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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154987
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069270
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】松田 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】山下 裕太
(72)【発明者】
【氏名】木戸 龍太郎
(72)【発明者】
【氏名】佐野 賢直
(72)【発明者】
【氏名】浜田 慎一
(72)【発明者】
【氏名】肥田木 千明
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA05
2C333CA49
2C333CA58
2C333CA76
(57)【要約】
【課題】遊技に対する興趣を向上できる遊技機を提供すること。
【解決手段】特殊当りには、該特殊当りに基づく大当り遊技に基づいて獲得可能な遊技球の数としての獲得可能球数が定められている。特別継続演出は、時短モード中に特殊当りに当選した場合に、該特殊当りにおける獲得可能球数である当選獲得球数と、該大当り遊技Za,Zbが付与された時点で実行が保留されている保留内特殊当りにおける獲得可能球数である保留内獲得球数と、を合算した合計獲得球数が特定数となるときに実行可能である。このとき、副制御CPUは、時短モード中に特殊当りに当選したことを契機として特別継続演出が実行されたときには、最後に特殊当りとなる保留内特殊当りに基づく大当り遊技の終了以降に、再び時短モードに制御する。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当り抽選を実行する当り抽選手段と、
前記当り抽選に当選したことを契機として当り遊技を付与する当り遊技付与手段と、
前記当り抽選の実行を保留する保留手段と、
実行が保留されている前記当り抽選の結果を事前判定する事前判定手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、
前記演出の実行態様を定めた演出モードを制御する演出モード制御手段と、を備え、
前記当り遊技は、複数種類あり、
複数種類の前記当り遊技には、該当り遊技に基づいて獲得可能な遊技球の数としての獲得可能球数が定められており、
前記演出実行手段が実行可能な演出には、特別演出があり、
前記特別演出は、前記当り抽選に当選したことを契機として前記当り遊技が付与される場合に、前記当り抽選に当選したことを契機として付与される前記当り遊技における獲得可能球数である当選獲得球数と、実行が保留されている前記当り抽選のうち当りとなる前記当り抽選の結果に基づいて付与される前記当り遊技における獲得可能球数である保留内獲得球数と、を合算した合計獲得球数が特定数となるときに実行可能であり、
前記演出モード制御手段は、特定演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合であって、前記特別演出の実行が決定されたときには、前記特別演出の実行時点で実行が保留されている前記当り抽選のうち、最後に当りとなる前記当り抽選に基づいて付与される前記当り遊技の終了以降に、前記特定演出モードに制御することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出モードには、前記特定演出モードと、前記特定演出モードとは異なる特殊演出モードと、が含まれ、
前記特別演出は、前記特定演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合には実行が決定され得る一方で、前記特殊演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合には実行が決定されない請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、実行が保留されている当り抽選の結果を事前判定し、該事前判定の結果に基づいて所定の演出を実行するものがある。
例えば、特許文献1に記載の遊技機では、実行が保留されている当り抽選に対応する保留画像を変化させることにより、実行が保留されている当り抽選の結果が大当りとなる期待度を示す保留変化演出を実行している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-104323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような遊技機では、当り抽選の結果に関連して実行される演出についてさらに工夫することにより、遊技に対する興趣を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、当り抽選を実行する当り抽選手段と、前記当り抽選に当選したことを契機として当り遊技を付与する当り遊技付与手段と、前記当り抽選の実行を保留する保留手段と、実行が保留されている前記当り抽選の結果を事前判定する事前判定手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、前記演出の実行態様を定めた演出モードを制御する演出モード制御手段と、を備え、前記当り遊技は、複数種類あり、複数種類の前記当り遊技には、該当り遊技に基づいて獲得可能な遊技球の数としての獲得可能球数が定められており、前記演出実行手段が実行可能な演出には、特別演出があり、前記特別演出は、前記当り抽選に当選したことを契機として前記当り遊技が付与される場合に、前記当り抽選に当選したことを契機として付与される前記当り遊技における獲得可能球数である当選獲得球数と、実行が保留されている前記当り抽選のうち当りとなる前記当り抽選の結果に基づいて付与される前記当り遊技における獲得可能球数である保留内獲得球数と、を合算した合計獲得球数が特定数となるときに実行可能であり、前記演出モード制御手段は、特定演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合であって、前記特別演出の実行が決定されたときには、前記特別演出の実行時点で実行が保留されている前記当り抽選のうち、最後に当りとなる前記当り抽選に基づいて付与される前記当り遊技の終了以降に、前記特定演出モードに制御することを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、パチンコ遊技機を示す正面図である。
図2図2は、遊技盤を示す正面図である。
図3図3(a)は、第1特別図柄の種類を示す説明図であり、図3(b)は、第2特別図柄の種類を示す説明図であり、図3(c)は、時短状態の終了条件の種類を示す説明図である。
図4図4は、パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図5図5は、演出モードの移行態様を示す説明図である。
図6図6(a)~図6(c)は、非突入演出の態様を示す説明図である。
図7図7(a)~図7(c)は、通常突入演出の態様を示す説明図である。
図8図8(a)~図8(c)は、特殊突入演出の態様を示す説明図である。
図9図9(a)~図9(c)は、通常継続演出の態様を示す説明図である。
図10図10(a)~図10(c)は、特殊継続演出の態様を示す説明図である。
図11図11(a)~図11(c)は、特別継続演出の態様を示す説明図である。
図12図12は、保留連演出の態様を示す説明図である。
図13図13は、大当り遊技演出決定処理を示すフローチャートである。
図14図14は、大当り遊技演出決定処理を示すフローチャートである。
図15図15は、大当り遊技演出決定処理を示すフローチャートである。
図16図16は、合計獲得球数計数処理を示すフローチャートである。
図17図17は、各大当り遊技における獲得可能球数を示す説明図である。
図18図18は、合計獲得球数計数処理の計数結果の例を示す説明図である。
図19図19(a)は、特殊突入演出が実行される時の演出の流れの例を示すタイミングチャートであり、図19(b)は、通常突入演出が実行されるときの演出の流れの例を示すタイミングチャートである。
図20図20は、非突入演出が実行されるときの演出の流れの例を示すタイミングチャートである。
図21図21(a)は、特殊継続演出が実行される時の演出の流れの例を示すタイミングチャートであり、図21(b)は、通常継続演出が実行されるときの演出の流れの例を示すタイミングチャートである。
図22図22(a)及び図22(b)は、特別継続演出が実行されるときの演出の流れの例を示すタイミングチャートである。
図23図23(a)は、通常継続演出が実行される場合において保留連演出が実行されるときの演出の流れの例を示すタイミングチャートであり、図23(b)は、特殊継続演出が実行される場合において保留連演出が実行されるときの演出の流れの例を示すタイミングチャートである。
図24図24は、特別継続演出が実行される場合において保留連演出が実行されるときの演出の流れの例を示すタイミングチャートである。
図25図25(a)は、第2実施形態において、目標達成演出の態様を示す説明図であり、図25(b)は、目標直前演出の態様を示す説明図である。
図26図26は、第2実施形態における大当り遊技演出決定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機の第1実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0009】
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDを備える。パチンコ遊技機10は、音声を出力するスピーカSPを備える。スピーカSPは、楽曲や効果音などの音声を出力して行う演出(以下、音声演出と示す)を実行可能である。本実施形態において、スピーカSPは、演出を実行する演出実行手段として機能する。パチンコ遊技機10は、図示しない発光体を用いて行う発光演出を実行する装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、図示しない発光体を点灯、点滅、及び消灯することにより発光演出を実行可能である。本実施形態において、装飾ランプLAは、演出を実行する演出実行手段として機能する。
【0010】
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備えている。遊技盤YBの前面側には、遊技球が流下可能な遊技領域YBaが形成されている。本実施形態において、遊技領域YBaには、発射ハンドルHDの操作により発射された遊技球が到達する。遊技盤YBは、正面から見たときの略中央部分に、開口窓YBbを備える。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。
【0011】
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、画像を表示可能な画像表示部GHを有する演出表示装置12を備える。演出表示装置12は、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。例えば、画像表示部GHは、液晶パネルや、有機ELパネルである。演出表示装置12は、各種の画像を表示することにより、各種の報知及び演出を実行可能である。特に、演出表示装置12は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、「表示演出」と示す)を実行可能である。本実施形態において、演出表示装置12は、演出を実行する演出実行手段として機能する。
【0012】
パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置13を備える。情報表示装置13は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。
情報表示装置13は、第1特別図柄表示部13aを備える。第1特別図柄表示部13aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる変動ゲームとしての第1特別図柄変動ゲームを実行可能である。情報表示装置13は、第2特別図柄表示部13bを備える。第2特別図柄表示部13bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる変動ゲームとしての第2特別図柄変動ゲームを実行可能である。第1特別図柄、及び第2特別図柄は、後述する特別抽選の結果を報知するための図柄である。
【0013】
以下の説明では、第1特別図柄の特別抽選を略して「第1特別抽選」と示すとともに、第2特別図柄の特別抽選を略して「第2特別抽選」と示す。また、第1特別図柄変動ゲームを略して「第1特別ゲーム」と示し、第2特別図柄変動ゲームを略して「第2特別ゲーム」と示す。また、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、を総称して「特別ゲーム」と示す。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。
【0014】
第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bにおいて導出可能な特別図柄には、特殊当り結果としての特殊図柄と、はずれ結果としてのはずれ図柄とがある。本実施形態において、第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、同時に実行されない。本実施形態では、特別抽選において特殊当りに当選した場合、特別ゲームにおいて特殊図柄が導出されるとともに、該特別ゲームの終了後に特殊当り遊技が行われる。特殊当り遊技について、詳しくは後述する。一方、特別抽選において特殊当りに当選しなかった場合、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される。即ち、本実施形態の第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bでは、特別抽選の結果に基づいて特別図柄を変動及び停止させて行う特別ゲームを実行可能である。
【0015】
情報表示装置13は、第1特別保留表示部13cを備える。第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別抽選の回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第1特別抽選の回数を「第1特別保留数」と示す。本実施形態において、第1特別保留数の最大値は「4」である。情報表示装置13は、第2特別保留表示部13dを備える。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別抽選の回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第2特別抽選の回数を「第2特別保留数」と示す。本実施形態において、第2特別保留数の最大値は「4」である。なお、本実施形態では、特別抽選の実行が保留されることにより、特別ゲームの実行も保留される。即ち、本実施形態において、特別保留数は、保留中の特別ゲームの回数としても把握できる。以下の説明では、特別抽選の保留条件を特別ゲームの保留条件と示す場合があるとともに、特別抽選の実行条件を特別ゲームの保留条件と示す場合がある。
【0016】
情報表示装置13は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲームを実行可能である。普通図柄は、後述する普通抽選の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部13eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とがある。本実施形態では、普通抽選において普通当りに当選した場合、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普通ゲームの終了後に普通当り遊技が行われる。
【0017】
情報表示装置13は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通抽選の回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の普通抽選の回数を「普通保留数」と示す。本実施形態において、普通保留数の最大値は「1」である。なお、本実施形態では、普通抽選の実行が保留されることにより、普通ゲームの実行も保留される。即ち、本実施形態において、普通保留数は、保留中の普通ゲームの回数としても把握できる。以下の説明では、普通抽選の保留条件を普通ゲームの保留条件と示す場合があるとともに、普通抽選の実行条件を普通ゲームの保留条件と示す場合がある。
【0018】
情報表示装置13における各表示部は、1つの表示装置に設けられている必要はなく、異なる部分に設けられていてもよい。また、情報表示装置13は、所謂「右打ち」を指示する情報を表示する右打ち表示部や、後述するラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部を備えていてもよい。
【0019】
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な複数の入賞口が形成される。複数の入賞口は、遊技領域YBaに開口する。本実施形態における入賞口には、第1始動入賞口14と、第2始動入賞口15と、第1大入賞口18と、第2大入賞口20と、がある。入賞口には、これらの入賞口とは異なる入賞口があってもよい。
【0020】
第1始動入賞口14は、賞球の付与条件、及び第1特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第1始動入賞口14は、演出表示装置12の下方にある。第1始動入賞口14は、常に遊技球を入球させうるように開口される。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口14へ入球した遊技球を検知する第1始動入賞センサSE1を備える(図4参照)。
【0021】
第2始動入賞口15は、賞球の付与条件、及び第2特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第2始動入賞口15は、演出表示装置12の右方にある。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口15へ入球した遊技球を検知する第2始動入賞センサSE2を備える(図4参照)。
【0022】
パチンコ遊技機10は、遊技球が第2始動入賞口15に入球不能な第1動作状態と、遊技球が第2始動入賞口15に入球可能な第2動作状態と、を取りうる普通可動片16を備える。普通可動片16は、常には第1動作状態となっており、普通当り遊技において第2動作状態に動作する。即ち、第2始動入賞口15は、普通当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができるようになる。遊技盤YBは、普通可動片16を動作させる手段として、第1ソレノイドSL1を備える(図4参照)。
【0023】
第1大入賞口18は、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第1大入賞口18は、第2始動入賞口15の下方にある。パチンコ遊技機10は、第1大入賞口18へ入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3を備える(図4参照)。
【0024】
パチンコ遊技機10は、遊技球が入球可能となるように第1大入賞口18を開放する開放状態と、遊技球が入球不能となるように第1大入賞口18を閉鎖する閉鎖状態と、を取りうる第1特別開閉片19を備える。例えば、第1特別開閉片19は、第1大入賞口18を開閉させる扉状の部材であってもよい。第1特別開閉片19は、常には閉鎖状態となっており、特殊当り遊技において開放状態に動作する。即ち、第1大入賞口18は、特殊当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができるように開放される。遊技盤YBは、第1特別開閉片19を動作させる手段として、第2ソレノイドSL2を備える(図4参照)。本実施形態において、特殊当り遊技では、第1大入賞口18が開放されることにより、該第1大入賞口18に入球した遊技球が第1カウントセンサSE3によって検知されることで賞球の付与条件が成立する。具体的に、本実施形態では、1球の遊技球が第1カウントセンサSE3によって検知される毎に予め定めた数(本実施形態では、15球)賞球の付与条件が成立する。
【0025】
第1大入賞口18の奥方には、第1大入賞口18に入球した遊技球が通過可能な通路26が設けられている。通路26は、第1大入賞口18の下流である分岐部27において、第1通路26aと第2通路26bとに分岐するように設けられている。
【0026】
分岐部27には、第4ソレノイドSL4(図4参照)の作動により、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26a又は第2通路26bに振り分ける振分シャッタ28が設けられている。振分シャッタ28は、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける第1振分状態と、第2通路26bに振り分ける第2振分状態とを取りうるように動作する。振分シャッタ28は、予め定めた動作条件が成立すると、所定の動作パターンで動作する。
【0027】
パチンコ遊技機10は、第1通路26a内の特定領域を通過する遊技球を検知する特定通過センサSE5を備える(図4参照)。本実施形態において、特定領域とは、いわゆるV領域である。詳しくは後述するが、本実施形態では、特殊当り遊技において第1大入賞口18が開放された場合に、該第1大入賞口18に入球した遊技球が第1通路26a内の特定領域を通過して特定通過センサSE5により検知されたことを契機として大当りとなり、大当り遊技が付与される。本実施形態において、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26a及び第2通路26bの何れかに振り分けることは、役物の当り抽選としても把握できる。この場合、第1大入賞口18に入球した遊技球が第1通路26aに振り分けられることが、役物の当り抽選において大当りに当選することに相当する。
【0028】
第2大入賞口20は、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第2大入賞口20は、第1大入賞口18の下方にある。パチンコ遊技機10は、第2大入賞口20へ入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4を備える(図4参照)。
【0029】
パチンコ遊技機10は、遊技球が入球可能となるように第2大入賞口20を開放する開放状態と、遊技球が入球不能となるように第2大入賞口20を閉鎖する閉鎖状態と、を取りうる第2特別開閉片21を備える。例えば、第2特別開閉片21は、第2大入賞口20を開閉させる扉状の部材であってもよい。第2特別開閉片21は、常には閉鎖状態となっており、大当り遊技において開放状態に動作する。即ち、第2大入賞口20は、大当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができるように開放される。遊技盤YBは、第2特別開閉片21を動作させる手段として、第3ソレノイドSL3を備える(図4参照)。本実施形態において、大当り遊技では、第2大入賞口20が開放されることにより、該第2大入賞口20に入球した遊技球が第2カウントセンサSE4によって検知されることで賞球の付与条件が成立する。具体的に、本実施形態では、1球の遊技球が第2カウントセンサSE4によって検知される毎に予め定めた数(本実施形態では、15球)の賞球の付与条件が成立する。
【0030】
遊技盤YBは、ゲート23を備える。一例として、ゲート23は、第2始動入賞口15の上方にある。ゲート23には、ゲート口23aが形成されている。ゲート口23aは、常に遊技球を入球させることができるように開口される。パチンコ遊技機10は、ゲート口23aへ入球した遊技球を検知するゲートセンサSE6を備える(図4参照)。ゲート口23aは、普通ゲームの始動条件を成立させるために、遊技球を入球させる入球口である。ゲート口23aは、遊技球が入球しても賞球の付与条件が成立しない。
【0031】
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域YBaにおいて遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠W(演出表示装置12)の左側を流下する第1経路R1と、センター枠W(演出表示装置12)の右側を流下する第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下の説明では、遊技盤YBを正面視したときに遊技領域YBaを左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。即ち、本実施形態では、左側領域R1aを流下する経路が第1経路R1であり、右側領域R2aを流下する経路が第2経路R2である。本実施形態において、左側領域R1aは第1遊技領域に相当し、右側領域R2aは第2遊技領域に相当する。
【0032】
遊技者は、発射ハンドルHDを操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分けることができる。第1経路R1上(左側領域R1a)には、第1始動入賞口14が開口している。このため、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合、遊技球が左側領域R1aを流下し易く、第1始動入賞口14へ入球する可能性がある。第2経路R2上(右側領域R2a)には、上流から順に、ゲート口23a、第2始動入賞口15、第1大入賞口18、及び第2大入賞口20が開口している。このため、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合、遊技球が右側領域R2aを流下し易く、第2始動入賞口15、第1大入賞口18、第2大入賞口20、又はゲート口23aへ入球する可能性がある。
【0033】
以下の説明では、遊技球が第1経路R1上を流下し易い発射強度で遊技球を発射することにより左側領域R1aに向かって発射することを「左打ち」と示す場合がある。また、遊技球が第2経路R2上を流下し易い発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
【0034】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
本実施形態において、変動ゲームに関する制御を実行するときの遊技状態には、非時短状態と、時短状態と、がある。本実施形態の時短状態は、非時短状態と比較して、第2始動入賞口15への遊技球の入球率が高い状態である。また、本実施形態の時短状態には、時短状態の終了条件が異なる複数の時短状態として、第1時短状態と、第2時短状態と、が含まれる。
【0035】
例えば、第2始動入賞口15への遊技球の入球率は、次に説明する3つの制御のうち、任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより向上させることができる。1つめの制御は、普通ゲームの変動時間を短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。2つめの制御は、普通抽選において普通当りに当選する確率(普通当り確率)を、高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。3つめの制御は、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2動作状態に動作する合計動作時間を長くする動作時間延長制御である。動作時間延長制御は、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2動作状態に動作する動作回数を多くする制御、及び普通当り遊技において普通可動片16が第2動作状態に動作するときの1回の動作時間を長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。
【0036】
本実施形態において、時短状態であるときに1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2動作状態に動作する動作時間は、遊技球が十分に第2始動入賞口15に入球可能な程度に長い時間である。このため、本実施形態において、時短状態では、右側領域R2aへ遊技球を発射したときの方が左側領域R1aへ遊技球を発射したときよりも遊技者にとって有利となる。即ち、時短状態は、右打ちが推奨される遊技状態であるといえる。一方、本実施形態において、非時短状態では、普通抽選において普通当りに当選し得ない。このため、本実施形態において、非時短状態では、左側領域R1aへ遊技球を発射したときの方が右側領域R2aへ遊技球を発射したときよりも遊技者にとって有利となる。即ち、時短状態は、左打ちが推奨される遊技状態であるといえる。
【0037】
また、本実施形態の時短状態は、次に説明する4つめの制御を組み合わせて実現される。4つめの制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、非時短状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。このとき、変動時間短縮制御では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの両方の変動時間を短縮してもよいし、何れか一方のみの変動時間を短縮してもよい。
【0038】
ここで、時短状態に制御されるときの制御条件について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後に時短状態に制御される場合がある。言い換えれば、本実施形態において、時短状態に制御される制御条件には、大当り遊技の終了を契機として成立し得る大当り制御条件がある。
【0039】
次に、時短状態が終了するときの終了条件について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技が開始されたことを契機として時短状態が終了する場合がある。言い換えれば、時短状態が終了する終了条件には、大当り遊技の開始を契機として成立する大当り終了条件がある。
【0040】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、時短状態に制御されてから予め定めた上限実行回数の特別ゲームが実行されたことを契機として時短状態が終了する場合がある。言い換えれば、本実施形態において、時短状態が終了する終了条件には、時短状態に制御されてから予め定めた上限実行回数の特別ゲームが実行されたときに成立する回数終了条件がある。
【0041】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別ゲームにおいて所定の特殊図柄が導出された回数が特殊図柄の種類ごとに予め定めた上限導出回数に達したことを契機として時短状態が終了する場合がある。言い換えれば、時短状態が終了する終了条件には、特別ゲームにおいて特殊図柄が導出された回数が上限導出回数に達したことを契機として成立する特殊当り終了条件がある。本実施形態において、特殊図柄は、特別抽選で特殊当りに当選した場合に特別ゲームで導出される。このため、本実施形態において、特殊当り終了条件は、特別抽選で特殊当りに当選したことを契機として成立する条件としても把握できる。
【0042】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10における特殊当り遊技について説明する。
特殊当り遊技は、特殊図柄が導出された特別ゲームの終了後に開始される。特殊当り遊技では、最初に、予め定められたオープニング時間にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、特殊当り遊技の開始を示すオープニング演出である。特殊当り遊技では、オープニング時間の経過後に、第1大入賞口18を開放するラウンド遊技が行われる。即ち、本実施形態では、特別抽選で特殊当りに当選した場合、特別ゲームにおいて特殊図柄を導出した後に第1大入賞口18を開放させる特殊当り遊技が行われる。そして、特殊当り遊技では、予め定めた上限個数の遊技球が入球する入球終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する時間終了条件が成立したことを契機として、第1大入賞口18が閉鎖される。即ち、本実施形態において、第1特別開閉片19は、特殊当り遊技中に開放状態に動作し、入球終了条件又は時間終了条件の成立を契機として閉鎖状態に動作する。本実施形態において、入球終了条件が成立する上限個数は、当りの種類にかかわらず同一の個数(本実施形態では、10球)である。また、本実施形態では、ラウンド遊技中に所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、第1大入賞口18を開放するラウンド遊技の実行中であることを示すラウンド演出である。その後、特殊当り遊技では、予め定められたエンディング時間にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、特殊当り遊技の終了を示すエンディング演出である。そして、特殊当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了する。なお、以下の説明では、特殊当り遊技におけるオープニング演出と、ラウンド演出と、エンディング演出と、をあわせて「特殊当り遊技演出」と示す場合がある。
【0043】
次に、本実施形態における大当り遊技について説明する。本実施形態において、大当り遊技は、特殊当り遊技において遊技球が第1通路26a内の特定領域を通過したことを条件として、該特殊当り遊技の終了後に開始される。
【0044】
大当り遊技では、最初に、予め定められたオープニング時間にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を示すオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、第2大入賞口20を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する入球終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する時間終了条件が成立することによって終了される。本実施形態において、入球終了条件が成立する上限個数は、当りの種類にかかわらず同一の個数(本実施形態では、10球)である。ラウンド遊技において、第2大入賞口20は、所定の開放態様となるように開放される。具体的に、本実施形態において、第2大入賞口20は、ラウンド遊技の開始を契機として開放され、ラウンド遊技の終了を契機として閉鎖される。即ち、本実施形態において、第2特別開閉片21は、ラウンド遊技の開始を契機として開放状態に動作し、ラウンド遊技の終了を契機として閉鎖状態に動作する。本実施形態では、ラウンド遊技中に所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、第2大入賞口20を開放するラウンド遊技の実行中であることを示すラウンド演出である。最終回のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技では、予め定められたエンディング時間にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を示すエンディング演出である。そして、大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了する。なお、以下の説明では、大当り遊技におけるオープニング演出と、ラウンド演出と、エンディング演出と、をあわせて「大当り遊技演出」と示す場合がある。また、以下の説明では、特殊当り遊技演出と、大当り遊技演出と、をあわせて「当り遊技演出」と示す場合がある。
【0045】
次に、本実施形態における当りの種類について説明する。
図3(a),(b)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄として、複数種類の特殊図柄を備えている。複数種類の特殊図柄には、それぞれ特殊当り遊技の種類が定められている。特殊図柄の種類は、特殊当りの種類としても把握できる。本実施形態において、第1特別図柄の特殊図柄及び第2特別図柄の特殊図柄には、それぞれ予め定めた複数種類の特殊図柄がある。
【0046】
第1特別図柄の特殊図柄は、予め定めた比率で、特殊図柄ZA、特殊図柄ZB、及び特殊図柄ZCの3つのグループに分類されている。具体的に、本実施形態では、特殊図柄に分類される100種類の第1特別図柄のうち、10種類の特別図柄が特殊図柄ZAに、60種類の特別図柄が特殊図柄ZBに、30種類の特別図柄が特殊図柄ZCに、それぞれ分類されている。以下の説明では、特殊図柄ZAに分類される特別図柄に基づく特殊当りを「特殊当りZA」、特殊図柄ZBに分類される特別図柄に基づく特殊当りを「特殊当りZB」、特殊図柄ZCに分類される特別図柄に基づく特殊当りを「特殊当りZC」と示す。
【0047】
第2特別図柄の特殊図柄は、予め定めた比率で、特殊図柄Za及び特殊図柄Zbの2つのグループに分類されている。具体的に、本実施形態では、特殊図柄に分類される100種類の第2特別図柄のうち、75種類の特別図柄が特殊図柄Zaに、25種類の特別図柄が特殊図柄Zbに、それぞれ分類されている。以下の説明では、特殊図柄Zaに分類される特別図柄に基づく特殊当りを「特殊当りZa」、特殊図柄Zbに分類される特別図柄に基づく特殊当りを「特殊当りZb」と示す。
【0048】
また、以下の説明では、特殊当りZA、特殊当りZB、特殊当りZC、特殊当りZa、及び特殊当りZbの各特殊当りに基づく特殊当り遊技を、それぞれ「特殊当り遊技ZA」、「特殊当り遊技ZB」、「特殊当り遊技ZC」、「特殊当り遊技Za」、及び「特殊当り遊技Zb」と示す。
【0049】
本実施形態の特殊当り遊技では、特殊当りの種類に関わらず一定の動作パターンで第1特別開閉片19が動作する。具体的に、各特殊当り遊技では、遊技球が第1大入賞口18に入球可能な動作パターンで第1特別開閉片19が動作する。また、本実施形態の特殊当り遊技では、特殊当りの種類に関わらず一定の動作パターンで振分シャッタ28が動作する。この動作パターンにおいて、振分シャッタ28は、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける第1振分状態と、第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける第2振分状態と、に動作する。
【0050】
そして、本実施形態では、特殊当り遊技において遊技球が第1通路26a内の特定領域を通過し、特定通過センサSE5で検知された場合に大当りとなり、該特殊当り遊技の終了後に大当り遊技が行われる。なお、以下の説明では、特殊当り遊技において、遊技球が第1通路26a内の特定領域を通過して特定通過センサSE5で検知されることを「特定条件」と示す。
【0051】
本実施形態では、特定条件が成立した特殊当り遊技の種類に応じて、異なる種類の大当り遊技が付与される。即ち、本実施形態において、大当り遊技は、複数種類ある。以下の説明では、特殊当り遊技ZA、特殊当り遊技ZB、特殊当り遊技ZC、特殊当り遊技Za、及び特殊当り遊技Zbの各特殊当り遊技において特定条件が成立した場合に付与される大当り遊技を、それぞれ「大当り遊技ZA」、「大当り遊技ZB」、「大当り遊技ZC」、「大当り遊技Za」、及び「大当り遊技Zb」と示す。
【0052】
本実施形態において、大当り遊技ZA,ZB,ZC,Za,Zbの各大当り遊技では、ラウンド遊技の上限回数として10回が定められている。なお、本明細書におけるラウンド遊技の上限回数には、特殊当り遊技において特定条件が成立した場合に付与される大当り遊技における第2大入賞口20の開放に加えて、該大当り遊技が付与される契機となった特殊当り遊技における第1大入賞口18の開放を含んでいる。即ち、特殊当りZA,ZB,ZC,Za,Zbの各特殊当りに基づいて大当り遊技が付与される場合には、特殊当り遊技における第1大入賞口18の開放と、特殊当りに基づく大当り遊技における第2大入賞口20の開放とを合わせて、10回のラウンド遊技が実行されるといえる。
【0053】
また、本実施形態において、各特殊当り遊技及び各大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球終了条件における上限個数として10回が定められている。さらに、本実施形態において、第1大入賞口18又は第2大入賞口20に遊技球が入球したときの賞球の付与条件としては、何れも10球の賞球の付与条件が定められている。このため、本実施形態において、1回の大当り遊技で獲得可能な賞球の数は、大当り遊技ZA,ZB,ZC,Za,Zbの何れであっても「1500球」となる。
【0054】
本実施形態において、各大当り遊技には、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と、時短状態に制御されるときの該時短状態の終了条件とが定められている。具体的に、各大当り遊技の終了後には、大当り時の遊技状態に応じた遊技状態に制御される。ここで、大当り時の遊技状態とは、特殊当り遊技において特定条件が成立した時点の遊技状態を指す。即ち、本実施形態において、大当り時の遊技状態とは、特殊当り遊技において遊技球が第1通路26a内の特定領域を通過して特定通過センサSE5で検知されたときの遊技状態である。
【0055】
例えば、大当り遊技ZA,Zaの終了後には、大当り時の遊技状態にかかわらず時短状態に制御される一方で、大当り時の遊技状態に応じて制御される時短状態の種類が異なる。具体的に、大当り遊技ZA,Zaの終了後に時短状態に制御される場合、大当り時の遊技状態が非時短状態であるときには、第1時短状態に制御される一方で、大当り時の遊技状態が時短状態であるときには、第2時短状態に制御される。
【0056】
大当り遊技ZB,Zbの終了後には、大当り時の遊技状態にかかわらず第2時短状態に制御される。
大当り遊技ZCの終了後には、大当り時の遊技状態に応じて時短状態に制御されるか否かが異なる。具体的に、大当り時の遊技状態が非時短状態である場合、大当り遊技ZCの終了後にも非時短状態に制御される一方で、大当り時の遊技状態が時短状態である場合、大当り遊技ZCの終了後に第2時短状態に制御される。
【0057】
図3(c)に示すように、本実施形態において、第1時短状態と第2時短状態とでは、時短状態の終了条件が異なる。
例えば、第1時短状態では、回数終了条件が成立する上限実行回数が定められていない一方で、第2時短状態では、回数終了条件が成立する上限実行回数として所定回数(例えば100回)が定められている。このため、本実施形態において、第1時短状態は、回数終了条件の成立によっては終了しない一方で、第2時短状態は、回数終了条件の成立によって終了する場合がある。
【0058】
また、第1時短状態では、特殊図柄ZB,Zbについて、特殊当り終了条件が成立する上限導出回数として1回が定められている一方で、特殊図柄ZA,ZC,Zaについて、特殊当り終了条件が成立する上限導出回数が定められていない。即ち、本実施形態において、第1時短状態は、特殊図柄ZB,Zbの何れかが1回導出されたことを契機として終了する一方で、特殊図柄ZA,ZC,Zaが導出されたことを契機としては終了しない。第2時短状態では、特殊図柄ZB,Za,Zbについて、特殊当り終了条件が成立する上限導出回数として1回が定められている一方で、特殊図柄ZA,ZCについて、特殊当り終了条件が成立する上限導出回数が定められていない。即ち、本実施形態において、第2時短状態は、特殊図柄ZB,Za,Zbの何れかが1回導出されたことを契機として終了する一方で、特殊図柄ZA,ZCが導出されたことを契機としては終了しない。
【0059】
また、本実施形態では、第1時短状態及び第2時短状態の何れであっても、大当り終了条件が成立したことを契機として時短状態が終了する。
次に、パチンコ遊技機10において実行される演出図柄変動ゲームについて説明する。
【0060】
本実施形態において、演出表示装置12は、演出図柄を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームを実行可能である。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。本実施形態において、演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の図柄列をそれぞれ所定の方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0061】
演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。具体的に、演出ゲームでは、第1列~第3列の各図柄列において演出図柄が一時的に停止表示(以下、一旦停止表示と示す)された後に、各図柄列に一旦停止表示されている演出図柄が確定停止表示されることにより、演出図柄の組み合わせが導出される。演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。具体的に、特別ゲームで特殊図柄(特殊当り結果)が導出される場合には、演出ゲームでも演出図柄による特殊当りの図柄組み合わせが導出される。さらに、特別ゲームで特定図柄(特定当り結果)が導出される場合には、演出ゲームでは演出図柄による特定当りの図柄組み合わせが導出される。そして、特別ゲームではずれ図柄(はずれ結果)が導出される場合には、演出ゲームでは演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが導出される。なお、以下の説明では、特別ゲームと演出ゲームとをまとめて「変動ゲーム」と示す場合がある。
【0062】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40を備える。主制御基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御基板50を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
【0063】
主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU41aと示す)と、記憶部(メモリ)と、を備える。主制御CPU41aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ情報の書込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM41bと示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRAM領域(以下、主制御RAM41cと示す)とが含まれる。
【0064】
主制御ROM41bは、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。本実施形態において、主制御ROM41bは、各種の情報を記憶する記憶手段に相当する。主制御ROM41bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、変動ゲームの内容を特定可能な変動情報である。特に、本実施形態において、変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出の内容を特定可能な情報であってもよい。
【0065】
主制御RAM41cは、主制御CPU41aによる処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RAM41cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する図示しない乱数回路を備える。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU41aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU41a、主制御ROM41b、及び主制御RAM41cは、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
【0066】
主制御CPU41aは、第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、第1カウントセンサSE3、第2カウントセンサSE4、特定通過センサSE5、及びゲートセンサSE6と接続されている。主制御CPU41aは、各センサが遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU41aは、情報表示装置13と接続されている。主制御CPU41aは、情報表示装置13の表示内容を制御可能に構成されている。
【0067】
主制御CPU41aは、第1ソレノイドSL1、第2ソレノイドSL2、第3ソレノイドSL3、及び第4ソレノイドSL4と接続されている。主制御CPU41aは、第1ソレノイドSL1を制御することによって、普通可動片16の動作を制御可能に構成されている。主制御CPU41aは、第2ソレノイドSL2を制御することによって、第1特別開閉片19の動作を制御可能に構成されている。主制御CPU41aは、第3ソレノイドSL3を制御することによって、第2特別開閉片21の動作を制御可能に構成されている。主制御CPU41aは、第4ソレノイドSL4を制御することによって、振分シャッタ28の動作を制御可能に構成されている。
【0068】
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU50aと、副制御ROM50bと、副制御RAM50cとを備える。副制御CPU50aは、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。副制御ROM50bは、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM50bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。
【0069】
副制御RAM50cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RAM50cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。本実施形態において、また、副制御基板50は、副制御CPU50aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0070】
副制御CPU50aは、演出表示装置12と接続されている。副制御CPU50aは、演出表示装置12の表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLAと接続されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、スピーカSPと接続されている。副制御CPU50aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。このように、本実施形態において、副制御CPU50aは、演出実行手段を制御する演出制御手段として機能する。
【0071】
次に、主制御CPU41aが行う各種の処理について説明する。
まず、特別図柄入力処理について説明する。本実施形態では、主制御CPU41aが以下のような特別図柄入力処理を実行することにより、当り抽選の実行を保留する保留手段としての機能が実現される。
【0072】
特別図柄入力処理において、主制御CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動入賞口14へ入賞したか否かを判定する。遊技球が第1始動入賞口14へ入賞した場合、主制御CPU41aは、主制御RAM41cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU41aは、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主制御CPU41aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動入賞センサSE1によって検知されると成立する。また、このとき、主制御CPU41aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を生成して出力バッファにセットする。なお、本実施形態において、出力バッファにセットされた情報(制御コマンド)は、所定の出力処理において副制御基板50へ出力される。
【0073】
次に、主制御CPU41aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM41cに記憶させる。例えば、乱数は、特別抽選に用いる特別当り乱数、特別図柄の決定抽選に用いる特別図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主制御CPU41aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RAM41cに記憶させておくことで、該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0074】
第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM41cに記憶させた場合、第1始動入賞口14へ遊技球が入賞していない場合、及び、第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動入賞口15に入賞したか否かを判定する。遊技球が第2始動入賞口15へ入賞している場合、主制御CPU41aは、主制御RAM41cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU41aは、第2特別保留数を1加算して更新する。このとき、主制御CPU41aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動入賞センサSE2によって検知されると成立する。また、このとき、主制御CPU41aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を生成して出力バッファにセットする。
【0075】
次に、主制御CPU41aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM41cに記憶させる。主制御CPU41aは、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RAM41cに記憶させておくことで、該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0076】
その後、主制御CPU41aは、保留条件が成立した第2特別ゲームの内容を、該第2特別ゲームの実行条件が成立するよりも前に事前判定し、該事前判定の結果を特定可能な事前判定コマンドを生成して出力バッファにセットする。これにより、本実施形態において、主制御CPU41aは、実行が保留されている当り抽選の結果を事前判定する事前判定手段として機能する。このとき、主制御CPU41aは、主制御RAM41cに記憶されている第2特別保留数を読み出して特定し、該特定した第2特別保留数と、上述した事前判定の結果とを示す事前判定コマンドを生成して出力バッファにセットする。その後、主制御CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0077】
ここで、本実施形態における事前判定コマンドについて説明する。
本実施形態の事前判定コマンドは、後述する特別図柄開始処理において、特殊当りに当選するか否か、及び、特殊当りに当選した場合に導出される特殊図柄の種類を特定可能な情報である。本実施形態において、主制御CPU41aは、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる特別抽選において特殊当りに当選する値であるかを事前判定する。即ち、主制御CPU41aは、実行が保留されている特別ゲームで特殊図柄が導出されるかを事前判定する。また、主制御CPU41aは、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる特別図柄の決定抽選において何れの特殊図柄を決定する値であるかを事前判定する。
【0078】
次に、特別図柄開始処理について説明する。本実施形態では、主制御CPU41aが以下のような特別図柄開始処理を実行することにより、当り抽選を実行する当り抽選手段としての機能が実現される。
【0079】
特別図柄開始処理において、主制御CPU41aは、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU41aは、当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU41aは、主制御RAM41cに記憶されている第2特別保留数が「1」以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が「1」以上である場合、主制御CPU41aは、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。一方、第2特別保留数が「1」以上ではない場合、主制御CPU41aは、主制御RAM41cに記憶されている第1特別保留数が「1」以上であるか否かを判定する。第1特別保留数が「1」以上である場合、主制御CPU41aは、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。
【0080】
一方、第1特別保留数が「1」以上ではない場合、主制御CPU41aは、主制御RAM41c内の所定の記憶領域に出力済フラグが設定されているか否かを判定する。出力済フラグは、待機状態であることを特定可能な待機状態コマンドが出力済であることを特定可能な情報である。待機状態とは、特別ゲームが実行されておらず、当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームが保留されていないときの状態である。出力済フラグが設定されていない場合、主制御CPU41aは、待機状態コマンドを生成して副制御基板50へ出力するとともに、主制御RAM41cに出力済フラグを設定する。その後、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、出力済フラグが設定されている場合、主制御CPU41aは、新たに待機状態コマンドを生成することなく、特別図柄開始処理を終了する。
【0081】
主制御CPU41aは、特別ゲームを実行させる処理を行うに際して、最初に、主制御RAM41cに記憶されている特別保留数を「1」減算して更新する。具体的に、主制御CPU41aは、第1特別ゲームを実行させる場合、第1特別保留数を「1」減算して更新するとともに、更新後の第1特別保留数が表示されるように、第1特別保留表示部13cを制御する。このとき、主制御CPU41aは、更新後の第1特別保留数を示す第1保留数コマンドを生成して出力バッファにセットする。同様に、主制御CPU41aは、第2特別ゲームを実行させる場合、第2特別保留数を「1」減算して更新するとともに、更新後の第2特別保留数が表示されるように、第2特別保留表示部13dを制御する。このとき、主制御CPU41aは、更新後の第2特別保留数を示す第2保留数コマンドを生成して出力バッファにセットする。
【0082】
次に、主制御CPU41aは、特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM41cから取得する。続けて、主制御CPU41aは、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて特別抽選を行う。具体的に、主制御CPU41aは、第1特別ゲームを実行させる場合、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM41cから取得し、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて第1特別抽選を行う。同様に、主制御CPU41aは、第2特別ゲームを実行させる場合、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM41cから取得し、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて第2特別抽選を行う。
【0083】
ここで、主制御CPU41aは、特別当り乱数の値が主制御ROM41bに記憶されている特殊当り判定値と一致するか否かを判定することにより、特殊当りに当選するか否かを判定する。
【0084】
このとき、主制御CPU41aは、第1特別抽選と第2特別抽選とで異なる特殊当り判定値を用いて特殊当りに当選するか否かを判定する。このため、本実施形態では、第1特別抽選で特殊当りに当選する確率と、第2特別抽選で特殊当りに当選する確率とが異なる。具体的に、本実施形態において、第2特別抽選では、第1特別抽選と比較して、高い確率で特殊当りに当選するように特殊当り判定値が振り分けられている。このため、本実施形態において、非時短状態と比較して第2始動入賞口15に遊技球を入球させやすいことで第2特別抽選を実行させやすい時短状態は、非時短状態よりも遊技者にとって有利な状態であるといえる。
【0085】
特別当り乱数の値が特殊当り判定値と一致する場合、主制御CPU41aは、特殊当り変動処理を行う。特殊当り変動処理において主制御CPU41aは、取得した乱数情報から特定される特別図柄乱数の値に基づいて特別図柄の決定抽選を行うことにより、特殊図柄に分類される特別図柄の中から何れかの特別図柄を決定する。この決定した特別図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。
【0086】
一方、特別当り乱数の値が特殊当り判定値と一致しなかった場合、主制御CPU41aは、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において主制御CPU41aは、はずれ図柄としての特別図柄を決定する。この決定した特別図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。
【0087】
そして、主制御CPU41aは、特別ゲームにて導出される確定停止図柄を決定すると、取得した乱数情報から特定される変動パターン乱数の値に基づいて変動パターン決定抽選を行うことにより変動パターンを決定する。このとき、主制御CPU41aは、確定停止図柄として特殊図柄を決定した場合、特殊当り用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。主制御CPU41aは、確定停止図柄としてはずれ図柄を決定した場合、はずれ用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御CPU41aは、変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
【0088】
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU41aは、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように情報表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を指定する情報(以下、特別図柄指定コマンドと示す)を出力バッファにセットする。また、主制御CPU41aは、変動パターンを指定するとともに演出ゲームの開始を指示する情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファにセットする。また、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示装置13を制御する。また、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の組み合わせを導出させるための情報(以下、全図柄停止コマンドと示す)を出力バッファにセットする。以上のような制御により、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄を変動させて行う変動ゲームを実行可能である。
【0089】
次に、特殊当り遊技を付与するための特殊当り処理、及び、大当り遊技を付与するための大当り処理について説明する。本実施形態では、主制御CPU41aが特殊当り処理及び大当り処理を実行することにより、当り抽選に当選したことを契機として当り遊技を付与する当り遊技付与手段としての機能が実現される。
【0090】
主制御CPU41aは、特殊当りの特別ゲームの終了後、特殊当り処理を行う。特殊当り処理において、主制御CPU41aは、当選した特殊当りの種類に応じた制御を行うことにより、当選した特殊当りに基づく特殊当り遊技を付与する。
【0091】
最初に、主制御CPU41aは、オープニング時間の計測を開始するとともに、特殊当り遊技の開始を特定可能な情報(以下、特殊当り遊技開始コマンドと示す)を生成して出力バッファにセットする。主制御CPU41aは、オープニング時間が経過すると、所定の開放パターンに基づいて第1大入賞口18が開放されるように第2ソレノイドSL2を制御するとともに、第1大入賞口18が開放されたことを特定可能な情報(以下、開放開始コマンド)を生成して出力バッファにセットする。その後、主制御CPU41aは、入球終了条件又は時間終了条件が成立すると、第1大入賞口18が閉鎖されるように第2ソレノイドSL2を制御するとともに、第1大入賞口18が閉鎖されたことを特定可能な情報(以下、開放終了コマンド)を生成して出力バッファにセットする。その後、主制御CPU41aは、エンディング時間の計測を開始する。そして、主制御CPU41aは、エンディング時間が経過すると、特殊当り遊技の終了を特定可能な情報(以下、特殊当り遊技終了コマンドと示す)を生成して出力バッファにセットする。その後、主制御CPU41aは、特殊当り処理を終了する。
【0092】
また、主制御CPU41aは、特殊当り処理において、特殊当り遊技中に所定の動作パターンに基づいて振分シャッタ28を動作させるように第4ソレノイドSL4を制御する。そして、主制御CPU41aは、特殊当り遊技の終了時において、所定の動作パターンに基づく振分シャッタ28の動作が終了していない場合、特殊当り遊技の終了に伴って振分シャッタ28の動作を終了させるように第4ソレノイドSL4を制御する。
【0093】
また、主制御CPU41aは、特殊当り遊技において遊技球が特定通過センサSE5で検知された場合、該特殊当り遊技の終了後に大当り処理を行う。大当り処理において、主制御CPU41aは、大当り遊技を付与する契機となった特殊当りの種類に応じた制御を行うことにより、当選した特殊当りに基づく大当り遊技を付与する。即ち、本実施形態において、特別抽選の結果が特殊当りとなったときには、その後に特殊当りに基づく大当り遊技が付与され得る。
【0094】
大当り処理において、主制御CPU41aは、オープニング時間の計測を開始するとともに、大当り遊技の開始を特定可能な情報(以下、大当り遊技開始コマンドと示す)を生成して出力バッファにセットする。主制御CPU41aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU41aは、所定の開放パターンに基づいて第2大入賞口20が開放されるように第3ソレノイドSL3を制御し、ラウンド遊技を開始させる。そして、主制御CPU41aは、ラウンド遊技を開始させた後、入球終了条件又は時間終了条件が成立すると、第2大入賞口20が閉鎖されるように第3ソレノイドSL3を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU41aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主制御CPU41aは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な情報(以下、ラウンド開始コマンドと示す)を生成して出力バッファにセットする。また、主制御CPU41aは、ラウンド遊技を終了する毎に、ラウンド遊技の終了を特定可能な情報(以下、ラウンド終了コマンドと示す)を生成して出力バッファにセットする。
【0095】
主制御CPU41aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の計測を開始する。そして、主制御CPU41aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技の終了を特定可能な情報(以下、大当り遊技終了コマンド)を生成して出力バッファにセットする。その後、主制御CPU41aは、大当り処理を終了する。
【0096】
次に、主制御CPU41aが行う遊技状態に関する処理について説明する。
主制御CPU41aは、主制御RAM41cに記憶されている作動フラグに所定の値を設定することにより、遊技状態を制御可能である。具体的に、主制御CPU41aは、非時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定することにより、非時短状態に制御する。主制御CPU41aは、第1時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定することにより、第1時短状態に制御する。主制御CPU41aは、第2時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定することにより、第2時短状態に制御する。主制御CPU41aは、作動フラグの値を更新した場合、現在の遊技状態を特定可能な遊技状態コマンドを生成して出力バッファにセットする。
【0097】
主制御CPU41aは、時短状態に制御されている場合、特別ゲームにおいて所定の特殊図柄が導出された回数が特殊図柄の種類ごとに予め定めた上限導出回数に達したことを契機として、非時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。これにより、主制御CPU41aは、特殊当り終了条件の成立を契機として、時短状態を終了させる制御が可能である。
【0098】
具体的に、主制御CPU41aは、第1時短状態に制御されている場合、特殊図柄ZB,Zbの何れかが導出されたことを契機として、非時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する一方で、特殊図柄ZA,ZC,Zaの何れかが導出されたことを契機としては、作動フラグの値を更新しない。即ち、主制御CPU41aは、第1時短状態に制御されている場合、特殊当りZB,Zbの何れかに当選したことを契機として時短状態を終了させる一方で、特殊当りZA,ZC,Zaの何れかに当選したことを契機としては時短状態を終了させない。
【0099】
主制御CPU41aは、第2時短状態に制御されている場合、特殊図柄ZB,Za,Zbの何れかが導出されたことを契機として、非時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する一方で、特殊図柄ZA,ZCの何れかが導出されたことを契機としては、作動フラグの値を更新しない。即ち、主制御CPU41aは、第2時短状態に制御されている場合、特殊当りZB,Za,Zbの何れかに当選したことを契機として時短状態を終了させる一方で、特殊当りZA,ZCの何れかに当選したことを契機としては時短状態を終了させ
また、主制御CPU41aは、大当り遊技を開始させる場合、非時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。これにより、主制御CPU41aは、大当り終了条件の成立を契機として、時短状態を終了させる制御が可能である。
【0100】
また、主制御CPU41aは、大当り遊技を終了させる場合、大当り時の遊技状態と、大当り遊技の種類と、に応じて作動フラグの値を更新する。これにより、主制御CPU41aは、大当り制御条件の成立を契機として、時短状態に制御可能である。
【0101】
具体的に、主制御CPU41aは、大当り遊技ZA,Zaを終了させる場合であって、大当り時の遊技状態が非時短状態であるときには、第1時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。また、主制御CPU41aは、大当り遊技ZA,Zaを終了させる場合であって、大当り時の遊技状態が時短状態であるときには、第2時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。
【0102】
主制御CPU41aは、大当り遊技ZB,Zbを終了させる場合、大当り時の遊技状態が非時短状態及び時短状態の何れであっても、第2時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。
【0103】
主制御CPU41aは、大当り遊技ZCを終了させる場合であって、大当り時の遊技状態が非時短状態であるときには、作動フラグの値を更新しない。即ち、主制御CPU41aは、大当り遊技ZCを終了させる場合であって、大当り時の遊技状態が非時短状態であるときには、大当り遊技の終了後も引き続き非時短状態に制御する。主制御CPU41aは、大当り遊技ZCを終了させる場合であって、大当り時の遊技状態が時短状態であるときには、第2時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。
【0104】
また、主制御CPU41aは、時短状態に制御されてから予め定めた上限実行回数の特別ゲームが実行されたことを契機として、非時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。これにより、主制御CPU41aは、回数終了条件の成立を契機として、時短状態を終了させる制御が可能である。
【0105】
特に、主制御CPU41aは、第2時短状態に制御されている場合、特別ゲームが実行されるごとに主制御RAM41c内の所定のカウンタの値を更新することにより、第2時短状態に制御されてから実行された特別ゲームの回数を計数する。そして、主制御CPU41aは、第2時短状態に制御されてから実行された特別ゲームの回数が上限実行回数に達したことを契機として、非時短状態を特定可能な値を作動フラグに設定する。即ち、主制御CPU41aは、第2時短状態に制御されている場合、回数終了条件の成立を契機として時短状態を終了させる制御が可能である。一方で、主制御CPU41aは、第1時短状態に制御されている場合、第1時短状態に制御されてから任意の回数の特別ゲームが実行されたことを契機としては、作動フラグの値を更新しない。即ち、主制御CPU41aは、第1時短状態に制御されている場合、回数終了条件の成立を契機としては時短状態を終了させない。
【0106】
ここで、以上のような制御により実現される本実施形態における遊技状態の移行態様について説明する。なお、この説明では、通常に遊技が行われている場合には発生しない又はしにくい状況については考慮しないものとする。特に、この説明では、特殊当りに当選した場合に特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過しない状況については考慮しない。
【0107】
まず、現在の遊技状態が非時短状態であるときの遊技状態の移行態様について説明する。
図5に示すように、主制御CPU41aは、非時短状態中に特殊当りZA,Zaに当選した場合であって、特殊当り遊技ZA,Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZA,Zaの終了後に第1時短状態に制御する。主制御CPU41aは、非時短状態中に特殊当りZB,Zbに当選した場合であって、特殊当り遊技ZB,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZB,Zbの終了後に第2時短状態に制御する。主制御CPU41aは、非時短状態中に特殊当りZCに当選した場合であって、特殊当り遊技ZCにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZCの終了後にも非時短状態に制御する。
【0108】
次に、現在の遊技状態が第1時短状態であるときの遊技状態の移行態様について説明する。
主制御CPU41aは、第1時短状態中に特殊当りZA,ZC,Zaに当選した場合、特殊当り遊技中も時短状態を継続させる。このため、第1時短状態中に特殊当りZA,ZC,Zaに当選したときであって、特殊当り遊技ZA,ZC,Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、時短状態中に遊技球が特定領域を通過したこととなる。この場合、主制御CPU41aは、大当り遊技ZA,ZC,Zaの終了後に第2時短状態に制御する。また、主制御CPU41aは、第1時短状態中に特殊当りZB,Zbに当選した場合、特別ゲームにおいて特殊図柄ZB,Zbが導出されたことを契機として時短状態を終了させて非時短状態に制御する。このため、第1時短状態中に特殊当りZB,Zbに当選したときであって、特殊当り遊技ZB,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、非時短状態中に遊技球が特定領域を通過したこととなる。この場合、主制御CPU41aは、大当り遊技ZB,Zbの終了後に第2時短状態に制御する。即ち、主制御CPU41aは、第1時短状態中に特殊当りに当選した場合であって、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したときには、特殊当りの種類にかかわらず、大当り遊技の終了後に第2時短状態に制御する。
【0109】
次に、現在の遊技状態が第2時短状態であるときの遊技状態の移行態様について説明する。
主制御CPU41aは、第2時短状態中に特殊当りZA,ZCに当選した場合、特殊当り遊技中も時短状態を継続させる。このため、第2時短状態中に特殊当りZA,ZCに当選したときであって、特殊当り遊技ZA,ZCにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、時短状態中に遊技球が特定領域を通過したこととなる。この場合、主制御CPU41aは、大当り遊技ZA,ZCの終了後に第2時短状態に制御する。また、主制御CPU41aは、第2時短状態中に特殊当りZB,Zbに当選した場合、特別ゲームにおいて特殊図柄ZB,Zbが導出されたことを契機として時短状態を終了させて非時短状態に制御する。このため、第2時短状態中に特殊当りZB,Zbに当選したときであって、特殊当り遊技ZB,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、非時短状態中に遊技球が特定領域を通過したこととなる。この場合、主制御CPU41aは、大当り遊技ZB,Zbの終了後に第2時短状態に制御する。即ち、主制御CPU41aは、第2時短状態中に特殊当りZA,ZB,ZC,Zbに当選した場合であって、特殊当り遊技ZA,ZB,ZC,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZA,ZB,ZC,Zbの終了後に第2時短状態に制御する。
【0110】
一方、主制御CPU41aは、第2時短状態中に特殊当りZaに当選した場合、特別ゲームにおいて特殊図柄Zaが導出されたことを契機として時短状態を終了させて非時短状態に制御する。このため、第2時短状態中に特殊当りZaに当選したときであって、特殊当り遊技Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、非時短状態中に遊技球が特定領域を通過したこととなる。この場合、主制御CPU41aは、大当り遊技Zaの終了後に第1時短状態に制御する。
【0111】
次に、主制御CPU41aが行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主制御CPU41aは、ゲートセンサSE6から検知信号を入力した場合であって、普通保留数が上限数未満である場合に、主制御RAM41cに記憶されている普通保留数を1加算して更新するとともに、更新後の普通保留数を表示するように普通保留表示部13fを制御する。その後、主制御CPU41aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM41cに記憶させる。この場合、主制御CPU41aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。なお、例えば、乱数は、普通当り判定(普通抽選)に用いる普通当り乱数などである。その後、主制御CPU41aは、普通図柄入力処理を終了する。
【0112】
次に、主制御CPU41aが行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主制御CPU41aは、普通当り遊技中ではなく且つ普通ゲームの実行中ではない場合であって、主制御RAM41cに記憶されている普通保留数が1以上である場合に、主制御RAM41cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。また、このとき、主制御CPU41aは、更新後の普通保留数が表示されるように普通保留表示部13fを制御する。続いて、主制御CPU41aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち最先に記憶された乱数情報を主制御RAM41cから読み出し、読み出した乱数情報に基づいて、普通抽選を行う。具体的に、主制御CPU41aは、普通当り乱数の値が主制御ROM41bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定することにより普通抽選を行う。このとき、主制御CPU41aは、現在の遊技状態に応じて異なる普通当り判定値を用いて普通抽選を行う。例えば、本実施形態では、非時短状態であるときには、普通当り乱数の値にかかわらず普通当りに当選しない一方で、時短状態であるときには普通当り乱数の値にかかわらず普通当りに当選するように、遊技状態毎に普通当り判定値が振り分けられている。
【0113】
続いて、主制御CPU41aは、普通ゲームで導出させる普通図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、主制御CPU41aは、普通図柄開始処理を終了する。このとき、主制御CPU41aは、時短状態であるときには非時短状態であるときと比較して普通ゲームの変動時間として短い時間を決定する(又は、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定し易い)ようにしてもよい。
【0114】
そして、主制御CPU41aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU41aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示装置13を制御する。
【0115】
次に、主制御CPU41aが行う普通当り処理について説明する。主制御CPU41aは、普通当りの普通ゲームが終了すると、普通当り処理を実行する。普通当り処理において、主制御CPU41aは、普通図柄(普通当りの種類)に定められた動作態様で普通可動片16を第2動作状態に動作させるように第1ソレノイドSL1を制御することにより、普通当り遊技を付与する。
【0116】
このような普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り処理により、主制御CPU41aは、時短状態である場合には、非時短状態であるときと比較して、第2始動入賞口15に遊技球が入球しやすくなるように普通可動片16を動作させる。
【0117】
また、主制御CPU41aは、前述した処理の他にも各種の処理を行う。例えば、主制御CPU41aは、各センサから遊技球を検知したことを示す検知信号を入力すると、該検知信号を入力したことを示す情報を生成して出力バッファにセットする。例えば、主制御CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から遊技球を検知したことを示す検知信号を入力すると、第1始動入賞口14に遊技球が入球したことを示す第1入球コマンドを生成して出力バッファにセットする。主制御CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から遊技球を検知したことを示す検知信号を入力すると、第2始動入賞口15に遊技球が入球したことを示す第2入球コマンドを生成して出力バッファにセットする。
【0118】
他にも、主制御CPU41aは、賞球の付与条件の成立を契機として所定数の賞球を付与する制御を行う。なお、賞球を付与する制御には、現実に遊技球を機外に払い出す制御に限らず、例えば、パチンコ遊技機10又はパチンコ遊技機10とは別体の外部装置においてデータとして記憶されている遊技者の持ち球数を更新(加算)する制御なども含むことを意図している。
【0119】
また、主制御CPU41aは、第1カウントセンサSE3から遊技球を検知したことを示す検知信号を入力すると、第1大入賞口18に遊技球が入球したことを示す第1大入賞コマンドを生成して出力バッファにセットする。主制御CPU41aは、第2カウントセンサSE4から遊技球を検知したことを示す検知信号を入力すると、第2大入賞口20に遊技球が入球したことを示す第2大入賞コマンドを生成して出力バッファにセットする。主制御CPU41aは、特定通過センサSE5から遊技球を検知したことを示す検知信号を入力すると、第1大入賞口18に入球した遊技球が第1通路26a内の特定領域を通過したことを示す特定通過コマンドを生成して出力バッファにセットする。主制御CPU41aは、ゲートセンサSE6から遊技球を検知したことを示す検知信号を入力すると、ゲート23を遊技球が通過したことを示すゲート通過コマンドを生成して出力バッファにセットする。
【0120】
次に、副制御CPU50aが行う各種の処理について説明する。副制御CPU50aは、主制御CPU41aから制御信号を入力すると、その制御信号に応じて各種の処理を実行する。
【0121】
まず、演出ゲームを実行するための演出図柄変動処理について説明する。
副制御CPU50aは、特別図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを入力すると、演出図柄の変動表示を開始させることにより特別ゲームに対応する演出ゲームを実行させるように演出表示装置12を制御する。具体的に、副制御CPU50aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、入力した特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄の種類に基づいて、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に、副制御CPU50aは、特殊図柄に分類される特別図柄が指定された場合、演出図柄による特殊当りの図柄組み合わせを決定する。副制御CPU50aは、はずれ図柄に分類される特別図柄が指定された場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
【0122】
また、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、入力した変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、演出ゲームの実行中に実行させる演出を決定する。その後、副制御CPU50aは、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように演出表示装置12を制御する。即ち、副制御CPU50aは、演出ゲームを開始させる。具体的に、副制御CPU50aは、演出表示装置12において、3列の演出図柄を変動表示させるように制御する。また、副制御CPU50aは、実行が決定された各種の演出を実行させるように制御する。続いて、副制御CPU50aは、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、各図柄列の演出図柄を一旦停止表示させるとともに、全図柄停止コマンドの入力を契機に、各図柄列の演出図柄を確定停止表示させる。なお、副制御CPU50aは、全図柄停止コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に各図柄列の演出図柄を確定停止表示させてもよい。この場合、全図柄停止コマンドは省略してもよい。
【0123】
その後、副制御CPU50aは、特別図柄の確定停止時間が経過したことを契機として、演出図柄の確定停止表示を終了させることにより、演出ゲームを終了させるように演出表示装置12を制御する。
【0124】
次に、遊技状態に関する処理について説明する。
副制御CPU50aは、主制御CPU41aから遊技状態コマンドを入力すると、入力した遊技状態コマンドから特定した遊技状態を特定可能な値を副制御RAM50cの副作動フラグに記憶させる。これにより、副制御CPU50aは、現在の遊技状態を特定可能である。
【0125】
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10における演出について説明する。
まず、本実施形態における演出モードについて説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、各種の演出の態様を定めた複数の演出モードを備えている。各種の演出の態様とは、例えば、実行可能な演出の種類や、演出の実行確率、演出において表示される画像の種類などを含む。
【0126】
図5に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10における演出モードには、通常モードと、特殊モードと、時短モードと、特別モードと、の4種類の演出モードがある。
通常モードは、現在の遊技状態が非時短状態であるときの演出モードである。特殊モードは、現在の遊技状態が第1時短状態であって、後述する特別継続演出が実行されていないときの演出モードである。時短モードは、現在の遊技状態が第2時短状態であって、特別継続演出が実行されていないときの演出モードである。特別モードは、現在の遊技状態が第1時短状態及び第2時短状態の何れかであって、特別継続演出が実行されているときの演出モードである。本実施形態において、特殊モードは、特殊演出モードに相当し、時短モードは、特殊演出モードとは異なる特定演出モードに相当する。
【0127】
また、各演出モードでは、それぞれ異なる背景画像を表示する背景演出が実行される。例えば、通常モードでは、通常背景画像を表示する通常背景演出が実行される。時短モードでは、時短背景画像を表示する時短背景演出が実行される。特殊モードでは、後述する特殊突入背景画像を表示する特殊突入背景演出、又は、後述する特殊継続背景画像を表示する特殊継続背景演出が実行される。特別モードでは、後述する特別継続背景画像を表示する特別継続背景演出が実行される。
【0128】
本実施形態において、副制御CPU50aは、副制御RAM50c内に記憶されている副作動フラグの値に基づいて現在の遊技状態を特定することにより、特定した内容に応じた演出モードに制御する。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、現在の遊技状態に応じて、複数種類の演出モードの中から何れかの演出モードに制御する。このとき、副制御CPU50aは、副制御RAM50cに記憶されているモードフラグに所定の演出モードを示す値を記憶させる。そして、副制御CPU50aは、モードフラグに記憶された値に基づいて各種の演出を実行させることにより、所定の演出モードに制御する。このように、本実施形態において、副制御CPU50aは、演出の実行態様を定めた演出モードを制御する演出モード制御手段として機能する。
【0129】
なお、本実施形態において、副制御CPU50aは、特殊当り遊技中及び大当り遊技中には何れの演出モードにも制御しない。このとき、副制御CPU50aは、特殊当り遊技中及び大当り遊技中はモードフラグの値を消去するようにしてもよい。
【0130】
次に、演出モードの移行態様について、副制御CPU50aの制御とともに説明する。
まず、現在の遊技状態が非時短状態であって、現在の演出モードが通常モードであるときの演出モードの移行態様について説明する。
【0131】
上述したように、本実施形態において、非時短状態中に特殊当りZA,Zaに当選した場合であって、特殊当り遊技ZA,Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZA,Zaの終了後に第1時短状態に制御される。このとき、副制御CPU50aは、大当り遊技ZA,Zaの終了後に特殊モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、通常モード中に特殊当りZA,Zaに当選した場合であって、特殊当り遊技ZA,Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZA,Zaの終了後に特殊モードに制御する。
【0132】
本実施形態において、非時短状態中に特殊当りZB,Zbに当選した場合であって、特殊当り遊技ZB,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZB,Zbの終了後に第2時短状態に制御される。このとき、副制御CPU50aは、大当り遊技ZB,Zbの終了後に時短モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、通常モード中に特殊当りZB,Zbに当選した場合であって、特殊当り遊技ZB,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZB,Zbの終了後に時短モードに制御する。
【0133】
本実施形態において、非時短状態中に特殊当りZCに当選した場合であって、特殊当り遊技ZCにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZCの終了後にも非時短状態に制御される。このとき、副制御CPU50aは、大当り遊技ZCの終了後に通常モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、通常モード中に特殊当りZCに当選した場合であって、特殊当り遊技ZCにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZCの終了後も通常モードに制御する。
【0134】
次に、現在の遊技状態が第1時短状態であって、現在の演出モードが特殊モードであるときの演出モードの移行態様について説明する。
本実施形態において、第1時短状態中に特殊当りに当選した場合であって、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したときには、特殊当りの種類にかかわらず、大当り遊技の終了後に第2時短状態に制御される。また、詳しくは後述するが、現在の演出モードが特殊モードである場合には、特殊当りに当選したことを契機として特別継続演出の実行が決定されない。このため、副制御CPU50aは、大当り遊技の終了後に時短モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、特殊モード中に特殊当りに当選した場合であって、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技の終了後に時短モードに制御する。
【0135】
次に、現在の遊技状態が第2時短状態であって、現在の演出モードが時短モードであるときの演出モードの移行態様について説明する。
本実施形態において、第2時短状態中に特殊当りZA,ZB,ZCに当選した場合であって、特殊当り遊技ZA,ZB,ZCにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZA,ZB,ZCの終了後に第2時短状態に制御する。このとき、副制御CPU50aは、大当り遊技ZA,ZB,ZCの終了後に時短モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、時短モード中に特殊当りZA,ZB,ZCに当選した場合であって、特殊当り遊技ZA,ZB,ZCにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技ZA,ZB,ZCの終了後も時短モードに制御する。
【0136】
本実施形態において、第2時短状態中に特殊当りZaに当選した場合であって、特殊当り遊技Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技Zaの終了後に第1時短状態に制御する。また、本実施形態において、第2時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、特殊当り遊技Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、大当り遊技Zbの終了後に第1時短状態に制御する。ここで、現在の演出モードが時短モードである場合には、特殊当りZa,Zbに当選したことを契機として特別継続演出の実行が決定され得る。そして、副制御CPU50aは、特殊当りZa,Zbに当選したことを契機として特別継続演出の実行が決定された場合には、大当り遊技Za,Zbの終了後に特別モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、時短モード中に特殊当りZa,Zbに当選した場合であって、特殊当り遊技Za,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、特別継続演出の実行が決定されたことを条件として、大当り遊技Za,Zbの終了後に特別モードに制御する。
【0137】
一方、副制御CPU50aは、特殊当りZaに当選した場合であって、特別継続演出の実行が決定されなかったときには、大当り遊技Zaの終了後に特殊モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、時短モード中に特殊当りZaに当選した場合であって、特殊当り遊技Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、特別継続演出の実行が決定されていないことを条件として、大当り遊技Zaの終了後に特殊モードに制御する。また、副制御CPU50aは、特殊当りZbに当選した場合であって、特別継続演出の実行が決定されなかったときには、大当り遊技Zbの終了後に時短モードに制御する。即ち、副制御CPU50aは、時短モード中に特殊当りZbに当選した場合であって、特殊当り遊技Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したときには、特別継続演出の実行が決定されていないことを条件として、大当り遊技Zbの終了後も時短モードに制御する。
【0138】
次に、現在の遊技状態が第1時短状態又は第2時短状態であって、現在の演出モードが特別モードであるときの演出モードの移行態様について説明する。
この場合、副制御CPU50aは、特殊当りに当選した場合であって、大当り遊技の終了後に特別継続演出が継続されるときには、大当り遊技の終了後に特別モードに制御する。一方、副制御CPU50aは、特殊当りに当選した場合であって、大当り遊技の終了に伴って特別継続演出が終了されるときには、大当り遊技の終了後に時短モードに制御する。
【0139】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10が実行可能な当り遊技演出について説明する。
本実施形態では、当り遊技演出として、特殊当り遊技の実行中であることを報知する特殊当り報知演出を実行可能である。特殊当り報知演出は、特殊当り遊技演出として、特殊当り遊技のオープニング時間中、ラウンド遊技中、及びエンディング時間中にわたって実行される。例えば、特殊当り報知演出では、演出表示装置12において、特殊当り遊技の実行中である旨を示す画像が表示されるとともに、第1大入賞口18へ遊技球を入球させることを促す画像が表示される。
【0140】
本実施形態では、当り遊技演出として、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されないことを示す非突入演出を実行可能である。非突入演出は、通常モード中に特殊当りZCに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに実行可能である。非突入演出は、大当り遊技演出として、大当り遊技のオープニング時間中、ラウンド遊技中、及びエンディング時間中に実行可能である。
【0141】
図6(a)~(c)に示すように、非突入演出では、大当り遊技のオープニング時間中に、非突入開始演出が実行される。非突入開始演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す非突入開始画像G11が表示される(図6(a))。また、非突入演出では、大当り遊技のラウンド遊技中に、非突入背景演出が実行される。非突入背景演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す非突入背景画像G12と、獲得した賞球数及び獲得可能な賞球数を示す非突入賞球画像G13と、が表示される(図6(b))。さらに、非突入演出では、大当り遊技のエンディング時間中に、非突入終了演出が実行される。非突入終了演出では、演出表示装置12において、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されないことを示す非突入終了画像G14が表示される(図6(c))。
【0142】
本実施形態では、当り遊技演出として、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示す通常突入演出を実行可能である。通常突入演出は、通常モード中に特殊当りZB,Zbに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに実行可能である。通常突入演出は、大当り遊技演出として、大当り遊技のオープニング時間中、ラウンド遊技中、及びエンディング時間中に実行可能である。
【0143】
図7(a)~(c)に示すように、通常突入演出では、大当り遊技のオープニング時間中に、通常突入開始演出が実行される。通常突入開始演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す通常突入開始画像G21が表示される(図7(a))。また、通常突入演出では、大当り遊技のラウンド遊技中に、通常突入背景演出が実行される。通常突入背景演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す通常突入背景画像G22と、獲得した賞球数及び獲得可能な賞球数を示す通常突入賞球画像G23と、が表示される(図7(b))。さらに、通常突入演出では、大当り遊技のエンディング時間中に、通常突入終了演出が実行される。通常突入終了演出では、演出表示装置12において、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示す通常突入終了画像G24が表示される(図7(c))。
【0144】
本実施形態では、当り遊技演出として、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示すとともに、今回の大当り遊技を含めて複数回(本実施形態では、2回)の大当り遊技が付与されることを示す特殊突入演出を実行可能である。特殊突入演出は、通常モード中に特殊当りZA,Zaに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに実行可能である。特殊突入演出は、複数回の大当り遊技のうち最先の大当り遊技が開始されたときから、最後の大当り遊技が終了されるまでの間にわたって実行可能である。
【0145】
図8(a)~(c)に示すように、特殊突入演出では、最先の大当り遊技のオープニング時間中に、特殊突入開始演出が実行される。特殊突入開始演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す特殊突入開始画像G31が表示される(図8(a))。また、特殊突入演出では、最先の大当り遊技のオープニング時間が終了してから、最後の大当り遊技のエンディング時間が開始されるまでの間にわたって、特殊突入背景演出が実行される。特殊突入背景演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す特殊突入背景画像G32と、獲得した賞球数及び獲得可能な賞球数を示す特殊突入賞球画像G33と、が表示される(図8(b))。さらに、特殊突入演出では、最後の大当り遊技のエンディング時間中に、特殊突入終了演出が実行される。特殊突入終了演出では、演出表示装置12において、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示す特殊突入終了画像G34が表示される(図8(c))。
【0146】
本実施形態では、当り遊技演出として、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示す通常継続演出を実行可能である。通常継続演出は、時短モード中に特殊当りZA,ZB,ZCに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに実行可能である。また、通常継続演出は、時短モード中に特殊当りZbに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに、後述する特別演出開始条件が成立していないことを条件として実行可能である。通常継続演出は、大当り遊技演出として、大当り遊技のオープニング時間中、ラウンド遊技中、及びエンディング時間中に実行可能である。
【0147】
図9(a)~(c)に示すように、通常継続演出では、大当り遊技のオープニング時間中に、通常継続開始演出が実行される。通常継続開始演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す通常継続開始画像G41が表示される(図9(a))。また、通常継続演出では、大当り遊技のラウンド遊技中に、通常継続背景演出が実行される。通常継続背景演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す通常継続背景画像G42と、獲得した賞球数及び獲得可能な賞球数を示す通常継続賞球画像G43と、が表示される(図9(b))。さらに、通常継続演出では、大当り遊技のエンディング時間中に、通常継続終了演出が実行される。通常継続終了演出では、演出表示装置12において、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示す通常継続終了画像G44が表示される(図9(c))。
【0148】
本実施形態では、当り遊技演出として、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示すとともに、今回の大当り遊技を含めて複数回(本実施形態では、2回)の大当り遊技が付与されることを示す特殊継続演出を実行可能である。特殊継続演出は、時短モード中に特殊当りZaに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに、後述する特別演出開始条件が成立していないことを条件として実行可能である。特殊継続演出は、複数回の大当り遊技のうち最先の大当り遊技が開始されたときから、最後の大当り遊技が終了されるまでの間にわたって実行可能である。
【0149】
図10(a)~(c)に示すように、特殊継続演出では、最先の大当り遊技のオープニング時間中に、特殊継続開始演出が実行される。特殊継続開始演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す特殊継続開始画像G51が表示される(図10(a))。また、特殊継続演出では、最先の大当り遊技のオープニング時間が終了してから、最後の大当り遊技のエンディング時間が開始されるまでの間にわたって、特殊継続背景演出が実行される。特殊継続背景演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す特殊継続背景画像G52と、獲得した賞球数及び獲得可能な賞球数を示す特殊継続賞球画像G53と、が表示される(図10(b))。さらに、特殊継続演出では、最後の大当り遊技のエンディング時間中に、特殊継続終了演出が実行される。特殊継続終了演出では、演出表示装置12において、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示す特殊継続終了画像G54が表示される(図10(c))。
【0150】
本実施形態では、当り遊技演出として、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示すとともに、今回の大当り遊技を含めて特定回数(本実施形態では、3回)の大当り遊技が付与されることを示す特別継続演出を実行可能である。本実施形態において、特別継続演出は、特別演出に相当する。特別継続演出は、時短モード中に特殊当りZa,Zbに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに、後述する特別演出開始条件が成立していることを条件として実行可能である。特別継続演出は、複数回の大当り遊技のうち最先の大当り遊技が開始されたときから、最後の大当り遊技が終了されるまでの間にわたって実行可能である。
【0151】
図11(a)~(c)に示すように、特別継続演出では、最先の大当り遊技のオープニング時間中に、特別継続開始演出が実行される。特別継続開始演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す特別継続開始画像G61が表示される(図11(a))。また、特別継続演出では、最先の大当り遊技のオープニング時間が終了してから、最後の大当り遊技のエンディング時間が開始されるまでの間にわたって、特別継続背景演出が実行される。特別継続背景演出では、演出表示装置12において、今回の大当り遊技の種類を示す特別継続背景画像G62と、獲得した賞球数及び獲得可能な賞球数を示す特別継続賞球画像G63と、が表示される(図11(b))。さらに、特別継続演出では、最後の大当り遊技のエンディング時間中に、特別継続終了演出が実行される。特別継続終了演出では、演出表示装置12において、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されることを示す特別継続終了画像G64が表示される(図11(c))。
【0152】
また、本実施形態では、大当り遊技の実行中に、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれていることを示す保留連演出を実行可能である。本実施形態において、保留連演出は、特別演出とは異なる特定演出に相当する。保留連演出は、時短モード中に特殊当りZA,ZB,ZC,Zbに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれており、かつ、後述する特別演出開始条件が成立していないことを条件として実行可能である。また、保留連演出は、特殊モード中に特殊当りZA,ZB,ZC,Za,Zbに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれていることを条件として実行可能である。さらに、保留連演出は、特別モード中に特殊当りZA,ZB,ZC,Za,Zbに当選した場合であって、該特殊当りに基づく大当り遊技が付与されるときに、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれており、かつ、今回の大当り遊技の終了に伴って特別モードが終了することを条件として実行可能である。保留連演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行可能である。
【0153】
図12に示すように、保留連演出では、演出表示装置12において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれていることを示す保留連画像G71が表示される。
【0154】
次に、大当り遊技演出の演出内容を決定するための大当り遊技演出決定処理について説明する。副制御CPU50aは、特別抽選で特殊当りに当選し、該特殊当りに基づく特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技の付与が決定された場合に大当り遊技演出決定処理を実行する。なお、以下の大当り遊技演出決定処理の説明及び合計獲得球数計数処理の説明では、大当り遊技演出決定処理の実行契機となった特殊当りを単に「今回の特殊当り」と示す。同様に、以下の説明では、今回の特殊当りに基づく特殊当り遊技を「今回の特殊当り遊技」と示すとともに、今回の特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したことを契機として付与される大当り遊技を「今回の大当り遊技」と示す。
【0155】
図13に示すように、大当り遊技演出決定処理において、副制御CPU50aは、副制御RAM50c内に記憶されている特殊突入フラグがON状態であるか否かを判定する(ステップS1)。ここで、特殊突入フラグがON状態である場合とは、特殊突入演出の実行中である場合であり、特殊突入フラグがOFF状態である場合とは、特殊突入演出の非実行中である場合である。特殊突入フラグをON状態又はOFF状態とする制御については後述する。
【0156】
特殊突入フラグがON状態である場合(ステップS1:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として特殊突入演出を決定する(ステップS2)。即ち、副制御CPU50aは、特殊突入演出の実行中に大当り遊技が付与された場合、今回の大当り遊技の実行中も特殊突入演出を継続させることを決定する。続いて、副制御CPU50aは、特殊突入フラグをOFF状態に制御する(ステップS3)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0157】
特殊突入フラグがOFF状態である場合(ステップS1:NO)、副制御CPU50aは、副制御RAM50c内に記憶されている特殊継続フラグがON状態であるか否かを判定する(ステップS4)。ここで、特殊継続フラグがON状態である場合とは、特殊継続演出の実行中である場合であり、特殊継続フラグがOFF状態である場合とは、特殊継続演出の非実行中である場合である。特殊継続フラグをON状態又はOFF状態とする制御については後述する。
【0158】
特殊継続フラグがON状態である場合(ステップS4:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として特殊継続演出を決定する(ステップS5)。即ち、副制御CPU50aは、特殊継続演出の実行中に大当り遊技が付与された場合、今回の大当り遊技の実行中も特殊継続演出を継続させることを決定する。続いて、副制御CPU50aは、特殊継続フラグをOFF状態に制御する(ステップS6)。
【0159】
次に、副制御CPU50aは、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれているか否かを判定する(ステップS7)。このとき、副制御CPU50aは、主制御CPU41aから入力した事前判定コマンドに基づいてステップS7の判定を行う。
【0160】
実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれている場合(ステップS7:YES)、副制御CPU50aは、保留連演出の実行を決定する(ステップS8)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。一方、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれていない場合(ステップS7:NO)、副制御CPU50aは、保留連演出の実行を決定することなく、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0161】
また、継続フラグがOFF状態である場合(ステップS4:NO)、副制御CPU50aは、副制御RAM50c内に記憶されている特別継続フラグがON状態であるか否かを判定する(ステップS9)。ここで、特別継続フラグがON状態である場合とは、特別継続演出の実行中である場合であり、特別継続フラグがOFF状態である場合とは、特別継続演出の非実行中である場合である。特別継続フラグをON状態又はOFF状態とする制御については後述する。
【0162】
特別継続フラグがON状態である場合(ステップS9:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として特別継続演出を決定する(ステップS10)。即ち、副制御CPU50aは、特別継続演出の実行中に大当り遊技が付与された場合、今回の大当り遊技の実行中も特別継続演出を継続させることを決定する。続いて、副制御CPU50aは、副制御RAM50c内に記憶されている特別継続カウンタの値を1加算する(ステップS11)。特別継続カウンタは、大当り遊技演出の演出内容として特別継続演出が決定された大当り遊技の回数を特定可能なカウンタである。次に、副制御CPU50aは、特別継続カウンタの値が特定回数(本実施形態では、3回)に達しているか否かを判定する(ステップS12)。即ち、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として特別継続演出が決定された大当り遊技の回数が特定回数に達しているか否かを判定する。
【0163】
特別継続カウンタの値が特定回数に達している場合(ステップS12:YES)、副制御CPU50aは、特別継続フラグをOFF状態に制御する(ステップS13)。さらに、副制御CPU50aは、特別継続カウンタの値を消去する(ステップS14)。その後、副制御CPU50aは、ステップS7の処理に移行する。ステップS7移行の処理は既に説明した通りであるため、説明を省略する。一方、特別継続カウンタの値が特定回数に達していない場合(ステップS12:NO)、副制御CPU50aは、特別継続フラグをOFF状態に制御することなく、また、特別継続カウンタの値を消去することなく、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0164】
また、図14に示すように、特別継続フラグがOFF状態である場合(ステップS9:NO)、副制御CPU50aは、今回の大当り遊技の契機となった特殊当りが非時短状態中の特殊当りであるか否かを判定する(ステップS15)。言い換えれば、副制御CPU50aは、今回の大当り遊技の契機となった特殊当りが、通常モード中の特殊当りであるか否かを判定する。今回の大当り遊技の契機となった特殊当りが非時短状態中の特殊当りである場合(ステップS15:YES)、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZA,Zaの何れかであるかを判定する(ステップS16)。
【0165】
今回の特殊当りが特殊当りZA,Zaの何れかである場合(ステップS16:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として特殊突入演出を決定する(ステップS17)。続いて、副制御CPU50aは、特殊突入フラグをON状態に制御する(ステップS18)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0166】
一方、今回の特殊当りが特殊当りZA,Zaの何れでもない場合(ステップS16:NO)、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZB,Zbの何れかであるかを判定する(ステップS19)。
【0167】
今回の特殊当りが特殊当りZB,Zbの何れかである場合(ステップS19:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として通常突入演出を決定する(ステップS20)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0168】
一方、今回の特殊当りが特殊当りZB,Zbの何れでもない場合(ステップS19:NO)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として非突入演出を決定する(ステップS21)。即ち、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZCである場合、大当り遊技演出の演出内容として非突入演出を決定する。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0169】
また、図15に示すように、今回の大当り遊技の契機となった特殊当りが非時短状態中の特殊当りではない場合(ステップS15:NO)、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れかであるかを判定する(ステップS22)。今回の特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れかである場合(ステップS22:YES)、副制御CPU50aは、合計獲得球数計数処理を実行する(ステップS23)。合計獲得球数計数処理について、詳しくは後述する。
【0170】
合計獲得球数計数処理が終了すると、副制御CPU50aは、合計獲得球数が特定数であるか否かを判定する(ステップS24)。なお、本実施形態において、特定数は、特定回数の大当り遊技が付与された場合に獲得可能となる賞球の総数である。具体的に、本実施形態において、特定数は、4500球である。即ち、本実施形態において、特定数は、大当り遊技が3回付与された場合に獲得可能となる賞球の総数である。また、詳しくは後述するが、本実施形態において、合計獲得球数は、大当り遊技が付与された場合に、該大当り遊技の付与が決定された時点で獲得が可能となる見込みの賞球の合計数である。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理の実行時点で獲得が可能となる見込みの賞球の合計数が、大当り遊技が3回付与された場合に獲得可能となる賞球の総数と一致する場合に、大当り遊技演出決定処理のステップS24を肯定判定する。言い換えれば、本実施形態において、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理の実行時点で、今回の大当り遊技を含めて3回の大当り遊技が付与されることが見込まれる場合に、大当り遊技演出決定処理のステップS24を肯定判定する。
【0171】
合計獲得球数が特定数である場合(ステップS24:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として、特別継続演出を決定する(ステップS25)。次に、副制御CPU50aは、特別継続フラグをON状態に制御する(ステップS26)。続いて、副制御CPU50aは、特別継続カウンタの値として「1」を設定する(ステップS27)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0172】
一方、合計獲得球数が特定数ではない場合(ステップS24:NO)、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZaであるか否かを判定する(ステップS28)。今回の特殊当りが特殊当りZaである場合(ステップS28:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として、特殊継続演出を決定する(ステップS29)。次に、副制御CPU50aは、特殊継続フラグをON状態に制御する(ステップS30)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0173】
また、今回の特殊当りがZA,ZB,ZCである場合(ステップS22:NO)、及び、今回の特殊当りがZbである場合(ステップS28:NO)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として、通常継続演出を決定する(ステップS31)。続いて、副制御CPU50aは、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれているか否かを判定する(ステップS32)。実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれている場合(ステップS32:YES)、副制御CPU50aは、保留連演出の実行を決定する(ステップS33)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。一方、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれていない場合(ステップS32:NO)、副制御CPU50aは、保留連演出の実行を決定することなく、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0174】
以上のような大当り遊技演出決定処理によれば、副制御CPU50aは、大当り遊技Za,Zbが付与される場合に(ステップS22:YES)、合計獲得球数が特定数であることを条件として(ステップS24:YES)、特別継続演出の実行を決定可能である(ステップS25)。なお、副制御CPU50aは、大当り遊技Za,Zbが付与される場合に、合計獲得球数が特定数ではないときには、合計獲得球数が特定数よりも多い数であっても、特別継続演出の実行を決定しない。言い換えれば、本実施形態において、特別継続演出は、大当り遊技Za,Zbが付与された場合に、合計獲得球数が特定数となるときに実行可能である。
【0175】
特に、大当り遊技演出決定処理において、特別継続演出は、特殊突入演出の実行中ではなく(ステップS1:NO)、特殊継続演出の実行中でもなく(ステップS4:NO)、特別継続演出の実行中でもない場合であって(ステップS9:NO)、非時短状態中でもないとき(ステップS15:NO)に実行が決定され得る(ステップS25)。即ち、特別継続演出は、特殊モード中ではなく、特別モード中でもなく、通常モード中でもない場合に実行が決定され得る。言い換えれば、特別継続演出は、時短モード中に特殊当りに当選したことを契機として、実行が決定され得る。一方で、特別継続演出は、通常モード中に特殊当りに当選したこと、特殊モード中に特殊当りに当選したこと、及び特別モード中に特殊当りに当選したことを契機としては、実行が決定されない。
【0176】
また、以上のような大当り遊技演出決定処理によれば、副制御CPU50aは、大当り遊技が付与された場合であって、かつ、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれている場合に(ステップS7:YES又はステップS32:YES)、保留連演出の実行を決定可能である(ステップS8又はステップS33)。
【0177】
特に、大当り遊技演出決定処理において、保留連演出は、特殊継続演出の実行中である場合(ステップS4:YES)に実行が決定され得る(ステップS8)。即ち、保留連演出は、時短モード中に特殊当りZaに当選したことを契機として該特殊当りに基づく大当り遊技の終了後に特殊モードに制御された場合であって、該特殊モード中に特殊当りに当選したことを契機として、実行が決定され得る。言い換えれば、保留連演出は、特殊継続演出を実行する大当り遊技のうち2回目の大当り遊技中に実行可能である。即ち、保留連演出は、特殊モード中に特殊当りに当選したことを契機として実行が決定され得る。
【0178】
また、保留連演出は、特別継続演出の実行中であって(ステップS9:YES)、今回の大当り遊技が特別継続演出を実行する大当り遊技のうち3回目の大当り遊技である場合(ステップS12:YES)に実行が決定され得る(ステップS8)。このため、保留連演出は、特別継続演出を実行する大当り遊技のうち3回目の大当り遊技中に実行可能である。即ち、保留連演出は、特別モード中に特殊当りに当選したことを契機として実行が決定され得る。
【0179】
また、保留連演出は、特殊当りZbに当選した場合に(ステップS28:NO)、合計獲得球数が特定数ではないこと(ステップS24:NO)を条件として、実行が決定され得る(ステップS33)。即ち、保留連演出は、大当り遊技Zbが付与された場合であって、かつ、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれている場合に、合計獲得球数が特定数とならないときに実行可能である。
【0180】
さらに、保留連演出は、特殊当りZA,ZB,ZCに当選した場合に(ステップS22:NO)実行が決定され得る(ステップS33)。この場合、保留連演出は、合計獲得球数が特定数であるか否か(ステップS24)に関わらず実行が決定され得る。即ち、保留連演出は、大当り遊技ZA,ZB,ZCが付与された場合であって、かつ、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれている場合に、合計獲得球数が特定数となるときであっても、特別継続演出の実行が決定されないときには、実行が決定され得る。特に、保留連演出は、時短モード中であって(ステップS1,S4,S9,S15:NO)、特殊当りZA,ZB,ZCに当選した場合に(ステップS22:NO)、実行が決定され得る(ステップS33)。即ち、保留連演出は、時短モードにおいて、大当り遊技ZA,ZB,ZCが付与された場合であって、かつ、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれている場合に、合計獲得球数が特定数となるときであっても、特別継続演出の実行が決定されないときには、実行が決定され得る。
【0181】
次に、合計獲得球数計数処理について説明する。本実施形態において、合計獲得球数とは、大当り遊技が付与された場合に、該大当り遊技の付与が決定された時点で獲得が可能となる見込みの賞球の合計数に相当する数である。
【0182】
図16に示すように、合計獲得球数計数処理において、副制御CPU50aは、今回の特殊当りにおける獲得可能球数を特定して合計獲得球数に加算する(ステップS51)。即ち、副制御CPU50aは、今回の特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されたことにより獲得が可能となる見込みの賞球の数を合計獲得球数に加算する。
【0183】
ここで、特殊当りにおける獲得可能球数に付いて説明する。
図17に示すように、本実施形態では、特殊当りZa,Zbについて、特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されたことにより獲得が可能となる見込みの賞球の数としての獲得可能球数が定められている。言い換えれば、本実施形態において、複数種類の大当り遊技には、該大当り遊技に基づいて獲得可能な遊技球の数としての獲得可能球数が定められている。本実施形態において、獲得可能球数は、特殊当りに当選したときの遊技状態毎に定められている。
【0184】
具体的に、本実施形態において、非時短状態中に特殊当りZaに当選した場合であって、該特殊当りZaに基づいて大当り遊技Zaの付与が決定されたときには、大当り遊技Zaにおいて「1500球」の賞球の獲得が可能となる。さらに、非時短状態中に特殊当りZaに当選した場合であって、該特殊当りZaに基づいて大当り遊技Zaの付与が決定されたときには、大当り遊技Zaの終了後に第1時短状態に制御される。ここで、第1時短状態に制御されたときには、原則として特殊当りZA,ZB,ZC,Za,Zbの何れかに当選しなければ第1時短状態が終了しないことから、実質的に次回の大当り遊技の付与が確定することとなる。したがって、非時短状態中に特殊当りZaに当選した場合であって、該特殊当りZaに基づいて大当り遊技Zaの付与が決定されたときには、大当り遊技Zaにおける「1500球」の賞球に加えて、その後に付与される大当り遊技における「1500球」の賞球の獲得が可能となる。このため、本実施形態では、非時短状態中に特殊当りZaに当選した場合の獲得可能球数としては、「3000球」が定められている。
【0185】
非時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、該特殊当りZbに基づいて大当り遊技Zbの付与が決定されたときには、大当り遊技Zbにおいて「1500球」の賞球の獲得が可能となる。一方、非時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、該特殊当りZbに基づいて大当り遊技Zbの付与が決定されたときには、大当り遊技Zbの終了後に第2時短状態に制御される。ここで、第2時短状態に制御されたときには、回数終了条件の成立により、特殊当りZA,ZB,ZC,Za,Zbの何れにも当選しないまま第2時短状態が終了することがあることから、次回の大当り遊技の付与が確定していないこととなる。したがって、非時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、該特殊当りZbに基づいて大当り遊技Zbの付与が決定されたときには、大当り遊技Zbにおいて獲得が可能となる「1500球」の賞球が、非時短状態中に特殊当りZbに当選した場合に獲得可能となる見込みの賞球の数となる。このため、本実施形態では、非時短状態中に特殊当りZbに当選した場合の獲得可能球数としては、「1500球」が定められている。
【0186】
第1時短状態中に特殊当りZaに当選した場合であって、該特殊当りZaに基づいて大当り遊技Zaの付与が決定されたときには、大当り遊技Zaにおいて「1500球」の賞球の獲得が可能である。しかしながら、上述したように、本実施形態では、第1時短状態に制御された時点で、実質的に次回の大当り遊技の付与が確定している。したがって、本実施形態では、第1時短状態中に大当り遊技の付与が決定されたとしても、獲得が可能となる見込みの賞球の数は増加しない。このため、本実施形態では、第1時短状態中に特殊当りZaに当選した場合の特殊当りにおける獲得可能球数としては、「0球」が定められている。
【0187】
同様に、第1時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、該特殊当りZbに基づいて大当り遊技Zbの付与が決定されたときには、大当り遊技Zbにおいて「1500球」の賞球の獲得が可能であるものの、実質的に獲得が可能となる見込みの賞球の数は増加しない。このため、本実施形態では、第1時短状態中に特殊当りZbに当選した場合の獲得可能球数としては、「0球」が定められている。
【0188】
第2時短状態中に特殊当りZaに当選した場合であって、該特殊当りZaに基づいて大当り遊技Zaの付与が決定されたときには、大当り遊技Zaにおいて「1500球」の賞球の獲得が可能となるとともに、大当り遊技Zaの終了後に第1時短状態に制御される。したがって、第2時短状態中に特殊当りZaに当選した場合であって、該特殊当りZaに基づいて大当り遊技Zaの付与が決定されたときには、大当り遊技Zaにおける「1500球」の賞球に加えて、その後に付与される大当り遊技における「1500球」の賞球の獲得が可能となる。このため、本実施形態では、第2時短状態中に特殊当りZaに当選した場合の獲得可能球数としては、「3000球」が定められている。
【0189】
第2時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、該特殊当りZbに基づいて大当り遊技Zbの付与が決定されたときには、大当り遊技Zbにおいて「1500球」の賞球の獲得が可能となるとともに、大当り遊技Zbの終了後に第2時短状態に制御される。したがって、第2時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、該特殊当りZbに基づいて大当り遊技Zbの付与が決定されたときには、大当り遊技Zbにおいて獲得が可能となる「1500球」の賞球が、第2時短状態中に特殊当りZbに当選した場合に獲得可能となる見込みの賞球の数となる。このため、本実施形態では、第2時短状態中に特殊当りZbに当選した場合の獲得可能球数としては、「1500球」が定められている。
【0190】
図16に示すように、副制御CPU50aは、今回の特殊当りにおける獲得可能球数を合計獲得球数に加算すると、実行が保留されている第2特別ゲームの中に、特殊当りとなる特別ゲームであって、該特殊当りにおける獲得可能球数が未だ合計獲得球数に加算されていない特別ゲームが含まれているか否かを判定する(ステップS52)。なお、以下の説明では、実行が保留されている第2特別ゲームに対応する特別抽選において当選する見込みの特殊当りを「保留内特殊当り」と示す。即ち、以下の説明では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に特殊当りとなる第2特別ゲームが含まれていることを、単に「保留内特殊当りがある」と示す。ステップS52の処理において、副制御CPU50aは、未加算の保留内特殊当りがあるか否かを判定する。
【0191】
未加算の保留内特殊当りがある場合(ステップS52:YES)、副制御CPU50aは、直前の特殊当りに基づく大当り遊技の終了後の遊技状態を特定する(ステップS53)。即ち、副制御CPU50aは、未加算の保留内特殊当りに当選するときの遊技状態を特定する。続いて、副制御CPU50aは、未加算の保留内特殊当りの種類と、未加算の保留内特殊当りに当選するときの遊技状態と、に基づいて、未加算の保留内特殊当りにおける獲得可能球数を合計獲得球数に加算する(ステップS54)。その後、副制御CPU50aは、再びステップS52の処理に移行する。即ち、副制御CPU50aは、未加算の保留内特殊当りがなくなるまで、ステップS52~S54の処理を繰り返す。
【0192】
そして、未加算の保留内特殊当りがない場合(ステップS52:NO)、副制御CPU50aは、合計獲得球数計数処理を終了する。この場合、副制御CPU50aは、合計獲得球数計数処理の終了に伴って、大当り遊技演出決定処理のステップS24に移行する。
【0193】
このような合計獲得球数計数処理により、副制御CPU50aは、今回の特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されたことにより獲得が可能となる見込みの賞球の数と、保留内特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されることにより獲得が可能となる見込みの賞球の数と、を合算した数を合計獲得球数として計数する。本実施形態において、今回の特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されたことにより獲得が可能となる見込みの賞球の数は、当り抽選に当選したことを契機として付与された当り遊技における獲得可能球数である当選獲得球数に相当する。また、本実施形態において、保留内特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されることにより獲得が可能となる見込みの賞球の数は、実行が保留されている当り抽選のうち当りとなる当り抽選の結果に基づいて付与される当り遊技における獲得可能球数である保留内獲得球数に相当する。このため、本実施形態において、合計獲得球数は、当選獲得球数と保留内獲得球数とを合算した数に相当する。
【0194】
ここで、合計獲得球数計数処理による合計獲得球数の計数結果について、具体的な例とともに説明する。なお、上述した大当り遊技演出決定処理によれば、本実施形態における合計獲得球数計数処理は、第2時短状態において特殊当りZa,Zbに基づく大当り遊技が付与されたときに実行されることとなる。
【0195】
図18に示す例において、「当該変動」と示す場合、今回の特殊当りを意味する。また、図18に示す例において、「保留1」「保留2」「保留3」「保留4」と示す場合、それぞれ、実行が保留されている第2特別ゲームのうち1~4番目に実行が保留された第2特別ゲームを意味する。例えば、「保留1」は、実行が保留されている第2特別ゲームのうち1番最初に保留された第2特別ゲームを示す。また、図18に示す例において、単に「特殊当り」と示す場合、特殊当りZa又は特殊当りZbの何れかであることを意味する。なお、図18の例では、説明の便宜上、実行が保留されている第2特別ゲームの順序として、特殊当りとなる特別ゲームの後にはずれとなる特別ゲームが保留されている例を示しているが、特殊当りとなる特別ゲームの順序が図に示す例と同一であれば、特殊当りとなる特別ゲームとはずれとなる特別ゲームとの前後関係は問わない。また、以下の説明では、保留内特殊当りに基づく大当り遊技の終了後を、単に「保留内特殊当りの終了後」と示す。
【0196】
今回の特殊当り(図中「当該変動」と示す)が特殊当りZaである場合、第2時短状態中の特殊当りZaであることから、特殊当りZaにおける獲得可能球数は「3000球」となる。このため、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りがない場合、合計獲得球数は「3000球」となる。また、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが1つある場合、該保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れであっても「0球」である。このため、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが1つある場合、合計獲得球数は「3000球」となる。
【0197】
今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが2つある場合、1つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、該特殊当りZbにおける獲得可能球数は「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、合計獲得球数は「4500球」となる。即ち、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合に、大当り遊技演出の演出内容として特別継続演出を決定可能である。
【0198】
一方、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、該特殊当りZaにおける獲得可能球数は「3000球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「6000球」となる。
【0199】
今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが3つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、2つ目の保留内特殊当りの終了後には第1時短状態に制御される。このため、3つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れであっても「0球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが3つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「6000球」となる。
【0200】
今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが3つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、2つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、3つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」であり、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが3つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、合計獲得球数は「6000球」を超える。
【0201】
今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが4つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、3つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、4つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」であり、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが4つあり、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「7500球」を超える。
【0202】
今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが4つあり、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、3つ目の保留内特殊当りの終了後には第1時短状態に制御される。このため、4つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れであっても「0球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが4つあり、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「7500球」となる。
【0203】
また、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが4つあり、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、3つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、4つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」であり、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZaであって、保留内特殊当りが4つあり、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、合計獲得球数は「7500球」を超える。
【0204】
一方、今回の特殊当りが特殊当りZbである場合、第2時短状態中の特殊当りZbであることから、特殊当りZbにおける獲得可能球数は「1500球」となる。このため、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りがない場合、合計獲得球数は「1500球」となる。
【0205】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが1つある場合、該保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。このため、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが1つあり、該保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、合計獲得球数は「3000球」となる。
【0206】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが1つある場合、該保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」である。このため、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが1つあり、該保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「4500球」となる。即ち、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが1つあり、該保留内特殊当りが特殊当りZaである場合に、大当り遊技演出の演出内容として特別継続演出を決定可能である。
【0207】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaであるときには、1つ目の保留内特殊当りの終了後には第1時短状態に制御される。このため、2つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れであっても「0球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「4500球」となる。即ち、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合に、大当り遊技演出の演出内容として特別継続演出を決定可能である。
【0208】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、かつ、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであるときには、1つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、該特殊当りZbにおける獲得可能球数は「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、合計獲得球数は「4500球」となる。即ち、副制御CPU50aは、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合に、大当り遊技演出の演出内容として特別継続演出を決定可能である。
【0209】
一方、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、該特殊当りZaにおける獲得可能球数は「3000球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが2つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、かつ、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「6000球」となる。
【0210】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが3つあり、かつ、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、2つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、3つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」であり、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが3つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「6000球」を超える。
【0211】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが3つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、2つ目の保留内特殊当りの終了後には第1時短状態に制御される。このため、3つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れであっても「0球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが3つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「6000球」となる。
【0212】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが3つあり、1つ目の保留内特殊当り及び2つ目の保留内特殊当りが何れも特殊当りZbである場合、2つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、3つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」であり、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが3つあり、1つ目の保留内特殊当り及び2つ目の保留内特殊当りが何れも特殊当りZbである場合、合計獲得球数は「6000球」を超える。
【0213】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが4つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、3つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、4つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」であり、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが4つあり、1つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbであって、2つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「7500球」を超える。
【0214】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが4つあり、1つ目の保留内特殊当り及び2つ目の保留内特殊当りが何れも特殊当りZbであって、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、3つ目の保留内特殊当りの終了後には第1時短状態に制御される。このため、4つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZa,Zbの何れであっても「0球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが4つあり、1つ目の保留内特殊当り及び2つ目の保留内特殊当りが何れも特殊当りZbであって、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZaである場合、合計獲得球数は「7500球」となる。
【0215】
今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが4つあり、1つ目の保留内特殊当り及び2つ目の保留内特殊当りが何れも特殊当りZbであって、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、3つ目の保留内特殊当りの終了後には第2時短状態に制御される。このため、4つ目の保留内特殊当りにおける獲得可能球数は、該保留内特殊当りが特殊当りZaのときは「3000球」であり、該保留内特殊当りが特殊当りZbのときは「1500球」である。したがって、今回の特殊当りが特殊当りZbであって、保留内特殊当りが4つあり、1つ目の保留内特殊当り及び2つ目の保留内特殊当りが何れも特殊当りZbであって、3つ目の保留内特殊当りが特殊当りZbである場合、合計獲得球数は「7500球」を超える。
【0216】
以上の例によれば、本実施形態では、大当り遊技の付与が決定された時点において、保留内特殊当りが1つ又は2つある場合に、合計獲得球数が「4500球」となり得る。
特に、大当り遊技の付与が決定された時点において、保留内特殊当りが1つあるときには、保留内特殊当りに基づく大当り遊技の終了後に第1時短状態に制御される場合に、合計獲得球数が「4500球」となる。なお、本実施形態において、第1時短状態に制御されたときには、実質的に次回の大当り遊技の付与が確定する。このため、大当り遊技の付与が決定された時点において、保留内特殊当りが1つあり、かつ、保留内特殊当りに基づく大当り遊技の終了後に第1時短状態に制御される場合とは、今回の大当り遊技を含めて実質的に3回分の大当り遊技の付与が決定されている状況であるといえる。
【0217】
一方で、大当り遊技の付与が決定された時点において、保留内特殊当りが2つあるときには、保留内特殊当りのうち2つ目の保留内特殊当りに基づく大当り遊技の終了後に第2時短状態に制御される場合に、合計獲得球数が「4500球」となる。なお、本実施形態において、第2時短状態に制御されたときには、次回の大当り遊技が付与されることなく時短状態が終了することもある。このため、大当り遊技の付与が決定された時点において、保留内特殊当りが2つあり、2つ目の保留内特殊当りに基づく大当り遊技の終了後に第2時短状態に制御される場合とは、今回の大当り遊技を含めて実質的に3回分の大当り遊技の付与が決定されている状況であるといえる。
【0218】
即ち、本実施形態では、大当り遊技の付与が決定された時点において、今回の大当り遊技を含めて実質的に3回分の大当り遊技の付与が決定されている場合に、合計獲得球数が「4500球」となり、特別継続演出の実行が決定される。
【0219】
以下、大当り遊技演出が実行されるときの演出の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aによる制御とともに説明する。
まず、大当り遊技演出として特殊突入演出が実行されるときの演出の流れについて説明する。本実施形態において、特殊突入演出は、通常モード中に特殊当りZA,Zaに当選した場合に実行される。
【0220】
図19(a)に示すように、非時短状態中に特殊図柄ZA,Zaを導出する変動ゲームが開始された時点において、副制御CPU50aは、通常モード中であることから、通常背景演出を実行させるように演出表示装置12を制御している(時点t0)。続いて、特殊当り遊技ZA,Zaが開始されると、副制御CPU50aは、通常モードを終了させるとともに通常背景演出を終了させて、特殊当り報知演出を開始させる(時点t1)。また、特殊当り遊技ZA,Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技ZA,Zaが開始されると、副制御CPU50aは、特殊当り報知演出を終了させて、特殊突入演出を開始させる(時点t2)。この例において、時点t2で開始される大当り遊技ZA,Zaは、特殊突入演出が実行される大当り遊技のうち1回目の大当り遊技に相当する。このとき、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技におけるオープニング時間の開始に伴って、特殊突入開始演出を開始させる。また、1回目の大当り遊技におけるオープニング時間が終了してラウンド遊技が開始されると、副制御CPU50aは、特殊突入開始演出を終了させて、特殊突入背景演出を開始させる(時点t3)。副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始された後も特殊突入背景演出を継続させる。また、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技が終了して第1時短状態に制御されたことを契機として特殊モードに制御する(時点t4)。このとき、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技が終了された後も特殊突入背景演出を継続させる。
【0221】
その後、この例では、再び特殊当りに当選したことを契機として特殊当り遊技が開始される(時点t5)。このとき、副制御CPU50aは、特殊モードを終了させる一方で、特殊突入背景演出を継続させる。続いて、この例では、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技が開始される(時点t6)。この例において、時点t6で開始される大当り遊技は、特殊突入演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技に相当する。この場合、副制御CPU50aは、2回目の大当り遊技が開始された後も特殊突入背景演出を継続させる。そして、2回目の大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、特殊突入背景演出を終了させて特殊突入終了演出を開始させる(時点t7)。その後、副制御CPU50aは、2回目の大当り遊技が終了して第2時短状態に制御されたことを契機として時短モードに制御する(時点t8)。このとき、副制御CPU50aは、特殊突入終了演出を終了させることにより特殊突入演出を終了させて、時短背景演出を開始させる。
【0222】
次に、大当り遊技演出として通常突入演出が実行されるときの演出の流れについて説明する。本実施形態において、通常突入演出は、通常モード中に特殊当りZB,Zbに当選した場合に実行される。
【0223】
図19(b)に示すように、大当り遊技演出として通常突入演出が実行される場合において、1回目の大当り遊技が開始されるまでの演出の流れ(時点t10~t12)は、大当り遊技演出として特殊突入演出が実行される場合(図19(a)の時点t0~t2)と同様であるため、説明を省略する。
【0224】
特殊当り遊技ZB,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技ZB,Zbが開始されると、副制御CPU50aは、特殊当り報知演出を終了させて、通常突入演出を開始させる(時点t12)。具体的に、副制御CPU50aは、大当り遊技ZB,Zbにおけるオープニング時間の開始に伴って、通常突入開始演出を開始させる。また、大当り遊技ZB,Zbにおけるオープニング時間が終了してラウンド遊技が開始されると、副制御CPU50aは、通常突入開始演出を終了させて、通常突入背景演出を開始させる(時点t13)。副制御CPU50aは、大当り遊技ZB,Zbにおける最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、通常突入背景演出を終了させて、通常突入終了演出を開始させる(時点t14)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技が終了して第2時短状態に制御されたことを契機として時短モードに制御する(時点t15)。このとき、副制御CPU50aは、通常突入終了演出を終了させることにより通常突入演出を終了させて、時短背景演出を開始させる。
【0225】
次に、大当り遊技演出として非突入演出が実行されるときの演出の流れについて説明する。本実施形態において、非突入演出は、通常モード中に特殊当りZCに当選した場合に実行される。
【0226】
図20に示すように、大当り遊技演出として非突入演出が実行される場合において、1回目の大当り遊技が開始されるまでの演出の流れ(時点t20~t22)は、大当り遊技演出として特殊突入演出が実行される場合(図19(a)の時点t0~t2)と同様であるため、説明を省略する。
【0227】
特殊当り遊技ZCにおいて遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技ZCが開始されると、副制御CPU50aは、特殊当り報知演出を終了させて、非突入演出を開始させる(時点t22)。具体的に、副制御CPU50aは、大当り遊技ZCにおけるオープニング時間の開始に伴って、非突入開始演出を開始させる。また、大当り遊技ZCにおけるオープニング時間が終了してラウンド遊技が開始されると、副制御CPU50aは、非突入開始演出を終了させて、非突入背景演出を開始させる(時点t23)。副制御CPU50aは、大当り遊技ZCにおける最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、非突入背景演出を終了させて、非突入終了演出を開始させる(時点t24)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技の終了後も非時短状態に制御されることから、通常モードに制御する(時点t25)。このとき、副制御CPU50aは、非突入終了演出を終了させることにより非突入演出を終了させて、通常背景演出を開始させる。
【0228】
次に、大当り遊技演出として特殊継続演出が実行されるときの演出の流れについて説明する。本実施形態において、特殊継続演出は、時短モード中に特殊当りZaに当選した場合であって、合計獲得球数が特定数ではないときに実行される。
【0229】
図21(a)に示すように、第2時短状態中に特殊図柄Zaを導出する変動ゲームが開始された時点において、副制御CPU50aは、時短モード中であることから、時短背景演出を実行させるように演出表示装置12を制御している(時点t30)。続いて、特殊当り遊技Zaが開始されると、副制御CPU50aは、時短モードを終了させるとともに時短背景演出を終了させて、特殊当り報知演出を開始させる(時点t31)。また、特殊当り遊技Zaにおいて遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技Zaが開始されると、副制御CPU50aは、特殊当り報知演出を終了させて、特殊継続演出を開始させる(時点t32)。この例において、時点t32で開始される大当り遊技Zaは、特殊継続演出が実行される大当り遊技のうち1回目の大当り遊技に相当する。このとき、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技におけるオープニング時間の開始に伴って、特殊継続開始演出を開始させる。また、1回目の大当り遊技におけるオープニング時間が終了してラウンド遊技が開始されると、副制御CPU50aは、特殊継続開始演出を終了させて、特殊継続背景演出を開始させる(時点t33)。副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始された後も特殊継続背景演出を継続させる。また、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技が終了して第1時短状態に制御されたことを契機として特殊モードに制御する(時点t34)。このとき、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技が終了された後も特殊継続背景演出を継続させる。
【0230】
その後、この例では、再び特殊当りに当選したことを契機として特殊当り遊技が開始される(時点t35)。このとき、副制御CPU50aは、特殊モードを終了させる一方で、特殊継続背景演出を継続させる。続いて、この例では、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技が開始される(時点t36)。この例において、時点t36で開始される大当り遊技は、特殊継続演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技に相当する。この場合、副制御CPU50aは、2回目の大当り遊技が開始された後も特殊継続背景演出を継続させる。そして、2回目の大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、特殊継続背景演出を終了させて特殊継続終了演出を開始させる(時点t37)。その後、副制御CPU50aは、2回目の大当り遊技が終了して第2時短状態に制御されたことを契機として時短モードに制御する(時点t38)。このとき、副制御CPU50aは、特殊継続終了演出を終了させることにより特殊継続演出を終了させて、時短背景演出を開始させる。
【0231】
次に、大当り遊技演出として通常継続演出が実行されるときの演出の流れについて説明する。本実施形態において、通常継続演出は、時短モード中に特殊当りZbに当選した場合であって、合計獲得球数が特定数ではないときに実行される。また、本実施形態において、通常継続演出は、時短モード中に特殊当りZA,ZB,ZCに当選した場合に実行される。
【0232】
図21(b)に示すように、大当り遊技演出として通常継続演出が実行される場合において、1回目の大当り遊技が開始されるまでの演出の流れ(時点t40~t42)は、大当り遊技演出として特殊継続演出が実行される場合(図21(a)の時点t30~t32)と同様であるため、説明を省略する。
【0233】
特殊当り遊技Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技Zbが開始されると、副制御CPU50aは、特殊当り報知演出を終了させて、通常継続演出を開始させる(時点t42)。具体的に、副制御CPU50aは、大当り遊技Zbにおけるオープニング時間の開始に伴って、通常継続開始演出を開始させる。また、大当り遊技Zbにおけるオープニング時間が終了してラウンド遊技が開始されると、副制御CPU50aは、通常継続開始演出を終了させて、通常継続背景演出を開始させる(時点t43)。副制御CPU50aは、大当り遊技Zbにおける最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、通常継続背景演出を終了させて、通常継続終了演出を開始させる(時点t44)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技が終了して第2時短状態に制御されたことを契機として時短モードに制御する(時点t45)。このとき、副制御CPU50aは、通常継続終了演出を終了させることにより通常継続演出を終了させて、時短背景演出を開始させる。
【0234】
なお、第2時短状態中に特殊当りZA,ZB,ZCに当選したときの演出の流れは、第2時短状態中に特殊当りZbに当選した場合であって、合計獲得球数が特定数ではないときの演出の流れと同様である。
【0235】
次に、大当り遊技演出として特別継続演出が実行されるときの演出の流れについて説明する。本実施形態において、特別継続演出は、時短モード中に特殊当りZa,Zbに当選した場合であって、合計獲得球数が特定数であるときに実行される。
【0236】
図22(a)及び(b)に示すように、大当り遊技演出として特別継続演出が実行される場合において、1回目の大当り遊技が開始されるまでの演出の流れ(時点t50~t52)は、大当り遊技演出として特殊継続演出が実行される場合(図21(a)の時点t30~t32)と同様であるため、説明を省略する。
【0237】
特殊当り遊技Za,Zbにおいて遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技Za,Zbが開始されると、副制御CPU50aは、特殊当り報知演出を終了させて、特別継続演出を開始させる(時点t52)。この例において、時点t52で開始される大当り遊技Za,Zbは、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち1回目の大当り遊技に相当する。具体的に、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技におけるオープニング時間の開始に伴って、特別継続開始演出を開始させる。また、1回目の大当り遊技におけるオープニング時間が終了してラウンド遊技が開始されると、副制御CPU50aは、特別継続開始演出を終了させて、特別継続背景演出を開始させる(時点t53)。副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始された後も特別継続背景演出を継続させる。また、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技が終了したことを契機として特別モードに制御する(時点t54)。このとき、副制御CPU50aは、1回目の大当り遊技が終了された後も特別継続背景演出を継続させる。
【0238】
その後、この例では、再び特殊当りに当選したことを契機として特殊当り遊技が開始される(時点t55)。このとき、副制御CPU50aは、特別モードを終了させる一方で、特別継続背景演出を継続させる。続いて、この例では、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技が開始される(時点t56)。この例において、時点t56で開始される大当り遊技は、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技に相当する。この場合、副制御CPU50aは、2回目の大当り遊技が開始された後も特殊突入背景演出を継続させる。その後、副制御CPU50aは、2回目の大当り遊技が終了したことを契機として特別モードに制御する(時点t57)。このとき、副制御CPU50aは、2回目の大当り遊技が終了された後も特別継続背景演出を継続させる。
【0239】
さらに、この例では、再び特殊当りに当選したことを契機として特殊当り遊技が開始される(時点t58)。このとき、副制御CPU50aは、特別モードを終了させる一方で、特別継続背景演出を継続させる。続いて、この例では、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技が開始される(時点t59)。この例において、時点t59で開始される大当り遊技は、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技に相当する。この場合、副制御CPU50aは、3回目の大当り遊技が開始された後も特別継続背景演出を継続させる。そして、3回目の大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、特別継続背景演出を終了させて特別継続終了演出を開始させる(時点t60)。その後、副制御CPU50aは、3回目の大当り遊技が終了して第2時短状態に制御されたことを契機として時短モードに制御する(時点t61)。このとき、副制御CPU50aは、特別継続終了演出を終了させることにより特別継続演出を終了させて、時短背景演出を開始させる。
【0240】
このように、本実施形態において、副制御CPU50aは、時短モード中に特殊当りZa,Zbに当選したことを契機として特別継続演出が実行されたときには、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技の終了後に再び時短モードに制御する。
【0241】
なお、本実施形態では、大当り遊技の付与が決定された時点において、保留内特殊当りが1つ又は2つある場合に、特別継続演出の実行が決定され得る。このため、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技は、保留内特殊当りのうち最後の保留内特殊当りに基づいて付与される大当り遊技となる場合と、該最後の保留内特殊当りに基づいて付与される大当り遊技よりも後に付与される大当り遊技となる場合と、がある。したがって、本実施形態において、副制御CPU50aは、時短モード中に特別継続演出の実行を決定したときには、特別継続演出の実行を決定した時点で実行が保留されている第2特別ゲームのうち最後に特殊当りとなる特別ゲームに基づいて付与される大当り遊技の終了以降に、再び時短モードに制御することとなる。
【0242】
次に、大当り遊技中に保留連演出が実行されるときの演出の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aによる制御とともに説明する。上述したように、本実施形態において、保留連演出は、通常継続演出が実行される大当り遊技中と、特殊継続演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技中と、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技中に実行可能である。
【0243】
まず、通常継続演出が実行される大当り遊技中に保留連演出が実行される場合の演出の流れについて説明する。
図23(a)に示すように、通常継続演出が実行される大当り遊技中に保留連演出が実行される場合において、通常継続演出が実行される大当り遊技が開始されるまでの演出の流れ(時点t70~t71)は、保留連演出が実行されない場合(図21(b)の時点t41~t42)と同様であるため、説明を省略する。
【0244】
この場合、副制御CPU50aは、特殊当り遊技において遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技が開始されると、特殊当り報知演出を終了させて、通常継続演出を開始させる(時点t71)。具体的に、副制御CPU50aは、大当り遊技におけるオープニング時間の開始に伴って、通常継続開始演出を開始させる。そして、大当り遊技におけるオープニング時間が終了してラウンド遊技が開始されると、副制御CPU50aは、通常継続開始演出を終了させて、保留連演出を開始させる(時点t72)。その後、副制御CPU50aは、最終回のラウンド遊技が終了するよりも前の所定のタイミングで、保留連演出を終了させて通常継続背景演出を開始させる(時短t73)。続いて、副制御CPU50aは、大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、通常継続背景演出を終了させて、通常継続終了演出を開始させる(時点t74)。
【0245】
通常継続演出が実行される大当り遊技中に保留連演出が実行される場合において、通常継続終了演出を開始させた以降の演出の流れ(時点t74~)は、保留連演出が実行されない場合(図21(b)の時点t44~)と同様であるため、説明を省略する。
【0246】
次に、特殊継続演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技中に保留連演出が実行される場合の演出の流れについて説明する。
図23(b)に示すように、特殊継続演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技中に保留連演出が実行される場合において、2回目の大当り遊技が開始されるまでの演出の流れ(時点t80~t85)は、保留連演出が実行されない場合(図21(a)の時点t31~t36)と同様であるため、説明を省略する。
【0247】
この場合、副制御CPU50aは、特殊継続演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技が開始された後も、特殊継続背景演出を継続させる(時点t85)。そして、副制御CPU50aは、ラウンド遊技が開始された以降の所定のタイミングで、特殊継続背景演出を終了させて保留連演出を開始させる(時点t86)。その後、副制御CPU50aは、最終回のラウンド遊技が終了するよりも前の所定のタイミングで、保留連演出を終了させて再び特殊継続背景演出を開始させる(時短t87)。続いて、副制御CPU50aは、大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、特殊継続背景演出を終了させて、特殊継続終了演出を開始させる(時点t88)。
【0248】
特殊継続演出が実行される大当り遊技のうち2回目の大当り遊技中に保留連演出が実行される場合において、特殊継続終了演出を開始させた以降の演出の流れ(時点t88~)は、保留連演出が実行されない場合(図21(a)の時点t37~)と同様であるため、説明を省略する。
【0249】
次に、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技中に保留連演出が実行される場合の演出の流れについて説明する。
図24に示すように、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技中に保留連演出が実行される場合において、3回目の大当り遊技が開始されるまでの演出の流れ(時点t90~t94)は、保留連演出が実行されない場合(図22の時点t55~t59)と同様であるため、説明を省略する。
【0250】
この場合、副制御CPU50aは、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技が開始された後も、特別継続背景演出を継続させる(時点t94)。そして、副制御CPU50aは、ラウンド遊技が開始された以降の所定のタイミングで、特別継続背景演出を終了させて保留連演出を開始させる(時点t95)。その後、副制御CPU50aは、最終回のラウンド遊技が終了するよりも前の所定のタイミングで、保留連演出を終了させて再び特別継続背景演出を開始させる(時短t96)。続いて、副制御CPU50aは、大当り遊技における最終回のラウンド遊技が終了してエンディング時間が開始されると、特別継続背景演出を終了させて、特別継続終了演出を開始させる(時点t97)。
【0251】
特別継続演出が実行される大当り遊技のうち3回目の大当り遊技中に保留連演出が実行される場合において、特別継続終了演出を開始させた以降の演出の流れ(時点t97~)は、保留連演出が実行されない場合(図22の時点t60~)と同様であるため、説明を省略する。
【0252】
第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)特別継続演出は、今回の特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されたことにより獲得が可能となる見込みの賞球の数と、保留内特殊当りに基づいて大当り遊技の付与が決定されることにより獲得が可能となる見込みの賞球の数と、を合算した合計獲得球数が特定数となるときに実行可能である。これによれば、特別継続演出では、単に実行が保留されている特別ゲームの中に特殊当りとなる特別ゲームが含まれていることを報知する演出を実行する場合に比べて、獲得可能な賞球の数を具体的に想像させて遊技者を楽しませることができる。したがって、遊技に対する興趣を向上できる。
【0253】
(1-2)特に、本実施形態では、特別継続演出が実行された時点で、大当り遊技3回分の賞球を獲得できることが認識できるため、特別継続演出が実行されたときの遊技者の興趣を向上できる。
【0254】
(1-3)特別継続演出は、合計獲得球数が特定数ではない場合には、合計獲得球数が特定数より多いときであっても実行されない。これによれば、特別継続演出が実行された場合に、特定数を超える数の賞球を獲得できることに期待させてしまうことを抑制できるため、かえって遊技者を落胆させてしまうことを抑制できる。
【0255】
(1-4)副制御CPU50aは、時短モード中に特別継続演出の実行を決定した場合、特別継続演出の実行時点で実行が保留されている第2特別ゲームのうち最後に特殊当りとなる特別ゲームに基づいて付与される大当り遊技が終了した後に、再び時短モードに制御する。これによれば、時短モードを継続して楽しみたいと考える遊技者について、特別継続演出が実行されたときの興趣をさらに向上できる。
【0256】
(1-5)特別継続演出は、時短モード中に特殊当りに当選した場合に実行が決定され得る一方で、特殊モード中に特殊当りに当選した場合には実行が決定されない。これによれば、本実施形態では、時短モードと特殊モードとで演出を多様化して遊技を楽しませることができるとともに、特別継続演出が実行されることに期待する遊技者に対して、時短モードに制御されたときの期待感を向上させることができる。
【0257】
(1-6)副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理において、合算獲得球数が特定数とならない場合であっても、保留内特殊当りがあるときには、保留連演出の実行を決定可能である。これによれば、合算獲得球数が特定数とならない場合であっても、保留連演出の実行により遊技に対する興趣を向上できる。
【0258】
(1-7)また、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理において、合算獲得球数が特定数となる場合であっても、保留内特殊当りがあり、かつ、特別継続演出が実行されないときには、保留連演出の実行を決定可能である。これによれば、合算獲得球数が特定数となるにも関わらず特別継続演出が実行されない場合であっても、保留連演出の実行により遊技に対する興趣を向上できる。
【0259】
(1-8)特に、保留連演出は、特殊モード中又は特別モード中に特殊当りに当選した場合であっても実行が決定され得る。これによれば、本実施形態では、特別継続演出の実行が決定されない特殊モード中又は特別モード中に特殊当りに当選した場合であっても、保留連演出が実行されることに期待させて遊技を楽しませることができる。
【0260】
(1-9)保留連演出は、通常継続演出の実行中に実行される場合と、特殊継続演出又は特別継続演出の実行中に実行される場合とで、実行されるタイミングが異なる。これによれば、遊技者を飽きさせてしまうことを抑制できる。
【0261】
(1-10)保留連演出は、通常継続演出の実行中に実行される場合には、大当り遊技におけるオープニング時間中に実行される。これによれば、特殊継続演出や特別継続演出が実行されるときと比較して遊技者の期待感が低くなりやすい通常継続演出が実行される場合に、ラウンド遊技中やエンディング時間中よりも早い段階で保留連演出が実行されるため、通常継続演出の実行中に遊技者の興趣が低下してしまうことを抑制できる。
【0262】
(1-11)保留連演出は、特殊継続演出や特別継続演出が実行される場合には、大当り遊技におけるラウンド遊技中に実行される。これによれば、通常継続演出が実行されるときと比較して遊技者の期待感が高くなりやすい特殊継続演出や特別継続演出が実行される場合に、オープニング時間が経過した後に保留連演出が実行されるため、特殊継続演出や特別継続演出を十分に楽しませた上で、さらに保留連演出を楽しませることができる。
【0263】
(1-12)特に、保留連演出は、特殊継続演出や特別継続演出が実行される場合には、特殊継続演出や特別継続演出が実行される大当り遊技のうち最終回の大当り遊技の実行中に実行される。これによれば、特殊継続演出や特別継続演出を十分に楽しませた上で、さらに保留連演出を楽しませることができる。
【0264】
(第2実施形態)
次に、パチンコ遊技機の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0265】
本実施形態では、獲得した賞球の総数として計数された総獲得球数が予め定めた目標数に到達したことを報知する目標達成演出を実行可能である。本実施形態において、総獲得球数は、獲得した遊技球の総数に基づいて算出される特別獲得球数に相当する。また、本実施形態において、目標数は、特定数よりも多い数である。具体的に、本実施形態における目標数は、「20000球」である。本実施形態において、目標数は、規制球数に相当する。目標達成演出は、総獲得球数が目標数に到達している場合に大当り遊技が付与されたことを契機として、該大当り遊技中の大当り遊技演出として実行される。
【0266】
図25(a)に示すように、目標達成演出では、演出表示装置12において、総獲得球数が目標数に到達したことを報知する目標達成画像G81が表示される。
また、本実施形態では、総獲得球数がまもなく目標数に到達することを報知する目標直前演出を実行可能である。目標直前演出は、大当り遊技が付与された時点で総獲得球数が目標数に到達しておらず、かつ、目標数と総獲得球数との差分が合計獲得球数以下である場合に、該大当り遊技中に実行可能である。
【0267】
図25(b)に示すように、目標直前演出では、演出表示装置12において、総獲得球数がまもなく目標数に到達することを報知する目標直前画像G82が表示される。このとき、目標直前画像G82は、各大当り遊技演出において表示される各種の画像よりも遊技者から見て前面側に表示される。これにより、本実施形態では、目標直前演出が実行される場合、大当り遊技演出において表示される画像の一部が目標直前画像G82によって視認できなくなる。即ち、本実施形態では、目標直前演出が実行される場合、大当り遊技演出の実行が制限されるといえる。
【0268】
次に、目標達成演出及び目標直前演出を実行させるための副制御CPU50aの制御について説明する。
副制御CPU50aは、賞球の付与条件が成立する入賞口に遊技球が入球したことを示す検知コマンドを入力する毎に、副制御RAM50c内の総獲得球数カウンタの値を更新することにより、総獲得球数を計数する。即ち、本実施形態において、総獲得球数カウンタの値を記憶する副制御RAM50cは、獲得した遊技球の総数に基づいて算出される特別獲得球数を記憶する特別獲得球数記憶手段に相当する。
【0269】
また、図26に示すように、本実施形態において、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理においてステップS1の処理を行うよりも前に、以下に示すステップS101~S107の処理を行う。
【0270】
まず、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理において、副制御RAM50cに記憶されている目標達成フラグがON状態であるか否かを判定する(ステップS101)。ここで、目標達成フラグがON状態である場合とは、総獲得球数が目標数に到達している場合であり、特殊突入フラグがOFF状態である場合とは、総獲得球数が目標数に到達していない場合である。
【0271】
目標達成フラグがON状態である場合(ステップS101:YES)、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として目標達成演出を決定する(ステップS102)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0272】
一方、目標達成フラグがOFF状態である場合(ステップS101:NO)、副制御CPU50aは、総獲得球数が目標数に到達しているか否かを判定する(ステップS103)。総獲得球数が目標数に到達している場合(ステップS103:YES)、副制御CPU50aは、目標達成フラグをON状態に制御する(ステップS104)。続いて、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の演出内容として目標達成演出を決定する(ステップS102)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理を終了する。
【0273】
一方、総獲得球数が目標数に到達していない場合(ステップS103:NO)、副制御CPU50aは、合計獲得球数計数処理を実行する(ステップS105)。そして、副制御CPU50aは、総獲得球数と目標数の差が合計獲得球数以下であるか否かを判定する(ステップS106)。このとき、副制御CPU50aは、総獲得球数が目標数に達していない場合であって、目標数から総獲得球数を引いたときの差分が合計獲得球数以下であるときに、ステップS106を肯定判定する。
【0274】
総獲得球数と目標数との差が合計獲得球数以下である場合(ステップS106:YES)、副制御CPU50aは、目標直前演出の実行を決定する(ステップS108)。その後、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理のステップS1へ移行する。一方、総獲得球数と目標数との差が合計獲得球数以下ではない場合(ステップS106:NO)、副制御CPU50aは、目標直前演出の実行を決定することなく、大当り遊技演出決定処理のステップS1へ移行する。
【0275】
以上のような大当り遊技演出決定処理によれば、副制御CPU50aは、総獲得球数が目標数に到達している場合には、大当り遊技演出として目標達成演出を決定する。言い換えれば、本実施形態では、総獲得球数が目標数に到達している場合には、大当り遊技演出として、特別継続演出など、目標達成演出以外の演出が決定されない。このため、本実施形態において、副制御CPU50aは、総獲得球数が目標数に達したときには、特別継続演出の実行を規制するようになっているといえる。
【0276】
また、以上のような大当り遊技演出決定処理によれば、副制御CPU50aは、目標数と総獲得球数との差が合計獲得球数以下である場合には、目標直前演出の実行を決定する。言い換えれば、副制御CPU50aは、今回の大当り遊技が付与された時点で、総獲得球数が目標数に達することが実質的に確定している場合には、目標直前演出の実行を決定する。
【0277】
上述したように、本実施形態では、目標直前演出が実行されるときには、大当り遊技演出において表示される画像の一部が目標直前画像G82によって視認できなくなることにより、大当り遊技演出の実行が制限される。例えば、目標直前演出の実行を決定した場合であって、かつ、大当り遊技演出として特別継続演出を決定したときには、特別継続演出において表示される画像の一部が目標直前画像G82によって視認できなくなるため、特別継続演出の実行が制限されたこととなる。即ち、副制御CPU50aは、目標数と総獲得球数との差が合計獲得球数以下である場合には、特別継続演出の実行を制限するといえる。
【0278】
第2実施形態の効果について説明する。
(2-1)総獲得球数が目標数に到達している場合には、特別継続演出の実行が規制されるため、総獲得球数が目標数に到達する前後で演出の態様を変化させることができる。これによれば、総獲得球数が目標数に到達した後も特別継続演出が実行されることで、かえって遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
【0279】
(2-2)特に、本実施形態では、総獲得球数が目標数に到達している場合には目標達成演出を実行可能であるため、遊技者に達成感を与えて楽しませることができる。
(2-3)目標数と総獲得球数の差が合計獲得球数以下である場合には、特別継続演出の実行が制限されるため、総獲得球数がまもなく目標数に到達する状況で特別継続演出が制限なく実行されることで、かえって遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
【0280】
(2-4)特に、本実施形態では、目標数と総獲得球数の差が合計獲得球数以下である場合には目標直前演出を実行可能であるため、総獲得球数が目標数に到達することに対する期待感を煽ることができる。
【0281】
各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0282】
・第2実施形態において、目標直前演出の実行条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、目標数から総獲得球数を引いたときの差分が予め定めた数に達しているときには、今回の大当り遊技が付与された時点での合計獲得球数にかかわらず目標直前演出を実行させるようにしてもよい。言い換えれば、副制御CPU50aは、総獲得球数が特定数よりも多い規定数に達しているときに大当り遊技が付与された場合に、該大当り遊技中に目標直前演出を実行させるように制御してもよい。即ち、副制御CPU50aは、総獲得球数が特定数よりも多い規定数に達している場合には、大当り遊技演出の実行を制限するようにしてもよい。また、この場合、副制御CPU50aは、大当り遊技中に総獲得球数が予め定めた数に達したときから目標直前演出を実行させるように制御してもよい。
【0283】
・第2実施形態において、目標達成演出の実行条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、大当り遊技中に総獲得球数が目標数に到達した場合に、実行中の大当り遊技が終了した以降に目標達成演出を実行させるようにしてもよい。この場合、副制御CPU50aは、実行中の大当り遊技の終了に伴って目標達成演出を実行させてもよいし、実行中の大当り遊技の終了後に別の大当り遊技が付与されたことを契機として該別の大当り遊技の実行中に目標達成演出を実行させてもよい。
【0284】
・第2実施形態において、目標達成演出は、特殊当り遊技中に総獲得球数が目標数に到達した場合には、該特殊当り遊技が終了した以降に実行されるようにしてもよい。
・第2実施形態において、目標達成演出及び目標直前演出は、大当り遊技中に加えて、特殊当り遊技中に実行可能であってもよい。即ち、目標達成演出及び目標直前演出は、特殊当り遊技中と、該特殊当り遊技に基づいて付与される大当り遊技中と、にわたって実行可能であってもよい。
【0285】
・第2実施形態において、目標達成演出は、総獲得球数が目標数に到達した場合に一度のみ実行されるようにしてもよい。
・第2実施形態において、目標直前演出及び目標達成演出の演出内容は、適宜変更してもよい。また、第2実施形態において、目標直前演出及び目標達成演出が実行されるときの大当り遊技演出の実行態様は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、目標直前演出が実行される場合に、大当り遊技演出の実行を制限する態様は適宜変更してもよい。また、副制御CPU50aは、目標直前演出が実行される場合には大当り遊技演出の実行を規制するように制御してもよいし、目標直前演出が実行される場合であっても、大当り遊技演出の実行を制限しないようにしてもよい。また、副制御CPU50aは、目標達成演出が実行される場合であっても、該目標達成演出とは別の大当り遊技演出を並行して実行させるようにしてもよい。
【0286】
・第2実施形態において、目標達成演出が実行されているときの主制御CPU41a及び副制御CPU50aによる制御は、適宜変更してもよい。例えば、主制御CPU41aは、目標達成演出が実行されるときには、特別ゲーム及び当り遊技を実行不能に制御してもよい。また、主制御CPU41aは、目標達成演出が実行されるときには、他の演出のうち一部又は全部の演出を実行不能に制御してもよい。
【0287】
・第2実施形態において、副制御CPU50aは、総獲得球数と、遊技盤YBに発射した発射球数とに基づいて算出される特定球数が目標数に到達した場合に、目標達成演出の実行を決定可能とするように制御してもよい。また、副制御CPU50aは、目標数から特定球数を引いたときの差分が合計獲得球数以下である場合に、目標直前演出の実行を決定可能とするように制御してもよい。例えば、特定球数は、総獲得球数から発射球数を引いたときの差分であってもよい。
【0288】
・第2実施形態において、総獲得球数は、副制御CPU50a以外の制御手段により計数されてもよい。例えば、総獲得球数は、主制御CPU41aの制御により計数されてもよい。この場合、目標達成演出及び目標直前演出の実行可否は、主制御CPU41aにより決定されてもよい。
【0289】
・副制御CPU50aは、目標達成演出の実行中にパチンコ遊技機10への電力供給が遮断された場合、復電時に所定の初期化操作が行われたときには、復電後に目標達成演出を再開させない一方で、復電時に所定の初期化操作が行われなかったときには、復電後に目標達成演出を実行させることが可能であってもよい。同様に、副制御CPU50aは、目標直前演出の実行中にパチンコ遊技機10への電力供給が遮断された場合、復電時に所定の初期化操作が行われたときには、復電後に目標直前演出を再開させない一方で、復電時に所定の初期化操作が行われなかったときには、復電後に目標直前演出を実行させることが可能であってもよい。
【0290】
・各演出モード中に実行可能な演出は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、時短モード中ではない場合であっても、特別継続演出を実行させる制御が可能であってもよい。
【0291】
・演出モードの数及び種類は、適宜変更してもよい。例えば、非時短状態中の演出モードとして、複数種類の通常モードを備えていてもよいし、第2時短状態中であるときの演出モードとして、複数種類の時短モードを備えていてもよい。この場合、何れの演出モードに制御されるかは、例えば、所定の操作手段による選択操作により決定されてもよいし、その他の方法により決定されてもよい。
【0292】
・第2時短状態中であるときの演出モードとして複数種類の時短モードを備える場合、副制御CPU50aは、所定の時短モードに制御されているときに特別継続演出の実行を決定したときには、該特別継続演出の終了以降に所定の時短モードとは異なる時短モードに制御するようにしてもよい。
【0293】
・副制御CPU50aは、特殊当り遊技中及び大当り遊技中もモードフラグの値を消去しないようにしてもよい。即ち、副制御CPU50aは、特殊当り遊技中及び大当り遊技中も所定の演出モードに制御するようにしてもよい。このとき、副制御CPU50aは、現在の演出モードに応じて特殊当り遊技中及び大当り遊技中に実行させる演出を異ならせてもよいし、同一の演出を実行させてもよい。
【0294】
・演出モードの移行条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、特別継続演出の実行中も時短モードに制御するようにしてもよい。即ち、副制御CPU50aは、時短モード中に特殊当りに当選した場合であって、特別継続演出の実行を決定したときには、特別継続演出の実行中も時短モードに制御するとともに、特別継続演出の終了後も時短モードに制御するようにしてもよい。即ち、上記実施形態において、副制御CPU50aは、時短モード中に特別継続演出の実行が決定されたときには、該特別継続演出の実行時点における保留内特殊当りのうち、最後に当りとなる保留内特殊当りに基づいて付与される大当り遊技の終了以降に時短モードに制御するようになっていればよい。なお、本明細書において「大当り遊技の終了以降に時短モードに制御する」とは、大当り遊技の終了以降に別の演出モードから時短モードに移行させることの他に、大当り遊技の終了以前と以降とで継続して時短モードに制御することも含むことを意図している。
【0295】
・保留連演出の実行条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、大当り遊技演出決定処理において特別継続演出や特殊継続演出を決定した場合であっても、保留連演出の実行を決定可能であってもよい。また、副制御CPU50aは、非時短状態中に特殊当りに当選した場合であっても、保留連演出の実行を決定可能であってもよい。
【0296】
・特別継続演出の実行条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、合計獲得球数が特定数と同一ではない場合であっても、合計獲得球数が特定数以上であるときには、特別継続演出の実行を決定可能であってもよい。
【0297】
・副制御CPU50aは、特別継続演出の実行条件と、目標直前演出の実行条件と、の両方が成立した場合、何れか一方のみを実行させてもよいし、両方を並行して実行させてもよい。また、副制御CPU50aは、特別継続演出の実行条件と、目標直前演出の実行条件と、の両方が成立した場合、何れか一方を優先的に実行させてもよい。なお、優先的に実行させる仕様としては、例えば、何れか一方の演出を先に実行させた後に他方の演出を実行させる仕様であってもよいし、何れか一方の演出において表示される画像を他方の演出において表示される画像に重畳させて表示させる仕様であってもよい。
【0298】
・副制御CPU50aは、獲得した賞球の数や、獲得が可能な賞球の数に応じて、特別継続演出の演出内容を異ならせてもよい。例えば、副制御CPU50aは、総獲得球数に応じて特別継続演出の演出内容を異ならせてもよいし、合算獲得球数に応じて特別継続演出の演出内容を異ならせてもよい。
【0299】
・副制御CPU50aは、合計獲得球数が特定数となる場合に、所定の抽選に当選したことを条件として特別継続演出の実行を決定可能としてもよい。言い換えれば、副制御CPU50aは、合計獲得球数が特定数となる場合であっても、所定の抽選に当選しなかったときには、特別継続演出を実行させないようにしてもよい。この場合、副制御CPU50aは、合計獲得球数が特定数となる場合であっても、特別継続演出が実行されないときには、保留連演出の実行を決定可能としてもよい。
【0300】
・特別継続演出は、大当り遊技演出とは別の演出として実行されてもよい。例えば、副制御CPU50aは、大当り遊技演出の実行中における所定のタイミングで、大当り遊技演出に代えて、又は加えて、特別継続演出を実行させるようにしてもよい。
【0301】
・合計獲得球数の計数方法は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、今回の大当り遊技を含む過去の大当り遊技において実際に獲得した賞球の数を計数することにより、当選獲得球数を計数してもよい。即ち、当選獲得球数は、今回の大当り遊技及び過去の大当り遊技における獲得可能球数のうち、実際に獲得した賞球の総数であってもよい。また、副制御CPU50aは、保留内特殊当りに基づいて付与される大当り遊技において実際に獲得した賞球の数を計数することにより、保留内獲得球数を計数してもよい。即ち、保留内獲得球数は、保留内特殊当りに基づく大当り遊技における獲得可能球数のうち、実際に獲得した賞球の総数であってもよい。この場合、特別継続演出は、大当り遊技演出とは別の演出として、合計獲得球数が特定数に到達したときに実行されるようにしてもよい。
【0302】
・各大当り遊技演出及び保留連演出の演出内容は、適宜変更してもよい。
・保留連演出の実行タイミングは、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、特別継続演出の実行中に保留連演出を実行させる場合に、特別継続演出が実行される大当り遊技のうち最終回以外の大当り遊技中に保留連演出を実行可能に制御してもよい。また、副制御CPU50aは、特別継続演出の実行中に保留連演出を実行させる場合に、所定の抽選により保留連演出の実行タイミングを決定してもよい。また、保留連演出の実行タイミングは、特別継続演出の実行中に実行される場合と、特殊継続演出の実行中に実行される場合と、特別継続演出及び特殊継続演出以外の大当り遊技演出の実行中に実行される場合と、のそれぞれで同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0303】
・時短状態の数及び種類は、適宜変更してもよい。例えば、第1時短状態と第2時短状態とで、第2始動入賞口15への遊技球の入球率が異なるように制御されてもよい。
・時短状態に制御される条件及び時短状態が終了する条件は、適宜変更してもよい。例えば、第1時短状態について、回数終了条件を設定するとともに、回数終了条件における上限実行回数として、実質的に回数終了条件が成立し得ない回数(例えば、10000回など)を設定してもよい。また、各時短状態について、特殊当り終了条件における上限導出回数として、2回以上の回数を設定してもよい。また、特殊当り終了条件における上限導出回数として、実質的に特殊当り終了条件が成立し得ない回数(例えば、10000回など)を設定してもよい。
【0304】
・特殊当りの数及び種類は、適宜変更してもよい。
・特殊当りに当選する確率は、適宜変更してもよい。例えば、第1特別抽選で特殊当りに当選する確率と、第2特別抽選で特殊当りに当選する確率とは、同一の確率であってもよいし、何れか一方の特別抽選で特殊当りに当選する確率の方が他方の特別抽選で得種当りに当選する確率よりも高い確率であってもよい。
【0305】
・特別抽選において大当りに当選した場合には特別ゲームで大当り図柄を導出させた後に大当り遊技を生起するパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、大当り遊技が生起される契機として、特別抽選において大当りに当選した場合と、特別抽選において特殊当りに当選して該特殊当りに基づく特殊当り遊技中に遊技球が特定領域を通過した場合と、の2通りの契機を備えた、いわゆる一種二種のパチンコ遊技機に具体化してもよい。
【0306】
・特別抽選において大当りに当選した場合には特別ゲームで大当り図柄を導出させた後に大当り遊技を生起するパチンコ遊技機に具体化する場合、特別抽選で大当りに当選する確率を変動させる確率変動機能を備えるようにしてもよい。例えば、特別抽選で大当りに当選する確率が低い低確率状態と、該低確率状態よりも特別抽選で大当りに当選する確率が高い高確率状態と、の何れかに制御可能としてもよい。
【0307】
・副制御基板50をサブ統括制御基板とし、副制御基板50とは別に、演出表示装置12を専門に制御する表示制御基板と、スピーカSPを専門に制御する音声制御基板と、装飾ランプLAを専門に制御するランプ制御基板と、を個別に設けてもよい。また、表示制御基板と、音声制御基板と、ランプ制御基板と、のうち一部又は全部の基板を同一の基板としてもよい。また、副制御CPU50aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0308】
・パチンコ遊技機10は、主制御基板40の機能と副制御基板50の機能とを統合した単一の制御基板を備えてもよい。また、主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0309】
・演出ゲームを実行しないパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、演出表示装置12に特別図柄を表示するとよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
【0310】
(付記1)当り抽選を実行する当り抽選手段と、前記当り抽選に当選したことを契機として当り遊技を付与する当り遊技付与手段と、前記当り抽選の実行を保留する保留手段と、実行が保留されている前記当り抽選の結果を事前判定する事前判定手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、前記演出の実行態様を定めた演出モードを制御する演出モード制御手段と、を備え、前記当り遊技は、複数種類あり、複数種類の前記当り遊技には、該当り遊技に基づいて獲得可能な遊技球の数としての獲得可能球数が定められており、前記演出実行手段が実行可能な演出には、特別演出があり、前記特別演出は、前記当り抽選に当選したことを契機として前記当り遊技が付与される場合に、前記当り抽選に当選したことを契機として付与される前記当り遊技における獲得可能球数である当選獲得球数と、実行が保留されている前記当り抽選のうち当りとなる前記当り抽選の結果に基づいて付与される前記当り遊技における獲得可能球数である保留内獲得球数と、を合算した合計獲得球数が特定数となるときに実行可能であり、前記演出モード制御手段は、特定演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合であって、前記特別演出の実行が決定されたときには、前記特別演出の実行時点で実行が保留されている前記当り抽選のうち、最後に当りとなる前記当り抽選に基づいて付与される前記当り遊技の終了以降に、前記特定演出モードに制御することを特徴とする遊技機。
【0311】
(付記2)前記演出モードには、前記特定演出モードと、前記特定演出モードとは異なる特殊演出モードと、が含まれ、前記特別演出は、前記特定演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合には実行が決定され得る一方で、前記特殊演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合には実行が決定されない付記1に記載の遊技機。
【0312】
(付記3)前記演出実行手段が実行可能な演出には、前記特別演出とは異なる特定演出があり、前記特定演出は、前記当り抽選に当選したことを契機として前記当り遊技が付与された場合であって、かつ、実行が保留されている前記当り抽選の中に当りとなる前記当り抽選が含まれている場合に、前記合計獲得球数が前記特定数とならないときに実行可能である付記1又は付記2に記載の遊技機。
【0313】
(付記4)前記特定演出は、前記特殊演出モードに制御されているときに前記当り抽選に当選した場合には実行が決定され得る付記3に記載の遊技機。
(付記5)前記特定演出は、前記特定演出モードにおいて、前記当り抽選に当選したことを契機として前記当り遊技が付与された場合であって、かつ、実行が保留されている前記当り抽選の中に当りとなる前記当り抽選が含まれている場合に、前記合計獲得球数が前記特定数となるときであっても、前記特別演出の実行が決定されないときには実行が決定され得る付記3又は付記4に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0314】
CL…中心線 GH…画像表示部 HD…発射ハンドル LA…装飾ランプ(演出実行手段) R1…第1経路 R1a…左側領域 R2…第2経路 R2a…右側領域 SE1…第1始動入賞センサ SE2…第2始動入賞センサ SE3…第1カウントセンサ SE4…第2カウントセンサ SE5…特定通過センサ SE6…ゲートセンサ SL1…第1ソレノイド SL2…第2ソレノイド SL3…第3ソレノイド SL4…第4ソレノイド SP…スピーカ(演出実行手段) W…センター枠 YB…遊技盤 YBa…遊技領域 YBb…開口窓 10…パチンコ遊技機 12…演出表示装置(演出実行手段) 13…情報表示装置 13a…第1特別図柄表示部 13b…第2特別図柄表示部 13c…第1特別保留表示部 13d…第2特別保留表示部 13e…普通図柄表示部 13f…普通保留表示部 14…第1始動入球口 15…第2始動入球口 16…普通開閉片 18…第1大入賞口 19…第1特別開閉片 20…第2大入賞口 21…第2特別開閉片 23…ゲート 23a…ゲート口 26…通路 26a…第1通路 26b…第2通路 27…分岐部 28…振分シャッタ 40…主制御基板 41…マイクロプロセッサ 41a…主制御CPU(当り抽選手段、当り遊技付与手段、保留手段、事前判定手段) 41b…主制御ROM 41c…主制御RAM 50…副制御基板 50a…副制御CPU(演出制御手段、演出モード制御手段) 50b…副制御ROM 50c…副制御RAM(特別獲得球数記憶手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図26