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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154836
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】商品販売システム及び商品販売方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068983
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】511012662
【氏名又は名称】NetCONNECT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100160967
【弁理士】
【氏名又は名称】▲濱▼口 岳久
(72)【発明者】
【氏名】▲徳▼永 隆也
(72)【発明者】
【氏名】福西 佐允
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 公啓
(72)【発明者】
【氏名】岡田 耕治
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB44
5L030BB72
5L049BB44
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】汎用的な商品格納棚を利用して二次元コード決済を可能とする商品販売システムを提供する。
【解決手段】商品販売システム1は、サーバ2と、施錠可能な透明なドア32によって閉じられる区画31を有する商品格納棚3に接続される制御装置4とを備える。サーバ2は、商品格納棚3に対応付けられた二次元コード5に基づいて商品格納棚3を特定する棚特定部23と、商品格納棚3に格納された商品について決済対象を特定する決済対象特定部24と、二次元コード5を撮影した購入者端末6に決済対象の決済情報を表示させ、購入者端末6からの要求に応じて決済を実行する決済処理部25と、決済の実行に応じて決済対象に対応する区画31のドア32である解錠対象ドア32の解錠指示を送信する解錠指示部26とを含む。制御装置4は、解錠指示を受信する通信部41と、解錠指示に応じて解錠対象ドア32を解錠するためのロック制御部43とを含む。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、各々が施錠可能な透明なドアによって閉じられる区画を有するとともに二次元コードに対応付けられた商品格納棚に接続される制御装置と、を備える商品販売システムであって、
前記サーバは、
受信された前記二次元コードに基づいて前記商品格納棚を特定する棚特定部と、
前記商品格納棚に格納された商品について決済対象を特定する決済対象特定部と、
前記二次元コードを撮影した購入者モバイル端末に前記決済対象の決済の情報を表示させ、該購入者モバイル端末からの要求に応じて前記決済を実行する決済処理部と、
前記決済の実行に応じて、前記決済対象に対応する区画のドアである解錠対象ドアの解錠指示を送信させる解錠指示部と
を含み、
前記制御装置は、
前記解錠指示を受信する通信部と、
前記解錠指示に応じて前記解錠対象ドアを解錠するためのロック制御部と
を含む、商品販売システム。
【請求項2】
前記棚特定部は、特定された前記商品格納棚の画像である棚画像を前記購入者モバイル端末に表示させるように構成され、
前記決済対象特定部は、前記棚画像内の区画の指定操作に基づいて前記決済対象を特定するように構成され、
前記解錠指示部は、前記決済対象となった商品又は指定された区画に対して記憶されたドアを前記解錠対象ドアとして決定するように構成された、請求項1に記載の商品販売システム。
【請求項3】
前記棚特定部は、特定された前記商品格納棚の画像である棚画像を前記商品の販売者の端末である販売者端末に表示させるように構成され、
前記決済対象特定部は、前記棚画像内の区画の指定操作に基づいて前記決済対象を特定するように構成され、
前記解錠指示部は、前記決済対象となった商品又は指定された区画に対して記憶されたドアを前記解錠対象ドアとして決定するように構成された、請求項1に記載の商品販売システム。
【請求項4】
前記決済対象は抽選権であり、
前記解錠指示部は、前記抽選権の決済の実行に応じて、前記解錠対象ドアをランダムに決定し、又は当選若しくは落選をランダムに決定して当選を決定した場合には前記解錠対象ドアをランダムに決定する抽選部を備える、請求項1に記載の商品販売システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記決済対象の決済に係る金額を設定するための価格設定部をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の商品販売システム。
【請求項6】
複数の前記制御装置を備え、該制御装置の各々が前記ドアの各々に接続された、請求項1から4のいずれか一項に記載の商品販売システム。
【請求項7】
前記制御装置は、複数の前記商品格納棚に接続されるように構成された、請求項1から4のいずれか一項に記載の商品販売システム。
【請求項8】
サーバと、各々が施錠可能な透明なドアによって閉じられる区画を有するとともに二次元コードに対応付けられた商品格納棚に接続される制御装置とによって実行される商品販売方法であって、
前記サーバにおいて、
受信された前記二次元コードに基づいて前記商品格納棚を特定する棚特定ステップと、
前記商品格納棚に格納された商品について決済対象を特定する決済対象特定ステップと、
前記二次元コードを撮影した購入者モバイル端末に前記決済対象の決済の情報を表示させ、該購入者モバイル端末からの要求に応じて前記決済を実行する決済処理ステップと、
前記決済の実行に応じて、前記決済対象に対応する区画のドアである解錠対象ドアの解錠指示を送信する解錠指示ステップと
を備え、
前記制御装置において、
前記解錠指示を受信するステップと、
前記解錠指示に基づいて前記解錠対象ドアを解錠するステップと
を備える商品販売方法。
【請求項9】
前記棚特定ステップは、特定された前記商品格納棚の画像である棚画像を前記購入者モバイル端末に表示させるステップを有し、
前記決済対象特定ステップは、前記棚画像内の区画の指定操作に基づいて前記決済対象を特定するステップを有し、
前記解錠指示ステップは、前記決済対象となった商品又は指定された区画に対して記憶されたドアを前記解錠対象ドアとして決定するステップを含む、請求項8に記載の商品販売方法。
【請求項10】
前記棚特定ステップは、特定された前記商品格納棚の画像である棚画像を前記商品の販売者のモバイル端末である販売者端末に表示させるステップを有し、
前記決済対象特定ステップは、前記棚画像内の区画の指定操作に基づいて前記決済対象を特定するステップを有し、
前記解錠指示ステップは、前記決済対象となった商品又は指定された区画に対して記憶されたドアを前記解錠対象ドアとして決定するステップを含む、請求項8に記載の商品販売方法。
【請求項11】
前記決済対象は抽選権であり、
前記解錠指示ステップは、前記抽選権の決済の実行に応じて、前記解錠対象ドアをランダムに決定し、又は当選若しくは落選をランダムに決定して当選を決定した場合には前記解錠対象ドアをランダムに決定するステップを含む、請求項8に記載の商品販売方法。
【請求項12】
前記サーバにおいて前記決済対象の決済に係る金額を設定するステップをさらに備える請求項8から11のいずれか一項に記載の商品販売方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品販売システム及び商品販売方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多目的型の自動販売機の一種として、いわゆるコンビニボックスが普及している。一般的なコンビニボックスでは、棚状の筐体の内部が複数の区画に小分けされ、各区画に商品が格納される。各区画には透明のドアが取り付けられ、そのドアは通常時は施錠されている。購入者は、所望の商品(言い換えると、区画又はドア)を指定し、貨幣又は紙幣を投入口から投入して商品の料金を精算する。これにより、商品に対するドアが解錠され、購入者はその商品を取り出すことができる。しかし、このような構成によると、コンビニボックスの管理者が、売上金を回収しなければならず、その回収作業にコストがかかるという問題がある。また、レジャーホテルなどの宿泊施設の客室に設置されたコンビニボックスについては、商品の選択に応じて、ホテルのシステムがその金額を自動的にチェックアウト時に精算するシステムも知られている。しかし、このような後払いシステムにおいては、会計の明瞭性又は確実性に問題がある。
【0003】
一方、飲料などに特化した自動販売機に着目した場合、上記のような売上金の回収作業の排除及び会計の明瞭性の確保を図ることは可能である。例えば、特許文献1は、自動販売機決済システムを開示する。自動販売機の本体上に、販売対象の商品の情報を示す二次元コードラベルが提示される。自動販売機の制御部は、カメラ付きの移動端末によって二次元コードラベルを読み取って指定された商品について、接続指定される中間サーバ経由でインターネット決済が完了した際に、その商品の払い出しを行う。自動販売機決済システムは、自動販売機及び中間サーバと、中間サーバに対するゲートウェイ装置とを備え、ゲートウェイ装置は中間サーバから得られた決済完了情報に基づいて上記商品の購入を可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-165996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の自動販売機決済システムは、自動販売機に特化した構成であり、汎用性に欠ける。すなわち、同システムの構成では、各種機構及びその制御部が自動販売機本体に組み込まれ、その構成は汎用的な商品格納棚に適用可能なものではない。
【0006】
そこで、本発明は、汎用的な商品格納棚を利用して二次元コード決済を可能とする商品販売システム及び商品販売方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の商品販売システムは、サーバと、各々が施錠可能な透明なドアによって閉じられる区画を有するとともに二次元コードに対応付けられた商品格納棚に接続される制御装置とを備える。サーバは、受信された二次元コードに基づいて商品格納棚を特定する棚特定部と、商品格納棚に格納された商品について決済対象を決定する決済対象特定部と、二次元コードを撮影した購入者モバイル端末に決済対象の決済の情報を表示させ、購入者モバイル端末からの要求に応じて決済を実行する決済処理部と、決済の実行に応じて、決済対象に対応する区画のドアである解錠対象ドアの解錠指示を送信させる解錠指示部とを含む。制御装置は、解錠指示を受信する通信部と、解錠指示に応じて解錠対象ドアを解錠するためのロック制御部とを含む。
【0008】
本発明の商品販売方法は、サーバと、各々が施錠可能な透明なドアによって閉じられる区画を有するとともに二次元コードに対応付けられた商品格納棚に接続される制御装置とによって実行される。当該方法は、サーバにおいて、受信された二次元コードに基づいて商品格納棚を特定する棚特定ステップと、商品格納棚に格納された商品について決済対象を決定する決済対象特定ステップと、二次元コードを撮影した購入者モバイル端末に決済対象の決済の情報を表示させ、購入者モバイル端末からの要求に応じて決済を実行する決済処理ステップと、決済の実行に応じて、決済対象に対応する区画のドアである解錠対象ドアの解錠指示を送信する解錠指示ステップとを備え、制御装置において、解錠指示を受信するステップと、解錠指示に応じて解錠対象ドアを解錠するステップとを備える。
【0009】
上記構成によると、サーバが、商品格納棚に対応する二次元コードを撮影した購入者モバイル端末に決済対象の決済情報を表示させ、購入者モバイル端末からの決済要求に応じて決済を行い、その決済に応じて解錠指示を送信し、商品格納棚に接続された制御装置が、解錠指示に応じて解錠対象ドアを解錠する。このようなサーバ及び制御装置を用いることによって、汎用的な商品格納棚を利用して二次元コード決済を可能とする商品販売システム及び商品販売方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態による商品販売システムの概略図である。
図2】第1の実施形態による商品販売システムのブロック図である。
図3A】第1の実施形態による商品販売システムを説明する図である。
図3B】第1の実施形態による商品販売システムを説明する図である。
図4】第1の実施形態による商品販売システムの処理のフロー図である。
図5】第2の実施形態による商品販売システムの概略図である。
図6】第2の実施形態による商品販売システムのブロック図である。
図7】第2の実施形態による商品販売システムの処理のフロー図である。
図8】第3の実施形態による商品販売システムのブロック図である。
図9】第3の実施形態による商品販売システムの処理のフロー図である。
図10】第4の実施形態による商品販売システムを示すブロック図である。
図11】第5の実施形態による商品販売システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施形態>
図1に、本発明の第1の実施形態による商品販売システム1の概略図を示す。商品販売システム1は、サーバ2と、商品格納棚3に接続される制御装置4とを含む。商品格納棚3には二次元コード5が対応付けられる。本実施形態では、商品格納棚3は、無人販売用のコンビニボックス(多目的型の自動販売機)である。サーバ2と、制御装置4及び購入者モバイル端末6とは、インターネット、各種通信回線などの通信ネットワークNを介して通信可能である。商品販売システム1内には、複数の商品格納棚3、複数の制御装置4及び複数の購入者モバイル端末6が存在し得る。以下の説明において、商品販売システム1に関与する人物を一般に「ユーザ」といい、特に、商品格納棚3から商品を購入するユーザを「購入者」といい、商品格納棚3の商品を販売するユーザを「販売者」というものとする。また、購入者のモバイル端末である購入者モバイル端末6を「購入者端末6」ともいう。
【0012】
商品格納棚3は、その内部空間を分割する区画31a~31i(符号は31d、31iのみを図示)及び区画31a~31iのそれぞれを開閉するドア32a~32i(符号は32d、32iのみを図示)を有する。また、区画31a~31iには、それぞれ商品8a~8i(符号は8d、8iのみを図示)が格納されている。なお、全ての区画31a~31iに商品が格納されているとは限らない。ここで、以下の説明において、区画31a~31iを総称して又はその一部を代表して区画31というものとし、ドア32a~32iを総称して又はその一部を代表してドア32というものとする。また、商品8a~8iを総称して又はその一部を代表して商品8というものとする。本実施形態において、商品8については、食料品、日用品、化粧品、医薬品、衣類、装飾品、美術品、工芸品、玩具、文具、書籍、電気製品、嗜好品、動植物、金券、チケットなど、種々の販売可能な物品が想定される。
【0013】
区画31a~31iは、本実施形態では、上段の4個の小区画31a~31d(左から)、中段の3個の中区画31e~31g(左から)、並びに下段の2個の大区画31h及び31i(左から)からなる。ただし、これは例示であり、分割態様は任意である。例えば、区画31は、全て同じサイズの区画で構成されてもよいし、全てが異なるサイズの区画から構成されてもよい。また、図1では、制御装置4は商品格納棚3の上部に設置されているが、配線接続可能であれば、商品格納棚3に対する制御装置4の配置は任意である。例えば、制御装置4は、商品格納棚3の背面側に配置されもよいし、離間した位置に配置されてもよい。ドア32は透明な扉であり、ユーザはドア32を介して区画31の内部(すなわち、商品8)を視認することができる。なお、本開示において「透明な扉/ドア」とは、ユーザがドア32を介して区画31の内部を視認できる程度に一部又は全部が透明又は半透明である扉/ドアのことを意味する。また、ドア32は開き戸であり、上開き、下開き、左開き又は右開きのいずれであってもよい(ただし、図1では右開き)。
【0014】
各ドア32は、ロック機構33及び必要に応じて付加機能機構34(図1には不図示、図2参照)を有する。ロック機構33は、常時施錠(ロック)状態となっているが、後述する所定のプロセスを経た場合に、制御装置4からの解錠信号を受けて、解錠(ロック解除)される。ロック機構33は、解錠されると、内部スプリングなどの反発力によって、ドア32を自動的に開放するように構成される。すなわち、施錠に応じて、ユーザがドア32を直接操作することなく、ドア32は開放する。また、ドア32は手動で閉められ、完全に閉められるとロック機構33によって自動的に施錠される。付加機能機構34は、制御装置4からの機能信号を受けて、ドア32の施錠/解錠を示すインジケータ、区画31内の照明、区画31内の温度調節などの各種機能を実施するための機構である。なお、ロック機構33及び付加機能機構34は、区画31及びドア32の双方にわたって設置され得るものであるが、説明の便宜上、区画31及びドア32の一方又は両方に設置されるものとして記載され得る。そして、商品格納棚3の前面など、購入者から視認され得る場所に、二次元コード5が付される。
【0015】
二次元コード5は、商品格納棚3を特定する情報であり、一般的なモバイル端末によって撮影(撮像)可能なものであれば任意の形態をとり得る。例えば、二次元コード5は、それが印刷又は造形された媒体(例えば、紙シート、プラスチックプレート、金属プレートなど)として所定位置に貼り付けられてもよいし、所定位置に直接印刷(例えば、塗布)されてもよい。また、商品格納棚3に液晶画面などの表示部がある場合には、二次元コード5はその表示部に画像として表示されてもよい。あるいは、二次元コード5は、所定位置に投影された光学像であってもよい。二次元コード5は、QRコード(登録商標)、DataMatrix(登録商標)、VeriCode(登録商標)などの2次元コードであり得る。本実施形態では、二次元コード5はQRコードであり、以下、二次元コード5を「QRコード5」ともいう。
【0016】
QRコード5は、本実施形態では商品格納棚3の前面に配置されているが、制御装置4の前面に配置されてもよいし、商品格納棚3が低背の場合には商品格納棚3又は制御装置4の上面に配置されてもよい。あるいは、QRコード5は、商品格納棚3の付近の壁、床、天井、設置物又はその他の構造物に配置されてもよい。あるいは、商品格納棚3が宿泊施設の客室内にある場合には、QRコード5はデスク周辺の宿泊案内書などに表示されていてもよいし、テレビ画面に表示されるようにしてもよい。すなわち、QRコード5は、商品格納棚3の付近において、ユーザ(本実施形態では購入者)の一般的なモバイル端末によって撮影可能な位置に配置される。ただし、QRコード5が商品格納棚3に直接配置される態様が、商品販売システム1の利用容易性及び管理容易性の観点から好ましい。
【0017】
本実施形態の概略は、以下の通りである。購入者は、まず、商品格納棚3の前面側から透明なドア32を介して一部又は全部の区画31内の商品8を見る。購入者は、いずれかの商品8の購入を決定すると、商品格納棚3に付されたQRコード5を購入者端末6によって撮影する。この撮影動作に応じて、サーバ2と購入者端末6との間で、区画31(間接的に商品8)の指定及び当該商品8の購入のための決済のやり取りが行われる。決済が完了すると、サーバ2は、当該区画31に対応する解錠対象のドア32(以下、「解錠対象ドア32」という)を解錠するための解錠指令を制御装置4に送信する。この解錠指令を受けて、制御装置4は、解錠対象ドア32を解錠させる。これにより、購入者は、当該商品8を当該区画31から取り出すことができる。
【0018】
以下、商品販売システム1の各部について説明する。図2に、本実施形態の商品販売システム1のブロック図を示す。
【0019】
購入者端末6は、例えば、スマートフォン又はタブレットなどの一般的なモバイル端末(情報通信デバイス)である。購入者端末6は、通信部61、CPU62、メモリ63、表示画面64及びカメラ65を備える。通信部61は、サーバ2(通信ネットワークN及び通信部21)と通信可能な一般的な通信手段である。CPU62及びメモリ63は、一般的なコンピュータを構成するプロセッサ及びメモリであり、メモリ63には必要なアプリケーションのプログラムが既にインストールされているものとし、CPU62はそのプログラムを実行可能であるものとする。表示画面64は、タッチパネルからなる入出力インターフェースである。
【0020】
サーバ2は、クラウドサーバであり、通信部21、処理部22及び記憶部29を備える。サーバ2内の各部は、バスを介してプログラム、データなどを相互に転送可能な態様で接続されているものとする。
【0021】
通信部21は、通信ネットワークNを介して制御装置4(通信部41)及び購入者端末6(通信部61)と適宜の通信プロトコルによって通信可能に構成される。また、本開示において、処理部22の各部と制御装置4(通信部41)及び購入者端末6(通信部61)との情報の送受信は、明示の記載がなくても通信部21及び通信ネットワークNを介して行われるものとする。
【0022】
記憶部29は、メモリ及びデータベースであり、各QRコード5と各商品格納棚3との対応関係、区画31と同区画31に格納される商品8との対応関係、商品8又は区画31の決済に関する情報(価格、可能な決済方法など)などを記憶する。また、記憶部29は、商品8自体に関する情報(在庫数、製品特徴、レビュー、スコア(星数)、ランク、類似製品など)を記憶してもよい。
【0023】
処理部22は、棚特定部23、決済対象特定部24、決済処理部25、解錠指示部26及び価格設定部28を含む。処理部22は、棚特定部23、決済対象特定部24、決済処理部25、解錠指示部26及び価格設定部28の各部の処理以外にもクラウドサーバとしての一般的な処理(サーバ2の統括制御、実時刻取得処理、タイマー処理、計数処理など)も適宜実行可能であるものとする。
【0024】
棚特定部23は、購入者端末6(カメラ65)が撮影したQRコード5を受信すると、そのQRコード5に基づいて商品格納棚3を特定する。すなわち、棚特定部23は、QRコード5を取得すると、記憶部29を参照して、複数個存在し得る商品格納棚3から当該QRコード5に対応する商品格納棚3を特定する。そして、棚特定部23は、例えば図3Aに示すように、棚特定部23によって特定された商品格納棚3の画像である棚画像3vを購入者端末6(表示画面64)に表示させる。
【0025】
棚画像3vは、記憶部29において、商品格納棚3と対応付けて記憶されているものとし、実写画像であってもよいし、アニメーション画像であってもよい。ここで、棚画像3v又はその周辺には、各区画31に関する商品名、価格、製品特徴、値下げ情報(「プライスダウン」など)、更新情報(「New」など)、販売者が所有する在庫数(「残り3点」、「残りわずか」など)などの各種情報が併せて表示されてもよい。あるいは、購入者が表示画面64上で区画の指定又は選択(以下、「指定」という)の操作を行ったことに応じて、指定された区画に係る商品8について、移行後の別画面において上記各種情報が表示されるようにしてもよい。
【0026】
決済対象特定部24は、商品格納棚3に格納された商品8について決済対象を決定する。具体的には、本実施形態では、決済対象特定部24は、棚画像3v内の区画の指定操作(タップなど)に基づいて決済対象を特定するように構成される。なお、購入者端末6において実行される処理は、専用のアプリ上で行われるものではなく、ブラウザ上で行われるものである。
【0027】
決済処理部25は、決済対象特定部24によって決定された決済対象について、例えば図3Bに示すような決済情報を示す決済画面を購入者端末6(表示画面64)に表示させ、購入者の決済を促す。決済画面には、棚画像3v、決済対象商品8の価格(「1200円」)及び決済手段の選択肢(「〇〇ペイ」、「XX決済」)が示される。決済手段の選択肢は、使用可能な決済アプリ、クレジットカードなどの情報である。図3Bに示す例では、購入者は、区画3g(商品8g)を選択している。ただし、決済画面では、棚画像3vは表示されなくてもよく、その代わりに、選択した商品8の情報が表示されてもよい。購入者端末6から決済が要求されると、決済処理部25はその決済要求に応じて決済を実行(代行)する。
【0028】
解錠指示部26は、決済処理部25による決済の実行に応じて、決済対象に対応する区画31のドア32である解錠対象ドア32の解錠指示を生成する。具体的には、解錠指示部26は、記憶部29を参照して、決済対象の商品8又は区画31に対して記憶されたドア32を解錠対象ドア32として決定する。そして、解錠指示部26は、その解錠指示を、棚特定部23によって特定された商品格納棚3に接続された制御装置4に送信する。
【0029】
価格設定部28は、商品8の販売者側が、商品8の価格を設定又は変更する場合に使用され、ダイナミックプライシングを可能とする。商品8の価格は、所定のデータ及び/若しくはパラメータに従って自動的に又は販売者の手動操作に応じて変動させることができる。所定のデータに関して、価格設定部28は、AI機能(学習機能)を利用して、記憶部29に記憶された過去の蓄積データに基づいてダイナミックプライシングの価格自動計算を実行し得る。なお、価格設定部28におけるダイナミックプライシングは、上記のAI機能によって自律的に動作行われてもよいし、通信部21を介した外部入力(例えば、商品販売システム1の管理者又は商品8の販売者の端末からの入力)によって行われてもよい。
【0030】
制御装置4は、通信部41、制御部42及び記憶部45を備える。制御装置4内の各部は、バスを介してプログラム、データなどを相互に転送可能な態様で接続されているものとする。
【0031】
通信部41は、通信ネットワークNを介してサーバ2(通信部21)と適宜の通信プロトコルによって通信可能に構成される。通信部41は、通信ネットワークNに対して有線接続(LAN接続など)されてもよいし、LTE、4G、5Gなどによって直接無線接続されてもよいし、適宜のアクセスポイント(Wi-Fi(登録商標)ルータなど)を介して無線接続(無線LAN接続など)されてもよい。
【0032】
記憶部45は、プログラム、参照テーブルなどを記憶する不揮発性メモリ(ROMなど)及びデータを一時的に記憶する揮発性メモリ(RAM)を含む。記憶部45のROMは、解錠指令と、ドア32a~32iに出力する解錠信号との対応関係を記憶する。さらに、記憶部45のROMは、解錠指令と、区画31a~31i又はドア32a~32iに出力する機能信号との対応関係を記憶し得る。
【0033】
制御部42は、ロック制御部43及び必要に応じて付加機能制御部44を含む。制御部42は、ロック制御部43及び付加機能制御部44の各部の処理以外にもコントローラとしての一般的な処理(制御装置4の統括制御、実時刻取得処理、タイマー処理、計数処理など)も適宜実行可能であるものとする。
【0034】
ロック制御部43は、各ドア32のロック機構33に有線又は無線で接続される。ロック制御部43は、通信部41によってサーバ2(解錠指示部26)から受信された解錠指示に基づいて解錠信号を生成する。ロック制御部43は、その解錠信号を解錠対象ドア32(ロック機構33)に出力してそれを解錠させる。
【0035】
付加機能制御部44は、各区画31又は各ドア32の付加機能機構34に有線又は無線で接続される。付加機能制御部44は、通信部41によってサーバ2(解錠指示部26)から受信された解錠指示に基づいて機能信号を生成する。なお、付加機能制御部44は、サーバ2からの、解錠指示とは別の指示に基づいて機能信号を生成するように構成されてもよい。付加機能制御部44は、その機能信号を適宜の区画31又はドア32の付加機能機構34に出力し、所定の機能を実行する。例えば、付加機能制御部44は、解錠対象ドア32のインジケータの発光態様(点灯/消灯、点滅の有無、点滅周期、発光色など)を切り換えるための機能信号を出力してもよい。また、付加機能制御部44は、解錠対象ドア32が属する区画31内の照明の態様(点灯/消灯、点滅の有無、点滅周期、発光色など)を切り換えるための機能信号を出力してもよい。あるいは、商品8が食料品などであり、区画31において温度調節(例えば、冷蔵)が行われる場合には、付加機能制御部44はその温度調節のための機能信号を出力してもよい。特に、付加機能制御部44は、解錠指示前まで行われていた照明制御(例えば、点灯)又は温度調節(例えば、冷蔵)を解錠指示後に停止又は出力低下させる機能信号を出力して省エネを図ってもよい。
【0036】
図4に、本実施形態の商品販売システム1においてサーバ2、制御装置4及び購入者端末6の間で行われる処理のフロー図を示す。
【0037】
ステップS1において、購入者端末6(カメラ65)がQRコード5を撮影及び送信すると、ステップS2において、サーバ2(通信部21)がQRコード5を受信する。
【0038】
ステップS10において、サーバ2(棚特定部23)が、受信されたQRコード5に基づいて商品格納棚3を特定する。
ステップS11において、サーバ2(棚特定部23)は、ステップS10において特定された商品格納棚3の画像である棚画像3vを購入者端末6に送信し、ステップS12において棚画像3vが購入者端末6(表示画面64)に表示される。
【0039】
ステップS20において、購入者が購入者端末6上で棚画像3v内の区画(すなわち、所望の商品8)を指定すると、その区画31の情報が購入者端末6からサーバ2に送信される。
ステップS22において、サーバ2(決済対象特定部24)は、ステップS20における指定操作、すなわち、指定された区画31の情報に基づいて決済対象商品を特定する。
【0040】
ステップS30において、サーバ2(決済処理部25)が決済対象商品の決済情報を購入者端末6に送信し、ステップS32において、決済情報を示す決済画面が購入者端末6(表示画面64)に表示される。
ステップS35において、購入者は、購入者端末6から決済を要求する。
ステップS36において、サーバ2(決済処理部25)は、ステップS35における決済要求に応じて決済を実行する。
【0041】
ステップS45において、サーバ2(解錠指示部26)が、ステップS36における決済の実行に応じて、解錠対象ドア32の解錠指示を制御装置4に送信する。不図示であるが、解錠指示部26は、ステップS22の後でかつステップS45の前のいずれかの時点で、記憶部29を参照して、決済対象の商品8又は指定された区画31に対して記憶されたドア32を解錠対象ドア32として決定する。
【0042】
ステップS50において、制御装置4の通信部41がサーバ2から解錠指示を受信し、ロック制御部43が解錠指示に応じて解錠信号をロック機構33に出力して解錠対象ドア32を解錠する。これにより、解錠対象ドア32が開放され、購入者は、ステップS20において指定した所望の商品8を商品格納棚3(区画31)から取り出すことができる。
【0043】
なお、不図示であるが、サーバ2(価格設定部28)がダイナミックプライシングによる価格設定又は変更を実行するステップが、ステップS1の前又はステップS50の後に含まれてもよい。
【0044】
以上のように、本開示の商品販売システム1は、サーバ2と、各々が施錠可能な透明なドア32によって閉じられる区画31を有するとともに二次元コード5に対応付けられた商品格納棚3に接続される制御装置4とを備える。サーバ2は、受信された二次元コード5に基づいて商品格納棚3を特定する棚特定部23と、商品格納棚3に格納された商品8について決済対象を特定する決済対象特定部24と、二次元コード5を撮影した購入者モバイル端末6に決済対象の決済情報を表示させ、購入者モバイル端末6からの要求に応じて決済を実行する決済処理部25と、決済の実行に応じて、決済対象に対応する区画31のドア32である解錠対象ドア32の解錠指示を送信させる解錠指示部26とを含む。制御装置4は、解錠指示を受信する通信部41と、解錠指示に応じて解錠対象ドア32を解錠するためのロック制御部43とを含む。
【0045】
また、本開示の商品販売方法は、サーバ2と、各々が施錠可能な透明なドア32によって閉じられる区画31を有するとともに二次元コード5に対応付けられた商品格納棚3に接続される制御装置4とによって実行される。当該方法は、サーバ2において、受信された二次元コード5に基づいて商品格納棚3を特定する棚特定ステップ(S10~S12)と、商品格納棚3に格納された商品8について決済対象を特定する決済対象特定ステップ(S20~S21)と、二次元コード5を撮影した購入者モバイル端末6に決済対象の決済情報を表示させ、購入者モバイル端末6からの要求に応じて決済を実行する決済処理ステップ(S30~S36)と、決済の実行に応じて、決済対象に対応する区画31のドア32である解錠対象ドア32の解錠指示を送信する解錠指示ステップ(S45)とを備え、制御装置4において、解錠指示を受信するステップと、解錠指示に基づいて解錠対象ドア32を解錠するステップ(S50)とを備える。
【0046】
上記システム及び方法によると、サーバ2が、商品格納棚3に対応する二次元コード5を撮影した購入者モバイル端末6に決済対象の決済情報を表示させ、購入者モバイル端末6からの決済要求に応じて決済を行い、この決済に応じて解錠指示を送信し、商品格納棚3に接続される制御装置4が、解錠指示に応じて解錠対象ドア32を解錠する。上記システム及び方法は、商品格納棚3が既製品又は既設品であっても、配線接続などの適宜の改修とともに実施可能である。このようなサーバ2及び制御装置4を用いることによって、汎用的な商品格納棚3を利用して二次元コード決済を可能とする商品販売システム1及び商品販売方法が実現される。
【0047】
また、上記システムにおいて、特に本実施形態では、棚特定部23は特定された商品格納棚3の画像である棚画像3vを購入者モバイル端末6に表示させるように構成され、決済対象特定部24は棚画像3v内の区画の指定操作に基づいて決済対象の商品を特定するように構成され、解錠指示部26は決済対象となった商品8又は指定された区画31に対して記憶されたドア32を解錠対象ドア32として決定するように構成される。
【0048】
また、上記方法において、特に本実施形態では、棚特定ステップは特定された商品格納棚3の画像である棚画像3vを購入者モバイル端末6に表示させるステップ(S11~S12)を有し、決済対象特定ステップは棚画像3v内の区画の指定操作に基づいて決済対象を特定するステップ(S20)を有し、解錠指示ステップは決済対象となった商品8又は指定された区画31に対して記憶されたドア32を解錠対象ドア32として決定するステップを含む。
【0049】
これにより、購入者は直感的かつ容易に決済対象を決定することができ、商品販売システム1の利便性が高まる。
【0050】
さらに、上記システムにおいて、サーバ2は、決済対象商品8の決済に係る金額を設定するための価格設定部28を備えていてもよい。また、上記方法は、サーバ2において決済対象商品8の決済に係る金額を設定するステップを備えていてもよい。これにより、商品8に対する柔軟な価格設定が可能となる。
【0051】
なお、本実施形態では、商品格納棚3の全ての区画31a~31iが単一の販売者の管理下にある構成を示したが、商品格納棚3が単一の事業者の管理下にあり、かつそれぞれの区画31a~31iが異なる販売者の管理下にあってもよい。すなわち、各販売者が、商品格納棚3の事業者から、区画31a~31iの一部を利用する期間、期限、開始及び終了時刻などを指定(契約)して一部の区画31を賃貸し、その区画31を用いて商品8を販売する形態も可能である。このように、本実施形態では、商品格納棚3の柔軟な運用が可能となる。また、各販売者は、別途発行されたQRコードを自身のモバイル端末で読み込むことによって、自身が契約した区画31のドア32を自由に開放又は開閉することができる。これにより、各販売者は、商品8の補充、交換、引取りなどを容易に行うことができる。
【0052】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、決済対象商品が購入者モバイル端末の操作に起因して指定される構成を示したが、本実施形態では、決済対象商品が販売者端末の操作に起因して指定される構成を示す。具体的には、本実施形態は、販売者がオンライン接客販売を行う状況で実施され得る。
【0053】
図5に、本発明の第2の実施形態による商品販売システム1の概略図を示す。本実施形態の商品販売システム1は、販売者側S(例えば、店舗から遠隔のオフィス)の販売者が販売者端末7及びオンライン対話システム9によって購入者側P(例えば、店舗)の購入者の購入行為に介入する点で第1の実施形態の商品販売システム1と異なる。また、本実施形態の商品販売システム1は、サーバ2(処理部22)の動作において第1の実施形態と異なる。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成要素については第1の実施形態と同様の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0054】
オンライン対話システム9は、Web会議システムなどの対話手段である。オンライン対話システム9は、Zoom(登録商標)、GoogleMeet(登録商標)、Skype(登録商標)など、基本的にPC対PCの対話を想定したシステムであってもよいし、ビデオトーク(登録商標)など、基本的にスマートフォン対PCの対話を想定したシステムであってもよい。PC対PCのシステムの場合、購入者側Pには購入者端末6とは別にPC(不図示)が設置され、販売者側Sにも販売者端末7とは別にPC(不図示)が設置され、それぞれのPCがオンライン対話システム9に接続される。スマートフォン対PCのシステムの場合、購入者側Pでは購入者端末6がオンライン対話システム9に接続され、販売者側Sでは販売者端末7とは別にPC(不図示)が設置されてオンライン対話システム9に接続される。購入者と販売者の間では、適宜のタイミング及び操作により、オンライン対話システム9の通話が確立されるものとする。すなわち、購入者側Pの映像及び販売者側Sの映像がそれぞれ販売者側Sのモニタ及び購入者側Pのモニタに表示され、双方向の音声通話が可能な状態となる。購入者側Pの映像は、購入者のリアルタイム映像であり得る。販売者側Sの映像は、販売者のリアルタイム映像であってもよいし、商品8の説明のリアルタイム映像又は録画映像であってもよい。この映像及び音声の通話を介して、購入者は商品8について販売者に質問、照会、相談などを行うことができ、販売者は商品8について購入者に回答、説明、助言などを行うことができる。なお、商品8の性質によっては、通話は音声のみであってもよい。
【0055】
本実施形態の概略は、以下の通りである。まず、来店した購入者及びオフィスにいる販売者が、オンライン対話システム9を介して対話する。この際に、QRコード5の情報は、購入者端末6と販売者端末7の間で共有され得る(すなわち、販売者端末7は、商品格納棚3を特定している)。購入者は、いずれかの商品8の購入を決定すると、その旨をオンライン対話システム9を通じて販売者に伝達する。これに対して、販売者は、販売者端末7上で商品8又は区画31を指定し、購入者端末6上に決済画面を表示させる。この決済が完了すると、サーバ2は、指定された商品8又は区画31に対応する解錠対象ドア32を解錠するための解錠指令を制御装置4に送信する。この解錠指令を受けて、制御装置4は、解錠対象ドア32を解錠させる。これにより、購入者は、当該商品8をその区画31から取り出すことができる。また、販売者側Sは購入者から事前にQRコード決済によって保証金を預かり(仮決済を行い)、全てのドア32又は特定のドア32を開放又は開閉可能とする(すなわち、開放又は開閉を許可する)こともできる。これにより、購入者は、商品8を実際に手に取って確認してから購入の要否を決定することができる。この場合、販売者側Sは、購入者がいずれかの商品8を実際に購入する際に、販売価格から保証金を減算した差額を精算する(実決済する)。この実決済での差額は、プラスの額(追加支払)であってもよいし、マイナスの額(一部返金)であってもよい。
【0056】
図6に、本実施形態の商品販売システム1のブロック図を示す。販売者端末7は、固定位置での使用頻度が高くなることから可搬性よりも視認性及び操作性が優先されるため、タブレット端末であることが好ましい。ただし、販売者端末7は、使用状況に応じて、スマートフォン、ノートパソコンなどのモバイル端末であってもよいし、デスクトップコンピュータなどの非モバイル端末であってもよい。販売者端末7は、機能面では購入者端末6と同様であり、通信部71、CPU72、メモリ73、表示画面74及びカメラ75を備える。通信部71は、サーバ2(通信ネットワークN及び通信部21)と通信可能な一般的な通信手段である。CPU72及びメモリ73は、一般的なコンピュータを構成するプロセッサ及びメモリであり、メモリ73には必要なアプリケーションのプログラムが既にインストールされているものとし、CPU72はそのプログラムを実行可能であるものとする。表示画面74は、タッチパネルからなる入出力インターフェースである。
【0057】
本実施形態では、棚特定部23は、商品格納棚3を特定し、図3Aと類似の画面において棚画像3vを販売者端末7(表示画面74)に表示させる。なお、棚画像3vが表示されるべき販売者端末7は、QRコード5に基づいて決定されてもよいし、商品販売システム1において予め定められていてもよい。決済対象特定部24は、販売者端末7の棚画像3v内の区画の指定操作(タップなど)に基づいて決済対象の商品8又は区画31を特定するように構成される。なお、販売者端末7において実行される処理は、専用のアプリ上で行われるものではなく、ブラウザ上で行われるものである。
【0058】
販売者側SのQRコード5´は、購入者側PのQRコード5と対応付けられ、又は同一である。ここで、販売者端末7が販売者側SのQRコード5´を撮影することによって、棚特定部23の機能が実行されるようにしてもよい。ただし、この際に、棚特定部23は、QRコード5を撮影した購入者端末6が購入者側Pの端末であり、QRコード5´を撮影した販売者端末7が販売者側Sの端末であることを識別するように構成される必要がある。この場合、例えば、購入者側PのQRコード5と販売者側SのQRコード5´とが相互に対応付けられるが異なるQRコードであることによって上記の識別が行われるようにしてもよい。あるいは、販売者端末7が予めサーバ2の記憶部29に登録され、棚特定部23がQRコード5´を撮影した端末の登録情報を照会することによって上記の識別が行われるようにしてもよい。また、オンライン対話システム9上で販売者と購入者が商品8について価格交渉を行い、販売者が新たな価格のQRコードを提示することもできる。この場合、その新たなQRコードによって決済が行われた場合に、当該商品8に対応する解錠対象ドア32を開放することが可能となる。
【0059】
また、上述したような保証金を適用する形態において、販売者が開放又は開閉を許可したドア32の当該許可状態は、販売者の販売者端末7における許可終了操作があるまで、又は予め設定された所定時間若しくは所定回数にわたって維持され得る。購入者による商品8の取出しを検出又は監視するために、付加機能機構34が区画31内の物体の有無を検知する物体検知センサを有し、付加機能制御部44が物体検知センサによる検知結果をサーバ2に送信するように構成されてもよい。物体検知センサは、例えば、カメラ、光学センサ、超音波センサなどである。この場合、サーバ2の処理部22は、このセンサ出力に基づく検知結果を販売者側S(例えば、販売者端末7)に通知するように構成される。また、保証金を適用する形態において、購入者を装う者による商品8の持ち去りを抑止するために、保証金≧販売価格となるように(すなわち、実決済が一部返金又は料金前払いとなるように)保証金が設定されてもよい。
【0060】
図7に、本実施形態の商品販売システム1においてサーバ2、制御装置4、購入者端末6及び販売者端末7の間で行われる処理のフロー図を示す。なお、ステップS1の以前から、オンライン対話システム9の通話が確立され、それを介した購入者-販売者間の対話は進んでいるものとする。
【0061】
ステップS1において、購入者端末6(カメラ65)がQRコード5を撮影及び送信すると、ステップS2において、サーバ2(通信部21)がQRコード5を受信する。
【0062】
ステップS10において、サーバ2(棚特定部23)が、受信されたQRコード5に基づいて商品格納棚3を特定する。
ステップS13において、サーバ2(棚特定部23)は、ステップS10において特定された商品格納棚3の画像である棚画像3vを販売者端末7に送信し、ステップS14において棚画像3vが表示画面74に表示される。
【0063】
ステップS21において、販売者が販売者端末7上で棚画像3v内の区画(すなわち、商品8)を指定すると、その区画31の情報が販売者端末7からサーバ2に送信される。
ステップS22において、サーバ2(決済対象特定部24)は、ステップS21における指定操作、すなわち、指定された区画31の情報に基づいて決済対象商品を特定する。
【0064】
ステップS30において、サーバ2(決済処理部25)が決済対象商品の決済情報を購入者端末6に送信し、ステップS32において、決済情報を示す決済画面(図3Bと同様)が購入者端末6(表示画面64)に表示される。
ステップS35において、購入者は、購入者端末6から決済を要求する。
ステップS36において、サーバ2(決済処理部25)は、ステップS35における決済要求に応じて決済を実行する。
【0065】
ステップS45において、サーバ2(解錠指示部26)が、ステップS36における決済の実行に応じて、解錠対象ドア32の解錠指示を制御装置4に送信する。不図示であるが、解錠指示部26は、ステップS22の後でかつステップS45の前のいずれかの時点で、記憶部29を参照して、決済対象の商品8又は指定された区画31に対して記憶されたドア32を解錠対象ドア32として決定する。
【0066】
ステップS50において、制御装置4の通信部41がサーバ2から解錠指示を受信し、ロック制御部43が解錠指示に応じて解錠信号をロック機構33に出力して解錠対象ドア32を解錠する。これにより、解錠対象ドア32が開放され、購入者は、ステップS21において指定された商品8を商品格納棚3(区画31)から取り出すことができる。
【0067】
なお、不図示であるが、サーバ2(価格設定部28)がダイナミックプライシングによる価格設定又は変更を実行するステップが、ステップS1の前又はステップS50の後に含まれてもよい。
【0068】
以上のように、本実施形態の商品販売システム1では、第1の実施形態のシステムと相違する点として、棚特定部23は特定された商品格納棚3の画像である棚画像3vを販売者端末7に表示させるように構成され、決済対象特定部24はその棚画像3v内の区画の指定操作に基づいて決済対象を特定するように構成される。そして、第1の実施形態と同様に、解錠指示部26は、決済対象となった商品8又は指定された区画31に対して記憶されたドア32を解錠対象ドア32として決定するように構成される。
【0069】
また、本実施形態の商品販売方法では、第1の実施形態の方法と相違する点として、棚特定ステップは特定された商品格納棚3の画像である棚画像3vを販売者端末7に表示させるステップ(S13~S14)を有し、決済対象特定ステップはその棚画像3v内の区画の指定操作に基づいて決済対象を特定するステップ(S21)を有する。そして、第1の実施形態と同様に、解錠指示ステップは、決済対象となった商品8又は指定された区画31に対して記憶されたドア32を解錠対象ドア32として決定するステップを含む。
【0070】
これにより、商品格納棚3から遠隔の販売者から商品8を購入者に販売することができ、商品販売システム1の適用可能範囲が拡がり、商品販売システム1の汎用性が高まる。
【0071】
<第3の実施形態>
上記第1の実施形態では、購入商品が購入者端末の指定操作によって決定される構成を示したが、本実施形態では、購入商品が抽選によって決定される構成を示す。
【0072】
本実施形態の概略は、以下の通りである。購入者は、商品格納棚3に付されたQRコード5を購入者端末6によって撮影する。購入者は抽選権(又は抽選券)を購入することになり、上記撮影動作に応じて、サーバ2と購入者端末6との間で抽選権の決済に関するやり取りが行われる。決済が完了すると、サーバ2は、抽選によって当選商品8(当選区画31)を決定し、当選区画31に対応する解錠対象ドア32を解錠するための解錠指令を制御装置4に送信する。この解錠指令を受けて、制御装置4は、解錠対象ドア32を解錠させる。これにより、購入者は、当選商品8を当該区画31から取り出すことができる。
【0073】
図9に、本発明の第3の実施形態による商品販売システム1のブロック図を示す。なお、本実施形態の商品販売システム1の概略図は、図1に示したものと同様である。本実施形態の商品販売システム1は、サーバ2の処理部22が抽選部27を備える点において、及びそれに伴う処理部22の動作において、第1の実施形態の商品販売システム1とは異なる。本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成要素については第1の実施形態と同様の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0074】
本実施形態では、決済対象商品は抽選権であり、解錠指示部26は抽選部27を備える。抽選部27は、決済処理部25による抽選権の決済の実行に応じて、解錠対象ドア32をランダムに指定する(外れなしの場合)。あるいは、抽選部27は、決済処理部25による抽選券の決済の実行に応じて、当選若しくは落選をランダムに決定し、当選を決定した場合には解錠対象ドア32をランダムに指定する(外れありの場合)。また、抽選部27は、抽選結果を購入者端末6に送信し、抽選結果を表示画面64に表示させる。そして、解錠指示部26は、抽選部27の抽選によって決定された商品8又は区画31に対応するドア32を解錠対象ドア32と決定し、解錠指示を生成及び送信する。
【0075】
上記抽選結果は、当選した商品8が格納されている区画31又はドア32(すなわち、解錠対象ドア32)を購入者に通知するものである(例えば、「3番BOXオープン!」など)。抽選結果は、これに付随して当選した商品8についてのコメントを含んでいてもよい。このコメントは、当選順位(例えば、「1等!おめでとう!」など)、商品8の内容(例えば、「〇〇ゲット!」)などであり得る。ここで、当選に関しては、1等、2等、・・・残念賞などの順位、又は大当たり(例えば、区画31h~31iの大区画)、中当たり(例えば、区画31e~31gの中区画)、小当たり(例えば、区画31a~31dの小区画)などの分類が設けられてもよい。
【0076】
図9に、本実施形態の商品販売システム1においてサーバ2、制御装置4及び購入者端末6の間で行われる処理のフロー図を示す。
【0077】
ステップS1において、購入者端末6(カメラ65)がQRコード5を撮影及び送信すると、ステップS2において、サーバ2(通信部21)がQRコード5を受信する。
【0078】
ステップS10において、サーバ2(棚特定部23)が、受信されたQRコード5に基づいて商品格納棚3を特定する。
ステップS23において、サーバ2(決済対象特定部24)が、決済対象として抽選権を特定する。
【0079】
ステップS31において、サーバ2(決済処理部25)が決済対象商品(抽選権)の決済情報を購入者端末6に送信し、ステップS32において、決済情報を示す決済画面が購入者端末6(表示画面64)に表示される。
ステップS35において、購入者は、購入者端末6から決済を要求する。
ステップS36において、サーバ2(決済処理部25)は、ステップS35における決済要求に応じて決済を実行する。
【0080】
ステップS40において、サーバ2(抽選部27)が、抽選権の決済の実行に応じて、解錠対象ドア32をランダムに決定し(外れなしの場合)又は当選若しくは落選をランダムに決定して当選を決定した場合には解錠対象ドア32をランダムに決定する(外れありの場合)。
ステップS41において、サーバ2(抽選部27)は抽選結果を購入者端末6に送信し、ステップS42において、抽選結果が購入者端末6(表示画面64)に表示される。なお、外れありの場合であって抽選結果が外れである場合、処理はステップS42で終了する。
【0081】
ステップS45において、サーバ2(解錠指示部26)が、ステップS40において決定された解錠対象ドア32の解錠指示を制御装置4に送信する。なお、ステップS41(抽選結果通知)及びステップS45(解錠指示)は、実質的に同時に実行されてもよい。
【0082】
ステップS50において、制御装置4の通信部41がサーバ2から解錠指示を受信し、ロック制御部43が解錠指示に応じて解錠信号をロック機構33に出力して解錠対象ドア32を解錠する。これにより、解錠対象ドア32が開放され、購入者は、ステップS40において当選した商品8を、ステップS41において通知された区画31から取り出すことができる。
【0083】
なお、不図示であるが、サーバ2(価格設定部28)がダイナミックプライシングによる価格設定又は変更を実行するステップが、ステップS1の前又はステップS50の後に含まれてもよい。
【0084】
以上のように、本実施形態の商品販売システム1では、第1の実施形態のシステムと相違する点として、決済対象が抽選権であり、解錠指示部26は、抽選権の決済の実行に応じて、解錠対象ドア32をランダムに決定し、又は当選若しくは落選をランダムに決定して当選を決定した場合には解錠対象ドア32をランダムに決定する抽選部27を備える。
【0085】
また、本実施形態の商品販売方法では、第1の実施形態の方法と相違する点として、決済対象が抽選権であり、解錠指示ステップは、抽選権の決済の実行に応じて、解錠対象ドア32をランダムに決定するステップ又は当選若しくは落選をランダムに決定して当選を決定した場合には解錠対象ドア32をランダムに決定するステップ(S40)を含む。
【0086】
このように、商品格納棚3に抽選の要素を付加することができ、商品販売システム1の適用可能範囲が拡がる。
【0087】
<第4の実施形態>
上記第1~第3の実施形態では、1つの制御装置4が1つの商品格納棚3に対して設置される構成を示したが、本実施形態では、複数制御装置4が商品格納棚3のドア32a~32iにそれぞれ設置される構成を示す。本実施形態は、第1~第3の実施形態のいずれにおいても実施可能な変形実施形態である。
【0088】
図10に、本実施形態による商品販売システム1の概略図を示す。なお、本実施形態において、第1~3の実施形態と同様の構成要素については第1~3の実施形態と同様の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0089】
本実施形態では、1つの商品格納棚3に対して複数の制御装置4が存在し、ドア32にそれぞれ接続される。すなわち、制御装置4と区画31及びドア32とが一対一で対応し、各制御装置4は各ドア32に内蔵又は一体化される。各ロック制御部43が各ロック機構33に接続され、必要に応じて各付加機能制御部44が各付加機能機構34に接続される。各通信部41は、通信ネットワークNと適宜のアクセスポイントを介して(Wi-Fiなどにより)又は直接に(LTE、4G、5Gなどにより)無線通信する無線通信部であることが望ましい。
【0090】
本実施形態では、サーバ2(解錠指示部26)は解錠指示を解錠対象ドア32に接続された制御装置4のみに送信し、当該制御装置4のロック制御部43は自身が接続されたロック機構33に解錠信号を出力する。あるいは、サーバ2(解錠指示部26)は解錠指示を複数の(全ての)制御装置4に送信し、ロック制御部43は自身が指示対象であると特定した場合に自身に接続されたロック機構33に解錠信号を出力する。これは、付加機能制御部44についても同様である。
【0091】
このように、本実施形態では、商品販売システム1は複数の制御装置4を備え、制御装置4の各々がドア32の各々に接続される。これにより、個々の制御装置4の低コスト化が可能となるので、商品格納棚3の区画数(ドア数)によっては、商品販売システム1全体として低コスト化が実現され得る。また、制御装置4の故障などに対してドア32の交換によって容易に対処可能となるので、本実施形態の商品販売システム1は保守性に優れる。
【0092】
<第5の実施形態>
上記第1~第3の実施形態では、1つの制御装置4が1つの商品格納棚3に対して設置される構成を示したが、本実施形態では、1つの制御装置4が複数の商品格納棚3に設置される構成を示す。本実施形態は、第1~第3の実施形態のいずれにおいても実施可能な変形実施形態である。
【0093】
図11に、本実施形態による商品販売システム1の概略図を示す。なお、本実施形態において、第1~3の実施形態と同様の構成要素については第1~3の実施形態と同様の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0094】
本実施形態では、1つの制御装置4が商品格納棚3-1~3-n(n≧2)に接続され、制御部42(ロック制御部43及び必要に応じて付加機能制御部44)は商品格納棚3-1~3-nに含まれる区画31又はドア32にそれぞれ配線接続される。商品格納棚3-1~3-nは、同じ商品格納棚であってもよいし、相互に異なる商品格納棚であってもよい。QRコード5は、商品格納棚3-1~3-nについて同じであってもよいし、異なっていてもよい。あるいは、図示するように商品格納棚3-1~3-nの各々に対してQRコード5が配置されてもよいし、商品格納棚3-1~3-nの全体に対して1つのQRコード5が配置されてもよい。
【0095】
このように、本実施形態では、制御装置4は、複数の商品格納棚3-1~3-nに接続される。これにより、商品格納棚3-1~3-nの各々が比較的小規模の場合に、商品販売システム1全体として効率化が実現され得る。
【0096】
<変形例>
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は、例えば以下に示すように種々の態様に変形可能である。
【0097】
(1)商品格納棚3のカテゴリーに関する変形
上記第1~第5の実施形態では、商品格納棚3がいわゆるコンビニボックスである構成を示したが、商品格納棚3は上述した構成要件を満たす限り、他の形態又は規模の棚であってもよい。例えば、商品格納棚3は、より大型のロッカー、ショーケースなどであってもよい。また、商品格納棚3は、より小型の、例えばミニチュア製品(フィギュア、ミニカーなど)用のディスプレイケースであってもよい。
【0098】
(2)区画31の数又は大きさに関する変形
上記第1~第5の実施形態では、1つの商品格納棚3に複数の区画31及びドア32が設けられる構成を示したが、1つの商品格納棚3に1つのみの区画31及びドア32が設けられてもよい。この場合、棚特定部23の処理及び決済対象特定部24の処理は1つの処理にまとめられてもよい。また、抽選部27による抽選は、当たり/外れのみの抽選となる。さらに、区画31は、人体を収容可能な大きさであってもよい。例えば、商品格納棚3は、第1の実施形態の使用態様におけるタンニングマシーン、酸素カプセルなどであり得る。この場合、決済対象は、商品格納棚3(区画31)の利用料となる。
【符号の説明】
【0099】
1 商品販売システム
2 サーバ
21 通信部
22 処理部
23 棚特定部
24 決済対象特定部
25 決済処理部
26 解錠指示部
27 抽選部
28 価格設定部
29 記憶部
3、3-1~3-n 商品格納棚
31、31a~31i 区画
32、32a~32i ドア
33 ロック機構
34 付加機能機構
3v 棚画像
4 制御装置
41 通信部
42 制御部
43 ロック制御部
44 付加機能制御部
45 記憶部
5 QRコード(二次元コード)
6 購入者端末(購入者モバイル端末)
7 販売者端末
8、8a~8i 商品
9 オンライン対話システム
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11