(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154171
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】半導体装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/28 20060101AFI20241023BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
H01L23/28 A
H01L23/12 501C
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067856
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】390022471
【氏名又は名称】アオイ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高尾 勝大
(72)【発明者】
【氏名】黒羽 淳史
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 敬史
【テーマコード(参考)】
4M109
【Fターム(参考)】
4M109AA01
4M109CA01
4M109CA04
4M109CA21
4M109DB02
4M109DB17
4M109EA11
(57)【要約】
【課題】半導体装置を実装基板などに実装する際の、半導体装置の実装信頼性を向上させる。
【解決手段】半導体装置1は、半導体チップ2と、半導体チップ2を封止する封止部3と、封止部3を貫通する貫通電極6とを備えている。貫通電極6は、封止部3の上面3aから下面3bまで貫通する導体部4と、導体部4と隣接し、かつ封止部3の下面3bから突出する導体部5とを有している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップと、
第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有し、前記半導体チップを封止する封止部と、
前記封止部を貫通する第1貫通電極と、
前記封止部を貫通する第2貫通電極と、
を備える半導体装置であって、
前記第1貫通電極は、前記封止部の前記第1主面から前記第2主面まで貫通する第1導体部と、前記第1導体部と隣接し、前記封止部の前記第1主面から突出する第2導体部とを有し、
前記第2貫通電極は、前記封止部の前記第1主面から前記第2主面まで貫通する第3導体部と、前記第3導体部と隣接し、前記封止部の前記第1主面から突出する第4導体部とを有し、
前記封止部の前記第1主面上に、前記第2導体部の一部と前記第4導体部の一部を覆うように形成された絶縁層を更に備える、半導体装置。
【請求項2】
請求項1記載の半導体装置において、
前記封止部の前記第1主面上に形成された複数の配線を更に備え、
前記半導体チップは、複数の電極を有し、
前記半導体チップは、前記半導体チップの前記複数の電極が前記複数の配線とそれぞれ電気的に接続されており、
前記複数の配線のそれぞれの一部は、前記絶縁層に覆われている、半導体装置。
【請求項3】
請求項1記載の半導体装置において、
前記絶縁層から露出する前記第2導体部と前記第4導体部のそれぞれの表面にめっき層が形成されている、半導体装置。
【請求項4】
請求項1記載の半導体装置において、
前記第2導体部は、前記第4導体部と対向する面と、前記対向する面とは反対側に位置する面を有し、
前記第4導体部は、前記第2導体部と対向する面と、前記対向する面とは反対側の面を有し、
前記第2導体部と前記第4導体部のそれぞれの前記対向する面は前記絶縁層で覆われており、前記第2導体部と前記第4導体部のそれぞれの前記反対側の面の少なくとも一部は、前記絶縁層から露出している、半導体装置。
【請求項5】
請求項1記載の半導体装置において、
前記半導体装置を実装基板に搭載する際には、前記第1貫通電極の前記第2導体部は前記実装基板の第1端子と半田を介して接続され、
前記第2貫通電極の前記第4導体部は前記実装基板の第2端子と半田を介して接続され、
前記半田がフィレットを形成している、半導体装置。
【請求項6】
請求項1記載の半導体装置において、
平面視において、前記第1貫通電極と前記第2貫通電極との間に前記半導体チップが配置されている、半導体装置。
【請求項7】
請求項1記載の半導体装置において、
前記封止部の前記第2主面上に形成された第5導体部および第6導体部を更に備え、
前記第5導体部は、前記第1導体部と電気的に接続され、
前記第6導体部は、前記第3導体部と電気的に接続され、
前記第5導体部と前記第6導体部のそれぞれの一部は、前記封止部上に直接形成されている、半導体装置。
【請求項8】
請求項7記載の半導体装置において、
前記第5導体部と前記第6導体部との間の間隔は、前記第1導体部と前記第3導体部との間の間隔よりも小さい、半導体装置。
【請求項9】
(a)基材層上に第1導体部を形成する工程、
(b)前記(a)工程後、複数の電極を有する半導体チップを、前記半導体チップの前記複数の電極が前記基材層と対向する向きで、前記基材層上に配置する工程、
(c)前記(b)工程後、前記基材層上に、前記第1導体部および前記半導体チップを覆うように、封止部を形成する工程、
ここで、前記封止部は、前記基材層に対向する第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有する、
(d)前記(c)工程後、前記封止部から前記基材層を剥離する工程、
(e)前記(d)工程後、前記封止部の前記第2主面を研磨して、前記封止部の前記第2主面から前記第1導体部を露出させる工程、
(f)前記(e)工程後、前記封止部の前記第1主面側に、前記半導体チップの前記複数の電極とそれぞれ電気的に接続された複数の配線と、前記第1導体部と重なる第2導体部と、を形成する工程、
(g)前記(f)工程後、前記封止部の前記第1主面上に、前記複数の配線のそれぞれの一部と前記第2導体部の一部とを覆うように、絶縁層を形成する工程、
を有し、
前記第2導体部は、前記封止部の前記第1主面から突出し、
前記第1導体部と前記第2導体部とにより、前記封止部を貫通する貫通電極が形成される、半導体装置の製造方法。
【請求項10】
請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
(h)前記(g)工程後、前記絶縁層から露出する前記第2導体部の表面と、前記絶縁層から露出する前記複数の配線の表面とに、めっき層を形成する工程、
を更に有する、半導体装置の製造方法。
【請求項11】
(a)基材層上に、複数の第1配線と、前記複数の第1配線よりも厚い第1導体部とを形成する工程、
(b)前記(a)工程後、複数の電極を有する半導体チップを、前記半導体チップの前記複数の電極が前記複数の第1配線とそれぞれと対向するように配置し、前記半導体チップの前記複数の電極を前記複数の第1配線とそれぞれ電気的に接続する工程、
(c)前記(b)工程後、前記基材層上に、前記第1導体部、前記複数の第1配線および前記半導体チップを覆うように、封止部を形成する工程、
ここで、前記封止部は、前記基材層に対向する第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有する、
(d)前記(c)工程後、前記封止部から前記基材層を剥離する工程、
(e)前記(d)工程後、前記封止部の前記第2主面を研磨して、前記封止部の前記第2主面から前記第1導体部を露出させる工程、
(f)前記(e)工程後、前記封止部の前記第1主面側に、前記複数の第1配線と重なる複数の第2配線と、前記第1導体部と重なる第2導体部と、を形成する工程、
を有し、
前記複数の第1配線と前記複数の第2配線とにより、前記半導体チップの前記複数の電極とそれぞれ電気的に接続された複数の配線が形成され、
前記第2導体部は、前記封止部の前記第1主面から突出し、
前記第1導体部と前記第2導体部とにより、前記封止部を貫通する貫通電極が形成される、半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項11記載の半導体装置の製造方法において、
(g)前記(f)工程後、前記封止部の前記第1主面上に、前記複数の配線のそれぞれの一部と前記第2導体部の一部とを覆うように、絶縁層を形成する工程、
(h)前記(g)工程後、前記絶縁層から露出する前記第2導体部の表面と、前記絶縁層から露出する前記複数の配線の表面とに、めっき層を形成する工程、
を更に有する、半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、例えば、封止部を貫通する貫通電極を有する半導体装置およびその製造方法に好適に利用できるものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置は、半導体チップと半導体チップを封止する封止部とを有しているが、封止部を貫通する貫通電極を設ける場合がある。
【0003】
特許第6283131号公報(特許文献1)には、パッケージの第1面から第1面と反対側の第2面まで貫通する銅ポストを有する半導体パッケージが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体装置は、実装基板などに半田を用いて実装される。半導体装置を実装基板などに実装する際の、半導体装置の実装信頼性を向上させることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態によれば、半導体装置は、半導体チップと、前記半導体チップを封止する封止部と、前記封止部を貫通する第1貫通電極および第2貫通電極とを備えている。前記第1貫通電極は、前記封止部の第1主面から前記第1主面とは反対の第2主面まで貫通する第1導体部と、前記第1導体部と隣接し、前記封止部の前記第1主面から突出する第2導体部とを有する。前記第2貫通電極は、前記封止部の前記第1主面から前記第2主面まで貫通する第3導体部と、前記第3導体部と隣接し、前記封止部の前記第1主面から突出する第4導体部とを有する。半導体装置は、前記封止部の前記第1主面上に、前記第2導体部の一部と前記第4導体部の一部を覆うように形成された絶縁層を更に備える。
【発明の効果】
【0007】
一実施の形態によれば、半導体装置を実装基板などに実装する際の、半導体装置の実装信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】実施の形態1の半導体装置の平面透視図である。
【
図6】実施の形態1の半導体装置を実装基板上に実装した状態を示す断面図である。
【
図7】実施の形態1の半導体装置を実装基板上に実装した状態を示す断面図である。
【
図8】実施の形態1の半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図9】
図8に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図10】
図9に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図11】
図9に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図12】
図10に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図13】
図12に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図14】
図13に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図15】
図14に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図16】
図15に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図17】
図16に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図18】変形例の半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図19】
図18に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図20】
図19に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図21】
図20に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図22】
図21に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図23】
図22に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図24】
図23に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図25】
図24に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図26】
図25に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図27】
図26に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。
【
図28】実施の形態2の半導体装置の断面図である。
【
図29】実施の形態3の半導体装置の上面図である。
【
図30】実施の形態3の半導体装置の断面図である。
【
図31】実施の形態3の半導体装置を実装基板上に実装した状態を示す断面図である。
【
図32】実施の形態3の半導体装置を実装基板上に実装した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0010】
(実施の形態1)
<半導体装置の構造について>
図1は、本実施の形態の半導体装置1の上面図であり、
図2は、本実施の形態の半導体装置1の下面図(裏面図)であり、
図3は、本実施の形態の半導体装置1の平面透視図であり、
図4および
図5は、本実施の形態の半導体装置1の断面図である。
図2では、理解を簡単にするために、絶縁層8で覆われている導体部5および配線7の外周位置を、点線で示してある。また、
図3では、貫通電極6と配線7を実線で示し、半導体チップ2を点線で示してある。また、
図4は、
図1~
図3に示されるA-A線の位置での半導体装置1の断面図であり、
図5は、
図1~
図3に示されるB-B線の位置での半導体装置1の断面図である。
図1~
図5に示されるX方向、Y方向およびZ方向は、互いに直交する方向である。
【0011】
図1~
図5を参照して、本実施の形態の半導体装置1について説明する。
【0012】
本実施の形態の半導体装置(半導体パッケージ)1は、半導体チップ2と、半導体チップ2を封止する封止部(封止樹脂部)3と、封止部3を貫通する貫通電極6と、封止部3の下面3b側に形成された複数の配線7と、封止部3の下面3b上に形成された絶縁層8と、を有している。
【0013】
封止部3は、絶縁性を有しており、例えば熱硬化性樹脂などの絶縁性の樹脂材料などからなる。封止部3は、更にフィラーを含有することもできる。封止部3は、一方の主面である上面3aと、上面3aとは反対側の主面である下面3bと、上面3aと下面3bとをつなぐ4つの側面3c1,3c2,3c3,3c4と、を有している。封止部3の下面3bは、半導体装置1を実装基板などに実装する際の実装面である。封止部3の上面3aおよび下面3bは、X方向およびY方向に略平行である。封止部3の厚さ方向は、Z方向である。側面3c1および側面3c3は、Y方向に略平行であり、かつ互いに反対側に位置している。側面3c2および側面3c4は、X方向に略平行であり、かつ互いに反対側に位置している。側面3c1は側面3c2および側面3c4と交差し、また、側面3c3は側面3c2および側面3c4と交差している。封止部3の平面形状は、X方向に略平行な2辺とY方向に略平行な2辺とを有する長方形状である。
【0014】
半導体チップ2は、一方の主面である表面2aと、表面2aとは反対側に位置する主面である裏面2bと、表面2aに形成された複数の電極(パッド電極)11と、を有している。電極11は、半導体チップ2の表面2a側に形成されているため、表面電極とみなすことができる。各電極11は、半導体チップ2の最上層保護膜の開口部から露出する導電膜からなる。各電極11は、半導体チップ2内に形成された半導体素子または回路と電気的に接続されている。半導体チップ2の各電極11上には、銅(Cu)ポストまたは銅(Cu)ピラーなどの柱状電極(突起状電極)12が形成されている。柱状電極12は、半導体チップ2の電極11上に形成された接続用の電極である。
【0015】
半導体チップ2は、半導体チップ2の裏面2bが上を向き、半導体チップ2の複数の電極11が複数の配線7(の内部端子部15)とそれぞれ対向するように、配置されている。すなわち、半導体チップ2は、フェイスダウンで配置されている。半導体チップ2の複数の電極11は、複数の配線7とそれぞれ電気的に接続されている。半導体チップ2の表面2aおよび裏面2bは、X方向およびY方向に略平行であり、半導体チップ2の厚さ方向は、Z方向である。半導体チップ2の平面形状は、X方向に略平行な2辺とY方向に略平行な2辺とを有する長方形状である。
【0016】
半導体チップ2の表面2aと絶縁層8との間には、柱状電極12の側面を覆うように、絶縁層13が介在している。柱状電極12は、絶縁層13を貫通しており、半導体チップ2の電極11と配線7の内部端子部15とが、柱状電極12を介して電気的に接続されている。半導体チップ2の裏面2bおよび側面は封止部3で覆われ、半導体チップ2の表面2aは絶縁層13で覆われている。半導体チップ2の表面2aは絶縁層13で覆われているので、絶縁層13を封止部3の一部とみなすこともできる。
【0017】
貫通電極6は、封止部3の上面3aと下面3bとの間を貫通している。
図1~
図5には、半導体装置1が2つの貫通電極6を有する場合が示されており、一方の貫通電極6に符号6aを付して貫通電極6aと称し、他方の貫通電極6に符号6bを付して貫通電極6bと称することとする。
【0018】
貫通電極6aと貫通電極6bとは、X方向に離間しており、平面視において、貫通電極6aと貫通電極6bとの間に半導体チップ2が配置されている。なお、本願において、平面視とは、封止部3の上面3aまたは下面3bに平行な平面で見た場合に対応している。
【0019】
貫通電極6a,6bのうち、封止部3の側面3c1に近い側に貫通電極6aが位置し、封止部3の側面3c3に近い側に貫通電極6bが位置している。すなわち、平面視において、封止部3の側面3c1と半導体チップ2との間に貫通電極6aが配置され、また、封止部3の側面3c3と半導体チップ2との間に貫通電極6bが配置されている。
図1~
図3の場合は、平面視において、貫通電極6aのY方向の寸法は貫通電極6aのX方向の寸法よりも大きく、また、貫通電極6bのY方向の寸法は貫通電極6bのX方向の寸法よりも大きい。平面視において、貫通電極6aは、封止部3内を、側面3c1に沿うように延在し、また、貫通電極6bは、封止部3内を、側面3c3に沿うように延在している。平面視において、貫通電極6a,6bのそれぞれは、封止部3の側面3c1,3c2,3c3,3c4から離間しているため、封止部3の側面3c1,3c2,3c3,3c4から貫通電極6a,6bは露出されていない。
【0020】
各貫通電極6は、導体部(電極部、導体層)4と、導体部4と隣接する導体部(電極部、端子部、導体層)5とにより構成されている。導体部4と導体部5とは、Z方向に隣接しており、互いに接して電気的に接続されている。導体部4と導体部5とは、互いに同じ金属材料からなり、具体的には銅(Cu)からなる。このため、貫通電極6は、銅(Cu)からなる貫通電極である。
【0021】
導体部4は、上面と、上面とは反対側の下面と、上面と下面とをつなぐ側面と、を有している。導体部4は、貫通電極6のうちの封止部3内に位置する部分である。導体部4は、封止部3の上面3aから下面3bまで貫通している。導体部4の側面は封止部3で覆われている。導体部4の上面は、封止部3の上面3aと同一平面上に位置している。導体部4の下面は、封止部3の下面3bと同一平面上に位置している。導体部4の上面および下面は、封止部3で覆われておらず、封止部3から露出されている。すなわち、導体部4の上面は、封止部3の上面3aにおいて、封止部3から露出され、また、導体部4の下面は、封止部3の下面3bにおいて、封止部3から露出されている。導体部4が封止部3を貫通しているので、導体部4は貫通電極6における貫通部(封止部3を貫通する部分)とみなすこともできる。
【0022】
導体部5は、上面と、上面とは反対側の下面と、上面と下面とをつなぐ側面と、を有している。導体部5は、導体部4の下面上に形成されている。導体部4の下面と導体部5の上面とが、互いに接している。このため、導体部5は、貫通電極6のうちの封止部3の下面3bから突出している部分である。導体部5は、封止部3の下面3bから突出しており、半導体装置1を実装基板などに実装する際の接続用端子として機能し得るので、貫通電極6における端子部(下側端子部)とみなすこともできる。また、封止部3の上面3aにおいて封止部3から露出する導体部4の上面は、半導体装置1上に電子部品を搭載する際の接続用端子として機能し得るので、貫通電極6における端子部(上側端子部)とみなすこともできる。
【0023】
貫通電極6は、導体部4だけでなく導体部5も有しているため、貫通電極6の一部(具体的には導体部5)は、封止部3の下面3bから突出している。各貫通電極6は、半導体チップ2が有する複数の電極11のいずれとも、導体を通じて繋がっていない。
【0024】
各配線7は、内部端子部15と、外部端子部16と、内部端子部15と外部端子部16とをつなぐ配線部17と、を一体的に有している。各配線7の一方の端部が内部端子部15であり、各配線7の他方の端部が外部端子部16であり、各配線7において、内部端子部15と外部端子部16との間の部分が、配線部17である。配線7と導体部5とは、互いに同じ金属材料からなり、具体的には銅(Cu)からなる。
【0025】
半導体装置1が有する配線7の数は、半導体チップ2が有する電極11の数に対応している。
図1~
図5の場合は、電極11および配線7の数がそれぞれ6つの場合が示されているが、電極11および配線7の数はこれに限定されない。
【0026】
半導体チップ2の各電極11上に形成されている柱状電極12が、配線7の内部端子部15と接してその配線7の内部端子部15と電気的に接続されている。このため、半導体チップ2の各電極11と各配線7の内部端子部15とは、Z方向(上下方向)に対向しているが、半導体チップ2の各電極11と各配線7の内部端子部15との間には、柱状電極12が介在している。半導体チップ2の各電極11と各配線7の内部端子部15とは、柱状電極12を介して互いに電気的に接続されている。内部端子部15は、半導体チップ2の電極11(より特定的には電極11上の柱状電極12)と接続するための端子部である。
【0027】
封止部3の下面3b上には、各配線7の一部と各導体部5の一部とを覆うように、絶縁層8が形成されている。すなわち、封止部3の下面3b上に、各配線7の一部(内部端子部15および配線部17)と、貫通電極6aを構成する導体部5の一部と、貫通電極6bを構成する導体部5の一部とを覆うように、絶縁層8が形成されている。絶縁層13の下面も、絶縁層8により覆われている。絶縁層8は、例えばソルダレジスト層からなる。
【0028】
各配線7において、内部端子部15と配線部17とは絶縁層8で覆われるが、外部端子部16は絶縁層8で覆われずに、絶縁層8から露出されている。また、各貫通電極6の導体部5の少なくとも一部は、絶縁層8で覆われずに、絶縁層8から露出されている。具体的には、各貫通電極6の導体部5の下面の一部(大部分)と、各貫通電極6の導体部5の側面の一部(大部分)とは、絶縁層8で覆われずに、絶縁層8から露出されている。
【0029】
貫通電極6aの導体部5は、貫通電極6bの導体部5と対向する面(側面)5a1と、その面5a1とは反対側に位置する面(側面)5a2とを有している。また、貫通電極6bの導体部5は、貫通電極6aの導体部5と対向する面(側面)5b1と、その面5b1とは反対側に位置する面(側面)5b2とを有している。貫通電極6aの導体部5の面5a1と貫通電極6bの導体部5の面5b1とは、互いに対向している。平面視において、貫通電極6aの導体部5の面5a2は、封止部3の側面3c1に沿うようにY方向に延在しており、また、貫通電極6bの導体部5の面5b2は、封止部3の側面3c3に沿うようにY方向に延在している。平面視において、貫通電極6aの導体部5(の面5a2)と封止部3の側面3c1との間に配線7は配置されておらず、また、貫通電極6bの導体部5(の面5b2)と封止部3の側面3c3との間に配線7は配置されていない。貫通電極6aの導体部5の面5a1と貫通電極6bの導体部5の面5b1は、絶縁層8で覆われている。貫通電極6aの導体部5の面5a2の少なくとも一部と、貫通電極6bの導体部5の面5b2の少なくとも一部は、絶縁層8で覆われておらず、絶縁層8から露出している。
【0030】
各配線7のうち、絶縁層8から露出されている外部端子部16の表面(下面および側面)には、めっき層9が形成されている。なお、外部端子部16は、互いに反対側に位置する上面および下面を有しており、外部端子部16の上面は、封止部3の下面3bに接している。
【0031】
また、各貫通電極6のうち、絶縁層8から露出されている導体部5の表面(下面および側面)にも、めっき層9が形成されている。また、封止部3の上面3a側において、封止部3から露出される導体部4の表面(上面)にも、めっき層9が形成されている。このため、絶縁層8から露出する貫通電極6aの導体部5の面5a2には、めっき層9が形成され、また、絶縁層8から露出する貫通電極6bの導体部5の面5b2には、めっき層9が形成されている。貫通電極6aの導体部5の面5a1と貫通電極6bの導体部5の面5b1には、めっき層9は形成されていない。
【0032】
めっき層9は、金(Au)めっき層を含んでいる。すなわち、めっき層9は、金(Au)めっき層の単体膜か、あるいは、金(Au)めっき層を含む複数のめっき層の積層膜からなる。めっき層9が積層膜である場合は、めっき層9を構成する金(Au)めっき層は、めっき層9の最表層を構成することが好ましい。めっき層9としては、例えば、ニッケル(Ni)めっき層とパラジウム(Pd)めっき層と金(Au)めっき層との積層膜を好適に用いることができる。
【0033】
めっき層9が形成されていることにより、半導体装置1を実装基板などに実装する際に、半導体装置1の各貫通電極6の導体部5や各配線7の外部端子部16を、実装基板などの端子に、半田などの導電性接合材を介して適格に接続することができる。また、半導体装置1上に電子部品を搭載する際に、その電子部品の電極を半導体装置1の貫通電極6に、半田などの導電性接合材を介して適格に接続することができる。
【0034】
図6および
図7は、本実施の形態の半導体装置1を実装基板21上に実装した状態を示す断面図である。
図6は、上記
図4に相当する断面が示され、
図7は、上記
図5に相当する断面が示されている。
【0035】
図6および
図7に示されるように、半導体装置1は、封止部3の下面3b(または絶縁層8)が実装基板(配線基板)21の上面に対向するように、実装基板21の上面上に搭載されている。実装基板21の上面には、複数の端子(電極)22が形成されている。半導体装置1の各貫通電極6の導体部5(より特定的には導体部5の表面のめっき層9)と各配線7の外部端子部16(より特定的には外部端子部16の表面のめっき層9)とは、それぞれ実装基板21の各端子22に半田(導電性接合材)23を介して接合されて電気的に接続されている。半導体装置1の各貫通電極6の導体部5と各配線7の外部端子部16は、実装基板21の各端子22と、半田23を介して対向している。
【0036】
図6および
図7の場合は、貫通電極6aの導体部5は、実装基板21の端子22aと半田23を介して接続され、貫通電極6bの導体部5は、実装基板21の端子22bと半田23を介して接続され、配線7の外部端子部16は、実装基板21の端子22cと半田23を介して接続される。貫通電極6aの導体部5と端子22aとを接続する半田23、貫通電極6bの導体部5と端子22bとを接続する半田23、および配線7の外部端子部16と端子22cを接続する半田は、それぞれフィレットを形成している。
【0037】
また、
図6および
図7に示されるように、半導体装置1上に電子部品25を搭載することができる。電子部品25は、封止部3の上面3a上に配置される。電子部品25としては、例えばコイルまたはチップコンデンサなどの受動部品(受動チップ部品)を用いることができる。電子部品25は、複数(ここでは2つ)の電極26を有しており、電子部品25の各電極26は、半導体装置1の各貫通電極6の導体部4(より特定的には導体部4の表面のめっき層9)に半田(導電性接合材)27を介して接合されて電気的に接続されている。電子部品25の各電極26は、半導体装置1の各貫通電極6の導体部4と、半田27を介して対向している。
【0038】
半導体装置1の貫通電極6は、封止部3を貫通するように形成されており、半田23を介して実装基板21の端子22に電気的に接続されるとともに、半田27を介して電子部品25の電極26に電気的に接続されている。これにより、電子部品25の各電極26は、半導体装置1の貫通電極6を通じて、実装基板21の端子22と電気的に接続される。この場合、半導体装置1の貫通電極6は、半導体装置1を実装する実装基板21の端子22と、半導体装置1上に搭載される電子部品25の電極26とを電気的に接続する機能を有している。
【0039】
また、半導体チップ2で発生した熱は、半導体チップ2から配線7および半田27を経由して実装基板21へ伝導する経路と、半導体チップ2から封止部3内を貫通電極6に向かって伝導し、その貫通電極6および半田23を経由して実装基板21へ伝導する経路とにより、実装基板21へ放熱することができる。また、電子部品25で発生した熱を、半田27、貫通電極6および半田23を通じて、実装基板21に放熱することができる。これにより、半導体装置1の放熱特性を向上させることができる。
【0040】
また、本実施の形態の半導体装置1においては、各貫通電極6の一部(具体的には導体部5)は、封止部3の下面3bから突出している。そして、絶縁層8で覆われずに絶縁層8から露出する導体部5の表面(下面および側面)に、めっき層9が形成されている。これにより、半導体装置1を実装基板21などに半田を用いて実装する際に、半導体装置1の貫通電極6と実装基板21などの端子との半田を介した接続状態を確認することができる。
【0041】
すなわち、半導体装置1を実装基板21に実装する際には、半導体装置1の貫通電極6の導体部5や配線7の外部端子部16が実装基板21に対向する向きで半導体装置1を実装基板21に搭載する。そして、半導体装置1の貫通電極6の導体部5(具体的には導体部5の表面のめっき層9)や配線7の外部端子部16(具体的には外部端子部16の表面のめっき層9)を実装基板21の端子22に、半田23を介して接続する。この際、各貫通電極6の一部(具体的には導体部5)が、封止部3の下面3bから突出し、絶縁層8から露出する導体部5の下面だけでなく、絶縁層8から露出する導体部5の側面(より特定的には面5a2,5b2)上にもめっき層9が形成されていることで、半田23は導体部5の側面上に這い上がり、フィレット(半田フィレット)が形成される。導体部5の側面(より特定的には面5a2,5b2)に形成されたフィレットが、封止部3の側面よりも外に濡れ拡がる斜面を形成することで、半導体装置1の貫通電極6と実装基板21の端子22との半田接続の状態を、上方から(つまりは、封止部3の上面3aの上方から)半導体装置1を観察することにより、容易に確認することができる。
【0042】
ここでは、貫通電極6aの導体部5の面5a2上に形成されたフィレットが、封止部3の側面3c1よりも外に濡れ拡がる斜面を形成し、そのフィレットを半導体装置1の上方から観察することにより、半導体装置1の貫通電極6aと実装基板21の端子22aとの半田接続の状態を確認することができる。また、貫通電極6bの導体部5の面5b2上に形成されたフィレットが、封止部3の側面3c3よりも外に濡れ拡がる斜面を形成し、そのフィレットを半導体装置1の上方から観察することで、半導体装置1の貫通電極6bと実装基板21の端子22bとの半田接続の状態を確認することができる。具体的には、外観検査において上方からフィレットが確認できる程度にフィレットに斜面が形成されている場合は、半導体装置1の貫通電極6(6a,6b)と実装基板21の端子22(22a,22b)との半田接続が良好であると判断することができる。一方、上方からフィレットが確認できない場合は、半導体装置1の貫通電極6(6a,6b)と実装基板21の端子22(22a,22b)との半田接続が良好ではないと判断することができる。
【0043】
従って、半導体装置1を実装基板21などに実装する際の、半導体装置1の実装の信頼性を向上させることができる。また、半導体装置1を用いた電子装置の信頼性を向上させることができる。
【0044】
導体部5の側面(面5a2,5b2)にフィレットを適格に形成できるように、導体部5の厚さ(Z方向の寸法)は、30~70μm程度とすることが好ましい。
【0045】
<半導体装置の製造工程について>
図8~
図17は、本実施の形態の半導体装置1の製造工程を示す断面図であり、上記
図4に相当する断面が示されている。また、各図面では1パッケージ分のみ図示しているが、面方向に複数のパッケージが連結した状態で、複数のパッケージを同時に製造することができる。
【0046】
まず、
図8に示されるように、基材層としてベース層31を準備する。ベース層31の上面には、粘着層32が形成されている。ベース層31としては、例えばテープ部材またはフィルム部材などを用いることができる。ベース層31と粘着層32とを合わせたものを、基材層とみなすこともできる。
【0047】
次に、
図9に示されるように、ベース層31上の粘着層32上に、銅(Cu)からなる導体部4を形成する。これは、例えば、導体部4を有するリードフレームをベース層31上の粘着層32上に配置することにより、実現することができる。
【0048】
次に、
図10に示されるように、ベース層31上の粘着層32上に、半導体チップ2を配置(搭載)する。この際、半導体チップ2の表面2aが粘着層32(ベース層31)と対向する向きで、すなわち、半導体チップ2の複数の電極11が粘着層32(ベース層31)と対向する向きで、半導体チップ2をベース層31上の粘着層32上に配置する。
【0049】
半導体チップ2は、その表面2aに複数の電極11を有している。半導体チップ2をベース層31上の粘着層32上に配置する前の段階で、半導体チップ2の複数の電極11上には、複数の柱状電極12がそれぞれ形成されている。また、半導体チップ2をベース層31上の粘着層32上に配置する前の段階で、半導体チップ2の表面2a上には、樹脂材料からなる絶縁層13が形成されており、この絶縁層13は、複数の柱状電極12のそれぞれの側面を覆っている。各柱状電極12は、この絶縁層13を貫通している。そして、柱状電極12と絶縁層13とが形成されている半導体チップ2を、柱状電極12が粘着層32と対向するように、半導体チップ2をベース層31上の粘着層32上に配置する。これにより、
図10に示されるように、半導体チップ2の複数の柱状電極12のそれぞれの先端面が粘着層32と接触し、また、絶縁層13の下面(半導体チップ2の表面2aと接している側とは反対側の面)が、粘着層32と接触して接着される。半導体チップ2の表面2aと粘着層32との間には、複数の柱状電極12のそれぞれの側面を覆うように、絶縁層13が介在する。
【0050】
他の形態として、半導体チップ2の表面2a上に絶縁層13を形成していない場合もあり得る。
図11は、半導体チップ2の表面2a上に絶縁層13を形成していなかった場合の断面図である。半導体チップ2の表面2a上に絶縁層13を形成していなかった場合は、
図11に示されるようにベース層31上の粘着層32上に半導体チップ2を配置すると、半導体チップ2の複数の柱状電極12のそれぞれの先端面が粘着層32と接触して接着される。この場合、半導体チップ2の表面2aと粘着層32との間には、隙間が生じ得る。
【0051】
次に、
図12に示されるように、樹脂封止工程を行って、ベース層31上の粘着層32上に、半導体チップ2および導体部4を覆うように、封止部3を形成する。半導体チップ2の裏面2bおよび側面と導体部4の上面および側面は、封止部3で覆われる。封止部3は、粘着層32(ベース層31)に対向する主面である下面3bと、下面3bとは反対側の主面である上面3aとを有している。この段階では、封止部3の上面3aから導体部4は露出されない。封止部3は、モールド樹脂からなる。例えばコンプレッションモールドにより、封止部3を形成することができる。
【0052】
図12は、上記
図10のように半導体チップ2の表面2a上に絶縁層13を形成していた場合に対応している。上記
図10のように半導体チップ2の表面2a上に絶縁層13を形成していた場合は、封止部3を形成すると、
図12に示されるように、半導体チップ2の表面2aと粘着層32との間には絶縁層13が介在しているため、半導体チップ2の表面2aと粘着層32との間に封止部3は形成されない。
【0053】
一方、上記
図11のように半導体チップ2の表面2a上に絶縁層13を形成していない場合は、半導体チップ2の表面2aと粘着層32との間にも封止部3が形成される。この場合は、半導体チップ2の裏面2bおよび側面だけでなく、半導体チップ2の表面2aも覆われ、
図12~
図17および上記
図4および
図5において、絶縁層13は封止部3に置換される。
【0054】
次に、
図13に示されるように、半導体チップ2や導体部4を封止する封止部3から、ベース層31および粘着層32を剥離して取り除く。これにより、封止部3の下面3bが露出される。封止部3の下面3bでは、導体部4の下面、柱状電極12の先端面、および絶縁層13の下面が、露出される。
【0055】
次に、
図14に示されるように、封止部3の上面3aを研磨して封止部3の厚さを薄くする。これにより、封止部3の上面3aで導体部4の上面を露出させる。言い換えると、封止部3の上面3aから導体部4の上面が露出するまで、封止部3の上面3aを研磨する。但し、封止部3の上面3aから半導体チップ2は露出されない。
【0056】
次に、
図15に示されるように、封止部3の下面3b側に、導体部5および配線7を形成する。導体部5および配線7は、めっき法により形成することができる。導体部5と配線7とは、同じ工程で形成されるため、互いに同じ金属材料(ここでは銅)からなり、かつ、互いに同じ厚さを有している。
【0057】
例えば、まず、封止部3の下面3b上と、絶縁層13の下面上と、柱状電極12の先端面上と、導体部4の下面上に、銅(Cu)のシード層を無電解めっき法を用いて形成する。それから、そのシード層上にレジストパターンを形成する。レジストパターンは、例えば、フォトレジストフィルムをシード層上に貼り付けてから、そのフォトレジストフィルムを露光、現像することにより、形成することができる。それから、そのレジストパターンで覆われずに露出する部分のシード層上に、電解めっき法を用いて銅(Cu)の電解めっき層を形成する。その後、レジストパターンを除去してから、銅めっき層で覆われずに露出する部分のシード層を、エッチングなどにより除去する。これにより、銅のシード層とシード層上の銅の電解めっき層との積層膜からなる導体部5および配線7を形成することができる。この場合、シード層よりも電解めっき層の方が厚いため、導体部5および配線7は、主として電解めっき層からなる。
【0058】
導体部5は、導体部4と重なるように、導体部4の下面上に形成される。本実施の形態では、平面視において、導体部4と導体部5は、平面形状および平面寸法がほぼ一致している。導体部4と導体部4の下面上に形成された導体部5とにより、貫通電極6が形成される。導体部5は、封止部3の下面3bから突出している。また、各配線7は、上述のように、内部端子部15と外部端子部16とそれらをつなぐ配線部17とを一体的に有している(上記
図3参照)。
【0059】
平面視において配線7の内部端子部15は柱状電極12と重なっているため、配線7の内部端子部15は柱状電極12の先端面と接して、その柱状電極12と電気的に接続される。このため、半導体チップ2の各電極11は、柱状電極12を通じて、各配線7の内部端子部15と電気的に接続される。
【0060】
配線7は、リードフレームを用いて形成するのではなく、めっき法で形成している。このため、半導体装置1の薄型化が容易となる。
【0061】
次に、
図16に示されるように、封止部3の下面3b側に、絶縁層8を形成する。絶縁層8は、各配線7の内部端子部15および配線部17を覆い、かつ、各貫通電極6の導体部5の下面および側面のそれぞれの少なくとも一部と各配線7の外部端子部16の下面および側面のそれぞれの少なくとも一部とを露出するように形成される。絶縁層8としては、例えばソルダレジストなどの絶縁性コート材を用いることができる。
【0062】
次に、
図17に示されるように、めっき層9を形成する。めっき層9は、例えば、ニッケル(Ni)めっき層と、その上のパラジウム(Pd)めっき層と、その上の金(Au)めっき層との積層膜からなる。めっき層9は、各配線7のうち、絶縁層8から露出されている外部端子部16の表面(下面および側面)に形成される。また、めっき層9は、各貫通電極6のうち、絶縁層8から露出されている導体部5の表面(下面および側面)に形成される。また、めっき層9は、封止部3の上面3aにおいて封止部3から露出される導体部4の表面(上面)に形成される。
【0063】
このようにして、半導体装置1が製造される。複数の半導体パッケージの封止部3を一体的に連続して形成していた場合は、隣り合う半導体パッケージ間の封止部3をダイシングブレードなどにより切断することで、個片化された半導体装置1を得ることができる。
【0064】
<変形例の半導体装置の製造工程について>
図18~
図27は、本実施の形態の半導体装置1の製造工程の変形例を示す断面図であり、上記
図8~
図17に相当する断面が示されている。
【0065】
まず、
図8に示されるように、基材層としてベース層31を準備する。この場合、ベース層31の上面に上記粘着層32は形成されていない。
【0066】
次に、
図19に示されるように、ベース層31上に、導体部4aおよび複数の配線7aを、めっき法を用いて形成する。導体部4aと配線7aとは、同じ工程で形成されるため、互いに同じ金属材料(ここでは銅)からなる。導体部4aと配線7aとは、同層に形成される。配線7aの平面形状は、上記
図3に示される配線7の平面形状と同じである。このため、各配線7aは、上述した内部端子部15と外部端子部16とそれらをつなぐ配線部17とを一体的に有している(上記
図3参照)。
【0067】
次に、
図20に示されるように、導体部4a上に導体部4bを、めっき法を用いて形成する。導体部4bを形成する際には、配線7a上に追加のめっき層は形成しない。
【0068】
導体部4aと導体部4bとは、互いに同じ金属材料(ここでは銅)からなる。導体部4aとその上の導体部4bとにより、導体部4が形成される。導体部4aと導体部4bとは同じ金属材料からなるため、導体部4a上に導体部4bを形成する工程は、導体部4aの厚さを増大させる工程とみなすこともできる。導体部4の厚さは、配線7aの厚さよりも厚い。
【0069】
このようにして、ベース層31上に、複数の配線7aと、配線7aよりも厚い導体部4とが形成される。
【0070】
次に、
図21に示されるように、ベース層31上に、半導体チップ2を配置(搭載)する。この際、半導体チップ2の表面2aがベース層31と対向する向きで、半導体チップ2の複数の電極11が複数の配線7a(の内部端子部15)とそれぞれ対向するように、半導体チップ2をベース層31上に配置する。半導体チップ2の電極11上には柱状電極12が形成されており、その柱状電極12が配線7a(の内部端子部15)に、半田などの導電性接合材(図示せず)を介して接合される。この場合、半導体チップ2の電極11は、柱状電極12および半田を通じて、配線7a(の内部端子部15)と電気的に接続される。
【0071】
あるいは、柱状電極12の代わりに半田バンプを用いることもできる。その場合は、ベース層31上に半導体チップ2を搭載すると、半田バンプが配線7a(の内部端子部15)に接続される。これにより、半導体チップ2の電極11は、半田バンプを通じて、配線7a(の内部端子部15)と電気的に接続される。
【0072】
次に、
図22に示されるように、樹脂封止工程を行って、ベース層31上に、半導体チップ2、導体部4および配線7aを覆うように、封止部3を形成する。半導体チップ2の裏面2bおよび側面と導体部4の上面および側面は、封止部3で覆われる。また、各配線7aの上面および側面も、封止部3で覆われる。封止部3の下面3bは、ベース層31と対向している。この段階では、封止部3の上面3aから導体部4は露出されていない。半導体チップ2の表面2a上に上記絶縁層13を形成していない場合は、
図22に示されるように、半導体チップ2の表面2aとベース層31との間にも封止部3が形成される。この場合、半導体チップ2の裏面2bおよび側面だけでなく、半導体チップ2の表面2aも封止部3で覆われる。封止部3は、例えばコンプレッションモールドにより、形成することができる。
【0073】
次に、
図23に示されるように、半導体チップ2や導体部4を封止する封止部3から、ベース層31を剥離して取り除く。これにより、封止部3の下面3bが露出される。封止部3の下面3bでは、導体部4の下面および配線7aの下面が、露出される。
【0074】
次に、
図24に示されるように、封止部3の上面3aを研磨して封止部3の厚さを薄くする。これにより、封止部3の上面3aで導体部4の上面を露出させる。
【0075】
次に、
図25に示されるように、封止部3の下面3b側に、導体部5および複数の配線7bを、めっき法を用いて形成する。導体部5と配線7bとは、同じ工程で形成されるため、互いに同じ金属材料(ここでは銅)からなり、かつ、互いに同じ厚さを有している。また、導体部5と導体部4とは、互いに同じ金属材料(ここでは銅)からなる。また、配線7aと配線7bとは、互いに同じ金属材料(ここでは銅)からなる。導体部5および配線7bの形成法は、上記
図15を参照して説明した導体部5および配線7の形成法とほぼ同様であるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
【0076】
導体部5は、導体部4と重なるように、導体部4の下面上に形成される。配線7bは、配線7aと重なるように、配線7aの下面上に形成される。本実施の形態では、平面視において、導体部4と導体部5は、平面形状および平面寸法がほぼ一致している。また、平面視において、配線7aと配線7bは、平面形状および平面寸法がほぼ一致している。導体部4と導体部4の下面上に形成された導体部5とにより、貫通電極6が形成される。また、配線7aと配線7aの下面上に形成された配線7bとにより、配線7が形成される。各配線7は、上述のように、内部端子部15と外部端子部16とそれらをつなぐ配線部17とを一体的に有している(上記
図3参照)。半導体チップ2の電極11は、柱状電極12(または半田バンプ)を通じて配線7の内部端子部15と電気的に接続される。ここでは、配線7は配線7aと配線7bとにより形成されているため、配線7の厚さは、導体部5の厚さよりも厚い。
【0077】
次に、
図26に示されるように、封止部3の下面3b側に、絶縁層8を形成する。絶縁層8は、各配線7の内部端子部15および配線部17を覆い、かつ、各貫通電極6の導体部5の下面および側面のそれぞれの少なくとも一部と、各配線7bの外部端子部16の下面および側面のそれぞれの少なくとも一部とを露出するように形成される。各貫通電極6の導体部5の一部は、絶縁層8により覆われる。
【0078】
次に、
図27に示されるように、めっき層9を形成する。めっき層9の材料は、上述した通りである。めっき層9は、各配線7のうち、絶縁層8から露出されている配線7bの外部端子部16の表面(下面および側面)に形成される。また、めっき層9は、各貫通電極6のうち、絶縁層8から露出されている導体部5の表面(下面および側面)に形成される。また、めっき層9は、封止部3の上面3aにおいて封止部3から露出される導体部4の表面(上面)に形成される。
【0079】
このようにして、半導体装置1が製造される。複数の半導体パッケージの封止部3を一体的に連続して形成していた場合は、隣り合う半導体パッケージ間の封止部3をダイシングブレードなどにより切断することで、個片化された半導体装置1を得ることができる。
【0080】
上記
図8~
図17の製造工程を適用した場合に比べて、
図18~
図27の変形例の製造工程を適用した場合は、配線7の厚さを、より厚くすることができる。これにより、配線7の抵抗をより低くすることができる。
【0081】
一方、
図18~
図27の変形例の製造工程を適用した場合に比べて、上記
図8~
図17の製造工程を適用した場合は、半導体装置の製造工程数を抑制することができる。このため、半導体装置の製造コストを、より低減することができる。
【0082】
(実施の形態2)
図28は、本実施の形態2の半導体装置1の断面図である。
図28には、上記実施の形態1の上記
図4に対応する断面図が示されている。以下では、
図28に示される本実施の形態2の半導体装置1を、符号1aを付して半導体装置1aと称することとする。
【0083】
図28に示される本実施の形態2の半導体装置1aが、上記
図1~
図5に示される上記実施の形態1の半導体装置1と相違しているのは、以下の点である。
【0084】
すなわち、上記実施の形態1では、平面視において、導体部4と導体部5は、平面形状および平面寸法がほぼ一致していた。このため、平面視において、導体部5の外周位置は、導体部4の外周位置とほぼ一致していた。
【0085】
それに対して、本実施の形態2では、平面視において、導体部4の下面は、導体部5に内包されている。平面視において、導体部5の平面寸法(平面積)は、導体部4の下面の平面寸法(平面積)よりも大きい。これを反映して、平面視において、絶縁層8から露出する導体部5の平面寸法は、本実施の形態2の半導体装置1aの方が、上記実施の形態1の半導体装置1より大きい。
【0086】
他の構成は、
図28に示される本実施の形態2の半導体装置1aも、上記
図1~
図5に示される上記半導体装置1とほぼ同様であるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
【0087】
本実施の形態2では、絶縁層8から露出する導体部5の平面寸法を大きくすることができるため、半導体装置1aを実装基板に実装した際に、導体部5の側面に形成される半田フィレットを、より確認しやすくなる。
【0088】
(実施の形態3)
図29は、本実施の形態3の半導体装置1の上面図であり、
図30は、本実施の形態3の半導体装置1の断面図である。
図30は、
図29に示されるA-A線の位置での半導体装置1の断面図であり、上記実施の形態1の
図4に相当する断面図が示されている。以下では、
図29および
図30に示される本実施の形態3の半導体装置1を、符号1bを付して半導体装置1bと称することとする。
【0089】
図29および
図30に示される本実施の形態3の半導体装置1bが、上記
図1~
図5に示される上記実施の形態1の半導体装置1と相違しているのは、以下の点である。
【0090】
図29および
図30に示される本実施の形態3の半導体装置1bにおいては、封止部3の上面3a上に導体部(導体層)41が形成されている。導体部41と導体部4とは、互いに同じ金属材料(ここでは銅)からなる。導体部41は、導体部4と隣接し、その導体部と電気的に接続されている。
【0091】
ここで、貫通電極6aを構成する導体部4と重なる導体部41を、符号41aを付して導体部41aと称し、貫通電極6bを構成する導体部4と重なる導体部41を、符号41bを付して導体部41bと称することとする。導体部41aと導体部41bとは、互いに離間している。
図29の場合は、導体部41aと導体部41bとは、X方向に離間している。
【0092】
導体部41a,41bのそれぞれの一部は、封止部3上に直接形成されている。すなわち、導体部41aは、貫通電極6aを構成する導体部4上に位置してその導体部4に隣接する部分と、封止部3上に位置して封止部3に隣接する部分とを、一体的に有している。また、導体部41bは、貫通電極6bを構成する導体部4上に位置してその導体部4に隣接する部分と、封止部3上に位置して封止部3に隣接する部分とを、一体的に有している。
【0093】
貫通電極6aを構成する導体部4の上面は、導体部41aで覆われている。貫通電極6aを構成する導体部4の上面は、導体部41aと接しており、その導体部4は導体部41aと電気的に接続されている。導体部41aは、貫通電極6aを構成する導体部4および導体部5と電気的に接続されているため、導体部41aを貫通電極6aの一部とみなすこともできる。
【0094】
貫通電極6bを構成する導体部4の上面は、導体部41bで覆われている。貫通電極6bを構成する導体部4の上面は、導体部41bと接しており、その導体部4は導体部41bと電気的に接続されている。導体部41bは、貫通電極6bを構成する導体部4および導体部5と電気的に接続されているため、導体部41bを貫通電極6bの一部とみなすこともできる。
【0095】
封止部3の上面3a上には、各導体部41a,41bの一部を覆うように、絶縁層42が形成されている。絶縁層42は、例えばソルダレジスト層からなる。絶縁層42は、形成しない場合もあり得る。
【0096】
絶縁層42で覆われずに絶縁層42から露出する導体部41a,41bは、半導体装置1b上に電子部品を搭載する際の接続用端子として機能し得るので、貫通電極6における端子部(上側端子部)とみなすこともできる。
【0097】
平面視において、絶縁層42から露出する導体部41aと絶縁層42から露出する導体部41bとの間の間隔L2は、貫通電極6aを構成する導体部4と貫通電極6bを構成する導体部4との間の間隔L1よりも小さい(すなわちL2<L1)。貫通電極6aを構成する導体部4と貫通電極6bを構成する導体部4との間の間隔L1は、貫通電極6aと貫通電極6bとの間の間隔と実質的に同じである。間隔L1,L2は、
図29に示されている。絶縁層42を形成しない場合は、間隔L1は、導体部41aと導体部41bとの間の間隔に対応する。
【0098】
他の構成は、
図29および
図30に示される本実施の形態3の半導体装置1bも、上記
図1~
図5に示される上記半導体装置1とほぼ同様であるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。また、上記
図28に示される上記半導体装置1aに本実施の形態3を適用することもできる。
【0099】
図31および
図32は、本実施の形態3の半導体装置1bを実装基板21上に実装した状態を示す断面図である。
図31および
図32には、上記
図30に対応する断面が示されている。但し、
図31には、半導体装置1b上に電子部品25aが搭載された場合が示され、
図32には、半導体装置1b上に、電子部品25aよりも小さな電子部品25bが搭載された場合が示されている。
【0100】
上記実施の形態1と同様に、本実施の形態3においても、
図31および
図32に示されるように、半導体装置1は、封止部3の下面3b(または絶縁層8)が実装基板21の上面に対向するように、実装基板21の上面上に搭載されている。半導体装置1の各貫通電極6の導体部5と各配線7の外部端子部16とは、それぞれ実装基板21の各端子22に半田23を介して接合されて電気的に接続されている。
【0101】
図31の場合は、半導体装置1b上に電子部品25aが搭載されている。電子部品25aの各電極26aは、半導体装置1bの各導体部41a,41bに半田27を介して接合されて電気的に接続されている。
【0102】
図32の場合は、半導体装置1b上に電子部品25bが搭載されている。電子部品25bの各電極26bは、半導体装置1bの各導体部41a,41bに半田27を介して接合されて電気的に接続されている。電子部品25a,25bとしては、例えばコイルまたはチップコンデンサなどの受動部品(受動チップ部品)を用いることができる。
【0103】
平面視において、電子部品25bは電子部品25aよりも小さい。より特定的には、電子部品25bの長さは、電子部品25aの長さよりも小さい。ここで、各電子部品25a,25bの長さは、半導体装置1b上に電子部品25a,25bを搭載したときの電子部品25a,25bの上記X方向における長さに対応している。
【0104】
電子部品25aは、上記実施の形態1の半導体装置1と本実施の形態3の半導体装置1bのいずれにも搭載することができる。一方、電子部品25aよりも小さい電子部品25bは、上記実施の形態1の半導体装置1上に搭載することは難しいが、本実施の形態3の半導体装置1b上には容易かつ適格に搭載することができる。
【0105】
なぜなら、上記実施の形態1の半導体装置1の場合は、封止部3の上面で露出する導体部4の上面が、電子部品25aの電極26を接続するための端子部として機能するため、貫通電極6aと貫通電極6bとの間の間隔L1よりも小さな電子部品25bを半導体装置1上に搭載しようとしても、その電子部品25bの電極26bを貫通電極6に接続することは難しいからである。
【0106】
それに対して、本実施の形態3では、封止部3上に導体部41a,41bを形成している。そして、半導体装置1b上に搭載する電子部品25bの各電極26bは、各導体部41a,41bに半田27を介して接続している。平面視において、絶縁層42から露出する導体部41aと絶縁層42から露出する導体部41bとの間の間隔L2は、貫通電極6aを構成する導体部4と貫通電極6bを構成する導体部4との間の間隔L1よりも小さくすることができる。このため、
図32のように、貫通電極6aと貫通電極6bとの間の間隔L1よりも小さな電子部品25bを半導体装置1上に搭載する場合でも、その電子部品25bの各電極26bを各導体部41a,41bに半田27を介して容易かつ適格に接続することができる。従って、上記実施の形態1に比べて、本実施の形態3の場合は、半導体装置上に搭載する電子部品の寸法の自由度が高くなる。本実施の形態3の場合は、半導体装置1b上に様々な寸法の電子部品の搭載が可能になる。
【0107】
一方、上記実施の形態1の場合は、半導体装置の製造工程数を抑制することができ、半導体装置の製造コストを抑制することができる。
【0108】
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0109】
1,1a,1b 半導体装置
2 半導体チップ
2a 表面
2b 裏面
3 封止部
3a 上面
3b 下面
3c1,3c2,3c3,3c4 側面
4,4a,4b 導体部
5 導体部
5a1,5a2,5b1,5b2 面
6,6a,6b 貫通電極
7,7a,7b 配線
8 絶縁層
9 めっき層
11 電極
12 柱状電極
13 絶縁層
15 内部端子部
16 外部端子部
17 配線部
21 実装基板
22,22a,22b,22c 端子
23 半田
25,25a,25b 電子部品
26,26a,26b 電極
27 半田
31 ベース層
32 粘着層