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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001543
(43)【公開日】2024-01-10
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/16 20060101AFI20231227BHJP
   E06B 3/46 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
E06B5/16
E06B3/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100267
(22)【出願日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】山田 良
【テーマコード(参考)】
2E014
2E239
【Fターム(参考)】
2E014AA03
2E239CA02
2E239CA03
2E239CA22
2E239CA29
2E239CA32
2E239CA33
2E239CA44
2E239CA45
2E239CA62
(57)【要約】
【課題】部材点数を低減することで簡単な構造を実現でき、施工性の向上を図ることができるうえ、防火性能を向上できる建具を提供する。
【解決手段】建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、枠体に左右に移動可能に支持された4枚の障子と、を備え、4枚の障子のうち少なくとも2枚の内障子3A、3Aが突合せ框37を有して互いに突き合せられ、それぞれの突合せ框37には、突合せ框37A、37B同士が突き合せられた状態で見込み方向及び見付け方向の四方が囲まれた第1中空部F1を形成する突合せ部が設けられ、突合せ部の見込み面には第1加熱発泡材51が設けられている構成とした。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、
前記枠体に左右に移動可能に支持された複数の障子と、を備え、
前記複数の障子のうち少なくとも2枚の障子が突合せ框を有して互いに突き合せられ、
それぞれの前記突合せ框には、前記突合せ框同士が突き合せられた状態で見込み方向及び見付け方向の四方が囲まれた第1中空部を形成する突合せ部が設けられ、
前記突合せ部の見込み面には第1加熱発泡材が設けられている建具。
【請求項2】
建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、
前記枠体に左右に移動可能に支持された複数の障子と、を備え、
前記複数の障子のうち少なくとも2枚の障子が突合せ框を有して互いに突き合せられ、
前記枠体の下枠及び前記障子の下框で囲まれて形成された第2中空部には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第2加熱発泡材が設けられている建具。
【請求項3】
建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、
前記枠体に左右に移動可能に支持された複数の障子と、を備え、
前記複数の障子のうち少なくとも2枚の障子が突合せ框を有して互いに突き合せられ、
それぞれの前記突合せ框には、前記突合せ框同士が突き合せられた状態で見込み方向及び見付け方向の四方が囲まれた第1中空部を形成する突合せ部が設けられ、
前記突合せ部の見込み面には第1加熱発泡材が設けられ、
前記枠体の下枠及び前記障子の下框で囲まれて形成された第2中空部には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第2加熱発泡材が設けられている建具。
【請求項4】
前記枠体の上枠及び前記障子の上框で囲まれて形成された第3中空部には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第3加熱発泡材が設けられている、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建具。
【請求項5】
前記突合せ框は、前記障子のガラスパネルを保持するガラス保持溝に対して幅方向に隣接して第4中空部が形成され、
前記第4中空部には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第4加熱発泡材が設けられている、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建具。
【請求項6】
前記第1加熱発泡材は、前記突合せ部の前記第1中空部における上下方向の全長にわたって連続して設けられている、
請求項1又は3に記載の建具。
【請求項7】
前記第2加熱発泡材は、前記第2中空部における幅方向の全長にわたって連続して設けられている、
請求項2又は3に記載の建具。
【請求項8】
隣接する前記中空部同士は連続的に繋がっている、
請求項3に記載の建具。
【請求項9】
前記第3加熱発泡材は、前記第3中空部における幅方向の全長にわたって連続して設けられている、
請求項4に記載の建具。
【請求項10】
隣接する前記中空部同士は連続的に繋がっている、
請求項4に記載の建具。
【請求項11】
前記第4加熱発泡材は、前記第4中空部における上下方向の上部と下部に設けられている、
請求項5に記載の建具。
【請求項12】
隣接する前記中空部同士は連続的に繋がっている、
請求項5に記載の建具。
【請求項13】
中央2枚の前記障子を有する4枚建ての引き違いサッシである、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、防火サッシにおいてサッシ枠内の幅方向で中央部の部材は火災の影響を受けやすく、防火性能を満足するうえで重要な部材である。このような防火サッシとして、例えば建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、枠体に左右に移動可能に支持された複数の障子と、を備え、複数の障子のうち中央の2枚の障子が突合せ框を有して互いに突き合せられた4枚建ての建具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
4枚建ての建具の場合、突合せ框同士が突合せられる突合せ部は防火対策が必要な部位となっている。特許文献1には、突合せ部の空間内に板状の金具が設けられ、その金具に加熱発泡材が設けられ、火災により樹脂製のカバー材が溶融しても加熱されて発泡した加熱発泡材が金具に押さえられて保持され、空間内に隙間が生じにくくした建具について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-030955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示す防火構造では、加熱発砲材の他に金具を設ける必要があり、部材点数が多くなって施工性が低下することから、その点で改善の余地があった。
【0006】
4枚建ての建具の突合せ框では、左右の突合せ框の強度が同等であるので、面外方向の反りは同等となり、反りによる隙間開きが生じにくい。一方で、突合せ框は、召合せ框と異なり金物による面内方向の拘束が無いことから、上下方向中央が面内方向に反って双方の突合せ框同士の間に隙間開きが生じるおそれがあり、防火性能が低下するという問題があった。
【0007】
本開示は、部材点数を低減することで簡単な構造を実現でき、施工性の向上を図ることができるうえ、防火性能を向上できる建具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様の建具は、建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、前記枠体に左右に移動可能に支持された複数の障子と、を備え、前記複数の障子のうち少なくとも2枚の障子が突合せ框を有して互いに突き合せられ、それぞれの前記突合せ框には、前記突合せ框同士が突き合せられた状態で見込み方向及び見付け方向の四方が囲まれた第1中空部を形成する突合せ部が設けられ、前記突合せ部の見込み面には第1加熱発泡材が設けられている。
【0009】
本開示の他の一態様の建具は、建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、前記枠体に左右に移動可能に支持された複数の障子と、を備え、前記複数の障子のうち少なくとも2枚の障子が突合せ框を有して互いに突き合せられ、前記枠体の下枠及び前記障子の下框で囲まれて形成された第2中空部には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第2加熱発泡材が設けられている。
【0010】
本開示の他の一態様の建具は、建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体と、前記枠体に左右に移動可能に支持された複数の障子と、を備え、前記複数の障子のうち少なくとも2枚の障子が突合せ框を有して互いに突き合せられ、それぞれの前記突合せ框には、前記突合せ框同士が突き合せられた状態で見込み方向及び見付け方向の四方が囲まれた第1中空部を形成する突合せ部が設けられ、前記突合せ部の見込み面には第1加熱発泡材が設けられ、前記枠体の下枠及び前記障子の下框で囲まれて形成された第2中空部には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第2加熱発泡材が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の第1実施形態による引き違いサッシを屋内側から見た正面図である。
図2図1に示す引き違いサッシの縦断面図である。
図3図1に示す引き違いサッシの水平断面図である。
図4図2に示す引き違いサッシの要部拡大図である。
図5図2に示す引き違いサッシの要部拡大図である。
図6】突合せ框を屋外側から見た正面図である。
図7】突合せ框の水平断面図である。
図8】凸状部材を備えた一方の障子を幅方向から見た側面図である。
図9】仕切り金具の構成を示す側面図である。
図10】仕切り金具の構成を示す水平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に示すように、本実施形態では、建物の開口部に設けられる4枚建ての引き違いサッシ100を建具の一例として説明する。
【0013】
引き違いサッシ100は、建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体2と、枠体2に支持されスライド可能な4枚の障子3と、を備えている。引き違いサッシ100は、4枚の障子3のうち左右中央2枚の障子3が突合せ框37を有し屋内側に位置する内障子3Aである。中央の2枚の内障子3Aの左右両側の屋外側に位置する外障子は、符号3Bで示す。
【0014】
以下の説明では、屋外側(図2等に示す+Z側)と屋内側(図2等に示す-Z側)とを結び水平方向に沿う方向を、屋内外方向(図の矢印Zの方向)と称する。屋内外方向Zと直交し水平方向に沿う方向を、幅方向(図の矢印Xの方向)と称する。屋内外方向Z及び幅方向Xと直交する方向を、上下方向(図の矢印Yの方向)と称する。各構成部材において、屋内外方向Z及び幅方向Xで中心から離れる側を外側と称し、中心に向かう側を内側という場合がある。引き違いサッシ100を構成する部位において、屋内外方向Zを見込み方向と称し、見込み方向に直交する面方向を見付け方向と称する場合がある。
【0015】
枠体2は、四方枠状に形成されている。枠体2は、上枠21と、下枠22と、一対の縦枠23と、を有している。枠体2は、樹脂製である。なお、枠体2は、アルミ合金等の金属形材から構成されたもの、アルミ樹脂複合(アルミニウム製部材と樹脂製部材とが組み付けられた構成)から構成されたもの、あるいは樹脂製のみの部材から構成されたものであってもよい。
【0016】
上枠21及び下枠22は、幅方向Xに延びている(図3参照)。縦枠23は、上下方向Yに延びている。各縦枠23は、上枠21の端部と下枠22の端部とを連結している。
【0017】
図2及び図4に示すように、上枠21は、上壁210と、幅方向Xに沿って延在して屋内外方向Zに間隔をあけて設けられる一対のレール案内壁211、212と、を有している。屋内側の内側レール211には、内障子3Aの上端が幅方向Xにスライド自在に嵌め込まれている。屋外側の外側レール212には、外障子3Bの上端が幅方向Xにスライド自在に嵌め込まれている。上枠21の形状としては、図2に示すような一対のレール案内壁211、212を有する形状であることに限定されることはなく、例えばドブ溝形状の上枠を採用してもよい。
【0018】
上枠21は、内障子3Aの上框34との間で囲まれた第3中空部F3を形成している。
【0019】
図4に示すように、第3中空部F3において、上壁210のうち一対のレール案内壁211、212同士の間の中央上壁の下面210a(見込み面)、及び内側レール211と屋内側壁214との間の屋内上壁210Bの下面210b(見込み面)には、シート状の第3加熱発泡材53Aが設けられている。第3加熱発泡材53Aは、上枠21の幅方向Xの全長にわたって連続して設けられている。第3加熱発泡材53Aは、下面210a、210bに例えば両面テープなどで固着されている。第3加熱発泡材53Aは、複数枚が積層されていてもよい。第3加熱発泡材53Aの発泡温度は、適宜最適なものを採用できる。第3加熱発泡材53Aは、発泡時において後述する突合せ框37に設けられる第4加熱発泡材54(図3参照)に対して連続的に繋がるように配置されている。
【0020】
図2及び図5に示すように、下枠22は、屋内側壁220と、上段部221と、内障子支持部222と、内側レール223と、下段部224と、外障子支持部225と、外側レール226と、を有している。下枠22は、上段部221と下段部224とによって階段状に形成されている。下枠22の形状としては、図2に示すような階段状となる段差を有する形状に限定されることはなく、例えば段差のない水平方向にフラットな形状の上枠を採用してもよい。
【0021】
上段部221は、下枠22の屋内側に配置されている。上段部221は、板状に形成され、板面を上向きにして幅方向Xに延びる。内障子支持部222は、上段部221において屋内側の位置で上方に突出している。内障子支持部222には、屋外側に延びて突出する第1気密材24が設けられている。第1気密材24は、下枠22の長手方向に沿って延在している。内障子支持部222は、内障子3Aの下框35の屋内側面に対して屋内側から第1気密材24を介して接触している。内側レール223は、上段部221における屋外側の位置で上方に突出し、内障子3Aの戸車43を転動可能に支持している。
【0022】
下段部224は、上段部221よりも屋外側に配置されている。下段部224は、上段部221よりも低い高さに配置され、板状に形成され、板面を上向きにして幅方向Xに延びる。外障子支持部225は、上段部221の屋外側の位置で屋外側に延びて突出する先端部225aが外障子3Bの下框32の屋内側面に設けられる第2気密材25に対して屋内側から接触している。外側レール226は、下段部224における屋外側の位置で上方に突出し、外障子3Bの戸車44を転動可能に支持している。外障子3Bを支持する外側レール226が、内障子3Aを支持する内側レール223よりも低い位置に配置されている。
【0023】
下枠22は、内障子3Aの下框35との間で囲まれた第2中空部F2を形成している。
【0024】
図5に示すように、第2中空部F2において、上段部221の上面221a(見込み面)、屋内側壁220の内側レール223を向く見付け面220a、及び内側レール223の屋内側壁220を向く見付け面223aには、シート状の第2加熱発泡材52Aが設けられている。第2加熱発泡材52Aは、下枠22の幅方向Xの全長にわたって連続して設けられている。第2加熱発泡材52Aは、各取付面に例えば両面テープなどで固着されている。第2加熱発泡材52Aは、複数枚が積層されていてもよい。第2加熱発泡材52Aの発泡温度は、適宜最適なものを採用できる。第2加熱発泡材52Aは、発泡時において後述する突合せ框37に設けられる第4加熱発泡材54(図3参照)に対して連続的に繋がるように配置されている。
【0025】
図2及び図3に示すように、幅方向両側の一対の外障子3Bは、それぞれ一対の内障子3Aよりも屋外側に配置されている。外障子3B及び内障子3Aは、枠体2に幅方向Xにスライド可能で引き違い可能に設けられている。外障子3B及び内障子3Aが閉じた状態では、外障子3B及び内障子3Aは枠体2の内側の開口部を閉塞する。
【0026】
図1及び図2に示すように、外障子3Bは、框体30Bと、ガラスパネル40と、を有している。框体30Bは、四方枠状に形成されている。框体30Bは、上框31と、下框32と、一対の縦框33と、を有している。框体30Bは、樹脂製である。なお、框体30Bは、アルミ合金等の金属形材から構成されたもの、アルミ樹脂複合(アルミニウム製部材と樹脂製部材とが組み付けられた構成)から構成されたもの、あるいは樹脂製のみの部材から構成されたものであってもよい。上框31及び下框32は、幅方向Xに延びている。縦框33は、上下方向Yに延び、上框31の端部と下框32の端部とを連結している。
【0027】
図2及び図4に示すように、上框31は、外壁311と、内壁312と、外壁311及び内壁312の上端同士を連結する上壁313と、上壁313の上側に延びるレール支持部314と、を有している。外壁311は、ガラスパネル40よりも屋外側に配置されている。内壁312は、ガラスパネル40よりも屋内側に配置されている。外壁311及び内壁312は、板状に形成され、それぞれの板面が屋内外方向に直交する方向に配置されている。外壁311及び内壁312は、外障子3Bの幅方向Xの略全長にわたって配置されている。外壁311と内壁312の上壁313から下向きの突出長は同じである。外壁311の下端部と内壁312の下端部とは、略同一の高さに位置している。
【0028】
レール支持部314は、上壁313から上方に延びるとともに、上方に開口したレール案内凹溝314aを有する。レール案内凹溝314aは、上枠21の外側レール212に嵌め合わされている。外障子3Bは、上枠21の外側レール212に沿って移動可能である。
【0029】
図2及び図5に示すように、下框32は、外壁321と、内壁322と、外壁321及び内壁322の下端同士を連結する下壁323と、下壁323の下側に延びる戸車支持部324と、を有している。外壁321は、ガラスパネル40よりも屋外側に配置されている。内壁322は、ガラスパネル40よりも屋内側に配置されている。外壁321及び内壁322は、板状に形成され、それぞれの板面が屋内外方向Zに直交する方向となる見付け面に配置されている。外壁321及び内壁322は、外障子3Bの幅方向Xの略全長にわたって配置されている。外壁321と内壁322の下壁323からの突出長は同じである。外壁321の上端部と内壁322の上端部とは、略同一の高さに位置している。
【0030】
戸車支持部324は、下壁323から下方に延びるとともに、下方に開口した戸車収容凹溝324aを有する。戸車収容凹溝324aには、戸車44が回転可能に支持されている。戸車44は、下枠22の外側レール226に対して上下方向Yに対向する位置に設けられている。戸車44は、下枠22の外側レール226上を転動することで走行可能である。
【0031】
外障子3Bのガラスパネル40は、框体30B内に納められている。ガラスパネル40は、ペアガラスであるが、単板ガラス等であってもよい。
【0032】
幅方向中央の一対の内障子3Aは、框体30Aと、ガラスパネル40と、を有している。框体30Aは、四方枠状に形成されている。
【0033】
図1から図3に示すように、框体30Aは、上框34と、下框35と、召合せ框36と、突合せ框37と、を有している。框体30Aは、樹脂製である。なお、框体30Aは、アルミ合金等の金属形材から構成されたもの、アルミ樹脂複合(アルミニウム製部材と樹脂製部材とが組み付けられた構成)から構成されたもの、あるいは樹脂製のみの部材から構成されたものであってもよい。上框34及び下框35は、幅方向Xに延びている。召合せ框36及び突合せ框37は、上下方向Yに延び、上框34の端部と下框35の端部とを連結している。
【0034】
図2及び図4に示すように、上框34は、外壁341と、内壁342と、外壁341及び内壁342の上端同士を連結する上壁343と、上壁343の上側に延びるレール支持部344と、を有している。外壁341は、ガラスパネル40よりも屋外側に配置されている。内壁342は、ガラスパネル40よりも屋内側に配置されている。外壁341及び内壁342は、板状に形成され、それぞれの板面が屋内外方向に直交する方向に配置されている。外壁341及び内壁342は、内障子3Aの幅方向Xの略全長にわたって配置されている。外壁341と内壁342の上壁343から下向きの突出長は同じである。外壁341の下端部と内壁342の下端部とは、略同一の高さに位置している。
【0035】
レール支持部344は、上壁343から上方に延びるとともに、上方に開口したレール案内凹溝344aを有する。レール案内凹溝344aは、上枠21の内側レール211が支持されている。レール案内凹溝344aは、上枠21の内側レール211に沿って走行可能である。
【0036】
上框34は、内障子3Aの上枠21との間で囲まれた第3中空部F3を形成している。
【0037】
図2及び図4に示すように、第3中空部F3において、上壁343のレール案内凹溝344aの上面344b(見込み面)及び対向する見付け面344c、344dには、シート状の第3加熱発泡材53Bが設けられている。第3加熱発泡材53Bは、上框34の幅方向Xの全長にわたって連続して設けられている。第3加熱発泡材53Bは、取付面に例えば両面テープなどで固着されている。第3加熱発泡材53Bは、複数枚が積層されていてもよい。第3加熱発泡材53Bの発泡温度は、適宜最適なものを採用できる。上框34の第3加熱発泡材53Bは、発泡時において、上枠21の加熱発泡材53Aに繋がるとともに、後述する突合せ框37に設けられる第4加熱発泡材54(図3参照)に対して連続的に繋がるように配置されている。
【0038】
図2及び図5に示すように、下框35は、外壁351と、内壁352と、外壁351及び内壁352の下端同士を連結する下壁353と、下壁353の下側に延びる戸車支持部354と、を有している。外壁351は、ガラスパネル40よりも屋外側に配置されている。内壁352は、ガラスパネル40よりも屋内側に配置されている。外壁351及び内壁352は、板状に形成され、それぞれの板面が屋内外方向に直交する方向に配置されている。外壁351及び内壁352は、内障子3Aの幅方向Xの略全長にわたって配置されている。外壁351と内壁352の下壁353からの突出長は同じである。外壁351の上端部と内壁352の上端部とは、略同一の高さに位置している。
【0039】
下框35の下壁353には、外壁351及び内壁352の間で上下方向に貫通する第1外気導入孔41及び第2外気導入孔42を有している。外気導入孔41、42は、それぞれ下框35の長手方向に沿って例えば二箇所に設けられている。外気は、第1外気導入孔41及び第2外気導入孔42を通じて下框35における下壁353の上側、すなわち下壁353の下方から上方の領域に流れる。
【0040】
戸車支持部354は、下壁353から下方に延びるとともに、下方に開口した戸車収容凹溝354aを有する。戸車収容凹溝354aには、戸車43が回転可能に支持されている。戸車43は、下枠22の内側レール223に対して上下方向Yに対向する位置に設けられている。戸車43は、下枠22の内側レール223上を転動することで走行可能である。
【0041】
下框35は、内障子3Aの下枠22との間で囲まれた第2中空部F2を形成している。
【0042】
図2及び図5に示すように、第2中空部F2において、戸車支持部354の戸車収容凹溝354aの底面354b(見込み面)及び対向する見付け面354c、354dには、シート状の第2加熱発泡材52Bが設けられている。第2加熱発泡材52Bは、下框35の幅方向Xの全長にわたって連続して設けられている。第2加熱発泡材52Bは、取付面に例えば両面テープなどで固着されている。第2加熱発泡材52Bは、複数枚が積層されていてもよい。第2加熱発泡材52Bの発泡温度は、適宜最適なものを採用できる。下框35の第2加熱発泡材52Bは、発泡時において、下枠22の第2加熱発泡材52Aに繋がるとともに、後述する突合せ框37に設けられる第4加熱発泡材54(図3参照)に対して連続的に繋がるように配置されている。
【0043】
内障子3Aのガラスパネル40は、框体30A内に納められている。ガラスパネル40は、ペアガラスであるが、単板ガラス等であってもよい。
【0044】
図3に示すように、召合せ框36は、内障子3A及び外障子3Bが閉じている状態で、外障子3Bの縦框33に屋内外方向に重なっている。
【0045】
上框34、下框35、召合せ框36及び突合せ框37には、それぞれ断面略コの字状のガラス保持溝45が形成されている。ガラスパネル40の周縁部は、ガラス保持溝45内に嵌め込まれている。ガラスパネル40の周縁部のガラス面は、各框34、35、36、37に係止されたガラス保持材及びパッキンで押さえられている。
【0046】
各框34、35、36、37におけるガラス保持溝45とガラス保持材及びパッキンとの間には、ガラス保持空間S1が形成されている。ガラス保持空間S1は、下框32に設けられる第1外気導入孔41及び第2外気導入孔42を介して屋外に連通している。
【0047】
図3図6及び図7に示すように、突合せ框37は、屋外側の外框壁371と、屋内側の内框壁372と、外框壁371及び内框壁372を連結する一対の連結壁373、374と、一対の連結壁373、374の屋内外方向Zの略中間部で連結する中間壁375と、幅方向Xで一方の突合せ框37Aの外連結壁374から他方の突合せ框37B側に向けて突出する一対の突合せ片376と、を有する。
【0048】
突合せ框37には、中間壁375によって屋内外方向Zに仕切られ、それぞれ上下方向Yに貫通する2つの中空部を有している。2つの中空部のうち屋内側が屋内側中空部であり、屋外側が第4中空部F4である。
【0049】
それぞれの突合せ框37A、37Bには、突合せ框37A、37B同士が突き合せられた状態で屋内外方向Z及び幅方向Xの四方が囲まれた第1中空部F1を形成する突合せ部が設けられている。突合せ部の第1中空部F1内には、上下方向Yの全長にわたって水平断面がコ字状に形成された凸状部材38が設けられている。凸状部材38は、例えば金属製である。凸状部材38は、一方の突合せ框37Aから他方の突合せ框37B側に向けて突出する一対の突片381と、一対の突片381同士を連結する連結片382と、を有している。凸状部材38は、コ字状の開放された側を他方の突合せ框37B側に向けた状態で、一対の突合せ片376同士の間で保持されている。突合せ框37A、37B同士が突合せられた状態において、突片381は、突合せ片376に設けられる気密材376Aに気密に接触する。
【0050】
図7及び図8に示すように、第1中空部F1において、一方の突合せ框37Aに設けられる凸状部材38の一対の突片381のうち屋内側突出片の見付け面381a、連結片382の他方の突合せ框37B側を向く見込み面382a、及び凸状部材38が設けられる突合せ框37Aと反対側の突合せ框37Bの外連結壁374で一対の突合せ片376同士の間の見込み面374aには、シート状の第1加熱発泡材51が設けられている。第1加熱発泡材51は、突合せ框37A、37Bの上下方向Yの全長にわたって連続して設けられている。第1加熱発泡材51は、取付面に例えば両面テープなどで固着されている。第1加熱発泡材51は、複数枚が積層されていてもよい。第1加熱発泡材51の発泡温度は、適宜最適なものを採用できる。
【0051】
発泡した第1加熱発泡材51は、第4中空部F4を構成する連結壁474に形成されるねじ穴474b(図6参照)を通じて第4中空部F4に設けられる発砲した第4加熱発泡材54に対して連続的に繋がるように配置されている。
【0052】
突合せ框37は、内障子3Aのガラスパネル40を保持するガラス保持溝45に対して幅方向Xに隣接して第4中空部F4が形成されている。第4中空部F4は、外框壁371と内框壁372との間で外框壁371に沿って上下方向Yに延び中空状に形成されている。第4中空部F4には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第4加熱発泡材54が設けられている。
【0053】
図3図6及び図7に示すように、突合せ框37A、37Bの第4中空部F4内における対向する見付け面及び対向する見込み面には、シート状の第4加熱発泡材54が設けられている。第4加熱発泡材54は、突合せ框37Bの上下方向Yの上部及び下部に設けられている。第4加熱発泡材54は、取付面に例えば両面テープなどで固着されている。第4加熱発泡材54は、複数枚が積層されていてもよい。第4加熱発泡材54の発泡温度は、適宜最適なものを採用できる。
【0054】
発泡した第4加熱発泡材54は、第4中空部F4を形成する外連結壁374に形成されるねじ穴474bを通じて第1中空部F1の第1加熱発泡材51に対して連続的に繋がるように配置されている。また、第4加熱発泡材54は、発泡時において下部の第4加熱発泡材54が第2中空部F2に設けられる第2加熱発泡材52に対して連続的に繋がるように配置され、上部の第4加熱発泡材54が第3中空部F3に設けられる第3加熱発泡材53に対して連続的に繋がるように配置されている。
【0055】
図9及び図10に示すように、障子3の突合せ框37には、第4中空部F4を上下方向Yに仕切るL型断面の仕切り金具39が設けられていてもよい。図9及び図10は、突合せ框37の下部を示している。仕切り金具39は、上下方向Yに延在する板状のプレート材391と、プレート材391の上下方向Yの端部に直交する仕切板392と、を有している。仕切り金具39は、プレート材391の板面を内連結壁373に当接させ、突合せ框37を上框34や下框35に対して組み立てるための組立ねじ393を利用して内連結壁373に固定することで、仕切板392が第4中空部F4を上下方向Yに仕切るようにして塞いだ状態で配置される。プレート材391の外連結壁374を向く面391aには、第4加熱発泡材54が貼り付けられている。
【0056】
第4中空部F4に仕切り金具39を設けることにより、第4中空部F4の上下方向Yを十分に封止することができるうえ、第4加熱発泡材54の発泡領域を所定の範囲に規制することができる。仕切り金具39は、組立ねじ393の補強とすることにもなるので、強固な仕口強度を確保することができる。
【0057】
引き違いサッシ100(建具)の作用について、図1から図8に基づいて詳細に説明する。
【0058】
引き違いサッシ100は、建物の開口部に設けられ四方を枠組みした枠体2と、枠体2に左右に移動可能に支持された複数(4枚)の障子3と、を備える。2枚の内障子3Aは、突合せ框37A、37Bを有して互いに突き合せられている。それぞれの突合せ框37A、37Bには、突合せ框37A、37B同士が突き合せられた状態で屋内外方向Z及び幅方向Xの四方が囲まれた第1中空部F1を形成する突合せ部が設けられている。突合せ部の見込み面には第1加熱発泡材51が設けられている。
【0059】
引き違いサッシ100では、火災時において、突合せ部の第1中空部F1全体にわたって第1加熱発泡材51を発泡させることができる。火災時に影響を受けやすい4枚の障子3のうち幅方向中央部の突合せ框37A、37Bの位置の防火性能を高めることができる。この場合には、第1中空部F1に第1加熱発泡材51のみを設ける構成であることから、部材点数を低減することとなり、簡単な構造を実現でき、施工性の向上を図ることができる。
【0060】
引き違いサッシ100では、突合せ框37A、37Bの見込み面に第1加熱発泡材51が設けられていることから、上下方向中央で双方の突合せ框37A、37Bが面内方向に反って双方間が幅方向Xに開くことによって生じる隙間を発泡した第1加熱発泡材51によって塞ぐことができる。このように、引き違いサッシ100では、召合せ框とは異なり金物による面内方向の拘束が無い突合せ框37A、37Bの防火性能を向上することができる。
【0061】
引き違いサッシ100は、枠体2の下枠22及び内障子3Aの下框35で囲まれて形成された第2中空部F2において、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第2加熱発泡材52が設けられている。引き違いサッシ100では、火災時において、下枠22と下框35に形成される第2中空部F2全体にわたって第2加熱発泡材52を発泡させることができる。火災時に影響を受けやすい4枚の障子3の下部の防火性能を高めることができる。とくに突合せ部が内障子3Aとなる場合には、下枠22が屋外側に露出して火災の熱の影響を受けやすいことから第2加熱発泡材52を設けることが効果的である。第1中空部F1の第1加熱発泡材51に加えてさらに第2加熱発泡材52を設けることで、防火性能をさらに高めることができる。また、この場合には、第2中空部F2に第2加熱発泡材52のみを設ける構成であることから、部材点数を低減することとなり、簡単な構造を実現でき、施工性の向上を図ることができる。
【0062】
引き違いサッシ100は、枠体2の上枠21及び内障子3Aの上框34で囲まれて形成された第3中空部F3には、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第3加熱発泡材53が設けられているので、上枠21と上框34に形成される第3中空部F3全体にわたって第3加熱発泡材53を発泡させることができ、防火性能を高めることができる。
【0063】
引き違いサッシ100は、突合せ框37において内障子3Aのガラスパネル40を保持するガラス保持溝45に対して幅方向Xに隣接して第4中空部F4が形成され、第4中空部F4に見付け面及び見込み面の少なくとも一方に第4加熱発泡材54が設けられているので、第4中空部F4内で第4加熱発泡材54を発泡させることができ、防火性能を高めることができる。この場合には、第1中空部F1の第1加熱発泡材51に加えてさらに第4加熱発泡材54が設けられるので、火災時に影響を受けやすい4枚の障子3のうち幅方向中央部の突合せ框37における防火性能をさらに高めることができる。
【0064】
引き違いサッシ100は、第1加熱発泡材51において、突合せ部の第1中空部F1における上下方向Yの全長にわたって連続して設けられているので、第1中空部F1の全体にわたって第1加熱発泡材51をより確実に発泡させることができ、防火性能を高めることができる。
【0065】
引き違いサッシ100は、第2加熱発泡材52が第2中空部F2における幅方向Xの全長にわたって連続して設けられているので、第2中空部F2の全体にわたって第2加熱発泡材52をより確実に発泡させることができ、防火性能を高めることができる。
【0066】
引き違いサッシ100は、隣接する中空部同士が連続的に繋がっているので、例えば突合せ框37と上枠21及び上框34との間、あるいは突合せ框37と下枠22及び下框35との間で発砲した加熱発泡材に隙間が生じることを防止でき、より優れた防火性能が得られる。
【0067】
引き違いサッシ100は、第3加熱発泡材53が第3中空部F3における幅方向Xの全長にわたって連続して設けられているので、第3中空部F3の全体にわたって第3加熱発泡材53をより確実に発泡させることができ、防火性能を高めることができる。
【0068】
引き違いサッシ100は、第4加熱発泡材54は、第4中空部F4における上下方向Yの上部と下部に設けられている。この場合には、第4中空部F4における熱の影響を受けやすい枠体2側の上部と下部の防火性能を高めることができると共に、第4加熱発泡材の使用量を削減でき、より簡単な構造にできる。
【0069】
本実施形態による引き違いサッシ100は、部材点数を低減することで簡単な構造を実現でき、施工性の向上を図ることができるうえ、防火性能を向上できる。
【0070】
以上、本開示による建具の実施形態について説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0071】
上記実施形態において中央2枚の内障子3Aを有する4枚建ての引き違いサッシ100を建具の一例としているが、これらの建具に限定されることはない。例えば幅方向で両側の一対の外障子3Bが固定され、突合せ框37A、37Bを有する2枚の内障子3Aを備えた引き分けサッシを本発明の建具に適用してもよい。要は、障子3のうち少なくとも2枚の障子3が突合せ框37A、37Bを有して互いに突き合せられる構成の建具に適用可能である。本実施形態では、突合せ框37A、37Bを有する障子として内障子3Aを対象としているが、外障子3Bであってもよい。
【0072】
上記実施形態の引き違いサッシ100では、突合せ框37A、37Bに形成される第1中空部F1に第1加熱発泡材51が設けられ、下枠22及び下框35に形成される第2中空部F2に第2加熱発泡材52A、52Bが設けられ、上枠21及び上框34に形成される第3中空部F3に第3加熱発泡材53A、53Bが設けられ、突合せ框37A、37Bに形成される第4中空部F4に第4加熱発泡材54が設けられた構成としているが、これら加熱発泡材51~54の全てが設けられることに限定されることはい。例えば、第1中空部F1の第1加熱発泡材51のみ、あるいは第2中空部F2の第2加熱発泡材52のみが設けられる建具であってもよいし、第1加熱発泡材51と第2加熱発泡材52のみが設けられる建具であってもよい。この他、上記実施形態の引き違いサッシ100において、第3加熱発泡材53のみが省略された構成、あるいは第4加熱発泡材54のみが省略された構成とすることも可能である。
【0073】
上記実施形態の第1加熱発泡材51を除く各加熱発泡材52~54は、見付け面及び見込み面の少なくとも一方に設けられればよく、上記実施形態の配置に制限されることはない。
【0074】
上記実施形態では、第1加熱発泡材51が突合せ部の第1中空部F1における上下方向Yの全長にわたって連続して設けられているが、これに限定されることはなく、上下方向Yのうち断続的に部分的に配置される構成であってもよい。
【0075】
上記実施形態では、第2加熱発泡材52が第2中空部F2における幅方向Xの全長にわたって連続して設けられているが、これに限定されることはなく、幅方向Xに断続的に部分的に配置される構成であってもよい。
【0076】
上記実施形態では、第3加熱発泡材53が第3中空部F3における幅方向Xの全長にわたって連続して設けられているが、これに限定されることはなく、幅方向Xに断続的に部分的に配置される構成であってもよい。
【0077】
本実施形態では、隣接する中空部同士、例えば第4中空部F4の第4加熱発泡材54と下枠22及び下框35の第2中空部F2の第2加熱発泡材52とが連続的に繋がっているが、連続的に繋がっていない構成としてもよい。第4中空部F4の第4加熱発泡材54と上枠21及び上框34の第3中空部F3の第3加熱発泡材53とが連続的に繋がっていない構成であってもよい。
【0078】
第4加熱発泡材54は、第4中空部における上下方向の上部と下部に設けられているが、この位置に限定されることはない。
【0079】
各加熱発泡材51、52、53、54の厚み、長さ寸法、取付位置などの構成は、上記実施形態に限定されることはなく、適宜変更可能である。
【0080】
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
【符号の説明】
【0081】
100…引き違いサッシ(建具)、2…枠体、3…障子、3A…内障子、3B…外障子、30A、30B…框体、31、34…上框、32、35…下框、33…縦框、36…召合せ框、37、37A、37B…突合せ框、51…第1加熱発泡材、52…第2加熱発泡材、53…第3加熱発泡材、54…第4加熱発泡材、F1…第1中空部、F2…第2中空部、F3…第3中空部、F4…第4中空部、X…幅方向、Y…上下方向、Z…屋内外方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10