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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015471
(43)【公開日】2024-02-02
(54)【発明の名称】転選機
(51)【国際特許分類】
   B07B 13/11 20060101AFI20240126BHJP
   B07B 13/16 20060101ALI20240126BHJP
   B07B 1/00 20060101ALI20240126BHJP
   B07B 1/28 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
B07B13/11 D
B07B13/16 A
B07B1/00 A
B07B1/28 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117622
(22)【出願日】2022-07-23
(71)【出願人】
【識別番号】512164986
【氏名又は名称】株式会社エコー
(74)【代理人】
【識別番号】100205512
【弁理士】
【氏名又は名称】出雲 暖子
(72)【発明者】
【氏名】小池 由隆
【テーマコード(参考)】
4D021
【Fターム(参考)】
4D021AA03
4D021CA07
4D021EA02
4D021JA09
4D021JB02
4D021JB03
4D021KA06
4D021KA12
4D021LA01
4D021LA08
4D021NA07
4D021NA10
(57)【要約】
【課題】工具を用いることなく、簡単に選別部の傾斜角度を変更できることにより、選別精度の高い転選機を提供する。
【解決手段】 選別部3と、架台2と、選別部支持体5と、第一傾斜部7と、第一昇降部9と、を備える転選機1であって、第一昇降部9は、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向と直交する方向に配設し、一対の垂直な第一ネジシャフト91と、一対の第一ギアボックス93と、水平な第一回転軸95と、第一継手固定板99と、第一長孔継手101と、第一ベアリング継手103と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
選別部と、選別部支持体と、架台と、第一傾斜部と、第一昇降部と、を備える転選機であって、
前記選別部は、第一ロールと、第二ロールと、搬送ベルトと、を備え、
前記選別部支持体は、一対の選別部支持板と、回転軸支持体とを備え、
前記一対の選別部支持板は、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸と直交する方向に備え、
前記第一傾斜部は、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向に配設し、一対の第一下方フレームと、第一上方フレームと、第一垂直フレームと、を備え、
前記各第一下方フレームの一端は、前記架台の上端と蝶番を用いて連結され、
前記第一昇降部は、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向と直交する方向に配設し、一対の垂直な第一ネジシャフトと、一対の第一ギアボックスと、水平な第一回転軸と、第一継手固定板と、第一長孔継手と、第一ベアリング継手と、を備え、
前記各第一ネジシャフトの上端には、それぞれ前記第一ギアボックスを備え、
前記第一回転軸の両端部は、前記第一ギアボックスを介して前記第一ネジシャフトに連結され、
前記第一継手固定板の両端部は、前記各第一ネジシャフトに固定され、
前記第一長孔継手の一端は前記第一継手固定板に固定され、他端部は第一貫通孔を備え、
前記第一ベアリング継手の一端は前記選別部支持体に固定され、他端は前記第一貫通孔に挿通する第一ベアリング部を介して、第一長孔継手と連結され、
前記第一ベアリング部は前記第一貫通孔を移動自在である、
転選機。
【請求項2】
前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向と直交する方向に第二傾斜部を配設し、
前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向に第二昇降部を配設し、
前記第二傾斜部は、一対の第二下方フレームと、第二上方フレームと、第二垂直フレームと、上部板状体と、下部板状体と、を備え、
前記上部板状体の上端部は、前記選別部支持板に固定され、
前記下部板状体の下端部は、前記第二下方フレームと固定され、
前記上部板状体の下端部と前記下部板状体の上端部とは、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向と直交する方向に回動自在に連結され、
前記第二昇降部は、一対の垂直な第二ネジシャフトと、一対の第二ギアボックスと、水平な第二回転軸と、第二継手固定板と、第二長孔継手と、第二ベアリング継手と、を備え、
前記各第二ネジシャフトの上端には、それぞれ第二ギアボックスを備え、
前記第二回転軸の両端部は、前記第二ギアボックスを介して前記第二ネジシャフトに連結され、
前記第二継手固定板の両端部は、前記各第二ネジシャフトに固定され、
前記第二長孔継手の一端は前記第二継手固定板に固定され、他端部は第二貫通孔を備え、
前記第二ベアリング継手の一端は前記選別部支持体に固定され、他端は前記第二貫通孔に挿通する第二ベアリング部を介して、第二長孔継手と連結され、
前記第二ベアリング部は前記第二貫通孔を移動自在である、
請求項1に記載の転選機。
【請求項3】
前記第一ロールを移動させる第一ロール移動手段であって、
一対の第一ロール支持部と、第一棒状体と、第二棒状体と、第一棒状体と第二棒状体とを連結する連結部と、回転ハンドルと、を備え、
前記第一ロール支持部の一端は第一ロール回転軸を支持し、他端は前記第一棒状体に連結され、
前記第一棒状体の両端は、第一ロール支持部に連結され、
前記第二棒状体は、回動自在であって、一端は前記回転ハンドルの回転軸に連結され、他端は前記選別部支持体に連結され、
前記連結部は、杆部と、湾曲部と、回転体と、を備え、
前記杆部の一端は前記第一棒状体の中間部に固定され、他端は前記湾曲部の一端と回動自在に連結され
前記湾曲部の他端は、前記回転体の一端と回動自在に連結され、
前記回転体の他端は、前記第二棒状体の中間部に固定され、
前記回転ハンドルは回転軸と把持部とを備え、
前記回転軸は回動自在であって、一端は前記選別部支持体を介して前記第二棒状体の一方の端部と連結され、他端は前記把持部に連結される、
請求項1又は請求項2に記載の転選機。
【請求項4】
前記搬送ベルトの下方に搬送ベルト支持板を備え、
前記搬送支持板の下面には、前記搬送支持板を振動させるバイブレーターを備える、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の転選機。
【請求項5】
前記選別部の上方に原料投入部を備え、
前記原料投入部は、フィルター部と、フィルター部を振動させる振動部と、を備える、
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の転選機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆、コショウなどの球形物を選別する転選機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大豆等の球形物を選別するために、上部ロールと下部ロールを平行かつ斜めに配置する前後・左右方向選別方式のベルトコンベア式の転選機が知られている。この選別機は、例えば正常の大豆は、回転ベルトの上方への移動にもかかわらず傾斜によって下方に回転落下する。一方、変形粒や石等の異物は回転力が小さく、ベルト上面に載置されたまま上方に選ばれ、正常粒と異物とに分別選別される。しかしながら、ベルトコンベア式の転選機は、選別する粒の種類や変形に応じて選別具合を調整するために、上部ロールと下部ロールの傾斜角度を変更する必要があるという問題がある。
【0003】
特許文献1には、ベルトコンベア式の選別機を支持する枠フレームを、傾斜支点部とジャッキ部を介して機台の上に載置し、転選機におけるベルトコンベアの傾斜角度を変更可能とした選別機が開示されているが、転選機の傾斜角度を変更するには、工具を用いてジャッキを回さなくてはならず、その際には、必ず転選機の運転を停止しなくてはならないという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-80175号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、工具を用いることなく、簡単にベルトコンベアの傾斜角度を変更でき、転選機の稼働中に傾斜角度を変えることができることにより、高い選別精度が得られる転選機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明は次の内容のものである。
【0007】
選別部と、選別部支持体と、架台と、第一傾斜部と、第一昇降部と、を備える転選機であって、
前記選別部は、第一ロールと、第二ロールと、搬送ベルトと、を備え、
前記選別部支持体は、一対の選別部支持板と、回転軸支持体とを備え、
前記一対の選別部支持板は、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸と直交する方向に備え、
前記第一傾斜部は、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向に配設し、一対の第一下方フレームと、第一上方フレームと、第一垂直フレームと、を備え、
前記各第一下方フレームの一端は、前記架台の上端と蝶番を用いて連結され、
前記第一昇降部は、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向と直交する方向に配設し、一対の垂直な第一ネジシャフトと、一対の第一ギアボックスと、水平な第一回転軸と、第一継手固定板と、第一長孔継手と、第一ベアリング継手と、を備え、
前記各第一ネジシャフトの上端には、それぞれ前記第一ギアボックスを備え、
前記第一回転軸の両端部は、前記第一ギアボックスを介して前記第一ネジシャフトに連結され、
前記第一継手固定板の両端部は、前記各第一ネジシャフトに固定され、
前記第一長孔継手の一端は前記第一継手固定板に固定され、他端部は第一貫通孔を備え、
前記第一ベアリング継手の一端は前記選別部支持体に固定され、他端は前記第一貫通孔に挿通する第一ベアリング部を介して、第一長孔継手と連結され、
前記第一ベアリング部は前記第一貫通孔を自在に移動できる。
【0008】
前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向と直交する方向に第二傾斜部を配設し、
前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向に第二昇降部を配設し、
前記第二傾斜部は、一対の第二下方フレームと、第二上方フレームと、第二垂直フレームと、上部板状体と、下部板状体と、を備え、
前記上部板状体の上端部は、前記選別部支持板に固定され、
前記下部板状体の下端部は、前記第二下方フレームと固定され、
前記上部板状体の下端部と前記下部板状体の上端部とは、前記第一ロール及び前記第二ロールの長軸方向と直交する方向に回動自在に連結され、
前記第二昇降部は、一対の垂直な第二ネジシャフトと、一対の第二ギアボックスと、水平な第二回転軸と、第二継手固定板と、第二長孔継手と、第二ベアリング継手と、を備え、
前記各第二ネジシャフトの上端には、それぞれ第二ギアボックスを備え、
前記第二回転軸の両端部は、前記第二ギアボックスを介して前記第二ネジシャフトに連結され、
前記第二継手固定板の両端部は、前記各第二ネジシャフトに固定され、
前記第二長孔継手の一端は前記第二継手固定板に固定され、他端部は第二貫通孔を備え、
前記第二ベアリング継手は、一端は、前記選別部支持体に固定され、他端は前記第二貫通孔に挿通する第二ベアリング部を介して、第二長孔継手と連結され、
前記第二ベアリング部は前記第二貫通孔を自在に移動できる。
【0009】
前記第一ロールを移動させる第一ロール移動手段であって、
一対の第一ロール支持部と、第一棒状体と、第二棒状体と、第一棒状体と第二棒状体とを連結する連結部と、回転ハンドルと、を備え、
前記第一ロール支持部の一端は第一ロール回転軸を支持し、他端は前記第一棒状体に連結され、
前記第一棒状体の両端は、第一ロール支持部に連結され、
前記第二棒状体は、回動自在であって、一端は前記回転ハンドルの回転軸に連結され、他端は前記選別部支持体に連結され、
前記連結部は、杆部と、湾曲部と、回転体と、を備え、
前記杆部の一端は前記第一棒状体の中間部に固定され、他端は前記湾曲部の一端と回動自在に連結され
前記湾曲部の他端は、前記回転体の一端と回動自在に連結され、
前記回転体の他端は、前記第二棒状体の中間部に固定され、
前記回転ハンドルは回転軸と把持部とを備え、
前記回転軸は回動自在であって、一端は前記選別部支持体を介して前記第二棒状体の一方の端部と連結され、他端は前記把持部に連結される。
【0010】
前記搬送ベルトの下方に搬送ベルト支持板を備え、
前記搬送支持板の下面には、前記搬送支持板を振動させるバイブレーターを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の転選機は、工具を用いることなく、簡単にベルトコンベアの傾斜角度を変更でき、転選機の稼働中に傾斜角度を変えることも可能であり、選別精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の転選機の一例を示す正面図である。
図2】本発明の転選機の一例を示す背面図である。
図3】本発明の転選機の一例を示す右側面図である。
図4】本発明の転選機の一例を示す平面図である。
図5】本発明の転選機の搬送ベルト、良品受口、不良品受口がない状態の一例を示す正面図である。
図6】本発明の転選機の搬送ベルト、良品受口、不良品受口がない状態の一例を示す背面図である。
図7】本発明の転選機の搬送ベルト、良品受口、不良品受口がない状態の一例を示す右側面図である。
図8】本発明の転選機の搬送ベルト、良品受口、不良品受口がない状態の一例を示す平面図である。
図9】本発明の転選機の搬送ベルト、搬送ベルト支持板がない状態の一例を示す平面図である。
図10】本発明の転選機のA-A断面概略図である。
図11】本発明の転選機の第一昇降手段を用いて、選別部の傾斜角度を大きくしたときのA-A断面概略図である。
図12】本発明の転選機のB-B断面概略図である。
図13】本発明の転選機の第一昇降手段を用いて、選別部の傾斜角度を大きくしたときのB-B断面概略図である。
図14】本発明の転選機のC-C断面概略図である。
図15】本発明の転選機の第二昇降手段を用いて、選別部の傾斜角度を大きくしたときのC-C断面概略図である。
図16】本発明の転選機のD-D断面概略図である。
図17】本発明の転選機の第二昇降手段を用いて、選別部の傾斜角度を大きくしたときのD-D断面概略図である。
図18】本発明の転選機の第一ロール移動手段を用いて第一ロールを移動させた場合の平面概略図である。
図19】本発明の転選機の第一ロール移動手段を用いて第一ロールを移動させた場合の右側面概略図である。
図20】本発明の転選機の第一ロール移動手段を用いて第一ロールを移動させた場合の右側面から見た転選機内部の概略図である。
図21】本発明の第一ロール移動手段の連結部の拡大概略図である。
図22】本発明の選別機において、原料投入部にフィルター部を備える概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態の例について図を参照しながら説明する。尚、本発明は、以下の形態の例に限定されるものではない。
【0014】
本発明の転選機1は、選別部3と、架台2と、選別部支持体5と、第一傾斜部7と、第一昇降部9と、を備える。
【0015】
選別部3は、第一ロール31と、第二ロール33と、搬送ベルト37と、を備える。一例として、第一ロール31の長軸方向と、第二ロール33の長軸方向と、は平行である。搬送ベルト37は、第一ロール31及び第二ロール33の外方に備える。一例として、第二ロール33には、第二ロール33を回転させて搬送ベルト37を移動させる駆動部39を備える。また、第一ロール31及び第二ロール33の下方に第3ロール35を備えてもよい。選別部3の外方には、選別された原料を受ける不良品受口191と良品受口193とを設ける(図1~8)。
【0016】
架台2は、4本の鉛直の脚部21と、隣り合う脚部を連結する4本の水平な梁部23とを備える。一例として、脚部21の下端にはキャスターを備える。
【0017】
選別部支持体5は、一対の選別部支持板51と、回転軸支持体53と、を備える。選別部支持体5は、選別部3の上方から選別部3を支えるものである。一対の選別部支持板51は、第一ロール31及び第二ロール33の長軸と直交する方向であって、第一ロール31及び第二ロール33の外方にそれぞれ備える。回転軸支持体53は、第一ロール31、第二ロール33又は第三ロール35の少なくともひとつの回転軸を、支持する(図1~3、5~7)。
【0018】
一例として、選別部支持体5は、ガード板55を備える。ガード板55は、選別部支持板51と直交するように設ける。ガード板55の両端部は、それぞれ、選別部支持板51の第一ロール51側の端部と連結する。ガード板33は、原料が搬送ベルト39から落下しないようにする役割も有する。
【0019】
第一傾斜部7は、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向に配設し、一対の第一下方フレーム71と、第一上方フレーム73と、一対の第一垂直フレーム75と、を備える。一例として、第一下方フレーム71及び第一上方フレーム73は、水平とする。第一傾斜部7は、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向の一端を上下することにより、選別部3を傾斜させるものである(図1、5、10~13)。
【0020】
第一下方フレーム71は、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向であって、第一ロール31及び第二ロール33の下方に備える。第一下方フレーム31の一方は、第一ロール31の外方に備える。各第一下方フレーム31の一端は、架台2の上端と蝶番77を用いて連結される。各第一下方フレーム71の他端は、第一昇降部9の第一ベアリング継手部103と連結される。
【0021】
第一上方フレーム73は、第一ロール31の外方に位置する第一下方フレーム71の上方に備え、両端は、各第一垂直フレーム75の上端に固定される。第一垂直フレーム75の下端は、第一上方フレーム73の下部に位置する第一下方フレーム71に固定される(図1、5)。
【0022】
第一昇降部9は、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向と直交する方向に配設し、一対の垂直な第一ネジシャフト91と、一対の第一ギアボックス93と、水平な第一回転軸95と、第一継手固定板99と、第一長孔継手101と、第一ベアリング継手103と、を備える(図1~4、7、10~13)。
【0023】
各第一ネジシャフト91の下端部及び上端部は、固定手段197を用いて、架台2に固定される。各第一ネジシャフト91の上端には、それぞれ第一ギアボックス93を備える。第一回転軸95の両端部は、第一ギアボックス93を介して第一ネジシャフト91に連結される。一例として、第一回転軸95の一端は第一ハンドル97を備える。
【0024】
第一継手固定板99の両端部は、固定手段197を用いて、各第一ネジシャフト91に固定される。一例として、第一継手固定板99は水平とする。
【0025】
第一長孔継手101の一端は、固定手段197を用いて、第一継手固定板99に固定される。第一長孔継手101の他端部には、第一貫通孔1011を備える。一例として、貫通孔1011は上下が直線、両端が略半円とする。
【0026】
第一ベアリング継手103の一端は、第一下方フレーム71に固定される。第一ベアリング継手103の他端は、第一長孔継手101の第一貫通孔1011に挿通される第一ベアリング部1031を介して、第一長孔継手101と連結される。第一ベアリング部1031は第一貫通孔1011を移動自在である。一例として、第一ベアリング継手103は、第一長孔継手101の第一貫通孔1011を挿通する第一ベアリング部1031の両端を挟持するように備える(図4)。
【0027】
第一ハンドル97を鉛直方向に回転させると、第一回転軸95も鉛直方向に回転する。第一回転軸95に連結された第一ギアボックス93は、第一回転軸95の鉛直方向の回転を水平方向の回転に変換して第一ネジシャフト91に伝えることにより、各第一ネジシャフト91は、水平方向に回転する。第一ネジシャフト91に固定された第一継手固定板99は、第一ネジシャフト91の水平方向の回転により、上下に移動する(図10~14)。
【0028】
第一継手固定板99が上方に移動すると、第一継手固定板99に固定された第一長孔継手101も上方に移動する。第一長孔継手101の他端部の第一貫通孔1011には、第一ベアリング継手103の第一ベアリング部1031が挿通されているので、第一ベアリング10311が貫通孔1011内を移動して、第一ベアリング継手103を上方に移動させる。第一ベアリング継手103の他端部は第一傾斜部7の第一下方フレーム71の一端に固定されているので、第一下方フレーム71の一端も上方に移動する。第一下方フレーム71の他端は蝶番77で架台2に固定されているので、第一下方フレーム101の第一昇降部9が備えられた部分だけが上方に移動する結果、第一傾斜部7は、第一昇降部9が備えられた方が上になるように傾斜し、選別部3も第一昇降部9が備えられた方が上になるように傾斜する。
【0029】
一例として、第一継手固定板99に指示針1991を備えさせ、第二垂直フレームにメモリ1993を備えさせる。第一継手固定板99が上方に移動すると指示針1991も上方に移動し、支持梁1991が指し示すメモリ1993の位置を把握することにより、第一継手固定板99の高さを把握することができる。
【0030】
一例として、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向と直交する方向に第二傾斜部11を配設し、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向に第二昇降部13を配設する。
【0031】
第二傾斜部11は、一対の第二下方フレーム111と、第二上方フレーム113と、第二垂直フレーム115と、上部板状体117と、下部板状体119と、を備える。一例として、第二下方フレーム111及び第二上方フレーム113は、水平とする。第二傾斜部11は、第一ロール回転軸311と第二ロール回転軸331との垂直方向の位置を変えることにより、選別部を3傾斜させるものである(図3、7、14~17)。
【0032】
第二下方フレーム111は、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向に配設し、一端は架台2に固定され、他端は第二垂直フレーム115に固定される。一例として、第二下方フレーム111は、第一ロール31及び第二ロール33の外方に備える。
【0033】
第二上方フレーム113は、下方フレーム111の一方の上方に備える。第二上方フレーム113の一端は架台2に固定され、他端は第二垂直フレーム115の上端部に固定される。第二垂直フレーム115の下端は、架台2に固定される。
【0034】
上部板状体117の上端部は、選別部支持板51に固定される。下部板状体119の下端部は、第二下方フレーム111に固定される。上部板状体117の下端部と下部板状体119の上端部とは、第一ロール31及び第二ロール33の長軸方向と直交する方向に回動自在に連結される。一例として、上部板状体117と下部板状体119とはドライブプッシュ120などを用いて連結する。
【0035】
第二昇降部13は、一対の垂直な第二ネジシャフト131と、第二ギアボックス133と、水平な第二回転軸135と、第二ハンドル137と、第二継手固定板139と、第二長孔継手141と、第二ベアリング継手143と、を備える(図1~3、5~7、14~17)。
【0036】
各第二ネジシャフト131の下端部は、第二下方フレーム111に固定される。各第二ネジシャフト131の上端部は、第二上方フレーム113に固定される。各第二ネジシャフト131の上端には、それぞれ第二ギアボックス133を備える。第二回転軸135は、第二ギアボックス133を介して第二ネジシャフト131に連結される。一例として、第二回転軸135の一端は第二ハンドル137を備える。
【0037】
第二継手固定板139の両端部は、各第二ネジシャフト131に固定される。一例として、第二継手固定板139は水平とする。
【0038】
第二長孔継手141の一端は、第二継手固定板139に固定される。第二長孔継手141の他端部は、貫通孔1411を備える。一例として、貫通孔1411は上下が直線、両端が略半円とする。
【0039】
第二ベアリング継手143の一端は、一例として、選別部支持体5のガード板55に固定される。第二ベアリング継手143の他端は、第二長孔継手141の貫通孔1411に挿通する第二ベアリング部1431を介して、第二長孔継手141と連結される。第二ベアリング部1431は貫通孔1411を移動自在である。一例として、第二ベアリング継手143は、第一長孔継手141の貫通孔1411を挿通するベアリング部1431の両端を挟持するように備える(図4)。
【0040】
第二ハンドル137を鉛直方向に回転させると、第二回転軸135も鉛直方向に回転する。第二回転軸135に連結された第二ギアボックス133は、第二回転軸135の鉛直方向の回転を水平方向の回転に変換して第二ネジシャフト131に伝えることにより、各第二ネジシャフト131は、水平方向に回転する。第二ネジシャフト131に固定された第二継手固定板139は、第二ネジシャフト131の回転により、上下に移動する(図9、14~17)。
【0041】
第二継手固定板139が下方に移動すると、第二継手固定板139に固定された第二長孔継手141も下方に移動する。第二長孔継手141の他端部の貫通孔1411には、第二ベアリング継手143のベアリング部1431が挿通されているので、ベアリング14311が貫通孔1411内を移動して、第二ベアリング継手143を下方に移動させる。第二ベアリング継手143の他端部は、ガード板55に固定されているので、ガード板55も下方に移動する。ガード板55は、選別部支持板51の第一ロール51側の端部に連結しているので、選別部支持板51の第一ロール側が下がり、第一ロール31も下方に移動する。
【0042】
選別部支持板51は、上部板状体117と下部板状体119を介して第二下方フレーム111と連結される。下部板状態119の下端部は、第二下方フレーム111に固定され、上端部は上部板状体117と回動自在にドライブプッシュ120などで連結されているので、選別部支持板51の第一ロール側が下がると、ドライブプッシュ120を支点として、選別部支持板51の第二ロール側が上がり、選別部3は第一ロール31が下方となり第二ロール33が上方になるように傾斜する。
【0043】
本発明の転選機は、コンベアの前後傾斜角度、左右傾斜角度、ベルトスピード等の設定が容易であり、デジタル化することが可能となる。そして、形状選別(扁平や欠け、異形状)の精度が高く、歩留まりが良い。
【0044】
一例として、第一ロール31は第一ロール移動手段15によって移動する。第一ロール移動手段15は、一対の第一ロール支持部151と、第一棒状体153と、第二棒状体155と、第一棒状体153と第二棒状体155とを連結する連結部157と、回転ハンドル159と、を備える(図3、7、18~21)。
【0045】
第一ロール支持部151の一端は、第一ロール回転軸311を支持し、他端は、第一棒状体151に連結される。第一ロール支持部151は、第一ロール31が自在に回転することができるように第一ロール回転軸311を支持する。一例として、第一ロール支持部151の一端は第一ロール回転軸311の両端を支持する。
【0046】
第一棒状体153は、第一ロール31の長軸方向であって、第一ロール31と第二ロール33との間に備え、両端は第一ロール支持部151に連結される。
【0047】
第二棒状体155は、第一ロ―ル31の回転方向と同じ方向に回動自在であって、一端は一方の選別部支持体51を介して回転ハンドル159の回転軸1591に連結され、他端は他方の選別部支持体51に連結される。
【0048】
連結部157は、杆部1571と、湾曲部1573と、回転体1575と、を備える。杆部1571の一端は、固定手段197を用いて第一棒状体153の中間部に固定され、他端は、湾曲部157の一端と回動自在に連結される。湾曲部157の他端は、回転体1575の一端と回動自在に連結される。回転体1575の他端は、第二棒状体153の中間部に固定される。一例として、湾曲部1573は、下方に膨らむように湾曲するものとする。
【0049】
回転ハンドル159は回転軸1591と把持部1593とを備える。回転軸1591の一端は、選別部支持体51を介して第二棒状体155の一方の端部と連結され、他端は、把持部1593に連結される。
【0050】
回転ハンドル159の把持部1593を鉛直方向に回転すると、回転軸1591も鉛直方向に回転する(図19)。回転軸1591が鉛直方向に回転すると、回転軸1591に連結された第二棒状体155も鉛直方向に回転する(図18)。第二棒状体155が鉛直方向に回転すると、第二棒状体155の中間部に固定された回転体1575も鉛直方向に回転する。回転体1575が鉛直に回転すると、回転体1575に連結された湾曲部1573は回動しながら、杆部1571を第二棒状体153の方に引き寄せる(図21)。
【0051】
杆部1571が第二棒状体155の方に移動することにより、杆部1571に固定された第一棒状体153も同方向に移動する。第一棒体153に連結された第一ロール支持部151も同方向に移動し、第一ロール31も第二棒状体155の方向に移動する。第一ロール31が第二棒状体155の方向、すなわち第二ロール33の方向に距離Yだけ移動することにより、搬送ベルト37が緩む。搬送ベルト37が緩むので、搬送ベルト37を第一ロール31、第二ロール33、第三ロール35から容易に外すことができ、搬送ベルト37の交換、洗浄が容易になる(図20)。
【0052】
一例として、搬送ベルト37の下方には、搬送ベルト支持板17を備え、搬送ベルト支持板17の下面には、搬送ベルト支持板17を振動させるバイブレーター18を備える(図8)。搬送ベルト支持板17の上面と搬送ベルト37の下面とは、接触するように配設する。バイブレーター18選別する原料が投入される原料投入部195の下方に備える。バイブレーター18を作動させることにより、バイブレーター18を設置した位置の搬送ベルト支持板17が振動し、搬送ベルト支持板17の上方の搬送ベルト37も振動する。原料が投入される位置の搬送ベルト37が振動することにより、投入された原料は搬送ベルト37状に拡がり、選別の精度が向上する。
【0053】
一例として、本発明の転選機1の選別部3の上方には、原料投入部195を備える。原料投入部195には、フィルター部1951とフィルター部1951を振動させる振動部1953と、を備える。フィルター部1951を通過することにより、投入する原料から微細な異物を除去することができ、選別の精度が向上する。フィルター部1951を振動させる振動手段1953を備えることにより、微細な異物の除去の精度を更に向上させることができる。フィルター部1951は、原料と混入異物との大きさの違いによって、フィルターの目のサイズを変更する。振動手段1953は、フィルター部1951を振動させることができるものであれがよく、通常用いられる装置を用いることができる。一例として、フィルター部11951の上方には蓋部1955を備え、フィルター部1951で振動する原料の飛散を防止する(図22)。
【符号の説明】
【0054】
1 転選機
2 架台
21 脚部
23 梁部
25 キャスター
3 選別部
31 第一ロール
311第一ロール回転軸
33 第二ロール
331 第二ロール回転軸
35 第三ロール
351 第三ロール回転軸
37 搬送ベルト
39 駆動部
5 選別部支持体
51 選別部支持板
53 回転軸支持体
55 ガード板
7 第一傾斜部
71 第一下方フレーム
73 第一上方フレーム
75 第一垂直フレーム
77 蝶番
9 第一昇降部
91 第一ネジシャフト
93 第一ギアボックス
95 第一回動軸
97 第一ハンドル
99 第一継手固定板
101 第一長孔継手
1011 第一貫通孔
103 第一ベアリング継手
1031 第一ベアリング部
11 第二傾斜部
111 第二下方フレーム
113 第二上方フレーム
115 第二垂直フレーム
117 上部板状体
119 下部板状体
120 ドライブプッシュ
13 第二昇降部
131 第二ネジシャフト
133 第二ギアボックス
135 第二回動軸、
137 第二ハンドル
139 第二継手固定板
141 第二長孔継手
1411 第二貫通孔
143 第二ベアリング継手
1431 第二ベアリング部
15 第一ロール移動手段
151 第一ロール支持部
153 第一棒状体
155 第二棒状体
157 連結部
1571 杆部
1573 湾曲部
1575 回転体
159 回転ハンドル
1591 回転軸
1593 把持部
17 搬送ベルト支持板
18 バイブレーター
191 不良品受口
193 良品受口
195 原料投入部
1951 フィルター部
1953 振動手段
1955 蓋部
1957 原料投入手段
197 固定手段
1991 指示針
1993 メモリ
X 原料投入位置
Y 距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22