(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154210
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241023BHJP
G06Q 10/083 20240101ALI20241023BHJP
A47G 29/122 20060101ALI20241023BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/083
A47G29/122 Z
B65G61/00 550
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067924
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】518216490
【氏名又は名称】株式会社SPACER
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】田中 章仁
【テーマコード(参考)】
3K100
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3K100CA43
3K100CA47
3K100CC10
3K100CD03
3K100CD05
3K100CD10
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させる技術を提供すること。
【解決手段】情報処理システムが提供する本サービスは、ネット広告のみならず、実世界に存在する紙媒体等のリアルなチラシ等の広告G、Hからの商品等のモバイルオーダーを受け付け、当該商品等をロッカー装置71で受け取ることができるようにしている。また、本サービスは、複数店舗のオーダーの夫々による配送された複数の商品等を1つのロッカー装置71(同一のロッカーボックス72)で受け取ることができるようにしている。また、本サービスは、複数の商品等を同一のロッカーボックス72で受け取ることができるようにしている。また、本サービスは、ロッカーボックス72毎に冷蔵、冷凍、及び常温といった温度の切り替えができるようにしている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠された出入口を解錠するために電子鍵が用いられる、物品を収納し得る閉空間が複数個形成された収納装置と、
所定物品を前記閉空間に収納してユーザに提供するサービスに関する処理を実行する情報処理装置と、
前記ユーザが操作するユーザ端末と、
を含む情報処理システムにおいて、
前記ユーザ端末は、
前記所定物品の提供に関する物品提供情報又は当該物品提供情報の存在場所が付された媒体から、当該物品提供情報を取得する物品提供情報取得手段と、
前記物品提供情報に基づいて前記所定物品の提供を前記サービスに依頼をする物品提供依頼手段と、
前記依頼により前記所定物品が複数個の前記閉空間のうち所定閉空間に収納されて施錠されたことにより前記情報処理装置から提供される、当該所定閉空間を解錠するための前記電子鍵を取得する第1電子鍵取得手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記ユーザ端末からの前記所定物品の提供の前記依頼に基づいて、前記複数個の閉空間のうち前記所定閉空間を決定し、当該所定閉空間への当該所定物品の収納の手配をする収納手配手段と、
前記依頼を受けて前記所定物品が前記所定閉空間に収納されて施錠されたことを認識すると、前記電子鍵を前記ユーザ端末に提供する電子鍵提供手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記所定物品を配達して前記所定閉空間に収納する配達員が操作する配達員端末をさらに備え、
前記情報処理装置の前記収納手配手段は、前記所定閉空間の情報を前記配達員端末に通知すると共に、前記所定閉空間が施錠されている場合には前記電子鍵を前記配達員端末に提供し、
前記配達員端末は、
前記所定物品の収納先を示す前記所定閉空間の情報を前記情報処理装置から取得する収納先情報取得手段と、
収納先の前記所定閉空間が施錠されている場合に前記情報処理装置から提供される前記電子鍵を取得する第2電子鍵取得手段と、
前記所定物品を前記所定閉空間に収納して施錠した旨を示す収納完了通知を前記情報処理装置に送信する収納完了通知手段と、
を備え、
前記ユーザ端末の前記物品提供依頼手段が、前記所定物品として、第1配達者により配達される第1物品、及び第2配達者により配達される第2物品の提供の前記依頼をした場合、
前記情報処理装置の前記収納手配手段は、前記所定閉空間の情報を前記第1配達者及び前第2配達者の夫々の前記配達員端末に送信すると共に、前記第1配達者と前記第2配達者のうち一方の前記配達員端末から先に前記収納完了通知が送信されてきたときには他方の前記配達員端末に対して前記電子鍵を提供する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ユーザ端末の前記物品提供依頼手段は、さらに、前記ユーザによる前記所定閉空間の他ユーザとの共有の許可を示す共有許可情報を前記情報処理装置に送信し、
前記電子鍵提供手段は、前記ユーザ端末から前記共有許可情報が送信されてきた場合、前記所定閉空間を解錠する前記電子鍵を、前記ユーザの前記ユーザ端末に提供すると共に、前記他ユーザの前記ユーザ端末に提供する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記収納装置に形成された前記複数個の閉空間の夫々は、内部が第1温度の第1状態と、前記第1温度よりも低い温度に内部を保つ第2状態とを少なくとも含む複数の状態のうち、選択された状態に、他の閉空間とは独立して切り替えることが可能となっており、
前記情報処理装置、前記配達員端末、及び前記ユーザ端末を含む前記情報処理システムを構成する複数の情報処理装置のうち少なくとも一部は、
前記所定閉空間の状態を、前記複数の状態のうち所望の状態に選択して切り替える制御を実行する閉空間状態制御手段
をさらに備える、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記閉空間の前記複数の状態は、前記第1温度が常温の前記第1状態、内部を冷蔵の温度に保つ前記第2状態、及び内部を冷凍の温度に保つ第3状態を含む、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
施錠された出入口を解錠するために電子鍵が用いられる、物品を収納し得る閉空間が複数個形成された収納装置と、
所定物品を前記閉空間に収納してユーザに提供するサービスに関する処理を実行する情報処理装置と、
前記ユーザが操作するユーザ端末と、
を含む情報処理シスステムが実行する情報処理方法であって、
前記ユーザ端末が実行するステップとして、
前記所定物品の提供に関する物品提供情報又は当該物品提供情報の存在場所が付された媒体から、当該物品提供情報を取得する物品提供情報取得ステップと、
前記物品提供情報に基づいて前記所定物品の提供を前記サービスに依頼をする物品提供依頼ステップと、
前記依頼により前記所定物品が複数個の前記閉空間のうち所定閉空間に収納されて施錠されたことにより前記情報処理装置から提供される、当該所定閉空間を解錠するための前記電子鍵を取得する第1電子鍵取得ステップと、
を含み、
前記情報処理装置が実行するステップとして、
前記ユーザ端末からの前記所定物品の提供の前記依頼に基づいて、前記複数個の閉空間のうち前記所定閉空間を決定し、当該所定閉空間への当該所定物品の収納の手配をする収納手配ステップと、
前記依頼を受けて前記所定物品が前記所定閉空間に収納されて施錠されたことを認識すると、前記電子鍵を前記ユーザ端末に提供する電子鍵提供ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項7】
施錠された出入口を解錠するために電子鍵が用いられる、物品を収納し得る閉空間が複数個形成された収納装置と、
所定物品を前記閉空間に収納してユーザに提供するサービスに関する処理を実行する情報処理装置と、
前記ユーザが操作するユーザ端末と、
を含む情報処理シスステムに属するコンピュータに制御処理を実行させるプログラムであって、
前記ユーザ端末を制御するコンピュータに、
前記所定物品の提供に関する物品提供情報又は当該物品提供情報の存在場所が付された媒体から、当該物品提供情報を取得する物品提供情報取得ステップと、
前記物品提供情報に基づいて前記所定物品の提供を前記サービスに依頼をする物品提供依頼ステップと、
前記依頼により前記所定物品が複数個の前記閉空間のうち所定閉空間に収納されて施錠されたことにより前記情報処理装置から提供される、当該所定閉空間を解錠するための前記電子鍵を取得する第1電子鍵取得ステップと、
を含む制御処理を実行させ、
前記情報処理装置を制御するコンピュータに、
前記ユーザ端末からの前記所定物品の提供の前記依頼に基づいて、前記複数個の閉空間のうち前記所定閉空間を決定し、当該所定閉空間への当該所定物品の収納の手配をする収納手配ステップと、
前記依頼を受けて前記所定物品が前記所定閉空間に収納されて施錠されたことを認識すると、前記電子鍵を前記ユーザ端末に提供する電子鍵提供ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、食料品や日用品等をユーザの依頼に応じて購入し宅配する買い物代行システムに関する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、荷物の受け取り手法として宅配を希望しないユーザに対しては、駅前やコンビニエンスストアなどの拠点に設置された受け取りシステムにおいて、商品を無人で受け取れるといった無人受け取りシステムに関する技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-054128号公報
【特許文献2】特開2002-269467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させたいという要望が近年挙げられているが、特許文献1及び2を含む従来の技術を単に適用しても、当該要望に十分に応えることができていたとは言えない状況であった。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させる技術を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理システムは、
施錠された出入口を解錠するために電子鍵が用いられる、物品を収納し得る閉空間が複数個形成された収納装置と、
所定物品を前記閉空間に収納してユーザに提供するサービスに関する処理を実行する情報処理装置と、
前記ユーザが操作するユーザ端末と、
を含む情報処理システムにおいて、
前記ユーザ端末は、
前記所定物品の提供に関する物品提供情報又は当該物品提供情報の存在場所が付された媒体から、当該物品提供情報を取得する物品提供情報取得手段と、
前記物品提供情報に基づいて前記所定物品の提供を前記サービスに依頼をする物品提供依頼手段と、
前記依頼により前記所定物品が複数個の前記閉空間のうち所定閉空間に収納されて施錠されたことにより前記情報処理装置から提供される、当該所定閉空間を解錠するための前記電子鍵を取得する第1電子鍵取得手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記ユーザ端末からの前記所定物品の提供の前記依頼に基づいて、前記複数個の閉空間のうち前記所定閉空間を決定し、当該所定閉空間への当該所定物品の収納の手配をする収納手配手段と、
前記依頼を受けて前記所定物品が前記所定閉空間に収納されて施錠されたことを認識すると、前記電子鍵を前記ユーザ端末に提供する電子鍵提供手段と、
を備える。
本発明の一態様の上記情報処理システムに対応する情報処理方法及びプログラムも、本発明の一態様の情報処理方及びプログラムとして提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにより提供される本サービスの特長を示す図である。
【
図2】役務の提供及び物品の購入から同一ロッカーで受取をするまでの本サービスの流れの概要を説明する図である。
【
図3】
図2の本サービスの流れの概要に係るフロー図である。
【
図4】
図2の「同一ロッカーでの受取(その1)」に係る例を示す図である。
【
図5】
図2の「同一ロッカーでの受取(その2)」に係る例を示す図である。
【
図6】
図2の「同一ロッカーでの受取(その3)」に係る例を示す図である。
【
図8】
図4乃至
図6の「受取へ」に対応する図(共有許可者ありの場合)である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図10】
図9に示す情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】
図9の情報処理システムのサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図12】
図9の情報処理システムの購入者端末の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図13】
図9の情報処理システムの配達員端末の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図14】
図9の情報処理システムの購入&ロッカー配達処理を示すフローチャートである。
【
図15】配達員端末の画面表示例を示す図であり、(a)はロッカー解錠画面の図、(b)は受渡期限設定画面の図、(c)はロッカー投入画面の図である。
【
図16】購入者端末の画面表示例を示す図であり、(a)はロッカー注文授受一覧画面の図、(b)は注文内容(ロッカー受け取り)画面の図である。
【
図17】購入者端末の画面表示例を示す図であり、(a)は臨時解錠画面の図、(b)は臨時授受(受取)画面の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
先ず、本発明の情報処理システムの実施形態の説明の前に、当該情報処理システムの実施形態が適用されるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明をする。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムにより提供される本サービスの特長を示す図である。
【0010】
先ず特長を挙げると、本サービスは、ネット広告のみならず、実世界に存在する紙媒体等のリアルなチラシ等の広告G、Hからの商品等のモバイルオーダーを受け付け、当該商品等をロッカー装置71で受け取ることができるようにした、購入&ロッカー配達サービスAにより提供されるサービスである。
また、本サービスは、複数店舗のオーダーの夫々による配送された複数の商品等を1つのロッカー装置71(同一のロッカーボックス72)で受け取ることができるようにした、購入&ロッカー配達サービスAにより提供されるサービスである。
また、本サービスは、複数の商品等を同一のロッカーボックス72で受け取ることができるようにした、購入&ロッカー配達サービスAにより提供されるサービスである。
また、本サービスは、ロッカーボックス72毎に冷蔵、冷凍、及び常温といった温度の切り替えができるようにした、購入&ロッカー配達サービスAにより提供されるサービスである。
【0011】
本サービスである購入&ロッカー配達サービスAは、本サービスの提供者SA(以下、「サービス提供者SA」と呼ぶ)により管理されている。
本サービスでは、購入者Uの所望する所定の商品又は所定の役務に供する物としての物品を、購入者Uによるサービス提供依頼に基づいた収納の手配により、ロッカー装置71の所定のロッカーボックス72で受け取れるように配送することができる。
また、本サービスでは、所定のロッカーボックス72への上述の配送が完了した後に、購入者Uが、配送された所定物品を受け取れるように、購入者Uに向けて電子鍵を送信することができる。
【0012】
なお、購入者Uとしては、購入者U1乃至Un(nは1以上の任意の整数値)が存在するものとする。特に購入者U1乃至Unの夫々を区別する必要がない場合は、これらをまとめて購入者Uと呼ぶ。
購入者Uは、購入者端末2を所有しており、その購入者端末2(2-1乃至2-n)を操作することによって、所定物品の購入等からその受取までを完結することができる。
購入者U1乃至Unが操作する購入者端末2-1乃至2-nの夫々は、特に区別する必要がない場合に、これらをまとめて購入者端末2と呼ぶ。
【0013】
本サービスでは、上述の複数店舗について次のような例を挙げることができる。
例えば、クリーニング店、ECサイトにおける店舗、ネットスーパーを挙げることができる。
本明細書では、説明の便宜上、店舗として上述の3つを例に挙げることにするが、この限りではないものとする。
【0014】
クリーニング店は、クリーニング店経営者SBにより管理されており、商品等提供者Bが役務を提供する。
具体的には、商品等提供者Bは、購入者Uからの役務の提供依頼を受けて、例えば、購入者Uの衣類のクリーニングを請け負う。
クリーニング店では、商品等提供者Bが商品等提供装置3を操作して、購入者Uとの間の役務に係る決済等をする。
【0015】
ECサイトは、ECサイト管理者SCにより管理されており、商品等提供者Cが商品(販売する物品)を出品して、購入者Uの商品購入に必要な処理を実施する。
ECサイトでは、例えば、QRコードH1(QRコードは登録商標)を設けた広告Hを出している(広告Hのような媒体を用いることは一例である)。
ECサイトでは、商品等提供者Cが商品等提供装置4を操作して、購入者Uとの間の商品購入に係る決済等をする。
【0016】
ネットスーパーは、ネットスーパー管理者SDにより管理されており、商品等提供者Dが商品(販売する物品)を出品して、購入者Uの商品購入に必要な処理を実施する。
ネットスーパーでは、上述のECサイトと同様に、例えば、QRコードG1(QRコードは登録商標)を設けた広告Gを出している。
ネットスーパーでは、商品等提供者Dが商品等提供装置5を操作して、購入者Uとの間の商品購入に係る決済等をする。
【0017】
なお、上述のQRコードH1、G1(QRコードは登録商標)は一例であり、ECサイトやネットスーパー等に係る、購入サイトURL(Uniform Resource Locator)を示すものであれば特に限定されないものとする。
【0018】
本サービスでは、上述の配送について、配送システム管理者SEが管理する配送システムを採用している。
本サービスでは、配達員E-1乃至E-m(mは1以上の任意の整数値)が所定物品をロッカー装置71まで配送して所定のロッカーボックス72に収納する。
配達員E-1乃至E-mは、配達員端末6-1乃至6-mの夫々を携帯しており、所定物品の配送に必要な処理を実施する。
なお、特に配達員E1乃至Em、配達員端末6-1乃至6-mの夫々を区別する必要がない場合は、これらをまとめて配達員E、配達員端末6と呼ぶ。配達員Eは、配達員端末6を一人一台所持することにしているが、この限りではなく、配達員端末6を複数人で共用するようにしてもよい。
【0019】
購入者Uが購入し配達員Eが配送する所定物品SH1乃至SHkは、購入者Uによるサービス提供依頼に基づいた本サービスの収納の手配により、ロッカー装置71の所定のロッカーボックス72に収納される。
ロッカー装置71は、ロッカー管理システム7を管理するロッカー管理者SFが、例えば、鉄道会社の許可を得て駅構内等に設置するものである。
なお、所定のロッカーボックス72とは、購入者Uが予め指定したロッカーボックス72のことである。
【0020】
本サービスでは、購入者Uが予め指定したロッカーボックス72に商品(所定物品SH1乃至SHk)が収納されると、この後の例えば所定期間内に、購入者Uが商品を受け取ることができるようになる。
【0021】
以下、本サービスについて、もう少し詳しく説明をする。
本サービスにおいては、購入者Uが購入者端末2を用いて広告Gに設けられた例えばQRコードG1から購入サイトURLを取得(Sa)することにより、ネットスーパーの商品等提供装置5に対して物品提供情報Sbを要求する。
【0022】
購入者Uは、ネットスーパーから提供された物品提供情報Sbに基づき商品を購入しようとする場合、商品等提供者Dとの間で商品購入に係る決済をする。
また、購入者Uは、本サービスに対しネットスーパーを介して物品提供の依頼(物品提供依頼Sc)をする。
【0023】
本サービスでは、物品提供依頼Scがあると、配送管理システムに対して収納手配Sdをする。そして、収納手配Sdがあると、配送管理システム側では、配達員Eのマッチングを行う。
マッチングにより決定された配達員Eは、購入者Uがネットスーパーで購入した商品を、購入者Uが予め指定したロッカーボックス72へ配送Seする。
購入者Uがネットスーパーで購入した商品は、ロッカーボックス72で保管されて、例えば、購入者Uの受取を待つ状態になる。
【0024】
また、本サービスにおいては、購入者Uが購入者端末2を用いて広告Hに設けられた例えばQRコードH1から購入サイトURL(Sa)を取得したり、直接ECサイトにアクセスしたりして、ECサイトの商品等提供装置4に対し物品提供情報Sbを要求することができる。
【0025】
購入者Uは、ECサイトから提供された物品提供情報Sbに基づき商品を購入しようとする場合、商品等提供者Cとの間で商品購入に係る決済をする。
また、購入者Uは、本サービスに対しECサイト(商品等提供装置4)を介して物品提供の依頼(物品提供依頼Sc)をする。
【0026】
本サービスでは、物品提供依頼Scがあると、配送管理システムに対して収納手配Sdをする。そして、収納手配Sdがあると、配送管理システム側では、配達員Eのマッチングを行う。
マッチングにより決定された配達員Eは、購入者UがECサイトで購入した商品を、購入者Uが予め指定した指定したロッカーボックス72へ配送Seする。
購入者UがECサイトで購入した商品は、同じく購入者Uがネットスーパーで購入した商品と一緒にロッカーボックス72で保管されて、例えば、購入者Uの受取を待つ状態になる。
【0027】
更に、本サービスにおいては、購入者Uが購入者端末2を用いて、例えばクリーニング店から役務の提供に係る情報(物品提供情報Sb)を要求する。
【0028】
購入者Uは、クリーニング店から提供された、役務の提供に係る情報(物品提供情報Sb)に基づき、衣類のクリーニングを依頼しようとする場合に、商品等提供者Bとの間で衣類のクリーニングに係る決済をする。
また、購入者Uは、本サービスに対しクリーニング店(商品等提供装置3)を介して、クリーニングの終わった衣類の配送に係る依頼(物品提供依頼Sc)をする。
【0029】
本サービスでは、クリーニングの終わった衣類の配送に係る依頼(物品提供依頼Sc)があると、例えば、クリーニング店の商品等提供者B(商品等提供装置3)に対して収納手配Sdをする。
クリーニング店では、収納手配Sdがあると、例えば商品等提供者Bが直接、クリーニングの終わった衣類を、購入者Uが予め指定したロッカーボックス72へ配送Seする。
購入者Uがクリーニング店で依頼した衣類は、購入者UがネットスーパーやECサイトで購入した商品と一緒にロッカーボックス72で保管されて、例えば、購入者Uの受取を待つ状態になる。
【0030】
本サービスでは、購入者Uによる商品の購入等が終わり、配達員E(配達員端末6)からの収納完了通知Sfや、ロッカー管理システム7からの扉閉鎖検知Sgの信号等があると、購入者Uが操作する購入者端末2に対して電子鍵Shを送信する。
【0031】
購入者Uは、購入者端末2に電子鍵Shが送信されると、自身が指定したロッカーボックス72が設けられたロッカー装置71まで足を運び、購入者端末2に送信された電子鍵Shを用いてロッカーボックス72を解錠すると共に、扉を開いて中から商品等の取り出しをする(解錠・受取Si)。
【0032】
以上の説明のように、本サービスでは、ネット広告のみならず、実世界に存在する紙媒体等のリアルなチラシ等の広告G、Hからの商品等のモバイルオーダーを受け付け、当該商品等をロッカー装置71で受け取ることができる。
また、本サービスでは、複数店舗のオーダーの夫々による配送された複数の商品等を1つのロッカー装置71(同一のロッカーボックス72)で受け取ることができる。
従って、本サービスによれば、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を従来に比べて格段に向上させることができる。
【0033】
この他、本サービスにおいては、購入者Uが自身と異なる他の購入者との共有の許可を示す共有許可情報Sjを本サービスに申請(送信)しておくことで、次のようなことをすることができる。
【0034】
即ち、購入者Uが操作する購入者端末2に対して電子鍵Shを送信するだけでなく、他の購入者Uが操作する購入者端末2に対しても電子鍵Shを送信することができる。
【0035】
従って、本サービスでは、複数商品を同一のロッカーボックス72でいくつかの方が受け取れるようになることから、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を従来に比べて格段に向上させることができる。
【0036】
この他、本サービスにおいては、ロッカー管理システム7がロッカー装置71におけるロッカーボックス72の状態を管理すると共に、閉空間の情報Skを本サービスに提供するようにしていることから(後述する)、次のようなこともすることができる。
【0037】
即ち、購入者Uが購入した商品の種類等や閉空間の情報Skに基づいて、ロッカーボックス72の温度状態が常温であれば、冷蔵Snや冷凍Smに温度を切り替える(温度切替Sl)ことができる。
また、ロッカーボックス72の温度状態が冷蔵Snであれば、冷凍Smや常温に温度を切り替える(温度切替Sl)ことができる。
また、ロッカーボックス72の温度状態が冷凍Smであれば、冷蔵Snや常温に温度を切り替える(温度切替Sl)ことができる。
【0038】
従って、本サービスでは、ロッカーボックス72の温度状態の切り替えをすることができる(温度切替Sl)ことから、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を従来に比べて格段に向上させることができる。
【0039】
続いて、
図2を参照ながら本サービスの流れの概要について、例えば、甲さんの一日の行動の例から説明をする。
図2は、役務の提供及び物品の購入から同一ロッカーで受取をするまでの本サービスの流れの概要を説明する図である。
【0040】
先ず、
図2に示すSS21において、購入者Uである甲さんは、駅前のクリーニング店で衣類SH1のクリーニングを依頼する。
この時、甲さんは、クリーニング後の衣類SH1の受取を、駅に設置されたロッカー装置71における所定のロッカーボックス72に指定する。
なお、SS21の詳細に関しては、
図4(同一ロッカーでの受取(その1))を参照しながら後述する。
【0041】
次に、SS22において、甲さんは通勤途中(例えば、駅で電車を待っている途中)、ECサイトの店舗で商品SH2をモバイルオーダーする。
この時、甲さんは、商品SH2の受取を上述のロッカーボックス72に指定する。
即ち、クリーニング後の衣類SH1と同じロッカーボックス72で受取れるように指定をする。
なお、SS22の詳細に関しては、
図5(同一ロッカーでの受取(その2))を参照しながら後述する。
【0042】
次に、SS23において、甲さんは電車の中で、駅広告(具体的には、駅商業施設に関連する、電車内の中刷り広告J)のQRコードJ1(QRコードは登録商標)から商品SH3をモバイルオーダーする。
この時、甲さんは、商品SH3の受取を上述のロッカーボックス72に指定する。
即ち、クリーニング後の衣類SH1やモバイルオーダーした商品SH2と同じロッカーボックス72で受取れるように指定をする。
なお、SS23の詳細に関しては、
図6(同一ロッカーでの受取(その3))を参照しながら後述する。
【0043】
最後に、SS24において、甲さんは帰宅時に、駅に設置されたロッカー装置71に立ち寄ってロッカーボックス72からクリーニング後の衣類SH1やモバイルオーダーした商品SH2、SH3の受取を一括して行う。
この時、甲さんが操作する購入者端末2には、電子鍵が本サービスにより送信されている。甲さんは、ロッカーボックス72の近傍で購入者端末2の画面に表示された内容に従って操作をすると、ロッカーボックス72の解錠・受取をすることができる。
なお、SS24の詳細に関しては、
図7(受取)及び
図8(受取(共有許可者あり))を参照しながら後述する。
【0044】
続いて、
図3のフロー図を参照ながら本サービスの流れの概要について説明する。
図3は、
図2の本サービスの流れの概要に係るフロー図であり、図の左から右に向けて、購入者の流れ、本サービスを提供するサーバの流れ、配送アプリ(配送システム)の流れ、配達員の流れが夫々示されている。
【0045】
購入者が商品を購入する(SS31)と、これに伴い本サービス側に購入者からの物品提供依頼が通知(SS32)される。
本サービス側では、ロッカー状況を確認(SS33)し、ロッカーの空きがない場合には購入者に戻して納期調整(SS34)を行う。
これに対し、ロッカーが確保できた場合には、購入者が購入した商品の配送依頼(SS35)を配送システム側にする。
【0046】
なお、SS35でロッカーが確保できた場合には、購入者が購入した商品の種類に応じて、購入者が指定したロッカーボックス72の状態の切替え(Sp)を行ってもよい(このタイミングは一例である)。具体的には、常温の状態のロッカーボックス72を冷蔵Snの状態にしたり、冷凍Smの状態にしたりする切替えを行ってもよい。
【0047】
配送システム側では、商品の配送依頼(SS35)を受付けると、商品の配送に係る配達員の配送マッチング(SS36)を行う。
このマッチングにより決まった配達員は、商品のピックアップをすると共に、本サービス側から提供された、ロッカーボックス72に係る情報に基づいて、商品をロッカーボックス72へ配送(SS37)する。
商品をロッカーボックス72に収納して施錠が行われると、配達員側からは本サービス側へ収納完了通知(SS38)が送信される。
【0048】
本サービス側は、配達員側からの通知に基づき、配送確認と購入者側への電子鍵の送付(SS39)を行う。具体的には、購入者が購入した商品がすべて配送済みの状態になったことを確認した上で、購入者側へ電子鍵を送付することを行う。
【0049】
購入者は、本サービス側からの電子鍵を受領(SS40)すると、自身が指定したロッカーボックス72があるロッカー装置71まで足を運び、受領した電子鍵を用いてロッカーボックス72を解錠すると共に、扉を開いて中から商品等の受取を行う。
【0050】
なお、予め設定された時間までに購入者が受取りに来ない場合や、賞味期限についての管理の都合で、本サービス側はキャンセル時の集荷依頼(SS41)を配送システム側にする。
【0051】
配送システム側では、キャンセル時の集荷依頼(SS41)を受付けると、商品の集荷に係る配達員の配送マッチング(SS42)を行う。
このマッチングにより決まった配達員は、ロッカーボックス72から商品のピックアップをすると共に、購入者が購入した店舗(例えばECサイトの店舗)へ商品を戻す(SS43)ことをする。
【0052】
配送システム側では、配達員が商品を戻したことを確認した上で、その旨の通知(SS44)を本サービス側にする。
サービス側では、受取った通知(SS44)から戻り確認(SS45)を実施する。
【0053】
続いて、
図4を参照ながら
図2の説明でふれた「同一ロッカーでの受取(その1)」の流れについて説明する。
図4は、
図2の「同一ロッカーでの受取(その1)」に係る例を示す図である。
【0054】
購入者Uは、シャツ等の衣類SH1のクリーニングを商品等提供者Bに対して手渡す(SS51)と共に、商品等提供装置3から自身の購入者端末2へ役務の提供に係る物品提供情報(SS52)を受取る。
そして、購入者Uは、衣類SH1のクリーニングに係る決済等をすると共に、本サービスに対し商品等提供装置3を介して物品提供依頼(SS53)をする。
【0055】
本サービスを提供するサーバ1は、商品等提供装置3を介して送信された物品提供依頼(SS53)を受取ると、商品等提供者Bに対して収納手配(SS54)をする。
なお、ここでの例は、駅前のクリーニング店から駅に設置されたロッカー装置71のロッカーボックス72に、クリーニング後の衣類SH1を配送(SS55)するだけなので、商品等提供者Bが配送の役割を担っている。しかしながら、後述する他の例と同様に、配達員Eがクリーニング後の衣類SH1の配送をするようにしてもよい。
【0056】
商品等提供者Bは、購入者Uが予め指定した所定のロッカーボックス72に係る情報をサーバ1から取得する。そして、所定のロッカーボックス72にクリーニング後の衣類SH1を収納する。
商品等提供者Bが所持する商品等提供装置3は、クリーニング後の衣類SH1の収納時に、サーバ1に対して収納完了通知(SS56)を送信する。
また、ロッカー管理システム7は、例えばセンサーによりロッカーボックス72の扉が閉まり施錠されたことを検知すると、サーバ1に対して扉閉鎖検知(SS55)を送信する。
【0057】
収納完了通知(SS56)や扉閉鎖検知(SS55)を受取ったサーバ1は、後に購入者Uが受取をするため、例えば決済が完了しているか、配送がすべて完了しているか等の条件判定(SS58)をする。なお、購入者Uによる受取については後述する。
【0058】
続いて、
図5を参照ながら
図2の説明でふれた「同一ロッカーでの受取(その2)」の流れについて説明する。
図5は、
図2の「同一ロッカーでの受取(その2)」に係る例を示す図である。
【0059】
購入者Uは、ECサイトの商品等提供者Cが操作する商品等提供装置4から送信された物品提供情報(SS61)を、自身が操作する購入者端末2で受取る。
そして、購入者Uは、商品SH2をモバイルオーダーするにあたり、商品等提供者Cとの間で決済等をする。
また、購入者Uは、商品等提供装置4を介し本サービスに対して物品提供依頼(SS62)をする。
【0060】
本サービスを提供するサーバ1は、商品等提供装置4を介して送信された物品提供依頼(SS62)を受取ると、配送システム8に対して収納手配(SS63)をする。
【0061】
収納手配(SS63)があると、配送管理システム側では、配達員Eのマッチング(SS64)を行う。
マッチングにより決定された配達員Eは、購入者UがECサイトで購入した商品SH2をロッカー装置71へ配送(SS65)する。
配達員Eは、配送にあたり、購入者Uが予め指定した所定のロッカーボックス72に係る情報をサーバ1から取得する。また、配達員Eは、施錠状態にあるロッカーボックス72を解錠するための電子鍵をサーバ1から取得する。
【0062】
ロッカー装置71に到着した配達員Eは、電子鍵を用いてロッカーボックス72を解錠する。そして、ロッカーボックス72の扉を開いて中に商品SH2を収納する。なお、ロッカーボックス72の中には、既に商品SH1が収納されている。
商品SH2の収納時、配達員Eが所持する配達員端末6は、サーバ1に対して収納完了通知(SS66)を送信する。
また、ロッカー管理システム7は、例えばセンサーによりロッカーボックス72の扉が閉まり施錠されたことを検知すると、サーバ1に対して扉閉鎖検知(SS67)を送信する。
【0063】
収納完了通知(SS66)や扉閉鎖検知(SS67)を受取ったサーバ1は、後に購入者Uが受取をするため、例えば決済が完了しているか、配送がすべて完了しているか等の条件判定(SS68)をする。なお、購入者Uによる受取については後述する。
【0064】
続いて、
図6を参照ながら
図2の説明でふれた「同一ロッカーでの受取(その3)」の流れについて説明する。
図6は、
図2の「同一ロッカーでの受取(その3)」に係る例を示す図である。
【0065】
購入者Uは、購入者端末2を用いて広告Gに設けられた例えばQRコードG1から購入サイトURLを取得(SS71)すると共に、ネットスーパーの商品等提供者Dが操作する商品等提供装置5から送信された物品提供情報(SS72)を、自身が操作する購入者端末2で受取る。
そして、購入者Uは、商品SH3をモバイルオーダーするにあたり、商品等提供者Dとの間で決済等をする。
また、購入者Uは、商品等提供装置5を介し本サービスに対して物品提供依頼(SS73)をする。
【0066】
本サービスを提供するサーバ1は、商品等提供装置5を介して送信された物品提供依頼(SS73)を受取ると、配送システム8に対して収納手配(SS74)をする。
【0067】
収納手配(SS74)があると、配送管理システム側では、配達員Eのマッチング(SS75)を行う。
マッチングにより決定された配達員Eは、購入者UがECサイトで購入した商品SH3をロッカー装置71へ配送(SS76)する。
配達員Eは、配送にあたり、購入者Uが予め指定した所定のロッカーボックス72に係る情報をサーバ1から取得する。また、配達員Eは、施錠状態にあるロッカーボックス72を解錠するための電子鍵をサーバ1から取得する。
【0068】
ロッカー装置71に到着した配達員Eは、電子鍵を用いてロッカーボックス72を解錠する。そして、ロッカーボックス72の扉を開いて中に商品SH3を収納する。なお、ロッカーボックス72の中には、既に商品SH1、SH2が収納されている。
商品SH3の収納時、配達員Eが所持する配達員端末6は、サーバ1に対して収納完了通知(SS77)を送信する。
また、ロッカー管理システム7は、例えばセンサーによりロッカーボックス72の扉が閉まり施錠されたことを検知すると、サーバ1に対して扉閉鎖検知(SS78)を送信する。
【0069】
収納完了通知(SS77)や扉閉鎖検知(SS78)を受取ったサーバ1は、後に購入者Uが受取をするため、例えば決済が完了しているか、配送がすべて完了しているか等の条件判定(SS79)をする。なお、購入者Uによる受取については後述する。
【0070】
続いて、
図7を参照ながら
図4乃至
図6の説明でふれた「受取へ」の流れについて説明する。
図7は、
図4乃至
図6の「受取へ」に対応する図である。
【0071】
購入者Uは、サーバ1から自身が操作する購入者端末2に電子鍵の送信(SS81)があると、自身が指定したロッカーボックス72が設けられたロッカー装置71まで足を運び受取に行く。
【0072】
ロッカー装置71に到着した購入者Uは、購入者端末2を所定のロッカーボックス72(ロッカー装置71)に近づけて電子鍵をロッカー管理システム7に送信する。なお、電子鍵の送信は、ここでは図中のBT通信(SS82)と略記されたBluetooth無線通信(Bluetoothは登録商標)により行われる。
【0073】
電子鍵のBT通信(SS82)により、ロッカー管理システム7は、電子鍵(SS83)をサーバ1へ送信してその照合(SS84)をした後、サーバ1からの解錠指令(SS85)を受信することにより、ロッカーボックス72を解錠(SS86)する。そして、ロッカーボックス72の扉を開いて中から商品SH1乃至SH3の取り出し(SS87)をすると、購入者Uによる受取が完了する。
【0074】
続いて、
図8を参照ながら
図4乃至
図6の説明でふれた「受取へ」の流れについて説明する。
図8は、
図4乃至
図6の「受取へ」に対応する図(共有許可者ありの場合)である。
【0075】
購入者U-1は、自身と異なる他の購入者U-2との共有の許可を示す共有許可情報(SS91)をサーバ1に送信する。サーバ1は、共有許可情報(SS91)を受信すると、購入者U-1が操作する購入者端末2-1と、他の購入者U-2が操作する他の購入者端末2-2に対して電子鍵を夫々送信(SS92)する。
なお、他の購入者U-2は、「購入する者」に限らず、例えば購入者U-1の家族であってもよい。この他、購入者U-1は、他の購入者U-nを代表して「共同で購入する者」であってもよい。
【0076】
購入者U-1と他の購入者U-2は、購入者端末2-1と他の購入者端末2-2にサーバ1から電子鍵の送信(SS92)があると、ロッカー装置71まで足を運び受取に行く。
【0077】
ロッカー装置71に到着した購入者U-1は、購入者端末2-1を所定のロッカーボックス72(ロッカー装置71)に近づけてBT通信(SS93)により電子鍵をロッカー管理システム7に送信する。
【0078】
電子鍵のBT通信(SS93)により、ロッカー管理システム7は、電子鍵(SS95)をサーバ1へ送信してその照合(SS96)をした後、サーバ1からの解錠指令(SS97)を受信することにより、ロッカーボックス72を解錠(SS98)する。そして、ロッカーボックス72の扉を開いて中から商品SH1乃至SH3のいずれかの取り出し(SS99)をすると、購入者U-1による受取が完了する。
なお、購入者U-1がロッカーボックス72の扉を閉じると、ロッカーボックス72は施錠される。
【0079】
購入者U-1よりも後にロッカー装置71に到着した購入者U-2は、購入者端末2-2を所定のロッカーボックス72(ロッカー装置71)に近づけてBT通信(SS94)により電子鍵をロッカー管理システム7に送信する。
【0080】
電子鍵のBT通信(SS94)により、ロッカー管理システム7は、電子鍵(SS95)をサーバ1へ送信してその照合(SS96)をした後、サーバ1からの解錠指令(SS97)を受信することにより、ロッカーボックス72を解錠(SS98)する。そして、ロッカーボックス72の扉を開いて中から商品SH1乃至SH3のうちの残りを取り出し(SS99)をすると、購入者U-2による受取が完了する。
【0081】
続いて、
図9を参照して本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて説明をする。
図9は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0082】
図9に示す情報処理システムは、サービス提供者SAが管理するサーバ1と、購入者U-1乃至U-n(nは1以上の任意の整数値)の夫々が操作する購入者端末2-1乃至2-nの夫々と、例えばクリーニング店経営者SBが管理する商品等提供装置3と、例えばECサイト管理者SCが管理する商品等提供装置4と、例えばネットスーパー管理者SDが管理する商品等提供装置5と、配送システム8における配送システム管理者SEが管理し配達員E-1乃至E-m(mは1以上の任意の整数値)の夫々が操作する配達員端末6-1乃至6-mの夫々と、ロッカー管理システム7におけるロッカー管理者SFが管理するロッカー装置71と、を含むように構成されている。
【0083】
サーバ1と、購入者端末2-1乃至2-nの夫々と、商品等提供装置3乃至5の夫々と、配達員端末6-1乃至6-mの夫々と、ロッカー管理システム7と、配送システム8とは、インターネット(Internet)等のネットワークNWを介して相互に接続されている。
【0084】
購入者端末2-1乃至2-nは、例えばスマートフォン、タブレット等で構成されており、少なくともBT無線通信機能を有している。購入者端末2-1乃至2-nは、夫々の購入者U-1乃至U-nにより操作されて、商品等の購入等から商品等の受取までの一連の処理を完結することができるようになっている。
購入者端末2-1乃至2-nには、商品の購入等から商品の受取までの一連の処理を完結するためのアプリケーションソフト(アプリ)がインストールされている。購入者端末2-1乃至2-nは、BT無線通信を用いた解錠処理を実行するための機能を有している。
なお、断りがない限り、「購入者Uが購入者端末2を操作する」との表現は、購入者Uが、購入者端末2にインストールされた専用アプリを起動して各種操作を行うことを意味する。
【0085】
商品等提供装置3は、クリーニング店の商品等提供者Bが操作する端末であって、例えばスマートフォン、タブレット等で構成されている。商品等提供装置3には、専用のアプリケーションソフト(アプリ)がインストールされている。なお、商品等提供装置3は、BT無線通信機能を有しているものもある。
商品等提供装置4は、ECサイトの商品等提供者Cが操作する端末であって、例えばスマートフォン、タブレット等で構成されている。商品等提供装置4には、専用のアプリケーションソフト(アプリ)がインストールされている。
商品等提供装置5は、ネットスーパーの商品等提供者Dが操作する端末であって、例えばスマートフォン、タブレット等で構成されている。商品等提供装置5には、専用のアプリケーションソフト(アプリ)がインストールされている。
【0086】
配達員端末6-1乃至6-mは、例えばスマートフォン、タブレット等で構成されており、少なくともBT無線通信機能を有している。
配達員端末6-1乃至6-mは、夫々の配達員端末6-1乃至6-mにより操作されて、ロッカー装置71の所在が配達員端末6-1乃至6-mの夫々に提供されると共に、サーバ1から送信された電子鍵にてロッカーボックス72を解錠する。
配達員端末6-1乃至6-mは、ロッカーボックス72を解錠して商品等の収納後、サーバ1に対して収納完了通知を送信する。
【0087】
配送システム8は、上述の配達員端末6-1乃至6-mと、これら端末を管理する図示しない管理サーバと、を含んで構成されている。
配送システム8における管理サーバは、本サービスを提供するサーバ1からの収納手配に基づいて配達員端末6-1乃至6-mの夫々のマッチング等を実施することができるように構成されている。
【0088】
ロッカー管理システム7は、ロッカー装置71と、このロッカー装置71を管理する図示しない管理サーバと、を含んで構成されている。
ロッカー装置71は、複数個のロッカーボックス72を有するロッカー装置本体と、複数個のロッカーボックス72の夫々の温度状態をコントロールする温度調節部と、複数個のロッカーボックス72の夫々の出入口の施錠・解錠を制御する施錠・解錠制御部と、を含んで構成されている。複数個のロッカーボックス72は、物品を収納するための閉空間を有する。
なお、ここでは説明の便宜上、ネットワークNWに接続された場合の例を示しているが、この限りでないものとする。即ち、ネットワークNWに接続せずにロッカー装置71を制御するように構成してもよいものとする。
この場合、例えば、配達員端末6がロッカーボックス72の施錠を検知したり、配達員端末6によりロッカーボックス72の温度状態の切替えを行ったりする等、各種が考えられる。
【0089】
サーバ1は、購入者端末2、商品等提供装置3乃至5、配送システム8における管理サーバ、配達員端末6、ロッカー管理システム7における管理サーバと連携して各情報を管理している。
また、サーバ1は、購入者Uが所定の役務に供する物やECサイト等で購入した商品を、購入者Uが指定したロッカー装置71のロッカーボックス72を利用して受取れるようにした本サービスを提供するために、各種各様な処理を実行することができるように構成されている。
なお、サーバ1が各種各様な処理を実行するために備えている機能の具体的内容については、
図11を参照しながら後述する。
【0090】
図10は、
図9に示す情報処理システムのうち、サーバ1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0091】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memoy)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0092】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0093】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。通信部19には、ロッカー装置71を撮像する防犯カメラ等の撮像装置が接続されている。
【0094】
出力部16は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
入力部17は、各種ハードウェア釦等で構成され、操作者の指示操作に応じて各種情報を入力する。
【0095】
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(
図1の商品等提供装置2、購入者端末5、配達員端末6)との間で行う通信を制御する。
【0096】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0097】
なお、図示はしないが、
図9の情報処理システムのうち、購入者端末2、商品等提供装置3乃至5、配送システム8における管理サーバ、配達員端末6、ロッカー管理システム7における管理サーバ等も、
図10のサーバ1のハードウェア構成と同様の構成とすることができるため、その説明を省略する。
ただし、購入者端末2、商品等提供装置3乃至5、配達員端末6がスマートフォンやタブレットで構成される場合には、出力部16及び入力部17として、タッチパネルを有しているものとする。
【0098】
このような
図10のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、サーバ1において、後述する各種処理を実行することが可能になる。その結果、サービス提供者SAは、購入者Uに対し、後述する各種サービスを提供することができる。
【0099】
図11を参照して
図9の情報処理システムのサーバ1の機能的構成について説明をする。
図11は、
図9の情報処理システムのサーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0100】
図11に示すように、サーバ1のCPU11においては、購入者認証・管理部101と、収納手配部102と、ロッカー管理部103と、電子鍵制御部104と、履歴管理部105と、が機能する。
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、購入者DB121と、ロッカーDB122と、電子鍵DB123と、履歴DB124と、が設けられている。
【0101】
購入者DB121には、購入者Uに関する各種の情報が記憶され管理されている(以下、「購入者情報」と呼ぶ)。
具体的には、購入者Uを一意に識別する情報(以下、「購入者ID」と呼ぶ)、購入者Uの氏名、住所、連絡先(電話番号、メールアドレス)、口座情報等が購入者DB121に記憶され管理されている。
また、購入者Uが使用する購入者端末2を一意に識別する情報(電話番号やBTのデバイス名等)も、購入者DB121に記憶され管理されている。
購入者DB121には、購入者情報の他、購入者端末2の夫々から送信されてきた認証対象となる購入者Uの各種情報(以下、「認証購入者情報」と呼ぶ)も記憶され管理されている。
【0102】
ロッカーDB122には、ロッカー情報が記憶されている。
具体的には、ロッカー装置71を一意に識別する情報(以下、「ロッカーID」と呼ぶ)と、ロッカー装置71の複数個のロッカーボックス72のうち所定のロッカーボックス72を一意に識別する情報(以下、「ボックス番号」と呼ぶ)と、ロッカー装置71の設置場所を示す位置情報と、夫々のロッカーボックス72の機能が設定された機能設定情報と、ロッカー装置71の利用状況の情報と、ロッカー装置71における夫々のロッカーボックス72で設定される温度及びその温度状況等の情報と、がロッカーDB122に記憶されている。即ち、閉空間状態情報が記憶されている。
また、ロッカーDB122には、ロッカーID毎に、1以上のロッカーボックス72の夫々に関する情報が紐付けられて管理されている。
具体的には、ロッカーボックス72の施錠の状態、解錠指示を出した端末の電話番号、購入者Uの購入者ID、解錠するための電子鍵等の情報等がロッカーDB122に管理されている。
また、ロッカーDB122には、ロッカー装置71の利用予約に関する情報が予約情報として、購入者単位(ユーザ単位)に記憶され管理されている。
上述の予約情報は、具体的には、例えば購入者IDと、ロッカーボックス72のボックス番号と、予約した日と、ロッカーボックス72を実際に利用する日と、利用時間帯と、を含んでいる。
なお、ロッカーDB122には、購入者Uが受取りのために設定した時刻の情報や、賞味期限についての情報が記憶されてもよい。
【0103】
電子鍵DB123には、例えばURL鍵等である電子鍵に関する情報が記憶されている。
具体的には、電子鍵DB123において、URL鍵毎に、ロッカーID、ボックス番号、購入者ID等の情報が紐付けられて記憶及び管理されている。
【0104】
履歴DB124には、ロッカー装置71の利用履歴、温度管理履歴等が、ロッカーボックス72の単位で記憶され管理されている。
ロッカー装置71の利用履歴は、解錠時刻、収容物、施錠時刻等である。温度管理履歴は、温度変更時刻、収容物、温度変更継続時間等である。
この他、施錠時・解錠時にコンテクスト情報(例えば画像等)が取得された場合は、施錠時刻・解錠時刻に紐づけてコンテクスト情報が記憶される。
【0105】
サーバ1のCPU11における購入者認証・管理部101は、購入者DB121に記憶された購入者Uの各種情報(購入者情報)と、購入者端末2の夫々から送信されてきた認証対象となる購入者Uの各種情報(認証購入者情報)と、に基づいて、購入者Uに対する購入者本人の認証処理を行う。
この他、購入者認証・管理部101は、購入者情報の管理や削除等に関する処理も行う。
【0106】
収納手配部102は、購入者端末2からの商品等の所定物品の提供依頼に基づいて、複数個のロッカーボックス72のうちの1つを購入者Uの指定により決定し、この決定した所定のロッカーボックス72への商品等の所定物品の収納を手配する。
具体的に、収納手配部102は、上述の決定した所定のロッカーボックス72(購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72)の情報を配達員端末6に通知すると共に、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72が施錠されている場合には、電子鍵を配達員端末6に提供する。
【0107】
また、収納手配部102は、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72の情報を、1つ目の商品等(所定物品)を配送する第1配達員(配達員E-1)、及び、2つ目の商品等(所定物品)を配送する第2配達員(配達員E-2)の夫々の配達員端末6(6-1、6-2)に送信する。
なお、3つ目や4つ目の商品等(所定物品)を配送する場合には、第3配達員(配達員E-3)や第4配達員(配達員E-4)の夫々の配達員端末6(6-3、6-4)にも購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72の情報を送信する。
【0108】
また、収納手配部102は、上述の第1配達員(配達員E-1)と第2配達員(配達員E-2)のうち一方の配達員端末(例えば配達員端末6-1)から先に収納完了通知が送信されてきた時には、他方の配達員端末(例えば配達員端末6-2)に対して電子鍵を提供する。
【0109】
ロッカー管理部103は、ロッカー管理システム7を管理する。具体的には、各所に設置されたロッカー装置71と、ロッカー装置71に複数個設けられたロッカーボックス72と、を管理する。
ロッカー管理部103は、閉空間状態制御部111を有しており、複数個のロッカーボックス72の夫々の利用状況の情報を取得する。また、複数個のロッカーボックス72の夫々の温度状態を切り替える。また、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72からの扉閉鎖検知の情報を取得する。
【0110】
この他、ロッカー管理部103は、予め設定された時間までに購入者Uが受取りに来ない場合や、賞味期限についての管理の都合でキャンセルとなる場合の集荷依頼を実施する。
【0111】
電子鍵制御部104は、購入者端末2からの商品等の所定物品の提供依頼を受けて、所定物品が、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72に収納されて施錠されたことを認識すると、電子鍵を購入者端末2に提供する。
また、電子鍵制御部104は、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72が施錠されている場合に、電子鍵を配達員端末6に提供する。
また、電子鍵制御部104は、購入者端末2からサーバ1に共有許可情報が送信されてきた場合に、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72を解錠する電子鍵を、例えば購入者U-1の購入者端末2-1に提供すると共に、例えば他の購入者U-2の購入者端末2-2にも提供する。
なお、共有する購入者Uが多いのであれば、例えば購入者U-3の購入者端末2-3や、購入者U-4の購入者端末2-4等にも提供してよい。
【0112】
以上のような電子鍵制御部104は、電子鍵生成部112、電子鍵管理部113、電子鍵提供部114を有する。
電子鍵生成部112は、施錠状態にある、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72を開錠するための電子鍵(例えばURL鍵)を生成する。
電子鍵管理部113は、生成した電子鍵と他の情報とを紐づけて電子鍵DB123に記憶及び管理する。 具体的に、電子鍵管理部113は、電子鍵生成部112により生成されたURL鍵を購入者Uの購入者IDに対応付けて電子鍵DB123に記憶し、管理する。
電子鍵提供部114は、所定条件が満たされた場合に、送信対象となる購入者Uの購入者端末2や配達員Eの配達員端末6へ電子鍵を、ネットワークNWを介して提供する。
なお、所定条件としては、例えば、所定物品(購入者Uの所望する所定の商品又は所定の役務に供する物としての物品)の決済が完了した場合や、上述の決定した所定のロッカーボックス72への配送がすべて完了した場合等が挙げられる。
【0113】
履歴管理部105は、購入者端末2のBT通信(Bluetooth無線通信(Bluetoothは登録商標))により電子鍵(例えばURL鍵)を用いた解錠が実施されると、対応付けを行って情報を管理する。
具体的に、履歴管理部105は、解錠が実施された場合に、ロッカーボックス72の解錠を示す情報(解錠時刻、URL鍵等)と、解錠に利用された購入者端末2の電話番号と、購入者Uの購入者IDと、を対応付けて、ロッカー装置71の利用履歴として履歴情報を管理する。
【0114】
また、履歴管理部105は、必要に応じて、取得されるコンテクスト情報を履歴情報に含めて記憶する。
コンテクスト情報としては、例えばBT無線通信により取得される購入者端末2の機種識別番号、ロッカーボックス72の扉を開放した時や閉鎖した時に、配達員Eが配達員端末6を用いてロッカー装置71を撮像した画像、配達員Eが配達員端末6を用いて所定物品をロッカーボックス72内に収納した画像、が挙げられる。
また、コンテクスト情報としては、他の購入者(例えば他の購入者U-2)との共有の許可を示す共有許可情報がサーバ1に送信されていた場合に、購入者U-1及び他の購入者U-2のうち先に受取をする方がロッカーボックス72内を撮像した画像等も挙げられる。
なお、ロッカー装置71に設置された防犯カメラ等により撮像された画像等を含んでもよい。
【0115】
履歴管理部105は、ロッカー装置71の利用履歴を管理する。履歴管理部105は、ロッカー装置71の利用履歴を履歴DB124に記憶する。
履歴管理部105は、解錠に使用された電子鍵を、使用後直ちに無効化する。なお、電子鍵を直ちに無効化する処理は、電子鍵制御部104で実施してもよい。
【0116】
図12を参照して
図9の情報処理システムの購入者端末2の機能的構成について説明をする。
図12は、
図9の情報処理システムの購入者端末2の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0117】
図12に示すように、購入者端末2のCPU130においては、物品提供情報取得部131と、物品提供依頼部132と、電子鍵取得部133と、解錠・受取制御部134と、受取履歴管理部135と、が機能する。
また、購入者端末2の記憶部140の一領域には、所定物品DB141と、受取履歴DB142と、が設けられている。
【0118】
所定物品DB141には、受取対象となる所定物品に係る各種の情報が記憶されている。
また、受取履歴DB142には、購入者Uがこれまで購入して受取った所定物品の受取履歴(購入履歴)情報が記憶されている。
【0119】
購入者端末2のCPU130における物品提供情報取得部131は、所定物品の提供に関する物品提供情報又は当該物品提供情報の存在場所が付された媒体から、当該物品提供情報を取得する。
具体的に、物品提供情報取得部131は、例えば、ECサイトやネットスーパーから、購入者Uの購入対象となる商品等に関する物品提供情報を取得する。或いは、物品提供情報取得部131は、ECサイトやネットスーパーの存在場所(例えばQRコードG1、H1(QRコードは登録商標))が付された広告G、Hから購入サイトURLを取得する。そして、取得した購入サイトURLに基づき、購入者Uの購入対象となる商品等に関する物品提供情報を取得する。
【0120】
物品提供依頼部132は、物品提供情報取得部131で取得した物品提供情報に基づいて、購入者Uが購入した商品等(所定物品)の提供を本サービスに依頼するため、サーバ1に対し物品提供依頼に係る情報を、通信部145を介して送信する。
物品提供依頼部132は、購入者Uが購入した商品等(所定物品)を、受取対象となる所定物品の情報として所定物品DB141に記憶する。
【0121】
電子鍵取得部133は、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72を解錠するための電子鍵をサーバ1から取得する。電子鍵は、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72に所定物品が全て収納されて施錠されたことをサーバ1が確認した後、サーバ1から通信部145を介して提供される。
【0122】
解錠・受取制御部134は、サーバ1から取得した電子鍵を用いて購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72から所定物品の受取ができるように、所定のロッカーボックス72の解錠をする。
なお、解錠には、BT通信(Bluetooth無線通信(Bluetoothは登録商標))が用いられる。
【0123】
受取履歴管理部135は、解錠・受取制御部134により解錠が実施されると、所定物品の受取に関する履歴としての受取履歴情報を管理する。
【0124】
図13を参照して
図9の情報処理システムの配達員端末6の機能的構成について説明をする。
図13は、
図9の情報処理システムの配達員端末6の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0125】
図13に示すように、配達員端末6のCPU150においては、収納先情報取得部151と、電子鍵取得部152と、収納完了通知部153と、配送履歴管理部154と、が機能する。
また、配達員端末6の記憶部160の一領域には、収納先情報DB161と、配送履歴DB162と、が設けられている。
【0126】
収納先情報DB161には、サーバ1から送信されて、通信部165を介して取得した収納先情報が記憶されている。
具体的には、サーバ1から取得した、ロッカー装置71のロッカーIDと、購入者Uが指定したロッカー装置71における所定のロッカーボックス72のボックス番号と、ロッカー装置71の設置場所を示す位置情報と、が収納先情報として収納先情報DB161に記憶されている。
【0127】
配送履歴DB162には、配送員Eがこれまで配送又は当日配送した所定物品の配送履歴情報が記憶されている。
【0128】
配達員端末6のCPU150における収納先情報取得部151は、所定物品の収納先を示す、購入者Uが指定したロッカー装置71における所定のロッカーボックス72の情報をサーバ1から取得する。
【0129】
電子鍵取得部152は、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72が施錠されている場合に、サーバ1から提供される電子鍵を取得する。
【0130】
収納完了通知部153は、配送対象となる所定物品を、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72に収納して施錠した旨を示す収納完了通知を、通信部165を介してサーバ1に送信する。
【0131】
配送履歴管理部154は、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72に配送対象となる所定物品を収納して施錠するまでの配送履歴情報を管理する。
【0132】
続いて、
図14を参照しながら実施形態の情報処理システムの購入&ロッカー配達処理に係る動作を説明する。
図14は、
図9の情報処理システムの購入&ロッカー配達処理を示すフローチャートである。
【0133】
図14のSSaにおいて、購入者端末2の物品提供情報取得部131は、広告Gから購入サイトURLを取得する。
SSbにおいて、購入者端末2の物品提供情報取得部131は、取得した購入サイトURLに基づき物品提供情報の要求を商品等提供装置5に対して実施する。
SScにおいて、商品等提供装置5は、物品提供情報取得部131からの要求に応じて物品提供情報を提供する。
SSdにおいて、取得した物品提供情報に基づいて購入者Uが商品の購入に係る決済をした後、購入者端末2の物品提供依頼部132は、物品提供の依頼をする。
SSeにおいて、物品提供依頼部132からの物品提供の依頼があると、商品等提供装置5はサーバ1に対して物品提供の依頼をする。
【0134】
SSfにおいて、物品提供の依頼があると、サーバ1の収納手配部102は、配送システム8を介して配達員端末6に対し収納の手配をする。
SSgにおいて、サーバ1の閉空間状態制御部111は、商品に応じて、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72の温度状態の切り替え指示をする。
SShにおいて、ロッカー管理システム7は、サーバ1からの切り替え指示に基づき、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72の温度状態を切り替える。例えば、常温状態からこれよりも温度が低い冷蔵等の温度状態に切り替える。
【0135】
SSiにおいて、収納手配部102からの収納の手配に基づいて配送システム8は配達員Eのマッチングを実施すると共に、配送に必要な情報(収納先情報等)を配達員端末6に送信して各種処理を実施する。
SSjにおいて、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72に配達員Eが商品を収納すると、配達員端末6の収納完了通知部153は、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72に商品を収納して施錠した旨を示す収納完了通知をサーバ1に送信する。
SSkにおいて、ロッカー管理システム7は、ロッカーボックス72の扉が閉まり施錠されたことを検知すると、サーバ1に対して扉閉鎖検知を送信する。
【0136】
SSlにおいて、サーバ1の電子鍵提供部114は、所定条件が満たされた場合に、送信対象となる購入者Uの購入者端末2へ電子鍵を、ネットワークNWを介して提供する。
【0137】
SSmにおいて、購入者端末2は、電子鍵取得部133が、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72を解錠するための電子鍵をサーバ1から取得する。解錠・受取制御部134は、サーバ1から取得した電子鍵を用いて購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72から所定物品の受取ができるように、所定のロッカーボックス72を解錠する。
【0138】
続いて、
図15を参照しながら実施形態の情報処理システムにおける配達員端末6の画面表示例について説明をする。
図15は、配達員端末6の画面表示例を示す図であり、(a)はロッカー解錠画面の図、(b)は受渡期限設定画面の図、(c)はロッカー投入画面の図である。
【0139】
図15(a)において、配達員端末6の画面200は、ロッカー解錠を示す画面である。
符号201で示す箇所には、ロッカー装置71の拠点が表示されている。また、符号202で示す箇所には、ロッカー装置71のロッカー番号が表示されている。
符号203で示す箇所には、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72の温度状態、食品の有無、受渡期限の設定の有無が表示されている。また、符号204で示す箇所には、受渡期限を設定するためのボタンが設けられている。
符号205で示す箇所には、解錠ボタンが設けられている。この解錠ボタンをタップすると、購入者Uが指定した所定のロッカーボックス72を解錠することができる。
符号206で示す箇所には、温度帯変更ボタンが設けられている。この温度帯変更ボタンをタップすると、配送員E側でも温度帯を変更することができる。
【0140】
図15(b)において、配達員端末6の画面200は、受渡期限設定を示す画面である。
符号207で示す箇所には、商品に関する情報が表示されている。また、符号208で示す箇所には、お客様受渡期限に関する情報が表示されている。なお、お客様受渡期限に関しては、商品の賞味期限や消費期限が該当する。商品の配送に係り、最大の期限が表示されている。
符号209で示す箇所には、商品ラベルに関する情報が表示されている。なお、商品ラベルに関しては、配送される商品に貼付けされているラベルを全て撮影する等が挙げられる。
符号210で示す箇所には、登録ボタンが設けられている。この登録ボタンをタップすると受渡期限設定を登録することができる。
【0141】
図15(c)において、配達員端末6の画面200は、ロッカー投入を示す画面である。
符号201で示す箇所には、ロッカー装置71の拠点が表示されている。また、符号202で示す箇所には、ロッカー装置71のロッカー番号が表示されている。
【0142】
符号211で示す箇所には、温度測定写真に関する情報が表示されている。なお、温度測定写真の文字の隣にある「?」を指先でタップすると、例えば、「冷蔵商品の温度測定の結果を撮影してください。」がポップアップ表示される。
また、符号212で示す箇所には、ロッカー投入写真に関する情報が表示されている。なお、ロッカー投入写真の文字の隣にある「?」を指先でタップすると、例えば、「ロッカーに商品投入後、投入していることを撮影してください。」がポップアップ表示される。
【0143】
符号213で示す箇所には、配送完了ボタンが設けられている。この配送完了ボタンをタップすると配送が完了して収納完了通知が送信される。
符号214で示す箇所には、再解錠ボタンが設けられている。この再解錠ボタンをタップすると再解錠をすることができる。再解錠ボタンは、作業中に誤って扉を閉めてしまった場合に有効になる。
【0144】
続いて、
図16を参照しながら実施形態の情報処理システムにおける購入者端末2の画面表示例について説明をする。
図16は、購入者端末2の画面表示例を示す図であり、(a)はロッカー注文授受一覧画面の図、(b)は注文内容(ロッカー受け取り)画面の図である。
【0145】
図16(a)において、購入者端末2の画面300は、ロッカー注文授受一覧を示す画面である。
符号301で示す箇所には、配送中に係るロッカー注文授受に関する情報が表示されている。
【0146】
符号302及び符号303で示す箇所には、配送中に係るロッカー注文授受に関する情報が夫々表示されている。
また、符号304で示す箇所には、受取準備完了に係るロッカー注文授受に関する情報が夫々表示されている。
この符号304で示す箇所をタップすると、
図16(b)に示す画面300に遷移する。
【0147】
図16(b)において、購入者端末2の画面300は、注文内容(ロッカー受け取り)を示す画面である。
符号305で示す箇所には、受取準備完了に関する情報が表示されている。具体的には、注文日時、受取場所、受取日時が表示されている。
また、符号306で示す箇所には、ロッカー装置71のロッカー番号が表示されている。
【0148】
符号307で示す箇所には、商品名及びその数量が表示されている。
また、符号308で示す箇所には、解錠中の場合に、「ロッカー解錠中・・・」が表示され、解錠後は「ロッカーから荷物を取り出してください」が表示される。
また、符号309で示す箇所には、ロッカーを開けるボタンが設けられる。このロッカーを開けるボタンをタップすると、電子鍵により所定のロッカーボックス72の解錠が行われ、扉を開いて商品の受取をすることができる。
【0149】
続いて、
図17を参照しながら実施形態の情報処理システムにおける購入者端末2の臨時の画面表示例について説明をする。
図17は、購入者端末の画面表示例を示す図であり、(a)は臨時解錠画面の図、(b)は臨時授受(受取)画面の図である。
【0150】
図17(a)において、購入者端末2の画面300は、臨時解錠を示す画面である。
符号350で示す箇所には、例えば「対象ロッカーの臨時解錠が許可されました」が表示されている。
また、符号351で示す箇所には、ロッカーの設置場所が表示されている。また、符号352で示す箇所には、ロッカー番号が表示されている。また、符号353で示す箇所には、臨時解錠時間が表示されている。
符号354で示す箇所には、ロッカーを開けるボタンが設けられている。ロッカーを開けるボタンをタップすると、電子鍵により所定のロッカーボックス72の解錠が行われ、臨時解錠をすることができる。
【0151】
図17(b)において、購入者端末2の画面300は、臨時授受(受取)を示す画面である。
符号360で示す箇所には、例えば「ロッカーから荷物を受け取り下さい」が表示されている。
また、符号361、362で示す箇所には、ロッカーの設置場所が表示されている。また、符号363で示す箇所には、ロッカー番号が表示されている。また、符号364で示す箇所には、ロッカーを開けるボタンが設けられている。ロッカーを開けるボタンをタップすると、電子鍵により所定のロッカーボックス72の解錠が行われ、臨時授受(受け取り)をすることができる。
【0152】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0153】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図10の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図10の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、
図11に特に限定されず、任意でよい。例えば、各種処理の実行に必要となる機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、購入者端末2、商品等提供装置3乃至5、配達員端末6、ロッカー管理システム7の管理サーバ、配送システムの管理サーバ等に移譲させてもよい。逆に購入者端末2、商品等提供装置3乃至5、配達員端末6、ロッカー管理システム7の管理サーバ、配送システムの管理サーバ等の機能ブロック及びデータベースをサーバ1に移譲させてもよい。
例えば、図示はしないが、ロッカー管理システム7は、サービス提供者SAとは別の者(例えば、ロッカー管理者SF)の管理サーバ等により管理されてもよい。この場合、上述の実施形態のサーバ1の電子鍵制御部104は、ロッカー管理者SFの管理サーバ等に設けられるようにしてもよい。
また、1つの機能ブロック及びデータベースは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0154】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0155】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
【0156】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0157】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理システムは、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理システムは、
施錠された出入口を解錠するために電子鍵が用いられる、物品を収納し得る閉空間(例えば
図9のロッカーボックス72等)が複数個形成された収納装置(例えば
図9のロッカー装置71等)と、
所定物品(例えば
図1の商品SH1乃至SHk等)を前記閉空間に収納してユーザ(例えば
図9の購入者U-1乃至U-n等)に提供するサービス(例えば
図1の購入&ロッカー配達サービスA等)に関する処理を実行する情報処理装置(例えば
図9のサーバ1等)と、
前記ユーザが操作するユーザ端末(例えば
図9の購入者端末2-1乃至2-n等)と、
を含む情報処理システム(例えば
図9の情報処理システム)において、
前記ユーザ端末は、
前記所定物品の提供に関する物品提供情報(例えば
図1の物品提供情報Sb等)又は当該物品提供情報の存在場所が付された媒体(例えば
図1の広告G、H等)から、当該物品提供情報を取得する物品提供情報取得手段(例えば
図12の物品提供情報取得部131等)と、
前記物品提供情報に基づいて前記所定物品の提供を前記サービスに依頼をする物品提供依頼手段(例えば
図12の物品提供依頼部132等)と、
前記依頼により前記所定物品が複数個の前記閉空間のうち所定閉空間に収納されて施錠されたことにより前記情報処理装置から提供される、当該所定閉空間を解錠するための前記電子鍵を取得する第1電子鍵取得手段(例えば
図12の電子鍵取得部133等)と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記ユーザ端末からの前記所定物品の提供の前記依頼に基づいて、前記複数個の閉空間のうち前記所定閉空間を決定し、当該所定閉空間への当該所定物品の収納の手配をする収納手配手段(例えば
図11の収納手配部102等)と、
前記依頼を受けて前記所定物品が前記所定閉空間に収納されて施錠されたことを認識すると、前記電子鍵を前記ユーザ端末に提供する電子鍵提供手段(例えば
図11の電子鍵提供部114等)と、
を備える。
本発明によれば、ユーザ端末(例えば
図9の購入者端末2等)は、媒体(例えば
図1の広告G、H等)から物品提供情報を取得することから、ネット広告のみならず、実世界に存在する紙媒体等のリアルなチラシ等の広告G、Hからの商品等のモバイルオーダーを受け付け、当該商品等をロッカー装置71で受け取ることができる。
従って、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させるという効果を奏することができる。
【0158】
上記情報処理システム(例えば
図9の情報処理システム等)において、
前記所定物品を配達して前記所定閉空間に収納する配達員(例えば
図9の配達員E-1乃至E-m等)が操作する配達員端末(例えば
図9の配達員端末6-1乃至6-m等)をさらに備え、
前記情報処理装置の前記収納手配手段は、前記所定閉空間の情報を前記配達員端末に通知すると共に、前記所定閉空間が施錠されている場合には前記電子鍵を前記配達員端末に提供し、
前記配達員端末は、
前記所定物品の収納先を示す前記所定閉空間の情報を前記情報処理装置から取得する収納先情報取得手段(例えば
図13の収納先情報取得部151等)と、
収納先の前記所定閉空間が施錠されている場合に前記情報処理装置から提供される前記電子鍵を取得する第2電子鍵取得手段(例えば
図13の電子鍵取得部152等)と、
前記所定物品を前記所定閉空間に収納して施錠した旨を示す収納完了通知(例えば
図1の収納完了通知Sf等)を前記情報処理装置に送信する収納完了通知手段(例えば
図13の収納完了通知部153等)と、
を備え、
前記ユーザ端末の前記物品提供依頼手段が、前記所定物品として、第1配達者(例えば
図1の配達員E-1等)により配達される第1物品(例えば
図1の商品SH1等)、及び第2配達者(例えば
図1の配達員E-2等)により配達される第2物品(例えば
図1の商品SH2の等)の提供の前記依頼をした場合、
前記情報処理装置の前記収納手配手段は、前記所定閉空間の情報を前記第1配達者及び前第2配達者の夫々の前記配達員端末に送信すると共に、前記第1配達者と前記第2配達者のうち一方の前記配達員端末から先に前記収納完了通知が送信されてきたときには他方の前記配達員端末に対して前記電子鍵を提供する。
本発明によれば、複数店舗のオーダーの夫々による配送された複数の商品等を1つのロッカー装置71(同一のロッカーボックス72)で受け取ることができる。
従って、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させるという効果をより顕著なものとすることができる。
【0159】
上記情報処理システム(例えば
図9の情報処理システム等)において、
前記ユーザ端末の前記物品提供依頼手段は、さらに、前記ユーザ(例えば
図1の購入者U-1等)による前記所定閉空間の他ユーザ(例えば
図1の購入者U-2等)との共有の許可を示す共有許可情報(例えば
図1の共有許可情報Sj等)を前記情報処理装置に送信し、
前記電子鍵提供手段は、前記ユーザ端末から前記共有許可情報が送信されてきた場合、前記所定閉空間を解錠する前記電子鍵を、前記ユーザの前記ユーザ端末(例えば
図1の購入者端末2-1等)に提供すると共に、前記他ユーザの前記ユーザ端末(例えば
図1の購入者端末2-2等)に提供する。
本発明によれば、複数の商品等を同一のロッカーボックス72で受け取ることができる。
従って、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させるという効果をより顕著なものとすることができる。
【0160】
上記情報処理システム(例えば
図9の情報処理システム等)において、
前記収納装置に形成された前記複数個の閉空間の夫々は、内部が第1温度(例えば
図1の常温等)の第1状態(例えば
図1の常温等)と、前記第1温度よりも低い温度(例えば
図1の冷蔵Sn、冷凍Sm等)に内部を保つ第2状態(例えば
図1の冷蔵Sn、冷凍Sm等)とを少なくとも含む複数の状態のうち、選択された状態に、他の閉空間とは独立して切り替えることが可能となっており、
前記情報処理装置、前記配達員端末、及び前記ユーザ端末を含む前記情報処理システムを構成する複数の情報処理装置のうち少なくとも一部は、
前記所定閉空間の状態を、前記複数の状態のうち所望の状態に選択して切り替える制御を実行する閉空間状態制御手段(例えば
図11の閉空間状態制御部111等)
をさらに備える。
本発明によれば、ロッカーボックス72によって温度切替をすることができる
従って、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させるという効果をより顕著なものとすることができる。
【0161】
上記情報処理システム(例えば
図9の情報処理システム等)において、
前記閉空間の前記複数の状態は、前記第1温度が常温(例えば
図1の常温等)の前記第1状態、内部を冷蔵(例えば
図1の冷蔵Sn等)の温度に保つ前記第2状態、及び内部を冷凍(例えば
図1の冷凍Sm等)の温度に保つ第3状態を含む。
本発明によれば、ロッカーボックス72毎に冷蔵、冷凍、及び常温といった温度の切り替えができる。
従って、物品を一時保管するサービスの利用や管理における利便性を向上させるという効果を更に一層顕著なものとすることができる。
【符号の説明】
【0162】
1・・・サーバ、2・・・購入者端末、3乃至5・・・商品等提供装置、6・・・配達員端末、7・・・ロッカー管理システム、8・・・配送システム、11・・・CPU、18・・・記憶部、19・・・通信部、71・・・ロッカー装置、72・・・ロッカーボックス、102・・・収納手配部、103・・・ロッカー管理部、104・・・電子鍵制御部、111・・・閉空間状態制御部、112・・・電子鍵生成部、113・・・電子鍵管理部、114・・・電子鍵提供部、131・・・物品提供情報取得部、132・・・物品提供依頼部、133・・・電子鍵取得部、151・・・収納先情報取得部、152・・・電子鍵取得部、153・・・収納完了通知部