特開 2024-153932 タイヤ

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024153932

(43)【公開日】2024-10-29

(54)【発明の名称】タイヤ

(51)【国際特許分類】

   B60C 13/00 20060101AFI20241022BHJP

【ＦＩ】

B60C13/00 C

【審査請求】有

【請求項の数】4

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2024134093

(22)【出願日】2024-08-09

(62)【分割の表示】P 2021042927の分割

【原出願日】2021-03-16

(71)【出願人】

【識別番号】000005278

【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン

(74)【代理人】

【識別番号】110001519

【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】板井 陽子

(57)【要約】

【課題】タイヤ外面における装飾部分の表現の幅を広げることができるタイヤを得る。
【解決手段】タイヤ１０は、タイヤサイド部１２（タイヤ外面）に配置され、各々が凹凸によって形成される第１パターン領域２０と、第１パターン領域２０よりも明度が高い第２パターン領域２２とを備え、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２がタイヤ周方向に複数配置され、第１パターン領域２０の面積、及び第２パターン領域２２の面積は、タイヤ周方向の時計回り方向側に向かって増加しており、第１パターン領域２０は、複数の延出部３４Ｅ，３６Ｅを備えるアスタリスク突起３４，３６を備え、第２パターン領域２２は、複数の延出部３４Ｅ，３６Ｅを備えるアスタリスク突起３４，３６を備える。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

タイヤ外面に配置され、各々が凹凸によって形成される第１パターン領域と、前記第１パターン領域よりも明度が高い第２パターン領域とを備え、
前記第１パターン領域、及び前記第２パターン領域がタイヤ周方向に複数配置され、
前記第１パターン領域の面積、及び前記第２パターン領域の面積は、タイヤ周方向一方側に向かって増加しており、
前記第１パターン領域は、複数の延出部を備えるアスタリスク突起を備え、
前記第２パターン領域は、複数の延出部を備えるアスタリスク突起を備える、
タイヤ。

【請求項2】

複数の前記第１パターン領域、及び複数の前記第２パターン領域のうちの少なくとも一部は、平滑面で区画されている、
請求項１に記載のタイヤ。

【請求項3】

複数の前記第１パターン領域、及び複数の前記第２パターン領域の少なくとも一方は、同一形状とされ、かつタイヤ周方向の一方側に向かうにしたがって面積が増加している、
請求項１または請求項２に記載のタイヤ。

【請求項4】

前記第１パターン領域と前記第２パターン領域とは、平面視で同一の輪郭形状である、
請求項１に記載のタイヤ。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、タイヤに関する。

【背景技術】

【0002】

タイヤの側面の平滑面に微小の凹凸を形成した装飾を設けることが行われている（例えば、特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０１９－０９９０９４号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

本発明は、装飾部分の表現の幅を広げることができるタイヤの提供を目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0005】

第１の態様に係るタイヤは、タイヤ外面に配置され、各々が凹凸によって形成される第１パターン領域と、前記第１パターン領域よりも明度が高い第２パターン領域とを備え、前記第１パターン領域、及び前記第２パターン領域がタイヤ周方向に複数配置され、前記第１パターン領域の面積、及び前記第２パターン領域の面積は、タイヤ周方向一方側に向かって増加している。

【0006】

このタイヤでは、各々が凹凸によって形成され、第１パターン領域と、第１パターン領域と隣接して配置され第１パターン領域よりも明度が高い第２のパターンがタイヤ外面に配置されており、第１パターン領域、及び第２パターン領域がタイヤ周方向に複数配置され、第１パターン領域の面積、及び第２パターン領域の面積が、タイヤ周方向一方側に向かって増加している。
このため、このようにタイヤの外面が装飾されていない場合に比較して、装飾部分の表現の幅を広げることができる。

【0007】

第２の態様は、第１の態様に係るタイヤにおいて、複数の前記第１パターン領域、及び複数の前記第２パターン領域の少なくとも一部は、平滑面で区画されている。

【0008】

複数の第１パターン領域、及び複数の第２パターン領域のうちの少なくとも一部を、平滑面で区画することで、複数の第１パターン領域、及び複数の第２パターン領域のうちの少なくとも一部を、平滑面で区画しない場合に比較して、装飾部分の表現の幅を更に広げることができる。

【0009】

第３の態様は、第１の態様又は第２の態様に係るタイヤにおいて、複数の前記第１パターン領域、及び複数の前記第２パターン領域の少なくとも一方は、同一形状とされ、かつタイヤ周方向の一方側に向かうにしたがって面積が増加している。

【0010】

複数の第１パターン領域、及び複数の第２パターン領域の少なくとも一方を、同一形状とし、かつタイヤ周方向の一方側に向かうにしたがって面積を増加させることで、複数の第１パターン領域、及び複数の第２パターン領域の少なくとも一方を、同一形状とせず、かつタイヤ周方向の一方側に向かうにしたがって面積を増加させない場合に比較して、装飾部分の表現の幅を更に広げることができる。
また、複数の第１パターン領域、及び複数の第２パターン領域の少なくとも一方を、同一形状とし、かつタイヤ周方向の一方側に向かうにしたがって面積を増加させることで、装飾部分を見たときに、タイヤ周方向の一方側に向けて視線を誘導することができる。

【0011】

第４の態様は、第１の態様に係るタイヤにおいて、前記第１パターン領域と前記第２パターン領域とが、平面視で同一の輪郭形状である。

【発明の効果】

【0012】

以上説明したように本発明のタイヤによれば、タイヤ外面の装飾部分の表現の幅を広げることができる、という優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【0013】

【図1】第１の実施形態に係るタイヤのタイヤサイド部に形成された装飾部を示す平面図である。

【図2】第１パターン領域の平面視形状を示す拡大平面図である。

【図3】（Ａ）は第１パターン領域の一部を示す拡大平面図であり、（Ｂ）は第２パターン領域の一部を示す拡大平面図である。

【図4】第１アスタリスク突起を示す断面図である。

【図5】第２の実施形態に係るタイヤのタイヤサイド部に形成された装飾部を示す平面図である。

【図6】第２の実施形態に係るタイヤの第１パターン領域、及び第２パターン領域を示す拡大平面図である。

【図7】他の実施形態に係る第１パターン領域、及び第２パターン領域を示す拡大平面図である。

【発明を実施するための形態】

【0014】

［第１の実施形態］
図１～図４を用いて、本発明の第１の実施形態に係るタイヤ１０について説明する。なお、図中に示す矢印Ｃは、タイヤ周方向を示し、矢印ＣＷ方向は、時計回り方向を示し、矢印ＣＣＷ方向は、反時計回り方向を示し、矢印Ｒは、タイヤ径方向を示す。

【0015】

図１に示されるように、タイヤ１０の外面の一例たるタイヤサイド部１２には、タイヤ周方向（矢印Ｃ方向）に延びる装飾部１４が設けられている。装飾部１４は、タイヤ１０の軸方向から見て円弧状とされ、タイヤ周方向の任意の位置に配置されている。

【0016】

装飾部１４以外のタイヤサイド部１２は、通常のタイヤと同様に平滑面とされている。なお、タイヤサイド部１２における平滑面とされた部分は、適宜ベース面１６と呼ぶ。

【0017】

装飾部１４は、大きさ、及び向きの異なる複数の第１パターン領域２０と第２パターン領域２２とを含んで構成されている。第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２は、装飾部１４の略全体に渡ってベース面（平滑面）１６によって区画されている。

【0018】

なお、第１パターン領域２０と第２パターン領域２２とは、平面視で同一の輪郭形状であり、向きが異なるだけであるので、代表して第１パターン領域２０の形状を説明する。
図２に示すように、第１パターン領域２０は、互いに対向する一対の円弧凹部（内側へ凸）２４と、一対の円弧凹部２４の両側に形成され、互いに対向する一対の円弧凸部（外側へ凸）２６とを有して構成された形状を呈している。

【0019】

図１に示すように、同一サイズの第１パターン領域２０と第２パターン領域２２とが、互いにその向きを９０°変えて、タイヤ周方向に対する一つの線ＴＬ上に、間隔を開けて交互に配置されている。なお、線ＴＬは、タイヤ径方向（矢印Ｒ方向）に対して、角度θで傾斜している。

【0020】

さらに、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２は、タイヤ周方向の一方側としての時計回り方向側（矢印ＣＷ方向側）に配置されるものほど、サイズが大きくなっている。本実施形態では、線ＴＬ上に配置される第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２に比較して、時計回り方向側に配置される他の線ＴＬ’上に配置される第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２は、サイズが大きい。

【0021】

なお、本実施形態では、装飾部１４の時計回り方向側においては、例外的に、一部の第１パターン領域２０と第２パターン領域２２とがベース面（平滑面）１６を介さずに互いに接している。

【0022】

第１パターン領域２０は、ベース面１６に比較して明度（Ｌ＊）が低く、ベース面１６に比較して黒色に見える。第２パターン領域２２は、第１パターン領域２０よりは明度が高く、かつベース面１６よりは明度が低い。即ち、ベース面１６、第２パターン領域２２、第１パターン領域２０の順で明度が低くなっており、ベース面１６に比較して第２パターン領域２２は黒く見え、第１パターン領域２０は第２パターン領域２２に比較して黒く見え、第１パターン領域２０が最も黒く見える。

【0023】

なお、タイヤ１０を成形するためのモールド（金型）において、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２に対応する部分に微小な凹凸を設けることによって、タイヤサイド部１２の表面に第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２を形成することができる。

【0024】

第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２には、ベース面１６から突出する微小な突起が形成され、これにより第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２の各々の表面が凹凸している。

【0025】

図３に示すように、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２には、突起の一例としての第一アスタリスク突起３４及び第二アスタリスク突起３６が、互いに相似に形成されている。
第一アスタリスク突起３４及び第二アスタリスク突起３６の形状は、各々の領域において相似である。また、互いに隣接する第一アスタリスク突起３４と第二アスタリスク突起３６との間隔Ｐは、相似比に応じて変化している。

【0026】

上記したように、第一アスタリスク突起３４及び第二アスタリスク突起３６の形状は、各々の領域において相似である。したがって、第一アスタリスク突起３４及び第二アスタリスク突起３６の形状については、第１パターン領域２０を例に挙げて以下に説明する。

【0027】

（第１パターン領域２０）
図３（Ａ）に示すように、第１パターン領域２０は、ベース面１６から突出した複数の第一アスタリスク突起３４と、複数の第二アスタリスク突起３６とを有している。そして、第一アスタリスク突起３４と、第二アスタリスク突起３６とは、タイヤ周方向、及びタイヤ径方向に交互に配置されている。

【0028】

（第一アスタリスク突起３４）
図３（Ａ）に示すように、 第一アスタリスク突起３４は、ベース面１６に対して直交する方向（タイヤ１０の回転軸方向）から見て、基点としての中心Ｏ１からそれぞれ異なる方向へ延出された複数、本実施形態では６本の延出部３４Ｅを備えている。

【0029】

６本の延出部３４Ｅは、隣り合う延出部３４Ｅと、それぞれ６０°の角度を成している。第一アスタリスク突起３４は、換言すると、中心Ｏ１から６本の延出部３４Ｅが放射状に延出された形状となっている。

【0030】

図４に示すように、第一アスタリスク突起３４の延出部３４Ｅにおいて、延出方向と直交する方向の断面は、平坦な頂面３４Ｃを有する略二等辺三角形状とされている。つまり、第一アスタリスク突起３４は、頂面３４Ｃと、一対の側面３４Ｄとを有している。本実施形態では、頂面３４Ｃの幅（図中Ｗ１）は、０．０２〔ｍｍ〕とされ、第一アスタリスク突起３４の頂角（図中Ｄ）は、２６〔度〕とされている。また、第一アスタリスク突起３４の高さ（図中Ｈ）は、０．０５〔ｍｍ〕以上、１．０〔ｍｍ〕以下の予め決められた一の値とされている。突起の高さ（突出高さ）が０．０５〔ｍｍ〕未満の場合は、突起の成形が困難になり、かつ、入射された光を減衰させて黒色に見える程度まで明度を低くできない虞がある。さらに、突起の高さを１．０〔ｍｍ〕以下とすることで、突起の部分の剛性と突起の周辺の部分の剛性との差を小さくし、局部的な応力集中を抑制させるようになっている。

【0031】

なお、本実施形態における突起の高さ及び後述する突起の間隔（ピッチ）等の寸法については、一例として、株式会社キーエンスのワンショット３Ｄ形状測定機ＶＲ－３０００シリーズを用いて測定することができる。

【0032】

（第二アスタリスク突起３６）
図３（Ａ）に示すように、第二アスタリスク突起３６は、第一アスタリスク突起３４と同様の形状をしている。具体的には、第二アスタリスク突起３６は、ベース面１６に対して直交する方向から見て、中心Ｏ１を中心にして第一アスタリスク突起３４を時計回り方向に９０〔度〕回転させ、さらに、中心Ｏ１を中心に９０〔度〕回転させた第一アスタリスク突起３４の上下を反転させた形状である。即ち、第二アスタリスク突起３６は、基点としての中心Ｏ２からそれぞれ異なる方向へ延出された６本の延出部３６Ｅを備えており、延出部３６Ｅは、頂面３６Ｃ、及び側面３６Ｄを備えている。

【0033】

第一アスタリスク突起３４と第二アスタリスク突起３６とは、タイヤ周方向、及びタイヤ径方向に交互に配置されており、各領域全体を埋めている。

【0034】

また、タイヤ径方向及びタイヤ周方向で隣り合う第一アスタリスク突起３４と第二アスタリスク突起３６において、中心Ｏ１と中心Ｏ２との間隔（以下「間隔Ｐ」）は、０．１〔ｍｍ〕以上１．０〔ｍｍ〕以下の予め決められた一の値とされている。間隔Ｐが０．１〔ｍｍ〕未満の場合は、突起の成形が困難となる。さらに、間隔Ｐが１．０〔ｍｍ〕より大きくなると、入射された光を減衰させて黒色に見える程度まで明度を低くできない虞がある。

【0035】

（第２パターン領域２２）
次に、第２パターン領域２２について説明する。
図３（Ｂ）に示すように、第２パターン領域２２には、第１パターン領域２０と相似形の第一アスタリスク突起３４及び第二アスタリスク突起３６が形成されているが、形成されている突起の密度は、第１パターン領域２０に形成されている突起の密度と比して、低くされている。これにより、第２パターン領域２２は、第１パターン領域２０に比較して、相対的に明るく見える。

【0036】

なお、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２は、好ましくはタイヤ周方向に３つ以上、更に好ましくは５つ以上配置することが好ましい。

【0037】

（作用、効果）
次に、本実施形態に係るタイヤの作用効果について説明する。

【0038】

タイヤサイド部１２の突起が形成されていない他の領域、即ちベース面１６では、入射した光は、ベース面１６を構成する平滑な外面によって外側に反射される。
これに対し、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２では、第一アスタリスク突起３４及び第二アスタリスク突起３６へ入射する光が、図４に示す側面３４Ｄ、３６Ｄに当たる。そして、入射した光は、向かい合う側面３４Ｄ、３６Ｄ間で反射を繰り返しながら減衰して外側に反射される。したがって、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２は、ベース面１６に比較して黒く見える。

【0039】

さらに、それぞれの突起の頂角が同様であるため、第２パターン領域２２のベース面１６が単位面積当たりに占める領域は、第１パターン領域２０のベース面１６が単位面積当たりに占める領域と比して広くなる。

【0040】

これにより、第２パターン領域２２において外側に反射される光の量は、第１パターン領域２０において外側に反射される光の量と比して多くなる。つまり、第２パターン領域２２の明度は、第１パターン領域２０よりも高くなる。言い換えれば、第２パターン領域２２は第１パターン領域２０よりも相対的に明るく見え、第１パターン領域２０は第２パターン領域２２よりも相対的に黒く見える。

【0041】

このように、本実施形態の装飾部１４には、複数の第１パターン領域２０と、第１パターン領域２０と隣接して配置され第１パターン領域２０よりも明度が高い複数の第２のパターン２２が設けられており、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２の面積が、時計回り方向に向かって増加している。このため、このように構成されていない装飾部に比較して、本実施形態の装飾部１４は、表現の幅を大きく広げることができ、また、装飾部１４を見たときに、時計回り方向に視線を誘導することができる。

【0042】

[第２実施形態]
次に、本発明の第２の実施形態に係るタイヤ１０について説明する。なお、第１の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図５、及び図６に示すように、本実施形態のタイヤ１０のタイヤサイド部１２に設けられた第１パターン領域２０と第２パターン領域２２は、輪郭形状が第１の実施形態の第１パターン領域２０と第２パターン領域２２と同様であるが、突起の形状が異なっている。

【0043】

本実施形態の第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２には、突起の一例として、直線状に延びる複数のリブ状突起３８が設けられている。リブ状突起３８は、リッジ（山の尾根状の突起）と言い換えることもできる。なお、本実施形態の各領域の外周の輪郭部分は、リブ状突起４０で形成されている。

【0044】

また、リブ状突起３８の高さは、一例として０．１５ｍｍであり、頂角は、一例として３５〔度〕である。リブ状突起４０の高さは、一例として０．３ｍｍであり、頂角は、一例として３５〔度〕である。これらの高さ、頂角は適宜変更可能である。

【0045】

リブ状突起３８は、一方向に沿って並列されており、一方のリブ状突起３８との中心と、隣接する他方のリブ状突起３８の中心との間隔Ｐは、図３に示す第一アスタリスク突起３４と第二アスタリスク突起３６との間隔と同様である。

【0046】

本実施形態においても、第２パターン領域２２のリブ状突起３８の間隔Ｐは、第１パターン領域２０のリブ状突起３８の間隔Ｐよりも広くなっており、第２パターン領域２２が第１パターン領域２０よりも相対的に明るく見えるようになっている。
なお、本実施形態の第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２を備えた装飾部１４も、第１の実施形態の装飾部１４と同様の作用、効果が得られる。

【0047】

[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。

【0048】

例えば、上記第１実施形態では、第一アスタリスク突起３４と第二アスタリスク突起３６とが互いに連結されていたが、互いに連結されない構成であってもよい。

【0049】

第一アスタリスク突起３４や第二アスタリスク突起３６等の突起の頂角（例えば図４のＤ）は、２６〔度〕とされたが、他の角度であってもよい。頂角Ｄが大きくなると、側面３４Ｄ、３６Ｄで反射する反射光が、入射した方向に戻る割合が多くなり、相対的に明度が高くなる。

【0050】

上記実施形態では、突起の一例として、放射状に延びる複数本の延出部３４Ｅを備えた第一アスタリスク突起３４、及び第二アスタリスク突起３６、直線状に延びるリブ状突起３８を挙げたが、本発明はこれに限らず、突起の平面視形状は、放射状、直線状に限らず、所謂シボ模様であってもよい。シボ模様とは、例えば、皮革模様、梨地模様、木目模様、布目模様、及び幾何学模様を含む模様のことである。

【0051】

また、第１パターン領域２０、及び第２パターン領域２２は、上記実施形態で示したように同一形状に限らず、形状が異なっていてもよく、各領域の形状は任意である。一例として、図７に示すように、第１パターン領域２０を円形、及び第２パターン領域２２を四角形としてもよい。

【0052】

上記実施形態では、タイヤ周方向の一方側を時計回り方向側（矢印ＣＷ方向側）としたが、タイヤ周方向の一方側は、反時計回り方向側であってもよい。

【0053】

上記実施形態の装飾部１４では、明度の異なる２つのパターン領域を備えていたが、明度の異なる３つ以上のパターン領域を備えていてもよい。

【符号の説明】

【0054】

１０…タイヤ、１２…タイヤサイド部（タイヤ外面）、１４…装飾部、１６…ベース面（平滑面）、２０…第１パターン領域、２２…第２パターン領域、３４…第一アスタリスク突起（凹凸）、３４Ｅ…延出部、３６…第二アスタリスク突起（凹凸）、３６Ｅ…延出部、３８…リブ状突起（凹凸）

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】