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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154285
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20241023BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20241023BHJP
   H01L 23/29 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
H01L23/36 C
H01L23/12 S
H01L23/30 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068033
(22)【出願日】2023-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】田頭 宣雄
【テーマコード(参考)】
4M109
5F136
【Fターム(参考)】
4M109AA01
4M109BA07
4M109CA22
4M109DB03
4M109EA02
5F136BA04
5F136BB05
5F136FA02
5F136FA03
(57)【要約】
【課題】半導体素子が搭載される基板の製造工程を改善する。
【解決手段】ベース板10を準備する、準備工程と、ベース板10上に、絶縁材料を塗布することにより、絶縁層20を形成する、絶縁層形成工程と、を含む、半導体素子が搭載される基板の製造方法。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース板を準備する、準備工程と、
前記ベース板上に、絶縁材料を塗布することにより、絶縁層を形成する、絶縁層形成工程と、を含む、
半導体素子が搭載される基板の製造方法。
【請求項2】
前記絶縁層の熱伝導率は、3W/(m・K)以上である、
請求項1に記載の基板の製造方法。
【請求項3】
前記ベース板は、放熱部材を有する、
請求項1または2に記載の基板の製造方法。
【請求項4】
前記絶縁層形成工程において、前記絶縁材料を互いに分離するように複数に分けて塗布することにより、前記絶縁層を複数に分けて形成する、
請求項1または2に記載の基板の製造方法。
【請求項5】
前記絶縁層中の熱硬化性樹脂は、DSC(示差走査熱量計)の測定結果から算出される反応率が、0%を超え60%以下である、
請求項1または2に記載の基板の製造方法。
【請求項6】
前記絶縁層形成工程の後に、前記絶縁層のうち前記ベース板とは反対側の面に銅含有層を設ける、銅含有層形成工程をさらに含む、
請求項1または2に記載の基板の製造方法。
【請求項7】
前記銅含有層形成工程の後に、
前記銅含有層上に半導体素子を搭載する搭載工程と、
封止樹脂を用いて前記半導体素子を封止する封止工程と、をさらに含む、
請求項6に記載の基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の製造方法に関する。
【0002】
半導体素子が搭載される基板の一つとして、ベース板と、ベース板に設けられる絶縁層を有する基板が知られている。上記の基板は、絶縁層上に銅含有層がさらに設けられる。この銅含有層は、回路パターンとして機能するとともに、半導体素子に生じた熱を放熱する。絶縁層は、絶縁膜をベース板に張り付けることによって形成される場合が多い。
【0003】
特許文献1には、樹脂からなる放熱シートをヒートシンクに接合することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-123984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した基板の製造工程には改善の余地があった。本発明の目的の一例は、半導体素子が搭載される基板の製造工程を改善することにある。
【0006】
本発明によれば、以下に示す基板の製造方法が提供される。
【0007】
[1]
ベース板を準備する、準備工程と、
前記ベース板上に、絶縁材料を塗布することにより、絶縁層を形成する、絶縁層形成工程と、を含む、
半導体素子が搭載される基板の製造方法。
[2]
前記絶縁層の熱伝導率は、3W/(m・K)以上である、
[1]に記載の基板の製造方法。
[3]
前記ベース板は、放熱部材を有する、
[1]または[2]に記載の基板の製造方法。
[4]
前記絶縁層形成工程において、前記絶縁材料を互いに分離するように複数に分けて塗布することにより、前記絶縁層を複数に分けて形成する、
[1]乃至[3]のいずれかに記載の基板の製造方法。
[5]
前記絶縁層中の熱硬化性樹脂は、DSC(示差走査熱量計)の測定結果から算出される反応率が、0%を超え60%以下である、
[1]乃至[4]のいずれかに記載の基板の製造方法。
[6]
前記絶縁層形成工程の後に、前記絶縁層のうち前記ベース板とは反対側の面に銅含有層を設ける、銅含有層形成工程をさらに含む、
[1]乃至[5]のいずれかに記載の基板の製造方法。
[7]
前記銅含有層形成工程の後に、
前記銅含有層上に半導体素子を搭載する搭載工程と、
封止樹脂を用いて前記半導体素子を封止する封止工程と、をさらに含む、
[6]に記載の基板の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の目的の一例は、基板の製造工程を短縮することにある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る基板の第一例を直角な方向からみた平面図である。
図2図1のA-A´断面図である。
図3図2の変形例を示す図である。
図4】絶縁層が、複数に分かれて形成されている場合の基板100を直角な方向からみた平面図である。
図5図4のA-A´断面図である。
図6】本実施形態に係る基板の第二例を直角な方向からみた平面図である。
図7図6のB-B´断面図である。
図8】複数に分かれて形成されている絶縁層それぞれに、金属層が設置されている場合の基板を直角な方向からみた平面図である。
図9図8のB-B´断面図である。
図10】本実施形態に係る基板の製造方法を説明する第1チャート図である。
図11】本実施形態に係る基板の製造方法を説明する第2チャート図である。
図12】本実施形態に係る基板の製造方法を説明する第3チャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図面はあくまで説明用のものである。図面中の各部材の形状や寸法比などは、必ずしも現実の物品と対応するものではない。
【0011】
本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
【0012】
[基板100の概要]
図1は、本実施形態に係る基板100の第一例を直角な方向からみた平面図である。また、図2は、図1のA-A´断面図である。図3は、図2の変形例を示す図である。
【0013】
基板100は、ベース板10と、絶縁層20を含む。絶縁層20の、ベース板10と反対側の一面には、半導体素子を搭載するためのリードフレーム、または、半導体素子を搭載するための金属層が設置される。本実施形態に係る基板100において、絶縁層20は塗布方法によって形成される。基板100の総厚T0は、特に限定されないが、例えば、0.1mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上4.0mm以下であることがより好ましい。以下、各構成について詳細に説明する。
【0014】
<ベース板10>
ベース板10は、絶縁層20を保持する。また、図3に示すように、ベース板10のうち絶縁層20とは反対側の面には、放熱フィンやラジエータなどの放熱部材11が取り付けられることが好ましい。なお、この放熱部材11はベース板10と一体になっていてもよい。
【0015】
ベース板10を構成する材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、およびアルミニウム合金から選択される、1種または2種以上の組み合わせを用いることができる。
【0016】
ベース板10の厚さT1は、特に限定されないが、総厚T0に対して10~90%が好ましい。
【0017】
また、ベース板10の厚さT1の上限値は、例えば、5.0mm以下であり、好ましくは4.0mm以下であり、より好ましくは3.0mm以下である。ベース板10の厚さT1をこの数値以下にすると、基板100は薄くなるとともに、基板100の外形加工や切り出し加工等における加工性が向上する。
【0018】
また、ベース板10の厚さT1の下限値は、例えば、0.1mm以上であり、好ましくは0.5mm以上であり、さらに好ましくは1.0mm以上である。ベース板10の厚さT1をこの数値以上にすると、基板100は、放熱性が向上できる。
【0019】
<絶縁層20>
絶縁層20は、主として樹脂材料で構成された樹脂の層である。本実施形態に係る絶縁層20は、上述したように塗布方法によって形成される。図2に示すように、本実施形態に係る絶縁層20は、絶縁膜を形成し、形成した絶縁膜をベース板に張り付けることによって形成された絶縁層と比較して、断面における上端部が丸みを帯びており、また、側面が下に行くにつれて広がる方向に傾斜している。絶縁層20は、ベース板10を、後述する金属層およびリードフレームから絶縁する。
【0020】
絶縁層20を構成する樹脂材料としては、特定の種類に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂である、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、およびポリウレタン樹脂等から選択される、1種または2種以上の組み合わせを用いることができる。
【0021】
絶縁層20を構成する樹脂材料中には、電気絶縁性かつ高熱伝導性を有する粒子で構成されるフィラーを混合することが好ましい。かかるフィラーの粒子の構成材料としては、例えば、アルミナ等の金属酸化物、および窒化ホウ素等の窒化物の少なくとも一方を用いることができる。
【0022】
絶縁層20の厚さT2は目的に合わせて適宜設定されるが、機械的強度や耐熱性の向上を図りつつ、半導体素子からの熱をより効果的にベース板10へ伝えることができる観点から、絶縁層20の厚さT2は40μm以上400μm以下が好ましく、基板100全体における放熱性と絶縁性のバランスがより一層優れる観点から、80μm以上300μm以下に設定することがより好ましい。絶縁層20の厚さT2を上記上限値以下とすることで、半導体素子からの熱をベース板10に伝達させやすくすることができる。また、絶縁層20の厚さT2を上記下限値以上とすることで、ベース板10と絶縁層20との熱膨張率差による熱応力の発生を絶縁層20で緩和することが十分にできる。さらに、基板100の絶縁性が向上する。
【0023】
また、本実施形態に係る絶縁層20は、熱伝導率が3W/(m・K)以上であることが好ましく、7W/(m・K)以上であることがより好ましく、12W/(m・K)であることがさらにより好ましい。これにより、絶縁層20は、放熱性が向上する。
【0024】
また、本実施形態に係る絶縁層20は、金属層、または、リードフレームが設置されていない状態においては、Bステージ状態であることが好ましい。これにより、金属層、または、リードフレームが設置された際の接着性が向上する。なお、Bステージ状態とは、例えば、絶縁層20中の熱硬化性樹脂の、DSC(示差走査熱量計)の測定結果から算出される反応率が、0%を超え60%以下であることを示す。
【0025】
また、本実施形態に係る絶縁層20は、複数に分かれて形成されていることが好ましい。例えば絶縁層20は、半導体素子及びこれを搭載するリードフレームの数、または、半導体素子を搭載するための金属層が設置される数と同数、またはそれ以上に分かれて形成されていることが好ましい。言い換えれば、絶縁層20には、パターンが形成されていることが好ましい。
【0026】
図4は、絶縁層20が、複数に分かれて形成されている場合の基板100を直角な方向からみた平面図である。また、図5は、図4のA-A´断面図である。この例において、複数に分かれている絶縁層20は、互いにつながっていない。
【0027】
<金属層30>
図6は、本実施形態に係る基板100の第二例を直角な方向からみた平面図である。また、図7は、図6のB-B´断面図である。図示するように、本実施形態に係る基板100は、基板100の絶縁層20のベース板10と反対側の一面に、半導体素子を搭載するための金属層30をさらに有してもよい。この場合、基板100は、回路基板として用いることができる。
【0028】
金属層30は、導電性を有する金属材料で構成され、例えば、半導体素子が搭載される。金属層30を構成する金属材料には、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、およびアルミニウム合金から選択される1種または2種以上の組み合わせを用いることができる。これにより、金属層30は、比較的抵抗値が小さくなる。金属層30は、銅を含有する銅含有層であることがより好ましい。なお、金属層30は、その少なくとも一部がレジスト材で覆われていてもよい。
【0029】
金属層30は、例えば、金型加工によってパターン形成された金属を、絶縁層20に積層させることにより形成される。形成プロセスについては図11において後述する。
【0030】
金属層30の厚さT3の下限値は、例えば、0.2mm以上であり、好ましくは0.5mm以上であり、より好ましくは1.5mm以上である。金属層30の厚さT3をこの数値以上にすると、高電流を要する用途であっても、回路パターンの発熱を抑えることができる。また、金属層30の厚さT3の上限値は、例えば、4.0mm以下であり、好ましくは3.0mm以下であり、さらに好ましくは2.5mm以下である。金属層30の厚さT3をこの数値以下にすると、回路加工性を向上させることができ、また、基板100を薄くできる。
【0031】
また、金属層30は、Bステージ状態の絶縁層20に設置されることが好ましい。これにより、金属層30の一部が絶縁層20に食い込み、金属層30の絶縁層20への接着性が向上する。
【0032】
また、絶縁層20が、上述したように複数に分かれて形成されている場合、分かれている絶縁層20それぞれに、金属層30が設置されていることが好ましい。
【0033】
図8は、複数に分かれて形成されている絶縁層20それぞれに、金属層30が設置されている場合の基板100を直角な方向からみた平面図である。また、図9は、図8のB-B´断面図である。この場合、金属層30のパターンの短絡をより防ぐことができる。
【0034】
[基板100の製造方法]
図10を参照して、本実施形態に係る基板100の製造方法を説明する。図10は、基板100の製造工程を示すチャート図であって、断面図を示している。
【0035】
<S10:ベース板10準備工程>
ベース板10を準備する。ベース板10としては、例えば、銅板を用いることができる。また、図3に示したように、ベース板10は、絶縁層20とは反対側の面に、放熱フィンやラジエータなどの放熱部材11を有していてもよい。
【0036】
<S20:絶縁層20塗布工程>
次に、ベース板10に絶縁層20となる絶縁材料を塗布する。絶縁材料は、例えば、上述したフィラー、および樹脂、並びに溶剤や必要に応じて分散剤等を公知の手法で混合することにより得られる。なお、溶剤としては有機溶剤が好ましく用いられる。具体的には、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ラクトン系溶剤、カーボネート系溶剤などのうち1種または2種以上を用いることができる。また、分散媒としては、具体的には、水;エタノール、1-プロパノール、1-ブタノール、エチレングリコールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、2-ヘプタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸メチルなどのエステル類;テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル、ジオキサン、フルフラールなどのエーテル類などのうち1種または2種以上を用いることができる。
【0037】
また、この絶縁材料の塗布は、一般的なジェットディスペンサやモーノディスペンサを用いて行うことができる。S20において、絶縁材料を所定のパターンを有するように塗布してもよい。一例として、絶縁材料を、複数の領域に分けて塗布してもよい。この場合、複数の領域毎に塗布された絶縁材料は、互いにつながっていない。
【0038】
その後、ベース板10上の絶縁材料を自然乾燥または強制乾燥により乾燥させる。これにより、絶縁層20が得られる。このとき絶縁層20がBステージの状態であってもよい。
【0039】
以上のように説明した、本実施形態に係る基板100の製造方法によれば、以下のような効果が得られる。まず、本実施形態に係る基板100の製造方法によれば、絶縁層20の形成工程と、絶縁層20のベース板10への積層工程が一つになっている。そのため、従来の、絶縁膜を形成し、形成した絶縁膜をベース板に張り付けることによって絶縁層20を形成する製造方法よりも、プロセスを簡略化できる。
【0040】
また、本実施形態に係る基板100の製造方法によれば、絶縁層20を複数に分けて形成することができる。そのため、絶縁層20のパターンを形成することや、絶縁層20を必要な箇所にのみ形成することができる。この場合、絶縁層20となる絶縁材料の使用量を少なくすることができる。
【0041】
また、本実施形態に係る基板100の製造方法によれば、絶縁層20をBステージ状態で形成することができる。そのため、後述する金属層30形成工程において、絶縁層20と金属層30との接着性が向上する。
【0042】
また、本実施形態に係る基板100の製造方法によれば、基板100の平面以外の形状においても、絶縁層20を形成することができる。
【0043】
次に、図11を参照して、本実施形態に係る金属層30を有する基板100の製造方法を説明する。図11は、基板100の製造工程を示すチャート図であって、断面図を示している。また、図11に示すチャート図は、図10に示したチャート図に続くものである。
【0044】
<S30:金属層30形成工程>
上述した製造方法によって製造した基板100の、絶縁層20のベース部10と反対の一面に金属層30を形成する。金属層30は、例えば、金型加工によってパターン形成された金属を、絶縁層20に設置することにより形成される。このとき、絶縁層20は、Bステージ状態であることが好ましい。これにより、金属層30の一部が絶縁層20に食い込み、金属層30の絶縁層20への接着性が向上する。そして、金属層30を形成した後に、絶縁層20を硬化させる。
【0045】
以上のように説明した、本実施形態に係る基板100の製造方法によれば、Bステージ状態の絶縁層20上に金属層30を形成できる。そのため、金属層30を絶縁層20に食い込むように形成させ、金属層30と絶縁層20との接着性を向上させることができる。
【0046】
[半導体装置200の製造方法]
次に、図12を参照して、本実施形態に係る半導体装置200の製造方法を説明する。図12は、半導体装置200の製造工程を示すチャート図であって、断面図を示している。また、図12に示すチャート図は、図11に示したチャート図に続くものである。
【0047】
<S40:半導体素子1搭載工程>
上述した製造方法によって製造した基板100の、金属層30の上面に、半導体素子1を搭載する。例えば、半導体素子1は、はんだなどの導電性を有する固定材を用いて搭載される。
【0048】
<S50:封止工程>
次に、搭載した半導体素子1を、封止樹脂40によって封止する。封止樹脂40をしては、例えば、一般的なエポキシ樹脂を用いることができる。また、絶縁層20がフィラーを有する場合、封止樹脂40の成形圧力は、2Mpa以上であることが好ましく、4Mpa以上であることがより好ましく、6Mpa以上であることがさらにより好ましい。封止樹脂40の成形圧力を上記範囲内にすることにより、絶縁層20に含まれるフィラーの一部が接触または結合し、絶縁層20の熱伝導率が向上する。
【0049】
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0050】
1 半導体素子
10 ベース板
20 絶縁層
30 金属層
40 封止樹脂
100 基板
200 半導体装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12