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特開2024-154028制御装置、制御プログラムおよび制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154028
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】制御装置、制御プログラムおよび制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 15/00 20060101AFI20241023BHJP
   G06F 9/50 20060101ALN20241023BHJP
【FI】
G06F15/00 420C
G06F9/50 120A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067611
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 紀久夫
(72)【発明者】
【氏名】荻原 聡
(72)【発明者】
【氏名】水野 大樹
(72)【発明者】
【氏名】三好 義明
(72)【発明者】
【氏名】枝 俊宏
(72)【発明者】
【氏名】荒井 亮平
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 亮子
(72)【発明者】
【氏名】青山 房夫
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の端末が容易に周辺機器を共用する制御装置、制御プログラムおよび制御方法を提供する。
【解決手段】制御装置11において、処理部11は、第1端末1a,第2端末1b,・・・のうちの第1端末から、接続機器2a,2b,・・・のうちの機器の占有依頼を受信すると、第1端末が機器を占有して使用可能に設定する。第1端末が機器を占有して使用可能な設定がされている場合、処理部11は、第1端末から機器への命令を受信すると、命令を機器に送信する。処理部11は、第1端末が機器を占有して使用中に、第1端末以外の第2端末から占有依頼を受信すると、機器を第2端末による占有予約中に設定する。処理部11は、第1端末による機器の占有が解除されると、第2端末が機器を占有して使用可能に設定する。そして、処理部11は、機器の占有状況を各端末それぞれに通知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末のうちの第1端末から、機器の占有依頼を受信すると、前記第1端末が前記機器を占有して使用可能に設定し、前記機器の占有状況を前記複数の端末それぞれに通知する処理部、
を有する制御装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記第1端末が前記機器を占有して使用中に、前記複数の端末のうちの前記第1端末以外の第2端末から占有依頼を受信すると、前記機器を前記第2端末による占有予約中に設定し、前記第1端末による前記機器の占有が解除されると、前記第2端末が前記機器を占有して使用可能に設定し、前記機器の占有状況を前記複数の端末それぞれに通知する、
請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記機器の異常を検知すると、前記第1端末による前記機器の占有を解除し、前記複数の端末に前記機器が利用できないことを通知する、
請求項1記載の制御装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記機器が異常から復旧すると、前記第1端末が前記機器を占有して使用可能に設定し、前記機器の占有状況を前記複数の端末それぞれに通知する、
請求項3記載の制御装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記第1端末から、前記制御装置に接続された複数の接続機器のうちの前記機器の占有依頼を受信すると、前記第1端末が前記機器を占有して使用可能に設定し、前記複数の接続機器それぞれの占有状況を前記複数の端末それぞれに通知する、
請求項1記載の制御装置。
【請求項6】
コンピュータに、
複数の端末のうちの第1端末から、機器の占有依頼を受信すると、前記第1端末が前記機器を占有して使用可能に設定し、
前記機器の占有状況を前記複数の端末それぞれに通知する、
処理を実行させる制御プログラム。
【請求項7】
コンピュータが、
複数の端末のうちの第1端末から、機器の占有依頼を受信すると、前記第1端末が前記機器を占有して使用可能に設定し、
前記機器の占有状況を前記複数の端末それぞれに通知する、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、制御プログラムおよび制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが操作するコンピュータには、周辺機器が接続されることがある。例えば、銀行の営業店において使用される各営業端末には、通帳伝票プリンタやオーバーヘッドリーダ(OHR)等が接続されている。
【0003】
周辺機器の接続に関する技術としては、例えば、操作端末の操作者の負担軽減を図ることができる窓口端末システムが提案されている。また、例えば、窓口業務の担当者の座席に設置されている端末装置やプリンタ装置の数を削減して、それらの保守管理の労力を軽減する共用プリンタシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-215665号公報
【特許文献2】特開2020-101852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
端末と周辺機器とを1対1で接続する場合、周辺機器を端末の台数分用意することとなり、周辺機器設置のためのコストが増加する。そこで、複数の端末が周辺機器を共用できることが好ましい。
【0006】
1つの側面では、本件は、周辺機器の共用を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、処理部を有する制御装置が提供される。処理部は、複数の端末のうちの第1端末から、機器の占有依頼を受信すると、第1端末が機器を占有して使用可能に設定し、機器の占有状況を複数の端末それぞれに通知する。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、周辺機器の共用を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図2】第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図3】端末のハードウェアの一構成例を示す図である。
図4】端末の機能例を示すブロック図である。
図5】占有キューの一例を示す図である。
図6】表示画面の一例を示す図である。
図7】ログインおよび占有依頼時の機器占有制御処理の一例を示す図である。
図8】複数の端末がログイン時の機器占有制御処理の一例を示す図である。
図9】占有予約時の機器占有制御処理の一例を示す図である。
図10】占有解除依頼時の機器占有制御処理の一例を示す図である。
図11】占有状況を示す表示の遷移の一例を示す図(その1)である。
図12】占有状況を示す表示の遷移の一例を示す図(その2)である。
図13】占有状況を示す表示の遷移の一例を示す図(その3)である。
図14】ログイン時処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図15】占有依頼時処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図16】占有解除依頼時処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図17】異常発生時処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、第1の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第1の実施の形態は、端末1a,1b,・・・が機器を共用するものである。
第1の実施の形態の情報処理システムは、端末1a,1b,・・・および制御装置10を有する。端末1a,1b,・・・は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、端末1a,1b,・・・は、ユーザが操作するPC(Personal Computer)である。
【0012】
制御装置10は、端末1a,1b,・・・による機器の利用を制御するコンピュータである。制御装置10は、接続機器2a,2b,・・・に接続されている。接続機器2a,2b,・・・は、コンピュータからの指示に従って作動する周辺機器である。接続機器2a,2b,・・・は、例えば、通帳伝票プリンタ、現金機、OHR、カードリーダ、生体認証装置等である。接続機器2a,2b,・・・は、それぞれ異なる種類の周辺機器であってもよいし、同じ種類の周辺機器が含まれていてもよい。なお、制御装置10は、接続機器2a,2b,・・・を共用する端末1a,1b,・・・に含まれていてもよい。
【0013】
制御装置10は、処理部11を有する。処理部11は、制御装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部11は、例えば、制御装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。処理部11は、端末1a,1b,・・・のうちの第1端末から、接続機器2a,2b,・・・のうちの機器の占有依頼を受信すると、第1端末が機器を占有して使用可能に設定する。第1端末が機器を占有して使用可能な設定がされている場合、処理部11は、第1端末から機器への命令を受信すると、命令を機器に送信する。また、第1端末が機器を占有して使用可能な設定がされている場合、処理部11は、端末1a,1b,・・・のうちの第1端末以外の端末から機器への命令を受信すると、命令を機器に送信しない。そして、処理部11は、接続機器2a,2b,・・・それぞれの占有状況を端末1a,1b,・・・それぞれに通知する。
【0014】
例えば、処理部11は、端末1aから接続機器2aの占有依頼を受信すると、端末1aが接続機器2aを占有して使用可能に設定する。そして、処理部11は、端末1aに接続機器2aを占有して使用可能であることを通知する。また、処理部11は、端末1b,・・・に、接続機器2aが他の端末によって占有して使用されていることを通知する。また、処理部11は、端末1a,1b,・・・に、接続機器2b,・・・が占有して使用されていないことを通知する。
【0015】
ここで、処理部11は、第1端末が機器を占有して使用中に、端末1a,1b,・・・のうちの第1端末以外の第2端末から占有依頼を受信すると、機器を第2端末による占有予約中に設定する。処理部11は、第1端末による機器の占有が解除されると、第2端末が機器を占有して使用可能に設定する。そして、処理部11は、機器の占有状況を端末1a,1b,・・・それぞれに通知する。
【0016】
例えば、処理部11は、端末1aが接続機器2aを占有して使用中に、端末1bから占有依頼を受信すると、接続機器2aを端末1bによる占有予約中に設定する。処理部11は、端末1aによる機器の占有が解除されると、端末1bが機器を占有して使用可能に設定する。すると、処理部11は、端末1bに接続機器2aを占有して使用可能であることを通知する。また、処理部11は、端末1aに、接続機器2aが他の端末によって占有して使用されていることを通知する。
【0017】
第1の実施の形態によれば、制御装置10の処理部11は、端末1a,1b,・・・のうちの第1端末から、機器の占有依頼を受信すると、第1端末が機器を占有して使用可能に設定し、機器の占有状況を端末1a,1b,・・・それぞれに通知する。これにより、制御装置10は、端末1a,1b,・・・が機器を交代で使用できるよう設定することができる。よって、制御装置10は、周辺機器の共用を容易にすることができる。
【0018】
また、処理部11は、第1端末が機器を占有して使用中に、端末1a,1b,・・・のうちの第1端末以外の第2端末から占有依頼を受信すると、機器を第2端末による占有予約中に設定する。処理部11は、第1端末による機器の占有が解除されると、第2端末が機器を占有して使用可能に設定する。そして、処理部11は、機器の占有状況を端末1a,1b,・・・それぞれに通知する。これにより、制御装置10は、機器を使用する端末を効率的に交代させることができる。
【0019】
また、処理部11は、第1端末から、制御装置10に接続された接続機器2a,2b,・・・のうちの機器の占有依頼を受信すると、第1端末が機器を占有して使用可能に設定する。そして、処理部11は、接続機器2a,2b,・・・それぞれの占有状況を端末1a,1b,・・・それぞれに通知する。これにより、制御装置10は、複数の機器の共用を容易にすることができる。
【0020】
なお、処理部11は、機器の異常を検知すると、第1端末による機器の占有を解除し、端末1a,1b,・・・に機器が利用できないことを通知してもよい。これにより、制御装置10は、異常発生時の機器の使用を防止できる。
【0021】
また、処理部11は、機器が異常から復旧すると、第1端末が機器を占有して使用可能に設定し、機器の占有状況を端末1a,1b,・・・それぞれに通知してもよい。これにより、制御装置10は、異常から復旧した機器を効率的に端末に使用させることができる。
【0022】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、銀行業務において使用する機器を、銀行の営業店の従業員が操作する端末で共用するものである。
【0023】
図2は、第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の情報処理システムは、端末100,200-1,200-2,・・・を有する。端末100,200-1,200-2,・・・は、銀行の営業店の従業員が操作するPCである。端末100,200-1,200-2,・・・は、ネットワーク30に接続されている。ネットワーク30は、例えば、銀行の営業店のLAN(Local Area Network)である。
【0024】
端末100には、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25が接続されている。通帳伝票プリンタ21は、通帳や伝票に印刷をする機器である。現金機22は、現金の収納と収納した現金の放出とをする機器である。OHR23は、所定の位置に置かれた用紙を上部からカメラで読み取る機器である。カードリーダ24は、キャッシュカードから情報を読み取る機器である。生体認証装置25は、生体認証をするための生体情報を読み取る機器である。
【0025】
端末100は、端末100内のアプリケーションおよび端末200-1,200-2,・・・からの要求に応じて、各端末が通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25を占有して使用可能に設定する。端末100は、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25のうちのいずれかの機器についての占有依頼を受信すると、占有依頼を送信した端末が当該機器を占有して使用可能に設定する。なお、端末100は、いずれかの端末が占有して使用中の機器についての占有依頼を受信すると、当該機器について占有依頼を送信した端末による占有予約中に設定する。
【0026】
端末100は、いずれかの機器についての占有解除依頼を受信すると、占有解除依頼を送信した端末による当該機器の占有を解除する。そして、端末100は、当該機器について占有予約中に設定された端末がある場合、当該端末が当該機器を占有して使用可能に設定する。
【0027】
また、端末100は、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25それぞれの占有状況を、端末100内のアプリケーションおよび端末200-1,200-2,・・・に通知する。端末100,200-1,200-2,・・・は、端末100から通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25の占有状況が通知されると、各機器の占有状況を示すアイコンを画面に表示する。
【0028】
図3は、端末のハードウェアの一構成例を示す図である。端末100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス114を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0029】
メモリ102は、端末100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0030】
バス114に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105および光学ドライブ装置106がある。また、バス114に接続されている周辺機器としては、機器接続インタフェース107,109,110,111,112,113およびネットワークインタフェース108がある。
【0031】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0032】
GPU104には、モニタ31が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ31の画面に表示させる。モニタ31としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0033】
入力インタフェース105には、キーボード32とマウス33とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード32やマウス33から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス33は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
【0034】
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク34に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク34は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク34には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
【0035】
機器接続インタフェース107は、端末100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置35やメモリリーダライタ36を接続することができる。メモリ装置35は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ36は、メモリカード37へのデータの書き込み、またはメモリカード37からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード37は、カード型の記録媒体である。
【0036】
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0037】
機器接続インタフェース109には、通帳伝票プリンタ21が接続されている。例えば、機器接続インタフェース109には、通帳伝票プリンタ21がUSB(Universal Serial Bus)接続される。通帳伝票プリンタ21は、プロセッサ101からの命令に従って、通帳や伝票に文字や図形を印刷する。
【0038】
機器接続インタフェース110には、現金機22が接続されている。例えば、機器接続インタフェース110には、現金機22がLAN経由で接続される。現金機22は、プロセッサ101からの命令に従って、現金の収納を受け付ける。また、現金機22は、プロセッサ101からの命令に従って、収納している現金を放出する。
【0039】
機器接続インタフェース111には、OHR23が接続されている。例えば、機器接続インタフェース111には、OHR23がUSB接続される。OHR23は、所定の位置に置かれた用紙を上部からカメラで読み取り、読み取ったデータをプロセッサ101に送信する。
【0040】
機器接続インタフェース112には、カードリーダ24が接続されている。例えば、機器接続インタフェース112には、カードリーダ24がUSB接続される。カードリーダ24は、キャッシュカードから情報を読み取り、読み取ったデータをプロセッサ101に送信する。
【0041】
機器接続インタフェース113には、生体認証装置25が接続されている。例えば、機器接続インタフェース113には、生体認証装置25がUSB接続される。生体認証装置25は、指紋、虹彩、静脈等の生体情報を読み取り、読み取った生体情報をプロセッサ101に送信する。
【0042】
端末100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した制御装置10も、図3に示した端末100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、端末200-1,200-2,・・・も端末100と同様のハードウェアにより実現することができる。なお、端末200-1,200-2,・・・は、機器接続インタフェース109~113のような機器接続インタフェースを有していなくてもよい。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部11の一例である。
【0043】
端末100は、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。端末100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、端末100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また端末100に実行させるプログラムを、光ディスク34、メモリ装置35、メモリカード37等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。次に、端末100の機能について詳細に説明する。
【0044】
図4は、端末の機能例を示すブロック図である。端末100は、アプリケーション120、I(Input)/O(Output)制御部130およびドライバ141,142,143,144,145を有する。アプリケーション120は、端末100による通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25の使用を管理する。
【0045】
アプリケーション120は、I/O制御部130に、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25の占有依頼を送信する。また、アプリケーション120は、I/O制御部130に、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25の占有解除依頼を送信する。また、アプリケーション120は、I/O制御部130から通知された通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25の占有状況を表示する。なお、端末200-1,200-2,・・・は、アプリケーション120と同様のアプリケーションを有する。
【0046】
I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25を、端末100,200-1,200-2,・・・が占有して使用できるよう設定する。ドライバ141は、通帳伝票プリンタ21を制御するためのドライバである。ドライバ142は、現金機22を制御するためのドライバである。ドライバ143は、OHR23を制御するためのドライバである。ドライバ144は、カードリーダ24を制御するためのドライバである。ドライバ145は、生体認証装置25を制御するためのドライバである。
【0047】
I/O制御部130は、記憶部131、ユーザ管理部132および占有制御部133を有する。記憶部131は、メモリ102またはストレージ装置103の記憶領域を用いて実現される。ユーザ管理部132および占有制御部133は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。
【0048】
記憶部131は、占有キュー131aを記憶する。占有キュー131aは、各端末の占有依頼の送信順を示すキューである。ユーザ管理部132は、アプリケーション120および端末200-1,200-2,・・・との通信をする。ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・からのログイン要求を受け付ける。ユーザ管理部132は、ログイン要求に応じて、占有制御部133が特定した通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25それぞれの状態を、ログイン端末に通知する。
【0049】
また、ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・からログイン要求、占有依頼および占有解除依頼を受け付ける。ユーザ管理部132は、占有依頼および占有解除依頼に応じて、占有制御部133によって変更された機器の占有状況を端末100,200-1,200-2,・・・に通知する。また、ユーザ管理部132は、機器の異常発生時に、占有制御部133によって変更された占有状況を端末100,200-1,200-2,・・・に通知する。
【0050】
占有制御部133は、ログイン要求、占有依頼、占有解除依頼に応じて、端末100,200-1,200-2,・・・による機器の占有の設定および占有状況の確認をする。占有制御部133は、ユーザ管理部132がログイン要求を受信すると、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25それぞれの状態を確認する。例えば、占有制御部133は、ドライバ141~145に、各ドライバが制御する機器が接続されているか否かを確認させる。
【0051】
占有制御部133は、ユーザ管理部132が占有依頼を受信すると、占有キュー131aに、占有依頼に対応するレコードを追加する。そして、占有制御部133は、占有依頼を送信した端末以外の端末による、占有依頼の対象の機器の占有があるか否かを判定する。例えば、占有制御部133は、占有依頼を送信した端末以外の端末と、占有依頼の対象の機器とに対応するレコードが占有キュー131aに登録されている場合、占有依頼を送信した端末以外の端末による占有依頼の対象の機器の占有があると判定する。
【0052】
占有制御部133は、占有依頼を送信した端末以外の端末による占有依頼の対象の機器の占有がない場合、占有依頼を送信した端末が占有依頼の対象の機器を占有するよう設定する。また、占有制御部133は、占有依頼を送信した端末以外の端末による占有依頼の対象の機器の占有がある場合、占有依頼の対象の機器が占有依頼を送信した端末によって占有予約中となるように設定する。
【0053】
占有制御部133は、ユーザ管理部132が占有解除依頼を受信すると、占有解除依頼を送信した端末による占有解除依頼の対象の機器の占有を解除する。占有制御部133は、占有キュー131aから占有解除依頼を送信した端末と、占有解除依頼の対象の機器とに対応するレコードを削除する。
【0054】
そして、占有制御部133は、占有キュー131aを参照し、占有解除依頼の対象の機器を占有予約中の端末があるか否かを判定する。占有制御部133は、占有解除依頼の対象の機器を占有予約中の端末があると判定した場合、最も早く予約した端末が占有解除依頼の対象の機器を占有するよう設定する。
【0055】
また、占有制御部133は、機器の異常発生を検知する。例えば、占有制御部133は、ドライバ141~145のいずれかのドライバから制御する機器の異常が通知された場合、機器の異常が発生したと判定する。占有制御部133は、異常発生が検知された機器の、端末による占有を解除する。そして、占有制御部133は、機器が異常発生から復旧すると、異常発生が検知された機器を異常発生時に占有していた元の占有端末が、復旧した機器を占有するよう設定する。
【0056】
なお、図4に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、記憶部131に記憶される占有キュー131aについて詳細に説明する。
【0057】
図5は、占有キューの一例を示す図である。占有キュー131aは、各端末の占有依頼の送信順を示すキューである。占有キュー131aのレコードは、利用者および占有機器の項目を有する。利用者の項目には、占有依頼を送信した端末を示す情報が登録される。占有機器の項目には、占有して使用する対象の機器を示す情報が登録される。なお、占有キュー131aには、早く送信された占有依頼に対応するレコードが上位に登録される。次に、アプリケーション120が表示する画面について説明する。
【0058】
図6は、表示画面の一例を示す図である。アプリケーション120は、画面41を表示する。画面41は、各機器の占有状況を表示し、占有依頼および占有解除依頼の対象の機器の選択を受け付ける画面である。画面41は、通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す「通プリ」アイコンを含む。また、画面41は、現金機22の占有状況を示す「現金機」アイコンを含む。また、画面41は、OHR23の占有状況を示す「OHR」アイコンを含む。また、画面41は、カードリーダ24の占有状況を示す「カード」アイコンを含む。また、画面41は、生体認証装置25の占有状況を示す「生体」アイコンを含む。
【0059】
画面41に含まれる各アイコンは、利用可、利用不可、未接続、占有中、占有予約中または他端末占有中を示す模様で表示される。なお、各アイコンは、占有状況に応じた色で表示されてもよい。利用可は、アイコンに対応する機器が占有して使用されていないことを示す。利用不可は、アイコンに対応する機器に異常が発生していることを示す。未接続は、アイコンに対応する機器が接続されていないまたはアプリケーション120がI/O制御部130にログインをしていないことを示す。占有中は、アイコンに対応する機器を端末100が占有して使用していることを示す。占有予約中は、アイコンに対応する機器を端末100が占有予約中であることを示す。他端末占有中は、アイコンに対応する機器を端末100以外の端末が占有して使用していることを示す。
【0060】
アプリケーション120は、画面41に含まれるアイコンに対する押下操作に応じて、押下されたアイコンに対応する機器についての占有依頼や占有解除依頼をI/O制御部130に送信する。アプリケーション120は、端末100が占有して使用していない機器に対応するアイコンの押下操作に応じて、押下されたアイコンに対応する機器についての占有依頼をI/O制御部130に送信する。また、アプリケーション120は、端末100が占有して使用している機器に対応するアイコンの押下操作に応じて、押下されたアイコンに対応する機器についての占有解除依頼をI/O制御部130に送信する。次に、I/O制御部130による制御処理について説明する。
【0061】
図7は、ログインおよび占有依頼時の機器占有制御処理の一例を示す図である。I/O制御部130は、アプリケーション120のログイン時に機器の占有依頼を受信すると、端末100が当該機器を占有して使用できるよう設定する。なお、以下では、I/O制御部130による通帳伝票プリンタ21の占有制御処理について説明する。
【0062】
まず、アプリケーション120は、I/O制御部130にログインし、通帳伝票プリンタ21についての占有依頼をI/O制御部130に送信する(ステップS11)。例えば、アプリケーション120は、ログインの要求および通帳伝票プリンタ21についての占有依頼を、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)でI/O制御部130に送信する。なお、アプリケーション120とI/O制御部130との通信は、Websocket等で行われてもよい。I/O制御部130のユーザ管理部132は、端末100によるログインおよび占有依頼があったことを占有制御部133に通知する(ステップS12)。
【0063】
占有制御部133は、占有依頼に応じて、端末100による通帳伝票プリンタ21についての占有依頼に対応するレコードを占有キュー131aに追加する。例えば、占有制御部133は、利用者の項目に端末100を示す「端末A」、占有機器の項目に通帳伝票プリンタ21を示す「通プリ」が登録されたレコードを占有キュー131aに追加する。ここで、占有制御部133は、端末100以外の端末による通帳伝票プリンタ21についての占有依頼に対応するレコードが占有キュー131aに登録されていないため、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有して使用可能に設定する。
【0064】
また、占有制御部133は、ログインに応じて、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25それぞれの状態を確認する(ステップS13)。例えば、占有制御部133は、ドライバ141に、通帳伝票プリンタ21が接続されているか否かを確認させる。また、占有制御部133は、占有キュー131aに登録された通帳伝票プリンタ21に対応するレコードのうち、端末100に対応するレコードが最も上位に登録されているため、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中であることを特定する。
【0065】
そして、占有制御部133は、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをユーザ管理部132に通知する(ステップS14)。ユーザ管理部132は、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをアプリケーション120に通知する(ステップS15)。すると、アプリケーション120は、I/O制御部130からの通知に応じて、画面41のアイコンの表示を遷移させる(ステップS16)。ここでは、アプリケーション120は、画面41において通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示から占有中を示す表示に変更する。
【0066】
このように、I/O制御部130は、アプリケーション120からの占有依頼に応じて端末100が通帳伝票プリンタ21を占有して使用可能に設定し、アプリケーション120に端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中であることを通知する。そして、アプリケーション120は、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中であることを示す表示をすることで、端末100のユーザに通帳伝票プリンタ21を使用できることを通知できる。次に、端末100以外の端末がログインする場合の制御処理について説明する。
【0067】
図8は、複数の端末がログイン時の機器占有制御処理の一例を示す図である。端末200-1は、アプリケーション220を有する。アプリケーション220は、アプリケーション120と同様の機能を有する。図8の例では、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有して使用可能であるときに、端末200-1がログインする場合について説明する。
【0068】
まず、アプリケーション220は、I/O制御部130にログインする(ステップS21)。例えば、アプリケーション220は、ログインの要求を、ネットワーク30を介してHTTPでI/O制御部130に送信する。なお、アプリケーション220とI/O制御部130との通信は、Websocket等で行われてもよい。ユーザ管理部132は、端末200-1によるログインがあったことを占有制御部133に通知する(ステップS22)。
【0069】
占有制御部133は、ログインに応じて、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25それぞれの状態を確認する(ステップS23)。例えば、占有制御部133は、ドライバ141に、通帳伝票プリンタ21が接続されているか否かを確認させる。また、占有制御部133は、占有キュー131aに登録された通帳伝票プリンタ21に対応するレコードのうち、端末100に対応するレコードが最も上位に登録されているため、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中であることを特定する。
【0070】
そして、占有制御部133は、端末200-1以外の他の端末が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをユーザ管理部132に通知する(ステップS24)。ユーザ管理部132は、端末200-1以外の他の端末が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをアプリケーション220に通知する(ステップS25)。すると、アプリケーション220は、I/O制御部130からの通知に応じて、画面のアイコンの表示を遷移させる(ステップS26)。ここでは、アプリケーション220は、画面において通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示から他端末占有中を示す表示に変更する。
【0071】
このように、I/O制御部130は、アプリケーション220からのログインに応じて端末100が通帳伝票プリンタ21を占有して使用可能であることを特定し、アプリケーション220に他の端末が通帳伝票プリンタ21を占有中であることを通知する。そして、アプリケーション220は、他の端末が通帳伝票プリンタ21を占有中であることを示す表示をすることで、他の端末による使用が終わるまで通帳伝票プリンタ21を使用できないことを端末200-1のユーザに通知できる。次に、端末200-1が占有予約をする場合の制御処理について説明する。
【0072】
図9は、占有予約時の機器占有制御処理の一例を示す図である。図9の例では、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有して使用可能であるときに、端末200-1が通帳伝票プリンタ21の占有予約をする場合について説明する。
【0073】
まず、アプリケーション220は、通帳伝票プリンタ21についての占有依頼をI/O制御部130に送信する(ステップS31)。ユーザ管理部132は、端末200-1による通帳伝票プリンタ21の占有依頼があったことを占有制御部133に通知する(ステップS32)。
【0074】
占有制御部133は、占有依頼に応じて、端末200-1による通帳伝票プリンタ21についての占有依頼に対応するレコードを占有キュー131aに追加する。例えば、占有制御部133は、利用者の項目に端末200-1を示す「端末B」、占有機器の項目に通帳伝票プリンタ21を示す「通プリ」が登録されたレコードを占有キュー131aに追加する。ここで、占有制御部133は、占有キュー131aに通帳伝票プリンタ21に対応する端末100のレコードがすでに登録されているため、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有予約中であることを特定する。
【0075】
そして、占有制御部133は、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有予約中であることをユーザ管理部132に通知する(ステップS33)。ユーザ管理部132は、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有予約中であることをアプリケーション220に通知する(ステップS34)。すると、アプリケーション220は、I/O制御部130からの通知に応じて、画面のアイコンの表示を遷移させる(ステップS35)。ここでは、アプリケーション220は、画面において通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す「通プリ」アイコンを、他端末占有中を示す表示から占有予約中を示す表示に変更する。
【0076】
このように、I/O制御部130は、アプリケーション220からの占有依頼に応じて、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有予約中に設定し、アプリケーション220に端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有予約中であることを通知する。そして、アプリケーション220は、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有予約中であることを示す表示をすることで、他の端末による使用が終わると通帳伝票プリンタ21の使用を開始できることを端末200-1のユーザに通知できる。次に、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中に、占有解除依頼をする場合の制御処理について説明する。
【0077】
図10は、占有解除依頼時の機器占有制御処理の一例を示す図である。図10の例では、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有予約中に、端末100が通帳伝票プリンタ21の占有解除依頼をする場合について説明する。
【0078】
まず、アプリケーション120は、通帳伝票プリンタ21についての占有解除依頼をI/O制御部130に送信する(ステップS41)。ユーザ管理部132は、端末100による通帳伝票プリンタ21の占有解除依頼があったことを占有制御部133に通知する(ステップS42)。占有制御部133は、占有解除依頼に応じて、端末100による通帳伝票プリンタ21についての占有依頼に対応するレコードを占有キュー131aから削除する。ここで、占有制御部133は、通帳伝票プリンタ21に対応する端末200-1のレコードが占有キュー131aに登録されているため、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有して使用可能に設定する。
【0079】
そして、占有制御部133は、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをユーザ管理部132に通知する(ステップS43)。ユーザ管理部132は、端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをアプリケーション220に通知する(ステップS44)。すると、アプリケーション220は、I/O制御部130からの通知に応じて、画面のアイコンの表示を遷移させる(ステップS45)。ここでは、アプリケーション220は、画面において通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す「通プリ」アイコンを、他端末占有中を示す表示から占有中を示す表示に変更する。
【0080】
また、占有制御部133は、占有解除依頼を送信した端末100以外の他の端末が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをユーザ管理部132に通知する(ステップS46)。ユーザ管理部132は、端末100以外の他の端末が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをアプリケーション120に通知する(ステップS47)。すると、アプリケーション120は、I/O制御部130からの通知に応じて、画面41のアイコンの表示を遷移させる(ステップS48)。ここでは、アプリケーション120は、画面41において通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す「通プリ」アイコンを、占有中を示す表示から他端末占有中を示す表示に変更する。
【0081】
このように、I/O制御部130は、アプリケーション120からの占有解除依頼に応じて、端末100による通帳伝票プリンタ21の占有を解除し、占有予約中の端末200-1が通帳伝票プリンタ21を占有して使用可能に設定する。これにより、I/O制御部130は、機器を使用する端末の交代を効率的に行うことができる。次に、機器の占有状況を示す表示の遷移について説明する。
【0082】
図11は、占有状況を示す表示の遷移の一例を示す図(その1)である。図11の例では、端末100による通帳伝票プリンタ21の占有が開始してから占有が終了するまでの、端末100および端末200-1の、通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す表示について説明する。
【0083】
まず、I/O制御部130へのログイン前では、アプリケーション120は、画面41において通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示とする。また、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示とする。
【0084】
アプリケーション120は、I/O制御部130にログインし、通帳伝票プリンタ21の占有依頼をI/O制御部130に送信する。I/O制御部130は、占有依頼に応じて、通帳伝票プリンタ21を端末100による占有中に設定する。そして、I/O制御部130は、端末100が通帳伝票プリンタ21を占有中であることをアプリケーション120に通知する。すると、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを占有中を示す表示とする。
【0085】
ここで、アプリケーション220は、I/O制御部130にログインする。I/O制御部130は、ログインに応じて各機器の占有状況を確認し、各機器の占有状況をアプリケーション220に通知する。ここでは、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21が他端末占有中であることをアプリケーション220に通知する。すると、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを他端末占有中を示す表示とする。
【0086】
端末100による通帳伝票プリンタ21の使用が終了すると、アプリケーション120は、通帳伝票プリンタ21の占有解除依頼をI/O制御部130に送信する。I/O制御部130は、占有解除依頼に応じて、通帳伝票プリンタ21の端末100による占有を解除する。そして、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21が占有して使用されていないことを示す、利用可をアプリケーション120,220に通知する。すると、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを、利用可を示す表示とする。また、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを、利用可を示す表示とする。
【0087】
図12は、占有状況を示す表示の遷移の一例を示す図(その2)である。図12の例では、端末100による通帳伝票プリンタ21の占有中に、端末200-1による通帳伝票プリンタ21の占有予約をした場合の、端末100および端末200-1の通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す表示について説明する。
【0088】
まず、I/O制御部130へのログイン前では、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示とする。また、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示とする。
【0089】
アプリケーション120は、I/O制御部130にログインし、通帳伝票プリンタ21の占有依頼をI/O制御部130に送信する。I/O制御部130は、占有依頼に応じて、通帳伝票プリンタ21を端末100による占有中に設定し、占有中であることをアプリケーション120に通知する。すると、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを占有中を示す表示とする。アプリケーション220は、I/O制御部130にログインする。すると、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21が他端末占有中であることをアプリケーション220に通知する。アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを他端末占有中を示す表示とする。
【0090】
ここで、アプリケーション220は、通帳伝票プリンタ21の占有依頼をI/O制御部130に送信する。I/O制御部130は、占有依頼に応じて、通帳伝票プリンタ21を端末200-1による占有予約中に設定し、占有予約中をアプリケーション220に通知する。すると、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを占有予約中を示す表示とする。
【0091】
端末100による通帳伝票プリンタ21の使用が終了すると、アプリケーション120は、通帳伝票プリンタ21の占有解除依頼をI/O制御部130に送信する。I/O制御部130は、占有解除依頼に応じて、通帳伝票プリンタ21の端末100による占有を解除する。ここで、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21を占有予約中の端末200-1による占有中に設定し、占有中であることをアプリケーション220に通知する。また、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21が他端末占有中であることをアプリケーション120に通知する。
【0092】
すると、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを、占有中を示す表示とする。また、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを、他端末占有中を示す表示とする。
【0093】
図13は、占有状況を示す表示の遷移の一例を示す図(その3)である。図13の例では、端末100による通帳伝票プリンタ21の占有中に、通帳伝票プリンタ21に異常が発生した場合の、端末100および端末200-1の通帳伝票プリンタ21の占有状況を示す表示について説明する。
【0094】
まず、I/O制御部130へのログイン前では、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示とする。また、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを、未接続を示す表示とする。
【0095】
アプリケーション120は、I/O制御部130にログインし、通帳伝票プリンタ21の占有依頼をI/O制御部130に送信する。I/O制御部130は、占有依頼に応じて、通帳伝票プリンタ21を端末100による占有中に設定し、占有中であることをアプリケーション120に通知する。すると、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを占有中を示す表示とする。アプリケーション220は、I/O制御部130にログインする。すると、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21が他端末占有中であることをアプリケーション220に通知する。アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを他端末占有中を示す表示とする。
【0096】
ここで、I/O制御部130は、ドライバ141から通帳伝票プリンタ21の異常(例えば、カバーオープン)を通知されたものとする。すると、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21の端末100による占有を解除し、通帳伝票プリンタ21に異常が発生していることを示す、利用不可をアプリケーション120,220に通知する。アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを、利用不可を示す表示とする。また、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを、利用不可を示す表示とする。
【0097】
I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21の異常が復旧すると、通帳伝票プリンタ21を異常発生前の占有状況に設定する。ここでは、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21を端末100による占有中に設定する。また、I/O制御部130は、通帳伝票プリンタ21を端末200-1による占有予約中に設定する。そして、I/O制御部130は、占有中であることをアプリケーション120に通知する。また、I/O制御部130は、占有予約中であることをアプリケーション220に通知する。
【0098】
すると、アプリケーション120は、画面41において「通プリ」アイコンを、占有中を示す表示とする。また、アプリケーション220は、画面において「通プリ」アイコンを、占有予約中を示す表示とする。
【0099】
このように、I/O制御部130は、ログイン時に機器の占有状況を各端末に通知する。また、I/O制御部130は、占有依頼受信時、占有解除依頼受信時、異常発生時等の機器の占有状況が変化した場合に、占有状況を各端末に通知する。各端末のアプリケーション120,220は、通知された占有状況を示す画面を表示する。これにより、アプリケーション120,220は、各端末を操作するユーザに機器が使用可能であるか否かを通知することができる。
【0100】
以下、端末100が実行する処理について詳細に説明する。まず、ログイン時の処理について説明する。
図14は、ログイン時処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図14に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0101】
[ステップS101]ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・のいずれかの端末からログイン要求があったか否かを判定する。ユーザ管理部132は、ログイン要求があったと判定した場合、処理をステップS102に進める。また、ユーザ管理部132は、ログイン要求がなかったと判定した場合、処理を終了する。
【0102】
[ステップS102]占有制御部133は、通帳伝票プリンタ21、現金機22、OHR23、カードリーダ24および生体認証装置25それぞれの状態を確認する。例えば、占有制御部133は、ドライバ141~145に、各ドライバが制御する機器が接続されているか否かを確認させる。占有制御部133は、接続されていない機器について、未接続の状態であると特定する。また、占有制御部133は、占有キュー131aを参照し、各機器に対応するレコードが登録されているか否かを確認する。占有制御部133は、対応するレコードが占有キュー131aに登録されている機器について、他端末占有中の状態であると特定する。また、占有制御部133は、接続されている機器のうち、対応するレコードが占有キュー131aに登録されていない機器について、利用可の状態であると特定する。
【0103】
[ステップS103]ユーザ管理部132は、ログイン端末に各機器の状態を通知する。例えば、ユーザ管理部132は、ステップS102で特定した各機器の状態を、ステップS101でログイン要求を送信した端末に通知する。
【0104】
このようにして、端末100は、ログイン端末に各機器の状態を通知する。そして、通知した状態がログイン端末で表示されることで、ログイン端末を操作するユーザに各機器が使用可能であるか否かを通知することができる。次に、占有依頼時の処理について説明する。
【0105】
図15は、占有依頼時処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図15に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS111]ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・のいずれかの端末から占有依頼があったか否かを判定する。ユーザ管理部132は、占有依頼があったと判定した場合、処理をステップS112に進める。また、ユーザ管理部132は、占有依頼がなかったと判定した場合、処理を終了する。
【0106】
[ステップS112]占有制御部133は、占有キュー131aに、ステップS111で占有依頼を送信した端末(依頼元の端末)と、占有依頼の対象の機器(対象機器)とに対応するレコードを追加する。例えば、占有制御部133は、利用者の項目に依頼元の端末を示す情報が登録され、占有機器の項目に対象機器を示す情報が登録されたレコードを、占有キュー131aの最も下位に追加する。
【0107】
[ステップS113]占有制御部133は、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有があるか否かを判定する。例えば、占有制御部133は、利用者の項目に依頼元の端末以外の端末を示す情報が登録され、占有機器の項目に対象機器を示す情報が登録されたレコードが占有キュー131aに登録されている場合、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有があると判定する。占有制御部133は、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有があると判定した場合、処理をステップS114に進める。また、占有制御部133は、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有がないと判定した場合、処理をステップS115に進める。
【0108】
[ステップS114]ユーザ管理部132は、依頼元の端末に、対象機器について、占有予約中の状態であることを通知する。そして、処理が終了する。
[ステップS115]占有制御部133は、依頼元の端末が対象機器を占有するよう設定する。例えば、占有制御部133は、依頼元の端末から対象機器への命令が端末100に送信されると、送信された命令に従って対象機器を制御するドライバが対象機器を作動させるよう設定する。また、占有制御部133は、依頼元の端末以外の端末から対象機器への命令が端末100に送信されても、対象機器を制御するドライバが対象機器を作動させないよう設定する。
【0109】
[ステップS116]ユーザ管理部132は、依頼元の端末に、対象機器について、占有中の状態であることを通知する。
[ステップS117]ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・のうちの依頼元の端末以外の全端末に、対象機器について、他端末占有中の状態であることを通知する。
【0110】
このように、端末100は、機器の占有依頼を受信すると、依頼元の端末以外の端末によって対象機器が占有されていない場合、依頼元の端末が機器を占有して使用可能に設定する。そして、端末100は、機器の占有状況を端末100,200-1,200-2,・・・それぞれに通知する。これにより、端末100は、端末100,200-1,200-2,・・・が機器を交代で占有して使用できるよう設定することができる。なお、端末100は、依頼元の端末以外の端末によって対象機器が占有されている場合、依頼元の端末による機器の占有予約中に設定する。
【0111】
また、端末100,200-1,200-2,・・・それぞれは、端末100から通知された占有状況を表示するため、各端末を操作するユーザに各機器が使用可能であるか否かを通知することができる。このようにして、端末100は、周辺機器の共用を容易にすることができる。端末100は、周辺機器の共用を容易にすることで、周辺機器を端末の台数分用意することを不要とすることができ、周辺機器の設置にかかる費用を削減できる。次に、占有解除依頼時の処理について説明する。
【0112】
図16は、占有解除依頼時処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図16に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS121]ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・のいずれかの端末から占有解除依頼があったか否かを判定する。ユーザ管理部132は、占有解除依頼があったと判定した場合、処理をステップS122に進める。また、ユーザ管理部132は、占有解除依頼がなかったと判定した場合、処理を終了する。
【0113】
[ステップS122]占有制御部133は、ステップS121で占有解除依頼を送信した端末(依頼元の端末)による占有解除依頼の対象の機器(対象機器)の占有を解除する。
【0114】
[ステップS123]占有制御部133は、占有キュー131aから依頼元の端末と、対象機器とに対応するレコードを削除する。例えば、占有制御部133は、利用者の項目に依頼元の端末を示す情報が登録され、占有機器の項目に対象機器を示す情報が登録されたレコードを、占有キュー131aから削除する。
【0115】
[ステップS124]占有制御部133は、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有予約があるか否かを判定する。例えば、占有制御部133は、利用者の項目に依頼元の端末以外の端末を示す情報が登録され、占有機器の項目に対象機器を示す情報が登録されたレコードが占有キュー131aに登録されている場合、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有予約があると判定する。占有制御部133は、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有予約があると判定した場合、処理をステップS126に進める。また、占有制御部133は、依頼元の端末以外の端末による対象機器の占有予約がないと判定した場合、処理をステップS125に進める。
【0116】
[ステップS125]ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・の全端末に、対象機器について、利用可の状態であることを通知する。そして、処理が終了する。
【0117】
[ステップS126]占有制御部133は、最も早く予約した端末が対象機器を占有するよう設定する。例えば、占有制御部133は、占有キュー131aに登録されている、占有機器の項目に対象機器を示す情報が登録されたレコードのうち、最も上位のレコードの利用者の項目に登録された端末を特定する。そして、占有制御部133は、特定した端末から対象機器への命令が端末100に送信されると、送信された命令に従って対象機器を制御するドライバが対象機器を作動させるよう設定する。また、占有制御部133は、特定した端末以外の端末から対象機器への命令が端末100に送信されても、対象機器を制御するドライバが対象機器を作動させないよう設定する。
【0118】
[ステップS127]ユーザ管理部132は、ステップS126で対象機器の占有を開始した端末に、対象機器について、占有中の状態であることを通知する。
[ステップS128]ユーザ管理部132は、依頼元の端末に、対象機器について、他端末占有中の状態であることを通知する。
【0119】
このように、端末100は、占有解除依頼を受信すると、依頼元の端末による対象機器の占有を解除する。そして、端末100は、対象機器について、占有予約中の端末があると、最も早く予約した端末が対象機器を占有して使用可能に設定する。これにより、端末100は、機器を使用する端末を効率的に交代させることができる。次に、異常発生時の処理について説明する。
【0120】
図17は、異常発生時処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図17に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS131]占有制御部133は、機器の異常が発生したか否かを判定する。例えば、占有制御部133は、ドライバ141~145のいずれかのドライバから制御する機器の異常が通知された場合、機器の異常が発生したと判定する。占有制御部133は、機器の異常が発生したと判定した場合、処理をステップS132に進める。また、占有制御部133は、機器の異常が発生していないと判定した場合、処理を終了する。
【0121】
[ステップS132]占有制御部133は、ステップS131で異常発生が検知された機器(異常発生機器)の、端末による占有を解除する。
[ステップS133]占有制御部133は、端末100,200-1,200-2,・・・の全端末に、異常発生機器について、利用不可の状態であることを通知する。
【0122】
[ステップS134]占有制御部133は、異常発生機器が復旧したか否かを判定する。例えば、占有制御部133は、異常発生機器を制御するドライバからステップS131で検知された異常が解消されたことが通知された場合、異常発生機器が復旧したと判定する。占有制御部133は、異常発生機器が復旧したと判定した場合、処理をステップS135に進める。また、占有制御部133は、異常発生機器が復旧していないと判定した場合、処理をステップS134に進める。
【0123】
[ステップS135]占有制御部133は、ステップS132で異常発生機器の占有を解除された端末(元の占有端末)が異常発生機器を占有するよう設定する。例えば、占有制御部133は、占有キュー131aに登録されている、占有機器の項目に異常発生機器を示す情報が登録されたレコードのうち、最も上位のレコードの利用者の項目に登録された端末を特定する。そして、占有制御部133は、特定した端末から異常発生機器への命令が端末100に送信されると、送信された命令に従って異常発生機器を制御するドライバが異常発生機器を作動させるよう設定する。また、占有制御部133は、特定した端末以外の端末から異常発生機器への命令が端末100に送信されても、異常発生機器を制御するドライバが異常発生機器を作動させないよう設定する。
【0124】
[ステップS136]ユーザ管理部132は、ステップS135で異常発生機器の占有を開始した端末に、異常発生機器について、占有中の状態であることを通知する。
[ステップS137]ユーザ管理部132は、端末100,200-1,200-2,・・・のうちのステップS135で異常発生機器の占有を開始した端末以外の全端末に、異常発生機器について、元の状態を通知する。例えば、ユーザ管理部132は、占有キュー131aに登録されている、占有機器の項目に異常発生機器を示す情報が登録されたレコードのうち、最も上位以外のレコードの利用者の項目に登録された端末を特定する。ユーザ管理部132は、特定した端末に、異常発生機器について、占有予約中の状態であることを通知する。また、ユーザ管理部132は、占有中または占有予約中を通知した端末以外の端末に、異常発生機器について、他端末占有中の状態であることを通知する。
【0125】
このように、端末100は、機器の異常を検知すると、端末による機器の占有を解除し、端末100,200-1,200-2,・・・に利用不可の状態を通知する。これにより、端末100は、機器の異常の発生を各端末を操作するユーザに通知し、異常発生機器の使用を防止できる。そして、端末100は、異常発生機器が異常から復旧すると、元の占有端末が異常発生機器を占有して使用可能に設定し、異常発生機器の占有状況を端末100,200-1,200-2,・・・それぞれに通知する。これにより、端末100は、異常発生前の占有状況に戻すことができ、異常から復旧した機器を効率的に端末に使用させることができる。
【0126】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0127】
1a,1b,・・・ 端末
2a,2b,・・・ 接続機器
10 制御装置
11 処理部
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