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特開2024-154850情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154850
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 13/40 20110101AFI20241024BHJP
   G06F 16/583 20190101ALI20241024BHJP
【FI】
G06T13/40
G06F16/583
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069002
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】白井 暁彦
【テーマコード(参考)】
5B050
5B175
【Fターム(参考)】
5B050BA08
5B050BA12
5B050EA07
5B050EA24
5B050FA02
5B050FA10
5B050GA08
5B175DA04
5B175FA01
5B175HA01
5B175JA02
(57)【要約】
【課題】他のユーザの動きのデータを活用する。
【解決手段】人又はモノの一部又は全体の動きの時系列を表すマスタ動き情報を記憶する記憶部と、ユーザの一部又は全体の動きに関する第1動き情報を取得する動き取得部と、動き取得部により取得された第1動き情報と、記憶部に記憶されているマスタ動き情報との間の類似性に関する所定パラメータの値を算出する算出部と、算出部により算出された所定パラメータの値に基づいて、記憶部に記憶されている複数のマスタ動き情報のうちから、動き取得部により取得された第1動き情報に応じた1つ以上のマスタ動き情報を抽出する抽出処理部と、を備える、情報処理システムが開示される。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人又はモノの一部又は全体の動きの時系列を表すマスタ動き情報を記憶する記憶部と、
ユーザの一部又は全体の動きに関する第1動き情報を取得する動き取得部と、
前記動き取得部により取得された前記第1動き情報と、前記記憶部に記憶されている前記マスタ動き情報との間の類似性に関する所定パラメータの値を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記所定パラメータの値に基づいて、前記記憶部に記憶されている複数の前記マスタ動き情報のうちから、前記動き取得部により取得された前記第1動き情報に応じた1つ以上の前記マスタ動き情報を抽出する抽出処理部と、を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記算出部は、前記マスタ動き情報の概略バージョン又は一部に基づいて、前記所定パラメータの値を算出する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記抽出処理部により抽出された1つ以上の前記マスタ動き情報に基づいて、第2動き情報を人に視認可能に出力する出力処理部を更に備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2動き情報は、前記抽出処理部により抽出された1つ以上の前記マスタ動き情報と同じ情報、及び、前記抽出処理部により抽出された1つ以上の前記マスタ動き情報に基づいて生成された別の情報のうちの、少なくともいずれか一方を含む、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記抽出処理部により抽出された1つ以上の前記マスタ動き情報を特定のアバターの動きに反映させた前記第2動き情報を生成する第2動き情報生成部を更に備える、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記特定のアバターは、前記ユーザに対応付けられているアバターを含む、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2動き情報に基づいて、前記ユーザに対応付けられているプロフィール画像であって前記ユーザに対応付けられているアバターの動きを伴うプロフィール画像を生成するプロフィール画像生成部を更に備える、請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第2動き情報に基づいて、動画コンテンツ又はアニメーションを生成するコンテンツ生成部を更に備える、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記コンテンツ生成部は、前記第2動き情報に背景情報、音響情報、エモート情報、又は文字情報を対応付けて前記動画コンテンツ又はアニメーションを生成する、請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
特定ユーザから供給される第3動き情報に基づいて、新たな前記マスタ動き情報を前記記憶部に記憶する記憶処理部を更に備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記動き取得部は、前記ユーザからの要求に対応付けて前記第1動き情報を取得し、
前記出力処理部は、前記要求に係る要求元に向けて、前記第2動き情報を出力する、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記出力処理部は、前記要求が所定条件を満たす場合、前記第2動き情報を出力する、請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記記憶部に記憶される前記マスタ動き情報のうちの少なくとも一部は、マスタ側の音響情報が前記時系列に対応付けられ、
前記動き取得部は、前記第1動き情報に加えて、前記第1動き情報に対応付けられたユーザ側の音響情報を取得し、
前記算出部は、前記動き取得部により前記ユーザ側の音響情報が取得された場合、前記ユーザ側の音響情報と、前記記憶部に記憶されている前記マスタ側の音響情報との間の類似性に更に関する前記所定パラメータの値を算出する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記動きの時系列は、人の表情に関する動きの時系列、及び、関節を有する人又はモノの部位の動きの時系列のうちの、少なくともいずれか一方を含む、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記動きの時系列は、関節を有する人又はモノの部位の動きの時系列を含み、
前記第1動き情報は、前記ユーザの関節を介してつながる少なくとも2つ以上の部位の動きに関し、
前記算出部は、関節角度、関節角度の変化態様、関節位置、関節位置の変化態様、及び関節間の長さのうちの少なくともいずれか1つに基づいて、前記所定パラメータの値を算出する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記抽出処理部は、前記記憶部に記憶されている複数の前記マスタ動き情報のうちから、前記動き取得部により取得された前記第1動き情報に対する類似性の高さを優先して、1つ以上の前記マスタ動き情報を抽出する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記記憶部に記憶される前記マスタ動き情報のうちの少なくとも一部は、前記動きの時系列の生成に用いたハードウェア構成を特定可能な情報に対応付けられる、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記記憶部に記憶される前記マスタ動き情報のうちの少なくとも一部は、動きのオリジナリティ又は情報自体のオリジナリティを表す情報に対応付けられる、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記記憶部に記憶される前記マスタ動き情報に対する利用制限を設定する情報管理部を更に備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記第2動き情報生成部により生成される前記第2動き情報に基づいて、自動再生用のアニメーションコンテンツを生成するアニメーション生成部と、
前記ユーザに関連する再生条件が成立した場合に、前記アニメーションコンテンツを再生するアニメーション再生処理部とを更に備える、請求項6又は7に記載の情報処理システム。
【請求項21】
ユーザの一部又は全体の動きに関する第1動き情報を取得し、
人又はモノの一部又は全体の動きの時系列を表すマスタ動き情報を記憶する記憶部に記憶されている前記マスタ動き情報と、取得した前記第1動き情報との間の類似性に関する所定パラメータの値を算出し、
算出された前記所定パラメータの値に基づいて、前記記憶部に記憶されている複数の前記マスタ動き情報のうちから、前記第1動き情報に応じた1つ以上の前記マスタ動き情報を抽出することを含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項22】
ユーザの一部又は全体の動きに関する第1動き情報を取得し、
人又はモノの一部又は全体の動きの時系列を表すマスタ動き情報を記憶する記憶部に記憶されている前記マスタ動き情報と、取得した前記第1動き情報との間の類似性に関する所定パラメータの値を算出し、
算出された前記所定パラメータの値に基づいて、前記記憶部に記憶されている複数の前記マスタ動き情報のうちから、前記第1動き情報に応じた1つ以上の前記マスタ動き情報を抽出する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザに装着されたセンサ装置により検出された検出位置のセンサデータに基づいて、ユーザのモーションを解析し、モーション解析結果に基づいて、ユーザの画像の表示を制御する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“Shiftall、小型かつ無線で全身の動きをトラッキング「HaritoraX ワイヤレス」 - AV Watch” https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1464641.htmlに2022年12月19日に掲載
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術では、他のユーザの動きのデータを得るようなことは想定されていない。
そこで、1つの側面では、本開示は、他のユーザの動きのデータを活用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの側面では、人又はモノの一部又は全体の動きの時系列を表すマスタ動き情報を記憶する記憶部と、
ユーザの一部又は全体の動きに関する第1動き情報を取得する動き取得部と、
前記動き取得部により取得された前記第1動き情報と、前記記憶部に記憶されている前記マスタ動き情報との間の類似性に関する所定パラメータの値を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記所定パラメータの値に基づいて、前記記憶部に記憶されている複数の前記マスタ動き情報のうちから、前記動き取得部により取得された前記第1動き情報に応じた1つ以上の前記マスタ動き情報を抽出する抽出処理部と、を備える、情報処理システムが提供される。
【発明の効果】
【0006】
1つの側面では、本開示によれば、他のユーザの動きのデータを活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る検索支援システムのブロック図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
図3】端末装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
図4】検索支援システムにより実行される処理の流れの一例を概略的に示すフローチャートである。
図5図3に示す処理の説明図であり、加速度センサの取り付け位置の一例の説明図である。
図6図3に示す処理の説明図であり、関節の一例の説明図である。
図7図3に示す処理の説明図であり、入力と出力の関係を示す図である。
図8】検索支援システムにより実行される処理の流れの他の一例を概略的に示すフローチャートである。
図9】本実施形態の検索支援システムの一例を概略的に示すブロック図である。
図10】アバター情報記憶部内のデータの一例を示す説明図である。
図11】マスタ動き情報記憶部内のデータの一例を示す説明図である。
図12】プロフィール画像の説明図である。
図13A】自動再生用のアニメーションコンテンツの説明図(その1)である。
図13B】自動再生用のアニメーションコンテンツの説明図(その2)である。
図14】複数のアバターのモーションに係る説明図である。
図15】マスタ動き情報の階層構造の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら各実施形態について詳細に説明する。なお、添付図面では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部しか参照符号が付されていない場合がある。
【0009】
図1を参照して、一実施形態に係る検索支援システム1の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る検索支援システム1のブロック図である。
【0010】
検索支援システム1は、サーバ装置10と、1つ以上の端末装置20と、を備える。図1では簡便のため、1つの端末装置20を図示しているが、端末装置20の数は任意である。
【0011】
サーバ装置10は、例えば、本実施形態による検索支援機能を提供する1つ以上の運営者が管理するサーバ等の情報処理システムである。端末装置20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、ヘッドマウントディスプレイ、又はゲーム装置等の、ユーザによって使用される装置である。端末装置20は、装着型装置を含んでよい。装着型装置は、ヘッドマウントディスプレイやメガネ型装置であってもよい。メガネ型装置は、いわゆるAR(Augmented Reality)グラスやMR(Mixed Reality)グラスであってよい。いずれの場合でも、装着型装置は、端末装置20の本体とは別であってもよいし、端末装置20の一部又は全部の機能を実現してもよい。
【0012】
端末装置20は、本実施形態に係る検索支援アプリケーションを実行可能である。検索支援アプリケーションは、ネットワーク3を介してサーバ装置10や所定のアプリケーション配信サーバから端末装置20に受信されてもよく、あるいは端末装置20に備えられた記憶装置又は端末装置20が読取可能なメモリカード等の記憶媒体にあらかじめ記憶されていてもよい。サーバ装置10及び端末装置20は、ネットワーク3を介して通信可能に接続される。例えば、サーバ装置10及び端末装置20が協動して、本実施形態による検索支援機能に関する多様な処理を実行する。
【0013】
各端末装置20は、サーバ装置10を介して互いに通信可能に接続されている。なお、以下では、「一の端末装置20が情報を他の端末装置20に送信する」とは、「一の端末装置20が情報をサーバ装置10を介して他の端末装置20に送信する」ことを意味する。同様に、「一の端末装置20が情報を他の端末装置20から受信する」とは、「一の端末装置20が情報をサーバ装置10を介して他の端末装置20から受信する」ことを意味する。ただし、変形例では、各端末装置20は、サーバ装置10を介さずに通信可能に接続されてもよい。
【0014】
なお、ネットワーク3は、無線通信網や、インターネット、VPN(Virtual Private Network)、WAN(Wide Area Network)、有線ネットワーク、又はこれらの任意の組み合わせ等を含んでよい。
【0015】
以下では、検索支援システム1が、情報処理システムの一例を実現するが、特定の一の端末装置20の各要素が、情報処理システムの一例を実現してもよいし、複数の端末装置20が、協動して情報処理システムの一例を実現してもよい。また、サーバ装置10が単独で、情報処理システムの一例を実現してもよいし、サーバ装置10と1つ以上の端末装置20が、協動して情報処理システムの一例を実現してもよい。
【0016】
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を示す概略図である。図2には、サーバ装置10のハードウェア構成に関連付けて、周辺機器129が模式的に図示されている。周辺機器129は、任意であるが、ディスプレイ等であってもよい。
【0017】
サーバ装置10は、バス119で接続されたCPU(Central Processing Unit)111、RAM(Random Access Memory)112、ROM(Read Only Memory)113、補助記憶装置114、ドライブ装置115、及び通信インターフェース117、並びに、通信インターフェース117に接続された有線送受信部125及び無線送受信部126を含む。
【0018】
補助記憶装置114は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0019】
有線送受信部125は、有線ネットワークを利用して通信可能な送受信部を含む。有線送受信部125には、周辺機器129が接続される。ただし、周辺機器129の一部又は全部は、バス119に接続されてもよいし、無線送受信部126に接続されてもよい。
【0020】
無線送受信部126は、無線ネットワークを利用して通信可能な送受信部である。無線ネットワークは、上述したネットワーク3を含んでよい。
【0021】
なお、サーバ装置10は、記録媒体116と接続可能であってもよい。記録媒体116は、所定のプログラムを格納する。この記録媒体116に格納されたプログラムは、ドライブ装置115を介してサーバ装置10の補助記憶装置114等にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、サーバ装置10のCPU111により実行可能となる。例えば、記録媒体116は、CD(Compact Disc)-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等であってよい。
【0022】
図3は、端末装置20のハードウェア構成の一例を示す概略図である。図3には、サーバ装置10のハードウェア構成に関連付けて、周辺機器260が模式的に図示されている。
【0023】
端末装置20は、バス219で接続されたCPU211、RAM212、ROM213、補助記憶装置214、ドライブ装置215、及び通信インターフェース217、並びに、通信インターフェース217に接続された有線送受信部225及び無線送受信部226を含む。
【0024】
補助記憶装置214は、例えばHDDやSSDなどであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0025】
有線送受信部225は、有線ネットワークを利用して通信可能な送受信部を含む。有線送受信部225には、周辺機器260が接続される。ただし、周辺機器260の一部又は全部は、バス219に接続されてもよいし、無線送受信部226に接続されてもよい。
【0026】
無線送受信部226は、無線ネットワークを利用して通信可能な送受信部である。無線ネットワークは、上述したネットワーク3を含んでよい。
【0027】
なお、端末装置20は、記録媒体216と接続可能であってもよい。記録媒体216は、所定のプログラムを格納する。この記録媒体216に格納されたプログラムは、ドライブ装置215を介して端末装置20の補助記憶装置214等にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、端末装置20のCPU211により実行可能となる。例えば、記録媒体216は、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等であってよい。
【0028】
周辺機器260は、任意であるが、本実施形態では、表示装置2623及び入力装置2624を含む。
【0029】
表示装置2623は、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示装置2623は、多様な画像を表示可能である。表示装置2623は、例えばタッチパネルで構成され、多様なユーザ操作を検出するインターフェースとして機能する。また、表示装置2623は、ヘッドマウントディスプレイに内蔵される形態であってよい。
【0030】
入力装置2624は、物理キーを含んでもよいし、マウス等のようなポインティングデバイスをはじめとする任意の入力インターフェースを更に含んでもよい。また、入力装置2624は、音声入力やジェスチャ入力、視線入力のような、非接触型のユーザ入力を受付可能であってもよい。なお、ジェスチャ入力には、ユーザの各種状態を検出するためのセンサ(画像センサや、加速度センサ、距離センサ等)や、センサ技術やカメラを統合した専用モーションキャプチャー、ジョイパッドのようなコントローラ等が利用されてもよい。また、視線検出用のカメラは、ヘッドマウントディスプレイ内に配置されてもよい。なお、上述したように、ユーザの各種状態は、例えばユーザの向きや位置、動き又はその類であり、この場合、ユーザの向きや位置、動きとは、ユーザの顔や手等の身体の一部や全部の向き、位置、動きのみならず、ユーザの視線の向き、位置、動き又はその類を含む概念である。
【0031】
次に、図4以降を参照して、検索支援システム1を更に説明する。
【0032】
図4は、検索支援システム1により実行される処理の流れの一例を概略的に示すフローチャートである。図5から図7は、図3に示す処理の説明図であり、図5は、加速度センサの取り付け位置の一例の説明図である。図6は、関節の一例の説明図であり、図7は、入力と出力の関係を示す図である。
【0033】
図4では、サーバ装置10と、端末装置20とに分けて処理が示されている。なお、データベースの機能は、便宜上、サーバ装置10とは分けて示されているが、サーバ装置10により実現されてもよい。以下では、一の端末装置20について説明するが、他の端末装置20においても同様の機能を実現できる。また、以下では、ユーザとは、特に言及しない限り、一の端末装置20のユーザを指す。
【0034】
ユーザは、端末装置20を介して入力用モーション情報(第1動き情報の一例)を生成し(ステップS2100)、サーバ装置10に送信する(ステップS2110)。入力用モーション情報は、人又はモノの動きを表す情報である。入力用モーション情報は、一時点の姿勢に基づく情報であってもよいし、一連の動き(姿勢の変化)に基づく情報(時系列データ)であってもよい。
【0035】
入力用モーション情報は、典型的には、ユーザ自身の動きを表す情報であるが、他の人(例えば友人)の動きを表す情報、犬などの動物の動きを表す情報、ロボットなどのモノの動きを表す情報等であってもよい。
【0036】
また、入力用モーション情報は、動画や静止画のような画像情報であってもよいし、画像情報に基づいて生成された情報(二次情報)であってもよい。例えば、画像情報に基づいて生成された情報は、画像処理や画像解析に基づいて、動きだけを抽出した情報や、動きを抽象化して表す情報であってもよい。
【0037】
また、入力用モーション情報は、実際の動きに基づく情報であってもよいし、描画等により人工的に生成された情報であってもよい。例えば、入力用モーション情報は、漫画などに描画されている既存の絵等に基づいて生成されてもよいし、ユーザによる手書きの絵に基づいて生成されてもよい。
【0038】
また、入力用モーション情報の生成には、ユーザの各種状態を検出するためのセンサ(画像センサや、加速度センサ、距離センサ等)や、センサ技術やカメラを統合した専用モーションキャプチャー、ジョイパッドのようなコントローラ等が利用されてもよい。例えば、図5には、ユーザに装着されてよい加速度センサの装着位置の例が示されている。なお、加速度センサは、ジャイロ(角速度)を検出する機能を更に有してよい。図5の場合、加速度センサは、人の体の頭部、手首、お尻、足首の合計6箇所(図5のHD、WL、WR、HP、AKL、AKR参照)に装着されるが、他の態様で装着されてもよい。
【0039】
また、入力用モーション情報は、距離画像等に基づく関節の動きとして生成されてもよい。例えば、図6に示す例は、複数の関節と、関節間の骨格(リンク)とで表されるモデルである。図6に示すような関節モデルは、頭部が1つ、胴部(胴体部)、両腕部、及び両脚部がそれぞれ3つの関節を持つ16関節モデルであり、頭部は両端が関節として規定され、その他は両端及び中点の3つが関節として規定される。具体的には、関節モデルは、16個の関節A0~A15と、関節間を繋ぐ15個の骨格B1~B15(又は「部位B1~B15」とも称する)とからなる。なお、理解できるように、例えば関節A4、A7は、左右の肩の関節であり、関節A2は、頸椎に係る関節である。また、関節A14、A15は、左右の股関節であり、関節A0は、腰椎に係る関節である。また、入力用モーション情報は、指の関節のような、より細かい部分の関節の動きを含んでもよい。
【0040】
また、入力用モーション情報は、動く対象(人又はモノ)の全体の動きを表してもよいし、一部であってもよい。例えば、入力用モーション情報は、身体全体の動き、身体の特定部位の動きを表してもよい。また、動きは、関節を介した各部位の動きだけでなく、顔の表情に係る動き(筋肉などの動き)を表してもよい。また、動きは、ユーザの視線の動きを表してもよい。なお、この場合、視線検出用のカメラは、ヘッドマウントディスプレイ内に配置されてもよい。
【0041】
サーバ装置10は、入力用モーション情報を取得すると(ステップS2200)、所与のマスタ動き情報データベース内に記憶されるモーション情報データに対して、入力用モーション情報に係る類似パラメータの値を算出する(ステップS2210)。
【0042】
入力用モーション情報に係る類似パラメータは、入力用モーション情報と比較対象の他のモーション情報との間の類似度合いを表すパラメータである。ここで、上述したように、入力用モーション情報は、動きを表す情報である。従って、入力用モーション情報と比較対象の他のモーション情報との間の類似度合いは、それぞれの動きの類似度合いに関する。入力用モーション情報に係る類似パラメータの値の算出方法は、任意であるが、例えば、特徴的な動き(例えば出現頻度が高い動きや、ユニークな動き)に、比較的重い重みが付与される態様で、算出されてもよい。
【0043】
また、入力用モーション情報と比較対象の他のモーション情報との間の類似度合いは、入力用モーション情報及び/又は比較対象の他のモーション情報を加工した上で評価されてもよい。例えば、入力用モーション情報及び比較対象の他のモーション情報は、ダイジェストとして部分的に切り取られた部分や圧縮された部分同士が比較されてもよい。また、入力用モーション情報及び比較対象の他のモーション情報との間の類似度合いは、それぞれの時系列波形に対する周波数分析結果(例えばFFT:Fast Fourier Transform)に基づいて評価されてもよい。この場合、あるリズムに合わせて動いている場合、そのリズムに応じた周波数でピークが現れるため、リズムに合わせて動いている場合のモーション情報について類似性を適切に評価できる。また、評価に好適に利用できるその他のパラメータとしては、全体の時間(動きの時間)、テンポ(例えばBeats Per Minute)、対応するリズムに対する精度(同調度合い)等が利用されてもよい。
【0044】
また、入力用モーション情報と比較対象の他のモーション情報との間の類似度合いは、動きに関する類似度合いだけであってもよいが、その他の要素(芸術性や、対応付けられている楽曲や背景)の類似性を含んでもよい。この場合、入力用モーション情報は、動き以外の付属情報(例えば音楽や背景)を含んでもよい。また、その他の要素や付属情報としては、アタバーのパーツ、衣装の種類、ID、仮想空間内のアバターの場所、日付、ユーザの属性(国、言語、年齢、性別等)等を含んでよい。
【0045】
なお、比較対象の他のモーション情報を記憶するマスタ動き情報データベース内には、典型的には、多数の比較対象のモーション情報が蓄積されてもよい。この場合、多数の比較対象のモーション情報のそれぞれに対して、入力用モーション情報に係る類似パラメータの値が算出されてよい。この場合、マスタ動き情報データベース内の比較対象のモーション情報の蓄積量が多いほど、マスタ動き情報データベース内には、入力用モーション情報に係る類似パラメータの値が高くなるような比較対象のモーション情報が存在する可能性が高くなる。なお、マスタ動き情報データベースは、複数存在してもよい。従って、ある一のマスタ動き情報データベースを利用した場合に、入力用モーション情報に係る類似パラメータの値が閾値以上となるような比較対象の他のモーション情報が得られない場合、他のマスタ動き情報データベースが利用されてもよい。
【0046】
サーバ装置10は、入力用モーション情報に係る類似パラメータの値を算出する(ステップS2210)と、算出結果に基づいて、当該入力用モーション情報に応じた1つ以上のマスタ動き情報を抽出する(ステップS2220)。抽出する1つ以上のマスタ動き情報は、例えば、入力用モーション情報に係る類似パラメータの値が閾値以上となるような比較対象の他のモーション情報(マスタ動き情報データベース内のモーション情報)を含んでよい。あるいは、抽出する1つ以上のマスタ動き情報は、例えば、入力用モーション情報に係る類似パラメータの値が閾値以上となるような比較対象の他のモーション情報のうちの、最も類似パラメータの値が高い比較対象の他のモーション情報だけであってもよい。
【0047】
なお、上述したように、サーバ装置10は、複数のサーバコンピュータにより形成されてよい。従って、サーバ装置10を形成する一のサーバコンピュータは、サーバ装置10を形成する他の一のサーバコンピュータと連携して、該入力用モーション情報に応じた1つ以上のマスタ動き情報を抽出してもよい。この場合、サーバコンピュータ同士はAPI(Application Programming Interface)を介して連携されてもよい。
【0048】
サーバ装置10は、入力用モーション情報に応じた1つ以上のマスタ動き情報を抽出する(ステップS2220)と、抽出結果を出力する(ステップS2230)。抽出結果の出力先は、任意であり、抽出結果は、例えば入力用モーション情報に係るユーザに向けて出力されてもよいし、サーバ装置10内の他の処理用に出力されてもよい。
【0049】
このようにして、本実施形態では、検索支援システム1は、入力用モーション情報が入力されると、入力用モーション情報に基づいて、当該入力用モーション情報に応じた1つ以上のマスタ動き情報を抽出及び出力する。
【0050】
ここで、マスタ動き情報とは、人又はモノの一部又は全体の動きの時系列を表す情報であり、入力用モーション情報と同様の情報であってよい。例えば、マスタ動き情報は、動きの時系列として、人の表情に関する動きの時系列、及び、関節を有する人又はモノの部位の動きの時系列のうちの、少なくともいずれか一方を含んでよい。ただし、マスタ動き情報は、入力用モーション情報とは異なり、あらかじめ用意(管理及び蓄積)されている情報(マスタ動き情報データベース内のモーション情報)である。マスタ動き情報の供給源は、任意であるが、例えば著名なパーフォーマーや演者の実演データや、アニメーションや動画等であってもよい。ただし、この場合、使用許諾(例えば著作権関連の使用許諾)が得られていることを前提としてもよいし、有償サービスとして展開されてもよい。
【0051】
以下では、一の入力用モーション情報が入力されると抽出されうる1つ以上のマスタ動き情報を、一の入力用モーション情報に対応する1つ以上のマスタ動き情報とも称する。また、この場合の一の入力用モーション情報は、抽出される1つ以上のマスタ動き情報に対応する入力用モーション情報とも称する。
【0052】
一の入力用モーション情報と、当該一の入力用モーション情報に対応する1つ以上のマスタ動き情報とは、上述したように、当該一の入力用モーション情報に係る類似パラメータの値が閾値以上となるような関係を有する。なお、上述したように、一の入力用モーション情報と、当該一の入力用モーション情報に対応する1つ以上のマスタ動き情報とは、必ずしも同じような長さ(時間的な長さ)のモーションを表すとは限らない。例えば、一の入力用モーション情報に対応する1つ以上のマスタ動き情報は、一の入力用モーション情報よりも有意に長い又は短いモーションを表す情報であってもよい。より具体的には、例えば、一の入力用モーション情報が比較的時間の長い動画に基づくのに対して、当該一の入力用モーション情報に対応する1つ以上のマスタ動き情報は、比較的時間の短い動画(例えばTikTok(登録商標)のようなショート動画)であってもよい。
【0053】
なお、本実施形態において、一の入力用モーション情報に対するマスタ動き情報の抽出条件は、ユーザによりカスタマイズ可能とされてもよい。この場合、カスタマイズ可能な抽出条件は、任意であるが、閾値や属性に関してもよいし、演者に関してもよい。例えば、女性演者に係るマスタ動き情報だけが抽出されるような抽出条件が設定されてもよい。
【0054】
検索支援システム1は、このようにして抽出したマスタ動き情報をそのまま出力してもよいし、加工等を加えた上で出力してもよい。出力先は、任意であるが、例えば入力用モーション情報を入力したユーザに設定されてもよい。この場合、ある動きに関するマスタ動き情報を入手したいユーザは、当該動きに類似する動きを表す入力用モーション情報を生成し、生成した入力用モーション情報を検索支援システム1に入力すれば、目的を果たすことができる。すなわち、当該ユーザは、当該動きに係るマスタ動き情報を得ることが可能となりうる。これにより、当該ユーザは、一から自身で同様のモーション情報を制作する必要がなくなり、利便性が向上する。例えば、図7には、左側に入力用モーション情報の一例が示されている。この場合、入力用モーション情報を入力すると、対応するマスタ動き情報が得られるので、ユーザは、入力用モーション情報に応じたマスタ動き情報を利用できる。
【0055】
このような本実施形態の検索支援システム1によれば、動き情報の類似性に基づくデータ検索機能を実現できるので、利便性が向上する。例えば、ユーザは、言葉に表現し難い動き等に基づいて所望のマスタ動き情報の取得が可能であり、利便性が向上する。また、検索対象は、マスタ動き情報としてあらかじめ管理しておくことが可能であり、検索領域を限定して処理負荷の低減を図ることが可能となる。
【0056】
ところで、ユーザが、モーションデータを含む動画等を検索した場合、従来は、その動画等に紐付けられている文字列(タイトルやハッシュハグによる曲名、タレント名など)をもとに抽出するしかなかった。しかしながら、動画等によっては、文字列が付加されていないような場合も考えられる。
【0057】
これに対して本実施形態によれば、ユーザが例えば手足を動かして入力用モーション情報を生成すると、その入力用モーション情報をもちいて類似のモーション自体や類似モーションを含む動画等を検索することができる。
本実施形態においては、マスタ動き情報は、視聴対象として検索されてもよい。すなわち、ユーザは、マスタ動き情報を利用するためでなく、視聴するために検索支援システム1を利用してもよい。この場合、検索支援システム1は、視聴目的の検索と、制作目的の検索とで、検索対象を異ならせてもよい。例えば、視聴目的の検索の場合、マスタ動き情報として検索されうる動きデータは、視聴用に制作された動画(例えばTikTok(登録商標)やYouTube(登録商標)又はその類で視聴可能な動画)であってもよい。この場合、ユーザは、新たな視聴用動画の検索方法を利用して効率的に所望の動画を視聴できる。
また、本実施形態においては、所望のマスタ動き情報を検索するために用いる入力用モーション情報は、感情的要素(エモート)を表す情報であってもよく、この場合、エモートを表す情報は、対応する表情の画像や、対応する感情を表す文字情報等を含んでよい。この場合、所望のエモートに対応したマスタ動き情報を検索でき、それに基づいて、後述するようなアニメーション等の生成が可能となる。例えば、ユーザは、複数提示されうるマスタ動き情報のうちから、所望のマスタ動き情報を選択し、選択したマスタ動き情報に基づいて、後述するようなアニメーション等の生成が可能となる。この場合、入力用モーション情報は、ユーザ自身の動きであるので、例えばぎこちない動きを表す情報でありうる。しかしながら、それに基づき検索されるマスタ動き情報は、キレのある動き(動きが上手なユーザが生成したもの等、まるでユーザ自身の動きが修正されたような動き)でありえ、その場合、ユーザは、このようなキレのある動きを、自身のアバターに反映させること(後述のアバターモーション情報の生成を参照)も可能となる。
【0058】
図8は、検索支援システム1により実行される処理の流れの他の一例を概略的に示すフローチャートである。
【0059】
図8に示す例は、図4に示す例に対して、抽出結果を出力する処理(ステップS2230)の具体例を含む点が異なる。図8に示す例は、図4に示す例のステップS2230として、ステップS22301やステップS22302の処理を含む。
【0060】
具体的には、サーバ装置10は、端末装置20に向けて抽出結果(第2動き情報の一例)を送信し(ステップS22301)、端末装置20は、表示装置2623を介して抽出結果をユーザに出力する(ステップS2120)。なお、表示装置2623を介した抽出結果の出力態様は、任意であり、動画再生のよう形態で、1つ以上のマスタ動き情報に基づく動画が再生されてもよい。あるいは、抽出された1つ以上のマスタ動き情報へのアクセスを可能するURLなどのリンクが出力されてもよい。この場合、サーバ装置10から端末装置20へ送信される抽出結果は、抽出された1つ以上のマスタ動き情報へのアクセスを可能するURLなどのリンク情報を含んでよい。このような構成によれば、通信負荷を低減できる。
【0061】
ユーザは、抽出された1つ以上のマスタ動き情報に基づいて、マスタ動き情報を自身のアバターに反映させたいと思うと、その旨の反映指示を生成し、サーバ装置10に送信してもよい(ステップS2130)。なお、反映指示は、抽出された1つ以上のマスタ動き情報のうちの、どの1つ以上のマスタ動き情報を利用するかの指示を含んでよい。
【0062】
この場合、サーバ装置10は、マスタ動き情報を特定のアバター(例えばユーザ自身のアバター)に反映させたモーション情報(以下、区別のため、「アバターモーション情報」とも称する)(第2動き情報の一例)を生成する。そして、サーバ装置10は、生成したアバターモーション情報を端末装置20に向けて送信する(ステップS22302)。この場合、端末装置20は、受信したアバターモーション情報を、表示装置2623を介してユーザに出力してよい(ステップS2140)。なお、表示装置2623を介したアバターモーション情報の出力態様は、任意であり、動画再生のよう形態で、アバターモーション情報に基づく動画が再生されてもよい。あるいは、生成されたアバターモーション情報を再生可能なWEBサイトへのアクセスを可能するURLなどのリンクが出力されてもよい。この場合、サーバ装置10から端末装置20へ送信されるアバターモーション情報は、アバターモーション情報へのアクセスを可能するURLなどのリンク情報を含んでよい。このような構成によれば、アバターモーション情報を動画ファイル形式で端末装置20に送信する場合に比べて、通信負荷を低減できる。あるいは、サーバ装置10から端末装置20へ送信されるアバターモーション情報は、アバターモーション情報の一部だけでもよい。例えば、アバターモーション情報をユーザのアバターに反映させる際に必要な情報(例えばメタデータなど)だけがサーバ装置10から端末装置20へ送信されてもよい。例えば、この場合、端末装置20は、端末装置20側で備える情報(例えばユーザのアバターの情報)を利用して、アバターモーション情報に基づく動画を再生してよい。この場合も、アバターモーション情報を動画ファイル形式で端末装置20に送信する場合に比べて、通信負荷を低減できる。また、ユーザのアバターの情報(パーツのID、身につけているアイテムのID)、音声データなどのようなメタデータ部分をタイムスタンプと関連づけて保存することで、端末装置20でこれらのデータを再現(クライアントレンダリング)することとしてもよい。
【0063】
ここで、マスタ動き情報をユーザのアバターの動きに反映させる方法は、任意であるが、例えばマスタ動き情報が、関節や部位ごとに時系列の動きデータを有する場合、アバターの対応する各関節や部位に、同様の時系列の動きデータを与えることとしてもよい。この際、マスタ動き情報のモデルとなる人又はモノと、ユーザのアバターとが、関節数や部位の長さが異なる場合、かかる相違点は適宜補正されてよい。例えば、マスタ動き情報のモデルとなる人の関節のうちの、時系列の動きデータが対応付けられている関節の数が、ユーザのアバターの関節の数よりも少ない場合、アバターの他の関節の動きは、インバースキネマティック等の技術を利用して適宜補正されてもよい。
【0064】
また、ユーザのアバターの動きに反映させるマスタ動き情報の数は、任意であり、例えば2つ以上のマスタ動き情報を組み合わせてユーザのアバターの動きに反映させることが可能とされてもよい。この場合、2つ以上のマスタ動き情報は、時分割的に組み合わせられてもよいし、関節や部位ごとに異なるマスタ動き情報が反映される態様で、組み合わせられてもよい。
【0065】
次に、図9以降を参照して、本実施形態の検索支援システム1の更なる詳細を説明する。
【0066】
図9は、本実施形態の検索支援システム1の一例を概略的に示すブロック図である。図10は、アバター情報記憶部142内のデータの一例を示す説明図である。図11は、マスタ動き情報記憶部144内のデータの一例を示す説明図である。なお、図10及び図11において、「***」は、なんらかの情報が格納されている状態を示し、「・・・」は、同様の情報の格納の繰り返し状態を示す。図12は、プロフィール画像の説明図である。図13A及び図13Bは、自動再生用のアニメーションコンテンツの説明図である。図14は、複数のアバターのモーションに係る説明図である。図15は、マスタ動き情報の階層構造の説明図である。
【0067】
なお、以下の検索支援システム1の機能は、サーバ装置10又は1つ以上の端末装置20若しくはこれらの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0068】
図9に示す例では、検索支援システム1は、ユーザ情報記憶部140、アバター情報記憶部142、マスタ動き情報記憶部144、入力用モーション情報取得部150、類似性算出部152、抽出処理部154、出力処理部156、表示用モーション生成部158、コンテンツ生成部160、情報管理部162、記憶処理部164、プロフィール画像生成部166、アニメーション生成部168、及びアニメーション再生処理部170を含む。
【0069】
なお、入力用モーション情報取得部150等の各処理部は、図2に示したCPU111及び/又は図3に示したCPU211が、記憶装置(例えばROM113、213等)により実現できる。また、評価用情報記憶部190やユーザ情報記憶部192のような記憶部は、図2に示した補助記憶装置114や図3に示した補助記憶装置214により実現できる。
【0070】
ユーザ情報記憶部140には、ユーザIDや、それに対応付けられているアバターID等が記憶されてよい。なお、ユーザ情報記憶部140が端末装置20により実現される場合、ユーザ情報記憶部140は、対応する端末装置20のユーザに係るアバターIDだけを記憶してよい。また、ユーザ情報記憶部140がサーバ装置10により実現される場合、ユーザ情報記憶部140は、各ユーザに係るユーザIDやアバターIDを記憶してよい。
【0071】
アバター情報記憶部142には、ユーザのアバターに関するアバター情報が格納される。図10に示す例では、アバター情報700は、各アバターIDに、顔パーツID、髪型パーツID、服装パーツID等が対応付けられる。顔パーツID、髪型パーツID、服装パーツID等の容姿に係るパーツ情報は、アバターを特徴付けるパラメータであり、対応する各ユーザにより選択されてよい。例えば、アバターに係る顔パーツID、髪型パーツID、服装パーツID等の容姿に係る情報は、複数種類用意される。また、顔パーツIDについては、顔の形、目、口、鼻等の各種類にそれぞれパーツIDが用意され、顔パーツIDに係る情報は、当該顔を構成する各パーツのIDの組み合わせで管理されてもよい。この場合、各アバターIDに紐付けられた容姿に係る各IDに基づいて、サーバ装置10のみならず端末装置20側においても各アバターを描画することが可能となる。
【0072】
また、本実施形態では、アバター情報は、対応するアバターの関節情報や部位情報を含んでよい。
【0073】
アバターの関節情報は、例えば図6に示したような各関節のうちの、どの関節を有するか(機能するか)や、関節の位置関係(例えば正規姿勢での位置関係)の情報、関節の可動範囲(自由度)等を含んでよい。部位情報は、各関節をつなぐ部位の形状等の情報を含んでよい。
【0074】
なお、アバター情報記憶部142が端末装置20により実現される場合、アバター情報記憶部142は、対応する端末装置20のユーザに係るアバター情報だけを記憶してよい。また、アバター情報記憶部142がサーバ装置10により実現される場合、アバター情報記憶部142は、各ユーザに係るアバター情報を記憶してよい。
【0075】
マスタ動き情報記憶部144は、図4等を参照して上述したマスタ動き情報データベースに対応する。マスタ動き情報記憶部144には、上述したように抽出対象となるマスタ動き情報が記憶される。なお、マスタ動き情報の記憶形式は、任意であり、例えば動画ファイルの形式であってもよいし、当該動画ファイルに基づいて抽出されたモーション情報(例えば各関節の動きの時系列データ)の形式であってもよい。また、マスタ動き情報ごとに、記憶形式が異なってもよい。図11に示す例では、マスタ動き情報記憶部144には、マスタ動き情報IDごとに、モーションデータや、音響情報、背景情報、ハードウェア情報、ユニークネス情報、管理情報等の各種情報アイテムが対応付けられている。モーションデータは、上述したように、動きを表すデータであってよい。音響情報や背景情報、ハードウェア情報、ユニークネス情報等は、対応付けられない場合がある任意の情報アイテムであってよい。例えば、マスタ動き情報が音楽に合わせた動きである場合、当該マスタ動き情報には音響情報が紐付けられてもよい。また、マスタ動き情報が特定の背景をバックに撮像されているような動画である場合、当該マスタ動き情報には、その背景情報が紐付けられてもよい。また、ハードウェア情報は、マスタ動き情報の取得に用いられたハードウェア(例えば加速度センサや深度カメラ等)を特定可能な情報である。ハードウェア情報は、フレームレートや、記録時刻、位置情報等を含んでよい。また、ユニークネス情報は、対応するモーションデータのユニークネス(オリジナリティ)を表す情報である。また、ハードウェア情報は、サーバ装置10又は端末装置20内で実行されるサブプロセスやエミュレーションによる仮想ハードウェアを表してもよい。ユニークネス情報は、人工知能等に基づいて自動的に評価されてもよい。また、ユニークネス情報は、例えば、既に記憶されている他のマスタ動き情報との間の類似性に関するパラメータ(例えば類似パラメータ)の値に基づいて生成されてもよい。また、ユニークネス情報に係るユニークネスは、モーションデータ単独で評価されてもよいが、音響情報や背景情報、ハードウェア情報等との組み合わせで評価されてもよい。また、管理情報は、タグ付け用の文字情報や、対応するマスタ動き情報の作成者(演者など)、作成日時等の情報を含んでよい。また、管理情報は、対応するマスタ動き情報を利用する場合の利用条件の情報を含んでよい。利用条件は、例えば有償の場合の費用等に基づく条件を含んでもよいし、加工の可否、デフォルメの要否等を含んでよい。また、利用条件は、利用者の手足の長さ(又はアバターの手足の長さ)やハードウェア構成に関する条件を含んでもよい。
【0076】
また、マスタ動き情報記憶部144には、探索範囲(後述する類似性算出部152による算出対象の範囲)を絞ることを可能とする付加情報が記憶されてもよい。例えば、付加情報は、マスタ動き情報に係る動きの属性(例えば、ダンス、スポーツ、日常の動きなど)を含んでもよい。
【0077】
なお、マスタ動き情報記憶部144は、比較的大量のデータを記憶するのが好適であるため、サーバ装置10により実現されるのが好適であるが、複数の端末装置20により実現されてもよい。
【0078】
入力用モーション情報取得部150は、入力用モーション情報を取得する。入力用モーション情報は、上述したとおりである。
【0079】
なお、入力用モーション情報取得部150は、端末装置20単独で実現されてもよい。この場合、端末装置20は、対応するユーザからの入力用モーション情報を取得する。他方、入力用モーション情報取得部150は、複数の端末装置20及びサーバ装置10により実現されてもよく、この場合、サーバ装置10は、端末装置20を介して各ユーザからの入力用モーション情報を取得してもよい。
【0080】
本実施形態では、入力用モーション情報取得部150は、ユーザからのモーション情報要求に対応付けて入力用モーション情報を取得する。ユーザからのモーション情報要求は、後述する表示用モーション情報の取得に関連した要求であり、後述する絞り込み情報や特定のアバターを指定する情報(後述するアバターモーション情報の生成を要求する場合)等を含んでよい。
【0081】
類似性算出部152は、入力用モーション情報取得部150により取得された入力用モーション情報と、マスタ動き情報記憶部144に記憶されているマスタ動き情報との間の類似性に関する所定パラメータの値を算出する。所定パラメータは、上述した類似パラメータであってよい。
【0082】
類似性算出部152は、一の入力用モーション情報に関して、マスタ動き情報記憶部144に記憶されているすべてのマスタ動き情報のそれぞれに対する類似パラメータの値を算出してもよいが、好ましくは、処理負荷を低減する観点から、算出対象が絞られてよい。例えば、一の入力用モーション情報の属性が判別可能である場合、同一の属性を有するマスタ動き情報だけに算出対象が絞られてもよい。また、一の入力用モーション情報が動き以外の付属情報を含む場合、当該付属情報に基づいて、算出対象が絞られてよい。例えば、付属情報は、ユーザにより入力可能な絞り込み情報であってもよい。例えば、付属情報は、“***ダンス”といった文字情報を含んでもよい。また、付属情報は、入力用モーション情報の取得に用いたハードウェア資源(例えば加速度センサなど)に関する情報を含んでよい。この場合、同じ又は同様の系列のハードウェア資源を用いて取得されたマスタ動き情報だけに、算出対象が絞られてもよい。また、付属情報は、背景情報を含んでよい。また、付属情報は、音響情報を含んでもよい。この場合、同じ系統の音響情報が紐付けられているマスタ動き情報だけに、算出対象が絞られてもよい。また、付属情報は、背景情報を含んでよい。背景情報は、入力用モーション情報が画像情報である場合、動いている人やモノの背景に関する情報である。この場合も、同じ系統の背景情報が紐付けられているマスタ動き情報だけに、算出対象が絞られてもよい。
【0083】
本実施形態では、類似性算出部152は、動き類似性評価部1521と、その他の類似性評価部1522とを含む。
【0084】
動き類似性評価部1521は、動き同士の類似性に関するパラメータの値を算出する。この場合、入力用モーション情報に係る動きとマスタ動き情報に係る動き同士が比較される。なお、上述したように、動き同士の比較方法は、上述した類似パラメータの値の算出方法と同様であってよい。
【0085】
なお、関節を介して動く人の動きに関しては、類似性に関するパラメータの値は、関節角度、関節角度の変化態様、関節位置、関節位置の変化態様、及び関節間の長さのうちの少なくともいずれか1つに基づいて算出されてもよい。これらのパラメータの値の時系列波形やその周波数分析結果が類似性の比較に利用されてもよい。なお、関節角度は、内積などの他のパラメータで評価されてもよい。
【0086】
その他の類似性評価部1522は、動き同士以外の類似性に関するパラメータの値を算出する。この場合、上述した属性や付属情報が考慮されてよい。
【0087】
類似性算出部152は、動き同士の類似性に関するパラメータの算出値と、動き同士以外の類似性に関するパラメータの算出値とに基づいて、所定パラメータの最終的な値を算出してよい。なお、類似性の算出には、人工知能が利用されてもよい。
【0088】
抽出処理部154は、類似性算出部152による算出結果に基づいて、1つ以上のマスタ動き情報を抽出する。類似性算出部152による算出結果に基づくマスタ動き情報の抽出方法は、任意であるが、所定パラメータの値が最も大きいマスタ動き情報を抽出してもよいし、所定パラメータの値が最も大きい順に所定個のマスタ動き情報を抽出してもよい。あるいは、所定パラメータの値が閾値以上のマスタ動き情報をすべて抽出してもよい。
【0089】
出力処理部156は、抽出処理部154により抽出された1つ以上のマスタ動き情報に基づいて生成される表示用モーション情報を人に視認可能に出力する。出力処理部156は、任意の表示装置に出力してもよい。例えば端末装置20の表示装置2623のような特定の人が見る端末に表示してもよいし、デジタルサイネージのような、不特定多数が見る装置に表示してもよい。
【0090】
本実施形態では、出力処理部156は、モーション情報要求が所定条件を満たす場合、表示用モーション情報を出力してもよい。所定条件は、任意であるが、著作権や公序良俗等に関する条件を含んでよい。また、所定条件は、表示用モーション情報のユニーク性を担保するための条件を含んでよい。この場合、ユニーク性は、表示用モーション情報と、それに対応する元のマスタ動き情報との関係に基づいて、評価されてもよい。
【0091】
表示用モーション生成部158は、抽出処理部154により抽出された1つ以上のマスタ動き情報に基づいて、出力処理部156により出力される表示用モーション情報を生成する。
【0092】
表示用モーション情報は、抽出処理部154により抽出された2つ以上のマスタ動き情報をまとめて表示する情報であってもよいし、マスタ動き情報ごとに生成されてもよい。一のマスタ動き情報に係る表示用モーション情報は、当該一のマスタ動き情報自体であってもよいし、当該一のマスタ動き情報に基づいて生成された新たな別の情報であってもよい。後者の場合、一のマスタ動き情報に係る表示用モーション情報は、当該一のマスタ動き情報を加工して生成されてもよい。この場合、加工方法は、任意であるが、例えばダイジェスト版(概略バージョン)に短縮する加工や、背景や音楽のリズム等を変化させる加工を含んでよい。
【0093】
また、表示用モーション生成部158は、上述したアバターモーション情報を生成してもよい。すなわち、表示用モーション生成部158は、抽出処理部154により抽出された1つ以上のマスタ動き情報を特定のアバターに反映させることで、表示用モーション情報(アバターモーション情報)を生成してもよい。この場合、特定のアバターは、ユーザ(例えばモーション情報要求の要求元のユーザ)により指定可能とされてよく、例えば当該ユーザのアバターであってよい。例えば、表示用モーション生成部158は、ユーザからの反映指示に基づいて、エモート情報に関連して検索されたマスタ動き情報を、対応するユーザのアバターの動きに反映させてよい。
【0094】
表示用モーション生成部158は、アバターモーション情報に関連して上述したようにサーバ装置10側に設けられてもよいし、端末装置20側に設けられてもよいし、サーバ装置10側と端末装置20側とで機能を分担する態様で、双方に設けられてもよい。
【0095】
コンテンツ生成部160は、表示用モーション生成部158により生成された表示用モーション情報に基づいて、動画コンテンツ又はアニメーションを生成する。動画コンテンツ又はアニメーションは、表示用モーション生成部158により生成された表示用モーション情報自体であってもよいし、表示用モーション生成部158により生成された表示用モーション情報とは異なる動画コンテンツ又はアニメーションであってもよい。後者の場合、例えば、コンテンツ生成部160は、動画コンテンツ又はアニメーションの一部に、表示用モーション生成部158により生成された表示用モーション情報を組み込むこととしてもよい。なお、この場合、組み込み先の動画コンテンツ又はアニメーションは、任意であるが、別の表示用モーション情報に基づいて制作されてもよい。
【0096】
本実施形態では、コンテンツ生成部160は、表示用モーション生成部158により生成された表示用モーション情報に、背景情報、音響情報、エモート情報、又は文字情報を対応付けて動画コンテンツ又はアニメーションを生成してもよい。この場合、対応付けられる背景情報、音響情報、エモート情報、又は文字情報は、ユーザ(例えばモーション情報要求の要求元のユーザ)から供給されてもよいし、人工知能等に基づいて自動的に生成されてもよい。あるいは、エモート情報を対応付けて生成された動画コンテンツ又はアニメーションは、対応するユーザが利用可能なエモートリストを示すメニュー等に登録されてもよい。
【0097】
また、コンテンツ生成部160は、ユーザからの申請等に応じて、生成した動画コンテンツ又はアニメーションに対してNFT化処理を実行してもよい。NFT化処理は、対象のアイテムをNFT(Non-Fungible Token)として発行することを含む。この場合、コンテンツ生成部160は、ブロックチェーンネットワーク(図示せず)上のスマートコントラクトを介してミントされてよい。なお、NFT化処理は、発行されたNFTを更にマーケットプレイス等でリストすることを含んでもよい。
【0098】
情報管理部162は、マスタ動き情報記憶部144に記憶(蓄積)されるマスタ動き情報に対する利用制限を設定する。例えば、情報管理部162は、一のマスタ動き情報に対して、当該一のマスタ動き情報に対応付けられている上述した管理情報に基づいて、利用制限を設定してもよい。この場合、当該一のマスタ動き情報に対応付けられている上述した管理情報が、有償での提供を表す場合、無償による提供(利用)が制限されてよい。この場合、情報管理部162は、利用制限に起因して利用できないマスタ動き情報については、探索範囲(又は類似性算出部152の算出対象)から除外してよい。
【0099】
記憶処理部164は、特定のユーザから供給(提供)されるマスタ動き情報用のモーション情報(第3動き情報の一例)に基づいて、新たなマスタ動き情報をマスタ動き情報記憶部144に記憶する。特定のユーザは、任意であるが、上述したような利用態様(抽出されてアバターモーション情報等の生成に利用される態様)について許諾したユーザであってよい。記憶処理部164は、新たなマスタ動き情報を記憶する際、上述した管理情報等を取得及び生成してもよい。マスタ動き情報用のモーション情報の提供が促進されるように、マスタ動き情報用のモーション情報の提供ユーザには、特定の特典等のインセンティブが付与されてもよい。
【0100】
プロフィール画像生成部166は、表示用モーション生成部158により生成された表示用モーション情報に基づいて、ユーザに対応付けられているプロフィール画像を生成する。プロフィール画像は、ユーザに対応付けられているアバターの動きを伴うプロフィール画像であってよい。この場合、プロフィール画像生成部166により生成されるプロフィール画像は、SNS(Social Networking Service)又はその類で利用されてもよい。プロフィール画像は、静止画像であってもよいが、ショート動画のような比較的短い動画であってもよい。
【0101】
プロフィール画像生成部166は、ユーザからのモーション情報要求に基づいて機能してもよい。例えば、モーション情報要求に、プロフィール画像の生成の要求が含まれている場合に、機能してもよい。あるいは、図8を参照して上述したステップS2130の反映指示のような指示に応じて機能してもよい。
【0102】
また、プロフィール画像生成部166は、生成したプロフィール画像に、背景情報、音響情報、エモート情報、又は文字情報を対応付けてもよい。この場合、対応付けられる背景情報、音響情報、エモート情報、又は文字情報は、ユーザ(例えばモーション情報要求の要求元のユーザ)から供給されてもよいし、人工知能等に基づいて自動的に生成されてもよい。なお、エモート情報は、ユーザがどんな感情を表現したかを表す情報や顔の表情のアニメーションを含んでよい。
【0103】
なお、プロフィール画像生成部166の機能の一部又は全部は、上述したコンテンツ生成部160により実現されてもよい。
【0104】
図12には、プロフィール画像G12を含むプロフィール画面の一例が示されている。プロフィール画像G12が動画である場合、プロフィール画面が出力された際に自動的に再生されてもよい。なお、図12に示す例では、プロフィール画像G12は、プロフィール画面の一部を形成するが、全体を形成してもよい。
【0105】
アニメーション生成部168は、自動再生用のアニメーションコンテンツを生成する。自動再生用のアニメーションコンテンツは、上述したコンテンツ生成部160により生成されるアニメーションの一部又は全部であってよい。この場合、アニメーション生成部168の機能の一部又は全部は、上述したコンテンツ生成部160により実現されてもよい。
【0106】
アニメーション生成部168により生成される自動再生用のアニメーションコンテンツは、ユーザ(例えばモーション情報要求の要求元のユーザ)に対応付けて記憶されてよい。また、自動再生用のアニメーションコンテンツは、例えば対応するユーザの端末装置20の記憶装置に、自動再生用の条件(再生条件)と関連付けて記憶されてもよい。自動再生用の条件(再生条件)は、任意であるが、ユーザにより設定されてもよい。自動再生用の条件は、チャット等の返答に利用されてもよい。すなわち、自動再生用のアニメーションコンテンツは、チャット等における返答として再生されてもよい。例えば、図13Aに示す例では、ユーザBの端末装置20は、他のユーザからの問いかけA(例えば、一緒にどこかに行こうといったお誘い)があった場合に、複数のスタンプSTM1からSTM4が候補として表示されている。この場合、スタンプSTM1からSTM4は、それぞれ、選択されると、対応する自動再生用のアニメーションコンテンツの再生を伴ってもよい。この場合、ユーザBが、自身でスタンプSTM1からSTM4のいずれかを選択してもよいが、自動モードでは、自動再生用の条件に応じて、スタンプSTM1からSTM4のいずれかが自動的に選択されてもよい。
【0107】
アニメーション再生処理部170は、一の自動再生用のアニメーションコンテンツに対応して、対応する自動再生用の条件が成立すると、同コンテンツを再生する。自動再生用のアニメーションコンテンツ及び自動再生用の条件は、上述した通りである。
【0108】
また、アニメーション再生処理部170は、メタバース空間においても機能してもよい。例えば、メタバース空間において自動再生用の条件が成立すると、アバターを、自動再生用のアニメーションコンテンツに対応する動作で動かすこととしてもよい。例えば、上述したエモートリスト内の各種エモート情報(及びそれに対応付けられた動画コンテンツ等)は、対応するユーザがいずれか1つのエモートを選択(指定)することで自動再生用の条件が成立し、発動されてよい。一のエモートが発動すると、対応するアバターが、仮想空間内において、当該エモートを表現する動きを行う。このエモートを表現する動きは、上述したエモート情報を対応付けて生成された動画コンテンツ又はアニメーションであってよい。このようにしてエモートリストに所望のエモート情報に係る登録を行うことで、多様なエモートのうちの、所望のエモートを自身のアバターに容易に反映させることができる。
例えば、図13Bに示す例では、ユーザBの端末装置20は、エモートリストを呼び出し、複数のエモートボタンEM1からEM4が候補として表示されている。複数のエモートボタンEM1からEM4は、事前に登録されたコンテンツ(エモート情報を対応付けて生成された動画コンテンツ又はアニメーション)であってよい。この場合、エモートボタンEM1からEM4は、それぞれ、選択されると、対応する自動再生用のアニメーションコンテンツの再生を伴ってもよい。この場合、ユーザBが、自身でエモートボタンEM1からEM4のいずれかを選択してもよいが、自動モードでは、例えばユーザBの感情(心情)等を、生体情報(例えば心拍情報等)から自動的に検知し又は画像認識により検知し、EM1からEM4のいずれかが自動的に選択されてもよい。なお、図13Bに示す例では、エモートボタンEM1からEM4には、対応するエモートを表す文字が付与されているが、それに代えて又は加えて、対応するコンテンツのダイジェスト版等が再生されてもよい。また、図13Bに示す例では、4つのエモートボタンEM1からEM4が図示されているが、エモートボタンの数は任意であり、登録数に応じた数のエモートボタンが用意されてもよい。また、図13Bに示す例では、スマートフォンの形態の端末装置20が図示されているが、ヘッドマウントディスプレイのような他の形態の端末装置20が利用される場合も同様である。例えば、ヘッドマウントディスプレイの形態の端末装置20の場合、エモートボタンEM1からEM4に対応するボタンは、仮想空間内に呼び出し可能なユーザインタフェースにより実現されてもよい。
【0109】
以上、各実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施形態の構成要素の全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【0110】
例えば、上述した実施形態では、一の入力用モーション情報や一のマスタ動き情報は、対応する人又はモノの動きであって、一人の人又は一つのモノの動きを表すが、これに限られない。例えば、一の入力用モーション情報や一のマスタ動き情報は、二人以上の人の動きを表してもよい。この場合、例えば図14に示すような、複数のアバターA1からA4の連携した動きに係るアバターモーション情報を、抽出されたマスタ動き情報に基づいて取得可能となる。この場合、複数のアバターが手を繋いだり、一のアバターを一人以上のアバターが持ち上げたり、といった具合に、複数のアバターの互いの接触や連携を伴う動きに係るマスタ動き情報を得ることができる。
【0111】
また、上述した実施形態において、マスタ動き情報記憶部144において、各マスタ動き情報は、図15に模式的に示すような階層構造で管理されてもよい。この場合、一の入力用モーション情報に対して類似性を上位階層から判断することで、当該一の入力用モーション情報に類似するマスタ動き情報の探索が容易となる。
【符号の説明】
【0112】
1 検索支援システム
3 ネットワーク
10 サーバ装置
20 端末装置
140 ユーザ情報記憶部
142 アバター情報記憶部
144 マスタ動き情報記憶部
150 入力用モーション情報取得部(動き取得部の一例)
152 類似性算出部
1521 動き類似性評価部
1522 その他の類似性評価部
154 抽出処理部
156 出力処理部
158 表示用モーション生成部(第2動き情報生成部の一例)
160 コンテンツ生成部
162 情報管理部
164 記憶処理部
166 プロフィール画像生成部
168 アニメーション生成部
170 アニメーション再生処理部
190 評価用情報記憶部
192 ユーザ情報記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15