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特開2024-15375走行状態判定装置、方法、及びプログラム
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  • 特開-走行状態判定装置、方法、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015375
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】走行状態判定装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
G08G1/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023209696
(22)【出願日】2023-12-12
(62)【分割の表示】P 2022501824の分割
【原出願日】2021-02-09
(31)【優先権主張番号】P 2020026581
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】不破 信雄
(57)【要約】
【課題】本開示は、隣接車線において自車両の前方を走行する車両が交通の流れに乗って走行するか否かを、より正確に推定することを可能とする。
【解決手段】車両検出部(101)は、車両に搭載されるセンサ(200)に基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出する。速度情報取得部(102)は、複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得する。減速要因判定部(103)は、前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定する。走行状態判定部(104)は、前方車両の速度情報、及び減速要因の有無に基づいて、対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出する車両検出手段と、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得する速度情報取得手段と、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定する減速要因判定手段と、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が車線変更するか否かを判定する走行状態判定手段とを備える走行状態判定装置。
【請求項2】
前記速度情報取得手段は、前記前方車両の速度及び加速度を速度情報として取得する請求項1に記載の走行状態判定装置。
【請求項3】
前記減速要因判定手段は、前記前方車両の前方に信号機が存在し、かつ該信号機の灯火状態が停止を示す場合、減速要因があると判定する請求項1又は2に記載の走行状態判定装置。
【請求項4】
前記減速要因判定手段は、前記前方車両の前方に横断歩道が存在し、かつ該横断歩道を横断する者がいる場合、減速要因があると判定する請求項1から3何れか1項に記載の走行状態判定装置。
【請求項5】
前記走行状態判定手段は、前記減速要因判定手段が減速要因があると判定した場合で、かつ前記前方車両が減速している場合、前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定する請求項1から4何れか1項に記載の走行状態判定装置。
【請求項6】
前記走行状態判定手段は、前記減速要因判定手段が減速要因がないと判定した場合で、かつ前記前方車両が減速している場合、前記対象車両が車線変更すると判定する請求項1から5何れか1項に記載の走行状態判定装置。
【請求項7】
コンピュータが、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、
前記コンピュータが、前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、
前記コンピュータが、前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、
前記コンピュータが、前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が車線変更するか否かを判定する走行状態判定方法。
【請求項8】
自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が車線変更するか否かを判定する処理をプロセッサに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、走行状態判定装置、割込み警告装置、方法、及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転中に、周囲の状況からまだ見えていない将来起こり得る危険な事象を予測し、事象が起こる前に危険を回避するための注意喚起又は運転制御を行う技術が知られている。そのような技術の1つとして、特許文献1は、車両の割り込みを予測する割込予測装置を開示する。特許文献1に記載の割込予測装置は、自車両に関する走行環境を取得する。割込予測装置は、取得した走行環境と、過去に周辺車両の割り込みが発生した際に取得された割り込み発生直前の走行環境を比較する。割込予測装置は、現在の走行環境と、過去の車両割込シーンの走行環境との類似度に基づいて、割込発生確率を算出する。割込予測装置は、割込発生確率が高い場合、周辺車両が自車両の前方へ割り込むと予測し、割り込みが発生する前に、ドライバに注意喚起を行う。
【0003】
別の関連技術として、特許文献2は、追い越し予測を行う車両制御装置を開示する。特許文献1に記載の車両制御装置は、自車線に隣接する隣接車線を走行する複数の隣接車両の速度、及び加速度又は減速度を走行情報として検出する。車両制御装置は、複数の隣接車両の走行情報に基づいて、複数の隣接車両の走行状態を示す交通の流れを推定する。車両制御装置は、複数の隣接車両のうち、推定した交通の流れと、隣接車両の走行情報との差異が所定値以上となる隣接車両を、流れに乗っていない車両と推定する。車両制御装置は、交通の流れに乗っていない隣接車両の後続車両(追い越し車両)が、その隣接車両を追い越すと予測する。車両制御装置は、追い越し車両がその前方の隣接車両を追い越す位置、及び追い越しを開始するタイミングを予測する。車両制御装置は、自車両と追い越し車両とが衝突すると推定した場合、自車両を制御し、衝突を回避する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-41434号公報
【特許文献2】特開2016-030512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、走行環境が、過去の車両割込シーンの走行環境に近い場合、周辺車両が自車両の前方に割り込むと予測する。この場合、割込み対象車である周辺車両側に割り込み意思が全くない場合でも、現在の走行環境と過去の車両割込シーンの走行環境との類似度が高ければ、周辺車両が自車両の前方に割り込むと予測され、注意喚起が行われる。例えば、隣接車線において自車両の前方を走行する周辺車両が、その前方の車両に追従して走行している場合であっても、過去の車両割込シーンとの類似度が高ければ、周辺車両側に割り込み意思が全くない場合でも、注意喚起が行われる。注意喚起が行われた場合で、実際には周辺車両が自車両の前方に割り込まなかった場合、ドライバには誤報として見える。誤報が多いと、ドライバは注意喚起を煩わしく感じ、割込み予測の機能をオフにする可能性が高くなる。
【0006】
特許文献2については、隣接車両を走行する複数の車両の速度及び加速度の組み合わせに応じて、交通の流れに乗っていない車両が推定され、交通の流れに乗っていない車両が、その車両の後続車両によって追い越されると予測する。しかしながら、特許文献2では、どのような理由で隣接車線を走行する各車両が加速又は減速しているかは考慮されない。このため、交通状況が複雑な場合などにおいて、隣接車線を走行する車両が交通の流れに乗っているか否かを正しく推定できない場合があり得る。
【0007】
本開示は、上記事情に鑑み、隣接車線において自車両の前方を走行する車両が交通の流れに乗って走行するか否かを、より正確に推定可能な走行状態判定装置、割込み警告装置、方法、及びコンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本開示は、第1の態様として、走行状態判定装置を提供する。走行状態判定装置は、車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出する車両検出手段と、前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得する速度情報取得手段と、前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定する減速要因判定手段と、前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する走行状態判定手段とを備える。
【0009】
本開示は、第2の態様として、走行状態判定方法を提供する。走行状態判定方法は、車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定することを含む。
【0010】
本開示は、第3の態様として、コンピュータ可読媒体を提供する。コンピュータ可読媒体は、車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する処理をプロセッサに実行させるためのプログラムを格納する。
【0011】
本開示は、第4の態様として、割込み警告装置を提供する。割込み警告装置は、車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出する車両検出手段と、前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得する速度情報取得手段と、前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定する減速要因判定手段と、前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する走行状態判定手段と、自車両と前記隣接車線を走行する複数の車両との状況に基づいて、前記対象車両が自車両の前方に割り込むことを予測する割込み予測手段と、前記割込み予測手段が前記対象車両が割り込むことを予測し、かつ前記走行状態判定手段が前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定していない場合、自車両のドライバに割込み発生を警告する報知手段とを備える。
【0012】
本開示は、第5の態様として、割込み警告方法を提供する。割込み警告方法は、車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定し、自車両と前記隣接車線を走行する複数の車両との状況に基づいて、前記対象車両が自車両の前方に割り込むことを予測し、自車両の前方に前記対象車両が割り込むことが予測され、かつ前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定されていない場合、自車両のドライバに割込み発生を警告することを含む。
【0013】
本開示は、第6の態様として、コンピュータ可読媒体を提供する。コンピュータ可読媒体は、車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定し、自車両と前記隣接車線を走行する複数の車両との状況に基づいて、前記対象車両が自車両の前方に割り込むことを予測し、自車両の前方に前記対象車両が割り込むことが予測され、かつ前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定されていない場合、自車両のドライバに割込み発生を警告する処理をプロセッサに実行させるためのプログラムを格納する。
【発明の効果】
【0014】
本開示に係る走行状態判定装置、割込み警告装置、方法、及びコンピュータ可読媒体は、隣接車線において自車両の前方を走行する車両が交通の流れに乗って走行するか否かを、より正確に推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の第1実施形態に係る走行状態判定装置を示すブロック図。
図2】自車両と、離接車線を走行する複数の車両との位置関係を示す図。
図3】走行状態判定装置の動作手順を示すフローチャート。
図4】割込み警告装置(割込み発生予測装置)を示すブロック図。
図5】割込み発生予測装置における動作手順を示すフローチャート。
図6】電子制御装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ本開示の実施の形態を説明する。図1は、本開示の第1実施形態に係る走行状態判定装置を示す。走行状態判定装置100は、車両検出部101、速度情報取得部102、減速要因判定部103、及び走行状態判定部104を有する。走行状態判定装置100は、例えば自動車などの車両に搭載される。
【0017】
走行状態判定装置100は、車両に搭載されるセンサ200に接続される。センサ200は、例えば車両の前方を撮影するカメラ、レーダ、及びライダ(LiDAR:Light Detection and Ranging)の少なくとも1つを含む。走行状態判定装置100は、例えばCAN(Controller Area Network)などのネットワークを通じて、センサ200からセンサ情報を取得する。
【0018】
車両検出部(車両検出手段)101は、センサ200からセンサ情報を取得し、自車両が走行する車線に隣接する車線において、前方に存在する他の車両を検出する。車両検出部101は、例えば自車両が左から2番目の車線(第2走行車線)を走行している場合、左側の車線(第1走行車線)において自車両と同一方向に走行する複数の車両を検出する。走行状態判定装置100は、検出された複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する車両が交通の流れに乗って走行しているか否かを判定する。
【0019】
速度情報取得部(速度情報取得手段)102は、車両検出部101が検出した複数の車両のうち、隣接車線において自車両から見て最も前方を走行する車両(最前の車両)の速度情報を取得する。また、速度情報取得部102は、自車両の走行速度を取得する。速度情報取得部102は、例えば最前の車両の速度、及び加速度を取得する。最前の車両の速度は、例えば自車両と最前の車両との相対速度と、自車両の走行速度とに基づいて計算できる。
【0020】
さらに、速度情報取得部102は、自車両が走行中の道路に許容される最高速度(最高速度情報)を取得する。速度情報取得部102は、例えばカメラで撮影された画像から交通標識(速度標識)を認識し、制限速度(規制速度)を、許容される最高速度として取得してもよい。あるいは、速度情報取得部102は、地図情報、又はVICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)情報から、最高速度情報を取得してもよい。一般に、走行中の道路に許容される最高速度は、制限速度、又は法定速度である。
【0021】
減速要因判定部(減速要因判定手段)103は、自車両が走行中の道路において、前方に車両を減速させ、又は停止させる要因が存在するか否かを判定する。減速要因判定部103は、例えば進行方向の前方に存在する信号機の灯火状態を取得する。減速要因判定部103は、例えばカメラの撮影画像から信号機を認識し、信号機の灯火状態を取得する。減速要因判定部103は、信号機と路車間通信を行い、灯火状態を取得してもよい。減速要因判定部103は、信号機の灯火状態が赤又は黄色である場合、減速要因があると判定する。減速要因判定部103は、信号機の灯火状態が青である場合、減速要因がないと判定する。
【0022】
走行状態判定部(走行状態判定手段)104は、速度情報取得部102が取得した最前の車両の速度情報と、減速要因判定部103の判定結果とに基づいて、隣接車線において自車両の直前を走行する車両(判定対象車両)が交通の流れに沿って走行しているか否かを判定する。走行状態判定部104は、隣接車線を走行する最前の車両の速度又は加速度と、信号の灯火状態とに基づいて、対象車両が交通の流れに沿って走行しているか否かを判定する。
【0023】
図2は、自車両と、離接車線を走行する複数の車両との位置関係を示す。図2において、車両(自車両)300は、第2走行車線を走行している。車両検出部101は、第1走行車線を走行する3台の車両301~303を検出したとする。車両303は、対象車両であり、第1走行車線において自車両300の直前を走行する。車両302は、対象車両303の1つ前を走行する車両であり、車両301は、対象車両303の2台前を走行する車両である。
【0024】
速度情報取得部102は、最前の車両である車両301の速度及び加速度を取得する。また、速度情報取得部102は、道路脇に設置された交通標識310から、制限速度を取得する。図2の例では、速度情報取得部102は、交通標識310から制限速度50km/hを取得する。減速要因判定部103は、最前の車両301の更に前方に設置されている信号機320の灯火状態を取得する。
【0025】
なお、速度情報取得部102が速度情報を取得する車両は、隣接車線において自車両の直前を走行する車両(図2の対象車両303)の前方の車両であればよく、必ずしも最前の車両301に限定されない。例えば、隣接車線において計5台の車両が検出される場合において、速度情報取得部102は、対象車両を除く4台の車両のうち、先頭側から2台目、3台目、又は4台目の車両の速度情報を取得してもよい。
【0026】
信号機320の灯火状態が停止を示す場合、最前の車両301は、信号機320の手前で停止するために減速すると考えられる。車両302は最前の車両301の減速に追従して減速し、対象車両303も、前方の車両302の減速に追従して減速すると考えられる。この場合、対象車両303は、交通の流れに乗って、前方の車両に追従して走行すると考えられる。従って、対象車両303のドライバは、第2走行車線に車線変更して自車両300の前方に割り込む意思がないと言える。
【0027】
一方、信号機320の灯火状態が進行可を示す場合、最前の車両301は信号機320の手前で特に減速する必要がない。そのような場合において、最前の車両301の速度が制限速度程度の速度である場合、対象車両303は、前方の車両に追従して走行すると考えられる。この場合、対象車両303のドライバは、第2走行車線に車線変更して自車両300の前方に割り込む意思がないと言える。これに対し、最前の車両301の速度が制限速度よりも遅い場合、対象車両303は、前方の車両に追従せず、車両301及び302を追い越すために、第2走行車線に車線変更する可能性がある。
【0028】
また、信号機320の灯火状態が進行可を示す場合で、最前の車両301が低速状態から加速中である場合、対象車両303は、前方の車両に追従して走行すると考えられる。この場合、対象車両303のドライバは、第2走行車線に車線変更して自車両300の前方に割り込む意思がないと言える。これに対し、最前の車両301が低速から加速中でない場合、対象車両303は、前方の車両に追従せず、車両301及び302を追い越すために、第2走行車線に車線変更する可能性がある。
【0029】
本実施形態において、走行状態判定部104は、信号機の灯火状態が停止を示すか、進行可を示すか否かを判断する。走行状態判定部104は、信号機320の灯火状態が停止を示す場合、最前の車両301が減速中であるか否かを判断する。走行状態判定部104は、最前の車両が減速している場合、つまり加速度がマイナスである場合、対象車両303は交通の流れに乗って走行すると判定する。
【0030】
走行状態判定部104は、信号機320の灯火状態が進行可を示す場合において、最前の車両301の速度が、所定速度以上であるか否かを判断する。所定速度は、例えば、αは速度判定のマージンとして、「制限速度-α」に設定される。走行状態判定部104は、最前の車両の速度が「制限速度-α」以上である場合、対象車両303は交通の流れに乗って走行すると判定する。走行状態判定部104は、最前の車両301の速度が「制限速度-α」より遅い場合、最前の車両301が加速中であるか否かを判断する。走行状態判定部104は、最前の車両が加速中である場合、対象車両303は交通の流れに乗って走行すると判定する。
【0031】
次いで、走行状態判定装置100の動作手順(走行状態判定方法)を説明する。図3は、走行状態判定装置100の動作手順を示す。車両検出部101は、センサ200からセンサ情報を取得し、隣接車線を走行する車両を検出する(ステップA1)。速度情報取得部102は、検出された車両のうち、最前の車両の速度情報を取得する(ステップA2)。速度情報取得部102は、ステップA2では、例えば最前の車両の速度及び加速度を取得する。
【0032】
減速要因判定部103は、信号機の灯火状態を取得する(ステップA3)。減速要因判定部103は、例えば車両の前方を撮影するカメラの撮影画像から、上記最前の車両の前方に設置されている信号機の灯火状態を取得する。減速要因判定部103は、信号機の灯火状態が停止を示すか否かを判断する(ステップA4)。減速要因判定部103は、信号機の灯火状態が停止を示す場合、その旨を走行状態判定部104に通知する。減速要因判定部103は、信号機の灯火状態が停止を示していない場合、つまり進行可を示す場合、その旨を走行状態判定部104に通知する。
【0033】
走行状態判定部104は、信号機の灯火状態が進行可を示す場合、最前の車両の速度が所定速度以上であるか、又は加速中であるかを判断する(ステップA5)。走行状態判定部104は、最前の車両の速度が所定速度以上であるか、又は加速中である場合、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両は交通の流れに乗って走行すると判定する(ステップA6)。走行状態判定部104は、対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定した場合、その旨を、図示しない後続の処理部に出力する。走行状態判定部104は、最前の車両の速度が所定速度より低く、かつ加速中ではない場合、対象車両は交通の流れに乗って走行するか否か不明であると判定する。その場合、走行状態判定部104は、後続の処理部に特に信号を出力しなくてもよい。
【0034】
走行状態判定部104は、信号機の灯火状態が停止を示す場合、最前の車両が減速中であるか否かを判断する(ステップA7)。走行状態判定部104は、最前の車両が減速中である場合、ステップA6に進み、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両は交通の流れに乗って走行すると判定する。走行状態判定部104は、最前の車両が減速中でない場合、対象車両は交通の流れに乗って走行するか否か不明であると判定する。
【0035】
本実施形態では、走行状態判定部104は、信号機の灯火状態と、隣接車線における最前の車両の速度情報とに基づいて、離接車線において自車両の前方を走行する対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する。走行状態判定部104は、例えば、最前の車両が減速している場合でも、信号機の灯火状態が停止を示していれば、対象車両は交通の流れに乗って走行すると判定する。本実施形態では、減速要因である信号の灯火状態と速度情報とを組み合わせることで、一般道などの交通状況が複雑な場合などにおいても、隣接車線を走行する車両が交通の流れに乗っているか否かを正しく推定することができる。
【0036】
次いで、本開示の第2実施形態に係る割込み警告装置を示す。図4は、割込み警告装置(割込み発生予測装置)を示す。割込み発生予測装置400は、走行状態判定装置100、割込み発生予測部410、及び報知部420を有する。なお、割込み発生予測装置400において、走行状態判定装置100と割込み発生予測部410とは必ずしも分離されていると限られない。走行状態判定装置100の一部の機能と、割込み発生予測部410の一部の機能とは、共用であってもよい。走行状態判定装置100と割込み発生予測部410とは、物理的に分離された装置として構成されてもよいし、同一の装置として構成されていてもよい。
【0037】
割込み発生予測部(割込み予測手段)410は、隣接車線において自車両の前方を走行する車両が、自車両の前方に車線変更して割り込むことを予測する。割込み発生予測部410は、例えば、センサ200を用いて、自車両の周囲の状況を取得する。割込み発生予測部410は、例えば、隣接車線を走行する複数の車両を検出し、各車両の相対位置、相対速度、及び自車両の速度を取得する。割込み発生予測部410は、例えば、現在の周囲の状況を、危険シーン予測モデルと照合し、割込み発生の可能性を予測する。危険シーン予測モデルは、例えば過去に割り込みが発生した場合における各車両の相対位置、相対速度、及び自車両の速度などを学習することで作成される。
【0038】
割込み発生予測部410は、危険シーン予測モデルを用いて、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両が自車両の前方に割り込む確率(割込み発生確率)を計算する。割込み発生予測部410は、割込み発生確率がしきい値以上の場合、割り込みが発生すると予測する。割込み発生予測部410は、割り込みが発生すると予測した場合、その旨を報知部420に出力する。なお、対象車両が割り込むか否かを予測する手法は任意であり、上記したものには限定されない。割込み発生予測部410は、公知の他の手法を用いて、対象車両の割り込みを予測してもよい。
【0039】
走行状態判定装置100は、第1実施形態において説明したように、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する。この対象車両は、割込み発生予測部410における対象車両と同一である。走行状態判定装置100は、対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定した場合、その旨を報知部420に出力する。
【0040】
報知部(報知手段)420は、割込み発生予測部410から割り込みが発生する旨の通知を受け取った場合で、かつ走行状態判定装置100から対象車両が交通の流れに乗っている旨の通知を受けていない場合、自車両のドライバに対して注意喚起を行う。報知部420は、実際に割り込みが発生する前の段階で、例えばマーク表示や音で注意喚起を行う。報知部420は、割込み発生予測部410から割り込みが発生する旨の通知を受け取った場合でも、走行状態判定装置100から対象車両が交通の流れに乗っている旨の通知を受けた場合は、注意喚起は行わない。
【0041】
図5は、割込み発生予測装置400における動作手順(割込み警告方法)を示す。割込み発生予測部410は、センサ200からセンサ情報を取得し、自車両の周囲の状況を取得する(ステップB1)。割込み発生予測部410は、取得した状況を予測モデルに適用する(ステップB2)。割込み発生予測部410は、ステップB2では、例えば、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両が自車両の前方に割り込む確率を計算する。
【0042】
走行状態判定装置100は、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両の走行状態を判定する(ステップB3)。走行状態判定装置100は、図3に示す手動作手順に従って、対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する。ステップB1及びB2における割込み発生の予測と、ステップB3の走行状態の判定とは、並列に実施され得る。
【0043】
報知部420は、割込み発生予測部410が対象車両が自車両の前方に割り込むことを予測したか否かを判断する(ステップB4)。報知部420は、対象車両が自車両の前方に割り込むと予測した場合、対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定されたか否かを判断する(ステップB5)。報知部420は、対象車両が自車両の前方に割り込むと予測され、かつ、交通の流れに乗って走行すると判定されていない場合、警告を発生する(ステップB6)。報知部420は、対象車両が自車両の前方に割り込むと予測されていない場合、又は対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定された場合、警告を発生しない。
【0044】
本実施形態では、割り込みの発生が予測される場合でも、対象車両が交通の流れに乗って走行していると判定された場合、ドライバへの注意喚起が実施されない。本実施形態では、現在の状況が過去の車両割込シーンと類似する場合でも、対象車両側に割り込み意思がない場合は、注意喚起が抑制される。このようにすることで、実際には割り込みが発生しないのに割り込みが警告されることを抑制でき、ドライバのわずらわしさを解消できる。その結果、割込み予測の機能がオフにされる可能性を低減することができる。
【0045】
本開示において、走行状態判定装置100及び割込み発生予測装置400は電子制御ユニットとして構成され得る。図6は、走行状態判定装置100及び割込み発生予測装置400に使用され得る電子制御装置のハードウェア構成を示す。電子制御ユニット500は、プロセッサ501、ROM(read only memory)502、及びRAM(random access memory)503を有する。電子制御ユニット500において、プロセッサ501、ROM(read only memory)502、及びRAM(random access memory)503は、バス504を介して相互に接続される。電子制御ユニット500は、図示は省略するが、周辺回路、通信回路、及びインタフェース回路などの他の回路を含み得る。
【0046】
ROM502は、不揮発性の記憶装置である。ROM502には、例えば比較的容量が少ないフラッシュメモリなどの半導体記憶装置が用いられる。ROM502は、プロセッサ501が実行するプログラムを格納する。
【0047】
上記プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、電子制御ユニット500に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記憶媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、又はハードディスクなどの磁気記録媒体、例えば光磁気ディスクなどの光磁気記録媒体、CD(compact disc)、又はDVD(digital versatile disk)などの光ディスク媒体、及び、マスクROM、PROM(programmable ROM)、EPROM(erasable PROM)、フラッシュROM、又はRAMなどの半導体メモリを含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体を用いて電子制御ユニットに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバなどの有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムを電子制御ユニットに供給できる。
【0048】
RAM503は、揮発性の記憶装置である。RAM503には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static Random Access Memory)などの各種半導体メモリデバイスが用いられる。RAM540は、データなどを一時的に格納する内部バッファとして用いられ得る。
【0049】
プロセッサ501は、ROM502に格納されたプログラムをRAM503に展開し、実行する。CPU501がプログラムを実行することで、走行状態判定装置100又は割込み発生予測装置400の各部の機能が実現され得る。
【0050】
なお、上記実施形態では、減速要因判定部103は、信号機の灯火状態が停止を示す場合、減速要因があると判定する例を説明したが、本開示はこれには限定されない。例えば、減速要因判定部103は、信号機が設置されていない横断歩道を認識し、その横断歩道において横断者の有無を検知してもよい。減速要因判定部103は、横断者がいる場合、信号機の灯火状態が停止を示す場合と同様に、減速要因があると判定してもよい。減速要因判定部103は、横断者がいない場合、信号機の効果状態が進行可を示す場合と同様に、減速要因がないと判定してもよい。
【0051】
以上、本開示の実施形態を詳細に説明したが、本開示は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に対して変更や修正を加えたものも、本開示に含まれる。
【0052】
例えば、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0053】
[付記1]
車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出する車両検出手段と、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得する速度情報取得手段と、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定する減速要因判定手段と、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する走行状態判定手段とを備える走行状態判定装置。
【0054】
[付記2]
前記速度情報取得手段は、前記複数の車両のうち、最前の車両の速度情報を取得する付記1に記載の走行状態判定装置。
【0055】
[付記3]
前記速度情報取得手段は、前記前方の車両の速度及び加速度を速度情報として取得する付記1又は2に記載の走行状態判定装置。
【0056】
[付記4]
前記減速要因判定手段は、前記前方車両の前方に信号機が存在し、かつ該信号機の灯火状態が停止を示す場合、減速要因があると判定する付記1から3何れか1つに記載の走行状態判定装置。
【0057】
[付記5]
前記減速要因判定手段は、前記前方の車両の前方に横断歩道が存在し、かつ該横断歩道を横断する者がいる場合、減速要因があると判定する付記1から4何れか1つに記載の走行状態判定装置。
【0058】
[付記6]
前記走行状態判定手段は、前記減速要因判定手段が減速要因があると判定した場合で、かつ前記前方の車両が減速している場合、前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定する付記1から5何れか1つに記載の走行状態判定装置。
【0059】
[付記7]
前記走行状態判定手段は、前記減速要因判定手段が減速要因がないと判定した場合で、かつ前記前方の車両の速度が所定速度以上の場合、前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定する付記1から6何れか1つに記載の走行状態判定装置。
【0060】
[付記8]
所定速度は、走行中の道路の制限速度、又は法定速度より所定マージンだけ低い速度に設定される付記7に記載の走行状態判定装置。
【0061】
[付記9]
前記走行状態判定手段は、前記減速要因判定手段が減速要因がないと判定した場合で、かつ前記前方の車両が加速している場合、前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定する付記1から8何れか1つに記載の走行状態判定装置。
【0062】
[付記10]
車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出する車両検出手段と、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得する速度情報取得手段と、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定する減速要因判定手段と、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する走行状態判定手段と、
自車両と前記隣接車線を走行する複数の車両との状況に基づいて、前記対象車両が自車両の前方に割り込むことを予測する割込み予測手段と、
前記割込み予測手段が前記対象車両が割り込むことを予測し、かつ前記走行状態判定手段が前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定していない場合、自車両のドライバに割込み発生を警告する報知手段とを備える割込み警告装置。
【0063】
[付記11]
前記報知手段は、前記割込み予測手段が前記対象車両が割り込むことを予測し、かつ前記走行状態判定手段が前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定している場合、前記ドライバに割込み発生を警告しない付記10に記載の割込み警告装置。
【0064】
[付記12]
前記割込み予測手段は、前記自車両と前記隣接車線を走行する複数の車両との状況を取得し、該取得した状況を、危険シーン予測モデルと照合し、割込み発生の可能性を予測する付記10又は11に記載の割込み警告装置。
【0065】
[付記13]
車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する走行状態判定方法。
【0066】
[付記14]
車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定し、
自車両と前記隣接車線を走行する複数の車両との状況に基づいて、前記対象車両が自車両の前方に割り込むことを予測し、
自車両の前方に前記対象車両が割り込むことが予測され、かつ前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定されていない場合、自車両のドライバに割込み発生を警告する割込み警告方法。
【0067】
[付記15]
車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定する処理をプロセッサに実行させるためのプログラム。
【0068】
[付記16]
車両に搭載されるセンサに基づいて、自車両が走行する車線に隣接する隣接車線を走行する複数の車両を検出し、
前記複数の車両のうち、隣接車線において自車両の直前を走行する対象車両より前方を走行する前方車両の速度情報を取得し、
前記前方車両の前方に減速要因があるか否かを判定し、
前記前方車両の速度情報、及び前記減速要因の有無に基づいて、前記対象車両が交通の流れに乗って走行するか否かを判定し、
自車両と前記隣接車線を走行する複数の車両との状況に基づいて、前記対象車両が自車両の前方に割り込むことを予測し、
自車両の前方に前記対象車両が割り込むことが予測され、かつ前記対象車両が交通の流れに乗って走行すると判定されていない場合、自車両のドライバに割込み発生を警告する処理をプロセッサに実行させるためのプログラム。
【0069】
この出願は、2020年02月19日に出願された日本出願特願2020-026581を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0070】
100:走行状態判定装置
101:車両検出部
102:速度情報取得部
103:減速要因判定部
104:走行状態判定部
200:センサ
300:自車両
301~303:車両
310:交通標識
320:信号機
400:割込み発生予測装置
410:割込み発生予測部
420:報知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6