(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153935
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】ペダル装置
(51)【国際特許分類】
G05G 5/03 20080401AFI20241022BHJP
B60T 8/17 20060101ALI20241022BHJP
B60T 7/06 20060101ALI20241022BHJP
B60K 26/02 20060101ALI20241022BHJP
G05G 1/30 20080401ALN20241022BHJP
【FI】
G05G5/03 B
B60T8/17 B
B60T7/06 E
B60K26/02
G05G1/30 E
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024134271
(22)【出願日】2024-08-09
(62)【分割の表示】P 2022085295の分割
【原出願日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福田 泰久
(72)【発明者】
【氏名】荒尾 昌志
(72)【発明者】
【氏名】北斗 大輔
(57)【要約】
【課題】ペダルの解放時ストッパが破損した場合に一方側ホルダが第1コイルバネの付勢力に起因して中間ホルダから離脱することを防止することが可能なペダル装置を提供する。
【解決手段】ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダルによって阻止することが解除された場合に、中間ホルダ74の中間抜止め部747は、一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たる。従って、ペダルの解放時ストッパが破損した場合にも、一方側ホルダ67は中間ホルダ74に対して保持される。すなわち、一方側ホルダ67と中間ホルダ74と第1コイルバネ65とが第1コイルバネ65の付勢力によって分解することが回避される。これにより、例えば、ペダルの解放時ストッパが破損した場合に一方側ホルダ67が第1コイルバネ65の付勢力に起因して中間ホルダ74から離脱し運転者側へ飛び出すことを防止することが可能である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(80)に設けられるペダル装置であって、
車体(2)に取り付けられる支持体(10、20)と、
前記支持体に対して揺動可能に設けられ、所定の操作側から運転者(81)に踏込み操作されるペダル(40)と、
前記支持体に支持され、前記ペダルに対し前記操作側とは反対側である反操作側に配置され、前記運転者が前記ペダルに印加する踏力に対する反力を発生させる反力発生機構(60)とを備え、
前記反力発生機構は、一方向(Dsa)へ弾性変形可能な1つ以上の弾性部材(65、66)から構成された弾性部と、前記弾性部に対し前記一方向の前記ペダル側である一方側から当接する第1ホルダ(67、74)と、前記弾性部に対し前記一方向の前記一方側とは反対側の他方側から当接する第2ホルダ(68、74)とを有し、
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において直列に連結され前記一方向へ弾性変形可能な第1コイルバネ(65)と第2コイルバネ(66)とを有し、
前記1つ以上の弾性部材は、前記第1コイルバネと前記第2コイルバネとの少なくとも何れかである、ペダル装置。
【請求項2】
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において前記第1コイルバネと前記第2コイルバネとの間に設けられた中間ホルダ(74)を有し、
前記中間ホルダは、前記第1ホルダとして、前記第2ホルダとして、または、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの何れとも異なる別部品として設けられている、請求項1に記載のペダル装置。
【請求項3】
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において前記1つ以上の弾性部材を介し直列に連結され互いに前記一方向へ相対移動可能な複数のホルダ(67、68、74)を有し、
前記第1ホルダと前記第2ホルダは前記複数のホルダに含まれ、
前記複数のホルダのうち前記一方向の最も前記一方側に設けられた一方側ホルダ(67)と前記複数のホルダのうち前記一方向の最も前記他方側に設けられた他方側ホルダ(68)とのうち一方は、前記一方向へ延伸する筒形状を成す外側ガイド部(69、685)を有し、
前記一方側ホルダと前記他方側ホルダとのうち他方は、前記外側ガイド部に対し前記一方向へ相対移動可能に嵌入された内側ガイド部(70、673a)を有する、請求項1または2に記載のペダル装置。
【請求項4】
前記外側ガイド部(69)は、前記第1コイルバネおよび前記第2コイルバネの径方向内側に設けられている、請求項3に記載のペダル装置。
【請求項5】
前記内側ガイド部(673a)は、前記第1コイルバネおよび前記第2コイルバネの径方向外側に設けられている、請求項3に記載のペダル装置。
【請求項6】
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において前記1つ以上の弾性部材を介し直列に連結され互いに前記一方向へ相対移動可能な複数のホルダ(67、68、74)を有し、
前記第1ホルダと前記第2ホルダは前記複数のホルダに含まれ、
前記反力発生機構は、一端部(611)と他端部(612)とを有する板バネ(61)を有し、
前記板バネの一端部は前記支持体に固定され、
前記複数のホルダのうち前記一方向の最も前記他方側に設けられた他方側ホルダ(68)は、前記板バネの他端部に相対移動不能に連結されている、請求項1または2に記載のペダル装置。
【請求項7】
前記第1ホルダと前記第2ホルダは樹脂製または金属製である、請求項1または2に記載のペダル装置。
【請求項8】
前記ペダルはブレーキペダルである、請求項1または2に記載のペダル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられるペダル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のペダル装置として、例えば特許文献1に記載されたペダルシミュレータが従来から知られている。この特許文献1に記載されたペダルシミュレータは、ブレーキペダルと、そのブレーキペダルに連結された作動ロードと、シリンダと、そのシリンダ内で作動ロードの力を受けるように設置されるピストンと、複数のコイルバネと、複数のバネ座とを備えている。
【0003】
その複数のコイルバネは、弾性圧縮変形した状態でシリンダ内に設けられているので、ピストンを弾力的に支持し、作動ロードの力に対して対抗する付勢力を発生する。また、複数のバネ座は、シリンダ内に設けられ、複数のコイルバネの相互間に介在した状態でその複数のコイルバネを支持する。ピストンは、ブレーキペダルに対する運転者の踏込み操作に伴い作動ロードに押されてシリンダ内で、ピストンの移動方向であるシリンダの軸方向に移動する。
【0004】
また、シリンダは、シリンダの軸方向においてピストンに対するコイルバネ側とは反対側にストッパ壁を有している。そして、ブレーキペダルに対し運転者の踏込み操作が為されていない非踏込み状態では、ピストンは、複数のコイルバネの付勢力によって作動ロード側へ移動させられるが、ストッパ壁に当たって止まる。すなわち、そのシリンダのストッパ壁は、ブレーキペダルが非踏込み状態である場合に作動ロード側へのピストンの移動を阻止する非踏込み時ストッパ機能を備えている。この非踏込み時ストッパ機能により、ピストンと複数のコイルバネと複数のバネ座は、シリンダ内に収容された状態に維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1のペダルシミュレータにおいて、シリンダのストッパ壁が何らかの原因により破損し、それによって、上記非踏込み時ストッパ機能が失われることが考えられる。そのように非踏込み時ストッパ機能が失われた場合、ピストンが複数のコイルバネの付勢力に起因してシリンダから離脱し、例えば運転者側へ飛び出してしまう。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
【0007】
本発明は上記点に鑑みて、非踏込み時ストッパ機能が毀損された場合に第1ホルダが弾性部の付勢力に起因して第2ホルダから離脱することを防止することが可能なペダル装置を提供することを目的とする。なお、上記第1ホルダは特許文献1のピストンに対応し、上記第2ホルダは特許文献1のシリンダに対応し、上記弾性部は特許文献1の複数のコイルバネに対応する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載のペダル装置は、
車両(80)に設けられるペダル装置であって、
車体(2)に取り付けられる支持体(10、20)と、
支持体に対して揺動可能に設けられ、所定の操作側から運転者(81)に踏込み操作されるペダル(40)と、
支持体に支持され、ペダルに対し操作側とは反対側である反操作側に配置され、運転者がペダルに印加する踏力に対する反力を発生させる反力発生機構(60)とを備え、
反力発生機構は、一方向(Dsa)へ弾性変形可能な1つ以上の弾性部材(65、66)から構成された弾性部と、弾性部に対し上記一方向のペダル側である一方側から当接する第1ホルダ(67、74)と、弾性部に対し上記一方向の一方側とは反対側の他方側から当接する第2ホルダ(68、74)とを有し、
反力発生機構は、踏力の伝達経路において直列に連結され上記一方向へ弾性変形可能な第1コイルバネ(65)と第2コイルバネ(66)とを有し、
上記1つ以上の弾性部材は、第1コイルバネと第2コイルバネとの少なくとも何れかである。
【0009】
従って、運転者の踏力に対抗する反力発生機構の反力の特性を設定する際の自由度を、反力発生機構が有するコイルバネが1つの場合に比して向上させることが可能である。
【0010】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態においてペダル装置が搭載される車両を示した模式図である。
【
図2】第1実施形態のペダル装置を示した斜視図である。
【
図3】第1実施形態において、ペダル装置のペダル軸心に垂直な断面でペダル装置を示した断面図である。
【
図4】第1実施形態において、ペダルの解放時ストッパの軸心を含む断面でペダル装置を模式的に示した断面図である。
【
図5】第1実施形態において、
図3のV部分を拡大して示した部分拡大図である。
【
図6】第1実施形態において、ペダル装置の反力発生機構に含まれる一方側ホルダを示した斜視図である。
【
図7】
図5のVII方向の矢視図であって、反力発生機構に含まれる一方側ホルダと中間ホルダとを抜粋して示した図である。
【
図8】
図5におけるVIII方向の矢視図であって、中間ホルダが有する中間抜止め部の側面図である。
【
図9】
図7のIX部分を拡大して示した図であって、中間ホルダの単体を示した図である。
【
図10】
図5と同じ断面において一方側ホルダと中間ホルダとを抜粋して示した断面図であって、解放時ストッパが何らかの原因により破損し、中間抜止め部の他方面が一方側抜止め部の一方面に対して突き当たった状態を示した図である。
【
図11】第2実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した図であって、
図3のV部分に相当する部分を拡大して示した断面図である。
【
図12】第3実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図13】第4実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図14】第5実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図15】第6実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図16】第7実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図17】第8実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図18】第9実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図19】第10実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図20】第11実施形態において、反力発生機構に含まれる一方側ホルダと他方側ホルダとを、ユニット軸方向の一方側から他方側へ向かう方向視で示した視図であって、
図7に相当する図である。
【
図21】第11実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを
図20のXXI-XXI断面に模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図22】第11実施形態において
図20のXXII-XXII断面を模式的に示した断面図であって、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを示した図である。
【
図23】第11実施形態において、ペダル装置の反力発生機構に含まれる一方側ホルダを示した斜視図であって、
図6に相当する図である。
【
図24】第12実施形態において、反力発生機構に含まれる一方側ホルダと他方側ホルダとを示した図であって、
図20に相当する図である。
【
図25】第12実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを
図24のXXV-XXV断面に模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図26】第12実施形態において一方側ホルダを単体で示した図である。
【
図27】第13実施形態において、反力発生機構に含まれる一方側ホルダと中間ホルダとを示した図であって、
図7に相当する図である。
【
図28】第13実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを
図27のXXVIII-XXVIII断面に模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図29】
図28におけるXXIX方向の矢視図であって、中間ホルダが有する中間抜止め部の側面図である。
【
図30】
図27のXXX部分を拡大して示した図であって、中間ホルダの単体を示した図である。
【
図31】第14実施形態において、反力発生機構に含まれる一方側ホルダと他方側ホルダとを示した図であって、
図20に相当する図である。
【
図32】第14実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを
図31のXXXII-XXXII断面に模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図33】第14実施形態において、一方側ホルダと他方側ホルダとの組み合わせ状態を模式的に示した斜視図である。
【
図34】第15実施形態において、反力発生機構に含まれる一方側ホルダと中間ホルダとを示した図であって、
図7に相当する図である。
【
図35】第15実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを
図34のXXXV-XXXV断面に模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【
図36】第15実施形態において
図34のXXXVI-XXXVI断面を模式的に示した断面図であって、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを示した図である。
【
図37】第15実施形態において、一方側ホルダと中間ホルダと第1コイルバネとの組立品を完成させる製造工程を説明するための模式的な断面図である。
【
図38】第16実施形態において、ペダルが非踏込み状態にあるときの弾性ユニットを模式的に示した断面図であって、
図11に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、各実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
【0013】
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態のペダル装置1は車両80に搭載される装置であり、車両80の乗員である運転者81の踏力により踏込み操作される。このペダル装置1は、車両80を制動する制動操作を行うためのブレーキペダル装置として車両80に設けられている。
【0014】
詳しく言うと、
図1の車両80ではブレーキバイワイヤシステム82が採用されており、ペダル装置1は、そのブレーキバイワイヤシステム82に用いられるブレーキペダル装置である。ブレーキバイワイヤシステム82とは、ペダル装置1から出力される電気信号に基づき、車両80に搭載される電子制御装置83の駆動制御によりマスターシリンダで発生させた液圧によりブレーキ回路を介して各車輪のブレーキパッドを駆動するシステムである。
【0015】
なお、
図1の両端矢印はそれぞれ、ペダル装置1が搭載される車両80の向きを示す。すなわち、
図1では、車両80の前後方向である車両前後方向Daと車両80の上下方向(言い換えると、車両80の天地方向)である車両上下方向Dbとが、両端矢印でそれぞれ示されている。また、本実施形態の説明では、車両前後方向Daにおける前方は車両前方とも称され、車両前後方向Daにおける後方は車両後方とも称され、車両上下方向Dbにおける上方は車両上方とも称され、車両上下方向Dbにおける下方は車両下方とも称される。
【0016】
図1~
図3に示すように、ペダル装置1は、ハウジング10、ベースプレート20、回転軸31、連結プレート32、ペダル40、反力発生機構60、連結ロッド76、被覆部材77、および回転角度センサ79などを備えている。ペダル装置1は、オルガン式のペダル装置である。
【0017】
図2、
図3に示すように、オルガン式のペダル装置1とは、そのペダル装置1が有するペダル40のうち運転者81に踏まれる部位がペダル40の揺動中心CLに対して車両上方(別言すると、車両搭載時の天地方向における上方)に配置される構成のものをいう。そして、オルガン式のペダル装置1では、ペダル40は、そのペダル40に印加される運転者81の踏力が増すほど、ペダル40のうち揺動中心CLよりも車両上方の部位を車室内のフロア2またはダッシュパネルへ近づける向きに揺動する。なお、ペダル40の揺動中心CLとは、ペダル40の揺動動作における回転中心である。また、本実施形態の説明では、そのペダル40の揺動中心CLはペダル軸心CLとも称される。
【0018】
ハウジング10は、ベースプレート20を介して車体の一部であるフロア2またはダッシュパネルなどに取り付けられる。すなわち、ハウジング10とベースプレート20は、車体に固定され回転しない非回転部材である。
【0019】
このハウジング10とベースプレート20は一体に固定されると共に、フロア2に対して固定される。例えば、ハウジング10はボルト止めなどによりベースプレート20に固定され、そのベースプレート20がボルト止めなどによりフロア2に固定される。このようにハウジング10とベースプレート20はフロア2に取り付けられる。そして、ハウジング10とベースプレート20は、ペダル40および反力発生機構60等を支持する支持体として機能する。なお、フロア2は車室の床を構成するものである。また、ダッシュパネルは、車両80のエンジンルーム等の車室外と車室内とを区切る隔壁であり、バルクヘッドと呼ばれることもある。
【0020】
また、ハウジング10の内側には、内部空間としてのハウジング空間10aが形成されている。このハウジング空間10aは、ハウジング10の部品単体においてはフロア2側に開放されている。そのハウジング空間10aの開放された開口部分10bは、ベースプレート20がハウジング10に取り付けられることでそのベースプレート20によって塞がれている。ハウジング空間10aには、反力発生機構60などが設けられている。
【0021】
ベースプレート20は、例えば板状の部材であり、ハウジング10のうちペダル40側とは反対側の面に設けられている。すなわち、ベースプレート20は、ハウジング10に対してフロア2側に設けられ、ペダル装置1がフロア2に取り付けられた車両搭載状態ではハウジング10とフロア2との間に挟まれている。
【0022】
ベースプレート20は、ハウジング10のうち車両前方側の部位から車両後方側の部位に亘り連続して延びており、上記したように車両80のフロア2に対しボルトなどによって固定される。ベースプレート20は、例えば金属などで構成されている。
【0023】
回転軸31は、ハウジング10の一部を構成する回転軸支持部13に回転可能に支持されている。詳細には、その回転軸支持部13の内側には、ペダル軸心CLを中心としてそのペダル軸心CLの軸方向へ延伸する回転軸穴13aが形成され、その回転軸穴13aに、回転軸31が挿入されている。
【0024】
また、回転軸支持部13には、回転角度センサ79が取り付けられている。この回転角度センサ79としては、例えば、ホールICまたは磁気抵抗素子などを用いた非接触式のセンサが採用されてもよいし、或いは、接触式のセンサが採用されてもよい。
【0025】
回転軸支持部13に設けられた回転角度センサ79は、回転軸31の回転角度を検出し、その回転軸31の回転角度を示す電気信号を電子制御装置83(
図1参照)へ出力する。なお、ペダル40と回転軸31は互いに固定されており一体回転するので、回転軸31の回転角度は、ペダル40の回転角度と同じである。
【0026】
連結プレート32は、ペダル40のうち運転者81からの踏力を受ける面とは反対側の面であるペダル裏面40bに設けられている。連結プレート32は、ペダル40と回転軸31とを連結し、そのペダル40と回転軸31とを一体回転させる。
図2~
図4に示すように、連結プレート32は、ペダル40のうちペダル裏面40bに固定された裏板部321と、その裏板部321に対して垂直または略垂直に設けられる側板部322とを一体に有している。その連結プレート32の裏板部321は、ペダル40に対し例えばネジ止めなどによって固定されている。
【0027】
図2、
図3に示すように、連結プレート32の側板部322はハウジング10の側方に配置され、側板部322には回転軸31の一端が固定されている。このように、連結プレート32にはペダル40と回転軸31とがそれぞれ固定されているので、連結プレート32とペダル40と回転軸31は、ペダル軸心CLを中心として一体回転する。
【0028】
また、回転軸31は連結プレート32を介してペダル40に連結している。そのため、ペダル40は、そのペダル40の可動範囲内の何れの回転角度にあってもハウジング10の回転軸支持部13に接触することなく、その回転軸支持部13から離れて配置されている。
【0029】
本実施形態においてペダル装置1はブレーキペダル装置であるので、ペダル40はブレーキペダルである。ペダル40は、板厚方向Dtに厚みを有し延伸方向Dsへ延伸する板形状を成しており、例えば金属または樹脂などで構成されている。ペダル40は、板厚方向Dtの一方側からペダル40に対し運転者81に踏込み操作されることに伴って、ペダル軸心CLまわりに揺動する。従って、ペダル40の板厚方向Dtの一方側は、言い換えれば、運転者81に踏込み操作される側であるペダル40の操作側である。また、その板厚方向Dtの一方側とは反対側の他方側は、言い換えれば、ペダル40の操作側とは反対側の反操作側である。
【0030】
詳細には、ハウジング10が、回転軸31を介してペダル40をペダル軸心CLまわりに揺動可能に支持している。そして、ペダル40は連結プレート32を介して回転軸31に固定されているので、ペダル40と回転軸31は一体となって、運転者81の踏込み操作に伴ってペダル軸心CLまわりに揺動する。
【0031】
なお、本実施形態では、ペダル軸心CLの軸方向とペダル40の板厚方向Dtと延伸方向Dsは互いに交差する方向、厳密には互いに垂直な方向である。また、本実施形態の説明では、ペダル40の板厚方向Dtはペダル板厚方向Dtとも称され、ペダル40の延伸方向Dsはペダル延伸方向Dsとも称される。
【0032】
ペダル40は、そのペダル40に対し運転者81の踏込み操作が為されていない非踏込み状態(言い換えれば、解放状態)では、車両前後方向Daに対して斜めに配置される。具体的には、ペダル40は、そのペダル40の上端部が下端部に対し車両前方かつ車両上方となるように斜めに配置される。すなわち、ペダル40の非踏込み状態では、ペダル延伸方向Dsの一方側がペダル延伸方向Dsの他方側に比して車両下方とされて、ペダル40の板形状は延伸している。なお、本実施形態では、後述するペダル40の最大踏込み状態でも、ペダル延伸方向Dsの一方側がペダル延伸方向Dsの他方側に比して車両下方になる。
【0033】
また、ペダル40の厚みは一定ではなく、ペダル40は、厚肉部411と、厚肉部411に対しペダル延伸方向Dsの一方側に配置された薄肉部412とを有している。その厚肉部411は、薄肉部412と比較して厚みが大きくなっている。例えば、厚肉部411では、薄肉部412から延設され薄肉部412と同じ厚みの板状部分に対し板厚方向Dtの一方側に板状の別部品が積層固定された構造になっている。本実施形態では、ペダル40のうち、ペダル板厚方向Dtの一方側を向いて厚肉部411に形成された面が、運転者81の踏込み操作の際に運転者81に踏まれるペダル40の踏面40aとして機能する。
【0034】
また、ペダル40は、そのペダル40のうちペダル板厚方向Dtの他方側に設けられたペダル裏面40bを有している。このペダル裏面40bは、ペダル板厚方向Dtの他方側を向いた外側面である。このペダル裏面40bは、ペダル延伸方向Dsにおけるペダル40の全長にわたって形成されている。
【0035】
ここで、ペダル40と回転軸31等との位置関係について言及すると、回転軸31は、ペダル裏面40bよりもペダル板厚方向Dtの他方側に配置されている。また、ハウジング10および反力発生機構60は、ペダル40に対しペダル板厚方向Dtの他方側に配置されている。
【0036】
図2、
図3に示すように、ペダル40は、運転者81の踏込み操作に伴って、1回転未満の限られた所定の回転角度範囲(言い換えると、可動範囲)内でペダル軸心CLまわりに揺動する。ペダル40の揺動動作における上記回転角度範囲は、詳細にはペダル40の最小回転位置から最大回転位置までの範囲である。すなわち、ペダル40の非踏込み状態ではペダル40の回転角度は最小回転位置になり、ペダル40が運転者81に最も踏み込まれた最大踏込み状態にはペダル40の回転角度は最大回転位置になる。
【0037】
なお、
図2~
図4は、ペダル40が非踏込み状態にある場合のペダル装置1、すなわちペダル40に対して運転者81の踏力が印加されていない解放状態にある場合のペダル装置1を表示している。これと同様に、後述の
図5は、ペダル40が非踏込み状態にある場合の反力発生機構60および連結ロッド76を表示している。
【0038】
例えば、上記の回転角度範囲内において、ペダル40は、そのペダル40に対しペダル板厚方向Dtの一方側から印加される運転者81の踏力が増加するほど、ペダル40の上端部が車両前方かつ車両下方へ変位するように揺動する。要するに、ペダル40は、その運転者81の踏力が増加するほど、
図3に示された姿勢から次第に傾倒するように揺動する。逆に、ペダル40は、そのペダル40に対しペダル板厚方向Dtの一方側から印加される運転者81の踏力が減少するほど、反力発生機構60の作用によりペダル40の上端部が車両後方かつ車両上方へ変位するように揺動する。要するに、ペダル40は、その運転者81の踏力が減少するほど、傾倒した姿勢ではあるが、直立した姿勢に近づくように揺動する。
【0039】
図2~
図4に示すように、本実施形態では、ペダル40の最小回転位置は、第1ストッパとしての解放時ストッパ781によって規定され、ペダル40の最大回転位置は、第2ストッパとしての踏込時ストッパ782によって規定される。
【0040】
解放時ストッパ781は、連結プレート32の側板部322に固定された軸である。解放時ストッパ781は、例えば円柱形状を成して、側板部322からペダル軸心CLの軸方向Dcに沿ってハウジング10側へ突き出ている。
【0041】
また、解放時ストッパ781は、ハウジング10の側面に形成され円弧状に延びるストッパ溝10cに入り込んでおり、ペダル40の揺動と共にそのストッパ溝10c内を移動する。そして、解放時ストッパ781は、ペダル40の非踏込み状態では、ハウジング10のうちストッパ溝10cの端部を形成する溝端部壁面10dに対しペダル軸心CLの周方向に突き当たり、これによりペダル40を最小回転位置に保持する。この解放時ストッパ781はイニシャルストッパとも称される。
【0042】
なお、本実施形態の説明では、何らかの原因により解放時ストッパ781が破損した場合について後述されるが、ペダル40の非踏込み状態とは、特に断りのない限り、解放時ストッパ781が破損していないことを前提とした状態を意味する。
【0043】
踏込時ストッパ782は、ハウジング10のうちペダル軸心CLよりも車両前方に位置する部位に設けられている。具体的には、踏込時ストッパ782は、ハウジング10のうち車両前方に位置する壁面の上端部に設けられている。踏込時ストッパ782は、ペダル40の最大踏込み状態ではペダル裏面40bのうちの上端部またはその近傍に接触し、ペダル40を最大回転位置に保持する。
【0044】
反力発生機構60は、運転者81がペダル40に印加する踏力に対する反力を発生させる。この反力発生機構60はハウジング10内に収容されているので、ペダル40に対し反操作側に配置されている。また、反力発生機構60はハウジング10内において、ベースプレート20に支持されている。具体的には、反力発生機構60に含まれる板バネ61がボルト201によってベースプレート20に固定されることで、反力発生機構60はベースプレート20に支持されている。
【0045】
図3、
図5に示すように、反力発生機構60は、板バネ61と締結部材62と弾性ユニット63とを有している。板バネ61は、その板バネ61の固定端としての一端部611と、その板バネ61の自由端としての他端部612とを有している。その板バネ61の一端部611は、ボルト201によってベースプレート20にネジ固定されている。また、板バネ61の他端部612には、弾性ユニット63が締結部材62によって取り付けられている。
【0046】
板バネ61は、一端部611に対し他端部612をペダル軸心CLに垂直な仮想平面に沿って移動させるように撓むことができる。そのため、板バネ61は、ペダル40に対する運転者81の踏込み操作により踏力が他端部612に作用すると、その運転者81の踏力が増すほど他端部612がベースプレート20へ近づくように撓む。
【0047】
弾性ユニット63は、一方向へ延びるユニット軸心Csを軸心として配置された複数の構成部材(例えば、コイルバネ65、66、および、ホルダ67、68、74)から構成されている。なお、本実施形態の説明では、そのユニット軸心Csの軸方向Dsaはユニット軸方向Dsaとも称され、ユニット軸心Csの径方向Dsrはユニット径方向Dsrとも称される。ユニット軸方向Dsaは本開示の一方向に対応する。
【0048】
そのユニット軸方向Dsaは、ペダル軸心CLの軸方向Dc(
図4参照)に対し交差する方向、厳密には垂直な方向である。また、当然のことであるが、ユニット径方向Dsrはユニット軸方向Dsaに垂直な方向である。また、本実施形態の説明においてユニット軸方向Dsaの一方側とは、弾性ユニット63を基準にすれば弾性ユニット63に対するペダル40側のことである。また、ユニット軸方向Dsaの他方側とは、弾性ユニット63を基準にすれば弾性ユニット63に対するペダル40側とは反対側(例えば、ベースプレート20側)のことである。
【0049】
また、ペダル40の回転角度に応じてユニット軸方向Dsaはペダル板厚方向Dtに対して傾いた方向になりうるが、ユニット軸方向Dsaの一方側は、ペダル板厚方向Dtで言えば、ペダル板厚方向Dtの一方側と他方側とのうち一方側になる。そして、ユニット軸方向Dsaの他方側は、ペダル板厚方向Dtで言えば、ペダル板厚方向Dtの一方側と他方側とのうち他方側になる。
【0050】
具体的に、弾性ユニット63は、ユニット軸方向Dsaへ弾性変形可能な複数の弾性部材65、66と、一方側ホルダ67と、他方側ホルダ68と、中間ホルダ74とを有している。本実施形態では、その複数の弾性部材65、66とは複数のコイルバネ65、66であり、詳細には、その複数の弾性部材65、66は第1コイルバネ65と第2コイルバネ66である。
【0051】
本実施形態では、一方側ホルダ67が本開示の第1ホルダに対応し、中間ホルダ74が本開示の第2ホルダに対応する。そして、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材である第1コイルバネ65から構成される。
【0052】
弾性ユニット63が有する複数のホルダ67、68、74は、互いにユニット軸方向Dsaへ相対移動可能になっている。そして、その複数のホルダ67、68、74は、ペダル40に印加される運転者81の踏力の伝達経路において複数のコイルバネ65、66を介し直列に連結されている。その踏力の伝達経路とは、その踏力がペダル40からベースプレート20へ伝達される経路である。具体的に、その踏力の伝達経路では、一方側ホルダ67、第1コイルバネ65、中間ホルダ74、第2コイルバネ66、他方側ホルダ68、板バネ61の順番で、それらの構成部材は直列に連結されている。
【0053】
第1コイルバネ65と第2コイルバネ66は何れも圧縮コイルバネである。例えば、ペダル40の非踏込み状態では、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66とのそれぞれの弾性圧縮量は最小になるが、弾性圧縮された状態は維持される。
【0054】
第1コイルバネ65の軸心はユニット軸心Csであるので、第1コイルバネ65は、ユニット軸方向Dsaを第1コイルバネ65の軸方向とし且つユニット径方向Dsrを第1コイルバネ65の径方向として構成されている。これと同様に、第2コイルバネ66の軸心もユニット軸心Csであるので、第2コイルバネ66は、ユニット軸方向Dsaを第2コイルバネ66の軸方向とし且つユニット径方向Dsrを第2コイルバネ66の径方向として構成されている。
【0055】
第1コイルバネ65は、ユニット軸方向Dsaの一方側に設けられた一端部651と、ユニット軸方向Dsaの他方側に設けられた他端部652とを有している。第2コイルバネ66は、ユニット軸方向Dsaの一方側に設けられた一端部661と、ユニット軸方向Dsaの他方側に設けられた他端部662とを有している。
【0056】
また、第1コイルバネ65の外径は第2コイルバネ66の内径よりも小さい。そして、ペダル40の非踏込み状態では、第1コイルバネ65の一部は、第2コイルバネ66に対しユニット径方向Dsrの内側に重なるように配置される。
【0057】
詳細には、ペダル40の非踏込み状態では、第1コイルバネ65は、第2コイルバネ66との比較でユニット軸方向Dsaの一方側にずれて配置されている。そして、第1コイルバネ65のうちユニット軸方向Dsaの他方側の一部分が第2コイルバネ66のうちユニット軸方向Dsaの一方側の一部分に対しユニット径方向Dsrの内側に重なるように配置され、それらの間には径方向隙間が形成されている。
【0058】
従って、第1コイルバネ65の他端部652は、第2コイルバネ66に対しユニット径方向Dsrの内側に重なるように配置されている。また、第2コイルバネ66の一端部661は、第1コイルバネ65に対しユニット径方向Dsrの外側に重なるように配置されている。
【0059】
一方側ホルダ67は、反力発生機構60が有する複数のホルダ67、68、74のうちユニット軸方向Dsaの最も一方側に設けられている。別言すれば、一方側ホルダ67は、反力発生機構60が有する複数のホルダ67、68、74のうち、運転者81の踏力の伝達経路においてペダル40に最も近い側に設けられている。
【0060】
そして、一方側ホルダ67は、第1コイルバネ65に対しユニット軸方向Dsaの一方側に設けられた部位を有し、第1コイルバネ65に対しユニット軸方向Dsaのペダル40側である一方側から当接している。
【0061】
また、一方側ホルダ67は、ペダル40に連結された連結ロッド76に対しユニット軸方向Dsaの他方側に配置され、その連結ロッド76に接触している。そのため、一方側ホルダ67は、連結ロッド76を介しペダル40によってユニット軸方向Dsaの他方側へ押される。そして、一方側ホルダ67は、ペダル40から受けた運転者81の踏力を、第1、第2コイルバネ65、66、および板バネ61へ伝達する。
【0062】
例えば、ペダル40は、そのペダル40の非踏込み状態では、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動を阻止することにより、第1および第2コイルバネ65、66をユニット軸方向Dsaに圧縮変形させた状態に維持する。要するに、ペダル40の非踏込み状態において、解放時ストッパ781がハウジング10の溝端部壁面10d(
図4参照)に突き当たるので、ペダル40は、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66との両方を圧縮コイルバネとして維持する。
【0063】
なお、ハウジング10には、ペダル40側に向けて開口した開口孔10eが形成されている。これにより、連結ロッド76は一方側ホルダ67に接触することができる。
【0064】
図5~
図7に示すように、一方側ホルダ67は、ユニット軸方向Dsaへ延伸する筒形状を成す外側ガイド部69と、その外側ガイド部69の周りに設けられた一方側当接部672と、本開示の第1抜止め部に対応する一方側抜止め部673とを有している。その外側ガイド部69と一方側当接部672と一方側抜止め部673は一体構成になっている。例えば一方側ホルダ67は樹脂製である。なお、
図5は、
図7のV-V断面を示している。
【0065】
外側ガイド部69は、第1コイルバネ65の径方向内側に形成されたバネ内側空間に挿入されている。要するに、その外側ガイド部69は、第1コイルバネ65の径方向内側に設けられている。
【0066】
また、外側ガイド部69の筒形状はその筒形状の内側に内部空間を形成しており、その筒形状の内部空間は、ユニット軸方向Dsaの一方側では塞がれ、且つ、ユニット軸方向Dsaの他方側では開放されている。すなわち、外側ガイド部69の筒形状は、ユニット軸方向Dsaの一方側に底を有する有底の筒形状である。
【0067】
外側ガイド部69は、その外側ガイド部69の筒形状の内側を向いた内周面691を有している。また、外側ガイド部69の筒形状は、詳細には円筒形状であり、その円筒形状の軸心はユニット軸心Csである。従って、ユニット軸方向Dsaに垂直な断面では、外側ガイド部69の内周面691は、ユニット軸心Csを中心とした円形状を成している。
【0068】
また、外側ガイド部69は、ユニット軸方向Dsaの他方側の端である先端に形成された先端面692と、外側ガイド部69の内部空間の端を形成しその内部空間に対しユニット軸方向Dsaの一方側から面する筒底面693とを有している。この外側ガイド部69の先端面692と筒底面693は、ユニット軸方向Dsaの他方側を向いた面になっている。
【0069】
一方側当接部672は、第1コイルバネ65に対しユニット軸方向Dsaの一方側に設けられている。そして、一方側当接部672は、外側ガイド部69まわりの全周にわたり、その外側ガイド部69よりもユニット径方向Dsrの外側へ拡がっている。
【0070】
一方側当接部672は、第1、第2コイルバネ65、66のうち第2コイルバネ66には接触せずに、第1コイルバネ65の一端部651に対しユニット軸方向Dsaの一方側から当接している。詳細には、一方側当接部672は、外側ガイド部69に対しユニット径方向Dsrの外側に設けられた複数のリブ672aを有し、例えば、その複数のリブ672aは、ユニット軸心Csを中心として放射状に配置されている。そして、その複数のリブ672aがユニット軸方向Dsaの他方側に有する先端部分がそれぞれ、第1コイルバネ65の一端部651に対して当接している。
【0071】
また、一方側ホルダ67は、ユニット軸方向Dsaの一方側を向いた被押圧面67aを有している。この被押圧面67aは、例えば凹凸および孔の無い円形の平面状であり、ユニット軸方向Dsaを法線方向として形成されている。一方側ホルダ67の被押圧面67aは、一方側当接部672の周縁にまで拡がっている。
【0072】
図3、
図5に示すように、他方側ホルダ68は、反力発生機構60が有する複数のホルダ67、68、74のうちユニット軸方向Dsaの最も他方側に設けられている。別言すれば、他方側ホルダ68は、反力発生機構60が有する複数のホルダ67、68、74のうち、運転者81の踏力の伝達経路においてペダル40から最も遠い側に設けられている。
【0073】
そして、他方側ホルダ68は、第2コイルバネ66に対しユニット軸方向Dsaの他方側に設けられた部位を有し、第2コイルバネ66に対しユニット軸方向Dsaの他方側から当接している。そして、他方側ホルダ68は、第2コイルバネ66に伝達された運転者81の踏力を受けるように構成されている。他方側ホルダ68は、板バネ61の他端部612に対しユニット軸方向Dsaの一方側に配置され、その他端部612に固定されている。
【0074】
他方側ホルダ68は、ユニット軸方向Dsaへ延伸する棒形状を成す内側ガイド部70と、その内側ガイド部70の周りに設けられた他方側当接部682と、バネガイド部683とを有している。その他方側当接部682とバネガイド部683は一体構成になっており、単一の部品であるバネ座部材684を構成している。内側ガイド部70は、このバネ座部材684とは別の部品として構成されている。例えば、そのバネ座部材684は樹脂製であり、内側ガイド部70は金属製である。
【0075】
内側ガイド部70は、他方側当接部682からユニット軸方向Dsaの一方側へ突き出てユニット軸方向Dsaへ延伸する延伸部として形成されている。内側ガイド部70は、外側ガイド部69に対しユニット軸方向Dsaの他方側から挿入されている。詳細には、内側ガイド部70は、外側ガイド部69に対しユニット軸方向Dsaへ相対移動可能に嵌入されている。従って、内側ガイド部70は、第1コイルバネ65の径方向内側に挿通され、且つ第2コイルバネ66の径方向内側に挿通されている。ペダル装置1では、ペダル40の揺動動作に伴って、外側ガイド部69は、内側ガイド部70に対しユニット軸方向Dsaへ往復移動する。
【0076】
内側ガイド部70は、外側ガイド部69の内周面691に対しユニット径方向Dsrに対向して接触する外周面701を有している。その外周面701は、外側ガイド部69の内周面691と同様に、ユニット軸方向Dsaへ延伸している。
【0077】
また、内側ガイド部70の外周面701は、内側ガイド部70の周方向ではその内側ガイド部70の全周にわたって外側ガイド部69の内周面691に接触する。従って、ユニット軸方向Dsaに垂直な断面では、内側ガイド部70の外周面701は、外側ガイド部69の内周面691と同様に、ユニット軸心Csを中心とした円形状を成している。そして、外側ガイド部69と内側ガイド部70は、内周面691と外周面701とを摺動可能に接触させることで、一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とのユニット軸方向Dsaへの相対移動を許容しながらユニット径方向Dsrへの相対移動を規制する。
【0078】
また、内側ガイド部70は、ユニット軸方向Dsaの一方側の端である先端に形成された先端面702と、ユニット軸方向Dsaの他方側に設けられた基端部703とを有している。内側ガイド部70は外側ガイド部69内に挿入されているので、その内側ガイド部70の先端面702は外側ガイド部69の内側に配置されている。
【0079】
他方側当接部682は、第2コイルバネ66に対しユニット軸方向Dsaの他方側に設けられ、内側ガイド部70の基端部703からユニット径方向Dsrの外側へ鍔状に拡がっている。他方側当接部682は、第1、第2コイルバネ65、66のうち第1コイルバネ65には接触せずに、第2コイルバネ66の他端部662に対しユニット軸方向Dsaの他方側から当接している。
【0080】
また、他方側当接部682と内側ガイド部70の基端部703は、板バネ61の他端部612に対しユニット軸方向Dsaの一方側に配置され、その他端部612に接触している。
【0081】
締結部材62は、内側ガイド部70を板バネ61の他端部612に固定するためのボルトである。締結部材62は、板バネ61の他端部612に形成された貫通孔612aに対しユニット軸方向Dsaの他方側から挿入されている。そして、締結部材62は、その板バネ61の貫通孔612aに挿入された状態で、内側ガイド部70に形成された雌ネジに螺合されている。これにより、締結部材62は板バネ61の他端部612を貫通して設けられ、内側ガイド部70を板バネ61の他端部612に対して固定している。
【0082】
そして、内側ガイド部70の基端部703はバネ座部材684の内側の孔に嵌め込まれているので、バネ座部材684は内側ガイド部70に対しユニット径方向Dsrに相対移動不能とされている。更に、バネ座部材684は第2コイルバネ66によって板バネ61の他端部612に押し付けられている。そのため、内側ガイド部70が板バネ61の他端部612に対し締結部材62によってネジ固定されることで、バネ座部材684も板バネ61の他端部612に固定されている。
【0083】
このように、他方側ホルダ68は、ベースプレート20と他方側ホルダ68との間に設けられた部材である板バネ61の他端部612に対し、締結部材62のネジ止めによって相対移動不能に連結されている。そして、他方側ホルダ68は、板バネ61を介してベースプレート20に連結されている。
【0084】
図5に示すように、外側ガイド部69の内側には、内側ガイド部70の先端面702が面する筒内空間69aが形成されている。この筒内空間69aは、一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とがユニット軸方向Dsaに相対移動することに伴って、拡張しまたは収縮する。そのため、例えば、筒内空間69aを筒内空間69aの外部へ連通させる不図示の連通路が、一方側ホルダ67または他方側ホルダ68に形成されている。すなわち、筒内空間69aは、気密な空間にはならないように形成されている。
【0085】
中間ホルダ74は、内側ガイド部70に対しユニット径方向Dsrの外側に設けられている。第1コイルバネ65と第2コイルバネ66は、中間ホルダ74を介して互いに連結されている。そして、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66は、その第1コイルバネ65と第2コイルバネ66とがそれぞれ圧縮変形させられるに伴って中間ホルダ74を介し互いに押し合う。
【0086】
すなわち、ペダル40とベースプレート20との間の踏力の伝達経路において、中間ホルダ74は、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66との間に設けられている。そして、その踏力の伝達経路において、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66と板バネ61は、その第1コイルバネ65、第2コイルバネ66、板バネ61の順に直列に連結されている。
【0087】
中間ホルダ74は、バネ間配置部741と、内側当接部742と、外側当接部743と、孔形成部746と、本開示の第2抜止め部に対応する中間抜止め部747とを有している。そのバネ間配置部741と内側当接部742と外側当接部743と孔形成部746と中間抜止め部747は一体構成になっている。本実施形態の中間ホルダ74は樹脂製である。
【0088】
バネ間配置部741は、ユニット軸方向Dsaへ延伸しユニット軸心Csを軸心とした円筒形状を成している。そして、バネ間配置部741は、ユニット径方向Dsrにおける第1コイルバネ65と第2コイルバネ66との間に配置されている。
【0089】
内側当接部742は、バネ間配置部741からユニット径方向Dsrの内側へ延設され、内側ガイド部70に対しユニット径方向Dsrの外側に設けられている。例えば、内側当接部742は、バネ間配置部741におけるユニット軸方向Dsaの他方側の端部から延設されている。内側当接部742は、第1コイルバネ65の他端部652に対しユニット軸方向Dsaの他方側から当接し、その他端部652に対しユニット軸方向Dsaに対抗する。
【0090】
孔形成部746は、内側当接部742に対するユニット径方向Dsrの内側に配置され、内側当接部742に連結している。そして、孔形成部746は、第1コイルバネ65の他端部652よりもユニット径方向Dsrの内側に配置され、内側当接部742に対しユニット軸方向Dsaの一方側へ突き出るように形成されている。孔形成部746のうちその内側当接部742から突き出た部分は筒状になっている。
【0091】
また、孔形成部746の内側には、ユニット軸心Csを軸心とした円形断面を有する挿通孔74aが形成されている。この挿通孔74aは、孔形成部746をユニット軸方向Dsaに貫通した貫通孔である。すなわち、挿通孔74aは、中間ホルダ74をユニット軸方向Dsaに貫通している。
【0092】
また、ペダル40の非踏込み状態と最大踏込み状態との何れにおいても、中間ホルダ74の挿通孔74aには、内側ガイド部70が挿通されている。すなわち、その挿通孔74aが形成された孔形成部746は、ユニット径方向Dsrの内側を向いて挿通孔74aに面する円環状の挿通孔内周面74bを有し、その挿通孔内周面74bは内側ガイド部70の外周面701に対向している。別言すれば、内側ガイド部70は、挿通孔74aに挿通された状態で挿通孔74aに対しユニット軸方向Dsaに相対移動可能に嵌合している。
【0093】
ここで、ペダル40が運転者81の踏込み操作により揺動する途中では、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66とが圧縮されることに伴って、中間ホルダ74が、一方側および他方側ホルダ67、68の一方または両方に対しユニット軸方向Dsaに突き当たる。そのように中間ホルダ74が一方側および他方側ホルダ67、68の一方または両方に対しユニット軸方向Dsaに突き当たった場合に挿通孔内周面74bが内側ガイド部70をユニット径方向Dsrに拘束することのないように、挿通孔74aの大きさは定められている。
【0094】
つまり、中間ホルダ74が一方側および他方側ホルダ67、68の一方または両方に対しユニット軸方向Dsaに突き当たった場合に中間ホルダ74が内側ガイド部70に対し僅かに傾いた姿勢になることもあり得る。そして、そのように中間ホルダ74が内側ガイド部70に対し傾いた姿勢になったとしても、それに起因して挿通孔内周面74bと内側ガイド部70とがこじり合うことのないように、挿通孔74aの大きさは定められている。要するに、挿通孔内周面74bと内側ガイド部70とがこじり合うことを避けるのに十分な大きさの径方向隙間を挿通孔内周面74bと内側ガイド部70との間に生じるように、挿通孔74aの直径は定められている。
【0095】
例えば、挿通孔74aに対する内側ガイド部70の嵌合は、外側ガイド部69に対する内側ガイド部70の嵌合よりも緩い嵌合とされている。つまり、挿通孔74aの直径(別言すると、挿通孔内周面74bの直径)と内側ガイド部70の外径との差の方が、外側ガイド部69の内径と内側ガイド部70の外径との差よりも大きい。なお、上記の外径および内径は何れも半径ではなく直径である。また、内側ガイド部70の外径とは、別言すれば、内側ガイド部70の外周面701の直径であり、外側ガイド部69の内径とは、別言すれば、外側ガイド部69の内周面691の直径である。
【0096】
外側当接部743は、内側当接部742に対しユニット軸方向Dsaの一方側に設けられている。外側当接部743は、バネ間配置部741からユニット径方向Dsrの外側へ延設されている。例えば、外側当接部743は、バネ間配置部741におけるユニット軸方向Dsaの一方側の端部から延設されている。そして、外側当接部743は、バネ間配置部741まわりの全周にわたり、バネ間配置部741におけるユニット軸方向Dsaの一方側の端部を取り巻くように形成されている。
【0097】
外側当接部743は、第2コイルバネ66の一端部661に対しユニット軸方向Dsaの一方側から当接し、その一端部661に対しユニット軸方向Dsaに対抗する。すなわち、第2コイルバネ66は、中間ホルダ74に対しユニット軸方向Dsaの他方側から当接するので、第2コイルバネ66は本開示の他方側コイルバネに対応する。
【0098】
図5~
図7に示すように、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と中間ホルダ74の中間抜止め部747は、ユニット軸方向Dsaへの相対移動を互いに規制するスナップフィット構造になっている。
【0099】
具体的に、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673は一方面支持部673aと一方面形成部673cとを有している。その一方面支持部673aは、第1コイルバネ65よりもユニット径方向Dsrの外側に配置されている。そして、一方面支持部673aは、一方側当接部672からユニット軸方向Dsaの他方側へ延伸し、第1コイルバネ65をその全周にわたって取り囲むように筒形状を成している。
【0100】
一方面形成部673cは、一方面支持部673aのうちユニット軸方向Dsaの他方側の端部からユニット径方向Dsrの外側へ突き出ている。従って、一方面形成部673cも、第1コイルバネ65に対しユニット径方向Dsrの外側に配置されている。
【0101】
また、一方面形成部673cは、一方面支持部673aの全周にわたって形成されている。一方面形成部673cにおけるユニット軸方向Dsaの一方側には、ユニット軸方向Dsaの一方側に向いた一方面673dが形成されている。一方面形成部673cにおける一方面673d側とは反対側は、ユニット径方向Dsrの外側ほどユニット軸方向Dsaの一方側に位置するようにユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面673eになっている。
【0102】
図5、
図7、
図8に示すように、中間ホルダ74の中間抜止め部747は、複数(具体的には、3つ)設けられている。この複数の中間抜止め部747は、ユニット軸心Csを中心とした周方向Dsc(すなわち、ユニット周方向Dsc)に相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。そして、複数の中間抜止め部747はそれぞれ、他方面支持部747aと他方面形成部747cとを有している。すなわち、複数の他方面支持部747aはユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並び、複数の他方面形成部747cもユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。
【0103】
このように複数の中間抜止め部747が相互間隔をあけて設けられているので、複数の他方面支持部747aはそれぞれ、他方面形成部747cをユニット径方向Dsrの内側と外側との何れへも変位させるように弾性変形することができる。
【0104】
また、複数の他方面支持部747aはそれぞれ、一方面形成部673cよりもユニット径方向Dsrの外側に配置され、外側当接部743からユニット軸方向Dsaの一方側へ延伸している。そして、複数の他方面支持部747aは、一方面形成部673cを取り囲むように配置されている。
【0105】
複数の他方面形成部747cはそれぞれ、他方面支持部747aのうちユニット軸方向Dsaの一方側の端部からユニット径方向Dsrの内側へ突き出ている。また、他方面形成部747cにおけるユニット軸方向Dsaの他方側には、ユニット軸方向Dsaの他方側に向いた他方面747dが形成されている。他方面形成部747cにおける他方面747d側とは反対側は、ユニット径方向Dsrの外側ほどユニット軸方向Dsaの一方側に位置するようにユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面747eになっている。
【0106】
ペダル40の非踏込み状態おいて、他方面支持部747aは一方面形成部673cに対するユニット軸方向Dsaの他方側から一方側へ延伸するように配置される。そして、他方面形成部747cは一方面形成部673cに対しユニット軸方向Dsaの一方側に位置し、且つ、一方面形成部673cに対しユニット軸方向Dsaの一方側に重なるように配置される。従って、中間抜止め部747の他方面747dは、一方側抜止め部673の一方面673dに対しユニット軸方向Dsaの一方側に重なるように配置され、その一方面673dに対し対向している。
【0107】
更に、ペダル40の非踏込み状態おいて、中間抜止め部747の他方面747dは、一方側抜止め部673の一方面673dに対し接触せず、ユニット軸方向Dsaに離れて配置されている。
【0108】
また、中間ホルダ74には、中間ホルダ74をユニット軸方向Dsaに貫通した複数のホルダ貫通孔74cが形成されている。このホルダ貫通孔74cは、他方面形成部747c毎に1つずつ他方面形成部747cに対応して設けられている。
【0109】
このホルダ貫通孔74cは他方面支持部747aに対しユニット軸方向Dsaの他方側に配置されると共に、他方面支持部747aに対しユニット径方向Dsrの内側に配置されている。例えば本実施形態では、ホルダ貫通孔74cはバネ間配置部741と外側当接部743との両方に及ぶように形成されている。すなわち、ホルダ貫通孔74cは、外側当接部743をユニット軸方向Dsaに貫通した軸方向孔部74dと、バネ間配置部741のうちユニット径方向Dsrの外側に形成された軸方向延伸部74eとを有している。その軸方向延伸部74eは、軸方向孔部74dからユニット軸方向Dsaに延伸する溝状になっている。
【0110】
そして、
図5、
図9に示すように、中間抜止め部747とホルダ貫通孔74cとが設けられた3箇所それぞれにおいて、ホルダ貫通孔74cは、そのホルダ貫通孔74cが他方面形成部747cの全体に対しユニット軸方向Dsaの他方側に重なるように配置されている。言い換えれば、
図9に示すように、ユニット軸方向Dsaの方向視で、ホルダ貫通孔74cが占める範囲内に他方面形成部747cの全体が入るということである。
【0111】
図3、
図5に示すように、連結ロッド76は、ペダル40と一方側ホルダ67との間に設けられ、ペダル40と一方側ホルダ67とを接続する。そして、その一方側ホルダ67は、運転者81の踏力がペダル40に印加されることに伴い、連結ロッド76を介してペダル40に押される。
【0112】
詳細には、連結ロッド76は、ペダル40の反操作側にペダル40から突き出るように設けられ、連結ロッド76の軸心Crdであるロッド軸心Crdに沿って延伸している。例えば、連結ロッド76は、ロッド軸心Crdに交差するペダル裏面40bから突き出るように形成されている。連結ロッド76は、反操作側(すなわち、一方側ホルダ67側)に設けられたロッド先端部763を有している。このロッド先端部763は、一方側ホルダ67の被押圧面67aに当接している。
【0113】
そして、連結ロッド76は、ペダル40から突き出た向きが固定されるようにペダル40に連結されている。連結ロッド76においてペダル40から突き出た向きが固定されるとは、言い換えれば、連結ロッド76の軸心Crdであるロッド軸心Crdが固定され変化しないということである。本実施形態では、連結ロッド76はペダル40に対しボルト止めによって固定されているので、連結ロッド76はロッド軸心Crdまわりに回転することもない。例えば、連結ロッド76は、ロッド先端部763が連結ロッド76の基端に対しペダル延伸方向Dsの一方側へずれるようにペダル板厚方向Dtに対し傾斜した姿勢でペダル40に固定されている。
【0114】
このようにペダル40に連結された連結ロッド76のロッド先端部763は、ペダル40に対する運転者81の踏込み操作に伴って一方側ホルダ67の被押圧面67aを押圧しながらその被押圧面67aに対し摺動する。なお、
図5では、ユニット軸心Csとロッド軸心Crdとが平行に表示されているが、そのユニット軸心Csとロッド軸心Crdは平行であるとは限らない。ペダル40が揺動すれば、連結ロッド76はペダル40と一体に揺動するので、それに応じて、ユニット軸心Csとロッド軸心Crdとの成す角度は変化する。
【0115】
例えば本実施形態では、連結ロッド76は2つの部品を含んで構成されている。すなわち、連結ロッド76は、ペダル40に連結されたアーム部761と、アーム部761に対しペダル40側とは反対側でアーム部761に直列に連結された押圧部762とを有している。押圧部762にはロッド先端部763が含まれている。
【0116】
例えば、アーム部761と押圧部762は別々の部品として構成され、圧入などによって互いに連結され固定されている。本実施形態では、押圧部762の材質はアーム部761に対して異なっており、例えば、アーム部761は金属製であり、押圧部762は樹脂製である。その押圧部762を構成する樹脂材料としては例えばPTFEを挙げることができる。押圧部762がPTFEで構成されている場合には、押圧部762が例えば金属で構成されている場合と比較して、一方側ホルダ67の被押圧面67aに対する押圧部762の摺動性が低摩擦により向上するというメリットを得ることができる。なお、PTFEは、Poly Tetra Fluoro Ethyleneの略である。
【0117】
図2、
図3に示すように、被覆部材77はダストブーツと称されるものであり、弾性変形容易なゴムなどにより筒状かつ蛇腹状に形成されている。そして、被覆部材77は、ペダル40の揺動動作に伴って連結ロッド76の軸方向に伸縮する。例えば被覆部材77は、連結ロッド76が挿通された状態でハウジング10の開口孔10eを塞いでいる。これにより、開口孔10eからハウジング10内への異物侵入が防止される。
【0118】
ここで、
図3~
図5に示すように、連結ロッド76が一方側ホルダ67に当接しているので、ペダル40の非踏込み状態では、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40は阻止している。このとき、何らかの原因により解放時ストッパ781が破損し、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40が阻止することが解除された場合を想定する。
【0119】
その場合、そのペダル40による阻止が解除される前との比較で、一方側ホルダ67は、第1コイルバネ65の付勢力によって中間ホルダ74に対しユニット軸方向Dsaの一方側へ相対移動させられる。そうすると、本実施形態の中間抜止め部747は一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たる。そして、その中間抜止め部747は、そのように一方側抜止め部673に対して突き当たることにより、一方側ホルダ67が中間ホルダ74に対しユニット軸方向Dsaの一方側へ所定の限度を超えて相対移動することを阻止する。
【0120】
その中間抜止め部747が一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たることとは、詳しく言えば、
図10に示すように、中間抜止め部747の他方面747dが一方側抜止め部673の一方面673dに対して突き当たることである。従って、上記した所定の限度とは、他方面747dが一方面673dに対してユニット軸方向Dsaに突き当たったときの、中間ホルダ74に対する一方側ホルダ67の相対位置である。要するに、その所定の限度とは、
図10に示された、中間ホルダ74に対する一方側ホルダ67の相対位置である。
【0121】
なお、上記したように一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と中間ホルダ74の中間抜止め部747はスナップフィット構造になっている。従って、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40が阻止することが解除された場合に、中間抜止め部747は、次のように作用するとも言える。すなわち、そのペダル40による阻止が解除された場合に、中間抜止め部747は、スナップフィット構造によって、一方側ホルダ67が中間ホルダ74に対しユニット軸方向Dsaの一方側へ所定の限度を超えて相対移動することを阻止する。
【0122】
また、中間抜止め部747が一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たった状態でも、一方側当接部672と中間ホルダ74の内側当接部742とに挟まれた第1コイルバネ65はユニット軸方向Dsaへ圧縮変形された状態に維持される。すなわち、その第1コイルバネ65は自由長にまでは伸びずに、弾性圧縮された状態に維持される。従って、第1コイルバネ65の付勢力(言い換えると、弾性力)によって、中間抜止め部747の他方面747dは、一方側抜止め部673の一方面673dに対して押し付けられた状態に維持される。
【0123】
また、
図5、
図10示すように、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40が阻止することが解除された場合、第2コイルバネ66が弾性圧縮された状態は維持されなくなるので、その第2コイルバネ66は自由長まで伸びることになる。その場合にも、内側ガイド部70は中間ホルダ74の挿通孔74aから抜けることなく、挿通孔74aに挿通されたままになる。別言すれば、中間ホルダ74の外側当接部743と他方側当接部682とが自由長の第2コイルバネ66にそれぞれ当接した状態において内側ガイド部70が挿通孔74aに挿通されるのに十分なユニット軸方向Dsaの長さを、内側ガイド部70は有している。
【0124】
以上のように構成されたペダル装置1では、運転者81の踏力がペダル40に印加されると、
図3、
図5に示すように、ペダル40と回転軸31と連結プレート32はペダル軸心CLまわりに揺動動作する。詳細には、ペダル40と回転軸31と連結プレート32は、ペダル40のうちペダル軸心CLよりも車両上方の部位がフロア2側またはダッシュパネル側へ移動するようにペダル軸心CLまわりに揺動動作する。言い換えると、ペダル40は、非踏込み状態から最大踏込み状態へと姿勢変化する揺動動作を行う。
【0125】
このとき、ペダル装置1に設けられた回転角度センサ79は、回転軸31の回転角度を示す電気信号を電子制御装置83(
図1参照)へ出力する。電子制御装置83は、ブレーキバイワイヤシステム82(
図1参照)に含まれるブレーキ回路を駆動制御して車両80の制動に必要な液圧(例えば、油圧)を発生させ、その液圧によりブレーキパッドを駆動して車両80を減速または停止させる。
【0126】
また、ペダル40が非踏込み状態から最大踏込み状態へと姿勢変化する揺動動作では、ペダル40が非踏込み状態から最大踏込み状態へ揺動するほど、第1および第2コイルバネ65、66は大きく圧縮され、それと共に、板バネ61は大きく撓まされる。
【0127】
例えば、ペダル40が非踏込み状態から最大踏込み状態へ揺動する途中では、一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とがユニット軸方向Dsaに突き当たり、それにより、第1および第2コイルバネ65、66の圧縮変形が止まる。このとき、一方側ホルダ67と他方側ホルダ68は中間ホルダ74を挟んで互いに突き当たってもよいし、或いは、中間ホルダ74を介さず直接互いに突き当たってもよい。
【0128】
その一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とが突き当たった状態から、更にペダル40が最大踏込み状態へ向けて揺動すると、板バネ61の撓み量が拡大する。ペダル40が揺動して踏込時ストッパ782に突き当たると、ペダル40は最大踏込み状態になり、板バネ61の撓みが止まる。
【0129】
以上説明した本実施形態のペダル装置1は、次の作用効果を奏するものである。
【0130】
本実施形態によれば、
図3~
図5に示すように、ペダル40の非踏込み状態では、解放時ストッパ781は、ハウジング10の溝端部壁面10dに突き当たる。そのため、ペダル40は、そのペダル40の非踏込み状態では、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動を阻止することにより、第1および第2コイルバネ65、66をユニット軸方向Dsaに圧縮変形させた状態に維持する。
【0131】
ここで、ペダル40が非踏込み状態である場合にユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動を阻止する非踏込み時ストッパ機能が、何らかの原因により毀損されることが考えられる。例えば、その非踏込み時ストッパ機能が毀損される原因の1つとして、非踏込み状態における操作側へのペダル40の揺動を阻止する解放時ストッパ781が破損することが考えられる。
【0132】
これに対し、
図5、
図10に示すように本実施形態では、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動を阻止することが解除された場合に、中間ホルダ74の中間抜止め部747は、一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たる。そして、その中間抜止め部747は、そのように一方側抜止め部673に対して突き当たることにより、一方側ホルダ67が中間ホルダ74に対しユニット軸方向Dsaの一方側へ所定の限度を超えて相対移動することを阻止する。
【0133】
従って、上記非踏込み時ストッパ機能が毀損された場合にも、一方側ホルダ67は中間ホルダ74に対して保持される。すなわち、一方側ホルダ67と中間ホルダ74と第1コイルバネ65とが第1コイルバネ65の付勢力によって分解することが回避される。これにより、例えば、非踏込み時ストッパ機能が毀損された場合に一方側ホルダ67が第1コイルバネ65の付勢力に起因して中間ホルダ74から離脱し運転者81側へ飛び出すことを防止することが可能である。このことは、ペダル装置1を搭載する車両80の安全性向上につながる。
【0134】
(1)また、本実施形態によれば、中間抜止め部747が一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たった状態でも、第1コイルバネ65はユニット軸方向Dsaへ圧縮変形された状態に維持される。従って、そのように中間抜止め部747が一方側抜止め部673に対して突き当たった状態において、一方側ホルダ67が中間ホルダ74に対してぐらつきにくくなる。その結果、例えば、中間抜止め部747が一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たった状態になった場合に、中間抜止め部747が一方側抜止め部673から外れにくい。すなわち、中間抜止め部747が一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たった状態を継続させやすい。
【0135】
(2)また、本実施形態によれば、
図3、
図5に示すように、反力発生機構60は、ユニット軸方向Dsaへ弾性変形可能な第1コイルバネ65と第2コイルバネ66とを有している。そして、その第1コイルバネ65と第2コイルバネ66は、運転者81の踏力の伝達経路において直列に連結されている。従って、運転者81の踏力に対抗する反力発生機構60の反力の特性を設定する際の自由度を、反力発生機構60が有するコイルバネが1つの場合に比して向上させることが可能である。
【0136】
(3)また、本実施形態によれば、反力発生機構60は中間ホルダ74を有し、その中間ホルダ74は、運転者81の踏力の伝達経路において第1コイルバネ65と第2コイルバネ66との間に設けられている。従って、複数のコイルバネ65、66を保持しつつ、ペダル40とベースプレート20との間の踏力の伝達経路においてその複数のコイルバネ65、66を直列に連結することが可能である。
【0137】
(4)また、本実施形態によれば、一方側ホルダ67と中間ホルダ74は樹脂製である。従って、反力発生機構60の軽量化を図りやすい。そして、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と中間ホルダ74の中間抜止め部747とから構成されるスナップフィット構造を実現しやすい。
【0138】
(5)また、本実施形態によれば、一方側ホルダ67は、ユニット軸方向Dsaへ延伸する筒形状を成す外側ガイド部69を有し、他方側ホルダ68は内側ガイド部70を有している。そして、その内側ガイド部70には、ユニット軸方向Dsaへ延伸した外周面701が形成され、内側ガイド部70は、外側ガイド部69に対しユニット軸方向Dsaへ相対移動可能に嵌入されている。
【0139】
従って、ユニット軸心Csに対して傾斜した向きの荷重を一方側ホルダ67がペダル40側から受けた場合に、その傾斜した向きの荷重のうちユニット径方向Dsrの荷重成分を内側ガイド部70で受けることができる。これにより、一方側抜止め部673と中間抜止め部747とにユニット径方向Dsrの荷重が作用することを防止することが可能である。このことは、一方側抜止め部673および中間抜止め部747の破損防止につながり、延いては、安全性の向上にもつながる。
【0140】
(6)また、本実施形態によれば、
図5に示すように、外側ガイド部69は、第1コイルバネ65の径方向内側に設けられている。従って、例えば外側ガイド部69が第1コイルバネ65の径方向内側に配置されない場合と比較して、外側ガイド部69と内側ガイド部70とを設けたことに起因した弾性ユニット63の体格拡大を抑制することが可能である。
【0141】
(7)また、本実施形態によれば、
図3、
図5に示すように、反力発生機構60は板バネ61を有し、その板バネ61の一端部611はベースプレート20に固定されている。そして、他方側ホルダ68は、板バネ61の他端部612に対し相対移動不能に連結されている。ここで、大きな反力を得るためには板バネ61はコイルバネよりも有利である。そのため、例えば反力発生機構60が板バネ61を有さずにバネ定数の大きなコイルバネだけを有する場合と比較して、ペダル装置1の体格拡大を抑えつつ、反力発生機構60が発生させる反力の最大値を大きくすることが可能である。
【0142】
(8)また、本実施形態によれば、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と中間ホルダ74の中間抜止め部747は、スナップフィット構造になっている。従って、一方側ホルダ67が中間ホルダ74から離れて脱落することを防止する機能を確保しつつ、一方側ホルダ67と中間ホルダ74と第1コイルバネ65とを容易に組み立てることが可能である。
【0143】
(9)また、本実施形態によれば、ペダル40の非踏込み状態において、内側ガイド部70は中間ホルダ74の挿通孔74aに挿通されている。そして、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40が阻止することが解除され、且つ第2コイルバネ66が自由長まで伸びた場合にも、内側ガイド部70は中間ホルダ74の挿通孔74aに挿通されている。
【0144】
従って、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40が阻止することが解除された場合に、一方側ホルダ67と中間ホルダ74と第1コイルバネ65とからなる組立品を他方側ホルダ68に対して係止することができる。そのため、例えば、その一方側ホルダ67と中間ホルダ74と第1コイルバネ65とからなる組立品がハウジング10の外部へ飛び出すことを防止できる。
【0145】
(10)また、本実施形態によれば、第1コイルバネ65の一部は、第2コイルバネ66に対しユニット径方向Dsrの内側に重なるように配置される。中間ホルダ74は、第2コイルバネ66の一端部661に対しユニット軸方向Dsaの一方側から当接する外側当接部743を有している。そして、中間抜止め部747の他方面支持部747aは、外側当接部743からユニット軸方向Dsaの一方側へ延伸している。
【0146】
従って、第2コイルバネ66と外側当接部743とが占めるユニット径方向Dsrの領域を利用して中間抜止め部747を配置することができる。そのため、一方側抜止め部673と中間抜止め部747とを設けたことに起因した弾性ユニット63のユニット径方向Dsrへの体格拡大を抑制することが可能である。
【0147】
また、本実施形態によれば、
図5に示すように、他方面形成部747cは、他方面支持部747aのうちユニット軸方向Dsaの一方側の端部からユニット径方向Dsrの内側へ突き出ている。従って、その他方面形成部747cの相手側である一方面形成部673cは、一方面支持部673aの端部からユニット径方向Dsrの外側へ突き出るように形成される。
【0148】
そのため、他方面形成部747cが他方面支持部747aの端部から逆にユニット径方向Dsrの外側へ突き出る構成と比較して、一方面形成部673cを有する一方側ホルダ67をユニット径方向Dsrに小型化することが可能である。
【0149】
また、本実施形態によれば、
図5、
図9に示すように、中間ホルダ74にホルダ貫通孔74cが形成されている。そのため、樹脂製の中間ホルダ74を成形する際に金型のアンダーカットを防止することができ、中間ホルダ74の量産性を向上させることが可能である。
【0150】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。なお、第2実施形態以降で参照する図では、ペダル装置1の各構成が適宜簡略化して示されている。
【0151】
図11に示すように、本実施形態において、弾性ユニット63は、第1実施形態の第1コイルバネ65および第2コイルバネ66(
図5参照)に替えて、1つのコイルバネ75を有している。例えば、コイルバネ75は、第1実施形態の第1コイルバネ65と同様の構成となっている。また、本実施形態の弾性ユニット63は、第1実施形態とは異なり、中間ホルダ74を有していない。
【0152】
本実施形態では、一方側ホルダ67が本開示の第1ホルダに対応し、他方側ホルダ68が本開示の第2ホルダに対応する。そして、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材であるコイルバネ75から構成される。なお、
図11は、第1実施形態の
図5に相当する模式図である。そして、
図11は、ペダル40が非踏込み状態にある場合の弾性ユニット63およびその周辺を表示しており、後述する
図11相当の図についてもこれと同様である。
【0153】
コイルバネ75は、ユニット軸方向Dsaの一方側に設けられた一端部751と、ユニット軸方向Dsaの他方側に設けられた他端部752とを有している。
【0154】
一方側ホルダ67の一方側当接部672は、コイルバネ75の一端部751に対しユニット軸方向Dsaの一方側から当接している。また、他方側ホルダ68の他方側当接部682は、コイルバネ75の他端部752に対しユニット軸方向Dsaの他方側から当接している。このように、コイルバネ75は、ユニット軸方向Dsaにおいて一方側当接部672と他方側当接部682との間に挟まれている。
【0155】
また、コイルバネ75の径方向内側には、外側ガイド部69と内側ガイド部70とが挿入されている。
【0156】
本実施形態では中間ホルダ74(
図5参照)が設けられていないので、その中間ホルダ74に含まれる中間抜止め部747も設けられていない。そのため、他方側ホルダ68は、その中間抜止め部747に相当する他方側抜止め部685を有している。他方側抜止め部685は、他方側ホルダ68に含まれることを除き、第1実施形態の中間抜止め部747と同様の構成となっている。
【0157】
従って、本実施形態では、他方側抜止め部685は本開示の第2抜止め部に対応し、その他方側抜止め部685と一方側ホルダ67の一方側抜止め部673は、第1実施形態と同様のスナップフィット構造になっている。そして、他方側抜止め部685は、第1実施形態の他方面支持部747aと同様の他方面支持部685aと、第1実施形態の他方面形成部747cと同様の他方面形成部685cとを有している。他方面形成部685cには、第1実施形態の他方面747dと同様の他方面685dと、第1実施形態の傾斜面747eと同様の傾斜面685eとが形成されている。また、他方側抜止め部685は、例えば第1実施形態の中間抜止め部747と同様に複数設けられ、ユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。
【0158】
但し、他方面支持部685aは他方側ホルダ68の一部を構成するので、他方側ホルダ68の他方側当接部682に接続している。そして、他方面支持部685aは、その他方側当接部682からユニット軸方向Dsaの一方側へ延伸している。
【0159】
例えば、本実施形態の他方側ホルダ68は樹脂製であり、内側ガイド部70と他方側当接部682と他方側抜止め部685は単一の部品として一体に構成されている。
【0160】
また、本実施形態でも第1実施形態と同様に、何らかの原因により解放時ストッパ781(
図4参照)が破損した場合、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40が阻止することは解除されることになる。
【0161】
その場合、他方側抜止め部685の他方面685dが一方側抜止め部673の一方面673dに突き当たるまで、一方側ホルダ67は他方側ホルダ68に対してユニット軸方向Dsaの一方側へ相対移動する。このとき、他方側ホルダ68の内側ガイド部70は一方側ホルダ67の外側ガイド部69から抜けることなく、外側ガイド部69に挿入された状態のまま維持される。すなわち、解放時ストッパ781が破損していないペダル40の非踏込み状態において、一方面673dと他方面685dとの間のユニット軸方向Dsaの間隔は、内側ガイド部70のうち外側ガイド部69内に挿入された部位が有する挿入長さよりも小さい。
【0162】
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0163】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
【0164】
図12に示すように、弾性ユニット63は、コイルバネ75(
図11参照)に替えて、弾性部材85を有している。この弾性部材85は、第2実施形態のコイルバネ75に相当しそのコイルバネ75に置き換わるものであるので、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部を構成する。
【0165】
例えば、本実施形態の弾性部材85は第2実施形態のコイルバネ75と同様に、ペダル40の非踏込み状態では、弾性圧縮された状態とされる。弾性部材85は、例えば弾性変形可能なゴムまたは発泡ウレタンなどの弾性材料で構成されている。
【0166】
また、本実施形態の弾性部材85は、ユニット軸心Csを軸心とした円筒形状を成しているので、弾性部材85は、ユニット軸方向Dsaを弾性部材85の軸方向とし且つユニット径方向Dsrを弾性部材85の径方向として構成されている。弾性部材85は、ユニット軸方向Dsaの一方側に設けられた一端部851と、ユニット軸方向Dsaの他方側に設けられた他端部852とを有している。
【0167】
一方側ホルダ67の一方側当接部672は、弾性部材85の一端部851に対しユニット軸方向Dsaの一方側から当接している。また、他方側ホルダ68の他方側当接部682は、弾性部材85の他端部852に対しユニット軸方向Dsaの他方側から当接している。このように、弾性部材85は、第2実施形態のコイルバネ75と同様に、ユニット軸方向Dsaにおいて一方側当接部672と他方側当接部682との間に挟まれている。
【0168】
また、弾性部材85の径方向内側には、外側ガイド部69と内側ガイド部70とが挿入されている。
【0169】
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
【0170】
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態と組み合わせることも可能である。
【0171】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
【0172】
図13に示すように、本実施形態でも第2実施形態と同様に、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と他方側ホルダ68の他方側抜止め部685は、ユニット軸方向Dsaへの相対移動を互いに規制するスナップフィット構造になっている。そして、その一方側抜止め部673と他方側抜止め部685は、コイルバネ75に対しユニット径方向Dsrの外側に配置されている。
【0173】
但し、本実施形態では、そのスナップフィット構造を構成する一方面形成部673cの突出し向きが、第2実施形態に対して逆向きになっている。そして、他方面形成部685cの突出し向きも、第2実施形態に対して逆向きになっている。
【0174】
具体的に、本実施形態の一方面形成部673cは、一方面支持部673aのうちユニット軸方向Dsaの他方側の端部からユニット径方向Dsrの内側へ突き出ている。また、一方側抜止め部673の一方面673dは第2実施形態と同様にユニット軸方向Dsaの一方側に向いているが、傾斜面673eの向きは第2実施形態と異なっている。すなわち、その傾斜面673eは、ユニット径方向Dsrの外側ほどユニット軸方向Dsaの他方側に位置するようにユニット軸心Csに対し傾斜している。
【0175】
本実施形態の他方面支持部685aは、第2実施形態の他方面支持部685aとは逆に、一方面形成部673cよりもユニット径方向Dsrの内側に配置されている。それと共に、他方面形成部685cは、他方面支持部685aのうちユニット軸方向Dsaの一方側の端部からユニット径方向Dsrの外側へ突き出ている。また、他方側抜止め部685の他方面685dは第2実施形態と同様にユニット軸方向Dsaの他方側に向いているが、傾斜面685eの向きは第2実施形態と異なっている。すなわち、その傾斜面685eは、ユニット径方向Dsrの外側ほどユニット軸方向Dsaの他方側に位置するようにユニット軸心Csに対し傾斜している。
【0176】
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
【0177】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
【0178】
図14に示すように、弾性ユニット63は、コイルバネ75(
図13参照)に替えて、弾性部材85を有している。この弾性部材85は、第4実施形態のコイルバネ75に相当しそのコイルバネ75に置き換わるものである。そして、本実施形態の弾性部材85は、第3実施形態の弾性部材85と同じ物である。
【0179】
以上説明したことを除き、本実施形態は第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第4実施形態と共通の構成から奏される効果を第4実施形態と同様に得ることができる。
【0180】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
【0181】
図15に示すように、本実施形態では、中間ホルダ74の形状が第1実施形態と異なっている。また、本実施形態では、第1実施形態と異なり、第1コイルバネ65の直径と第2コイルバネ66の直径は互いに同じ大きさである。
【0182】
本実施形態では、一方側ホルダ67が本開示の第1ホルダに対応し、中間ホルダ74が本開示の第2ホルダに対応する。そして、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材である第1コイルバネ65から構成される。
【0183】
具体的に、本実施形態の中間ホルダ74は、本体部748と中間抜止め部747とを有している。本実施形態でも第1実施形態と同様に中間ホルダ74は樹脂製である。中間ホルダ74の本体部748と中間抜止め部747は一体構成になっている。また、本実施形態でも第1実施形態と同様に、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と中間ホルダ74の中間抜止め部747はスナップフィット構造になっている。
【0184】
中間ホルダ74の本体部748は平板状であり、その内側には挿通孔74aが形成されている。その挿通孔74aには、第1実施形態と同様に内側ガイド部70が挿通されている。
【0185】
また、本体部748は、ユニット軸方向Dsaの一方側に形成された一方面748aと、ユニット軸方向Dsaの他方側に形成された他方面748bとを有している。
【0186】
第1コイルバネ65は、中間ホルダ74の本体部748に対しユニット軸方向Dsaの一方側に設けられ、第2コイルバネ66は、その本体部748に対しユニット軸方向Dsaの他方側に設けられている。そして、本体部748の一方面748aは第1コイルバネ65の他端部652に対しユニット軸方向Dsaの他方側から当接し、他方面748bは第2コイルバネ66の一端部661に対しユニット軸方向Dsaの一方側から当接している。そのため、中間ホルダ74の本体部748は第1コイルバネ65と第2コイルバネ66とに挟まれ、その第1コイルバネ65と第2コイルバネ66とによってユニット軸方向Dsaに押圧されている。
【0187】
なお、本実施形態の中間ホルダ74は、第1実施形態で示されたバネ間配置部741と内側当接部742と外側当接部743と孔形成部746(
図5参照)とを有していない。そして、中間ホルダ74の他方面支持部747aは、本体部748の周縁部分からユニット軸方向Dsaの一方側へ延伸している。また、中間ホルダ74には、第1実施形態と同様のホルダ貫通孔74c(
図5参照)が形成されていてもよいが、本実施形態では、そのホルダ貫通孔74cは形成されていない。
【0188】
また、他方側ホルダ68の内側ガイド部70と他方側当接部682は互いに別々の部品として構成されているのではなく、単一の部品として一体に構成されている。本実施形態の他方側ホルダ68は樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。
【0189】
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0190】
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
【0191】
図16に示すように、他方側ホルダ68の内側ガイド部70と他方側当接部682は互いに別々の部品として構成されているのではなく、単一の部品として一体に構成されている。本実施形態の他方側ホルダ68は樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。なお、本実施形態の中間ホルダ74には、第1実施形態と同様のホルダ貫通孔74c(
図5参照)が形成されていてもよいが、本実施形態では、そのホルダ貫通孔74cは形成されていない。
【0192】
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0193】
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
【0194】
図17に示すように、本実施形態において中間ホルダ74は、第1実施形態の中間抜止め部747(
図5参照)に替えて、中間抜止め部749を有している。また、一方側ホルダ67は一方側抜止め部673(
図5参照)を有していないが、他方側ホルダ68は他方側抜止め部685を有している。なお、本実施形態の中間ホルダ74にはホルダ貫通孔74c(
図5参照)は形成されていない。
【0195】
本実施形態では、中間ホルダ74が本開示の第1ホルダに対応し、他方側ホルダ68が本開示の第2ホルダに対応する。本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材である第2コイルバネ66から構成される。
【0196】
本実施形態の中間抜止め部749は、中間ホルダ74に含まれることを除き、第1実施形態の一方側抜止め部673(
図5参照)と同様の構成となっている。
【0197】
従って、本実施形態では、中間抜止め部749が本開示の第1抜止め部に対応する。また、本実施形態の中間抜止め部749は、第1実施形態の一方面支持部673aと同様の一方面支持部749aと、第1実施形態の一方面形成部673cと同様の一方面形成部749cとを有している。一方面形成部749cには、第1実施形態の一方面673dと同様の一方面749dと、第1実施形態の傾斜面673eと同様の傾斜面749eとが形成されている。
【0198】
但し、一方面支持部749aは中間ホルダ74の一部を構成するので、中間ホルダ74の外側当接部743に接続している。そして、一方面支持部749aは、その外側当接部743の周縁部分からユニット軸方向Dsaの他方側へ延伸し、第2コイルバネ66に対しユニット径方向Dsrの外側に配置されている。
【0199】
例えば、本実施形態の中間ホルダ74は樹脂製であり、バネ間配置部741と内側当接部742と外側当接部743と孔形成部746と中間抜止め部749は単一の部品として一体に構成されている。
【0200】
本実施形態の他方側抜止め部685は、他方側ホルダ68に含まれることを除き、第1実施形態の中間抜止め部747(
図5参照)と同様の構成となっている。すなわち、本実施形態の他方側抜止め部685は、本開示の第2抜止め部に対応し、第2実施形態の他方側抜止め部685(
図11参照)と同様に他方面支持部685aと他方面形成部685cとを有している。例えば、本実施形態の他方側ホルダ68は樹脂製であり、内側ガイド部70と他方側当接部682と他方側抜止め部685は単一の部品として一体に構成されている。
【0201】
本実施形態では、中間ホルダ74の中間抜止め部749と他方側ホルダ68の他方側抜止め部685は、第1実施形態と同様のスナップフィット構造になっている。本実施形態では、中間ホルダ74の一方面支持部749aと他方側ホルダ68の他方面支持部685aとの一方または両方が弾性変形してユニット径方向Dsrへ撓むことが可能になっている。これにより、スナップフィット構造を成立させるように中間ホルダ74と他方側ホルダ68とを組み合わせたり、そのスナップフィット構造を分解したりすることが可能となっている。
【0202】
また、本実施形態でも第1実施形態と同様に、何らかの原因により解放時ストッパ781(
図4参照)が破損した場合、ユニット軸方向Dsaの一方側への中間ホルダ74の移動をペダル40が阻止することは解除されることになる。
【0203】
その場合、他方側抜止め部685の他方面685dが中間抜止め部749の一方面749dに突き当たるまで、中間ホルダ74は他方側ホルダ68に対してユニット軸方向Dsaの一方側へ相対移動する。そして、その他方面685dと一方面749dとがユニット軸方向Dsaに突き当たると、中間ホルダ74と他方側ホルダ68との相対位置関係は固定される。
【0204】
すなわち、本実施形態の他方側抜止め部685は中間抜止め部749に対してユニット軸方向Dsaに突き当たることにより、中間ホルダ74が他方側ホルダ68に対しユニット軸方向Dsaの一方側へ所定の限度を超えて相対移動することを阻止する。その所定の限度とは、他方面685dが一方面749dに対してユニット軸方向Dsaに突き当たったときの、他方側ホルダ68に対する中間ホルダ74の相対位置である。
【0205】
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0206】
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第8実施形態と異なる点を主として説明する。
【0207】
図18に示すように、本実施形態では、第8実施形態に示された構成に加えて、一方側ホルダ67は、第1実施形態と同様の一方側抜止め部673を有している。そして、中間ホルダ74は、第8実施形態と同様の中間抜止め部749に加え、第1実施形態と同様の中間抜止め部747も有している。本実施形態の説明では、第1実施形態と同様の中間抜止め部747を第1中間抜止め部747と称し、第8実施形態と同様の中間抜止め部749を第2中間抜止め部749と称する。
【0208】
従って、本実施形態では、スナップフィット構造が2つ設けられている。詳細には、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と中間ホルダ74の第1中間抜止め部747とがスナップフィット構造になっている。また、中間ホルダ74の第2中間抜止め部749と他方側ホルダ68の他方側抜止め部685とがスナップフィット構造になっている。
【0209】
そして、一方側ホルダ67と中間ホルダ74との関係では、一方側ホルダ67が本開示の第1ホルダに対応し、中間ホルダ74が本開示の第2ホルダに対応する。そして、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材である第1コイルバネ65から構成される。更に、一方側抜止め部673が本開示の第1抜止め部に対応し、第1中間抜止め部747が本開示の第2抜止め部に対応する。
【0210】
その一方で、中間ホルダ74と他方側ホルダ68との関係では、中間ホルダ74が本開示の第1ホルダに対応し、他方側ホルダ68が本開示の第2ホルダに対応する。そして、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材である第2コイルバネ66から構成される。更に、第2中間抜止め部749が本開示の第1抜止め部に対応し、他方側抜止め部685が本開示の第2抜止め部に対応する。
【0211】
以上説明したことを除き、本実施形態は第8実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第8実施形態と共通の構成から奏される効果を第8実施形態と同様に得ることができる。
【0212】
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
【0213】
図19に示すように、本実施形態では中間ホルダ74は中間抜止め部747(
図5参照)を有していない。その替わりに、他方側ホルダ68は、本開示の第2抜止め部に対応する他方側抜止め部685を有している。本実施形態でも第1実施形態と同様に、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673が本開示の第1抜止め部に対応する。
【0214】
本実施形態では、一方側ホルダ67が本開示の第1ホルダに対応し、他方側ホルダ68が本開示の第2ホルダに対応する。本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、複数の弾性部材である第1および第2コイルバネ65、66から構成される。そして、中間ホルダ74は、本開示の第1ホルダと第2ホルダとの何れとも異なる別部品として設けられていることになる。
【0215】
本実施形態の他方側抜止め部685は、第8実施形態の他方側抜止め部685(
図17参照)と同様に他方面支持部685aと他方面形成部685cとを有している。但し、本実施形態の他方面形成部685cは、第8実施形態の傾斜面685e(
図17参照)に相当する傾斜面を有していない。すなわち、他方面形成部685cにおける他方面685d側とは反対側は、ユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面にはなっておらず、例えば、ユニット軸心Csに垂直な平面になっている。
【0216】
例えば、本実施形態の他方側ホルダ68は樹脂製または金属製であり、内側ガイド部70と他方側当接部682と他方側抜止め部685は単一の部品として一体に構成されている。
【0217】
本実施形態では、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673と他方側ホルダ68の他方側抜止め部685は、第1実施形態と同様のスナップフィット構造になっている。本実施形態では例えば、他方側抜止め部685は第1実施形態の中間抜止め部747(
図5参照)と同様に複数並んで設けられ、その中間抜止め部747と同様に弾性変形してユニット径方向Dsrへ撓むことが可能になっている。これにより、スナップフィット構造を成立させるように一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とを組み合わせたり、そのスナップフィット構造を分解したりすることが可能となっている。
【0218】
また、本実施形態でも第1実施形態と同様に、何らかの原因により解放時ストッパ781(
図4参照)が破損した場合、ユニット軸方向Dsaの一方側への一方側ホルダ67の移動をペダル40が阻止することは解除されることになる。
【0219】
その場合、他方側抜止め部685の他方面685dが一方側抜止め部673の一方面673dに突き当たるまで、一方側ホルダ67は他方側ホルダ68に対してユニット軸方向Dsaの一方側へ相対移動する。そして、その他方面685dと一方面673dとがユニット軸方向Dsaに突き当たると、一方側ホルダ67と他方側ホルダ68との相対位置関係は固定される。
【0220】
すなわち、本実施形態の他方側抜止め部685は一方側抜止め部673に対してユニット軸方向Dsaに突き当たることにより、一方側ホルダ67が他方側ホルダ68に対しユニット軸方向Dsaの一方側へ所定の限度を超えて相対移動することを阻止する。その所定の限度とは、他方面685dが一方面673dに対してユニット軸方向Dsaに突き当たったときの、他方側ホルダ68に対する一方側ホルダ67の相対位置である。
【0221】
また、本実施形態では、他方側抜止め部685が一方側抜止め部673に対して突き当たっている場合、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66と中間ホルダ74は、一方側当接部672と他方側当接部682とに挟まれた状態に保持される。そして、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66は自由長にまで伸びることなく、ユニット軸方向Dsaへ圧縮変形された状態に維持される。
【0222】
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0223】
(第11実施形態)
次に、第11実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
【0224】
図20~
図22に示すように、本実施形態では、他方側抜止め部685は複数設けられているのではなく1つである。その他方側抜止め部685が有する他方面支持部685aは、一方面形成部673cよりもユニット径方向Dsrの外側に配置されている。そして、他方面支持部685aは、他方側当接部682からユニット軸方向Dsaの一方側へ延伸し、一方面形成部673cを取り囲むように略筒形状を成している。
【0225】
また、本実施形態では、他方面形成部685cは、ユニット軸心Csまわりの全周にわたって形成されている。また、本実施形態の他方面形成部685cは、第2実施形態の傾斜面685e(
図11参照)に相当する傾斜面を有していない。すなわち、他方面形成部685cにおける他方面685d側とは反対側は、ユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面にはなっておらず、例えば、ユニット軸心Csに垂直な平面になっている。
【0226】
本実施形態の一方面支持部673aは、第2実施形態と同様に、一方側当接部672からユニット軸方向Dsaの他方側へ延伸し、コイルバネ75を取り囲むように略筒形状を成している。但し、第2実施形態とは異なり、
図20~
図23に示すように、本実施形態の一方面支持部673aには、ユニット周方向Dscの一部分に設けられたスリット状の切欠き溝673bが形成されている。この切欠き溝673bは一方面形成部673cにも及んでいる。
【0227】
上記したように一方側抜止め部673には切欠き溝673bが形成されているので、一方面支持部673aは、一方面形成部673cをユニット径方向Dsrの内側と外側との何れへも変位させるように弾性変形することができる。
【0228】
なお、
図22では、板バネ61および連結ロッド76の図示が省略されており、
図22に相当する後述の断面図でも、適宜、
図22と同様に板バネ61および連結ロッド76の図示が省略される。
【0229】
本実施形態では、一方面支持部673aおよび一方面形成部673cには、切欠き溝673bが形成されている。この切欠き溝673bが設けられているので、本実施形態の一方側ホルダ67の一方面支持部673aは、弾性変形してユニット径方向Dsrへ撓むことが可能になっている。これにより、一方側抜止め部673と他方側抜止め部685とからなるスナップフィット構造を成立させるように一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とを組み合わせたり、そのスナップフィット構造を分解したりすることが可能となっている。
【0230】
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
【0231】
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第11実施形態と異なる点を主として説明する。
【0232】
図24~
図26に示すように、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673の形状が、第11実施形態と異なっている。なお、
図24のXXIIa-XXIIa断面に表される弾性ユニット63の断面は、
図22に表された断面と同じになる。
【0233】
本実施形態では、一方側抜止め部673は複数(具体的には、3つ)設けられている。この複数の一方側抜止め部673は、ユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。
【0234】
そのため、一方側抜止め部673が有する一方面支持部673aはそれぞれ、第11実施形態と同様に弾性変形してユニット径方向Dsrへ撓むことが可能になっている。これにより、一方側抜止め部673と他方側抜止め部685とからなるスナップフィット構造を成立させるように一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とを組み合わせたり、そのスナップフィット構造を分解したりすることが可能となっている。
【0235】
また、一方側抜止め部673がそれぞれ弾性変形可能なように複数設けられているので、その一方側抜止め部673と同数のスナップフィット構造、すなわち複数のスナップフィット構造が設けられていることになる。
【0236】
以上説明したことを除き、本実施形態は第11実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第11実施形態と共通の構成から奏される効果を第11実施形態と同様に得ることができる。
【0237】
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第7実施形態と異なる点を主として説明する。
【0238】
図27~
図29に示すように、本実施形態では、第7実施形態と同様に、中間ホルダ74は、他方面支持部747aと他方面形成部747cとから構成される中間抜止め部747を複数(具体的には、3つ)有している。この複数の中間抜止め部747は、ユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。そして、複数の中間抜止め部747が有する他方面支持部747aはそれぞれ、他方面形成部747cをユニット径方向Dsrの内側と外側との何れへも変位させるように弾性変形することができる。
【0239】
本実施形態の中間ホルダ74には、第7実施形態とは異なり、中間ホルダ74をユニット軸方向Dsaに貫通した複数のホルダ貫通孔74cが形成されている。このホルダ貫通孔74cは、他方面形成部747c毎に1つずつ他方面形成部747cに対応して設けられている。
【0240】
このホルダ貫通孔74cは他方面支持部747aに対しユニット軸方向Dsaの他方側に配置されると共に、他方面支持部747aに対しユニット径方向Dsrの内側に配置されている。例えば本実施形態では、ホルダ貫通孔74cはバネ間配置部741と外側当接部743との両方に及ぶように形成されている。すなわち、ホルダ貫通孔74cは、外側当接部743をユニット軸方向Dsaに貫通した軸方向孔部74dと、バネ間配置部741のうちユニット径方向Dsrの外側に形成された軸方向延伸部74eとを有している。その軸方向延伸部74eは、軸方向孔部74dからユニット軸方向Dsaに延伸する溝状になっている。
【0241】
そして、
図28、
図30に示すように、中間抜止め部747とホルダ貫通孔74cとが設けられた3箇所それぞれにおいて、ホルダ貫通孔74cは、そのホルダ貫通孔74cが他方面形成部747cの全体に対しユニット軸方向Dsaの他方側に重なるように配置されている。言い換えれば、
図30に示すように、ユニット軸方向Dsaの方向視で、ホルダ貫通孔74cが占める範囲内に他方面形成部747cの全体が入るということである。
【0242】
また、一方面形成部673cは、第7実施形態の傾斜面673e(
図16参照)に相当する傾斜面を有していない。すなわち、一方面形成部673cにおける一方面673d側とは反対側は、ユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面にはなっておらず、例えば、ユニット軸心Csに垂直な平面になっている。
【0243】
上述したように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、中間ホルダ74にホルダ貫通孔74cが形成されているので、樹脂製の中間ホルダ74を成形する際に金型のアンダーカットを防止することができる。
【0244】
以上説明したことを除き、本実施形態は第7実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第7実施形態と共通の構成から奏される効果を第7実施形態と同様に得ることができる。
【0245】
なお、本実施形態でも第7実施形態と同様に、一方側ホルダ67が本開示の第1ホルダに対応し、中間ホルダ74が本開示の第2ホルダに対応する。また、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材である第1コイルバネ65から構成される。また、一方側抜止め部673が本開示の第1抜止め部に対応し、中間抜止め部747が本開示の第2抜止め部に対応する。
【0246】
(第14実施形態)
次に、第14実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第10実施形態と異なる点を主として説明する。
【0247】
図31~
図33に示すように、本実施形態では、一方側ホルダ67の一方側抜止め部673の形状と、他方側ホルダ68の他方側抜止め部685の形状とがそれぞれ、第10実施形態と異なっている。なお、
図32では、板バネ61および連結ロッド76(
図19参照)の図示が省略されている。
【0248】
具体的に、一方側抜止め部673に含まれる一方面支持部673aは、筒状基部673gと複数の延設部673hとを有している。そして、一方面支持部673aは、中間ホルダ74に対し径方向間隔C1をあけてユニット径方向Dsrの外側に配置されている。そのため、一方面支持部673aは、第1コイルバネ65と第2コイルバネ66と中間ホルダ74との何れに対してもユニット径方向Dsrの外側に配置されている。
【0249】
一方面支持部673aの筒状基部673gは、ユニット軸心Csを軸心とした円筒状を成し、一方側当接部672の周縁部分からユニット軸方向Dsaの他方側へ延伸している。
【0250】
一方面支持部673aの延設部673hは、例えば3つ設けられており、筒状基部673gのうちユニット軸方向Dsaの他方側の端縁から更にユニット軸方向Dsaの他方側へ突き出るように延伸している。そして、その延設部673hは、ユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。
【0251】
また、筒状基部673gの外周側には外周面673iが形成され、その外周面673iは筒状基部673gから延設部673hにまで連続してユニット軸方向Dsaへ延伸している。
【0252】
本実施形態の一方面形成部673cは、一方面支持部673aの延設部673hのうちユニット軸方向Dsaの他方側の端部からユニット径方向Dsrの外側へ突き出ている。従って、本実施形態の一方面形成部673cは延設部673hと同数設けられている。そして、その延設部673hは、一方面形成部673cをユニット径方向Dsrの内側と外側との何れへも変位させるように弾性変形することができる。
【0253】
また、本実施形態の一方面形成部673cは、第10実施形態と同様に一方面673dと傾斜面673eとを有している。
【0254】
本実施形態の他方側抜止め部685は、第10実施形態の他方面支持部685aと他方面形成部685cとに相当するものを有していない。本実施形態の他方側抜止め部685は、ユニット軸心Csを軸心とした円筒状を成し、他方側当接部682の周縁部分からユニット軸方向Dsaの一方側へ延伸している。そして、他方側抜止め部685は、一方面支持部673aを全周にわたって取り囲むように配置されている。例えば、一方側ホルダ67、中間ホルダ74、第1コイルバネ65、および第2コイルバネ66は、円筒状の他方側抜止め部685の内側に収容されている。
【0255】
他方側抜止め部685の内周側には内周面685fが形成され、この内周面685fはユニット軸方向Dsaに延伸している。また、この内周面685fは、一方面支持部673aの外周面673iに対しユニット径方向Dsrに対向すると共に摺動可能に接触している。
【0256】
従って、一方面支持部673aと他方側抜止め部685は、外周面673iと内周面685fとを摺動可能に接触させることで、一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とのユニット軸方向Dsaへの相対移動を許容しながらユニット径方向Dsrへの相対移動を規制する。すなわち、本実施形態では、他方側抜止め部685が第10実施形態の外側ガイド部69と同様の役割を果たし、一方面支持部673aが第10実施形態の内側ガイド部70と同様の役割を果たす。そのため、本実施形態では、その外側ガイド部69および内側ガイド部70(
図19参照)は設けられていない。
【0257】
他方側抜止め部685には、他方側抜止め部685をユニット径方向Dsrに貫通した複数の壁孔685gが形成されている。この壁孔685gは一方面形成部673cと同数設けられ、その一方面形成部673cに対応する部位に配置されている。従って、その壁孔685gも、一方面形成部673cと同様にユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。
【0258】
そして、一方面形成部673cは、他方側抜止め部685の壁孔685gにユニット径方向Dsrの内側から嵌まり込んでいる。また、他方側抜止め部685のうち、壁孔685gにおけるユニット軸方向Dsaの一方側の端位置には、ユニット軸方向Dsaの他方側に向いて一方面673dと対向する他方面685dが形成されている。
【0259】
このような一方側抜止め部673および他方側抜止め部685の構成から、本実施形態でも第10実施形態と同様に、一方側抜止め部673および他方側抜止め部685はスナップフィット構造になっている。
【0260】
上述したように、本実施形態によれば、一方側抜止め部673および他方側抜止め部685はスナップフィット構造を構成し、それと共に、一方側ホルダ67と他方側ホルダ68とのユニット軸方向Dsaへの相対移動を許容しながらユニット径方向Dsrへの相対移動を規制する。要するに、一方側抜止め部673および他方側抜止め部685は、一方側ホルダ67を他方側ホルダ68に対してユニット軸方向Dsaへ案内するガイド部としての機能を兼ね備えている。従って、そのガイド部に相当する部分または部品を、一方側抜止め部673および他方側抜止め部685とは別に設ける必要が無い。
【0261】
以上説明したことを除き、本実施形態は第10実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第10実施形態と共通の構成から奏される効果を第10実施形態と同様に得ることができる。
【0262】
(第15実施形態)
次に、第15実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第7実施形態と異なる点を主として説明する。
【0263】
図34~
図36に示すように、本実施形態の一方側抜止め部673と中間抜止め部747は、ユニット軸方向Dsaへの相対移動を互いに規制するが、スナップフィット構造にはなっていない。この点において、本実施形態は第7実施形態と異なっている。
【0264】
なお、本実施形態では、一方側ホルダ67が本開示の第1ホルダに対応し、中間ホルダ74が本開示の第2ホルダに対応する。また、本開示の第1ホルダと第2ホルダとによって挟まれ圧縮変形させられる弾性部は、1つの弾性部材である第1コイルバネ65から構成される。また、一方側抜止め部673が本開示の第1抜止め部に対応し、中間抜止め部747が本開示の第2抜止め部に対応する。
【0265】
本実施形態では、一方側抜止め部673の一方面支持部673aは、ユニット軸心Csを軸心とした円筒状を成し、一方側当接部672の周縁部分からユニット軸方向Dsaの他方側へ延伸している。そして、一方面支持部673aは、第1コイルバネ65の一端部651を取り囲んでいる。
【0266】
一方側抜止め部673の一方面形成部673cは、一方面支持部673aの全周にわたって設けられているのではなく、ユニット周方向Dscの一部分に複数設けられている。例えば、複数の一方面形成部673cは、ユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。本実施形態では一方面形成部673cは2つ設けられ、180度ピッチでユニット周方向Dscに並んでいる。
【0267】
また、一方面形成部673cは、第7実施形態と同様に、一方面支持部673aのうちユニット軸方向Dsaの他方側の端部からユニット径方向Dsrの外側へ突き出ている。そして、一方面形成部673cには、第7実施形態と同様にユニット軸方向Dsaの一方側に向いた一方面673dが形成されている。但し、一方面形成部673cにおける一方面673d側とは反対側は、ユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面にはなっておらず、例えば、ユニット軸心Csに垂直な平面になっている。
【0268】
中間抜止め部747の他方面支持部747aは、ユニット軸心Csを軸心とした円筒状を成し、外側当接部743の周縁部分からユニット軸方向Dsaの一方側へ延伸している。そして、他方面支持部747aは、一方側抜止め部673の一方面形成部673cよりもユニット径方向Dsrの外側に配置されている。すなわち、その一方面形成部673cは、ペダル40の非踏込み状態と最大踏込み状態との何れでも、他方面支持部747aに対するユニット径方向Dsrの内側に収容されている。
【0269】
中間抜止め部747の他方面形成部747cは、他方面支持部747aの全周にわたって設けられているのではなく、ユニット周方向Dscの一部分に複数設けられている。例えば、複数の他方面形成部747cは、ユニット周方向Dscに相互間隔をあけて等ピッチで並んでいる。本実施形態では他方面形成部747cは2つ設けられ、180度ピッチでユニット周方向Dscに並んでいる。
【0270】
また、他方面形成部747cは、第7実施形態と同様に、他方面支持部747aのうちユニット軸方向Dsaの一方側の端部からユニット径方向Dsrの内側へ突き出ている。そして、他方面形成部747cには、第7実施形態と同様にユニット軸方向Dsaの他方側に向いた他方面747dが形成されている。但し、他方面形成部747cにおける他方面747d側とは反対側は、ユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面にはなっておらず、例えば、ユニット軸心Csに垂直な平面になっている。
【0271】
また、第7実施形態と同様に、他方面形成部747cは一方面形成部673cに対しユニット軸方向Dsaの一方側に配置されている。そして、その一方面形成部673cと他方面形成部747cは、ユニット軸方向Dsaの方向視で一方面673dと他方面747dとが互いに重なるように配置されている。
【0272】
上記したように複数の他方面形成部747cは相互間隔をあけてユニット周方向Dscに並んでいるので、
図34に示すように、その他方面形成部747c同士の相互間は溝形状を成している。すなわち、中間抜止め部747には、ユニット周方向Dscにおける他方面形成部747c同士の間に配置された他方面相互間溝747fが形成されている。この他方面相互間溝747fは、他方面形成部747cと同数設けられている。
【0273】
また、一方側ホルダ67は、その一方側ホルダ67と第1コイルバネ65との間に摩擦抵抗はあるものの、中間ホルダ74に対しユニット軸心Csまわりに相対回転可能となっている。例えば、
図34の状態から一方側ホルダ67が中間ホルダ74に対しユニット軸心Csまわりに相対回転する場合に、その回転を阻止するような障害物が他方面支持部747aの径方向内側には設けられていないということである。
【0274】
そして、
図34の状態から一方側ホルダ67が中間ホルダ74に対しユニット軸心Csまわりに所定角度相対回転した場合には、ユニット軸方向Dsaの方向視で、複数の一方面形成部673cは複数の他方面相互間溝747fに対してそれぞれ重なる。そして、その場合、ユニット軸方向Dsaの方向視で、複数の一方面形成部673cは、複数の他方面相互間溝747fが占める範囲からはみ出ることなくその範囲内にそれぞれ入る。
【0275】
従って、本実施形態の一方側ホルダ67と中間ホルダ74はそれぞれ、次に述べる所定の相対回転と所定の相対移動とを許容する形状を成していると言える。
【0276】
その所定の相対回転とは、一方側ホルダ67と中間ホルダ74とが、一方面673dと他方面747dとを対向させた基準状態(例えば、
図34の状態)から、ユニット周方向Dscに上記所定角度相対的に回転することである。本実施形態では、その所定角度は90度であり、その相対的な回転はユニット周方向Dscのどちら向きでもよい。この一方側ホルダ67と中間ホルダ74とが上記基準状態からユニット周方向Dscに上記所定角度相対的に回転した状態を、所定角度回転状態と称する。
【0277】
そして、上記の所定の相対移動とは、上記の所定角度回転状態において、一方面形成部673cが他方面形成部747cに対するユニット軸方向Dsaの他方側から一方側へ移動するように、一方側ホルダ67と中間ホルダ74とがユニット軸方向Dsaに相対移動することである。
【0278】
一方側ホルダ67および中間ホルダ74の形状は上記したとおりであるので、本実施形態では、
図37に示すように一方側ホルダ67と中間ホルダ74を連結し、一方側ホルダ67と中間ホルダ74と第1コイルバネ65との組立品を完成することができる。
【0279】
その一方側ホルダ67と中間ホルダ74との連結方法について述べる。まず、
図37に示すように、一方側ホルダ67と中間ホルダ74と第1コイルバネ65とがそれぞれ単体で用意される。そして、第1コイルバネ65が一方側当接部672と内側当接部742との間に挟まれた状態で、一方側ホルダ67と第1コイルバネ65とが中間ホルダ74に対しユニット軸方向Dsaの一方側から矢印A1、A2のように近づけられる。
【0280】
このとき、ユニット周方向Dscにおける一方側ホルダ67の回転位置は、一方面形成部673cの全体がユニット軸方向Dsaの方向視で他方面相互間溝747fに重なる位置とされる。そして、一方面形成部673cが他方面相互間溝747fを通って他方面形成部747cに対するユニット軸方向Dsaの一方側から他方側へ移動するまで、一方側ホルダ67は中間ホルダ74に対しユニット軸方向Dsaに相対移動させられる。
【0281】
続いて、一方側ホルダ67は、中間ホルダ74に対しユニット周方向Dscに上記所定角度相対回転させられる。その結果、一方側ホルダ67と中間ホルダ74は、
図34に示す上記基準状態になる。一方側ホルダ67と中間ホルダ74との連結方法については、以上である。
【0282】
本実施形態では、スナップフィット構造ではなく、上記したような連結方法で一方側ホルダ67と中間ホルダ74とを連結できるので、一方側抜止め部673および中間抜止め部747を弾性変形可能な材料で構成する必要がない。
【0283】
以上説明したことを除き、本実施形態は第7実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第7実施形態と共通の構成から奏される効果を第7実施形態と同様に得ることができる。
【0284】
(第16実施形態)
次に、第16実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
【0285】
図38に示すように、本実施形態の他方側ホルダ68は、板バネ61の他端部612に対し、ネジ止め固定ではなく、スナップフィットによって連結されている。
【0286】
そのため、本実施形態の他方側ホルダ68は、内側ガイド部70と他方側当接部682と他方側抜止め部685とに加え、スナップフィット部686を有している。他方側ホルダ68は例えば樹脂製であり、内側ガイド部70と他方側当接部682と他方側抜止め部685とスナップフィット部686は単一の部品として一体に構成されている。
【0287】
具体的に、スナップフィット部686は、一対のスナップフィット延伸部686aと一対のスナップフィット爪部686bとを有している。例えば、その一対のスナップフィット延伸部686aはユニット軸心Csを中心に対称配置され、一対のスナップフィット爪部686bもユニット軸心Csを中心に対称配置されている。一対のスナップフィット爪部686bのうちの一方は一対のスナップフィット延伸部686aのうちの一方に連結され、一対のスナップフィット爪部686bのうちの他方は一対のスナップフィット延伸部686aのうちの他方に連結されている。
【0288】
詳細には、スナップフィット延伸部686aは、他方側当接部682または内側ガイド部70からユニット軸方向Dsaの他方側へ突き出てユニット軸方向Dsaに延伸している。そして、スナップフィット延伸部686aは、板バネ61の他端部612に形成された貫通孔612bに挿通されている。スナップフィット延伸部686aは、弾性変形によって撓むことが可能である。
【0289】
スナップフィット爪部686bは、板バネ61の他端部612よりもユニット軸方向Dsaの他方側の位置で、スナップフィット延伸部686aからユニット径方向Dsrの外側へ突き出ている。そして、スナップフィット爪部686bは、スナップフィット延伸部686aから、貫通孔612bよりもユニット径方向Dsrの外側の位置にまで延びている。
【0290】
また、スナップフィット爪部686bは、ユニット軸方向Dsaの一方側に形成された爪部一方面686cと、ユニット軸方向Dsaの他方側に形成された爪部傾斜面686dとを有している。その爪部一方面686cは、ユニット軸方向Dsaの一方側を向いた面であり、板バネ61の貫通孔612b周りで他端部612に対向しその他端部612に接触している。また、爪部傾斜面686dは、ユニット径方向Dsrの外側ほどユニット軸方向Dsaの一方側に位置するようにユニット軸心Csに対し傾斜した傾斜面である。
【0291】
以上説明したことを除き、本実施形態は第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第4実施形態と共通の構成から奏される効果を第4実施形態と同様に得ることができる。
【0292】
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態において、ペダル装置1はブレーキペダル装置として用いられるものであるが、これは一例である。例えば、ペダル装置1は、車両80の駆動源の出力調整を行うために操作されるアクセルペダル装置として用いられるものであってもよい。更に言えば、ペダル装置1は、運転者81が足で操作する種々の装置とすることもできる。
【0293】
(2)上述の各実施形態では、
図2、
図3に示すように、ペダル40をペダル軸心CLまわりに揺動可能に支持する支持体は、具体的にはハウジング10とベースプレート20とから構成され反力発生機構60などを収容する筐体であるが、これは一例である。その支持体は、筐体として形成されている必要はなく、反力発生機構60などを収容していなくても差し支えない。
【0294】
(3)上述の第1実施形態では、
図5に示すように、反力発生機構60が有する弾性部材65、66は、具体的には第1コイルバネ65と第2コイルバネ66とであるが、これは一例である。例えば、その弾性部材65、66は、コイルバネではなく、例えばゴムまたは空気バネなどの弾性体であることも想定される。
【0295】
(4)上述の第15実施形態では、
図35に示す一方側ホルダ67は、例えば樹脂製であるが、その一方側ホルダ67の構成材料に限定はなく、一方側ホルダ67は金属製であっても差し支えない。
【0296】
そのように一方側ホルダ67が金属製であれば、例えば一方側ホルダ67が樹脂製である場合と比較して、連結ロッド76が一方側ホルダ67の被押圧面67aを押す面圧に対する耐久性を高くすることができる。そして、一方側ホルダ67が変形しにくく、例えば一方側ホルダ67の変形に起因した外側ガイド部69と内側ガイド部70とのこじりを抑制することが可能である。
【0297】
また、第15実施形態では、
図35に示す中間ホルダ74も例えば樹脂製であるが、その中間ホルダ74の構成材料に限定はない。例えば、中間ホルダ74は金属製であっても差し支えない。
【0298】
(5)上述の第1実施形態では、例えば、
図5に示すバネ座部材684は樹脂製であり、内側ガイド部70は金属製であるが、それらの構成材料に限定はない。例えば、バネ座部材684が金属製であり、内側ガイド部70が樹脂製であってもよい。或いは、バネ座部材684と内側ガイド部70とが共に樹脂製または金属製であってもよい。
【0299】
(6)上述の第1実施形態では、
図3、
図5に示すように、他方側ホルダ68は、板バネ61の他端部612に対し締結部材62のネジ止めによって固定されているが、これは一例である。例えば、板バネ61が設けられておらず、他方側ホルダ68は、締結部材62のネジ止めなどによって、ベースプレート20に対し直接固定されていても差し支えない。
【0300】
(7)上述の第1実施形態では、
図5に示すように、内側ガイド部70は、他方側当接部682とバネガイド部683とを含むバネ座部材684とは別の部品として構成されているが、これは一例である。例えば、インサート成形などによって内側ガイド部70と他方側当接部682とバネガイド部683とが単一の部品として構成されていても差し支えない。
【0301】
(8)上述の第1実施形態では、
図5に示す連結ロッド76の押圧部762は、例えば樹脂製であるが、その押圧部762の構成材料に限定はなく、押圧部762は金属製であっても差し支えない。
【0302】
そのように押圧部762が金属製であれば、例えば押圧部762が樹脂製である場合と比較して、連結ロッド76の押圧部762が一方側ホルダ67の被押圧面67aを押す際の面圧に対する耐久性を高くすることができる。
【0303】
(9)上述の第1実施形態では、
図5に示すように、ユニット軸方向Dsaに垂直な断面では、外側ガイド部69の内周面691と内側ガイド部70の外周面701は、ユニット軸心Csを中心とした円形状を成しているが、これは一例である。そのユニット軸方向Dsaに垂直な断面において、その内周面691と外周面701は、楕円形でも多角形でも差し支えない。
【0304】
(10)上述の各実施形態では、
図2に示すように、ペダル装置1はオルガン式のペダル装置であるが、これは一例である。例えば、ペダル装置1は、吊下げ式のペダル装置であっても差し支えない。
【0305】
(11)上述の第1実施形態では、
図5に示すように、ペダル40の非踏込み状態おいて、中間抜止め部747の他方面747dは、一方側抜止め部673の一方面673dに対し接触せず、ユニット軸方向Dsaに離れているが、これは一例である。例えば、
図5に示されるペダル40の非踏込み状態おいて、中間抜止め部747の他方面747dは、一方側抜止め部673の一方面673dに対して当接していても差し支えない。
【0306】
(12)上述の第1、第13実施形態では、
図5、
図28に示すように、中間ホルダ74のホルダ貫通孔74cは、バネ間配置部741と外側当接部743との両方に及ぶように形成されているが、これは一例である。例えば、ユニット軸方向Dsaの方向視で、バネ間配置部741が他方面形成部747cの全体に対し全く重ならない場合には、ホルダ貫通孔74cは、バネ間配置部741には及んでおらず外側当接部743だけに形成されていてもよい。
【0307】
(13)上述の第2実施形態では、
図11に示すように、外側ガイド部69は一方側ホルダ67に含まれ、内側ガイド部70は他方側ホルダ68に含まれているが、これは一例である。例えば逆に、外側ガイド部69が他方側ホルダ68に含まれ、内側ガイド部70が一方側ホルダ67に含まれていても差し支えない。
【0308】
(14)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。
【0309】
また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
【0310】
(本発明の特徴)
[請求項1]
車両(80)に設けられるペダル装置であって、
車体(2)に取り付けられる支持体(10、20)と、
前記支持体に対して揺動可能に設けられ、所定の操作側から運転者(81)に踏込み操作されるペダル(40)と、
前記支持体に支持され、前記ペダルに対し前記操作側とは反対側である反操作側に配置され、前記運転者が前記ペダルに印加する踏力に対する反力を発生させる反力発生機構(60)とを備え、
前記反力発生機構は、一方向(Dsa)へ弾性変形可能な1つ以上の弾性部材(65、66)から構成された弾性部と、前記弾性部に対し前記一方向の前記ペダル側である一方側から当接する第1ホルダ(67、74)と、前記弾性部に対し前記一方向の前記一方側とは反対側の他方側から当接する第2ホルダ(68、74)とを有し、
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において直列に連結され前記一方向へ弾性変形可能な第1コイルバネ(65)と第2コイルバネ(66)とを有し、
前記1つ以上の弾性部材は、前記第1コイルバネと前記第2コイルバネとの少なくとも何れかである、ペダル装置。
[請求項2]
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において前記第1コイルバネと前記第2コイルバネとの間に設けられた中間ホルダ(74)を有し、
前記中間ホルダは、前記第1ホルダとして、前記第2ホルダとして、または、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの何れとも異なる別部品として設けられている、請求項1に記載のペダル装置。
[請求項3]
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において前記1つ以上の弾性部材を介し直列に連結され互いに前記一方向へ相対移動可能な複数のホルダ(67、68、74)を有し、
前記第1ホルダと前記第2ホルダは前記複数のホルダに含まれ、
前記複数のホルダのうち前記一方向の最も前記一方側に設けられた一方側ホルダ(67)と前記複数のホルダのうち前記一方向の最も前記他方側に設けられた他方側ホルダ(68)とのうち一方は、前記一方向へ延伸する筒形状を成す外側ガイド部(69、685)を有し、
前記一方側ホルダと前記他方側ホルダとのうち他方は、前記外側ガイド部に対し前記一方向へ相対移動可能に嵌入された内側ガイド部(70、673a)を有する、請求項1または2に記載のペダル装置。
[請求項4]
前記外側ガイド部(69)は、前記第1コイルバネおよび前記第2コイルバネの径方向内側に設けられている、請求項3に記載のペダル装置。
[請求項5]
前記内側ガイド部(673a)は、前記第1コイルバネおよび前記第2コイルバネの径方向外側に設けられている、請求項3に記載のペダル装置。
[請求項6]
前記反力発生機構は、前記踏力の伝達経路において前記1つ以上の弾性部材を介し直列に連結され互いに前記一方向へ相対移動可能な複数のホルダ(67、68、74)を有し、
前記第1ホルダと前記第2ホルダは前記複数のホルダに含まれ、
前記反力発生機構は、一端部(611)と他端部(612)とを有する板バネ(61)を有し、
前記板バネの一端部は前記支持体に固定され、
前記複数のホルダのうち前記一方向の最も前記他方側に設けられた他方側ホルダ(68)は、前記板バネの他端部に相対移動不能に連結されている、請求項1または2に記載のペダル装置。
[請求項7]
前記第1ホルダと前記第2ホルダは樹脂製または金属製である、請求項1ないし6のいずれか1つに記載のペダル装置。
[請求項8]
前記ペダルはブレーキペダルである、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のペダル装置。
【符号の説明】
【0311】
10 ハウジング(支持体)
20 ベースプレート(支持体)
40 ペダル
60 反力発生機構
67 一方側ホルダ(第1ホルダ)
673 一方側抜止め部(第1抜止め部)
74 中間ホルダ(第2ホルダ)
747 中間抜止め部(第2抜止め部)
80 車両
81 運転者