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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155020
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20241024BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G03G15/00 303
G03G15/08 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069367
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森上 斐斗
(72)【発明者】
【氏名】阪本 康晃
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 優
(72)【発明者】
【氏名】小谷 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 厚稀
(72)【発明者】
【氏名】松本 信
【テーマコード(参考)】
2H077
2H270
【Fターム(参考)】
2H077DA02
2H077DA03
2H077DA04
2H077DA05
2H077DA20
2H077DA22
2H077DB08
2H077EA01
2H270KA22
2H270LA18
2H270LA26
2H270LA28
2H270LA75
2H270LA91
2H270LA92
2H270LB01
2H270LB02
2H270LD03
2H270MA08
2H270MA14
2H270MB04
2H270MB14
(57)【要約】
【課題】使用環境や印刷条件によらず画像濃度補正の実行タイミングを最適化することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、画像形成部と、露光装置と、画像濃度センサーと、制御部と、を備える。制御部は、画像濃度センサーによって検知された基準画像の濃度に基づいて現像電圧および露光装置の露光量を調整することにより画像濃度を調整する画像濃度補正を実行可能である。制御部は、基準画像の形成条件と、画像濃度センサーにより検知された基準画像の濃度と、に基づいてトナー帯電量を予測し、前回の画像濃度補正の実行時に予測された第1トナー帯電量と、今回の画像濃度補正の実行時に予測された第2トナー帯電量と、前回および今回の画像濃度補正の実行間隔と、を用いて算出されたトナー帯電量の変化率に基づいて、次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に感光層が形成される像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電させる帯電装置と、
トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、
を有し、前記トナーを用いて画像形成を行う画像形成部と、
前記帯電装置によって帯電された前記像担持体の表面を露光して帯電が減衰された前記静電潜像を形成する露光装置と、
前記画像形成部で形成された前記トナー像の濃度を検知する画像濃度センサーと、
前記画像形成部および前記露光装置を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
複数の前記画像形成部で形成された画像濃度補正用の基準画像の濃度を前記画像濃度センサーによって検知し、検知結果に基づいて前記現像剤担持体に印加される現像電圧および前記露光装置の露光量を調整することにより、前記画像形成部における画像濃度を調整する画像濃度補正を実行可能である画像形成装置において、
前記制御部は、
前記画像濃度補正の実行時に、前記基準画像の形成条件と、前記画像濃度センサーにより検知された前記基準画像の濃度と、に基づいてトナー帯電量を予測し、
前回の前記画像濃度補正の実行時に予測された第1トナー帯電量と、
今回の前記画像濃度補正の実行時に予測された第2トナー帯電量と、
前回および今回の前記画像濃度補正の実行間隔と、
を用いて算出された前記トナー帯電量の変化率に基づいて、次回の前記画像濃度補正の実行タイミングを決定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記基準画像の形成状態を再現したシミュレーションモデル、若しくは前記シミュレーションモデルから導出した変換補正用データを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記画像濃度センサーにより検知された前記基準画像の濃度を前記シミュレーションモデル、若しくは前記変換補正用データに入力することで、前記トナー帯電量を予測することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像装置の近傍の温度および湿度を検知する温湿度検知装置を備え、
前記制御部は、前記画像濃度補正の実行後、次回の前記画像濃度補正の実行タイミングに到達するまでに、
前記温湿度検知装置により検知された温度および湿度、
前記画像形成部において形成される画像の印字率、
の少なくとも1つが所定値以上変化した場合、次回の前記画像濃度補正の実行タイミングを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像装置は、前記トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を用いる二成分現像方式であり、
前記制御部は、前記画像濃度補正の実行後、次回の前記画像濃度補正の実行タイミングに到達するまでに、前記二成分現像剤中の前記トナーの濃度が所定値以上変化した場合、次回の前記画像濃度補正の実行タイミングを補正することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記温湿度検知装置により検知された温度および湿度、前記印字率、前記二成分現像剤中の前記トナーの濃度、のそれぞれにおいて、前記トナー帯電量の変化量に応じた補正係数が設定されており、
前記制御部は、次回の前記画像濃度補正の実行タイミングに前記補正係数を乗じて前記画像濃度補正の実行タイミングを補正することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、補正後の前記画像濃度補正の実行タイミングに到達したとき、
前記実行タイミングの補正時に予測された第3トナー帯電量と、
補正後の前記画像濃度補正の実行時に予測された第4トナー帯電量と、
前記実行タイミングの補正時から補正後の前記画像濃度補正の実行タイミングまでの間隔と、
を用いて前記トナー帯電量の変化率を補正することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プロセスを用いる画像形成装置に関し、特に、画像濃度補正の実行タイミングの決定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体およびトナーの経時変化、装置周辺の温湿度変化などに起因して、形成した画像の濃度が変化することがある。そこで、従来においては、所定のタイミングで画像濃度補正(キャリブレーション)を行い、上記の変化に対して画像形成を安定化する技術が提案されている。
【0003】
この画像濃度補正では、狙いの画像濃度を出力するための最適な帯電電圧、現像電圧、露光量、階調特性処理(ガンマ補正)などの調整が行われる。しかし、画像形成装置の使用環境や印刷条件により濃度変化の傾向や進行具合が異なる。そのため、予め設計データから決定した間隔で画像濃度補正を実行すると、画像濃度補正が最適なタイミングで実行されていないケースが多く存在する。
【0004】
画像濃度補正の精度を向上する方法としては、例えば特許文献1には、予測値と実測値とのずれから内部状態推定値を調整して予測値と実測値を一致させ、変更後の内部状態推定値と入力値に対する設計目標出力値の対応関係から計算して内部制御パラメーターを修正するキャリブレーション方式が開示されている。また、特許文献2には、第1簡易シミュレーション結果とフルシミュレーション結果が一致していれば、フルシミュレーション結果に基いて濃度補正処理が行われ、第2簡易シミュレーション結果とフルシミュレーション結果が一致していれば、フルシミュレーション結果を補正し、補正されたフルシミュレーション結果に基いて濃度補正処理が行われる画像処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-8587号公報
【特許文献2】特開2009-232001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2の方法では、いずれも画像濃度補正の実行時における画像濃度の補正量にのみ言及しており、画像濃度補正の実行間隔については考慮していない。そのため、画像濃度補正の実行タイミングが適切でない場合、画像品質が目標から大きくずれたり、画像形成効率の低下や不必要なトナーの消費が発生したりする可能性があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、使用環境や印刷条件によらず画像濃度補正の実行タイミングを最適化することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、画像形成部と、露光装置と、画像濃度センサーと、制御部と、を備えた画像形成装置である。画像形成部は、表面に感光層が形成される像担持体と、像担持体の表面を帯電させる帯電装置と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を有し、像担持体に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、を有し、トナーを用いて画像形成を行う。露光装置は、帯電装置によって帯電された像担持体の表面を露光して帯電が減衰された静電潜像を形成する。画像濃度センサーは、画像形成部で形成されたトナー像の濃度を検知する。制御部は、画像形成部および露光装置を制御する。制御部は、画像形成部で形成された画像濃度補正用の基準画像の濃度を画像濃度センサーによって検知し、検知結果に基づいて現像剤担持体に印加する現像電圧および露光装置の露光量を調整することにより、画像形成部における画像濃度を調整する画像濃度補正を実行可能である。制御部は、画像濃度補正の実行時に、基準画像の形成条件と、画像濃度センサーにより検知された基準画像の濃度と、に基づいてトナー帯電量を予測し、前回の画像濃度補正の実行時に予測された第1トナー帯電量と、今回の画像濃度補正の実行時に予測された第2トナー帯電量と、前回および今回の画像濃度補正の実行間隔と、を用いて算出されたトナー帯電量の変化率に基づいて、次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の第1の構成によれば、トナー帯電量の変化を利用して、画像濃度補正の実行タイミングを適切化することができる。これにより、画像濃度補正の実行間隔が長すぎることによる画像濃度不良や、画像濃度補正の実行間隔が短すぎることによる画像形成効率の低下および不必要なトナーの消費を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の内部構成を示す概略図
図2図1における画像形成部Pa付近の拡大図
図3】画像濃度補正用の基準画像の一例を示す図
図4】本実施形態の画像形成装置100の制御経路の一例を示すブロック図
図5】画像濃度補正の実行時における印刷枚数とトナー帯電量から次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定する方法を示すグラフ
図6】画像濃度補正の実行タイミングを補正しなかった場合、実行タイミングを補正するがトナー帯電量の補正を反映しなかった場合、実行タイミングを補正し、且つトナー帯電量の補正を反映した場合の、帯電量変化の予測線を示すグラフ
図7】本実施形態の画像形成装置100における画像濃度補正の実行タイミングの調整例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の構成を示す概略図であり、図2は、図1における画像形成部Pa付近の拡大図である。
【0012】
図1に示す画像形成装置100は、いわゆるタンデム方式のカラープリンターであり、以下のような構成になっている。画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、PcおよびPdが、搬送方向上流側(図1では左側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa~Pdは、異なる4色(イエロー、シアン、マゼンタおよびブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像および転写の各工程によりイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの画像を順次形成する。
【0013】
これらの画像形成部Pa~Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1cおよび1dが配設されている。さらに図1において反時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa~Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a~1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a~1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、二次転写ローラー9において記録媒体の一例としての用紙S上に一度に転写される。さらに、定着部13において用紙S上に定着された後、画像形成装置100本体より排出される。感光体ドラム1a~1dを図1において時計回り方向に回転させながら、各感光体ドラム1a~1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0014】
トナー像が転写される用紙Sは、画像形成装置100の本体下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラー12aおよびレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9へと搬送される。中間転写ベルト8には継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。
【0015】
次に、画像形成部Pa~Pdについて説明する。以下、画像形成部Paについて詳細に説明するが、画像形成部Pb~Pdについても基本的に同様の構成であるため説明を省略する。図2に示すように、感光体ドラム1aの周囲には、ドラム回転方向(図2の時計回り方向)に沿って帯電装置2a、現像装置3a、クリーニング装置7aが配設され、中間転写ベルト8を挟んで一次転写ローラー6aが配置されている。また、感光体ドラム1aに対し中間転写ベルト8の回転方向上流側には中間転写ベルト8を挟んでテンションローラー11に対向するベルトクリーニングユニット19が配置されている。
【0016】
次に、画像形成装置100における画像形成手順について説明する。ユーザーにより画像形成開始が入力されると、先ず、メインモーター61(図4参照)により感光体ドラム1a~1dの回転が開始され、帯電装置2a~2dの帯電ローラー20によって感光体ドラム1a~1dの表面を一様に帯電させる。次いで露光装置5から出射されたビーム光(レーザー光)によって感光体ドラム1a~1dの表面を光照射し、各感光体ドラム1a~1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。
【0017】
現像装置3a~3dには、それぞれイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの各色のトナーが所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a~3d内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ4a~4dから各現像装置3a~3dにトナーが補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置3a~3dの現像ローラー21により感光体ドラム1a~1d上に供給され、静電的に付着する。これにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0018】
そして、一次転写ローラー6a~6dにより一次転写ローラー6a~6dと感光体ドラム1a~1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム1a~1d上のイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a~1dの表面に残留したトナーがクリーニング装置7a~7dのクリーニングブレード22および摺擦ローラー23により除去される。
【0019】
ベルト駆動モーター63(図4参照)による駆動ローラー10の回転に伴い中間転写ベルト8が反時計回り方向に回転を開始すると、用紙Sがレジストローラー対12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラー9へ搬送され、フルカラー画像が転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部13へと搬送される。中間転写ベルト8の表面に残存したトナーはベルトクリーニングユニット19によって除去される。
【0020】
定着部13に搬送された用紙Sは、定着ローラー対13aにより加熱および加圧されてトナー像が用紙Sの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Sは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられ、そのまま(或いは、両面搬送路18に送られて両面印字された後に)、排出ローラー対15によって排出トレイ17に排出される。
【0021】
中間転写ベルト8を挟んで駆動ローラー10と対向する位置には画像濃度センサー25が配置されている。画像濃度センサー25としては、一般にLED等から成る発光素子と、フォトダイオード等から成る受光素子を備えた光学センサーが用いられる。中間転写ベルト8上のトナー付着量を測定する際、発光素子から中間転写ベルト8上に形成された各パッチ画像(基準画像)に対し測定光を照射すると、測定光はトナーによって反射される光、およびベルト表面によって反射される光として受光素子に入射する。
【0022】
トナーおよびベルト表面からの反射光には正反射光と乱反射光とが含まれる。この正反射光および乱反射光は、偏光分離プリズムで分離された後、それぞれ別個の受光素子に入射する。各受光素子は、受光した正反射光と乱反射光を光電変換して制御部90(図4参照)に出力信号を出力する。
【0023】
そして、正反射光と乱反射光の出力信号の特性変化からパッチ画像の画像濃度(トナー量)、画像位置を検知し、予め定められた基準濃度、基準位置と比較して、現像電圧の特性値、露光装置5の露光開始位置およびタイミング等を調整することにより、各色について画像濃度補正および色ずれ補正(キャリブレーション)が行われる。
【0024】
図3は、画像濃度補正用のパッチ画像(基準画像)の一例を示す図である。中間転写ベルト8の基準画像形成領域Rsの一方側(右側)には、最も淡色の画像y1から最も濃色の画像y10まで10段階の濃度のパッチ画像y1~y10から成る基準画像yが、ベルト進行方向(矢印X1方向)に沿って下流側から順に一列に形成されている。隣接するパッチ画像は、境界において濃度が変化するようにそれぞれ単色で形成されている。なお、ここではイエローの基準画像yを例に挙げて説明したが、シアン、マゼンタ、ブラックの基準画像c、m、kについても全く同様の構成である。
【0025】
基準画像y~kのトナー付着量(トナー濃度)を画像濃度センサー25により検知して予め決められた標準濃度と比較し、各トナー濃度と標準濃度との濃度差の平均値が算出される。得られた濃度差の平均値に応じて、後述するように濃度補正に用いるパラメーター値が決定され、各色について濃度補正が実行される。
【0026】
図4は、本実施形態の画像形成装置100の制御経路の一例を示すブロック図である。なお、画像形成装置100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、画像形成装置100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。
【0027】
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、カウンター95、画像形成装置100内の各装置に制御信号を送信したり操作部80からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。また、制御部90は、画像形成装置100の本体内部の任意の場所に配置可能である。
【0028】
ROM92には、画像形成装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、画像形成装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、画像形成装置100の制御途中で発生した必要なデータや、画像形成装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。また、RAM93(またはROM92)には、キャリブレーションに用いる画像濃度補正テーブル、ルックアップテーブル等も記憶される。カウンター95は、印刷枚数を積算してカウントする。
【0029】
また、制御部90は、画像形成装置100における各部分、装置に対し、CPU91からI/F96を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や入力信号がI/F96を通じてCPU91に送信される。制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、画像形成部Pa~Pd、画像濃度センサー25、機内温湿度セーサー40、メインモーター61、ベルト駆動モーター63、画像入力部70、電圧制御回路71、操作部80等が挙げられる。
【0030】
機内温湿度センサー40は、画像形成装置100内部の温度および湿度、特に画像形成部Pa~Pdの現像装置3a~3d周辺の温度および湿度を検知する。検知結果は制御部90に送信される。
【0031】
画像入力部70は、画像形成装置100にパソコン等の上位機器から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部70より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
【0032】
電圧制御回路71は、帯電電圧電源72、現像電圧電源73、転写電圧電源74と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させる。これらの各電源は、電圧制御回路71からの制御信号によって、帯電電圧電源72は帯電装置2a~2d内の帯電ローラー20に所定の帯電電圧を印加する。現像電圧電源73は現像装置3a~3d内の現像ローラー21に、直流電圧に交流電圧を重畳させた所定の現像電圧を印加する。転写電圧電源74は一次転写ローラー6a~6dおよび二次転写ローラー9に、それぞれ所定の転写電圧を印加する。
【0033】
操作部80には、液晶表示部81、各種の状態を示すLED82が設けられており、ユーザーは操作部80のストップ/クリアボタンを操作して画像形成を中止し、リセットボタンを操作して画像形成装置100の各種設定をデフォルト状態にする。液晶表示部81は、画像形成装置100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。画像形成装置100の各種設定はパソコンのプリンタードライバーから行われる。
【0034】
以下、本発明の特徴部分である画像形成部Pa~Pdにおける画像濃度補正の実行タイミングの調整手順について説明する。本実施形態の画像形成装置100では、画像濃度補正の実行時に、基準画像の形成条件と、画像濃度センサー25により検知された基準画像の濃度とに基づいてトナー帯電量を予測する。そして、前回および今回の画像濃度補正の実行時に予測されたトナー帯電量と、前回および今回の画像濃度補正の実行間隔とを用いて算出されたトナー帯電量の変化率に基づいて、次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定する。以下、画像濃度補正の実行タイミングの調整手順について詳細に説明する。
【0035】
(トナー帯電量の予測)
画像濃度補正を行う場合、トナー付着量を段階的に変化させた複数の基準画像y~k(図3参照)を中間転写ベルト8上に形成する。そして、形成された基準画像y~kを画像濃度センサー25で読み取り、画像濃度が目標濃度となるように帯電電圧、現像電圧、および露光装置5の露光量等の画像形成条件が設定される。
【0036】
このとき、帯電装置2a~2dの帯電ローラー20に印加される帯電電圧、現像装置3a~3dの現像ローラー21に印加される現像電圧(直流電圧)、露光装置5の露光量等の、基準画像の形成条件と、画像濃度センサー25で検知された基準画像の画像濃度とに基づいて、トナー帯電量を予測することができる。
【0037】
具体的には、基準画像の形成状態を再現したシミュレーションモデルを、予めRAM93(またはROM92)に記憶しておく。そして、シミュレーションモデルから決定される画像形成条件と、基準画像の画像濃度とに基づいてトナー帯電量を算出する逆関数式を導出する。さらに、導出された逆関数式に、上述した基準画像の形成条件と、画像濃度センサー25で検知された基準画像の画像濃度とを入力することで、トナー帯電量の予測値を算出することができる。
【0038】
或いは、上述した逆関数式を導出する方法に代えて、シミュレーションモデルから導出した変換補正用データ(テーブルデータ)をRAM93(またはROM92)に記憶しておいてもよい。この場合、基準画像の形成条件と、画像濃度センサー25で検知された基準画像の画像濃度とを変換補正用データに入力することで、トナー帯電量の予測値を算出することができる。
【0039】
(画像濃度補正の実行タイミングの決定)
上述したトナー帯電量の予測を、画像濃度補正を行う毎に実行する。そして、トナー帯電量の変化率から次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定する。具体的には、前回の画像濃度補正の実行時に予測されたトナー帯電量(第1トナー帯電量)と、今回の画像濃度補正の実行時に予測されたトナー帯電量(第2トナー帯電量)と、前回および今回の画像濃度補正の実行間隔(経過時間、若しくは印刷枚数)と、に基づいて、トナー帯電量の変化率を取得する。
【0040】
図5は、画像濃度補正の実行時における印刷枚数とトナー帯電量との関係を示すグラフである。第1トナー帯電量Q1と第2トナー帯電量Q2の差分Q2-Q1と、前回の画像濃度補正から今回の画像濃度補正までの印刷枚数N2-N1とに基づいて、トナー帯電量の変化率(Q2-Q1)/(N2-N1)を取得する。
【0041】
そして、取得した変化率であるときのトナー帯電量変化の予測線(図5の破線)から、トナー帯電量が所定の閾値ΔQだけ変化すると予測されるタイミング、即ち、印刷枚数がN3となるタイミングを、次回の画像濃度補正の実行タイミングとして決定する。第2トナー帯電量Q2は、次回の画像濃度補正の実行時には第1トナー帯電量Q1として次々回の画像濃度補正タイミングの決定に用いられる。上記の手順を、画像濃度補正を実行する毎に繰り返して次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定する。
【0042】
これにより、画像濃度変化の主要因となるトナーの物性である、トナー帯電量の変化を利用して、画像濃度補正の実行タイミングを適切化することができる。従って、画像濃度補正の実行間隔が長すぎることによる画像濃度不良や、画像濃度補正の実行間隔が短すぎることによる画像形成効率の低下および不必要なトナーの消費を抑制することができる。
【0043】
なお、初回の画像濃度補正と2回目の画像濃度補正の実行タイミングは、トナー帯電量の変化を反映させて決定することができない。そのため、初回の画像濃度補正と2回目の画像濃度補正は、予め設定された間隔で実行することとする。また、次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定するためのトナー帯電の変化の閾値ΔQは一定ではなく、トナー帯電量の絶対値に応じて変化させてもよい。例えば、トナー帯電量の絶対値が大きくなると画像濃度変化に対する影響も大きくなるため、トナー帯電量の絶対値が大きくなるほど閾値ΔQを小さくして画像濃度補正の実行間隔を短くすることが考えられる。
【0044】
(画像濃度補正の実行タイミングの補正)
また、次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定した後、次回の画像濃度補正が実行されるまでの間に、トナー帯電量の変化率(傾き)が変化すると思われる条件変化を検知した場合は、実行タイミングの補正を行う。補正のトリガーとなる条件変化としては、出力画像の印字率、二成分現像剤中のトナー濃度(キャリアに対するトナーの割合、T/C)、画像形成装置100の使用環境(温湿度)の変化が挙げられる。これらのトリガーが一定の閾値だけ変化した場合は、画像濃度補正の実行タイミングを補正する。
【0045】
具体的には、補正のトリガーとなる条件毎に、変化量に応じた変化率(補正係数)αを設定する。そして、下記の式(1)に示すように、補正係数αを補正前の画像濃度補正の実行間隔Tsに乗じることで、補正後の実行間隔Tcを取得する。
Tc=Ts×α ・・・(1)
【0046】
補正のトリガーとなる条件変化がトナー帯電量の上昇を促進する方向である場合はα<1となり、補正後の実行間隔TcはTsに比べて短くなるため帯電量の予測線の傾きは急になる。一方、補正のトリガーとなる条件変化がトナー帯電量の上昇を抑制する方向である場合はα>1となり、補正後の実行間隔TcはTsに比べて長くなるため帯電量の予測線の傾きは緩やかになる。
【0047】
なお、取得された補正後の実行間隔Tcが長すぎる場合や短すぎる場合は、画像濃度不良や画像形成効率の低下を招くおそれがある。そのため、補正後の実行間隔Tcには上限値および下限値を設けてもよい。
【0048】
また、画像濃度補正の実行タイミングを補正する際には、前回の画像濃度補正の実行時に算出されたトナー帯電量と、補正のトリガーが検出された時点までの印刷枚数から、補正のトリガーが検出された時点(点P)でのトナー帯電量を予測する。そして、予測された点Pでのトナー帯電量(第3トナー帯電量Q3)を、前回の画像濃度補正の実行時に予測された第2トナー帯電量Q2に代えて記憶(上書き)する。また、次回の画像濃度補正の、前回の画像濃度補正の実行時からの間隔は、補正のトリガーが検出された時点(実行タイミングを補正した時点)からの間隔とする。
【0049】
図6は、画像濃度補正の実行タイミングを補正しなかった場合、実行タイミングを補正するが補正時のトナー帯電量をトナー帯電量の変化量の予測に反映しなかった場合、実行タイミングを補正し、且つ補正時のトナー帯電量をトナー帯電量の変化量の予測に反映した場合の、帯電量変化の予測線を示すグラフである。
【0050】
図6に示すように、前回の画像濃度補正(印刷枚数N2)から次回の画像濃度補正が実行されるまでの点P(印刷枚数N4)において、トナー帯電量の上昇を促進する方向の補正のトリガーが検出されたとする。その場合、検出された補正のトリガーに応じた補正係数α(α<1)を補正前の画像濃度補正の実行間隔Tsに乗じることで、補正後の実行間隔Tcを取得する。その結果、補正後の次回の画像濃度補正の実行タイミング(印刷枚数N3′)は、補正前の次回の画像濃度補正の実行タイミング(印刷枚数N3)に比べて早くなる。
【0051】
また、点Pにおけるトナー帯電量を予測し、予測されたトナー帯電量(第3トナー帯電量Q3)を、前回の画像濃度補正の実行時に予測された第2トナー帯電量Q2に上書きする。そして、印刷枚数がN3′に到達して次回の画像濃度補正が実行されたとき、予測されたトナー帯電量Q4と、第3トナー帯電量Q3との差分Q4-Q3と、補正のトリガーが検出された点Pから今回の画像濃度補正までの印刷枚数N3′-N4とに基づいて、トナー帯電量の変化率(Q4-Q3)/(N3′-N4)を取得する。これにより、実行タイミングを補正し、且つトナー帯電量の補正を反映した場合の、帯電量変化の予測線(図6の実線で表示)が得られる。
【0052】
一方、点Pにおいて画像濃度補正の実行タイミングを補正しなかった場合は、帯電量変化の予測線(図6の破線で表示)が変化しないため、次回の画像濃度補正の実行タイミングが適正なタイミングから遅れてしまう。
【0053】
また、今回の画像濃度補正時のトナー帯電量Q4と前回の画像濃度補正時のトナー帯電量Q2との差分Q4-Q2と、前回の画像濃度補正から今回の画像濃度補正までの印刷枚数N3′-N2とに基づいて、トナー帯電量の変化率(Q4-Q2)/(N3′-N2)を取得した場合は、次回の画像濃度補正の実行タイミングは補正されるものの、補正のトリガーが検出された点Pでのトナー帯電量がトナー帯電量の変化量の予測に反映されていない。そのため、帯電量変化の予測線(図6の点線で表示)の傾きが実際よりも緩やかになり、それ以降の画像濃度補正の実行タイミングが適切に決定できない。
【0054】
図7は、本実施形態の画像形成装置100において実行される画像濃度補正の実行タイミングの調整例を示すフローチャートである。必要に応じて図1図6を参照しながら、図7のステップに沿って画像濃度補正の実行タイミングの調整手順について説明する。
【0055】
先ず、制御部90は、初回の画像濃度補正の実行タイミング(印刷枚数N1)に到達したとき画像濃度補正を実行する(ステップS1)。そして、画像濃度センサー25によって検知された基準画像の濃度と、RAM93(またはROM92)に記憶されたシミュレーションモデル若しくは変換補正用データとに基づいて、第1トナー帯電量Q1を取得する(ステップS2)。
【0056】
次に、制御部90は、2回目の画像濃度補正の実行タイミング(印刷枚数N2)に到達したとき画像濃度補正を実行する(ステップS3)。そして、ステップS2と同様の方法により第2トナー帯電量Q2を取得する(ステップS4)。
【0057】
次に、制御部90は、次回の画像濃度補正の実行タイミングTsを決定する(ステップS5)。具体的には、ステップS2およびステップS4で取得された第1トナー帯電量Q1、第2トナー帯電量Q2の差分Q2-Q1と、初回の画像濃度補正から2回目の画像濃度補正までの印刷枚数N2-N1と、に基づいて、トナー帯電量の変化率(Q2-Q1)/(N2-N1)を取得する。
【0058】
そして、取得した変化率であるときのトナー帯電量変化の予測線(図5の破線)から、トナー帯電量が所定の閾値ΔQだけ変化すると予測されるタイミングを、次回の画像濃度補正の実行タイミングTsとして決定する。その後、第2トナー帯電量Q2を第1トナー帯電量Q1に上書きして記憶する。
【0059】
次に、制御部90は、画像濃度補正の実行タイミングTsに到達したか否かを判定する(ステップS6)。実行タイミングTsに到達した場合は(ステップS6でYes)、画像濃度補正を実行する(ステップS7)。そして、ステップS4に戻り、第2トナー帯電量Q2を取得して次回の画像濃度補正の実行タイミングを決定し、第2トナー帯電量Q2を第1トナー帯電量Q1に上書きする(ステップS4~S5)。
【0060】
実行タイミングTsに到達していない場合は(ステップS6でNo)、補正のトリガーを検出したか否かを判定する(ステップS8)。補正のトリガーを検出しない場合は(ステップS8でNo)ステップS6に戻り、実行タイミングTsに到達したか否かの判定を継続する。
【0061】
ステップS8において補正のトリガーを検出した場合は(ステップS8でYes)、補正後の画像濃度補正の実行タイミングTcを取得する(ステップS9)。具体的には、補正のトリガー毎に決定された補正係数αを実行タイミングTsに乗じて補正後の実行タイミングTcを算出する。また、補正のトリガーを検出した時点での第3トナー帯電量Q3を取得する(ステップS10)。
【0062】
次に、制御部90は、補正後の実行タイミングTcに到達したか否かを判定する(ステップS11)。実行タイミングTcに到達した場合は(ステップS11でYes)、画像濃度補正を実行する(ステップS12)。そして、ステップS2、S4と同様の方法により第4トナー帯電量Q4を取得する(ステップS13)。
【0063】
次に、制御部90は、トナー帯電量変化の予測線を補正する(ステップS14)。具体的には、図6に示したように、実行タイミングTc(印刷枚数N3′)に到達して画像濃度補正が実行されたとき、取得された第4トナー帯電量Q4と、補正のトリガーが検知された時点における第3トナー帯電量Q3との差分Q4-Q3と、補正のトリガーが検出された時点の印刷枚数N4から今回の画像濃度補正までの印刷枚数N3′-N4とに基づいて、トナー帯電量の変化率(Q4-Q3)/(N3′-N4)を取得し、取得されたトナー帯電量の変化率に基づいて帯電量変化の予測線を補正する(図6の実線)。
【0064】
その後、ステップS5に戻り、第3トナー帯電量Q3、第4トナー帯電量Q4を、それぞれ第1トナー帯電量Q1、第2トナー帯電量Q2として次回の画像濃度補正の実行タイミングTsを決定し、以下同様のステップを繰り返す(ステップS4~S14)。
【0065】
図7に示した制御例によれば、トナー帯電量の変化を利用して、画像濃度補正の実行タイミングを適切化することができる。これにより、画像濃度補正の実行間隔が長すぎることによる画像濃度不良や、画像濃度補正の実行間隔が短すぎることによる画像形成効率の低下および不必要なトナーの消費を抑制することができる。
【0066】
また、次回の画像濃度補正が実行されるまでの間に、出力画像の印字率、二成分現像剤中のトナー濃度(キャリアに対するトナーの割合、T/C)、画像形成装置100の使用環境(温湿度)の変化を検知した場合は、画像濃度補正の実行タイミングの補正、およびトナー帯電量の予測線の補正を行う。これにより、トナー帯電量の変化に応じて画像濃度補正の実行タイミングをより精度よく決定することができる。
【0067】
さらに、画像濃度補正の実行時に形成される基準画像の濃度を用いてトナー帯電量を予測するため、トナー帯電量の測定モードを別途設ける必要がない。そのため、画像形成効率(生産性)を低下させることなくトナー帯電量を取得して画像濃度補正の実行タイミングを決定することができる。
【0068】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、磁性キャリアとトナーとを含む二成分現像剤を用いる二成分現像方式の現像装置3a~3dが搭載された画像形成装置100について説明したが、本発明は、磁性トナーを用いる磁性一成分現像方式や非磁性トナーを用いる非磁性一成分現像方式の現像装置が搭載された画像形成装置にも同様に適用可能である。
【0069】
また、本発明は図1に示したようなタンデム型のカラープリンターに限らず、モノクロプリンターやモノクロ複写機、デジタル複合機、カラー複写機やカラー複合機等、種々の画像形成装置に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、電子写真プロセスを用いる画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、使用環境や印刷条件によらず画像濃度補正の実行タイミングを最適化することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0071】
Pa~Pd 画像形成部
1a~1d 感光体ドラム(像担持体)
2a~2d 帯電装置
3a~3d 現像装置
5 露光装置
6a~6d 一次転写ローラー
8 中間転写ベルト
9 二次転写ローラー
25 画像濃度センサー
40 機内温湿度センサー(温湿度検知装置)
90 制御部
100 画像形成装置
S 用紙(記録媒体)
y~k 基準画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7