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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154672
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】レールキャップ
(51)【国際特許分類】
   F16C 29/06 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
F16C29/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068625
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】大久保 努
(72)【発明者】
【氏名】小林 丈二
(72)【発明者】
【氏名】水村 美典
【テーマコード(参考)】
3J104
【Fターム(参考)】
3J104AA03
3J104AA23
3J104AA24
3J104AA36
3J104AA65
3J104AA69
3J104AA74
3J104AA76
3J104AA77
3J104BA63
3J104CA03
3J104CA05
3J104CA06
3J104CA13
3J104DA18
3J104DA20
3J104EA01
(57)【要約】
【課題】座ぐり穴への適正な嵌め込み状態の維持と、案内レールの上面のバリの発生の抑制と、の両立が可能なレールキャップを提供すること。
【解決手段】レールキャップ20は、座ぐり穴16の内周面と所定隙間を介して配置される円板部21及び円板部21の下面から突出する円板部21と同芯の円柱状又は円筒状の小径部22を有する蓋部材20aと、蓋部材20aの溝部23に取り付けられ、該レールキャップ20が座ぐり穴16に嵌め込まれた状態において座ぐり穴16の内周面と面接触することになる外周面及び該嵌合部材20bの上下方向に延びるスリット28と、を有する嵌合部材20bと、を備え、小径部22の上端部には、小径部22の外周面が径方向内側に窪む溝部23が形成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直動案内装置を構成する案内レールの取付穴の上部に設けられた座ぐり穴に嵌め込まれて該取付穴を閉塞するレールキャップであって、
金属材から構成される蓋部材と、樹脂材から構成されて前記蓋部材に組み付けられるリング状の嵌合部材と、を備え、
前記蓋部材は、
前記座ぐり穴の内周面と所定隙間を介して配置される円板部と、前記円板部の下面から突出する前記円板部と同芯の円柱状又は円筒状の小径部と、を有し、
前記小径部の上端部には、前記小径部の外周面が径方向内側に窪む溝部が形成され、
前記嵌合部材は、
前記蓋部材の溝部に取り付けられ、該レールキャップが前記座ぐり穴に嵌め込まれた状態において前記座ぐり穴の内周面と面接触することになる外周面と、該嵌合部材の上下方向に延びるスリットと、を有し、
該嵌合部材の内周面が前記溝部の外周面に密着する、
レールキャップ。
【請求項2】
請求項1に記載のレールキャップにおいて、
前記蓋部材の上端から前記溝部の下端までの上下方向の長さは、
前記蓋部材の上端から前記嵌合部材の前記外周面の上端までの上下方向の長さよりも大きく、且つ、該レールキャップの上下方向の長さよりも小さい、
レールキャップ。
【請求項3】
請求項2に記載のレールキャップにおいて、
前記円筒状の前記小径部には、蓋側スリットが設けられる、
レールキャップ。
【請求項4】
請求項2に記載のレールキャップにおいて、
前記嵌合部材は、
前記溝部の前記外周面に密着する該嵌合部材の前記内周面を有する内側筒部と、
前記座ぐり穴の内周面と面接触することになる該嵌合部材の前記外周面を有して、前記内側筒部と同芯の外側筒部と、が一体に構成され、
前記内側筒部の外周面と、前記外側筒部の内周面と、の間にリング状の空隙が画成される、
レールキャップ。
【請求項5】
請求項4に記載のレールキャップにおいて、
前記蓋部材と前記嵌合部材とが一体成形される、
レールキャップ。
【請求項6】
請求項1に記載のレールキャップにおいて、
前記嵌合部材の前記内周面に、円周方向等間隔で、前記溝部の外周面と当接する複数の突起を有する、
レールキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レールキャップの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、直線状の案内レールと、案内レールに相対移動可能に跨架されたスライダと、を備えて、案内レール及びスライダに形成された転動体転動溝間を循環する複数の転動体(例えば、ボール)を介して、スライダが案内レール上を軸方向に相対移動可能に構成される、直動案内装置が提案されている。このような直動案内装置は、案内レールに上面から下面まで貫通する取付穴が設けられ、取付穴にボルトを挿入し、ボルトのねじ軸を基台等のねじ孔に締め付けることによって基台等に取り付けられる。かかる取り付け後、取付穴を閉塞すべく、取付穴の上部に設けられた座ぐり穴には、例えば金属製のレールキャップが嵌め込まれる。これにより、直動案内装置は、取付穴に異物が溜まるのを抑制している(特許文献1~8を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-10036号公報
【特許文献2】特開2014-137140号公報
【特許文献3】特開2016-196905号公報
【特許文献4】欧州特許出願公開第0803656号明細書
【特許文献5】特開2002-227838号公報
【特許文献6】国際公開第2015/033486号明細書
【特許文献7】特開2017-180835号公報
【特許文献8】実開平04-117914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のレールキャップは、一定の厚さで製造された短円柱状の形状を有するものがある。このようなレールキャップを座ぐり穴に嵌め込む際、レールキャップが変形し難く、嵌め込み(打ち込み)作業に時間が掛かる等、作業が煩雑であった。また、金属製のレールキャップでは、座ぐり穴の穴径とレールキャップの外径との寸法差を吸収し難く、樹脂製のレールキャップと比較して座ぐり穴の穴径との加工誤差を小さくしておく必要があった。上記問題を解決すべく、レールキャップを金属製の蓋部材と樹脂製の嵌合部材とから構成される2体構造とする方法がある(特許文献2)。このようなレールキャップには、蓋部材と嵌合部材との境界付近に、外周から中心まで空洞部分がない断面が存在するため、嵌合部材が弾性変形し難く、嵌め込み(打ち込み)作業に時間が掛かったり、座ぐり穴のレール上面の角部が削れて、レール上面にバリが発生するおそれ等の課題がある。
【0005】
ほかにも、座ぐり穴へのレールキャップを嵌め込む際、レールキャップの外周に設けられた突起の先端が削れて、突起の残った部分が座ぐり穴への締め代となりレールキャップの押圧力を発生させるものがある(特許文献5)。このようなレールキャップは、突起が削れることで、座ぐり穴の穴径とレールキャップの外径との寸法差を吸収できるが、レール上面にバリが発生するため、レールキャップの嵌め込み後にバリを除去する必要があり作業の煩雑化の原因となっていた。
【0006】
また、バリの発生元となる突起をキャップ厚さ方向の途中までとして、バリの発生量を少なくするものがある(特許文献7)。このようなレールキャップは、突起が厚さ方向の途中までしかないため、バリの発生を減少させることが可能である。一方、径方向の剛性が高い上面付近に突起が設けられているため、レールキャップを嵌め込む際、レールキャップの側面が変形し難い、これにより、レールキャップは、突起の削れが大きくなるため座ぐり穴への締め代が小さくなり、十分な押圧力が得られず、使用中に沈み込むおそれがあった。このように、従来のレールキャップは、座ぐり穴への適正な嵌め込み状態の維持と、レール上面のバリの発生の抑制と、の両立が困難であった。
【0007】
本発明は、上述した問題点に着目してなされたものであり、座ぐり穴への適正な嵌め込み状態の維持と、案内レールの上面のバリの発生の抑制と、の両立が可能なレールキャップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の上記目的は、直動案内装置に係る下記(1)~(6)の構成により達成される。
(1)
直動案内装置を構成する案内レールの取付穴の上部に設けられた座ぐり穴に嵌め込まれて該取付穴を閉塞するレールキャップであって、
金属材から構成される蓋部材と、樹脂材から構成されて前記蓋部材に組み付けられるリング状の嵌合部材と、を備え、
前記蓋部材は、
前記座ぐり穴の内周面と所定隙間を介して配置される円板部と、前記円板部の下面から突出する前記円板部と同芯の円柱状又は円筒状の小径部と、を有し、
前記小径部の上端部には、前記小径部の外周面が径方向内側に窪む溝部が形成され、
前記嵌合部材は、
前記蓋部材の溝部に取り付けられ、該レールキャップが前記座ぐり穴に嵌め込まれた状態において前記座ぐり穴の内周面と面接触することになる外周面と、該嵌合部材の上下方向に延びるスリットと、を有し、
該嵌合部材の内周面が前記溝部の外周面に密着する、
レールキャップ。
(2)
(1)に記載のレールキャップにおいて、
前記蓋部材の上端から前記溝部の下端までの上下方向の長さは、
前記蓋部材の上端から前記嵌合部材の前記外周面の上端までの上下方向の長さよりも大きく、且つ、該レールキャップの上下方向の長さよりも小さい、
レールキャップ。
(3)
(2)に記載のレールキャップにおいて、
前記円筒状の前記小径部には、蓋側スリットが設けられる、
レールキャップ。
(4)
(2)に記載のレールキャップにおいて、
前記嵌合部材は、
前記溝部の前記外周面に密着する該嵌合部材の前記内周面を有する内側筒部と、
前記座ぐり穴の内周面と面接触することになる該嵌合部材の前記外周面を有して、前記内側筒部と同芯の外側筒部と、が一体に構成され、
前記内側筒部の外周面と、前記外側筒部の内周面と、の間にリング状の空隙が画成される、
レールキャップ。
(5)
(4)に記載のレールキャップにおいて、
前記蓋部材と前記嵌合部材とが一体成形される、
レールキャップ。
(6)
(1)に記載のレールキャップにおいて、
前記嵌合部材の前記内周面に、円周方向等間隔で、前記溝部の外周面と当接する複数の突起を有する、
レールキャップ。
【発明の効果】
【0009】
上記(1)の構成のレールキャップによれば、蓋部材と嵌合部材との2体構造とすることによって、樹脂製の嵌合部材の弾性力で座ぐり穴にレールキャップが圧着される。加えて、上記構造により、座ぐり穴の穴径と嵌合部材の外径との寸法差が吸収され、座ぐり穴へのレールキャップの嵌め込み作業性を向上できる。また、蓋部材と嵌合部材とによって機能を分担させたこと、及び、蓋部材の円板部が座ぐり穴の内周面と所定隙間を介して配置されることによって、レールキャップを座ぐり穴に嵌め込む際、レールキャップの摺動による案内レールの上面へのバリの発生を抑制できる。このように、本構成のレールキャップは、座ぐり穴への適正な嵌め込み状態の維持と、案内レールの上面のバリの発生の抑制と、の両立が可能である。
【0010】
上記(2)の構成のレールキャップによれば、嵌合部材と座ぐり穴との接触部分と、嵌合部材と蓋部材(即ち、溝部)との接触部分とが上下方向に重複していない。これにより、嵌合部材の変形が容易となり、レールキャップの座ぐり穴への嵌め込みが容易となる。また、嵌合部材の変形が容易となると、レールキャップを座ぐり穴に嵌め込む際、嵌合部材の外周部が座ぐり穴によって削られること、ひいてはレールキャップの座ぐり穴への圧着力の低下が抑制される。
【0011】
上記(3)の構成のレールキャップによれば、蓋部材の小径部を円筒状とし、更には蓋側スリットを設けることによって、蓋部材(小径部)の変形が容易となり、座ぐり穴へのレールキャップの嵌め込み(打ち込み)が容易となる。
【0012】
上記(4)~(5)の構成のレールキャップによれば、嵌合部材を二重筒構造として、内側筒部と外側筒部との間にリング状の空隙が設けられることによって、蓋部材と嵌合部材との組み付け状態が適正に維持され且つ嵌合部材の変形が容易となり、座ぐり穴へのレールキャップの嵌め込み(打ち込み)が容易となる。
【0013】
上記(6)の構成のレールキャップによれば、嵌合部材の内周面に突起を設けることによって、溝部の外周面と嵌合部材の内周面との間において、レールキャップを座ぐり穴に嵌め込む際、嵌合部材の径方向内側への弾性変形における荷重が突起に生じる。突起で荷重を受けることによって、面(内周面)で荷重を受ける場合に比べて、径方向内側への弾性変形が容易となり、座ぐり穴の穴径と嵌合部材の外径との寸法差を吸収できる。これにより、嵌合部材の外周面が削れ難くなり、案内レールの上面のバリの発生を抑制できる。
【0014】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るレールキャップを含む直動案内装置の一例を説明するための一部を破断した斜視図である。
図2A】本発明の第1実施形態に係るレールキャップの分解斜視図である。
図2B図2Aに示すレールキャップの変形例を示す分解斜視図である。
図3図2Aに示すレールキャップを案内レールの座ぐり穴に嵌め込んだ状態を示す概略断面図である。
図4】本発明の第2実施形態に係るレールキャップの分解斜視図である。
図5】本発明の第3実施形態に係るレールキャップの蓋部材を示す図であって、(a)は、下面図であり、(b)は、(a)のA-A断面図である。
図6】本発明の第3実施形態に係るレールキャップの嵌合部材を示す図であって、(a)は、下面図であり、(b)は、図5(b)のA-A断面に相当する(a)の断面図である。
図7】本発明の第3実施形態に係るレールキャップを示す図であって、(a)は、下面図であり、(b)は、図5(b)のA-A断面に相当する(a)の断面図である。
図8】本発明の第4実施形態に係るレールキャップの嵌合部材を示す図であって、(a)は、上面図であり、(b)は、下面図であり、(c)は、図5(b)のA-A断面に相当する(a)の断面図である。
図9】本発明の第4実施形態に係るレールキャップの概略断面図である。
図10】本発明の第5実施形態に係るレールキャップの嵌合部材を示す図であって、(a)は、下面図であり、(b)は、図5(b)のA-A断面に相当する(a)の断面図である。
図11】本発明の第5実施形態に係るレールキャップの概略断面図である。
図12】本発明の第6実施形態に係るレールキャップを示す図であって、レールキャップを案内レールの座ぐり穴に嵌め込んだ状態を示す概略断面図である。
図13】本発明の第6実施形態に係るレールキャップの第1変形例を示す図であって、レールキャップを案内レールの座ぐり穴に嵌め込んだ状態を示す概略断面図である。
図14図13のB-B断面図である。
図15図13に示す第1変形例の嵌合部材を示す図であって、(a)は、下面図であり、(b)は、(a)のC部拡大図であり、(c)は、図5(b)のA-A断面に相当する(a)の断面図である。
図16】本発明の第6実施形態に係るレールキャップの第2変形例の嵌合部材を示す図であって、(a)は、下面図であり、(b)は、図15(b)のC部に相当する拡大図であり、(c)は、図5(b)のA-A断面に相当する(a)の断面図である。
図17】本発明の第6実施形態に係るレールキャップの第3変形例を示す図であって、図14に相当する図である。
図18図17に示す第3変形例の嵌合部材を示す図であって、(a)は、下面図であり、(b)は、図15(b)のC部に相当する拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るレールキャップ20を含む直動案内装置1の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。直動案内装置1としては、リニアガイドを例に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、以下に説明する実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば限定されるものではない。
【0017】
図1に示すように、直動案内装置1は、直線状の案内レール10と、案内レール10を跨ぐように組み付けられ、複数の転動体B(ボール)を介してスライド自在に係合するスライダ30と、を備えている。
【0018】
案内レール10は、上面11と両側面とが交差する稜線部に、断面略1/4円弧状のレール側軌道面13が軸方向に形成され、両側面に、断面略半円形または断面ゴシックアーチ形状のレール側軌道面14が軸方向に形成されている。
【0019】
また、案内レール10には、上面11から下面12まで貫通する取付穴15が、軸方向に略等間隔で複数個所形成されている。取付穴15の上部には、取付穴15よりも大径の座ぐり穴16が、各取付穴15に対応して形成されている。なお、取付穴15には、案内レール10を基台等に取り付けるためのねじ17が挿通される(図3参照)。
【0020】
スライダ30は、スライダ本体31と、スライダ本体31の軸方向両端部に取り付けられたエンドキャップ33と、各エンドキャップ33の更に軸方向端部に取り付けられたサイドシール34と、給脂用ニップル35と、を含んで構成される。
【0021】
スライダ本体31は、両袖部32を有する略C字状に形成されている。両袖部32の内側面には、案内レール10のレール側軌道面13、14に対向するスライダ側軌道面37を有するとともに、転動体戻し路38を有している。レール側軌道面13、14及びスライダ側軌道面37は、転動体Bを転動自在に案内するとともに、転動体Bを介してスライダ30に作用する荷重を支持している。
【0022】
エンドキャップ33は、略C字状に形成され、スライダ本体31のスライダ側軌道面37及び転動体戻し路38を連通させる湾曲路36を有している。つまり、レール側軌道面13、14、スライダ側軌道面37、転動体戻し路38、及び両端部の湾曲路36で、転動体循環路を形成している。転動体循環路内には、複数の転動体B(ボール)が転動自在に装填されている。なお、転動体Bとしては、ボールの代わりにローラ(ころ)が使用されてもよい。
【0023】
<第1実施形態>
次いで、本発明の第1実施形態に係るレールキャップ20について説明する。図1及び図3に示すように、レールキャップ20は、直動案内装置1を構成し、案内レール10の座ぐり穴16に嵌め込まれて、取付穴15を閉塞する。
【0024】
レールキャップ20は、図2A図3に示すように、真鍮、鉄鋼、ステンレス鋼、及びアルミ合金等の金属材から構成される蓋部材20aと、弾性力を有して合成樹脂等の樹脂材から構成される略C字状のリング状の嵌合部材20bと、から構成されている。
【0025】
特に図2Aに示すように、蓋部材20aは、略正円状の板状の円板部21と、円板部21の下面から下方に突出する円板部21と同芯の円柱状の小径部22と、が一体に構成され、小径部22の上端部(即ち、円板部21との境界部)に、小径部22の外周面が径方向内側に窪む溝部23が形成されている。円板部21の径rは、座ぐり穴16の穴径Dよりもやや小さく構成され(即ち、r<D)、小径部22の外径は、座ぐり穴16の穴径D及び円板部21の径rよりも小さく構成される。なお、小径部22は、上方から下方に向けて縮径するテーパ状に形成されていてもよい(図2B参照)。
【0026】
同様に図2Aに示すように、嵌合部材20bは、周方向の一部にスリット28を有して略C字状のリング状に形成される。嵌合部材20bは、蓋部材20aの溝部23と上下方向の長さが等しく、溝部23に取り付けられる円筒状の取付部26と、取付部26の下側且つ径方向外側に位置して、座ぐり穴16の内周面と面接触する外周面を有する円筒状の嵌合部27と、が一体に構成されている。
【0027】
嵌合部27の内径は、取付部26の内径よりも大きく、且つ、取付部26の外径よりも小さく構成されている。加えて、取付部26と嵌合部27とは同芯である。これにより、取付部26の下端面の径方向外側領域と、嵌合部27の上端面の径方向内側領域とが、上下方向に重なっている。なお、取付部26の外径は、座ぐり穴16の穴径よりも小さく構成されている。なお、嵌合部27は、上方から下方に向けて縮径するテーパ状に形成されていてもよい(図2B参照)。
【0028】
嵌合部27(嵌合部材20b)の外径F1は、座ぐり穴16の穴径D及び蓋部材20aの円板部21の径rよりも大きく構成されている(即ち、r<D<F1)。
【0029】
また、スリット28の幅W1は、以下の関係となるように構成される。なお、符号d1は、蓋部材20aの溝部23の外径である。
(F1-D)×π<W1<(F1-d1)/2
【0030】
レールキャップ20は、蓋部材20aと嵌合部材20bとが取り付けられることで完成される。具体的には、嵌合部材20bの取付部26を蓋部材20aの溝部23に嵌め込むように、嵌合部材20bを蓋部材20aの下側から取り付ける。なお、蓋部材20aへの嵌合部材20bの取り付け時おいて、嵌合部材20bが略C字状に形成されているため、嵌合部材20bは拡径する弾性変形が容易となっている。
【0031】
かかる取り付け後、嵌合部材20bの弾性力によって溝部23の外周面と取付部26の内周面とが密着するように面接触し、溝部23と小径部22とによって構成される段差部分に取付部26の下端面の径方向内側領域が係止される。なお、嵌合部材20bの取付部26の内径が、蓋部材20aの溝部23の外径よりも小さければ、取付部26の溝部23への保持力が高まる。以上により、レールキャップ20が完成される。
【0032】
レールキャップ20を案内レール10の座ぐり穴16に嵌め込むには、座ぐり穴16の開口部に対応する位置にレールキャップ20を配置した後、レールキャップ20の上面に当て材(図示省略)をあてがい、この状態で当て材の上面を金槌等で少しずつ打ち込めばよい。これにより、レールキャップ20(即ち、嵌合部材20b)の嵌合部27が弾性変形しながら座ぐり穴16に嵌め込まれていく。なお、嵌合部材20bが略C字状に形成されているため、嵌合部材20bは縮径する弾性変形が容易となっている。
【0033】
この結果、円板部21、並びに、小径部22及び取付部26が座ぐり穴16と隙間を介して配置され、且つ嵌合部27の外周面と座ぐり穴16の内周面とが密着するように面接触して配置されて、取付穴15が閉塞される(図3参照)。
【0034】
第1実施形態では、図3に示すように、蓋部材20aの上端から嵌合部材20bの嵌合部(具体的には、座ぐり穴16の内周面と面接触する嵌合部の外周面)の上端までの上下方向の長さL2は、蓋部材20aの上端から溝部23の下端までの上下方向の長さL1よりも大きく、且つ、レールキャップ20の上下方向の長さL3よりも小さいように構成されている(L1<L2<L3)。
【0035】
つまり、嵌合部材20b(即ち、嵌合部27)と座ぐり穴16との接触部分と、嵌合部材20b(即ち、取付部26)と蓋部材20a(即ち、溝部23)との接触部分とが上下方向に重複していない。これにより、嵌合部材20b(特に、嵌合部27)の弾性変形が容易となり、レールキャップ20の座ぐり穴16への嵌め込みが容易となる。また、嵌合部材20bの弾性変形が容易となると、レールキャップ20を座ぐり穴16に嵌め込むとき、嵌合部27の外周部が座ぐり穴16によって削られること、ひいてはレールキャップ20の座ぐり穴16への圧着力の低下が抑制される。
【0036】
ところで、レールキャップが座ぐり穴に嵌め込まれた状態では、一般に、レールキャップと座ぐり穴との嵌合箇所に空気圧が掛かり、レールキャップが座ぐり穴から抜けるおそれがある。しかしながら、本発明の実施形態に係るレールキャップ20は、嵌合部材20bにスリット28が設けられていることによって、スリット28が空気の排出路となり、空気圧によるレールキャップ20の座ぐり穴16からの抜けが抑制される。
【0037】
このように、第1実施形態に係るレールキャップ20によれば、蓋部材20aと嵌合部材20bとの2体構造とすることによって、嵌合部材20bの弾性力で座ぐり穴16にレールキャップ20が圧着される。加えて、上記構造により、座ぐり穴16の穴径Dと嵌合部材の外径F1との寸法差が吸収され、座ぐり穴16へのレールキャップ20の嵌め込み作業性を向上できる。また、蓋部材20aと嵌合部材20bとによって機能を分担させたこと、及び、蓋部材20aの円板部21が座ぐり穴16の内周面と所定隙間を介して配置されることによって、レールキャップ20を座ぐり穴16に嵌め込む際、レールキャップ20の摺動による案内レールの上面へのバリの発生を抑制できる。このように、本構成のレールキャップは、座ぐり穴への適正な嵌め込み状態の維持と、案内レール10の上面11のバリの発生の抑制と、の両立が可能である。
【0038】
更に、一般に、嵌合部材20bは、レールキャップ20が座ぐり穴16に嵌め込まれた状態では、嵌合部材20bの周縁が元の寸法よりも径方向内側に変位(即ち、嵌合部材20bが縮径)することによって、周長に余りが生じる。しかしながら、第1実施形態に係るレールキャップ20では、嵌合部材20bに設けられたスリット28が狭まることによって、上記周長の余りを吸収できる。以上、本発明の第1実施形態に係るレールキャップ20について説明した。
【0039】
<第2実施形態>
次いで、本発明の第2実施形態に係るレールキャップ120について、図4を参照して説明する。
なお、以下の第2~第6実施形態に係るレールキャップ120,40,50,150,60は、第1実施形態に係るレールキャップ20と同様に、直動案内装置1を構成し、案内レール10の座ぐり穴16に嵌め込まれて、取付穴15を閉塞する。
【0040】
第2実施形態に係るレールキャップ120と、第1実施形態に係るレールキャップ20との相違点は、「スリットの幅」についてのみである。以下、第2実施形態におけるスリット128の幅W2について説明し、相違点以外の説明を省略する。
【0041】
第2実施形態では、スリット128の幅W2は、第1実施形態のスリット28の幅W1よりも大きく構成され、0.8d1<W2<d1となるように構成される(図4参照)。
【0042】
このように、第2実施形態に係るレールキャップ120によれば、嵌合部材120bを蓋部材20aの径方向から取り付けることができる。
なお、レールキャップ120のその他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
【0043】
<第3実施形態>
次いで、本発明の第3実施形態に係るレールキャップ40について、図5を参照して説明する。
【0044】
第3実施形態に係るレールキャップ40と、第1実施形態に係るレールキャップ20との相違点は、「蓋部材の構造」についてのみである。以下、第3実施形態における蓋部材40aの構造について説明し、相違点以外の説明を省略する。なお、レールキャップ40は、真鍮、鉄鋼、ステンレス鋼、及びアルミ合金等の金属材から構成される蓋部材40a(図5参照)と、嵌合部材20b(図2A及び図6参照)と、から構成されている(図7参照)。
【0045】
図5に示すように、蓋部材40aは、略正円状の板状の円板部41と、円板部41の下面から下方に突出する円板部41と同芯の小径部42と、が一体に構成され、小径部42の上端部(即ち、円板部41との境界部)に、小径部42の外周面が径方向内側に窪む溝部43が形成されている。円板部41の径は、座ぐり穴16の開口部の穴径Dよりもやや小さく構成され、小径部22の外径は、座ぐり穴16の穴径D及び円板部41の径よりも小さく構成される。
【0046】
円板部41には、下面が小径部42の内側に形成される空間を構成し、小径部42より径方向外側に延出するフランジ部44よりも厚肉な厚肉部45が設けられている。
【0047】
レールキャップ40は、レールキャップ40の厚さをTとし、フランジ部44の厚さをtとし、厚肉部45の厚さをuとし、小径部42の厚さをvとすると、t≒v<u<Tとなるように構成される。これにより、小径部42の溝部43を除いた箇所(即ち、円板部41から遠い位置)で径方向内側への力を受けることになる。
【0048】
また、小径部42は、円筒状に形成され、軸方向(即ち、上下方向)に延びる蓋側スリット46が周壁(筒壁)の複数箇所(本例では、2箇所)に設けられている。これにより、小径部42の変形が容易となる。なお、蓋側スリット46の数は、小径部42の周方向に等間隔に配置されれば限定されるものではない。
【0049】
このように、第3実施形態に係るレールキャップ40によれば、座ぐり穴16へのレールキャップ40の嵌め込み(打ち込み)が容易となる。
なお、レールキャップ40のその他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
【0050】
<第4実施形態>
次いで、本発明の第4実施形態に係るレールキャップ50について、図8を参照して説明する。
【0051】
第4実施形態に係るレールキャップ50と、第1実施形態に係るレールキャップ20との相違点は、「嵌合部材の構造」についてのみである。以下、第4実施形態における嵌合部材50bの構造について説明し、相違点以外の説明を省略する。なお、レールキャップ50は、蓋部材20aと、弾性力を有して合成樹脂等の樹脂材から構成される略C字状のリング状の嵌合部材50bと、から構成されている(図9参照)。
【0052】
図8に示すように、嵌合部材50bは、周方向の一部にスリット53を有して略C字状のリング状に形成される。嵌合部材50bは、蓋部材20aの溝部23を含む小径部22の外周面に密着するように取り付けられる円筒状の内側筒部51と、座ぐり穴16の内周面と面接触する外周面を有し且つ内側筒部51と同芯の円筒状の外側筒部52と、が一体に構成されている。
【0053】
外側筒部52の周壁(筒壁)には、複数(本例では、3箇所)のスリット54が設けられている。スリット53及び複数のスリット54は、周方向に等間隔に配置されている。なお、スリット54の数は、スリット53及び各スリット54と周方向に等間隔に配置されれば限定されるものではない。
【0054】
内側筒部51と外側筒部52とは、上下方向の上側領域で連続するように構成され、上記連続箇所よりも下側領域において、内側筒部51の外周面と外側筒部52の内周面との間にリング状の空隙55が画成されている。
【0055】
このように、第4実施形態に係るレールキャップ50によれば、嵌合部材50bを二重筒構造として、内側筒部51と外側筒部52との間にリング状の空隙55が設けられることによって、蓋部材20aと嵌合部材50bとの組み付け状態が適正に維持され且つ嵌合部材50bの変形が容易となり、座ぐり穴16へのレールキャップ50の嵌め込み(打ち込み)が容易となる。
なお、レールキャップ50のその他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
【0056】
<第5実施形態>
次いで、本発明の第5実施形態に係るレールキャップ150について、図10を参照して説明する。
【0057】
第5実施形態に係るレールキャップ150は、第4実施形態に係るレールキャップ50の蓋部材20aと嵌合部材50bとが一体成形されたものである(図11参照)。換言すると、第5実施形態に係るレールキャップ150は、第4実施形態に係るレールキャップ50の変形例ともいえる。
【0058】
第5実施形態に係るレールキャップ150と、第4実施形態に係るレールキャップ50との相違点は、上述したように「蓋部材と嵌合部材が一体であるか否か」という点と「嵌合部材の構造」についてのみである。以下、第5実施形態における嵌合部材150bの構造について説明し、相違点以外の説明を省略する。
【0059】
図10に示すように、嵌合部材150bは、リング状に形成され、蓋部材20aの溝部23を含む小径部22の外周面に密着するように取り付けられる有底の円筒状の内側筒部151と、座ぐり穴16の内周面と面接触する外周面を有し且つ内側筒部151と同芯の円筒状の外側筒部152と、が一体に構成されている。
【0060】
外側筒部152の周壁(筒壁)には、複数(本例では、2箇所)のスリット54が周方向に等間隔に配置されている。なお、スリット54の数は、周方向に等間隔に配置されれば限定されるものではない。
【0061】
内側筒部151と外側筒部152とは、上下方向の上側領域で連続するように構成され、上記連続箇所よりも下側領域において、内側筒部151の外周面と外側筒部152の内周面との間にリング状の空隙55が画成されている。
なお、レールキャップ150のその他の構成及び作用については、第4実施形態のものと同様である。
【0062】
<第6実施形態>
次いで、本発明の第6実施形態に係るレールキャップ60について、図12を参照して説明する。
【0063】
第6実施形態に係るレールキャップ60と、第1実施形態に係るレールキャップ20との相違点は、「蓋部材の上端から溝部の下端までの上下方向の長さ、蓋部材の上端から嵌合部材の嵌合部の上端までの上下方向の長さ、及びレールキャップの上下方向の長さの関係性」についてのみである。以下、第2実施形態における各箇所の上下方向の長さの関係性について説明し、相違点以外の説明を省略する。
【0064】
第6実施形態では、図12に示すように、蓋部材60aの上端から溝部63の下端までの上下方向の長さL4は、蓋部材60aの上端から嵌合部材60bの嵌合部67(具体的には、座ぐり穴16の内周面と面接触する嵌合部67の外周面)の上端までの上下方向の長さL5よりも大きく、且つ、レールキャップ60の上下方向の長さL6よりも小さいように構成されている(即ち、L5<L4<L6)。
【0065】
つまり、嵌合部材60b(即ち、嵌合部67)と座ぐり穴16との接触部分と、嵌合部材60b(即ち、取付部66)と蓋部材60a(即ち、溝部63)との接触部分とが上下方向に一部(L4-L5分)重複している。これにより、上述したレールキャップ60を座ぐり穴16に嵌め込むとき、及び、後述するレールキャップ60を座ぐり穴16から取り外すときにおいても、嵌合部材60bが蓋部材60aから外れることが抑制される。換言すると、嵌合部材60bは、上記構成により蓋部材60aへの優れた保持力を有している。
なお、レールキャップ60のその他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
【0066】
<第1変形例>
次いで、本発明の第6実施形態に係るレールキャップの第1変形例について説明する。図13図15に示すように、第1変形例のレールキャップ160では、嵌合部材160bの取付部166の内周面に複数(本例では、6つ)の半円柱状の突起168が設けられている。複数の突起168は、周方向に等間隔に配置されている。突起168は、嵌合部材160bが蓋部材60aに取り付けられると、溝部63の内周面と当接する。
【0067】
突起168の径方向の長さe1は、座ぐり穴16と嵌合部材160bとの寸法差を吸収するため、以下の関係となるように構成される。なお、符号F2は、嵌合部材160bの外径であり、符号Dは、座ぐり穴16の穴径であり、符号d3は、蓋部材60aの溝部63の外径である。
(F2-D)/2<e1<(F2-d3)/2
【0068】
このように、第1変形例のレールキャップ160によれば、嵌合部材160bの内周面に突起168を設けることによって、溝部63の外周面と嵌合部材160b(即ち、嵌合部167)の内周面との間において、レールキャップ160を座ぐり穴16に嵌め込む際、嵌合部材160bの径方向内側への弾性変形における荷重が突起168に生じる。突起168で荷重を受けることによって、面(内周面)で荷重を受ける場合に比べて、径方向内側への弾性変形が容易となり、座ぐり穴16の穴径Dと嵌合部材160bの外径F2との寸法差を吸収できる。これにより、嵌合部材160bの外周面が削れ難くなり、案内レール10の上面11のバリの発生を抑制できる。
【0069】
<第2変形例>
次いで、本発明の第6実施形態に係るレールキャップの第2変形例について説明する。図16に示すように、第2変形例のレールキャップ260では、嵌合部材260bの取付部266の内周面に複数(本例では、6つ)の半球状の突起268が設けられている。複数の突起268は、周方向に等間隔に配置されている。突起268は、嵌合部材260bが蓋部材60aに取り付けられると、溝部63の内周面と当接する。
【0070】
突起268の径方向の長さe2は、座ぐり穴16と嵌合部材260bとの寸法差を吸収するため、以下の関係となるように構成される。なお、符号F2は、嵌合部材260bの外径であり、符号Dは、座ぐり穴16の穴径であり、符号d3は、蓋部材60aの溝部63の外径である。
(F2-D)/2<e2<(F2-d3)/2
【0071】
第2変形例のレールキャップ260においても、第1変形例のレールキャップ160と同様の作用・効果を奏し得る。
【0072】
<第3変形例>
次いで、本発明の第6実施形態に係るレールキャップの第2変形例について説明する。図17図18に示すように、第3変形例のレールキャップ360では、嵌合部材360bの取付部366の内周面に複数(本例では、6つ)の突起368が設けられ、突起368の先端は、径方向に切断したときの断面視が溝部63と同径の円弧状に形成されている。複数の突起368は、周方向に等間隔に配置されている。突起368は、嵌合部材360bが蓋部材60aに取り付けられると、溝部63の内周面と当接する。
【0073】
レールキャップ360では、突起が6つの場合、溝部63の内周面に対する突起368の接触割合が5%~60%であることが好ましい。このとき、円弧の中心角度αは、5≦α×(6/360)≦60を満たすように構成されている。
【0074】
第3変形例のレールキャップ360においても、第1変形例のレールキャップ160と同様の作用・効果を奏し得る。
【0075】
なお、第1実施形態~第4実施形態に係るレールキャップにおいても、第1変形例~第3変形例のレールキャップのように、嵌合部材に突起が設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 直動案内装置
10 案内レール
11 上面
15 取付穴
16 座ぐり穴
20,40,50,60,120,150,160,260,360 レールキャップ
20a,40a,60a 蓋部材
20b,50b,60b,120b,150b,160b,260b,360b 嵌合部材
21,41 円板部
22,42 小径部
23,43,63 溝部
26,66,166,266,366 取付部
27,67,167 嵌合部
28,53,54,128 スリット
30 スライダ
44 フランジ部
45 厚肉部
46 蓋側スリット
51,151 内側筒部
52,152 外側筒部
55 空隙
168,268,368 突起
B 転動体
D 穴径
d1,d3 溝部の外径
F1,F2 嵌合部材の外径
r 円板部の径
W1,W2 幅
α 中心角度
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18