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特開2024-154636接客支援装置、セルフ端末、接客支援プログラム及びセルフ端末プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154636
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】接客支援装置、セルフ端末、接客支援プログラム及びセルフ端末プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068568
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】大熊 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】角田 真結子
(72)【発明者】
【氏名】小金澤 光
(72)【発明者】
【氏名】中村 純二
(72)【発明者】
【氏名】延時 徹礼
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】セルフ端末の操作に手間取っている客に対して接客用のモニタを用いることなく満足度の高いリモート接客を実現する。
【解決手段】接客支援装置は、受付手段と、認識手段と、通知手段とを備える。受付手段は、商品販売または役務提供を行う店舗に設置されたセルフ端末を操作する客からの接客要求を受け付ける。認識手段は、受付手段により接客要求を受け付けた時点でセルフ端末の表示デバイスに表示されていた静止画像を認識する。通知手段は、認識手段により認識した静止画像を、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末に通知する。
【選択図】 図7

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品販売または役務提供を行う店舗に設置されたセルフ端末を操作する客からの接客要求を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により接客要求を受け付けた時点で前記セルフ端末の表示デバイスに表示されていた静止画像を認識する認識手段と、
前記認識手段により認識した静止画像を、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末に通知する通知手段と、
を具備する接客支援装置。
【請求項2】
前記認識手段は、前記受付手段により接客要求を受け付けた時点で前記セルフ端末においてキャプチャされた画像を前記静止画像として認識する、請求項1記載の接客支援装置。
【請求項3】
前記認識手段は、前記受付手段により接客要求を受け付けた時点で前記セルフ端末の表示デバイスに表示されていた画像を識別する画像識別情報に基づき前記静止画像を認識する、請求項2記載の接客支援装置。
【請求項4】
前記通知手段は、前記静止画像を、接客要求のあったセルフ端末が設置されている店舗に係る情報とともに前記オペレータ端末に通知する、請求項1乃至3のうちいずれか一記載の接客支援装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記静止画像を、接客要求のあった客に係る情報とともに前記オペレータ端末に通知する、請求項1乃至3のうちいずれか一記載の接客支援装置。
【請求項6】
請求項1記載の接客支援装置と通信ネットワークを介して接続され、商品販売または役務提供を行う店舗に設置されたセルフ端末であって、
当該セルフ端末を操作する客からの接客要求を検出する検出手段と、
前記検出手段により接客要求を検出したことに応じて、前記通信ネットワークを介して前記接客支援装置に接客要求の可否を問い合わせる問合せ手段と、
当該セルフ端末の表示デバイスに表示されている画像に係る情報を、前記通信ネットワークを介して前記接客支援装置に出力する出力手段と、
前記問合せ手段による問い合わせに対して前記接客支援装置から前記通信ネットワークを介して接客を許諾する応答を受信すると、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末との通話回線を接続する接続手段と、
を具備するセルフ端末。
【請求項7】
前記接続手段により通話回線が接続された前記オペレータ端末のオペレータをウィンドゥ枠内に表示するウィンドゥ画像を、前記表示デバイスに表示されている画像に重ねて表示する表示手段、
をさらに具備し、
前記ウィンドゥ画像は、前記ウィンドゥ枠のサイズを可変可能である、請求項6記載のセルフ端末。
【請求項8】
前記画像に係る情報は、前記表示デバイスに表示される種々の画像毎に設定された識別情報である、請求項6又は7記載のセルフ端末。
【請求項9】
前記画像に係る情報は、前記表示デバイスに表示されていた画像をキャプチャしたデータである、請求項6又は7記載のセルフ端末。
【請求項10】
商品販売または役務提供を行う店舗に設置されたセルフ端末を操作する客に対する接客を支援する接客支援装置のコンピュータを、
前記セルフ端末を操作する客からの接客要求を受け付ける受付手段、
前記受付手段により接客要求を受け付けた時点で前記セルフ端末の表示デバイスに表示されていた静止画像を認識する認識手段、及び、
前記認識手段により認識した静止画像を、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末に通知する通知手段、
として機能させるための接客支援プログラム。
【請求項11】
請求項1記載の接客支援装置と通信ネットワークを介して接続され、商品販売または役務提供を行う店舗に設置されたセルフ端末のコンピュータを、
当該セルフ端末を操作する客からの接客要求を検出する検出手段、
前記検出手段により接客要求を検出したことに応じて、前記通信ネットワークを介して前記接客支援装置に接客要求の可否を問い合わせる問合せ手段、
当該セルフ端末の表示デバイスに表示されている画像に係る情報を、前記通信ネットワークを介して前記接客支援装置に出力する出力手段、及び、
前記問合せ手段による問い合わせに対して前記接客支援装置から前記通信ネットワークを介して接客を許諾する応答を受信すると、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末との通話回線を接続する接続手段、
として機能させるためのセルフ端末プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、リモートによる接客を支援する接客支援装置及びそのプログラムと、セルフ端末及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品販売または役務提供を行う店舗においても、無人化又は省人化を目的に、客の操作により商品販売又は役務提供に対する対価の支払いを可能としたセルフ端末を設置した店舗が増えている。しかしセルフ端末は、客の操作を前提としているため、操作に手間取っている客からの問い合わせに対処する必要がある。このため、問合せに対応するための従業員を店舗に配置せざるを得ず、無人化又は省人化に繋がらないのが実情である。
【0003】
このような課題は、モニタ越しに遠隔地から接客できるリモート接客システムを導入することで解決できる。しかしながらリモート接客システムを導入するためには、セルフ端末とは別に接客用のモニタが必要となる。また、客がどの段階の操作で手間取っているのかを遠隔地で接客を行う担当者が認識できないと、満足度の高い接客を行うことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-039756号公報
【特許文献2】特開2021-153294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、セルフ端末の操作に手間取っている客に対して接客用のモニタを用いることなく満足度の高いリモート接客を行うことができる接客支援装置、及びこの接客支援装置によって支援されるセルフ端末を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、接客支援装置は、受付手段と、認識手段と、通知手段とを備える。受付手段は、商品販売または役務提供を行う店舗に設置されたセルフ端末を操作する客からの接客要求を受け付ける。認識手段は、受付手段により接客要求を受け付けた時点でセルフ端末の表示デバイスに表示されていた静止画像を認識する。通知手段は、認識手段により認識した静止画像を、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末に通知する。
【0007】
また一実施形態において、セルフ端末は、検出手段と、問合せ手段と、出力手段と、接続手段とを備える。検出手段は、当該セルフ端末を操作する客からの接客要求を検出する。問合せ手段は、接客要求を検出したことに応じて、通信ネットワークを介して接客支援装置に接客要求の可否を問い合わせる。出力手段は、当該セルフ端末の表示デバイスに表示されていた画像に係る情報を、通信ネットワークを介して接客支援装置に出力する。接続手段は、問合せ手段による問い合わせに対して接客支援装置から通信ネットワークを介して接客を許諾する応答を受信すると、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末との通話回線を接続する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態に係るリモート接客システムの概略構成を示すブロック図である。
図2図2は、セルフ端末の表示デバイスに表示される画面の一遷移例を示す図である。
図3図3は、セルフ端末の要部回路構成を示すブロック図である。
図4図4は、オペレータ端末の要部回路構成を示すブロック図である。
図5図5は、リモート接客支援サーバの要部回路構成を示すブロック図である。
図6図6は、端末別ファイルが保存するデータの構造を示す模式図である。
図7図7は、セルフ端末、リモート接客支援サーバ及びオペレータ端末のプロセッサがそれぞれ有する主要な機能構成を示すブロック図である。
図8図8は、セルフ端末のタッチパネルに表示される画面の一例である。
図9図9は、セルフ端末のタッチパネルに表示される画面の一例である。
図10図10は、セルフ端末のタッチパネルに表示される画面の一例である。
図11図11は、セルフ端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図12図12は、リモート接客支援サーバのプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図13図13は、オペレータ端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図14図14は、オペレータ端末のディスプレイに表示される画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、セルフ端末の操作に手間取っている客に対して接客用のモニタを用いることなく満足度の高いリモート接客を行うことができる接客支援装置、及びこの接客支援装置によって支援されるセルフ端末の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
[リモート接客システムの概略説明]
図1は、一実施形態に係るリモート接客システム1の概略構成を示すブロック図である。リモート接客システム1は、セルフ端末10と、オペレータ端末20と、リモート接客支援サーバ30とを含む。セルフ端末10は、リモート接客システム1を導入する店舗に設置される。
【0011】
店舗は、商品販売または役務提供を行う店舗である。例えば店舗は、客が売場に陳列されている商品の中から買上商品を集め、会計場(レジ)に置かれたセルフPOS端末を自ら操作して代金を支払うセルフチェックアウト方式の小売店舗である。店舗は、食卓に置かれたセルフオーダー端末を客が自ら操作してメニューを注文し、またその代金を支払うセルフオーダー方式の飲食店舗であってもよい。店舗は、カラオケルーム、会議室、客室、フィットネスクラブ等の施設を客に貸し出す店舗であって、受付カウンタに置かれたセルフ受付端末を客が自ら操作して入店時のチェックイン及び退店時のチェックアウトを行う方式の店舗であってもよい。店舗は、自動車、自転車、衣料品等の物品を客に貸し出す店舗であって、受付カウンタに置かれたセルフ受付端末を客が自ら操作して貸出及び返却の記録と精算を行う方式の店舗であってもよい。
【0012】
上述したセルフPOS端末、セルフオーダー端末及びセルフ受付端末が、セルフ端末10に該当する。本実施形態では、入店時のチェックイン操作及び退店時のチェックアウト操作をセルフで行う方式のカラオケ店に設置されるセルフ受付端末を、セルフ端末10として例示する。セルフ端末10は、チェーン展開された店舗毎にそれぞれ設置される。なお、1店舗に設置されるセルフ端末10の台数は特に制限されない。1店舗に1台であってもよいし、2台以上設置されてもよい。
【0013】
図1に示すように、リモート接客システム1は、セルフ端末10と、オペレータ端末20と、リモート接客支援サーバ30とを通信ネットワーク40で接続する。通信ネットワーク40は、セルフ端末10と、オペレータ端末20と、リモート接客支援サーバ30との間の双方向のデータ通信を可能とするものである。また通信ネットワーク40は、セルフ端末10のオペレータと、オペレータ端末20のオペレータとの間の通話を可能とするものである。例えばインターネット、モバイル通信網等の広域ネットワークが、通信ネットワーク40として採用される。
【0014】
前述したように、セルフ端末10は、入店時のチェックイン操作及び退店時のチェックアウト操作をセルフで行う方式のカラオケ店に設置される。したがって、セルフ端末10のオペレータは、カラオケ店に来店したカラオケルームの利用客である。一方、オペレータ端末20は、カラオケ店とは離れた遠隔地の執務室に設置される。執務室には、カラオケ店に来店した客をリモートで接客する業務を担った従業員がいる。以下では、この従業員を接客担当者と称する。つまりオペレータ端末20のオペレータは、接客担当者である。
【0015】
リモート接客支援サーバ30は、セルフ端末10を操作する客に対する接客担当者によるリモート接客を支援する接客支援装置の一態様である。リモート接客支援サーバ30は、オンプレミスの環境下でリモート接客に係るサービスを提供するものであってもよいし、クラウドコンピューティングの環境下でリモート接客に係るサービスを提供するものであってもよい。
【0016】
リモート接客支援サーバ30は、店舗データベース31、会員データベース32及び画面データベース33を管理する。店舗データベース31、会員データベース32及び画面データベース33は、リモート接客支援サーバ30が内蔵する記憶装置にあってもよいし、リモート接客支援サーバ30に接続された外部記憶装置にあってもよい。
【0017】
店舗データベース31は、カラオケ店毎に生成される店舗データレコードの集合体である。店舗データレコードは、各カラオケ店を識別するための店舗識別情報である店舗IDと関連付けて、店舗名、所在地等の店舗情報を記述したデータレコードである。
【0018】
会員データベース32は、カラオケ店の会員登録を済ませた客、いわゆる会員毎に生成される会員データレコードの集合体である。会員データレコードは、各会員を識別するための会員識別情報である会員IDと関連付けて、氏名、年齢、性別、利用履歴等の会員情報を記述したデータレコードである。
【0019】
画面データベース33は、セルフ端末10の表示デバイスに表示される種々の画面毎に生成される画面データレコードの集合体である。画面データレコードは、各画面を識別するための画面識別情報である画面IDと関連付けて、その画面IDで識別される画面の名称、デフォルト画像等の画面情報を記述したデータレコードである。デフォルト画像は、セルフ端末10のオペレータである客の入力がまだ行われていない時点で画面に表示される画像である。
【0020】
ここで、セルフ端末10の表示デバイスに表示される画面の一遷移例について、図2の模式図を用いて説明する。
【0021】
セルフ端末10は、入店時のチェックイン及び退店時のチェックアウトを処理する情報端末である。セルフ端末10がアイドル状態にあるとき、画面ID:0001で識別される開始画面Aaが表示デバイスに表示される。開始画面Aaには、チェックインを選択する受付ボタンとチェックアウトを選択する会計ボタンとを表示した画面である。チェックインを行う客は、受付ボタンを入力する。チェックアウトを行う客は、会計ボタンを入力する。
【0022】
受付ボタンが入力されると、セルフ端末10は、チェックインモードに入る。チェックインモードに入ると、表示デバイスの画面は、画面ID:1001で識別される会員登録画面Baに遷移する。会員登録画面Bbは、会員登録済の客が会員ID等の会員情報を入力するための画面である。会員登録画面Bbは、会員未登録の客が会員登録に必要な情報を入力するための画面でもある。会員登録画面Bbに会員情報又は会員登録に必要な情報が入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:1002で識別される人数入力画面Bbに遷移する。人数入力画面Bbは、カラオケルームを利用する客の人数を客が入力するための画面である。人数入力画面Bbに人数が入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:1003で識別される料金表画面Bcに遷移する。料金表画面Bcは、カラオケコース、カラオケルーム等の条件により異なる料金表を表示した画面である。料金表を確認した客は、承諾ボタンを入力する。承諾ボタンが入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:1004で識別されるコース選択画面Bdに遷移する。コース選択画面Bdは、カラオケコースを選択するための画面である。カラオケ店では、例えば飲み放題の有無、利用時間等により複数のカラオケコースが設定されている。コース選択画面Bdに対して客が選択したコースが入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:1005で識別されるルーム選択画面Beに遷移する。ルーム選択画面Beは、カラオケルームを選択するための画面である。カラオケ店には、例えば部屋の広さ、音響設備、照明設備等が異なる複数のカラオケルームが用意されている。ルーム選択画面Beに対して客が選択したカラオケルームが入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:1006で識別される受付確認画面Bfに遷移する。受付確認画面Bfは、人数入力画面Bb、コース選択画面Bd及びルーム選択画面Beから入力された人数、カラオケルーム及びカラオケルームの利用情報と、その利用情報に応じた料金を表示した画面である。受付確認画面Bfの事項を確認した客は、承諾ボタンを入力する。承諾ボタンが入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:1007で識別される受付終了画面Bgに遷移する。受付終了画面Bgは、チェックインが終了したことを示す画面である。
【0023】
一方、開始画面Aaの会計ボタンが入力されると、セルフ端末10は、チェックアウトモードに入る。チェックアウトモードに入ると、表示デバイスの画面は、画面ID:2001で識別される伝票入力画面Caに遷移する。伝票入力画面Caは、チェックイン時に発行された会計伝票の伝票番号を客が入力するための画面である。伝票入力画面Caに対して会計伝票の伝票番号が入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:2002で識別されるクーポン入力画面Cbに遷移する。クーポン入力画面Cbは、クーポンに関する情報を客が入力するための画面である。クーポンを所有している客は、そのクーポンに関する情報を入力する。クーポンを所有していない客は、スキップボタンを入力する。クーポンに関する情報が入力されるかスキップボタンが入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:2003で識別される会計確認画面Ccに遷移する。会計確認画面Ccは、支払い金額等の会計に係る情報を表示した画面である。会計に係る情報を確認した客は、承諾ボタンを入力する。承諾ボタンが入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:2004で識別される支払い方法画面Cdに遷移する。支払い方法画面Cdは、現金、クレジットカード、電子マネーカード、コード決済等の代金支払い方法を選択するための画面である。支払い方法画面Cdに対して客が選択した支払い方法が入力されると、表示デバイスの画面は、画面ID:2005で識別される支払い受付画面Ceに遷移する。支払い受付画面Ceは、客が選択した支払い方法による代金の支払いを受け付けるための画面である。代金の支払いが完了すると、表示デバイスの画面は、画面ID:2006で識別される会計終了画面Cfに遷移する。会計終了画面Cfは、チェックアウトが終了したことを示す画面である。
【0024】
なお、画面の遷移は、図2に示すものに限定されるものではない。その他の画面が介在してもよいし、一部の画面を省略してもよい。また、人数入力画面Bc、コース選択画面Bd、ルーム選択画面Be等は、入力に応じて2以上の画面が順次切り替わるものであってもよい。また、チェックインモード又はチェックアウトモードの各画面において、戻るボタンが入力されると1つ前の画面に戻り、中止ボタンが入力されると開始画面Aaに戻る。
【0025】
[セルフ端末の構成説明]
図3は、セルフ端末10の要部回路構成を示すブロック図である。セルフ端末10は、プロセッサ101、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、時計104、通信インターフェース105、タッチパネル106、カメラ107、プリンタ108、マイクロフォン109、スピーカ110、釣銭機インターフェース111、デバイスインターフェース112及びシステム伝送路113等を備える。システム伝送路113は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路113は、プロセッサ101と他の各部とを接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
【0026】
セルフ端末10は、プロセッサ101と、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、時計104及び通信インターフェース105とをシステム伝送路113で接続することにより、コンピュータを構成する。そしてセルフ端末10は、システム伝送路113に、タッチパネル106、カメラ107、プリンタ108、マイクロフォン109、スピーカ110、釣銭機インターフェース111及びデバイスインターフェース112を接続し、上記コンピュータで制御することにより、セルフ端末10としての機能を実現している。
【0027】
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、セルフ端末10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ101は、複数のプロセッサコアを含み、複数の処理を並行して実行することが可能なマルチコア・プロセッサである。
【0028】
メインメモリ102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ102は、プロセッサ101が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ102は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ101によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0029】
補助記憶デバイス103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス103となり得る。補助記憶デバイス103は、プロセッサ101が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ101での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス103は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0030】
時計104は、日付及び時刻を計時する。プロセッサ101は、時計104によって計時される日時を現在の日時として処理する。
【0031】
通信インターフェース105は、通信ネットワーク40を介して接続されるリモート接客支援サーバ30とデータ通信を行うインターフェースである。通信インターフェース105は、通信ネットワーク40を介してオペレータ端末20との通話回線を確立するインターフェースでもある。
【0032】
タッチパネル106は、セルフ端末10の表示デバイス及び入力デバイスとして機能する。カメラ107は、セルフ端末10を操作する客を撮影する撮像デバイスである。カメラ107は、会計伝票に印刷されるバーコード等を読み取る読取デバイスでもある。プリンタ108は、記録紙に会計伝票のデータ等を印刷する印刷デバイスである。マイクロフォン109及びスピーカ110は、通話回線が確立したオペレータ端末20のオペレータである接客担当者と、当該セルフ端末10のオペレータである客とが通話を行うためのものである。釣銭機インターフェース111は、キャッシュ決済に用いられる自動釣銭機51とのインターフェースである。デバイスインターフェース112は、クレジットカード、電子マネー、コード決済等のキャッシュレス決済に用いられるキャッシュレス決済端末52とのインターフェースである。
【0033】
[オペレータ端末の構成説明]
図4は、オペレータ端末20の要部回路構成を示すブロック図である。オペレータ端末20は、プロセッサ201、メインメモリ202、補助記憶デバイス203、時計204、通信インターフェース205、ディスプレイ206、入力デバイス207、マイクロフォン208、スピーカ209、報知器210及びシステム伝送路211等を備える。システム伝送路211は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路211は、プロセッサ201と他の各部とを接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
【0034】
オペレータ端末20は、プロセッサ201と、メインメモリ202、補助記憶デバイス203、時計204及び通信インターフェース205とを、システム伝送路211で接続することにより、コンピュータを構成する。そしてオペレータ端末20は、システム伝送路211に、ディスプレイ206、入力デバイス207、マイクロフォン208、スピーカ209及び報知器210を接続し、上記コンピュータで制御することにより、オペレータ端末20としての機能を実現している。
【0035】
プロセッサ201は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ201は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、オペレータ端末20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ201は、例えばCPUである。プロセッサ201は、複数のプロセッサコアを含み、複数の処理を並行して実行することが可能なマルチコア・プロセッサである。
【0036】
メインメモリ202は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ202は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ202は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ202は、プロセッサ201が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ202は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ201によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0037】
補助記憶デバイス203は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス203となり得る。補助記憶デバイス203は、プロセッサ201が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ201での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス203は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0038】
時計204は、日付及び時刻を計時する。プロセッサ201は、時計204によって計時される日時を現在の日時として処理する。
【0039】
通信インターフェース205は、通信ネットワーク40を介して接続されるリモート接客支援サーバ30とデータ通信を行うインターフェースである。通信インターフェース205は、通信ネットワーク40を介してセルフ端末10との通話回線を確立するインターフェースでもある。
【0040】
ディスプレイ206は、オペレータ端末20の表示デバイスとして機能する。入力デバイス207は、マウス等のポインティングデバイスである。入力デバイス207は、キーボード、タッチパット等であってもよい。マイクロフォン208及びスピーカ209は、通話回線が確立したセルフ端末10のオペレータである客と、当該オペレータ端末20のオペレータである接客担当者とが通話を行うためのものである。報知器210は、接客担当者に対し、ブザー音の鳴動、光源の点灯,点滅等によってリモート接客の要求があったことを報知するデバイスである。
【0041】
[リモート接客支援サーバの構成説明]
図5は、リモート接客支援サーバ30の要部回路構成を示すブロック図である。リモート接客支援サーバ30は、プロセッサ301、メインメモリ302、補助記憶デバイス303、時計304、通信インターフェース305及びシステム伝送路306等を備える。システム伝送路306は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路306は、プロセッサ301と他の各部とを接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
【0042】
リモート接客支援サーバ30は、プロセッサ301と、メインメモリ302、補助記憶デバイス303、時計304及び通信インターフェース305とを、システム伝送路306で接続することにより、コンピュータを構成する。そしてこのコンピュータにより、リモート接客支援サーバ30としての機能を実現している。
【0043】
プロセッサ301は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ301は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、リモート接客支援サーバ30としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ301は、例えばCPUである。プロセッサ301は、複数のプロセッサコアを含み、複数の処理を並行して実行することが可能なマルチコア・プロセッサである。
【0044】
メインメモリ302は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ302は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ302は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ302は、プロセッサ301が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ302は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ301によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0045】
補助記憶デバイス303は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス303となり得る。補助記憶デバイス303は、プロセッサ301が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ301での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス303は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0046】
時計304は、日付及び時刻を計時する。プロセッサ301は、時計304によって計時される日時を現在の日時として処理する。
【0047】
通信インターフェース305は、通信ネットワーク40を介して接続されるセルフ端末10及びオペレータ端末20とデータ通信を行うインターフェースである。
【0048】
かかる構成のリモート接客支援サーバ30は、補助記憶デバイス303の記憶領域の一部を端末別ファイル60の記憶領域としている。端末別ファイル60は、通信ネットワーク40を介して接続されるセルフ端末10毎に作成され、補助記憶デバイス303に記憶される。なお、端末別ファイル60の記憶領域は、メインメモリ302における揮発性メモリ領域であってもよい。
【0049】
図6は、端末別ファイル60が保存するデータの構造を示す模式図である。図6に示すように端末別ファイル60は、端末ID、店舗ID、店舗情報、会員ID、会員情報、画面ID及び画面データを保存する。端末IDは、セルフ端末10を個々に識別するためにセルフ端末10毎に設定された端末識別情報である。店舗IDは、セルフ端末10が設置されている店舗の店舗識別情報である。各セルフ端末10は、端末IDと店舗IDとを、メインメモリ102における不揮発性メモリ領域で記憶している。各セルフ端末10は、端末IDと店舗IDとを補助記憶デバイス303で記憶してもよい。店舗情報は、店舗IDと関連付けて店舗データベース31に記述されている店舗の情報である。会員IDは、セルフ端末10で登録された会員の会員識別情報である。会員情報は、会員IDと関連付けて会員データベース32に記述されている会員の情報である。画面IDは、セルフ端末10の表示デバイスであるタッチパネル106に表示されている画面の画面識別情報である。画面データは、画面IDで識別される画面のデータである。画面データは、画面データベースに記述されている画面に係る情報である場合と、セルフ端末10でキャプチャされた静止画像である場合とがある。
【0050】
[リモート接客システムの機能説明]
図7は、セルフ端末10のプロセッサ101と、リモート接客支援サーバ30のプロセッサ301と、オペレータ端末20のプロセッサ201と、がそれぞれ有する主要な機能構成を示すブロック図である。図7に示すように、セルフ端末10のプロセッサ101は、検出手段71、画像取得手段72、問合せ手段73、第1出力手段74、第1接続手段75及び表示手段76としての機能を有している。リモート接客支援サーバ30のプロセッサ301は、受付手段81、認識手段82及び通知手段83としての機能を有している。オペレータ端末20のプロセッサ201は、報知手段91、応答手段92、第2出力手段93及び第2接続手段94としての機能を有している。
【0051】
セルフ端末10において、検出手段71は、セルフ端末10を操作する客からの接客要求を検出する機能である。画像取得手段72は、検出手段71により接客要求を検出した時点で当該セルフ端末10の表示デバイス、つまりはタッチパネル106に表示されていた画像に係る情報を取得する機能である。問合せ手段73は、接客支援装置、つまりはリモート接客支援サーバ30に接客要求の可否を問い合わせる機能である。第1出力手段74は、画像取得手段72により取得した画像に係る情報をリモート接客支援サーバ30に出力する機能である。第1接続手段75は、問合せ手段73による問い合わせに対してリモート接客支援サーバ30から接客を許諾する応答があると、接客担当のオペレータが使用するオペレータ端末20との通話回線を接続する機能である。表示手段76は、通話回線が接続されたオペレータ端末20のオペレータをウィンドゥ枠内に表示するウィンドゥ画像を表示デバイスに表示されている画像に重ねて表示する機能である。
【0052】
上述した検出手段71、画像取得手段72、問合せ手段73、第1出力手段74、第1接続手段75及び表示手段76としての機能は、セルフ端末10のプロセッサ101がセルフ端末プログラムに従って情報処理を実行することにより実現される機能である。セルフ端末プログラムは、セルフ端末10のメインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールされたアプリケーションソフトウェアの一種である。セルフ端末プログラムをメインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体にセルフ端末プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信によりセルフ端末プログラムを配信して、メインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0053】
リモート接客支援サーバ30において、受付手段81は、セルフ端末10を操作する客からの接客要求を受け付ける機能である。認識手段82は、受付手段81により接客要求を受け付けた時点で当該セルフ端末10のタッチパネル106に表示されていた静止画像を認識する機能である。通知手段83は、認識手段82により認識した静止画像をオペレータ端末20に通知する機能である。
【0054】
上述した受付手段81、認識手段82及び通知手段83としての機能は、リモート接客支援サーバ30のプロセッサ301が接客支援プログラムに従って情報処理を実行することにより実現される機能である。接客支援プログラムは、リモート接客支援サーバ30のメインメモリ302又は補助記憶デバイス303にインストールされたアプリケーションソフトウェアの一種である。接客支援プログラムをメインメモリ302又は補助記憶デバイス303にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に接客支援プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により接客支援プログラムを配信して、メインメモリ302又は補助記憶デバイス303にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0055】
オペレータ端末20において、報知手段91は、セルフ端末10を操作する客から接客要求があったことをオペレータ端末20のオペレータである接客担当者に報知する機能である。応答手段92は、接客要求に対して接客担当者が接客を許諾した応答をリモート接客支援サーバ30に出力する機能である。第2出力手段93は、接客要求があった時点のセルフ端末10に関する情報を出力する機能である。第2出力手段93は、例えば店舗に関する情報を出力する。第2出力手段93は、例えば会員に関する情報を出力する。第2接続手段94は、接客要求があったセルフ端末10との通話回線を接続する機能である。
【0056】
上述した報知手段91、応答手段92、第2出力手段93及び第2接続手段94としての機能は、オペレータ端末20のプロセッサ201がオペレータ端末プログラムに従って情報処理を実行することにより実現される機能である。オペレータ端末プログラムは、オペレータ端末20のメインメモリ202又は補助記憶デバイス203にインストールされたアプリケーションソフトウェアの一種である。オペレータ端末プログラムをメインメモリ202又は補助記憶デバイス203にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体にオペレータ端末プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信によりオペレータ端末プログラムを配信して、メインメモリ202又は補助記憶デバイス203にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0057】
図8乃至図10は、セルフ端末10のタッチパネル106に表示される画面の一例である。図11は、セルフ端末10のプロセッサ101が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図12は、リモート接客支援サーバ30のプロセッサ301が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図13は、オペレータ端末20のプロセッサ201が実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図14は、オペレータ端末20のディスプレイ206に表示される画面の一例である。以下、各図を用いて、リモート接客システム1の主要な機能について説明する。なお、以下に説明する情報処理の手順は一例である。同様な作用を奏するものであれば、その手順は適宜変更することができる。また、画面のレイアウト等も適宜変更できることは言うまでもないことである。
【0058】
図8は、チェックインモードにおいてタッチパネル106に表示される人数入力画面Bbの一例である。図8に示すように、人数入力画面Bbは、カラオケルームを利用する人数を入力するための領域と、未成年が含まれるか否かを確認するための領域と、未成年の年代別人数を入力するための領域と、お酒を飲むか否かを確認するための領域とに区分されている。また、承諾ボタンであるOKボタンと、中止ボタン及び戻るボタンが配置されている。人数入力画面Bbに対して必要事項を入力し終えた客は、OKボタンを入力する。ひとつ前の画面、つまりは会員登録画面Baに戻りたい客は、戻るボタンを入力する。チェックインを中止したい客は、中止ボタンを入力する。
【0059】
かかる構成の人数入力画面Bbには、その一部にリモート接客の起動ボタン700が配置されている。起動ボタン700は、ソフトウェアキーである。起動ボタン700は、画面操作について店員に問い合わせたい客が操作する操作子の一例である。起動ボタン700が配置される画面は、人数入力画面Bbに限定されない。起動ボタン700は、開始画面Aa、チェックインモードの画面Ba~Bg及びチェックアウトモードの画面Ca~Cfの全ての画面に配置される。開始画面Aaに対する操作について問い合わせがあることは想定されないと考えられる場合には、開始画面Aaに対しては起動ボタン700を配置しなくてもよい。同様に、受付終了画面Bg及び支払い終了画面Cfについては問い合わせがないと想定される場合には、受付終了画面Bg及び支払い終了画面Cfに起動ボタン700を配置しなくてもよい。
【0060】
図11に示すように、セルフ端末10のプロセッサ101は、ACT1において起動ボタン700が入力されるのを待ち受けている。起動ボタン700が入力されると、プロセッサ101は、セルフ端末10を操作する客から接客要求があったと認識する。プロセッサ101は、ACT2へと進む。プロセッサ101は、ACT2として現時点でタッチパネル106に表示されている画面の画面IDを取得する。例えば図8に示した人数入力画面Bbに配置されている起動ボタン700が入力された場合には、プロセッサ101は、画面ID:1002を取得する。
【0061】
ACT2の処理を終えると、プロセッサ101は、ACT3へと進む。プロセッサ101は、ACT3として会員登録済か否かを確認する。会員登録画面Baに対する操作入力により会員登録が行われている場合には、プロセッサ101は、ACT4へと進む。プロセッサ101は、ACT4として会員登録によって入力された会員IDを取得する。これに対し、会員登録が行われていない場合には、プロセッサ101は、ACT4の処理をスキップする。
【0062】
ACT4の処理を終えるかスキップすると、プロセッサ101は、ACT5へと進む。プロセッサ101は、ACT5として問合せイベントを送信するように通信インターフェース105を制御する。この制御により、通信インターフェース105から問合せイベントが送信される。問合せイベントは、通信ネットワーク40を介してリモート接客支援サーバ30へと送信される。問合せイベントには、セルフ端末10に設定されている端末ID及び店舗IDと、ACT2の処理で取得した画面IDとが含まれる。また、ACT4において会員IDを取得していた場合には、その会員IDも含まれる。
【0063】
ここに、セルフ端末10のプロセッサ101は、図11のACT1の処理により検出手段71としての機能を実現する。同プロセッサ101は、ACT2の処理により画像取得手段72としての機能を実現する。同プロセッサ101は、ACT5の処理により問合せ手段73及び第1出力手段74としての機能を実現する。
【0064】
図12に示すように、リモート接客支援サーバ30のプロセッサ301は、ACT21として問合せイベントを待ち受けている。通信インターフェース305を介して問合せイベントを受信すると、プロセッサ301は、ACT22へと進む。プロセッサ301は、ACT22として問合せイベントから端末IDを取得する。そしてプロセッサ301は、ACT23としてその端末IDを記述した端末別ファイル60を作成し、補助記憶デバイス303に保存する。
【0065】
ACT23の処理を終えたプロセッサ301は、ACT24へと進む。プロセッサ301は、ACT24として問合せイベントから店舗IDを取得する。そしてプロセッサ301は、ACT25として店舗データベース31を検索し、当該店舗IDを含む店舗データレコードから店舗情報を取得して、端末別ファイル60に書き込む。またプロセッサ301は、ACT26として問合せイベントから画面IDを取得する。そしてプロセッサ301は、ACT27として画面データベース33を検索し、当該画面IDを含む画面データレコードから画面情報を取得して、端末別ファイル60に書き込む。
【0066】
プロセッサ301は、ACT28として問合せイベントに会員IDが含まれているか否かを確認する。会員IDが含まれている場合、プロセッサ301は、ACT29へと進む。プロセッサ301は、ACT29として会員データベース32を検索し、当該会員IDを含む会員データレコードから会員情報を取得して、端末別ファイル60に書き込む。問合せイベントに会員IDが含まれていない場合には、プロセッサ301は、ACT29の処理をスキップする。
【0067】
ACT29の処理を終えるかスキップすると、プロセッサ301は、ACT30へと進む。プロセッサ301は、ACT30として接客要求通知イベントの送信を制御する。この制御により、通信インターフェース305を介して接客要求通知イベントが送信される。接客要求通知イベントは、通信ネットワーク40を介してオペレータ端末20へと送信される。接客要求通知イベントには、端末別ファイル60に記憶した端末IDと、店舗情報及び画面情報が含まれる。また、会員情報も記憶されている場合には、その会員情報も含まれる。
【0068】
ここに、リモート接客支援サーバ30のプロセッサ301は、図12のACT21の処理により受付手段81としての機能を実現する。同プロセッサ301は、ACT26及びACT27の処理により認識手段82としての機能を実現する。同プロセッサ301は、ACT30の処理により通知手段83としての機能を実現する。
【0069】
図13に示すように、オペレータ端末20のプロセッサ201は、ACT51として接客要求通知イベントを待ち受けている。通信インターフェース205を介して接客要求通知イベントを受信すると、プロセッサ201は、ACT52へと進む。プロセッサ201は、ACT52として報知器210を起動する。この制御により、報知器210が動作し、ブザー音の鳴動、光源の点灯,点滅等によってリモート接客の要求があったことを報知する。報知を確認した接客担当者は、入力デバイス207を操作してリモート接客の開始を指令する。
【0070】
報知器210を起動したプロセッサ201は、ACT53へと進む。プロセッサ201は、ACT53としてリモート接客の開始が指令されるのを待ち受ける。入力デバイス207からの入力信号によりリモート接客の開始が指令されたことを確認すると、プロセッサ201は、ACT54へと進む。プロセッサ201は、ACT54として接客開始応答コマンドを送信するように通信インターフェース205を制御する。この制御により、通信インターフェース205から接客開始応答コマンドが送信される。接客開始応答コマンドは、通信ネットワーク40を介してリモート接客支援サーバ30へと送信される。
【0071】
接客開始応答コマンドの送信を制御したプロセッサ201は、ACT55として接客要求通知イベントから店舗情報を取得する。またプロセッサ201は、ACT56として接客要求通知イベントから画面情報を取得する。さらにプロセッサ201は、ACT57として接客要求通知イベントに会員情報が含まれているか否かを確認する。接客要求通知イベントに会員情報が含まれている場合には、プロセッサ201は、ACT58としてその会員情報も取得する。接客要求通知イベントに会員情報が含まれていない場合には、プロセッサ201は、ACT58の処理をスキップする。
【0072】
ACT58の処理を終えるかスキップすると、プロセッサ201は、ACT59へと進む。プロセッサ201は、ACT59としてディスプレイ206に接客画面Da(図14を参照)を表示する。またプロセッサ201は、ACT60として接客要求通知イベントに含まれていた端末IDで識別されるセルフ端末10との通話回線のオンを制御する。
【0073】
図14は、接客画面Daの一表示例である。接客画面Daは、セルフ端末10のタッチパネル106に人数入力画面Bb(図8を参照)が表示されている状態で客が起動ボタン700を入力した場合である。図14に示すように接客画面Daには、人数入力画面Bbのデフォルト画像が表示されている。また接客画面Daには、店舗情報に含まれる店舗名901が表示されている。したがって接客担当者は、接客画面Daから、どの店舗を利用している客が、セルフ端末10にどの画面が表示されているときにリモート接客を要求したのかを容易に認識することができる。
【0074】
また接客画面Daには、会員情報ボタン902が表示されている。ただし、会員情報ボタン902は、図13のACT58において会員情報を取得した場合に表示される。会員情報を取得していない場合には、会員情報ボタン902は表示されないかグレーアウトされる。接客担当者が入力デバイス207を操作して会員情報ボタン902を入力すると、氏名、年齢、性別、利用履歴等の会員情報がディスプレイ206に表示される。したがって接客担当者は、どのような利用履歴のある人物がリモート接客を要求したのかを容易に認識することができる。
【0075】
ここに、オペレータ端末20のプロセッサ201は、図13のACT52の処理により報知手段91としての機能を実現する。同プロセッサ201は、ACT53及びACT54の処理により応答手段92としての機能を実現する。同プロセッサ201は、ACT55乃至ACT59の処理より第2出力手段93としての機能を実現する。プロセッサ201は、ACT60の処理により第2接続手段94としての機能を実現する。
【0076】
図12の説明に戻る。
接客要求通知イベントを送信したリモート接客支援サーバ30のプロセッサ301は、ACT31へと進む。プロセッサ301は、ACT31として接客開始応答コマンドを受信したか否かを確認する。接客開始応答コマンドを受信していない場合には、プロセッサ301は、ACT32へと進む。プロセッサ301は、ACT32として接客要求通知イベントを送信してからの経過時間が所定のタイムアウト時間を経過したか否かを確認する。タイムアウト時間を経過していない場合には、プロセッサ301は、ACT31に戻る。このようにプロセッサ301は、ACT31及びACT32において、接客開始応答コマンドを受信するかタイムアウト時間を経過するのを待ち受ける。
【0077】
オペレータ端末20が設置されている執務室においてリモート接客の要求があったことが報知されても、接客担当者がすぐには応対できない場合があり得る。また、オペレータ端末20がダウンしている場合もあり得る。このような場合には、タイムアウト時間が経過する。タイムアウト時間が経過すると、プロセッサ301は、ACT32からACT33へと進む。プロセッサ301は、ACT33として否定応答コマンドを送信するように通信インターフェース205を制御する。この制御により、通信インターフェース305から否定応答コマンドが送信される。否定応答コマンドは、通信ネットワーク40を介して問合せイベント送信元のセルフ端末10へと送信される。否定応答コマンドの送信を制御したプロセッサ301は、図12の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。
【0078】
一方、タイムアウト時間内に接客開始応答コマンドを受信した場合には、プロセッサ301は、ACT31からACT34へと進む。プロセッサ301は、ACT34として肯定応答コマンドを送信するように通信インターフェース205を制御する。この制御により、通信インターフェース305から肯定応答コマンドが送信される。肯定応答コマンドは、通信ネットワーク40を介して問合せイベント送信元のセルフ端末10へと送信される。
【0079】
図11の説明に戻る。
問合せイベントを送信したセルフ端末10のプロセッサ101は、ACT6として肯定応答コマンドを待ち受けている。この待ち受け状態において、通信インターフェース105を介して否定応答コマンドを受信すると、プロセッサ101は、リモート接客をエラーとして終了させる。例えばプロセッサ101は、タッチパネル106に「ただ今オペレータが応対できません。しばらく時間を空けてから起動ボタンを押してください」とのメッセージを表示して、図11の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。
【0080】
一方、通信インターフェース105を介して肯定応答コマンドを受信した場合には、プロセッサ101は、ACT7へと進む。プロセッサ101は、ACT7として通話回線のオンを制御する。この制御により、図13のACT60において通話回線のオンが制御されているオペレータ端末20と当該セルフ端末10との通話回線が確立すると、オペレータ端末20のオペレータである接客担当者とセルフ端末10のオペレータである客との間で通話が可能となる。
【0081】
ここに、セルフ端末10のプロセッサ101は、図11のACT7の処理により第1接続手段75としての機能を実現する。
【0082】
オペレータ端末20との通話回線が確立したセルフ端末10のプロセッサ11は、ACT8へと進む。プロセッサ11は、ACT8としてタッチパネル106に表示されている画面の一部に、ウィンドゥ画像800(図9を参照)を表示する。
【0083】
図9は、人数入力画面Bbの一部にウィンドゥ画像800が表示された例を示す図である。ウィンドゥ画像800は、ウィンドゥ枠801内に接客担当者の画像を表示したものである。接客担当者の画像は、実際に応対している接客担当者の顔を含む画像であってもよいし、接客担当者を模したアバターの画像であってもよい。ウィンドゥ画像800は、サイズ変更アイコン802と終了ボタン803とを含む。サイズ変更アイコン802は、ウィンドゥ枠801の大きさを可変するための操作子である。終了ボタン803は、リモート接客を終了する場合に客が入力する操作子である。
【0084】
図9は、ウィンドゥ枠801の大きさが最大のときのウィンドゥ画像800を示している。この場合、人数入力画面Bbに表示されている情報の一部がウィンドゥ画像800によって隠される。そこで客は、サイズ変更アイコン802を操作して、図10に示すように、ウィンドゥ枠801を縮小する。ウィンドゥ枠801を縮小することにより、ウィンドゥ画像800によって隠されていた情報が見えるようになる。ただし、ウィンドゥ枠801を縮小した際には、終了ボタン803が表示されなくなる。そこで、リモート接客を終了する場合には、客は、サイズ変更アイコン802を操作して、図9に示すように、ウィンドゥ枠801を拡大する。そして客は、終了ボタン803を入力すればよい。なお、ウィンドゥ画像800は、ドラッグ操作によって画面上の任意の位置にずらすことも可能である。
【0085】
ここに、セルフ端末10のプロセッサ101は、図11のACT8の処理により表示手段76としての機能を実現する。
【0086】
図11の説明に戻る。
ウィンドゥ画像800を表示したセルフ端末10のプロセッサ101は、ACT9へと進む。プロセッサ101は、ACT9として終了ボタン803が入力されたか否かを確認する。終了ボタン803が入力されていない場合、プロセッサ101は、ACT10へと進む。プロセッサ101は、ACT10としてタッチパネル106の画面が遷移したか否かを確認する。タッチパネル106の画面が遷移していない場合、プロセッサ101は、ACT9に戻る。このようにプロセッサ101は、ACT9及びACT10において終了ボタン803が入力されるか、画面が遷移するのを待ち受ける。
【0087】
例えば客が人数入力画面Bbに対して人数等の入力を終えてOKボタンを入力すると、タッチパネル106の画面は料金表画面Bcに遷移する。このように画面が遷移すると、プロセッサ101は、ACT10からACT11へと進む。プロセッサ101は、ACT11としてタッチパネル106に表示されている画面の画面IDを取得する。またプロセッサ101は、ACT12としてその画面をキャプチャする。そしてプロセッサ101は、ACT13としてキャプチャした静止画の画面データを送信するように通信インターフェース105を制御する。この制御により、通信インターフェース105を介して画面データが送信される。画面データは、通信ネットワーク40を介してリモート接客支援サーバ30へと送信される。画面データには、端末IDと画面IDとが含まれる。画面データの送信を制御したプロセッサ101は、ACT9及びACT10の待ち受け状態に戻る。
【0088】
ACT9及びACT10の待ち受け状態において、終了ボタン803が入力されると、プロセッサ101は、ACT9からACT14へと進む。プロセッサ101は、ACT14として終了イベントを送信するように通信インターフェース105を制御する。この制御により、通信インターフェース105から終了イベントが送信される。終了イベントは、通信ネットワーク40を介してリモート接客支援サーバ30へと送信される。終了イベントには、セルフ端末10に設定されている端末ID及び店舗IDが含まれる。
【0089】
終了イベントの送信を制御したプロセッサ101は、ACT15へと進む。プロセッサ101は、ACT15として通話回線のオフを制御する。この制御により、オペレータ端末20との通話回線が切断される。またプロセッサ101は、ACT16としてタッチパネル106に表示されている画面からウィンドゥ画像800を消去する。以上で、プロセッサ101は、図11の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。
【0090】
図12の説明に戻る。
ACT34において肯定応答を送信したリモート接客支援サーバ30のプロセッサ301は、ACT35へと進む。プロセッサ301は、ACT35としてセルフ端末10から画面データを受信したか否かを確認する。画面データを受信していない場合、プロセッサ301は、ACT36へと進む。プロセッサ301は、ACT36としてセルフ端末10から終了イベントを受信したか否かを確認する。終了イベントを受信していない場合、プロセッサ301は、ACT35に戻る。このようにプロセッサ301は、ACT35及びACT36においてセルフ端末10から画面データを受信するか終了イベントを受信するのを待ち受ける。
【0091】
ACT35及びACT36の待ち受け状態において、通信インターフェース305を介して画面データを受信すると、プロセッサ301は、ACT35からACT37へと進む。プロセッサ301は、ACT37としてその画面データから端末IDを取得する。プロセッサ301は、ACT38としてその端末IDが記述された端末別ファイル60の画面IDと画面データとを、セルフ端末10から受信した画面IDと画面データとに更新する。またプロセッサ301は、ACT39として画面更新通知イベントの送信を制御する。この制御により、通信インターフェース305を介して画面更新通知イベントが送信される。画面更新通知イベントは、通信ネットワーク40を介してオペレータ端末20へと送信される。画面更新通知イベントには、端末別ファイル60に記憶した端末IDと画面データとが含まれる。画面更新通知イベントの送信を制御したプロセッサ301は、ACT35及びACT36の待ち受け状態に戻る。
【0092】
ACT35及びACT36の待ち受け状態において、セルフ端末10から終了イベントを受信した場合には、プロセッサ301は、ACT36からACT40へと進む。プロセッサ301は、ACT40として接客終了通知イベントの送信を制御する。この制御により、通信インターフェース305を介して接客終了通知イベントが送信される。接客終了通知イベントは、通信ネットワーク40を介してオペレータ端末20へと送信される。接客終了通知イベントには、端末別ファイル60に記憶した端末IDが含まれる。接客終了通知イベントの送信を制御したプロセッサ301は、ACT41へと進む。プロセッサ301は、ACT41として終了イベントに含まれている端末IDが記述された端末別ファイル60を削除する。以上で、プロセッサ301は、図12の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。
【0093】
図13の説明に戻る。
ACT60においてセルフ端末10との通話回線を接続したオペレータ端末20のプロセッサ201は、ACT61へと進む。プロセッサ201は、ACT61として接客終了通知イベントを受信したか否かを受信する。接客終了通知イベントを受信していない場合、プロセッサ201は、ACT62として画面更新イベントを受信したか否かを確認する。画面更新イベントを受信していない場合、プロセッサ201は、ACT61に戻る。このようにプロセッサ201は、ACT61及びACT62において接客終了通知イベントを受信するか画面更新イベントを受信するのを待ち受ける。
【0094】
ACT61及びACT62の待ち受け状態において、画面更新イベントを受信すると、プロセッサ201は、ACT62からACT63へと進む。プロセッサ201は、ACT63として画面更新イベントから画面データを取得する。そしてプロセッサ201は、ACT64として接客画面Daの画像を画面更新イベントから取得した画面データの画像に更新する。したがって、接客画面Daには、セルフ端末10でキャプチャされた静止画の画像が表示される。
【0095】
接客画面Daの画像を更新したプロセッサ201は、ACT61及びACT62の待ち受け状態に戻る。したがって、セルフ端末10で静止画がキャプチャされる毎に、接客画面Daの画像はキャプチャされた静止画の画像に更新される。
【0096】
ACT61及びACT62の待ち受け状態において、接客終了イベントを受信すると、プロセッサ201は、ACT61からACT65へと進む。プロセッサ201は、ACT65として接客終了イベントに含まれる端末IDが設定されたセルフ端末10との通話回線をオフする。またプロセッサ201は、ACT66として接客画面Daを消去する。以上で、プロセッサ201は、図13の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。
【0097】
[リモート接客システムの作用効果説明]
以上の如く機能するリモート接客システム1によれば、セルフ端末10を操作する客が例えば人数入力画面Bbの操作について店員に質問をしたい場合、人数入力画面Bbの一部に表示されている起動ボタン700を入力する。そうすると、セルフ端末10からリモート接客支援サーバ30に問合せイベントが送信される。問合せイベントには、セルフ端末10に設定されている端末ID及び店舗IDと、人数入力画面Bbの画面IDとが含まれる。また、客が会員である場合には会員IDも含まれる。
【0098】
問合せイベントを受信したリモート接客支援サーバ30においては、セルフ端末10の端末IDを記述した端末別ファイル60が作成される。また、リモート接客支援サーバ30からオペレータ端末20に接客要求通知イベントが送信される。接客要求通知イベントには、端末IDと、店舗IDで識別される店舗の店舗情報と、画面IDで識別される人数入力画面Bbのデフォルト画像とが含まれる。また、問合せイベントに会員IDが含まれている場合には、その会員IDで識別される会員の会員情報も含まれる。これらの店舗情報、デフォルト画像及び会員情報は、端末別ファイル60に記憶される。
【0099】
接客要求通知イベントを受信したオペレータ端末20においては、報知器210が起動する。この動作により、接客担当者は、リモート接客の要求があったことを知り得る。接客担当者は、接客を行う際にリモート接客の開始を指令する。そうすると、オペレータ端末20からリモート接客支援サーバ30に接客開始応答コマンドが送信される。さらにリモート接客支援サーバ30からセルフ端末10に肯定応答コマンドが送信される。かくして、セルフ端末10とオペレータ端末20との通話回線が確立される。その結果、接客担当者は、客と通話によりリモートで接客を行うことができる。その際、セルフ端末10のタッチパネル106にはウィンドゥ画像800が表示される。ウィンドゥ画像800には、接客担当者の画像が映し出される。したがって、従前のリモート接客システムにおいて必要であった接客用のモニタを不要にすることができる。
【0100】
ウィンドゥ画像800は、ウィンドゥ枠801を縮小したり、画面上の任意の場所に移動させたりすることができる。したがって、ウィンドゥ画像800によってセルフ端末10のタッチパネル106に表示されている画面の重要な情報が隠れてしまうのを容易に防ぐことができる。
【0101】
ところで、リモート接客の開始が指令されたオペレータ端末20においては、ディスプレイ206に接客画面Daが表示される。接客画面Daには、端末別ファイル60に記憶されている店舗情報とデフォルト画像が表示される。したがって接客担当者は、どの店舗からリモート接客の要求があったのか、また、客がどの画面を見ているときにリモート接客を要求したのかということを接客画面Daの情報から知ることができる。また、接客担当者が会員情報ボタン902を入力すると、端末別ファイル60に記憶されている会員情報が接客画面Daに表示される。したがって接客担当者は、例えば客の履歴を確認しながら接客できるので、客の満足度が高い緻密なリモート接客を実現することができる。
【0102】
また、タッチパネル106の画面が例えば人数入力画面Bbから料金表画面Bcに遷移すると、セルフ端末10においては料金表画面Bcがキャプチャされて、その画面データがリモート接客支援サーバ30に送信される。これにより、オペレータ端末20における接客画面Daの画像も人数入力画面Bbの画像から料金表画面Bcの画像へと更新される。したがって接客担当者は、客の正しい操作により画面が更新されたことを知ることができる。
【0103】
ここで、オペレータ端末20に表示される画像は、セルフ端末10において画面が更新されたときにキャプチャされた1枚の静止画像である。したがって、オペレータ端末20がセルフ端末10にリモートアクセスしてタッチパネル106に表示されている画像を取込みディスプレイ206に表示する場合と比較して、通信ネットワーク40を介して送受信される画面データの通信量は少ない。その上、デフォルト画像については、セルフ端末10から画面IDが送信されるだけであり、画面データは送信されないので、より一層、データの通信量を削減できる効果を奏する。
【0104】
[他の実施形態]
図11のACT2において、セルフ端末10のプロセッサ101が画面IDを取得するのでなく、タッチパネル106に表示されている画面をキャプチャし、その静止画像を問合せイベントに含めてもよい。あるいは、図11のACT13においてリモート接客支援サーバ30へと送信されるデータを、ACT11において取得した画面IDだけとしてもよい。つまり、画面をキャプチャした静止画像を送信しなくてもよい。この場合、リモート接客支援サーバ30のプロセッサ301は、図12のACT38において画面データベース33を検索し、受信した画面IDの画面情報を取得して端末別ファイル60の画面データを更新する。そしてプロセッサ301は、端末別ファイル60に記憶した端末IDと画面データとを含む画面更新通知イベントをオペレータ端末20へと送信する。かくしてオペレータ端末20のディスプレイ206には、セルフ端末10の画面が遷移する毎に、その遷移した画面のデフォルト画像が表示されることとなる。
【0105】
このような構成としても、接客担当者は、セルフ端末10に表示されている画面を認識できるので、リモート接客を適切に行うことができる。また、このような実施形態であれば、セルフ端末10から画面データが送信されることはないので、データの通信量をさらに削減できる。その上、セルフ端末10は画面をキャプチャする機能を不要にできるメリットもある。
【0106】
起動ボタン700は、画面の一部に配置されたソフトウェアキーでなくてもよい。例えばセルフ端末10が入力デバイスとしてキーボードを備えている場合には、そのキーボードに配置された所定のキーを、画面操作について店員に問い合わせたい客が操作する操作子としてもよい。
【0107】
また、カメラ107で撮影される客の画像をAIで処理することにより、客が操作に迷っているか否かを判定し、迷っていると判定した場合にプロセッサ101が問合せコマンドを送信するようにしてもよい。
【0108】
会員情報ボタン902は、会員情報に含まれる会員の氏名を表示してもよい。そうすることにより、接客画面Daを確認した接客担当者は、会員情報ボタン902を入力しなくても誰がリモート接客を要求したのかを知ることができる。
【0109】
通信ネットワーク40に接続されるセルフ端末10は、例えばカラオケ店等のように一業態のセルフ端末10に限定されるものではない。例えばカラオケ店とレンタカー店というように異なる業態のセルフ端末を通信ネットワーク40に接続し、接客担当者がカラオケ店のみならずレンタカー店のセルフ端末に対してもリモート接客ができるようにしてもよい。
【0110】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0111】
1…リモート接客システム、10…セルフ端末、20…オペレータ端末、30…リモート接客支援サーバ、31…店舗データベース、32…会員データベース、33…画面データベース、40…通信ネットワーク、51…自動釣銭機、52…キャッシュレス決済端末、60…端末別ファイル、71…検出手段、72…画像取得手段、73…問合せ手段、74…第1出力手段、75…第1接続手段、76…表示手段、81…受付手段、82…認識手段、83…通知手段、91…報知手段、92…応答手段、93…第2出力手段、94…第2接続手段、101,201,301…プロセッサ、102,202,302…メインメモリ、103,203,303…補助記憶デバイス、104,204,304…時計、105,205,305…通信インターフェース、106…タッチパネル、107…カメラ、108…プリンタ、109,208…マイクロフォン、110,209…スピーカ、111…釣銭機インターフェース、112…デバイスインターフェース、113,211,306…システム伝送路、206…ディスプレイ、207…入力デバイス、210…報知器、700…起動ボタン、800…ウィンドゥ画像。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14