(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154385
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】機械もしくは産業用プラントへのアクセスをガードするための安全スイッチ、および関連するアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F16P 3/08 20060101AFI20241023BHJP
【FI】
F16P3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024063179
(22)【出願日】2024-04-10
(31)【優先権主張番号】102023000007563
(32)【優先日】2023-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】515332229
【氏名又は名称】ピザト エレットリカ エス.アール.エル.
【氏名又は名称原語表記】PIZZATO ELETTRICA S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ピザト
(72)【発明者】
【氏名】シモーネ ゾンタ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】効率および費用対効果が高いという特徴を有する、産業用機械もしくはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを提供する。
【解決手段】産業用機械もしくはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチは、ケース(4)であって、伸延の長手方向軸(L)を画定する主寸法に沿って延出する、ケース(4)と、ケース(4)に収容された制御手段であって、信号を受信してアクチュエータデバイスおよび/または機械もしくはプラントと交換するのに適しており、第1PCB(31)が設けられている、制御手段と、ケース(4)に接続されたヘッド(9)であって、アクセスの開閉の際にアクチュエータデバイスと相互作用するようになされた、ヘッド(9)と、を備え、第1PCB(31)は、ケース(4)に収容された第1長手方向部分と、ヘッド(9)に収容された第2長手方向部分と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
産業用機械もしくはプラントへのアクセスをガードするために、アクセスの近くに取り付けて前記アクセスの開閉時にアクチュエータデバイス(2)と相互作用させるのに適した安全スイッチであって、
ケース(4)であって、伸延の長手方向軸(L)を画定する主寸法に沿って延出する、ケース(4)と、
前記ケース(4)に収容された制御手段であって、信号を受信して前記アクチュエータデバイス(2)および/または前記機械もしくはプラントと交換するようになされ、第1PCB(31)が設けられている、制御手段と、
前記ケース(4)に接続されたヘッド(9)であって、前記アクセスの開閉の際に前記アクチュエータデバイス(2)と相互作用するようになされた、ヘッド(9)と、
を備え、
前記第1PCB(31)は、前記ケース(4)に収容された第1長手方向部分と、前記ヘッド(9)に収容された第2長手方向部分と、を備えている、安全スイッチ。
【請求項2】
前記第1PCBの前記第1長手方向部分および前記第2長手方向部分(31)は、互いに一体化され物理的に連続している、請求項1に記載の安全スイッチ。
【請求項3】
前記ヘッド(9)は、前記ケース(4)との接続のための連結要素(12)を備え、前記連結要素(12)は、前記ケース(4)の上面(15)と一体化され、前記第1PCB(31)の前記第2長手方向部分を収容する形状とされており、前記ケース(4)の前記上面(15)には、前記ヘッド(9)に前記第1PCB(31)を通過させる少なくとも1つの開口またはスロット(32)が設けられている、請求項1または請求項2に記載の安全スイッチ。
【請求項4】
前記連結要素(12)は、前記開口またはスロット(32)において前記ケース(4)の前記上面(15)から延出する長手方向アーム(14)と、前記長手方向アーム(14)からの片持ち状になっている短手方向アーム(16)と、を備えたL字形状とされている、請求項3に記載の安全スイッチ。
【請求項5】
前記第1PCB(31)は、前記ケース(4)において前記伸延の長手方向軸(L)と平行に延出している、請求項4に記載の安全スイッチ。
【請求項6】
前記制御手段に接続された検知および発信手段であって、前記アクチュエータデバイス(2)の存否を検知して、前記アクセスの状態および/または前記機械もしくはプラントの状態を発信するのに適した、検知および信号手段を備える、請求項5に記載の安全スイッチ。
【請求項7】
前記検知および信号手段は、前記短手方向アーム(16)に収容された第1遠隔通信要素(26)であって、前記アクチュエータデバイス(2)に関連付けられた第2通信要素(27)と近接信号を交換することによって電子作動式のアクチュエータデバイス(2)の存否を検知するようになされている、第1遠隔通信要素(26)を備える、請求項6に記載の安全スイッチ。
【請求項8】
前記第1遠隔通信要素(26)は、RFID信号を検知するようになされたアンテナである、請求項7に記載の安全スイッチ。
【請求項9】
前記短手方向アーム(16)に収容された前記検知および信号手段は、1つまたは複数の信号灯またはインジケータ表示器を備える、請求項8に記載の安全スイッチ。
【請求項10】
前記ヘッド(9)の前記短手方向アーム(16)は、前記検知および信号手段の少なくとも一部を支持する第2PCB(34)を収容する、請求項9に記載の安全スイッチ。
【請求項11】
前記第2PCB(34)には、1つまたは複数の電気接続トラック(35)であって、前記検知および信号手段と前記制御手段との接続のために前記第1PCB(31)の対応する電気接続トラック(36)に接続された、1つまたは複数の電気接続トラック(35)が設けられている、請求項10に記載の安全スイッチ。
【請求項12】
前記第2PCB(34)は、前記第1PCB(31)の前記第2長手方向部分に固定されている、請求項10に記載の安全スイッチ。
【請求項13】
前記ヘッド(9)は、前記連結要素(12)との連結のための連結手段を有する着脱部分(13)を備える、請求項5に記載の安全スイッチ。
【請求項14】
作動ピン(11)が設けられたアクチュエータデバイス(2)と相互作用するようになされた安全スイッチであって、前記ケース(4)は、前記アクチュエータデバイス(2)を係止/係止解除するための係止/係止解除機構(5)であって、1つの端部(7)の少なくとも一部を前記ケース(4)から前記ヘッド(9)内部に突出させるように長手方向(X)に沿って移動可能な係止/係止解除ピン(6)が設けられている、係止/係止解除機構(5)を収容し、前記ヘッドは、その内部への前記作動ピン(11)の挿入を可能にするのに適した1つまたは複数のスロット(10)を有する、請求項1に記載の安全スイッチ。
【請求項15】
前記1つまたは複数のスロット(10)は、前記ヘッド(9)の前記着脱部分(13)に作製されている、請求項14に記載の安全スイッチ。
【請求項16】
前記1つまたは複数のスロット(10)は、前記ヘッド(9)の内部への作動ピン(11)のそれぞれの挿入方向(Z)を画定し、前記第1PCB(31)は、前記伸延の長手方向軸(L)に直交し前記挿入方向(Z)を含む平面と交差している、請求項15に記載の安全スイッチ。
【請求項17】
産業用機械もしくはプラントへのアクセスを制御するための安全アセンブリであって、
請求項1に記載の安全スイッチ(1)であって、ガードすべき前記アクセスの固定部分および可動部分の一方に据え付けられるようになされた、安全スイッチ(1)と、
アクチュエータデバイス(2)であって、ガードすべき前記アクセスの前記固定部分または前記可動部分の他方に据え付けられるようになされるとともに、前記アクセスの開閉の際に前記機械もしくはプラントの1つまたは複数の電源回路および/またはサービス回路を開閉するために前記安全スイッチ(1)と相互作用するようになされた、アクチュエータデバイス(2)と、
を備える、安全アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用、具体的には産業用機械およびプラントの制御のための電気デバイスの分野に用途を見出し、特に、例えば産業用機械もしくはプラントの領域または安全境界へのアクセスの保護に適した安全スイッチに関する。
【0002】
本発明はまた、上記の安全スイッチと、アクセスの開閉および係止/係止解除の際に安全スイッチと協働するのに適したアクチュエータデバイスと、を備えた、アクセスをガードするための安全アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
既知のように、産業用機械およびシステムの制御のための安全アセンブリは、一般に、第1切換デバイスであって、機械もしくはプラントまたはそれらの一部の電源回路および/またはサービス回路を切り換える安全スイッチの機能を有し、駆動機能を有する第2デバイスと協働するのに適した、第1切換デバイスを備えており、第2デバイスは、第1デバイスと相互作用して上記の回路を切り換えるためのコマンドを生成する。
【0004】
産業用機械もしくはプラントの作業エリアまたは安全境界へのアクセスをガードするように設計された安全アセンブリの場合、安全スイッチは通常、アクセスに近い保護の固定部分に適用される。
【0005】
代わりに、アクチュエータデバイスは、一般に、アクセスの可動部分に直接適用され、アクセスが閉止されているときに作動方式に従って切換デバイスとの相互作用が生じるが、これは複数の方式に従って変化し得る。
【0006】
このようなアセンブリの特定の種類は、電子的作動式アセンブリによって表されるが、ここで、切換デバイスまたは安全スイッチには、可動要素(例えば検知すべき機械要素またはアクチュエータデバイス)と関連付けられたトランスポンダのような第2通信要素と通信するのに適した第1通信要素(通常はアンテナ)が設けられ、可動要素の近接性を示すのに適したコード化された存否信号を受信する。
【0007】
一般的に言えば、安全スイッチは、制御すべき回路の相対的接続端子を備えた機械的切換要素または電子的切換要素の両方を内部に収容するケースが設けられた主モジュールを備え、アクセスをガードするための安全スイッチの場合はまた、アクチュエータデバイスを係止するための機構、すなわちアクチュエータデバイスを係合するのに適した機構を備えて、アクセスの安全でない開放を防止する。
【0008】
安全スイッチは、1つまたは複数の補助モジュールによって完成されるが、その中には一般に、アクチュエータデバイスとその係止機構との間の相互作用を可能にするように設計されたヘッドがある。
【0009】
電子作動式スイッチでは、ヘッドはまた、アンテナまたは適切に設けられた他の遠隔通信要素を収容していてもよい。
【0010】
ケース内には通常、PCB(印刷回路基板)があり、通常はこの上に、スイッチが配置されているプラントまたは機械の他のデバイスから送受信される信号およびコマンドの管理に必要な様々な電子回路や切換要素を制御するため、典型的には2つの2つの安全CPUが適用される。
【0011】
既知の解決策では、PCBは、幾つかの回路構成部品とともに、全体がケースによって画定される空間内に配置され、スイッチヘッドに隣接して(典型的には下方に)配置される。
【0012】
この構成は当該分野では非常に広く普及しているが、これは必然的に、安全スイッチの全体的な長手方向のサイズが、少なくともPCBの長手方向のサイズにヘッドの長手方向のサイズを加えたものに等しいことを意味する。
【0013】
さらに、この全体的な長手方向のサイズは、スイッチの長手方向にヘッドを貫通してケースに入ってへッドをケースに固定するための、ネジまたは他の同等の要素も考慮する必要がある。
【0014】
これらの要素は安全スイッチの小型化の限界を表しており、現状では典型的には約15cm以上の長手方向寸法を有している。
【0015】
この状態は、嵩高すぎる安全スイッチがアクセスの正しい閉止を妨げるような産業用機械で特に問題であり、作業員にとって機械を潜在的に危険なものにし得る。
【0016】
さらに、場合によっては、国際公開第2022185266号に記載のスイッチの場合と同様に、ケース上またはヘッド上にさえ配置され得る上記の通信要素のような、または灯その他の発光および/または音響信号デバイスのような、スイッチ内に存在する様々な電気デバイスおよび/または電子デバイスに、適切な配線を介してPCBを接続する必要がある。
【0017】
なお、電気構成部品および/または電子構成部品がヘッドに収容されている場合、PCBへの接続には、配線がケースからヘッドまで、すなわち2つのモジュールの間に延出する必要があるが、これらのモジュールは、少なくともデバイス全体の組み立て中は一般に互いに区別され、例えばケースの長手方向軸に対するヘッドの相対回転によって異なる構成に応じて互いに対して方向付けることができる。
【0018】
この結果、配線が複雑になり、組み立てが困難になる。
【0019】
ヘッド内に配置されたアンテナとアクチュエータデバイスのトランスポンダとの間に相互作用がある電子作動式デバイスにおけるさらなる欠点は、ヘッドがケースに対して如何なる位置にあろうとも、すなわちヘッドがケースに対して回転した後でさえも、切換デバイスとアクチュエータデバイスとの間の正しい通信を保証するためには、複数のアンテナ、例えば3つのアンテナを設ける必要があることで表される。
【0020】
この構成はまた必然的に、より嵩高く、従って十分に大きな据付空間を必要とするために設置が困難な解決策の使用を含む。
【発明の概要】
【0021】
本発明の目的は、効率および費用対効果が高いという特徴を有する、産業用機械もしくはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを提供することにより、上記の欠点を克服することである。
【0022】
具体的な一目的は、生産中および組立中の両方で、電子機器全体またはその一部でもヘッド内に簡単に挿入することが可能であって、複雑な配線を必要とせず、信頼性の向上を保証する、産業用機械もしくはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを提供することである。
【0023】
さらに別の具体的な目的は、具体的には、より少ない数の構成部品を使用する電子作動式であると同時に、デバイスに必要な機能と構成可能性とを保証する、産業用機械もしくはプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチを提供することである。
【0024】
さらに別の具体的な目的は、特にコンパクトで、既知の解決策と比較して全体的な長手方向サイズが小さくなっている、産業用機械もしくはプラントへのアクセスを制御するための安全スイッチを提供することである。
【0025】
これらの目的は、以下でより明白になる他のものと同様に、産業用機械もしくはプラントへのアクセスをガードするための安全デバイスによって達成されるが、この安全デバイスは、請求項1によれば、ケースであって、長手方向伸延軸を画定する主寸法に沿って延出するケースと、前記ケースに収容された制御手段であって、信号を受信してアクチュエータデバイスおよび/または機械もしくはプラントと交換するのに適し、第1PCBが設けられている、制御手段と、前記ケースに接続されたヘッドであって、アクセスの開閉の際にアクチュエータデバイスと相互作用するようになされた、ヘッドと、を備え、前記第1PCBは、前記ケースに収容された第1部分と、前記ヘッドに収容された第2部分と、を備える。
【0026】
このようにすれば、RFIDアンテナ、LED信号灯、または必要に応じて適切に設計された他の検知および信号手段のような、ヘッドに収容されている電気部品および/または電子部品と、これも例示であるがCPUまたは切換手段のような、PCB上に配置された制御デバイスと、の間の接続は大幅に簡素化されるであろう。
【0027】
排他的ではないが好ましくは、ヘッドは、前記ケースへの接続部分であって、前記第1PCBの前記第2部分を収容するための座部を有するとともに、ケースの上面から延出する長手方向アームと、前記長手方向アームからの片持ち状になっている短手方向アームと、を備えたL字形状とされた、接続部分を備えてもよい。
【0028】
さらに、検知および信号手段であって、前記制御手段に接続されており、アクチュエータデバイスの存否を検知してアクセスの状態を発信するのに適した、検知および信号手段があるであろう。
【0029】
具体的には、前記検知および信号手段は、アンテナのような第1遠隔通信要素であって、前記短手方向アームに収容されており、アクチュエータデバイスに関連付けられた第2通信デバイスとの存否信号の交換を通じて電子アクチュエータデバイスの存否を検知するのに適した、第1遠隔通信要素を備えていてもよい。
【0030】
この具体的な構成は、単一のアンテナ、または同等の通信要素をヘッド内に挿入することを可能にし、後により明確に説明する既知の方法に従って作動ピンがヘッドに挿入されると、ヘッドを略中央位置に配置して常にアクチュエータデバイスの通信要素と軸方向に整列させることができるであろう。
【0031】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に従って得られる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面表の助けを借りて非限定的な例として以下に示す、安全スイッチおよびそのようなスイッチを含むアセンブリの、好ましいが排他的ではない実施形態の詳細な説明に照らし、より明白になるであろう。
【0033】
【
図1】
図1は、スイッチの、分解され簡略化された側面図である。
【
図3】
図3は、本発明によるスイッチと、挿入されていないアクチュエータデバイスと、が装備されたアセンブリの斜視図である。
【
図9】
図9は、
図3のスイッチの、
図8のA-Aトレース平面に沿った断面図である。
【
図11】
図11は、
図3のスイッチの詳細の斜視図であって、組み立て前の、状態の上部要素を除いたヘッドおよびケースを示している。
【
図16】
図16は、
図3のアセンブリの断面側面図であって、アクチュエータデバイスがスイッチに挿入されている。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1および
図2は、産業用機械およびプラントへのアクセスをガードするための安全スイッチ(全体が1で参照されている)の、簡略化された実施形態を模式的に示している。
【0035】
具体的には、示されているスイッチは、産業用機械もしくはプラントが配置されている作業エリアへのアクセスに近い安全バリア、パネル、または境界の固定部分または可動部分に据え付けられて、このアクセスを監視するように設計された型式のものである。
【0036】
既知の様式で、安全スイッチ1は、以下でより詳細に説明するように、アクセスの開閉または係止解除の際に、アクチュエータデバイス(その一例が
図3に示され、全体が2で参照されている)と相互作用するため、監視すべきアクセスの近くに取り付けられるように設計される。
【0037】
例えば、安全スイッチ1がドアのフレームのようなアクセスの固定部分に据え付けられる一方、アクチュエータデバイス2がアクセスの可動部分に据え付けられてもよいし、その逆であってもよい。
【0038】
その最も重要な構成において、安全スイッチ1は、ケース4であって、採用される切換手段の型式に応じて、1つまたは複数の電源回路および/またはサービス回路のような機械もしくはプラントの制御手段、および/または安全モジュールもしくは安全PLCのような機械の制御デバイスに接続されるようになされた切換手段を収容する、ケース4を備える。
【0039】
切換手段は、安全スイッチ1によってガードされるアクセスの状態を発信するように設計されてもよく、例えば、アクセスが開放されているか、閉止されているか、または閉止され係止されているかを発信してもよい。
【0040】
切換手段は、一般に、それ自体が既知であるため図には示していないが、本発明の限界を表すものではないためここに記載しない既知の方式に従って、特定のコマンドおよび/または信号の受信の際にそれぞれの回路を開閉するのに適した、1組または複数組の相互に移動可能な接点を備えていてもよい。
【0041】
代替的に、または加えて、切換手段は、電子OSSD(出力信号切換デバイス)型であってもよく、半導体デバイスまたは1つもしくは複数のトランジスタを備えて、上記の安全モジュールまたはPLCに接続されてもよい。
【0042】
切換手段の技術的特性は本発明の限定的な態様を表すものではないことが、理解される。
【0043】
ケース4は、伸延の長手方向軸Lを画定する主寸法に沿って伸延し、またその内部に、以下でより詳細に説明するがその構成は本発明を限定するものと理解されるべきではない、係止/係止解除機構5を収容する。
【0044】
具体的には、係止/係止解除機構5の主なタスクは、アクチュエータデバイス2を安全スイッチ1に係止することであり、この目的のため、
図11に見られるようにケース4に作製された上部通路8を通って、
図5に見られるように1つの端部7の少なくとも一部をケース4の外側に突出させるように、ケース4内を長手方向Xに沿って移動可能な係止/係止解除ピン6が設けられてもよい。
【0045】
次に、安全スイッチ1には、ケース4に固定されたヘッド9が設けられ、ヘッド9は、係止/係止解除ピン6とアクチュエータデバイス2との相互作用を可能にするように設計される。
【0046】
具体的には、ヘッド9には、係止/係止解除ピン6と、アクチュエータデバイス2から突出する作動ピン11と、相互作用を可能にするのに適した1つまたは複数のスロット10が設けられていてもよい。
【0047】
具体的には、スロット10は、作動ピン11が、少なくとも部分的にヘッド9に入り、係止/係止解除ピン6の保持動作に続いて安全スイッチ1に対してブロックされることを可能にする。
【0048】
具体的には、スロット10が、ヘッド9内部の作動ピン11のそれぞれの挿入方向Zを画定するであろう。
【0049】
作動ピン11は、保持およびセンタリング機能を有してもよく、或いは、アクチュエータデバイスの型式に応じて、アクチュエータとしてさえ動作してもよい。
【0050】
なお、例えば、同じ出願人名の国際公開第2015/155744号に開示されているような完全電子アクチュエータを備えた幾つかの解決策のように、アクチュエータデバイス2に作動ピンまたは他の機械的もしくは電気機械的なアクチュエータが設けられていない場合、ヘッド9にスロットもしくは同様の要素がない解決策を有することも可能であろう。
【0051】
これらの場合、安全スイッチ1は、係止/係止解除機構5も欠いていてもよい。
【0052】
任意選択で、安全スイッチ1には、例えば、緊急制御や手動解除が設けられたモジュール、異なる型式のケーブルとの接続を可能にする異なる型式の接続モジュール、またはこの型式の製品の典型的な構成による他の型式のモジュールのような、さらなる補助モジュールが実装されてもよい。
【0053】
本発明についての例示的かつ非限定的な図の実施形態によれば、ヘッド9およびケース4は、長手方向Xを横切る少なくとも1つの摺動方向Yに沿って相互摺動することによってこれらの相互安定固定を可能にするのに適したそれぞれの相互連結手段により、相互に連結される。
【0054】
但し、ケース4とヘッド9との連結様式は図示されたものとは異なる型式であってもよく、ケース4とヘッド9とが互いに一体構造であってもよいことが、理解される。
【0055】
一般的に言えば、示されている実施形態において、相互連結手段は、ケース4と一体化された第1連結要素12と、ヘッド9と一体化された第2連結要素13と、を備えるであろう。
【0056】
さらに、2つの連結要素12,13は、摺動方向Yに沿って摺動することによってそれらの連結を可能にする相互対形状とされた連結部分を備える。
【0057】
図1および
図2の実施例では、2つの連結要素12,13は、蟻継ぎ連結を画定する形状とされている。
【0058】
好ましくは、摺動方向Yは、
図1に模式化されているように、長手方向Xに垂直であろう。
【0059】
さらにより好ましくは、摺動方向Yは、挿入方向Zの1つに対応するか、または平行であるが、挿入方向Zは、使用されるスロット10によって画定され、これに沿って作動ピン11がヘッド9の内部を移動する。
【0060】
図の好ましい構成では、
図5により明瞭に見えるように、相互連結手段は、ケース4と一体化された保持体12を備えており、これが第1連結要素を画定するであろう。
【0061】
代わりに、ヘッド9には、第2連結要素を画定する着脱部分13が設けられ、摺動方向Yに沿った横摺動によって保持体12に連結するようになされるであろう。
【0062】
保持体12は、ケース4に対するヘッド9の着脱部分13の少なくとも長手方向Xに沿った(これに沿った両方の向きについての)拘束を画定するのに好適な形状とされるであろう。
【0063】
換言すれば、保持体12は、ヘッド9とケース4との間の相互摺動を、長手方向Xに沿った両方の向きについて制限する、またはより好ましくはブロックする。
【0064】
さらにより好ましくは、保持体12は、ヘッド9のケース4に対する摺動方向Yに沿った拘束も画定するのに好適な形状とされ、ヘッド9とケース4との間の相互摺動を、摺動方向Yに沿った少なくとも一方の向きについても制限する、またはより好ましくはブロックするであろう。
【0065】
さらにより好ましくは、保持体12は、ヘッド9のケース4に対する、長手方向Xおよび摺動方向Yに直交する方向に沿った拘束も画定するのに好適な形状とされるであろう。
【0066】
好ましい実施形態では、保持体12は、適切なL字形状、すなわちケース4の上面15、または係止/係止解除ピン6のための上部通路8が設けられるものから延出する長手方向アーム14と、長手方向アーム14の上端からの片持ち状になっている短手方向アーム16と、を備えるであろう。
【0067】
好ましい実施形態では、短手方向アーム16は、長手方向Xについて、着脱部分13の上端40の高さ近くに位置する高さに延出している。より具体的には、短手方向アーム16は、着脱部分13の上端40の全部または一部を覆うか、または同一平面上にある。このようにすれば、着脱部分13がケース4の上面15と短手方向アーム16との間の大部分に介在し、従って着脱部分13の長手方向Xに沿った移動が防止される。
【0068】
次に、ヘッド9の着脱部分13は、少なくとも3つの側部で保持体12を囲む形状とされ、図のように、例えば概ね立方体または平行六面体の形状の略角柱形状のヘッド9を画定するであろう。
【0069】
具体的には、着脱部分13は、前面17および1対の側面18,19を有し、これらの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つに、アクチュエータデバイス2の作動ピン11を挿入するためのスロット10が作製されるであろう。
【0070】
保持体12および着脱部分13は、それらの間の連結形状を画定するように設計された嵌合形状を備えたそれぞれの連結部分を備える。
【0071】
短手方向アーム16には、横摺動ガイド20が設けられ、2つの側面18,19の各々に作られたそれぞれの横摺動対ガイド21に摺動可能に係合するようになされるであろう。
【0072】
着脱部分13と保持体12との間の摺動連結は、特に制限なく、異なる結合システム、例えば、雄型と雌型のジョイントまたは他の連結でも得られ得ることが理解される。
【0073】
また、ヘッド9は、係止/係止解除ピン6の突出端部7の挿入と、続いての内部での長手方向移動を可能にするような形状とされて、作動ピン11との相互作用を可能にするであろう。
【0074】
さらに特に有利な態様によれば、好ましいが排他的ではない構成では、保持体12は、ケース4と一体構造であって、ケース4と一部材で同じ材料で作られていてもよい。
【0075】
一例として、保持体12とケース4は、モールディングのような単一の機械加工操作によって得られてもよい。
【0076】
任意選択で、ケース4および保持体12は、プラスチック材料で作製できる一方、ヘッド9の着脱部分13は、アクチュエータデバイス2との相互作用に対する十分な耐性を確保し、保護の固定フレームまたはアクセスの他の固定部分もしくは可動部分への据付手段によって生じる拘束と、アクチュエータデバイス2と、の両方によって伝達される応力に効率的に耐えるよう、金属材料製であってもよい。
【0077】
この構造により、安全スイッチ1は、軽量かつ経済的であると同時に耐性のあるものとなる。
【0078】
具体的には、安全スイッチ1の上記の固い据付手段は、ヘッド9のみに関連付けられてもよく、さらに好ましくは着脱部分13のみに関連付けられてもよい。
【0079】
例えば、据付手段は、1つまたは複数の据付貫通孔22、例えば、長手方向Xを横切る方向に沿って互いに平行に延出する1対の据付貫通孔22を備えるであろう。
【0080】
好ましくは、据付貫通孔22は、摺動方向Yに平行または垂直な方向に沿って、そしてまた長手方向Xにも、延出するであろう。
【0081】
据付貫通孔22は、ヘッド9の着脱部分13の前面17と側面18,19の少なくとも1つに、例えば図のように前面17上に長手方向アーム14に対して横並びに作製されるであろう。
【0082】
図7から分かるように、着脱部分13には、完全に組み立てられると長手方向アーム14と同一平面上の位置に配置される1対の後部付属物23も設けられ、後部付属物23は、据付貫通孔22のそれぞれの出口を有するであろう。
【0083】
据付手段のこの特定の実施形態は、ヘッド9をケース4に対して固く係止可能にすると同時に、ヘッド9とケース4との間にさらなる固定手段を使用することなく安全スイッチ1全体をアクセスに固定可能にするであろう。
【0084】
よって、ヘッド9とケース4との連結は、安全スイッチ1が据付手段によって所定の位置に固定されないことが明らかであれば、完全な着脱型のものであってもよい。
【0085】
代替的に、相互連結手段はまた、ヘッド9とケース4との間の連結を完全にブロックするか、または部分的にのみ変更可能にするのに適した拘束要素を備えていてもよい。
【0086】
例えば、拘束手段を、ヘッド9とケース4との間の連結を部分的にのみブロックし、短手方向Yに沿ってヘッド9をケース4に対して拘束したままでヘッド9をケース4に対して方向付け可能にするように、設計してもよい。
【0087】
好ましくは、拘束手段を、ケース4に対するヘッド9の移動を完全にブロックする、または完全な脱離を避けながら移動を所定の最大ストロークに制限するように設計してもよい。
【0088】
この構成は、エンドユーザが安全スイッチ1を解体することを防止する目的を有するであろう。
【0089】
好ましい構成では、
図8に示すように、拘束手段は、係止/係止解除ピン6と同軸の据付ブッシュ24を備えており、据付ブッシュ24は、着脱部分13の長手方向通路25に挿入されるであろう。据付ブッシュ24は、着脱部分13とケース4との間の短手方向Yに沿った拘束を画定するのに適している。
【0090】
第1変形例によれば、安全スイッチ1は、電子作動型式であってもよく、この場合、以下でより明確に説明するように、好ましくはコード化された型式の電磁的存否近接信号の交換を通じてアクチュエータデバイス2と通信するように、設計されるであろう。
【0091】
同じ
図8から、安全スイッチ1には、第1PCB(印刷回路基板)31であって、ケース4に収容されており、アクチュエータデバイス2および/または機械もしくはプラントの信号を受信して交換する切換手段を制御するのに適した制御ユニットに関連付けられる、第1PCBを設けることもできることが観察される。
【0092】
好ましくは、第1PCB31上に、例えば1つまたは複数のCPU(中央処理ユニット)である制御ユニットと、好ましくはOSSD型である切換手段と、の両方があってもよい。
【0093】
さらにより好ましくは、制御手段は、冗長様式で互いに通信するように構成された2つのCPUを備え、切換手段は、各々が制御ユニットの前記2つのCPUのそれぞれによって制御される2つの安全出力を備える。
【0094】
第1PCB31はまた、例えば、安全型(Profisafe、IOlink Safety、CIP Safety等)および非安全型(Profinet、IOlink、EtherNet/IP、Profinet等)の通信BUSのような外部コマンドおよび制御システムを備えた制御ユニットとの通信のための電気回路および電子回路、並びに、LED灯またはその他の信号要素を含む様々な構成部品の管理のための電気回路および電子回路を備えていてもよい。
【0095】
さらに特に有利な態様によれば、第1PCB31は、ケース4の内部およびヘッド9の内部にも、長手方向に延出するであろう。
【0096】
具体的には、第1PCB31は、ケース4の内部に収容された第1長手方向部分と、ヘッド9の内部に収容された第2長手方向部分と、を備える。
【0097】
好ましくは、第1PCB31の2つの長手方向部分は、互いに一体化され物理的連続性を有するであろう。
【0098】
この目的のため、ケース4の上面15には、第1PCB31をヘッド9の内部に通過させるための少なくとも1つの開口またはスロット32が設けられるであろう。
【0099】
このようにすれば、第1PCB31は、ケース4の伸延の長手方向軸Lに平行な伸延平面に含まれ、さらに、長手方向軸Xに直交しスロット10によって画定される挿入方向Zを含む平面と交差する横臥平面内に延出するであろう。
【0100】
この構成により、同様の解決策と比較して全高が低く、特にコンパクトな構造を備えた安全スイッチ1を有することが可能になるであろう。
【0101】
次に、ヘッド9は、制御手段に接続された検知および信号手段であって、アクチュエータデバイス2の存否を検知してアクセスの開閉/係止解除状態を送信するのに適した、検知および信号手段も収容してもよい。
【0102】
一例として、検知および信号手段は、第一に、受信型または送信型の第1通信要素26であって、アクチュエータデバイス2に関連付けられた送信型または受信型の第2通信要素27との通信に適した、受信型または送信型の第1通信要素26を備えていてもよい。
【0103】
一般に、受信要素は、送信要素と通信するように構成されたRFID(無線周波数識別)型のアンテナまたはリーダであり得、送信要素がアンテナまたはリーダから検知可能な最小距離にある場合は、代わりにトランスポンダであってもよい。
【0104】
図14の実施例では、第1通信要素26は、例えばRFID型の受信要素であり、第2通信要素27は、トランスポンダのような送信要素である。
【0105】
具体的に、機械またはプラントを始動可能にするには、トランスポンダを励起できる信号をRFID型の受信要素が発出し、次にトランスポンダに識別コード付のRFIDタグが装備され、これが次に受信要素によって受信される応答信号を発出し、受信された応答信号がCPUを適切に装備した安全アセンブリの制御手段によって認識されなければならない。
【0106】
有利には、第1通信要素26(好ましくはRFID型のアンテナ)は、短手方向アーム16に収容され、アクチュエータデバイス2に関連付けられた第2通信デバイス27(好ましくはトランスポンダ)と近接信号を交換することによって、電子アクチュエータデバイス2の存否を検知するであろう。
【0107】
より正確には、図示の構成では、第1PCB31の第2長手方向部分は、保持体12の長手方向アーム14に配置されて、短手方向アーム16に収容された第1通信要素26に直接接続されるであろう。
【0108】
短手方向アーム16に収容された検知および信号手段はまた、1つまたは複数の信号灯またはインジケータ(一般にはLED型、図示しない)であって、制御ユニットに接続され、その色および/または周波数が、それらが接続されている機械もしくはプラントのアクセスおよび/または回路の作動状況に基づいて変化し得る、信号灯またはインジケータを備える。
【0109】
有利には、ヘッド9には、上部分またはキャップ33が設けられていてもよい。この場合、短手方向アーム16は、透明もしくは半透明の材料製のキャップ33を備え、キャップ33が、その内部に検知および信号手段(すなわち、上記の灯またはインジケータまたは他の光信号源)の少なくとも一部を囲んでいるため、少なくともON状態ではキャップ33を通して視認可能となる。
【0110】
図の例示的だが限定的でない実施形態によれば、レンズの機能も有し得るキャップ33は、好ましくは、ヘッド9の上面に、実質的にその伸延平面全体に沿って、固定様式で、または、例えば警告灯への介入が望まれるときには着脱様式で、適用される。
【0111】
キャップ33をヘッド9の上面に位置決めすることで、作業員がスイッチ1の正面に位置していなくても、警告灯を視認することが可能になるであろう。
【0112】
図10および
図13からより明瞭に分かるように、保持体12の短手方向アーム16は、検知および信号手段を支持する第2PCB34を収容しており、すなわち、これらの手段の一部がヘッド9に収容される。
【0113】
好ましくは、第2PCB34は、第1PCB31の第2長手方向部分に接続され、検知および信号手段と制御ユニットとの間の電気的接続のために、第1PCB31の対応する電気接続トラック36に接続された1つまたは複数の電気接続トラック35が設けられるであろう。
【0114】
好ましくは、第1PCB31の接続トラック36は、第2PCB34の接続トラック35に溶接されてもよい。
【0115】
なお、接続トラック35,36間の電気的導通が、任意の種類の電気コネクタによって得られるような代替実施形態を提供することも可能である。
【0116】
図13においては常に、第1通信要素26(以下、アンテナ26ともいう)が第2PCB34から延出し、その下方に、係止/係止解除ピン6と整列するような位置にあることも観察できる。
【0117】
図16は、安全スイッチ1にアンテナ26が設けられ、アクチュエータデバイス2にトランスポンダ27が設けられている、電子作動式安全アセンブリを示す。
【0118】
具体的には、トランスポンダ27には識別コードを備えたRFIDタグが設けられ、機械もしくはプラントの起動を可能にするためには、この識別コードがアンテナ26によって受信され、制御ユニットによって認識されなければならない。
【0119】
コード認識は、高いコーディングレベルの安全スイッチか低いコーディングレベルの安全スイッチのどちらの創出を望むかに応じて、固有であっても汎用であってもよい。
【0120】
有利には、RFIDタグは、アンテナ26によって固有に認識されるようにコード化され、アクセスに接続されているもの以外のアクチュエータデバイスの使用を防止し、アクセスの安全でない開放のリスクを回避する。
【0121】
任意選択で、アンテナ26によるRFIDタグの認識が、係止/係止解除機構5の起動を可能にするであろう。
【0122】
同じ断面から、通電/非アクティブ化されるのに適した電磁石28を設けて、係止/係止解除ピン6に機械的に接続されたプッシャー29の(一方の向きまたは他方の向きについての)長手方向の並進を促進する、係止/係止解除機構5の可能な実施形態を見てとることも可能である。
【0123】
その結果、係止/係止解除ピン6は、当部門では既知であるために詳細には説明しない方法に従って、長手方向Xに沿って移動するであろう。
【0124】
簡単にいえば、電磁石28が通電または非通電されると、係止/係止解除ピン6が長手方向Xに沿った第1の向きに並進して、係止/係止解除ピン6の上端部7が作動ピン11を収容するように設計されたヘッド9の座部30に収まってヘッド9に対して作動ピン11をブロックするか、或いは、係止/係止解除ピン6が常に長手方向Xに沿った逆の向きに併進して、上端部7を座部30から取り出し、作動ピン11の引き抜きとアクセスの係止解除を可能にしてもよい。
【0125】
電磁石28は、ケース4に収容された別の電気機械的、電気的、油圧もしくは空気圧作動手段によって完全に等価な様式で置き換えられ得る。
【0126】
第1通信要素26は、保持体12の短手方向アーム16の内部に収容されて、係止/係止解除ピン6の突出端部7に対向し、第2通信要素27がヘッド9の座部30に挿入されたときに存否を検知してもよい。
【0127】
好都合には、第2通信要素27は代わりに、ヘッド9の座部30に収まる作動ピン11に挿入されるであろう。
【0128】
通信要素26,27はまた、別の型式、例えば磁気的または電磁的、光学的、機械的、誘導、圧力作動型または他の型であってもよいことが、理解されなければならない。
【0129】
図示されていない変形例によれば、安全スイッチは、例えば欧州特許出願公開第0871188号明細書に記載されている既知の方法に従って、保持ピンおよびセンタリングピンの代わりにキーアクチュエータを装備したアクチュエータデバイスと相互作用する電気機械的作動型式のものであってもよい。
【0130】
本発明による安全スイッチ1は、プラント機械の制御のための安全システム内での使用に適しており、ガードすべきそれぞれのアクセスに関連付けられた1つまたは複数の安全スイッチを備えるが、これらは互いにもしくは全てが本発明に従って同一である必要はなく、それぞれのアクチュエータデバイスと相互作用するのに適している。そしてシステムは、スイッチと交換する信号に基づいて機械もしくはシステムの電源を管理するように設計された1つまたは複数の安全モジュールまたはPLCを備えるであろう。
【外国語明細書】