができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力の降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸煙センサを開示しており、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過性の不均一性を検出する識別機と、構成要素が容器に挿入された際に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内の容器を開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する規定済の実行可能な動力サイクルを記載しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を通る引き込み抵抗を変化させるための手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置と共に使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置用の識別システムを開示しており、FlickによるPCT特許出願の国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムを用いた吸煙を示す流体流感知システムを開示しており、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。別の方法は、エアロゾル送達装置および/またはその加熱アセンブリを作動させるために電気抵抗変化を使用する。それは、カートリッジ内の空気流に対して垂直に取り付けられたストリップまたはワイヤの形態の非常に薄い小さな金属プローブを使用することによって機能する。ユーザによって生成された空気流は、プローブに機械的な力を加え、プローブをある程度折り曲げる。プローブの一部に曲げ/張力をもたらすこの形状の変化により、プローブの電気抵抗の変化が生じ、この抵抗の変化が、パルス/情報としてPCBに送信され、加熱アセンブリ410を作動させるトリガとして機能する。
【0114】
本物品で使用可能な電子エアロゾル送達物品に関連する構成要素および開示材料または構成要素の追加の例には、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許第8,156,944号明細書および第8,375,957号明細書、Thorensらの米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらの米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらの米国特許第8,915,254号明細書および第8,925,555号明細書、DePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、HonのPCT特許出願の国際公開第2010/091593号ならびにFooのPCT特許出願の国際公開第2013/089551号が挙げられ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、2015年10月13日に出願されたWormらの米国特許出願第14/881,392号明細書は、エアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置用のフォブ形状構成に含まれることができるカプセルを開示し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。様々な実施形態では、前述の文献によって開示された様々な材料が本装置に組み込まれてもよく、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0115】
上記のように、装置400の様々な電気部品に電力を供給するために使用される電気エネルギー源は、様々な実施形態を取ることができる。好ましくは、電気エネルギー源は、上記の方法で加熱部材を急速に加熱するのに十分なエネルギーを供給し、複数のエアロゾル源部材408による使用を通じて装置に電力を供給しながら、依然として装置400に都合よく適合することができる。有用な電気エネルギー源の例には、好ましくは充電式のリチウムイオン電池(例えば、充電式二酸化マンガンリチウム電池)が挙げられる。特に、リチウムポリマー電池は、そのような電池は安全性を向上させることができることから使用されることができる。また、ニッケルカドミウム電池など、他の種類の電池が使用されてもよい。さらに、好ましい電気エネルギー源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分軽量である。可能な電気エネルギー源のいくつかの例が、その各々の開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許第9,484,155号明細書および2015年10月21日に出願されたSurらの米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されている。
【0116】
電気エネルギー源の一例は、ドイツのTadiran Batteries GmbHによって製造されるTKI-1550充電式リチウムイオン電池である。別の実施形態では、有用な電気エネルギー源は、日本のSanyo Electric Company,Ltd.によって製造されるN50-AAA CADNICAニッケルカドミウム電池であってもよい。他の実施形態では、例えば、それぞれ1.2ボルトを提供する複数のそのような電池が直列に接続されてもよい。充電式二酸化マンガンリチウム電池などの他の電気エネルギー源が使用されてもよい。これらの電池またはそれらの組合せのいずれも電気エネルギー源に使用可能であるが、使い捨て電池に関連するコストおよび廃棄の考慮事項のために、充電式電池が好ましい。充電式電池が使用される実施形態では、エアロゾル送達装置400は、標準の120ボルトAC壁コンセント、または他の供給源、例えば、自動車の電気システムもしくは別個のポータブル動力源から電力を得る従来の充電ユニット(図示せず)内の対応する接点と相互作用する充電用接点をさらに含んでもよい。さらなる実施形態では、電気エネルギー源はまた、キャパシタを含み得る。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、吸煙の合間に充電することができるため、電池が、加熱部材に直接電力を供給するために使用される場合よりも低い速度でキャパシタに放電することを可能にする。例えば、電池とは別に、または電池と組み合わせて、スーパーキャパシタ、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)が使用されてもよい。スーパーキャパシタは、単独で使用される場合、装置400の各使用前に充電されてもよい。したがって、本開示はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の合間に装置に取り付け可能な充電器構成要素を含んでもよい。本開示の特定の実施形態では、薄膜電池が使用されてもよい。
【0117】
上記のように、様々な実施形態では、エアロゾル送達装置400は、図示される実施形態では第1のハウジング部分402の遠位端の近くに配置されるインジケータ412などの1つ以上のインジケータを含んでもよい。様々な実施形態では、1つ以上のインジケータは、第1のハウジング部分402および/または第2のハウジング部分404および/またはマウスピース406上の任意の位置に配置されることができる。いくつかの実施形態では、インジケータは、装置の使用の複数の態様の表示を提供可能なライト(例えば、単色または多色発光ダイオード(LED))を備えてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、一連のライトは、所与のエアロゾル源部材の吸煙の数に対応することができる。具体的には、ライトは、全部のライトが点灯された際にエアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴って連続的に点灯されてもよい。あるいは、エアロゾル源部材がハウジングに挿入されると、全部のライトが点灯されてもよく、全部のライトが消えると、エアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴ってライトが消えてもよい。他の実施形態では、例えば、各ライトはそれぞれの加熱要素に対応してもよく、それぞれの加熱要素が吸煙閾値(例えば、1~5回の吸煙、またはそれ以上)に達すると、ライトはオフになり、エアロゾル源部材のその部分が使い尽くされたことを示すことができる。さらに他の実施形態では、単一のインジケータのみが存在してもよく、その照明は、電流が加熱部材に流れ、装置が能動的に加熱していることを示すことができる。これにより、消費者が意図せずに能動的な加熱モードで装置を放置しないようにしてもよい。代替の実施形態では、インジケータの内の1つ以上が、エアロゾル源部材の構成要素であり得る。インジケータは、オン/オフ法の視覚インジケータに関連して上記で説明されているが、他の動作指標も包含される。例えば、視覚インジケータはまた、喫煙経験の進行を示すために、ライトの色または強度の変化を含んでもよい。触覚インジケータおよび可聴インジケータも同様に、本開示に包含される。さらに、そのようなインジケータの組合せが、単一の装置で使用されてもよい。
【0118】
様々な実施形態では、第1のハウジング部分402および/または第2のハウジング部分404および/またはマウスピース406は、管状または矩形形状などの適切な構造を形成および維持するのに適し、エアロゾル源部材をその中に保持するのに適した任意の材料から形成されることができる。いくつかの実施形態では、ハウジングは、単一の壁または複数の壁から、および本明細書でさらに説明されるように、電気加熱部材によって提供される加熱温度である少なくともある温度で、その構造的完全性を保持する(例えば、劣化しない)ように耐熱性である単数または複数の材料(天然または合成)から形成されることができる。いくつかの実施形態では、耐熱性ポリマーが使用されることができる。他の実施形態では、セラミック材料が使用されることができる。さらなる実施形態では、エアロゾル源部材から熱を不必要に移動させないように、断熱材が使用されてもよい。ハウジングは、単層から形成される場合、好ましくは約0.1mm~約2mm、約0.2mm~約5.0mm、約0.5mm~約4.0mm、約0.5mm~約3.0mmまたは約1.0mm~約3.0mmの厚さを有してもよい。上記の機能を提供するために使用可能であるか、上記の材料および構成要素の代替品として使用可能な追加の例示的な種類の構成要素および材料は、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書およびSebastianらの米国特許出願公開第2011/0041861号明細書に記載される種類のものとすることができ、これらの文献の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0119】
図9に示すように、図示される実施形態は、加熱アセンブリフレーム422から延在する、一連の個別の抵抗加熱要素420を含む加熱アセンブリ410を含む。様々な実施形態では、制御構成要素は、個別の加熱要素420を独立しておよび/または任意の組合せで制御するように構成され、加熱要素420の作動は、上記の方法のいずれかを使用して開始される。図示される実施形態では、加熱要素420のそれぞれは、エアロゾル源部材408のセグメントを加熱するように構成される。図示される実施形態の加熱要素420は、抵抗加熱要素を備え、略平坦な矩形形状を有するが、他の実施形態では、加熱要素420は他の形状を有してもよい。抵抗加熱要素は、それを通って電流が導かれた際に熱を生成するように構成されてもよい。そのような加熱要素は金属材料または導電性セラミック材料を具備することが多く、電流を通すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。図示される実施形態では、加熱要素のそれぞれは、電気抵抗性材料から構築された加熱要素ワイヤおよび/またはトレース420a(以下、「加熱トレース」と呼ばれる)を含む。電気抵抗性材料の例には、限定するものではないが、チタン、銀、ニッケル、ニクロム、ステンレス鋼、タングステン、酸化インジウムスズ、様々な金属合金、炭化ケイ素および窒化ケイ素などのセラミック、複合材料および/またはそれらの任意の組合せが挙げられる。様々な実施形態では、各加熱トレース420aは、本体部分420b上に固定されることができ、本体部分420bは、図示される実施形態では、加熱アセンブリフレーム422の延長部または一部とすることができる。様々な実施形態では、各加熱トレース420aは、印刷、埋め込み、機械加工、溶湯鍛造および他の粒子堆積技術、例えば、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)などを介して、対応する本体部分420b上に形成されることができる。様々な実施形態では、加熱アセンブリフレーム422および/または本体部分420bは、金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金属合金など)から構築されることができる。ただし、他の実施形態では、加熱アセンブリフレーム422および/または本体420bは、例えば、セラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素など)、ポリマー材料(例えば、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなど)複合材料および/またはそれらの任意の組合せを含む別の材料から構築されることができる。
【0120】
図10は、本開示の例示的な実施形態による、図9のエアロゾル源部材408の斜視図を示す。図示される実施形態では、エアロゾル源部材408は、エアロゾル生成構成要素430と、上包材料432と、フィルタ434とを含む。以下にさらに詳細に説明されるように、図示される実施形態のエアロゾル源部材408がエアロゾル送達装置400の第2のハウジング部分404に取り付けられると、フィルタ434は、マウスピース406の近傍に配置可能となる。いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材408は、例えば、マウスピース406を取り外すことなどによって、第2のハウジング部分404から挿入可能および取り外し可能とすることができる。他の実施形態では、第2のハウジング部分404およびエアロゾル源部材408は、第1のハウジング部分402から挿入可能および取り外し可能とすることができる。
【0121】
前述のように、図示される実施形態のエアロゾル生成構成要素430は、タバコもしくはタバコ由来材料または非タバコ材料であってよい固体または半固体の材料を含有することができる。様々な実施形態では、そのような材料は、タバコ含有ビーズ、タバコ細断片、タバコ細片、再構成されたタバコ材料もしくはそれらの組合せ、および/または微粉砕タバコの混合物、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物、押出タバコ、タバコキャストシート、または任意の無機材料(炭酸カルシウムなど)、任意の香味および/または結合剤、およびエアロゾル形成材料、例えばグリセロールなどと混合されて実質的に固体もしくは成形可能な(例えば、押出可能な)基材を形成する他のタバコ形態を具備してもよい。ゲルおよび懸濁液も利用可能である。いくつかの代表的な種類の固体および半固体のエアロゾル生成構成要素の構築物および配合物が、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれるThomasらの米国特許第8,424,538号明細書、Sebastianらの米国特許第8,464,726号明細書、Connerらの米国特許出願公開第2015/0083150号明細書、Ademeらの米国特許出願公開第2015/0157052号明細書および2015年6月30日に出願されたNordskogらの米国特許出願公開第2017-0000188号明細書に開示されている。
【0122】
上記のように、様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成構成要素を含んでもよい。エアロゾル生成構成要素は、加熱されると、香味含有物質などの吸入可能な物質を放出する任意の材料とすることができる。図に示される実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質を含有する固体または半固体の基材である。吸入可能な物質は、具体的には、タバコ成分もしくはタバコ由来材料(すなわち、タバコから直接単離可能な、タバコ中に天然に見出される材料、または合成的に調製される材料)または非タバコ材料とすることができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、不活性基材と組み合わされたタバコ抽出物またはその画分を含んでもよい。エアロゾル生成構成要素は、燃焼温度よりも低い温度に加熱されると吸入可能な物質を放出する未燃焼タバコまたは未燃焼タバコを含有する組成物をさらに含有してもよい。あまり好ましくないが、エアロゾル生成構成要素は、タバコ凝縮物またはその画分(すなわち、タバコの燃焼によって生成され、香味およびおそらくニコチンを残す、煙の凝縮成分)を含んでもよい。
【0123】
様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素430の加熱は、エアロゾル生成構成要素430に関連するエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらしてもよい。様々な実施形態では、エアロゾル源部材408のフィルタ434は、ユーザによってエアロゾル送達装置400のマウスピース406に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、それを通して受容するように構成されることができる。好ましくは、エアロゾル生成構成要素430の要素は、著しく熱分解(例えば、炭化、焦げ付き、または燃焼)せず、エアロゾル化された成分は、フィルタ(存在する場合)を含むエアロゾル送達装置400を通って、ユーザの口に引き込まれる空気に取り込まれる。
【0124】
一実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、カットフィラー形態の風味豊かな芳香性タバコのブレンドを含有してもよい。別の実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPryorらの米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらの米国特許第4,889,143号明細書およびRakerの米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成されたタバコ材料を含有してもよい。さらに、再構成されたタバコ材料は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれるChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載の種類の紙巻タバコ用の再構成されたタバコ紙を含んでもよい。例えば、再構成されたタバコ材料は、タバコおよび/またはタバコ関連材料を含有するシート状材料を含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態では、エアロゾル形成構成要素は、再構成されたタバコ材料の巻かれたロールから形成されることができる。別の実施形態では、基材材料は、再構成されたタバコ材料の細断片、細片などから形成されてもよい。別の実施形態では、タバコシートは、再構成されたタバコ材料の捲縮シートを備えてもよい。いくつかの実施形態では、基材材料は、熱伝導性構成要素を含んでも含まなくてもよい重畳層(例えば、ギャザーウェブ)を備えてもよい。繊維状フィラー材料、エアロゾル形成材料および複数の熱伝導性構成要素によって形成された初期基材シートの一連の重畳層(例えば、ギャザーウェブ)を含むエアロゾル形成構成要素の例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年2月26日に出願され、「Heat Conducting Substrate For Electrically Heated Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第15/905,320号明細書に記載されている。
【0125】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素430は、タバコ関連材料を有する多数のマイクロカプセル、ビーズ、顆粒および/またはその類似物を含有してもよい。例えば、代表的なマイクロカプセルは、形状がほぼ球形であってよく、タバコ由来抽出物および/またはその類似物の液体中心領域を含む外側カバーまたは外側シェルを有してもよい。いくつかの実施形態では、基材材料の内の1つ以上は、中空円筒形の形状にそれぞれが形成された多数のマイクロカプセルを含有してもよい。いくつかの実施形態では、基材材料の内の1つ以上は、中空円筒形の形状に形成された複数のマイクロカプセルの構造的形状および/または完全性を維持するように構成された結合剤材料を含有してもよい。
【0126】
本開示に有用なタバコ材料は様々なものとすることができ、例えば、黄色種タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコもしくはメリーランドタバコ、暗色タバコ、暗色火干タバコおよびラスチカタバコ、ならびに他の希少もしくは特製タバコ、またはそれらのブレンドを含むことができる。タバコ材料はまた、いわゆる「ブレンド」形態および加工済形態、例えば、加工済タバコステム(例えば、カットロールステムまたはカットパフステム)、体積膨張タバコ(例えば、有利にはカットフィラー形態のパフタバコ、例えば、ドライアイス膨張タバコ(DIET))、再構成されたタバコ(例えば、紙形成タイプ加工またはキャストシートタイプ加工を使用して製造された再構成されたタバコ)を含んでもよい。様々な代表的なタバコの種類、加工された種類のタバコ、およびタバコブレンドの種類が、参照により本明細書に組み込まれるLawsonらの米国特許第4,836,224号明細書、Perfettiらの米国特許第4,924,888号明細書、Brownらの米国特許第5,056,537号明細書、Brinkleyらの米国特許第5,159,942号明細書、Gentryの米国特許第5,220,930号明細書、Blakleyらの米国特許第5,360,023号明細書、Shaferらの米国特許第6,701,936号明細書、Liらの米国特許第7,011,096号明細書およびLiらの米国特許第7,017,585号明細書、Lawsonらの米国特許第7,025,066号明細書、Perfettiらの米国特許出願公開第2004-0255965号明細書、BeremanのPCT国際公開第02/37990号ならびにBombickらのFund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997)に記載されている。本開示によるものを含め、喫煙装置に有用であり得る追加の例示的なタバコ組成物が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書に開示されている。
【0127】
さらに、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質またはその前駆体が内部に組み込まれているか、そうでなければその上に堆積されている不活性基材を備えてもよい。例えば、吸入可能な物質を含む液体が、不活性基材上にコーティングされるか、不活性基材に吸収または吸着されてもよく、その結果、熱を加えると、吸入可能な物質が、正圧または負圧の印加により本発明の物品から引き出され得る形態で放出される。いくつかの態様では、エアロゾル生成構成要素は、カットフィラー形態の風味豊かな芳香性タバコのブレンドを含有してもよい。別の態様では、エアロゾル生成構成要素は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPryorらの米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらの米国特許第4,889,143号明細書およびRakerの米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成されたタバコ材料を含有してもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル前駆体組成物(例えば、保湿剤、例えば、プロピレングリコール、グリセリンおよび/またはその類似物)および/または少なくとも1つの香味剤、ならびに熱源によるエアロゾル送達構成要素の点火、熱分解、燃焼および/または焦げ付きの防止を助けるように構成された燃焼遅延剤(例えば、リン酸二アンモニウムおよび/または別の塩)を組み込むように処理、製造、生成および/または加工されたタバコ、タバコ成分および/またはタバコ由来材料および/または非タバコ材料を含んでもよい。喫煙品にタバコを組み込むための様々な様式および方法、特に、喫煙品内の実質的にあらゆるタバコを意図的に燃焼させないように設計される喫煙品が、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書、Cantrellらの米国特許第7,647,932号明細書、Robinsonらの米国特許第8,079,371号明細書、Banerjeeらの米国特許第7,290,549号明細書およびCrooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号明細書に記載されている。
【0129】
いくつかの実施形態では、他の難燃性/燃焼遅延性材料および添加剤を、エアロゾル生成構成要素内に含有させることができ、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールおよびポリオールを含んでもよい。窒素ホスホン酸塩、リン酸一アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素および酸化アンチモンなどの他のものが使用されてもよい。エアロゾル生成構成要素および/または他の構成要素(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせたものにかかわらず)に使用される難燃性材料、燃焼遅延性材料および/または焦げ付き遅延性材料の各態様では、望ましい特性は、望ましくないガス放出、化学反応性または溶融型挙動を伴わずに提供されることが好ましい。追加の香味料、香味剤、添加剤および他の可能な増強成分が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPhillipsらの米国特許出願第15/707,461号明細書に記載されている。
【0130】
吸入可能な物質(例えば、一般に、香味、ニコチンまたは医薬品)に加えて、エアロゾル生成構成要素は、1つ以上のエアロゾル形成材料または蒸気形成材料、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)および/または水を含有してもよい。代表的な種類のエアロゾル形成材料が、参照により本明細書に組み込まれるSensabaugh,Jr.らの米国特許第4,793,365号明細書およびJakobらの米国特許第5,101,839号明細書、BiggsらのPCT国際公開第98/57556号パンフレットならびにChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されている。好ましいエアロゾル形成材料は、それに十分な熱を加えると目に見えるエアロゾルを生成し、非常に好ましいエアロゾル形成材料は、「煙状」と見なされることができるエアロゾルを生成する。タバコアロマオイル、タバコエッセンス、噴霧乾燥タバコ抽出物、凍結乾燥タバコ抽出物、タバコダストなどの追加のタバコ材料が、蒸気形成材料またはエアロゾル形成材料と組み合わせられてもよい。また、吸入可能な物質自体が、加熱時に吸入可能な物質が蒸気、エアロゾルまたはそれらの組合せとして放出される形態であってよいことを理解されたい。他の実施形態では、吸入可能な物質は、必ずしも蒸気またはエアロゾルの形態で放出する必要は無くてもよいが、それと組み合わせられることができる蒸気形成材料またはエアロゾル形成材料は、加熱時に蒸気またはエアロゾルを形成し、吸入可能な物質自体の担体として本質的に機能することができる。したがって、吸入可能な物質は、基材上にコーティングされているか、基材に吸収されているか、基材の表面に吸着されているか、基材の天然成分(すなわち、基材を形成する材料、例えば、タバコまたはタバコ由来材料)であると特徴付けられることができる。同じく、エアロゾル形成材料または蒸気形成材料も同様に特徴付けられることができる。特定の実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質を含む基材と、それに含まれる別個のエアロゾル形成材料とを特に備えても良い。このように、使用中、基材は加熱されることができ、エアロゾル形成材料は、それと共に吸入可能な物質を取り込んで蒸気形態に揮発されることができる。特定の例では、エアロゾル生成構成要素は、タバコのスラリーおよびエアロゾル形成材料および/または蒸気形成材料がその上にコーティングされるかその中に吸収または吸着される固体基材を具備しても良い。基材成分は、吸入可能な物質の放出を促進するために加熱部材が達成する、本明細書に記載の温度で燃焼しないか、他の方法で劣化しない任意の材料であってよい。例えば、タバコ紙(例えば、タバコ繊維および/または再構成されたタバコを含有する紙状材料)を含む紙材料が使用されてもよい。したがって、様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質を含むこと、代わりに吸入可能な物質および別個のエアロゾル形成剤もしくは蒸気形成剤を含むこと、代わりに吸入可能な物質および基材を含むこと、または代わりにエアロゾル生成構成要素、別個のエアロゾル形成剤もしくは蒸気形成剤および基材を含むこととして特徴付けられることができる。したがって、基材は、吸入可能な物質およびエアロゾル形成剤または蒸気形成剤の一方または両方を含有してもよい。
【0131】
所望により、タバコ材料またはエアロゾル生成構成要素は、一般に、糖、グリセリン、バニラ、ココア、甘草および他の香味材料、例えば、メントールなどの他の成分をさらに含有してもよい。使用可能な例示的な植物由来組成物が、Dubeらの米国特許出願公開第2012/0152265号明細書およびDubeらの米国特許第9,107,453号明細書に開示されている。そのような追加の成分の選択は、本物品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて様々なものとすることができ、本開示は、タバコおよびタバコ関連製品またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかであるような、任意の係る追加の成分を包含することを意図している。GutchoのTobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。
【0132】
吸入可能な物質および/または別個の蒸気形成材料は、様々な構成でエアロゾル生成構成要素上に提供されることができる。例えば、両材料は、エアロゾル生成構成要素の長さに沿った各材料の濃度が実質的に一定であるようにエアロゾル生成構成要素に関連付けられることができる(例えば、基材を複数の縦セグメントに分割する場合、各個別のセグメント中の材料の総濃度は実質的に類似とすることができ、例えば、10質量%未満、5質量%未満または2質量%未満だけ変動する)。他の実施形態では、材料の一方または両方が規定されたパターンで存在することができる。例えば、パターンは、濃度が基材の長さに沿って連続的に増加または減少する勾配とすることができる。このように、物品を用いた最初の吸煙は、最後の吸煙での吸入可能な物質の量よりも顕著に多いまたは少ない量の吸入可能な物質を提供してもよい。勾配はまた、全吸煙に亘って吸入可能な物質の均一な生成を提供するように設計されることができる。さらに、パターンは、大量の吸入可能な物質が、基材の長さに沿ったある点で提供されるようなものとすることができる(例えば、物品を用いた最初の吸煙、最後の吸煙、またはいくつかの中間の吸煙に対応する)。本開示に照らして、任意の様々なそのようなパターンが想定されることができ、そのような変形例は、同様に、本開示に包含される。そのようなパターン化は、同様に、本明細書に記載される追加の成分(例えば、香味料)に適用されることができる。例えば、大量の香味料が、物品を用いた最後の吸煙または最後の2つもしくは3つの吸煙に実質的に対応する位置で基材上に提供されることができる。そのような香味の放出は、装置を用いた最後の吸煙が近づいているか、達成されたことを消費者に知らせることができる。本開示のエアロゾル生成構成要素に含まれることができる様々な他の構成および構成要素が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている。
【0133】
本開示のいくつかの態様では、エアロゾル生成構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるStoneらの米国特許出願公開第2012/0042885号明細書に記載されているように、押出材として構成されることができる。さらに他の態様では、エアロゾル生成構成要素は、タバコ、タバコ関連材料、グリセリン、水および/または結合剤材料を含むか、それらから本質的に構成される押出構造および/または基材として構成されることができるが、特定の配合物は結合剤材料を含まない。様々な実施形態では、結合剤材料は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ガム(例えば、グアーガム)、キサンタン、プルランおよび/またはアルジネートを含め、タバコ配合物に一般的に使用される任意の結合剤材料であってよい。いくつかの態様によれば、エアロゾル送達構成要素に含められる結合剤材料は、エアロゾル送達構成要素の構造的形状および/または完全性を実質的に維持するように構成されることができる。様々な代表的な結合剤、結合剤の特性、結合剤の使用、および結合剤の量は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRakerらの米国特許第4,924,887号明細書に記載されている。
【0134】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成プロセス全体を通じてその構造を実質的に維持するようにさらに構成されることができる。すなわち、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成プロセス全体を通じて、その形状を実質的に維持するように構成される(すなわち、エアロゾル送達構成要素は、加えられた剪断応力下で連続的に変形しない)。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、液体および/またはいくらかの水分含有量を含んでもよいが、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成プロセス全体を通じて実質的に固体のままであり、エアロゾル生成プロセス全体を通じてその構造的完全性を実質的に維持するように構成される。実質的に固体のエアロゾル送達構成要素に適した例示的なタバコおよび/またはタバコ関連材料が、Ademeらの米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2015/0335070号明細書、Whiteの米国特許第6,204,287号明細書およびHearnらの米国特許第5,060,676号明細書に記載されており、これらはいずれも、それぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0135】
さらに別の態様では、エアロゾル生成構成要素は、マルメライザー処理された、および/またはマルメライザー処理されていないタバコから形成された押出構造および/または基材を具備してもよい。マルメライザー処理されたタバコは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBanerjeeらの米国特許第5,105,831号明細書によって知られている。マルメライザー処理されたタバコは、本明細書に記載の結合剤、および/または香味剤と併せて、グリセロール(約20~約30重量パーセント)、炭酸カルシウム(一般に約10~約60重量パーセント、多くの場合、約40~約60重量パーセント)と共に、約20~約50パーセント(重量)のタバコブレンドを粉末形態で含有する。
【0136】
様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素壁は、その中に吸入可能な物質を自然に含むことができる材料(例えば、タバコ紙)から実質的に形成されることができるか、その中に取り込まれた吸入可能な物質および/または蒸気形成剤またはエアロゾル形成剤を有することができる任意の追加の材料(例えば、紙)から形成されることができる。吸入可能な物質および/または蒸気形成物質またはエアロゾル形成物質に加えて、基材壁は追加の成分を含有してもよい。例えば、蒸気バリアが、エアロゾル生成構成要素壁の外面上に含まれることができる。好ましくは、蒸気バリアは、エアロゾル生成構成要素が加熱される際に加熱部材に隣接する(または接触する)壁面に配置される。特定の実施形態では、蒸気バリアは、電気絶縁性である材料から形成されることができるか、加熱部材と接触することができる電気絶縁性材料の層を備えてもよい。例えば、蒸気バリアとして金属箔が使用されてもよく、箔は、エアロゾル生成構成要素の外容積への蒸気またはエアロゾルの放出を防止し、エアロゾル生成構成要素壁の内面によって画定された環状空間への蒸気またはエアロゾルの放出を容易にするために、加熱部材と接触する絶縁単層(例えば、金属酸化物層)を有してもよい。金属箔などの任意の蒸気バリア材料が使用されてもよい。
【0137】
さらなる実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、物品のほぼ動作温度で(特に固体から溶融に)相を軟化または変化させる材料から形成されることができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、ワックスまたはゲルとすることができ、吸入可能な物質は、その中に取り込まれることができる。そのような実施形態では、エアロゾル生成構成要素に支持を提供し、エアロゾル生成構成要素が加熱部材に接触するのを実質的に防止する蒸気バリア(または同様の材料)を含めることが特に有用となることができる。同様に、エアロゾル生成構成要素は、吸入可能な物質および/またはエアロゾル形成材料によってコーティングされた蒸気バリア層を備えてもよい。例えば、そのようなコーティング材料の内の1つ以上は、本明細書で別途説明する動作範囲の内の1つ以上の範囲内の温度でその成分を好ましくは放出するマイクロカプセル化形態とすることができる。そのような実施形態で有用となることができるマイクロカプセル化技術が、例えば、Davisの米国特許第4,464,434号明細書に開示されている。
【0138】
一実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、タバコ成分(例えば、再構成されたキャストタバコシートまたはタバコビーズなど)、または結合剤成分、保湿剤成分、香味成分、湿潤剤成分およびケーシング材料の内の1つ以上を含む非タバコ成分(例えば、ハーブ、紙、セルロースなど)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、結合剤成分は、例えば、セルロースおよび/またはグアーガムを含有してもよい。いくつかの実施形態では、保湿剤成分は、例えば、約15~25%のグリセロール、約14.5%のソルビトールおよび/または約3~10%のプロピレングリコールを含有してもよい。いくつかの実施形態では、香味成分は、例えば、酢酸、クエン酸、アセトイン、乳酸、メントール、ペパーミントオイル、キャロブビン(carob bin)/抽出物、ココア製品、甘草抽出物、転化糖および/またはスクロースを含有してもよい。いくつかの実施形態では、湿潤剤成分は、例えば、約15~25%の水を含む。
【0139】
図示される実施形態では、エアロゾル生成構成要素430またはその一部は、上包材料432内に包まれている。図示される実施形態では、上包材料はアルミニウムラミネートを備える。ただし、他の実施形態では、上包材料は異なるものとしてもよい。いくつかの実施形態では、上包材料は、熱伝導性材料、および/またはエアロゾル源部材に追加の構造および/または支持を提供するのに有用な任意の材料から形成されることができる。様々な実施形態では、上包材料は、紙または他の繊維状材料、例えば、セルロース材料を含むことができる、熱の伝達に抵抗する(または熱の伝達を促進する)材料を含んでもよい。上包材料はまた、繊維状材料内に埋め込まれた、または分散された少なくとも1つのフィラー材料を含むことができる。様々な実施形態では、フィラー材料は、水不溶性粒子の形態を有してもよい。さらに、フィラー材料は、無機成分を組み込むことができる。様々な実施形態では、上包は、下にあるバルク層などの複数の層と、紙巻タバコでは典型的な包装紙などの上にある層とから形成されてもよい。そのような材料には、例えば、亜麻、麻、サイザル麻、稲藁、および/またはエスパルトなどの軽量の「ラグ繊維(rag fiber)」を含んでもよい。本開示と共に使用され得る上包材料の構成に関する追加の説明が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に見出すことができる。追加の実施形態では、上包材料は、以下の性質の内の1つ以上を有してもよい:エアロゾルの移動に対して不透過性とすることができ、対象とする高温に耐える能力を有することができ、ヒータからタバコスティック材料への半径方向の熱伝達を促進することができ、加熱されるセグメントから離れて、タバコスティックに沿った軸方向の熱伝達に抵抗することができ、および/または加熱されるセグメントの急速な温度上昇を抑制しないように、比較的低い熱質量を有することができる。一実施形態では、上包材料は、いくつかの実施形態では約.001インチの厚さとすることができるステンレス鋼箔としてもよい。
【0140】
前述のように、図示される実施形態では、エアロゾル源部材408は、フィルタ434を含む。様々な実施形態では、フィルタは、例えば、酢酸セルロース材料、ポリ乳酸樹脂材料および/またはポリプロピレン材料を含む様々な材料から作製されることができる。様々な実施形態では、フィルタは、エアロゾル源部材の構造的完全性を高め、および/または所望により濾過能力を提供し、および/または吸引に対する抵抗を提供してもよい。例えば、本開示による物品は、17.5cc/秒の空気流で約50~約250水柱mmの水圧降下という圧力降下を示すことができる。さらなる実施形態では、圧力降下は、約60mm~約180mmまたは約70mm~約150mmとすることができる。圧力降下値は、Filtrona Instruments and Automation Ltdから入手可能なFiltrona Filter Test Station(CTSシリーズ)またはCerulean Division of Molins,PLCから入手可能なQuality Test Module(QTM)を使用して測定されることができる。エアロゾル源部材の吸口端にあるフィルタの長さは、約2mm~約20mm、約5mm~約20mmまたは約10mm~約15mmのように多様とすることができる。いくつかの実施形態では、フィルタは上包から分離されてもよく、他の実施形態では、フィルタは上包によって所定の位置に保持されてもよい。
【0141】
本開示で上包に使用可能な追加の例示的な種類の上包材料、包装材料構成要素および処理済包装材料が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWhiteらの米国特許第5,105,838号明細書、Arzonicoらの米国特許第5,271,419号明細書、Gentryの米国特許第5,220,930号明細書、Woodheadらの米国特許第6,908,874号明細書、Ashcraftらの米国特許第6,929,013号明細書、Hancockらの米国特許第7,195,019号明細書、Holmesの米国特許第7,276,120号明細書、Hancockらの米国特許第7,275,548号明細書、FournierらのPCT国際公開第01/08514号およびHajaligolらのPCT国際公開第03/043450号に記載されている。代表的な包装材料は、Schweitzer-Maudit Internationalから、R.J.Reynolds Tobacco Companyグレード119、170、419、453、454、456、465、466、490、525、535、557、652、664、672、676および680として市販されている。包装材料の気孔率は多様なものとすることができ、頻繁には、約5CORESTA単位~約30,000CORESTA単位であり、多くの場合、約10CORESTA単位~約90CORESTA単位であり、頻繁には、約8CORESTA単位~約80CORESTA単位である。
【0142】
上包を通した半径方向(すなわち、外側)の空気浸透によって、普通なら希釈される可能性のあるエアロゾルおよび香味の送達を最大化するために、非多孔性タバコ巻紙の1つ以上の層が使用されて、(上包の存在の有無にかかわらず)エアロゾル源部材を包んでもよい。好適な非多孔性タバコ巻紙の例は、Kimberly-Clark Corp.からKC-63-5、P878-5、P878-16-2および780-63-5として市販されている。好ましくは、上包は、本発明の物品の使用中に形成される蒸気に対して実質的に不透過性である材料である。所望により、上包は、弾性板紙材料、箔を裏打ちした板紙、金属、ポリマー材料などを含むことができ、この材料は、タバコ巻紙のラップにより囲まれることができる。上包は、構成要素を囲むチップペーパー(tipping paper)を含むことができ、場合により、本明細書で別途説明するように、エアロゾル源部材にフィルタ材料を取り付けるために使用されることができる。様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル源部材の吸口端との間に他の構成要素が存在してもよく、吸口端はフィルタを含んでも良い。例えば、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素と吸口端との間に、エアギャップ;空気を冷却するための相変化材料;香味放出媒体;選択的化学吸着が可能なイオン交換繊維;フィルタ媒体としてのエアロゲル粒子;および他の好適な材料の内の1つまたは任意の組合せが配置されてもよい。
【0143】
上包材料が存在する場合、その全長は、エアロゾル生成構成要素の長さと実質的に同一であるものから、エアロゾル生成構成要素の長さの約2倍まで多様なものとすることができる。したがって、エアロゾル生成構成要素は、上包の長さよりも最大約50%、最大約30%または最大約10%短い長さを有してもよい。好ましくは、エアロゾル生成構成要素は、上包の長さよりも少なくとも10%、少なくとも15%または少なくとも20%短い長さを有してもよい。さらに具体的には、上包がエアロゾル生成構成要素を越えて延在する距離は、エアロゾル生成構成要素の長さの約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%または約100%としてもよい。
【0144】
図11は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル源部材500の斜視分解図を示す。特に、図示される実施形態のエアロゾル送達装置500は、第1のハウジング部分502と、第2のハウジング部分504と、マウスピース506と、エアロゾル源部材508(液体または半液体エアロゾル生成構成要素を含むカートリッジの形態)と、加熱アセンブリ510と、インジケータ512とを含む。エアロゾル送達装置500は、電気エネルギー源(見えてはいないが、例えば、充電式とすることができる電池、および/または充電式スーパーキャパシタ)と、制御構成要素、(見えてはいないが、例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むプリント回路基板(PCB)など)をさらに含む。以下にさらに詳細に説明されるように、様々な実施形態の加熱アセンブリ510は、一連の、独立した別個の加熱部材を備え、各加熱部材は、エアロゾル源部材508のセグメントを加熱するように構成される。
【0145】
様々な実施形態では、制御構成要素および電気エネルギー源の一方または両方は、第1のハウジング部分502と結合されることができる。本用途のために、別の構成要素と比較してある構成要素に関して使用される場合の「結合される」という句は、ある構成要素が別の構成要素内に配置される実施形態および/またはある構成要素が、別個であるが、他の点では別の構成要素に動作可能に接続される実施形態を包含してもよい。例えば、図示される実施形態では、制御構成要素および電気エネルギー源の両方が、第1のハウジング部分502内に配置されている。ただし、他の実施形態では、制御構成要素および電気エネルギー源の一方または両方は、異なる構成要素に配置されることができる。制御構成要素および電気エネルギー源に関する追加の情報が、以下に提供される。
【0146】
様々な実施形態では、第1のハウジング部分502および第2のハウジング部分504は、様々な方法で一緒に機械的に係合可能である。例えば、いくつかの実施形態では、第1のハウジング部分502および第2のハウジング部分504は、ねじ式接続を介して係合してもよい。他の実施形態では、第1のハウジング部分502および第2のハウジング部分504は、締まり嵌めまたは摩擦嵌合を介して係合してもよい。他の実施形態では、第1のハウジング部分502および第2のハウジング部分504は、磁気接続を介して係合してもよい。他の実施形態では、第1のハウジング部分502および第2のハウジング部分504は、スナップフィット接続を介して係合してもよい。さらに他の実施形態では、第1のハウジング部分502および第2のハウジング部分504は、オス構成要素(例えば、ピン)およびメス構成要素(例えば、L字型スロット)を含むバヨネット式接続を介して係合する。いくつかの実施形態では、第1のハウジング部分502および第2のハウジング部分504は、単一の一体型のハウジング部分を備えてもよいことに留意されたい。
【0147】
他の実施形態は異なる場合があるが、図示される実施形態では、マウスピース506を取り外し、エアロゾル源部材508を加熱アセンブリ510の近傍に配置するように挿入することによって、エアロゾル源部材508が第2のハウジング部分504に挿入される。様々な実施形態では、第2のハウジング部分504またはエアロゾル源部材508の一方または両方は、鍵をかけられてもよいか、エアロゾル源部材508の適切な配置を助けるための1つ以上の停止または位置決め機能を含んでもよい。図示される実施形態では、単一の一連の加熱要素520がエアロゾル源部材508の片側の上に配置されるように構成されるように、加熱アセンブリフレーム522から延びる単一の一連の加熱要素520が存在する。ただし、他の実施形態では、エアロゾル源部材508の両側の上に配置されるように構成された2つ以上の一連の加熱要素520が存在してもよい。エアロゾル源部材508の挿入後、マウスピースは、次いで、第2のハウジング部分504に再挿入されることができる。様々な実施形態では、マウスピースは、例えば、圧入アタッチメント、ねじ式アタッチメント、ヒンジアタッチメント、磁気アタッチメントなどを介することを含め、様々な異なる方法で第2のアタッチメント部分に取り付けることができる。様々な実施形態では、第1のハウジング部分502、第2のハウジング504および/またはマウスピース506は、互いに取り外し可能とすることができ、したがって、任意の1つまたは全部が交換可能とすることができる。
【0148】
いくつかの実施形態では、第1のハウジング部分502および/または第2のハウジング部分504はまた、例えば、装置の電源を入れ、加熱アセンブリ510(例えば、加熱アセンブリの1つ以上の加熱要素)の加熱を開始するなど、装置500の特定の動作を作動させるように構成された1つ以上の押しボタンを含んでもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、様々な実施形態では、エアロゾル源部材508は、加熱アセンブリ510の近くに配置されるように構成されたエアロゾル生成構成要素を備えてもよい。図示される実施形態の第1のハウジング部分502、第2のハウジング部分504およびエアロゾル源部材508は、略細長で矩形の直方体形状を有するが、他の実施形態では、第1のハウジング部分502、第2のハウジング部分504および/またはエアロゾル源部材508は、例えば、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状を含む任意の他の形状を有してもよいことに留意されたい。
【0149】
特定の実施形態では、第1のハウジング部分502、第2のハウジング部分504および/またはエアロゾル源部材508は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称されてもよい。例えば、電気エネルギー源および/または電気エネルギー源を収容するハウジング部分502は、交換式電池または充電式電池、固体電池、薄膜固体電池、充電式スーパーキャパシタなどを備えてもよく、したがって、壁面充電器への接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタ(例えば、USB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)などを介したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、誘導無線充電(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)によるQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)を使用する充電器などの無線充電器、または無線周波数(RF)ベースの充電器を含むあらゆる種類の充電技術と組み合わされてもよい。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurらの米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。さらに、いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材508および/またはエアロゾル源部材508を収容する第2のハウジング部分504、および/またはマウスピース506は、使い捨て装置を備えてもよい。制御本体と共に使用するための使い捨て構成要素が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されている。
【0150】
様々な実施形態では、制御構成要素は、導電性ワイヤによって電気エネルギー源に接続され得る制御回路(本明細書でさらに説明されるように、追加の構成要素に接続可能)を備えてもよい。様々な実施形態では、制御構成要素は、加熱アセンブリ510(例えば、1つ以上の加熱部材)が、消費者が吸入するための吸入可能な物質を放出するために、エアロゾル生成構成要素を加熱するための電気エネルギーをいつどのように受容するかを制御可能である。そのような制御は、以下にさらに詳細に説明される感圧スイッチなどの作動に関連することができる。用語「接続された」または「結合された」は、介在する構成要素を用いない直接接続を必要とするものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。むしろ、これらの用語は、直接接続および/または1つ以上の介在する構成要素を介した接続を包含してもよい。したがって、様々な実施形態では、これらの用語は、動作可能に接続されているか、動作可能に結合されていることを意味すると理解されよう。様々な実施形態では、本開示の制御構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年5月10日に出願され、「Control Component for Segmented Heating in an Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第15/976,526号明細書に記載された制御構成要素を備えても良い。
【0151】
様々な実施形態では、制御構成要素はまた、エアロゾル源部材のエアロゾル生成構成要素に提供される熱の量を厳密に制御するように構成されてもよい。エアロゾル生成構成要素を十分な体積で揮発させて、一回の吸煙に所望の投与量の吸入可能な物質を提供するのに必要な熱は、使用される特定の物質ごとに異なることが可能であるが、これは、少なくとも120℃、少なくとも130℃または少なくとも140℃の温度に加熱部材を加熱するのに特に有用となることができる。いくつかの実施形態では、適切な量のエアロゾル生成構成要素を揮発させ、ひいては所望の投与量の吸入可能な物質を提供するために、加熱温度は、少なくとも150℃、少なくとも200℃、少なくとも300℃または少なくとも350℃とすることができる。ただし、エアロゾル生成構成要素の劣化および/または過度の早期揮発を回避するために、約550℃を実質的に超える温度に加熱することを回避することが特に望ましい場合がある。本開示は、特に、比較的低温で所望の量の吸入可能な物質を生成する組合せおよび使用様式で、本物品の構成要素を提供してもよい。したがって、収量とは、物品内でのエアロゾルの生成、および物品から消費者への送達の一方または両方を指すことができる。特定の実施形態では、加熱温度は、約120℃~約300℃、約130℃~約290℃、約140℃~約280℃、約150℃~約250℃または約160℃~約200℃とすることができる。以下にさらに詳細に説明されるように、加熱の持続時間は、いくつかの要因によって制御されることができる。本明細書にさらに記載されるように、加熱温度および持続時間は、エアロゾル源部材を通って引き込まれることが望まれるエアロゾルおよび周囲空気の所望の体積に応じて決めてもよい。ただし、物品は、所望の温度に到達するまでに限って加熱部材が通電されるように構成可能とするため、持続時間は、加熱部材の加熱速度に応じて変化させることができる。あるいは、加熱の持続時間は、消費者による物品を用いた吸煙の持続時間に結び付けられてもよい。一般に、加熱の温度および時間は、上記のように、制御本体に収容された1つ以上の構成要素によって制御される。
【0152】
エアロゾル源部材によって放出される吸入可能な材料の量は、エアロゾル形成構成要素の性質に基づいて可変とすることができる。好ましくは、エアロゾル源部材は、使用の過程に亘って所望の量を放出するのに十分な時間に亘って十分な温度で機能するように、十分な量の任意のエアロゾル形成剤と共に、十分な量のエアロゾル形成構成要素により構成される。量は、エアロゾル源部材からの単一の吸入で提供されてもよく、または比較的短い時間(例えば、30分未満、20分未満、15分未満、10分未満または5分未満)に亘って物品からの数回の吸煙を通して提供されるように分割されてもよい。例えば、装置は、エアロゾル源部材を用いた吸煙1回当たり約0.01mg~約0.10mg、約0.05mg~約1.0mg、約0.08mg~約0.5mg、約0.1mg~約0.3mgまたは約0.15mg~約0.25mgの量のニコチンを提供してもよい。他の実施形態では、吸煙の持続時間および体積に基づいて送達される湿潤全粒子状物質の量に関連して、所望の量が特徴付けられることができる。例えば、エアロゾル源部材は、2秒、35mlの吸煙の標準的なFTC喫煙条件下で喫煙された場合、規定された数の吸煙(本明細書で別途説明するように)に対して、各吸煙に対して少なくとも1.0mgの湿潤全粒子状物質を送達してもよい。このような試験は、任意の標準的な喫煙機を使用して行われることができる。他の実施形態では、各吸煙に対して同じ条件下で生成される全粒子状物質(TPM)の量は、少なくとも1.5mg、少なくとも1.7mg、少なくとも2.0mg、少なくとも2.5mg、少なくとも3.0mg、約1.0mg~約5.0mg、約1.5mg~約4.0mg、約2.0mg~約4.0mg、約2.0mg~約3.0mg、約4.0mg~約6.0mg、約6.0mg~約8.0mgまたは約8.0mg~約10.0mgとすることができる。
【0153】
前述のように、いくつかの実施形態のエアロゾル送達装置500は、加熱部材の手動制御のために制御構成要素に連結可能な押しボタンを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、消費者は、押しボタンを使用して加熱アセンブリ510を通電してもよい。押しボタンに関連付けられた同様の機能が、他の機械的手段または非機械的手段(例えば、磁気的または電磁的)によって達成されてもよい。したがって、加熱アセンブリ510の作動は、単一の押しボタンによって制御されることができる。あるいは、様々な動作を別個に制御するために、複数の押しボタンが設けられてもよい。いくつかの実施形態では、存在する1つ以上の押しボタンは、第1のハウジング部分502および/または第2のハウジング部分504のケーシングと実質的に同一面に位置させることができる。
【0154】
任意の押しボタンの代わりに(またはそれに加えて)、本開示のエアロゾル送達装置500は、物品に対する消費者の吸引に応答して加熱アセンブリ510を通電する(すなわち、吸煙作動式加熱)構成要素を含んでもよい。例えば、装置は、消費者が物品を吸引する際の圧力変化または空気流変化のいずれかに敏感なスイッチまたは流量センサ(図示せず)を第1のハウジング部分502および/または第2のハウジング部分504および/またはマウスピース506内に含んでもよい(すなわち、吸煙作動式スイッチ)。他の好適な電流作動/作動解除機構は、温度作動式オン/オフスイッチもしくは口唇圧作動式スイッチ、またはユーザ(例えば、ユーザの口または指)と、エアロゾル送達装置500の1つ以上の表面との間の接触を感知するように構成されたタッチセンサ(例えば、静電容量式タッチセンサ)を含んでもよい。そのような吸煙作動能力を提供することができる例示的な機構には、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサが含まれる。そのようなセンサを用いると、消費者が装置を吸引する際の圧力の変化により、加熱アセンブリ510が迅速に作動可能となる。さらに、空気流の変化を感知した後、加熱アセンブリを十分迅速に通電するために、熱線風速測定法の原理を使用するものなどの流れ感知装置が使用されてもよい。使用可能なまた別の吸煙作動式スイッチは、フロリダ州フォートローダデールのMicro Pneumatic Logic,Inc.製のモデル番号MPL-502-V、範囲Aなどの圧力差スイッチである。別の好適な吸煙作動式機構は、所定の閾値圧力を検出するための比較器に結合された感圧変換器(例えば、増幅器または利得段を備える)である。さらに別の好適な吸煙作動式機構は、気流によって偏向されるベーンであり、そのベーンの動きは、運動感知手段によって検出される。さらに別の好適な作動機構は、圧電スイッチである。また、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門製の好適に接続されたHoneywell MicroSwitch Microbridge Airflow Sensor、部品番号AWM 2100Vも有用である。本開示による加熱回路に使用され得るデマンド操作型(demand-operated)電気スイッチの追加の例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書に記載されている。他の好適な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサまたは類似のものが、本開示の知識を有する当業者には明らかであろう。いくつかの実施形態では、吸引中の圧力変化がスイッチによって容易に識別されるように、第1のハウジング部分502および/または第2のハウジング部分504には、吸煙作動式スイッチとエアロゾル源部材との間に流体接続を提供する圧力感知管または他の通路が含まれてもよい。本開示に従って有用となるような他の例示的な吸煙作動装置が、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書ならびにPanの米国特許第8,205,622号明細書に開示されており、これらのいずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許第9,423,152号明細書に記載された制御方式も参照される。
【0155】
いくつかの実施形態では、消費者がマウスピース506を吸引すると、電流作動手段が、加熱アセンブリ510を通る電流が制限されないように、または中断されないようにして、急速に熱を生成することができる。急速な加熱のために、(i)加熱部材を通る電流の流れを調節して、抵抗素子の加熱およびそれによって生じる温度を制御し、(ii)エアロゾル生成構成要素の過熱および劣化を防止するために、電流調整構成要素を含むことが有用となることができる。いくつかの実施形態では、電流調整回路は時間基準とすることができる。具体的には、そのような回路は、吸引中の最初の期間に亘り、加熱部材を流れる電流が中断されないようにする手段と、続いて、吸引が完了するまで電流の流れを調整するタイマ手段とを含んでもよい。例えば、後続の調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために、電流の流れの急速なオンオフ切り替え(例えば、約1~50ミリ秒ごとのオーダーで)を含むことができる。さらに、調整は、所望の温度が達成されるまで単に電流の流れが中断されないようにすること、次いで、電流の流れを完全にオフにすることを含んでもよい。加熱部材は、消費者が物品に対して別の吸煙を開始することにより(または、ヒータを作動させるために使用される特定のスイッチ実施形態に応じて押しボタンを手動で作動させることにより)再作動されてもよい。あるいは、後続の調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために、加熱部材を流れる電流の流れを変調することを伴うことができる。いくつかの実施形態では、所望の投与量の吸入可能な物質を放出するために、加熱部材は、約0.2秒~約5.0秒、約0.3秒~約4.0秒、約0.4秒~約3.0秒、約0.5秒~約2.0秒または約0.6秒~約1.5秒の持続時間に亘って通電されてもよい。1つの例示的な時間基準の電流調整回路は、トランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタを含むことができる。好適なトランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタは市販されており、当業者には明らかであろう。例示的なタイマは、NEC ElectronicsからC-1555Cとして、およびGeneral Electric Intersil,Inc.からICM7555として入手可能なもの、ならびに他の様々な大きさおよび構成の、いわゆる「555タイマ」である。例示的な比較器は、National SemiconductorからLM311として入手可能である。そのような時間基準の電流調整回路の追加の説明が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書に提供されている。
【0156】
上記に照らして、加熱部材への電流の作動/作動解除を容易にするために、様々な機構が使用可能であることを理解することができる。例えば、装置は、(消費者による吸引中などに)物品内の電流の流れを調整するためのタイマを含んでもよい。装置は、加熱部材への電流の流れを有効および無効にするタイマ応答スイッチをさらに含んでもよい。電流の流れの調整はまた、キャパシタと、規定された速度(例えば、加熱部材が加熱および冷却する速度に近い速度)でキャパシタを充電および放電するための構成要素との使用を具備することができる。電流の流れは、特に、吸引中の最初の期間に亘り、加熱部材を流れる電流の流れが中断されないように調整されてもよいが、電流の流れは、吸引が完了するまで、最初の期間の後、オフにされるかオンとオフとに交互にサイクルされてもよい。このようなサイクルは、上述したように、プリセットされた切り替えサイクルを生成することができるタイマによって制御されることができる。特定の実施形態では、タイマは周期的なデジタル波形を生成することができる。最初の期間中の流れは、第1の入力での第1の電圧と閾値入力での閾値電圧とを比較し、第1の電圧が閾値電圧に等しい場合に出力信号を生成し、それにより、タイマを有効にする比較器を使用することによってさらに調整されることができる。そのような実施形態は、閾値入力で閾値電圧を生成するための構成要素と、最初の期間の経過時に第1の入力で閾値電圧を生成するための構成要素とをさらに含むことができる。
【0157】
本開示のエアロゾル送達装置には、さらに別の構成要素が利用できる。例えば、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品用のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書は、吸引に関連したユーザの唇の動作を検出し、次いで加熱装置の加熱を引き起こす装置の吸口端に関連することができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力の降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸煙センサを開示しており、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過性の不均一性を検出する識別機と、構成要素が容器に挿入された際に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内の容器を開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する規定済の実行可能な電力サイクルを記載しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を通る引き込み抵抗を変化させるための手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置と共に使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置用の識別システムを開示しており、FlickによるPCT特許出願の国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムを用いた吸煙を示す流体流感知システムを開示しており、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。別の方法は、エアロゾル送達装置および/またはその加熱アセンブリを作動させるために電気抵抗変化を使用する。それは、カートリッジ内の空気流に対して垂直に取り付けられたストリップまたはワイヤの形態の非常に薄い小さな金属プローブを使用することによって機能する。ユーザによって生成された空気流は、プローブに機械的な力を加え、プローブをある程度折り曲げる。プローブの一部に曲げ/張力をもたらすこの形状の変化により、プローブの電気抵抗の変化が生じ、この抵抗の変化が、パルス/情報としてPCBに送信され、加熱アセンブリ510を作動させるトリガとして機能する。
【0158】
本物品で使用され得る電子エアロゾル送達物品に関連する構成要素および開示材料または構成要素の追加の例には、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許第8,156,944号明細書および第8,375,957号明細書、Thorensらの米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらの米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらの米国特許第8,915,254号明細書および第8,925,555号明細書、DePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、HonのPCT特許出願の国際公開第2010/091593号ならびにFooのPCT特許出願の国際公開第2013/089551号が挙げられ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、2015年10月13日に出願されたWormらの米国特許出願第14/881,392号明細書は、エアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置用のフォブ形状構成に含まれることができるカプセルを開示し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。様々な実施形態では、前述の文献によって開示された様々な材料が本装置に組み込まれてもよく、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0159】
上記のように、装置500の様々な電気部品に電力を供給するために使用される電気エネルギー源は、様々な実施形態を取ることができる。好ましくは、電気エネルギー源は、上記の方法で加熱部材を急速に加熱するのに十分なエネルギーを供給し、複数のエアロゾル源部材508による使用を通じて装置に電力を供給しながら、依然として装置500に都合よく適合することができる。有用な電気エネルギー源の例には、好ましくは充電式のリチウムイオン電池(例えば、充電式二酸化マンガンリチウム電池)が挙げられる。特に、リチウムポリマー電池は、そのような電池は安全性を向上させることができることから使用可能である。また、ニッケルカドミウム電池など、他の種類の電池が使用されてもよい。さらに、好ましい電気エネルギー源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分軽量である。可能な電気エネルギー源のいくつかの例が、その各々の開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許第9,484,155号明細書および2015年10月21日に出願されたSurらの米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されている。
【0160】
電気エネルギー源の一例は、ドイツのTadiran Batteries GmbHによって製造されるTKI-1550充電式リチウムイオン電池である。別の実施形態では、有用な電気エネルギー源は、日本のSanyo Electric Company,Ltd.によって製造されるN50-AAA CADNICAニッケルカドミウム電池であり得る。他の実施形態では、例えば、それぞれ1.2ボルトを提供する複数のそのような電池が直列に接続されてもよい。充電式二酸化マンガンリチウム電池などの他の電気エネルギー源が使用されてもよい。これらの電池またはそれらの組合せのいずれも電気エネルギー源に使用できるが、使い捨て電池に関連するコストおよび廃棄を考慮すると、充電式電池が好ましい。充電式電池が使用される実施形態では、エアロゾル送達装置500は、標準の120ボルトAC壁コンセント、または他の供給源、例えば、自動車の電気システムもしくは別個のポータブル動力源から電力を得る従来の充電ユニット(図示せず)内の対応する接点と相互作用する充電用接点をさらに含んでもよい。さらなる実施形態では、電気エネルギー源はまた、キャパシタを備えてもよい。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、吸煙の合間に充電することができるため、電池が、加熱部材に直接電力を供給するために使用される場合よりも低い速度でキャパシタに放電することを可能にする。例えば、電池とは別に、または電池と組み合わせて、スーパーキャパシタ、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)が使用されてもよい。スーパーキャパシタは、単独で使用される場合、装置500の各使用前に充電されてもよい。したがって、本開示はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の合間に装置に取り付けられ得る充電器構成要素を含んでもよい。本開示の特定の実施形態では、薄膜電池が使用されてもよい。
【0161】
上記のように、様々な実施形態では、エアロゾル送達装置500は、図示される実施形態では第1のハウジング部分502の遠位端の近くに配置されるインジケータ512などの1つ以上のインジケータを備えても良い。様々な実施形態では、1つ以上のインジケータは、第1のハウジング部分502および/または第2のハウジング部分504および/またはマウスピース506上の任意の位置に配置されることができる。いくつかの実施形態では、インジケータは、装置の使用の複数の態様の表示を提供可能なライト(例えば、単色または多色発光ダイオード(LED))を備えてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、一連のライトは、所与のエアロゾル源部材の吸煙の数に対応させてもよい。具体的には、ライトは、全部のライトが点灯された際にエアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴って連続的に点灯されてもよい。あるいは、エアロゾル源部材がハウジングに挿入されると、全部のライトが点灯されてもよく、全部のライトが消えると、エアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴ってライトが消えてもよい。さらに他の実施形態では、単一のインジケータのみが存在してもよく、その照明は、電流が加熱部材に流れ、装置が能動的に加熱していることを示してもよい。これにより、消費者が意図せずに能動的な加熱モードで装置を放置しないようにしてもよい。代替の実施形態では、インジケータの内の1つ以上が、エアロゾル源部材の構成要素となることができる。インジケータは、オン/オフ法の視覚インジケータに関連して上記で説明されているが、他の動作指標も包含される。例えば、視覚インジケータはまた、喫煙経験の進行を示すために、ライトの色または強度の変化を含んでもよい。触覚インジケータおよび可聴インジケータも同様に、本開示に包含される。さらに、そのようなインジケータの組合せが、単一の装置で使用されてもよい。
【0162】
様々な実施形態では、第1のハウジング部分502および/または第2のハウジング部分504および/またはマウスピース506は、管状または矩形形状などの適切な構造を形成および維持するのに適し、エアロゾル源部材をその中に保持するのに適した任意の材料から形成されることができる。いくつかの実施形態では、ハウジングは、単一の壁または複数の壁から、および本明細書でさらに説明されるように、電気加熱部材によって提供される加熱温度である少なくともある温度で、その構造的完全性を保持する(例えば、劣化しない)ように耐熱性である単数または複数の材料(天然または合成)から形成されることができる。いくつかの実施形態では、耐熱性ポリマーが使用されることができる。他の実施形態では、セラミック材料が使用されることができる。さらなる実施形態では、エアロゾル源部材から熱を不必要に移動させないように、断熱材が使用されてもよい。ハウジングは、単層から形成される場合、好ましくは約0.2mm~約5.0mm、約0.5mm~約4.0mm、約0.5mm~約3.0mmまたは約1.0mm~約3.0mmの厚さを有してもよい。上記の機能を提供するために使用され得るか、上記の材料および構成要素の代替品として使用され得る追加の例示的な種類の構成要素および材料は、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書およびSebastianらの米国特許出願公開第2011/0041861号明細書に記載される種類のものとすることができ、これらの文献の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0163】
図11に示すように、図示される実施形態は、加熱アセンブリフレーム522から延在する、一連の個別の抵抗加熱要素520を含む加熱アセンブリ510を含む。図示される実施形態では、6個の個別の加熱要素520が存在する。ただし、他の実施形態では、例えば、わずか1個、または例えば16個の加熱要素などの6個を超える加熱要素を含む任意の数の加熱要素が存在てもよい。様々な実施形態では、制御構成要素は、個別の加熱要素520を独立して、および/または任意の組合せで制御するように構成され、加熱要素520の作動は、上記の方法のいずれかを使用して開始される。図示される実施形態では、加熱要素520のそれぞれは、エアロゾル源部材508のセグメントを加熱するように構成される。図示される実施形態の加熱要素520は、抵抗加熱要素を備え、略平坦な矩形形状を有するが、他の実施形態では、加熱要素520は他の形状を有してもよい。抵抗加熱要素は、それを通って電流が導かれた際に熱を生成するように構成されてもよい。そのような加熱要素は金属材料を具備することが多く、電流を通すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。図示される実施形態では、加熱要素のそれぞれは、電気抵抗性材料から構築された加熱要素ワイヤおよび/またはトレース520a(以下、「加熱トレース」と呼ばれる)を含む。電気抵抗性材料の例には、限定するものではないが、チタン、銀、ニッケル、ニクロム、ステンレス鋼、様々な金属合金、炭化ケイ素および窒化ケイ素などのセラミック、複合材料および/またはそれらの任意の組合せが挙げられる。様々な実施形態では、各加熱トレース520aは、本体部分520b上に固定されることができ、本体部分520bは、図示される実施形態では、加熱アセンブリフレーム522の延長部または一部とすることができる。様々な実施形態では、各加熱トレース520aは、印刷、埋め込み、機械加工、溶湯鍛造などを介して、対応する本体部分520b上に作成されることができる。様々な実施形態では、加熱アセンブリフレーム522および/または本体部分520bは、金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金属合金など)から構築されることができる。ただし、他の実施形態では、加熱アセンブリフレーム522および/または本体520bは、例えば、セラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなど)、ポリマー材料(例えば、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなど)複合材料および/またはそれらの任意の組合せを含む別の材料から構築されることができる。
【0164】
図12は、本開示の例示的な実施形態による、リザーバカートリッジ形態のエアロゾル源部材508の斜視図を示す。様々な実施形態では、エアロゾル源部材508は、リザーバハウジング540と、リザーバ542と、それぞれが液体輸送要素546を含む一連の噴霧器チャンバ544とを含む。以下にさらに詳細に説明されるように、一連の噴霧器チャンバ544は、加熱アセンブリ510の一連の加熱要素520と実質的に位置合わせするように構成される。様々な実施形態では、リザーバハウジング540は、例えば、金属材料、セラミック材料、ガラス材料、および/または例えばアクリル材料(例えば、ポリメチルメタクリレート)などのプラスチック材料を含む様々な材料の内の1つ以上から構築されることができる。いくつかの実施形態では、リザーバハウジング540は、ユーザがその中に残っているエアロゾル生成構成要素の量を見ることができるように、半透明または透明の材料を備えてもよい。図示される実施形態では、リザーバハウジング540は、ポリプロペレンまたはTritan(TM)から構築されているが、他の実施形態では、他の材料が可能である。
【0165】
様々な実施形態では、リザーバ542は、液体または半液体エアロゾル前駆体組成物の形態とすることができるエアロゾル生成構成要素を保持してもよい。いくつかの代表的な種類のエアロゾル前駆体成分および配合物もまた、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書、Collettらの米国特許第8,881,737号明細書およびChongらの米国特許第9,254,002号明細書、およびZhengらの米国特許公開第2013/0008457号明細書、Lipowiczらの米国特許公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらの国際公開第2014/182736号に記載され、特徴付けられている。使用可能な他のエアロゾル前駆体には、R.J.Reynolds Vapor Company製のVUSE(R)製品、Fontem Ventures B.V.製のBLU(TM)製品、Mistic Ecigs製のMISTIC MENTHOL製品、Nu Mark LLC製のMARK TEN製品、Juul Labs,Inc.製のJUUL製品およびBritish American Tobacco製のVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が含まれる。また、Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース(smoke juice)」も望ましい。エアロゾル前駆体組成物のさらに別の例は、BLACK NOTE、COSMIC FOG、THE MILKMAN E-LIQUID、FIVE PAWNS、THE VAPOR CHEF、VAPE WILD、BOOSTED、THE STEAM FACTORY、MECH SAUCE、CASEY JONES MAINLINE RESERVE、MITTEN VAPORS、DR.CRIMMY’S V-LIQUID、SMILEY E LIQUID、BEANTOWN VAPOR、CUTTWOOD、CYCLOPS VAPOR、SICBOY、GOOD LIFE VAPOR、TELEOS、PINUP VAPORS、SPACE JAM、MT.BAKER VAPORおよびJIMMY THE JUICE MANの商標名の下に販売されている。発泡性材料の実施形態が、エアロゾル前駆体組成物と共に使用することができ、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHuntらの米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に記載されている。さらに、発泡性材料の使用は、例えば、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれるNiaziらの米国特許第4,639,368号明細書、Wehlingらの米国特許第5,178,878号明細書、Wehlingらの米国特許第5,223,264号明細書、Patherらの米国特許第6,974,590号明細書、Bergquistらの米国特許第7,381,667号明細書、Crawfordらの米国特許第8,424,541号明細書、Stricklandらの米国特許第8,627,828号明細書およびSunらの米国特許第9,307,787号明細書ならびにBrinkleyらの米国特許出願公開第2010/0018539号明細書およびJohnsonらのPCT国際公開第97/06786号に記載されている。エアロゾル前駆体組成物に含まれるタバコまたはタバコ由来成分の説明を含め、エアロゾル前駆体組成物の実施形態に関する追加の説明が、いずれも2016年7月21日に出願され、いずれもDavisらの米国特許出願第15/216,582号明細書および米国特許出願第15/216,590号明細書に提供され、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0166】
リザーバハウジング540は、リザーバハウジング540の一端からリザーバハウジング540の他端まで延在するエアロゾルチャネル548を含んでもよい。特に、いくつかの実施形態では、エアロゾルチャネル548は、リザーバハウジング540の遠位端から、エアロゾル源部材508が第2のハウジング部分504に挿入された際にマウスピース506に近接するエアロゾルハウジング540の端部まで延在する。様々な実施形態では、エアロゾルチャネル548は、噴霧器チャンバ544のそれぞれを横切る溝またはスロットをリザーバハウジング540内に備えてもよい。このように、ユーザがエアロゾル送達装置500を吸引すると、引き込まれた空気が噴霧器チャネル544を通過し、噴霧器チャンバ544の内の1つ以上で生成されたいかなるエアロゾルも取り出し可能となる。
【0167】
図示される実施形態では、エアロゾル源部材508は、6個の噴霧器チャンバ544(したがって、6個の液体輸送要素546)を含む。様々な実施形態では、液体輸送要素546は、多孔質モノリスを備えてもよい。例えば、図示される実施形態では、液体輸送要素546は、液体輸送要素546に送達されたエアロゾル前駆体組成物がエアロゾル化のためにその中に吸収可能となるようにセラミック材料を備えてもよい。他の実施形態では、液体輸送要素は、例えば、綿、シリカ、セルロースおよび他の繊維状材料を含む他の材料を備えてもよい。様々な実施形態では、噴霧器チャンバの大きさおよび形状は様々なものとすることができるが、図示される実施形態では、噴霧器チャンバ544は、略半円筒形を有し、それぞれの液体輸送要素546は、実質的に垂直の方向に、かつエアロゾルチャネル548よりもわずかに下方に、噴霧器チャンバ544の一端から他端まで延在している。特に、各液体輸送要素546の端部はリザーバハウジング540を貫通し、その結果、液体輸送要素546が、リザーバ542に収容されたエアロゾル前駆体組成物と流体接触して、エアロゾル前駆体組成物が(例えば、毛細管作用を介して)液体輸送要素546に流れる。
【0168】
制御構成要素と加熱アセンブリ510との間の電気接続により、制御構成要素が、ユーザによる作動時(例えば、ボタンを介して)および/またはエアロゾル送達装置を用いた吸煙が検出された際に、加熱アセンブリ510に電流を導くことが可能になる。上記のように、図示される実施形態のエアロゾル送達装置500は、マウスピース506を含む。ユーザがマウスピース506を吸引すると、空気550は、装置500の1つ以上の空気取入口を通って、その環境からエアロゾルチャネル548の遠位端に導かれることができる。いくつかの実施形態では、空気550は、第1のハウジング部分502および/または第2のハウジング部分504内の1つ以上の開口部を通って装置500に進入してもよい。いくつかの実施形態では、空気550は、追加的または代替的に、第1のハウジング部分502と第2のハウジング部分504との間の開口部を通って進入してもよい。他の可能な進入開口部が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許第9,220,302号明細書に記載されている。
【0169】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置500内のセンサ(例えば、流量センサ)が、吸煙を感知してもよい。吸煙が感知されると、制御構成要素は、加熱要素520の内の1つ以上に電流を導いてもよい。したがって、加熱要素520の内の1つ以上が、作動された加熱要素520の近くに配置された1つ以上の液体輸送要素546に収容されたエアロゾル前駆体組成物を気化させてもよい。空気550が噴霧器チャンバ544に進入すると、空気550は、液体輸送要素546を通過して(および/またはその周りを)移動する。そのような時点で、それぞれの加熱要素520が作動状態である場合、空気550は、気化したエアロゾル前駆体組成物と混合し、エアロゾル552になる。
【0170】
エアロゾルチャネル548に引き込まれた空気は、噴霧器チャンバ544のそれぞれを通過して引き込まれてもよく、その結果、空気550は、エアロゾルチャネル548の反対側の端部を通って、装置500のマウスピース506を通って出て行く。図示されるように、例えば、第3の加熱要素520のみが作動される場合、引き込まれた空気550は、第3の噴霧器チャンバ544内で形成されたエアロゾルと混合される。したがって、例えば、複数の加熱要素520が作動される場合、空気550は、複数の噴霧器チャンバ544からエアロゾルを取り出す。
【0171】
いくつかの実施形態では、リザーバ542の少なくとも一部は、不織布繊維の複数の層を備えてもよい。したがって、例えば、リザーバ542内に液体成分が吸着されて保持されることができる。様々な実施形態では、リザーバ542は、一連の噴霧器チャンバ544と流体接続している。したがって、各液体輸送要素546は、毛細管作用または他の液体輸送機構を介して、複数の加熱要素520の内の対応する加熱要素520に近接するリザーバ542から液体を輸送するように構成されることができる。
【0172】
図示される実施形態では、リザーバ542は、全部の液体輸送要素546が同じ液体組成物と接触している単一のリザーバコンパートメントを備える。ただし、他の実施形態では、2つ以上の別個のリザーバコンパートメントが存在することができ、それらのそれぞれは、噴霧器チャンバの内の1つ以上を包含してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、リザーバ542は、互いに密封的に独立している2つ以上の別個のリザーバコンパートメントを含んでもよい。このように、例えば、いくつかの噴霧器チャンバは、液体輸送要素546の内のいくつかが同じ液体組成物と接触しないように、互いに別個であってよい。例えば、6個の噴霧器チャンバが存在するいくつかの実施形態では、2個、3個、4個、5個、または6個の別個のリザーバチャンバが存在してもよく、それらのそれぞれは、異なる液体組成物を収容してもよい。一例として、別個のリザーバコンパートメントの内の1つ以上が、異なるエアロゾル前駆体組成物および/または異なる香味料を含んでもよく、その結果、ユーザが1つ以上のエアロゾル前駆体組成物および/または香味料から所望に応じて選択することが可能となることができる。他の実施形態では、装置によって生成される蒸気に寄与するか、装置によって生成される蒸気に加えるための異なる物質を収容する別個のサブリザーバが加熱されてもよい。例えば、1つのサブリザーバが、ニコチン含有液体を収容してもよく、別のサブリザーバが、香味料(例えば、香味料を収容する複数のサブリザーバから選択できる)を収容してもよく、ニコチン含有液体および香味料は、装置によって生成される蒸気に加えられる。別の例では、2つのサブリザーバが同時に加熱されて、生成される蒸気中に二成分の反応を作り出してもよい。例えば、酸性液体(例えば、乳酸など)を収容するサブリザーバが加熱され、ニコチン液体を収容するサブリザーバと組み合わされて、蒸気中にニコチン塩を形成してもよい。可能な別個の加熱要素および/またはリザーバコンパートメントの数は様々なものとすることができるため、いくつかの実施形態では、ユーザは、エアロゾル前駆体組成物および/またはエアロゾル前駆体組成物香味料のほぼ無限の数の組合せの中から選択してもよい。
【0173】
本明細書で使用される場合、「香味料」への言及は、エアロゾル化してユーザに送達されることができ、味および/または芳香に関して感覚的経験を与える化合物または構成要素を指す。例示的な香味料には、限定するものではないが、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、リンゴ、チェリー、イチゴ、ピーチならびにライムおよびレモンを含む柑橘類の香味)、メープル、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、生姜、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イエルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イエルバサンタ、バコパモニエラ、イチョウ、アシュワガンダ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、甘草、ならびに紙巻タバコ、葉巻およびパイプタバコの香料に従来使用される種類および特徴の香料および香味パッケージが含まれる。また、高果糖コーンシロップなどのシロップが使用することができる。好適となることができるような例示的な植物由来組成物が、共にDubeらの米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、これらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような追加の成分の選択は、喫煙品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて可変であり、本開示は、タバコおよびタバコ関連製品またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかである任意のそのような追加の成分を包含することを意図している。その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるGutchoのTobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。香味料への言及は、上記のような任意の単一の香味料に限定されるべきではなく、実際、1つ以上の香味料の組合せを表す場合があることに留意されたい。
【0174】
エアロゾル源部材カートリッジに含まれることもできるいくつかの可能な構成要素は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されている。エアロゾル源部材カートリッジに含まれることもできる追加の構成要素、およびそれに関連する詳細は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2014年5月23日に出願されたBrinkleyらの米国特許公開第2015/0335071号明細書に記載されている。本開示によるエアロゾル送達装置に適用可能とすることができる様々な構成要素は、当技術分野に記載され市販されている構成要素から選択されることができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書に開示された電子喫煙品内の複数のエアロゾル化可能な材料の制御可能な送達のためのリザーバおよびヒータシステムが参照される。
【0175】
上記の実施形態のいずれに関しても、装置の全体的な機能は、特定の用途の要件に基づいて様々なものとすることができる。一実施形態では、例えば、エアロゾル源部材が装置に挿入され、加熱アセンブリが加熱(例えば、閉)位置にあると、装置は、上記のようにスイッチおよび/または押しボタンを使用して最初に作動されることができる。予熱は次の操作とすることができ、約20~30秒に亘り発生可能となる。予熱期間内に、加熱アセンブリ(例えば、加熱要素)を通過する特定の電流/電圧により、加熱要素の温度が約100~120℃に達する可能性がある。予熱温度を制御して、それが所望の予熱温度を超えないようにするために、温度センサ(例えば、抵抗温度検出器)が含まれてもよい。
【0176】
予熱が終了した後、個別の加熱要素が作動されることができ、これは、いくつかの実施形態では、装置に空気を引き込むことによってユーザによって引き起こされることができる。いくつかの実施形態では、加熱要素の温度は、各吸引中に250~350℃で頂点に達する場合がある。いくつかの実施形態は、装置内の圧力変化を測定して、各空気引き込みに関して1つ以上の加熱要素を作動させるための圧力センサを含んでもよい。装置はさらに、1つ以上の刺激を使用して、制御構成要素を介して要素間で電力が切り替え可能/制御可能となるように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、刺激は、吸煙の数および/または、例えば、加熱要素の温度変化などの他のパラメータに関連してもよい。
【0177】
いくつかの実施形態では、加熱要素は、装置に対する最初の吸引によって引き起こされる予熱期間の後に通電されてもよい。加熱要素は、装置に対する2回目および3回目の吸引のために再び通電されてもよい。各加熱要素が通電される回数は、加熱要素の総数、加熱要素の抵抗および大きさ、ならびに加熱要素の電力に応じて調整されることができる。加熱要素に関連するエアロゾル生成構成要素のセグメントが消費された後、例えば、次の加熱要素などの別の加熱要素が作動可能となる。いくつかの実施形態では、ユーザが装置のスイッチを入れるたびに後続の加熱要素への電力が制御可能となるように、装置が構成されることができる。いくつかの実施形態では、加熱サイクルはゼロにリセットされることができ、一連の最後の加熱要素を通電した後、および/またはエアロゾル源部材がユーザによって取り外されるか、装置に挿入される際に最初からやり直してもよい。本エアロゾル送達装置に適用可能であり得る追加の機能特性が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年5月10日に出願された、「Control Component for Segmented Heating in an Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第15/976,526号明細書に記載されている。
【0178】
上記のエアロゾル送達装置のいずれについても、同装置は、固体もしくは半固体エアロゾル生成構成要素を有するエアロゾル源部材(例えば、エアロゾル源部材408と同様)、または液体もしくは半液体エアロゾル生成構成要素を有するエアロゾル源部材(例えば、エアロゾル源部材508と同様)に対応するように構成可能であることに留意されたい。このように、その特定の装置の制御構成要素は、装置と共に使用される特定のエアロゾル生成構成要素に対応するために、様々なパラメータ(例えば、加熱温度、加熱時間など)を調整または制御するように構成さ可能である。
【0179】
本明細書に記載される様々な図は、動作関係にあるハウジングまたはハウジング部分とエアロゾル源部材とを示しているが、ハウジングまたはハウジング部分とエアロゾル源部材とは、個別の装置として存在してもよいことを理解されたい。したがって、組み合わせた構成要素に関して本明細書で他に提供されるいかなる説明も、個別かつ別個の構成要素としての制御本体およびエアロゾル源部材に適用されるものとして理解されるべきである。
【0180】
別の態様では、本開示は、本明細書で説明される様々な構成要素を提供するキットを対象としてもよい。例えば、キットは、1つ以上のエアロゾル源部材を有するハウジングまたは1つ以上のハウジング部分を備えてもよい。キットは、1つ以上の充電構成要素を有するハウジングまたは1つ以上のハウジング部分をさらに備えてもよい。キットは、1つ以上の電池を有するハウジングまたは1つ以上のハウジング部分をさらに備えてもよい。キットは、1つ以上のエアロゾル源部材および1つ以上の充電構成要素および/または1つ以上の電池を有するハウジングまたは1つ以上のハウジング部分をさらに備えてもよい。さらなる実施形態では、キットは、複数のエアロゾル源部材を備えてもよい。キットは、複数のエアロゾル源部材および1つ以上の電池および/または1つ以上の充電構成要素をさらに備えてもよい。上記の実施形態では、エアロゾル源部材またはハウジングもしくはハウジング部分には、それらに含まれる加熱アセンブリが設けられてもよい。本発明のキットは、追加のキット構成要素の内の1つ以上を収容するケース(または他の梱包、運搬または保管構成要素)をさらに含んでもよい。ケースは、再使用可能なハードコンテナまたはソフトコンテナとすることができる。さらに、ケースは、単なる箱または他の梱包構造体とすることができる。
【0181】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部ハウジングを有する制御本体と、
ハウジング内に配置された電気エネルギー源と、
電気エネルギー源に動作可能に接続された制御構成要素と、
制御構成要素に動作可能に接続された加熱アセンブリと、
加熱アセンブリ近傍に配置されるように構成されたエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル源部材と、
を備えるエアロゾル送達装置であって、
加熱アセンブリが、一連の加熱部材を備え、各加熱部材が、独立かつ別個のものであり、エアロゾル源部材のセグメントを加熱するように構成され、
加熱アセンブリが、可動ジョーおよび固定ジョーを備え、エアロゾル源部材が可動ジョーと固定ジョーとの間に配置されており、加熱部材が、可動ジョー上に配置され、可動ジョーは、可動ジョーが固定ジョーから離隔され、加熱部材がエアロゾル源部材と接触していない開位置と、可動ジョーの一連の加熱部材がエアロゾル源部材と接触している閉位置との間を移動するように構成される、
エアロゾル送達装置。
【請求項2】
エアロゾル源部材を受容するように構成された受容スリーブをさらに備え、受容スリーブが、閉位置では可動ジョーと固定ジョーとの間に配置される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
一連の加熱部材が、閉位置ではエアロゾル源部材を貫通するように、かつ固定ジョー上に配置された一連の対応するコネクタとの電気接続を作成するように構成された一連の加熱ピンを備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
加熱ピンが、略円筒形の形状を有する、請求項3に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
一連の加熱部材が、閉位置ではエアロゾル源部材内に延在するように構成された個別の加熱要素を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
加熱要素が、略ブレード状の形状を有する、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
可動ジョーが、自動的に可動であるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
可動ジョーが、手動で可動であるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
加熱部材が、独立して制御可能であるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
外部ハウジングを有する制御本体と、
ハウジング内に配置された電気エネルギー源と、
電気エネルギー源に動作可能に接続された制御構成要素と、
制御構成要素に動作可能に接続された霧化アセンブリと、
エアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル源部材と、
を備えるエアロゾル送達装置であって、
霧化アセンブリが、一連の固定要素を備え、各要素が、独立して別個であり、エアロゾル源部材のセグメントを霧化するように構成され、
一連の固定要素が、エアロゾル源部材に隣接して配置される、
エアロゾル送達装置。
【請求項11】
エアロゾル源部材が、取り外し可能なカートリッジを備え、エアロゾル生成構成要素が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
エアロゾル源部材が、取り外し可能なカートリッジを備え、エアロゾル生成構成要素が、液体エアロゾル前駆体組成物を含有する、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
カートリッジが、一連の噴霧器チャンバを画定し、別個のウィックが、各噴霧器チャンバを貫通する、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
固定要素のそれぞれが、対応する噴霧器チャンバの近傍に配置されるように構成される、請求項13に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
加熱部材が、独立して制御可能であるように構成される、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
霧化アセンブリが、加熱アセンブリを備え、一連の固定要素が、一連の固定加熱要素を備える、請求項10に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
加熱アセンブリが、可動ジョーおよび固定ジョーを備え、加熱部材が、可動ジョー上に配置され、可動ジョーが、可動ジョーが固定ジョーから離隔される開位置と、可動ジョーが固定ジョーに隣接している閉位置との間を移動するように構成される、請求項16に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項18】
可動ジョーが、自動的に可動であるように構成される、請求項17に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項19】
可動ジョーが、手動で可動であるように構成される、請求項17に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項20】
外部ハウジングを有する制御本体と、
ハウジング内に配置された電気エネルギー源と、
電気エネルギー源に動作可能に接続された制御構成要素と、
制御構成要素に動作可能に接続された霧化アセンブリと、
霧化アセンブリの近傍に配置されるように構成されたエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル源部材と、
を備えるエアロゾル送達装置であって、
霧化アセンブリが、一連の個々の要素を備え、各要素が、独立して別個であり、エアロゾル源部材のセグメントを霧化するように構成され、
霧化アセンブリが、2つ以上の可動ジョーを備え、要素のうちの1つ以上が、各可動ジョー上に配置され、可動ジョーが、可動ジョーが互いに離隔される開位置と、可動ジョーが互いに隣接している閉位置との間で移動するように構成される、
エアロゾル送達装置。
【請求項21】
霧化アセンブリが、3つの可動ジョーを備え、各可動ジョーの要素が、別の可動ジョーに対して互い違いの構成を有する、請求項20に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項22】
霧化アセンブリの個々の要素が、個々の加熱要素を備え、加熱要素が、閉位置では、エアロゾル源部材内に延在するように構成される、請求項20に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項23】
可動ジョーが、自動的に可動であるように構成される、請求項20に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項24】
可動ジョーが、手動で可動であるように構成される、請求項20に記載のエアロゾル送達装置。
【外国語明細書】