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2024-154216配線基板、発光装置及びそれらの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154216
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】配線基板、発光装置及びそれらの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/11 20060101AFI20241023BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20241023BHJP
   H05K 3/40 20060101ALI20241023BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20241023BHJP
【FI】
H05K1/11 N
H05K1/03 610D
H05K3/40 K
H01L33/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067931
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】勝又 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】湊 永子
(72)【発明者】
【氏名】藏岡 賢
(72)【発明者】
【氏名】細川 敦志
【テーマコード(参考)】
5E317
5F142
【Fターム(参考)】
5E317AA24
5E317BB04
5E317BB12
5E317BB14
5E317BB22
5E317CC17
5E317CC25
5E317CC52
5E317CD27
5E317GG03
5F142AA42
5F142BA32
5F142CA11
5F142CA13
5F142CD02
5F142CD16
5F142CD18
5F142CD32
5F142CD44
5F142CD47
5F142CF13
5F142DB14
(57)【要約】
【課題】放熱板との熱結合性の向上を図る配線基板、その配線基板を用いる発光装置及びそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】配線基板1は、第1面10A及び第1面10Aの反対側となる第2面10Bを有し、第2面10Bの側に設けられる溝部14と、第2面10Bの溝部14の底面14Bと第1面10Aとを繋ぐ貫通孔18と、を有する絶縁性の基材10と、溝部14の開口14Aから離れて溝部14の底面14B側及び貫通孔18に配置される金属部材40と、溝部14の開口14Aを塞ぐように配置される絶縁部材50と、を有する。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有し、前記第2面の側に設けられる溝部と、前記第2面の溝部の底面と前記第1面とを繋ぐ貫通孔と、を有する絶縁性の基材と、
前記溝部の開口から離れて前記溝部の底面側及び前記貫通孔に配置される金属部材と、
前記溝部の開口を塞ぐように配置される絶縁部材と、を有する配線基板。
【請求項2】
前記絶縁部材は、前記溝部内に配置されており、前記絶縁部材の表面と前記第2面とは同一平面の平坦な面である請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
前記溝部に配置された前記金属部材は、湾曲面を有する請求項1に記載の配線基板。
【請求項4】
前記溝部は、開口側に向かって広がる湾曲面を介して前記第2面に連続し、
前記絶縁部材は、前記金属部材よりも広い幅で前記溝部に配置される請求項1に記載の配線基板。
【請求項5】
前記基材は、前記第1面に凹部を備え、前記凹部の位置に前記貫通孔を備える請求項1に記載の配線基板。
【請求項6】
前記配線基板は、前記第1面の側に回路部品が接続される位置に配置されるパッド部と、外部配線が接続される位置に配置される端子部と、を有し、
前記パッド部及び前記端子部は、前記貫通孔に配置される前記金属部材と電気的に接続される請求項1に記載の配線基板。
【請求項7】
前記絶縁部材は、セラミックス又は樹脂を材料とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項8】
前記基材は、セラミックスを材料とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項9】
前記基材は、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、及び、酸化アルミニウムの少なくとも1種を含む請求項1に記載の配線基板。
【請求項10】
前記金属部材は、Cu、Cr、Ni、Ag、Al、Zn、Sn、及び、Ag-Cu合金の少なくともいずれか1種を含む請求項1に記載の配線基板。
【請求項11】
前記金属部材は、前記基材と前記金属部材との界面に金属化合物層を有する請求項1に記載の配線基板。
【請求項12】
請求項1から請求項11の何れか一項に記載の配線基板と、
前記配線基板の前記第1面の側に配置されている、素子電極を有する発光素子と、を備え、
前記配線基板の前記金属部材は、前記素子電極と電気的に接続されている発光装置。
【請求項13】
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を持ち、前記第1面と前記第2面とを繋ぐように貫通する貫通孔、及び、前記貫通孔と繋がり前記第2面にある溝部を有する基材を準備することと、
前記溝部及び前記貫通孔に、金属粉体と、活性金属粉体と、有機溶剤と、を少なくとも含む導電ペーストを配置することと、
前記導電ペーストを焼成して金属部材を得ることと、
前記溝部の開口を塞ぐように絶縁部材を配置することと、を含む配線基板の製造方法。
【請求項14】
前記導電ペーストを配置することにおいて、前記導電ペーストに含まれる前記金属粉体は重量百分率で60%以上90%以下であり、前記活性金属粉体は1%以上10%以下であり、前記有機溶剤は5%以上30%以下である請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項15】
前記金属部材を得ることにおいて、前記金属部材は前記溝部の開口から離れて前記溝部の底面側及び前記貫通孔に配置される請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項16】
前記金属部材を得ることにおいて、前記金属部材は、湾曲面となるように形成する請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項17】
前記金属部材を得ることの後に、前記溝部が開口側に向かって広がる湾曲面を介して前記第2面に連続するように、前記基材及び前記金属部材の一部を除去して前記溝部の開口を広げることをさらに含み、
前記絶縁部材を配置することにおいて、前記絶縁部材を前記金属部材よりも広い幅で前記溝部に配置する請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項18】
前記溝部の開口を広げることにおいて、ブラスト加工によって前記基材及び前記金属部材の一部を除去する請求項17に記載の配線基板の製造方法。
【請求項19】
前記金属部材を得ることにおいて、前記基材と前記金属部材との界面に前記活性金属粉体から変わる金属化合物層を有する請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項20】
前記基材を準備することにおいて、前記第1面は更に凹部を備え、前記凹部の位置に前記貫通孔を備える請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項21】
前記基材を準備することにおいて、前記溝部及び前記貫通孔は、レーザ加工により形成される請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項22】
前記基材を準備することにおいて、前記溝部はブラスト加工によって形成され、前記貫通孔はレーザ加工により形成される請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項23】
前記金属部材を得ることにおいて、焼成温度は780℃以上1100℃以下である請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項24】
前記金属部材を得ることにおいて、焼成雰囲気は10-5Pa以下の真空雰囲気または99.9%以上のAr雰囲気である請求項13に記載の配線基板の製造方法。
【請求項25】
前記金属部材を得ることの後、さらに前記基材の前記第1面と前記金属部材とが同一平面の平坦な面をなすように前記金属部材を研磨することを含む請求項20に記載の配線基板の製造方法。
【請求項26】
請求項13から請求項25の何れか一項に記載の配線基板の製造方法によって製造される配線基板を準備することと、
前記配線基板に素子電極を有する発光素子を配置することと、を含み、
前記発光素子を配置することにおいて、前記配線基板の前記金属部材と、前記素子電極と、を電気的に接続する発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線基板、発光装置及びそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、Si基板等の高熱伝導性に優れたセラミックス基板では、活性金属ろう材がビア材や配線に使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5693940号公報
【特許文献2】特許第6541530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示に係る実施形態は、放熱板等との熱結合性の向上を図る配線基板、その配線基板を用いる発光装置及びそれらの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に開示される配線基板は、第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有し、前記第2面の側に設けられる溝部と、前記第2面の溝部の底面と前記第1面とを繋ぐ貫通孔と、を有する絶縁性の基材と、前記溝部の開口から離れて前記溝部の底面側及び前記貫通孔に配置される金属部材と、前記溝部の開口を塞ぐように配置される絶縁部材と、を有する。
【0006】
また、実施形態に開示される発光装置は、実施形態に開示される配線基板と、前記配線基板の前記第1面の側に配置されている、素子電極を有する発光素子と、を備え、前記配線基板の前記金属部材は、前記素子電極と電気的に接続されている。
【0007】
また、実施形態に開示される配線基板の製造方法は、第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を持ち、前記第1面と前記第2面とを繋ぐように貫通する貫通孔、及び、前記貫通孔と繋がり前記第2面にある溝部を有する基材を準備することと、前記溝部及び前記貫通孔に、金属粉体と、活性金属粉体と、有機溶剤と、を少なくとも含む導電ペーストを配置することと、前記導電ペーストを焼成して金属部材を得ることと、前記溝部の開口を塞ぐように絶縁部材を配置することと、を含む。
【0008】
さらに、実施形態に開示される発光装置の製造方法は、実施形態に開示される配線基板の製造方法によって製造される配線基板を準備することと、前記配線基板に素子電極を有する発光素子を配置することと、を含み、前記発光素子を配置することにおいて、前記配線基板の前記金属部材と、前記素子電極と、を電気的に接続する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施形態によれば、放熱板等との熱結合性の向上を図る配線基板、その配線基板を用いる発光装置及びそれらの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】実施形態に係る配線基板の概略を例示する平面図である。
図1B】実施形態に係る配線基板の概略を例示する底面図である。
図2A図1AのIIA-IIA線における断面図である。
図2B図1AのIIB-IIB線における断面図である。
図2C】実施形態に係る配線基板において、金属部材と基材との界面の概略を拡大して例示する断面図である。
図3】実施形態に係る配線基板の製造方法を例示するフローチャートである。
図4A】実施形態に係る配線基板の製造方法における加工前の基材の概略を例示する断面図である。
図4B】実施形態に係る配線基板の製造方法において、溝部を形成した基材の概略を例示する断面図である。
図4C】実施形態に係る配線基板の製造方法において、貫通孔を形成した基材の概略を例示する断面図である。
図4D】実施形態に係る配線基板の製造方法において、導電ペーストが配置された基材の概略を例示する断面図である。
図4E】実施形態に係る配線基板の製造方法において、導電ペーストを焼成した基材の概略を例示する断面図である。
図4F】実施形態に係る配線基板の製造方法において、溝部の開口を湾曲面に形成した基材の概略を例示する断面図である。
図4G】実施形態に係る配線基板の製造方法において、溝部に絶縁部材を配置した基材の概略を例示する断面図である。
図4H】実施形態に係る配線基板の製造方法において、絶縁部材を研磨した基材の概略を例示する断面図である。
図5A】配線基板の変形例の概略を例示する断面図である。
図5B】配線基板の変形例の製造方法において、導電ペーストを焼成した基材の概略を例示する断面図である。
図6】配線基板の応用例の概略を例示する断面図である。
図7】実施形態に係る発光装置の概略を例示する平面図である。
図8図7のVIII-VIII線における断面図である。
図9】実施形態に係る発光装置の製造方法を例示するフローチャートである。
図10A】実施形態に係る発光装置の製造方法において、準備した配線基板の概略を例示する断面図である。
図10B】実施形態に係る発光装置の製造方法において、配線基板に発光素子を配置した状態の概略を例示する断面図である。
図10C】実施形態に係る発光装置の製造方法において、配線基板に放熱板を接合した状態の概略を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本開示に係る技術的思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、発明を以下のものに限定しない。一つの実施形態において説明する内容は、他の実施形態及び変形例にも適用可能である。また、図面は実施形態を概略的に示すものであり、説明を明確にするため、各部材のスケールや間隔、位置関係等を誇張し、あるいは、部材の一部の図示を省略している場合がある。各図において示す方向は、構成要素間の相対的な位置を示し、絶対的な位置を示すことを意図したものではない。なお、同一の名称、符号については、原則として、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。また、実施形態について、「覆う」とは直接接する場合に限らず、間接的に、例えば他の部材を介して覆う場合も含む。また、「配置する」とは直接接する場合に限らず、間接的に、例えば他の部材を介して配置する場合も含む。
【0012】
[配線基板]
実施形態に係る配線基板1を、図1Aから図2Cを参照しながら説明する。図1Aは、配線基板1の概略を例示する平面図である。図1Bは、配線基板1の概略を例示する底面図である。図2Aは、図1AのIIA-IIA線における断面図である。図2Bは、図1AのIIB-IIB線における断面図である。図2Cは、金属部材と基材との界面の概略を拡大して例示する断面図である。
【0013】
配線基板1は、第1面10A及び第1面10Aの反対側となる第2面10Bを有し、第2面10Bの側に設けられる溝部14と、第2面10Bの溝部14の底面14Bと第1面10Aとを繋ぐ貫通孔18と、を有する絶縁性の基材10と、溝部14の開口14Aから離れて溝部14の底面14B側及び貫通孔18に配置される金属部材40と、溝部14の開口14Aを塞ぐように配置される絶縁部材50と、を有する。以下、配線基板1の各構成について説明する。
【0014】
(基材)
基材10は、配線基板1の土台となる板状の部材である。基材10は、第1面10A及び第1面10Aの反対側となる第2面10Bと、第2面10Bに設けられる溝部14と、溝部14の底面14Bと第1面10Aとを繋ぐ貫通孔18と、を有している。基材10の平面視形状は、例えば矩形状であり、特に限定されない。基材10の厚さは、例えば0.2mm以上2mm以下、好ましくは0.4mm以上1.5mm以下とすることができる。
【0015】
基材10は、絶縁性であり、放熱性に優れることが好ましい。基材10はセラミックスを材料とすることができ、焼成済のセラミックスであることが好ましい。配線基板1は、基材10を焼成済のセラミックスとすることで、溝部14や貫通孔18の加工精度を高めることができる。基材10は、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、及び、酸化アルミニウムの少なくとも1種を含むセラミックスとすることができ、窒化ケイ素又は窒化アルミニウムを含むことが好ましい。なお、基材10は、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などの窒化物系セラミックスが好ましいが、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどの酸化物系セラミックスを使用してもよい。また、基材10は、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、ムライト、ホウケイ酸ガラス等も使用してもよい。
【0016】
(溝部)
溝部14は、第2面10Bに設けられ、第2面10Bから凹み、金属部材40が埋設される溝である。後記するように、溝部14に埋設される金属部材40は埋設配線42を構成し、1つの溝部14に1本の埋設配線42が配置される。
【0017】
溝部14の底面14Bの第2面10Bからの深さは、基材10の厚みに対して、1/8以上7/8以下とすることができ、1/4以上3/4以下が好ましく、3/8以上5/8以下が特に好ましい。溝部14の底面14Bの第2面10Bからの深さは、30μm以上80μmとすることができ、50μm以上60μm以下が好ましい。配線基板1は、この深さを30μm以上とすることで埋設される金属部材40と第2面10Bとを離隔させ、80μm以下とすることで底面14Bの位置で基材10の強度を保つことができる。なお、溝部14の深さは、幅方向の断面において、底面14Bの最も深い位置と第2面10Bとの距離とする。また、溝部14の幅方向は、板状の基材10における水平方向であって、かつ、埋設配線42の伸びる方向に対して垂直な方向である。
【0018】
ここでは、底面14Bは平坦面であるものとして説明するが、貫通孔18を形成している場合は貫通孔18部分を除いた部分が平坦面であったものと仮定して説明する。ただし、底面14Bは、平坦面でなく湾曲面であってもよい。底面14Bの幅W2は、例えば15μm以上500μm以下とすることができる。なお、底面14Bの幅W2は、底面14Bにおける幅を指すが、底面14Bが加工等により荒れていたり、底面14Bが湾曲面であったりすることもあり、底面14Bから5μm以上10μm以下程度離れた位置、若しくは、第2面10Bから溝部14の深さ方向に深さの1/2離れた位置において測定した長さを溝部14の幅とすることもある。
【0019】
溝部14は、開口14A側に向かって広がる湾曲面CSを介して第2面10Bに連続している。湾曲面CSは、幅方向の断面において、例えば半径が0.1μm以上20μm以下、好ましくは0.5μm以上10μm以下の円弧状とすることができる。溝部14の開口14Aの幅W1は、底面14Bの幅W2よりも広い。なお、開口14Aの幅W1は、第2面10Bにおける幅を指すが、底面14Bが加工等により荒れていたり、底面14Bが湾曲面であったりすることもあり、第2面10Bから溝部14の深さ方向に深さの1/10離れた位置において測定した長さを溝部14の幅とすることもある。
【0020】
(貫通孔)
貫通孔18は、第2面10Bの溝部14の底面14Bと第1面10Aとを繋ぐ孔である。ここでは、平面視において貫通孔18は円形状であり、底面14Bから第1面10Aまで同じ径である。貫通孔18の径は、例えば50μm以上500μm以下、好ましくは100μm以上300μm以下とすることができる。貫通孔18の径は、第1面10A側で大きく、底面14B側で小さいテーパ状であってもよく、その逆でもよい。なお、平面視における貫通孔18の形状は、円形状に限られず、例えば矩形状を含む多角形形状、楕円形状であってもよい。
【0021】
(金属部材)
金属部材40は、配線基板1における電極材や配線材となる部材である。金属部材40は、溝部14の開口14Aから離れて溝部14の底面14B側及び貫通孔18に配置される。
【0022】
金属部材40は、電子部品等の回路部品が接続されるパッド部45、外部配線が接続される端子部46及びパッド部45同士の間やパッド部45と端子部46との間を接続する少なくとも2つの配線層を有する。2つの配線層の一方は配線基板1に埋設される埋設配線42であり、他方は配線基板1から露出する露出配線41である。露出配線41と埋設配線42とは、貫通孔18に配置されるビア配線43で接続されている。パッド部45及び端子部46は、貫通孔18に配置される金属部材40と電気的に接続されている。なお、図面において、露出配線41は一部を除き記載が省略されている。また、端子部46は、一部の領域にまとめて配置されており、電源線や信号線等の個々の端子の記載は省略している。
【0023】
ここでは、パッド部45、端子部46及び露出配線41は、配線基板1の第1面10A上に、ほぼ均一な厚さで配置されている。パッド部45、端子部46及び露出配線41の第1面10Aからの厚さは、例えば5μm以上100μm以下とすることができ、10μm以上50μm以下が好ましい。
【0024】
埋設配線42は、溝部14の底面14B側に配置されている。溝部14に配置された金属部材40は、少なくとも絶縁部材50との界面に、湾曲面を有している。ここでは、埋設配線42は、溝部14の幅方向の中心側で、底面14Bからの厚さが薄くなっている。埋設配線42の溝部14の幅方向の中心における底面14Bからの厚さは、例えば1μm以上200μm以下とすることができ、5μm以上100μm以下が好ましい。
【0025】
ビア配線43は、貫通孔18を満たすように配置されている。ここでは、ビア配線43は円柱状である。ビア配線43の径は、例えば50μm以上500μm以下とすることができ、100μm以上300μm以下が好ましい。
【0026】
平面視におけるパッド部45の形状は、例えば矩形状である。一部のパッド部45は、平面視における各パッド部45の中心に貫通孔18が配置され、ビア配線43を介して埋設配線42に接続されている。そして、埋設配線42は、別のビア配線43を介して露出配線41に接続され、露出配線41から端子部46に接続されている。
【0027】
金属部材40は主成分を金属とし、Cu、Cr、Ni、Ag、Al、Zn、Sn、及び、Ag-Cu合金の少なくともいずれか1種を含む。また、金属部材40は、さらにTi、Ce、Zr、及び、Mg等の活性金属元素を含むことが好ましい。
【0028】
金属部材40は、基材10との界面に金属化合物層60を有し、金属化合物層60を介して基材10に配置されることが好ましい。すなわち、パッド部45、端子部46、露出配線41、埋設配線42及びビア配線43は、金属化合物層60を介して基材10に配置されることが好ましい。金属部材40が基材10との界面に金属化合物層60を有することで、金属部材40と基材10との接合を強化することができる。
【0029】
図2Cに例示するように、金属化合物層60は、金属部材40に含まれる活性金属元素と、基材10に含まれる非金属無機元素であるN、O等との化合物61を多く含む層である。化合物61は例えばTiNやTiOである。なお、図2C以外では金属化合物層60の図示を省略しているが、本開示において、金属部材40は金属化合物層60を介して基材10に配置されている。
【0030】
(絶縁部材)
絶縁部材50は、金属部材40が第2面10Bから露出しないように金属部材40を覆い絶縁する部材である。絶縁部材50は、溝部14内に配置されており、絶縁部材50の表面と第2面10Bとは同一平面の平坦な面であることが好ましい。絶縁部材50は、溝部14の湾曲面CSに対面する湾曲面を有していることが好ましい。これにより、絶縁部材50と基材10との界面に沿った金属部材40と第2面10Bとの距離を大きくすることができ、絶縁性を高めることができる。
【0031】
絶縁部材50は、セラミックス又は樹脂を材料とすることができる。絶縁部材50の材料は、絶縁性で熱伝導性の高いものが好ましく、例えばBN等を含むセメントやガラス、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂等の熱硬化性樹脂やポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレングリコール樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂等が好ましい。
【0032】
上記のような構成を有する配線基板1は、2つの配線層の一方を第2面10B側に埋設して絶縁部材50で絶縁し、第2面10B側を平坦な面としている。これにより、配線基板1は、導電性を有する接合部材を介して放熱板等と接合することができ、熱結合性を向上させ、放熱性を高めることができる。
【0033】
[配線基板の製造方法]
次に、実施形態に係る配線基板の製造方法S1について、図面を参照しながら説明する。図3は、配線基板の製造方法S1を例示するフローチャートである。図4Aは、加工前の基材10の概略を例示する断面図である。図4Bは、溝部14を形成した基材10の概略を例示する断面図である。図4Cは、貫通孔18を形成した基材10の概略を例示する断面図である。図4Dは、導電ペースト80が配置された基材10の概略を例示する断面図である。図4Eは、導電ペースト80を焼成した基材10の概略を例示する断面図である。図4Fは、溝部14の開口14Aを湾曲面CSに形成した基材10の概略を例示する断面図である。図4Gは、溝部14に絶縁部材50を配置した基材10の概略を例示する断面図である。図4Hは、絶縁部材50を研磨した基材10の概略を例示する断面図である。
【0034】
配線基板の製造方法S1は、第1面10A及び第1面10Aの反対側となる第2面10Bを持ち、第1面10Aと第2面10Bとを繋ぐように貫通する貫通孔18、及び、貫通孔18と繋がり第2面10Bにある溝部14を有する基材10を準備することS10と、溝部14及び貫通孔18に、金属粉体と、活性金属粉体と、有機溶剤と、を少なくとも含む導電ペースト80を配置することS20と、導電ペースト80を焼成して金属部材40を得ることS30と、溝部14の開口14Aを塞ぐように絶縁部材50を配置することS50と、を含む。また、ここでは、配線基板の製造方法S1は、金属部材40を得ることS30の後、絶縁部材50を配置することS50の前に、溝部14の開口14Aを広げることS40をさらに含む。
【0035】
すなわち、配線基板の製造方法S1は、基材10を準備することS10と、導電ペースト80を配置することS20と、金属部材40を得ることS30と、溝部14の開口14Aを広げることS40と、絶縁部材を配置することS50と、を含む。以下、配線基板の製造方法S1の各構成について説明する。
【0036】
(基材を準備すること)
基材を準備することS10(以下、工程S10という)において、第1面10A及び第1面10Aの反対側となる第2面10Bを持ち、第1面10Aと第2面10Bとを繋ぐように貫通する貫通孔18、及び、貫通孔18と繋がり第2面10Bにある溝部14を有する基材10を準備する。
【0037】
準備する基材10は、窒化ケイ素又は窒化アルミニウムを含む焼成済のセラミックスであることが好ましい。また、第2面10Bは、例えばJISB0601に規定される算術平均粗さRaが0.01μm以上1.5μm以下であるように、平滑化されていることが好ましい。平滑化は、例えば研磨によって行うことができる。第2面10Bが平滑化されていることで、配線基板が外部の放熱板等と接合される場合に、密着性を高めることができる。
【0038】
焼成済のセラミックス基板10Pは、板状の部材である。貫通孔18の形成は、溝部14の底面14Bの深さまで行い、貫通孔18と溝部14とでセラミックス基板10Pを貫通させることができる。貫通孔18及び溝部14は、どちらを先に形成してもよい。ここでは、溝部14を形成した後に貫通孔18を形成している。
【0039】
工程S10において、溝部14及び貫通孔18はレーザ加工によって形成することができる。ここでは、貫通孔18は、第1面10Aから底面14Bまで同じ径となるように形成されている。貫通孔18は、例えば、COレーザを第1面10A側から照射して、第1面10Aから底面14Bに向かって径が小さくなるように形成してもよい。
【0040】
(導電ペーストを配置すること)
導電ペーストを配置することS20(以下、工程S20という)において、溝部14及び貫通孔18に、金属粉体と、活性金属粉体と、有機溶剤と、を少なくとも含む導電ペースト80を配置する。導電ペースト80は、さらに第1面10Aにも配置する。なお、導電ペースト80は、焼成されて金属部材40となる。
【0041】
金属粉体は、Cu、Cr、Ni、Ag、Al、Zn、Sn、及び、Ag-Cu合金の少なくとも何れか1種を含む粉体である。これらの中で、780℃以上850℃以下のように比較的低温で焼成できることから、Ag-Cu合金が好ましい。また、高い電気伝導性を有することから、Cu、Agが好ましい。ここでは、金属粉体は、AgとCuの混合比が72:28であるAg-Cu共晶に近い混合比のAg-Cu合金を主成分としている。金属粉体のメジアン径は、1μm以上50μm以下であることが好ましい。そして、Ag-Cu合金と共に、Ag-Cu合金よりも融点の高い金属粉体、例えばCu、Cr、及び、Niの少なくともいずれか1種を含んでもよい。これによりAg-Cu合金を焼成する際の温度、例えば800℃から850℃付近で焼成する場合に、焼成温度よりも高い融点を有する金属粉体を含めることにより、当該金属粉体が溶融することがない。そのため、導電ペースト80の体積収縮を抑えるとともに、導電ペースト80の熱伝導性や電気伝導性を高くすることができる。
【0042】
活性金属粉体は、活性金属元素を含む粉体であり、TiH、CeH、ZrH、及び、MgHから選ばれる少なくとも1種を含む粉体とすることができる。ここでは、工程S10で準備した基材10に含まれる窒素と反応するように、活性金属粉体はTiHを含むことが好ましい。
【0043】
有機溶剤は、金属粉体及び活性金属粉体のバインダとなる溶剤であり、例えばアクリル、エポキシ、ウレタン、エチルセルロース、シリコーン、フェノール、ポリイミド、ポリウレタン、メラミン、ウレア等の樹脂とすることができる。有機溶剤の種類や量によって導電ペースト80の粘度を調節することができる。
【0044】
一例として、導電ペースト80に含まれる金属粉体は重量百分率で60%以上90%以下であり、活性金属粉体は1%以上10%以下であり、有機溶剤は5%以上30%以下である。好ましくは、金属粉体は70%以上85%以下であり、活性金属粉体は1%以上10%以下である。そして、金属粉体と活性金属粉体とを合わせた金属成分は、重量百分率で90%以下とし、溝部14に配置する導電ペースト80の有機溶剤は10%以上とすることが好ましい。有機溶剤の含有比率を大きくすることで、焼成時の乾燥に伴う体積収縮率を大きくすることができ、導電ペースト80の焼成後の金属部材40の表面を凹ませることができる。
【0045】
導電ペースト80は、例えばスクリーン印刷によって配置することができる。第1面10A側に配置する導電ペースト80Aは、第2面10B側に配置する導電ペースト80Bと同じであっても良いが異なる方が好ましい。第1面10A側に配置する導電ペースト80Aは、第2面10B側に配置する導電ペースト80Bより、有機溶剤の含有比率が低い方が好ましく、焼成時の乾燥に伴う体積収縮率が小さい方が好ましい。第1面10Aに配置する導電ペースト80Aは、第1面10Aから均一な厚さとなるように配置することが好ましい。
【0046】
(金属部材を得ること)
金属部材を得ることS30(以下、工程S30という)において、導電ペースト80を焼成して金属部材40を得る。焼成温度は780℃以上1100℃以下とすることができ、780℃以上850℃以下が好ましい。焼成雰囲気は、10-5Pa以下の真空雰囲気または99.9%以上のAr雰囲気とすることが好ましい。
【0047】
溝部14に配置された導電ペースト80は金属部材40の埋設配線42となり、貫通孔18に配置された導電ペースト80はビア配線43となり、第1面10Aに配置された導電ペースト80は露出配線41、パッド部45及び端子部46となる。
【0048】
導電ペースト80の焼成によって、有機溶剤は分解され、揮発して除去される。有機溶剤が除去されることによって、金属部材40の体積は、導電ペースト80の体積に対して収縮する。この収縮によって、金属部材40は、溝部14の開口14Aから離れて溝部14の底面14B側及び貫通孔18に配置される。すなわち、溝部14において、金属部材40は底面14B側に寄せて配置され、第2面10B側の絶縁性の向上を図ることができる。また、この収縮によって、金属部材40の第2面10B側の面は、第1面10A側に凹むように湾曲する。すなわち、金属部材40は、第2面10B側の面が、湾曲面となるように形成される。
【0049】
また、焼成によって、基材10に含まれる非金属元素と金属部材40に含まれる活性金属元素との反応物を含む金属化合物層が形成される。すなわち、金属部材40は、基材10と金属部材40との界面に活性金属粉体から変わる金属化合物層を有する。ここでは、金属化合物層は、基材10に含まれる窒素と導電ペースト80の活性金属粉体に含まれるTiHとの反応物であるTiNを含む。基材10及び金属部材40は、界面に金属化合物層を有することで、接合の信頼性を高めることができる。
【0050】
(溝部の開口を広げること)
溝部の開口を広げることS40(以下、工程S40という)において、溝部14が開口14A側に向かって広がる湾曲面CSを介して第2面10Bに連続するように、基材10及び金属部材40の一部を除去して溝部14の開口14Aを広げるように形成する。ここでは、ブラスト加工によって基材10及び金属部材40の一部を除去している。ブラスト加工によって、金属部材40の開口14A側の端部を除去し、開口14Aにおける基材10の角部を除去して、丸みを帯びた湾曲面CSを形成することができる。
【0051】
湾曲面CSは、幅方向の断面において、例えば円弧状に形成することができる。金属部材40は、湾曲面CSよりも底面14B側に配置されている。工程S40は、セラミックファイバーブラシによる研磨、エッチング、レーザ加工等によって行ってもよい。
【0052】
(絶縁部材を配置すること)
絶縁部材を配置することS50(以下、工程S50という)において、溝部14の開口14Aを塞ぐように絶縁部材50を配置する。絶縁性の絶縁部材50によって、第2面10B側に露出している金属部材40が覆われて、金属部材40は第2面10B側に対して絶縁される。
【0053】
絶縁部材50は、金属部材40よりも広い幅で溝部14に配置することが好ましい。工程S40において、溝部14の開口14Aの幅W1は、底面14Bの幅W2よりも広く形成されている。このため、絶縁部材50は、底面14B側よりも開口14A側で幅が広くなるように配置することができる。これにより絶縁性を高めることができる。
【0054】
絶縁部材50は、例えば未硬化又は乾燥前の絶縁部材50の材料を塗布し、加熱等によって固化させて配置することができる。絶縁部材50の材料は、BN等を含有するセラミックセメントやエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂、ガラス等とすることができる。絶縁部材50は、ポッティング、スプレー、インクジェット、スクリーン印刷等によって配置することができる。
【0055】
絶縁部材50は、第2面10Bと同一平面の平坦な面をなすように配置することが好ましい。ここでは、絶縁部材50が第2面10Bから突出するように固化又は硬化させて、第2面10Bと絶縁部材50とが同一平面の平坦な面をなすように、突出する絶縁部材50を研磨している。絶縁部材50と第2面10Bとが平坦な面をなすことで、配線基板1と外部の放熱板等とを密着させて空気の層の発生を抑え、伝熱の効率を高めることができる。
【0056】
また、配線基板1の第2面側における絶縁部材50の面積は、できるだけ小さいことが好ましい。絶縁部材50の面積を小さくすることで、熱伝導性の高い基材10が外部の放熱板等と対面する面積を大きくして放熱性の向上を図ることができる。
【0057】
上記のような構成を含む配線基板の製造方法S1は、基材10の第2面10Bに設ける溝部14の底面14B側に金属部材40を配置し、溝部14を塞ぐように絶縁部材50を配置することで、基材の材料となるシート等を積層することなく、第2面10B側と絶縁された配線を設けることができる。また、基材10及び金属部材40の一部を除去し、開口14Aを広げて湾曲面に形成することで絶縁性を高めることができる。
【0058】
なお、工程S10において、溝部14はブラスト加工によって形成し、貫通孔18はレーザ加工により形成してもよい。溝部14をブラスト加工によって形成することで、底面14Bを溝部14の中心側で深くなる湾曲形状に形成することができる。これにより、金属部材40と基材10とが対面する面積を大きくし、さらなる放熱性及び接合性の向上を図ることができる。また、溝部14及び貫通孔18は、ブラスト加工、パンチング、エッチング等によって形成してもよい。
【0059】
[配線基板の変形例]
次に、配線基板の変形例について説明する。図5Aは、変形例の配線基板1Aの概略を例示する断面図である。
【0060】
変形例の配線基板1Aは、基材10が第1面10Aに凹部16を備え、凹部16の位置に貫通孔18を備える点が配線基板1と異なる。変形例の配線基板1Aにおいて、金属部材40は、第1面10A上ではなく凹部16に配置される。金属部材40を凹部16に配置することで、配線基板の薄型化を図ることができる。また、凹部16に配置される金属部材40と基材10の第1面10Aとは、同一平面の平坦な面をなすことが好ましい。これにより、配線基板のさらなる薄型化が可能となる。
【0061】
変形例の配線基板1Aにおいて、パッド部45、端子部46及び露出配線41は、凹部16に配置される。凹部16の第1面10Aからの深さは、例えば5μm以上100μm以下とすることができ、10μm以上50μm以下が好ましい。
【0062】
[配線基板の変形例の製造方法]
次に、配線基板の変形例の製造方法について説明する。図5Bは、変形例の配線基板1Aの製造方法において、導電ペースト80を焼成した基材10の概略を例示する断面図である。
【0063】
変形例の配線基板1Aの製造方法は、準備する基材が第1面10Aに凹部16を備え、導電ペースト80を第1面10A上ではなく凹部16に配置する点が製造方法S1と異なる。そして、第1面10A側の金属部材40を研磨することを含む。
【0064】
変形例の配線基板1Aの製造方法は、基材を準備することS10において、第1面10Aは更に凹部16を備え、凹部16の位置に貫通孔18を備える。凹部16は、第1面10Aにおける露出配線41、パッド部45及び端子部46を設ける領域に形成する。凹部16の深さは、例えば5μm以上100μm以下とすることができ、10μm以上50μm以下が好ましい。凹部16は、エッチングやブラスト加工、レーザ加工によって形成することができる。なお、貫通孔18の形成と凹部16の形成との順序は、どちらが先でもよい。
【0065】
そして、導電ペーストを配置することS20において、導電ペースト80を溝部14及び貫通孔18と共に形成した凹部16に配置する。工程S30は、製造方法S1と同様に行うことができる。
【0066】
変形例の配線基板1Aの製造方法は、工程S30の後、さらに基材10の第1面10Aと金属部材40とが同一平面の平坦な面をなすように金属部材40を研磨することを含む。金属部材を研磨することは、工程S30の後であれば、どの段階で行ってもよい。ここでは、先に工程S40及び工程S50を行っている。研磨は、酸化アルミニウムやダイヤモンド、シリコンカーバイド等によって行うことができる。なお、工程S40及び工程S50は、製造方法S1と同様に行うことができる。
【0067】
[配線基板の応用例]
次に、配線基板の応用例について説明する。図6は、配線基板の応用例の概略を例示する断面図である。
【0068】
配線基板の応用例は、配線基板1の第2面10B側に接合部材95を介して放熱板90を接合した装置である。第2面10B側に接合される放熱板90の面は、平坦な面となっている。ここでは、放熱板90は板状の部材である。放熱板90は、配線基板1に接合される面以外について、例えば表面積を大きくするように凹凸が設けられていてもよい。放熱板90の材料は、銅やアルミニウム等の金属とすることができる。
【0069】
接合部材95は、配線基板1と放熱板90とを接合又は接着する部材である。接合部材95が配線基板1と放熱板90との隙間を埋めることで、空気が追い出されて伝熱の効率を高めることができる。配線基板1は、第2面10B側が絶縁されていることで、はんだやろう材、Agを含有するペースト等が硬化した導電性の接合部材95を使用することができ、放熱性を高めることができる。
【0070】
なお、配線基板の応用例において、配線基板1に替えて変形例の配線基板1Aを用いることができる。変形例の配線基板1Aは、第2面10B側が配線基板1と同様の構成であり、配線基板1と同様に、接合部材95を介して放熱板90が接合されることで、放熱性を高めることができる。
【0071】
[発光装置]
次に、実施形態に係る発光装置100について、図面を参照しながら説明する。図7は発光装置100の概略を例示する平面図である。図8は、図7のVIII-VIII線における断面図である。
【0072】
発光装置100は、配線基板の応用例と発光素子20とを組み合わせた装置であり、端子部46を介して、各発光素子20の点消灯及び明るさを外部から制御することができる。ここでは15個の発光素子20が第1面10A側に整列して配置されている。発光素子20の個数に特に制限はない。
【0073】
発光装置100は、配線基板1と、配線基板1の第1面10Aの側に配置されている、素子電極21を有する発光素子20と、を備え、配線基板1の金属部材40は、素子電極21と電気的に接続されている。ここでは、発光素子20の上面に透光性部材30が配置されている。以下、発光装置100の各構成について説明する。
【0074】
(配線基板)
配線基板1には、第1面10A側を上面として、発光素子20が配置されている。金属部材40のパッド部45は、発光素子20の素子電極21を配置できる大きさ及び形状を有している。配線基板1は、上記の配線基板の応用例のように、第2面10B側に接合部材95を介して放熱板90が接合されている。
【0075】
(発光素子)
発光素子20は、電力を供給されて発光する部材である。発光素子20は一例として矩形状である。発光素子20は、半導体積層体を含み、ここではサファイア、窒化ガリウム等の透光性の基板が半導体積層体の上面側に配置され、下面側に一対の素子電極21を有している。半導体積層体としては、所望とする発光波長に応じて任意の組成を用いることができ、例えば、青色又は緑色の発光が可能な窒化物半導体(InAlGa1-x-yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)やGaP、又は、赤色の発光が可能なGaAlAsやAlInGaPなどを用いることができる。また、使用する目的に応じて発光素子20の大きさや形状は適宜選択が可能である。
【0076】
一対の素子電極21は一例として矩形状であり、発光素子20の下面に露出している。素子電極21は、例えば、金、白金、パラジウム、ロジウム、ニッケル、タングステン、モリブデン、クロム、チタン等の金属又はこれらの合金の単層膜あるいは積層膜によって構成することができる。
【0077】
ここでは、素子電極21は、導電部材70を介して金属部材40のパッド部45に電気的に接続されている。導電部材70は、例えば金、はんだ等の金属や、粉末状の金属と樹脂バインダとの混合物である導電性のペースト材を硬化させたものとすることができる。
【0078】
(透光性部材)
透光性部材30は、発光素子20の上面を保護し、発光装置100の光取出し面に位置する部材である。ここでは、透光性部材30は、一例として矩形状であり、平面視において発光素子20と同じ大きさ及び形状を有している。透光性部材30は、平面視において発光素子20を包含する形状及び大きさであってもよい。
【0079】
透光性部材30は、例えば、透光性の樹脂材料からなり、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂又はこれらを混合した樹脂等を用いることができる。透光性部材30は、蛍光体を含んでいてもよく、例えば、発光素子20からの青色の光を吸収し、黄色の光を放射する蛍光体を含むことにより、発光装置100から白色の光を出射させることができる。また、透光性部材30は、複数種類の蛍光体を含んでいてもよく、例えば、発光素子20からの青色の光を吸収して、緑色の光を放射する蛍光体と、赤色の光を放射する蛍光体と、を含むことによっても、発光装置100から白色の光を出射させることができる。
【0080】
透光性部材30は、蛍光体、量子ドット等の発光材料を更に含んでいてもよい。このような蛍光体としては、例えば、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム(ガリウムドープ)・ガーネット、ユウロピウムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(ストロンチウム)、マンガンで賦活されたフッ化珪酸カリウム、βサイアロン系蛍光体等を挙げることができる。蛍光体として具体的には、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)Si11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)Si:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si1-xAl)F6-x:Mn、ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体等を挙げることができる。量子ドットとしては、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I)、ここで、FAはホルムアミジニウムを、MAはメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、カルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se))等を挙げることができる。
【0081】
発光装置100は、配線基板1の上面で発光素子20及び透光性部材30の側面を覆う被覆部材を備えてもよい。被覆部材は、配線基板1の上面、発光素子20及び透光性部材30を保護する部材であり、透光性部材30の上面を露出させて配置される。
【0082】
被覆部材は、光反射性、透光性、遮光性等を有する樹脂、これらの樹脂に光反射性物質を含有した樹脂等によって形成することができる。被覆部材は、光反射性及び遮光性の少なくとも何れかを有することが好ましい。樹脂としては、例えばシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂の1種以上を含む樹脂又はハイブリッド樹脂等が挙げられる。光反射性物質としては、例えば酸化チタン、酸化珪素、酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライトなどが挙げられる。被覆部材は、蛍光体、拡散材、着色剤等を含有してもよい。
【0083】
上記のような構成を備える発光装置100は、上面に発光素子20が配置され、下面に放熱板90が接合される配線基板1を備えている。素子電極21の一方は、上面のパッド部45からビア配線43を経由して埋設配線42に接続され、別のビア配線43を経由して上面に戻り、端子部46に向かう露出配線41に接続される。これにより、発光装置100は、外部配線と接続される端子部46を第1面10Aに配置して、発光素子20の配置の自由度を高めることができる。また、配線基板1の下面は、埋設配線42と絶縁されると共に平坦に形成されており、導電性の接合部材95で放熱板90の平坦な面と接合させることができる。これにより、発光装置100は、配線基板1と放熱板90との熱結合性を高めることができ、放熱性の向上を図ることができる。
【0084】
[発光装置の製造方法]
次に、実施形態に係る発光装置の製造方法S100について、図面を参照しながら説明する。図9は、発光装置の製造方法S100を例示するフローチャートである。図10Aは、準備した配線基板1の概略を例示する断面図である。図10Bは、配線基板1に発光素子20を配置した状態の概略を例示する断面図である。図10Cは、配線基板1に放熱板90を接合した状態の概略を例示する断面図である。
【0085】
発光装置の製造方法S100は、配線基板の製造方法S1によって製造される配線基板を準備することS110と、配線基板に発光素子を配置することS120と、を含む。配線基板に発光素子を配置することS120において、配線基板1の金属部材40と、素子電極21と、を電気的に接続する。ここでは、発光素子を配置することS120の後に、放熱板90を接合することS130をさらに含む。以下、発光装置の製造方法S100の各構成について説明する。
【0086】
(配線基板を準備すること)
配線基板を準備することS110(以下、工程S110という)において、配線基板の製造方法S1によって製造される配線基板1を準備する。配線基板1は、発光素子20を配置する第1面10A側を上面とし、発光素子20の大きさや並べ方、一対の素子電極21の間隔等に合わせて金属部材40のパッド部45が形成される。
【0087】
(発光素子を配置すること)
発光素子を配置することS120(以下、工程S120という)において、素子電極21を配線基板1側にして、発光素子20を配置する。発光素子20は、配線基板1上に行方向及び列方向に整列させて配置することができる。素子電極21は、導電部材70によって金属部材40のパッド部45に固定し、電気的に接続する。導電部材70による接続は、金やはんだ等のバンプを素子電極21又はパッド部45に配置して加圧及び加熱して行ってもよく、導電性のペースト材を塗布して硬化させてもよい。
【0088】
発光素子20の上面には透光性部材30が予め配置されている。透光性部材30は、例えばポッティング、スプレー、インクジェット、印刷等により未硬化の透光性部材30の材料の塗布等を行い、その後硬化させることによって配置することができる。透光性部材30は、シート状又は板状に形成された部材を発光素子20の上面に透光性の接着剤等を介して配置してもよく、透光性部材30が予め配置されていない発光素子20を配線基板1に配置した後に、発光素子20の上面に透光性部材30を配置するようにしてもよい。
【0089】
(放熱板を接合すること)
放熱板を接合することS130(以下、工程S130という)において、発光素子20を配置した配線基板1の第2面10B側に、接合部材95を介して放熱板90を接合する。放熱板90は、配線基板1に接合する面が平坦であることが好ましい。
【0090】
工程S130は、ペースト状のはんだやろう材、粉末状のAgを含有するペースト等である硬化前の接合部材95を配線基板1及び放熱板90の一方又は両方に塗布し、加圧しながら加熱して行うことができる。配線基板1は、第2面10B側が絶縁されていることで、導電性の接合部材95を使用することができる。
【0091】
発光装置の製造方法S100は、工程S120の後で、工程S130の前又は後に、被覆部材を配置することをさらに含んでもよい。被覆部材は、例えばディスペンサノズルから未硬化の樹脂材料を吐出させて塗布し、その後硬化させることによって配置することができる。被覆部材の上面は、透光性部材30の上面と同一平面となるように形成することが好ましい。被覆部材を配置することにおいて、さらに被覆部材を研磨してもよく、被覆部材及び透光性部材30を研磨してもよい。
【0092】
上記のような構成を備える発光装置の製造方法S100は、放熱板90との熱結合性を向上させた配線基板1に発光素子20を配置することで、放熱性の高い発光装置100を製造することができる。
【0093】
本開示は、次の各項の実施形態を含む。
[項1]
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有し、前記第2面の側に設けられる溝部と、前記第2面の溝部の底面と前記第1面とを繋ぐ貫通孔と、を有する絶縁性の基材と、
前記溝部の開口から離れて前記溝部の底面側及び前記貫通孔に配置される金属部材と、
前記溝部の開口を塞ぐように配置される絶縁部材と、を有する配線基板。
[項2]
前記絶縁部材は、前記溝部内に配置されており、前記絶縁部材の表面と前記第2面とは同一平面の平坦な面である項1に記載の配線基板。
[項3]
前記溝部に配置された前記金属部材は、湾曲面を有する項1又は項2に記載の配線基板。
[項4]
前記溝部は、開口側に向かって広がる湾曲面を介して前記第2面に連続し、
前記絶縁部材は、前記金属部材よりも広い幅で前記溝部に配置される項1から項3の何れか一項に記載の配線基板。
[項5]
前記基材は、前記第1面に凹部を備え、前記凹部の位置に前記貫通孔を備える項1から項4の何れか一項に記載の配線基板。
[項6]
前記配線基板は、前記第1面の側に回路部品が接続される位置に配置されるパッド部と、外部配線が接続される位置に配置される端子部と、を有し、
前記パッド部及び前記端子部は、前記貫通孔に配置される前記金属部材と電気的に接続される項1から項5の何れか一項に記載の配線基板。
[項7]
前記絶縁部材は、セラミックス又は樹脂を材料とする項1から項6の何れか一項に記載の配線基板。
[項8]
前記基材は、セラミックスを材料とする項1から項7の何れか一項に記載の配線基板。
[項9]
前記基材は、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、及び、酸化アルミニウムの少なくとも1種を含む項1から項8の何れか一項に記載の配線基板。
[項10]
前記金属部材は、Cu、Cr、Ni、Ag、Al、Zn、Sn、及び、Ag-Cu合金の少なくともいずれか1種を含む項1から項9の何れか一項に記載の配線基板。
[項11]
前記金属部材は、前記基材と前記金属部材との界面に金属化合物層を有する項1から項10の何れか一項に記載の配線基板。
[項12]
項1から項11の何れか一項に記載の配線基板と、
前記配線基板の前記第1面の側に配置されている、素子電極を有する発光素子と、を備え、
前記配線基板の前記金属部材は、前記素子電極と電気的に接続されている発光装置。
[項13]
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を持ち、前記第1面と前記第2面とを繋ぐように貫通する貫通孔、及び、前記貫通孔と繋がり前記第2面にある溝部を有する基材を準備することと、
前記溝部及び前記貫通孔に、金属粉体と、活性金属粉体と、有機溶剤と、を少なくとも含む導電ペーストを配置することと、
前記導電ペーストを焼成して金属部材を得ることと、
前記溝部の開口を塞ぐように絶縁部材を配置することと、を含む配線基板の製造方法。
[項14]
前記導電ペーストを配置することにおいて、前記導電ペーストに含まれる前記金属粉体は重量百分率で60%以上90%以下であり、前記活性金属粉体は1%以上10%以下であり、前記有機溶剤は5%以上30%以下である項13に記載の配線基板の製造方法。
[項15]
前記金属部材を得ることにおいて、前記金属部材は前記溝部の開口から離れて前記溝部の底面側及び前記貫通孔に配置される項13又は項14に記載の配線基板の製造方法。
[項16]
前記金属部材を得ることにおいて、前記金属部材は、湾曲面となるように形成する項13から項15の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項17]
前記金属部材を得ることの後に、前記溝部が開口側に向かって広がる湾曲面を介して前記第2面に連続するように、前記基材及び前記金属部材の一部を除去して前記溝部の開口を広げることをさらに含み、
前記絶縁部材を配置することにおいて、前記絶縁部材を前記金属部材よりも広い幅で前記溝部に配置する項13から項16の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項18]
前記溝部の開口を広げることにおいて、ブラスト加工によって前記基材及び前記金属部材の一部を除去する項17に記載の配線基板の製造方法。
[項19]
前記金属部材を得ることにおいて、前記基材と前記金属部材との界面に前記活性金属粉体から変わる金属化合物層を有する項13から項18の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項20]
前記基材を準備することにおいて、前記第1面は更に凹部を備え、前記凹部の位置に前記貫通孔を備える項13から項19の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項21]
前記基材を準備することにおいて、前記溝部及び前記貫通孔は、レーザ加工により形成される項13から項20の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項22]
前記基材を準備することにおいて、前記溝部はブラスト加工によって形成され、前記貫通孔はレーザ加工により形成される項13から項20の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項23]
前記金属部材を得ることにおいて、焼成温度は780℃以上1100℃以下である項13から項22の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項24]
前記金属部材を得ることにおいて、焼成雰囲気は10-5Pa以下の真空雰囲気または99.9%以上のAr雰囲気である項13から項23の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
[項25]
前記金属部材を得ることの後、さらに前記基材の前記第1面と前記金属部材とが同一平面の平坦な面をなすように前記金属部材を研磨することを含む項20に記載の配線基板の製造方法。
[項26]
項13から項25の何れか一項に記載の配線基板の製造方法によって製造される配線基板を準備することと、
前記配線基板に素子電極を有する発光素子を配置することと、を含み、
前記発光素子を配置することにおいて、前記配線基板の前記金属部材と、前記素子電極と、を電気的に接続する発光装置の製造方法。
【符号の説明】
【0094】
1 配線基板
1A 配線基板(変形例)
10 基材
10A 第1面
10B 第2面
14 溝部
14A 開口
14B 底面
16 凹部
18 貫通孔
20 発光素子
21 素子電極
30 透光性部材
40 金属部材
41 露出配線
42 埋設配線
43 ビア配線
45 パッド部
46 端子部
50 絶縁部材
60 金属化合物層
61 化合物
70 導電部材
80 導電ペースト
90 放熱板
95 接合部材
100 発光装置
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C