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特開2024-154371鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154371
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/00 20060101AFI20241023BHJP
【FI】
A61F5/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024034172
(22)【出願日】2024-03-06
(31)【優先権主張番号】10-2023-0050453
(32)【優先日】2023-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524087286
【氏名又は名称】ビスツール インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ペ ウン ヒョン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098BC48
4C098CD10
4C098DD20
(57)【要約】
【課題】鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型を提供する。
【解決手段】本発明の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型は、鼻整形手術による鼻の様子の変化を示すために使用するものであって、前面に鼻骨対応部が形成されており、鼻骨対応部の下側に貫通空間を有する本体と、前記貫通空間に着脱可能に結合する固定ボディと、固定ボディに支持された状態で本体の前方に突出して鼻骨対応部の下部に位置する上外側軟骨対応部と、上外側軟骨対応部の下側に位置調節可能に設置された下外側軟骨対応部と、を含んでなる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻整形手術による鼻の様子の変化を示すために使用するものであって、
前面に鼻骨対応部が形成されており、鼻骨対応部の下側に貫通空間を有する本体と、
前記貫通空間に着脱可能に結合する固定ボディと、
固定ボディに支持された状態で本体の前方に突出して鼻骨対応部の下部に位置する上外側軟骨対応部と、
上外側軟骨対応部の下側に位置調節可能に設置された下外側軟骨対応部と、を含んでなる、鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項2】
前記固定ボディは、
本体の後面に着脱可能に装着され、支持力を提供する固定ポストと、
固定ポストに一体となって貫通空間の内部に収容された状態で、上外側軟骨対応部及び下外側軟骨対応部を支持するセンタープレートと、を備える、請求項1に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項3】
前記センタープレートは、貫通空間の中心部に配置され、貫通空間を左右に分ける垂直の板状部材であり、
センタープレートの下側部には、前記下外側軟骨対応部を位置調節可能に支持するホルダーが備えられた、請求項2に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項4】
前記ホルダーは、前後方向に延び、開放スリットを介して前方及び下部に開放された収容空間を提供し、
下外側軟骨対応部には、前記ホルダーの収容空間に収容保持されてホルダーから支持力を提供される連結部が設置されている、請求項3に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項5】
前記連結部は、
収容空間の内部に位置調節可能に収容された係止ボールと、
係止ボールと下外側軟骨対応部とを連結する延長ロッドと、を有する、請求項4に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項6】
前記ホルダーには、
係止ボールをホルダーの内部に通過させるか或いはホルダー内の係止ボールをホルダーの外部に通過させる出入り通路がさらに設けられた、請求項5に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項7】
前記ホルダーの下側部に、
ホルダーの下部に着脱可能に結合し、出入り通路を遮断するホルダーキャップがさらに備えられる、請求項5に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項8】
前記ホルダーキャップは、
固定ポストに着脱可能に結合し、ホルダーの開放スリットを部分的にカバーするホルダー受け部を有する、請求項7に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項9】
前記センタープレートの上側には多数の固定溝が設けられ、
上外側軟骨対応部には、前記固定溝に嵌合する挿入突起が備えられた、請求項3に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【請求項10】
前記固定ポストは、棒状部材であって貫通孔を垂直に横切り、
本体の後面には、固定ポストの上下端部を着脱可能に収容する嵌合溝が設けられた、請求項2に記載の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整形外科で使用することが可能な鼻模型に関し、より詳細には、鼻手術の前に行われる患者との面談の際に、患者に手術による鼻の様子の変化を知らせるために使用する、鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型に関する。
【背景技術】
【0002】
医療技術が発展し、且つ美しい顔を持ちたい欲求が高まるにつれて、顔面整形手術をする人々が増えている。特に顔の中心に位置する鼻は印象に多くの影響を与えるので、鼻に対する整形手術の事例も増加している。
【0003】
鼻に対する整形の方法は、様々であり、切開の種類によって、鼻の内側のみ切開する非開放型と、鼻の外部も切開する開放型に分類される。開放型手術は、皮膚切開線が鼻の中の粘膜部位から始まって鼻柱の外部に連結されて切開部位が外部に露出される方法であり、視野が確保されるため鼻整形手術が容易であるという利点があるものの、手術後に切開部位を覆いながら鼻筋を直さなければならないという煩わしさがある。
【0004】
図1に鼻101の内部構造を簡単に示した。図示の如く、鼻骨103の下部に上外側軟骨105、下外側軟骨107、鼻中隔軟骨109が位置している。上外側軟骨105、下外側軟骨107及び鼻中隔軟骨109は、皮膚に包まれて鼻の形状を維持する。
【0005】
特に、下外側軟骨の間に(別に採取された)鼻中隔軟骨を固定して下外側軟骨を高くすると、鼻の左右のバランスが整えられ、かつ高い鼻の形状を持つことができるが、これらの事項は、整形外科で、鼻手術に関連した相談の際に患者に説明する内容である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上述した説明は、言葉だけで行われるか或いは絵または模型を用いて行われるので、(医療知識のない)患者の立場では下外側軟骨がどんなものなのか、どのように動くのかを理解し難いことが多い。説明の効果が低下するのである。従来の鼻模型は、ただ、鼻部分の横断面形状を示すものであり、下外側軟骨の動きを実現することができないという限界を有する。下外側軟骨を実際に動かすことができるため、患者の理解度を高めることができる構造の鼻模型が求められる。
【0007】
本発明は、かかる問題点を解消するためになされたもので、その目的は、分解組立が可能であって使用中に損傷部品のみを簡単に交換することができ、下外側軟骨に該当する部分を動かすことができるので、患者に手術による鼻の様子の変化をより容易に知らせることができる、鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型は、鼻整形手術による鼻の様子の変化を示すために使用するものであって、前面に鼻骨対応部が形成されており、鼻骨対応部の下側に貫通空間を有する本体と、前記貫通空間に着脱可能に結合する固定ボディと、固定ボディに支持された状態で本体の前方に突出して鼻骨対応部の下部に位置する上外側軟骨対応部と、上外側軟骨対応部の下側に位置調節可能に設置された下外側軟骨対応部と、を含んでなる。
また、前記固定ボディは、本体の後面に着脱可能に装着され、支持力を提供する固定ポストと、固定ポストに一体となって貫通空間の内部に収容された状態で、上外側軟骨対応部及び下外側軟骨対応部を支持するセンタープレートと、を備える。
また、前記センタープレートは、貫通空間の中心部に配置され、貫通空間を左右に分ける垂直の板状部材であり、センタープレートの下側部には、前記下外側軟骨対応部を位置調節可能に支持するホルダーが含まれる。
また、前記ホルダーは、前後方向に延び、開放スリットを介して前方及び下部に開放された収容空間を提供し、下外側軟骨対応部には、前記ホルダーの収容空間に収容保持されてホルダーから支持力を提供される連結部が設置されている。
また、前記連結部は、収容空間の内部に位置調節可能に収容された係止ボールと、係止ボールと下外側軟骨対応部とを連結する延長ロッドと、を有する。
また、前記ホルダーには、係止ボールをホルダーの内部に通過させるか或いはホルダー内の係止ボールをホルダーの外部に通過させる出入り通路がさらに設けられる。
また、ホルダーの下側部に、ホルダーの下部に着脱可能に結合し、出入り通路を遮断するホルダーキャップがさらに備えられる。
また、前記ホルダーキャップは、固定ポストに着脱可能に結合し、ホルダーの開放スリットを部分的にカバーするホルダー受け部を有する。
また、前記センタープレートの上側には多数の固定溝が設けられ、上外側軟骨対応部には、前記固定溝に嵌合する挿入突起が備えられる。
また、前記固定ポストは、棒状部材であって貫通孔を垂直に横切り、本体の後面には、固定ポストの上下端部を着脱可能に収容する嵌合溝が設けられる。
【発明の効果】
【0009】
上述のように構成される本発明の鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型は、分解組立が可能であるため、使用中に一部の部品が損傷した場合、当該部品のみを簡単に交換することができる。また、下外側軟骨に該当する部分を動かすことができるので、患者に手術による鼻の様子の変化をより容易に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】鼻内部の解剖学的構造を説明するための図である。
図2】本発明の一実施形態による鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型の斜視図である。
図3図2に示された鼻模型の後ろの様子を示す図である。
図4図2の鼻模型の側面図である。
図5図2に示された鼻模型における下外側軟骨対応部の動き特性を説明するための図である。
図6図2の鼻模型の分解斜視図である。
図7図6の上外側軟骨対応部と下外側軟骨対応部が固定ボディに装着された様子を示す図である。
図8】固定ボディに対する上外側軟骨対応部および下外側軟骨対応部の装着状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明による一実施形態をより詳細に説明する。
【0012】
基本的に、本発明の鼻模型は、人の鼻の形状に作られた構造体であって、例えば、整形外科病院で使用できる。本発明の鼻模型は、例えば、鼻手術の前に進行する患者との面談の際に、患者に手術による鼻の様子の変化を知らせるために使用できる。
【0013】
このような鼻模型は、鼻整形手術による鼻の様子の変化を示すために使用するものであって、 前面に鼻骨対応部が形成されており、鼻骨対応部の下側に貫通空間を有する本体と、前記貫通空間に着脱可能に結合する固定ボディと、固定ボディに支持された状態で本体の前方に突出して鼻骨対応部の下部に位置する上外側軟骨対応部と、上外側軟骨対応部の下側に位置調節可能に設置された下外側軟骨対応部とを基本構成として有する。
【0014】
図2は、本発明の一実施形態による鼻整形手術過程説明用組み立て式鼻模型10の斜視図であり、図3は、図2に示された鼻模型の後ろの様子を示す図であり、図4は、図2の鼻模型の側面図であり、図5は、鼻模型における下外側軟骨対応部の動き特性を説明するための図であり、図6は、図2の鼻模型を全体的に分解して示す斜視図である。そして、図7は、上外側軟骨対応部と下外側軟骨対応部が固定ボディに装着された様子を示す図であり、図8は、固定ボディに対する上外側軟骨対応部および下外側軟骨対応部の装着状態を示す断面図である。
【0015】
図示の如く、本実施形態による組み立て式鼻模型10は、本体11、固定ボディ20、上外側軟骨対応部31、下外側軟骨対応部41、およびホルダーキャップ27を含む。
【0016】
本体11は、顔骨における、鼻が位置する部分を模擬した部材であり、前面に鼻骨対応部11aを有する。鼻骨対応部11aは、鼻骨に対応する部分であり、前方に下向き傾斜している。
【0017】
また、鼻骨対応部11aの下方には貫通空間11cが設けられている。貫通空間11cは、実際の顔骨において、鼻軟骨が外部に露出する通路である。本実施形態では、貫通空間11cに固定ボディ20が取り付けられる。
【0018】
また、本体11の後面には、図3に示すように、嵌合溝11eが設けられている。嵌合溝11eは、後述する固定ポスト21の上端部及び下端部を着脱可能に収容する溝である。固定ポスト21の上下端部を嵌合溝11eに圧入すると、本体11に対する固定ボディ20の結合が行われる。ユーザが力を加えて、嵌合溝11eから固定ポスト21を取り外すこともできるのは当たり前である。本体11は、射出成形または3D印刷方式によって作製することができる。
【0019】
固定ボディ20は、上外側軟骨対応部31と下外側軟骨対応部41を支持するための支持用部材であって、上述したように、本体11に対して着脱可能である。上外側軟骨対応部31または下外側軟骨対応部41を交換またはメンテナンスするために、本体11から固定ボディ20を分離することができる。
【0020】
固定ボディ20は、固定ポスト21とセンタープレート23とを備える。固定ポスト21は、垂直に延びた棒状部材であり、上下端部が嵌合溝11eに嵌め込まれて固定され、支持力を提供する。嵌合溝11eに装着された固定ポスト21は、貫通空間11cの中心を垂直方向に横切って貫通空間11cを左右に分ける。
【0021】
センタープレート23は、一定の厚さを有する板状部材であり、固定ポスト21の一側に一体となる。センタープレート23は、貫通空間11cの中心部に配置され、貫通空間を左右に分ける。センタープレート23を貫通空間11cの中心部に位置させた理由は、上外側軟骨対応部31と下外側軟骨対応部41を鼻骨対応部11aの下向き延長ラインに合わせるためである。
【0022】
上述したように、センタープレート23は、貫通空間11cの内部に収容された状態で、上外側軟骨対応部31および下外側軟骨対応部41を支持する。
【0023】
センタープレート23に上外側軟骨対応部31を固定させるために、センタープレート23の上側厚さ面には多数の固定溝23aが設けられ、上外側軟骨対応部31の内向面には挿入突起が設けられている。挿入突起31aを固定溝23aに嵌め込むことにより、センタープレート23に対する上外側軟骨対応部31の結合が行われる。センタープレート23に対して上外側軟骨対応部31を分離することができるのは勿論である。
【0024】
センタープレート23に対して上外側軟骨対応部31を着脱可能に固定することができる限り、センタープレート23に対する上外側軟骨対応部31の固定方式は、いくらでも変更可能である。
【0025】
上外側軟骨対応部31は、鼻(図1の101)を構成する上外側軟骨105に代わる部材であり、図5に示すように、本体11の前方に突出して鼻骨対応部11aの下部に位置する。上外側軟骨対応部31も3Dプリンタで製作可能である。上外側軟骨対応部31は、多少柔らかく、弾性変形可能である。
【0026】
センタープレート23の下側部には、下外側軟骨対応部41を位置調節可能に支持するホルダー25が一体に形成されている。
【0027】
ホルダー25は、センタープレート23の下部に一体となり、図8に示すように、収容空間25aを提供する。収容空間25aは、前後方向に延びた空間であり、連結部を部分的に収容する。ホルダー25は、まるで中空カプセルの形状を有する。
【0028】
また、収容空間25aは、開放スリット25eを介して前方及び下方に開放される。開放スリット25eは、その間に延長ロッド43を通過させることができる幅を有する。さらに、ホルダー25の下側には出入り通路25cがさらに設けられている。出入り通路25cは、後述する係止ボール45が出入り可能な孔である。すなわち、係止ボール45を収容空間25aに挿入するか、或いは収容空間25a内の係止ボールをホルダー25の外部に抜き出すための通路である。このようにホルダー25に出入り通路25cと開放スリット25eが設けられるので、ホルダー25に対する下外側軟骨対応部41の位置調節だけでなく、交換がいくらでも可能である。
【0029】
一方、下外側軟骨対応部41は、図4及び図5に示すように、上外側軟骨対応部31の下側に位置調節可能に設置される。下外側軟骨対応部41は、鼻101の先端に位置する下外側軟骨(図1の107)に代わる部分である。
【0030】
前記上外側軟骨対応部31と下外側軟骨対応部41は、センタープレート23に組み立てられた状態で貫通空間11cの前方に露出する。上外側軟骨対応部31と下外側軟骨対応部41が前方に露出した状態で皮膚対応部材15を被せると、鼻の形状が実現できる。皮膚対応部材15は、伸縮性シリコーンで成形製作され、鼻模型の前面をカバーする。皮膚対応部材15は、本体11と、上外側軟骨対応部31と下外側軟骨対応部41に対して粘着され、必要に応じて除去可能である。
【0031】
特に、下外側軟骨対応部41は、図5の矢印a方向およびその逆方向、矢印b方向およびその逆方向に位置調節が可能である。すなわち、矢印a方向に上げたり逆に下げたりすることができ、矢印b方向に引き出したりその逆方向に引き込んだりすることができる。
【0032】
下外側軟骨対応部41を上述の方式で動くことができるように、下外側軟骨対応部には連結部が一体に設けられている。連結部は、ホルダー25の収容空間25aに部分的に収容保持されてホルダー25から支持力を提供される部分であって、係止ボール45と延長ロッド43とを備える。
【0033】
係止ボール45は、球の形状を有し、収容空間25aの内部に位置調節可能に収容される。係止ボール45の直径は、収容空間25aの内径と同じである。したがって、係止ボール45は、摩擦作用によって、収容空間25a内で自由に動くことができず、ユーザが力を加えるときにのみ動く。係止ボール45は、出入り通路25cを通過することができる。
【0034】
延長ロッド43は、係止ボール45と下外側軟骨対応部41とを連結する直線状の部材である。延長ロッド43は、開放スリット25eを通過し、開放スリット25eに沿って移動可能である。延長ロッド43を適用することにより、下外側軟骨対応部41の図5の矢印b方向またはその逆方向に動くことができる。
【0035】
実際の鼻整形手術の際に下外側軟骨107の位置を調節して鼻の形状を直すので、組み立て式鼻模型10においても下外側軟骨対応部41を動かすことができるように構成したのである。したがって、例えば、医師は、組み立て式鼻模型10を手に把持した状態で下外側軟骨対応部41を動かし、患者に、「患者の鼻は現在何らかの形であるため、下外側軟骨対応部41をこちらに動かすと、鼻がきれいになります。」とより容易に説明することができる。
【0036】
ホルダーキャップ27は、ホルダー25の下側部に着脱可能に結合し、出入り通路25cおよび開放スリット25eの一部を遮断する部材である。ホルダーキャップ27は、下外側軟骨対応部41を交換するためにホルダー25から分離される。
【0037】
ホルダーキャップ27には結合溝27aが設けられている。結合溝27aは、センタープレート23の下部で固定ポスト21と結合する部分である。固定ポスト21は、結合溝27aに締まりばめ方式で嵌め込まれて結合状態を維持する。
【0038】
また、ホルダーキャップ27は、ホルダー受け部27cと側壁部27eとをさらに有する。ホルダー受け部27cは、ホルダー25の下部で出入り通路25cと開放スリット25eの一部をカバーする部分である。ホルダー受け部27cが出入り通路25cおよび開放スリット25eをカバーするので、延長ロッド43と係止ボール45が下部に抜けるおそれがない。
【0039】
また、側壁部27eは、ホルダー25の外周面に密着する部分であり、ホルダーキャップ27の揺れを防止することにより、結合溝27aに対する固定ポスト21の結合力が低下することを防止する。
【0040】
結局、上述したように、構成される本実施形態の組み立て式鼻模型10は、各パーツの分解組立が可能であるため、損傷または老巧化した部品を個別に交換およびメンテナンスすることができる。また、下外側軟骨対応部41の動きが可能であるため、患者に鼻手術に対する情報を立体的に説明することができるため、患者が説明を理解し、手術に対する決定を行うことができるようにする。
【0041】
以上、本発明を具体的な実施形態によって詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で通常の知識を有する者によって種々の変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8