(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154675
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】車載器、情報管理装置、情報管理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20241024BHJP
G08G 1/13 20060101ALI20241024BHJP
G07C 5/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/13
G07C5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068633
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 剛士
【テーマコード(参考)】
3E138
5H181
【Fターム(参考)】
3E138AA07
3E138MA01
3E138MB02
3E138MB08
3E138MB11
3E138MB12
3E138MD05
3E138MF08
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB15
5H181CC04
5H181EE10
5H181FF01
5H181FF10
(57)【要約】
【課題】車両管理者等に新規料金所の存在をその位置情報と共に把握させ、料金所情報を更新するための作業時間を短縮化する。
【解決手段】デジタルタコグラフ10は、料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部と、車両1が料金所を通過した時刻である通過時刻と、料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部13と、取得した料金所コードが、料金所情報に含まれているか否かを判断する制御部11と、制御部11により、取得した料金所コードが料金所情報に含まれていないと判断された場合、取得した料金所コードと、通過時刻における車両1の位置情報とを送信する通信部14と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部と、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部と、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部と、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報とを送信する送信部と、を備える、
車載器。
【請求項2】
前記送信部は、前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記通過時刻から所定時間遡った時点から、前記通過時刻までに、前記車両に搭載されたカメラで撮影された画像を、前記取得した料金所コードに紐付けて送信する、
請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
前記取得部は、前記車両に搭載された他の車載器が、前記料金所に設置された路側無線装置から受信した情報に基づいて、前記ゲート通過情報を取得し、
前記送信部は、前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記取得した料金所コードと、前記他の車載器が前記情報を受信した受信時刻における前記車両の位置情報とを送信する、
請求項1に記載の車載器。
【請求項4】
前記送信部は、前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記受信時刻から所定時間遡った時点から、前記受信時刻までに、前記車両に搭載されたカメラで撮影された画像を、前記取得した料金所コードに紐付けて送信する、
請求項3に記載の車載器。
【請求項5】
料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報を記憶する記憶部と、
請求項2に記載された車載器から、前記取得した料金所コードと、前記位置情報と、前記画像と、を受信する受信部と、
前記画像を解析して料金所名称を検出できるか否かを判定する検出部と、
前記料金所名称を検出できなかった場合、前記取得した料金所コードと前記位置情報とともに、新規料金所がある旨を通信端末に通知する通知部と、を備える、
情報管理装置。
【請求項6】
前記検出部が前記料金所名称を検出できた場合、検出した前記料金所名称と、前記取得した料金所コードとを、前記マスタ料金所情報に追加する更新部をさらに備える、
請求項5に記載の情報管理装置。
【請求項7】
料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報を記憶する記憶部と、
請求項1に記載された車載器から、前記取得した料金所コードと、前記位置情報と、を受信する受信部と、
料金所の名称と前記料金所の緯度経度情報とを少なくとも含む地図情報を参照して、前記位置情報に対応する前記名称を検出できるか否かを判定する検出部と、
前記名称を検出できなかった場合、前記取得した料金所コードと前記位置情報とともに、新規料金所がある旨を通信端末に通知する通知部と、を備える、
情報管理装置。
【請求項8】
前記検出部が前記名称を検出できた場合、検出した前記名称と、前記取得した料金所コードとを、前記マスタ料金所情報に追加する更新部をさらに備える、
請求項7に記載の情報管理装置。
【請求項9】
請求項2に記載の車載器と、
請求項5又は6に記載の情報管理装置と、
前記車載器及び前記情報管理装置の少なくともいずれか一方と通信可能な通信端末と、を備える情報管理システム。
【請求項10】
コンピュータを、
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記通過時刻から所定時間遡った時点から、前記通過時刻までに、前記車両に搭載されたカメラで撮影された画像を解析して、料金所名称を検出する検出部、及び、
前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報と、前記料金所名称とを紐付けて、前記料金所情報に追加する更新部、
として機能させるプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、料金所の名称と前記料金所の緯度経度情報とを少なくとも含む地図情報を参照して、前記緯度経度情報に対応する前記名称を検出する検出部、及び、
前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報と、前記名称とを紐付けて、前記料金所情報に追加する更新部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載器、情報管理装置、情報管理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車載器は、車両に搭載され、車両運行に関する種々の情報を取得する。特許文献1は、業務用車両に車載器として搭載される乗務距離管理装置を開示している。この文献の乗務距離管理装置は、業務用車両に乗務する乗務員の1営業日毎の走行距離を把握すると共に、少なくとも1営業日毎の業務開始を表す出庫の条件を満たす時に、走行距離を自動的に初期化して距離の計測を再開する乗務距離算出部を備える。また、乗務距離管理装置は、乗務距離算出部が算出した走行距離に関する情報を乗務員に対して報知する乗務距離報知部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車載器として、例えば運行記録を記録するようなデジタルタコグラフを利用する場合、運行記録を記録する日報等には、ETC(Electronic Toll Collection)(登録商標)のゲート通過情報(ETC料金、入口/出口料金所名称等)を反映するのが一般的である。通常、ETC料金所から入口/出口料金所の名称データが得られることはなく、ETC料金所からは、当該料金所のコードデータがETC車載機を経由してデジタルタコグラフへ送信される。そのため、日報では、コードデータを料金所名称に変換するのに、各ETC料金所のコードデータを記憶したETCマスタを参照して料金所名称に変換している。
【0005】
従来の方法では、新規に増設された料金所が存在する場合、各道路事業者のホームページ等を定期的に(例えば1カ月に1回)、車両管理者等が調査して、更新を行っており、時間、手間、コストを要するものであった。また、定期的な更新であるため、新規に増設された料金所が存在しても、ETCマスタの更新にタイムラグが生じてしまう。
【0006】
本発明は、料金所情報を更新するための作業時間を短縮化可能な車載器、情報管理装置、情報管理システム、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る車載器は、下記を特徴としている。
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部と、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部と、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部と、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報とを送信する送信部と、を備える、
車載器。
【0008】
料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報を記憶する記憶部と、
車載器から、前記取得した料金所コードと、前記位置情報と、前記画像と、を受信する受信部と、
前記画像を解析して料金所名称を検出できるか否かを判定する検出部と、
前記料金所名称を検出できなかった場合、前記取得した料金所コードと前記位置情報とともに、新規料金所がある旨を通信端末に通知する通知部と、を備える、
情報管理装置。
【0009】
料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報を記憶する記憶部と、
上記車載器から、前記取得した料金所コードと、前記位置情報と、を受信する受信部と、
料金所の名称と前記料金所の緯度経度情報とを少なくとも含む地図情報を参照して、前記位置情報に対応する前記名称を検出できるか否かを判定する検出部と、
前記名称を検出できなかった場合、前記取得した料金所コードと前記位置情報とともに、新規料金所がある旨を通信端末に通知する通知部と、を備える、
情報管理装置。
【0010】
上記車載器と、
上記情報管理装置と、
前記車載器及び前記情報管理装置の少なくともいずれか一方と通信可能な通信端末と、を備える情報管理システム。
【0011】
コンピュータを、
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記通過時刻から所定時間遡った時点から、前記通過時刻までに、前記車両に搭載されたカメラで撮影された画像を解析して、料金所名称を検出する検出部、及び、
前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報と、前記料金所名称とを紐付けて、前記料金所情報に追加する更新部、
として機能させるプログラム。
【0012】
コンピュータを、
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、料金所の名称と前記料金所の緯度経度情報とを少なくとも含む地図情報を参照して、前記緯度経度情報に対応する前記名称を検出する検出部、及び、
前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報と、前記名称とを紐付けて、前記料金所情報に追加する更新部、
として機能させるプログラム。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、料金所情報を更新するための作業時間を短縮化できる。
【0014】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報管理システムの構成例を示すシステム構成図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るデジタルタコグラフの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、車両がETC料金所を通過する際にゲート通過情報を受信する状況を示す概要図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係るサーバの構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、デジタルタコグラフが実施する処理の手順を示す第1のフローチャートである。
【
図6】
図6は、デジタルタコグラフが実施する処理の手順を示す第2のフローチャートである。
【
図7】
図7は、デジタルタコグラフが実施する処理の手順を示す第3のフローチャートである。
【
図8】
図8は、デジタルタコグラフが実施する処理の手順を示す第4のフローチャートである。
【
図9】
図9は、サーバが実施する処理の手順を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、新規料金所がある旨を表示画面に表示した通信端末の概要図である。
【
図12】
図12は、他の実施形態のサーバが実施する処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0017】
図1に示すように、情報管理システム100は、車両1が通過するETC(登録商標)料金所(料金所)の情報を管理可能なシステムである。情報管理システム100は、車載器であるデジタルタコグラフ10と、情報管理装置であるサーバ20と、通信端末である事務所PC(パーソナルコンピュータ)40と、を備えている。
【0018】
デジタルタコグラフ10は、車両1に搭載され、車両1の走行状態を含む運行情報を収集し、例えば一日分の運行情報を基に日報を作成するために用いられる。デジタルタコグラフ10は、具体的には、車両1の走行速度、走行時間、走行距離等を記録する運行記録計である。デジタルタコグラフ10は、車両1に搭載されたカメラ5が撮影した映像(画像)を収集する機能をも備える。また、本実施形態に係るデジタルタコグラフ10は、車両1が通過するETC料金所の情報を取得し、当該情報をサーバ20等に提供することもできる。後述するように、デジタルタコグラフ10は、基地局Bを介してインターネット等のネットワークNに無線接続可能である。
【0019】
サーバ20は、ネットワークNを介してデジタルタコグラフ10と通信可能であり、デジタルタコグラフ10とETC料金所に関する情報をやり取りするコンピュータ装置である。サーバ20は、例えば車両1を運用する事業者(例えばタクシー事業者)等に設置される。
【0020】
車両1には、デジタルタコグラフ10の他に、ETC車載器3、カメラ5が搭載されている。ETC車載器3は、ETC料金所に設置された装置から、ETC料金所に関する情報を受信し、デジタルタコグラフ10に提供する。カメラ5は、車両前方の情景を撮影する。撮影した画像に、ETC料金所の料金所ゲートに設置された案内標識、又は、料金所周辺に配置された案内標識が含まれる。
【0021】
デジタルタコグラフ10は車載器の一種であり、
図2に示すように、制御部11と、記憶部12と、取得部13と、通信部14と、を備える。ETC車載器3は、車載器であるデジタルタコグラフ10に対し、他の車載器と呼ぶこともできる。
【0022】
記憶部12は、メモリ等によって構成され、制御部11に種々の処理を実行させるためのプログラムや、デジタルタコグラフ10が取得した種々の情報、例えば運行情報を記憶する。特に本実施形態において、記憶部12は、各ETC料金所を数値等のコードで表す料金所コードと、当該ETC料金所の名称である料金所名称とを対応付けた料金所情報(料金所コードファイル)を記憶している。
【0023】
取得部13は、車両1がETC料金所を通過した時刻である通過時刻と、ETC料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する。本実施形態においては、
図3に示すように、車両1がETC料金所のETCゲート51を通過した際に、ETC車載器3が、ETC料金所に設置された路側無線装置52から、高速道路等の有料自動車道路の利用情報として、ゲート通過情報(ETCゲート通過情報)を受信する。そして、デジタルタコグラフ10の取得部13が、ETC車載器3が受信したゲート通過情報を取得する。ただし、取得部13が、路側無線装置から直接、ゲート通過情報を受信してもよい。ゲート通過情報は、ETC料金(道路の利用料金)、入口料金所コード、出口料金所コードを含む。
【0024】
制御部11は、デジタルタコグラフ10の主たる制御を担う演算処理装置(コンピュータ)である。本実施形態においては、制御部11は、取得部13が取得した料金所コードが、記憶部12に記憶された料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部としても機能する。
【0025】
通信部14は、基地局B、ネットワークNに無線接続し、サーバ20、事務所PC40等とデータの送受信を行う。本実施形態においては、通信部14は、制御部11により、取得した料金所コードが料金所情報に含まれていないと判断された場合、取得した料金所コードと、通過時刻における車両1の位置情報とを送信する送信部としても機能する。なお、車両1の位置情報は、例えばGPS衛星Sから取得することができる。
【0026】
サーバ20は、情報管理装置の一種であり、
図4に示すように、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、検出部24と、通知部25と、更新部26とを備える。制御部21は、サーバ20の主たる制御を担う演算処理装置(コンピュータ)である。
【0027】
記憶部22は、メモリ等によって構成され、制御部21に種々の処理を実行させるためのプログラムや、サーバ20が取得した種々の情報を記憶する。特に本実施形態において、記憶部22は、上述した料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報(ETCマスタ)を記憶する。このマスタ料金所情報は、デジタルタコグラフ10の記憶部12に記憶された料金所情報に反映される。
【0028】
通信部23は、基地局B、ネットワークNに無線接続し、デジタルタコグラフ10、事務所PC40等とデータの送受信を行う。本実施形態においては、通信部23は、デジタルタコグラフ10から、ネットワークNを介して取得した料金所コードと、位置情報と、を受信する受信部としても機能する。さらに通信部23は、後述するように、所定の場合に、デジタルタコグラフ10から、カメラ5が撮影した画像をも受信する。
【0029】
検出部24は、カメラ5が撮影した画像を解析して、画像から料金所名称を検出できるか否かを判定する。検出は、画像から対象物を特定可能な画像検出プログラム、画像解析を行うAI(人工知能)エンジン等を利用できる。
【0030】
通知部25は、検出部24が画像から料金所名称を検出できなかった場合、ネットワークNを介して、取得した料金所コードと位置情報とともに、新規料金所がある旨を事務所PC40に通知する。この点については後述する。
【0031】
更新部26は、後述するように、検出部24が料金所名称を検出できた場合、検出した料金所名称と、取得した料金所コードとを、記憶部22のマスタ料金所情報に追加する。
【0032】
事務所PC40は、車両1を運用する事業者の車両管理者等が利用する通信端末であり、ネットワークNを介してデジタルタコグラフ10及びサーバ20の少なくともいずれか一方、本実施形態では双方と通信可能である。特に本実施形態において、事務所PC40は、サーバ20から、ネットワークNを介して新規料金所がある旨を受信する。通信端末は、事務所PC40のように固定設置型のものに限らず、タブレット、スマートフォン、携帯電話等のように持ち運び可能な機器であってもよい。
【0033】
事業者においては、車両1の運行記録を日報のような形式で記載し、記録するのが一般的であるが、車両1がETCゲートを通過した記録も日報に記載される。車両管理者等は、例えば事務所PC40を操作して、デジタルタコグラフ10からゲート通過情報を参照することができる。また、サーバ20の記憶部22には、料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報が記憶され、デジタルタコグラフ10の記憶部12に記憶された料金所情報に反映される。よって、車両管理者等は、デジタルタコグラフ10の運行情報に含まれるゲート通過情報とマスタ料金所情報を参照することにより、既存のETC料金所の名称を取得し、日報に含めることができる。
【0034】
しかしながら、新規ETC料金所が増設され、既存のマスタ料金所情報に反映されていない状態では、料金所コード、料金所名称は、当然ながらマスタ料金所情報にも存在していない。よって、車両管理者等が、デジタルタコグラフ10の運行情報に含まれるゲート通過情報と記憶部12の料金所情報を参照しても、ゲート通過情報に含まれる料金所コードのみを取得できるだけであり、対応する料金所名称を取得することはできない。
【0035】
新規ETC料金所が増設されることに対応して、車両管理者等は、各道路事業者のホームページ等を定期的に(例えば1カ月に1回)調査し、サーバ20のマスタ料金所情報を随時更新している。このような作業を継続することにより、新規ETC料金所がマスタ料金所情報に登録されていない期間をできるだけなくし、料金所名称も出力される完全な日報が作成可能な状態を維持している。
【0036】
当然ながら、このような作業は、時間、手間、コスト等の負担を要するものである。また、定期的な更新であるため、新規ETC料金所の増設に対し、マスタ料金所情報の更新にタイムラグが生じてしまう。
【0037】
そこで、本実施形態の情報管理システム100は、デジタルタコグラフ10が取得したゲート通過情報の料金所コードが、マスタ料金所情報に存在するか否かを判定する。存在しない場合、本実施形態の情報管理システム100は、自動的にマスタ料金所情報を更新するか、車両管理者等に、マスタ料金所情報に存在しない新規ETC料金所の増設を知らせることにしている。これにより、車両管理者等の負担を削減するとともに、マスタ料金所情報の更新のタイムラグを削減することもできる。
【0038】
上述した処理を実施するため、デジタルタコグラフ10は、
図5~
図8のフローチャートで示す処理を行う。車両1が出庫すると(ステップS1)、デジタルタコグラフ10の通信部14は、サーバ20から、ネットワークNを介して、最新のマスタ料金所情報(すなわち最新の料金所コード及び最新の料金所名称)を取得する(ステップS2)。制御部11は、取得したマスタ料金所情報に基づき、記憶部12の料金所情報を更新する。
【0039】
出庫後、車両1がETC料金所のETCゲートを通過し、取得部13がゲート通過情報を取得する(ステップS3)。具体的には、まず、車両1がETCゲート51を通過した際に、ETC車載器3が、ETC料金所に設置された路側無線装置52から、ゲート通過情報を受信し、取得部13が、ETC車載器3が受信したゲート通過情報を取得する。
【0040】
上述したように、ゲート通過情報は、車両1がETC料金所を通過した時刻である通過時刻と、ETC料金所の料金所コードを少なくとも含む。また、ETCゲートの通過時に、取得部13は、通過時刻及び料金所コードを含む通行データと、通過時刻及び料金所コードに加えて、課金された通行料の情報を含む課金データをも受信し得る。課金がない場合、課金データは受信しない。
【0041】
次に制御部11は、取得部13が課金データを受信したか否かを判定する(ステップS4)。課金データを受信しない場合(ステップS4でNo)、制御部11は、ETCゲートを通過した通行データ受信時のGPSデータ、すなわち車両1の位置情報を、記憶部12に記録する(ステップS4)。さらに制御部11は、通行データ受信時より20秒前の時点から通行データ受信時までのドラレコデータ、すなわち運行記録を記憶部12に仮保存する(ステップS6)。ドラレコデータは、カメラ5が撮影した画像を含む。
【0042】
一方、課金データを受信した場合(ステップS4でYes)、制御部11は、ゲート通過情報の内容を確認する(ステップS7)。制御部11は、課金データ受信時のGPSデータを記憶部12に記録し(ステップS8)、課金データ受信時より20秒前の時点から課金データ受信時までのドラレコデータを記憶部12に仮保存する(ステップS9)。
【0043】
制御部11は、受信したゲート通過情報に含まれる料金所コードが、記憶部12の料金所情報にあるか否かを判断する(ステップS10)。料金所コードが料金所情報にある場合(ステップS10でYes)、制御部11は、ステップS9で仮保存した、ETCゲート通過時より20秒前の時点から通過時までのドラレコデータを、記憶部12から削除する(ステップS11)。そして、制御部11は、車両1が再びETC料金所のETCゲートを通過するのを待つ。
【0044】
一方、料金所コードが料金所情報にない場合(ステップS10でNo)、制御部11は、入口のETC料金所の料金所コードである入口料金所コードと、出口のETC料金所の料金所コードである出口料金所コードが同じであるか否かを判定する(ステップS12)。入口料金所コードと出口料金所コードが同じである場合(ステップS12でYes)、通信部14は、ステップS9で仮保存した、課金データ受信時より20秒前の時点から課金データ受信時までのドラレコデータと、入口料金所コードと、GPSデータとを、サーバ20へ送信する(ステップS13)。
【0045】
送信が完了すると(ステップS14でYes)、制御部11は、ステップS9で仮保存した、ETCゲート通過時より20秒前の時点から通過時までのドラレコデータを、記憶部12から削除する(ステップS11)。そして制御部11は、車両1が再びETC料金所のETCゲートを通過するのを待つ(ステップS3)。
【0046】
一方で、入口料金所コードと出口料金所コードが同じでない場合(ステップS12でNo)、制御部11は、入口料金所コードと出口料金所コードのいずれもが、サーバ20の記憶部22に記憶されたマスタ料金所情報にないか否かを判断する(ステップS15)。入口料金所コードと出口料金所コードのいずれもがマスタ料金所情報にない場合(ステップS15でYes)、通信部14は、通行データ受信時より20秒前の時点から通行データ受信時までのドラレコデータと、入口料金所コードと、GPSデータとを、サーバ20へ送信する(ステップS16)。
【0047】
送信が完了すると(ステップS17でYes)、通信部14は、課金データ受信時より20秒前の時点から課金データ受信時までのドラレコデータと、出口料金所コードと、GPSデータとを、サーバ20へ送信する(ステップS18)。送信が完了すると(ステップS19でYes)、制御部11は、ステップS9で仮保存した、ETCゲート通過時より20秒前の時点から通過時までのドラレコデータを、記憶部12から削除する(ステップS11)。そして制御部11は、車両1が再びETC料金所のETCゲートを通過するのを待つ。
【0048】
入口料金所コードと出口料金所コードのいずれもがマスタ料金所情報にない場合(ステップS15でNo)、次に制御部11は、入口料金所コードが、サーバ20の記憶部22に記憶されたマスタ料金所情報にないか否かを判断する(ステップS20)。入口料金所コードがマスタ料金所情報にない場合(ステップS20でYes)、通信部14は、通行データ受信時より20秒前の時点から通行データ受信時までのドラレコデータと、入口料金所コードと、GPSデータとを、サーバ20へ送信する(ステップS21)。
【0049】
送信が完了すると(ステップS22でYes)、制御部11は、ステップS9で仮保存した、ETCゲート通過時より20秒前の時点から通過時までのドラレコデータを、記憶部12から削除する(ステップS11)。そして制御部11は、車両1が再びETC料金所のETCゲートを通過するのを待つ。
【0050】
入口料金所コードがマスタ料金所情報にある場合(ステップS20でNo)、通信部14は、課金データ受信時より20秒前の時点から課金データ受信時までのドラレコデータと、出口料金所コードと、GPSデータとを、サーバ20へ送信する(ステップS23)。
【0051】
送信が完了すると(ステップS24でYes)、制御部11は、ステップS9で仮保存した、ETCゲート通過時より20秒前の時点から通過時までのドラレコデータを、記憶部12から削除する(ステップS11)。そして制御部11は、車両1が再びETC料金所のETCゲートを通過するのを待つ(ステップS3)。
【0052】
サーバ20は、デジタルタコグラフ10からドラレコデータ等を受信すると、
図9のフローチャートで示す処理を行う。まずサーバ20の通信部23は、通行及び課金データ受信時より20秒前の時点から通行及び課金データ受信時までのドラレコデータと、入口及び出口料金所コードと、GPSデータとを、デジタルタコグラフ10から受信する(ステップS31)。受信したデータは、記憶部22のマスタ料金所情報に追加され、記憶される。
【0053】
検出部24は、記憶部22のマスタ料金所情報を読み出し(ステップS32)、受信した入口料金所コードがマスタ料金所情報にないか否かを判定する(ステップS33)。入口料金所コードがマスタ料金所情報にある場合(ステップS33でNo)、再びサーバ20からのデータを待つ。入口料金所コードがマスタ料金所情報にない場合(ステップS33でYes)、検出部24は、受信したドラレコデータに含まれる画像を解析する(ステップS34)。
【0054】
解析の結果、画像から料金所の名称を検出できた場合(ステップS35でYes)、更新部26は、検出した料金所名称と、取得した料金所コードとを、マスタ料金所情報に追加し、マスタ料金所情報を追加更新する(ステップS36)。一方、解析の結果、画像から料金所の名称を検出できなかった場合(ステップS35でNo)、通知部25は、取得した料金所コードとGPSデータとともに、新規料金所がある旨を、ネットワークNを介して事務所PC40に通知する(ステップS37)。
【0055】
図10で示すように、検出部24が、ドラレコデータの画像から料金所名称(日本平久能山)を検出できた場合、更新部26は、検出した料金所名称に基づき、マスタ料金所情報を追加更新する(ステップS36)。一方で、検出部24が、ドラレコデータの画像から料金所名称を検出できなかった場合、事務所PC40は、通知部25から、取得した料金所コードとGPSデータとともに、新規料金所がある旨を受信し(ステップS37)、
図11で示すように表示画面に表示する。
【0056】
本実施形態に係るデジタルタコグラフ10は、ゲート通過情報に含まれる料金所コードが、料金所情報に含まれない場合に、料金所コード及び車両の位置情報を、サーバ20へ通知する(ステップS13、S16、S18、S21、S23)。これを受けて、サーバ20は、事務所PC40に通知する(ステップS37)。これにより、車両管理者等に新規料金所の存在をそのGPSデータ(位置情報)と共に把握させることができる。よって、料金所情報を更新するための作業時間を短縮化できる。
【0057】
通信部14は、制御部11により、取得した料金所コードが料金所情報に含まれていないと判断された場合、通過時刻から所定時間(実施形態では20秒)遡った時点から、通過時刻までに、車両1に搭載されたカメラ5で撮影された画像を、取得した料金所コードに紐付けて、サーバ20へ送信する(ステップS13、S16、S18、S21、S23)。カメラ5で撮影された画像は、ドラレコデータに含まれる。これを受けて、サーバ20は、事務所PC40に通知する(ステップS37)。これにより、事務所PC40において、新規料金所について、撮影画像を解析して、料金所名称を検出することが可能となる。所定時間は実施形態のような20秒に限定されず、適宜適切な値を設定することができる。
【0058】
取得部13は、車両1に搭載されたETC車載器3が、料金所に設置された路側無線装置52から受信した情報に基づいてゲート通過情報を取得する。制御部11により、取得した料金所コードが料金所情報に含まれていないと判断された場合、取得した料金所コードと、ETC車載器3が情報を受信した受信時刻における車両1の位置情報とを、サーバ20へ送信する(ステップS13、S16、S18、S21、S23)。これにより、車両1に搭載された他の車載器であるETC車載器3がゲート通過情報を取得するため、ETC車載器3を有効活用できる。
【0059】
制御部11により、取得した料金所コードが料金所情報に含まれていないと判断された場合、通信部14は、受信時刻から所定時間遡った時点から、受信時刻までに、車両1に搭載されたカメラ5で撮影された画像(ドラレコデータに含まれる)を、取得した料金所コードに紐付けて送信する(ステップS13、S16、S18、S21、S23)。これを受けて、サーバ20は、事務所PC40に通知する(ステップS37)。これにより、事務所PC40において、新規料金所について、撮影画像を解析して、料金所名称を検出することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態に係るサーバ20は、デジタルタコグラフ10が取得した画像から料金所名称を検出できない場合、新規料金所がある旨を事務所PC40に通知するため(ステップS37)、新規料金所の発生の有無をチェックする車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0061】
更新部2は、検出部24が料金所名称を検出できた場合、検出した料金所名称と、取得した料金所コードとを、マスタ料金所情報に追加する(ステップS36)。これにより、新規料金所がある場合に、マスタ料金所情報を自動的に更新するため、車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0062】
図12は、他の実施形態に係るサーバ20が実行する処理を示す。本実施形態のサーバ20は、料金所の名称と料金所の緯度経度情報とを少なくとも含む地図情報を参照する。この地図情報として、地図サービス提供者によってインターネット上で提供される地図情報を利用してもよいし、サーバ20の管理を行う事業者が管理するデータベースに蓄積された地図情報を利用してもよい。
【0063】
ステップS41~S43は、
図9のステップS31~S33と同じである。ただし、ドラレコデータの画像は必須ではない。検出部24は、受信したGPSデータと地図情報を参照し(ステップS44)、GPSデータに対応する料金所の名称を検出できるか否かを判定する(ステップS45)。料金所の名称を検出できた場合(ステップS45でYes)、更新部26は、検出した名称に基づき、マスタ料金所情報を追加更新する(ステップS46)。一方で、検出部24が、料金所の名称を検出できなかった場合(ステップS45でNo)、通知部25は、取得した料金所コードとGPSデータとともに、新規料金所がある旨を、ネットワークNを介して事務所PC40に通知する(ステップS47)。
【0064】
検出部24は、
図13に示すような地図情報を参照する。地図情報は、「芝公園料金所」のような料金所の名称と料金所の緯度経度情報とを少なくとも含んでいる。検出部24は、受信したGPSデータの緯度経度情報と、地図情報の緯度経度情報とを照らし合わせて、料金所の名称を検出することができる。
【0065】
他の実施形態に係るサーバ20は、地図情報から位置情報に対応する名称を検出できない場合、新規料金所がある旨を通信端末に通知するため、新規料金所の発生の有無をチェックする車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0066】
更新部26は、検出部24が名称を検出できた場合、検出した名称と、取得した料金所コードとを、マスタ料金所情報に追加する(ステップS46)。これにより、新規料金所がある場合に、マスタ料金所情報を自動的に更新するため、マスタ料金所情報を管理、更新する車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0067】
なお、事務所PC40がサーバ20の代わりに情報管理装置として機能させることもできる。例えば、所定の演算処理装置(コンピュータ)に、デジタルタコグラフ10の記憶部12、取得部13、制御部11、サーバ20の検出部24、更新部26として機能させるプログラムを作成する。事務所PC40の演算処理装置が、このプログラムを読み出し、実行することにより、事務所PC40が情報管理装置として機能する。これにより、事務所PC40が、新規料金所がある場合に、料金所情報を自動的に更新するため、車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0068】
ここで、上述した本発明に係る車載器、情報管理装置、情報管理システム、及びプログラムの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[11]に簡潔に纏めて列記する。
【0069】
[1]料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部(記憶部12)と、
車両(1)が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部(13)と、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部(11)と、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報とを送信する送信部(通信部14)と、を備える、
車載器(デジタルタコグラフ10)。
【0070】
上記[1]の構成の車載器によれば、ゲート通過情報に含まれる料金所コードが、料金所情報に含まれない場合に、料金所コード及び車両の位置情報を通知するので、車両管理者等に新規料金所の存在をその位置情報と共に把握させることができる。よって、料金所情報を更新するための作業時間を短縮化できる。
【0071】
[2]前記送信部は、前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記通過時刻から所定時間遡った時点から、前記通過時刻までに、前記車両に搭載されたカメラで撮影された画像を、前記取得した料金所コードに紐付けて送信する、
上記[1]に記載の車載器。
【0072】
上記[2]の構成の車載器によれば、通信端末において、新規料金所について、撮影画像を解析して、料金所名称を検出することが可能となる。
【0073】
[3]前記取得部は、前記車両に搭載された他の車載器(ETC車載器3)が、前記料金所に設置された路側無線装置から受信した情報に基づいて、前記ゲート通過情報を取得し、
前記送信部は、前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記取得した料金所コードと、前記他の車載器が前記情報を受信した受信時刻における前記車両の位置情報とを送信する、
上記[1]に記載の車載器。
【0074】
上記[3]の構成の車載器によれば、車両に搭載された他の車載器がゲート通過情報を取得するため、他の車載器を有効活用できる。
【0075】
[4]前記送信部は、前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記受信時刻から所定時間遡った時点から、前記受信時刻までに、前記車両に搭載されたカメラで撮影された画像を、前記取得した料金所コードに紐付けて送信する、
上記[3]に記載の車載器。
【0076】
上記[4]の構成の車載器によれば、通信端末において、新規料金所について、撮影画像を解析して、料金所名称を検出することが可能となる。
【0077】
[5]料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報を記憶する記憶部(22)と、
[2]又は[4]に記載された車載器から、前記取得した料金所コードと、前記位置情報と、前記画像と、を受信する受信部(通信部23)と、
前記画像を解析して料金所名称を検出できるか否かを判定する検出部(24)と、
前記料金所名称を検出できなかった場合、前記取得した料金所コードと前記位置情報とともに、新規料金所がある旨を通信端末(事務所PC40)に通知する通知部(25)と、を備える、
情報管理装置(サーバ20)。
【0078】
上記[5]の構成の情報管理装置によれば、車載器が取得した画像から料金所名称を検出できない場合、新規料金所がある旨を通信端末に通知するため、車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0079】
[6]前記検出部が前記料金所名称を検出できた場合、検出した前記料金所名称と、前記取得した料金所コードとを、前記マスタ料金所情報に追加する更新部(26)をさらに備える、
上記[5]に記載の情報管理装置。
【0080】
上記[6]の構成の情報管理装置によれば、新規料金所がある場合に、マスタ料金所情報を自動的に更新するため、車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0081】
[7]料金所コードと料金所名称とを対応付けたマスタ料金所情報を記憶する記憶部(22)と、
[1]に記載された車載器から、前記取得した料金所コードと、前記位置情報と、を受信する受信部(通信部23)と、
料金所の名称と前記料金所の緯度経度情報とを少なくとも含む地図情報を参照して、前記位置情報に対応する前記名称を検出できるか否かを判定する検出部(24)と、
前記名称を検出できなかった場合、前記取得した料金所コードと前記位置情報とともに、新規料金所がある旨を通信端末(事務所PC40)に通知する通知部(25)と、を備える、
情報管理装置(サーバ20)。
【0082】
上記[7]の構成の情報管理装置によれば、地図情報から位置情報に対応する名称を検出できない場合、新規料金所がある旨を通信端末に通知するため、新規料金所の発生の有無をチェックする車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0083】
[8]前記検出部が前記名称を検出できた場合、検出した前記名称と、前記取得した料金所コードとを、前記マスタ料金所情報に追加する更新部(26)をさらに備える、
上記[7]に記載の情報管理装置。
【0084】
上記[8]の構成の情報管理装置によれば、新規料金所がある場合に、マスタ料金所情報を自動的に更新するため、マスタ料金所情報を管理、更新する車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0085】
[9]上記[2]又は[4]に記載の車載器(デジタルタコグラフ10)と、
上記[5]又は[6]に記載の情報管理装置(サーバ20)と、
前記車載器及び前記情報管理装置の少なくともいずれか一方と通信可能な通信端末(事務所PC40)と、を備える情報管理システム(100)。
【0086】
上記[9]の構成の情報管理システムによれば、ゲート通過情報に含まれる料金所コードが、料金所情報に含まれない場合に、料金所コード及び車両の位置情報をサーバ及び通信端末に通知する。よって、車両管理者等に新規料金所の存在をその位置情報と共に把握させることにより、料金所情報を更新するための作業時間を短縮化できる。
【0087】
[10]コンピュータを、
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、前記通過時刻から所定時間遡った時点から、前記通過時刻までに、前記車両に搭載されたカメラで撮影された画像を解析して、料金所名称を検出する検出部、及び、
前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報と、前記料金所名称とを紐付けて、前記料金所情報に追加する更新部、
として機能させるプログラム。
【0088】
上記[10]の構成のプログラムによれば、通信端末が、新規料金所がある場合に、料金所情報を自動的に更新するため、車両管理者等の負担を減らすことができる。
【0089】
[11]コンピュータを、
料金所コードと料金所名称とを対応付けた料金所情報を記憶する記憶部、
車両が料金所を通過した時刻である通過時刻と、前記料金所の料金所コードを少なくとも含むゲート通過情報を取得する取得部、
取得した前記料金所コードが、前記料金所情報に含まれているか否かを判断する判断部、
前記判断部により、取得した前記料金所コードが前記料金所情報に含まれていないと判断された場合、料金所の名称と前記料金所の緯度経度情報とを少なくとも含む地図情報を参照して、前記緯度経度情報に対応する前記名称を検出する検出部、及び、
前記取得した料金所コードと、前記通過時刻における前記車両の位置情報と、前記名称とを紐付けて、前記料金所情報に追加する更新部、
として機能させるプログラム。
【0090】
上記[11]の構成のプログラムによれば、通信端末が、新規料金所がある場合に、料金所情報を自動的に更新するため、車両管理者等の負担を減らすことができる。
【符号の説明】
【0091】
1 車両
3 ETC車載器(他の車載器)
5 カメラ
10 デジタルタコグラフ(車載器)
11 制御部
12 記憶部
13 取得部
14 通信部(送信部)
20 サーバ(情報管理装置)
21 制御部
22 記憶部
23 通信部(受信部)
24 検出部
25 通知部
26 更新部
40 事務所PC(通信端末)
B 基地局
N ネットワーク
S GPS衛星