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特開2024-154998着地予想装置、着地予想方法、及び着地予想プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154998
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】着地予想装置、着地予想方法、及び着地予想プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069312
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】雨森 則人
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】進行中のプロジェクトに対して、未契約だがさらに受注が見込める場合に、未契約受注を加味した着地予想を行うこと。
【解決手段】本実施の形態に係る着地予想装置は、着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、契約情報データ、プロジェクト予算データ、及びプロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力手段を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた着地予想装置であって、
前記制御部は、
プロジェクト識別情報、受注識別情報、契約金額を含む契約情報データと、
プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額を含むプロジェクト予算データと、
伝票番号、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、原価金額を含むプロジェクト原価明細データと、
にアクセス可能に構成されており、
着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、前記契約情報データ、前記プロジェクト予算データ、及び前記プロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力手段を備えたことを特徴とする着地予想装置。
【請求項2】
前記プロジェクト着地予想データは、予算金額+概算予算金額-最終着地予想で算出される予実差異を含むことを特徴とする請求項1に記載の着地予想装置。
【請求項3】
前記着地予想入力手段は、契約金額+増減予定金額-最終着地予想の合計で算出される利益金額を出力することを特徴とする請求項1に記載の着地予想装置。
【請求項4】
前記増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、複数パターンを入力可能であることを特徴とする請求項1に記載の着地予想装置。
【請求項5】
前記増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、マイナスの金額を入力可能であることを特徴とする請求項1に記載の着地予想装置。
【請求項6】
前記着地予想入力手段は、プロジェクト識別情報、受注識別情報、概算予算識別情報、増減予定金額、原価科目区分、概算予算金額を含むプロジェクト着地予想概算予算データを作成することを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の着地予想装置。
【請求項7】
制御部を備えた情報処理装置が実行する着地予想方法であって、
前記制御部は、
プロジェクト識別情報、受注識別情報、契約金額を含む契約情報データと、
プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額を含むプロジェクト予算データと、
伝票番号、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、原価金額を含むプロジェクト原価明細データと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、前記契約情報データ、前記プロジェクト予算データ、及び前記プロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力工程を含むことを特徴とする着地予想方法。
【請求項8】
制御部を備えた情報処理装置が実行するための着地予想プログラムであって、
前記制御部は、
プロジェクト識別情報、受注識別情報、契約金額を含む契約情報データと、
プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額を含むプロジェクト予算データと、
伝票番号、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、原価金額を含むプロジェクト原価明細データと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、前記契約情報データ、前記プロジェクト予算データ、及び前記プロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力工程を実行するための着地予想プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着地予想装置、着地予想方法、及び着地予想プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、建設工事業界では、進行中の工事に対して、未契約だが既に増工が見込める場合、注文書は受領していないが、作業は進めるといった状況ある。従来、着地予想を行うシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-21081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1においては、進行中のプロジェクトに対して、未契約だがさらに受注(例えば、増工)が見込める場合に、未契約受注を加味した着地予想を行うことに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、進行中のプロジェクトに対して、未契約だがさらに受注が見込める場合に、未契約受注を加味した着地予想を行うことが可能な着地予想装置、着地予想方法、及び着地予想プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、前記制御部は、プロジェクト識別情報、受注識別情報、契約金額を含む契約情報データと、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額を含むプロジェクト予算データと、伝票番号、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、原価金額を含むプロジェクト原価明細データと、にアクセス可能に構成されており、着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、前記契約情報データ、前記プロジェクト予算データ、及び前記プロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記プロジェクト着地予想データは、予算金額+概算予算金額-最終着地予想で算出される予実差異を含むことにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記着地予想入力手段は、契約金額+増減予定金額-最終着地予想の合計で算出される利益金額を出力することにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、複数パターンを入力可能であることにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、前記増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、マイナスの金額を入力可能であることにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様によれば、前記着地予想入力手段は、プロジェクト識別情報、受注識別情報、概算予算識別情報、増減予定金額、原価科目区分、概算予算金額を含むプロジェクト着地予想概算予算データを作成することにしてもよい。
【0012】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行する着地予想方法であって、前記制御部は、プロジェクト識別情報、受注識別情報、契約金額を含む契約情報データと、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額を含むプロジェクト予算データと、伝票番号、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、原価金額を含むプロジェクト原価明細データと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、前記契約情報データ、前記プロジェクト予算データ、及び前記プロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力工程を含むことにしてもよい。
【0013】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行するための着地予想プログラムであって、前記制御部は、プロジェクト識別情報、受注識別情報、契約金額を含む契約情報データと、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額を含むプロジェクト予算データと、伝票番号、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、原価金額を含むプロジェクト原価明細データと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において、着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、前記契約情報データ、前記プロジェクト予算データ、及び前記プロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力工程を実行するための着地予想プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、進行中のプロジェクトに対して、未契約だがさらに受注が見込める場合に、未契約受注を加味した着地予想を行うことが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施の形態に係る着地予想装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施の形態に係る着地予想装置の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。
図3図3は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図4図4は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図5図5は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図6図6は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図7図7は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図8図8は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図9図9は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図10図10は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図11図11は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図12図12は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図13図13は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図14図14は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図15図15は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図16図16は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図17図17は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図18図18は、本実施の形態に係る着地予想装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
例えば、建設工事業界では、進行中の工事に対して、未契約だが既に増工が見込めている場合、注文書は受領していないが、作業は進めるといった状況ある。注文書を受領していないので受注や予算は増工を加味していない金額だが、最終的な着地は、増工も加味して把握したいという要望もある。
【0018】
しかしながら、従来、受注済み及び予算作成済みの契約に対する着地予想の登録しかできなかった。そのため、(1)未契約で予算のない工事に対して原価を見込む場合、予算がないため利益が把握できない、(2)請負金額から算出する出来高の間接費を管理する場合、未契約のため正確に見込むことができない、(3)未契約受注を加味した収益予測ができないといった課題がある。
【0019】
そこで、本実施の形態では、例えば、進行中の工事に対して、未契約だが既に増工が見込めている場合に、増減予定金額及び概算予算を加味した着地予想を行うことが可能なシステムを提案する。
【0020】
本実施の形態の着地予想装置によれば、(1)未契約分の受注金額を、増減予定金額として登録可能、(2)増減予定金額に対する概算の予算を登録可能、(3)増減予定金額、概算予算を加味した着地予想の登録可能、(4)増減予定金額、概算予算を複数パターン登録可能となっている。これにより、今後受注予定の金額も含めた見込み原価の管理、収支の予測が可能となる。
【0021】
本実施の形態の着地予想装置は、建設工事業界やIT業界等の業界に広く適用可能である。
【0022】
[2.構成]
本実施形態に係る着地予想装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、着地予想装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
着地予想装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、着地予想装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0024】
着地予想装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。着地予想装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0025】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、着地予想装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、着地予想装置100と、サーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0026】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0027】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。また、記憶部106は、契約情報データ、プロジェクト予算データ、プロジェクト原価明細データ、プロジェクト着地予想データ、プロジェクト着地予想概算予算データ等を格納する。
【0028】
契約情報データは、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、受注識別情報(受注NO、行番号)、部門、受注日、工期、契約金額(例えば、請負金額)を含んでいてもよい。
【0029】
プロジェクト予算データは、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、受注識別情報(受注NO、行番号)、登録日、PJ原価科目区分、予算金額を含んでいてもよい。
【0030】
プロジェクト原価明細データは、伝票識別情報(伝票番号、行番号)、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、受注識別情報(受注NO、行番号)、計上日、PJ原価科目区分、原価金額を含んでいてもよい。
【0031】
プロジェクト着地予想データは、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、受注識別情報(受注NO、行番号)、PJ原価科目区分、予算金額、概算予算金額、累計発生原価、今後予定原価、最終着地予想、予実差異を含んでいてもよい。
【0032】
プロジェクト着地予想概算予算データは、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、受注識別情報(受注NO、行番号)、概算予算識別情報(概算予算名及び/又は概算予算コード)、概算予算年月、増減予定金額、PJ原価科目区分、概算予算金額を含んでいてもよい。
【0033】
制御部102は、着地予想装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0034】
制御部102は、記憶部106に格納される、契約情報データ、プロジェクト予算データ、プロジェクト原価明細データ、プロジェクト着地予想データ、プロジェクト着地予想概算予算データにアクセス可能に構成されている。なお、これらのデータは、他の場所(例えば、サーバ200)に格納されていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0035】
制御部102は、機能概念的に、契約情報入力部102aと、予算入力部102bと、原価計上入力部102cと、着地予想入力部102dと、画面表示制御部102eと、を備えている。
【0036】
契約情報入力部102aは、例えば、モニタ14に表示される不図示の契約情報入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、契約情報データを入力して、記憶部106に格納する。
【0037】
予算入力部102bは、例えば、モニタ14に表示される不図示の予算入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、プロジェクト予算データを入力して、記憶部106に格納する。
【0038】
原価計上入力部102cは、例えば、モニタ14に表示される不図示の原価計上入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、プロジェクト原価明細データを入力して、記憶部106に格納する。
【0039】
着地予想入力部102dは、例えば、モニタ14に表示される着地予想一覧画面及び着地予想入力画面(図6図12参照)上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、契約情報データ、プロジェクト予算データ、及びプロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成して、記憶部106に格納する。
【0040】
プロジェクト着地予想データは、予算金額+概算予算金額-最終着地予想で算出される予実差異を含むことにしてもよい。
【0041】
また、着地予想入力部102dは、契約金額+増減予定金額-最終着地予想の合計で算出される利益金額を表示出力することにしてもよい。
【0042】
増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、複数パターンを入力可能であることにしてもよい。
【0043】
増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、マイナスの金額を入力可能であることにしてもよい。
【0044】
また、着地予想入力部102dは、プロジェクト識別情報、受注識別情報、概算予算識別情報、増減予定金額、原価科目区分、概算予算金額を含むプロジェクト着地予想概算予算データを作成して、記憶部106に格納することにしてもよい。
【0045】
画面表示制御部102eは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、契約情報入力画面、予算入力画面、原価計上入力画面、着地予想一覧画面、着地予想入力画面等)の表示及びその入力を制御する。
【0046】
[3.具体例]
図1図18を参照して、本実施の形態における着地予想装置100の制御部102の処理の具体例について説明する。
【0047】
(3-1.全体の処理)
図2は、本実施の形態における着地予想装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。
【0048】
図2を参照して、本実施の形態における着地予想装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明する。図2において、契約情報入力部102aは、契約情報入力処理を実行する(ステップS1)。具体的には、契約情報入力処理では、契約情報入力部102aは、例えば、モニタ14に表示される不図示の契約情報入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、契約情報データを入力して、記憶部106に格納する。
【0049】
予算入力部102bは、予算入力処理を実行する(ステップS2)。具体的には、予算入力処理では、予算入力部102bは、例えば、モニタ14に表示される不図示の予算入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、プロジェクト予算データを入力して、記憶部106に格納する。
【0050】
原価計上入力部102cは、原価計上入力処理を実行する(ステップS3)。具体的には、原価計上入力処理では、原価計上入力部102cは、例えば、モニタ14に表示される不図示の原価計上入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、プロジェクト原価明細データを入力して、記憶部106に格納する。
【0051】
着地予想入力部102dは、着地予想入力処理を実行する(ステップS4)。具体的には、着地予想入力処理では、着地予想入力部102dは、例えば、モニタ14に表示される着地予想一覧画面及び着地予想入力画面(図6図12参照)上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、契約情報データ、プロジェクト予算データ、及びプロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成して、記憶部106に格納する。また、着地予想入力部102dは、プロジェクト識別情報、受注識別情報、概算予算識別情報、増減予定金額、原価科目区分、概算予算金額を含むプロジェクト着地予想概算予算データを作成して、記憶部106に格納することにしてもよい。
【0052】
この場合、プロジェクト着地予想データは、予算金額+概算予算金額-最終着地予想で算出される予実差異を含むことにしてもよい。また、着地予想入力部102dは、契約金額+増減予定金額-最終着地予想の合計で算出される利益金額を表示出力することにしてもよい。増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、複数パターンを入力可能であることにしてもよい。増減予定金額及び原価科目区分毎の概算予算金額は、マイナスの金額を入力可能であることにしてもよい。
【0053】
(3-2.サンプルデータ)
図3図18は、本実施の形態における着地予想装置100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。図3図18を参照して、本実施の形態における着地予想装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。以下の説明では、金額の単位を全て「円」とし、その表記を省略する。
【0054】
(S1:契約情報入力処理)
図3を参照して、契約情報入力処理の具体例を説明する。契約情報入力処理により、プロジェクトの情報を登録する。契約情報入力部102aは、例えば、モニタ14に表示される不図示の契約情報入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、契約情報データを入力して、記憶部106に格納する。
【0055】
図3は、契約情報データのデータ例を示す図である。契約情報データは、プロジェクトNO、受注NO、行番号、プロジェクト名、部門、受注日、工期、契約金額(請負金額)の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、プロジェクト名「新工場 B地区 設置工事」、部門「B001:第1施工部門」、受注日「2022/6/1」、工期「2022/6/1~2024/3/31」、請負金額「10,000,000」となっている。
【0056】
なお、このプロジェクトNO「PJ0001」については、現在未契約(未受注)であるが、2023/5/1に追加注文「3,000,000」と、2023/12/1に追加注文「1,000,000」が予定されている。
【0057】
(S2:予算入力処理)
図4を参照して、予算入力処理の具体例を説明する。予算入力処理より、予算の登録を行う。予算入力部102bは、例えば、モニタ14に表示される不図示の予算入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、プロジェクト予算データを入力して、記憶部106に格納する。
【0058】
図4は、プロジェクト予算データのデータ例を示す図である。プロジェクト予算データは、プロジェクトNO、受注NO、行番号、プロジェクト名、登録日、PJ原価科目区分、予算金額の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、プロジェクト名「新工場 B地区 設置工事」、登録日「2022/6/1」、PJ原価科目区分「材料費」、予算金額「1,000,000」、5行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、プロジェクト名「新工場 B地区 設置工事」、登録日「2022/6/1」、PJ原価科目区分「間接費」、予算金額「500,000」となっている。間接費の予算金額は、請負金額の5%として自動計算する(500,000=10,000,000×5%)。
【0059】
(S3:原価計上入力処理)
図5を参照して、原価計上入力処理の具体例を説明する。原価計上入力処理より、原価の計上を行う。原価計上入力部102cは、例えば、モニタ14に表示される不図示の原価計上入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、プロジェクト原価明細データを入力して、記憶部106に格納する。
【0060】
図5は、プロジェクト原価明細データのデータ例を示す図である。プロジェクト原価明細データは、伝票番号、行番号、プロジェクトNO、受注NO、行番号、計上日、PJ原価科目区分、原価金額の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、伝票番号「GK001」、行番号「1」、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、計上日「2023/2/1」、PJ原価科目区分「材料費」、原価金額「900,000」、5行目は、伝票番号「GK001」、行番号「1」、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、計上日「2023/2/1」、PJ原価科目区分「間接費」、原価金額「300,000」となっている。原価金額の間接費は、請負金額の5%のうち、60%の出来高として自動算出する(300,000=10,000,000×5%×60%)。
【0061】
(S4:着地原価計上入力処理)
図6図18を参照して、着地原価計上入力処理の具体例を説明する。着地予想入力部102dは、例えば、モニタ114に表示される着地予想一覧画面及び着地予想入力画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、契約情報データ、プロジェクト予算データ、及びプロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成して、記憶部106に格納する。また、着地予想入力部102dは、プロジェクト識別情報、受注識別情報、概算予算識別情報、増減予定金額、原価科目区分、概算予算金額を含むプロジェクト着地予想概算予算データを作成して、記憶部106に格納する。
【0062】
図6は、着地予想一覧画面400の表示例を示す図である。着地予想一覧画面400より、着地予想入力を行う対象のプロジェクトを選択する。着地予想一覧画面400は、会計年月、部門、プロジェクト番号、受注番号等の抽出条件を指定するための抽出条件指定エリアと、抽出条件に該当するプロジェクトの明細が表示されるプロジェクト一覧表示エリアと、表示ボタンと、を備えている。プロジェクト一覧表示エリアは、プロジェクト番号、受注番号、プロジェクト名、部門の項目のデータが表示される。抽出条件指定エリアで抽出条件を指定して、表示ボタンを押すと、抽出条件をキーとして、契約情報データを抽出して、プロジェクト一覧表示エリアにプロジェクト番号、受注番号、プロジェクト名、部門のデータを表示する。プロジェクト一覧表示エリアで対象を選択してダブルクリックすると、着地予想入力画面500が表示される。
【0063】
図6に示す例では、会計年月「2023/3」、部門「B001」をキーとして、契約情報データから同図に示すデータがプロジェクト一覧表示エリアに表示される。1行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、プロジェクト名「新工場 B地区 設置工事」、部門「B001:第1施工部門」が表示されている。1行目を選択してダブルクリックすると、図7に示すような着地予想入力画面500が表示される。
【0064】
図7は、着地予想入力画面500の表示例を示す図である。着地予想入力画面500は、会計年月、プロジェクト番号、受注番号-行番号を表示するヘッダエリア501と、切替ボタンに従って、着地予想又は概算予想を表示する明細エリア502と、を備えている。
【0065】
図7は、明細エリア502において、切替ボタンで着地予想が選択された場合を示しており、契約金額、増減予定金額、頭金額の着地予想ヘッダエリア510と、着地予想明細エリア(行No、PJ原価科目区分、予算金額、概算予算、予算合計、累計発生原価、今後予定原価、最終着地予想、予実差異)511と、合計の利益金額が表示される。
【0066】
図8は、明細エリア502において、切替ボタンで概算予想が選択された場合を示しており、概算予算コード、概算予算名、概算予算年月、増減予定金額の概算予算ヘッダエリア520と、概算予算明細エリア(行No、PJ原価科目区分、概算予算)521と、確定ボタンと、が表示される。
【0067】
着地予想入力画面500において、ハッチングしているセルは、オペレータが入力不可(自動入力・表示)、ハッチングしていないセルは、オペレータが入力可能となっている。
【0068】
図7に示すように、着地予想入力画面500のヘッダエリア501には、着地予想一覧画面400で指定された会計年度と、プロジェクト一覧表示エリアで選択された行の契約情報データのプロジェクト番号、受注番号-行番号が表示される。同図に示す例では、会計年月「2023/3」、プロジェクト番号「PJ0001」、受注番号-行番号「JU0001-1」が表示される。
【0069】
また、図7に示す明細エリア502において、着地予想が選択された場合には、着地予想ヘッダエリア510では、プロジェクト一覧表示エリアで選択された行の契約情報データの契約金額が表示される。増減予定金額は、初期値として「0円」が表示される。頭金額は、契約金額+増減予定金額が表示される。同図に示す例では、契約金額「10,000,000」、増減予定金額「0」、頭金額「10,000,000」が表示される。
【0070】
着地予想明細エリア511には、選択されたプロジェクト番号、受注番号-行番号をキーとして、プロジェクト予算データ及びプロジェクト原価明細データを参照して、PJ原価科目区分、予算金額、概算予算金額、予算合計(=予算金額+概算予算金額)、累計発生原価、今後予定原価、最終着地予想(=累計発生原価+今後予定原価)、予実差異(=予算合計-最終着地予想)が表示される。概算予算金額については、概算予算明細エリア521で入力されるデータが設定される。今後予定原価については、間接費を除いてオペレータが入力する。
【0071】
また、図8に示すように、明細エリア502において、概算予算が選択された場合には、概算予算明細エリア521には、着地予想明細エリア511と同じPJ原価科目区分が表示される。オペレータは、図9に示すように、概算予算ヘッダエリア520でデータを入力して、概算予算明細エリア521で間接費以外の概略予算のデータを入力して(間接費については、自動表示される)、確定ボタンを押すと、概算予算ヘッダエリア520及び概算予算明細エリア521で入力したデータが確定エリア522(図9参照)に表示される。反映ボタンをチェックすると、確定エリア522の増減予定金額と概算予算金額が、明細エリア502の着地予想ヘッダエリア510の増減予定金額と、着地予想明細エリア511の概算予算金額に反映される。
【0072】
図9に示す例では、概算予算ヘッダエリア520では、オペレータにより、概算予算コード「A」、概算予算名「概算A 角度高」、概算予算年月「2023/5」、増減予定金額「3,000,000」が入力される。また、概算予算明細エリア521では、オペレータにより、PJ原価科目区分の「材料費」、「外注費」、「労務費」、「経費」に、それぞれ「800,000」、「1,300,000」、「500,000」、「200,000」が入力される。間接費「150,000」(増減予定金額の5%として計算する(150,000=3,000,000×5%)、合計「2,950,000」は、自動入力(表示)される。オペレータが確定ボタンを押すと、図9に示すように、概算予算ヘッダエリア520及び概算予算明細エリア521で入力した概算予算「A」についてのデータが確定エリア522に表示される。
【0073】
なお、増減予定金額及び概算予算は、複数パターン登録(入力)可能になっており、複数パターンの概算予算を着地予想明細の概算予算に設定することができる。図10は、増減予定金額及び概算予算を複数パターン登録した場合の例を示す図である。図10に示す例は、概算予算「A」(増減予定金額「3,000,000」)に加えて、概算予算「B」(増減予定金額「1,000,000」)を登録した例を示している。図10に示すように、概算予算ヘッダエリア520では、オペレータにより、概算予算コード「B」、概算予算名「概算B 角度高」、概算予算年月「2023/12」、増減予定金額「1,000,000」が入力される。また、概算予算明細エリア521では、オペレータにより、PJ原価科目区分の「材料費」、「外注費」、「労務費」、「経費」に、それぞれ「200,000」、「400,000」、「200,000」、「100,000」が入力される。間接費「50,000」、合計「950,000」は、自動入力(表示)される。オペレータが確定ボタンを押すと、図10に示すように、概算予算ヘッダエリア520及び概算予算明細エリア521で入力した概算予算「B」についてのデータが確定エリア522に表示される。
【0074】
そして、図12に示すように、概算予算「A」について、オペレータが反映ボタンをチェックすると、図11に示すように、明細エリア502の着地予想ヘッダエリア510に、増減予定金額「3,000,000」、着地予想明細エリア511の概算予算(原価科目区分の「材料費」、「外注費」、「労務費」、「経費」、「間接費」の「800,000」、「1,300,000」、「500,000」、「200,000」、「150,000」、合計「2,950,000」)が反映される。予算合計(=予算金額+概算予算)も更新される。
【0075】
図11において、オペレータが着地予想明細エリア511の今後予定原価を入力する。図11に示す例では、オペレータにより、PJ原価科目区分の「材料費」、「外注費」、「労務費」、「経費」に、それぞれ「1,000,000」、「2,800,000」、「950,000」、「400,000」が入力される。間接費「350,000」、合計「5,500,000」は、自動入力(表示)される。間接費は、最終着地予想-累計発生原価で算出する。この例では、最終着地予想「650,000(概算予算を加味した間接費)-累計発生原価「300,000(予算金額「500,000」の60%)」=350,000で算出される。最終着地予想(=累計発生原価+今後予定原価)と、予実差異(=予算合計-最終着地予想)と、利益金額(=頭金額-最終着地予想の合計)が更新される。同図に示す例では、材料費の予実差異は、「-100,000(=1,800,000-1,900,000)」、利益金額は、「1,100,000(=13,000,000-11,900,000)に更新される。
【0076】
不図示の登録ボタンを押すと、着地予想入力画面500の入力内容に応じたプロジェクト着地予想データ及びプロジェクト着地予想概算予算データが記憶部206に登録される。図11及び図12の入力内容の場合は、図13(A)及び図13(B)に示すようなプロジェクト着地予想データ及びプロジェクト着地予想概算予算データが登録される。
【0077】
図13(A)は、プロジェクト着地予想データのデータ例を示す図である。プロジェクト着地予想データは、プロジェクトNO、受注NO、行番号、PJ原価科目区分、予算金額、概算予算金額、累計発生原価、今後予定原価、最終着地予想、予実差異の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、PJ原価科目区分「材料費」、予算金額「1,000,000」、概算予算金額「800,000」、累計発生原価「900,000」、今後予定原価「1,000,000」、最終着地予想「1,900,000」、予実差異「-100,000」となっている。
【0078】
図13(B)は、プロジェクト着地予想概算予算データのデータ例を示す図である。プロジェクト着地予想概算予算データは、プロジェクトNO、受注NO、行番号、概算予算名、概算予算年月、増減予定金額、PJ原価科目区分、概算予算金額の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、概算予算名「概算A、角度高」、概算予算年月「2023/5」、増減予定金額「3,000,000」、PJ原価科目区分「材料費」、概算予算金額「800,000」、6行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、受注NO「JU0001」、行番号「1」、概算予算名「概算B、角度高」、概算予算年月「2023/12」、増減予定金額「1,000,000」、PJ原価科目区分「材料費」、概算予算金額「200,000」となっている。
【0079】
図15は、明細エリア502の確定エリア522において、概算予算「A」及び概算予算「B」の両方について、オペレータが反映ボタンをチェックした場合を示しており、この場合は、図14に示すように、明細エリア502の着地予想ヘッダエリア510に、概算予算「A」及び概算予算「B」の合計として、増減予定金額「4,000,000」、着地予想明細エリア511の概算予算金額に原価科目区分の「材料費」、「外注費」、「労務費」、「経費」、「間接費」の「1,000,000」、「1,700,000」、「700,000」、「300,000」、「200,000」、合計「3,900,000」)が反映される。今後予定原価は、「材料費」、「外注費」、「労務費」、「経費」は、図11と同様のデータが入力されたものとし、間接費は、「400,000(=最終着地予想「700,000」-累計発生原価「300,000」)」が自動入力される。予算合計、最終着地予想、予実差異、利益金額も更新される。
【0080】
不図示の登録ボタンを押すと、着地予想入力画面500の入力内容に応じたプロジェクト着地予想データ及びプロジェクト着地予想概算予算データが記憶部206に登録される。図14及び図15の入力内容の場合は、図16(A)及び図16(B)に示すようなプロジェクト着地予想データ及びプロジェクト着地予想概算予算データが登録される。
【0081】
増減予定金額や概算予算はマイナスの金額も入力が可能となっている。図17及び図18は、増減予定金額及び概算予算をマイナスの金額を入力した場合の着地予想入力画面500の明細エリア502の表示例を示す図である。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態によれば、着地予想画面上でのオペレータの操作に応じて、対象のプロジェクト識別情報及び受注識別情報について、未契約だがさらに受注が見込める場合に、契約金額に対する増減予定金額と、原価科目区分毎の概算予算金額及び今後予定原価とを入力し、前記契約情報データ、前記プロジェクト予算データ、及び前記プロジェクト原価明細データを参照して、プロジェクト識別情報、受注識別情報、原価科目区分、予算金額、概算予算金額、原価金額の累計である累計発生原価、今後予定原価、累計発生原価+今後予定原価で算出される最終着地予想額を含むプロジェクト着地予想データを作成する着地予想入力部102dを備えているので、進行中のプロジェクトに対して、未契約だがさらに受注が見込める場合に、未契約受注を加味した着地予想を行うことが可能となる。
【0083】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0084】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0085】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0086】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0087】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0088】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0089】
また、着地予想装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0090】
例えば、着地予想装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU及び当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて着地予想装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0091】
また、このコンピュータプログラムは、着地予想装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0092】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0093】
また、「プログラム」とは、任意の言語又は記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成及び読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0094】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0095】
また、着地予想装置100は、既知のパーソナルコンピュータ又はワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、着地予想装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0096】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0097】
100 着地予想装置
102 制御部
102a 契約情報入力部
102b 予算入力部
102c 原価計上入力部
102d 着地予想入力部
102e 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
400 着地予想一覧画面
500 着地予想入力画面
501 ヘッダエリア
502 明細エリア
510 着地予想ヘッダエリア
511 着地予想明細エリア
520 概算予算ヘッダエリア
521 概算予算明細エリア
522 確定エリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18