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特開2024-154497戸当たり、戸当たりの取付構造及び戸当たりの取付方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154497
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】戸当たり、戸当たりの取付構造及び戸当たりの取付方法
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/52 20060101AFI20241024BHJP
   E06B 1/08 20060101ALI20241024BHJP
   E06B 7/22 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
E06B1/52
E06B1/08
E06B7/22 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068318
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】510285425
【氏名又は名称】テクノエフアンドシー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】小森 翔伍
(72)【発明者】
【氏名】根沢 政良
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 理絵
(72)【発明者】
【氏名】清水 祐介
【テーマコード(参考)】
2E011
2E036
【Fターム(参考)】
2E011EA01
2E011EB03
2E011ED01
2E036BA01
2E036CA06
2E036DA02
2E036EB06
2E036EC05
2E036GA02
2E036HA01
2E036HB14
(57)【要約】
【課題】建具に反りが発生した場合であっても建具との干渉を抑制することができ、建具との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できるようにする。
【解決手段】戸当たり20は、開口部6を開閉するための建具7を保持する建具枠10の延在方向に沿って配置されて取り付けられ、開口部6の閉塞時において建具7に接触又は近接する長尺な戸当たり20であって、建具枠10に沿って固定される戸当たり本体21を備えており、戸当たり本体21は、建具枠10に取り付けられた場合に、建具7側に向けられる建具側面21dと、建具側面21dと連続し、建具側面21dから建具7と反対側の面に向かう方向に対して傾斜した傾斜面21bと、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を開閉するための建具を保持する建具枠の延在方向に沿って配置されて取り付けられ、前記開口部の閉塞時において前記建具に接触又は近接する長尺な戸当たりであって、
前記建具枠に沿って固定される戸当たり本体を備えており、
前記戸当たり本体は、
前記建具枠に取り付けられた場合に、前記建具側に向けられる建具側面と、
前記建具側面と連続し、前記建具側面から前記建具と反対側の面に向かう方向に対して傾斜した傾斜面と、
を有する戸当たり。
【請求項2】
前記戸当たり本体は、前記傾斜面より前記建具枠側において前記建具側面から前記建具に向かって突出する突条部を有し、
前記突条部は、前記建具枠に対して固定具により固定される部位である請求項1に記載の戸当たり。
【請求項3】
基端部が前記突条部のうち前記建具側面との間に入隅部を形成している面に固定されるモヘアを備える請求項2に記載の戸当たり。
【請求項4】
前記戸当たり本体は、前記突条部の前記建具側端部から前記突条部が突出する方向と直交する方向に向かって突出し、前記モヘアと隣接する保持部を有する請求項3に記載の戸当たり。
【請求項5】
前記戸当たり本体のうち前記建具枠側の面は、接着剤が塗布される面である請求項2に記載の戸当たり。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか一項に記載の戸当たりが前記建具枠に取り付けられている戸当たりの取付構造であって、
前記建具枠のうち前記戸当たりが取り付けられる面には、前記建具枠の延在方向に沿って長尺な溝部が形成され、
前記戸当たり本体は、前記溝部の略全長に亘って差し込まれるとともに、前記突条部が前記固定具によって前記建具枠に固定されており、
前記傾斜面は、前記溝部の外に位置している戸当たりの取付構造。
【請求項7】
前記戸当たり本体のうち前記建具枠側の面における前記戸当たりの延在方向と直交する幅方向の寸法は、前記溝部の溝幅より短い請求項6に記載の戸当たりの取付構造。
【請求項8】
請求項3に記載の戸当たりが前記建具枠に取り付けられている戸当たりの取付構造であって、
前記建具枠のうち前記戸当たりが取り付けられる面には、前記建具枠の延在方向に沿って長尺な溝部が形成され、
前記戸当たり本体は、前記溝部の略全長に亘って差し込まれるとともに、前記突条部が前記固定具によって前記建具枠に固定されており、
前記傾斜面は、前記溝部の外に位置しており、
前記モヘアの前記基端部は、前記溝部に位置している戸当たりの取付構造。
【請求項9】
請求項3に記載の戸当たりの取付方法であって、
前記戸当たり本体のうちの前記建具枠側の面であり、接着剤が塗布される面である建具枠側面に前記接着剤を塗布する第一工程と、
前記建具枠に前記突条部を前記固定具により固定する第二工程と、
前記モヘアの前記基端部を前記突条部のうち前記建具側面との間に入隅部を形成している面に固定する第三工程と、
を有する戸当たりの取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、戸当たり、戸当たりの取付構造及び戸当たりの取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の開口部のうち出入り口として利用される開口部は、扉や戸、ドア等と呼ばれる建具によって開閉される。開口部の縁には建具枠が設けられ、開口部を開閉する建具は、この建具枠に対して開閉動作が可能な状態で取り付けられる。
また、建具枠には、建具によって開口部を閉塞するときに、建具が行き過ぎないようにするための突出物である戸当たりが設けられる場合がある。例えば、特許文献1には、建具枠のうち、建具の吊元側及び戸先側に位置する左右の側枠に戸当たりを設けた技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6934096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、開口部を開閉するための建具には、環境要因等による経時変化の一つとして反りが発生する場合がある。そして、建具に反りが発生してしまうと、建具による開口部の閉塞時に吊元側の戸当たりと建具が干渉するという問題が発生する。
建具を建具枠に設置した後に戸当たりと建具との干渉が発生した場合は、建具の設置位置を調整すること、または、建具を専用の金具で矯正したり建具を交換したりすることが必要であった。しかし、戸当たりと建具との干渉の問題を、これらの方法で解消しようとすると、作業手間やコストがかかってしまう。また、建具を交換する場合には、取り外された建具等が廃棄物として発生してしまう。
また、製造の段階で、建具の内部に金属枠等の芯材を仕込むことにより、建具の反りを抑制することも考えられる。しかし、上記内部に金属枠等の芯材を備える建具は、コストの上昇を招くことだけでなく、芯材の分だけ重くなり、建具枠に取り付け難くなるという作業上の問題も発生する場合があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、建具に反りが発生した場合であっても建具との干渉を抑制することができ、これにより、建具との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる戸当たり、戸当たりの取付構造及び戸当たりの取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、戸当たり20であって、例えば図2図4に示すように、開口部6を開閉するための建具7を保持する建具枠10(右建具枠13)の延在方向に沿って配置されて取り付けられ、前記開口部6の閉塞時において前記建具7に接触又は近接する長尺な戸当たり20であって、
前記建具枠10に沿って固定される戸当たり本体21を備えており、
前記戸当たり本体21は、
前記建具枠10に取り付けられた場合に、前記建具7側に向けられる建具側面21dと、
前記建具側面21dと連続し、前記建具側面21dから前記建具7と反対側の面に向かう方向に対して傾斜した傾斜面21bと、
を有する。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、突出物である戸当たり20の突出方向先端に傾斜面21bが位置することになるので、建具7の開閉軌跡上において建具7がどの位置にあっても、戸当たり20の表面と建具7との距離を所定距離以上とすることができる。これにより、建具7に環境要因等による経時変化である反りが発生した場合でも、建具7の閉塞時において、戸当たり20と建具7が干渉するリスクを大きく軽減することができる。これにより、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば図2図4に示すように、請求項1に記載の戸当たり20において、
前記戸当たり本体21は、前記傾斜面21bより前記建具枠10側において前記建具側面21dから前記建具7に向かって突出する突条部21aを有し、
前記突条部21aは、前記建具枠10(右建具枠13)に対して固定具により固定される部位である。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、戸当たり20を突条部21aにおいて右建具枠13に固定具により固定することで、容易に且つ確実に固定することができる。さらに、戸当たり20の突条部21a以外の部分の表面には固定具が露出しないので意匠性を向上させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば図2図4に示すように、請求項2に記載の戸当たり20において、
基端部22bが前記突条部21aのうち前記建具側面21dとの間に入隅部を形成している面に固定されるモヘア22を備える。
【0011】
従来の戸当たり20Aにおいて、モヘア22Aを取り付ける面は、戸当たり20Aの建具7側の面であったため、建具7に反りが発生した場合に建具7の角部7cがモヘア22Aの側面部22cAに当たり、モヘア22Aが剥離しやすかった。
請求項3に記載の発明によれば、戸当たり20において、モヘア22を取り付ける面は、建具枠(右建具枠13)側の面であるため、建具7に反りが発生した場合に建具7の角部7cがモヘア22の正面から当たるので、モヘア22は剥離しにくくなる。これにより、反りが発生した建具7との干渉に起因するモヘアの修繕が不要となるので、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
また、モヘア22により、建具側面21d、及び建具側面21dとの間に入隅部を形成している面を保護することができる。且つ、突条部21aを右建具枠13に対して固定するためのビス等の固定具をモヘア22により遮蔽することができるため、さらに意匠性を向上させることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば図7に示すように、請求項3に記載の戸当たり20において、
前記戸当たり本体21は、前記突条部21aの前記建具7側端部から前記突条部21aが突出する方向と直交する方向に向かって突出し、前記モヘア22と隣接する保持部21eを有する。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、右建具枠13に形成された溝部13aの溝幅の大きさに関わらず、保持部21eにより、モヘア22を固定する位置を規定できる。そのため、右建具枠13に形成された溝部13aの溝幅の大きさに関わらず、モヘア22と建具7との相対的な位置関係を規定できる。また、モヘア22を固定する位置を規定できることにより、突条部21aを右建具枠13に固定するための固定具をモヘア22により確実に被覆できるため、意匠性を向上させることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば図6に示すように、請求項2に記載の戸当たり20において、
前記戸当たり本体21のうち前記建具枠10(右建具枠13)側の面(取付面21c)は、接着剤が塗布される面である。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、取付面21cに接着剤を塗布することにより、固定具及び接着剤により戸当たり20を右建具枠13に固定することができるため、強固な固定状態となる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、例えば図1~4に示すように、請求項2から5のいずれか一項に記載の戸当たり20が前記建具枠10(右建具枠13)に取り付けられている戸当たり20の取付構造であって、
前記建具枠10のうち前記戸当たり20が取り付けられる面には、前記建具枠10の延在方向に沿って長尺な溝部13aが形成され、
前記戸当たり本体21は、前記溝部13aの略全長に亘って差し込まれるとともに、前記突条部21aが前記固定具によって前記建具枠10に固定されており、
前記傾斜面21bは、前記溝部13aの外に位置している。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、突出物である戸当たり20の突出方向先端に傾斜面21bが位置することになるので、突出物である戸当たりの機能を維持しつつ、建具7に環境要因等による経時変化である反りが発生した場合でも、建具7の閉塞時において、戸当たり20と建具7の角部7cが干渉するリスクを大きく軽減することができる。これにより、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、例えば図2、3に示すように、請求項6に記載の戸当たり20の取付構造であって、
前記戸当たり本体21のうち前記建具枠10(右建具枠13)側の面(取付面21c)における前記戸当たり20の延在方向と直交する幅方向の寸法は、前記溝部13aの溝幅より短い。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、戸当たり本体21が溝部13aにきつくて入らないというリスクを大きく軽減できる。また、戸当たり20を工場で製造する際の寸法管理が容易になる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、例えば図1~4に示すように、請求項3に記載の戸当たり20が前記建具枠10(右建具枠13)に取り付けられている戸当たり20の取付構造であって、
前記建具枠10のうち前記戸当たり20が取り付けられる面には、前記建具枠10の延在方向に沿って長尺な溝部13aが形成され、
前記戸当たり本体21は、前記溝部13aの略全長に亘って差し込まれるとともに、前記突条部21aが前記固定具によって前記建具枠10に固定されており、
前記傾斜面21bは、前記溝部13aの外に位置しており、
前記モヘア22の前記基端部22bは、前記溝部13aに位置している。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、突出物である戸当たり20の突出方向先端に傾斜面21bが位置することになるので、突出物である戸当たりの機能を維持しつつ、建具7に環境要因等による経時変化である反りが発生した場合でも、建具7の閉塞時において、戸当たり20と建具7の角部7cが干渉するリスクを大きく軽減することができる。これにより、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
また、建具7の角部7cが干渉するリスクが低い位置において、モヘア22を突条部21aに固定することができる。これにより、モヘア22の剥離を抑えることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、例えば図6に示すように、請求項3に記載の戸当たり20の取付方法であって、
前記戸当たり本体21のうちの前記建具枠10(右建具枠13)側の面であり、接着剤が塗布される面である建具枠側面(取付面21c)に前記接着剤を塗布する第一工程と、
前記建具枠10に前記突条部21aを前記固定具により固定する第二工程と、
前記モヘア22の前記基端部22bを前記突条部21aのうち前記建具側面21dとの間に入隅部を形成している面に固定する第三工程と、
を有する。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、固定具及び接着剤により戸当たり20を右建具枠13に固定することができるため、強固な固定状態となる。
また、戸当たり20において、モヘア22を取り付ける面は、建具枠(右建具枠13)側の面であるため、建具7に反りが発生した場合に建具7の角部7cがモヘア22の正面から当たるので、モヘア22は剥離しにくくなる。これにより、反りが発生した建具7との干渉に起因するモヘアの修繕が不要となるので、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
また、モヘア22により突条部21aを右建具枠13に対して固定するためのビス等の固定具を遮蔽することができるため、さらに意匠性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、建具に反りが発生した場合であっても戸当たりと建具との干渉を抑制することができ、これにより、建具との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】壁の開口部に建具枠及び建具が設けられた状態を示す正面図である。
図2】戸当たり付近の構成を示す斜視図である。
図3】戸当たり付近の構成を示す平断面図である。
図4】戸当たりの構成を示す平断面図である。
図5】従来例の戸当たり付近の構成を示す平断面図である。
図6】戸当たりの取付方法のフローチャートである。
図7】戸当たり本体の別例を示す平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0027】
図1~3に示す壁1は、住宅やオフィス等の建物において床F上に立設された内壁である。
図3に示すように、壁1には、壁1を挟んで一方側に位置するスペースS1と他方側に位置するスペースS2とを行き来可能に連通する開口部6が形成されている。
【0028】
開口部6には、建具枠10が設けられている。
建具枠10は、壁1における開口部6に面する上縁部に対して設けられる板状の枠材である上建具枠11を備える。
また、建具枠10は、壁1における開口部6に面する左右の側縁部に対して設けられる板状の枠材である左建具枠12及び右建具枠13を備える。
【0029】
建具枠10には、ドアなどの建具7が保持される。具体的には、建具枠10の右建具枠13において、建具7が保持される。つまり、右建具枠13は、建具7の吊元側に位置する建具枠である。
なお、本実施形態における建具7は、右側端部に回転中心となる蝶番7aが設けられ、左側端部にドアノブ7bが設けられた片開き戸である。
図3では、建具7の開閉軌跡を二点鎖線で示す。
【0030】
図2、3に示すように、右建具枠13に戸当たり20が取り付けられている。
具体的には、右建具枠13の延在方向(上下方向)と直交する幅方向(正背方向)の中央には、当該右建具枠13の延在方向(上下方向)に沿って長尺な溝部13aが形成されている。戸当たり20は、当該溝部13aに差し込まれて固定されている。
戸当たり20は、開口部6を開閉するための建具7が、開口部6の閉塞時において接触又は近接する長尺な部材である。
【0031】
なお、図示はしないが、左建具枠12にも戸先側の戸当たりが設けられている。また、さらに、上建具枠11に戸当たりが設けられていてもよい。左建具枠12及び上建具枠11に設けられた戸当たりは、戸当たり20であることが好ましいが、戸当たり20と異なる形状(構成)の戸当たりでもよい。
【0032】
戸当たり20は、戸当たり本体21と、モヘア22とを備える。
戸当たり本体21は、溝部13aの略全長に亘って差し込むことができるように長尺に形成されている。
【0033】
図3、4に示すように、戸当たり本体21は、溝部13aに差し込まれるときに建具7側に向けられる建具側面21dの一縁部(右側縁部)から突出する突条部21aを備える。これにより、戸当たり本体21は、平面視又は断面視において略L字型に形成されている。
戸当たり本体21における突条部21aを含む側面(右側面)は平滑で段差のない状態に形成されている。
戸当たり本体21は、突条部21aが形成された側(右側)の部分が、溝部13aに差し込まれて、溝部13aの溝底に接するように配置される。
また、戸当たり本体21の突条部21aが形成された側の部分における幅寸法(正背方向の寸法)は、溝部13aの溝幅と略等しいか若干短く設定されている。
突条部21aは、戸当たり本体21を溝部13aの溝底に対して固定するときにビス等の固定具が設けられる箇所として機能する。なお、戸当たり本体21の溝底への固定は、ビス等の固定具による固定と接着剤による固定が併用される。
【0034】
さらに、戸当たり本体21は、建具側面21dの他縁部(左側縁部)に形成された傾斜面21bを備える。これにより、戸当たり本体21は、右建具枠13から突出する部分の先端部が、平面視又は断面視においてテーパー状に形成されている。
これにより、突出物である戸当たり20の突出方向先端に傾斜面21bが位置することになるので、建具7の開閉軌跡上において建具7がどの位置にあっても、戸当たり本体21の表面と建具7との距離を所定距離以上とすることができる。
したがって、建具7に環境要因等による経時変化である反りが発生した場合でも、建具7の閉塞時において、戸当たり20と建具7が干渉するリスクが大きく軽減される。
【0035】
つまり、傾斜面21bは、建具側面21dと連続し、建具側面21dから建具7と反対側の面(背側面)に向かう方向に対して傾斜している面である。
また、傾斜面21bは、溝部13aの外に位置している。具体的には、建具側面21dの左右方向略半分は、溝部13aに埋まっている。
また、突条部21aは、傾斜面21bより右建具枠13側において、建具側面21dから建具7に向かって突出する部位である。
【0036】
図4に示すように、モヘア22は、繊維束22aを保持する基端部22bを備える。
戸当たり本体21は、建具側面21dと突条部21aとの間が入隅部となっていて、この入隅部にモヘア22が配置されている。
つまり、モヘア22の基端部22bは、突条部21aのうち建具側面21dとの間に入隅部を形成している面(左側面)に接着剤により固定されている。つまり、突条部21aは、モヘア22が固定される被固定部としても機能する。
また、基端部22bは、突条部21aを溝部13aの溝底に対して固定するためのビス等の固定具を遮蔽している。
【0037】
また、図3図4に示すように、モヘア22の繊維束22aは、戸当たり本体21の傾斜面21b側に大きくはみ出さないような寸法設定とされている。つまり、モヘア22の先端部22d(左側端部)は、傾斜面21bにおける建具側面21d側端部(右側端部)の近傍に位置する。なお、繊維束22aの寸法設定はこれに限らない。
【0038】
なお、戸当たり本体21が溝部13aに差し込まれたときに、戸当たり本体21の突条部21aと、モヘア22の基端部22bは、溝部13aの外部には露出しないようになっている。
つまり、モヘア22の基端部22bは、溝部13aに位置している。
これにより、建具7の角部7cが干渉するリスクが低い位置において、モヘア22を突条部21aに固定することができる。これにより、モヘア22の剥離を抑えることができる。
【0039】
上記のように構成されたモヘア22は、戸当たり本体21と建具7との隙間を塞ぐ。
また、モヘア22は、上下方向の長さ寸法が、戸当たり本体21と略等しく設定されている。
【0040】
図5に、従来例の戸当たり20A付近の構成を示す。
図5に示すように、従来例の戸当たり20Aは、平面視又は断面視において略正方形に形成された戸当たり本体21Aと、モヘア22Aとを備える。
【0041】
図5に示すように、モヘア22Aは、繊維束22aAを保持する基端部22bAを備える。
基端部22bAは、戸当たり本体21Aの建具7側面(正側面)に固定されている。
したがって、建具7の閉塞時において、建具7の角部7cが、モヘア22Aの側面部22cAに当たり、左右方向に力を加えてしまうことで、戸当たり本体21Aからモヘア22Aが剥がれるリスクがあった。
【0042】
本実施形態では、図3に示すように、建具7による開口部6の閉塞時において、建具7の角部7cは、モヘア22の側面部22cに接触する。
また、反りが発生した場合の建具7の閉塞時において、建具7の角部7cがモヘア22の正面から当たるので、モヘア22は剥離しにくくなる。これにより、反りが発生した建具7との干渉に起因するモヘアの修繕が不要となる。
【0043】
以下、戸当たり20を右建具枠13に取り付ける取付方法を説明する。
図6は、戸当たり20の取付方法の流れを示すフローチャートである。
【0044】
取付方法において、まず、戸当たり本体21の右側の面である取付面21c(図3、4参照)に接着剤を塗布する(ステップA1)。取付面21cは、戸当たり20の建具枠側面である。ステップA1は、第一工程である。
次に、取付面21cが溝部13aの溝底に接するように、戸当たり本体21を溝部13aに差し込む(ステップA2)。
取付面21cにおける正背方向の寸法を溝部13aの溝幅よりも若干短く設定すると、戸当たり本体21が溝部13aにきつくて入らないというリスクを大きく軽減できる。また、戸当たり20を工場で製造する際の寸法管理が容易になる。なお、この場合における戸当たり本体21と溝部13aとの正背方法の隙間は、モヘア22により遮蔽される。
また、取付面21cにおける正背方向の寸法を溝部13aの溝幅よりも若干短く設定する場合、ステップA2において、戸当たり本体21を溝部13a内において背側に寄せて配置する。
【0045】
ステップA1において塗布した接着剤は完全に固まるまで時間がかかるため、突条部21aにおいて、戸当たり本体21を溝部13aの溝底に対してビス等の固定具により固定する(ステップA3)。ステップA3は、第二工程である。
取付面21cにおける正背方向の寸法を溝部13aの溝幅よりも若干短く設定する場合、ステップA3で、戸当たり本体21を溝部13a内において背側に寄せた位置において、戸当たり本体21を溝部13aの溝底に対して固定する。これにより、溝部13aの背側において、溝部13aと戸当たり本体21との隙間は生じないため、意匠性を向上させることができる。また、この場合の溝部13aの正側における、溝部13aと戸当たり本体21との隙間は、建具7やモヘア22より遮蔽される。
【0046】
次に、モヘア22の基端部22bを、突条部21aのうち左側面(建具側面21dとの間に入隅部を形成している面)に対して接着剤により固定し(ステップA4)、戸当たり20の取付が完了する。ステップA4は、第三工程である。
【0047】
図7に、戸当たり本体21の別例を示す。
戸当たり本体21は、図7(a)、図7(b)に示すように、突条部21aを有さなくともよい。
図7(a)、図7(b)に示す例においては、モヘア22は、右建具枠13に設けられる。
【0048】
また、戸当たり本体21において、図7(a)、図7(c)、図7(e)に示すように、建具側面を傾斜させ、傾斜面21bとしてもよい。
【0049】
また、戸当たり本体21は、図7(d)、図7(e)に示すように、突条部21aの建具7側端部から突条部21aが突出する方向(正方向)と直交する方向(左方向)に向かって突出し、モヘア22と隣接する保持部21eを有してもよい。
図7(d)に示す例においては、モヘア22は、建具側面21dと保持部21eとの間に設けられる。
図7(e)に示す例においては、モヘア22は、傾斜面21bと保持部21eとの間に設けられる。
戸当たり本体21が保持部21eを有することにより、モヘア22の基端部22bに建具7の角部7cが当たることを抑制できる。これにより、モヘア22を剥離しにくくできる。
【0050】
以上、本実施形態の戸当たり20は、開口部6を開閉するための建具7を保持する建具枠10(右建具枠13)の延在方向に沿って配置されて取り付けられ、前記開口部6の閉塞時において前記建具7に接触又は近接する長尺な戸当たり20であって、前記建具枠10に沿って固定される戸当たり本体21を備えており、前記戸当たり本体21は、前記建具枠10に取り付けられた場合に、前記建具7側に向けられる建具側面21dと、前記建具側面21dと連続し、前記建具側面21dから前記建具7と反対側の面に向かう方向に対して傾斜した傾斜面21bと、を有する。
これによれば、突出物である戸当たり20の突出方向先端に傾斜面21bが位置することになるので、建具7の開閉軌跡上において建具7がどの位置にあっても、戸当たり20の表面と建具7との距離を所定距離以上とすることができる。これにより、建具7に環境要因等による経時変化である反りが発生した場合でも、建具7の閉塞時において、戸当たり20と建具7が干渉するリスクを大きく軽減することができる。これにより、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
【0051】
本実施形態の戸当たり20において、前記戸当たり本体21は、前記傾斜面21bより前記建具枠10(右建具枠13)側において前記建具側面21dから前記建具7に向かって突出する突条部21aを有し、前記突条部21aは、前記建具枠10(右建具枠13)に対して固定具により固定される部位である。
これによれば、戸当たり20を突条部21aにおいて右建具枠13に固定具により固定することで、容易に且つ確実に固定することができる。さらに、戸当たり20の突条部21a以外の部分の表面には固定具が露出しないので意匠性を向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態の戸当たり20は、基端部22bが前記突条部21aのうち前記建具側面21dとの間に入隅部を形成している面に固定されるモヘア22を備える。
これによれば、戸当たり20において、モヘア22を取り付ける面は、建具枠(右建具枠13)側の面であるため、建具7に反りが発生した場合に建具7の角部7cがモヘア22の正面から当たるので、モヘア22は剥離しにくくなる。これにより、反りが発生した建具7との干渉に起因するモヘアの修繕が不要となるので、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
また、モヘア22により、建具側面21d、及び建具側面21dとの間に入隅部を形成している面を保護することができる。且つ、突条部21aを右建具枠13に対して固定するためのビス等の固定具をモヘア22により遮蔽することができるため、さらに意匠性を向上させることができる。
【0053】
また、本実施形態の戸当たり20において、前記戸当たり本体21は、前記突条部21aの前記建具7側端部から前記突条部21aが突出する方向と直交する方向に向かって突出し、前記モヘア22と隣接する保持部21eを有する。
これによれば、右建具枠13に形成された溝部13aの溝幅の大きさに関わらず、保持部21eにより、モヘア22を固定する位置を規定できる。そのため、右建具枠13に形成された溝部13aの溝幅の大きさに関わらず、モヘア22と建具7との相対的な位置関係を規定できる。また、モヘア22を固定する位置を規定できることにより、突条部21aを右建具枠13に固定するための固定具をモヘア22により確実に被覆できるため、意匠性を向上させることができる。
【0054】
また、本実施形態の戸当たり20において、前記戸当たり本体21のうち前記建具枠10(右建具枠13)側の面(取付面21c)は、接着剤が塗布される面である。
これによれば、取付面21cに接着剤を塗布することにより、固定具及び接着剤により戸当たり20を右建具枠13に固定することができるため、強固な固定状態となる。
【0055】
また、本実施形態の戸当たり20が前記建具枠10(右建具枠13)に取り付けられている戸当たり20の取付構造であって、前記建具枠10のうち前記戸当たり20が取り付けられる面には、前記建具枠10の延在方向に沿って長尺な溝部13aが形成され、前記戸当たり本体21は、前記溝部13aの略全長に亘って差し込まれるとともに、前記突条部21aが前記固定具によって前記建具枠10に固定されており、前記傾斜面21bは、前記溝部13aの外に位置している。
これによれば、突出物である戸当たり20の突出方向先端に傾斜面21bが位置することになるので、突出物である戸当たりの機能を維持しつつ、建具7に環境要因等による経時変化である反りが発生した場合でも、建具7の閉塞時において、戸当たり20と建具7の角部7cが干渉するリスクを大きく軽減することができる。したがって、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
【0056】
また、本実施形態の戸当たり20が前記建具枠10(右建具枠13)に取り付けられている戸当たり20の取付構造であって、前記戸当たり本体21のうち前記建具枠10(右建具枠13)側の面(取付面21c)における前記戸当たり20の延在方向と直交する幅方向の寸法は、前記溝部13aの溝幅より短い。
これによれば、戸当たり本体21が溝部13aにきつくて入らないというリスクを大きく軽減できる。また、戸当たり20を工場で製造する際の寸法管理が容易になる。
【0057】
また、本実施形態の戸当たり20が前記建具枠10(右建具枠13)に取り付けられている戸当たり20の取付構造であって、前記建具枠10のうち前記戸当たり20が取り付けられる面には、前記建具枠10の延在方向に沿って長尺な溝部13aが形成され、前記戸当たり本体21は、前記溝部13aの略全長に亘って差し込まれるとともに、前記突条部21aが前記固定具によって前記建具枠10に固定されており、前記傾斜面21bは、前記溝部13aの外に位置しており、前記モヘア22の前記基端部22bは、前記溝部13aに位置している。
これによれば、突出物である戸当たり20の突出方向先端に傾斜面21bが位置することになるので、突出物である戸当たりの機能を維持しつつ、建具7に環境要因等による経時変化である反りが発生した場合でも、建具7の閉塞時において、戸当たり20と建具7の角部7cが干渉するリスクを大きく軽減することができる。したがって、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
また、建具7の角部7cが干渉するリスクが低い位置において、モヘア22を突条部21aに固定することができる。これにより、モヘア22の剥離を抑えることができる。
【0058】
また、本実施形態の戸当たり20の取付方法であって、前記戸当たり本体21のうちの前記建具枠10(右建具枠13)側の面であり、接着剤が塗布される面である建具枠側面(取付面21c)に前記接着剤を塗布する第一工程と、前記建具枠10に前記突条部21aを前記固定具により固定する第二工程と、前記モヘア22の前記基端部22bを前記突条部21aのうち前記建具側面21dとの間に入隅部を形成している面に固定する第三工程と、を有する。
これによれば、固定具及び接着剤により戸当たり20を右建具枠13に固定することができるため、強固な固定状態となる。
また、戸当たり20において、モヘア22を取り付ける面は、建具枠(右建具枠13)側の面であるため、建具7に反りが発生した場合に建具7の角部7cがモヘア22の正面から当たるので、モヘア22は剥離しにくくなる。これにより、反りが発生した建具7との干渉に起因するモヘアの修繕が不要となるので、建具7との干渉に起因する作業手間の増加やコストの上昇といった諸問題の発生を抑制できる。
また、モヘア22により突条部21aを右建具枠13に対して固定するためのビス等の固定具を遮蔽することができるため、さらに意匠性を向上させることができる。
【0059】
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、戸当たり本体21を溝部13aに固定する固定具として、ビスの他、釘やネジ等のその他の固定具が用いられてもよい。
【0060】
また、壁1及び床Fを備える建物は、軸組材による軸組構法によって建築されたものでもよいし、壁式工法、ツーバイフォー工法等で建築されたものでもよいし、建築用パネルを施工現場で組み立てるパネル工法で建築されたものでもよい。なお、パネル工法で建物が建築された場合、躯体として建築用パネルが用いられる。
【0061】
また、近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成が求められており、建築業界においても、建物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。本実施形態の壁1及び床Fを備える建物は、一部を木材によって構成される。そのため、カーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGsの目標達成に貢献できる。
【0062】
また、昨今の市場ニーズとして、建物の高天井化による内部建具の高さ寸法UP化の需要が高まっている。しかし、建具の高さ寸法UPに比例して、建具本体における反りの絶対量も大きくなる。したがって、建具本体が反った場合における、当該建具と戸当たりの干渉をさらに抑制することが求められている。
本発明では、上記したように建具本体が反った場合における、当該建具と戸当たりの干渉を抑制することができる。つまり、本発明を適用した戸当たりを用いることにより、建具本体の反りを抑制するために建具内部に設けられる金属枠等の芯材が不要となる。つまり、本発明により、建具における余分な材料の削減に繋がり、SDGsにも寄与される。
【0063】
また、建具の高さ寸法UP化の需要の高まりに伴い、高所での建具の取り付け易さが求められている。しかし、建具の高さ寸法UPに比例して、建具本体の反りを抑制するために建具内部に設けられる金属枠等の芯材の量が増えることにより、建具本体が重くなる。
本発明では、上記したように建具本体が反った場合における、当該建具と戸当たりの干渉を抑制することができる。つまり、本発明を適用した戸当たりを用いることにより、建具内部に設けられる金属枠等の芯材が不要となるため、当該芯材を備えない比較的軽い建具を採用することができる。これにより、高所においても建具を容易に取り付けることができる。
【0064】
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態においては、建具7が片開き戸とされたが、これに限られるものではなく、例えば両開き戸でもよい。この場合、さらに、左建具枠12に戸当たり20が設けられる。
【符号の説明】
【0065】
1 壁
6 開口部
7 建具
7a 蝶番
7b ドアノブ
7c 角部
10 建具枠
11 上建具枠
12 左建具枠
13 右建具枠
13a 溝部
20 戸当たり
21 戸当たり本体
21a 突条部
21b 傾斜面
21c 取付面
21d 建具側面
21e 保持部
22 モヘア
22a 繊維束
22b 基端部
22c 側面部
22d 先端部
20A 戸当たり
21A 戸当たり本体
22A モヘア
22aA 繊維束
22bA 基端部
22cA 側面部
F 床
S1 スペース
S2 スペース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7