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特開2024-154844災害リスク評価装置、災害リスク評価方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154844
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】災害リスク評価装置、災害リスク評価方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20241024BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241024BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068995
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 靖晃
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC35
5L050CC11
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】所定の位置における複数の災害事象ごとの災害リスクを容易に把握することが可能な災害リスク評価装置、災害リスク評価方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】災害が発生した場合に所定の位置にて前記災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の前記災害ごとに取得する取得部と、取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理部と、を備える災害リスク評価装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害が発生した場合に所定の位置にて前記災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の前記災害ごとに取得する取得部と、
取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理部と、
を備える災害リスク評価装置。
【請求項2】
前記表示処理部は、各種災害によって前記評価対象位置にて生じる災害事象のリスクを一覧で示す情報を、前記災害リスク一覧情報として表示する、
請求項1に記載の災害リスク評価装置。
【請求項3】
取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における総合的な災害リスクを評価する災害リスク評価部、
をさらに備え、
前記表示処理部は、前記災害リスク評価部による評価結果に基づき、前記評価対象位置における前記総合的な災害リスクの評価を示す総合リスク評価情報をさらに表示する、
請求項1に記載の災害リスク評価装置。
【請求項4】
前記災害リスク評価部は、複数の前記災害リスク情報がそれぞれ示す、各種災害によって前記評価対象位置にて生じる災害事象のリスクの度合に基づき、前記評価対象位置における総合的な災害リスクの度合を示すスコアを算出し、
前記表示処理部は、算出された前記スコアを前記評価対象位置における前記総合リスク評価情報として表示する、
請求項3に記載の災害リスク評価装置。
【請求項5】
避難場所評価部、
をさらに備え、
前記取得部は、前記評価対象位置を示す第1の位置情報と、災害が発生した際の避難場所として指定された場所を示す第2の位置情報とを取得し、
前記避難場所評価部は、取得された前記第1の位置情報と、前記第2の位置情報と、複数の前記災害リスク情報とに基づき、前記評価対象位置から最も近い避難場所を対象とする災害の種類ごとに評価し、
前記表示処理部は、前記避難場所評価部による評価結果に基づき、前記評価対象位置から最も近い前記避難場所を示す避難場所情報を、前記対象とする災害の種類ごとに表示する、
請求項1に記載の災害リスク評価装置。
【請求項6】
コンピュータが、
災害が発生した場合に所定の位置にて前記災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の前記災害ごとに取得する取得過程と、
取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理過程と、
を含む災害リスク評価方法。
【請求項7】
コンピュータを、
災害が発生した場合に所定の位置にて前記災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の前記災害ごとに取得する取得手段と、
取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害リスク評価装置、災害リスク評価方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地域の災害リスクを把握する方法として、災害リスクを当該地域の地図上に表示する方法(以下、「ハザードマップ」とも称される)がある。ハザードマップは、多くの自治体によって紙やPDF(Portable Document Format)データなどの媒体で配付されている。紙やPDFデータでは、描画される領域の拡大縮小はできなかった。このため、より大きな範囲を俯瞰したい場合や一部の領域を詳細に見たい場合には、見たい範囲に応じた縮尺の地図を用意する必要があった。
【0003】
一方、近年では、インターネット上にハザードマップが公開されている。例えば、ハザードマップポータルサイトでは、表示する範囲や対象とする災害事象を切り替えながら、インタラクティブに地域の災害リスクを確認することが可能である(下記非特許文献1参照)。ユーザは、インターネット上のハザードマップにて地図を任意に拡大縮小することで、対象位置における災害リスクを縮尺に応じて確認することができる。さらに、ユーザは、インターネット上のハザードマップにて、災害リスクを表示する災害事象を切り替えることで、対象位置における災害リスクを災害事象ごとに確認することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“ハザードマップポータルサイト”、国土交通省、[online]、[令和5年4月11日検索]、インターネット<URL:https://disaportal.gsi.go.jp/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、インターネット上のハザードマップでは、ユーザは、対象位置における災害リスクを複数の災害事象について把握するために、災害事象の切り替え操作や地図の拡大縮小操作などを災害事象ごとに繰り返し行う必要があった。
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、所定の位置における複数の災害事象ごとの災害リスクを容易に把握することが可能な災害リスク評価装置、災害リスク評価方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る災害リスク評価装置は、災害が発生した場合に所定の位置にて前記災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の前記災害ごとに取得する取得部と、取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る災害リスク評価方法は、コンピュータが、災害が発生した場合に所定の位置にて前記災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の前記災害ごとに取得する取得過程と、取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理過程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、災害が発生した場合に所定の位置にて前記災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の前記災害ごとに取得する取得手段と、取得された複数の前記災害リスク情報に基づき、前記評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、所定の位置における複数の災害事象ごとの災害リスクを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る災害リスク評価システムの構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係る災害比重情報の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係る災害ランク分類情報の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る災害リスク表示情報の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0013】
<1.災害リスク評価システムの構成>
図1を参照して、本実施形態に係る災害リスク評価システムの構成について説明する。図1は、本実施形態に係る災害リスク評価システムの構成の一例を示す図である。
図1に示す災害リスク評価システム1は、評価対象として指定された位置(以下、「評価対象位置」とも称される)について、種類が異なる複数の災害による総合的な災害リスクを評価し、評価結果と各災害リスクを表示するシステムである。
災害の種類は、例えば、洪水、土砂災害、高潮、津波、地震、液状化などであるが、かかる例に限定されない。
災害リスクは、災害が発生した場合に所定の位置にて災害によって被るリスクのことであり、各種災害によって所定の位置にて生じる災害事象のリスクである。洪水、高潮、津波などにおける災害事象のリスクは、例えば浸水である。土砂災害における災害事象のリスクは、例えば急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりなどである。地震における災害事象のリスクは、例えば震度階級の高い地震(例えば震度6弱以上)の発生確率である。液状化における災害事象のリスクは、例えば発生傾向の強弱である。
【0014】
図1に示すように、災害リスク評価システム1は、ユーザ端末10と、災害リスク評価サーバ20と、外部サーバ30とを備える。
ネットワークNWには、情報の授受を行うための構成として、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等が適用される。
【0015】
(1)ユーザ端末10
ユーザ端末10は、ユーザが有する端末である。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末、又はPC(Personal Computer)などである。ユーザ端末10は、ネットワークNWを介して、災害リスク評価サーバ20と通信可能に接続されている。
【0016】
ユーザ端末10は、災害リスク評価サーバ20との通信において、各種情報を送受信する。例えば、ユーザ端末10は、ユーザによって指定された評価対象位置を示す情報(以下、「指定情報」とも称される)を災害リスク評価サーバ20へ送信する。ユーザ端末10は、ユーザによって行われる評価対象位置を指定する操作に応じた指定情報を取得し、災害リスク評価サーバ20へ送信する。例えば、ユーザが評価対象位置の住所(又は郵便番号)を入力した場合、ユーザ端末10は、入力された住所を指定情報として取得し、災害リスク評価サーバ20へ送信する。ユーザがユーザ端末10に表示された地図上の任意の位置を指定(クリックやタッチなど)した場合、ユーザ端末10は、指定された位置の座標情報を指定情報として取得し、災害リスク評価サーバ20へ送信する。
また、例えば、ユーザ端末10は、ユーザによって指定された評価対象位置における総合的な災害リスクの評価結果と各災害リスクを示す情報(以下、「災害リスク表示情報」とも称される)を災害リスク評価サーバ20から受信する。
【0017】
ユーザ端末10は、災害リスク評価サーバ20から受信した災害リスク表示情報を表示する。災害リスク表示情報には、ユーザによって指定された評価対象位置における、総合的な災害リスクの評価を示す情報(以下、「総合リスク評価情報」とも称される)と複数の災害リスクを示す情報(以下、「災害リスク一覧情報」とも称される)が含まれる。
総合リスク評価情報は、種類が異なる複数の災害による総合的な災害リスクの評価結果を、グラフ(例えば円グラフ)やスコアなどで示す情報である。このため、ユーザは、ユーザ端末10に表示された総合リスク評価情報を確認することで、指定した位置について直感的にリスク評価を行うことができる。
災害リスク一覧情報は、各種災害によって評価対象位置にて生じる災害事象のリスクを一覧で示す情報である。このため、ユーザは、ユーザ端末10に表示された災害リスク一覧情報を確認することで、指定した位置について複数の災害による災害リスクを一度に把握することができる。また、ユーザは、災害リスクを確認したい位置を指定するだけで、確認したい災害の種類の切り替え操作や詳細を確認したい位置の拡大縮小操作などを行うことなく、指定した位置における複数の災害リスクを容易に把握することができる。
【0018】
ユーザ端末10には、ユーザが指定した評価対象位置における災害リスクを確認するためのアプリケーション(以下、「災害リスク評価アプリ」とも称される)によって、災害リスクを確認するための画面が表示される。ユーザは、災害リスク評価アプリによってユーザ端末10に表示される画面をもとに、災害リスクの確認を行う。
災害リスク評価アプリの機能は、ユーザ端末10に災害リスク評価アプリをインストールすること(即ちネイティブアプリ)で提供されてもよいし、Webシステム(即ちWebアプリ)によって提供されてもよい。Webシステムの場合、災害リスク評価アプリの機能はWebブラウザを介して提供される。
【0019】
(2)災害リスク評価サーバ20
災害リスク評価サーバ20は、災害リスクを評価するサーバであり、災害リスク評価装置の一例である。災害リスク評価サーバ20は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
災害リスク評価サーバ20は、ネットワークNWを介して、ユーザ端末10と、外部サーバ30と通信可能に接続されている。
【0020】
災害リスク評価サーバ20は、ユーザ端末10との通信において、各種情報を送受信する。例えば、災害リスク評価サーバ20は、指定情報をユーザ端末10から受信し、災害リスク表示情報をユーザ端末10へ送信する。
また、災害リスク評価サーバ20は、外部サーバ30との通信において、各種情報を送受信する。例えば、災害リスク評価サーバ20は、災害リスク情報の要求を外部サーバ30へ送信する。災害リスク情報は、災害が発生した場合に所定の位置にて災害によって被る災害リスクを示す情報である。また、例えば、災害リスク評価サーバ20は、要求した災害リスク情報を外部サーバ30から受信する。
【0021】
(3)外部サーバ30
外部サーバ30は、災害リスク情報を管理するサーバである。外部サーバ30は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
外部サーバ30は、ネットワークNWを介して、災害リスク評価サーバ20と通信可能に接続されている。
【0022】
外部サーバ30は、災害リスク評価サーバ20との通信において、各種情報を送受信する。例えば、外部サーバ30は、災害リスク情報の要求を災害リスク評価サーバ20から受信し、災害リスク情報を災害リスク評価サーバ20へ送信する。
【0023】
<2.災害リスク評価サーバの機能構成>
以上、本実施形態に係る災害リスク評価システム1の構成について説明した。続いて、図1から図4を参照して、本実施形態に係る災害リスク評価サーバ20の機能構成について説明する。
図1に示すように、災害リスク評価サーバ20は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
【0024】
(1)通信部210
通信部210は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部210は、ネットワークNWを介してユーザ端末10と通信を行い、指定情報を受信し、災害リスク表示情報を送信する。また、例えば、通信部210は、ネットワークNWを介して外部サーバ30と通信を行い、災害リスク情報の要求を送信し、災害リスク情報を受信する。
【0025】
(2)記憶部220
記憶部220は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部220は、災害リスク評価サーバ20がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0026】
例えば、記憶部220は、災害比重情報と、災害ランク分類情報と、避難場所情報と、災害リスク情報と、災害リスク表示情報(総合リスク評価情報と災害リスク一覧情報)とを記憶する。
災害比重情報は、対象とする災害の種類と、各災害の比重パラメータとを示す情報である。比重パラメータは、総合的な災害リスクの評価にて算出される総合的なスコアにおける、各災害のスコアの比重を示す値である。
災害ランク分類情報は、対象とする災害の種類と、各災害のランク分類とを示す情報である。ランク分類は、各災害のランクの種類と、ランクの最大値と、各ランクにおけるリスクを示す情報である。
避難場所情報は、災害が発生した際の避難場所として指定された場所(例えば指定緊急避難場所、指定避難場所など)に関する情報である。避難場所情報には、例えば、各避難場所名、避難場所種別(指定緊急避難場所又は指定避難場所避難場所)、避難場所の位置情報(住所、座標情報)などの情報が含まれる。
災害比重情報と、災害ランク分類情報と、避難場所情報とは、予め記憶部220に記憶(登録)される情報である。災害リスク情報は、外部サーバ30から取得されて記憶(登録)される情報である。災害リスク表示情報は、指定された評価対象位置に対する評価が行われるごとに記憶(登録)される情報である。
【0027】
ここで、図2を参照して、災害比重情報について説明する。図2は、本実施形態に係る災害比重情報の一例を示す図である。
【0028】
図2には、災害比重情報が表で示されている。図2に示す災害比重情報の表では、災害iの災害の種類と、比重パラメータと、備考とが示されている。
災害1には、災害の種類が「洪水」であり、比重パラメータが「0.18」であり、備考として「浸水継続時間ランク又は洪水浸水想定区域ランクの高い方を評価値とする」ことが示されている。
災害2には、災害の種類が「土砂災害」であり、比重パラメータが「0.18」であり、備考として「急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりのうち高いランクを評価値とする」ことが示されている。
災害3には、災害の種類が「高潮」であり、比重パラメータが「0.18」であり、備考はないことが示されている。
災害4には、災害の種類が「津波」であり、比重パラメータが「0.18」であり、備考はないことが示されている。
災害5には、災害の種類が「地震」であり、比重パラメータが「0.18」であり、備考はないことが示されている。
災害6には、災害の種類が「液状化」であり、比重パラメータが「0.10」であり、備考はないことが示されている。
【0029】
ここで、図3を参照して、災害ランク分類情報について説明する。図3は、本実施形態に係る災害ランク分類情報の一例を示す図である。
【0030】
図3には、災害ランク分類情報が表で示されている。図2に示す災害ランク分類情報の表では、災害の種類と、各災害のランク分類とが示されている。ランク分類には、各災害のランクの種類と、ランクの最大値と、各ランクにおけるリスクとが示されている。
災害の種類が「洪水」の場合、ランクの種類が「洪水浸水想定区域」と「浸水継続時間」に分類されており、各ランクの種類におけるランクの最大値は「6」となっている。ランクの種類が「洪水浸水想定区域」の場合の各ランクにおけるリスクは、浸水深がランク1で「~0.5m」、ランク2で「0.5m~3m」、ランク3で「3m~5m」、ランク4で「5m~10m」、ランク5で「10m~20m」、ランク6で「20m~」となっている。ランクの種類が「浸水継続時間」の場合の各ランクにおけるリスクは、浸水継続時間がランク1で「~1日未満」、ランク2で「1日~3日未満」、ランク3で「3日~1週間未満」、ランク4で「1週間~2週間未満」、ランク5で「2週間~4週間未満」、ランク6で「4週間~」となっている。
災害の種類が「土砂災害」の場合、ランクの種類が「急傾斜地の崩壊」、「土石流」、及び「地すべり」に分類されており、各ランクの種類におけるランクの最大値は「2」となっている。いずれのランクの種類の場合も各ランクにおけるリスクは、区域がランク1で「警戒区域」、ランク2で「特別警戒区域」となっている。
災害の種類が「高潮」の場合、ランクの種類が「高潮」そのものに分類されており、ランクの最大値は「8」となっている。各ランクにおけるリスクは、浸水深がランク1で「~0.3m」、ランク2で「0.3m~0.5m」、ランク3で「0.5m~1m」、ランク4で「1m~3m」、ランク5で「3m~5m」、ランク6で「5m~10m」、ランク7で「10m~20m」、ランク8で「20m~」となっている。
災害の種類が「津波」の場合、ランクの種類が「津波」そのものに分類されており、ランクの最大値は「8」となっている。各ランクにおけるリスクは、浸水深がランク1で「~0.3m」、ランク2で「0.3m~0.5m」、ランク3で「0.5m~1m」、ランク4で「1m~3m」、ランク5で「3m~5m」、ランク6で「5m~10m」、ランク7で「10m~20m」、ランク8で「20m~」となっている。
災害の種類が「地震」の場合、ランクの種類が「震度6弱以上の発生確率」に分類されており、ランクの最大値は「5」となっている。各ランクにおけるリスクは、発生確率がランク1で「~0.1%」、ランク2で「0.1%~3%」、ランク3で「3%~6%」、ランク4で「6%~26%」、ランク5で「26%~100%」となっている。
災害の種類が「液状化」の場合、ランクの種類が「発生傾向」に分類されており、ランクの最大値は「5」となっている。各ランクにおけるリスクは、発生傾向がランク1で「弱い」、ランク2で「やや弱い」、ランク3で「普通」、ランク4で「やや強い」、ランク5で「強い」となっている。
【0031】
(3)制御部230
制御部230は、災害リスク評価サーバ20の動作全般を制御する機能を有する。制御部230は、例えば、災害リスク評価サーバ20がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
図1に示すように、制御部230は、取得部231と、災害リスク評価部232と、避難場所評価部233と、表示処理部234とを備える。
【0032】
(3-1)取得部231
取得部231は、各種情報を取得する機能を有する。例えば、取得部231は、ユーザによる評価対象位置を指定する操作があった場合に、通信部210がユーザ端末10から受信した指定情報が示す評価対象位置を座標情報に変換し、評価対象位置の座標情報を取得する。取得部231は、取得した座標情報と災害リスク情報の要求を通信部210から外部サーバ30へ送信することで、ユーザに指定された評価対象位置についての災害リスク情報を外部サーバ30から取得する。この時、取得部231は、API(Application Programming Interface)を通じて災害リスク情報の取得を行う。取得部231は、取得した災害リスク情報を記憶部220に登録する。
なお、取得部231は、災害リスク情報の要求を通信部210から外部サーバ30へ送信することを種類が異なる複数の災害ごとに繰り返し(あるいは同時に)行うことで、ユーザに指定された評価対象位置についての複数の災害リスク情報を外部サーバ30から取得する。
【0033】
また、取得部231は、評価対象位置を示す第1の位置情報と、災害が発生した際の避難場所として指定された場所を示す第2の位置情報とを取得する。例えば、取得部231は、指定情報が示す評価対象位置を変換した座標情報を第1の位置情報として取得し、記憶部220に記憶されている避難場所情報から各避難場所の座標情報を第2の位置情報として取得する。
【0034】
(3-2)災害リスク評価部232
災害リスク評価部232は、災害リスクを評価する機能を有する。例えば、災害リスク評価部232は、ユーザによって指定された評価対象位置について取得部231によって取得された複数の災害リスク情報に基づき、評価対象位置における総合的な災害リスクを評価する。一例として、災害リスク評価部232は、複数の災害リスク情報がそれぞれ示す、各種災害によって評価対象位置にて生じる災害事象のリスクの度合に基づき、評価対象位置における総合的な災害リスクの度合を示すスコアを算出する。
具体的に、災害リスク評価部232は、総合的な災害リスクの度合を示すスコアをPとして、下記(1)式を用いてスコアPを算出する。なお、下記(1)式は、対象とする災害の数が6つである場合の式である。
【0035】
【数1】
【0036】
上記(1)式において、qは評価対象位置における災害iのランク、qimaxは災害iのランクの最大値、αは災害iの比重パラメータである。上記(1)式により、災害の種類ごとに災害リスクのスコアが評価値として算出され、各災害の評価値の総和がスコアPとして算出される。
災害リスク評価部232は、記憶部220に記憶されている災害ランク分類情報から災害iのランクqiとランクの最大値qimaxを取得し、災害比重情報から比重パラメータαを取得し、取得した値を上記(1)式に入力してスコアPを算出する。
なお、災害比重情報の備考に、評価値として用いる値について記載が有る場合、その記載に従って評価値を選択する。例えば、図2に示した災害比重情報の場合、災害の種類が「洪水」と「土砂災害」の場合には、用いる評価値について指示が記載されている。このため、災害リスク評価部232は、当該指示に従って評価値を選択する。これにより、1つの災害について複数の災害リスクが存在する場合に、例えば最も重要な事象に絞って災害リスクをユーザに提示することができ、専門的な知識がなくても災害リスクの把握が可能となる。
【0037】
(3-3)避難場所評価部233
避難場所評価部233は、避難場所を評価する機能を有する。例えば、避難場所評価部233は、ユーザによって指定された評価対象位置について取得部231によって取得された第1の位置情報(評価対象位置の座標情報)と、第2の位置情報(避難場所の座標情報)と、複数の災害リスク情報とに基づき、評価対象位置から最も近い避難場所を、対象とする災害の種類ごとに評価する。具体的に、避難場所評価部233は、複数の災害リスク情報が示す災害リスクごとに、各第2の位置情報が示す避難場所の中から、第1の位置情報が示す評価対象位置から最も近い避難場所を選択する。この時、避難場所評価部233は、災害リスクの内容を考慮して、選択した避難場所が適切な避難場所であるか否かを評価する。適切である場合、避難場所評価部233は、選択した避難場所をユーザに提示する避難場所として決定する。一方、適切でない場合、避難場所評価部233は、次に近い避難場所を選択し、再度評価を繰り返す。これにより、避難場所評価部233は、評価対象位置から単に近い避難場所ではなく、災害リスクの内容を考慮した適切な避難場所の中から評価対象位置に近い避難場所をユーザに提示することができる。
【0038】
(3-4)表示処理部234
表示処理部234は、各種情報を表示する機能を有する。例えば、表示処理部234は、ユーザによって指定された評価対象位置における災害リスク表示情報をユーザ端末10に表示する。一例として、表示処理部234は、災害リスク表示情報として、ユーザによって指定された評価対象位置を示す情報と、総合リスク評価情報と、災害リスク一覧情報と、避難場所鵜情報を、地図上に重畳表示させる。
【0039】
表示処理部234は、第1の位置情報(評価対象位置の座標情報)に基づき、地図上の当該座標情報が示す位置に評価対象位置であることが分かる情報(例えばピンなど)を表示する。
【0040】
また、表示処理部234は、災害リスク評価部232による評価結果に基づき、評価対象位置における総合リスク評価情報を表示する。例えば、表示処理部234は、災害リスク評価部232によって算出されたスコアを評価対象位置における総合リスク評価情報として表示する。この時、表示処理部234は、例えば円グラフなどによって視覚的に分かりやすく総合的なスコアを表示してもよい。また、表示処理部234は、総合的なスコアだけでなく、スコアに基づく災害対策などを示す情報も総合リスク評価情報として表示してもよい。
【0041】
また、表示処理部234は、取得部231によって取得された複数の災害リスク情報に基づき、評価対象位置における災害リスク一覧情報を表示する。例えば、表示処理部234は、各種災害によって評価対象位置にて生じる災害事象のリスクを一覧で示す情報を、災害リスク一覧情報として表示する。この時、表示処理部234は、例えばレーダーチャートによって視覚的に分かりやすく各災害リスクのスコアを表示してもよい。
【0042】
また、表示処理部234は、避難場所評価部233による評価結果に基づき、評価対象位置から最も近い避難場所を示す避難場所情報を、対象とする災害の種類ごとに表示してもよい。例えば、表示処理部234は、避難場所評価部233によって選択された避難場所の座標情報に基づき、地図上の当該座標情報が示す位置に避難場所であることが分かる情報(例えばピンなど)を表示する。
【0043】
ここで、図4を参照して、本実施形態に係る災害リスク表示情報について説明する。図4は、本実施形態に係る災害リスク表示情報の一例を示す図である。
【0044】
図4に示す災害リスク表示情報40では、地図41に対して、評価対象位置42と、総合リスク評価情報43と、災害リスク一覧情報44とが重畳表示されている。
図41は、住所(又は郵便番号)による検索機能や拡大縮小機能を有する。
総合リスク評価情報43には、評価対象位置42における災害リスクの総合的なスコア、災害リスクの程度(低、中、高)とスコアとの関係を示す情報、災害対策などを示す情報が表示されている。図4に示す例では、評価対象位置42における総合的なスコアが45であり、リスクが「高」であると評価されているため、災害対策として事業継続マネジメント(BCM)に取り組むことを推奨する情報が表示されている。
災害リスク一覧情報44には、評価対象位置42において各種災害によって生じる災害事象のリスクが一覧で表示されている。地震については、評価対象位置42におけるランクが「5」であるため、「30年以内の震度6弱以上の地震の発生確率は73.8%です。」と表示されている。高潮については、評価対象位置42におけるランクが「5」であるため、「高潮によって想定される浸水深は3m以上5m未満です。」と表示されている。土砂災害については、評価対象位置42におけるランクの情報がないため、「土砂災害による急傾斜地の崩壊リスク、地すべりのリスク、土石流のリスクは現時点で自治体から発表された情報がないか、リスクの低い地域です。」と表示されている。津波については、評価対象位置42におけるランクの情報がないため、「津波によって想定される浸水深は現時点で自治体から発表された情報がないか、リスクの低い地域です。」と表示されている。液状化については、評価対象位置42におけるランクが「5」であるため、「液状化の発生傾向が強い地域です。」と表示されている。洪水については、評価対象位置42における洪水浸水想定区域のランクが「2」、浸水継続時間のランクが「2」であるため、「洪水によって想定される最大浸水深は0.5m以上3.0m未満です。洪水によって想定される浸水継続時間は12時間以上24時間未満(1日間)です。」と表示されている。
このように、災害リスク一覧情報44には、評価対象位置における各災害のランクにおけるリスク(浸水深など)が表示される。これにより、ユーザは、評価対象位置について従来のハザードマップのように凡例との比較が不要となり、想定される災害リスクを即座に容易に把握することができる。
なお、災害リスク表示情報40には、避難場所評価部233によって選択された避難場所の位置を示す情報が、災害又は災害リスクごとに表示されてもよい。
【0045】
<3.処理の流れ>
以上、本実施形態に係る災害リスク評価サーバ20の機能構成について説明した。続いて、図5を参照して、本実施形態に係る処理の流れについて説明する。図5は、本実施形態に係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0046】
図5に示すように、まず、災害リスク評価サーバ20の記憶部220は、災害比重情報と、災害ランク分類情報と、避難場所情報とを予め登録する(ステップS101、ステップS102、ステップS103)。これらの情報は、例えば、災害リスク評価システム1の管理者によって登録操作が行われてもよいし、取得部231によって外部サーバ30から取得されてもよい。
【0047】
ユーザは、ユーザ端末10に対して、評価対象位置を指定する操作を入力する(ステップS104)。
ユーザ端末10は、ユーザからの入力を受け付けると、入力に応じた指定情報を災害リスク評価サーバ20へ送信する(ステップS105)。
【0048】
災害リスク評価サーバ20の取得部231は、通信部210がユーザ端末10から受信した指定情報に基づき、評価対象位置の座標情報を取得する(ステップS106)。
次いで、取得部231は、取得した座標情報とともに災害リスク情報の要求を通信部210から外部サーバ30へ送信する(ステップS107)。
外部サーバ30は、災害リスク評価サーバ20から受信した座標情報が示す位置に対応する災害リスク情報を災害リスク評価サーバ20へ送信する(ステップS108)。
【0049】
取得部231は、通信部210が外部サーバ30から受信した災害リスク情報を取得する(ステップS109)。取得部231は、取得した災害リスク情報を記憶部220に登録する。
次いで、災害リスク評価サーバ20の災害リスク評価部232は、取得部231によって取得された災害リスク情報に基づき、評価対象位置における総合的な災害リスクについて評価を行う(ステップS110)。
次いで、災害リスク評価サーバ20の避難場所評価部233は、取得部231によって取得された第1の位置情報(評価対象位置の座標情報)と、第2の位置情報(避難場所の座標情報)と、複数の災害リスク情報とに基づき、評価対象位置からの避難場所について評価を行う(ステップS111)。
各評価後、災害リスク評価サーバ20の表示処理部234は、評価結果として得られた情報をもとに表示処理を行う(ステップS112)。具体的に、表示処理部234は、災害リスク表示情報を生成し、通信部210から)ユーザ端末10へ送信する。
【0050】
ユーザ端末10は、災害リスク評価サーバ20から受信した災害リスク表示情報を表示する(ステップS113)。
ユーザは、ユーザ端末10に表示された災害リスク表示情報により、評価対象位置における災害リスクを確認する(ステップS114)。
【0051】
以上説明したように、本実施形態に係る災害リスク評価サーバ20(災害リスク評価装置)は、災害が発生した場合に所定の位置にて災害によって被る災害リスクを示す災害リスク情報を、評価対象として指定された評価対象位置について、種類が異なる複数の災害ごとに取得する取得部231と、取得された複数の災害リスク情報に基づき、評価対象位置における複数の災害リスクを示す災害リスク一覧情報を表示する表示処理部234と、を備える。
【0052】
かかる構成により、災害が発生した場合に評価対象位置にて被る災害リスクを示す情報は、種類の異なる複数の災害について一度に表示される。これにより、ユーザは、災害リスクを確認したい位置(評価対象位置)について、災害リスクを複数の災害事象について把握するために、災害事象の切り替え操作や地図の拡大縮小操作などを災害事象ごとに繰り返し行う必要がなくなる。
よって、本実施形態に係る災害リスク評価サーバ20は、所定の位置における複数の災害事象ごとの災害リスクを容易に把握することを可能とする。
【0053】
従来、自治体は自身が管轄する地域の災害リスクを示す情報を、従来のハザードマップのような提供方法によって住民(ユーザ)などに提供していた。しかしながら、ユーザが必要とする情報は、災害リスクの面的分布ではなく、対象地点の複数の災害事象に対する包括的な災害リスクを把握可能な情報であった。このように、自治体が提供する情報とユーザが求める情報との間にギャップが存在することで、ユーザが災害リスクを適切に把握することが困難であった。
そこで、本実施形態に係る災害リスク評価サーバ20では、指定された災害に対するリスクの分布ではなく、指定された評価対象位置に対する複数の災害リスクを評価するようにした。さらに、災害リスク評価サーバ20では、評価結果について、従来のハザードマップのような単一災害事象の災害リスクを面的分布で表示するのではなく、単一地点における複数の災害リスクをチャートやリストによって地図上に表示するようにした。
これにより、ユーザは、対象地点の災害リスクを容易かつ適切に把握することが可能である。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述した実施形態における災害リスク評価システム1、災害リスク評価サーバ20(災害リスク評価装置)の一部又は全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0055】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0056】
2015年9月の国連サミットにおいて採択された17の国際目標として「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)滑動」がある。本実施形態に係る災害リスク評価装置、災害リスク評価方法、及びプログラムは、このSDGsの17の目標のうち、例えば「13.気候変動に具体的な対策を」の目標などの達成に貢献し得る。
【符号の説明】
【0057】
1…災害リスク評価システム、10…ユーザ端末、20…災害リスク評価サーバ、30…外部サーバ、210…通信部、220…記憶部、230…制御部、231…取得部、232…災害リスク評価部、233…避難場所評価部、234…表示処理部、NW…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5