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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154679
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】操作装置および作業機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/16 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
E02F9/16 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068639
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大津 素晴
【テーマコード(参考)】
2D015
【Fターム(参考)】
2D015EB01
(57)【要約】
【課題】拡張式の操作装置の操作性を向上することができる技術を提供する。
【解決手段】例示的な操作装置は、座席の側方に配置され、操作レバーを有するレバースタンドと、前記レバースタンドを上下に回動可能に支持するレバースタンド支持部と、前記レバースタンド支持部の下方に配置され、前記レバースタンド支持部を左右に回動可能に支持するベース部と、前記ベース部に支持され、前記レバースタンド支持部の底部の上方に配置される保持プレートと、を備える。前記レバースタンド支持部は、前記レバースタンドを第1姿勢から回動して第2姿勢とすることで、左右方向に回動して第3姿勢又は第4姿勢の選択を可能とされる。前記保持プレートは、前記第1姿勢の前記レバースタンドを支持する前記レバースタンド支持部を、前記第3姿勢又は前記第4姿勢で保持する。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席の側方に配置され、操作レバーを有するレバースタンドと、
前記レバースタンドを上下に回動可能に支持するレバースタンド支持部と、
前記レバースタンド支持部の下方に配置され、前記レバースタンド支持部を左右に回動可能に支持するベース部と、
前記ベース部に支持され、前記レバースタンド支持部の底部の上方に配置される保持プレートと、
を備え、
前記レバースタンド支持部は、前記レバースタンドを第1姿勢から回動して第2姿勢とすることで、左右方向に回動して第3姿勢又は第4姿勢の選択を可能とされ、
前記保持プレートは、前記第1姿勢の前記レバースタンドを支持する前記レバースタンド支持部を、前記第3姿勢又は前記第4姿勢で保持する、操作装置。
【請求項2】
前記第1姿勢は、前記操作レバーを操作可能とする姿勢であり、
前記第2姿勢は、前記操作レバーを操作不能とする姿勢である、請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記レバースタンド支持部の底部には、開口部が設けられ、
前記保持プレートは、前記開口部を介して前記ベース部に支持される、請求項1に記載の操作装置。
【請求項4】
前記保持プレートは、プレート本体から上方に向けて延びる保持部を有し、
前記レバースタンドは、前記第1姿勢において前記保持部に保持される突設部を有する、請求項1に記載の操作装置。
【請求項5】
前記保持部は、第1保持部と、前記第1保持部の左右方向の隣に配置される第2保持部とを含み、
前記突設部は、第1突設部と、前記第1突設部の左右方向外方に配置される第2突設部とを含み、
前記第1突設部が前記第1保持部と前記第2保持部との間に保持される場合に、前記レバースタンド支持部は前記第4姿勢で保持され、
前記第2突設部が前記第1保持部と前記第2保持部との間に保持される場合に、前記レバースタンド支持部は前記第3姿勢で保持される、請求項4に記載の操作装置。
【請求項6】
前記レバースタンド支持部が前記第3姿勢である場合に比べて前記第4姿勢である場合の方が、前記操作レバーは、前記座席から左右方向に離れた左右方向外方に配置され、
前記保持プレートおよび前記レバースタンド支持部により、前記レバースタンド支持部を前記第3姿勢とする方向に付勢する付勢部材が保持される、請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
前記第1突設部を前記第1保持部と前記第2保持部との間に保持することにより、前記レバースタンド支持部が前記付勢部材の付勢力に反して前記第4姿勢で保持される、請求項6に記載の操作装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の操作装置と、
前記座席と、を備える、作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置および作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オペレータが着座する座席の左右両側のリモコンバルブユニットを、左右に拡張可能に構成した拡張式リモコンバルブユニットが知られる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の拡張式リモコンバルブユニットにおいては、リモコンバルブユニットの後部又は後方に回転駆動体が設けられる。リモコンバルブユニットは、回転駆動体を軸にして、リモコンバルブユニットの前部が該リモコンバルブユニットの後部よりも予め設定された範囲だけ外側に位置するように回転移動される。外側に向かって回転移動されたリモコンバルブユニットを、予め設定された位置でロックするロック機構が備えられる。ロック機構は、リモコンバルブユニットと一体的に回転移動する移動板と、リモコンバルブユニットを下から支持する支持板とを備える。移動板と支持板とのいずれか一方にロック穴が形成され、他方にロック穴に挿入されるロックピンが設けられる。ロックピンがロック穴に挿入されることによって、リモコンバルブユニットの回転移動がロックされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-45744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、リモコンバルブユニットは、その前部が、その後部又は後方を軸にして上下に回転可能に構成される。リモコンバルブユニットの前部が上側に移動された形態で、ロック機構が操作可能に構成される。すなわち、従来においては、まず、ロック機構の操作を可能とするために、リモコンバルブユニットに対して持ち上げ操作を行う必要がある。そして、持ち上げ操作によってロック機構が操作可能とされた後に、ロック穴からロックピンを抜く操作を行うことによってロック機構によるロックが解除される。ロック解除によって、リモコンバルブユニットの回転移動が可能となる。
【0006】
従来の構成では、ロック機構によりロックされたリモコンバルブユニットを回転移動するまでに行う操作が多いと感じられる可能性がある。すなわち、より操作性の良い拡張式の操作装置をユーザが望む可能性がある。
【0007】
以上の点に鑑みて、本発明は、拡張式の操作装置の操作性を向上することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の例示的な操作装置は、座席の側方に配置され、操作レバーを有するレバースタンドと、前記レバースタンドを上下に回動可能に支持するレバースタンド支持部と、前記レバースタンド支持部の下方に配置され、前記レバースタンド支持部を左右に回動可能に支持するベース部と、前記ベース部に支持され、前記レバースタンド支持部の底部の上方に配置される保持プレートと、を備える。前記レバースタンド支持部は、前記レバースタンドを第1姿勢から回動して第2姿勢とすることで、左右方向に回動して第3姿勢又は第4姿勢の選択を可能とされる。前記保持プレートは、前記第1姿勢の前記レバースタンドを支持する前記レバースタンド支持部を、前記第3姿勢又は前記第4姿勢で保持する。
【発明の効果】
【0009】
例示的な本発明によれば、拡張式の操作装置の操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】作業機械の概略の構成を示す側面図
図2A】作業機械が備える旋回体の概略の構成を示す上面図
図2B図2Aに示す状態から、操作装置の姿勢が変化した状態を示す図
図3A】作業機械が備える一対の操作装置の概略の構成を示す正面図
図3B図3Aに示す状態から、一対の操作装置の姿勢が変化した状態を示す図
図4A】左側の操作装置の概略の構成を示す斜視図
図4B】レバースタンドを図4Aに示す第1姿勢から第2姿勢へと変更した状態を示す図
図5】レバースタンド支持部の概略の構成を示す斜視図
図6】ベース部の概略の構成を示す斜視図
図7A】レバースタンド支持部、ベース部、および、保持プレートの関係を示す概略斜視図
図7B】レバースタンド支持部を図7Aに示す第3姿勢から第4姿勢へと変更した状態を示す図
図8A】レバースタンドの持ち上げ操作について説明するための図
図8B】レバースタンドの持ち上げ操作について説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付し、特に説明の必要がない場合には、その説明を繰り返さない。
【0012】
<1.作業機械の概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係る作業機械100の概略の構成を示す側面図である。作業機械100は、本発明の実施形態に係る操作装置1を備える。操作装置1は、作業機械100を操作するための装置である。詳細には、作業機械100は油圧ショベルである。操作装置1は、油圧ショベルを操作するための装置である。なお、本発明の操作装置が適用される作業機械は、油圧ショベルに限定されない。本発明の操作装置は、例えばホイルローダやブルドーザ等の他の作業機械に適用されてもよい。
【0013】
図1に示すように、作業機械100は、走行体101と、旋回体102と、作業装置103とを備える。
【0014】
ここで、本明細書における方向を、以下のように定義する。まず、走行体101が直進する方向を前後方向とし、そのうちの一方側を「前」とし、他方側を「後」とする。本明細書では、走行体101のブレード104が取り付けられる側を「前」とする。また、前後方向に垂直な横方向を左右方向とする。本明細書では、後方から前方を向かって左となる側を「左」とし、右となる側を「右」とする。さらに、前後方向および左右方向に垂直な重力方向を上下方向とし、重力方向の上流側を「上」とし、下流側を「下」とする。また、本明細書では、上下方向と平行な面を鉛直面と表現することがある。なお、これらの方向は単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定する意図はない。
【0015】
走行体101は、作業機械100を自走可能とする。詳細には、走行体101は、走行体フレーム101aの左右に配置される一対のクローラ101bを有する。各クローラ101bは、油圧モータで構成される走行モータ101cにより駆動される。走行体101は、左右一対のクローラ101bが同時に同方向に駆動されると、前方または後方に直進する。前方か後方かは、走行モータ101cの回転方向により決まる。走行体101は、左右一対のクローラ101bが独立して駆動されることにより、左旋回または右旋回を行う。
【0016】
なお、本実施形態の走行体101はクローラ式であるが、走行体は、クローラ式に限らず、ホイール式等であってもよい。また、本実施形態では、走行体101の前部には、油圧シリンダで構成されるブレードシリンダ104aの伸縮によって上下動可能に設けられるブレード104が設けられる。ブレード104を用いることによって、作業機械100は整地作業を行うことができる。なお、ブレード104は設けられなくてもよい。
【0017】
旋回体102は、走行体101に旋回可能に搭載される。旋回体102は、詳細には、旋回体フレーム102aと、旋回体フレーム102aに固定される旋回台102bとを有する。旋回台102bは、平面視において、左右一対のクローラ101bの間に配置される。旋回台102bは、走行体フレーム101aに回動可能に支持される。旋回台102bは、油圧モータとして構成される不図示の旋回モータにより駆動され、上下方向に延びる中心軸を中心として旋回する。旋回体フレーム102aは、旋回台102bと共に、右旋回と左旋回とを可能に設けられる。
【0018】
なお、本明細書では、旋回体102が図1に示す前方を向いた状態であることを前提として方向の表現を行う。
【0019】
旋回体102には、作業機械100を操縦するオペレータが座る座席(運転席)102cが配置される。すなわち、作業機械100は座席102cを備える。座席102cに座るオペレータは、座席102cの近傍に設けられる各種の操作レバーやペダルを操作する。なお、各種の操作レバーの中には、操作装置1が有する操作レバー2aが含まれる。
【0020】
座席102cは、旋回体フレーム102aに搭載される原動機を覆うボンネット(原動機カバー)102dに支持される。原動機は、作業機械100に搭載された油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプ(不図示)を駆動する。原動機は、例えば、エンジンおよび電動モータのうちの少なくとも一方であってよい。油圧アクチュエータには、各種の油圧モータおよび油圧シリンダが含まれる。
【0021】
作業装置103は、ブーム103aと、アーム103bと、バケット103cとを有する。作業装置103は、これらを同時に、又は、独立して動かすことで、土砂等の掘削作業を行う。なお、バケット103cは、例えば解体作業を行う際に利用されるブレーカー等の他の作業具に変更されてよい。
【0022】
ブーム103aは、その一端部がブームブラケット103dに支持され、伸縮可能に設けられるブームシリンダ103eにより鉛直面内で回転可能である。アーム103bは、その一端部がブーム103aの他端部に支持されており、伸縮可能に設けられるアームシリンダ103fにより鉛直面内で回転可能である。バケット103cは、その一端部がアーム103bの他端部に支持されており、伸縮可能に設けられるバケットシリンダ103gにより鉛直面内で回転可能である。図1において、ブーム103a、アーム103b、および、バケット103cは、それぞれ左右方向に延びる中心軸を中心として回動可能に設けられる。
【0023】
作業装置103は、旋回体102の設置部102eに取り付けられる。設置部102eは、旋回体102の前端部から前方に突出する。ブームブラケット103dは、上下方向に延びる中心軸を中心として回動可能に、設置部102eに支持される。ブームブラケット103dは、旋回体102に前後方向に伸縮可能に配置されるスイングシリンダ(不図示)に接続される。ブームブラケット103dは、スイングシリンダの伸縮により左回り又は右回りに回動する。すなわち、スイングシリンダを動作させることにより、作業装置103を左回り又は右回りにスイングさせることができる。
【0024】
座席102cに座るオペレータは、操作装置1等を操作することにより各種の油圧アクチュエータ等の制御を行って、作業装置103を用いた作業を行うことができる。
【0025】
図2Aおよび図2Bは、作業機械100が備える旋回体102の概略の構成を示す上面図である。図2Bは、図2Aに示す状態から、操作装置1の姿勢が変化した状態を示す図である。図2Aおよび図2Bに示すように、作業機械100においては、座席102cの左側と右側とに、作業機械100の操作を行う操作装置1が配置される。左右一対の操作装置1は、互いの左右方向の間隔を変更可能に設けられる。
【0026】
図2Aに示す状態では、左右一対の操作装置1は、旋回体102の左右方向の幅内に収まり、左右方向において旋回体102からはみ出ない。一方、図2Bに示す状態では、左右一対の操作装置1は、旋回体102の左右方向の幅内に収まらず、左右方向において、それらの一部が旋回体102からはみ出る。図2Aに示す状態を基準として考えた場合、左右一対の操作装置1は、図2Bに示す状態に変更することで左右方向の幅を拡張することができると言える。すなわち、作業機械100が備える操作装置1は、拡張式の操作装置と言える。
【0027】
以下、便宜的に、図2Aに示す、一対の操作装置1の左右方向の間隔が狭くなった状態を幅狭状態と表現することがある。また、図2Bに示す、左右一対の操作装置1の左右方向の間隔が広くなった状態を幅広状態と表現することがある。図2Aに示す幅狭状態は、作業機械100が狭い場所を通過するために便利な状態である。狭い場所を通過する例としては、例えば、作業機械100により屋内の解体作業を行う場合における間口の通過が挙げられる。図2Bに示す幅広状態は、作業装置103を用いて作業を行う際に便利な状態である。幅広状態とされることにより、座席102cに座るオペレータが操作装置1の存在によって窮屈に感じる可能性を低減することができる。
【0028】
なお、本実施形態では、一対の操作装置1のそれぞれは、幅狭状態にするための姿勢と、幅広状態とするための姿勢との2つの姿勢のみを選択可能に設けられる。ただし、これは例示にすぎない。一対の操作装置1のそれぞれは、左右の幅を切り替えるための姿勢として3つ以上の姿勢を選択可能に設けられてもよい。
【0029】
<2.操作装置の構造>
次に、上述した左右の幅を広げる拡張機能を備える操作装置1(拡張式の操作装置)の構造について、詳細に説明する。
【0030】
図3Aおよび図3Bは、作業機械100が備える一対の操作装置の概略の構成を示す正面図である。図3Bは、図3Aに示す状態から、一対の操作装置1の姿勢が変化した状態を示す図である。詳細には、図3Aは、一対の操作装置1が幅狭状態である場合の図である。図3Bは、一対の操作装置1が幅広状態である場合の図である。なお、図3Aおよび図3Bは、理解を容易とするために、一対の操作装置1の周囲に存在する部材も示している。また、図3Aおよび図3Bにおいては、操作装置1を構成する部材の一部を覆うカバー2b(図1図2Aおよび図2B参照)が取り外されている。
【0031】
図3Aおよび図3Bに示すように、座席102cの左右に配置される各操作装置1は、ボンネット102d上に配置される。左右の各操作装置1は、レバースタンド2と、レバースタンド支持部3と、ベース部4と、保持プレート5とを備える。左右の操作装置1は、同様の構造を備える。
【0032】
なお、左右の操作装置1の構造は、詳細には構成部材の形状、配置、および、向きに若干の相違点を有する。しかし、左右の操作装置1の設計思想、および、左右の操作装置1の作用は同様である。このために、以下では、左側に配置される操作装置1の場合を代表例として、操作装置1の構造の説明を行う。右側に配置される操作装置1については、特に説明の必要がない事項の説明は省略する。
【0033】
図4Aおよび図4Bは、左側の操作装置1の概略の構成を示す斜視図である。図4Bは、レバースタンド2を図4Aに示す第1姿勢から第2姿勢へと変更した状態を示す図である。第1姿勢および第2姿勢については後述する。なお、図1図2A図2B図3Aおよび図3Bは、レバースタンド2が第1姿勢である状態を示す。
【0034】
レバースタンド2は、座席102cの側方(本例では左方)に配置され、操作レバー2aを有する。操作レバー2aは、レバースタンド2の上部に配置される。操作レバー2aは、座席102cに座るオペレータが作業装置103を操作する際に実際に操作する部分である。操作レバー2aの操作により、油圧アクチュエータの油圧制御が行われる。
【0035】
なお、第1姿勢は、操作レバー2aを操作可能とする姿勢である。第1姿勢とすることは、操作レバー2aを用いた操作を行うために必要とされる条件であって、第1姿勢の場合に操作レバー2aによる操作が行えないことがあってもよい。第2姿勢は、操作レバー2aを操作不能とする姿勢である。第2姿勢は、操作レバー2aを操作不能とする姿勢を広く含み、図4Bに示す姿勢は、第2姿勢の一例にすぎない。本実施形態では、レバースタンド2の上げ下げにより、簡単に第1姿勢と第2姿勢との切り替えを行うことができる。
【0036】
レバースタンド2は、操作レバー2aの下方にスタンドフレーム21をさらに有する。スタンドフレーム21は、レバースタンド支持部3との連結等に利用される。本実施形態において、スタンドフレーム21は、複数の部材で構成される。ただし、スタンドフレーム21は、場合によっては単一部材で構成されてもよい。
【0037】
なお、スタンドフレーム21には、上述したカバー2b(図1等参照)が固定される。このため、カバー2bも、レバースタンド2の一部と解されてよい。また、本実施形態では、カットオフレバー8がスタンドフレーム21に支持される。カットオフレバー8は、詳細には、上限位置と下限位置との間で、スタンドフレーム21に対して回動可能である。カットオフレバー8が下げられた状態(例えば図1図4A等の状態)では、前方に延びるカットオフレバー8がオペレータの作業機械100からの退出を妨げる。カットオフレバー8が、上げられて上限位置に位置する場合、パイロット圧力が遮断され、作業機械100の操作が不能となる。上限位置にあるカットオフレバー8は、スタンドフレーム21に対して、それ以上上方に回動できない。上限位置にあるカットオフレバー8を上方に引き上げると、後述のようにレバースタンド2の前側が持ち上がる。
【0038】
レバースタンド支持部3は、レバースタンド2の下方に配置される。レバースタンド支持部3は、レバースタンド2を上下に回動可能に支持する。図5は、レバースタンド支持部3の概略の構成を示す斜視図である。図4A図4B、および、図5に示すように、レバースタンド支持部3は、底部プレート31と、左側部プレート32と、右側部プレート33とを有する。なお、本実施形態では、レバースタンド支持部3は、複数の部材で構成される。ただし、レバースタンド支持部3は、場合によっては単一部材で構成されてもよい。
【0039】
底部プレート31は、前後方向に延びる矩形板状である。底部プレート31は、中央部に上下方向に貫通する中央部開口311を有する。また、底部プレート31は、後部に上下方向に貫通する後部開口312を有する。左側部プレート32は、底部プレート31の左端部に配置され、上下方向に延びる。左側部プレート32は、左右方向に貫通する左側部プレート開口321を有する。右側部プレート33は、底部プレート31の右端部に配置され、上下方向に延びる。右側部プレート33は、左右方向に貫通する右側部プレート開口331を有する。
【0040】
図4Aおよび図4Bに示すように、左側部プレート32と右側部プレート33とは、それらの後部に配置される後方軸部34を支持する。後方軸部34は、左右方向に延びる。後方軸部34は、その左端部を左側部プレート開口321に入れられ、その右端部を右側部プレート開口331に入れられた状態で、左右の側部プレート32、33に支持される。
【0041】
後方軸部34は、レバースタンド支持部3の後方に配置され、レバースタンド2のスタンドフレーム21を回動可能に支持する。すなわち、レバースタンド2は、その後部を後方軸部34により回動可能に支持される。レバースタンド2は、その後部を後方軸部34に支持されることにより、前部を上げ下げすることができる。図4Aに示す第1姿勢は、レバースタンド2の前部が下げられた状態である。図4Bに示す第2姿勢は、図4Aに示す第1姿勢から、レバースタンド2の前部が持ち上げられ、後方軸部34を中心としてレバースタンド2が回動された状態である。
【0042】
ベース部4は、レバースタンド支持部3の下方に配置される。図6は、ベース部4の概略の構成を示す斜視図である。図4A図4B、および、図6に示すように、ベース部4は、矩形平板状である。ベース部4は、螺子等の固定具により固定された状態で、ボンネット102dに支持される(図3Aおよび図3B参照)。
【0043】
ベース部4は、中央部に上下方向に貫通するベース部開口41を有する。また、ベース部4は、ベース部開口41の側方(詳細には左方)に、上方に突出する直方体形状の第1凸部42を有する。また、ベース部4は、後部に上方に突出する円柱状の第2凸部43を有する。
【0044】
図7Aおよび図7Bは、レバースタンド支持部3、ベース部4、および、保持プレート5の関係を示す概略斜視図である。図7Bは、レバースタンド支持部3を図7Aに示す第3姿勢から第4姿勢へと変更した状態を示す図である。なお、本実施形態においては、第3姿勢は、操作装置1を幅狭状態(図2A図3A参照)とする際の姿勢である。第4姿勢は、操作装置1を幅広状態(図2B図3B参照)とする際の姿勢である。レバースタンド支持部3が第3姿勢である場合に比べて第4姿勢である場合の方が、操作レバー2aは、座席102cから左右方向に離れた左右方向外方に配置される。
【0045】
図7Aおよび図7Bに示すように、レバースタンド支持部3とベース部4とは、レバースタンド支持部3を上、ベース部4を下とした状態で、上下に重ねられる。詳細には、レバースタンド支持部3とベース部4とは、ベース部4の第1凸部42がレバースタンド支持部3の中央部開口311に入れられた状態で上下に重ねられる。また、レバースタンド支持部3とベース部4とは、ベース部4の第2凸部43がレバースタンド支持部3の後部開口312に入れられた状態で上下に重ねられる。なお、本実施形態では、レバースタンド支持部3とベース部4とは、右側部プレート33を底部プレート31に取り付けるための固定具Bの下端部がベース部開口41に入れられた状態で上下に重ねられる。
【0046】
ベース部4は、レバースタンド支持部3を左右に回動可能に支持する。なお、レバースタンド支持部3がレバースタンド2を支持するために、レバースタンド2もベース部4に対して左右に回動可能に設けられる。詳細には、レバースタンド支持部3は、第2凸部43を軸として前部を左右方向に回動可能に設けられる。レバースタンド支持部3の左右方向への回動は、第1凸部42と中央部開口311の内周面との当接によって、回動幅が制限される。なお、図7Aに示す第3姿勢では、第1凸部42の左側面と、中央部開口311の左側の内周面とが接触して、レバースタンド支持部3は、それ以上右方(左右方向内方)に回動することができない。また、図7Bに示す第4姿勢では、第1凸部42の右側面と、中央部開口311の右側の内周面とが接触して、レバースタンド支持部3は、それ以上左方(左右方向外方)に回動することができない。
【0047】
図7Aおよび図7Bに示すように、保持プレート5は、前後方向に延びる板状である、保持プレート5は、ベース部4に支持される。詳細には、保持プレート5は、第1凸部42の上面に固定具Bを用いて固定される。第1凸部42は、中央部開口311を介して、その上面が底部プレート31の上面よりも若干上方に突出する。このために、保持プレート5は、レバースタンド支持部3の底部(底部プレート31)の上方に配置される。本実施形態においては、レバースタンド支持部3の底部には、開口部311が設けられ、保持プレート5は、開口部311を介してベース部4に支持される。このように開口部311を利用した構成とすることで、ベース部4に支持される保持プレート5を、構造を複雑化することなくレバースタンド支持部3の底部の上方に配置することができる。
【0048】
本実施形態においては、保持プレート5およびレバースタンド支持部3により、レバースタンド支持部3を第3姿勢とする方向に付勢する付勢部材6が保持される。このような付勢部材6が設けられることにより、所定の操作(詳細は後述する)を行うことにより、レバースタンド支持部3を自動的に第3姿勢として、操作装置1を幅狭状態とすることができる。
【0049】
なお、付勢部材は、レバースタンド支持部3を第4姿勢とする方向に付勢する構成であってもよい。この場合には、所定の操作を行うことにより、レバースタンド支持部3を自動的に第4姿勢として、操作装置1を幅広状態とすることができる。
【0050】
詳細には、底部プレート31の上面と、保持プレート5のプレート本体5aの上面とに、左右方向に延びる支持バー7を支持する支持部313、51が立設される。付勢部材6は、圧縮コイルばねで構成される。支持バー7が、圧縮コイルばね6の内部を挿通することにより、圧縮コイルばね6は、2つの支持部313、51の間に挟まれた状態で、支持バー7に支持される。
【0051】
上述のように、保持プレート5は、ベース部4に固定される。一方、レバースタンド支持部3は、ベース部4に対して左右方向に回動可能に支持される。このために、圧縮コイルばね6の付勢力により、レバースタンド支持部3が座席102c側(左右方向内方)に押されて、レバースタンド支持部3は第3姿勢となる。図7Bに示す第4姿勢とするためには、圧縮コイばね6の付勢力に反してレバースタンド支持部3を座席102cから離れる側(左右方向外方)に押す必要がある。
【0052】
例えば図7Aおよび図7Bに示すように、保持プレート5は、プレート本体5aから上方に延びる保持部52を有する。保持部52は、レバースタンド2を第1姿勢(図4A等参照)に保持する機能を有する。図4A等に示すように、レバースタンド2は、第1姿勢において保持部52に保持される突設部22を有する。突設部22は、レバースタンド2が第1姿勢である場合に、前側下部に位置して保持部52に保持される。レバースタンド支持部3が第3姿勢である状態でレバースタンド2の突設部22が保持部52に保持されることで、操作装置1を図3Aに示す幅狭状態とすることができる。レバースタンド支持部3が第4姿勢である状態でレバースタンド2の突設部22が保持部52に保持されることで、操作装置1を図3Bに示す幅広状態とすることができる。
【0053】
詳細には、保持部52は、第1保持部521と、第1保持部521の左右方向の隣に配置される第2保持部522とを含む。第1保持部521は、プレート本体5aの前端部に配置され、上方かつ左右に延びる。本実施形態では、第1保持部521は、プレート本体5aの前側を上方に向けて折り曲げることにより構成される。第2保持部522は、第1保持部521の右隣りに隣接配置され、上方かつ前後方向に延びる。本実施形態では、第2保持部522は、プレート本体5aの前部右側を上方に向けて折り曲げることにより構成される。第1保持部521と第2保持部522との左右方向間には隙間Sが形成される。当該隙間Sに突設部22が嵌め込まれた状態とすることで、保持部52は突設部22を保持する。
【0054】
詳細には、突設部22は、第1突設部221と、第1突設部221の左右方向外方に配置される第2突設部222とを含む。図4Aに示す例では、第2突設部222は、第1突設部221の左方(座席102cから離れる側)に配置される。第1突設部221と第2突設部222とは、左右に間隔をあけて配置される。第1突設部221および第2突設部222は、上下方向と平行な方向に広がる平板状である。
【0055】
第1突設部221が、第1保持部521と第2保持部522との間に保持される場合に、レバースタンド支持部3は、第4姿勢で保持される(図3B参照)。なお、この場合、第1突設部221が下方に存在する必要があり、レバースタンド2は第1姿勢である。また、第1保持部521と第2保持部522との間の隙間Sの幅は、平板状の第1突設部221の厚みよりも少し広い。このため、第1保持部521と第2保持部522との間の隙間Sに嵌り込んだ第1突設部221は、第1保持部521と第2保持部522との間に保持される。
【0056】
第2突設部222が第1保持部521と第2保持部522との間に保持される場合に、レバースタンド支持部3は第3姿勢で保持される(図3A参照)。なお、この場合、第2突設部222が下方に存在する必要があり、レバースタンド2は第1姿勢である。また、第1保持部521と第2保持部522との間の隙間Sの幅は、平板状の第2突設部222の厚みよりも少し広い。このため、第1保持部521と第2保持部522との間の隙間Sに嵌り込んだ第2突設部222は、第1保持部521と第2保持部522との間に保持される。
【0057】
本実施形態では、上述のように、付勢部材(圧縮コイルばね)6は、レバースタンド支持部3を第3姿勢(幅狭状態とするための姿勢)とする方向に付勢する。このために、第1突設部221を第1保持部521と第2保持部522との間に保持することにより、レバースタンド支持部3が、付勢部材6の付勢力に反して第4姿勢で保持されることになる。
【0058】
以上の説明からわかるように、本実施形態においては、レバースタンド支持部3は、レバースタンド2を第1姿勢から回動して第2姿勢とすることで、左右方向に回動して第3姿勢又は第4姿勢の選択を可能とされる。また、保持プレート5は、第1姿勢のレバースタンド2を支持するレバースタンド支持部3を、第3姿勢又は第4姿勢で保持する。
【0059】
なお、本実施形態では、レバースタンド2を第1姿勢から第2姿勢とするための回動方向は上方である。また、第2姿勢は、保持プレート5がレバースタンド2を第1姿勢で保持するロック状態を解除する姿勢である。本実施形態では、この第2姿勢は、操作レバー2aを操作不能とする姿勢でもある。
【0060】
本実施形態の構成によれば、レバースタンド2が第1姿勢である場合にレバー(詳細にはカットオフレバー8)を僅かに引き上げることによって、保持プレート5によるレバースタンド2の保持(ロック状態)を解除することができる。そして、簡単にロック解除した後に、レバースタンド2と共にレバースタンド支持部3を左右方向に動かして第3姿勢と第4姿勢との選択を簡単に行うことができる。また、第3姿勢と第4姿勢のいずれかを選択した後に、引き上げたレバーを降ろしてレバースタンド2を第1姿勢に戻すことによって、レバースタンド支持部3の姿勢を第3姿勢又は第4姿勢に簡単に固定することができる。すなわち、本実施形態によれば、簡易な操作で、操作装置1の幅広状態と幅狭状態との切り替えを行うことができる。
【0061】
<3.操作装置の動作等>
次に、以上に説明した構造を備える操作装置1の動作等について、より詳細に説明する。
【0062】
まず、オペレータが座席102cに座った時点で、操作装置1が図2Aおよび図3Bに示すような幅狭状態であったとする。オペレータは、作業機械100の座席102cに座って作業を行う場合、通常は、楽な姿勢で作業を行いたいために、操作装置1を幅広状態に切り替える操作を行う。
【0063】
この際、オペレータは、カットオフレバー8を引き上げる操作を行う。これにより、第1姿勢のレバースタンド2の前部が持ち上がり、第1保持部521と第2保持部522とによる第2突設部222の保持(ロック)が解除される。すなわち、レバースタンド2が第2姿勢となり、レバースタンド2を支持するレバースタンド支持部3が左右方向に回動可能となる。なお、カットオフレバー8を引き上げる操作は、保持プレート5による保持(ロック)を解除できる最小限の引き上げ量であってよい。
【0064】
ロックが解除されると、オペレータは、圧縮コイルばね6の付勢力に反してレバースタンド支持部3をレバースタンド2と共に左右方向外方に向けて回動して、第4姿勢とする。その後、オペレータは、カットオフレバー8を下げてレバースタンド2を第1姿勢とする。これに応じて、第1突設部221が第1保持部521と第2保持部522との間に保持され、保持プレート5によるレバースタンド2の動きのロックが完了する。この操作を左右の操作装置1に対して行うことにより、図2Bおよび図3Bに示すような操作装置1の幅広状態を得ることができる。
【0065】
例えば、作業終了後や、幅の狭い通路を通過する必要がある場合等に、幅広状態とした操作装置1を幅狭状態にしたい場合がある。このような場合、オペレータは、カットオフレバー8を引き上げる操作を行う。これにより、第1姿勢のレバースタンド2の前部が持ち上がり、第1保持部521と第2保持部522とによる第1突設部221の保持(ロック)が解除される。すなわち、レバースタンド2が第2姿勢となり、レバースタンド2を支持するレバースタンド支持部3が左右方向に回動可能となる。
【0066】
ロックが解除されると、圧縮コイルばね6の付勢力によって、レバースタンド支持部3は、レバースタンド2と共に左右方向内方に向けて自動的に回動して第3姿勢となる。当該自動移動後に、オペレータは、カットオフレバー8を下げてレバースタンド2を第1姿勢とする。これに応じて、第2突設部222が第1保持部521と第2保持部522との間に保持され、保持プレート5によるレバースタンド2の動きのロックが完了する。この操作を左右の操作装置1に対して行うことにより、操作装置1を幅狭状態にすることができる。
【0067】
図8Aおよび図8Bは、レバースタンド2の持ち上げ操作について説明するための図である。図8Aは、左側の操作装置1を左側面から見た側面図である。図8Aは、レバースタンド2は、第1姿勢であり、保持プレート5によりロックされた状態である。図8Bは、レバースタンド2は、第2姿勢であり、許容される最大限持ち上げられた状態を示す。
【0068】
図8Aおよび図8Bに示すように、レバースタンド2は、側面(詳細には左側面)にカムプレート23を有する。カムプレート23には、レバースタンド支持部3の左側部プレート32に固定されるカムピン322が入るカム溝231が設けられる。カム溝231は、S字状であり、第1溝231a、第2溝231b、および、第3溝231cの3つの部分の分けて捉えることができる。
【0069】
レバースタンド2が第1姿勢である場合、カムピン322は、カム溝231の後端に位置する第1溝231aに入った状態となる。第1姿勢においては、一端が左側部プレート32に取り付けられ、他端がカムプレート23に取り付けられる引っ張りばね9による付勢力により、カムピン322が第1溝231aに入った状態を維持する力が加わる。このために、外部からレバースタンド2の前部を持ち上げる力が加わらない場合には、レバースタンド2は第1姿勢を維持しようとする。
【0070】
レバースタンド2の前部を持ち上げる外力が加わると、引っ張りばね9の付勢力に反して、レバースタンド2に含まれるカムプレート23も動き出す。カムプレート23が動き出すと、カムピン322は第1溝231aから抜けて第2溝231bに入る。また、カムプレート23が動き出すと、ガススプリング10の付勢力がレバースタンド2を持ち上げる力をアシストする。これにより、オペレータは、レバースタンド2を楽に持ち上げることができる。なお、ガススプリング10は、一端部を右側部プレート33に取り付けられ、他端部をレバースタンド2の側部に取り付けられる(図4A図4B参照)。ガススプリング10の両端部は、鉛直面内で回動可能に各部に取り付けられる。ガススプリング10は、レバースタンド2が持ち上げられるにつれて伸びる。
【0071】
カムピン322が第2溝231bに入った状態でレバースタンド2を持ち上げる動作を続けると、カムプレート23の移動により、カムピン322は、第1溝231aの反対側に設けられる第3溝231cに入り込む。この状態となった後に、レバースタンド2を持ち上げる力を加えても、カムプレート23の動きがカムピン322に邪魔されて、それ以上持ち上げることができない。
【0072】
上述のようなカムプレート23とカムピン322が設けられることによって、レバースタンド2の上げ下げを安定して容易に行うことができる。また、ガススプリング10によって、レバースタンド2の回動を楽に行うことができる。
【0073】
<4.留意事項等>
本明細書中に開示される種々の技術的特徴は、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書中に示される複数の実施形態および変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
【0074】
<5.付記>
例示的な本発明の操作装置は、座席の側方に配置され、操作レバーを有するレバースタンドと、前記レバースタンドを上下に回動可能に支持するレバースタンド支持部と、前記レバースタンド支持部の下方に配置され、前記レバースタンド支持部を左右に回動可能に支持するベース部と、前記ベース部に支持され、前記レバースタンド支持部の底部の上方に配置される保持プレートと、を備え、前記レバースタンド支持部は、前記レバースタンドを第1姿勢から回動して第2姿勢とすることで、左右方向に回動して第3姿勢又は第4姿勢の選択を可能とされ、前記保持プレートは、前記第1姿勢の前記レバースタンドを支持する前記レバースタンド支持部を、前記第3姿勢又は前記第4姿勢で保持する構成(第1の構成)であってよい。
【0075】
上記第1の構成の操作装置において、前記第1姿勢は、前記操作レバーを操作可能とする姿勢であり、前記第2姿勢は、前記操作レバーを操作不能とする姿勢である構成(第2の構成)であってよい。
【0076】
上記第1又は第2の構成の操作装置において、前記レバースタンド支持部の底部には、開口部が設けられ、前記保持プレートは、前記開口部を介して前記ベース部に支持される構成(第3の構成)であってよい。
【0077】
上記第1から第3のいずれかの構成の操作装置において、前記保持プレートは、プレート本体から上方に向けて延びる保持部を有し、前記レバースタンドは、前記第1姿勢において前記保持部に保持される突設部を有する構成(第4の構成)であってよい。
【0078】
上記第4の構成の操作装置において、前記保持部は、第1保持部と、前記第1保持部の左右方向の隣に配置される第2保持部とを含み、前記突設部は、第1突設部と、前記第1突設部の左右方向外方に配置される第2突設部とを含み、前記第1突設部が前記第1保持部と前記第2保持部との間に保持される場合に、前記レバースタンド支持部は前記第4姿勢で保持され、前記第2突設部が前記第1保持部と前記第2保持部との間に保持される場合に、前記レバースタンド支持部は前記第3姿勢で保持される構成(第5の構成)であってよい。
【0079】
上記第1から第5のいずれかの構成の操作装置において、前記レバースタンド支持部が前記第3姿勢である場合に比べて前記第4姿勢である場合の方が、前記操作レバーは、前記座席から左右方向に離れた左右方向外方に配置され、前記保持プレートおよび前記レバースタンド支持部により、前記レバースタンド支持部を前記第3姿勢とする方向に付勢する付勢部材が保持される構成(第6の構成)であってよい。
【0080】
上記第6の構成の操作装置において、前記第1突設部を前記第1保持部と前記第2保持部との間に保持することにより、前記レバースタンド支持部が前記付勢部材の付勢力に反して前記第4姿勢で保持される構成(第7の構成)であってよい。
【0081】
また、例示的な本発明の作業機械は、上記第1から第7のいずれかの構成の操作装置と、前記座席とを備える構成(第8の構成)であってよい。
【符号の説明】
【0082】
1・・・操作装置
2・・・レバースタンド
2a・・・操作レバー
3・・・レバースタンド支持部
4・・・ベース部
5・・・保持プレート
5a・・・プレート本体
6・・・圧縮コイルばね(付勢部材)
22・・・突設部
52・・・保持部
100・・・作業機械
102c・・・座席
221・・・第1突設部
222・・・第2突設部
311・・・中央部開口(開口部)
521・・・第1保持部
522・・・第2保持部
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B