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特開2024-154398帯域幅を割り振るための装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154398
(43)【公開日】2024-10-30
(54)【発明の名称】帯域幅を割り振るための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0896 20220101AFI20241023BHJP
【FI】
H04L41/0896
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024066586
(22)【出願日】2024-04-17
(31)【優先権主張番号】23168598
(32)【優先日】2023-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】513311642
【氏名又は名称】ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボストン,トム
(72)【発明者】
【氏名】ドゥルーガーグ,ブノワ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】通信ネットワークにおいて、帯域幅を割り振るための装置および方法を提供すること。
【解決手段】装置201において、調整エンジン23は、光ネットワーク101のコンテンション105のインディケーションを取得し、光ネットワークの夫々の参加者の履歴的帯域幅利用データ302を取得し、それらに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしている場合、低減されたスケジューラパラメータ304及び最大帯域幅パラメータ303を装置に提供する。スケジューラパラメータ及び最大帯域幅パラメータは、集中的キャパシティ消費条件を満たしているネットワーク参加者に帯域幅を割り振られる。スケジューラパラメータは、光ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる光ネットワークのキャパシティの割合を表し、最大帯域幅パラメータは、参加者に割り振られる最大帯域幅を表す。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク(100、101、401、501)のコンテンション(105)のインディケーションを取得し、
通信ネットワークのそれぞれの参加者(131、132、133;104)の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータ(302、312)を取得し、
コンテンション(105)のインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーション(302、312)に基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値(304、30)および最大帯域幅パラメータの増加された値(303、403、40)を装置の出力に提供し、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワーク(100、101、401、501)が輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、
ための手段を備える、装置(200、201、202、203)。
【請求項2】
手段が、
履歴的帯域幅利用インディケーション(302、312)に基づいて、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすのを停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアする、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアする
ようにさらに構成される、請求項1に記載の装置(200、201、202、203)。
【請求項3】
手段が、
通信ネットワークのコンテンションが停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアする、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアする
ようにさらに構成される、請求項1または2に記載の装置(200、201、202、203)。
【請求項4】
手段が、
通信ネットワークの平均データレートの履歴(7)に基づいてコンテンションのリスクを予測し、
予測されたコンテンションのリスクが、定義されたしきい値を超えたと決定したことに応答して、コンテンションのインディケーションを提供する
ためにさらに構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
手段が、通信ネットワークにおける平均データレートの測定値に基づいてコンテンションのリスクを予測するための機械学習アルゴリズムを実装するためにさらに構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
手段が、
複数のローリングタイムウィンドウにわたって履歴的帯域幅利用インディケーションを取得し、
ローリングタイムウィンドウのうちの少なくとも1つの間に参加者によって消費されたデータ量が基準データ量を超えた場合に、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすと決定する
ためにさらに構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
手段が、コンテンションのインディケーションに応答して、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすかどうかをテストするために構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
通信ネットワークが受動光ネットワーク(201、401)であり、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータが、下り帯域幅を参加者に割り振ることに関連する、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
スケジューラパラメータが、重み付き公平キュースケジューラ(6)において使用するために通信ネットワークの参加者に割り振られる重みを示し、重み付き公平キュースケジューラが、受動光ネットワークのネットワーク回線終端(320、420)に配置される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
最大帯域幅パラメータが、トラフィックシェイパにおいて使用するためのシェイパパラメータであり、トラフィックシェイパが、受動光ネットワークのネットワーク回線終端(320)およびネットワーク回線終端(420)に接続されたブロードバンドネットワークゲートウェイ(28)のうちの1つに配置される、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
通信ネットワークが受動光ネットワーク(501)であり、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータが、参加者に上り帯域幅を割り振ることに関連しており、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータが、動的帯域幅割振りモジュール(50)で使用するためのものであり、動的帯域幅割振りモジュールが、受動光ネットワークのネットワーク回線終端に配置される、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
通信ネットワークの参加者が、ネットワーク事業者の加入者、仮想ネットワーク事業者、および仮想ネットワーク事業者の加入者のうちの1つである、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
手段が、少なくとも1つのプロセッサ(1110)と、コンピュータプログラムコード(1120)を含む少なくとも1つのメモリ(1160)とを備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置のパフォーマンスを生じさせるように構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得すること(9)、
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得すること(11)、
コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき(15)、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したこと(14)に応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を提供すること(16)であって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと(16)
を含む、方法。
【請求項15】
装置に少なくとも以下のこと、すなわち、
通信ネットワーク(100、101、401、501)のコンテンションのインディケーションを取得し、
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータ(10、302、312)を取得し、
コンテンション(105)のインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値(304、30)および最大帯域幅パラメータの増加された値(303、403、40)を装置の出力に提供することであって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと
を行わせるための命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信ネットワークにおける帯域幅割振りに関し、具体的には、スケジューラパラメータおよび/または最大帯域幅パラメータの決定に関する。
【背景技術】
【0002】
通信ネットワークにおいて複数のクライアント間で帯域幅を共有することは、通常、重み付き公平キュー(WFQ:Weighted Fair Queue)スケジューラコンポーネントによって扱われる。この共有方式では、各クライアントに重みが与えられる。そのそれぞれは、合計帯域幅のうち、それらの重みに比例した部分を受け取る。設計上、いずれかのクライアントがアクティブでない場合、またはそのクライアントの権利が与えられた帯域幅部分を要求しない場合、この「空き」帯域幅またはスペア帯域幅は、アクティブなクライアント間で、そのアクティブなクライアントの重みに比例して自動的に分配される。最悪の場合、各クライアントが受け取る最小帯域幅は、合計帯域幅に、クライアントすべての重みの合計に対するそのクライアントの重みの比率を掛けたものに等しい。最良の場合、ある時間にアクティブなクライアントが1つしかない場合、このクライアントは全帯域幅を得ることになる。
【0003】
しかし、1つもしくは複数の異常に高い要求をするユーザ、または悪用する可能性のあるユーザの事例では、これらのメカニズムは他のユーザを差別する傾向がある。このような状況は、例えばP2Pストレージネットワークの場合、ユーザがゲームなどの大容量のデータをダウンロードするとき、または企業が商用サービスを提供するために住宅用サブスクリプションを明らかに悪用するときなど、非常に高い帯域幅要求を作り出す普通ではないサービスを住宅用加入者がホストするときに起きる可能性がある。
【0004】
EP4030708A1は、通信ネットワークにおいて帯域幅を割り振るための方法および装置を開示している。スケジューラ重みおよびシェイパレートは、ネットワーク参加者に対し、参加者らの履歴的帯域幅利用およびネットワークコンテンションのインディケーションに基づいて、帯域幅を割り振るように機能する。システムは参加者に対し、参加者らのそれぞれのスケジューラ重みおよび/またはシェイパレートを低減することによって、長く続く高消費の場合はヘビーユーザに起因するレートまたは重みを効果的に低減することによって、つまりヘビーユーザのデータ消費を減速させることによって、帯域幅を割り振る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第4030708号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の態様は、データ量の公平な分配を確保しつつ、ヘビーユーザが行う可能性のあるダウンロードにペナルティを課すことを回避する、またはダウンロードを高速化さえするという問題に改善的に対処することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によれば:
通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得し;
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得し;
コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を装置の出力に提供し、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、
ための手段を備える装置が提供される。
【0008】
このような実施形態は、有利なことに、ヘビーユーザに対し、彼のダウンロード時間を増加させることなく最大レベルの帯域幅を保証し、特にスピードテストの場合、すべての他のユーザによって期待される帯域幅を保証する。
【0009】
実施形態によれば、このような装置は、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。
【0010】
一実施形態では、手段は:
履歴的帯域幅利用インディケーションに基づいて、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすのを停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアする、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアする
ようにさらに構成される。
【0011】
一実施形態では、手段は:
通信ネットワークのコンテンションが停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアする、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアする
ようにさらに構成される。
【0012】
このような特徴は、有利には、ヘビーユーザに適用された構成変更が永続的ではなく、通常のデータ消費が回復されたときにヘビーユーザのサービス体験に影響を与えないことを確実にする。
【0013】
一実施形態では、手段は、通信ネットワークの平均データレートの履歴に基づいてコンテンションのリスクを予測し;予測されたコンテンションのリスクが、定義されたしきい値を超えたと決定したことに応答して、コンテンションのインディケーションを提供するためにさらに構成される。
【0014】
このような特徴により、コンテンションレベルの予期が可能になり、より迅速な応答と適応を確実にする。
【0015】
一実施形態では、手段は、通信ネットワークにおける平均データレートの測定値に基づいてコンテンションのリスクを予測するための機械学習アルゴリズムを実装するためにさらに構成される。
【0016】
さらなる実施形態において、手段は:
複数のローリングタイムウィンドウにわたって履歴的帯域幅利用インディケーションを取得し;
ローリングタイムウィンドウのうちの少なくとも1つの間に参加者によって消費されたデータ量が基準データ量を超えた場合に、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすと決定する
ためにさらに構成される。
【0017】
一実施形態では、手段は、コンテンションのインディケーションに応答して、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすかどうかをテストするために構成される。
【0018】
一実施形態では、通信ネットワークは受動光ネットワークである。
【0019】
一実施形態では、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは、下り帯域幅を参加者に割り振ることに関連する。
【0020】
装置の一実施形態では、スケジューラパラメータは、重み付き公平キュースケジューラにおいて使用するために通信ネットワークの参加者に割り振られた重みを示す。
【0021】
一実施形態では、重み付き公平キュースケジューラは、受動光ネットワークのネットワーク回線終端に配置される。
【0022】
一実施形態では、最大帯域幅パラメータは、トラフィックシェイパにおいて使用するためのシェイパパラメータである。
【0023】
一実施形態では、トラフィックシェイパは、受動光ネットワークのネットワーク回線終端およびネットワーク回線終端に接続されたブロードバンドネットワークゲートウェイのうちの1つに配置される。
【0024】
一実施形態では、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは、上り帯域幅を参加者に割り振ることに関連する。
【0025】
一実施形態では、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは、動的帯域幅割振りモジュールで使用するためのものである。一実施形態では、動的帯域幅割振りモジュールは、受動光ネットワークのネットワーク回線終端に配置される。
【0026】
一部の実施形態では、通信ネットワークの参加者は、ネットワーク事業者の加入者である。
【0027】
一部の実施形態では、通信ネットワークの参加者は、仮想ネットワーク事業者または仮想ネットワーク事業者の加入者である。
【0028】
一実施形態では、手段は、少なくとも1つのプロセッサと;コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置のパフォーマンスを生じさせるように構成される。
【0029】
第2の態様によれば:
通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得すること;
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得すること;
コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を提供することであって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと
を含む方法が提供される。
【0030】
一実施形態では、コンピュータによる実装方法のステップは以下のように反復される:
- 通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得すること;
- 通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得すること;
- コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を提供することであって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと。
【0031】
第3の態様によれば、装置に少なくとも以下のこと:
通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得し;
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得し;
コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を提供することであって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと
を行わせるための命令を含む、コンピュータプログラムが提供される。
【0032】
例示の実施形態において、非一時的なコンピュータ可読媒体が、装置に少なくとも以下のこと:
通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得し;
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得し;
コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を提供することであって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと
を行わせるためのプログラム命令を含む。
【0033】
第4の態様によれば、装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置のパフォーマンスを生じさせるように構成される。
【0034】
一実施形態によれば:
通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得するために構成された、第1の取得する回路;
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得するために構成された、第2の取得する回路;
コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を装置の出力に提供するために構成された、提供する回路であって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、提供する回路
を備える装置が提供される。
【0035】
一実施形態では、提供する回路は、履歴的帯域幅利用インディケーションに基づいて、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすのを停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアすること、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアすることのために構成される。
【0036】
一実施形態では、提供する回路は、通信ネットワークのコンテンションが停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアする、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアするためにさらに構成される。
【0037】
なお、さらなる実施形態では、第1の取得する回路は、通信ネットワークの平均データレートの履歴に基づいてコンテンションのリスクを予測し、予測されたコンテンションのリスクが、定義されたしきい値を超えたと決定したことに応答して、コンテンションのインディケーションを提供するためにさらに構成される。
【0038】
一実施形態では、第1の取得する回路は、通信ネットワークにおける平均データレートの測定値に基づいてコンテンションのリスクを予測するための機械学習アルゴリズムを実装するために構成される。
【0039】
本発明の一実施形態では、第2の取得する回路は、複数のローリングタイムウィンドウにわたって履歴的帯域幅利用インディケーションを取得し;ローリングタイムウィンドウのうちの少なくとも1つの間に参加者によって消費されたデータ量が基準データ量を超えた場合に、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすと決定するために構成される。
【0040】
装置の一実施形態では、第2の取得する回路は、コンテンションのインディケーションに応答して、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすかどうかをテストするためにさらに構成される。
【0041】
例示の実施形態によると、集中的キャパシティ消費条件を満たすネットワークの参加者に割り振られる帯域幅は、利用可能なリソースおよび参加者の履歴的挙動に従って動的に調節することができ、すべての他のユーザに妥当なデータ量を提供しながら、全キャパシティデータ量を保証することによって彼のユーザ体験を最適化し、第2の参加者が同時に成功するスピードテストを実行できるようにする。このように、閉ループ自動化が提供され、長期の公平性が保証され得る。
【0042】
次に、本発明の例示の実施形態をより完全に理解するために、添付の図面に関連して以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】帯域幅を割り振るための開示される装置および方法の例が適用され得る、例示的な通信ネットワークの一部の図である。
図2】帯域幅を割り振るための開示される装置および方法の例が適用され得る受動光ネットワークの、一例示の実施形態による機能ブロック図である。
図3】帯域幅を割り振るための装置および方法の例示の実装によるフロー図である。
図4】例示の実施形態による帯域幅利用結果を示すグラフである。
図5】帯域幅を割り振るための開示される装置および方法の例が適用され得る受動光ネットワークの、別の例示の実施形態による機能ブロック図である。
図6】帯域幅を割り振るための開示される装置および方法の例が適用され得る受動光ネットワークの、別の例示の実施形態による機能ブロック図である。
図7】例示の実施形態に従って動作する装置を描いたブロック図である。
図8】例示の実施形態の態様を組み込む例示の方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本明細書では、本出願の例示の実施形態を詳細に説明し、図面に例示として示す。本明細書では具体的な実施形態が考察されるが、本発明の範囲をそのような実施形態に限定する意図はないことを理解されたい。それとは反対に、本明細書で考察される実施形態は例示を目的としたものであり、特許請求の範囲に定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく、修正および代替の実施形態が実施され得ることを理解されたい。方法ステップのシーケンスは特定の実施形態に限定されるものではなく、方法ステップは他の可能なシーケンスで行われてもよい。同様に、本明細書で開示される具体的な構造上および機能上の詳細は、実施形態を説明することを目的とした単なる代表的なものに過ぎない。しかしながら、本明細書に記載される本発明は、多くの代替形態で具現化され得、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0045】
最新技術は、特に、限られた帯域幅リソースについて複数のユーザまたはデバイスが競合するシナリオにおいて、通信ネットワークにおける帯域幅割振り効率を改善することを目的とした技術を示している。方法は、複数のユーザまたはデバイスから帯域幅の要求を受け取り、各ユーザまたは各デバイスに対して全体的な帯域幅割振りを決定することを含む。この情報に基づいて、システムはネットワークの全体的な効率を最大化する方法で帯域幅リソースを割り振る。先行技術では、5分ごとにPONを測定することでこれを行っている。PONのこの測定に基づいて、輻輳リスクが予測される。輻輳リスクがある場合、ソリューションは5分ごとの個々の加入者データ使用量の測定に基づいてヘビーユーザを検出する。ヘビーユーザが検出された場合、彼のスケジューラ重みは予防的に、例えば1から0.1に低減される。ヘビーユーザは、彼のダウンロード中に輻輳が発生した場合、ダウンロード時間のわずかな(例えば0.2%の)増加を経験する。このように、最新技術では、ヘビーユーザにダウンロード時間の減少を保証しながら、すべてのユーザに対して十分なデータ量を維持することができない。
【0046】
図1は、開示される実施形態の例が適用され得る、例示的な通信ネットワークの一部の図である。通信ネットワークは、通常、図1に示されるもの以外の機能および構造からも構成されることは当業者には明らかである。
【0047】
通信ネットワーク100はファイバネットワークであってもよい。あるいは、ケーブルネットワーク、例えばモバイルネットワーク、または固定ネットワークと無線ネットワークの両方の任意の組合せでもよい。一般に、通信ネットワーク100は、任意の共有型媒体通信ネットワークであり得る。
【0048】
一般に、通信ネットワーク100は、通信を介してネットワークノード120に接続されるネットワークコントローラ110を含む。加えて、通信ネットワーク100は、ネットワークノード120にリンクされる複数のネットワーク参加者131、132、133で構成されている。図1は1つのネットワークノード120しか表示していないが、通信ネットワーク100には2つ以上のネットワークノード120が存在し得ることに留意すべきである。ネットワークコントローラ110は、ネットワーク参加者131、132、133の帯域幅使用量をモニターするように設計されており、通信ネットワーク100を管理するネットワーク事業者に、ネットワーク参加者に対する可視性および制御を付与する。
【0049】
図1には図示されないが、重み付き公平キュースケジューラおよびトラフィックシェイパが、複数のネットワーク参加者131、132、133に関連してネットワークノード120に実装されて、複数のネットワーク参加者131、132、133のそれぞれに割り振られる帯域幅を調節することができる。これらの重み付き公平キュースケジューラおよびトラフィックシェイパがさらに考察される。
【0050】
通信ネットワーク100の事例は、従来のアクセスネットワークを表すことができ、そこでは、唯一のネットワーク事業者がアクセスネットワークノード120を所有し、それによって、ネットワークコントローラ110が、アクセスネットワークノード120に接続されたすべてのネットワーク参加者131、132、133の監視および管理を提供する。この実施形態では、アクセスネットワーク100のネットワーク加入者131、132、133は、この唯一のネットワーク事業者に属する。
【0051】
別の例示の実施形態では、通信ネットワーク100とは、インフラストラクチャプロバイダ(InP)にアクセスネットワークノード120のリソースの一部を購入/レンタルしているVNOによって運用される仮想アクセスネットワーク(またはネットワークスライス)を指す場合がある。この例示の実施形態では、仮想アクセスネットワーク100の参加者131、132、133がVNOの加入者である。
【0052】
この運用モードでは、アクセスネットワークノード120は複数のVNOによって共有される可能性があるが、ネットワークコントローラ110は、VNOに対してのみ、彼ら自身の加入者のために可視性および制御を提供する。VNOの観点からは、ネットワークコントローラ110は、加入者が接続されているインターフェースに限定されたアクセスノード120の部分的なビューのみを提供し、これは仮想アクセスノードと呼ばれることもある。通信ネットワーク100の別の例示の実施形態は、1つ以上のVNOにアクセスノードリソースを貸与または再販するInPによって運用される仮想アクセスネットワークのネットワークを含む。この実施形態では、仮想アクセスネットワーク100のネットワークの参加者131、132、133はVNOである。
【0053】
このモードでは、ネットワークコントローラ110は、ネットワーク参加者131、132、133、すなわちVNOに対する可視性および制御をInPに提供するが、それらのVNOの加入者に対しては提供しないことが理解されなければならない。
【0054】
ネットワークコントローラ110は、入力データ210、220を装置200に提供すること、および出力データ230を装置200から受け取ることによって、本出願の例示の実施形態を実施する装置200と通信するように構成される。
【0055】
当業者であれば、装置200はネットワークコントローラ110とは別個にされたものとして図1に示されているが、別の例示の実装では、それはネットワークコントローラ110の一部として実装されてもよいことを理解されよう。
【0056】
装置200は、通信ネットワーク100のコンテンションのインディケーションを取得するように構成されている。コンテンションのインディケーションは、例えばコンテンションのリスクの定量的な測定および/または予測に基づいて、通信ネットワーク100がコンテンションの状態にあるか、またはそのようなコンテンションの状態に入るリスクがあるかどうかを示すパラメータであってもよい。
【0057】
具体的には、一例示の実装では、装置200は、ネットワークの参加者によって利用される帯域幅がコンテンションを引き起こす時間の比率として、コンテンションのリスクを決定または予測するようにさらに構成された手段を備えることができる。
【0058】
より具体的には、一例では、ある所定の時間期間、例えば5分間の通信ネットワーク内のすべてのアクティブなネットワーク参加者の実際の合計帯域幅利用に基づいて、コンテンションのリスクは、その所定の時間期間に対する集約された時間間隔の比率として決定され、この時間間隔の間、複数のネットワーク参加者によって利用される帯域幅は、所定のしきい値、例えば利用可能な合計帯域幅の95%を超える。
【0059】
コンテンションのリスクは、実際の帯域幅利用が総リンクキャパシティにどれだけ近いか(またはリンクがコンテンションにどれだけ近いか)をモニターするために使用される。換言すると、コンテンションのリスクは、WFQスケジューラが依然として、余分な要求(例えば、スピードテストを行うなど)を作り出すネットワークの任意の参加者に分配できる、残りの利用可能な帯域幅をモニターするために使用される。ゲーム用アプリケーションまたはその他の可変帯域幅タイプのアプリケーションのため、この残りのキャパシティを短期間で、通常はユーザ知覚の大きさのオーダーで(秒単位で)モニターすることが有利である。所望のループ反応時間に応じて、コンテンションのリスクは、より大きな時間期間の比率として表現され得る(例えば、直近5分間でコンテンション1%)。
【0060】
コンテンションのリスクは、ネットワークコントローラ110において決定されることが有利である。しかしながら、コンテンションのリスクを決定するために、スループットは速いペース(数秒の大きさのオーダ)でモニターされ、集約はより長い時間間隔(直近5分間でのコンテンションのパーセンテージ)で計算されるので、スループット測定値をアクセスネットワークノード120からネットワークコントローラ110に十分に速くストリーミングすることが可能でない場合、コンテンションのリスクはアクセスネットワークノード120自体で決定されることもある。この場合、集約されたコンテンションレベルのみがネットワークコントローラ110にストリーミングされる。
【0061】
装置200は、通信ネットワーク100のそれぞれの参加者131、132、133の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得するようにさらに構成される。
【0062】
具体的には、一例示の実装では、装置200は、少なくとも1つのタイムウィンドウにわたって、有利には複数のタイムウィンドウにわたって、通信ネットワーク100の参加者131、132、133のそれぞれの履歴的帯域幅消費を示すものとして、履歴的帯域幅利用インディケーションを取得するようにさらに構成される手段を備えることができる。例えば、ネットワークコントローラ110またはアクセスネットワークノード120は、ネットワークの参加者ごとに、直近5分、直近15分、直近1時間、直近4時間、直近1日、直近1週間、直近1か月などにわたる実際の帯域幅利用を決定することができる。
【0063】
装置200は、少なくとも通信ネットワーク100にコンテンションが存在するときに、履歴的帯域幅利用インディケーションに基づいて、一参加者または各参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすかどうかを決定するようにさらに構成される。
【0064】
装置200は、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を装置200の出力に提供するようにさらに構成され、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは、集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連する。
【0065】
例示の実施形態によってもたらされる利点は、集中的キャパシティ消費を満たしている参加者にペナルティを課すことなく、すなわちダウンロード時間を最適化することで、他のネットワーク参加者に適切な帯域幅を保証するように、集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に割り振られる帯域幅を調節できることである。
【0066】
有利な実施形態では、装置200は、コンテンションのインディケーションを取得すること;履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得すること、および一参加者または各参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすかどうかを決定することを繰り返すようにさらに構成される。繰返しの所定の時間間隔は、コンテンションのインディケーションまたは履歴的帯域幅利用がどれくらいの頻度で更新されるかに関連してもよい。
【0067】
一例示の実施形態では、スケジューラパラメータは、重み付き公平キュースケジューラで使用するための通信ネットワーク100の参加者に対応する重みを示し、シェイパパラメータは、通信ネットワーク100の参加者に割り振られる帯域幅の制限を示す。
【0068】
より具体的には、例えば、重みは、0と1の間の浮動小数点数、または0から数量化に依存する最大値(例えば、8ビット数量化では255)までの整数のいずれかで表すことができる。最大帯域幅パラメータは、データスループット(bps、kbps、Mbps、Gbpsなど)として直接的に表すことができる。一実施形態では、最大帯域幅パラメータはシェイパパラメータである。
【0069】
当業者であれば、通信ネットワーク100の各参加者131、132、133について、通信ネットワーク100がコンテンションの状態にあるとき、またはそのようなコンテンションの状態に入るリスクがあるときに、参加者らが集中的キャパシティ消費条件を満たすという条件の下で、スケジューラパラメータおよび/または最大帯域幅パラメータは定期的に更新され得ることを理解されよう。
【0070】
図2は、帯域幅割振りのための装置201を採用する受動光ネットワーク101の、一例示の実施形態による機能ブロック図である。
【0071】
知られている方法では、受動光ネットワーク101は、光回線終端装置(optical line termination)(OLT)として知られるアクセスノード320と、エンドユーザに近い光ネットワークユニット(Optical Network Unit)(ONU)として知られる複数の端末104と、端末104の多重化された上りおよび下りトラフィックを搬送する光ファイバ102とを含む。光スプリッタ103は、下りトラフィックを光ファイバ102からスプリットし、上りトラフィックを光ファイバ102にマージする。
【0072】
アクセスノード320は、端末104に対して、それらの個々に割り振られた重みに応じて下り帯域幅を割り振るためのWFQスケジューラ6を備える。アクセスノード320はまた、端末104の1つ1つに対するトラフィックシェイパ5を含む。トラフィックシェイパ5は、所与の端末104が所与の瞬間に消費できる最大下りデータレートを課す。
【0073】
スケジューラパラメータの事前構成値、すなわち重み、およびシェイパパラメータすなわち各端末104に割り振られる最大データレートは、ネットワーク管理装置250に記憶された構成ファイル251に記憶されてもよい。
【0074】
図2に描かれた実施形態では、装置201は、光ネットワーク101がコンテンションの状態にあるか、またはそのようなコンテンションの状態に入るリスクがあるかどうかを決定するためのコンテンションモジュール21と、集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者または各参加者、およびそれらのユーザによって違反されたルールを識別するためのヘビーユース決定モジュール22と、コンテンションモジュール21からのコンテンションのインディケーション105、およびヘビーユース決定モジュール22からのヘビーユーザまたは各ヘビーユーザの識別106(もしあれば)を取り込む調整エンジン23とを含む。
【0075】
コンテンションモジュール21は、アクセスノード320からネットワークレベル消費データ301、例えばWFQスケジューラ6が依然として、ネットワーク101内の任意の参加者に割り振ることができる利用可能な帯域幅を取得する。その目的で、アクセスノード320は測定モジュール325を含む。ネットワークレベル消費は、5分ごとに測定することができる。コンテンションモジュール21は、ネットワークがコンテンションの状態またはリスクにあると決定したことに応答して、コンテンションのインディケーション105を発する。一実施形態では、コンテンションのインディケーション105は、コンテンションのリスクが所与のしきい値、例えば80%、を超えたと決定されたときに発せられる。
【0076】
ヘビーユース決定モジュール22は、アクセスノード320から、それぞれ個々のネットワーク参加者の履歴的帯域幅利用データ302を取得する。例えば、履歴的帯域幅利用データ302は、5分ごとの個々のネットワーク参加者のデータ使用量の測定値を含む。その目的で、アクセスノード320は測定モジュール326をユーザごとに含む。
【0077】
履歴的帯域幅利用データ302は、スライディングウィンドウを使用して測定され得る。各測定信号は異なるスライディングウィンドウに基づいている。このような測定信号は、所与のスライディングウィンドウの間に参加者によって消費されたデータ量から構成される。このデータ量は、スライディングウィンドウ積分器によって決定される。加入者データレートの履歴を考慮することにより、ヘビーユース決定モジュール22は、より長期にわたって参加者間の公平性を確実にすることができる。
【0078】
ヘビーユース決定モジュール22は、端末104ごとに集中消費条件をテストする。例えば、集中的キャパシティ消費条件は次のように定義され得る:各測定信号が、一定の基準データ量と比較される。スライディングウィンドウの間に消費されたデータ量が基準データ量を超えた場合、参加者は集中的キャパシティ消費条件を満たすとみなされる。
【0079】
図2に描かれる実施形態の調整エンジン23は、コンテンションのインディケーション105およびヘビーユース決定モジュール22によって提供された結果を処理する。次に、調整エンジン23は、ネットワークがコンテンションにさらされている間、集中的キャパシティ消費条件を満たす、それぞれ各々の参加者について、低減されたスケジューラパラメータ304をWFQスケジューラ6に供給し、増加されたシェイパパラメータ303をシェイパフィルタ5に供給する。参加者の低減されたスケジューラパラメータ304および増加されたシェイパパラメータ303は、やはり構成ファイル251に存在する構成データによって定義されてもよい。参加者の、低減されたスケジューラパラメータ304および増加されたシェイパパラメータ303は、絶対パラメータ値として定義されてもよいし、増分として定義されてもよい。
【0080】
換言すると、調整エンジン23は、ネットワークが輻輳しているというリスクにあるとき、WFQスケジューラの重みを低減させ、集中的キャパシティ消費を満たしている参加者のシェイパリミットを増加させる。これは、他の参加者にも妥当な帯域幅が依然として提供されることを確実にする一方で、集中的キャパシティ消費を満たすユーザに対して、彼に割り振られる帯域幅をオーバリミット(over-limit)することによりペナルティを課すことを回避する。
【0081】
一例示の実装では、ネットワークレベル消費データ301および履歴的帯域幅利用データ302は、装置201によって取得され得、データレイクとしても知られる、装置201のメモリに記憶され得る。調整エンジン23は、ネットワークコントローラに実装されたソフトウェアである仮想ネットワーク機能(VNF)として実装されることができ、データレイクからデータを読み取り、新しい構成パラメータ(スケジューラパラメータおよびシェイパパラメータ)を、対応するWFQスケジューラ6およびシェイパフィルタ5に直接プッシュバックする。
【0082】
コンテンションモジュール21およびヘビーユース決定モジュール22は、ある時間期間の後、例えば5分後に同じ動作を繰り返す。調整エンジン23は、コンテンションの状態が停止したこと、および/または識別された参加者が条件を満たすのを停止したと決定すると、その参加者についてスケジューラパラメータおよびシェイパパラメータを、それらの事前構成値に戻す。
【0083】
図3は、装置200または201が行われ得る一例示の方法の実装によるフロー図である。
【0084】
図3に示される例示の実装では、規則的な時間間隔で、例えば5分ごとに、履歴的ネットワークレベル消費データ7を読み取るステップ8が行われる。ステップ9は、コンテンションのリスクが第1の所定のしきい値、例えば80%を超えているかどうかをテストすることからなる。それが肯定的な場合、それはコンテンションの状態に達するリスクがあることを示唆する。その後、ステップ11で、WFQスケジューラ6に接続されているすべての加入者の履歴的帯域幅利用データ10が取り出される。加入者のうちの少なくとも1人が、ステップ14でテストされる集中的キャパシティ消費条件を満たす場合、その更新されたスケジューラ重みおよびシェイパレートが、スケジューラ重みが減少される一方でシェイパレートが増加されることを確実にする事前定義されたルール15に従って、ステップ16で決定される。
【0085】
ステップ8は、過去の測定に基づいて、次の時間間隔においてコンテンションを予測することからなる場合もある。より速く反応する(ループ反応時間を低減する)ために、時系列予測モジュールをその目的で採用し、コンテンション時間をさらに低減することができる。
【0086】
具体的には、移動平均(単純、加重、指数、・・・)および回帰(線形、自己回帰、ARIMA、および変形形態)のような古典的な機械学習アルゴリズム、ならびに人工ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰ニューラルネットワーク(RNN)、長・短期記憶(LSTM)、時間畳み込みネットワーク(TCN)(Temporal Convolutional network)、回帰木、ランダムフォレストなどのディープラーニング技術が含まれるが、これらに限定されない、任意の時系列予測アルゴリズムを使用することができる。
【0087】
この例では、以前の時間間隔の最近のネットワークレベル消費データ70が、履歴的ネットワークレベル消費データ7を形成するために記憶されることがある。予測エンジンには、最新の測定値の代わりに、ネットワークレベル消費データ301の履歴(直近n個の測定値)が供給される必要がある。
【0088】
ステップ9または14でテストが否定的である場合、ステップ12が行われ、スケジューラパラメータおよびシェイパパラメータをデフォルト値にリストアする。すなわち、ステップ12でコンテンションが停止した場合、1人またはすべての参加者についてパラメータがリストアされ得る。所与の参加者の集中的キャパシティ消費が停止した場合、その参加者についてパラメータがリストアされ得る。ステップ17において、ある時間間隔を待った後、方法は矢印38で示されるようにステップ8に反復する。
【0089】
図4は、例示の実施形態による可能な帯域幅利用結果を示す。複数のユーザの例示の帯域幅利用を、一定期間にわたって数値シミュレーションした。横軸は時間を秒単位で表す。縦軸はデータレートを表す。この例では、総PONキャパシティ31は2300Mb/sである。
【0090】
この例では、128人のユーザが同時に接続されている。事業者によって定義された、通常、事前構成されたシェイパパラメータによって加入者データレートを例えば1Gb/sに制限するというサービス仕様がある。1Gb/sの128倍は2.3Gb/sよりはるかに高いため、PONはオーバブッキングされる。すべての加入者が正常な使用量パターンを有するとき、これは問題とはならない。ピーク情報レート(peak information rate)(PIR)でのダウンロードは通常短く、まれであるため、これらのダウンロードは通常重ならない。
【0091】
第1の時間間隔33の間に、平均PON利用率40%を有する126人の通常ユーザが、第1のエリア25で描かれる経時的なデータ使用量を生成する。オーバブッキング(1Gb/sの126倍 >> 2.3Gb/s)にもかかわらず、ネットワーク輻輳はない。しかしながら、ヘビーユーザが時刻35からPONに加わると、第2の長く続く時間間隔34の間、PIRでのダウンロードという非典型的な使用量パターンが存在する。このヘビーユーザの経時的なデータ使用量は、第2のエリア24として示される。時間間隔34と重なる時間間隔20の間に、スピードテストを行う別の通常ユーザが加わる。スピードテストは、データレート18で短いダウンロードによって行われる。
【0092】
この例では、ヘビーユーザは時刻36で装置によって検出され、それにより、そのシェイパレートが突然増加され、そのスケジューラ重みが低減された。例えば、シェイパレートは1Gb/sから2Gb/sに増加される。時刻36の前では、ヘビーユーザが利用可能なデータレート32は1Gb/sに制限され、結果としてPONの全キャパシティは使用されなかった。時刻36から、増加されたシェイパレートにより、ヘビーユーザはすべての利用可能なキャパシティ19を使用することができる。このようにして、長く続く持続時間のダウンロード24が最適化される。それに比べると、先行技術の解決策に従ってシェイパレートを増加させることなくスケジューラ重みが低減された場合、長く続く持続時間のダウンロード24はそのヘビーユーザについて27%増加する。これはまた、輻輳リスク期間が同じ方法で最適化されることを意味する。そしてスケジューラによる帯域幅割振りの恩恵は、完全にそのまま残る:ヘビーユース事象の間にスピードテストを行う通常のユーザが利用可能なデータレート18は、成功している。時間間隔20の間、ヘビーユーザが利用可能なデータレート32は一時的に516Mb/sまで低減する。
【0093】
図5は、装置202を採用する別の例示の実施形態による受動光ネットワーク401の機能ブロック図である。図2の実施形態で説明されたものと同一または類似の要素および機能は、図2と同じ数字で表記され、本実施形態ではそれらの説明を繰り返さない。
【0094】
図5に示すように、シェイパフィルタ405はアクセスノード420には実装されず、代わりにネットワークのボーダネットワークゲートウェイ(BNG)28に実装される。ブロードバンドネットワークゲートウェイ28は、アグリゲーションネットワーク29によってアクセスノード420に接続されて、個々の下りのトラフィックストリーム402をアクセスノード420に提供する。結果的に、装置202の調整エンジン23は、更新されたシェイパパラメータ403を、エッジネットワークコントローラ26を介してシェイパフィルタ405に提供する。
【0095】
図6は、装置203を採用するさらに別の例示の実施形態による受動光ネットワーク501の機能ブロック図である。図2の実施形態で説明されたものと同一または類似の要素および機能は、図2と同じ数字で表記され、本実施形態ではそれらの説明を繰り返さない。
【0096】
図6の実施形態では、受動光ネットワークの下りのトラフィックの帯域幅割振りを制御する代わりに、装置203は、アクセスノード300の動的帯域幅割振りモジュール50と相互作用して、上りのトラフィックの帯域幅割振りを行う。コンテンションモジュール21は、測定モジュール425によって提供される上りネットワークレベル消費データ311から、光ネットワーク501の上り方向がコンテンションの状態にあるか、またはそのようなコンテンションの状態に入るリスクがあるかどうかを決定する。ヘビーユース決定モジュール22は、測定モジュール426によって提供される履歴的上り帯域幅利用データ312を使用して、上り方向で集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者または各参加者を検出する。調整エンジン23は、ネットワークが上り方向で輻輳するというリスクがあるときに、上り方向で集中的なキャパシティ消費を満たしている参加者に対して、動的帯域幅割振り50に、増加された上り最大帯域幅30および低減された上り重み40を提供する。このように、レートシェーピングおよび重みスケジューリングは、アクセスノード300によって上り方向で行われる。
【0097】
図2と説明されたのと同様に、ワークフロー全体は、規則的な時間間隔で、例えば5分ごとにスケジュールされなければならない。
【0098】
図7は、例示の実施形態に従って動作する装置1200を描いたブロック図である。このブロック図は、上述した装置200、201、202、および203のいずれにも適用することができる。装置1200は、例えば、チップ、チップセット、電子デバイスまたはアクセスネットワークコントローラなどの電子デバイスであり得る。装置1200は、プロセッサ1110とメモリ1160とを含む。他の例では、装置1200は、複数のプロセッサから構成され得る。
【0099】
図7の例では、プロセッサ1110は、メモリ1160からの読み取りおよびメモリ1160への書き込みのために動作可能に接続された制御ユニットである。プロセッサ1110はまた、入力インターフェースを介して受信された制御信号を受信するように構成されてもよく、および/またはプロセッサ1110は、出力インターフェースを介して制御信号を出力するように構成されてもよい。例示の実施形態では、プロセッサ1110は、受信した制御信号を、装置の機能性を制御するための適切なコマンドに変換するように構成され得る。
【0100】
メモリ1160は、プロセッサ1110にロードされると上述のように装置1200の動作を制御するコンピュータプログラム命令1120を記憶する。他の例では、装置1200は、2つ以上のメモリ1160または異なる種類の記憶デバイスから構成されてもよい。
【0101】
本発明の例示の実施形態の実装を可能にするためのコンピュータプログラム命令1120、またはそのようなコンピュータプログラム命令の一部は、装置1200の製造者により、装置1200のユーザにより、もしくはダウンロードプログラムに基づいて装置1200自体により、装置1200にロードされ得るか、または命令は、外部デバイスによって装置1200にプッシュされ得る。コンピュータプログラム命令は、電磁キャリア信号を介して装置200に到着してもよいし、コンピュータプログラム製品、メモリデバイス、またはコンパクトディスク(CD)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CDROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)もしくはブルーレイディスクなどの記録媒体などの物理的エンティティからコピーされてもよい。
【0102】
例示の実施形態によると、装置1200は、手段を備え、手段は、少なくとも1つのプロセッサ1110と、コンピュータプログラムコード1120を含む少なくとも1つのメモリ1160とを備え、少なくとも1つのメモリ1160およびコンピュータプログラムコード1120は、少なくとも1つのプロセッサ1110を用いて、装置1200のパフォーマンスを生じさせるように構成される。
【0103】
図8は、以前に開示された実施形態の態様を組み込む例示の方法1000の図である。
【0104】
方法は、通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得すること1010で始まる。方法は、通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得すること1020に続く。方法はさらに、コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、低減されたスケジューラパラメータおよび増加された最大帯域幅パラメータを装置の出力に提供すること1030であって、スケジューラパラメータおよびシェイパパラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連する、こと1030に続く。
【0105】
当業者であれば、方法のシーケンスは図示される例に限定されないことを理解するはずである。方法は、他のシーケンスで実装されてもよい。例えば、コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションは、1つのステップで一緒に取得されてもよいし、履歴的帯域幅利用インディケーションは、コンテンションのインディケーションの前に取得されてもよい。
【0106】
以下に現れる特許請求の範囲、解釈、または用途をいかなる意味でも限定することなく、本明細書に開示される例示の実施形態の1つ以上の技術的効果は、ネットワークがコンテンションの状態またはコンテンションのリスクにあるときに、集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に割り振られる帯域幅を、その参加者のスケジューラ重みに適用される低減が、その参加者のシェイパレートの増加によって補償されるように調節し、それによりその参加者の帯域幅に適用された低減の影響を制限できることである。したがって、帯域幅割振りは、すべての他のユーザに対する帯域幅の正常な帰属を確保しつつ、第2のネットワーク参加者による突然のスピードテストまたは迅速なダウンロードに適応することができる。このように、閉ループ自動化が提供され、ユーザ公平性が提供され得る。
【0107】
例示の実施形態は、上りと下りの両方の帯域幅割振りに適用できる。
【0108】
本発明の実施形態は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションロジック、またはソフトウェア、ハードウェア、およびアプリケーションロジックの組合せとして実装され得る。ソフトウェア、アプリケーションロジック、および/またはハードウェアは、装置、別個のデバイス、または複数のデバイスに存在することができる。所望であれば、ソフトウェア、アプリケーションロジック、および/またはハードウェアの一部が装置に存在してもよく、ソフトウェア、アプリケーションロジックおよび/またはハードウェアの一部が別個のデバイスに存在してもよく、ソフトウェア、アプリケーションロジックおよび/またはハードウェアの一部が複数のデバイスに存在してもよい。例示の実施形態において、アプリケーションロジック、ソフトウェアまたは命令セットは、従来の様々なコンピュータ可読媒体のうちの任意の1つに維持される。本文書のコンテキストでは、「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、もしくはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するための命令を含む、記憶する、通信する、伝播させる、またはすることができる任意の媒体または手段であってよく、コンピュータの一例は、図7で説明され、描かれている。コンピュータ可読媒体は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、もしくはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するための命令を含むまたは記憶することができる任意の媒体または手段であり得るコンピュータ可読媒体を含み得る。
【0109】
所望であれば、本明細書で考察される異なる機能は、異なる順序で、および/または互いに同時に実行されてもよい。さらに、所望であれば、上述される機能のうちの1つ以上は任意選択的であってもよいし、組み合わされてもよい。
【0110】
本発明の様々な態様は独立請求項に記載されているが、本発明の他の態様は、説明された実施形態および/または従属請求項の特徴と独立請求項の特徴との他の組合せからなり、請求項に明示的に記載される組合せのみからなるものではない。
【0111】
技術の進歩に伴い、本発明の概念を様々な方法で実装できることは当業者には明らかであろう。本発明およびその実施形態は、上述した例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で変わることができる。
【符号の説明】
【0112】
5 トラフィックシェイパ、シェイパフィルタ
6 WFQスケジューラ
7 履歴的ネットワークレベル消費データ
8、9、11、12、14、16、17 ステップ
10 履歴的帯域幅利用データ
15 ルール
18 データレート
19 すべての利用可能なキャパシティ
20 重なる時間間隔
21 コンテンションモジュール
22 ヘビーユース決定モジュール
23 調整エンジン
26 エッジネットワークコントローラ
29 アグリゲーションネットワーク
30 増加された上り最大帯域幅
31 総PONキャパシティ
32 ヘビーユーザが利用可能なデータレート
33 第1の時間間隔
34 第2の時間間隔
35、36 時刻
38 矢印
40 低減された上り重み
50 動的帯域幅割振りモジュール
70 最近のネットワークレベル消費データ
102 光ファイバ
103 光スプリッタ
104 端末
105 コンテンション
106 ヘビーユーザの識別
110 ネットワークコントローラ
120 ネットワークノード
131、132、133 参加者
200、201、202、203、1200 装置
210、220 入力データ
230 出力データ
250 ネットワーク管理装置
251 構成ファイル
300 アクセスノード
301 ネットワークレベル消費データ
303 増加されたシェイパパラメータ
304 低減されたスケジューラパラメータ
311 上りネットワークレベル消費データ
325、326 測定モジュール
402 下りのトラフィックストリーム
403 更新されたシェイパパラメータ
405 シェイパフィルタ
425、426 測定モジュール
1110 プロセッサ
1160 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク(100、101、401、501)のコンテンション(105)のインディケーションを取得し、
通信ネットワークのそれぞれの参加者(131、132、133;104)の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータ(302、312)を取得し、
コンテンション(105)のインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーション(302、312)に基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値(304、30)および最大帯域幅パラメータの増加された値(303、403、40)を装置の出力に提供し、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワーク(100、101、401、501)が輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、
ための手段を備える、装置(200、201、202、203)。
【請求項2】
手段が、
履歴的帯域幅利用インディケーション(302、312)に基づいて、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすのを停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアする、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアする
ようにさらに構成される、請求項1に記載の装置(200、201、202、203)。
【請求項3】
手段が、
通信ネットワークのコンテンションが停止したと決定したことに応答して、スケジューラパラメータをスケジューラパラメータの事前構成値にリストアする、および/または最大帯域幅パラメータを最大帯域幅パラメータの事前構成値にリストアする
ようにさらに構成される、請求項1または2に記載の装置(200、201、202、203)。
【請求項4】
手段が、
通信ネットワークの平均データレートの履歴(7)に基づいてコンテンションのリスクを予測し、
予測されたコンテンションのリスクが、定義されたしきい値を超えたと決定したことに応答して、コンテンションのインディケーションを提供する
ためにさらに構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
手段が、通信ネットワークにおける平均データレートの測定値に基づいてコンテンションのリスクを予測するための機械学習アルゴリズムを実装するためにさらに構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
手段が、
複数のローリングタイムウィンドウにわたって履歴的帯域幅利用インディケーションを取得し、
ローリングタイムウィンドウのうちの少なくとも1つの間に参加者によって消費されたデータ量が基準データ量を超えた場合に、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすと決定する
ためにさらに構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項7】
手段が、コンテンションのインディケーションに応答して、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たすかどうかをテストするために構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項8】
通信ネットワークが受動光ネットワーク(201、401)であり、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータが、下り帯域幅を参加者に割り振ることに関連する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項9】
スケジューラパラメータが、重み付き公平キュースケジューラ(6)において使用するために通信ネットワークの参加者に割り振られる重みを示し、重み付き公平キュースケジューラが、受動光ネットワークのネットワーク回線終端(320、420)に配置される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
最大帯域幅パラメータが、トラフィックシェイパにおいて使用するためのシェイパパラメータであり、トラフィックシェイパが、受動光ネットワークのネットワーク回線終端(320)およびネットワーク回線終端(420)に接続されたブロードバンドネットワークゲートウェイ(28)のうちの1つに配置される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
通信ネットワークが受動光ネットワーク(501)であり、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータが、参加者に上り帯域幅を割り振ることに関連しており、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータが、動的帯域幅割振りモジュール(50)で使用するためのものであり、動的帯域幅割振りモジュールが、受動光ネットワークのネットワーク回線終端に配置される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項12】
通信ネットワークの参加者が、ネットワーク事業者の加入者、仮想ネットワーク事業者、および仮想ネットワーク事業者の加入者のうちの1つである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項13】
手段が、少なくとも1つのプロセッサ(1110)と、コンピュータプログラムコード(1120)を含む少なくとも1つのメモリ(1160)とを備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置のパフォーマンスを生じさせるように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項14】
通信ネットワークのコンテンションのインディケーションを取得すること(9)、
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータを取得すること(11)、
コンテンションのインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき(15)、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したこと(14)に応答して、スケジューラパラメータの低減された値および最大帯域幅パラメータの増加された値を提供すること(16)であって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと(16)
を含む、方法。
【請求項15】
装置に少なくとも以下のこと、すなわち、
通信ネットワーク(100、101、401、501)のコンテンションのインディケーションを取得し、
通信ネットワークのそれぞれの参加者の履歴的帯域幅利用インディケーションパラメータ(10、302、312)を取得し、
コンテンション(105)のインディケーションおよび履歴的帯域幅利用インディケーションに基づき、参加者が集中的キャパシティ消費条件を満たしていると決定したことに応答して、スケジューラパラメータの低減された値(304、30)および最大帯域幅パラメータの増加された値(303、403、40)を装置の出力に提供することであって、スケジューラパラメータおよび最大帯域幅パラメータは集中的キャパシティ消費条件を満たしている参加者に帯域幅を割り振ることに関連し、スケジューラパラメータは通信ネットワークが輻輳しているときに参加者に割り振られる通信ネットワークのキャパシティの割合を表し、低減された値はスケジューラパラメータの事前構成値よりも低く、最大帯域幅パラメータは参加者に割り振られる最大帯域幅を表し、増加された値は最大帯域幅パラメータの事前構成値よりも高い、こと
を行わせるための命令を含む、コンピュータプログラム。
【外国語明細書】