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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154773
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20241024BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20241024BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20241024BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20241024BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241024BHJP
【FI】
F21V19/00 414
F21S2/00 230
F21S8/04 110
F21Y103:10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068826
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】片山 照夫
(72)【発明者】
【氏名】塚原 康晴
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013BA01
3K013EA09
(57)【要約】
【課題】光源ユニットが筐体内に入り込むことを抑制することが可能な照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置100は、筐体10と、光源ユニット120とを備える。筐体10は、第1筐体部11と、第1筐体部11に対向する第2筐体部12と、第3筐体部13とを含む。第1筐体部11は、第1被係合部11cを有する。第2筐体部12は、第2被係合部12cを有する。光源ユニット120は、取付バネ180を含む。取付バネ180は、第1被係合部11cに係合する第1係合部181と、第2被係合部12cに係合する第2係合部182とを有する。第1係合部181が第1被係合部11cに係合し、第2係合部182が第2被係合部12cに係合した状態で、第1係合部181および第2係合部182の少なくとも一方の先端は、第3筐体部13の近傍に配置される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象物に取り付けられる筐体と、前記筐体に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニットとを備える照明装置であって、
前記筐体は、第1筐体部と、前記第1筐体部に対向する第2筐体部と、前記第1筐体部および前記第2筐体部を接続する第3筐体部とを含み、
前記第1筐体部は、第1被係合部を有し、
前記第2筐体部は、第2被係合部を有し、
前記光源ユニットは、前記筐体に収容され前記筐体に係合する弾性部材を含み、
前記弾性部材は、前記第1被係合部に係合する第1係合部と、前記第2被係合部に係合する第2係合部とを有し、
前記第1係合部が前記第1被係合部に係合し、前記第2係合部が前記第2被係合部に係合した状態で、前記第1係合部および前記第2係合部の少なくとも一方の先端は、前記第3筐体部の近傍に配置される、照明装置。
【請求項2】
前記第1被係合部は、前記第1筐体部のうちの、前記第3筐体部から1/3の領域に配置され、
前記第2被係合部は、前記第2筐体部のうちの、前記第3筐体部から1/3の領域に配置される、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記弾性部材は、前記第1係合部と前記第2係合部とを接続する接続部を有し、
前記第1係合部は、前記第1被係合部に係合する第1湾曲部と、前記第1湾曲部および前記接続部の間に配置され前記第1筐体部に沿って延びる第1平板部とを有し、
前記第2係合部は、前記第2被係合部に係合する第2湾曲部と、前記第2湾曲部および前記接続部の間に配置され前記第2筐体部に沿って延びる第2平板部とを有し、
前記第1湾曲部が前記第1被係合部に係合し、前記第2湾曲部が前記第2被係合部に係合した状態で、前記第1湾曲部の先端、および、前記第2湾曲部の先端の少なくとも一方は、前記第3筐体部の近傍に配置される、請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記光源ユニットの着脱方向において、
前記第1平板部の長さは、前記第1湾曲部の長さよりも長く、
前記第2平板部の長さは、前記第2湾曲部の長さよりも長い、請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1筐体部と前記第2筐体部とが対向する方向において、前記第1湾曲部の先端と前記第2湾曲部の先端との間の距離は、前記接続部の長さよりも短い、請求項3または請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1平板部は、前記第1湾曲部に向かって前記第2平板部から遠ざかり、
前記第2平板部は、前記第2湾曲部に向かって前記第1平板部から遠ざかる、請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記光源ユニットは、光を出射する光源と、前記光が透過するカバー部材とを含み、
前記カバー部材は、第1カバー部と、前記第1カバー部に対向する第2カバー部と、前記第1カバー部および前記第2カバー部を接続する第3カバー部とを含み、
前記光源ユニットが前記筐体に取り付けられた状態で、前記第1カバー部は、前記第1筐体部に当接し、前記第2カバー部は、前記第2筐体部に当接する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記光源ユニットが前記筐体に取り付けられた状態から、前記光源ユニットを前記筐体に対してさらに押し込んだ際に、前記第1カバー部の外面および前記第2カバー部の外面の少なくとも一方が前記第1筐体部の内面および前記第2筐体部の内面の少なくとも一方に接触する前に、前記第1係合部および前記第2係合部の少なくとも一方が前記第3筐体部に当接する、請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記第1係合部および前記第2係合部の一方と、前記第1被係合部および前記第2被係合部の一方との接点を中心として前記光源ユニットを回転させ、前記光源ユニットが前記第1筐体部および前記第2筐体部の一方に接触した状態において、
前記第1係合部および前記第2係合部の他方は、前記第1被係合部および前記第2被係合部の他方に係合している、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井等の取付対象物に取り付けられる筐体と、筐体に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニットとを備える照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ベース部材と、ベース部材に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニットとを備えた照明器具が記載されている。ベース部材は、略U字形状を有する。ベース部材は、第1ベース部と、第1ベース部に対向する第2ベース部と、第1ベース部および第2ベース部を介在する第3ベース部とを有する。光源ユニットは、ベース部材の内面に係合する取付部材を含む。取付部材は、弾性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-206729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の照明器具のように、ネジ等を用いずに、弾性を有する取付部材を用いて光源ユニットをベース部材に取り付ける照明器具では、光源ユニットをベース部材側に押し上げる力(外力)が加わると、光源ユニットがベース部材内に押し込まれる。この場合、光源ユニットがベース部材に嵌って取り出しにくくなったり、外観が損なわれたりする可能性がある。このため、弾性を有する取付部材を用いて光源ユニットをベース部材に取り付ける照明器具では、さらなる改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光源ユニットが筐体内に入り込むことを抑制することが可能な照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明装置は、筐体と、光源ユニットとを備える。前記筐体は、取付対象物に取り付けられる。前記光源ユニットは、前記筐体に対して着脱可能に取り付けられる。前記筐体は、第1筐体部と、前記第1筐体部に対向する第2筐体部と、前記第1筐体部および前記第2筐体部を接続する第3筐体部とを含む。前記第1筐体部は、第1被係合部を有する。前記第2筐体部は、第2被係合部を有する。前記光源ユニットは、前記筐体に収容され前記筐体に係合する弾性部材を含む。前記弾性部材は、前記第1被係合部に係合する第1係合部と、前記第2被係合部に係合する第2係合部とを有する。前記第1係合部が前記第1被係合部に係合し、前記第2係合部が前記第2被係合部に係合した状態で、前記第1係合部および前記第2係合部の少なくとも一方の先端は、前記第3筐体部の近傍に配置される。
【0007】
本願に開示する照明装置において、前記第1被係合部は、前記第1筐体部のうちの、前記第3筐体部から1/3の領域に配置される。前記第2被係合部は、前記第2筐体部のうちの、前記第3筐体部から1/3の領域に配置される。
【0008】
本願に開示する照明装置において、前記弾性部材は、前記第1係合部と前記第2係合部とを接続する接続部を有する。前記第1係合部は、前記第1被係合部に係合する第1湾曲部と、前記第1湾曲部および前記接続部の間に配置され前記第1筐体部に沿って延びる第1平板部とを有する。前記第2係合部は、前記第2被係合部に係合する第2湾曲部と、前記第2湾曲部および前記接続部の間に配置され前記第2筐体部に沿って延びる第2平板部とを有する。前記第1湾曲部が前記第1被係合部に係合し、前記第2湾曲部が前記第2被係合部に係合した状態で、前記第1湾曲部の先端、および、前記第2湾曲部の先端の少なくとも一方は、前記第3筐体部の近傍に配置される。
【0009】
本願に開示する照明装置において、前記光源ユニットの着脱方向において、前記第1平板部の長さは、前記第1湾曲部の長さよりも長く、前記第2平板部の長さは、前記第2湾曲部の長さよりも長い。
【0010】
本願に開示する照明装置において、前記第1筐体部と前記第2筐体部とが対向する方向において、前記第1湾曲部の先端と前記第2湾曲部の先端との間の距離は、前記接続部の長さよりも短い。
【0011】
本願に開示する照明装置において、前記第1平板部は、前記第1湾曲部に向かって前記第2平板部から遠ざかる。前記第2平板部は、前記第2湾曲部に向かって前記第1平板部から遠ざかる。
【0012】
本願に開示する照明装置において、前記光源ユニットは、光を出射する光源と、前記光が透過するカバー部材とを含む。前記カバー部材は、第1カバー部と、前記第1カバー部に対向する第2カバー部と、前記第1カバー部および前記第2カバー部を接続する第3カバー部とを含む。前記光源ユニットが前記筐体に取り付けられた状態で、前記第1カバー部は、前記第1筐体部に当接し、前記第2カバー部は、前記第2筐体部に当接する。
【0013】
本願に開示する照明装置において、前記光源ユニットが前記筐体に取り付けられた状態から、前記光源ユニットを前記筐体に対してさらに押し込んだ際に、前記第1カバー部の外面および前記第2カバー部の外面の少なくとも一方が前記第1筐体部の内面および前記第2筐体部の内面の少なくとも一方に接触する前に、前記第1係合部および前記第2係合部の少なくとも一方が前記第3筐体部に当接する。
【0014】
本願に開示する照明装置において、前記第1係合部および前記第2係合部の一方と、前記第1被係合部および前記第2被係合部の一方との接点を中心として前記光源ユニットを回転させ、前記光源ユニットが前記第1筐体部および前記第2筐体部の一方に接触した状態において、前記第1係合部および前記第2係合部の他方は、前記第1被係合部および前記第2被係合部の他方に係合している。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、光源ユニットが筐体内に入り込むことを抑制することが可能な照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】照明装置を示す斜視図である。
図2】照明装置を示す分解斜視図である。
図3】光源ユニットをベースユニットに取り付けた状態を示す断面図である。
図4】光源ユニットをベースユニットに取り付ける前の状態を示す断面図である。
図5】取付バネの構造を示す斜視図である。
図6】取付バネの構造を示す正面図である。
図7】第2カバー部と第2筐体部との接触部分を示す拡大図である。
図8】第2カバー部と第2筐体部との接触部分を示す拡大図であり、第2カバー部が第1筐体部と第2筐体部との間に少しだけ入り込んだ状態を示す図である。
図9】第2係合部と第2被係合部との接点を中心として光源ユニットが回転した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、理解の容易のため、三次元直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸を適宜記載している。X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。Z軸の正方向は鉛直上方向を示し、Z軸の負方向は鉛直下方向を示す。
【0018】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る照明装置100を説明する。図1は、照明装置100を示す斜視図である。
【0019】
図1に示すように、照明装置100は光を出射する。照明装置100は、長手方向PDに沿って延びている。本実施形態では、長手方向PDは、Y軸に略平行であり、照明装置100の長手方向を示す。照明装置100は、ベースユニット110と、光源ユニット120とを備える。
【0020】
ベースユニット110は長手方向PDに沿って延びている。ベースユニット110は、直接または間接的に取付対象物に取り付けられる。取付対象物は、例えば、建造物のような構造物の取付部である。取付部は、例えば、天井面である。ベースユニット110は、筐体10を有する。
【0021】
光源ユニット120はベースユニット110に取り付けられる。光源ユニット120は、長手方向PDに沿って延びている。本実施形態では、光源ユニット120が光を出射する。光源ユニット120は、カバー部材20と、一対の光源ユニット閉塞部材130とを有する。
【0022】
図2を参照して、照明装置100についてさらに説明する。図2は、照明装置100を示す分解斜視図である。
【0023】
図2に示すように、光源ユニット120は、カバー部材20および光源ユニット閉塞部材130に加えて、発光部160と、電源部170と、複数(ここでは、2つ)の取付バネ180と、ケーブルホルダー197と、ベース部材190とをさらに有する。なお、取付バネ180は、本発明の「弾性部材」の一例である。
【0024】
カバー部材20は、長手方向PDに沿って延びており、発光部160を覆う。カバー部材20の内部は空洞である。カバー部材20は、発光部160およびベース部材190を収容する。カバー部材20は、例えば、合成樹脂製である。カバー部材20は、例えば、発光部160が出射した光を拡散する。カバー部材20は、例えば、白色半透明であってもよい。カバー部材20は、例えば、光拡散材料を含有した樹脂を成形することによって形成してもよいし、透明材料で成形した後に表面に光拡散処理(微小凹凸形成処理、透光白色塗装を含む)を施して形成してもよい。カバー部材20は、例えば、断面視略U字形状を有する。
【0025】
発光部160は、長手方向PDに沿って延びており、光を出射する。発光部160は、例えば、LED(Light Emitting Diode)モジュールである。具体的には、発光部160は、4つの基板164と、複数の発光素子166とを含む。なお、発光素子166は、本発明の「光源」の一例である。4つの基板164は、長手方向PDに沿って並んでいる。発光部160の基板164の枚数は一例である。基板164は、長手方向PDに沿って延びている。複数の発光素子166は基板164の実装面(例えば、下面)A1に実装される。複数の発光素子166は、例えば、一直線上に配列される。発光素子166の各々は、発光し、例えば、LEDである。複数の発光素子166は、発光面がカバー部材20の内面に対向し、カバー部材20の内面に向かって光を出射する。その結果、光は、カバー部材20を透過して、照明装置100の外部に出射する。なお、1つの基板に対して単数の発光素子166を設けてもよい。
【0026】
ベース部材190は、略長尺状であり、長手方向PDに沿って延びている。ベース部材190は、例えば、金属製(例えば、アルミニウム製)である。ベース部材190は、例えば、押し出し成形方法を用いて成形され、長手方向PDの一端から他端まで断面形状が略一定である。ベース部材190には、発光部160が取り付けられる。具体的には、ベース部材190は、略平坦な第1面部(例えば、下面)B1と、第1面部B1に対向する第2面部(例えば、上面)B2とを有する。そして、第1面部B1と基板164の対向面(例えば、上面)A2とが対向するように、発光部160がベース部材190に取り付けられる。
【0027】
複数の取付バネ180は、互いに間隔をあけてベース部材190に取り付けられる。具体的には、取付バネ180は、ベース部材190の第2面部B2に取り付けられる。複数の取付バネ180によって、光源ユニット120がベースユニット110に取り付けられる。例えば、取付バネ180の各々は、弾性を有し、金属製(例えば、ステンレス製)である。なお、取付バネ180のX軸方向の寸法は、光源ユニット120をベースユニット110に取り付ける際に、ベースユニット110の開口を取付バネ180が通過可能な寸法であればよい。
【0028】
複数の取付バネ180は、長手方向PDにおいて、ベース部材190の両側に配置される。本実施形態では、複数の取付バネ180は、長手方向PDにおいて、電源部170の後述する電源172の両側に配置される。より具体的には、各取付バネ180は、電源部170の後述する電源172と端子台171との間に配置される。なお、取付バネ180周辺の構造については、後述する。
【0029】
電源部170は、2つの端子台171と、電源172とを有する。電源172は、電源本体172Bと、電源カバー172Cとを含む。2つの端子台171と、電源本体172Bとは、ベース部材190に取り付けられる。電源カバー172Cは、ベース部材190に取り付けられ、電源本体172Bを覆う。具体的には、端子台171と、電源172とは、ベース部材190の第2面部B2に取り付けられる。電源本体172Bは、内部電力線(図示せず)を介して端子台171と接続されている。外部電力線(図示せず)を伝送される交流電圧は、端子台171を介して内部電力線に通電される。内部電力線は、交流電圧を電源本体172Bに伝送する。電源本体172Bは、交流電圧から、発光素子166を発光させる電力を生成する。本実施形態の電源本体172Bは、交流電圧から、発光素子166を発光させる直流電圧を生成する。なお、内部電力線(図示せず)は、ベース部材190の第2面部B2に沿って配置される。
【0030】
ケーブルホルダー197は、内部電力線(図示せず)をベース部材190の第2面部B2に固定する。ケーブルホルダー197は、特に限定されるものではないが、例えば、板金製である。ケーブルホルダー197は、例えば、平板形状を有してもよい。また、ケーブルホルダー197は、例えば、内部電力線の上方および側方を覆うように、断面視略U字形状を有してもよい。
【0031】
光源ユニット閉塞部材130は、例えば、エンドキャップである。一対の光源ユニット閉塞部材130は、それぞれ、光源ユニット120の長手方向PDの一対の端部に配置される。詳しくは、一対の光源ユニット閉塞部材130は、それぞれ、カバー部材20の長手方向PDの一対の端部に取り付けられる。例えば、光源ユニット閉塞部材130は、固定部材によって、カバー部材20の長手方向PDの端部に取り付けられる。固定部材は、例えば、ビスである。そして、一対の光源ユニット閉塞部材130は、それぞれ、光源ユニット120の長手方向PDの一対の開放端4を閉塞する。詳しくは、一対の光源ユニット閉塞部材130は、それぞれ、カバー部材20の長手方向PDの一対の開放端4を閉塞する。カバー部材20の長手方向PDは、Y軸に略平行である。
【0032】
ベースユニット110は、筐体10と、一対のベースユニット閉塞部材140とを有する。筐体10は、長手方向PDに沿って延びており、断面視略U字形状を有する。筐体10は、例えば、金属製である。ベースユニット110は、例えば、押し出し成形方法を用いて成形され、長手方向PDの一端から他端まで断面形状が略一定である。一対のベースユニット閉塞部材140は、例えば、エンドキャップである。一対のベースユニット閉塞部材140は、それぞれ、筐体10の長手方向PDの一対の端部に嵌められる。そして、ベースユニット閉塞部材140は、筐体10の長手方向PDの両側の開放端5を閉塞する。筐体10の長手方向PDは、Y軸に略平行である。
【0033】
次に、図3および図4を参照して、照明装置100についてさらに説明する。図3は、光源ユニット120をベースユニット110に取り付けた状態を示す断面図である。図4は、光源ユニット120をベースユニット110に取り付ける前の状態を示す断面図である。
【0034】
図3および図4に示すように、ベースユニット110の筐体10は、第1筐体部11と、第2筐体部12と、第3筐体部13とを有する。第2筐体部12は、第1筐体部11に対向する。第3筐体部13は、第1筐体部11および第2筐体部12を接続する。第1筐体部11、第2筐体部12および第3筐体部13によって、光源ユニット120の一部を収容する内部空間が形成されている。
【0035】
第1筐体部11は、内部空間を形成する内面11aと、外面11bとを有する。第2筐体部12は、内部空間を形成する内面12aと、外面12bとを有する。第3筐体部13は、内部空間を形成する内面13aと、外面13bとを有する。本実施形態では、内面13aは、天井面である。
【0036】
第1筐体部11は、第1被係合部11cを有する。第1被係合部11cは、内面11aに配置される。本実施形態では、第1被係合部11cは、内面11aから内側に突出する凸部である。また、第1被係合部11cは、長手方向PDに延びており、第1筐体部11の長手方向PDの一端から他端まで形成されている。
【0037】
第2筐体部12は、第2被係合部12cを有する。第2被係合部12cは、内面12aに配置される。本実施形態では、第2被係合部12cは、内面12aから内側に突出する凸部である。また、第2被係合部12cは、長手方向PDに延びており、第2筐体部12の長手方向PDの一端から他端まで形成されている。
【0038】
なお、第1筐体部11の先端部(-Z側の端部)は、ストレート形状を有する。つまり、第1筐体部11の先端部は、例えば、X軸方向に折り曲げられておらず、Z軸方向に延びる。言い換えると、第1筐体部11のX軸方向の幅は、略一定である。同様に、第2筐体部12の先端部(-Z側の端部)は、ストレート形状を有する。つまり、第2筐体部12の先端部は、例えば、X軸方向に折り曲げられておらず、Z軸方向に延びる。言い換えると、第2筐体部12のX軸方向の幅は、略一定である。従って、後述するように、第1筐体部11および第2筐体部12がそれぞれ第1カバー部21および第2カバー部22に当接する場合であっても、第1筐体部11および第2筐体部12と第1カバー部21および第2カバー部22との間で異音が生じることを抑制できる。なお、第1筐体部11および第2筐体部12の先端が例えばX軸方向に折り曲げられている場合、第1筐体部11および第2筐体部12と第1カバー部21および第2カバー部22との接触面積が大きくなる。このため、例えば熱膨張等に起因して第1筐体部11および第2筐体部12が第1カバー部21および第2カバー部22に対して長手方向に擦れる場合、異音が生じやすい。
【0039】
光源ユニット120のカバー部材20は、第1カバー部21と、第2カバー部22と、第3カバー部23とを有する。第2カバー部22は、第1カバー部21に対向する。第3カバー部23は、第1カバー部21および第2カバー部22を接続する。第1カバー部21、第2カバー部22および第3カバー部23によって、発光素子166から出射した光が通過する内部空間が形成されている。
【0040】
光源ユニット120が筐体10に取り付けられた状態(図3に示す状態)で、第1カバー部21は、第1筐体部11に対向し、第2カバー部22は、第2筐体部12に対向する。本実施形態では、第1カバー部21は、第1筐体部11に当接し、第2カバー部22は、第2筐体部12に当接する。
【0041】
また、第1カバー部21の外面は、第1筐体部11の外面11bと面一に配置される。第2カバー部22の外面は、第2筐体部12の外面12bと面一に配置される。
【0042】
また、カバー部材20は、第1保持部25および第2保持部26を有する。第1保持部25は、第1カバー部21の上端から内側(-X側)に突出する。第2保持部26は、第2カバー部22の上端から内側(+X側)に突出する。第1保持部25は、ベース部材190の短手方向の一方側(+X側)の端部191を保持する。第2保持部26は、ベース部材190の短手方向の他方側(-X側)の端部192を保持する。
【0043】
ベース部材190は、取付バネ180が固定される被固定部195を有する。被固定部195は、ベース部材190の短手方向の中央部に配置される。被固定部195は、第2面部B2に配置される。被固定部195は、第2面部B2から+Z側に突出する。被固定部195は、取付バネ180がネジ止めされる凹部195aを有する。凹部195aは、例えば、溝またはネジ穴を含む。
【0044】
取付バネ180は、第1係合部181と、第2係合部182と、接続部183とを有する。第1係合部181は、第1被係合部11cに係合する。第2係合部182は、第2被係合部12cに係合する。接続部183は、第1係合部181および第2係合部182を接続する。
【0045】
第1係合部181が第1被係合部11cに係合するとともに、第2係合部182が第2被係合部12cに係合することによって、光源ユニット120が筐体10に取り付けられる。第1係合部181が第1被係合部11cに係合するとともに、第2係合部182が第2被係合部12cに係合した状態(以下、光源ユニット120を筐体10に取り付けた「取付状態」と記載することがある)で、第1係合部181の先端181aおよび第2係合部182の先端182aの少なくとも一方は、第3筐体部13の近傍に配置される。本実施形態では、取付状態において、第1係合部181の先端181aおよび第2係合部182の先端182aの両方が、第3筐体部13の近傍に配置される。
【0046】
取付状態において、先端181aと第3筐体部13とは、接触してもよいし、接触しなくてもよい。本実施形態では、取付状態において、先端181aと第3筐体部13との間には、隙間が形成されている。先端181aと第3筐体部13との間の隙間(距離)L181は、特に限定されるものではないが、例えば、2mm以下である。取付状態において隙間L181は、1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。
【0047】
以上、図1図4を参照して説明したように、本実施形態では、第1係合部181が第1被係合部11cに係合し、第2係合部182が第2被係合部12cに係合した状態で、第1係合部181の先端181aおよび第2係合部182の先端182aの少なくとも一方は、第3筐体部13の近傍に配置される。従って、例えば、光源ユニット120に対して筐体10に押し込む方向の力(外力等)が加わり、筐体10の第1筐体部11および第2筐体部12が外側に押し広げられた場合であっても、取付バネ180の先端181aおよび182aが第3筐体部13に当接する。よって、光源ユニット120が筐体10内に必要以上に入り込むことを抑制できる。このため、例えば、第1カバー部21が第1筐体部11の内側に入り込んだり、第2カバー部22が第2筐体部12の内側に入り込んだりすることを抑制できる。その結果、光源ユニット120が筐体10に嵌って取り出しにくくなったり、外観が損なわれたりすることを抑制できる。
【0048】
また、第1カバー部21が第1筐体部11の内側に入り込むことを抑制できるので、第1カバー部21から出射する光の一部が第1筐体部11によって遮られることを抑制できる。従って、光の取り出し効率が低下することを抑制できる。同様に、第2カバー部22が第2筐体部12の内側に入り込むことを抑制できるので、第2カバー部22から出射する光の一部が第2筐体部12によって遮られることを抑制できる。従って、光の取り出し効率が低下することを抑制できる。
【0049】
次に、図5および図6を参照して、取付バネ180周辺の構造についてさらに説明する。図5は、取付バネ180の構造を示す斜視図である。図6は、取付バネ180の構造を示す正面図である。なお、図5では、2つの取付バネ180のうちのY軸方向の-Y側に配置される取付バネ180を示す。また、図6では、2つの取付バネ180のうちのY軸方向の-Y側に配置される取付バネ180を、-Y側から見た状態を示す。ただし、2つの取付バネ180の構造は、Y軸方向に対称である。
【0050】
取付バネ180は、取付部185をさらに有する。取付部185には、筐体10から延びる図示しないロープまたはケーブル等が取り付けられる。ロープまたはケーブルは、例えば、一方向に延びる紐状であり、一方の端部が筐体10に固定され、他方の端部にリング状のリング部材が配置される。リング部材には、取付部185が挿入される。これにより、例えば、筐体10から光源ユニット120を取り外す場合、リング部材によって取付部185が支持され、光源ユニット120が筐体10から急に離隔することを防ぐことができる。また、光源ユニット120を筐体10に取り付ける作業を行う際に、一時的に光源ユニット120を筐体10に吊り下げておくことができる。よって、光源ユニット120と商用電源とを電気的に接続する結線作業を行う際に、光源ユニット120を手で持つ必要がなくなるため、作業性が向上する。
【0051】
取付バネ180は、折り曲げ片186をさらに有する。折り曲げ片186は、ベース部材190の凹部195aに挿入される。従って、取付バネ180がベース部材190に対してX軸方向に位置ズレすることを抑制できる。
【0052】
取付バネ180は、1つ以上(ここでは、2つ)の取付孔180aをさらに有する。取付孔180aは、取付バネ180を被固定部195に固定するためのネジが挿入される孔である。
【0053】
図4に示すように、第1被係合部11cは、第1筐体部11のうちの、第3筐体部13側の部分に配置される。本実施形態では、第1被係合部11cは、第1筐体部11のうちの、第3筐体部13から1/3の領域R13に配置される。言い換えると、第1筐体部11を着脱方向(Z軸方向)に3等分した場合、第1被係合部11cは、最も第3筐体部13側の部分に配置される。また、第2被係合部12cは、第2筐体部12のうちの、第3筐体部13側の部分に配置される。本実施形態では、第2被係合部12cは、第2筐体部12のうちの、第3筐体部13から1/3の領域R13に配置される。言い換えると、第2筐体部12を着脱方向(Z軸方向)に3等分した場合、第2被係合部12cは、最も第3筐体部13側の部分に配置される。
【0054】
図4および図5に示すように、第1係合部181は、第1湾曲部181bと、第1平板部181cとを有する。第1湾曲部181bは、第1被係合部11cに係合する。第1湾曲部181bは、第1筐体部11に向かって凸形状となるように湾曲する。先端181aは、第1湾曲部181bに配置される。先端181aは、第1係合部181の先端であり、第1湾曲部181bの先端でもある。第1平板部181cは、第1湾曲部181bおよび接続部183の間に配置され、第1筐体部11に沿って延びる。
【0055】
同様に、第2係合部182は、第2湾曲部182bと、第2平板部182cとを有する。第2湾曲部182bは、第2被係合部12cに係合する。第2湾曲部182bは、第2筐体部12に向かって凸形状となるように湾曲する。先端182aは、第2湾曲部182bに配置される。先端182aは、第2係合部182の先端であり、第2湾曲部182bの先端でもある。第2平板部182cは、第2湾曲部182bおよび接続部183の間に配置され、第2筐体部12に沿って延びる。
【0056】
図4に示すように、光源ユニット120の着脱方向(Z軸方向)において、第1平板部181cの長さL181cは、第1湾曲部181bの長さL181bよりも長い。また、光源ユニット120の着脱方向(Z軸方向)において、第2平板部182cの長さL182cは、第2湾曲部182bの長さL182bよりも長い。
【0057】
また、図6に示すように、取付バネ180を筐体10に取り付けていない状態で、第1筐体部11と第2筐体部12とが対向する方向(X軸方向)において、第1湾曲部181bの先端181aと第2湾曲部182bの先端182aとの間の距離L180aは、接続部183の長さL183よりも短い。
【0058】
また、取付バネ180を筐体10に取り付けていない状態で、第1平板部181cおよび第2平板部182cは、外側に向かって広がる。つまり、第1平板部181cは、第1湾曲部181bに向かって第2平板部182cから遠ざかる。第2平板部182cは、第2湾曲部182bに向かって第1平板部181cから遠ざかる。
【0059】
また、第1湾曲部181bの+X側の頂部から第2湾曲部182bの-X側の頂部までの距離L180bは、接続部183の長さL183よりも長い。
【0060】
また、取付バネ180を筐体10に取り付けていない状態で、距離L180bは、第1筐体部11の内面11aと第2筐体部12の内面12aとの間の距離L10a(図4参照)よりも長い。また、取付バネ180を筐体10に取り付けていない状態で、距離L180bは、第1被係合部11cと第2被係合部12cとの間の距離L10c(図4参照)よりも長い。
【0061】
従って、光源ユニット120を筐体10に取り付ける際に、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bは、内側に弾性変形される。そして、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bは、それぞれ、第1筐体部11の内面11aおよび第2筐体部12の内面12aに接触しながら移動される。このとき、距離L180bは、距離L10aと略同じ大きさになる。
【0062】
その後、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bがそれぞれ第1被係合部11cおよび第2被係合部12cを乗り越える際に、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bは、さらに内側に弾性変形される。このとき、距離L180bは、距離L10cと略同じ大きさになる。
【0063】
そして、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bは、それぞれ、第1被係合部11cおよび第2被係合部12cを乗り越えると、外側に広がり、第1被係合部11cおよび第2被係合部12cに係合する。このとき、距離L180bは、距離L10aよりも短くなることが好ましい。言い換えると、第1湾曲部181bの頂部と第1筐体部11の内面11aとの間には、隙間が形成されることが好ましい。また、第2湾曲部182bの頂部と第2筐体部12の内面12aとの間には、隙間が形成されることが好ましい。
【0064】
例えば、第1湾曲部181bの頂部と第1筐体部11の内面11aとの間に隙間が形成されることによって、第1湾曲部181bには、+Z側に力が作用する。また、第2湾曲部182bの頂部と第2筐体部12の内面12aとの間に隙間が形成されることによって、第2湾曲部182bには、+Z側に力が作用する。このため、第1カバー部21は、第1筐体部11に当接し、第2カバー部22は、第2筐体部12に当接する。従って、光源ユニット120のZ軸方向の移動が規制される。
【0065】
次に、図7および図8を参照して、第1カバー部21と第1筐体部11との接触部分、および、第2カバー部22と第2筐体部12との接触部分について詳細に説明する。なお、第1カバー部21と第2カバー部22とはX軸方向に対称に構成されており、第1筐体部11と第2筐体部12とはX軸方向に対称に構成されている。従って、説明を簡略化するために、第2カバー部22と第2筐体部12との接触部分について説明し、第1カバー部21と第1筐体部11との接触部分については、説明を省略する。
【0066】
図7は、第2カバー部22と第2筐体部12との接触部分を示す拡大図である。図8は、第2カバー部22と第2筐体部12との接触部分を示す拡大図であり、第2カバー部22が第1筐体部11と第2筐体部12との間に少しだけ入り込んだ状態を示す図である。
【0067】
光源ユニット120が筐体10に対して取り付けられた状態(図3の状態)から、外力等によって光源ユニット120が筐体10に対して押し込まれる際に、第2カバー部22の後述する外面22aが第2筐体部12の内面12aに接触する前に、第2係合部182の先端182aが第3筐体部13に当接する。
【0068】
具体的には、図7に示すように、第2カバー部22は、平面からなる外面22aと、外面22aに接続され湾曲する湾曲面22bとを有する。外面22aは、第2筐体部12の外面12bと略面一に配置される。湾曲面22bは、R形状を有する。湾曲面22bは、R22の曲率半径を有する。なお、曲率半径R22の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、0.1mm以上、0.5mm以下である。
【0069】
第2筐体部12は、平面からなる先端面12dと、湾曲する湾曲面12eと、湾曲する湾曲面12fとを有する。湾曲面12eは、先端面12dと平面からなる内面12aとを接続する。湾曲面12fは、先端面12dと外面12bとを接続する。湾曲面12eおよび湾曲面12fは、R形状を有する。湾曲面12eおよび湾曲面12fは、R12の曲率半径を有する。なお、曲率半径R12の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、0.1mm以上、0.5mm以下である。本実施形態では、曲率半径R12は、曲率半径R22よりも大きい。
【0070】
ここで、光源ユニット120に対して下方(-Z側)から上方(+Z側)に外力等が加わった場合において、例えば、第2筐体部12が外側(-X側)に撓んだり、第2カバー部22が内側(+X側)に撓んだりすると、図8に示す状態になる。つまり、第2カバー部22の湾曲面22bと第2筐体部12の湾曲面12eとが接触した状態になる。このとき、本実施形態では、第2係合部182の先端182aが第3筐体部13の内面13aに当接する。従って、光源ユニット120は、筐体10内に入り込むことが抑制される。そして、第2カバー部22が第2筐体部12に対して+Z側に移動することが抑制されるため、第2カバー部22の外面22aが第2筐体部12の内面12aに接触することが抑制される。言い換えると、第2カバー部22が第2筐体部12を外側(-X側)に押し広げて筐体10内にさらに入り込むことを抑制できる。よって、第2筐体部12と第2カバー部22との境界部分で段差が生じることを抑制できる。本実施形態では、第2筐体部12と第2カバー部22との境界部分で、第2筐体部12の厚み以上の段差が生じることを抑制できる。
【0071】
また、上述したように、詳細な説明は省略するが、第1カバー部21および第1筐体部11は、それぞれ、第2カバー部22および第2筐体部12と同様に構成されている。従って、光源ユニット120に対して下方(-Z側)から上方(+Z側)に外力等が加わったとしても、第1カバー部21の外面が第1筐体部11の内面11aに接触することが抑制される。言い換えると、第1カバー部21が第1筐体部11を外側(+X側)に押し広げて筐体10内にさらに入り込むことを抑制できる。よって、第1筐体部11と第1カバー部21との境界部分で段差が生じることを抑制できる。
【0072】
なお、本実施形態では、外力等によって光源ユニット120が筐体10に対して押し込まれる際に、第1係合部181の先端181aおよび第2係合部182の先端182aの両方が第3筐体部13に当接する例について示したが、本発明はこれに限らない。つまり、光源ユニット120が筐体10に取り付けられた状態から、光源ユニット120を筐体10に対してさらに押し込んだ際に、第1カバー部21の外面および第2カバー部22の外面22aの少なくとも一方が第1筐体部11の内面11aおよび第2筐体部12の内面12aの少なくとも一方に接触する前に、第1係合部181の先端181aおよび第2係合部182の先端182aの少なくとも一方が第3筐体部13に当接してもよい。
【0073】
次に、図9を参照して、第2係合部182と第2被係合部12cとの接点を中心として光源ユニット120が回転(揺動)した状態における、第1係合部181と第1被係合部11cとの係合状態について詳細に説明する。なお、第1係合部181と第2係合部182とはX軸方向に対称に構成されており、第1被係合部11cと第2被係合部12cとはX軸方向に対称に構成されている。従って、説明を簡略化するために、第1係合部181と第1被係合部11cとの接点を中心として光源ユニット120が回転(揺動)した状態における、第2係合部182と第2被係合部12cとの係合状態については、説明を省略する。図9は、第2係合部182と第2被係合部12cとの接点を中心として光源ユニット120が回転した状態を示す図である。
【0074】
具体的には、図9に示すように、第2係合部182と第2被係合部12cとの接点O12を中心として光源ユニット120が反時計回り方向(光源ユニット120が筐体10から外れる方向)に回転すると、光源ユニット120の一部(ここでは、第2保持部26)が第2筐体部12に当接した状態(図9の状態)になる。なお、接点O12は、第2被係合部12cの表面に沿って少し移動する。このとき、本実施形態では、第1係合部181は、第1被係合部11cに係合している。詳細には、図9の状態において、第1係合部181の第1湾曲部181bの頂部181eは、第1被係合部11cの頂部11dよりも上側(+Z側)に配置される。頂部181eは、第1湾曲部181bのうちの最も+X側に位置する部分である。頂部11dは、第1被係合部11cのうちの最も-X側に位置する部分である。従って、光源ユニット120が回転するように外力等が加わった場合であっても、光源ユニット120が筐体10から外れることを抑制できる。
【0075】
また、上述したように、詳細な説明は省略するが、第2係合部182および第2被係合部12cは、それぞれ、第1係合部181および第1被係合部11cと同様に構成されている。従って、光源ユニット120に対して反時計回り方向に外力等が加わったとしても、第2係合部182と第2被係合部12cとの係合が外れることが抑制される。
【0076】
なお、本実施形態では、外力等によって光源ユニット120が筐体10に対して回転する際に、第1係合部181と第1被係合部11cとの係合、および、第2係合部182と第2被係合部12cとの係合の両方が外れない例について示したが、本発明はこれに限らない。外力等によって光源ユニット120が筐体10に対して回転する際に、第1係合部181と第1被係合部11cとの係合、および、第2係合部182と第2被係合部12cとの係合の一方のみが外れないように構成されていてもよい。
【0077】
以上、図5図9を参照してさらに説明したように、本実施形態では、第1被係合部11cは、第1筐体部11のうちの、第3筐体部13から1/3の領域R13に配置される。また、第2被係合部12cは、第2筐体部12のうちの、第3筐体部13から1/3の領域R13に配置される。従って、第1係合部181が第1被係合部11cに係合し、第2係合部182が第2被係合部12cに係合した状態で、第1係合部181および第2係合部182の先端を第3筐体部13の近傍に容易に配置することができる。
【0078】
また、本実施形態では、上記のように、第1係合部181は、第1被係合部11cに係合する第1湾曲部181bと、第1湾曲部181bおよび接続部183の間に配置され、第1筐体部11に沿って延びる第1平板部181cとを有する。第2係合部182は、第2被係合部12cに係合する第2湾曲部182bと、第2湾曲部182bおよび接続部183の間に配置され、第2筐体部12に沿って延びる第2平板部182cとを有する。従って、第1係合部181が第1被係合部11cに係合し、第2係合部182が第2被係合部12cに係合した状態で、第1係合部181および第2係合部182の先端を第3筐体部13の近傍に、より容易に配置することができる。また、例えば、第1湾曲部181bを接続部183から形成する場合(第1平板部181cを設けない場合)とは異なり、第1湾曲部181bが大きくなり過ぎることを抑制できる。よって、第1湾曲部181bの曲率半径を小さくできる。言い換えると、第1湾曲部181bの曲率を大きくできる。このため、第1湾曲部181bと第1被係合部11cとの係合状態がばらつくことを抑制できる。
【0079】
また、本実施形態では、上記のように、光源ユニット120の着脱方向(Z軸方向)において、第1平板部181cの長さL181cは、第1湾曲部181bの長さL181bよりも長く、第2平板部182cの長さL182cは、第2湾曲部182bの長さL182bよりも長い。従って、第1湾曲部181bの長さL181bおよび第2湾曲部182bの長さ182bが着脱方向に長くなることを容易に抑制できる。よって、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bの曲率半径を容易に小さくできる。言い換えると、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bの曲率を容易に大きくできる。
【0080】
また、本実施形態では、上記のように、第1筐体部11と第2筐体部12とが対向する方向(X軸方向)において、第1湾曲部181bの先端181aと第2湾曲部182bの先端182aとの間の距離L180aは、接続部183の長さL183よりも短い。従って、光源ユニット120を筐体10に取り付ける際に、第1湾曲部181bの先端181aおよび第2湾曲部182bの先端182aが筐体10に引っ掛かることを抑制できる。
【0081】
また、本実施形態では、上記のように、第1平板部181cは、第1湾曲部181bに向かって第2平板部182cから遠ざかり、第2平板部182cは、第2湾曲部182bに向かって第1平板部181cから遠ざかる。従って、第1係合部181および第2係合部182の第1筐体部11および第2筐体部12に対する押圧力を容易に確保できる。
【0082】
また、第1平板部181cが第1湾曲部181bに向かって第2平板部182cから遠ざかり、第2平板部182cが第2湾曲部182bに向かって第1平板部181cから遠ざかる構成においては、距離L180aが長さL183よりも長くなりやすく、光源ユニット120を筐体10に取り付ける際に、先端181aおよび先端182aが筐体10に引っ掛かりやすい。しかしながら、本実施形態では、上記のように、距離L180aが長さL183よりも短いため、先端181aおよび先端182aが筐体10に引っ掛かることを抑制できる。よって、第1平板部181cが第1湾曲部181bに向かって第2平板部182cから遠ざかり、第2平板部182cが第2湾曲部182bに向かって第1平板部181cから遠ざかる構成において、距離L180aを長さL183よりも短くすることは特に効果的である。
【0083】
また、本実施形態では、上記のように、光源ユニット120が筐体10に取り付けられた状態で、第1カバー部21は、第1筐体部11に当接し、第2カバー部22は、第2筐体部12に当接する。従って、第1カバー部21および第2カバー部22が第1筐体部11および第2筐体部12に当接することによって、光源ユニット120が筐体10に対して上側(+Z側)に移動することが規制される。また、第1係合部181および第2係合部182と第1被係合部11cおよび第2被係合部12cとの係合によって、光源ユニット120が筐体10に対して下側(-Z側)に移動することが規制されている。よって、筐体10に対して光源ユニット120がZ軸方向にがたつくことを容易に抑制できる。
【0084】
また、本実施形態では、上記のように、光源ユニット120が筐体10に対して取り付けられた状態から、外力等によって光源ユニット120を筐体10に対して押し込んだ際に、第1カバー部21の外面および第2カバー部22の外面22aの少なくとも一方が第1筐体部11の内面11aおよび第2筐体部12の内面12aの少なくとも一方に接触する前に、第1係合部181および第2係合部182の少なくとも一方が第3筐体部13に当接する。従って、例えば、上述したように、第2筐体部12と第2カバー部22との境界部分で、第2筐体部12の厚み以上の段差が生じることを抑制できる。
【0085】
また、本実施形態では、上記のように、第1係合部181および第2係合部182の一方と、第1被係合部11cと第2被係合部12cとの一方との接点を中心として光源ユニット120を回転させ、光源ユニット120が第1筐体部11および第2筐体部12の一方に接触した状態において、第1係合部181および第2係合部182の他方は、第1被係合部11cおよび第2被係合部12cの他方に係合している。従って、上述したように、光源ユニット120を回転するように外力等が加わった場合であっても、光源ユニット120が筐体10から外れることを抑制できる。
【0086】
なお、本実施形態では、第1被係合部11cおよび第2被係合部12cを第3筐体部13側の位置に配置している。このため、図3の状態から、光源ユニット120が第1筐体部11および第2筐体部12の一方に接触するまで光源ユニット120が回転する際における、光源ユニット120の回転角度を小さくできる。従って、例えば、光源ユニット120が第2筐体部12に接触するまで光源ユニット120が回転した場合であっても、第1湾曲部181bの回転角度を小さくできるので、第1湾曲部181bと第1被係合部11cとの係合が外れることを容易に抑制できる。
【0087】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0088】
例えば、上記実施形態では、第1湾曲部181bが第1筐体部11に向かって凸形状となるように湾曲し、第2湾曲部182bが第2筐体部12に向かって凸形状となるように湾曲する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1湾曲部181bが第1筐体部11に向かって凹形状となるように湾曲し、第2湾曲部182bが第2筐体部12に向かって凹形状となるように湾曲してもよい。また、第1湾曲部181bおよび第2湾曲部182bは、例えば、波形状となるように湾曲してもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、例えば、第2係合部182と第2被係合部12cとの接点O12を中心として光源ユニット120を回転させた場合に、光源ユニット120の第2保持部26が第2筐体部12に当接する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、光源ユニット120のうちの第2保持部26以外の部分が第2筐体部12に当接してもよい。例えば、電源172の電源カバー172Cが第2筐体部12に当接してもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、光源ユニット120を筐体10に取り付けた状態で、第1カバー部21が第1筐体部11に当接し、第2カバー部22が第2筐体部12に当接する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、光源ユニット120を筐体10に取り付けた状態で、第1カバー部21は第1筐体部11から離隔し、第2カバー部22は第2筐体部12から離隔してもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、取付バネ180が単一の部材で形成される例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1係合部181と接続部183の一部とを有する部材と、第2係合部182と接続部183の一部とを有する部材との2つの部材を、ネジ等を用いて互いに固定したり、溶接により互いに固定したりすることによって、取付バネ180が形成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、照明装置の分野に有用である。
【符号の説明】
【0093】
10 :筐体
11 :第1筐体部
11a :内面
11c :第1被係合部
12 :第2筐体部
12a :内面
12c :第2被係合部
13 :第3筐体部
20 :カバー部材
21 :第1カバー部
22 :第2カバー部
22a :外面
23 :第3カバー部
100 :照明装置
120 :光源ユニット
166 :発光素子(光源)
180 :取付バネ(弾性部材)
181 :第1係合部
181a :先端
181b :第1湾曲部
181c :第1平板部
182 :第2係合部
182a :先端
182b :第2湾曲部
182c :第2平板部
183 :接続部
L180a :距離
L181b、L181c、L182b、L182c、L183 :長さ
O12 :接点
R13 :領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9