(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154212
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】梱包容器および押さえ板用の型板
(51)【国際特許分類】
B65D 81/127 20060101AFI20241023BHJP
【FI】
B65D81/127 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067926
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】渕辺 学
(72)【発明者】
【氏名】町田 佑介
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA22
3E066AA24
3E066BA06
3E066CA01
3E066CA03
3E066CA04
3E066CA11
3E066DB01
3E066HA05
3E066JA03
3E066KA20
3E066MA09
(57)【要約】
【課題】梱包容器内の被梱包物の移動を抑制する。
【解決手段】梱包容器100の押さえ板1は、平坦な本体部20と、本体部から切り起される切り起こし部30とを備え、本体部は切り起こし部が切り起こされて形成される第1開口部70と、第1開口部と離間して形成される第2開口部42とを有し、切り起こし部は、第2開口部に挿入される挿入部34と、挿入部が第2開口部に挿入された際に本体部と当接するように挿入部と一体に形成された突部33pと、切り起こし部と本体部との接続部分において本体部から切り起こし部が離れるように屈曲する第1屈曲部31kと、第1屈曲部と突部との間で切り起こし部が本体部に接近するように屈曲する第2屈曲部32kと、第2屈曲部と突部との間で挿入部を第2開口部に挿入させるように屈曲する第3屈曲部33kとを有し、第2屈曲部は第1屈曲部と平行であり、第3屈曲部は第1屈曲部と非平行である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被梱包物を収容する箱状の収容部と、
前記収容部の内部において当該収容部と前記被梱包物との間に設けられ、前記被梱包物の移動を抑制する押さえ板と、
を備える梱包容器であって、
前記押さえ板は、平坦な本体部と、
前記本体部から所定の輪郭に沿って部分的に切り起される少なくとも1つの切り起こし部と、
を備え、
前記本体部は、前記切り起こし部が切り起こされることにより形成される第1開口部と、前記第1開口部と離間して形成される第2開口部と、を有し、
前記切り起こし部は、前記第2開口部に挿入される挿入部と、前記挿入部が前記第2開口部に挿入された際に前記本体部と当接するように当該挿入部と一体に形成された突部と、前記切り起こし部と前記本体部との接続部分において前記切り起こし部が当該本体部から離れるように屈曲する第1屈曲部と、前記第1屈曲部と前記突部との間で前記切り起こし部が前記本体部に接近するように屈曲する第2屈曲部と、前記第2屈曲部と前記突部との間で当該挿入部を前記第2開口部に挿入させるように屈曲する第3屈曲部と、を有し、
前記第2屈曲部は前記第1屈曲部に対して平行であり、前記第3屈曲部は前記第1屈曲部に対して非平行である、
梱包容器。
【請求項2】
前記本体部は、前記第2開口部をn個有し、
前記切り起こし部は、前記第2開口部の数と対応した前記挿入部をn個有し、前記第2屈曲部とn個の前記突部との間でn個の挿入部をn個の前記第2開口部に挿入させるように屈曲するn個の前記第3屈曲部と、を有する、
請求項1に記載の梱包容器。
【請求項3】
n個の前記第3屈曲部は、互いに非平行である
請求項2に記載の梱包容器。
【請求項4】
箱状の収容部の内部において当該収容部と被梱包物との間に設けられ、前記被梱包物の移動を抑制する押さえ板用の型板であって、
平坦な本体部と、
前記本体部から所定の輪郭に沿って部分的に切り起される少なくとも1つの切り起こし部と、
を備え、
前記本体部は、前記切り起こし部が切り起こされることにより形成される第1開口部と、前記第1開口部と離間して形成される第2開口部と、を有し、
前記切り起こし部は、前記本体部から所定の輪郭に沿って切り起こされる切り起こし胴部と、前記切り起こし胴部から延び、先端の挿入部が前記第2開口部に挿入される切り起こし枝部と、を備え、
前記本体部と前記切り起こし胴部との間で折り曲げ可能な接続部分は、前記切り起こし胴部と前記切り起こし枝部との間で折り曲げ可能な他の接続部分と互いに非平行である、
押さえ板用の型板。
【請求項5】
前記第2開口部は、前記接続部分を基準として前記切り起こし枝部とは反対側の前記本体部に形成されている
請求項4に記載の押さえ板用の型板。
【請求項6】
前記第2開口部は、所定の幅を持つ開口孔または切れ目である
請求項4または5に記載の押さえ板用の型板。
【請求項7】
前記切れ目は、その両端を結ぶ直線が前記接続部分と非平行である
請求項6に記載の押さえ板用の型板。
【請求項8】
前記切り起こし枝部は、1つの前記切り起こし胴部に対して複数設けられている
請求項4に記載の押さえ板用の型板。
【請求項9】
前記切り起こし枝部は、前記挿入部が前記第2開口部に挿入された際に前記本体部と当接するように当該挿入部と一体に形成された突部を有する
請求項4に記載の押さえ板用の型板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包容器および押さえ板用の型板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、梱包容器と被梱包物との間に生じる隙間を効果的に埋めるとともに、被梱包物を効果的に押圧して梱包容器内において被梱包物の移動を抑制しながら保持する、梱包容器が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1の梱包容器では、押さえ板に形成された切り起こし部の屈曲部と被梱包物(製品)との接触部分が線接触となってしまうため、被梱包物にダメージを与えるおそれや、切り起こし部が変形してしまうおそれがあった。
【0005】
また、押さえ板と被梱包物(製品)との間に緩衝材を配置する場合、切り起こし部の屈曲部と緩衝材とが線接触となるため、緩衝材に対して応力が集中してしまい、この場合も緩衝材にダメージを与えるおそれや、切り起こし部が変形してしまうおそれがあった。
【0006】
さらに、切り起こし部を形成している断面三角形の斜辺に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合、切り起こし部が倒れる等のように容易に変形し、被梱包物を効果的に押圧できなくなるおそれがあった。
【0007】
本発明は、以上の点を鑑み、梱包容器内における被梱包物の移動を抑制することができる梱包容器および押さえ板の型板を提供することを課題の一例とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の梱包容器は、被梱包物を収容する箱状の収容部と、前記収容部の内部において当該収容部と前記被梱包物との間に設けられ、前記被梱包物の移動を抑制する押さえ板と、を備え、前記押さえ板は、平坦な本体部と、前記本体部から所定の輪郭に沿って部分的に切り起される少なくとも1つの切り起こし部と、を備え、前記本体部は、前記切り起こし部が切り起こされることにより形成される第1開口部と、前記第1開口部と離間して形成される第2開口部と、を有し、前記切り起こし部は、前記第2開口部に挿入される挿入部と、前記挿入部が前記第2開口部に挿入された際に前記本体部と当接するように当該挿入部と一体に形成された突部と、前記切り起こし部と前記本体部との接続部分において切り起こし部が当該本体部から離れるように屈曲する第1屈曲部と、前記第1屈曲部と前記突部との間で切り起こし部が前記本体部に接近するように屈曲する第2屈曲部と、前記第2屈曲部と前記突部との間で当該挿入部を前記第2開口部に挿入させるように屈曲する第3屈曲部と、を有し、前記第2屈曲部は前記第1屈曲部に対して平行であり、前記第3屈曲部は前記第1屈曲部に対して非平行である。
【0009】
また、本発明は、箱状の収容部の内部において当該収容部と被梱包物との間に設けられ、前記被梱包物の移動を抑制する押さえ板用の型板であって、平坦な本体部と、前記本体部から所定の輪郭に沿って部分的に切り起される少なくとも1つの切り起こし部と、を備え、前記本体部は、前記切り起こし部が切り起こされることにより形成される第1開口部と、前記第1開口部と離間して形成される第2開口部と、を有し、前記切り起こし部は、前記本体部から所定の輪郭に沿って切り起こされる切り起こし胴部と、前記切り起こし胴部から延び、先端の挿入部が前記第2開口部に挿入される切り起こし枝部と、を備え、前記本体部と前記切り起こし胴部との間で折り曲げ可能な接続部分は、前記切り起こし胴部と前記切り起こし枝部との間で折り曲げ可能な他の接続部分と互いに非平行である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一例である第1乃至第3の実施の形態にかかる押さえ板を備える梱包容器の全体構成を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一例である第1の実施の形態にかかる押さえ板の構成を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一例である第1の実施の形態にかかる押さえ板の型板の構成を示す平面図である。
【
図4】本発明の一例である第1の実施の形態にかかる押さえ板の型板の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【
図5】本発明の一例である第1の実施の形態にかかる切り起こし部を拡大して示す部分拡大斜視図である。
【
図6】本発明の一例である第2の実施の形態にかかる押さえ板の構成を示す斜視図である。
【
図7】本発明の一例である第2の実施の形態にかかる押さえ板の型板の構成を示す平面図である。
【
図8】本発明の一例である第2の実施の形態にかかる押さえ板の型板の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【
図9】本発明の一例である第2の実施の形態にかかる切り起こし部を拡大して示す部分拡大斜視図である。
【
図10】本発明の一例である第3の実施の形態にかかる押さえ板の構成を示す斜視図である。
【
図11】本発明の一例である第3の実施の形態にかかる押さえ板の型板の構成を示す平面図である。
【
図12】本発明の一例である第3の実施の形態にかかる押さえ板の型板の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【
図13】本発明の一例である第3の実施の形態にかかる切り起こし部を拡大して示す部分拡大斜視図である。
【
図14】本発明の一例である他の実施の形態にかかる押さえ板の型板の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施の形態>
以下、本発明の一例である第1の実施の形態乃至第3の実施の形態についてそれぞれ具体的に説明する。
【0012】
<第1の実施の形態>
最初に第1の実施の形態について以下の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一例である第1乃至第3の実施の形態にかかる押さえ板を備える梱包容器の全体構成を示す斜視図である。
図2は、本発明の一例である第1の実施の形態にかかる押さえ板の構成を示す斜視図である。
図3は、本発明の一例である第1の実施の形態にかかる押さえ板の型板の構成を示す平面図である。
図4は、本発明の一例である第1の実施の形態にかかる押さえ板の型板の一部を拡大して示す部分拡大図である。
図5は、本発明の一例である第1の実施の形態にかかる切り起こし部を拡大して示す部分拡大斜視図である。
【0013】
なお、以下の説明において、第1の実施の形態等において共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0014】
第1の実施の形態の説明において、説明の便宜上、矢印a方向を上側または一方側とし、矢印b方向を下側または他方側とする。ここで、矢印ab方向を上下方向と称する。ただし、上下方向は、鉛直方向とは必ずしも一致しない。また、矢印cd方向を延び方向または長手方向と称し、矢印c方向を左側または一端側、矢印d方向を右側または他端側と称する。さらに、矢印ef方向を短手方向または奥行方向と称し、矢印e方向を手前側、矢印f方向を奥側と称する。このことは、第2の実施の形態および第3の実施の形態においても同様である。
【0015】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る押さえ板1は、例えば、複数の被梱包物200(製品)を収容した梱包容器100に収容され、梱包容器100と被梱包物200との間の隙間を埋めるとともに被梱包物200を押圧する。押さえ板1が適用される梱包容器100および被梱包物200は、特に限定されず、例えば、
図1に示す梱包容器100に適用することができる。
【0016】
梱包容器100は、被梱包物(製品)200を収容する箱状の収容部110と、収容部110と被梱包物200との間に設けられる本実施の形態に係る押さえ板1と、空気緩衝材120と、を備える。
【0017】
収容部110は、例えば、段ボール板により箱状に形成されており、例えば、平面視矩形状である。収容部110は、上側の開口部を閉鎖可能な箱筒状に形成されている。なお、収容部110の素材は、段ボール板に限定されず、例えば、プラスチック等の樹脂製の板材や、段ボール以外の紙材、薄板等の金属製の板材により形成されていてもよい。
【0018】
このように形成された収容部110には、所定の被梱包物200が収容されるようになっている。被梱包物200は、例えば、複数段に重ねられたそれぞれの容器210に複数収容されている何らかの製品である。例えば、容器210は、複数の収容凹部を有し、各収容凹部に対して被梱包物200である製品等がそれぞれ収容されている。
【0019】
空気緩衝材120は、例えば、段ボール板により形成されており、収容部110の内部において被梱包物200の上に載置される。なお、空気緩衝材120は、梱包容器100にとって必須の構成要素ではない。また、空気緩衝材120は、その内部に空気を閉じ込めた段ボール板からなる緩衝材に限定されず、発泡プラスチックなどの樹脂製や詰め紙などの紙製の材料により形成されていてもよい。
【0020】
続いて、第1の実施の形態に係る押さえ板1用の型板5について説明する。
図2および
図3に示すように、型板5は、梱包容器100の収容部110の内部において被梱包物200を収容部110との間で押下する押さえ板1用の型板であって、平坦な本体部10と、本体部10から所定の輪郭に沿って部分的に切り起こし可能に形成された少なくとも1つの切り起こし部30と、を備えている。
【0021】
なお、押さえ板1は、切り起こし部30が切り起こされた状態にある場合の名称であり、押さえ板1用の型板5は、切り起こし部30が本体部10から切り起こされる前の状態にある場合の名称である。
【0022】
以下の説明において、押さえ板1の名称は、被梱包物200を押圧して保持することが可能な状態にある場合に用いられ、型板5の名称は、切り起こし部30が第1開口部40に対して切り込みだけが入った状態で切り起こされていない状態にある場合に用いられる。
【0023】
ここで、
図2は、切り起こし部30が本体部10から切り起こされた後の押さえ板1の状態を示し、
図3は、切り起こし部30が本体部10から切り起こされる前の型板5の状態を示している。
【0024】
押さえ板1は、本体部10から所定の輪郭に沿って部分的に切り起こし部30が切り起されることにより形成される第1開口部40と、その第1開口部40から所定の距離だけ離間して形成される第2開口部42と、を有している。
【0025】
本体部10の第1開口部40は、切り起こし部30が本体部10から切り起こされることにより形成されるため、第1開口部40の輪郭は、切り起こし部30の輪郭と同じであり完全に一致する。
【0026】
第1開口部40から切り起こされた切り起こし部30は、本体部10に対して基端側BSで接続部分44を介して本体部10と部分的に接続されている。つまり、切り起こし部30は、接続部分44だけで本体部10と繋がっている。
【0027】
本体部10の第2開口部42は、第1開口部40とは物理的に接続していない離間した位置であって、接続部分44を基準として後述する副脚部33とは反対側の所定位置に形成されている。
【0028】
第2開口部42は、後述する挿入部34の先端の長さ、幅および厚さと同じ大きさ、または、それよりも僅かに小さな開口孔である。ただし、これに限らず、第2開口部42は、挿入部34の先端の長さ、幅および厚さよりも大きくてもよい。なお、第2開口部42は、挿入部34が挿入可能であれば、開口孔ではなく、切込状の切れ目であってもよい。
【0029】
図4に示すように、切り起こし部30は、大きく分けて、主脚部31および平坦部32からなり、本体部10から所定の輪郭に沿って切り起こされる切り起こし胴部301と、切り起こし胴部301から延び、副脚部33および挿入部34からなる切り起こし枝部303とを有している。
【0030】
切り起こし胴部301は、平面視において長方形状または略長方形状の主脚部31と、平面視において正三角形状または略正三角形状の平坦部32とを有している。切り起こし枝部303は、平面視において長方形状または略長方形状の副脚部33と、平面視において等脚台形状または略等脚台形状の挿入部34とを有している。
【0031】
切り起こし胴部301の主脚部31は、長方形状または略長方形状を有しているが、立ち上げられた際の上側の両側端部がR形状に面取りされたR面取部を有している。主脚部31は、長方形状または略長方形状に限るものではなく、正方形状または略正方形状であってもよく、或いは、当該主脚部31が立ち上げられた際に上側(矢印a方向)から下側(矢印b方向)に向かって次第に幅が広くなるような平面視において等脚台形状または略等脚台形状を有していてもよい。
【0032】
主脚部31は、本体部10に対して折り曲げ可能に形成された第1屈曲部31kと、この第1屈曲部31kを長方形の下縁とし、第1屈曲部31kの両側端部から互いに平行にそれぞれ延びる側縁31b、31bと、を有している。
【0033】
なお、主脚部31の第1屈曲部31kは、切り起こし部30の切り起こし胴部301と本体部10との間で折り曲げ可能な接続部分44と一致する。つまり、主脚部31の第1屈曲部31kは、接続部分44で屈曲される折り曲げ部分である。
【0034】
切り起こし胴部301の平坦部32は、主脚部31の第1屈曲部31kと副脚部33の突部33pとの間であって、かつ、主脚部31と平坦部32との間において、当該本体部10に対して平坦部32が近づいて平行になるように屈曲する第2屈曲部32kを有している。なお、第2屈曲部32kは、正三角形となる平坦部32の一辺を構成しており、三角形の頂部はR面取りされている。
【0035】
切り起こし枝部303の副脚部33は、切り起こし胴部301の平坦部32と接続される長方形状または略長方形状を有している。また、副脚部33は、立ち上げられた際の上側の両側端部がR形状に面取りされたR面取部を有している。
【0036】
副脚部33は、長方形状または略長方形状に限るものではなく、正方形状または略正方形状であってもよく、或いは、当該副脚部33が立ち上げられた際に上側(矢印a方向)から下側(矢印b方向)に向かって次第に幅が広くなるような平面視において等脚台形状または略等脚台形状を有していてもよい。
【0037】
また、副脚部33は、立ち上げられた際に長方形の下縁となる底辺の両側端部にそれぞれ突部33pを有している。これら2つの突部33pは、挿入部34が第2開口部42に挿入されたときに、第2開口部42に挿入されることなく本体部10と当接する突状部分である。
【0038】
副脚部33は、平坦部32の第2屈曲部32kと突部33pとの間において、当該副脚部33を本体部10に近づけるように屈曲する第3屈曲部33kを有している。この第3屈曲部33kは、切り起こし胴部301と切り起こし枝部303との間で折り曲げ可能な他の接続部分であり、本体部10と切り起こし胴部301との間で折り曲げ可能な接続部分44(第1屈曲部31k)と互いに非平行である。また、副脚部33は、第3屈曲部33kを長方形の上縁とし、第3屈曲部33kの両側端部から互いに平行に延びる側縁33b、33bと、を有している。
【0039】
副脚部33は、本体部10に近づくように第3屈曲部33kを介して折り曲げられたときに、主脚部31と共に切り起こし部30を本体部10から立体的に立たせる2つ目の脚となる。
【0040】
切り起こし部30の挿入部34は、副脚部33に対して平坦部32とは反対方向に延びる部分であり、平面視において等脚台形状または略等脚台形状を有している。挿入部34においては、その先端部の幅w1よりも根元部の幅w2の方が長く形成されている。すなわち、挿入部34は、先端に延びるに連れて次第に先細くなるテーパー状に形成されている。
【0041】
また、挿入部34は、当該挿入部34と副脚部33の第3屈曲部33kとの間において等脚台形の下低に相当する接続部分を有し、その接続部分が副脚部33から折り曲げ可能な第4屈曲部34kとなっている。
【0042】
挿入部34の先端部の幅w1は、本体部10の第2開口部42の長さd1よりも小さいが、根元部の幅w2については本体部10の第2開口部42の長さd1よりも僅かに大きく形成されている。
【0043】
すなわち、挿入部34が本体部10の第2開口部42に挿入される際には、挿入部34が第2開口部42に対して圧入されることになる。ただし、これに限るものではなく、根元部の幅w2が本体部10の第2開口部42の長さd1よりも短く形成されていてもよい。この場合、本体部10の第2開口部42に挿入された挿入部34は第4屈曲部34kを介して折り曲げられ、本体部10の裏面に沿って配置されることにより、本体部10に対して切り起こし部30が安定した状態で立設される。
【0044】
次に、型板5から押さえ板1を形成する工程について説明する。
図4および
図5に示すように、本体部10の第1開口部40から切り起こされる切り起こし部30は、接続部分44を除いて切り離されており、接続部分44すなわち主脚部31の第1屈曲部31kを起点として、切り起こし胴部301および切り起こし枝部303の全体を立ち上げる。
【0045】
続いて、切り起こし胴部301の主脚部31に対し平坦部32の第2屈曲部32kを介して当該平坦部32を本体部10に近づけるように折り曲げることにより、当該本体部10と切り起こし胴部301の平坦部32とを互いに平行な状態にさせる。その後、平坦部32に対して、切り起こし枝部303における副脚部33の第3屈曲部33kを介して当該副脚部33を本体部10に近づけるように折り曲げる。
【0046】
このとき、切り起こし枝部303の副脚部33と一体に設けられている挿入部34を本体部10の第2開口部42に差し込んで圧入し、副脚部33の突部33pと本体部10とを当接させる。
【0047】
これにより、本体部10に対して切り起こし胴部301の主脚部31および切り起こし枝部303の副脚部33が立ち上げられ、平坦部32と本体部10とが平行な状態で設置された押さえ板1が完成する。
【0048】
ところで、
図5に示すように、本体部10に対して立ち上げられた主脚部31と当該本体部10との間の狭い方の角度(以下、これを「狭角」という。)α1、および、本体部10に対して立ち上げられた副脚部33と当該本体部10との間の狭角α2は、それぞれ70~110度に設定されている。
【0049】
例えば、主脚部31と本体部10との間の狭角α1が70度である場合、副脚部33と本体部10との間の狭角α2についても70度であることが好ましい。つまり、狭角α1と狭角α2とは同じ値であれば、本体部10から切り起こし部30が切り起こされたときの強度バランスに優れるので好ましい。
【0050】
ただし、これに限るものではなく、立ち上げられた切り起こし部30が倒れ難い十分な強度を有することができれば、主脚部31と本体部10との間の狭角α1と、副脚部33と本体部10との間の狭角α2とが異なる角度に設定されていてもよい。
【0051】
以上の構成において、梱包容器100の押さえ板1は、複数の被梱包物200(製品)を収容した収容部110に配置された際、本体部10から切り起こされた複数の切り起こし部30により、収容部110と被梱包物200との間の隙間を埋めるとともに被梱包物200を押圧することができる。
【0052】
このとき、切り起こし部30の切り起こし胴部301における平坦部32が本体部10と平行に設置されていることにより、容器210に収容された被梱包物200(製品)と平坦部32とが面接触となる。これにより、梱包容器100では、被梱包物200を平坦部32との面摩擦により効果的に押圧し、収容部110の内部において被梱包物200の移動を抑制しながら保持することができると共に、被梱包物200に対して線接触のときのようなダメージを与えずに済む。
【0053】
また、切り起こし部30において、切り起こし胴部301における平坦部32の第2屈曲部32kは主脚部31の第1屈曲部31kに対して平行であるのに対し、切り起こし枝部303における副脚部33の第3屈曲部33kは主脚部31の第1屈曲部31kおよび平坦部32の第2屈曲部32kに対して非平行である。
【0054】
このように切り起こし枝部303における副脚部33の第3屈曲部33kは、切り起こし胴部301における主脚部31の第1屈曲部31kおよび平坦部32の第2屈曲部32kに対して非平行であるため、切り起こし枝部303における副脚部33の面と、切り起こし胴部301における主脚部31の面とは互いに非平行になる。
【0055】
このため、切り起こし部30の主脚部31および/または副脚部33に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても、切り起こし部30が全体的に倒れる等のように変形することを抑制することができる。かくして、切り起こし部30では、平坦部32によって被梱包物200を面接触により押圧する状態を維持し、収容部110の内部で被梱包物200を移動しないように保持することができる。
【0056】
さらに、主脚部31と本体部10との間の狭角α1、および、副脚部33と本体部10との間の狭角α2が同じ値であるため、切り起こし部30が切り起こされた状態の強度バランスに優れている。
【0057】
これにより、切り起こし部30において、切り起こし胴部301の主脚部31および/または切り起こし枝部303の副脚部33に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても、切り起こし部30が全体的に倒れる等のように変形することを効果的に抑制することができる。
【0058】
このように押さえ板1の切り起こし部30においては、副脚部33の第3屈曲部33kが主脚部31の第1屈曲部31kおよび平坦部32の第2屈曲部32kに対して非平行であり、かつ、挿入部34の第4屈曲部34kについても主脚部31の第1屈曲部31kおよび平坦部32の第2屈曲部32kに対して非平行であること、さらに、狭角α1と狭角α2とが同じ値である。
【0059】
したがって、押さえ板1の切り起こし部30に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても倒れ難くく、平坦部32によって被梱包物200を面接触により効果的に押圧し、移動しないように保持することができる。
【0060】
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について、
図6乃至
図9を参照しながら具体的に説明する。
図6は、本発明の一例である第2の実施の形態にかかる押さえ板の構成を示す斜視図である。
図7は、本発明の一例である第2の実施の形態にかかる押さえ板の型板の構成を示す平面図である。
図8は、本発明の一例である第2の実施の形態にかかる押さえ板の型板の一部を拡大して示す部分拡大図である。
図9は、本発明の一例である第2の実施の形態にかかる切り起こし部を拡大して示す部分拡大斜視図である。なお、第2の実施の形態の説明においても、第1の実施の形態と同様に、共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。
【0061】
第2の実施の形態においても、
図1および
図6に示すように、第1の実施の形態における梱包容器100と同様であるが、押さえ板1(
図1)に代えて押さえ板50を用いており、それ以外の収容部110、空気緩衝材120、および、被梱包物200は同一であるため、それらの説明は省略する。
【0062】
図7および
図8に示すように、型板55は、梱包容器100の収容部110の内部において被梱包物200を収容部110との間で押下する押さえ板50用の型板であって、平坦な本体部10と、本体部10から所定の輪郭に沿って部分的に切り起こし可能に形成された少なくとも1つの切り起こし部60と、を備えている。
【0063】
ここで、
図6は、切り起こし部60が本体部10から切り起こされた後の状態である押さえ板50を示し、
図7、
図8は、切り起こし部60が本体部10から切り起こされる前の状態である型板55を示している。
【0064】
本体部10は、当該本体部10から所定の輪郭に沿って切り起こし部60が切り起されることにより形成される第1開口部70と、その第1開口部70から所定の距離だけ離間して形成される第2開口部81、82と、を有している。
【0065】
本体部10の第1開口部70は、切り起こし部60が本体部10から切り起こされることにより形成されるため、第1開口部70の輪郭は、切り起こし部60の輪郭と同じであり完全に一致する。
【0066】
第1開口部70から切り起こされる切り起こし部60は、本体部10に対して基端側BSで接続部分71により本体部10と部分的に接続されている。つまり、切り起こし部60は、接続部分71だけで本体部10と繋がっている。
【0067】
本体部10の第2開口部81、82は、第1開口部70とは物理的に接続していない離間した位置であって、接続部分71を基準として後述する副脚部63、65が存在する方向とは反対側の所定位置に形成されている。
【0068】
第2開口部81、82は、後述する主脚部61の長手方向の長さよりも遠く離れた位置において互いに平行に設けられており、後述する挿入部64、66の先端の長さ、幅および厚さと同じ大きさ、または、それよりも僅かに小さな開口孔である。ただし、これに限らず、第2開口部81、82は、挿入部64、66の先端の長さ、幅および厚さよりも大きくてもよい。なお第2開口部81、82は、挿入部64、66が挿入可能であれば、開口孔ではなく、切込状の切れ目であってもよい。
【0069】
図8に示すように、型板55の切り起こし部60は、大きく分けて、主脚部61および平坦部62からなり、本体部10から所定の輪郭に沿って切り起こされる切り起こし胴部601と、切り起こし胴部601から延び、副脚部63、65および挿入部64、66からなる切り起こし枝部603とを有している。
【0070】
切り起こし胴部601は、平面視において長方形状または略長方形状の主脚部61と、平面視において長方形状または略長方形状の平坦部62とを有している。切り起こし枝部603は、平面視において長方形状または略長方形状の副脚部63、65と、平面視において等脚台形状または略等脚台形状の挿入部64、66とを有している。
【0071】
切り起こし胴部601の主脚部61は、長方形状または略長方形状を有していると共に、立ち上げられた際の上側の両側端部がC面取りされたC面取部を有している。主脚部61は、長方形状または略長方形状に限るものではなく、正方形状または略正方形状であってもよく、或いは、当該主脚部61が立ち上げられた際に上側(矢印a方向)から下側(矢印b方向)に向かって次第に幅が広くなるような平面視において等脚台形状または略等脚台形状を有していてもよい。
【0072】
切り起こし胴部601の主脚部61は、本体部10に対して折り曲げ可能に形成された第1屈曲部61kと、この第1屈曲部61kを長方形の下縁とし、第1屈曲部61kの両側端部から互いに平行に延びる側縁61b、61bと、を有している。
【0073】
なお、主脚部61の第1屈曲部61kは、切り起こし部60の切り起こし胴部601と本体部10との間で折り曲げ可能な接続部分74と一致する。つまり、主脚部71の第1屈曲部71kは、接続部分74で屈曲される折り曲げ部分である。
【0074】
切り起こし胴部601における平坦部62は、主脚部61の第1屈曲部61kと切り起こし枝部603における副脚部63、65の突部63p、65pとの間であって、かつ、主脚部61と当該平坦部62との間において、本体部10に対して平坦部62が近づいて平行になるように屈曲する第2屈曲部62kを有している。なお、第2屈曲部62kは、長方形となる平坦部62の一辺を構成しており、長方形の頂部はそれぞれC面取りされている。
【0075】
切り起こし枝部603の副脚部63、65は、切り起こし胴部601の平坦部62における長手方向の一方および他方において当該平坦部62と接続される部分であり、長方形状または略長方形状を有している。
【0076】
また、切り起こし枝部603の副脚部63、65は、立ち上げられた際の上側の両側端部がC形状に面取りされたC面取部を有している。副脚部63、65は、平坦部62を中心として互いに線対象となるように配置されている。
【0077】
副脚部63、65は、長方形状または略長方形状に限るものではなく、正方形状または略正方形状であってもよく、或いは、当該副脚部63、65が立ち上げられた際に上側(矢印a方向)から下側(矢印b方向)に向かって次第に幅が広くなるような平面視において等脚台形状または略等脚台形状を有していてもよい。
【0078】
また、副脚部63、65は、立ち上げられた際に長方形の下縁となる底辺の両側端部にそれぞれ突部63p、65pを有している。これらの突部63p、65pは、挿入部64、66が第2開口部81、82に挿入されたときに、第2開口部81、82に挿入されることなく本体部10と当接する突状部分である。
【0079】
副脚部63は、平坦部62の第2屈曲部62kと突部63pとの間において、当該副脚部63を本体部10に近づけるように屈曲する第3屈曲部63kを有している。この第3屈曲部63kは、切り起こし胴部601と切り起こし枝部603との間で折り曲げ可能な他の接続部分であり、本体部10と切り起こし胴部601との間で折り曲げ可能な接続部分71(第1屈曲部61k)と互いに非平行である。また、副脚部63は、第3屈曲部63kを長方形の上縁とし、第3屈曲部63kの両側端部から互いに平行に延びる側縁63b、63bと、を有している。
【0080】
また、副脚部65は、平坦部62の第2屈曲部62kと突部65pとの間において、当該副脚部65を本体部10に近づけるように屈曲する第3屈曲部65kを有している。この第3屈曲部65kは、切り起こし胴部601と切り起こし枝部603との間で折り曲げ可能な他の接続部分であり、本体部10と切り起こし胴部601との間で折り曲げ可能な接続部分71(第1屈曲部61k)と互いに非平行である。また、副脚部65は、第3屈曲部65kを長方形の上縁とし、第3屈曲部65kの両側端部から互いに平行に延びる側縁65b、65bと、を有している。
【0081】
副脚部63、65は、本体部10に近づくように第3屈曲部63k、65kを介して折り曲げられたときに、主脚部61と共に切り起こし部60を本体部10から立体的に立たせる2つ目の脚となる。この場合、切り起こし部60では、主脚部61と副脚部63、65の合計3個の脚を有することになる。
【0082】
切り起こし枝部603の挿入部64、66は、副脚部63、65に対して切り起こし胴部601の平坦部62とは反対方向にそれぞれ延びる部分であり、平面視において等脚台形状または略等脚台形状を有している。
【0083】
挿入部64、66においては、その先端部の幅w3よりも根元部の幅w4の方が長く形成されている。すなわち、挿入部64、66は、先端に延びるに連れて次第に先細くなるテーパー状に形成されている。
【0084】
また、挿入部64、66は、当該挿入部64、66と副脚部63、65の第3屈曲部63k、65kとの間において当該挿入部64、66を構成する等脚台形の下低に相当する接続部分を有し、その接続部分が副脚部63、65から折り曲げ可能な第4屈曲部64k、66kとなっている。
【0085】
挿入部64、66の先端部の幅w3は、本体部10の第2開口部81、82の長さd2よりも小さいが、根元部の幅w4については本体部10の第2開口部81、82の長さd2よりも僅かに大きく形成されている。
【0086】
すなわち、挿入部64、66が本体部10の第2開口部81、82に挿入される際には、挿入部64、66が第2開口部81、82に対して圧入されることになる。ただし、これに限るものではなく、根元部の幅w2が本体部10の第2開口部81、82の長さd2よりも短く形成されていてもよい。
【0087】
この場合、本体部10の第2開口部81、82に挿入された挿入部64、66は第4屈曲部64k、66kを介して折り曲げられ、本体部10の裏面に沿って配置されることにより、切り起こし部60が安定した状態で立設される。
【0088】
次に、型板55から押さえ板50を形成する工程について説明する。
図8および
図9に示すように、本体部10の第1開口部70から切り起こされる切り起こし部60は、接続部分71を除いて切り離されており、接続部分71すなわち主脚部61の第1屈曲部61kを起点として、切り起こし胴部601および切り起こし枝部603の全体を立ち上げる。
【0089】
続いて、切り起こし胴部601の主脚部61に対し平坦部62の第2屈曲部62kを介して当該平坦部62を本体部10に近づけるように折り曲げることにより、当該本体部10と平坦部62とを互いに平行な状態にさせる。
【0090】
その後、切り起こし胴部601の平坦部62に対し切り起こし枝部603における副脚部63、65の第3屈曲部63k、65kを介して当該副脚部63、65を本体部10に近づけるように折り曲げる。
【0091】
このとき、切り起こし枝部603の副脚部63、65と一体に設けられている挿入部64、66を本体部10の第2開口部81、82にそれぞれ差し込んで圧入し、副脚部63、65の突部63p、65pと本体部10とを当接させる。
【0092】
これにより、本体部10に対して切り起こし胴部601の主脚部61および切り起こし枝部603の副脚部63、65が立ち上げられ、平坦部62と本体部10とが平行な状態で設置された押さえ板50が完成する。
【0093】
ところで、
図9に示すように、本体部10に対して立ち上げられた副脚部63と当該本体部10との間の狭角α3、および、本体部10に対して立ち上げられた副脚部65と当該本体部10との間の狭角α4は、それぞれ70~110度に設定されている。
【0094】
この場合も、副脚部63と本体部10との間の狭角α3が70度である場合、副脚部65と本体部10との間の狭角α4についても70度であることが好ましい。つまり、狭角α1と狭角α2とは同じ値であれば、本体部10から切り起こし部60が切り起こされたときの強度バランスに優れるにで好ましい。なお、図示しないが、切り起こし胴部601の主脚部61と本体部10との間の狭角についても70~110度に設定されており、上述した狭角α3、α4と同じ値であることが好ましい。
【0095】
ただし、これに限るものではなく、立ち上げられた切り起こし部60が倒れ難い十分な強度を有することができれば、副脚部63と本体部10との間の狭角α3と、副脚部65と本体部10との間の狭角α4とが異なる角度に設定されていてもよく、また、主脚部61と本体部10との間の狭角と狭角α3、α4とが異なる角度に設定されていてもよい。
【0096】
以上の構成において、梱包容器100の押さえ板50は、複数の被梱包物200(製品)を収容した収容部110に配置された際、本体部10から切り起こされた複数の切り起こし部60により、収容部110と被梱包物200との間の隙間を埋めるとともに被梱包物200を押圧することができる。
【0097】
このとき、切り起こし部60の切り起こし胴部601における平坦部62が本体部10と平行に設置されていることにより、容器210に収容された被梱包物200(製品)と平坦部62とが面接触となる。
【0098】
これにより、梱包容器100では、被梱包物200を平坦部62との面摩擦により効果的に押圧し、収容部110の内部において被梱包物200の移動を抑制しながら保持することができると共に、被梱包物200に対して線接触のときのようなダメージを与えずに済む。
【0099】
また、切り起こし部60において、切り起こし胴部601における平坦部62の第2屈曲部62kは主脚部61の第1屈曲部61kに対して平行であるのに対し、切り起こし枝部603における副脚部63、65の第3屈曲部63k、65kは切り起こし胴部601における主脚部61の第1屈曲部61kおよび平坦部62の第2屈曲部62kに対して直角となっており、非平行である。
【0100】
このように切り起こし枝部603における副脚部63、65の第3屈曲部63k、65kは切り起こし胴部601における主脚部61の第1屈曲部61kおよび平坦部62の第2屈曲部62kに対して非平行であるため、切り起こし枝部603の副脚部63、65の面と、切り起こし胴部601の主脚部61の面とは互いに非平行になる。
【0101】
このため、切り起こし部60の主脚部61および/または副脚部63、65に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても、切り起こし部60が全体的に倒れる等のように変形することを抑制することができる。かくして、切り起こし部60では、平坦部62によって被梱包物200を面接触により押圧する状態を維持し、収容部110の内部で被梱包物200を移動しないように保持することができる。
【0102】
さらに、主脚部61と本体部10との間の狭角、副脚部63と本体部10との間の狭角α3、および、副脚部65と本体部10との間の狭角α4が同じ値であるため、切り起こし部60が切り起こされたときの強度バランスに優れている。
【0103】
これにより、切り起こし部60において、切り起こし胴部601の主脚部61および/または切り起こし枝部603の副脚部63、65に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても、切り起こし部60が全体的に倒れる等のように変形することを効果的に抑制することができる。
【0104】
このように押さえ板50の切り起こし部60においては、副脚部63、65の第3屈曲部63k、65kが主脚部61の第1屈曲部61kおよび平坦部62の第2屈曲部62kに対して非平行であり、かつ、挿入部64、66の第4屈曲部64k、66kについても主脚部61の第1屈曲部61kおよび平坦部62の第2屈曲部62kに対して非平行であること、さらに、主脚部61と本体部10との間の狭角、狭角α2および狭角α4が同じ値である。
【0105】
したがって、押さえ板50の切り起こし部60に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても倒れ難くく、平坦部62によって被梱包物200を面接触により効果的に押圧し、移動しないように保持することができる。
【0106】
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態について、
図10乃至
図13を参照しながら具体的に説明する。
図10は、本発明の一例である第3の実施の形態にかかる押さえ板の構成を示す斜視図である。
図11は、本発明の一例である第3の実施の形態にかかる押さえ板の型板の構成を示す平面図である。
図12は、本発明の一例である第3の実施の形態にかかる押さえ板の型板の一部を拡大して示す部分拡大図である。
図13は、本発明の一例である第3の実施の形態にかかる切り起こし部を拡大して示す部分拡大斜視図である。なお、第3の実施の形態の説明においても、第1および第2の実施の形態と同様に、共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。
【0107】
第3の実施の形態においても、
図1および
図10に示すように、第1の実施の形態における梱包容器100と同様であるが、押さえ板1(
図1)に代えて押さえ板500を用いており、それ以外の収容部110、空気緩衝材120、および、被梱包物200は同一であるため、それらの説明は省略する。
【0108】
図11および
図12に示すように、型板550は、梱包容器100の収容部110の内部において被梱包物200を収容部110との間で押下する押さえ板500用の型板であって、平坦な本体部10と、本体部10から所定の輪郭に沿って部分的に切り起こし可能に形成された少なくとも1つの切り起こし部560と、を備えている。
【0109】
ここで、
図10は、切り起こし部60が本体部10から切り起こされた後の状態である押さえ板50を示し、
図11、
図12は、切り起こし部60が本体部10から切り起こされる前の状態である型板55を示している。
【0110】
本体部10は、当該本体部10から所定の輪郭に沿って切り起こし部560が切り起されることにより形成される第1開口部570と、その第1開口部570から所定の距離だけ離間して形成される第2開口部581、582と、を有している。
【0111】
本体部10の第1開口部570は、切り起こし部560が本体部10から切り起こされることにより形成されるため、第1開口部570の輪郭は、切り起こし部560の輪郭と同じであり完全に一致する。
【0112】
第1開口部570から切り起こされる切り起こし部560は、本体部10に対して基端側BSで接続部分571により本体部10と部分的に接続されている。つまり、切り起こし部560は、接続部分571だけで本体部10と繋がっている。
【0113】
本体部10の第2開口部581、582は、第1開口部570とは物理的に接続していない離間した位置であって、接続部分571を基準として後述する副脚部563、565が存在する方向とは反対側の所定位置に互いに非平行な状態で線対称に配置されている。
【0114】
第2開口部581、582は、後述する挿入部564、566の先端の長さ、幅および厚さと同じ大きさ、または、それよりも僅かに小さな開口孔である。ただし、これに限らず、第2開口部581、582は、挿入部564、566の先端の長さ、幅および厚さよりも大きくてもよい。なお、第2開口部581、582は、挿入部564、566が挿入可能であれば、開口孔ではなく、切込状の切れ目であってもよい。
【0115】
図12に示すように、切り起こし部560は、大きく分けて、主脚部561および平坦部562からなり、本体部10から所定の輪郭に沿って切り起こされる切り起こし胴部801と、切り起こし胴部801から延び、副脚部563、565および挿入部564、566からなる切り起こし枝部803とを有している。
【0116】
切り起こし胴部801は、平面視において等脚台形状または略等脚台形状の主脚部561と、平面視において五角形状または略五角形状の平坦部562とを有している。切り起こし枝部803は、平面視において等脚台形状または略等脚台形状の副脚部563、565と、平面視において等脚台形状または略等脚台形状の挿入部564、566とを有している。
【0117】
切り起こし胴801の主脚部561は、等脚台形状または略等脚台形状を有しており、本体部10に対して折り曲げ可能に形成された第1屈曲部561kと、この第1屈曲部561kを等脚台形の下底とし、第1屈曲部561kの両側端部から互いに近づくように延びる側縁561b、561bと、を有している。なお、主脚部61は、等脚台形状または略等脚台形状に限るものではなく、長方形状または略長方形状、或いは、正方形状または略正方形状であってもよい。
【0118】
なお、主脚部561の第1屈曲部561kは、切り起こし部560の切り起こし胴部801と本体部10との間で折り曲げ可能な接続部分571と一致する。つまり、主脚部561の第1屈曲部561kは、接続部分571で屈曲される折り曲げ部分である。
【0119】
切り起こし胴部801の平坦部562は、主脚部561の第1屈曲部561kと切り起こし枝部803における副脚部563、565の突部563p、565pとの間であって、かつ、主脚部561と平坦部562との間において、当該本体部10に対して平坦部562が近づいて平行になるように屈曲する第2屈曲部562kを有している。なお、第2屈曲部562kは、五角形となる平坦部562の一辺を構成しており、それぞれの頂部はR面取りされている。
【0120】
切り起こし枝部803の副脚部563、565は、切り起こし胴部801における平坦部562の五角形を形成している隣り合う2辺と接続される等脚台形状または略等脚台形状を有している。
【0121】
切り起こし枝部803の副脚部563、565は、切り起こし胴部801の平坦部562に対して主脚部561とは反対側の隣接する2辺と接続されており、互いに線対称に配置されている。なお、副脚部563、565は、等脚台形状または略等脚台形状に限るものではなく、長方形状または略長方形状、或いは、正方形状または略正方形状であってもよい。
【0122】
また、切り起こし枝部803の副脚部563、565は、立ち上げられた際に等脚台形の下底の両側端部にそれぞれ突部563p、565pを有している。これらの突部563p、565pは、挿入部564、566が第2開口部581、582に挿入されたときに、第2開口部581、582に挿入されることなく本体部10と当接する突状部分である。
【0123】
切り起こし枝部803の副脚部563は、切り起こし胴部801における平坦部562の第2屈曲部562kと突部563pとの間において、当該副脚部563を本体部10に近づけるように屈曲する第3屈曲部563kを有している。この第3屈曲部563kは、切り起こし胴部801と切り起こし枝部803との間で折り曲げ可能な他の接続部分であり、本体部10と切り起こし胴部801との間で折り曲げ可能な接続部分571(第1屈曲部561k)と互いに非平行である。また、副脚部563は、第3屈曲部563kを等脚台形の上底とし、第3屈曲部563kの両側端部から互いに離れるように斜めに延びる側縁563b、563bを有している。
【0124】
また、切り起こし枝部803の副脚部565は、切り起こし胴部801における平坦部562の第2屈曲部562kと突部565pとの間において、当該副脚部565を本体部10に近づけるように屈曲する第3屈曲部565kを有している。この第3屈曲部565kは、切り起こし胴部801と切り起こし枝部803との間で折り曲げ可能な他の接続部分であり、本体部10と切り起こし胴部801との間で折り曲げ可能な接続部分571(第1屈曲部561k)と互いに非平行である。また、副脚部565は、第3屈曲部565kを等脚台形の上底とし、第3屈曲部565kの両側端部から互いに平行に延びる側縁565b、565bを有している。
【0125】
切り起こし枝部803の副脚部563、565は、本体部10に近づくように第3屈曲部563k、565kを介して折り曲げられたときに、切り起こし胴部801の主脚部561と共に切り起こし部560を本体部10から立体的に立たせる2つ目の脚となる。この場合、切り起こし部560では、主脚部561と副脚部563、565の合計3個の脚を有することになる。
【0126】
切り起こし枝部803の挿入部564、566は、副脚部563、565に対して切り起こし胴部801の平坦部562とは反対方向にそれぞれ延びる部分であり、平面視において等脚台形状または略等脚台形状を有している。
【0127】
挿入部564、566においては、その先端部の幅w5よりも根元部の幅w6の方が長く形成されている。すなわち、挿入部564、566は、先端に延びるに連れて次第に先細くなるテーパー状に形成されている。
【0128】
また、挿入部564、566は、当該挿入部564、566と副脚部563、565の第3屈曲部563k、565kとの間において、当該挿入部564、566を構成する等脚台形の下低に相当する接続部分を有し、その接続部分が副脚部563、565から折り曲げ可能な第4屈曲部564k、566kとなっている。挿入部564の第4屈曲部564kと、挿入部566の第4屈曲部566kとは互いに非平行である。
【0129】
挿入部564、566の先端部の幅w5は、本体部10の第2開口部581、582の長さd3よりも小さいが、根元部の幅w6については本体部10の第2開口部581、582の長さd3よりも僅かに大きく形成されている。
【0130】
すなわち、挿入部564、566が本体部10の第2開口部581、582に挿入される際には、挿入部564、566が第2開口部581、582に対して圧入されることになる。ただし、これに限るものではなく、根元部の幅w5が本体部10の第2開口部581、582の長さd3よりも短く形成されていてもよい。
【0131】
この場合、本体部10の第2開口部581、582に挿入された挿入部564、566は第4屈曲部564k、566kを介して折り曲げられ、本体部10の裏面に沿って配置されることにより、切り起こし部560が安定した状態で立設される。
【0132】
次に、型板550から押さえ板500を形成する工程について説明する。
図12および
図13に示すように、本体部10の第1開口部570から切り起こされる切り起こし部560は、接続部分571を除いて切り離されており、接続部分571すなわち主脚部561の第1屈曲部561kを起点として、切り起こし部560全体を起こすように折り曲げて立ち上げる。
【0133】
続いて、切り起こし胴部801の主脚部561に対し平坦部562の第2屈曲部562kを介して当該平坦部562を本体部10に近づけるように折り曲げることにより、当該本体部10と平坦部562とを互いに平行な状態にさせる。
【0134】
その後、切り起こし胴部801の平坦部562に対し切り起こし枝部803の副脚部563、565の第3屈曲部563k、565kを介して当該副脚部563、565を本体部10に近づけるように折り曲げる。
【0135】
このとき、切り起こし枝部803の副脚部563、565と一体に設けられている挿入部564、566を本体部10の第2開口部581、582にそれぞれ差し込んで圧入し、副脚部563、565の突部563p、565pと本体部10とを当接させる。
【0136】
これにより、本体部10に対して切り起こし胴部801の主脚部561および切り起こし枝部803の副脚部563、565が立ち上げられ、平坦部562と本体部10とが平行な状態で設置された押さえ板500が完成する。
【0137】
ところで、
図13に示すように、本体部10に対して立ち上げられた副脚部563と当該本体部10との間の狭角α5、および、本体部10に対して立ち上げられた副脚部565と当該本体部10との間の狭角α6は、それぞれ70~110度に設定されている。
【0138】
この場合も、副脚部563と本体部10との間の狭角α5が70度である場合、副脚部565と本体部10との間の狭角α6についても70度であることが好ましい。つまり、狭角α5と狭角α6とは同じ値であれば、本体部10から切り起こし部60が切り起こされたときの強度バランスに優れるので好ましい。なお、切り起こし胴部801の主脚部561と本体部10との間の狭角α7についても70~110度に設定されており、上述した狭角α5、α6と同じ値であることが好ましい。
【0139】
ただし、これに限るものではなく、切り起こし部560が十分な強度を有することができれば、副脚部563と本体部10との間の狭角α5と、副脚部565と本体部10との間の狭角α6とが異なる角度に設定されていてもよく、また、主脚部561と本体部10との間の狭角α7と狭角α5、α6とが異なる角度に設定されていてもよい。
【0140】
以上の構成において、梱包容器100の押さえ板500は、複数の被梱包物200(製品)を収容した収容部110に配置された際、本体部10から切り起こされた複数の切り起こし部560により、収容部110と被梱包物200との間の隙間を埋めるとともに被梱包物200を押圧することができる。
【0141】
このとき、切り起こし部560の切り起こし胴部601における平坦部562が本体部10と平行に設置されていることにより、容器210に収容された被梱包物200(製品)と平坦部562とが面接触となる。
【0142】
これにより、梱包容器100では、被梱包物200を平坦部62との面摩擦により効果的に押圧して、収容部110の内部において被梱包物200の移動を抑制しながら保持することができると共に、被梱包物200に対して線接触のときのようなダメージを与えずに済む。
【0143】
また、切り起こし部560において、切り起こし胴部801における平坦部562の第2屈曲部562kは主脚部561の第1屈曲部561kに対して平行であるのに対し、切り起こし枝部803における副脚部563、565の第3屈曲部563k、565kは切り起こし胴部801における主脚部61の第1屈曲部561kおよび平坦部62の第2屈曲部562kに対して非平行であり、かつ、副脚部563、565の第3屈曲部563kおよび第3屈曲部565k同士も互いに非平行である。
【0144】
このように副脚部563、565の第3屈曲部563k、565kは主脚部561の第1屈曲部561kおよび平坦部62の第2屈曲部562kに対して非平行であるため、切り起こし枝部803の副脚部563、565の面と、切り起こし胴部801の主脚部561の面とは互いに非平行になる。
【0145】
このため、切り起こし部560の主脚部561および/または副脚部563、565に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても、切り起こし部560が全体的に倒れる等のように変形することを抑制することができる。
【0146】
かくして、切り起こし部560では、平坦部562によって被梱包物200を面接触により押圧する状態を維持し、収容部110の内部で被梱包物200を移動しないように保持することができる。
【0147】
さらに、主脚部561と本体部10との間の狭角α7、副脚部563と本体部10との間の狭角α5、および、副脚部565と本体部10との間の狭角α6が同じ値であるため、切り起こし部560が切り起こされたときの強度バランスが優れている。
【0148】
これにより、切り起こし部560において、切り起こし胴部801の主脚部561および/または切り起こし枝部803の副脚部563、565に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても、切り起こし部560が全体的に倒れる等のように変形することを効果的に抑制することができる。
【0149】
このように押さえ板500の切り起こし部560においては、副脚部563、565の第3屈曲部563k、565kが主脚部561の第1屈曲部561kおよび平坦部562の第2屈曲部562kに対して非平行であり、かつ、挿入部564、566の第4屈曲部564k、566kについても主脚部561の第1屈曲部561kおよびおよび平坦部562の第2屈曲部562kに対して非平行であること、さらに、主脚部561と本体部10との間の狭角α7、狭角α5および狭角α6が同じ値である。
【0150】
したがって、押さえ板500の切り起こし部560に対して水平方向から何らかの力が加えられた場合であっても倒れ難くく、平坦部562によって被梱包物200を面接触により効果的に押圧し、移動しないように保持することができる。
【0151】
<他の実施の形態>
以上、本発明の梱包容器100および押さえ板1、50、500について、好ましい第1乃至第3の実施の形態を挙げて説明したが、本発明の梱包容器100および押さえ板1、50、500は上記第1乃至第3の実施の形態の構成に限定されるものではない。
【0152】
たとえば、第1の実施の形態における押さえ板1の型板5においては、1つの副脚部33および挿入部34を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
図14に示すように、副脚部33と隣接するように、2つ目の副脚部35、挿入部36を線対称となるように設けると共に、本体部10に対して第2開口部43を設けるようにしてもよい。
【0153】
この場合、副脚部35においても第2の屈曲部35kを有し、第2屈曲部35kを介して3個目の脚として構成することになるので、切り起こし部30としては一段と安定した状態で立ち上がり、平坦部32により被梱包物200を安定して押圧することができる。
【0154】
さらに、上述した第1乃至第3の実施の形態においては、1つの主脚部31、62、562に対して1個の副脚部33および挿入部34、2個の副脚部63、65および挿入部64、66、副脚部563、565および挿入部564、566を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1つの主脚部に対してn個(n=3以上)の副脚部およびn個の挿入部を設けると共に、n個以上の第2開口部を設けるようにしてもよい。
【0155】
その他、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の梱包容器100、押さえ板1、50、500を適宜改変し、また各種構成の組み合わせを変更することができる。かかる変更によってもなお本発明の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
【符号の説明】
【0156】
1、50、500…押さえ板、5、55、550…型板、10…本体部、30、60、560…切り起こし部、31、61、561…主脚部、31k、61k、561k…第1屈曲部、31b、61b、561b…側縁、32、62、562…平坦部、32k、62k、562k…第2屈曲部、33、63、65、563、565…副脚部、33b、63b、65b、563b、565b…側縁、33k、63k、65k、563k、565k…第3屈曲部、33p、63p、65p、563p、565p…突部、34、64、66、564、566…挿入部、34k、64k、66k、564k、566k…第4屈曲部、40、70、570…第1開口部、42、81、82、581、582…第2開口部、44、71、571…接続部分、100…梱包容器、110…収容部、120…空気緩衝材、200…被梱包物、210…容器、301、601、801…切り起こし胴部、303、603、803…切り起こし枝部、α1~α7…狭角。