(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154229
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/165 20060101AFI20241023BHJP
B41J 2/175 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
B41J2/165 211
B41J2/175 501
B41J2/165 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067958
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】田中 耕治
(72)【発明者】
【氏名】井上 健
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA20
2C056EA22
2C056EB20
2C056EB50
2C056EC22
2C056EC24
2C056JA01
2C056JA13
2C056KB04
2C056KB08
2C056KC14
(57)【要約】
【課題】貯留部に貯留される液体を使い切ることができる液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法を提供する。
【解決手段】液体吐出装置11は、液体を貯留する貯留部15が装着される液体吐出装置であって、ノズル13が開口するノズル面14を有し、ノズルから液体を吐出するヘッド12と、貯留部が装着される装着部21と、ヘッド及び装着部に接続される供給流路25と、貯留部の液量がエンドになったことを検知する検知部31と、ノズルから液体を排出させることによってヘッドにクリーニングを実行するクリーニング部41と、供給流路を開閉する開閉弁27と、制御部51と、を備え、制御部は、クリーニングの実行中において検知部がエンドを検知した場合に、開閉弁を閉じる、又は、開閉弁を閉じさせることによってクリーニングを中断する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯留する貯留部が装着される液体吐出装置であって、
ノズルが開口するノズル面を有し、前記ノズルから液体を吐出するヘッドと、
前記貯留部が装着される装着部と、
前記ヘッド及び前記装着部に接続される供給流路と、
前記貯留部の液量がエンドになったことを検知する検知部と、
前記ノズルから液体を排出させることによって前記ヘッドにクリーニングを実行するクリーニング部と、
前記供給流路を開閉する開閉弁と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記クリーニングの実行中において前記検知部が前記エンドを検知した場合に、前記開閉弁を閉じる、又は、前記開閉弁を閉じさせることによって前記クリーニングを中断することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
前記開閉弁は、電動弁であり、
前記制御部は、前記クリーニングの実行中に前記検知部が前記エンドを検知した場合に、前記開閉弁を閉じることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記開閉弁を閉じた後に、前記貯留部の交換を通知することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記貯留部の交換が完了した後に、前記開閉弁を開く、又は、前記開閉弁を開かせることによって前記クリーニングを再開することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記クリーニング部は、
前記ヘッドに接触することによって前記ノズルを覆うキャップと、
前記キャップ内を吸引する吸引部と、を有し、
前記キャップが前記ノズルを覆う状態で前記吸引部が前記キャップ内を吸引することによって、前記ノズルから液体を排出させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記クリーニングを中断する間、前記キャップが前記ノズルを覆う状態を維持することを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記供給流路において、前記開閉弁と前記装着部との距離は、前記開閉弁と前記ヘッドとの距離よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
ヘッドが有するノズル面に開口するノズルから液体を排出させるクリーニングの実行中において装着部に装着される貯留部の液量がエンドになった場合に、前記ヘッドと前記装着部とに接続される供給流路上に位置する開閉弁を閉じる、又は、前記開閉弁を閉じさせることによって前記クリーニングを中断することを含むことを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
【請求項9】
前記開閉弁が閉じた後に、前記貯留部の交換を通知することを含むことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置の制御方法。
【請求項10】
前記貯留部の交換が完了した後に、前記開閉弁を開く、又は、前記開閉弁を開かせることによって前記クリーニングを再開することを含むことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置の制御方法。
【請求項11】
前記ヘッドに接触することによって前記ノズルを覆うキャップを吸引部が吸引することによる前記クリーニングを中断する間、前記キャップが前記ノズルを覆う状態を維持することを含むことを特徴とする請求項8から請求項10の何れか一項に記載の液体吐出装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体を貯留する貯留部から供給される液体を吐出する吐出部と、吐出部から液体を排出させるクリーニングを実行するクリーニング部とを備える液体吐出装置が記載されている。この液体吐出装置は、クリーニングを実行する前に、クリーニングに必要な液量が貯留部に残っているかを確認する。貯留部の液量が不足する場合には、液体吐出装置は、貯留部の交換を促す。仮に、貯留部の液量が不足する状態でクリーニングが実行されると、クリーニングの途中で貯留部を交換する必要が生じる。クリーニングの途中で貯留部を交換すると、貯留部とヘッドとを繋ぐ流路に空気が流入するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載される液体吐出装置の貯留部では、実際にはクリーニングに必要な液量より少ない液量の液体が残っている。すなわち、液体が残ったまま貯留部が交換されることとなり、貯留部に貯留される液体を使い切れないおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する液体吐出装置は、液体を貯留する貯留部が装着される液体吐出装置であって、ノズルが開口するノズル面を有し、前記ノズルから液体を吐出するヘッドと、前記貯留部が装着される装着部と、前記ヘッド及び前記装着部に接続される供給流路と、前記貯留部の液量がエンドになったことを検知する検知部と、前記ノズルから液体を排出させることによって前記ヘッドにクリーニングを実行するクリーニング部と、前記供給流路を開閉する開閉弁と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記クリーニングの実行中において前記検知部が前記エンドを検知した場合に、前記開閉弁を閉じる、又は、前記開閉弁を閉じさせることによって前記クリーニングを中断する。
【0006】
上記課題を解決する液体吐出装置の制御方法は、ヘッドが有するノズル面に開口するノズルから液体を排出させるクリーニングの実行中において装着部に装着される貯留部の液量がエンドになった場合に、前記ヘッドと前記装着部とに接続される供給流路上に位置する開閉弁を閉じる、又は、前記開閉弁を閉じさせることによって前記クリーニングを中断することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、液体吐出装置の一実施例を示す模式図である。
【
図2】
図2は、クリーニング処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、液体吐出装置の一実施例について図を参照しながら説明する。液体吐出装置は、例えば、用紙、布帛などの媒体に液体の一例であるインクを吐出することによって、文字、写真などの画像を印刷するインクジェット式のプリンターである。
【0009】
図1に示すように、液体吐出装置11は、ヘッド12を備える。ヘッド12は、液体を吐出するように構成される。ヘッド12は、媒体99に液体を吐出する。これにより、媒体99に画像が印刷される。
【0010】
ヘッド12は、1以上のノズル13が開口するノズル面14を有する。ノズル面14は、媒体99と対向する。ヘッド12は、ノズル13から液体を吐出する。ヘッド12には、後述する貯留部15から液体が供給される。ヘッド12は、貯留部15から供給される液体を吐出する。
【0011】
液体吐出装置11には、貯留部15が装着される。貯留部15は、液体を貯留するように構成される。貯留部15が液体吐出装置11に装着されることによって、貯留部15からヘッド12に液体を供給可能となる。貯留部15は、液体を密閉状態で貯留する。そのため、貯留部15は、液体が供給されるにつれて、すなわち液量が小さくなるにつれて萎む。一例では、貯留部15は、インクパックである。
【0012】
貯留部15は、貯留部分16を有する。貯留部分16は、貯留部15において液体を貯留する部分である。一例では、貯留部分16は、パック部分である。そのため、貯留部分16は、液体が供給されるにつれて萎む。
【0013】
貯留部15は、接続部分17を有する。接続部分17は、貯留部15において液体吐出装置11と接続される部分である。接続部分17を通じて貯留部分16からヘッド12に液体が供給される。接続部分17が液体吐出装置11に接続されることによって、貯留部分16からヘッド12に液体を供給可能となる。
【0014】
貯留部15は、記憶媒体18を有していてもよい。記憶媒体18は、液体の種別、液体の残量など、貯留部15が貯留する液体に関する情報を記憶する。一例では、記憶媒体18は、接続部分17に取り付けられる。記憶媒体18は、例えば、記憶回路である。液体吐出装置11は、貯留部15が接続される場合に、記憶媒体18から液体に関する情報を読み取る。
【0015】
液体吐出装置11は、装着部21を備える。装着部21は、貯留部15が装着されるように構成される。装着部21に貯留部15が装着されると、貯留部15からヘッド12に液体が供給可能となる。
【0016】
装着部21は、ケース22を有する。ケース22に、貯留部15が装着される。ケース22は、装着された貯留部15を収容する。
装着部21は、カバー23を有してもよい。カバー23は、ケース22に取り付けられる。カバー23は、ケース22に対して開閉可能に構成される。カバー23は、ケース22に対して回転することによって開閉してもよいし、スライドすることによって開閉してもよい。カバー23が開くことによって、ケース22内が露出される。すなわち、カバー23が開くことによって、装着部21に対して貯留部15が着脱可能となる。
【0017】
装着部21は、読取端子24を有してもよい。読取端子24は、貯留部15が貯留する液体の情報を読み取るように構成される。一例では、読取端子24は、ケース22内に位置する。ケース22に貯留部15が装着されると、読取端子24に記憶媒体18が接触する。これにより、読取端子24が記憶媒体18から情報を読み取る。詳しくは、液体吐出装置11が読取端子24を通じて記憶媒体18から情報を読み取る。
【0018】
液体吐出装置11は、供給流路25を備える。供給流路25は、装着部21とヘッド12とに接続される流路である。供給流路25を通じて、貯留部15からヘッド12に液体が供給される。供給流路25は、例えば、可撓性を有するチューブを含んでもよいし、溝が形成された樹脂材料にシート又は樹脂板が接着されることによって形成される流路部材を含んでもよい。
【0019】
液体吐出装置11は、供給部26を備える。供給部26は、貯留部15からヘッド12に液体を供給するように構成される。供給部26は、供給流路25上に位置する。供給部26は、例えば、ポンプである。供給部26が駆動することによって、供給流路25において貯留部15からヘッド12に向けて液体が流れる。
【0020】
液体吐出装置11は、開閉弁27を備える。開閉弁27は、供給流路25を開閉するように構成される。開閉弁27は、供給流路25上に位置する。一例では、開閉弁27は、供給流路25において供給部26と装着部21との間に位置する。詳しくは、供給流路25において、開閉弁27と装着部21との距離は、開閉弁27とヘッド12との距離よりも小さい。すなわち、開閉弁27は、装着部21の近傍に位置する。
【0021】
開閉弁27は、電動弁である。開閉弁27は、貯留部15が交換される場合に、供給流路25を閉じる。これにより、貯留部15の交換時において、供給流路25に空気が流入するおそれが低減される。特に、開閉弁27は、装着部21の近傍に位置するため、供給流路25に流入する空気量を低減できる。開閉弁27は、貯留部15の交換が完了すると、供給流路25を開く。
【0022】
開閉弁27は、手動弁でもよい。開閉弁27は、例えば、ユーザーが手で操作することによって供給流路25を閉じたり開いたりしてもよい。開閉弁27は、カバー23と連動してもよい。例えば、カバー23が開くことに伴い、開閉弁27が閉じてもよい。カバー23が開く場合、貯留部15が交換される可能性が高いため、開閉弁27が閉じることによって供給流路25に空気が流入するおそれが低減される。カバー23が閉じることに伴い開閉弁27が閉じられてもよいし、ユーザーの手によって開閉弁27が閉じられてもよい。
【0023】
液体吐出装置11は、検知部31を備える。検知部31は、貯留部15の液量がエンドになったことを検知するように構成される。エンドは、液量が0又は僅少であることを指す。貯留部15の液量がエンドになると、供給部26が駆動してもヘッド12に液体が供給されない。すなわち、検知部31は、供給部26が駆動してもヘッド12に液体が供給されない状態を検知する。そのため、検知部31は、供給部26が駆動する状態において貯留部15からヘッド12に液体が流れない場合に、貯留部15の液量がエンドになったことを検知する。
【0024】
検知部31は、圧力センサーである。検知部31は、貯留部15の圧力に基づいて、貯留部15の液量がエンドになったことを検知する。検知部31は、供給流路25上に位置する。詳しくは、供給流路25において、検知部31は、供給流路25において供給部26よりも上流に位置する。さらに詳しくは、検知部31は、供給流路25において供給部26と開閉弁27との間に位置する。
【0025】
検知部31は、供給流路25において供給部26よりも上流部分の圧力を測定する。供給流路25において供給部26よりも上流部分の圧力は、貯留部15の圧力と等しい又は近しい。例えば、供給部26が駆動してもヘッド12に液体が供給されない場合、供給流路25において供給部26よりも上流部分の圧力は小さくなる。このとき、貯留部15の圧力も同様に小さくなる。そのため、検知部31は、供給流路25において供給部26よりも上流部分の圧力をもとに、貯留部15の液量がエンドになったことを検知する。
【0026】
検知部31は、収容体32を有する。収容体32は、供給流路25上に位置する。収容体32は、液体を収容可能に構成される。収容体32は、その容積が可変となるように構成される。例えば、収容体32は、収容部分33と、ダイヤフラム34とを有する。ダイヤフラム34は、収容部分33に取り付けられる。ダイヤフラム34が変位することによって、収容体32の容積が変化する。すなわち、収容体32が収容する液量に応じて、ダイヤフラム34が変位する。そのため、貯留部15の液量がエンドになると、ダイヤフラム34が萎む。
【0027】
検知部31は、押付部材35を有する。押付部材35は、ダイヤフラム34を押し付ける部材である。押付部材35は、例えば、ばねである。押付部材35は、収容体32内に位置する。押付部材35は、収容体32の容積が小さくなるようにダイヤフラム34を押し付ける。すなわち、押付部材35は、ダイヤフラム34が萎むようにダイヤフラム34を押し付ける。
【0028】
検知部31は、変位部材36を有する。変位部材36は、ダイヤフラム34の変位に合わせて変位する部材である。変位部材36は、例えば、レバーである。変位部材36の一端がダイヤフラム34に接触する。そのため、ダイヤフラム34が膨らんだり萎んだりすることによって、変位部材36が変位する。
【0029】
検知部31は、検出センサー37を有する。検出センサー37は、変位部材36を検出するセンサーである。詳しくは、検出センサー37は、ダイヤフラム34が萎んだ場合における変位部材36を検出する。すなわち、検出センサー37は、貯留部15の液量がエンドである場合に、変位部材36を検出する。したがって、検知部31は、供給部26が駆動する状態で検出センサー37が変位部材36を検出することによって、貯留部15の液量がエンドになったことを検知する。
【0030】
検知部31は、上述した形態の圧力センサーに限らず、他の形態の圧力センサーでもよい。検知部31は、圧力センサーに限らず、例えば、重量センサーでもよい。この場合、検知部31は、装着部21に取り付けられる。検知部31は、装着部21に装着される貯留部15の重量を検出する。検知部31は、貯留部15の重量をもとに、貯留部15の液体量がエンドになったことを検知する。
【0031】
液体吐出装置11は、クリーニング部41を備える。クリーニング部41は、ヘッド12にクリーニングを実行するように構成される。クリーニングは、ヘッド12のメンテナンスである。クリーニングによって、ヘッド12の吐出性能が維持及び回復される。クリーニング部41は、ノズル13から液体を排出させることによって、ヘッド12にクリーニングを実行する。
【0032】
クリーニング部41は、ヘッド12に吸引クリーニングを実行するように構成される。クリーニング部41は、ヘッド12に負圧を作用させることによって、ノズル13から液体を排出させる。これにより、ヘッド12内の気泡、異物などが液体とともにノズル13から排出される。その結果、ヘッド12の吐出性能が維持及び回復される。
【0033】
クリーニング部41は、キャップ42を有する。キャップ42は、ヘッド12に接触するように構成される。詳しくは、キャップ42は、ノズル面14に接触する。キャップ42は、例えば、ヘッド12に接近することによって、ノズル面14に接触する。ヘッド12がキャップ42に接近することによって、キャップ42がノズル面14に接触してもよい。ヘッド12及びキャップ42が互いに接近することによって、キャップ42がノズル面14に接触してもよい。
【0034】
キャップ42は、ヘッド12に接触することによってノズル13を覆う。詳しくは、キャップ42は、ノズル面14に接触することによってノズル13を覆う。キャップ42は、ノズル13を覆うことによって、ノズル13と通じる空間を形成する。これにより、ノズル13がキャップ42によって密閉される。すなわち、キャップ42は、ヘッド12をキャッピングする。キャッピングによって、ノズル13の液体が乾燥するおそれが低減される。
【0035】
クリーニング部41は、吸引流路43を有する。吸引流路43は、後述する吸引部44とキャップ42とに接続される流路である。吸引流路43を通じて、キャップ42内から液体が吸引される。吸引流路43は、例えば、可撓性を有するチューブを含んでもよいし、溝が形成された樹脂材料にシート又は樹脂板が接着されることによって形成される流路部材を含んでもよい。
【0036】
クリーニング部41は、吸引部44を有する。吸引部44は、キャップ42内を吸引するように構成される。吸引部44は、例えば、吸引ポンプである。吸引部44が駆動すると、吸引流路43を通じてキャップ42内が吸引される。このとき、キャップ42内が負圧になる。そのため、キャップ42がノズル13を覆う状態、すなわちヘッド12がキャッピングされた状態で吸引部44が駆動すると、キャップ42内の負圧がノズル13に作用する。これにより、ノズル13から液体が排出される。このようにして、クリーニング部41は、ヘッド12にクリーニングを実行する。
【0037】
クリーニング部41は、1回以上の吸引動作によって、クリーニングを実行する。詳しくは、クリーニング部41は、吸引部44が単発的、又は、断続的に吸引動作を実行することによって、クリーニングを実行する。吸引動作は、吸引部44がキャップ42内を吸引する動作である。1回の吸引動作において、吸引部44が所定の駆動量で駆動する。そのため、1回の吸引動作において、吸引部44の駆動量に相当する負圧がヘッド12に作用する。したがって、1回の吸引動作において、吸引部44の駆動量に相当する液量がノズル13から排出される。複数回の吸引動作によってクリーニングが実行される場合、吸引動作が所定間隔で繰り返される。この場合、吸引動作の回数に応じてノズル13から液体が複数回排出される。
【0038】
クリーニング部41は、クリーニングの強度を変更可能に構成されてもよい。クリーニングの強度が大きいほど、ヘッド12から排出される液量が大きくなる。クリーニングの強度は、例えば、吸引動作の回数によって変更される。吸引動作の回数が大きいほど、クリーニングの強度が大きくなる。クリーニングの強度は、吸引動作における吸引部44の駆動量によって変更されてもよい。吸引部44の駆動量が大きいほど、クリーニングの強度が大きくなる。複数回の吸引動作によってクリーニングが実行される場合、複数回の吸引動作における吸引部44の駆動量は、それぞれ同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0039】
液体吐出装置11は、通知部45を備えてもよい。通知部45は、液体吐出装置11に関する情報をユーザーに通知するように構成される。通知部45は、例えば、ディスプレイである。通知部45は、画像を表示することによって、ユーザーに情報を通知する。通知部45は、ディスプレイに限らず、例えばランプでもよいし、スピーカーでもよい。すなわち、通知部45は、点灯パターンによってユーザーに情報を通知してもよいし、音声によってユーザーに情報を通知してもよい。
【0040】
液体吐出装置11は、制御部51を備える。制御部51は、コンピュータープログラムにしたがって各種処理を実行する1つ以上のプロセッサーで構成されてもよい。制御部51は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路などの1つ以上の専用のハードウェア回路で構成されてもよい。制御部51は、プロセッサー及びハードウェア回路の組み合わせを含む回路で構成されてもよい。プロセッサーは、CPU、並びに、RAM及びROMなどのメモリーを含む。メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は、指令を格納する。メモリー、すなわちコンピューター可読媒体は、汎用又は専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0041】
制御部51は、液体吐出装置11を統括的に制御する。制御部51は、例えば、ヘッド12、装着部21、供給部26、開閉弁27、検知部31、及び、クリーニング部41などを制御する。
【0042】
制御部51は、ヘッド12による液体の消費量をカウントすることによって、貯留部15の液量を算出してもよい。制御部51は、算出した貯留部15の液量を、記憶媒体18に記憶させてもよい。制御部51は、例えば、印刷によって消費した液量、クリーニングによって消費した液量をカウントする。制御部51は、例えば、ヘッド12の吐出回数をもとに、印刷によって消費した液量を算出する。制御部51は、例えば、吸引部44の駆動量をもとに、クリーニングによって消費した液量を算出する。
【0043】
制御部51は、算出した貯留部15の液量をユーザーに通知してもよい。制御部51は、通知部45を通じて、算出した貯留部15の液量をユーザーに通知してもよい。これにより、ユーザーは、貯留部15の液量を把握できる。
【0044】
制御部51は、通知部45を通じて、算出した貯留部15の液量に限らずその他の情報をユーザーに通知してもよい。制御部51は、液体吐出装置11と接続される端末に情報を送信することによって、その情報をユーザーに通知してもよい。端末は、例えば、ユーザーが所有するパソコン、スマートフォンなどである。
【0045】
制御部51は、所定のタイミングでクリーニング部41にクリーニングを実行させる。制御部51は、例えば、印刷による液体の消費量が閾値を超えた場合にクリーニング部41にクリーニングを実行させてもよいし、ユーザーから指示を受けた場合にクリーニング部41にクリーニングを実行させてもよい。制御部51は、算出した貯留部15の液量によらず、クリーニング部41にクリーニングを実行させる。
【0046】
制御部51は、クリーニングの実行中において、貯留部15の液量がエンドになったか否かを適宜確認する。すなわち、制御部51は、クリーニングの実行中において、貯留部15の液量がエンドになったことを検知部31が検知するか否かを適宜確認する。詳しくは、制御部51は、吸引動作が終了した後に供給部26を駆動させることによって、貯留部15の液量がエンドになったか否かを確認する。さらに詳しくは、制御部51は、吸引動作が終了してから供給流路25内の負圧が解消されると見込まれる所定時間が経過した後に供給部26を駆動させることによって、貯留部15の液量がエンドになったか否かを確認する。複数回の吸引動作によってクリーニングを実行する場合、制御部51は、吸引動作が終了するたびに検知部31の検知結果を参照してもよいし、所定回目の吸引動作が終了した後に検知部31の検知結果を参照してもよい。
【0047】
制御部51は、クリーニングの実行中において貯留部15の液量がエンドになったことを検知部31が検知した場合に、クリーニングを中断する。制御部51は、開閉弁27を閉じることによって、クリーニングを中断する。制御部51は、ユーザーに開閉弁27を閉じさせることによって、クリーニングを中断してもよい。例えば、制御部51は、開閉弁27を閉じる必要があることをユーザーに通知することによって、クリーニングを中断してもよい。開閉弁27が閉じることによって、貯留部15が交換可能となる。仮に、開閉弁27が開いた状態で貯留部15を交換すると、ヘッド12には負圧が作用しているため、供給流路25に空気が流入するおそれがある。
【0048】
複数回の吸引動作によってクリーニングが実行される場合、制御部51は、開閉弁27を閉じる又は開閉弁27を閉じさせるとともに、吸引動作を中断することによって、クリーニングを中断する。すなわち、制御部51は、貯留部15の液量がエンドになった場合に、次の吸引動作を開始せずに待機する。
【0049】
制御部51は、クリーニングを中断する間、キャップ42がノズル13を覆う状態を維持する。すなわち、制御部51は、クリーニングを中断する間、ヘッド12がキャッピングされる状態で維持する。そのため、ヘッド12に作用する負圧が維持される。これにより、クリーニングの再開時に、維持された負圧によってノズル13から液体を排出させることができる。
【0050】
制御部51は、クリーニングを中断した後に、貯留部15の交換を通知する。すなわち、制御部51は、開閉弁27が閉じた後に、貯留部15の交換を通知する。制御部51は、自身で開閉弁27を閉じた後に貯留部15の交換を通知してもよいし、ユーザーが開閉弁27を閉じた後に貯留部15の交換を通知してもよい。制御部51は、通知部45を通じて貯留部15の交換を通知してもよいし、液体吐出装置11と接続される端末を通じて貯留部15の交換を通知してもよい。このとき、制御部51は、カバー23を開いてもよい。
【0051】
制御部51は、貯留部15の交換が完了すると、クリーニングを再開する。制御部51は、例えば、交換された貯留部15の記憶媒体18を読取端子24が読み取ることによって、貯留部15が交換されたことを検知する。制御部51は、例えば、貯留部15の交換が完了したことを示す情報をユーザーから受けることによって、貯留部15が交換されたことを検知してもよい。
【0052】
制御部51は、開閉弁27を開くことによって、クリーニングを再開する。制御部51は、ユーザーに開閉弁27を開かせることによって、クリーニングを再開してもよい。例えば、制御部51は、開閉弁27が開く必要があることをユーザーに通知することによって、クリーニングを再開してもよい。開閉弁27が開くと、ヘッド12に作用する負圧によって貯留部15からヘッド12に液体が供給される。これにより、ノズル13から液体が排出される。すなわち、交換前の貯留部15に貯留される液体と交換後の貯留部15に貯留される液体とによって、クリーニングが実行される。このように、交換前の貯留部15に残っていた液体が有効活用される。
【0053】
吸引動作を中断することによってクリーニングを中断した場合、制御部51は、開閉弁27を開く又は開閉弁27を開かせるとともに、吸引動作を再開することによって、クリーニングを再開する。すなわち、制御部51は、貯留部15の交換が完了した後に、次の吸引動作を開始する。
【0054】
<クリーニング処理>
次に、クリーニング処理の一例について説明する。クリーニング処理は、クリーニング部41がヘッド12をクリーニングする処理である。クリーニング処理は、クリーニングを中断する処理を含む。クリーニング処理は、例えば、クリーニングを中断する処理、及び、クリーニングを再開する処理を含む。クリーニング処理は、制御部51によって実行される。クリーニング処理は、クリーニング部41がヘッド12をクリーニングする場合に実行される。
【0055】
図2に示すように、制御部51は、ステップS11において、キャップ42によりヘッド12をキャッピングする。
制御部51は、ステップS12において、吸引部44を駆動させる。これにより、吸引動作が開始される。吸引動作によって、ノズル13から液体が排出される。
【0056】
制御部51は、ステップS13において、吸引動作が完了した後に所定時間待機する。これにより、貯留部15の液量が十分である場合には、供給流路25内の負圧が解消される。
【0057】
制御部51は、ステップS14において、供給部26を駆動させる。これにより、貯留部15からヘッド12に液体が供給される。
制御部51は、ステップS15において、貯留部15の液量がエンドであるか否かを確認する。すなわち、制御部51は、貯留部15の液量がエンドになったことを検知部31が検知したか否かを確認する。貯留部15の液量がエンドになった場合、制御部51は、ステップS16に移行する。貯留部15の液量がエンドになっていない場合、制御部51は、ステップS20に移行する。
【0058】
制御部51は、ステップS16において、開閉弁27を閉じる。これにより、クリーニングが中断される。このとき、制御部51は、開閉弁27を閉じる旨をユーザーに通知してもよい。
【0059】
制御部51は、ステップS17において、貯留部15の交換を通知する。すなわち、制御部51は、貯留部15の交換が必要であることをユーザーに通知する。
制御部51は、ステップS18において、貯留部15の交換が完了したか否かを確認する。制御部51は、貯留部15の交換が完了するまで、ステップS18の処理を繰り返す。制御部51は、貯留部15の交換が完了した場合に、ステップS19に処理を移行する。
【0060】
制御部51は、ステップS19において、開閉弁27を開く。これにより、クリーニングが再開される。このとき、制御部51は、開閉弁27を開く旨をユーザーに通知してもよい。
【0061】
制御部51は、ステップS20において、クリーニングが完了したか否かを確認する。すなわち、制御部51は、すべての吸引動作を実行し終えたか否かを確認する。クリーニングが完了した場合、制御部51は、クリーニング処理を終了する。クリーニングが完了していない場合、制御部51は、ステップS12に処理を戻す。すなわち、制御部51は、再び吸引部44を駆動させる。
【0062】
以上説明したように、クリーニング処理は、開閉弁27を閉じる又は開閉弁27を閉じさせることによってクリーニングを中断することを含む。クリーニング処理は、クリーニングが中断されている間、キャッピングを維持することを含む。クリーニング処理は、開閉弁27が閉じた後に、貯留部15の交換を通知することを含む。クリーニング処理は、貯留部15の交換が完了した後に、開閉弁27を開く又は開閉弁27を開かせることによってクリーニングを再開することを含む。
【0063】
<作用及び効果>
次に、上記実施例の作用及び効果について説明する。
(1)制御部51は、クリーニングの実行中において検知部31がエンドを検知した場合に、開閉弁27を閉じる、又は、開閉弁27を閉じさせることによってクリーニングを中断する。クリーニングの実行中において貯留部15の液量がエンドになると、貯留部15を交換する必要がある。しかし、クリーニングの実行中に貯留部15を交換すると、供給流路25から空気が流入するおそれがある。この点、上記構成によれば、開閉弁27が閉じることによって、供給流路25から空気が流入するおそれを低減しながら貯留部15を交換できる。すなわち、開閉弁27が閉じることによってクリーニングを中断できる。これにより、クリーニングの途中において、装着部21に装着されている貯留部15の液体を使い切った後に、新たな貯留部15に交換できる。したがって、貯留部15に貯留される液体を使い切ることができる。また、これにより、液体を使い切るために、液体が残ったまま交換された貯留部15を装着部21に再度装着する手間を低減することも可能となる。
【0064】
(2)制御部51は、クリーニングの実行中に検知部31がエンドを検知した場合に、開閉弁27を閉じる。上記構成によれば、ユーザーが手動で開閉弁27を閉じる場合と比べて、ユーザーの手間が低減される。
【0065】
(3)制御部51は、開閉弁27を閉じた後に、貯留部15の交換を通知する。上記構成によれば、開閉弁27が閉じる前に貯留部15が交換されるおそれが低減される。
(4)制御部51は、貯留部15の交換が完了した後に、開閉弁27を開く、又は、開閉弁27を開かせることによってクリーニングを再開する。上記構成によれば、交換前の貯留部15に貯留される液体と、交換後の貯留部15に貯留される液体とによって、クリーニングが実行される。これにより、交換前の貯留部15に残っていた液体が有効活用される。
【0066】
(5)クリーニング部41は、キャップ42がノズル13を覆う状態で吸引部44がキャップ42内を吸引することによって、ノズル13から液体を排出させる。上記構成によれば、吸引部44がキャップ42内を吸引することによるクリーニングによって貯留部15の液体を使い切ることができる。
【0067】
(6)制御部51は、クリーニングを中断する間、キャップ42がノズル13を覆う状態を維持する。上記構成によれば、吸引部44による負圧がヘッド12に作用した状態で維持されるため、クリーニングの再開時にこの負圧によってノズル13から液体が排出される。したがって、クリーニングを効果的に再開できる。
【0068】
(7)供給流路25において、開閉弁27と装着部21との距離は、開閉弁27とヘッド12との距離よりも小さい。上記構成によれば、開閉弁27が装着部21に近い位置に位置するため、貯留部15の交換時に、供給流路25から流入する空気量を低減できる。
【0069】
<変更例>
上記実施例は、以下のように変更して実施できる。上記実施例及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0070】
・クリーニングは、吸引クリーニングに限らず、ヘッド12内を加圧する加圧クリーニングでもよい。例えば、供給部26によって、ヘッド12内を加圧できる。
・ヘッド12が吐出する液体はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などでもよい。例えば、ヘッド12が液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材又は色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液状体を吐出してもよい。
【0071】
<技術的思想>
以下に、上述した実施例及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0072】
(A)液体吐出装置は、液体を貯留する貯留部が装着される液体吐出装置であって、ノズルが開口するノズル面を有し、前記ノズルから液体を吐出するヘッドと、前記貯留部が装着される装着部と、前記ヘッド及び前記装着部に接続される供給流路と、前記貯留部の液量がエンドになったことを検知する検知部と、前記ノズルから液体を排出させることによって前記ヘッドにクリーニングを実行するクリーニング部と、前記供給流路を開閉する開閉弁と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記クリーニングの実行中において前記検知部が前記エンドを検知した場合に、前記開閉弁を閉じる、又は、前記開閉弁を閉じさせることによって前記クリーニングを中断する。
【0073】
クリーニングの実行中において貯留部の液量がエンドになると、貯留部を交換する必要がある。しかし、クリーニングの実行中に貯留部を交換すると、供給流路から空気が流入するおそれがある。この点、上記構成によれば、開閉弁が閉じることによって、供給流路から空気が流入するおそれを低減しながら貯留部を交換できる。すなわち、開閉弁が閉じることによってクリーニングを中断できる。これにより、クリーニングの途中において、装着部に装着されている貯留部の液体を使い切った後に、新たな貯留部に交換できる。したがって、貯留部に貯留される液体を使い切ることができる。
【0074】
(B)上記液体吐出装置において、前記開閉弁は、電動弁であり、前記制御部は、前記クリーニングの実行中に前記検知部が前記エンドを検知した場合に、前記開閉弁を閉じてもよい。上記構成によれば、ユーザーが手動で開閉弁を閉じる場合と比べて、ユーザーの手間が低減される。
【0075】
(C)上記液体吐出装置において、前記制御部は、前記開閉弁を閉じた後に、前記貯留部の交換を通知してもよい。上記構成によれば、開閉弁が閉じる前に貯留部が交換されるおそれが低減される。
【0076】
(D)上記液体吐出装置において、前記制御部は、前記貯留部の交換が完了した後に、前記開閉弁を開く、又は、前記開閉弁を開かせることによって前記クリーニングを再開してもよい。上記構成によれば、交換前の貯留部に貯留される液体と、交換後の貯留部に貯留される液体とによって、クリーニングが実行される。これにより、交換前の貯留部に残っていた液体が有効活用される。
【0077】
(E)上記液体吐出装置において、前記クリーニング部は、前記ヘッドに接触することによって前記ノズルを覆うキャップと、前記キャップ内を吸引する吸引部と、を有し、前記キャップが前記ノズルを覆う状態で前記吸引部が前記キャップ内を吸引することによって、前記ノズルから液体を排出させてもよい。上記構成によれば、吸引部がキャップ内を吸引することによるクリーニングによって貯留部の液体を使い切ることができる。
【0078】
(F)上記液体吐出装置において、前記制御部は、前記クリーニングを中断する間、前記キャップが前記ノズルを覆う状態を維持してもよい。上記構成によれば、吸引部による負圧がヘッドに作用した状態で維持されるため、クリーニングの再開時にこの負圧によってノズルから液体が排出される。したがって、クリーニングを効果的に再開できる。
【0079】
(G)上記液体吐出装置において、前記供給流路において、前記開閉弁と前記装着部との距離は、前記開閉弁と前記ヘッドとの距離よりも小さくてもよい。上記構成によれば、開閉弁が装着部に近い位置に位置するため、貯留部の交換時に、供給流路の端部から流入する空気の量を低減できる。
【0080】
(H)液体吐出装置の制御方法は、ヘッドが有するノズル面に開口するノズルから液体を排出させるクリーニングの実行中において装着部に装着される貯留部の液量がエンドになった場合に、前記ヘッドと前記装着部とに接続される供給流路上に位置する開閉弁を閉じる、又は、前記開閉弁を閉じさせることによって前記クリーニングを中断することを含む。上記方法によれば、上述した液体吐出装置と同様の効果が得られる。
【0081】
(I)上記液体吐出装置の制御方法は、前記開閉弁が閉じた後に、前記貯留部の交換を通知することを含んでもよい。上記方法によれば、上述した液体吐出装置と同様の効果が得られる。
【0082】
(J)上記液体吐出装置の制御方法は、前記貯留部の交換が完了した後に、前記開閉弁を開く、又は、前記開閉弁を開かせることによって前記クリーニングを再開することを含んでもよい。上記方法によれば、上述した液体吐出装置と同様の効果が得られる。
【0083】
(K)上記液体吐出装置の制御方法は、前記ヘッドに接触することによって前記ノズルを覆うキャップを吸引部が吸引することによる前記クリーニングを中断する間、前記キャップが前記ノズルを覆う状態を維持することを含んでもよい。上記方法によれば、上述した液体吐出装置と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0084】
11…液体吐出装置、12…ヘッド、13…ノズル、14…ノズル面、15…貯留部、16…貯留部分、17…接続部分、18…記憶媒体、19…ヘッド、21…装着部、22…ケース、23…カバー、24…読取端子、25…供給流路、26…供給部、27…開閉弁、31…検知部、32…収容体、33…収容部分、34…ダイヤフラム、35…押付部材、36…変位部材、37…検出センサー、41…クリーニング部、42…キャップ、43…吸引流路、44…吸引部、45…通知部、45…ダイヤフラム、51…制御部、99…媒体。