(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154632
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】電動機の端子箱
(51)【国際特許分類】
H02K 5/22 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
H02K5/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068564
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000001812
【氏名又は名称】株式会社サタケ
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(72)【発明者】
【氏名】升本 充俊
(72)【発明者】
【氏名】彼末 一喜
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605AA02
5H605CC06
5H605DD16
5H605EC14
5H605EC18
(57)【要約】
【課題】視認性および防水性の両方を高める。
【解決手段】電動機200の端子箱100は、電動機200のハウジング210に取り付けられるベース板11、下端がベース板11で閉塞され、上端が開放され、且つ上端の開口面Sがベース板11に対して傾斜している筒状壁12、筒状壁12において上端と面一に設けられた第1フランジ14を有する箱本体1と、第1フランジ14の上面に配置されるシール部材4と、シール部材4を第1フランジ14に押し付ける第2フランジ23を有し、筒状壁12の上端を閉塞する蓋2とを備える。箱本体1は、第1フランジ14の上面における、シール部材4よりも内側で且つ筒状壁12の内縁から外側へ離れた位置に設けられる止水壁16をさらに有する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機のハウジングに取り付けられる、電動機の端子箱であって、
前記ハウジングに取り付けられるベース板、一端が前記ベース板で閉塞され、他端が開放され、且つ前記他端の開口面が前記ベース板に対して傾斜している筒状壁、前記筒状壁において前記他端と面一に設けられた第1フランジを有する箱本体と、
前記第1フランジの面に配置されるシール部材と、
前記シール部材を前記第1フランジに押し付ける第2フランジを有し、前記筒状壁の前記他端を閉塞する蓋とを備え、
前記箱本体は、前記第1フランジの面における、前記シール部材よりも内側で且つ前記筒状壁の内縁から外側へ離れた位置に設けられる止水壁をさらに有している
ことを特徴とする電動機の端子箱。
【請求項2】
請求項1に記載の電動機の端子箱において、
前記シール部材は、前記止水壁側の端部が前記止水壁に接した状態で配置されている
ことを特徴とする電動機の端子箱。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電動機の端子箱において、
前記止水壁の高さは、前記シール部材よりも高い
ことを特徴とする電動機の端子箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機の端子箱に関する。
【背景技術】
【0002】
電動機の端子箱として、蓋を外した際に箱本体の内部に対する視認性を高めるために、箱本体の開口面を斜めに形成したものが一般に知られている。一方、例えば特許文献1に開示の端子箱では、シール部材から漏出した液体を堰き止める壁が、箱本体の開口縁に沿って設けられている。これにより、防水性が高まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記特許文献1に開示の端子箱においては、防水性を高めるという観点では、壁の高さが高いほど有効である。しかしながら、そうすると、箱本体の内部に対する視認性が低下してしまう。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、視認性および防水性の両方を高めることができる電動機の端子箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電動機のハウジングに取り付けられる、電動機の端子箱である。前記端子箱は、箱本体と、シール部材と、蓋とを備えている。前記箱本体は、前記ハウジングに取り付けられるベース板、一端が前記ベース板で閉塞され、他端が開放され、且つ前記他端の開口面が前記ベース板に対して傾斜している筒状壁、前記筒状壁において前記他端と面一に設けられた第1フランジを有する。前記シール部材は、前記第1フランジの面に配置されている。前記蓋は、前記シール部材を前記第1フランジに押し付ける第2フランジを有し、前記筒状壁の前記他端を閉塞する。そして、前記箱本体は、前記第1フランジの面における、前記シール部材よりも内側で且つ前記筒状壁の内縁から外側へ離れた位置に設けられる止水壁をさらに有している。
【0007】
前記の構成では、ハウジングの内部から引き出された口出し線と外部の電源線とを接続する端子台等の電子部品が箱本体に収容され、蓋によって箱本体が閉じられている。箱本体においては、筒状壁の他端の開口面がベース板に対して傾斜している。つまり、箱本体において、筒状壁の開口面とベース板とは平行ではない。そのため、蓋が外された箱本体を、例えば筒状壁と対向する向きに視た場合でも、箱本体の内部を容易に視認することができる。したがって、箱本体の内部に対する視認性が高まる。一方、前記の構成では、箱本体の第1フランジの面にシール部材が配置され、蓋の第2フランジによってシール部材が第1フランジに押し付けられる。これにより、液体が第1フランジと第2フランジとの間から箱本体の内部に浸入することを防止することができる。
【0008】
さらに、前記の構成では、第1フランジの面におけるシール部材よりも内側の位置に止水壁が設けられている。そのため、万一、シール部材と第1フランジまたは第2フランジとの間から液体が漏出した場合でも、漏出した液体は止水壁によって堰き止められる。これにより、漏出した液体の箱本体の内部への浸入が防止されるので、防水性が高まる。しかも、止水壁は、筒状壁の内縁から外側へ離れた位置に設けられている。そのため、例えば止水壁が筒状壁の内縁の位置に設けられる場合に比べて、箱本体の内部に対する視認性を低下させることなく止水壁の高さを増大させ得る。これにより、視認性が低下することなく、防水性が高まる。
【0009】
前記シール部材は、前記止水壁側の端部が前記止水壁に接した状態で配置されていてもよい。
【0010】
前記の構成では、止水壁が筒状壁の内縁から離れた位置に設けられていることから、シール部材のサイズが小さくなり、そのため、シール部材と第1フランジおよび第2フランジとの接触面積を適切に確保することが困難になる虞がある。しかしながら、前記の構成では、シール部材における止水壁側の端部が止水壁に接しているため、シール部材に必要な接触面積を容易に確保し得る。したがって、シール部材によるシール性を確保しつつも、シール部材の小型化を図ることができる。
【0011】
前記止水壁の高さは、前記シール部材よりも高くてもよい。
【0012】
前記の構成では、止水壁による液体の堰き止め限界量が増大する。そのため、防水性がより高まる。
【発明の効果】
【0013】
以上より、本発明の電動機の端子箱によれば、視認性および防水性の両方を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図8】その他の実施形態に係る電動機の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、電動機200の側面図である。
【0016】
端子箱100は、電動機200のハウジング210に取り付けられる、電動機200の端子箱である。詳しくは、ハウジング210には、ハウジング210の内部から口出し線を引き出すための引き出し部211が設けられている。端子箱100は、引き出し部211に取り付けられている。端子箱100には、引き出し部211から引き出した口出し線と外部の電源線とを接続する端子台等の電子部品が収容されている。
【0017】
この例では、電動機200は出力軸220が水平方向に延びる状態で配置され、端子箱100はハウジング210の上に取り付けられている。以下、出力軸220がハウジング210から突出している向きを前側とし、その反対の向きを後側として前後方向を設定する。また、前側を向いて視たときの右を右側とし、左を左側として左右方向を設定する。また、端子箱100の高さ方向を上下方向として設定する。
【0018】
図2は、端子箱100の側面図である。
図3は、端子箱100の平面図である。
図4は、端子箱100の底面図である。
【0019】
端子箱100は、箱本体1と、蓋2と、シール部材4とを備えている。端子箱100では、箱本体1がハウジング210の引き出し部211に取り付けられ、箱本体1の上方に蓋2が設けられる。この例では、箱本体1および蓋2は、略四角体に形成されている。
【0020】
箱本体1は、容器状に形成され、前述した電子部品を収容する。箱本体1は、ベース板11と、筒状壁12と、第1フランジ14とを有している。ベース板11は、ハウジング210の引き出し部211に取り付けられる。図示しないが、ベース板11には、電気部品が設置される。具体的に、ベース板11は、四角形の平板状に形成されている。つまり、ベース板11は、水平に拡がる板であり、箱本体1の底板に相当する。
図4に示すように、ベース板11には、引き出し部211から引き出された口出し線を箱本体1の内部に引き込むための引き込み口11aが形成されている。なお、ベース板11には、ベース板11を引き出し部211に取り付けるためのボルトが挿通する複数の孔11bが設けられている。
【0021】
図5は、
図2におけるA-A線の断面図である。
図6は、
図5のB部を拡大して示す断面図である。
図7は、
図5におけるC-C線の断面図である。
【0022】
筒状壁12は、一端がベース板11で閉塞され、他端が開放されている。そして、筒状壁12の他端の開口面Sは、ベース板11に対して傾斜している。
【0023】
具体的に、筒状壁12は、略上下方向に延びる四角筒である。筒状壁12は、下端の開口がベース板11によって閉塞され、上端の開口13が開放されている。つまり、筒状壁12の下端および上端は、それぞれ筒状壁12の一端および他端の一例である。より詳しくは、筒状壁12は、ベース板11の四辺のそれぞれから略上方へ延びる、第1板12a、第2板12b、第3板12cおよび第4板12dにより形成されている。筒状壁12において、第1板12aと第2板12bと前後方向に対向し、第3板12cと第4板12dとは左右方向に対向している。このように、筒状壁12は箱本体1の側壁に相当する。
【0024】
図7に示すように、筒状壁12の上端の開口面Sは、上端の開口13の開口軸Xと直交する面である。この例では、前側に位置する第1板12aの上下方向の長さは、後側に位置する第2板12bよりも短い。つまり、筒状壁12の開口面Sは、前側へいくに従って下方へ傾斜している。換言すると、筒状壁12の高さは、前側にいくに従って低くなる。
【0025】
第1フランジ14は、筒状壁12において上端と面一に設けられている。具体的に、第1フランジ14は、筒状壁12の外周面から外側へ向かって延びている。第1フランジ14は、開口面Sに沿って延びている。つまり、第1フランジ14の上面は、筒状壁12の上端と面一であり、開口面Sの面内に位置している。第1フランジ14の上面は、第1フランジ14の面の一例である。要するに、第1フランジ14の面は、第1フランジ14における後述の第2フランジ23と対向する面である。第1フランジ14は、筒状壁12の全周に亘って設けられている。なお、第1フランジ14には、第1フランジ14と第2フランジ23を接続するためのボルト3が挿通する複数の孔14aが設けられている。
【0026】
シール部材4は、第1フランジ14と第2フランジ23との間をシールする。シール部材4は、第1フランジ14の上面に配置されている。具体的に、シール部材4は、額縁状に形成され、第1フランジ14の全長に亘って配置されている。シール部材4は、樹脂製または金属製のガスケットやパッキンが用いられる。
【0027】
蓋2は、シール部材4を第1フランジ14に押し付ける第2フランジ23を有し、筒状壁12の上端を閉塞する。具体的に、蓋2は、ベース板21と、筒状壁22と、第2フランジ23とを有している。
【0028】
ベース板21は、平板状に形成されている。筒状壁22は、上端の開口がベース板21によって閉塞され、下端の開口が開放されている。図示しないが、筒状壁22の下端の開口面は、箱本体1における筒状壁12の開口面Sと平行に形成されている。第2フランジ23は、筒状壁22における下端側に設けられている。具体的には、例えば
図5および
図6に示すように、第2フランジ23は、筒状壁22の外周面から外側へ向かって延びている。第2フランジ23は、箱本体1の第1フランジ14に対向するように設けられ、第1フランジ14との間でシール部材4を挟んでいる。第1フランジ14と第2フランジ23とは、ボルト3によって接続される。こうして、第2フランジ23はシール部材4を第1フランジ14に押し付ける。
【0029】
この例では、第2フランジ23は、筒状壁22において下端から少し上端側へずれた位置に設けられている。このように、第2フランジ23を下端からずれた位置に設けることで、蓋2には突出部25が形成される。つまり、突出部25は、筒状壁22の下端が第2フランジ23から突出して成っている。突出部25は、シール部材4を局所的に第1フランジ14に押し付ける。そのため、シール部材4における突出部25によって押し付けられた部分は、より強固に第1フランジ14に押し付けられる。これにより、シール部材4によるシール性が高まる。
【0030】
なお、第2フランジ23の外周部には、垂れ部24が形成されている。垂れ部24は、第2フランジ23の外周部を第1フランジ14側に折り曲げることで形成されている。この例では、垂れ部24の折り曲げ角度は略90度である。第2フランジ23は、第1フランジ14よりも外側へ延びている。垂れ部24は、第1フランジ14の外周部およびシール部材4の外側端41を覆うように設けられている。これにより、第1フランジ14および第2フランジ23とシール部材4との間に液体が浸入することを垂れ部24によって抑制することができる。
【0031】
箱本体1は、シール部材4と第1フランジ14または第2フランジ23との間から漏出した液体を堰き止める止水壁16をさらに有している。例えば
図6に示すように、止水壁16は、第1フランジ14の上面における、シール部材4よりも内側で且つ筒状壁12の内縁から外側へ離れた位置に設けられている。
【0032】
具体的に、止水壁16は、第1フランジ14の上面に対して垂直に立てられる板である。止水壁16は、筒状壁22の内縁(即ち、開口13の縁)から第1フランジ14の外周側へ所定の距離Lだけ離れた位置に設けられている。この例では、距離Lは、筒状壁22の厚さよりも大きい長さである。さらに、止水壁16の高さHは、シール部材4よりも高い。より詳しくは、止水壁16の上端は、第2フランジ23よりも高い位置にある。なお、止水壁16は、ベース板11や筒状壁12、第1フランジ14のような強度部材ではないため、金属に限らず、樹脂等により形成され得る。
【0033】
さらに、シール部材4は、内側端42が止水壁16に接した状態で配置されている。シール部材4の内側端42は、シール部材4における止水壁16側の端部である。つまり、シール部材4では、下面が第1フランジ14に接し且つ上面が第2フランジ23に接するだけでなく、内側端42の端面も止水壁16に接する。そのため、シール部材4によるシール性が高まる。
【0034】
以上のように構成された端子箱100によれば、視認性および防水性の両方を高めることができる。
【0035】
詳しくは、
図7に示すように、箱本体1においては筒状壁12の上端の開口面Sがベース板11に対して傾斜している。つまり、筒状壁12の開口面Sとベース板11とは平行ではない。そのため、蓋2を外した際、箱本体1の内部に対する視認性が向上する。例えば、
図7に示すように、箱本体1を筒状壁12と対向する向きで(この例では、前方から)視た場合、箱本体1の内部を容易に視認することができる。そのため、箱本体1の内部に対する視認性を高めることができる。これにより、例えば、箱本体1に収容されている電子部品の保守点検作業の作業性が向上する。
【0036】
一方、端子箱100では、蓋2の第2フランジ23によってシール部材4が箱本体1の第1フランジ14に押し付けられる。つまり、シール部材4が第1フランジ14と第2フランジ23とによって挟まれる。これにより、第1フランジ14および第2フランジ23の間がシールされるので、液体が第1フランジ14および第2フランジ23の間から箱本体1の内部に浸入することを防止することができる。
【0037】
そして、端子箱100では、第1フランジ14の上面におけるシール部材4よりも内側の位置に止水壁16が設けられている。そのため、万一、シール部材4と第1フランジ14または第2フランジ23との間から液体が漏出しても、漏出した液体は止水壁16によって堰き止められる。これにより、箱本体1の内部への液体の浸入が確実に防止されるので、防水性を高めることができる。さらに、止水壁16は、筒状壁12の内縁から外側へ離れた位置に設けられている。そのため、例えば止水壁が筒状壁12の内縁の位置に設けられる場合(
図7に示す止水壁Rを参照)に比べて、箱本体1の内部に対する視認性を低下させることなく、止水壁16の高さを増大させることができる。止水壁16は高さが大きいほど防水性を高め得るところ、その止水壁16の高さを確保しやすくなる。以上により、視認性および防水性の両方を高めることができる。
【0038】
止水壁16が筒状壁12の内縁から離れた位置に設けられていることから、シール部材4のサイズが小さくなり、そのため、シール部材4と第1フランジ14および第2フランジ23との接触面積を適切に確保することが困難となりうる。ここで、シール部材4は、止水壁16側の端部である内側端42が止水壁16に接した状態で配置されている。つまり、シール部材4においては、上面および下面だけでなく内側端42の端面も接触面積として稼ぐことができる。そのため、シール部材4に必要な接触面積を容易に確保することができる。したがって、シール部材4によるシール性を確保しつつ、シール部材4の小型化を図ることができる。
【0039】
また、止水壁16の高さHは、シール部材4よりも高い。そのため、止水壁16による液体の堰き止め限界量を増大させることができるので、防水性を一層高めることができる。また、止水壁16の高さがシール部材4よりも高いことで、確実にシール部材4の内側端42の端面全体を止水壁16に接触させることができる。これにより、シール部材4のシール性の向上、ひいては、防水性の向上を図ることができる。
【0040】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0041】
例えば、箱本体1および蓋2は、四角体に限らず、その他の形状であってもよい。例えば、箱本体1および蓋2の形状は、円柱体、楕円体または四角体以外の多角体であってもよい。つまり、ベース板11の形状は、円形、楕円形または四角形以外の多角形であってもよいし、筒状壁12の形状は、円筒、楕円筒または四角筒以外の多角筒であってもよい。
【0042】
止水壁16は、第1フランジ14が筒状壁12の外周面から延びる方向において、筒状壁12の上端面と第1フランジ14とに跨るように配置されてもよい。
【0043】
止水壁16の高さHは、液体の必要な堰き止め量を確保し得るのであれば、またシール部材4の必要な接触面積を確保し得るのであれば、シール部材4よりも低くてもよい。
【0044】
シール部材4の内側端42は、止水壁16に接していなくてもよい。
【0045】
第1フランジ14においては、垂れ部24が省略されてもよい。
【0046】
蓋2においては、突出部25が省略されてもよい。つまり、第2フランジ23は、筒状壁22の下端に面一で設けるようにしてもよい。
【0047】
前記実施形態では、端子箱100がハウジング210の上に取り付けられた形態について説明したが、本開示の技術は、これに限らず、例えば
図8に示すように、端子箱100がハウジング210の左側または右側に取り付けられる形態についても適用し得る。
図8は、その他の実施形態に係る電動機200の背面図である。
【0048】
電動機200は、出力軸220が水平に延びる状態に限らず、出力軸220が鉛直方向に延びる状態で配置されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上説明したように、本発明は、電動機の端子箱について有用である。
【符号の説明】
【0050】
200 電動機
210 ハウジング
100 端子箱
1 箱本体
11 ベース板
12 筒状壁
14 第1フランジ
16 止水壁
2 蓋
23 第2フランジ
4 シール部材
S 開口面