(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154258
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241023BHJP
G06F 16/90 20190101ALI20241023BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F16/90 100
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067997
(22)【出願日】2023-04-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】519246021
【氏名又は名称】チャットプラス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】西田 省人
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B175EA01
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】人工知能を用いたチャットシステムの改善効果の制約を取り除く。
【解決手段】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法では、コンピュータが、ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得するステップを実行し、入力情報を学習済モデルに入力することにより、入力情報に応じた生成情報を生成するステップを実行し、生成情報は、ネットワークサービスに関する質問、及び、質問に対する回答の少なくとも1つを含み、生成情報をデータベースに登録するステップを実行する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得するステップを実行し、
前記入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成するステップを実行し、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行する、
情報処理方法。
【請求項2】
前記生成するステップは、1つの入力情報を前記学習済モデルに入力することにより、1つの生成情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記生成するステップは、1つの入力情報を前記学習済モデルに入力することにより、前記1つの入力情報に応じて複数の生成情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記コンピュータが、前記生成情報を前記管理者に提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された生成情報に対する前記管理者の登録の指示に応じて、前記生成情報を前記データベースに登録する、
請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を用いて、質問に対して回答を生成する回答モデルをファインチューニングする、
請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を学習用データセットとして用いて、質問に対して回答を生成する回答モデルを生成する、
請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を用いて、FAQ(Frequently Asked Questions)を生成する、
請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を前記学習済モデルに入力することにより、前記質問の類題及び前記回答の類題の少なくとも1つを生成する、
請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記コンピュータが、前記類題を提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された類題に対する登録の指示に応じて、前記類題を前記データベースに登録する、
請求項8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記入力情報は、前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は前記管理者と前記訪問者とのチャットの履歴である、
請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記コンピュータは、前記チャットが終了したときに、前記チャットの履歴を前記学習済モデルに入力することにより、前記質問の類題及び前記回答の類題の少なくとも1つを生成する、
請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記生成するステップは、前記チャットの履歴と、前記チャットの履歴に対する評価情報と、を前記学習済モデルに入力することにより、前記チャットの履歴及び前記評価情報の組合せに応じた生成情報を生成する、
請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記コンピュータが、前記類題を提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された類題に対する登録の指示に応じて、前記類題を前記データベースに登録する、
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記入力情報からマスク対象情報を除去するステップを備え、
前記生成するステップは、前記マスク対象情報が除去された入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する、
請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記除去するステップは、前記管理者が定めたルールに対応する第1マスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報から前記マスク対象情報を除去する、
請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記除去するステップは、前記訪問者が定めたルールに対応する第2マスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報から前記マスク対象情報を除去する、
請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項17】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は管理者と訪問者とのチャットの履歴を取得するステップを実行し、
前記チャットの履歴を学習済モデルに入力することにより、前記チャットの要約を生成するステップを実行し、
前記要約をデータベースに登録するステップを実行する、
情報処理方法。
【請求項18】
前記コンピュータが、前記要約を提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された要約に対する登録の指示に応じて、前記要約を前記データベースに登録する、
請求項17に記載の情報処理方法。
【請求項19】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段として機能させ、
前記入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段として機能させ、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行する手段として機能させる、
プログラム。
【請求項20】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理装置であって、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段を備え、
前記入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段を備え、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項21】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は管理者と訪問者とのチャットの履歴を取得する手段として機能させ、
前記チャットの履歴を学習済モデルに入力することにより、前記チャットの要約を生成する手段として機能させ、
前記要約をデータベースに登録するステップを実行する手段として機能させる、
プログラム。
【請求項22】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理装置であって、
前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は管理者と訪問者とのチャットの履歴を取得する手段を備え、
前記チャットの履歴を学習済モデルに入力することにより、前記チャットの要約を生成する手段を備え、
前記要約をデータベースに登録する手段を備える、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、及び、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人工知能を用いたチャットシステムへの注目が高まっている。ユーザは、当該チャットシステムに自然言語を与えるだけで、自然言語に応じた応答を得ることができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数の利用者が共同使用できる質問応答サービスを、低コストで提供する人工知能等を用いた質問応答システムが開示されている。
当該システムは、質問応答システムの機能を質問受付回答システムと第1次回答システムの機能に分離して、質問受付回答システムで受け付けた質問を第1次回答システムに送り、第1次回答システムから質問に対する第1次回答を作成して質問受付回答システムに返信し、質問受付回答システムにおいて、受信した第1次回答に基づいて最終回答を作成し、質問端末に送信する構成であって、第1次回答システムに、共通属性を有する複数の想定質問については同じ一つの第1次回答となるように、複数の想定質問と第1次回答を機械学習させ、第1次回答を受信した質問受付回答システムにおいて、受領した第1次回答に対応する共通属性を有する複数の想定質問のすべての回答を含む最終回答を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のチャットシステムでは、機械学習の負荷を減らすために、想定質問と第1次回答を減らしている。そのため、チャットシステムの改善効果が制約される。
【0006】
本発明の目的は、人工知能を用いたチャットシステムの改善効果の制約を取り除くことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得するステップを実行し、
前記入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成するステップを実行し、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行する、
情報処理方法である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態の訪問者データベースのデータ構造を示す図である。
【
図5】本実施形態のナレッジデータベースのデータ構造を示す図である。
【
図6】本実施形態のチャット履歴データベースのデータ構造を示す図である。
【
図7】本実施形態のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
【
図8】
図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図9】本実施形態のチャット処理のシーケンス図である。
【
図10】
図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図12】変形例1のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
【
図13】
図12の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図15】変形例2のナレッジデータベースのデータ構造を示す図である。
【
図16】変形例2のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
【
図17】
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図19】変形例3のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2は、
図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、管理者クライアント装置10と、訪問者クライアント装置20と、サーバ30とを備える。
管理者クライアント装置10及びサーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0012】
管理者クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。管理者クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0013】
訪問者クライアント装置20は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータである。訪問者クライアント装置20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0014】
サーバ30は、管理者クライアント装置10又は訪問者クライアント装置20から送信されたリクエストに応じたレスポンスを管理者クライアント装置10又は訪問者クライアント装置20に提供するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0015】
(1-1)管理者クライアント装置の構成
管理者クライアント装置10の構成を説明する。
【0016】
図2に示すように、管理者クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0017】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0018】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理において用いられるパラメータ、関数、及び、モデル
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0019】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0020】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、管理者クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0021】
入出力インタフェース13は、管理者クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、管理者クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0022】
通信インタフェース14は、管理者クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0023】
(1-2)訪問者クライアント装置の構成
訪問者クライアント装置20の構成を説明する。
【0024】
図2に示すように、訪問者クライアント装置20は、記憶装置21と、プロセッサ22と、入出力インタフェース23と、通信インタフェース24とを備える。
【0025】
記憶装置21は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置21は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0026】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理において用いられるパラメータ、関数、及び、モデル
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0027】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0028】
プロセッサ22は、記憶装置21に記憶されたプログラムを起動することによって、訪問者クライアント装置20の機能を実現するように構成される。プロセッサ22は、例えば、CPU、GPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0029】
入出力インタフェース23は、訪問者クライアント装置20に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、訪問者クライアント装置20に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0030】
通信インタフェース24は、訪問者クライアント装置20とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0031】
(1-3)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
【0032】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0033】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0034】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理において用いられるパラメータ、関数、及び、モデル
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0035】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0036】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、例えば、CPU、GPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0037】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0038】
通信インタフェース34は、サーバ30と管理者クライアント装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0039】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。
図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0040】
図3に示すように、管理者は、管理者クライアント装置10を介して、管理者入力情報をサーバ30に与える。管理者は、例えば、商材(商品及びサービスの少なくとも1つ)を市場に提供する企業であって、且つ、ネットワークサービスを運営する企業の担当者である。
訪問者は、訪問者クライアント装置20を介して、訪問者入力情報をサーバ30に与える。訪問者は、例えば、当該ネットワークサービスを介して、管理者が提供する商材について質問する者である。
【0041】
サーバ30は、管理者入力情報及び訪問者入力情報の少なくとも1つの入力情報を用いて、生成情報(質問及び回答)を生成する。
サーバ30は、当該生成情報をナレッジデータベースに登録する。
【0042】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0043】
(3-1)訪問者データベース
本実施形態の訪問者データベースを説明する。
図4は、本実施形態の訪問者データベースのデータ構造を示す図である。
【0044】
図4の訪問者データベースには、訪問者情報が格納されている。訪問者情報は、ネットワークサービスの訪問者に関する情報である。
訪問者データベースは、「訪問者ID」フィールドと、「訪問者名」フィールドと、「訪問者属性」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0045】
「訪問者ID」フィールドには、訪問者識別情報が格納される。訪問者識別情報は、訪問者を識別する情報である。
【0046】
「訪問者名」フィールドには、訪問者名情報が格納される。訪問者名情報は、訪問者名に関する情報である。
【0047】
「訪問者属性」フィールドには、訪問者属性情報が格納される。訪問者属性情報は、訪問者の属性に関する情報である。
【0048】
「訪問者属性」フィールドは、「性別」フィールドと、「年齢」フィールドと、を含む。
【0049】
「性別」フィールドには、性別情報が格納される。性別情報は、訪問者の性別に関する情報である。
【0050】
「年齢」フィールドには、年齢情報が格納される。年齢情報は、訪問者の年齢に関する情報である。
【0051】
(3-2)ナレッジデータベース
本実施形態のナレッジデータベースを説明する。
図5は、本実施形態のナレッジデータベースのデータ構造を示す図である。
【0052】
図5のナレッジデータベースには、ナレッジ情報が格納される。ナレッジ情報は、ネットワークサービスに関する問い合わせの質問及び回答の組合せである。
ナレッジデータベースは、「ナレッジID」フィールドと、「質問」フィールドと、「回答」フィールドと、「ナレッジカテゴリ」フィールドと、「タグ」フィールドと、を含む。
【0053】
「ナレッジID」フィールドには、ナレッジ識別情報が格納される。ナレッジ識別情報は、ナレッジ情報を識別する情報である。
【0054】
「質問」フィールドには、質問情報が格納される。質問情報は、問い合わせの質問に関する情報である。
【0055】
「回答」フィールドには、回答情報が格納される。回答情報は、問い合わせの質問に対する回答に関する情報である。
【0056】
「ナレッジカテゴリ」フィールドには、ナレッジカテゴリ情報が格納される。ナレッジカテゴリ情報は、ナレッジカテゴリに関する情報である。ナレッジカテゴリとは、ナレッジ情報の種類、ジャンル、又は、分類である。
ナレッジカテゴリ情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・申込
・料金
・機能
・退会
【0057】
「タグ」フィールドには、タグ情報が格納される。タグ情報は、質問及び回答の組合せのタグに関する情報である。タグ情報は、検索対象として用いられる情報である。タグ情報は、管理者によって任意に設定される、又は、所定のタグモデル(質問及び回答の少なくとも1つの類義語を生成するモデル)を用いて設定される。
タグ情報は、例えば、以下の少なくともに関する情報である。
・質問のキーワードの類義語
・回答のキーワードの類義語
【0058】
(3-3)チャット履歴データベース
本実施形態のチャット履歴データベースを説明する。
図6は、本実施形態のチャット履歴データベースのデータ構造を示す図である。
【0059】
図6のチャット履歴データベースには、チャット履歴情報が格納される。チャット履歴情報は、チャットの履歴に関する情報である
チャット履歴データベースは、「スレッドID」フィールドと、「タイムスタンプ」フィールドと、「投稿」フィールドと、「投稿者」フィールドと、「チャットカテゴリ」フィールドと、「評価」フィールドと、を含む。
チャット履歴データベースの1つのレコードは、複数の投稿の集合(つまり、スレッド)に対応する。
チャット履歴データベースは、訪問者識別情報に関連付けられる。
【0060】
「スレッドID」フィールドには、スレッド識別情報が格納される。スレッド識別情報は、スレッドを識別する情報である。スレッドは、複数の投稿の集合である。
1つのスレッドは、訪問者がチャットを開始する指示を与えてから、訪問者がチャットを終了する指示を与えるまでの間に行われた投稿の集合である。
【0061】
「タイムスタンプ」フィールドには、投稿のタイムスタンプ(つまり、投稿された日時に関する情報)が格納される。スレッドに複数の投稿が含まれる場合、「タイムスタンプ」フィールドには、複数のタイムスタンプが格納される。各タイムスタンプは、複数の投稿のそれぞれに関連付けられる。
【0062】
「投稿」フィールドには、投稿情報が格納される。投稿情報は、投稿者による投稿の内容に関する情報である。
投稿情報は、例えば、以下の少なくとも1つのフォーマットの情報である。
・テキスト
・静止画
・動画
・音声
・アイコン
【0063】
「投稿者」フィールドには、投稿者情報が格納される。投稿者情報は、例えば、以下の少なくとも1つに関する情報である。スレッドに複数の投稿が含まれる場合、「投稿者」フィールドには、複数の投稿者情報が格納される。各投稿者情報は、複数の投稿のそれぞれに関連付けられる。
・訪問者識別情報
・管理者を識別する情報(以下「管理者識別情報という)
・サーバ30(つまり、チャットボット)による自動応答であることを示す情報
【0064】
「チャットカテゴリ」フィールドには、チャットカテゴリ情報が格納される。スレッドに複数の投稿が含まれる場合、「チャットカテゴリ」フィールドには、複数のチャットカテゴリ情報が格納される。各チャットカテゴリ情報は、複数の投稿のそれぞれに関連付けられる。
【0065】
「評価」フィールドには、評価情報が格納される。評価情報は、1つのスレッドに対する訪問者の評価に関する情報である。
【0066】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。
【0067】
(4-1)ナレッジ登録の処理
本実施形態のナレッジ登録の処理を説明する。
図7は、本実施形態のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
図8は、
図7の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0068】
図7のトリガは、管理者による所定の指示(例えば、管理者識別情報を用いたログインの指示及び画面P1110を表示させるための操作)である。
【0069】
図7に示すように、管理者クライアント装置10は、生成リクエスト(S1110)を実行する。
プロセッサ12は、画面P1110(
図8)をディスプレイに表示する。
【0070】
画面P1110は、操作オブジェクトB1110a~B1110bと、フィールドオブジェクトF1110a~F1110dを含む。フィールドオブジェクトF1110a~F1110dは、入力情報を指定するユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0071】
フィールドオブジェクトF1110aは、ファイル(「入力情報」の一例)を入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0072】
フィールドオブジェクトF1110bは、チャット履歴データベース(
図6)に記憶されたチャット履歴情報(「入力情報」の一例)を入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0073】
フィールドオブジェクトF1110cは、ウェブサイト又はイントラネットのサイトのスクレイピングの結果(「入力情報」の一例)を入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0074】
フィールドオブジェクトF1110dは、テキスト(「入力情報」の一例)を入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0075】
操作オブジェクトB1110aは、入力情報のうち、ユーザが指定する種別(以下「マスク種別」という)の情報をマスクするためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。マスク種別は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・管理者が定めたルールに従って、マスクすべき情報(以下「マスク対象情報」という)か否かが判定可能な情報(一例として、訪問者の個人情報、管理者の個人情報、管理者の機密情報)
・訪問者が定めたルールに従ってマスク対象情報か否かが判定可能な情報(一例として、訪問者の機密情報)
【0076】
操作オブジェクトB1110bは、入力情報の要約を生成するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0077】
第1例として、管理者が、フィールドオブジェクトF1110a~F1110dの少なくとも1つに入力情報を入力すると、プロセッサ12は、生成リクエストデータをサーバ30に送信する。生成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF1110a~F1110dに入力された入力情報
【0078】
第2例として、管理者が、フィールドオブジェクトF1110a~F1110dの少なくとも1つに入力情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1110aを操作すると、プロセッサ12は、生成リクエストデータをサーバ30に送信する。生成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF1110a~F1110dに入力された入力情報
・操作オブジェクトB1110aで指定されたマスク種別に関する情報
【0079】
ステップS1110の後、サーバ30は、生成(S1130)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、生成モデルが記憶されている。
生成モデルは、機械学習によって学習された学習済モデルである。生成モデルは、入力情報に応じた生成情報を出力するように構成される。
【0080】
ステップS1130の第1例では、プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれる入力情報を生成モデルに与える。
生成モデルは、入力情報に応じた生成情報を出力する。生成情報は、質問及び回答である。
【0081】
ステップS1130の第2例では、記憶装置31には、2種類のマスクモデル(第1マスクモデル及び第2マスクモデル)が記憶されている。マスクモデルは、例えば、機械学習によって学習された学習済モデル又はルールベースモデルである。マスクモデルは、入力情報からマスク対象情報を除去するように構成される。
第1マスクモデルは、管理者が定めたルール及び管理者が用意したデータを用いて生成される。
第2マスクモデルは、訪問者が定めたルール及び管理者が用意したデータを用いて生成される。
【0082】
プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれるマスク種別に関する情報に対応するマスクモデル(第1マスクモデル及び第2マスクモデルの少なくとも1つ)を選択する。
プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれる入力情報を、選択されたマスクモデルに与える。
マスクモデルは、入力情報からマスク対象情報が除去された情報(以下「マスク入力情報」という)を出力する。
プロセッサ32は、マスク入力情報を生成モデルに与える。
生成モデルは、マスク入力情報に応じた生成情報を出力する。生成情報は、質問及び回答である。
【0083】
ステップS1130の後、サーバ30は、生成レスポンス(S1131)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、生成レスポンスデータを管理者クライアント装置10に送信する。生成レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS1130で得られた生成情報
【0084】
ステップS1131の後、管理者クライアント装置10は、生成結果の提示(S1111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P1111(
図8)をディスプレイに表示する。
画面P1111は、表示オブジェクトA1111a~A1111bと、操作オブジェクトB1111と、フィールドオブジェクトF1111a~F1111bと、を含む。
【0085】
表示オブジェクトA1111aは、生成レスポンスデータに含まれる生成情報のうち質問を表示するオブジェクトである。
【0086】
表示オブジェクトA1111bは、生成レスポンスデータに含まれる生成情報のうち回答を表示するオブジェクトである。
【0087】
操作オブジェクトB1111は、生成レスポンスデータに含まれる生成情報をナレッジデータベースに登録するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0088】
フィールドオブジェクトF1111aは、生成情報に対するタグ情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0089】
フィールドオブジェクトF1111bは、生成情報に対するナレッジカテゴリ情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0090】
ステップS1111の後、管理者クライアント装置10は、登録リクエスト(S1112)を実行する。
具体的には、管理者がフィールドオブジェクトF1111aに任意のタグ情報を入力し、フィールドオブジェクトF1111bに任意のナレッジカテゴリ情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1111を操作すると、プロセッサ12は、登録リクエストデータをサーバ30に送信する。登録リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF1111aに入力されたタグ情報
・フィールドオブジェクトF1111bに入力されたナレッジカテゴリ情報
【0091】
ステップS1112の後、サーバ30は、データベースの更新(S1132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、登録リクエストデータに応じて、ナレッジデータベース(
図5)に新規レコードを追加する。
新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「ナレッジID」フィールド…新規のナレッジ識別情報
・「質問」フィールド…ステップS1130で得られた質問
・「回答」フィールド…ステップS1130で得られた回答
・「タグ」フィールド…登録リクエストデータに含まれるタグ情報
・「ナレッジカテゴリ」フィールド…登録リクエストデータに含まれるナレッジカテゴリ情報
【0092】
ステップS1132の後、サーバ30は、登録レスポンス(S1133)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、登録レスポンスデータを管理者クライアント装置10に送信する。
【0093】
ステップS1133の後、管理者クライアント装置10は、ナレッジ利用リクエスト(S1113)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P1112(
図8)をディスプレイに表示する。
画面P1112は、操作オブジェクトB1112a~B1112cを含む。
【0094】
操作オブジェクトB1112aは、ナレッジ情報を用いて既存モデルをファインチューニングするためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0095】
操作オブジェクトB1112bは、ナレッジ情報を用いて新規モデルを生成するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0096】
操作オブジェクトB1112cは、ナレッジ情報を用いてFAQ(Frequently Asked Questions)を生成するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0097】
管理者が操作オブジェクトB1112a~B1112cの何れかを操作すると、プロセッサ12は、ナレッジ利用リクエストデータをサーバ30に送信する。ナレッジ利用リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・操作オブジェクトB1112a~B1112cの何れかに対応する指示を示す情報
【0098】
ステップS1113の後、サーバ30は、ナレッジの利用(S1134)を実行する。
【0099】
ステップS1134の第1例では、ナレッジ利用リクエストデータに操作オブジェクトB1112aに対応する指示が含まれる場合、プロセッサ32は、ナレッジデータベース(
図5)のナレッジ情報を用いて、既存の学習済モデル(例えば、公開された言語モデル又は記憶装置31に予め保存された言語モデル)をファインチューニングする。
【0100】
ステップS1134の第2例では、ナレッジ利用リクエストデータに操作オブジェクトB1112bに対応する指示が含まれる場合、プロセッサ32は、ナレッジデータベース(
図5)のナレッジ情報を学習用データとして用いて、新規の学習済モデルを生成する。
【0101】
ステップS1134の第1例又は第2例で得られた学習済モデルは、回答モデルとして利用可能である。回答モデルは、入力された質問に応じた回答を出力するように構成される。
【0102】
ステップS1134の第3例では、記憶装置31には、FAQモデルが記憶されている。FAQモデルは、ナレッジ情報に対応するFAQを生成するように構成される。FAQは、質問及び回答の組合せの集合である。FAQでは、質問と回答とが1対1に対応する。
プロセッサ32は、ナレッジデータベース(
図5)に記憶された質問及び回答をFAQモデルに入力する。
FAQモデルは、入力された質問及び回答に対応するFAQ(1組の新たな質問及び新たな回答)を生成する。
プロセッサ32は、生成されたFAQをFAQデータベース(不図示)に格納する。
【0103】
ステップS1134の後、サーバ30は、ナレッジ利用レスポンス(S1135)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ナレッジ利用レスポンスデータを管理者クライアント装置10に送信する。
【0104】
ステップS1135の後、管理者クライアント装置10は、完了の通知(S1114)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P1113(
図8)をディスプレイに表示する。
画面P1113には、ナレッジの利用が完了したことを示すメッセージが表示される。
【0105】
(4-2)チャット処理
本実施形態のチャット処理を説明する。
図9は、本実施形態のチャット処理のシーケンス図である。
図10は、
図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0106】
図9のトリガは、訪問者による所定の指示(例えば、訪問者識別情報を用いたログインの指示及び画面P1220を表示させるための操作)である。
【0107】
図9に示すように、訪問者クライアント装置20は、回答リクエスト(S1220)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P1220(
図10)をディスプレイに表示する。
画面P1220は、フィールドオブジェクトF1220を含む。
フィールドオブジェクトF1220には、チャット入力用オブジェクトが表示される。チャット入力用オブジェクトは、例えば、ウェブサイトの訪問者から頻繁に問い合わせを受ける質問に対応する。
【0108】
訪問者がフィールドオブジェクトF1220に表示されたチャット入力用オブジェクトのうち所望の質問を指定すると、プロセッサ22は、回答リクエストデータをサーバ30に送信する。回答リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・訪問者によって指定された質問
・訪問者識別情報
【0109】
ステップS1220の後、サーバ30は、回答生成(S1230)を実行する。
【0110】
ステップS1230の第1例では、記憶装置31には、回答モデルが記憶されている。
プロセッサ32は、回答リクエストデータに含まれる質問を回答モデルに入力する。
回答モデルは、入力された質問に応じた回答を出力する。
【0111】
ステップS1230の第2例では、プロセッサ32は、管理者クライアント装置10に質問を送信する。
プロセッサ12は、サーバ30から送信された質問を提示する。
プロセッサ12は、管理者から質問に対する回答の入力を受け付ける。
プロセッサ12は、当該回答をサーバ30に送信する。
【0112】
ステップS1230の後、サーバ30は、回答生成レスポンス(S1231)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、回答生成レスポンスデータを訪問者クライアント装置20に送信する。回答生成レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS1230で得られた回答
【0113】
ステップS1231の後、訪問者クライアント装置20は、回答の提示(S1221)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P1221をディスプレイに表示する。
画面P1221は、表示オブジェクトA1221と、操作オブジェクトB1221と、フィールドオブジェクトF1221と、を含む。
【0114】
表示オブジェクトA1221は、回答生成レスポンスデータに含まれる回答を表示するオブジェクトである。
【0115】
操作オブジェクトB1221は、チャットを終了させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0116】
フィールドオブジェクトF1221は、投稿情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0117】
訪問者が、フィールドオブジェクトF1221に投稿情報を入力すると、プロセッサ22は、回答リクエストデータをサーバ30に送信する。回答リクエストデータは、フィールドオブジェクトF1221に入力された投稿情報を含む。
【0118】
サーバ30は、回答リクエストデータに含まれる投稿情報を用いて、回答生成(S1230)~回答生成レスポンス(S1231)を実行する。
【0119】
訪問者クライアント装置20は、回答の提示(S1221)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P1222(
図8)をディスプレイに表示する。
画面P1222は、画面P1221と同様に、表示オブジェクトA1221と、操作オブジェクトB1221と、フィールドオブジェクトF1221と、を含む。
【0120】
訪問者が操作オブジェクトB1221を操作すると、プロセッサ22は、画面P1223(
図8)をディスプレイに表示する。
画面P1223は、操作オブジェクトB1223と、フィールドオブジェクトF1223と、を含む。
【0121】
操作オブジェクトB1223は、チャットの終了を確定させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0122】
フィールドオブジェクトF1223は、訪問者によるチャットの評価(例えば、「GOOD」又は「BAD」)の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0123】
ステップS1221の後、訪問者クライアント装置20は、終了リクエスト(S1222)を実行する。
具体的には、訪問者が操作オブジェクトB1223を操作すると、プロセッサ22は、終了リクエストデータをサーバ30に送信する。
終了リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・投稿情報(つまり、チャットを開始してから操作オブジェクトB1223が操作されるまでの間に訪問者が入力した質問(一例として、フィールドオブジェクトF1220~F1221に入力された情報)、並びに、チャットを開始してから操作オブジェクトB1223が操作されるまでの間に回答(一例として、回答モデルが生成した回答、及び、管理者が入力した回答の少なくとも1つ)
・フィールドオブジェクトF1223に入力された評価
【0124】
ステップS1222の後、サーバ30は、データベースの更新(S1232)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、チャット履歴データベース(
図6)を更新する。
チャット履歴データベースの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「スレッドID」フィールド…新規のスレッド識別情報
・「タイムスタンプ」フィールド…チャットの実行日時に関する情報
・「投稿者」フィールド…投稿者情報(チャットの内容が質問である場合には「訪問者識別情報」であり、チャットの内容が回答である場合には「チャットボット」又は回答を入力した管理者の管理者識別情報である)
・「投稿」フィールド…終了リクエストデータに含まれる質問及び回答
【0125】
(5)本実施形態の小括
本実施形態によれば、入力情報(管理者入力情報及び訪問者入力情報の少なくとも1つ)を用いて、生成情報(質問及び回答の少なくとも1つ)を生成する。生成情報をナレッジデータベースに登録する。これにより、管理者は、ナレッジデータベースの情報量を容易に増やすことができる。
特に、管理者入力情報及び訪問者入力情報の両方を用いて、生成情報(質問及び回答の少なくとも1つ)を生成する場合、管理者は、ナレッジデータベースの情報量をさらに容易に増やすことができる。
また、管理者入力情報及び訪問者入力情報の少なくとも1つを用いて、生成情報(質問及び回答の両方)を生成する場合、管理者は、ナレッジデータベースの情報量をさらに容易に増やすことができる。
また、管理者入力情報及び訪問者入力情報の両方を用いて、生成情報(質問及び回答の両方)を生成する場合、管理者は、ナレッジデータベースの情報量をさらに容易に増やすことができる。
その結果、人工知能を用いたチャットシステムの改善効果の制約を取り除くことができる。
【0126】
本実施形態によれば、1つの入力情報(管理者入力情報及び訪問者入力情報の少なくとも1つ)を用いて、1つの生成情報(1つの質問及び1つの回答の少なくとも1つ)を生成してもよい。
これにより、管理者は、ナレッジデータベースの情報量をさらに容易に増やすことができる。
【0127】
本実施形態によれば、1つの入力情報(管理者入力情報及び訪問者入力情報の少なくとも1つ)を用いて、複数の生成情報(複数の質問及び複数の回答の何れか)を生成してもよい。
これにより、管理者は、ナレッジデータベースの情報量をさらに容易に増やすことができる。
【0128】
本実施形態によれば、生成情報(質問及び回答の少なくとも1つ)を管理者に提示してもよい。この場合、管理者は、提示された生成情報を見た上で、所望の生成情報のみをナレッジデータベースに登録する指示を行う。管理者の指示に応じた生成情報(つまり、管理者が登録すべきと判断した生成情報)のみをナレッジデータベースに登録する。
これにより、ナレッジデータベースに低品質な生成情報(つまり、チャットの処理に有用でない生成情報)がナレッジデータベースに混入することを防ぐことができる。
【0129】
本実施形態によれば、ナレッジデータベースのナレッジ情報を用いて、回答モデルをファインチューニングしてもよい。
これにより、管理者は、ナレッジ情報により適した回答モデルを用いたチャット処理を訪問者に提供することができる。
【0130】
本実施形態によれば、ナレッジデータベースのナレッジ情報を学習用データセットとして用いて、回答モデルを生成してもよい。
これにより、管理者は、ナレッジ情報により適した回答モデルを用いたチャット処理を訪問者に提供することができる。
【0131】
本実施形態によれば、入力情報は、チャットの履歴であってもよい。
これにより、チャットにおける訪問者の質問及び回答が反映された生成情報を得ることができる。
【0132】
本実施形態によれば、チャットの履歴に対する評価を考慮して、生成情報を生成してもよい。
これにより、チャットの履歴に対する評価が反映された生成情報(例えば、評価が高いほど、チャットの履歴の影響が強く反映された生成情報)が得られ易くなる。
【0133】
本実施形態によれば、入力情報からマスク対象情報を除去してもよい。
これにより、訪問者にとって不都合な情報がサーバ30に送信されること、且つ、当該不都合な情報が生成情報に反映されることを防ぐことができる。その結果、訪問者は、チャットを安心して利用できる。
【0134】
(6)変形例
本実施形態の変形例を説明する。
【0135】
(6-1)変形例1
変形例1を説明する。変形例1は、生成情報が類題である例である。
【0136】
(6-1-1)変形例1の概要
変形例1の概要を説明する。
図11は、変形例1の概要の説明図である。
【0137】
図11に示すように、管理者は、管理者クライアント装置10を介して、管理者入力情報をサーバ30に与える。
訪問者は、訪問者クライアント装置20を介して、訪問者入力情報をサーバ30に与える。
【0138】
サーバ30は、管理者入力情報及び訪問者入力情報の少なくとも1つの入力情報を用いて、生成情報(例えば、質問の類題及び回答の類題の少なくとも1つ)を生成する。
サーバ30は、当該生成情報をナレッジデータベースに登録する。
【0139】
(6-1-2)変形例1のナレッジ登録の処理
変形例1のナレッジ登録の処理を説明する。
図12は、変形例1のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
図13は、
図12の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0140】
図12のトリガは、管理者による所定の指示(例えば、画面P2110を表示させるための操作)である。
【0141】
図12に示すように、管理者クライアント装置10は、生成リクエスト(S2110)を実行する。
プロセッサ12は、画面P2110(
図13)をディスプレイに表示する。
【0142】
画面P2110は、フィールドオブジェクトF2110a~F2110bを含む。フィールドオブジェクトF2110a~F2110bは、入力情報を指定するユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0143】
フィールドオブジェクトF2110aは、フリーワードを入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0144】
フィールドオブジェクトF2110bは、フリーワードのクラス名(「入力情報」の一例)を入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0145】
管理者が、フィールドオブジェクトF2110a~F2110bに入力情報を入力すると、プロセッサ12は、生成リクエストデータをサーバ30に送信する。生成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF2110a~F2110bに入力された入力情報
【0146】
ステップS2110の後、サーバ30は、生成(S2130)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、生成モデルが記憶されている。
生成モデルは、機械学習によって学習された学習済モデルである。生成モデルは、フリーワードに応じた類題を出力するように構成される。
【0147】
プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれるフリーワードを生成モデルに与える。
生成モデルは、フリーワードに応じた類題を出力する。類題は、生成モデルにとって、フリーワードと同様の言語的解釈が可能な文字列である。
【0148】
ステップS2130の後、サーバ30は、生成レスポンス(S2131)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、生成レスポンスデータを管理者クライアント装置10に送信する。生成レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS2130で得られた類題
【0149】
ステップS2131の後、管理者クライアント装置10は、生成結果の提示(S2111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P2111(
図13)をディスプレイに表示する。
【0150】
画面P2111は、表示オブジェクトA2111と、操作オブジェクトB1111と、を含む。
【0151】
表示オブジェクトA2111には、生成レスポンスデータに含まれる類題を表示するオブジェクトである。
【0152】
操作オブジェクトB2111は、生成レスポンスデータに含まれる類題をナレッジデータベースに登録するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0153】
ステップS2111の後、管理者クライアント装置10は、登録リクエスト(S2112)を実行する。
具体的には、管理者が操作オブジェクトB2111を操作すると、プロセッサ12は、登録リクエストデータをサーバ30に送信する。
【0154】
ステップS2112の後、サーバ30は、データベースの更新(S2132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、登録リクエストデータに応じて、ナレッジデータベース(
図5)に新規レコードを追加する。
新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「ナレッジID」フィールド…新規のナレッジ識別情報
・「質問」フィールド…ステップS2130で得られた類題
・「回答」フィールド…ステップS2130で得られた類題
【0155】
(6-1-3)変形例1の小括
【0156】
変形例1によれば、入力情報を用いて類題を生成してもよい。
これにより、管理者は、ナレッジデータベースに入力情報を与える工数を増やすことなく、ナレッジデータベースの情報量を増やすことができる。その結果、人工知能を用いたチャットシステムの改善効果の制約をさらに取り除くことができる。
【0157】
変形例1によれば、生成情報(類題)を管理者に提示してもよい。この場合、管理者は、提示された類題を見た上で、所望の類題のみをナレッジデータベースに登録する指示を行う。管理者の指示に応じた類題(つまり、管理者が登録すべきと判断した類題)のみをナレッジデータベースに登録する。
これにより、ナレッジデータベースに低品質な生成情報(つまり、チャットの処理に有用でない類題)がナレッジデータベースに混入することを防ぐことができる。
【0158】
(6-2)変形例2
変形例2を説明する。変形例2は、生成情報がチャットの要約である例である。
【0159】
(6-2-1)変形例2の概要
変形例2の概要を説明する。
図14は、変形例2の概要の説明図である。
【0160】
図14に示すように、管理者は、管理者クライアント装置10を介して、チャット履歴情報をサーバ30に与える。
【0161】
サーバ30は、チャット履歴情報を用いて、チャット要約情報を生成する。チャット要約情報は、チャット履歴情報に基づくチャットの要約に関する情報である。
サーバ30は、当該チャット要約情報をナレッジデータベースに登録する。
【0162】
(6-2-2)変形例2のナレッジデータベース
変形例2のナレッジデータベースを説明する。
図15は、変形例2のナレッジデータベースのデータ構造を示す図である。
【0163】
図15のナレッジデータベースには、ナレッジ情報が格納される。ナレッジ情報は、ネットワークサービスに関する問い合わせのチャットのチャット要約情報である。
ナレッジデータベースは、「ナレッジID」フィールドと、「要約」フィールドと、「タグ」フィールドと、「クラス名」フィールドと、を含む。
「ナレッジID」フィールド、「タグ」フィールド、及び、「クラス名」フィールドは、
図5と同様である。
【0164】
「要約」フィールドには、チャット要約情報が格納される。
【0165】
(6-2-3)変形例2のナレッジ登録の処理
変形例2のチャット処理を説明する。
図16は、変形例2のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
図17は、
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0166】
【0167】
図16に示すように、管理者クライアント装置10は、生成リクエスト(S3110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P1110(
図8)をディスプレイに表示する。
管理者が、フィールドオブジェクトF1110bにチャットの履歴を入力し、且つ、操作オブジェクトB1110bを操作すると、プロセッサ12は、生成リクエストデータをサーバ30に送信する。生成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF1110bに入力されたチャット履歴情報
【0168】
ステップS3110の後、サーバ30は、生成(S3130)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、生成モデルが記憶されている。
生成モデルは、機械学習によって学習された学習済モデルである。生成モデルは、チャット履歴情報に応じたチャット要約情報(「生成情報」の一例)を出力するように構成される。
【0169】
ステップS3130の第1例では、プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれるチャット履歴情報を生成モデルに与える。
生成モデルは、チャット履歴情報に応じた生成情報を出力する。生成情報は、チャット要約情報である。
【0170】
ステップS3130の第2例では、記憶装置31には、2種類のマスクモデル(第1マスクモデル及び第2マスクモデル)が記憶されている。
【0171】
プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれるマスク種別に関する情報に対応するマスクモデル(第1マスクモデル及び第2マスクモデルの少なくとも1つ)を選択する。
プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれるチャット履歴情報を、選択されたマスクモデルに与える。
マスクモデルは、チャット履歴情報からマスク対象情報が除去された情報(以下「マスク入力情報」という)を出力する。
プロセッサ32は、マスク入力情報を生成モデルに与える。
生成モデルは、マスク入力情報に応じた生成情報を出力する。生成情報は、チャット要約情報である。
【0172】
生成レスポンス(S1131)は、
図7と同様である。
【0173】
ステップS1131の後、管理者クライアント装置10は、要約の提示(S3111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P3110(
図17)をディスプレイに表示する。
画面P3110は、表示オブジェクトA3110と、操作オブジェクトB1110と、フィールドオブジェクトF1111aと、を含む。
操作オブジェクトB1110及びフィールドオブジェクトF1111aは、
図8と同様である。
【0174】
表示オブジェクトA3110は、生成レスポンスデータに含まれるチャット履歴情報を表示するオブジェクトである。
【0175】
ステップS3111の後、管理者クライアント装置10は、登録リクエスト(S3112)を実行する。
具体的には、管理者が操作オブジェクトB3110を操作すると、プロセッサ12は、登録リクエストデータをサーバ30に送信する。登録リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF1111aに入力されたタグ情報
【0176】
ステップS3112の後、サーバ30は、データベースの更新(S3132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、登録リクエストデータに応じて、ナレッジデータベース(
図15)に新規レコードを追加する。
新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「ナレッジID」フィールド…新規のナレッジ識別情報
・「要約」フィールド…ステップS3130で得られたチャット要約情報
・「タグ」フィールド…登録リクエストデータに含まれるタグ情報
【0177】
ステップS3132の後、サーバ30は、
図7と同様に、登録レスポンス(S1133)を実行する。
【0178】
以下のステップは、
図7と同様である。
・ナレッジ利用リクエスト(S1113)
・ナレッジの利用(S1134)~ナレッジ利用レスポンス(S1135)
・完了の通知(S1114)
【0179】
(6-2-4)変形例2の小括
変形例2によれば、学習済モデルにチャットの履歴を入力することにより、チャットの要約が生成される。生成された要約が、ナレッジデータベースに登録される。これにより、管理者は、ナレッジデータベースに入力情報を与える工数を増やすことなく、ナレッジデータベースの情報量を増やすことができる。その結果、人工知能を用いたチャットシステムの改善効果の制約をさらに取り除くことができる。
【0180】
本実施形態によれば、生成情報(チャットの要約)を管理者に提示してもよい。この場合、管理者は、提示された要約を見た上で、所望の要約のみをナレッジデータベースに登録する指示を行う。管理者の指示に応じた生成情報(つまり、管理者が登録すべきと判断した要約)のみをナレッジデータベースに登録する。
これにより、ナレッジデータベースに低品質な生成情報(つまり、チャットの処理に有用でない要約)がナレッジデータベースに混入することを防ぐことができる。
【0181】
(6-3)変形例3
変形例3を説明する。変形例3は、チャットの履歴の評価を参照して、ナレッジ利用を実行する例である。
【0182】
(6-3-1)変形例3の概要
変形例3の概要を説明する。
図18は、変形例3の概要の説明図である。
【0183】
図18に示すように、管理者は、管理者クライアント装置10を介して、チャット履歴情報をサーバ30に与える。
【0184】
サーバ30は、チャット履歴情報及び評価情報を用いて、生成情報(質問、回答、及び、チャット要約情報の少なくとも1つ)を生成する。
サーバ30は、当該生成情報をナレッジデータベースに登録する。
【0185】
(6-3-2)ナレッジ登録の処理
変形例3のナレッジ登録の処理を説明する。
図19は、変形例3のナレッジ登録の処理のシーケンス図である。
【0186】
管理者クライアント装置10は、生成リクエスト(S1110)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P1110(
図8)をディスプレイに表示する。
管理者が、フィールドオブジェクトF1110bに任意のスレッド識別情報を入力すると、プロセッサ12は、生成リクエストデータをサーバ30に送信する。生成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF1110bに入力されたスレッド識別情報
【0187】
ステップS1110の後、サーバ30は、生成(S4130)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、生成モデルが記憶されている。
生成モデルは、機械学習によって学習された学習済モデルである。
生成モデルは、チャット履歴情報に含まれる評価情報をパラメータとして用いる。生成モデルは、チャット履歴情報及び評価情報の組合せに応じた生成情報を出力するように構成される。より具体的には、評価情報が高くなるほど、チャット履歴情報が生成情報に与える影響度が強くなるように、生成モデルが調整される。
【0188】
ステップS4130の第1例では、プロセッサ32は、チャット履歴データベース(
図6)を参照して、生成リクエストデータに含まれるスレッド識別情報に対応するチャット履歴情報及び評価情報を特定する。
プロセッサ32は、当該チャット履歴情報及び当該評価情報を生成モデルに与える。
生成モデルは、チャット履歴情報及び評価情報に応じた生成情報を出力する。生成情報は、質問、回答、及び、チャット要約情報の少なくとも1つである。
【0189】
ステップS4130の第2例では、記憶装置31には、2種類のマスクモデル(第1マスクモデル及び第2マスクモデル)が記憶されている。
【0190】
プロセッサ32は、生成リクエストデータに含まれるマスク種別に関する情報に対応するマスクモデル(第1マスクモデル及び第2マスクモデルの少なくとも1つ)を選択する。
プロセッサ32は、チャット履歴データベース(
図6)を参照して、生成リクエストデータに含まれるスレッド識別情報に対応するチャット履歴情報及び評価情報を特定する。
プロセッサ32は、当該チャット履歴情報を、選択されたマスクモデルに与える。
マスクモデルは、チャット履歴情報からマスク対象情報が除去された情報(以下「マスク入力情報」という)を出力する。
プロセッサ32は、マスク入力情報及び当該評価情報を生成モデルに与える。
生成モデルは、マスク入力情報及び評価情報の組合せに応じた生成情報を出力する。生成情報は、質問、回答、及び、チャット要約情報の少なくとも1つである。
【0191】
以下のステップは、
図7と同様である。
・生成レスポンス(S1131)
・生成結果の提示(S1111)~登録リクエスト(S1112)
・データベースの更新(S1132)~登録レスポンス(S1133)
・ナレッジ利用リクエスト(S1113)
・ナレッジの利用(S1134)~ナレッジ利用レスポンス(S1135)
・完了の通知(S1114)
【0192】
(6-3-3)変形例3の小括
変形例3によれば、評価情報に応じて、チャット履歴情報が生成情報に与える影響度が調整される。
これにより、評価情報が高いチャット履歴情報の影響が生成情報に現れやすくなる。その結果、人工知能を用いたチャットシステムの改善効果の制約をさらに取り除くことができる。
【0193】
(7)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0194】
本実施形態において、生成レスポンス(S1131)及び生成結果の提示(S1111)~登録リクエスト(S1112)は省略可能である。
この場合、サーバ30は、生成(S1130)の結果に基づいて、管理者の指示なしに、ナレッジデータベース(
図5)を更新する。
【0195】
変形例2において、生成レスポンス(S1131)及び要約の提示(S3111)~登録リクエスト(S3112)は省略可能である。
この場合、サーバ30は、生成(S3130)の結果に基づいて、管理者の指示なしに、ナレッジデータベース(
図15)を更新する。
【0196】
ナレッジ登録の処理(
図7)では、1組の質問及び回答が生成されるパターンを示したが、本実施形態はこれに限られない。
本実施形態は、以下の例にも適用可能である。
・(第1パターン)1つの質問及び複数の回答の組合せが生成されるパターン
・(第2パターン)複数の質問及び1つの回答の組合せが生成されるパターン
・(第3パターン)複数の質問及び複数の回答の組合せが生成されるパターン
この場合、サーバ30は、上記4つのパターン(つまり、1組の質問及び回答が生成されるパターン、及び上記第1パターン~第3パターン)の中から、管理者又は訪問者が指定したパターンで質問及び回答を生成してもよい。
【0197】
チャット処理(
図9)では、訪問者の質問に対する回答をサーバ30が生成する例(いわゆる、チャットボットの例)を示したが、本実施形態はこれに限られない。
本実施形態は、人間(例えば、管理者)が回答を入力する例にも適用可能である。
この場合、データベースの更新(S1230)において、管理者によって入力された回答を受け付ける。
【0198】
本実施形態では、管理者の指示に応じてナレッジカテゴリ情報を決定する例を説明したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、以下の例にも適用可能である。
具体的には、記憶装置31には、ナレッジカテゴリ判定モデルが記憶されている。ナレッジカテゴリ判定モデルは、ナレッジ情報に基づくナレッジカテゴリ情報を出力するように構成される。ナレッジカテゴリ判定モデルは、例えば、以下の少なくとも1つである。
・質問及び回答の少なくとも1つ、並びに、ナレッジカテゴリ情報の組合せを学習用データとして用いて学習された学習済モデル
・質問及び回答の少なくとも1つ、並びに、ナレッジカテゴリ情報の相関関係が記述されたルールベースモデル
プロセッサ32は、ナレッジカテゴリ判定モデルにナレッジデータベース(
図5)に記憶されたナレッジ情報を入力する。
ナレッジカテゴリ判定モデルは、入力されたナレッジ情報に対応するナレッジカテゴリ情報を出力する。
プロセッサ32は、ナレッジカテゴリ判定モデルから出力されたナレッジカテゴリ情報をナレッジデータベースの「ナレッジカテゴリ」フィールドに格納する。
【0199】
本実施形態では、管理者の指示に応じてチャットカテゴリ情報を決定する例を説明したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、以下の例にも適用可能である。
具体的には、記憶装置31には、チャットカテゴリ判定モデルが記憶されている。チャットカテゴリ判定モデルは、チャット情報に基づくチャットカテゴリ情報を出力するように構成される。チャットカテゴリ判定モデルは、例えば、以下の少なくとも1つである。
・質問及び回答の少なくとも1つ、並びに、チャットカテゴリ情報の組合せを学習用データとして用いて学習された学習済モデル
・質問及び回答の少なくとも1つ、並びに、チャットカテゴリ情報の相関関係が記述されたルールベースモデル
プロセッサ32は、チャットカテゴリ判定モデルにチャットデータベース(
図6)に記憶されたチャット情報を入力する。
チャットカテゴリ判定モデルは、入力されたチャット情報に対応するチャットカテゴリ情報を出力する。
プロセッサ32は、チャットカテゴリ判定モデルから出力されたチャットカテゴリ情報をチャットデータベースの「チャットカテゴリ」フィールドに格納する。
【0200】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、管理者クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置21は、ネットワークNWを介して、訪問者クライアント装置20と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0201】
上記の情報処理の各ステップは、管理者クライアント装置10及びサーバ30の何れでも実行可能である。
例えば、管理者クライアント装置10が上記の情報処理の全てのステップを実行可能である場合、管理者クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信することなく、スタンドアロンで動作する情報処理装置として機能する。
【0202】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0203】
1 :情報処理システム
10 :管理者クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
20 :訪問者クライアント装置
21 :記憶装置
22 :プロセッサ
23 :入出力インタフェース
24 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
【手続補正書】
【提出日】2023-08-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得するステップを実行し、
1つの入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記1つの入力情報に応じた複数の生成情報を生成するステップを実行し、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問に対する回答であり、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行する、
情報処理方法。
【請求項2】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得するステップを実行し、
前記入力情報は、前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は前記管理者と前記訪問者とのチャットの履歴であり、
前記入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成するステップを実行し、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行し、
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を前記学習済モデルに入力することにより、前記回答の類題を生成する、
情報処理方法。
【請求項3】
前記コンピュータが、前記類題を提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された類題に対する登録の指示に応じて、前記類題を前記データベースに登録する、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記生成するステップは、前記チャットが終了したときに、前記チャットの履歴を前記学習済モデルに入力することにより、前記類題を生成する、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記コンピュータが、前記類題を提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された類題に対する登録の指示に応じて、前記類題を前記データベースに登録する、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記生成するステップは、前記ネットワークサービスの管理者から受け付けたフリーワードに応じた類題を生成する、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項7】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得するステップを実行し、
前記訪問者が定めた訪問者毎に異なるルールに対応するマスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報からマスク対象情報を除去するステップを実行し、
前記マスク対象情報が除去された入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成するステップを実行し、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行する、
情報処理方法。
【請求項8】
前記コンピュータが、前記生成情報を前記管理者に提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された生成情報に対する前記管理者の登録の指示に応じて、前記生成情報を前記データベースに登録する、
請求項1~請求項3、及び、請求項7の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を用いて、質問に対して回答を生成する回答モデルをファインチューニングする、
請求項1~請求項3、及び、請求項7の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を学習用データセットとして用いて、質問に対して回答を生成する回答モデルを生成する、
請求項1~請求項3、及び、請求項7の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を用いて、FAQ(Frequently Asked Questions)を生成する、
請求項1~請求項3、及び、請求項7の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記入力情報は、前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は前記管理者と前記訪問者とのチャットの履歴である、
請求項1~請求項3、及び、請求項7の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記生成するステップは、前記チャットの履歴と、前記チャットの履歴に対する評価情報と、を前記学習済モデルに入力することにより、前記チャットの履歴及び前記評価情報の組合せに応じた生成情報を生成する、
請求項2~請求項3及び請求項12の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータが、前記生成情報と、前記ナレッジカテゴリ情報と、を関連付けて記憶するステップを実行する、
請求項1~請求項3、及び、請求項7の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータが、前記生成情報と、前記タグ情報と、を関連付けて記憶するステップを実行する、
請求項1~請求項3、及び、請求項7の何れかに記載の情報処理方法。
【請求項16】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段として機能させ、
1つの入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記1つの入力情報に応じた複数の生成情報を生成する手段として機能させ、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問に対する回答であり、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行する手段として機能させる、プログラム。
【請求項17】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理装置であって、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段を備え、
1つの入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記1つの入力情報に応じた複数の生成情報を生成する手段を備え、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問に対する回答であり、
前記生成情報をデータベースに登録する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項18】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段として機能させ、
前記入力情報は、前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は前記管理者と前記訪問者とのチャットの履歴であり、
前記入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段として機能させ、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録する手段として機能させ、
前記生成する手段は、前記データベースに登録された情報を前記学習済モデルに入力することにより、前記回答の類題を生成する、
ためのプログラム。
【請求項19】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理装置であって、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段を備え、
前記入力情報は、前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は前記管理者と前記訪問者とのチャットの履歴であり、
前記入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段を備え、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録する手段を備え、
前記生成する手段は、前記データベースに登録された情報を前記学習済モデルに入力することにより、前記回答の類題を生成する、
情報処理装置。
【請求項20】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段として機能させ、
前記訪問者が定めた訪問者毎に異なるルールに対応するマスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報からマスク対象情報を除去する手段として機能させ、
前記マスク対象情報が除去された入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段として機能させ、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録する手段として機能させる、
ためのプログラム。
【請求項21】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理装置であって、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段を備え、
前記訪問者が定めた訪問者毎に異なるルールに対応するマスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報からマスク対象情報を除去する手段を備え、
前記マスク対象情報が除去された入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段を備え、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録する手段を備える、
情報処理装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得するステップを実行し、
前記訪問者が定めた訪問者毎に異なるルールに対応するマスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報からマスク対象情報を除去するステップを実行し、
前記マスク対象情報が除去された入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成するステップを実行し、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録するステップを実行する、
情報処理方法。
【請求項2】
前記コンピュータが、前記生成情報を前記管理者に提示するステップを実行し、
前記登録するステップは、提示された生成情報に対する前記管理者の登録の指示に応じて、前記生成情報を前記データベースに登録する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を用いて、質問に対して回答を生成する回答モデルをファインチューニングする、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を学習用データセットとして用いて、質問に対して回答を生成する回答モデルを生成する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記生成するステップは、前記データベースに登録された情報を用いて、FAQ(Frequently Asked Questions)を生成する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記入力情報は、前記ネットワークサービスにおいて提供されるチャットボット又は前記管理者と前記訪問者とのチャットの履歴である、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記生成するステップは、前記チャットの履歴と、前記チャットの履歴に対する評価情報と、を前記学習済モデルに入力することにより、前記チャットの履歴及び前記評価情報の組合せに応じた生成情報を生成する、
請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータが、前記生成情報と、ナレッジカテゴリ情報と、を関連付けて記憶するステップを実行する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータが、前記生成情報と、タグ情報と、を関連付けて記憶するステップを実行する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項10】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段として機能させ、
前記訪問者が定めた訪問者毎に異なるルールに対応するマスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報からマスク対象情報を除去する手段として機能させ、
前記マスク対象情報が除去された入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段として機能させ、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録する手段として機能させる、
ためのプログラム。
【請求項11】
ネットワークを用いて提供されるネットワークサービスの情報処理装置であって、
前記ネットワークサービスの訪問者が入力する訪問者入力情報、及び、前記ネットワークサービスの管理者が入力する管理者入力情報の少なくとも1つの入力情報を取得する手段を備え、
前記訪問者が定めた訪問者毎に異なるルールに対応するマスクモデルに前記入力情報を与えることにより、前記入力情報からマスク対象情報を除去する手段を備え、
前記マスク対象情報が除去された入力情報を学習済モデルに入力することにより、前記入力情報に応じた生成情報を生成する手段を備え、
前記生成情報は、前記ネットワークサービスに関する質問、及び、前記質問に対する回答の少なくとも1つを含み、
前記生成情報をデータベースに登録する手段を備える、
情報処理装置。