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特開2024-154380アクセスをガードするための安全スイッチ、関連するアセンブリ、および組み立て方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154380
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】アクセスをガードするための安全スイッチ、関連するアセンブリ、および組み立て方法
(51)【国際特許分類】
   H01H 27/00 20060101AFI20241023BHJP
   E05F 7/00 20060101ALI20241023BHJP
   F16P 3/08 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
H01H27/00 Z
E05F7/00 F
F16P3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024061158
(22)【出願日】2024-04-05
(31)【優先権主張番号】102023000007557
(32)【優先日】2023-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】515332229
【氏名又は名称】ピザト エレットリカ エス.アール.エル.
【氏名又は名称原語表記】PIZZATO ELETTRICA S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ピザト
(72)【発明者】
【氏名】シモーネ ゾンタ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】危険区域または安全境界へのアクセスをガードするために設計された安全スイッチを提供する。
【解決手段】アクチュエータデバイスと相互作用する際に回路を開閉するためにこれらに接続されるのに適した切換手段を収容する、ケース(4)と、ケース(4)に収容され、端部の少なくとも一部をケース(4)から突出させるように縦方向に沿って移動可能な係止/係止解除ピンが設けられている、係止/係止解除機構と、ケース(4)に固定され、係止/係止解除ピンとアクチュエータデバイスとの相互作用を可能にするように構成された、ヘッド(9)と、縦方向(X)を横切る少なくとも1つの摺動方向(Y)に沿って相対摺動させることにより、これら相互の安定的な固定を可能にするのに適している、相互連結手段(12,13)と、を備える。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
産業用機械またはプラントへのアクセスを制御するために、アクセスの近くに取付けて前記アクセスの開閉時または係止解除時にアクチュエータデバイス(2)と相互作用させるのに適した安全スイッチであって、
ケース(4)であって、前記アクチュエータデバイス(2)と相互作用する際に、開閉のために前記機械またはプラントの制御手段に接続されるようになされた切換手段を収容する、ケース(4)と、
前記アクチュエータデバイス(2)の係止/係止解除機構(5)であって、前記ケース(4)に収容され、一端部(7)の少なくとも一部を前記ケース(4)から突出させるように縦方向(X)に沿って移動可能な係止/係止解除ピン(6)が設けられている、係止/係止解除機構(5)と、
ヘッド(9)であって、前記ケース(4)に固定され、前記係止/係止解除ピン(6)と前記アクチュエータデバイス(2)との相互作用を可能にするのに適している、ヘッド(9)と、
を備え、
前記ケース(4)と前記ヘッド(9)との間の相互連結のための連結手段(12,13)を備え、前記連結手段(12,13)は、前記ケース(4)と前記ヘッド(9)を、前記縦方向(X)を横切る少なくとも1つの摺動方向(Y)に沿って相対摺動することによって相互に固定可能とするようになされている、安全スイッチ。
【請求項2】
前記摺動方向(Y)は、前記縦方向(X)と直交している、請求項1に記載の安全スイッチ。
【請求項3】
前記連結手段(12,13)は、前記ケース(4)と一体化された第1連結要素(12)と、前記ヘッド(9)と一体化された第2連結要素(13)と、を備え、前記連結要素は、前記ケース(4)と前記ヘッド(9)との間の少なくとも前記縦方向(X)に沿った拘束を画定するために互いに相補的な形状とされたそれぞれの部分を有する、請求項1または請求項2に記載の安全スイッチ。
【請求項4】
前記ヘッド(9)は、前記ケース(4)と一体化された前記第1連結要素(12)を画定する保持体と、前記第2連結要素(13)を画定するとともに前記摺動方向(Y)に沿って摺動して前記保持体(12)と連結されるのに適した着脱部分と、を備える、請求項3に記載の安全スイッチ。
【請求項5】
前記保持体(12)は、前記着脱部分(13)の前記ケース(4)への少なくとも前記縦方向(X)に沿った拘束を画定する形状とされている、請求項4に記載の安全スイッチ。
【請求項6】
前記保持体(12)は、前記着脱部分(13)の前記ケース(4)への前記摺動方向(Y)に沿った少なくとも1つの拘束も画定する形状とされている、請求項5に記載の安全スイッチ。
【請求項7】
前記保持体(12)は、前記ケース(4)と一体構造である、請求項6に記載の安全スイッチ。
【請求項8】
前記保持体(12)および前記ケース(4)はプラスチック材料製であり、前記ヘッド(9)の前記着脱部分(13)は金属製である、請求項7に記載の安全スイッチ。
【請求項9】
前記保持体(12)は、前記ケース(4)から延出する縦アーム(14)と、前記縦アーム(14)からの片持ち状になっている横アーム(16)と、を備えたL字形状とされ、前記着脱部分(13)用の複数の横摺動ガイド(20)が設けられている、請求項8に記載の安全スイッチ。
【請求項10】
前記ヘッド(9)の前記着脱部分(13)は、前記横摺動ガイド(20)のそれぞれ1つに係合するようになされた1つまたは複数の摺動対ガイド(21)を備える、請求項9に記載の安全スイッチ。
【請求項11】
前記ヘッド(9)は、内部において前記係止/係止解除ピン(6)の突出する前記一端部(7)の縦移動を可能にする形状とされ、前面(17)および1対の側面(18,19)を備え、前記前面(17)と前記側面(18,19)の少なくとも1つに、前記アクチュエータデバイス(2)の作動ピン(11)を通過させ、前記アクセスが閉止されたときに前記係止/係止解除ピン(6)と前記一端部(7)とを相互作用させるためのスロット(10)が設けられている、請求項10に記載の安全スイッチ。
【請求項12】
アクセスの固定部分または可動部分に固く据え付けるために前記着脱部分(13)のみに配置された据付手段(22)を備える、請求項11に記載の安全スイッチ。
【請求項13】
前記据付手段は、1対の通過孔(22)であって、前記縦方向(X)に対して逆側に横並びして前記摺動方向(Y)に平行に走る1対の通過孔(22)を備える、請求項12に記載の安全スイッチ。
【請求項14】
前記通過孔(22)は、前記着脱部分(13)の前記前面(17)および前記側面(18,19)の少なくとも1つに、前記縦アーム(14)に対して横並びに作製されている、請求項12に記載の安全スイッチ。
【請求項15】
前記横アーム(16)は、前記係止/係止解除ピン(6)の前記一端部(7)に対向し、前記アクチュエータデバイス(2)の存在を検知するのに適した第1通信要素(26)を収容する、請求項14に記載の安全スイッチ。
【請求項16】
前記連結手段は、前記係止/係止解除ピン(6)と同軸の据付ブッシュ(24)を備え、前記ヘッド(9)と前記ケース(4)との間の前記摺動方向(Y)に沿った拘束を画定するのに適している、請求項1に記載の安全スイッチ。
【請求項17】
産業用機械またはプラントへのアクセスを制御するための安全アセンブリであって、
請求項1に記載の安全スイッチ(1)であって、ガードすべき前記アクセスの固定部分および可動部分の一方に据え付けられるようになされた、安全スイッチ(1)と、
アクチュエータデバイス(2)であって、ガードすべき前記アクセスの前記固定部分または前記可動部分の他方に据え付けられるようになされるとともに、前記アクセスの開閉の際に前記機械もしくはプラントの1つまたは複数の電源回路および/またはサービス回路を開閉するために前記安全スイッチ(1)と相互作用するようになされた、アクチュエータデバイス(2)と、
を備える、安全アセンブリ。
【請求項18】
請求項13に記載の安全スイッチ(1)を備え、前記安全スイッチ(1)は、ガードすべき前記アクセスの前記固定部分および前記可動部分の1つに前記据付手段のみによって据え付けられるようになされている、請求項17に記載の安全アセンブリ。
【請求項19】
請求項1に記載の安全スイッチを組み立てるための方法であって、前記ケース(4)と前記ヘッド(9)との間の連結ステップであって、前記ヘッド(9)の前記ケース(4)に対する前記摺動方向(Y)に沿った相対摺動による、連結ステップを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用、具体的には産業用機械およびプラントの制御のための電気デバイスの分野に用途を見出し、特に、例えば産業用機械またはプラントの危険区域または安全境界へのアクセスをガードするために設計された安全スイッチを目的とする。
【0002】
本発明はまた、アクセスを保護するための安全アセンブリに関し、これは、上記の安全スイッチと、アクセスの開閉および係止/係止解除の際に安全スイッチと協働するのに適したアクチュエータデバイスと、備える。
【0003】
本発明のさらなる目的は、上記の安全スイッチを組み立てるための方法である。
【背景技術】
【0004】
既知のように、産業用機械およびプラントの制御のための安全アセンブリは、一般に、機械もしくはプラントまたはそれらの一部の電源回路および/またはサービス回路を切り換えるために安全スイッチを作動させる第1デバイスを備え、第1デバイスと相互作用して上記の回路を切り換えるためのコマンドを生成する駆動機能を備えたアクチュエータデバイスと協働するようになされている。
【0005】
産業用機械またはプラントの作業エリアや安全境界へのアクセスを監視するように設計された安全アセンブリの場合、切換デバイスは通常、アクセスに近い保護の固定部分に適用される。
【0006】
アクチュエータデバイスは、代わりに、一般にアクセスの可動部分に直接適用され、アクセスが閉止されているときに作動方式に従って切換デバイスとの相互作用が起こるが、これは複数の方式に従って変化し得る。
【0007】
これらのアセンブリの特定の種類は、電子作動式スイッチを備えたアセンブリによって表されるが、ここで、安全スイッチには、可動要素(例えばアクチュエータデバイスまたは検知すべき機械の要素)と関連付けられたトランスポンダのような第2通信要素との通信に適した第1通信要素(通常はアンテナ)が設けられ、可動要素の近接性を示すのに適したコード化された存否信号を受信する。
【0008】
一般的に言えば、安全スイッチは、制御すべき回路の接続のための相対的接続端子を備えた機械的切換要素または電子的切換要素の両方を内部に収容するケースが設けられた主モジュールを備え、アクセス制御用の安全スイッチの場合はまた、アクチュエータデバイスを係止するための機構、すなわちアクチュエータデバイスを係合するのに適した機構を備えて、アクセスの安全でない開放を防止する。
【0009】
次に、安全スイッチは、1つまたは複数の機能モジュールによって完成されるが、その中には、一般に、アクチュエータデバイスとその係止機構との間の相互作用を可能にするように設計されたヘッドがある。
【0010】
電子作動式スイッチの場合、ヘッドはまた、アンテナまたは他の適切な遠隔通信要素を収容していてもよい。
【0011】
一部の安全スイッチは、ヘッドがケースとは区別可能かつ分離可能なモジュールを構成する比較的複雑な構成を有しており、一般に、相互に回転した複数の位置に基づいて方向付けられる可能性もある。
【0012】
これらの解決策では、ヘッドおよび主モジュールのケースの両方に十分な機械的耐性が必要であり、この目的のため、種々の既知の解決策では、これらの部品が金属製であることを要する。
【0013】
独国特許出願公開第102021105328号明細書は、ケースが設けられた主モジュールと、ケースの頂面に存在する凹部にぴったり収まる形状の突起によって主モジュールに上方から固定されるのに適した上部ヘッドと、を有する安全スイッチについて説明している。
【0014】
加えて、このような構成では、通常、ヘッドをケースに固定するための接続ネジがある。接続ネジは、スイッチの縦伸延方向に沿ってヘッドを貫通してケースにねじ込まれる。接続ネジを受容して連結するだけのための部分が必要になる結果、安全スイッチの全体的なサイズが増大する。
【0015】
より簡便な構成の安全スイッチでは、ヘッドを主モジュールと一体構造(monolithic)にして、コンパクトな要素を創出できる。
【0016】
デバイスを保護に固定するには、通常、主モジュールのケースに直接作製された特別な孔に挿入されたネジまたは固定ピンを使用する。
【0017】
結果として、接続部材がケースに伝達する機械的な力に対する十分な耐性を保証するため、ケースは十分な耐性を有する必要があり、従って一般に、金属製または高耐性ポリマー材料製である結果、コストが増加し、デバイスの使用の制約となり得る。
【0018】
さらに、固定ネジのケース中への挿入が必要であると、係止機構の存在も考慮すれば、関連してその固定が複雑になって適切な寸法の固定構造を有することが必要になり得るため、縦方向および横方向の両方でデバイス全体のサイズを増大させることが必要になる。
【0019】
この状態は、嵩高すぎる安全スイッチがアクセスの正しい閉止を妨げるような産業用機械で特に問題であり、作業員にとって機械を潜在的に危険なものにし得る。
【発明の概要】
【0020】
本発明の目的は、効率および費用対効果が高いという特徴を有する、産業用機械またはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを創出することにより、上記の欠点を克服することである。
【0021】
特定の一目的は、比較的コンパクトな構成を有しながら、同時に適切な安全基準を保証する、産業用機械またはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを提供することである。
【0022】
さらに別の特定の目的は、比較的小さいサイズを有し、常に十分な固定における安定性を保証する、産業用機械またはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを提供することである。
【0023】
さらなる目的は、経済的で比較的小さな寸法を有し、使用中に行われる試みに対し高い耐性を常に保証する、産業用機械またはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを提供することである。
【0024】
これらの目的は、以下でより明白になる他のものと同様に、産業用機械またはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチによって達成されるが、この安全スイッチは、請求項1によれば、ケースであって、アクチュエータデバイスと相互作用する際に、開閉のために機械またはプラントを制御するための制御手段に接続されるのに適した切換手段を収容する、ケースと、アクチュエータデバイスの係止/係止解除機構であって、前記ケースに収容され、一端部の少なくとも一部を前記ケースから突出させるように縦方向(長手方向)に沿って移動可能な係止/係止解除ピンが設けられている、係止/係止解除機構と、ヘッドであって、前記ケースに固定され、前記係止/係止解除ピンとアクチュエータデバイスとの相互作用を可能にするようになされている、ヘッドと、を備え、前記ケースと前記ヘッドは、前記縦方向を横切る、好ましくは前記縦方向に直交する、少なくとも1つの摺動方向に沿って相対摺動することによって安定した固定を可能にするのに適した、相互連結のためのそれぞれの手段を備える。
【0025】
ヘッドをケースに摺動させて固定すれば、スイッチ全体を支持構造に据え付けるためのより簡便な解決策を適用することが可能となり、全体の寸法を比較的小さくする、および/または、強い力に耐えるようには設計されないスイッチの部分に耐性が低く従ってより経済的な材料を使用することが可能になるであろう。
【0026】
実際のところ、独特の摺動連結により、必ずしも完全に安定した様式でなくても、ヘッドおよびケースの両方に沿って縦方向に伸びる対応する孔に挿入される従来の貫通ネジのような追加の固定手段を使用することなく、ヘッドをケースに固定することが可能になるであろう。
【0027】
なお、ここおよび以下でのヘッドとハウジングとの間の摺動連結という表現はまた、ヘッドの一部のみがケースに摺動自在に連結される構成も含むことに留意されたい。
【0028】
具体的には、ヘッドは、前記ケースと一体化された保持体と、横摺動によって前記保持体と連結できる着脱部分と、を備えていてもよい。
【0029】
保持体は、前記着脱部分の前記ケースとの、少なくとも前記縦方向に沿った、また場合によっては前記横摺動方向にも沿った拘束を画定するような形状とされていてもよい。
【0030】
さらに、保持体は前記ケースと一体構造であってもよく、より軽量で経済的なスイッチを創出しながらも全体的な耐性を低下させることはないように、保持体とケースの両方がプラスチック材料製、前記ヘッドの着脱部分のみが金属材料製であってもよい。
【0031】
なお、ヘッドは、全体が金属材料製であってもよく、または、着脱部分を含む全体がプラスチック材料製であってもよく、または、着脱部分が高い機械的性能を有するプラスチック材料製であってもよいことが理解される。
【0032】
実際、有利には、スイッチに、前記ヘッドの着脱部分のみに関連付けられたアクセスの固定部分または可動部分への安定した据付手段が設けられていてもよい。
【0033】
このようにすれば、最先端の技術による同様のスイッチで通常必要とされるようにスイッチをフレームに据え付けるための孔と、ヘッドをケースに固定するための上記の孔と、の両方を設けるためにケースの幅を増大させる必要がなくなるため、ケースの寸法を小さくすることも可能であろう。
【0034】
本発明のさらなる有利な一態様によれば、産業用機械またはプラントへのアクセスをガードするための安全アセンブリが提供され、安全アセンブリは、請求項16によれば、本発明による安全スイッチと、アクセスの開閉に際して機械またはプラントの電源回路および/またはサービス回路の1つまたは複数を開閉するために前記安全スイッチと相互作用するのに適したアクチュエータデバイスと、を備える。
【0035】
さらに本発明のさらなる有利な一態様によれば、上記安全スイッチを組み立てるための方法が提供され、方法は、請求項18によれば、前記ヘッドを前記ケースに対して前記摺動方向に沿って摺動させることによる、前記ケースと前記ヘッドとの間の連結ステップを提供して、スイッチの2つの主要部分の迅速な事前組み立てを保証し、ヘッドに関連付けられた前据付手段の使用を通した安定した構成でスイッチの固定を可能にするであろう。
【0036】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に従って得られる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図表の助けを借りて非限定的な実施例として以下に示す、安全スイッチおよびそのようなスイッチを含むアセンブリの、好ましいが排他的ではない実施形態の詳細な説明に照らし、より明白になるであろう。
図1図1は、スイッチの、分解され簡略化された側面図である。
図2図2は、組み立て後の図1のスイッチの正面図である。
図3図3は、本発明によるスイッチと、挿入されていないアクチュエータデバイスと、が設けられたアセンブリの斜視図である。
図4図4は、図3のスイッチの組み立て後の斜視図である。
図5図5は、図4のスイッチの分解斜視図である。
図6図6は、図4のスイッチの正面図である。
図7図7は、図4のスイッチの背面図である。
図8図8は、図3のスイッチの側面断面図である。
図9図9は、図3のスイッチの、図8のA-A線による正面断面図である。
図10図10は、図3のスイッチの詳細の斜視図であって、組み立て前の状態の、頂部要素を除いたヘッドおよびケースを示している。
図11図11は、組み立て前の状態の、図10の詳細の側面断面図である。
図12図12は、図10の詳細の要素の正面図である。
図13図13は、図12の要素の背面図である。
図14図14は、図3のアセンブリの側面断面図であって、アクチュエータデバイスがスイッチに挿入されている。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1および図2は、産業用機械およびプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチ(全体が1で参照されている)の、簡略化された構成を模式的に示している。
【0039】
具体的には、示されているスイッチは、産業用機械またはプラントの作業領域へのアクセスに近い境界、パネル、または安全バリアの固定部分または可動部分に固定されて、このアクセスをガードするように設計されている。
【0040】
既知の様式で、安全スイッチ1は、以下でより詳細に説明するように、アクセスの開閉または係止解除の際に、アクチュエータデバイス(一例が図3に示され、全体が2で参照されている)と相互作用するため、監視すべきアクセスの近くに取り付けられるように設計される。
【0041】
例えば、安全スイッチ1がドアのフレームのようなアクセスの固定部分に固定される一方、アクチュエータデバイス2がアクセスの可動部分に固定されてもよいし、その逆であってもよい。
【0042】
その最も重要な構成において、安全スイッチ1は、採用される切換手段の型式に応じて、ケース4であって、1つまたは複数の電源回路および/またはサービス回路のような機械またはプラントの制御手段に接続される、および/または安全モジュールもしくはPLCのような機械の安全制御デバイスに接続されるのに適した切換手段を収容する、ケース4を備える。切換手段は、安全スイッチ1によって監視されるアクセスの状態を発信するように設計されており、例えば切換手段は、アクセスが開放されているか、閉止されているか、または閉止され係止されているかを発信するように設計されている。
【0043】
切換手段は、それ自体が既知であるため示していないが、本発明を限定しないためここに記載しない既知の方式に従って、特定のコマンドおよび/または信号の受信に続いてそれぞれの回路を開閉するのに適した、1組または複数組の相互に移動可能な接点またはリレー(安全リレーを含む)を備えていてもよい。
【0044】
代替的に、または付加的に、切換手段は、電子型、特にOSSD(出力信号切換デバイス)型であってもよく、半導体デバイスまたは1つもしくは複数のトランジスタを備えて、上記の安全モジュールまたはPLCに接続されてもよい。
【0045】
さらに、代替的に、またはOSSD出力と組み合わせて、BUSまたは無線周波数または任意の他の既知の通信システムを介した、安全なまたは安全でない通信システムが存在していてもよい。
【0046】
ケース4はまた、係止/係止解除機構5(以下でより詳細に説明するが、その構成が本発明を限定すると解されるべきではない)を収容し、係止/係止解除機構5の主なタスクは、アクチュエータデバイス2を安全スイッチ1に係止することであろう。
【0047】
具体的には、係止/係止解除機構5には、図5に示すように、上端部7の少なくとも一部をケース4の外側に突出させるようにケース4内を縦方向Xに沿って移動可能な係止/係止解除ピン6が設けられており、ケース4は、このために図8に示す上部通路8を有している。
【0048】
安全スイッチ1には、ケース4の上方に固定されたヘッド9も設けられており、ヘッド9は、係止/係止解除ピン6とアクチュエータデバイス2との相互作用を可能にするように設計されている。
【0049】
具体的には、ヘッド9には、係止/係止解除ピン6と、アクチュエータデバイス2から突出する作動ピン11と、の相互作用を可能にするのに適した1つまたは複数のスロット10が設けられていてもよい。
【0050】
具体的には、スロット10は、作動ピン11が、少なくとも部分的にヘッド9内に入り、係止/係止解除ピン6の保持動作に続いて安全スイッチ1に対して係止されることを可能にする。
【0051】
作動ピン11は、アクチュエータデバイスの型式に応じて、保持およびセンタリング機能、またはアクチュエータ機能さえも有し得る。
【0052】
なお、例えば、同じ出願人名の国際公開第2015/155744号に開示されているような完全電子作動スイッチの幾つかの解決策のように、アクチュエータデバイス2に作動ピンまたは他の機械的もしくは電気機械的なアクチュエータが設けられていない場合、ヘッド9がスロットまたは同様の要素を持たない解決策を提供することも可能であろう。
【0053】
これらの場合、安全スイッチ1は、係止/係止解除機構5も欠いていてもよい。
【0054】
任意選択で、安全スイッチ1には、例えば、緊急制御や手動解除を装備したモジュール、異なる型式のケーブルとの接続を可能にする異なる型式の接続モジュール、またはこの種の製品に典型的な構成による他の型式のモジュールのような、さらなる補助モジュールが実装されてもよい。
【0055】
これらの補助モジュールは、ケース4に固定され一体化されていてもよいし、または、着脱可能および/または方向付け可能な様式で据え付けられていてもよい。
【0056】
ヘッド9とケース4は、縦方向Xを横切る少なくとも一つの摺動方向Yに沿って相互に摺動することによって相互に安定して固定可能にするのに適したそれぞれの連結手段によって、相互に連結される。
【0057】
一般的には、相互連結手段は、ケース4と一体化された第1連結要素12と、ヘッド9と一体化された第2連結要素13と、を備え、2つの連結要素12,13はどちらも、摺動方向Yに沿って摺動することによってそれらの連結を可能にする相互対形状とされた連結部分を備える。
【0058】
図1および図2の例示的な実施形態では、2つの連結要素12,13は、蟻継ぎ連結を画定する形状とされている。
【0059】
好ましくは、摺動方向Yは、図1に模式化されているように、縦方向Xに直交するであろう。
【0060】
さらにより好ましくは、摺動方向Yは、使用されるスロット10の1つを通るヘッド9内部の作動ピン11の挿入方向に対応する。
【0061】
図の好ましい構成では、図5からより明瞭に分かるように、相互連結手段は、ケース4と一体化された保持体12を備えており、これが第1連結要素を画定するであろう。
【0062】
ヘッド9には、代わりに第2連結要素を画定する着脱部分13が設けられており、これは摺動方向Yに沿った横摺動によって保持体12に連結するものとされるであろう。
【0063】
保持体12は、ケース4に対するヘッド9の着脱部分13の少なくとも縦方向Xに沿った(同方向に沿った両方の向きについての)拘束を画定するのに好適な形状とされるであろう。
【0064】
換言すれば、保持体12は、ヘッド9とケース4との間の相互摺動を、縦方向Xに沿った両方の向きについて制限する、またはより好ましくは阻止する。
【0065】
さらにより好ましくは、保持体12は、ヘッド9のケース4に対する摺動方向Yに沿った拘束も画定するのに好適な形状とされ、ヘッド9とケース4との間の相互摺動を、摺動方向Yに沿った少なくとも一方の向きについても制限する、またはより好ましくは阻止するであろう。
【0066】
さらにより好ましくは、保持体12は、ヘッド9のケース4に対する、縦方向Xに直交する方向および摺動方向Yに沿った拘束も画定するのに好適な形状とされるであろう。
【0067】
好ましい実施形態では、保持体12は、適切なL字形状、すなわち、ケース4(すなわち、係止/係止解除ピン6のための上部通路8が設けられる)の上面15から延出する縦アーム14と、縦アーム14の上端からの片持ち状になっている横アーム16と、を備えるであろう。任意選択で、横アーム16は、カバーキャップ41を備える。
【0068】
好ましい実施形態では、横アーム16は、縦方向Xについて、着脱部分13の上端40の高さ近くで延出している。具体的には、横アーム16は、着脱部分13の上端40の全部または一部を覆うか、または同一平面上にある。このようにすれば、着脱部分13がケース4の上面15と横アーム16との間の大部分に介在し、従って着脱部分13の縦方向Xに沿った移動が防止される。
【0069】
次に、ヘッド9の着脱部分13は、少なくとも3つの側部で保持体12を囲む形状とされ、図のように、例えば概ね立方体または平行六面体の形状の略角柱形状のヘッド9を画定するであろう。
【0070】
具体的には、着脱部分13は、前面17および1対の側面18,19を有し、これらの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つに、作動ピン11を挿入するためのスロット10が作製されるであろう。
【0071】
例えば、図3に示す実施形態では、前面17および2つの側面18,19の両方に、それぞれスロット10が設けられている。
【0072】
保持体12および着脱部分13は、それらの間の連結形状を画定するように設計された嵌合形状を備えたそれぞれの連結部分を備える。
【0073】
この実施例では、横アーム16に、2つの側面18,19の各々に作製された横摺動対ガイド21に摺動係合するようになされた横摺動ガイド20が設けられるであろう。
【0074】
着脱部分13と保持体12との間の摺動連結は、特に制限なく、異なる連結システム、例えば、雄型と雌型のジョイントまたは他の連結を用いて得てもよいことが理解される。
【0075】
また、ヘッド9は、係止/係止解除ピン6の突出端部7の挿入と、続いての内部での縦移動を可能にする形状とされて、作動ピン11との相互作用を可能にするであろう。
【0076】
さらに特に有利な態様によれば、好ましいが排他的ではない実施形態では、保持体12は、ケース4と一体構造であって、ケース4と一部材で同じ材料で作られていてもよい。
【0077】
一例として、保持体12は、例えばモールディングのような単一の機械加工操作によって、ケース4と一体構造とされるであろう。
【0078】
任意選択で、ケース4および保持体12は、プラスチック材料で製造することが可能である一方、ヘッド9の着脱部分13は、アクチュエータデバイス2との相互作用に対する十分な耐性を確保し、保護の固定フレーム、またはアクセスの他の固定部分もしくは可動部分への据付手段によって生じる拘束と、アクチュエータデバイス2と、の両方によって伝達される応力に効率的に耐えるよう、金属材料または高い機械的性能を備えたプラスチック材料でも製造することが可能であろう。
【0079】
この形状によれば、安全スイッチ1は、軽量かつ経済的であると同時に耐性のあるものとなる。
【0080】
具体的には、安全スイッチ1の上記の安定的な据付手段は、ヘッド9のみに、さらに好ましくは着脱部分13のみに、関連付けられてもよい。
【0081】
例えば、固定手段は、1つまたは複数の据付貫通孔22、例えば、縦方向Xを横切る方向に沿って互いに平行に延出する1対の固定用貫通孔22を備えるであろう。
【0082】
好ましくは、貫通据付孔22は、摺動方向Yに平行な方向または摺動方向Yに直交する方向に沿って、そしてまた縦方向Xにも、延出するであろう。
【0083】
据付貫通孔22は、ヘッド9の着脱部分13の前面17と側面18,19の少なくとも1つに、例えば図のように前面17上に縦アーム14に対して横並びに作製されるであろう。
【0084】
任意選択で、据付貫通孔22は、それぞれの不正加工防止キャップ、すなわち、据付貫通孔22の内部に存在する据付部材について起こり得る不正加工や他の介入の証拠を与えるために、一旦脱着されると壊れるように構成されたプラグによって、閉止されてもよい。
【0085】
図7から分かるように、着脱部分13にはまた、完全に組み立てられると縦アーム14と同一平面上の位置に配置される1対の後部付属物23も設けられ、後部付属物23は、貫通据付孔22のそれぞれの出口を有するであろう。
【0086】
この据付手段の特定の実施形態はまた、ヘッド9をケース4に対して安定的に係止可能にすると同時に、ヘッド9とケース4との間のさらなる固定手段に頼ることなく安全スイッチ1全体をアクセスに固定可能にするであろう。
【0087】
これらの場合、ヘッド9とケース4との間の連結は、安全スイッチ1が据付手段によって所定の位置に固定されないことが明らかであれば、完全な着脱型のものであってもよい。
【0088】
代替的に、相互連結手段は、ヘッド9とケース4との間の連結を完全に阻止するか、または部分的にのみ変更可能にするのに適した拘束要素を含んでいてもよい。
【0089】
例えば、拘束要素は、ヘッド9とケース4との間の連結を部分的に阻止し、横摺動方向Yに沿ってヘッド9をケース4に対して拘束したままで、ヘッド9をケース4に対して方向付け可能にすることができる。
【0090】
好ましくは、拘束要素は、ヘッド9のケース4に対する移動を完全に阻止する、または、完全な脱離を避けながら移動を所定の最大ストロークに制限するものとされていてもよい。
【0091】
この構成は、ユーザが安全スイッチ1を解体することを防止する目的を有するであろう。
【0092】
好ましい構成では、図8に見られるように、拘束要素は、係止/係止解除ピン6と同軸の据付ブッシュ24を備えており、据付ブッシュ24は、着脱部分13の縦通路25に挿入されるであろう。据付ブッシュ24は、着脱部分13とケース4との間の横摺動方向Yに沿った拘束を画定するのに適している。
【0093】
第1変形例によれば、安全スイッチ1は、電子作動型式であってもよく、好ましくはコード化された型式の電子存否信号を交換することによってアクチュエータデバイス2と通信するように設計されるであろう。
【0094】
図14は、安全スイッチ1に受信型または送信型の第1通信要素26が設けられ、アクチュエータデバイス2に送信型または受信型の第2通信要素27が設けられている、電子作動式安全アセンブリを示している。
【0095】
一般に、受信要素は、送信要素と通信するように設計されたRFID(無線周波数識別)型のアンテナまたはリーダであり得、送信要素がアンテナまたはリーダから検知可能な最小距離にある場合は、代わりにトランスポンダであってもよい。
【0096】
図14の実施例では、第1通信要素26は、例えばRFID型の受信要素であり、第2通信要素27は、トランスポンダのような送信要素である。
【0097】
具体的に、機械またはプラントを始動可能にするためには、RFID型の受信要素がトランスポンダを励起できる信号を発出し、次にトランスポンダに識別コード付のRFIDタグが装備され、次にこれが応答信号を発出し、受信要素が応答信号を受信し、受信された応答信号がCPUを適切に装備した安全アセンブリの制御手段によって認識されなければならない。
【0098】
コード認識は、EN ISO 14119規格に準拠して、高いコーディングレベルの安全スイッチか低いコーディングレベルの安全スイッチのどちらの創出を望むかに応じて、固有にも汎用にもできる。
【0099】
有利には、トランスポンダは、受信要素によって固有に認識され得るようにコード化されて、アクセスに接続されているもの以外のアクチュエータデバイスの使用を防止し、アクセスの安全でない開放のリスクを回避する。
【0100】
同じ断面から、係止/係止解除機構5に通電/非アクティブ化できる電磁石28を設けて、係止/係止解除ピン6に機械的に接続されたプッシャー29の縦方向の(一方の向きまたは他方の向きについて)並進を促進する、係止/係止解除機構5の可能な構成を見てとることも可能である。
【0101】
その結果、係止/係止解除ピン6は、本分野では既知であるために詳細には開示しない方法に従って、縦方向Xに沿って移動するであろう。
【0102】
簡単に説明すると、電磁石28の通電または非通電に続いて、係止/係止解除ピン6が縦方向Xに沿った第1の向きに並進し、係止/係止解除ピン6の上端部7がヘッド9に設けられ作動ピン11を収容するように設計された座部30に収まって、ヘッド9に対して作動ピン11を阻止してもよい。
【0103】
或いは、係止/係止解除ピン6が常に縦方向Xに沿った逆の向きに並進して、上端部7を座部30から取り出し、作動ピン11の引き抜きとアクセスの係止解除を可能にしてもよい。
【0104】
電磁石28は、ケース4に収容された別の電気機械的、電気的、油圧もしくは空気圧なアクチュエータ手段によって、完全に等価な様式で置き換えられ得る。
【0105】
第1通信要素26は、有利には、保持体12の横アーム16の内部に収容されて、係止/係止解除ピン6の突出する上端部7に対向し、第2通信要素27がヘッド9の座部30に挿入されているか、存否を検知してもよい。
【0106】
好都合には、第2通信要素27は、ヘッド9の座部30に入る作動ピン11に挿入されるであろう。
【0107】
なお、送信要素は、磁気的または電磁的、光学的、機械的、誘導、圧力または他の種類のセンサを使用して作動するアクチュエータのような別の型式のものであってもよく、ひいては、受信要素は送信要素の性質に適応されるであろうことが、理解される。
【0108】
図示されていない変形例によれば、安全スイッチは、例えば欧州特許出願公開第0871188号明細書に記載されている既知の方法に従って、保持およびセンタリングピンの代わりにキーアクチュエータを装備したアクチュエータデバイスと相互作用する電気機械的作動型式のものであってもよい。
【0109】
電気的または電気機械的作動式の安全スイッチ1にはPCB(印刷回路基板)31も設けられ、ケース4内に収容されて、PCB31上に制御および通信ユニットと切換手段の両方が存在するであろう。
【0110】
一例として、制御ユニットは、1つまたは複数の安全CPU(中央処理ユニット)を備え、冗長様式で互いに通信し、どちらも第1通信要素26と通信してもよい。
【0111】
さらに、係止/係止解除機構5には、係止/係止解除ピン6の係止位置を検知するのに適したセンサであって、制御ユニットと通信するセンサが装備されていてもよい。
【0112】
一例として、制御ユニットは、第1通信要素26によって送信された信号と、係止/係止解除機構5のセンサによって送信された信号と、に基づいて、切換手段を制御するように設計される。
【0113】
任意選択で、PCB31はまた、例えば安全型(Profisafe、IOlink Safet、CIP Safety等)および非安全型(Profinet、IOlink、EtherNet/IP、Profinet等)の通信BUSのような外部コマンドおよび制御システムを備えた切換手段および制御ユニットの通信のための電気回路および電子回路、並びに、LED灯またはその他の信号要素を含む様々な構成部品の管理のための電気回路および電子回路を備えていてもよい。
【0114】
さらに特に有利な態様によれば、PCB31は、ケース4の内部および保持体12の縦アーム14内に縦方向に延出し、横アーム16に収容された第1通信要素26に直接接続され得る。
【0115】
この構成により、安全スイッチ1の全高が低くなって、特にコンパクトな構造が可能となるであろう。
【0116】
本発明によるスイッチは、機械またはプラントの制御のための安全システム内での使用に適しており、監視すべきそれぞれのアクセスに関連付けられた1つまたは複数の安全スイッチを備えるが、これらは互いにもしくは全てが本発明に従って同一である必要はなく、それぞれのアクチュエータデバイスと相互作用するのに適している。システムはまた、安全スイッチ1と交換する信号に基づいて機械またはプラントの電源を管理して安全な作動を可能にするように設計された1つまたは複数の安全モジュールまたはPLCを備えていてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【外国語明細書】