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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153995
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】ジェットファン
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/64 20060101AFI20241023BHJP
   E21F 1/00 20060101ALI20241023BHJP
   F24F 7/06 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
F04D29/64 B
E21F1/00
F24F7/06 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067559
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】319007240
【氏名又は名称】株式会社日立インダストリアルプロダクツ
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】木村 穂高
(72)【発明者】
【氏名】西岡 卓宏
(72)【発明者】
【氏名】栗原 隆行
(72)【発明者】
【氏名】阿部 圭佑
【テーマコード(参考)】
3H130
3L058
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC26
3H130BA97A
3H130CA21
3H130CA29
3H130DF00X
3H130DJ06X
3H130EA07H
3H130EB01H
3L058BB09
3L058BD01
3L058BE08
3L058BK08
(57)【要約】
【課題】外径寸法を小さくすることができるジェットファンを提供する。
【解決手段】点検窓を備えたケーシングの内側にモータと羽根車を配置したジェットファンにおいて、前記点検窓の蓋となる端子箱を備え、前記モータに電力を供給する電線が前記モータから前記点検窓に引き回され、前記端子箱の内部で外部電源に接続するジェットファンを提供する。好ましくは、前記端子箱は、少なくとも一部が前記ケーシングの外周面よりも前記ケーシングの径方向の内側に配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点検窓を備えた筒形のケーシングの内側にモータと羽根車を配置したジェットファンにおいて、
前記点検窓の蓋となる端子箱を備え、
前記モータに電力を供給する電線が前記モータから前記点検窓に引き回され、前記端子箱の内部で外部電源に接続する
ことを特徴とするジェットファン。
【請求項2】
請求項1のジェットファンにおいて、
前記端子箱は、少なくとも一部が前記ケーシングの外周面よりも前記ケーシングの径方向の内側に配置されていることを特徴とするジェットファン。
【請求項3】
請求項2のジェットファンにおいて、
前記端子箱は、前記ケーシングの外周面よりも前記ケーシングの径方向の外側に突出した突出部を備えており、
前記突出部を介して前記外部電源の電線が前記端子箱の内部に引き込まれる
ことを特徴とするジェットファン。
【請求項4】
請求項1のジェットファンにおいて、
前記端子箱の前記ケーシングの径方向の内側を向く外壁面は、前記ケーシングの内周面に応じた曲面であることを特徴とするジェットファン。
【請求項5】
請求項4のジェットファンにおいて、
前記端子箱の前記ケーシングの径方向の内側を向く外壁面は、前記ケーシングの内周面と面一であることを特徴とするジェットファン。
【請求項6】
請求項1のジェットファンにおいて、
前記端子箱は、前記ケーシングの径方向の外側に開閉カバーを備え、
前記ケーシングの軸方向から見て、前記ケーシングの中心線を通る平面と前記開閉カバーとの交線が、前記ケーシングのフランジの外縁かそれよりも前記ケーシングの径方向の内側に位置する
ことを特徴とするジェットファン。
【請求項7】
請求項1のジェットファンにおいて、
前記端子箱を開閉する開閉カバーと、
前記開閉カバーと前記ケーシングとを連結する前記開閉カバーの落下防止部材と
を備えたことを特徴とするジェットファン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジェットファンに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気配線を中継する電気ボックスを、ケーシングの点検窓を開閉する点検蓋の外周面に取り付けたジェットファンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4-287899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ジェットファンは、例えば、自動車道路のトンネルの天井に据え付けられ、トンネルの換気に用いられる。据え付け作業時には、ジェットファンは、例えば取付台車でトンネル内に搬入され、リフトアップされた状態で、サポート部材を介してトンネルの天井に連結される。その際、特許文献1のジェットファンのように、点検蓋の外周面に電気ボックスが取り付けられ、電気ボックスがケーシングの外周面から大きく突出していると、ジェットファンの外形寸法が大きくなり取付台車上の構造物やトンネルの天井に接触し易い。
【0005】
本発明の目的は、外径寸法を小さくすることができるジェットファンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、点検窓を備えたケーシングの内側にモータと羽根車を配置したジェットファンにおいて、前記点検窓の蓋となる端子箱を備え、前記モータに電力を供給する電線が前記モータから前記点検窓に引き回され、前記端子箱の内部で外部電源に接続するジェットファンを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ジェットファンの外径寸法を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係るジェットファンの断面図
図2図1中のII-II線による矢視断面図
図3】本発明の第2実施形態に係るジェットファンの側面図
図4】比較例に係るジェットファンの断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るジェットファンの断面図、図2図1中のII-II線による矢視断面図である。図1はジェットファンの円筒状のケーシングの中心線を含む鉛直面によるジェットファンの切断面に当たる。
【0011】
図1及び図2に示したジェットファン100は、例えば、自動車道路のトンネル内等に設置され、トンネルの換気を行う。このジェットファン100は、筒形のケーシング1と、羽根車2A,2B(軸流ファン)と、モータ3(電動機)とを備えている。モータ3及び羽根車2A,2Bは、ケーシング1の内側に同軸に配置されている。
【0012】
ケーシング1は、ジェットファン100の外郭(ボディ)であり、両端が開口した円筒状の部材である。但し、ケーシング1は角筒形状に形成することもできる。ケーシング1は、サポート部材(不図示)により、例えばトンネルの天井に取り付けられる。本実施形態において、ケーシング1は、3つの筒形のパーツ1a-1cに軸方向に3分割されている。軸方向に隣接するパーツ1a,1b、パーツ1b,1cは、それぞれフランジ1fで連結されている。また、ケーシング1(各パーツ1a-1c)は、外周壁1m及び内周壁1nを持つ2重筒構造であり、外周壁1m及び内周壁1nの間の空間に格納された吸音材9を備えている。吸音材9を格納する空間を有することから、ケーシング1は相応の板厚(外周面と内周面との径差)を有している。なお、吸音材9を用いる代わりに、又は吸音材9を用いることに加えて、ケーシング1を多孔板で構成して音対策がされる場合もある。また、ケーシング1(中央のパーツ1b)の側部には、モータ3等の点検のための点検窓1w(図2)が備わっている。点検窓1wは、本実施形態ではモータ3に対して水平方向に対向する位置に開口している。
【0013】
羽根車2A,2Bは、モータ3で回転駆動されてケーシング1の内側で空気にエネルギを与えて空気の流れを起こす。本実施形態に係るジェットファン100は、2段の羽根車2A,2Bを有する2段機であるが、羽根車を1段のみ有する単段機であっても良い。羽根車2A,2Bは、それぞれ、モータ3の回転軸に連結されたハブ2aと、ハブ2aの外周面に設けられた複数の動翼2bとを含んで構成されている。
【0014】
羽根車2A,2Bのそれぞれモータ3と反対側には、内筒4(ボス)が設けられている。これら内筒4は、ケーシング1の内側を流れる空気とモータ2との衝突を抑制し、ケーシング1の内側の空気の流れを円滑化する役割を果たす。各内筒4は、ステー6を介してケーシング1の内周壁1nに固定されている。本実施形態において、各内筒4は、ケーシング1の両端のパーツ1a,1cのそれぞれ内周壁1nにステー6を介して上から支持されている。各内筒4の外周面は、モータ3とは反対側に頂点を向けた湾曲面状に形成されている。各内筒4のモータ3側の端部の外径は、対面するハブ2aの外径に対応している。
【0015】
羽根車2A,2Bを駆動するモータ3は、ケーシング1の内面にステー5(モータ台)を介してケーシング1の内周壁1nに固定されている。本実施形態において、モータ3は、ケーシング1の中央のパーツ1bの内周壁1nにステー5を介して下から支持されている。このモータ3には、モータ3に電力を供給する電線L1が接続している。電線L1は、図2に示したように、外部電源(不図示)に接続する電線L2に端子T(コネクタ)を介して接続される。
【0016】
電線L2,L1を介して電力を供給してモータ3を駆動すると、羽根車2A,2Bがモータ3により駆動されて回転し、ケーシング1の一方側の開口から空気が吸い込まれ、ケーシング1の他方側の開口から空気が吐出される。これによって、例えばトンネルから排気ガス等を排出することができる。
【0017】
なお、モータ3には、電線L1を通し電線L1を包囲し保護する電線保護管7が取り付けられている。電線保護管7は、モータ3から点検窓1wまで延びている。電線保護管7の先端は、点検窓1wの内側において、ケーシング1の内周壁1nと外周壁1mとの間に位置する。電線保護管7は、ケーシング1の内側に誘起される強い空気の流れに晒されることから、例えば鋼管製である。図示していないが、電線保護管7の先端には外周面に雄ネジが切られている。
【0018】
-端子箱-
ジェットファン100には、点検窓1wの蓋となる端子箱8が備えられている(図2)。端子箱8は、点検窓1wに嵌め込まれた筒形の枠体8aと、点検窓1wを開閉する点検カバー8bと、端子箱8を開閉する開閉カバー8cとを含んで構成されている。筒形の枠体8aは、ケーシング1の径方向の内側及び外側に開口を有しており、枠体8aのケーシング1の径方向の内側の開口が点検カバー8bで開閉され、枠体8aのケーシング1の径方向の外側の開口が開閉カバー8cで開閉される。点検カバー8b及び開閉カバー8cは、例えばボルト等の固定具により枠体8aに脱着される。枠体8a、点検カバー8b、及び開閉カバー8cで囲われた空間(つまり端子箱8の内部)が、上記端子Tを収容する端子収容室を形成する。モータ3に電力を供給する電線L1がモータ3から点検窓1wに引き回され、端子箱8の内部(端子収容室)で端子Tを介して外部電源(外部電源に接続する電線L2)に接続する。電線L1,L2には、引き回しのために適当な長さの余裕が必要であるところ、電線L1,L2の余剰分が図2に点線で示したように巻き取られて端子箱8の内部に収容される。
【0019】
枠体8aは、ケーシング1の径方向における内側の端部が、ケーシング1の内周面(内周壁1n)に沿った形状をしており、ケーシング1の軸方向から見ると円弧状である(図2)。枠体8aのケーシング1の径方向に見た形状は、点検窓1wの形状に対応しており、円形でも良いが、本実施形態では制作容易性の観点から例えば矩形としている。この端子箱8の枠体8aは、ケーシング1の外周面(外周壁1m)よりもケーシング1の径方向における外側に突出している。この突出した部位を突出部8pとする。この枠体8aの突出部8pには外部電源の上記電線L2を通す孔又は切り欠き(不図示)が設けられており、突出部8pを通して電線L2が端子箱8の内部(端子収容室)に引き込まれる。このように端子箱8は、一部がケーシング1の外周面(外周壁1m)よりもケーシング1の径方向の内側に配置されている。突出部8pの突出量は、例えばケーシング1の軸方向から見て、枠体8aのケーシング1の径方向における外側の端部が、図2に示したようにフランジ1fの外縁を超えない程度とすることが好ましい。枠体8aのケーシング1の径方向における外側の端部は、内側の端部と異なり、ケーシング1の軸方向から見て、図2に示したように製作容易性の観点から直線状としてある。
【0020】
点検カバー8bは、端子箱8のケーシング1の径方向の内側を向く外壁面であり、ケーシング1の内周面(内周壁1n)に応じて湾曲した曲面である。この点検カバー8bは、ケーシング1の内周面(内周壁1n)と面一であり、ケーシング1の内周壁1nと共にケーシング1の内側の空気流路を画定する。また、点検カバー8bには、前述した電線保護管7を通す孔(不図示)が設けられており、電線保護管7は、点検カバー8bを貫通して端子箱8の内部に入り込む。前述したように電線保護管7の先端にはネジが切られており、端子箱8の内部において電線保護管7にナット(不図示)を締め込み、点検カバー8bにナットを接触させることで電線保護管7が端子箱8に対して確りと固定される。
【0021】
開閉カバー8cは、枠体8aのケーシング1の径方向における外側の端部に脱着可能に備わっており、端子箱8を開閉する役割を果たす。ケーシング1の軸方向から見た場合、ケーシング1の中心線を通る平面(図2中の左右に延びる一点鎖線)と開閉カバー8cとの交線Xは、ケーシング1のフランジ1fの外縁かそれよりもケーシング1の径方向の内側に位置することが好ましい。
【0022】
なお、開閉カバー8cの外壁面には、把手8dが備わっている。把手8dは固定式であっても良いし、端子箱8の内側に向かって押し込んで格納可能な構成であっても良い。
【0023】
以上のように構成されたジェットファン100において、例えば電線L1,L2の端子Tの脱着の際には、把手8dを持って開閉カバー8cを取り外して端子箱8の内部の端子Tにアクセスする。モータ3の点検等の際には、更に点検カバー8bを取り外して点検窓1wを開放し、点検窓1wを介してモータ3にアクセスする。
【0024】
-比較例-
図4は比較例に係るジェットファンの断面図である。図4図2に対応する断面を表している。図4に示したジェットファンでは、モータMに電力を供給するための電線を保護する電線保護管Pが、ケーシングに設けた点検窓Wを開閉する蓋Hとは異なる位置でケーシングCを貫通している。端子箱Bは電線保護管Pの延びる方向において、ケーシング1の外周面に設けられている。端子箱BはケーシングCの外周面からフランジFを超えて大きく突出している。このように端子箱BがケーシングCの外周面から大きく突出していると、ジェットファンの外形寸法が大きくなり、例えばトンネルにジェットファンを据え付ける際等に、トンネルの天井や取付台車にジェットファンが接触し易い。
【0025】
-効果-
(1)本実施形態のジェットファン100では、ケーシング1の点検窓1wの蓋を端子箱8で兼ね、点検窓1wを端子箱8で蓋をする構成とした。そのため、端子箱8は一部がケーシング1の外周面(外周壁1m)よりもケーシング1の径方向の内側に配置され、端子箱8のケーシング1の外周面からの突出量を図4の比較例に比べて大幅に抑制することができる。これにより、ジェットファン100の外径寸法を小さくすることができ、前述したトンネルの天井や取付台車との接触リスクも軽減することができる。
【0026】
(2)前述したように、端子箱8の枠体8aをケーシング1の外周面から突出させ、突出部8pを介して電線L2を端子箱8の内部に引き込んでいる。このように、開閉カバー8cを除く端子箱8の部位を一部ケーシング1の外部に露出させ、この部位(突出部8p)を電線L2の引込部として確保することにより、電線L2が開閉カバー8cの開閉の邪魔にならない。これにより開閉カバー8cの開閉を円滑に行うことができ、端子Tの脱着、モータ3の点検等の作業を効率的に行うことができる。
【0027】
但し、上記の効果(1)を得る上では、端子箱8の突出部8pは必ずしも必要ない。例えば、電線L1,L2の余剰分を収容するだけのスペースを端子箱8の内部に確保できれば、点検カバー8bがケーシング1の内周壁1nに沿うのと同様に、開閉カバー8cがケーシング1の外周壁1mに沿う構成としても良い。この場合、開閉カバー8cを通して電線L2を端子箱8の内部に引き込む構成とすることができる。
【0028】
(3)端子箱8のケーシング1の径方向の内側を向く外壁面(点検カバー8b)をケーシング1の内周面(内周壁1n)に応じた曲面としたことにより、端子箱8で点検窓1wの蓋を兼ねるに当たり、ケーシング1の内側の空気の流れに端子箱8が与える影響を抑制することができる。端子箱8のケーシング1の径方向の内側を向く外壁面(点検カバー8b)をケーシング1の内周面(内周壁1n)と面一にしたことも、この効果に貢献する。
【0029】
単に点検窓1wの蓋を兼ねるだけであれば、端子箱8を単純な直方体状に構成しても良いが、この場合は端子箱8の角がケーシング1の内周面から内側に突出する等、ケーシング1の内側の空気の流れに干渉する。それに対し、本実施形態では点検カバー8bがケーシング1の内周壁1nに沿って湾曲し、またケーシング1の内周面(内周壁1n)と面一であるため、端子箱8がケーシング1の内側の空気流路に臨む構成ながら、端子箱8がケーシング1の内側の空気の流れをほとんど阻害しない。
【0030】
但し、上記の効果(1)を得る上では、点検カバー8bをケーシング1の内周壁1nに沿って湾曲させたり、内周壁1nと面一にしたりする必要は必ずしもない。
【0031】
(4)また、ケーシング1の軸方向から見て、開閉カバー8c(前述した交線X)がケーシング1のフランジ1fの外縁より外側に出ないように構成することで、端子箱8の大部分をフランジ1fの外径の内部に納めることができ、端子箱8をフランジ1fでガードし、トンネルの天井や取付台車等との不測の干渉による端子箱8の変形を抑制することができる。
【0032】
但し、上記の効果(1)を得る上では、開閉カバー8c(交線X)がケーシング1のフランジ1fの外縁より若干外側に出た構成であっても良い。
【0033】
(第2実施形態)
図3は本発明の第2実施形態に係るジェットファンの外形を表す側面図である。図3において、第1実施形態と同一の又は対応する要素には、既出図面と同符号を付して説明を適宜省略する。
【0034】
本実施形態が第1実施形態と相違する点は、端子箱8の開閉カバー8cとケーシング1(外周壁1m)とを連結する落下防止部材11を備え、開閉カバー8cの脱落防止に係る具体的手段を例示している点である。本実施形態では、例えば長さに適度な余裕があるチェーン等の落下防止部材11で開閉カバー8cのケーシング1の軸方向の両側部分をそれぞれケーシング1の外周壁1mに連結した構成を例示している。落下防止部材11を2つ設けた構成を例示したが、落下防止部材11は1つでも良いし、3つ以上でも良い。
【0035】
なお、点検カバー8bの落下防止部材を備えても良い。
【0036】
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0037】
本実施形態においては、第1実施形態と同様の効果に加え、ジェットファン100の運転中に端子箱8の開閉カバー8cが外れても開閉カバー8cが落下を防止することができる。
【0038】
(変形例)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、その技術思想を逸脱しない範囲内で設計変更(例えば構成の追加、削除、置換、変更)が可能であることは言うまでもない。例えば、図2の構成例においては点検窓1wの部分に吸音材9が存在しないが、例えば端子箱8の内面にシート状の吸音材を貼る等して、点検窓1wについても音対策した構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0039】
1…ケーシング、1f…フランジ、1n…内周壁(ケーシングの内周面)、1w…点検窓、2A,2B…羽根車、3…モータ、8…端子箱、8b…点検カバー(端子箱の径方向の内側を向く外壁面)、8c…開閉カバー、8p…突出部、11…落下防止部材、100…ジェットファン、L1,L2…電線、X…交線
図1
図2
図3
図4