(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000155
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】電池管理装置および電池管理方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/633 20140101AFI20231225BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20231225BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20231225BHJP
H01M 10/6572 20140101ALI20231225BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20231225BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20231225BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20231225BHJP
H01M 10/6563 20140101ALI20231225BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20231225BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
H01M10/633
H01M10/48 301
H01M10/48 P
H01M10/44 P
H01M10/6572
H01M10/615
H01M10/625
H01M10/613
H01M10/6563
H01M10/647
H02J7/00 302A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098758
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100136423
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 洋明
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
5H031
【Fターム(参考)】
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503CB11
5G503FA18
5G503HA01
5H030AA10
5H030AS08
5H030BB21
5H030FF22
5H030FF41
5H030FF42
5H030FF43
5H030FF44
5H031AA09
5H031HH01
5H031HH06
5H031KK03
(57)【要約】
【課題】複数の電池セルの連鎖的な熱分解を抑える。
【解決手段】電池管理装置10は、電気特性測定部と温度測定部62とペルチェ素子40と伝熱部材50と制御装置とを備える。上記制御装置は、上記電気特性測定部で測定された電気特性がアンバランス状態か否かを判定する第1判定部と、温度測定部62で測定された電池セル20の温度が下限温度以上か否かを判定する第2判定部と、上記第1判定部および上記第2判定部の判定結果がいずれも是である場合に、全ての電池セル20のペルチェ素子40を駆動して電池セル20から伝熱部材50に熱を送るように制御するセル温度制御部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルの電気特性をそれぞれ測定する複数の電気特性測定部と、
複数の前記電池セルの温度を測定する1つまたは2つ以上の温度測定部と、
複数の前記電池セルとそれぞれ熱的に接続された複数のペルチェ素子と、
複数の前記ペルチェ素子とそれぞれ熱的に接続された1つまたは2つ以上の伝熱部材と、
前記電気特性測定部と前記温度測定部と前記ペルチェ素子とを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記電気特性測定部で測定された複数の前記電池セルの前記電気特性が所定のアンバランス状態であるか否かを判定する第1判定部と、
前記温度測定部で測定された前記電池セルの温度が予め定められた下限温度以上であるか否かを判定する第2判定部と、
前記第1判定部および前記第2判定部の判定結果がいずれも是である場合に、全ての前記電池セルに接続された前記ペルチェ素子を駆動して、予め定められた低温状態となるまで前記電池セルから前記伝熱部材に向かってそれぞれ熱を送るように制御するセル温度制御部と、を備える、
電池管理装置。
【請求項2】
複数の前記電池セルに対して選択的に接続される1つまたは2つ以上の抵抗体と、
複数の前記電池セルと前記抵抗体との電気的な断接状態を切り替える1つまたは2つ以上の切替部材と、
前記第1判定部および前記第2判定部の判定結果がいずれも是である場合に、前記切替部材を操作して、全ての前記電池セルを前記抵抗体と電気的に接続し、充電状態(State of charge;SOC)が予め定められた低SOC状態となるまで、複数の前記電池セルをそれぞれ放電するように制御するセル放電制御部と、
をさらに備える、
請求項1に記載の電池管理装置。
【請求項3】
前記電気特性測定部は、電圧を測定するように構成されており、
前記第1判定部は、前記電気特性測定部で測定された電圧の平均値と、複数の上記電池セルのそれぞれの電圧と、の差分が所定値以上である前記電池セルが存在する場合に、アンバランス状態であると判定するように構成されている、
請求項1または2に記載の電池管理装置。
【請求項4】
前記低温状態が、0±5℃の範囲に設定されている、
請求項1または2に記載の電池管理装置。
【請求項5】
前記低SOC状態が、SOC10±5%の範囲に設定されている、
請求項2に記載の電池管理装置。
【請求項6】
複数の電池セルの電気特性をそれぞれ測定する電気特性測定部と、
複数の前記電池セルの温度を測定する1つまたは2つ以上の温度測定部と、
複数の前記電池セルとそれぞれ熱的に接続された複数のペルチェ素子と、
複数の前記ペルチェ素子とそれぞれ熱的に接続された1つまたは2つ以上の伝熱部材と、
前記電気特性測定部と前記温度測定部と前記ペルチェ素子とを制御する制御装置と、
を備える電池管理装置を用いる電池管理方法であって、
前記電気特性測定部で測定された複数の前記電池セルの前記電気特性が所定のアンバランス状態であるか否かを判定する第1判定工程と、
前記温度測定部で測定された前記電池セルの温度が予め定められた下限温度以上であるか否かを判定する第2判定工程と、
前記第1判定工程および前記第2判定工程の判定結果がいずれも是である場合に、全ての前記電池セルに接続された前記ペルチェ素子を駆動して、予め定められた低温状態となるまで前記電池セルから前記伝熱部材に向かってそれぞれ熱を送るように制御するセル温度制御工程と、を含む、電池管理方法。
【請求項7】
前記電池管理装置は、
複数の前記電池セルに対して選択的に接続される1つまたは2つ以上の抵抗体と、
複数の前記電池セルと前記抵抗体との電気的な断接状態を切り替える1つまたは2つ以上の切替部材と、をさらに備え、
前記第1判定工程および前記第2判定工程の判定結果がいずれも是である場合に、前記切替部材を操作して、全ての前記電池セルを前記抵抗体と電気的に接続し、充電状態(State of charge;SOC)が予め定められた低SOC状態となるまで、複数の前記電池セルをそれぞれ放電するように制御するセル放電制御工程と、をさらに含む、
請求項6に記載の電池管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池管理装置および電池管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両駆動用電源等として、複数の電池セルを組み合わせた組電池が用いられている。これに関連する従来技術文献として、特許文献1~4が挙げられる。電池セルは、例えば急速な充放電の繰り返しや環境温度の変化等によって、温度が高くなることがある。電池セルの温度が高くなりすぎると、電池性能、例えば充放電効率が低下することがある。これに関連して、例えば特許文献1には、電池セルが所定の高温状態にあると判定された時に、ペルチェ素子を電池セルから吸熱するように制御すると共に、冷却ファンを起動して、電池セルの温度を下げることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-148189号公報
【特許文献2】特開2015-119605号公報
【特許文献3】国際公開2013-105152号
【特許文献4】特開2008-104289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電池セルは、内部短絡や外部短絡、過充電等の異常の発生等により、過度に温度が高くなることがある。組電池では、1つの電池セルの温度が高くなると、その熱が隣接する電池セルにも伝わってしまう。これにより、複数の電池セルの内部で連鎖的に熱分解反応が起こると、組電池の温度が上昇し続け、温度が制御できなくなることがあり得る。したがって、組電池においては、内部短絡等の異常の兆候を検出して、複数の電池セルの連鎖的な熱分解を抑えることができる電池管理装置および電池管理方法が殊に求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明により、複数の電池セルの電気特性をそれぞれ測定する複数の電気特性測定部と、複数の上記電池セルの温度を測定する1つまたは2つ以上の温度測定部と、複数の上記電池セルとそれぞれ熱的に接続された複数のペルチェ素子と、複数の上記ペルチェ素子とそれぞれ熱的に接続された1つまたは2つ以上の伝熱部材と、上記電気特性測定部と上記温度測定部と上記ペルチェ素子とを制御する制御装置と、を備える電池管理装置が提供される。上記制御装置は、上記電気特性測定部で測定された複数の上記電池セルの上記電気特性が所定のアンバランス状態であるか否かを判定する第1判定部と、上記温度測定部で測定された上記電池セルの温度が予め定められた下限温度以上であるか否かを判定する第2判定部と、上記第1判定部および上記第2判定部の判定結果がいずれも是である場合に、全ての上記電池セルに接続された上記ペルチェ素子を駆動して、予め定められた低温状態となるまで上記電池セルから上記伝熱部材に向かってそれぞれ熱を送るように制御するセル温度制御部と、を備える。
【0006】
上記電池管理装置は、上記第1判定部および上記第2判定部の判定結果がいずれも是である場合に、内部短絡等の異常の兆候が認められるものとして、全ての電池セルを低温状態にするように構成されている。これにより、複数の電池セルの連鎖的な熱分解を抑えることができ、組電池の温度上昇を抑制できる。また、ペルチェ素子を用いることで、特に温度の高い電池セルを迅速に冷却すると共に、軽量化かつ省スペース化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る電池管理装置の模式的な側面図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係る電池管理装置の回路図の一部である。
【
図4】
図4は、制御のプロセスの一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、一実施形態に係る冷却時の気流の流れを示す
図1対応図である。
【
図6】
図6は、一実施例における各電池セルの電圧と温度である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、ここで開示される技術の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
【0009】
[電池管理装置]
図1は、電池管理装置10の模式的な側面図である。
図2は、電池管理装置10の回路図の一部である。なお、以下の説明において、図面中の符号L、R、U、Dは、左、右、上、下を表し、図面中の符号X、Yは、電池セル20の配列方向、上下方向を、それぞれ表すものとする。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、電池管理装置10ないし電池セル20の設置形態を何ら限定するものではない。また、各図は模式図であり、必ずしも実際の実施品が忠実に反映されたものではない。以下では、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
【0010】
電池管理装置10は、複数の電池セル20の温度を管理する装置である。複数の電池セル20は、ここではハウジング22の内部に収容されている。電池セル20は、ここでは二次電池であり、例えばリチウムイオン電池である。なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電が可能な蓄電デバイス全般を指す用語であって、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等のいわゆる蓄電池(化学電池)と、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(物理電池)と、を包含する広い概念である。
【0011】
電池セル20の構成は従来同様であってよく、何ら限定されない。電池セル20は、典型的には、図示しない電極体と電解質とが外装体の内部に収容されて構成されている。外装体は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の熱伝導性の良い金属材料で構成されている。電池セル20は、ここでは外形が扁平かつ有底の直方体形状(角形)である。電池セル20は、平板状の底面20bと、底面20bから
図1の上方に延びる側面20sと、図示しない正極端子および負極端子を有する。ただし、電池セル20の形状は角形に限定されず、円柱や袋状等の任意の形状であってよい。底面20bは、後述する第1伝熱板30と対向している。
【0012】
複数の電池セル20は、幅広の側面20sが対向するように、配列方向Xに沿って配置されている。複数の電池セル20は、相互に電気的に接続され、組電池を構成している。なお、
図1では、電池セル20の数が4つだが、実際にはさらに多く、例えば10個以上、10~30個程度であり得る。
図2に示すように、複数の電池セル20は、ここでは金属製のバスバー(図示せず)を介して直列に接続されている。ただし、他の実施形態において、複数の電池セル20は並列に接続されていてもよい。複数の電池セル20は、ここでは車両駆動用のモータや空調装置等を制御するインバータ24に接続されている。
【0013】
本実施形態の電池管理装置10は、
図1に示すように、複数の第1伝熱板30と、複数のペルチェ素子40と、第2伝熱板50と、複数の温度測定ユニット62(
図3も参照)と、複数の電圧測定ユニット64(
図3参照)と、送風機80と、制御装置70(
図3参照)と、抵抗体90(
図2、
図3参照)と、スイッチ92(
図2、
図3参照)と、複数のリレー94、96(
図2、
図3参照)と、を備えている。本実施形態において、第2伝熱板50はペルチェ素子と熱的に接続された伝熱部材の一例であり、温度測定ユニット62は電池セル20の温度を測定する温度測定部の一例であり、電圧測定ユニット64は電池セル20の電気特性を測定する電気特性測定部の一例であり、リレー94、96は切替部材の一例である。
【0014】
複数の第1伝熱板30は、一方の面(
図1の上面)が、複数の電池セル20(詳しくは、電池セル20の外装体)の底面20bにそれぞれ接触している。複数の第1伝熱板30は、電池セル20に接する面とは逆側の面(
図1の下面)が、後述するペルチェ素子40に接触している。第1伝熱板30は、電池セル20の底面20bと略同じ大きさを有するシート状である。第1伝熱板30は、例えばアルミ箔等の熱伝導性に優れる素材からなっている。ただし、第1伝熱板30の材料は特に限定されない。また、第1伝熱板30は必須ではなく、他の実施形態において省略することもできる。
【0015】
複数のペルチェ素子40は、一方の面(
図1の上面)が、複数の第1伝熱板30にそれぞれ接触し、他方の面(
図1の下面)が、後述する第2伝熱板50に接触している。ペルチェ素子40は、ここでは第1伝熱板30を介して電池セル20と熱的に接続されている。ただし、ペルチェ素子40は、第1伝熱板30を介さずに直接、各電池セル20と熱的に接続されていてもよい。なお、本明細書において「熱的に接続」とは、両者の間で熱伝導可能であることを意味し、両者の間に第1伝熱板30等の介在物が介在するかどうかを問わない用語である。
【0016】
複数のペルチェ素子40は、
図1に示すように、それぞれ、電源41aを有する複数の制御回路41を備えている。複数の制御回路41は、制御装置70(
図3参照)と電気的に接続され、複数のペルチェ素子40をそれぞれ制御するように構成されている。電源41aは、ここでは電圧を印加する向きを切り替え可能であり、ペルチェ素子40に対して第1の向きの電流、または、第1の向きとは逆方向の第2の向きの電流を選択的に流すことが可能なように構成されている。電源41aの電圧の印加向きは、後述するセル温度制御部76によって制御される。
【0017】
ペルチェ素子40は、電流を流すことにより、一方の端部から他方の端部に向かって熱を移動させることができる半導体素子である。ペルチェ素子40による熱の移動方向は、電流の向きを変えることで変更することができる。ペルチェ素子40による時間当たりの熱の移動量は一般にリニアではないが、電流に応じて変化する。なお、1つのペルチェ素子40とは、ここでは、同期して制御される1群のペルチェ素子40を意味し、物理的に分かれているかどうかを問わない用語である。
【0018】
ペルチェ素子40としては、従来公知のものを利用でき、特に限定されない。1つのペルチェ素子40は、例えばP型半導体およびN型半導体を有している。P型半導体およびN型半導体のうちのいずれか一方から他方に電流を流すことにより、第1伝熱板30が吸熱する。これによって、第1伝熱板30から第2伝熱板50に熱が移動して、電池セル20を冷却することができる。
【0019】
第2伝熱板50は、複数のペルチェ素子40の他方の面(
図1の下面)に熱的に接続されている。第2伝熱板50は、放熱板の役割を担っている。第2伝熱板50は、複数のペルチェ素子40を介して、複数の電池セル20の間を熱的に接続している。第2伝熱板50の数は、ここでは1つである。第2伝熱板50は、ここでは複数の電池セル20の底面20bの全体と概ね同じ面積を有する平板状の部材である。第2伝熱板50は、例えばアルミニウムやアルミニウム合金等の熱伝導性に優れる素材からなっている。ただし、第2伝熱板50の材料は特に限定されない。第2伝熱板50は、例えば熱を効率よく放出するラジエータ構造や放熱フィン等を有していてもよい。
【0020】
複数の温度測定ユニット62は、複数の電池セル20の温度をそれぞれ測定するためのものである。温度測定ユニット62は、例えば電池セル20の側面20sや図示しない電極端子、あるいはバスバー等に取り付けられている。温度測定ユニット62の構成は特に限定されない。温度測定ユニット62は、例えば測温抵抗体(サーミスタ)や熱電対等で構成されている。温度測定ユニット62の数は、ここでは電池セル20の数と同数である。ただし、温度測定ユニット62は、複数の電池セル20の代表値(代表温度)を測定するように配置されていてもよい。温度測定ユニット62は、例えば複数の電池セル20のうちの1つに取り付けられていてもよい。この場合、一部の電池セル20の温度は、他の電池セル20の温度(例えば代表温度)から推定される推定値であってもよい。また、温度測定ユニット62は、ハウジング22の壁面に取り付けられ、全部の電池セル20の温度をまとめて測定するものであってもよい。温度測定ユニット62は、制御装置70(
図3参照)と電気的に接続されている。温度測定ユニット62は、制御装置70によって制御される。
【0021】
複数の電圧測定ユニット64は、複数の電池セル20の電圧(端子間電圧)Vn(ここでは、n=1~4)をそれぞれ測定するためのものである。電圧測定ユニット64は、例えば電池セル20の図示しない電極端子やバスバー等に取り付けられている。電圧測定ユニット64の構成は特に限定されない。電圧測定ユニット64は、例えば、従来公知の電圧測定機能を有する電子部品(例えば電圧検知線)、電子機器等で構成されている。なお、ここでは電池セル20の電気特性として電圧を測定しているが、その他の電気特性であってもよい。例えば、他の実施形態において、電圧測定ユニット64にかえて電流測定ユニットを備えていてもよい。電圧測定ユニット64の数は、ここでは電池セル20の数と同数である。電圧測定ユニット64は、制御装置70(
図3参照)と電気的に接続されている。電圧測定ユニット64は、制御装置70によって制御される。
【0022】
送風機80は、第2伝熱板50ないしハウジング22の内部に風を送る装置である。送風機80は、例えば回転動作することによってハウジング22の吸気口22aから気体(空気)を取り込み、排気口22bから気体を排出する冷却ファンである。なお、ここでは吸気口22aが、ハウジング22の左側面において、上下方向の中央よりも下側に設けられている。排気口22bが、ハウジング22の右側面において、上下方向の中央よりも上側に設けられている。ただし、他の実施形態において、吸気口22aが上側に設けられ、排気口22bが下側に設けられていてもよい。送風機80は、制御装置70(
図3参照)と電気的に接続されている。送風機80の駆動と停止は、制御装置70によって制御される。送風機80は、後述するペルチェ素子40が駆動する際に同時に駆動するように構成されていてもよい。ただし、送風機80は必須ではなく、他の実施形態において省略することもできる。また、ハウジング22の内部は、制御装置70と電気的に接続された図示しない恒温維持装置によって所定値以下の温度(例えば40℃以下、好ましくは常温(25±5℃)の範囲内)に維持されていてもよい。
【0023】
スイッチ92は、
図2に示すように、複数の電池セル20とインバータ24との直列回路に設けられている。スイッチ92は、複数の電池セル20とインバータ24とが接続されたONの状態と、複数の電池セル20とインバータ24とが遮断されたOFFの状態とを切り替え可能な装置である。スイッチ92は、制御装置70(
図3参照)と電気的に接続されている。スイッチ92のONとOFFは、制御装置70によって切り替えられる。スイッチ92は通常、ONの状態となっている。
【0024】
抵抗体90は、
図2に示すように、複数の電池セル20にそれぞれ接続されている。詳しくは、
図2において、左から1番目および3番目の電池セル20の正極側、および左から4番目(一番右)の電池セル20の負極側が、第1回路c1を介して抵抗体90に接続されている。また、左から2番目および4番目の電池セル20の正極側が、第2回路c2により抵抗体90に接続されている。このように複数の電池セル20を抵抗体90とそれぞれ接続することで、電池セル20の充電状態(State of charge;SOC)を個別に制御しやすくなる。なお、抵抗体90は、ここでは1つであるが、例えば複数の第1回路c1および複数の第2回路c2にそれぞれ設けられていてもよい。
【0025】
図2に示すように、複数のリレー94は、電池セル20と抵抗体90とを連結する第1回路c1に設けられている。複数のリレー96は、電池セル20と抵抗体90とを連結する第2回路c2に設けられている。複数のリレー94、96は、電池セル20と抵抗体90とが接続されたONの状態と、電池セル20と抵抗体90とが遮断されたOFFの状態とを切り替え可能な装置である。複数のリレー94、96は、制御装置70(
図3参照)と電気的に接続されている。複数のリレー94、96のONとOFFは、制御装置70によって切り替えられる。これにより、抵抗体90が電池セル20に対して選択的に接続される。複数のリレー94、96は、通常、OFFの状態となっている。
【0026】
制御装置70は、BMU(Battery Monitoring Unit)を含んでいる。
図3は、制御装置70の機能ブロック図である。制御装置70は、電圧取得部71と、平均電圧算出部72と、第1判定部73と、温度取得部74と、第2判定部75と、セル温度制御部76と、セル放電制御部77と、を備えている。
【0027】
電圧取得部71は、複数の電圧測定ユニット64を制御して複数の電池セル20の電圧をそれぞれ測定し、電圧Vn(n=電池セル20の数)を取得するように構成されている。平均電圧算出部72は、電圧取得部71で取得された複数の電池セル20の電圧の平均値Vaveを算出するように構成されている。第1判定部73は、複数の電池セル20の電圧Vnを、平均電圧算出部72で算出された電圧の平均値Vaveとそれぞれ対比して、予め定められたアンバランス状態であるか否かを判定するように構成されている。温度取得部74は、複数の温度測定ユニット62を制御して複数の電池セル20の温度Tn(n=電池セル20の数)をそれぞれ測定し、温度Tnを取得するように構成されている。第2判定部75は、少なくとも上記電圧Vnと平均値Vaveとの差が最も大きい(アンバランスな)電池セル20について、温度取得部74で取得された温度Tnが予め定められた温度(下限温度)以上であるか否かを判定するように構成されている。
【0028】
セル温度制御部76は、第1判定部73および第2判定部75の判定結果に基づいて、制御回路41を介してペルチェ素子40を駆動するように構成されている。セル温度制御部76は、第1判定部73で複数の電池セル20が予め定められたアンバランス状態であると判定され、かつ、第2判定部75で予め定められた下限温度以上であると判定された場合に、全ての電池セル20に接続されているペルチェ素子40を、電池セル20から第2伝熱板50に向かって熱を送るように駆動する。これにより、全ての電池セル20が冷却され、全ての電池セル20が予め定められた低温状態となる。一方、セル温度制御部76は、第1判定部73で複数の電池セル20が予め定められたアンバランス状態ではないと判定された場合、および、第2判定部75で予め定められた下限温度よりも低いと判定された場合に、ペルチェ素子40を駆動させない。これにより、効率化が図れる。
【0029】
セル放電制御部77は、第1判定部73および第2判定部75の判定結果に基づいて、複数のリレー94、96の断接状態を切り替えるように構成されている。セル放電制御部77は、第1判定部73で複数の電池セル20が予め定められたアンバランス状態であると判定され、かつ、第2判定部75で予め定められた下限温度よりも高温であると判定された場合に、複数のリレー94、96を操作してONの状態とし、全ての電池セル20を抵抗体90と電気的に接続させる。そして、複数の電池セル20が予め定められた低SOC状態となるまで、複数の電池セル20をそれぞれ放電するように制御する。
【0030】
セル放電制御部77は、ここではさらに第1判定部73および第2判定部75の判定結果に基づいて、スイッチ92をONからOFFに切り替えるように構成されている。スイッチ92の切り替えは、例えば複数のリレー94、96の断接状態を切り替える前、あるいは断接状態を切り替えるのと同時に行われるように構成されていてもよい。
【0031】
一般に、電池セル20は、SOCが高いほど、すなわち、内部エネルギーが高いほど、発熱量が多くなる。したがって、セル温度制御部76に加えてセル放電制御部77を備えることで、組電池の温度上昇をより的確に抑えることができる。ただし、セル放電制御部77は必須ではなく、他の実施形態において省略することもできる。
【0032】
制御装置70の構成は特に限定されないが、例えばマイクロコンピュータを備えている。マイクロコンピュータは、例えば、外部機器からデータ等を受信するインターフェイス(I/F)と、プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置と、を備えていてもよい。
【0033】
電池管理装置10は、各種用途に利用可能であるが、例えば、複数の電池セル20を含む組電池と共に、乗用車、トラック等の車両に好適に搭載できる。車両の種類は特に限定されないが、例えば、複数の電池セル20から供給される電力によって動作するモータのみを動力源とする電気自動車(BEV;Battery Electric Vehicle)、あるいは、内燃機関と、複数の電池セル20から供給される電力によって動作するモータと、を備えるハイブリッド自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)であってもよい。また、ハイブリッド車両は、外部電源によって複数の電池セル20を充電可能なプラグインハイブリッド自動車(PHEV;Plug-in Hybrid Electric Vehicle)であってもよい。
【0034】
[電池管理方法]
図4は、電池管理装置10の制御のフローチャートである。ここに開示される制御を開始または終了するタイミングは特に制限されない。例えば、電池管理装置10が車両に搭載されている場合は、ユーザが車両の動力源を始動させた際にこの制御を開始し、ユーザが車両の動力源を制動させた際にこの制御を終了するようにしてもよい。あるいは、ユーザが車両の動力源を制動させたまま放置している間も、この制御を行ってもよい。ここに開示される制御は、例えば所定のインターバルを介して定期的に行ってもよいし、随時行ってもよい。なお、以下の制御において、「YES」は是と同義であり、「NO」は否と同義である。
【0035】
本実施形態では、まずステップS1において、電圧取得部71によって、電圧測定ユニット64が駆動され、複数の電池セル20の電圧Vn(ここではV1~V4)が取得される。次に、ステップS2では、平均電圧算出部72によって、電圧測定ユニット64から取得された電圧V1~V4の平均値Vaveが算出される。
【0036】
続くステップS3では、第1判定部73によって、複数の電池セル20の電圧V1~V4と、平均電圧算出部72で算出された電圧の平均値Vaveとの差分をそれぞれ求め、予め定められたアンバランス状態か否かが判定される。アンバランス状態と判定する差分の値は、制御装置70に予め記憶されている。特に限定されるものではないが、一例では、平均値Vaveから0.5V以上乖離した電池セル20が1つでもあれば、複数の電池セル20がアンバランス状態であると判定される。このように電圧を用いて判定することで、簡便かつ迅速にアンバランス状態を把握でき、電池セル20の内部短絡等の異常の兆候を早期に検出できる。本実施形態において、ステップS3は、第1判定工程の一例である。
【0037】
複数の電池セル20がアンバランス状態にない場合(ステップS3の結果がNOである場合)には、ステップS4のようにペルチェ素子40は駆動されずに制御を終了する。
【0038】
一方、複数の電池セル20がアンバランス状態にある場合(ステップS3の結果がYESである場合)には、ステップS5において、温度取得部74によって、電池セル20の温度Tが温度測定ユニット62から取得される。本実施形態では、少なくともアンバランスな電池セル20の温度Tが取得される。ここでは、複数の電池セル20の温度Tn(T1~T4)がそれぞれ取得される。次に、ステップS6では、第2判定部75によって、少なくともアンバランスな電池セル20の温度が予め定められた下限温度以上であるか否かが判定される。下限温度は、制御装置70に予め記憶されている。下限温度は、典型的には、常温(25±5℃)と同じか、それよりも低い温度である。特に限定されるものではないが、概ね30℃以下、例えば20±5℃であるとよい。下限温度は、ここでは25℃である。本実施形態において、ステップS6は、第2判定工程の一例である。
【0039】
少なくともアンバランスな電池セル20の温度が下限温度未満である場合(ステップS6の結果がNOである場合)には、ステップS7のようにペルチェ素子40は駆動されずに制御を終了する。
【0040】
一方、アンバランスな電池セル20の温度が下限温度以上である場合(ステップS6の結果がYESである場合)には、ステップS8において、セル放電制御部77によって、まずスイッチ92がOFFの状態とされる。これにより、インバータ24への電力の供給が遮断され、組電池(複数の電池セル20)が外部の車載機器から隔離される。例えば車両の場合は、走行が停止される。
【0041】
次に、ステップS9では、セル温度制御部76によって、制御回路41を介してペルチェ素子40が駆動され、電池セル20から第2伝熱板50に熱を移動するように制御される。これにより、電池セル20が予め定められた低温状態となるまで冷却される。特に限定されるものではないが、低温状態は、典型的には、電池セル20の温度が常温(25±5℃)よりも低い温度、好ましくは0±10℃、例えば0±5℃の状態である。低温状態は、ここでは0℃の状態である。これにより、複数の電池セル20の連鎖的な熱分解をより的確に抑えることができる。本実施形態において、ステップS9は、セル温度制御工程の一例である。
【0042】
本実施形態では、ステップS9において、さらにセル温度制御部76によって送風機80が駆動される。
図5は、冷却時の気流の流れを示す
図1対応図である。なお、
図5では電池セル20、ハウジング22、送風機80以外の図示を省略している。
図5に示すように、送風機80によってハウジング22の吸気口22aから取り込まれた空気は、高温の電池セル20ないし第2伝熱板50によって温められる。これによって、
図5に矢印で示すような気流が生じる。その結果、ハウジング22内にこもった熱が放熱されて、効率的に電池セル20が冷却される。そしてステップS10に進む。
【0043】
続いて、ステップS10において、セル放電制御部77によって、複数のリレー94、96が全てON状態とされ、全ての電池セル20が抵抗体90と電気的に接続される。そして、全ての電池セル20が予め定められた低SOC状態となるまで、それぞれ放電される。全ての電池セルを低SOC状態まで放電させることにより、複数の電池セルの連鎖的な熱分解をより的確に抑えることができる。特に限定されるものではないが、低SOC状態は、SOCが概ね30%以下、好ましくは20%以下、例えば10±5%の状態である。低SOC状態は、ここではSOC10%の状態である。これにより、複数の電池セル20の連鎖的な熱分解をより的確に抑えることができる。本実施形態において、ステップS10は、セル放電制御工程の一例である。そして制御を終了する。
【0044】
以上のように、電池管理装置10は、ステップS3およびステップS6の結果がいずれも是と判定された場合に、内部短絡等の異常の兆候が認められるものとして、全ての電池セル20を冷却するように構成されている。ここではさらに、全ての電池セル20を放電するように構成されている。これにより、複数の電池セル20の連鎖的な熱分解を抑えることができ、組電池の温度上昇を抑制できる。また、ペルチェ素子40を用いることで、電池セルを迅速に冷却すると共に、軽量化かつ省スペース化を実現できる。
【0045】
図6は、一実施例における各電池セル20の電圧と温度である。
図6のNo.12は、電圧取得部71で取得された電圧Vnが、平均電圧算出部72で算出された電圧の平均値Vaveから0.5V以上乖離し、かつ、温度取得部74で取得された温度Tnが、25℃よりも高い電池セル20である。電池管理装置10によれば、このような電池セル20を、内部短絡等の異常の兆候が認められるものとして検出し、早期に適切に対処することができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本発明は、他にも種々の形態にて実施することができる。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0047】
例えば、上記した
図3の実施形態では、第1判定部73は、複数の電池セル20の電圧を、平均電圧算出部72で算出された電圧の平均値とそれぞれ対比して、予め定められたアンバランス状態であるか否かを判定するように構成されていた。しかしこれには限定されない。変形例では、平均電圧算出部72にかえてSOC算出部を備えていてもよい。SOC算出部には、「電圧-SOCチャート」が予め記憶されている。SOC算出部は、電圧測定ユニット64で測定された電圧を「電圧-SOCチャート」と対比して、電池セル20のSOCを算出するように構成されている。この場合、第1判定部73は、
図4のステップS3において、SOC算出部で算出されたSOCに基づいてアンバランス状態であるか否かを判定するように構成されていてもよい。より具体的には、平均のSOCから所定以上(例えば10%以上、20%以上)SOCが乖離した電池セル20があれば、アンバランス状態であると判定してもよい。
【0048】
また、上記した
図3の実施形態では、電気特性測定部が電圧測定ユニット64であった。しかしこれには限定されない。変形例では、電圧測定ユニット64にかえて電流測定ユニットを備えていてもよい。その場合、電流測定ユニットによって測定された電流の積算値から、電池セル20の電圧ないしSOCを算出してもよい。
【0049】
例えば、上記した
図4の実施形態では、ステップS1~3の後にステップS5~6を行っていた。しかしこれには限定されない。変形例において、ステップS5~6の後にステップS1~3を行ってもよい。また、ステップS9、S10の順序は逆であってもよい。さらにステップS8は省略してもよい。
【0050】
以上の通り、ここで開示される技術の具体的な態様として、以下の各項に記載のものが挙げられる。
項1:複数の電池セルの電気特性をそれぞれ測定する複数の電気特性測定部と、複数の上記電池セルの温度を測定する1つまたは2つ以上の温度測定部と、複数の上記電池セルとそれぞれ熱的に接続された複数のペルチェ素子と、複数の上記ペルチェ素子とそれぞれ熱的に接続された1つまたは2つ以上の伝熱部材と、上記電気特性測定部と上記温度測定部と上記ペルチェ素子とを制御する制御装置と、を備え、上記制御装置は、上記電気特性測定部で測定された複数の上記電池セルの上記電気特性が所定のアンバランス状態であるか否かを判定する第1判定部と、上記温度測定部で測定された上記電池セルの温度が予め定められた下限温度以上であるか否かを判定する第2判定部と、上記第1判定部および上記第2判定部の判定結果がいずれも是である場合に、全ての上記電池セルに接続された上記ペルチェ素子を駆動して、予め定められた低温状態となるまで上記電池セルから上記伝熱部材に向かってそれぞれ熱を送るように制御するセル温度制御部と、を備える、電池管理装置。
項2:複数の上記電池セルに対して選択的に接続される1つまたは2つ以上の抵抗体と、複数の上記電池セルと上記抵抗体との電気的な断接状態を切り替える1つまたは2つ以上の切替部材と、上記第1判定部および上記第2判定部の判定結果がいずれも是である場合に、上記切替部材を操作して、全ての上記電池セルを上記抵抗体と電気的に接続し、充電状態(State of charge;SOC)が予め定められた低SOC状態となるまで、複数の上記電池セルをそれぞれ放電するように制御するセル放電制御部と、をさらに備える、項1に記載の電池管理装置。
項3:上記電気特性測定部は、電圧を測定するように構成されており、上記第1判定部は、上記電気特性測定部で測定された電圧の平均値と、複数の上記電池セルのそれぞれの電圧と、の差分が所定値以上である上記電池セルが存在する場合に、アンバランス状態であると判定するように構成されている、項1または項2に記載の電池管理装置。
項4:上記低温状態が、0±5℃の範囲に設定されている、項1~項3のいずれか1つに記載の電池管理装置。
項5:上記低SOC状態が、SOC10±5%の範囲に設定されている、項2に記載の電池管理装置。
【符号の説明】
【0051】
10 電池管理装置
20 電池セル
30 第1伝熱板
40 ペルチェ素子
50 第2伝熱板(伝熱部材)
62 温度測定ユニット(温度測定部)
64 電圧測定ユニット(電気特性測定部)
70 制御装置
71 電圧取得部
73 第1判定部
74 温度取得部
75 第2判定部
76 セル温度制御部
77 セル放電制御部
90 抵抗体
94、96 リレー(切替部材)