(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153977
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】貯蔵庫
(51)【国際特許分類】
A47B 31/00 20060101AFI20241023BHJP
A47B 31/02 20060101ALI20241023BHJP
A47B 55/00 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
A47B31/00 H
A47B31/02 A
A47B31/02 D
A47B55/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067527
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒木 亜美
(72)【発明者】
【氏名】田中 克幸
(72)【発明者】
【氏名】永井 洋
(72)【発明者】
【氏名】石川 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】足立 吉隆
【テーマコード(参考)】
3B067
【Fターム(参考)】
3B067AA05
(57)【要約】
【課題】扉と他部材との間を密閉状態で塞ぐことができる貯蔵庫を提供する。
【解決手段】扉60は、扉本体部62と、扉本体部62に配された扉側係止部65と、扉本体部62の後面62Eを囲む形で配され、当該扉60が開口11Cを閉じた閉状態のときに、箱体11Aの開口11C周りの部分である開口周辺部44に当接する弾性部66と、を備え、箱体11Aは、閉状態のときに、扉側係止部65が係止可能な箱体側係止部46を備え、弾性部66は、内側部66B3と、内側部66B3とヒンジ部14との間に配された外側部66B1と、を備え、扉側係止部65と箱体側係止部46とが係止される力により、弾性部66が開口周辺部44に弾性変形しつつ押し付けられる構成とされ、閉状態のときに、扉側係止部65が箱体側係止部46に係止していない状態では、内側部66B3は、外側部66B1よりも弾性変形していない、貯蔵庫1。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に開口した箱体と、
前記箱体の開口を開閉可能な扉と、
前記箱体に取り付けられ、前記扉を回動させるヒンジ部と、を備え、
前記扉は、
扉本体部と、
前記扉本体部の上端部及び下端部のうち、少なくとも一方に配された扉側係止部と、
前記扉本体部の後面を囲む形で配され、当該扉が前記開口を閉じた閉状態のときに、前記箱体の前記開口周りの部分である開口周辺部に当接する弾性部と、を備え、
前記箱体は、前記閉状態のときに、前記扉側係止部が係止可能な箱体側係止部を備え、
前記弾性部は、
内側部と、
前記内側部と前記ヒンジ部との間に配された外側部と、を備え、
前記扉側係止部と前記箱体側係止部とが係止される力により、前記弾性部が前記開口周辺部に弾性変形しつつ押し付けられる構成とされ、
前記閉状態のときに、前記扉側係止部が前記箱体側係止部に係止していない状態では、前記内側部は、前記外側部よりも弾性変形していない、貯蔵庫。
【請求項2】
前記扉は、
使用者に把持される把持部と、
前記扉側係止部と前記把持部とを回動可能に接続する軸部と、を備え、
前記把持部の回動によって前記扉側係止部が前記軸部を軸として回動しつつ前記箱体側係止部に係止されることで、前記扉が前記開口に引き寄せられて前記弾性部が前記開口周辺部に押し付けられる、請求項1に記載の貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、貯蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯蔵庫として、特許文献1に記載のものが知られている。具体的に、特許文献1には、貯蔵庫(再加熱カート)が、正面側に開口部を有する本体部と、蝶番を回動軸として本体部に対して開閉自在に取り付けられ、観音開き方式で開口部を開閉する2つの扉(開閉扉)と、を備え、扉が、その下端部に設けられた下部ロック部と、本体部の内部空間側の面に設けられ、弾性を有する密閉部材と、を備えることが開示されている。扉は、閉状態において、密閉部材が本体部に当接し、下部ロック部が本体部の開口部を形成する面側に形成された凹部に対して嵌合することで、ロック状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の構成では、ロック状態において、本体部と扉の隙間から気体が往来することを防ぐために、扉を閉める際に、扉を本体部に押し付けて密閉部材を本体部に密着させる必要がある。このとき、本体部に当接した密閉部材が反発するので、扉を本体部に押し付けるのに力を要する上、その押し付けた状態で下部ロック部を凹部に対して嵌合させる必要があるため、これらの動作が使用者にとって負担となる。
【0005】
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、扉と他部材との間を密閉状態で塞ぐことができる貯蔵庫を提供することを目的の一つとする。また、使用者の負担を軽減できる貯蔵庫を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、前方に開口した箱体と、前記箱体の開口を開閉可能な扉と、前記箱体に取り付けられ、前記扉を回動させるヒンジ部と、を備え、前記扉は、扉本体部と、前記扉本体部の上端部及び下端部のうち、少なくとも一方に配された扉側係止部と、前記扉本体部の後面を囲む形で配され、当該扉が前記開口を閉じた閉状態のときに、前記箱体の前記開口周りの部分である開口周辺部に当接する弾性部と、を備え、前記箱体は、前記閉状態のときに、前記扉側係止部が係止可能な箱体側係止部を備え、前記弾性部は、内側部と、前記内側部と前記ヒンジ部との間に配された外側部と、を備え、前記扉側係止部と前記箱体側係止部とが係止される力により、前記弾性部が前記開口周辺部に弾性変形しつつ押し付けられる構成とされ、前記閉状態のときに、前記扉側係止部が前記箱体側係止部に係止していない状態では、前記内側部は、前記外側部よりも弾性変形していない、貯蔵庫である。
【0007】
このような貯蔵庫によると、扉側係止部と箱体側係止部の係止に伴い、扉本体部の後面を囲む形で配された弾性部が箱体の開口周辺部に押し付けられる。これにより、弾性部が弾性変形して箱体の開口周辺部に密着するので、箱体と扉の間を弾性部により密閉状態で塞ぐことができる。よって、扉側係止部が箱体側係止部に係止した状態では、箱体と扉の間を気体が往来することを抑制できる。また、このような貯蔵庫によると、扉を回動させて、箱体の開口を開いた状態(開状態)から閉状態にするときは、まず、弾性部において開口周辺部への押し付けが弱い(もしくは開口周辺部に押し付けられていない)内側部が敢えて残るようにし(内側部が外側部よりも弾性変形していない状態となるようにし)、次いで、扉側係止部と箱体側係止部を係止して、内側部を含む弾性部全体を箱体の開口周辺部に押し付ける。これにより、弾性部の開口周辺部への押し付けを段階的に行うことができ、扉の開閉時にかかる使用者の負担を軽減し、箱体と扉の隙間を上手く塞ぐことができる。
【0008】
上記構成において、前記扉は、使用者に把持される把持部と、前記扉側係止部と前記把持部とを回動可能に接続する軸部と、を備え、前記把持部の回動によって前記扉側係止部が前記軸部を軸として回動しつつ前記箱体側係止部に係止されることで、前記扉が前記開口に引き寄せられて前記弾性部が前記開口周辺部に押し付けられることとしてもよい。
【0009】
このような貯蔵庫によると、把持部を力点とし、軸部を支点とし、扉側係止部を作用点とすることで、てこの原理を働かせることができるので、扉側係止部と箱体側係止部の係止や、弾性部の開口周辺部への押し付けに必要な力を、軽減することができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、扉と他部材との間を密閉状態で塞ぐことができる貯蔵庫の提供が可能となる。また、使用者の負担を軽減できる貯蔵庫の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図5】カート本体の前側部分を左下方から視た斜視図
【
図6】各係止部が係止した係止状態を示す断面図(
図4のVI-VI線断面)
【
図7】扉が開いた状態において、カート本体の左下部分を下方から視た図
【
図8】扉が閉じた状態において、カート本体の左下部分を下方から視た図
【
図9】
図8の状態において、弾性部とその周辺の断面を示す図
【
図10】各係止部を係止した状態において、カート本体の左下部分を下方から視た図
【
図11】
図10の状態において、弾性部とその周辺の断面を示す図
【
図12】延出部とその周辺の断面を示す図(
図10のXII-XII線断面)
【
図13】
図12と同じ位置の断面において、下がった扉が開状態から閉状態になる態様を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態>
本開示の実施形態を
図1から
図13によって説明する。貯蔵庫として、再加熱カート(冷温蔵装置)1について例示する。尚、矢印方向Fを前方、矢印方向Bを後方、矢印方向Uを上方、矢印方向Dを下方、矢印方向Lを左方、矢印方向Rを右方として各図を説明する。また、左右方向を幅方向と呼び、後前方向を奥手前方向と呼ぶことがある。
【0013】
図1に示すように、再加熱カート1は、カート10と、カート10が出し入れ可能に格納されるステーション30と、を備える。カート10は、内部が貯蔵室11Bとされる断熱性の箱体11Aを有するカート本体11と、複数のトレイTを収納するフレームカート20と、を備えている。
【0014】
フレームカート20はキャスタ22を設けた底板21の左右の側縁から金属製のフレーム23が立ち上げられた構造である。フレームカート20はカート本体11内に前面側から出し入れ可能となっている。フレームカート20の左右方向における略中央部分には、前後方向全域に亘って延びた断熱製の仕切壁24が設けられている。仕切壁24は複数の単位仕切壁24Aを上下方向に積み上げた形状である。トレイTは、上下方向において隣り合う2つの単位仕切壁24Aの間に向けて、前後両面側から挿入されることにより、上下方向において複数段に亘って収納される。
【0015】
図2に示すように、フレームカート20がカート本体11内に収納されると仕切壁24によって断熱室11Bが左右に仕切られることにより、断熱室11Bの左側部分が冷温蔵室25Hとして区画され、断熱室11Bの右側部分が冷蔵室25Cとして区画される。
【0016】
図1に示すように、ステーション30は、前方視門型の出入口31Aを有する下部31と、下部31の上方に配され、内部に交換室を有する上部32と、上部32の上側に配され、前後側及び左右側がパネルで囲まれてなる機械室36と、を備える。ステーション30は、出入口31Aを通してカート10を内部に出し入れ可能とされる。機械室36は、圧縮機38、凝縮器39、及び凝縮器ファン39A等によって構成される冷却装置37を備える。圧縮機38、凝縮器39、及び上部32の交換室に配された冷却器等は、冷媒管によって接続されることにより、既知の冷凍サイクルを構成している。尚、上部32の交換室は、冷却器、ヒータ、及び循環ファンを備える第1交換室と、冷却器、及び循環ファンを備える第2交換室に区分されている。
【0017】
箱体11Aの天井16には、箱体11Aの内外側を連通する複数の開口17A,17B,17C,17Dが形成されている。開口17A,17Bは、冷温蔵室25Hに通じている。開口17C,17Dは、冷蔵室25Cに通じている。カート10がステーション30の内部に入った状態では、開口17A,17Bが、その上方に配された第1交換室に通じ、開口17C,17Dが、その上方に配された第2交換室に通ずる。この状態において、ステーション30は、冷却装置37、ヒータ、及び循環ファン等を駆動させることで、冷温蔵室25Hに冷気や暖気を送ったり、冷蔵室25Cに冷気を送ったりすることができる。これにより、冷温蔵装置1は、トレイTの左側に配された貯蔵物を冷温蔵室25Hにおいて冷却又は加熱したり、トレイTの右側に配された貯蔵物を冷蔵室25Cにおいて冷却したりすることが可能となる。
【0018】
図1から
図3に示すように、カート本体11は、前後方向に開口した箱体11Aと、箱体11Aの前側の開口11Cを開閉可能な2つの扉60と、箱体11Aに取り付けられ、扉60を回動させるヒンジ部14,15と、を備える。尚、便宜上、
図1では2つの扉60の図示をいずれも省略し、
図2では左側の扉60のみ図示している。また、箱体11Aは、箱体11Aの後側の開口を開閉可能な2つの扉61を備えるが、箱体11Aの後側の開口及び扉61の構造は、箱体11Aの前側の開口11C及び扉60の構造と前後対称に表れるため、その詳細な説明を省略する。
【0019】
箱体11Aは、箱体11Aの底を構成する底壁部40と、底壁部40の左右両側端部から立ち上がった2つの側壁部41,42と、側壁部41,42の上端部同士を接続する上壁部43と、上壁部43の上側に配された天井16と、を備える。各壁部40,41,42、43は、外壁部と外壁部の箱体内側に配された内壁部と、により構成される2重構造となっており、この外壁部と内壁部との間にメラミンフォーム等の発泡材(断熱部品)が配されることで、断熱性を有した箱状体を構成している。各壁部40,41,42、43の前端部40A,41A,42A,43Aは、前方視四角枠状をなした開口周辺部44を構成している。開口周辺部44は、箱体11Aの開口11Cの開口周りの部分である。本実施形態では、開口周辺部44は、仕切壁24の前端部24A1を含む。尚、他の実施形態として、開口周辺部44は、仕切壁24の前端部24A1を含んでいなくてもよい。
【0020】
図2及び
図3に示すように、右側の側壁部(右側壁部)41の前端部41Aには、使用者が把持可能な箱体側把持部45A,45Cと、当該前端部41Aの上下両側部分に配された2つのヒンジ部14,15と、が取り付けられている。左側の側壁部(左側壁部)42の前端部42Aには、同様に、使用者が把持可能な箱体側把持部45Bと、当該前端部42Aの上下両側部分に配された2つのヒンジ部14,15と、が取り付けられている。箱体側把持部45Cは、2つの箱体側把持部45A,45Bの上端部に橋掛け可能とされる。
【0021】
ヒンジ部14,15は、前端部41A,42Aに取り付けられた一方端部とは反対側の他方端部が、扉60に取り付けられている。2つの扉60は、ヒンジ部14,15を介してそれぞれ箱体11Aに取り付けられていることで、箱体11Aの開口11C(ひいては開口周辺部44)に対して近接又は離間するように、箱体11Aに対してヒンジ部14,15を軸として観音開き式に回動可能となる。扉60は、この回動により、箱体11Aの開口11Cを開閉可能とされる。
【0022】
2つの扉60のうち、右側の扉60は、その構成が、左側の扉60と左右対称に表れる。以下、左側の扉60を単に扉60と記載して説明する。扉60は、箱体11Aの各壁部40,41,42、43と同様の2重構造となっており断熱性を有した板状体である扉本体部62と、扉本体部62の上下方向における中央部分のやや上部に配され、使用者に把持される把持部63と、扉本体部62の内部を貫通するように把持部63から上下方向に延びた棒状の軸部64と、扉本体部62の上端部62C及び下端部62Bのいずれにも配された2つの扉側係止部65と、扉本体部62の後面62E(
図2参照)を囲む形で配され、上下方向を長辺とする後方視長枠状の弾性部66と、を備える。
【0023】
軸部64は、扉側係止部65と把持部63とを回動可能に接続している。把持部63、軸部64、扉側係止部65、及び後述する箱体側係止部46は、箱体11Aと扉60とが係止された係止状態(または係止されていない非係止状態)にするための係止機構19を構成している。係止機構19は、把持部63が使用者によって把持されると、軸部64がその軸周りに回転することで、扉側係止部65を回動させることができる。この扉側係止部65の回動により、係止状態と非係止状態とが変更される。
【0024】
弾性部66は、ゴムやシリコン等の材料が用いられて弾性を有した構造部分とされ、パッキンやシール材等と呼ばれることがある。弾性部66は、扉本体部62の幅方向における外側(左側の扉60において、左側)の端部62Aの後面に取り付けられ、上下方向に延びた縦部66Aと、扉本体部62の下端部62Bの後面に取り付けられ、幅方向に延びた横部66Bと、扉本体部62の上端部62Cの後面に取り付けられ、幅方向に延びた横部66Cと、扉本体部62の幅方向における内側(左側の扉60において、右側)の端部62Dの後面に取り付けられ、上下方向に延びた縦部66Dと、を備える。2つの縦部66A,66Dは、互いに平行である。同様に、2つの横部66B,66Cは、互いに平行である。左側の扉60に設けられた縦部66Dの側方(右方)には、右側の扉60に設けられた弾性部66の縦部66Dが配されている。
【0025】
扉60は、箱体11Aに対して回動することにより、
図2、
図7、及び
図13に示すように、開口11Cを開いた開状態と、
図3から
図6、及び
図8から
図12に示すように、開口11Cを閉じた閉状態と、にその状態を変更可能とされる。扉60が閉状態のときに、弾性部66は、その少なくとも一部が、開口周辺部44に対し当接している(又は、その全体が、開口周辺部44に対し当接していてもよい)。
【0026】
箱体11Aは、底壁部40の前端部40Aの幅方向における中央部分、及び上壁部43の前端部43Aの幅方向における中央部分に配された複数(4つ)の箱体側係止部46を備える。下側の箱体側係止部46は、扉60が閉状態のときに、扉本体部62の幅方向における内側であって下側の角部(左側の扉60の場合、
図5に示すように、下端部62Bと内側の端部62Dとが交わる角部62F)の下方となる位置に配されている。上側の箱体側係止部46は、扉60が閉状態のときに、扉本体部62の幅方向における内側であって上側の角部(左側の扉60の場合、上端部62Cと内側の端部62Dとが交わる角部)の上方となる位置に配されている。上側の箱体側係止部46は、下側の箱体側係止部46と上下対称の構成とされる。右側の箱体側係止部46は、左側の箱体側係止部46と左右対称の構成とされる。以下の説明では、4つの箱体側係止部46のうち、角部62Fの下方に配された左下側の箱体側係止部46とその周辺構造について説明する。
【0027】
図4から
図6に示すように、箱体側係止部46は、底壁部40の前端部40Aから前方に延びた板状をなし、上下方向に並んだ2つの係止支持部47と、2つの係止支持部47に挟持され、上下方向に延びた係止軸部48と、2つの係止支持部47の間に配され、係止軸部48を軸として回動可能に取り付けられた係止本体部49と、を備える。係止本体部49は、係止軸部48に取り付けられた基部49Aと、基部49Aから幅方向における外側(左方)に向かうほど先細る形で延びた先端部49Bと、を備える。先端部49Bは、係止面49B2と、係止面49B2からラウンド状に曲がった曲げ板面49B1と、を備える。板面49B1は、基部49Aの前面49A1よりも上下方向における長さが長い長板状面である。
【0028】
一方、扉側係止部65は、扉本体部62の下端部62Bに取り付けられたアルミニウム等の金属や合金からなる板金の板部70と、扉60が閉状態のときに、箱体側係止部46の係止本体部49に係止可能な係止本体部75と、を備える。板部70は、上板部71と、上板部71の下方に配された下板部72と、を備える。下板部72は、上板部71に当接して重畳した対向部72Aと、対向部72Aからクランク状に折れ曲がったクランク部72Bと、を備える。係止本体部75、上板部71、及びクランク部72Bは、軸部64によって上下方向に貫通されている。
【0029】
係止本体部75は、対向部72Aの側方(幅方向における内側)の位置であって、上板部71と、クランク部72Bとの間に挟持されている。係止本体部75は、上板部71と、クランク部72Bとの間に挟持されつつ、軸部64に接続することで、軸部64と共に回動可能とされる。係止本体部75は、軸部64に取り付けられた基部76と、基部76から幅方向における内側(右方)に向かうほど先細る形で延びた先端部77と、を備える。先端部77の側面は、係止面77Bと、係止面77Bに対し傾いて延びる斜面77Aと、を備える。以下の説明では、箱体11Aの係止本体部49を箱体側係止本体部49とし、扉60の係止本体部75を、扉側係止本体部75と記載することがある。
【0030】
扉60が開口11Cに近接するように回動することで、
図7に示すように、扉60が開いた状態から、
図8及び
図9に示すように、扉60が閉じた状態に変更されると、扉側係止本体部75における先端部77の斜面77Aが箱体側係止本体部49における先端部49Bの曲げ板面49B1に摺動して、係止本体部75,49同士が互いに回動することにより(又は一方のみが回動することにより)、先端部77,49B同士が引っ掛かる。この引っ掛かり状態では、扉側係止本体部75における先端部77の係止面77Bが箱体側係止本体部49における先端部49Bの係止面49B2に対し傾いて接しており、線接触した状態(扉60が閉状態のときに、係止本体部75,49同士が完全に係止していない非係止状態)となっている。
【0031】
各係止本体部75,49が非係止状態のとき、弾性部66の一部が、開口周辺部44に当接し、潰れる形で弾性変形している。具体的に、外側の縦部66Aが左側壁部42の前端部42Aに当接し、下側の横部66Bの一部が、底壁部40の前端部40Aに当接し、上側の横部66Cの一部が、上壁部43の前端部43Aに当接している。
図8及び
図9に示すように、下側の横部66Bは、内側の縦部66Dに接続した内側部66B3と、外側の縦部66Aに接続し、幅方向における位置が、内側部66B3とヒンジ部14との間に配された外側部66B1と、内側部66B3と外側部66B1との間に配された中央部66B2と、を備える。各係止本体部75,49が非係止状態では、外側部66B1が、前端部40Aに当接してその厚みが薄くなるように(前後方向における長さが小さくなるよう)に弾性変形し、中央部66B2及び内側部66B3が、前端部40Aに当接せず弾性変形していない。内側部66B3は、外側部66B1や中央部66B2よりも弾性変形していない(厚みが厚い)。下側の横部66Bは、外側に向かうほど厚みが薄くなり、徐々に弾性変形した形をなしている。尚、上側の横部66Cも、下側の横部66Bと同様の構成とする。また、内側の縦部66Dは、仕切壁24の前端部24A1に当接しておらず(弾性変形しておらず)、外側部66B1や中央部66B2と同じ厚みになっている。
【0032】
扉60が閉状態のときに、把持部63が使用者によって把持されて回動し、扉側係止部65が軸部64を軸として回動することで、
図6、
図10及び
図11に示すように、扉側係止本体部75の先端部77が、箱体側係止本体部49の先端部49Bを、箱体外側(前方)に引っ?くように加圧する(この時の力を、各係止部46,65が係止される力と呼ぶ)。これにより、扉60が開口11Cに(箱体内側である後方に)引き寄せられて、扉側係止本体部75の係止面77Bが箱体側係止本体部49の係止面49B2に面接触し(平行となり)、扉側係止部65が箱体側係止部46に係止した係止状態となる(扉側係止部65が回動しつつ箱体側係止部46に係止する)。
【0033】
閉状態において、各係止部46,65が非係止状態から係止状態になると、各係止部46,65が係止される力により、弾性部66が開口周辺部44に弾性変形しつつ押し付けられる。具体的には、弾性部66において、外側の縦部66Aが左側壁部42の前端部42Aに当接し、下側の横部66Bが底壁部40の前端部40Aに当接し、上側の横部66Cが上壁部43の前端部43Aに当接し、内側の縦部66Dが仕切壁24の前端部24A1に当接し、それぞれ、その厚みが薄くなるように潰れて弾性変形しつつ、各前端部に押し付けられる。これにより、扉60は、冷温蔵室25Hを密閉する。尚、右側の扉60についても、左側の扉60と同様、係止状態となることで、冷蔵室25Cを密閉する。
【0034】
図5及び
図12に示すように、箱体は、底壁部40の前端部40Aから前方に延出した延出部50と、延出部50を下側から支持する支持部55と、底壁部40における前端部40Aの下面40A1に対し延出部50と支持部55とを共に取り付ける取付部59と、を備える。延出部50及び支持部55は、アルミニウム等の金属からなる板金とされる。
【0035】
延出部50は、取付部59によって前端部40Aの下面40A1に対し取り付けられた前後方向に延びる第1平板部51と、第1平板部51の前端から前方に向かうほど上方に傾斜した第1傾斜板部52と、第1傾斜板部52の前端から前方に延びた第2平板部53と、第2平板部53の前端から前方に向かうほど下方に傾斜した第2傾斜板部54と、を備える。第1傾斜板部52、第2平板部53、及び第2傾斜板部54は、底壁部40の前端部40Aよりも前方に延びた部分とされる。第2傾斜板部54は、延出部50の前端部とされ、その上面54Aが、前方に向かうほど下方に傾斜している。延出部50は、閉状態である扉60の少なくとも下方となる位置まで延出している。扉60が係止状態のときは、延出部50の先端(第2傾斜板部54の前端)は、扉本体部62の前面62Gの下方(延長線上)に位置している。
図7に示すように、延出部50及び支持部55は、箱体側係止部46とヒンジ部14との間に配されている。
【0036】
支持部55は、取付部59によって前端部40Aの下面40A1に対し延出部50と共に取り付けられた前後方向に延びる内側平板部56と、内側平板部56の前端から前方に向かうほど上方に傾斜した傾斜板部57と、傾斜板部57の前端から前方に延びた外側平板部58と、を備える。内側平板部56、傾斜板部57、外側平板部58は、それぞれ、延出部50の第1平板部51、第1傾斜板部52、第2平板部53に重畳している。
【0037】
図6、
図8、
図10、及び
図12に示すように、扉側係止部65の対向部72Aは、扉60が閉状態のときに、延出部50に対向する位置(延出部50の真上となる位置)に配されている。対向部72Aは、扉本体部62の下端部62Bに対し複数のビスによって取り付けられる対向本体部73と、対向本体部73から後方に向かうほど下方に傾斜した対向傾斜部74と、対向傾斜部74から下方にラウンド状に突出した突出部74Aと、を備える。
【0038】
図12に示すように、対向傾斜部74は、対向本体部73に対する傾斜角θが、5度以上でもよく、8度以上でもよく、15度以下でもよく、12度以下でもよく、10度でもよい。突出部74Aは、下方視、幅方向に延びた長円とされ、その下面が、滑らかな曲面とされる。対向部72Aと延出部50との間には、隙間が設けられている。より具体的には、突出部74Aと第2平板部53との間には、隙間Sが設けられている。この隙間Sの距離は、0.5mm以上でもよく、0.8mm以上でもよく、1.5mm以下でもよく、1.2mm以下でもよく、1mm以下でもよい。
【0039】
突出部74Aは、扉本体部62の下端部62Bや後面62Eよりも後方に配されている。
図8に示すように、非係止状態では、突出部74Aは、第2平板部53の上方であって外側平板部58に一部重畳する位置に配されている。
図10及び
図12に示すように、係止状態では、突出部74Aは、第2平板部53の上方であってその全体が外側平板部58に重畳する位置に配されている。
【0040】
続いて、本実施形態の効果について説明する。本実施形態では、前方に開口した箱体11Aと、箱体11Aの開口11Cを開閉可能な扉60と、を備え、扉60は、その上端部62C及び下端部62Bのうち、少なくとも一方に配された扉側係止部65を備え、箱体11Aは、扉60が開口11Cを閉じた閉状態のときに、扉側係止部65が係止可能な箱体側係止部46と、当該箱体11Aの底を構成する底壁部40から前方に延出した延出部50と、を備え、延出部50は、閉状態である扉60の少なくとも下方となる位置まで延出している、再加熱カート1を示した。
【0041】
このような構成によると、再加熱カート1を使用していくうちに、箱体11Aに対して扉60が下がったとしても、底壁部40から前方に延出した延出部50が、閉状態である扉60の少なくとも下方となる位置まで延出しているため、延出部50が閉状態の扉60の下端部に当接して、扉60がそれ以上下がることを規制することができる。これにより、扉60が閉状態のときに、扉側係止部65と箱体側係止部46の係止がズレることを抑制できる。
【0042】
扉60は、箱体11Aに対して回動する形で取り付けられていることで、箱体11Aの開口11Cを開閉可能とされ、延出部50は、その前端部54の上面54Aが、前方に向かうほど下方に傾斜している。
【0043】
このような再加熱カート1によると、扉60が回動して、開状態から閉状態になるときに、箱体11Aに対して扉60が下がっていたとしても、延出部50における前端部54の上面54Aを扉60の下端部62Bに設けられた突出部74Aが摺動し、扉60を持ち上げることができる。
【0044】
箱体11Aは、延出部50を下側から支持する支持部55と、底壁部40に対し延出部50と支持部55とを共に取り付ける取付部59と、を備えている。
【0045】
このような再加熱カート1によると、底壁部40に対し取付部59により延出部50と共に取り付けられた支持部55が、延出部50を下側から支持して補強することができる。箱体11Aに対して下がった扉60の荷重が延出部50にかかったとしても、延出部50や取付部59が変形したり破損したりすることを抑制できる。また、比較的簡易な構造で延出部50を補強できるので、コストがかかることを抑制できる。
【0046】
扉60は、閉状態のときに延出部50に対向する位置に配され、下方にラウンド状に突出した突出部74Aを備えている。
【0047】
このような再加熱カート1によると、扉60が下がり延出部50に当接するときは、突出部74Aが延出部50に当接する。これにより、扉60と延出部50との間の摩擦を低減し、扉60と延出部50とが当接していたとしても、扉60の開閉をスムーズに行うことが可能となる。また、仮に扉60が回動して、開状態から閉状態になる場合は、
図13に示すように、箱体11Aに対して扉60が下がっていたとしても、突出部74Aが延出部50に摺動し、扉60を持ち上げることができる。
【0048】
再加熱カート1は、箱体11Aに取り付けられ、扉60を回動させるヒンジ部14を備え、延出部50は、箱体側係止部46とヒンジ部14との間に配されている。
【0049】
このような再加熱カート1によると、扉60が回動して、開状態から閉状態になるときに、箱体側係止部46よりも先に延出部50を扉60の下方に位置させることが可能となる。これにより、箱体側係止部46(他部材)が延出部50よりも先に扉60に当接して変形や破損が生じることを防止できる。
【0050】
扉60は、閉状態のときに延出部50に対向する位置に配された対向部72Aを備え、対向部72Aは、扉60の下端部に取り付けられる対向本体部73と、対向本体部73から後方に向かうほど下方に傾斜した対向傾斜部74と、を備えている。
【0051】
このような再加熱カート1によると、扉60が閉状態のときに、弾性部66の下側の横部66Bが箱体11Aに当接して変形したとしても、対向傾斜部74がその変形した横部66Bを避けることができ、横部66Bと対向部72Aとの干渉を防ぐことができる。
【0052】
対向部72Aは、対向傾斜部74から下方にラウンド状に突出した突出部74Aを備えている。
【0053】
このような再加熱カート1によると、扉60が下がり延出部50に当接するときは、突出部74Aが延出部50に当接する。これにより、扉60と延出部50との間の摩擦を低減し、扉60と延出部50とが当接していたとしても、扉60の開閉をスムーズに行うことが可能となる。また、仮に扉60が回動して、開状態から閉状態になる場合は、箱体11Aに対して扉60が下がっていたとしても、
図13に示すように、突出部74Aが延出部50に摺動し、扉60を持ち上げることができる。
【0054】
扉側係止部65は、対向部72Aの側方に配され、箱体側係止部46に係止可能な係止本体部75を備えている。
【0055】
このような再加熱カート1によると、扉側係止部65が、延出部50に当接して扉60の下がりを規制する機能と、箱体側係止部46に係止する機能を兼ねることができる。これにより、コストがかかることを抑制できる。
【0056】
対向部72Aと延出部50との間には、隙間Sが設けられている。
【0057】
このような再加熱カート1によると、箱体11Aに対し扉60が下がっていない場合は、対向部72Aと延出部50とが当接せず、摩擦が生じない。これにより、扉60の開閉をスムーズに行うことができる。
【0058】
突出部74Aは、扉60の下端部62Bよりも後方に配されている。
【0059】
このような再加熱カート1によると、扉60が回動して、開状態から閉状態になるときに、箱体側係止部46等の他部材よりも先に突出部74Aを延出部50に対向させることが可能となる。これにより、他部材が延出部50よりも先に当接して変形や破損が生じることを防止できる。また、延出部50が前方に延出する長さを抑えるように設計することができるので、延出部50が使用者の邪魔になることを防ぐことができる。
【0060】
また、本実施形態では、扉60は、扉本体部62と、扉本体部62の上端部62C及び下端部62Bのうち、少なくとも一方に配された扉側係止部65と、扉本体部62の後面62Eを囲む形で配され、当該扉60が開口11Cを閉じた閉状態のときに、箱体11Aの開口11C周りの部分である開口周辺部44に当接する弾性部66と、を備え、箱体11Aは、閉状態のときに、扉側係止部65が係止可能な箱体側係止部46を備え、弾性部66は、内側部66B3と、内側部66B3とヒンジ部14との間に配された外側部66B1と、を備え、扉側係止部65と箱体側係止部46とが係止される力により、弾性部66が開口周辺部44に弾性変形しつつ押し付けられる構成とされ、閉状態のときに、扉側係止部65が箱体側係止部46に係止していない状態では、内側部66B3は、外側部66B1よりも弾性変形していない、再加熱カート1を示した。
【0061】
このような再加熱カート1によると、扉側係止部65と箱体側係止部46の係止に伴い、扉本体部62の後面62Eを囲む形で配された弾性部66が箱体11Aの開口周辺部44に押し付けられる。これにより、弾性部66が弾性変形して箱体11Aの開口周辺部44に密着するので、箱体11Aと扉60の間を弾性部66により密閉状態で塞ぐことができる。よって、扉側係止部65が箱体側係止部46に係止した状態では、箱体11Aと扉60の間を気体が往来することを抑制できる。また、このような再加熱カート1によると、扉60を回動させて、箱体11Aの開口11Cを開いた状態(開状態)から閉状態にするときは、まず、弾性部66において開口周辺部44への押し付けが弱い(もしくは開口周辺部44に押し付けられていない)内側部66B3が敢えて残るようにし(内側部66B3が外側部66B1よりも弾性変形していない状態となるようにし)、次いで、扉側係止部65と箱体側係止部46を係止して、内側部66B3を含む弾性部66全体を箱体11Aの開口周辺部44に押し付ける。これにより、弾性部66の開口周辺部44への押し付けを段階的に行うことができ、扉60の開閉時にかかる使用者の負担を軽減し、箱体11Aと扉60の隙間を上手く塞ぐことができる。
【0062】
扉60は、使用者に把持される把持部63と、扉側係止部65と把持部63とを回動可能に接続する軸部64と、を備え、把持部63の回動によって扉側係止部65が軸部64を軸として回動しつつ箱体側係止部46に係止されることで、扉60が開口11Cに引き寄せられて弾性部66が開口周辺部44に押し付けられる。
【0063】
このような再加熱カート1によると、把持部63を力点とし、軸部64を支点とし、扉側係止部65を作用点とすることで、てこの原理を働かせることができるので、扉側係止部65と箱体側係止部46の係止や、弾性部66の開口周辺部44への押し付けに必要な力を、軽減することができる。
【0064】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0065】
(1)扉側係止部と対向部とは別部材であってもよい。例えば、扉の下端部において、扉側係止部の幅方向外側となる位置に、対向部が配されていてもよい。
【0066】
(2)扉側係止部は、扉本体部の下端部のみに配されていてもよく、上端部のみに配されていてもよい。扉側係止部が扉本体部の下端部のみに配されている場合、箱体側係止部は、箱体の下壁部の前端部に配されていればよく、扉側係止部が扉本体部の上端部のみに配されている場合、箱体側係止部は、箱体の上壁部の前端部に配されていればよい。
【0067】
(3)弾性部の形は特に限定されない。例えば、弾性部は、2つの扉の後面を囲む形で、全体として枠状をなしていてもよい。即ち、弾性部は、内側の縦部を備えていなくてもよい。
【0068】
(4)突出部は、扉側係止部に設けられていなくてもよい。例えば、突出部は、扉本体部の下端部から直接に下方に突出した部分であってもよい。
【0069】
(5)上記実施形態では、貯蔵庫として再加熱カートを例示したが、これに限定されない。例えば、本技術は、貯蔵庫としての冷却貯蔵庫に適用することも可能である。また、扉の数は、特に限定されない。例えば、扉の数は、1個、4個、又は6個等でもよい。
【符号の説明】
【0070】
1…再加熱カート(貯蔵庫)、11A…箱体、11C…開口、14…ヒンジ部、40…底壁部、44…開口周辺部、46…箱体側係止部、50…延出部、55…支持部、59…取付部、60…扉、62…扉本体部、62B…下端部、62C…上端部、62E…後面、63…把持部、64…軸部、65…扉側係止部、66…弾性部、66B1…外側部、66B3…内側部、72A…対向部、73…対向本体部、74…対向傾斜部、74A…突出部、75…扉側係止本体部(係止本体部)