(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154812
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】企業に対するユーザの問合せを処理する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q30/015
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068903
(22)【出願日】2023-04-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】522134300
【氏名又は名称】株式会社immedio
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(74)【代理人】
【識別番号】100177987
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 真緒
(72)【発明者】
【氏名】▲浜▼田 英揮
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB05
5L049BB05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザからの問合せに対し、スムーズに商談に移行できる方法を提供する。
【解決手段】サーバ端末、複数のユーザ端末及び複数の企業端末が、ネットワークを介して各々接続される問合せ対応システムにおいて企業に対するユーザの問合せを処理する方法であって、サーバ端末の制御部は、問合せ担当者のユーザ端末から、問合せ入力を受け付け、前記問合せ入力に含まれる情報を基に、前記企業の営業担当者を割り当て、前記割り当てた営業担当者と前記問合せ担当者との打合せを調整する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業に対するユーザの問合せを処理する方法であって、
サーバ端末の制御部は、
企業の担当者の企業端末から、名刺情報を受け付け、
名刺情報に基づいて問合せフォームを生成し、
前記問合せフォームを前記企業端末に送信し、
前記企業端末から、前記問合せフォームに対する付加情報を受け付ける、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
問合せ担当者のユーザ端末から、前記問合せフォームに対する問合せ入力を受け付け、
前記問合せ入力に含まれる情報を基に、前記担当者または前記企業の他の担当者と前記問合せ担当者との打合せを調整する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスが、前記企業の顧客情報に含まれるメールアドレスが一致するかに基づいて、前記企業の営業担当者を割り当てるか否かを決定する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスが、前記企業の顧客情報に含まれるメールアドレスが一致する場合、前記問合せ担当者の営業担当者を営業担当者として割り当てる、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスに含まれるメールドメインが、前記企業の顧客情報に含まれるメールドメインが一致するかに基づいて、記企業の営業担当者を割り当てるか否かを決定する、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスに含まれるメールドメインが、前記企業の顧客情報に含まれるメールドメインが一致する場合、前記メールドメインに関する企業の営業担当者を営業担当者として割り当てる、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記情報に含まれる、前記問合せ担当者が所属する企業の従業員数、業種、住所、前記問合せ担当者の役職、若しくは、利用意向のいずれか、または、組合せに基づいて、前記企業の営業担当者を割り当てるか否かを決定する、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記情報に含まれる、前記問合せ担当者が所属する企業の従業員数、業種、住所、前記問合せ担当者の役職、若しくは、利用意向のいずれか、または、組合せに基づいて、前記企業の営業担当者を割り当てる、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記企業の営業担当者にこれまで割り当てられた打合せの数または前記企業の営業担当者に付与された重み付けに基づいて、前記企業の営業担当者を割り当てる、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記問合せ入力を受け付けたことに応じて、前記打合せを調整するための通知を前記ユーザ端末に送信する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業に対するユーザの問合せを処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、企業が提供する商品やサービス等に対し、関心のあるユーザ(企業を含む)は、その企業のウェブページに設置される問合せフォーム等を通じて、問合せ内容を入力することでその企業に対してアプローチする。
【0003】
このような問合せに対する回答を効率的に実施するため、例えば、特許文献1において、問合せに基づく回答文を自動生成する問合せ支援方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、問合せに対する回答を効率化する方法を開示するものの、通常、ユーザが問合せを行った後、特に情報の無い、いわゆるThanksページが表示されたり、資料が送られてきても、商品やサービスについて欲しい情報が載っていなかったり、電話がかかってきても電話先が誰かわからなかったり等、問合せ後にスムーズに商談に移行できないことが課題として挙げられる。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザからの問合せに対し、スムーズに商談に移行できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、企業に対するユーザの問合せを処理する方法であって、サーバ端末の制御部は、問合せ担当者のユーザ端末から、問合せ入力を受け付け、前記問合せ入力に含まれる情報を基に、前記企業の営業担当者を割り当て、前記割り当てた営業担当者と前記問合せ担当者との打合せを調整する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザからの問合せに対し、スムーズに商談に移行できる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、問合せ対応システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【
図5】サーバ100に格納される企業データの一例を示す図である。
【
図6】サーバ100に格納される打合せデータの一例を示す図である。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、企業に対するユーザの問合せを処理する方法の一例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第一実施形態に係る、企業に対するユーザの問合せを処理する方法のさらに具体的な一例を説明する図である。
【
図9】本発明の第一実施形態に係る、問合せ後にユーザ端末に表示される画面の一例を示す。
【
図10】本発明の第二実施形態に係る、問合せフォームの生成する方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、企業に対するユーザの問合せを処理する方法
を実行するシステムを示すブロック構成図である。本システム1は、例えば、営業活動を行う企業が提供するウェブページに含まれる問合せ用の問合せフォームを介して、問合せユーザ(所定数の従業員が所属する企業を含む)により入力される問合せに含まれる情報を受け付け、問合せに含まれる情報に基づいて、上記企業の営業担当者を割り当て、問合せユーザと営業担当者との商談に向けた打合せを調整する、サーバ端末100、上記問合せユーザにより管理されるユーザ端末200A、200B、及び、ユーザ端末200A、200Bに対し問合せフォームを含むウェブページを提供し、上記営業活動を行う企業により管理される企業端末300A、300Bを含む。その他、図示しないが、本システム1に、上記サーバ端末100により実行される、営業担当者の割り当てや打合せ調整に際して参照される情報を管理する、一または複数の企業端末が含まれてもよく、サーバ端末100は、これらの企業端末により提供されるアプリケーション(例えば、カレンダーアプリ、顧客管理アプリ等)とAPIを介して連携することもできる。ここで、サーバ端末100は、企業端末300に対し、企業端末300により提供されるウェブページに埋め込むためのタグ情報(例えば、Javscriptタグ)を提供し、企業端末300において、Javscriptタグをウェブページの問合せフォーム及び問合せフォーム入力完了ページ(いわゆる、「Thanksページ」)に埋め込み、問合せフォームの完了に応じて、問合せユーザにより問合せフォームに入力された情報のうち所定の情報がサーバ端末100に送信され、サーバ端末100が、受信した情報に基づいて、商談に向けた打合せの候補時間を決定し、候補日時を企業端末300に送信することができる。なお、説明の便宜上、各端末を単一または特定数のものとして記載しているが、各々数は制限されない。
【0012】
サーバ端末100、ユーザ端末200A、200B、及び企業端末300A、300Bは、ネットワークNW1を介して各々接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0013】
サーバ端末100及び企業端末300A、300Bは、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
ユーザ端末200A、200Bは、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0015】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100、ユーザ端末200A、200B、及び企業端末300A、300Bを備え、各端末のユーザが各々の端末を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、各ユーザが直接操作を行う機能を備えても良い。以下、必要に応じ、ユーザ端末200A、200Bを総称してユーザ端末200として説明し、企業端末300A、300Bを総称して企業端末300として説明する。
【0016】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0017】
通信部110は、ネットワークNW1を介してユーザ端末200、企業端末300と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0018】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、問合せユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121、営業活動を行う企業に関連する各種データを格納する、企業データ格納部122、及び上記企業と問合せユーザとの商談に向けた打合せに必要な各種情報を格納する、打合せデータ格納部123を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0019】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、各端末からの情報を受け付ける情報受付部131と、問合せユーザに関連する各種データを参照し、処理する、ユーザ情報処理部132と、営業活動を行う企業に関連する各種データを参照し、処理する、企業情報処理部133と、上記企業と問合せユーザとの商談に向けた打合せに関連する各種データを参照し、処理する、打合せ処理部134とを有する。この情報受付部131、ユーザ情報処理部132、企業情報処理部133、及び打合せ処理部134は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0020】
情報受付部131は、ユーザ端末200及び/または企業端末300から通信部110を介して情報を受付ける。例えば、ユーザ端末200からは、問合せフォーム等を介して、問合せユーザにより入力される、企業に対する問合せに関する情報等を受信する。
【0021】
ユーザ情報処理部132は、ユーザ端末200から受信したユーザに関連する各種データ(例えば、後述するユーザデータ1000等)を参照し、所定の処理を行う。
【0022】
企業情報処理部133は、企業端末300から受信した企業に関連する各種データ(例えば、後述する企業データ2000)を参照し、所定の処理を行う。
【0023】
打合せ処理部134は、ユーザから受信した問合せに関する情報及び企業に関する情報に基づいて、打合せを調整する処理等を行う。
【0024】
また、制御部130は、図示しない、画面生成部を有することもでき、求めに応じて、ユーザ端末200のユーザーインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された(図示しない)画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザーインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザーインターフェースを生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0025】
図3は、
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0026】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0027】
表示操作部220は、提供者が指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザーインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0028】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0029】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0030】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0031】
図4に示すユーザデータ1000は、問合せユーザに関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一ユーザ(ユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、ユーザに関する基本情報(例えば、法人名(氏名)、業種、従業員数、居所(住所)、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号))、問合せ情報(例えば、問合せ内容に関する情報(例えば、商品/サービスの内容に関する問合せ、料金に関する問合せ等))、商品/サービスに対する利用意向に関する情報等)を含むことができるがこれに限定されない。
【0032】
図5は、サーバ100に格納される企業データの一例を示す図である。
【0033】
企業データ2000は、営業活動を行う企業に関連する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一企業(企業ID「20001」で識別されるポイント)の例を示すが、複数の企業に関連する情報を格納することができる。企業に関連する各種データとして、例えば、企業に関する基本情報(例えば、法人名(氏名)、業種、従業員数、居所(住所))、営業担当者情報(例えば、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号、ビデオ会議URL、メッセージアプリID、商談相手名等)、スケジュール情報(カレンダー情報、打合せ条件(打合せの長さ、前後のバッファ時間、会議手段等)、シフト時間(夜間、昼休み、祝日等面談に対応できない時間を定義するための情報)等)、顧客情報(例えば、顧客企業の法人名(氏名)、業種、従業員数、居所(住所)、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号)、過去の問合せ/対応内容等)、名刺情報(会社名、氏名、所属部署名、役職名、会社住所、連絡先(メールアドレス、電話番号等)、付加情報(商談相手が関心を示す商品若しくはサービス名、商談会名(展示会名))及び問合せフォーム情報が挙げられる。等を含むことができるがこれに限定されない。
【0034】
図6は、サーバ100に格納される打合せデータの一例を示す図である。
【0035】
打合せデータ3000は、営業活動を行う企業と問合せユーザとの商談に向けた打合せに関連する各種データとして、例えば、予定(スケジュール)情報(例えば、企業と問合せユーザとの打合せの日時、場所等)、打合せ内容に関する情報(例えば、企業と問合せユーザとの打合せのアジェンダ、議事メモ等)、出席者情報(例えば、打合せの出席者に関する情報等)等を含むことができるがこれに限定されない。
【0036】
<処理の流れ>
図7を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する、ユーザの問合せを処理する方法の処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第一実施形態に係る、企業に対するユーザの問合せを処理する方法の一例を示すフローチャートである。
【0037】
まず、ステップS101の前段の処理として、営業活動を行う企業の担当ユーザは、企業端末300のウェブブラウザまたはアプリケーション等を利用して、企業に関する基本情報(例えば、法人名(氏名)、業種、従業員数、居所(住所))、営業担当者情報(例えば、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号、ビデオ会議URL、メッセージアプリID等)、スケジュール情報(打合せ条件(打合せの長さ、前後のバッファ時間、会議手段等)、シフト時間(夜間、昼休み、祝日等面談に対応できない時間を定義するための情報)等)、顧客情報(例えば、顧客企業の法人名(氏名)、業種、従業員数、居所(住所)、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号)、過去の問合せ/対応内容等)等を入力する。サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、営業活動を行う企業の担当者ユーザにより入力された、上記企業に関する情報を受信する。制御部130の企業情報処理部133は、受信した企業に関する情報を、企業データ2000として、記憶部120の企業データ格納部122に格納する。ここで、上記企業情報に含まれる全部または一部の情報(例えば、営業担当者情報(スケジュール情報等)、顧客情報等)は、他のサービス提供者が提供するアプリケーション(例えば、カレンダーアプリ、顧客管理アプリ等)を介して(API連携等を通じて)、取得することもできる。
【0038】
また、問合せユーザは、各ユーザ端末のウェブブラウザまたはアプリケーション等を利用して、企業端末300にアクセスし、営業活動を行う企業のウェブページに含まれる問合せフォーム等の、問合せを入力するためのウェブページを表示させ、問合せ内容を入力する。ここで、問合せ内容には、問合せユーザに関する基本情報(例えば、法人名(氏名)、業種、従業員数、居所(住所)、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号))、問合せ情報(例えば、問合せ内容に関する情報(例えば、商品/サービスの内容に関する問合せ、料金に関する問合せ)、商品/サービスに対する利用意向に関する情報(すぐに商品/サービスを検討したい、まず資料が欲しい)等)が含まれるがこれに限られない。問合せユーザは、問合せ内容の入力が完了し、送信ボタンを押すことで、問合せに関する情報が、企業端末300に送信される。本例において、サーバ端末100は、企業端末300に対し、企業端末300により提供されるウェブページに埋め込むためのタグ情報(例えば、Javscriptタグ)を提供し、企業端末300において、Javscriptタグをウェブページの問合せフォーム及び問合せフォーム入力完了ページ(いわゆる、「Thanksページ」)に埋め込み、問合せフォームの完了に応じて、問合せユーザにより問合せフォームに入力された情報のうち、所定の情報がサーバ端末100に送信される。
【0039】
続いて、ステップS101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、問合せユーザにより入力された、問合せに関する情報のうち所定の情報を受信する。制御部130のユーザ情報処理部132は、受信した問合せに関する情報を、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0040】
続いて、ステップS102の処理として、サーバ端末100の制御部130の打合せ処理部133は、問合せユーザと問合せ先である企業との商談に受けた打合せを行うために、問合せユーザに対する営業担当者を割り当てる処理を実行する。
【0041】
ここで、営業活動を行う企業の営業担当者の割り当て処理の具体例を説明する。
図8は、本発明の第一実施形態に係る、企業に対するユーザの問合せを処理する方法のさらに具体的な一例を説明する図である。
【0042】
まず、
図8のステップS201の処理として、サーバ端末100の制御部130の打合せ処理部133は、ユーザデータ1000及び企業データ2000を参照し、問合せユーザにより入力された問合せに関する情報に含まれる、問合せユーザ(担当者)のメールアドレスと、顧客情報として格納されている顧客(担当者)のメールアドレスとが一致するか、を確認する。確認結果が、一致する場合は(YES)、その顧客(担当者)の営業担当者を割り当てるよう決定し(ステップS202)、一致しない場合は(NO)、ステップS203に進む。なお、確認結果が一致し、既に営業担当者が問合せユーザと商談済の場合は、打合せの設定を行わないよう決定することもできる。
【0043】
続いて、ステップS202の処理として、サーバ端末100の制御部130の打合せ処理部133は、ユーザデータ1000及び企業データ2000を参照し、問合せユーザにより入力された問合せに関する情報に含まれる、問合せユーザ(担当者)のメールアドレスと、顧客情報として格納されている顧客(企業)のメールドメインとが一致するか、を確認する。確認結果が、一致する場合は(YES)、その顧客(企業)の営業担当者を割り当てるよう決定し(ステップS204)、一致しない場合は(NO)、ステップS205に進む。なお、確認結果が一致し、既に営業担当者が問合せユーザと商談済の場合は、打合せの設定を行わないよう決定することもできる。
【0044】
続いて、ステップS205の処理として、サーバ端末100の制御部130の打合せ処理部133は、ユーザデータ1000及び企業データ2000を参照し、問合せユーザにより入力された問合せに関する情報に含まれる、問合せユーザ(企業)の従業員数が所定人数以下(例えば、50人以下)であるか、または、問合せユーザ(担当者)の役職の有無、を確認する。確認結果が、所定人数以下、または、役職が無い場合は(YES)、営業担当者を割り当てないよう決定し(ステップS206)、所定人数以上、または、役職がある場合は(NO)、ステップS207に進む。ここで、従業員数の人数は、営業活動を行う企業の専門性、支援リソース等を考慮して、適宜設定することができる。
【0045】
続いて、ステップS207の処理として、サーバ端末100の制御部130の打合せ処理部133は、ユーザデータ1000及び企業データ2000を参照し、問合せユーザにより入力された問合せに関する情報に含まれる、問合せユーザ(企業)の従業員数が所定人数以下(例えば、1000人以下)であるか、を確認する。確認結果が、所定人数以下の場合は(YES)、中小企業担当の営業担当者を割り当てるよう決定し(ステップS208)、所定人数以上の場合は(NO)、大企業担当の営業担当者を割り当てるよう決定する(ステップS209)。
【0046】
本例は、営業担当者割当処理の一例であるが、その他、問合せ情報に含まれる内容として、業種、役職、住所(居所)、問合せ内容(例えば、商品/サービスに対する利用意向に関する情報(すぐに商品/サービスを検討したい、まず資料が欲しい))等のいずれか、または、これらの組合せに基づいて、打合せの要否、または、営業担当者を決定することもできる。また、上記例において、営業担当者として、個人の担当者のほか、営業を担当する組織(グループ)を含むことができる。この場合、候補日時として表示されるのは当該グループに所属する担当者の誰か1人でも空いている時間となり、より候補の幅を広げることができる。また、例えば、問合せユーザが選んだ日時で打合せ可能な担当者が複数いた場合、これまで割当てられた打合せの数が少ない人に打合せを割当てられることができる。また、グループ内での重み付け(経験豊富な担当者に、他の担当者より50%多く打合せを割り当てる等)を行い、重み付けの大きい担当者から順に打合せを割り当てることもできる。
【0047】
図7に戻り、営業担当者の割当処理を行うと、ステップS103の処理として、サーバ端末100の制御部130の打合せ処理部133は、問合せユーザと問合せ先である企業との商談に向けた打合せを行うために日程等の調整処理を実行する。打合せ処理部133は、問合せユーザが、問合せフォームへの入力を完了し、企業端末300に送信を行うと、これに応答して、企業端末300は、ユーザ端末200に対し、入力が完了した旨情報を送信する。入力が完了した旨情報が送信されると、
図9(a)に示すように、問合せユーザのユーザ端末200に問合せフォームの入力完了画面(いわゆる、「Thanksページ」)が表示される。サーバ端末100は、問合せユーザによる問合せフォームの入力に応じて、営業担当者の割当処理、及び、打合せ参加者及び候補日時を抽出のうえ、問合せユーザとの打合せの日程調整を行うための情報を送信する。
図9(b)に示すように、Thanksページに、打合せ調整のための表示がオーバーレイするように表示される。これにより、企業は、問合せを完了した、問合せユーザに対し、直ちに商談に向けた打合せを設定することができる。
【0048】
ここで、打合せ処理部133は、企業データ2000の営業担当者情報を参照し、前ステップで割り当てられた営業担当者の予定データを確認し、問合せユーザに対し、打合せ候補日時に関する情報を生成し、ユーザ端末200に送信する。ここで、打合せ処理部133は、営業担当者情報のうち、特に、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号、ビデオ会議URL、メッセージアプリID等)、スケジュール情報(打合せ条件(打合せの長さ、前後のバッファ時間、会議手段等)、シフト時間(夜間、昼休み、祝日等面談に対応できない時間を定義するための情報)等を参照し、候補日時を抽出する。問合せユーザは、候補日時を選択することで、打合せ処理部133は、打合せ日程を決定し、出席者情報(問合せユーザ(担当者)及び営業担当者)、打合せ内容(例えば、打合せアジェンダ等)について、打合せデータ3000として、記憶部120の打合せデータ格納部123に格納する。
【0049】
以上のように、企業は、問合せユーザによる問合せに対し、適切な営業担当者を割り当てたうえで、直ちに打合せ設定を行うことができ、これにより、商談成立の可能性を高めることができる。
【0050】
図10は、本発明の第二実施形態に係る問合せフォームを生成する方法の一例を示すフローチャート図である。
【0051】
本実施形態においては、展示会等の商談会のシーンにおいて、名刺交換を行う企業の営業担当者等が、展示会の場で直接、名刺交換相手の潜在的顧客企業の担当者に対してアプローチを行う際に、名刺情報を基にカスタマイズされた問合せフォームを顧客企業の担当者に対して提示し、円滑に商談を実行することを支援する問合せフォーム生成方法に関する。
【0052】
ステップS301の前処理として、企業の営業担当者の企業端末上で問合せフォームの生成を支援するアプリケーションに、営業担当者を識別する情報(ID等)を介してログインする。企業端末に問合せフォームを生成するための所定の画面が表示されると、企業の営業担当者は、展示会等での名刺交換等を通じて取得した手元の名刺を、企業の営業担当者の企業端末のカメラ(または他の端末のカメラ若しくはスキャナー等)により撮影(スキャン)する。なお、特定の担当者の識別番号等を入力することなく、ログインせずに処理を続行することもできる。
【0053】
名刺の撮影が行われると、ステップS301の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、名刺情報を受け付ける。ここで、名刺情報は、名刺に関する画像情報または事前に企業端末等におけるOCR処理等を通じた画像認識技術により生成された名刺に含まれる文字情報等を含む。画像情報を受け付けた場合は、サーバ端末100の制御部130において画像情報を基にOCR処理を実行し、画像認識技術により名刺に含まれる文字情報を生成する。名刺情報(名刺に含まれる文字情報)として、例えば、会社名、氏名、所属部署名、役職名、会社住所、連絡先(メールアドレス、電話番号等)が挙げられる。制御部130の企業情報処理部133は、名刺情報を、記憶部120の企業データ格納部122に、企業データ2000に含まれる顧客情報として格納する。制御部130の企業情報処理部133は、名刺情報に基づいて問合せフォームの所定の項目(例えば、会社名、氏名、所属部署名、役職名、会社住所、連絡先(メールアドレス、電話番号等)に、各々対応する情報を入力し、企業端末に表示させる。ここで、問合せフォームは、問合せユーザに関する基本情報(例えば、法人名(氏名)、業種、従業員数、居所(住所)、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号))を入力する項目、問合せ情報(例えば、問合せ内容に関する情報(例えば、商品/サービスの内容に関する問合せ、料金に関する問合せ)を入力する項目、商品/サービスに対する利用意向に関する情報(すぐに商品/サービスを検討したい、まず資料が欲しい)等)を入力する項目が含まれるがこれに限られない。
【0054】
次に、ステップS302の処理として、情報取得部131は、企業の営業担当者の企業端末300から、付加情報を受け付ける。ここで、付加情報は、商談相手の企業の業種、商談相手の担当者が関心を示している(若しくは関心を示すであろう)商品またはサービス名等商談に必要な情報が含まれる。企業の営業担当者は、展示会等の場で、商談相手とのやり取りを通じ、企業端末300に表示された問合せフォームを参照し、商談相手の企業の業種及び上記商品またはサービス名等必要な情報を所定の方法で入力することで、問合せフォームをカスタマイズすることができる。企業情報処理部133は、受け付けた付加情報を、記憶部120の企業データ格納部122に、企業データ2000に含まれる付加情報として格納する。
【0055】
次に、ステップS303の処理として、企業情報処理部133は、企業の営業担当者の企業端末300から受け付けた付加情報に基づいて、問合せフォームを更新する。企業情報処理部133は、企業の営業担当者により入力された、商品またはサービス名等の付加情報を問合せフォームに含むよう入力する処理を実行し、カスタマイズされた問合せフォームを生成する。企業情報処理部133は、更新した問合せフォームに含まれる情報を、記憶部120の企業データ格納部122に、企業データ2000に含まれる問合せフォーム情報として格納する。ここで、上記ステップS302及びS303において、企業の営業担当者は、企業端末300に表示された問合せフォームを商談相手の企業担当者に対して提示し、必要に応じて、商談相手の企業担当者に問い合わせフォームに含まれる、名刺情報及び/または付加情報に関連する項目の追記または修正を促すことができる。
【0056】
問合せフォームの内容が確定すると、企業の営業担当者は、企業端末を介して、問合せフォームの確定(または送信)要求を行うことで、企業情報処理部133は、問合せフォームの確定処理を行い、確定した問合せフォームに含まれる情報を、記憶部120の企業データ格納部122に、企業データ2000に含まれる問合せフォーム情報として格納する。なお企業データ格納部122は、問合せフォーム情報とともに、入力を行った営業担当者名等の担当者情報を格納することもできる。これにより、営業担当者毎に名刺交換した顧客企業に関する情報を管理し、必要に応じて、営業担当者毎の業績を可視化することができる。
【0057】
問合せフォームが確定されると、企業情報処理部133は、実際に顧客企業の担当者との商談のためのスケジュール調整用画面(例えば、商談の候補日を選択可能に表示させる等)を、企業端末に表示させ、
図7において説明した手順に従って、商談のスケジュール調整のための処理を実行することができる。企業の営業担当者は、スケジュール調整が完了した後に、担当者メモとして、商談スケジュール調整済、フォロー要、商談不要等のメモを選択または入力することができる。企業情報処理部133は、担当者メモに関する情報を、記憶部120の企業データ格納部122に、企業データ2000に含まれる問合せフォーム情報とともに格納する。
【0058】
また、本実施形態の変形例として、展示会等の商談会のシーンにおいて、名刺交換を行う企業の営業担当者等が、後日、名刺交換相手の潜在的顧客企業の担当者に対してアプローチを行う際に、上記名刺情報を基にカスタマイズされた問合せフォームを、顧客企業の担当者に対して、メール等の方法により送信することもできる。ここで、問合せフォームにアクセスするためのURLを、商談相手の顧客企業担当者の端末に送信することで、顧客企業の担当者は、問合せフォームを通じて必要情報を入力し、問合せを行うことができる。メール送信に際しても、名刺情報から特定される商談相手のメールアドレスに基づいて、事前に格納されたメッセージテンプレートと共に、問合せフォームにアクセスするためのアクセス情報を含むメールを自動生成し、企業の営業担当者の求めに応じて、商談相手に対してメール送信することもできる。
【0059】
以上のように、企業の営業担当者は、展示会等の商談会において名刺交換した商談相手に対し、カスタマイズされた問合せフォームを直ちに商談相手に提示し、円滑に商談を進めることができる。また、商談会後に問合せフォームを受信した商談相手の営業担当者は、事前に必要情報が入力されているため、問合せフォームに対する入力手間を感じることなく、問合せを行うことができる。
【0060】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、300 企業端末、NW1 ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2023-10-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業に対する問合せ担当者の問合せを処理する方法であって、
サーバ端末の制御部は、
企業の担当者の企業端末から、前記問合せ担当者の名刺情報を受け付け、
名刺情報に基づいて問合せフォームを生成し、
前記問合せフォームを前記企業端末に送信し、
前記企業端末から、前記問合せフォームに対する、前記問合せ担当者と前記企業との商談に必要な付加情報を所定の方法で受け付けることで、付加情報を含む前記問合せフォームを生成し、
前記企業端末から、前記問合せフォームの確定要求を受け付け、
前記企業の営業担当者と前記問合せ担当者との前記商談の打合せ候補日を選択可能に表示させるスケジュール調整用画面を、前記企業端末に送信する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記名刺情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスが、前記企業の顧客情報に含まれるメールアドレスが一致するかに基づいて、前記企業の営業担当者を割り当てるか否かを決定する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記名刺情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスが、前記企業の顧客情報に含まれるメールアドレスが一致する場合、前記問合せ担当者の営業担当者を営業担当者として割り当てる、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記名刺情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスに含まれるメールドメインが、前記企業の顧客情報に含まれるメールドメインが一致するかに基づいて、記企業の営業担当者を割り当てるか否かを決定する、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記名刺情報に含まれる、前記問合せ担当者のメールアドレスに含まれるメールドメインが、前記企業の顧客情報に含まれるメールドメインが一致する場合、前記メールドメインに関する企業の営業担当者を営業担当者として割り当てる、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記名刺情報に含まれる、前記問合せ担当者が所属する企業の従業員数、業種、住所、前記問合せ担当者の役職、若しくは、利用意向のいずれか、または、組合せに基づいて、前記企業の営業担当者を割り当てるか否かを決定する、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記名刺情報に含まれる、前記問合せ担当者が所属する企業の従業員数、業種、住所、前記問合せ担当者の役職、若しくは、利用意向のいずれか、または、組合せに基づいて、前記企業の営業担当者を割り当てる、方法。