(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155066
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】端末および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q10/087
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069463
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】515130201
【氏名又は名称】株式会社Preferred Networks
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】山川 要一
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 俊太
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
5L049BB63
(57)【要約】
【課題】商品とその保管場所との紐付け作業を容易にする。
【解決手段】本開示の一実施形態である端末は、フォーマットが異なる複数の種類のコード情報を読み取り可能な端末であって、読み取り可能な前記複数の種類のコード情報のうちの、商品のケースに表示されているコード情報を読み取り、前記商品の保管場所を示す保管場所情報を取得し、前記読み取ったコード情報および前記取得した保管場所情報に基づいて、前記商品と前記保管場所とを紐付ける。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォーマットが異なる複数の種類のコード情報を読み取り可能な端末であって、
読み取り可能な前記複数の種類のコード情報のうちの、商品のケースに表示されているコード情報を読み取り、
前記商品の保管場所を示す保管場所情報を取得し、
前記読み取ったコード情報および前記取得した保管場所情報に基づいて、前記商品と前記保管場所とを紐付ける、端末。
【請求項2】
前記紐付けを行うために読み取られるコード情報として、第1の種類のコード情報を読み取っても第2の種類のコード情報を読み取っても、当該読み取ったコード情報および前記取得した保管場所情報に基づいて、前記商品と前記保管場所とを紐付ける、請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記読み取ったコード情報と前記取得した保管場所情報とを紐付けることで、前記商品と前記保管場所とを紐付ける、請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記読み取ったコードから特定された商品情報と前記取得した保管場所情報とを紐付けることで、前記商品と前記保管場所とを紐付ける、請求項1に記載の端末。
【請求項5】
前記商品と前記保管場所とを紐付けて登録することを要求するデータを送信する、請求項1に記載の端末。
【請求項6】
前記データを受信した情報処理装置は、受信した前記データに基づいて、前記商品と前記保管場所とを紐付けて登録する、請求項1に記載の端末。
【請求項7】
前記紐付けが行われた前記商品の保管場所の表示要求を受け付けると、前記紐付けによって前記商品と紐付けられた前記保管場所を表示する、請求項1に記載の端末。
【請求項8】
保管場所を示す情報媒体に表示されているコード情報を読み取ることで当該保管場所情報を取得する、請求項1に記載の端末。
【請求項9】
フォーマットが異なる複数の種類のコード情報と、商品の商品情報と、が紐付けられたデータベースを有し、
読取手段が読み取った、前記商品のケースに表示されているコード情報を取得し、
前記読取手段によって読み取られたコード情報に紐付けられている商品情報を特定し、
前記特定した商品情報と、前記特定した商品情報の商品の保管場所情報と、を紐付けて登録する、情報処理装置。
【請求項10】
前記複数の種類のコード情報は、少なくともケース販売用の商品を識別するコード情報およびケースを識別するコード情報を含む、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記複数の種類のコード情報は、単品販売用の商品を識別するコード情報をさらに含み、
前記読取手段が読み取った、前記商品に表示されている前記単品販売用の商品を識別するコード情報を取得し、
前記読取手段によって読み取られた単品販売用の商品を識別するコード情報に紐付けられている商品情報を特定し、
前記特定した商品情報と、前記特定した商品情報の商品の保管場所情報と、を紐付けて登録する、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記複数の種類のコードは、少なくともJANコードとITFコードとを含む、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記保管場所情報は、前記商品が積載される台車、および、前記台車が置かれるエリアの情報を含む、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記保管場所情報は、前記商品が保管されている店舗名を含む、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記商品情報および前記保管場所情報にさらに前記商品のケースの数を紐付けて登録する、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記情報処理装置は、前記商品情報を、前記読取手段を備えた端末に送信する、請求項9に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品の管理において、JAN(Japanese Article Number)コード、ITF(Interleaved Two of Five)コード等の種々のコードが用いられている。例えば、商品が梱包されているケースに表示されたバーコードがバーコードリーダーで読み取られ、商品の管理に用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品の在庫管理では、商品とその保管場所との紐付け作業が行われる。
【0005】
本開示では、商品とその保管場所との紐付け作業を容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態である端末は、フォーマットが異なる複数の種類のコード情報を読み取り可能な端末であって、読み取り可能な前記複数の種類のコード情報のうちの、商品のケースに表示されているコード情報を読み取り、前記商品の保管場所を示す保管場所情報を取得し、前記読み取ったコード情報および前記取得した保管場所情報に基づいて、前記商品と前記保管場所とを紐付ける。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の一実施形態に係る配送センターから小売店への商品の配送について説明するための図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係るコードが表示されているケースについて説明するための図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る各エリアに置かれている各台車について説明するための図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る台車の様子を示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態に係るエリアボードの一例である。
【
図6】本開示の一実施形態に係る全体の構成例である。
【
図7】本開示の一実施形態に係る端末の機能ブロック図である。
【
図8】本開示の一実施形態に係る商品位置管理サーバの機能ブロック図である。
【
図9】本開示の一実施形態に係るデータベース記憶部に記憶されるデータの一例である。
【
図10】本開示の一実施形態に係る在庫情報記憶部に記憶されるデータの一例である。
【
図11】本開示の一実施形態に係る商品の登録の処理のシーケンス図である。
【
図12】本開示の一実施形態に係る端末に表示される画面の遷移図である。
【
図13】本開示の一実施形態に係る商品位置管理サーバ、配送センター管理サーバ、端末のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本開示の実施の形態を説明する。
【0009】
<用語の説明>
・本明細書において、「コード」とは、商品と当該商品が梱包されているケースとの少なくとも一方を識別する任意のコード(例えば、バーコードや二次元コード)である。例えば、コードは、JAN(Japanese Article Number)コード等のEAN(European Article Number)コード、ITF(Interleaved Two of Five)コード、UPC(Universal Product Code)、GTIN(Global Trade Item Number)、等、複数の異なるフォーマットが存在する。例えば、フォーマットが異なる複数の種類のコードは、少なくともJANコードとITFコードとを含む。
・例えば、コードは、ケース販売用の商品を識別するコード(例えば、ケース販売用のJANコード)と、物流においてケースを識別するコード(例えば、ITFコード)と、単品販売用の商品を識別するコード(例えば、単品販売用のJANコード)と、の少なくとも1つを含むことができる。
・なお、「フォーマットが異なる」とは、「規格が異なる」、「コード体系が異なる」、「コードへのエンコード時の規則が異なる」ことを含んでもよい。
【0010】
・本明細書において、「小売店」とは、消費者に商品を販売する販売店である。例えば、小売店は、スーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニエンスストア、百貨店、ホームセンター等であるが、これらに限定されない。
・本明細書において、「配送センター」とは、商品の製造者等から商品を入荷して当該商品を小売店へ出荷する事業者である(なお、物流センターとも呼ばれる)。
・本明細書において、「商品」とは、任意の商品であってよい。
・本明細書において、「売場」とは、店舗内で、消費者に商品が販売される場所である。
・本明細書において、「バックルーム」とは、店舗内で、売場で販売される商品の在庫(売場に供給するための在庫商品)が保管される場所である(なお、バックヤード、倉庫とも呼ばれる)。なお、バックルームが、売場を備える店舗に併設される場合でも、この店舗は、売場とバックルームとを備えるという。
・本明細書において、「エリア」とは、バックルーム内で、台車を置く領域である。
・本明細書において、「台車」とは、商品を積載して移動可能な運搬用の道具である(なお、カート、ワゴンとも呼ばれる)。台車は、商品を積載している状態でバックルーム内を移動し、その商品は、その台車の移動先でその台車に積載されたまま保管される。例えば、商品は、ケースに梱包され、ケースごと台車に積載された状態で配送センターから小売店のバックルームへ納入される。
・本明細書において、「ケース」とは、商品が梱包される容器(例えば、段ボールや折り畳みコンテナ等の箱や収納容器)である。ケースには、単一の商品が梱包されることが多いが、複数種類の商品が梱包されてもよい。
【0011】
<概要>
図1は、本開示の一実施形態に係る配送センターから小売店への商品の配送について説明するための図である。なお、
図1の小売店の数、配送センターの数、エリアの数、台車の数、端末の数、従業員の数は一例であり、これらに限定されない。
【0012】
各小売店(
図1の例では、小売店aおよび小売店b)には、1つまたは複数の配送センターから商品が配送される。例えば、小売店aには、複数の配送センター(
図1の例では、配送センターaと配送センターb)から商品が配送され、小売店bには、1つの配送センター(
図1の例では、配送センターb)から商品が配送されている。
【0013】
小売店の店舗のバックルームは、1つまたは複数のエリアを有する(
図1の例では、小売店aは、エリアA、エリアB、・・・を有する)。例えば、エリアは、バックルーム内の予め決められた区画(例えば、バックルームの床に記された線によって区切られた区画)である。なお、区画を予め決めるのではなく、その場所に置かれるべき10台等の複数の台車が置かれている場所をエリアとしてもよい。
【0014】
各エリアには、1つまたは複数の台車が置かれている。
図1の例では、エリアAには、台車1、台車2、・・・が置かれており、エリアBには、台車3、台車4、・・・が置かれている。
【0015】
各台車には、1つまたは複数の商品が積載されている。例えば、1つまたは複数の同一商品が1つのケース(例えば、段ボール等の箱)に梱包されて、1つまたは複数のケースが台車に積載されている。別の例では、複数種類の商品が1つのケース(例えば、折り畳みコンテナ等の収納容器)に梱包されて、1つまたは複数のケースが台車に積載されている。
【0016】
なお、ある商品(例えば、商品a)が、複数のエリアにあってもよい(例えば、同一の商品aが、エリアAにもあるし、エリアBにもある)。また、ある商品(例えば、商品a)が、複数の台車にあってもよい(例えば、同一の商品aが、台車1にもあるし、台車2にもあるし、台車3にもあるし、台車4にもある)。
【0017】
小売店のバックルームにおいて従業員31は、端末30を操作する。
【0018】
本開示の一実施形態に係る店舗は、売場と、バックルームと、を含む。上述したように、バックルームは、1つまたは複数のエリアを有する。配送センターからトラック等に積載されて配送された商品は、商品搬入口を通じてトラック等からバックルームへ納入され、その後必要に応じてバックルームと売場とを繋ぐ出入口を通じて従業員31がバックルームから売場へ商品を供給する。
【0019】
図2は、本開示の一実施形態に係るコードが表示されているケースについて説明するための図である。
【0020】
商品が梱包されているケースには、1つまたは複数の種類のコードが表示(例えば、印刷、シールの貼付等)されている。
【0021】
例えば、[同一の面に表示されている場合]のように、複数の種類のコードがケースの同一の面に表示されていてもよい。
【0022】
例えば、[異なる面に表示されている場合]のように、複数の種類のコードがケースの異なる面に表示されていてもよい。
【0023】
例えば、[一部のコードのみ表示されている場合]のように、
図8のデータベース記憶部103(詳細については後述する)に記憶されている複数の種類のコードのうちの一部(例えば、1種類のみ)のコードが表示されていてもよい。
【0024】
図3は、本開示の一実施形態に係る各エリアに置かれている各台車について説明するための図である。各エリア内には、1つまたは複数の台車が置かれる。
図3では、3つのエリアそれぞれに2つの台車が置かれている様子が示される。なお、台車の形状および種類は一例であって、任意の形状および種類であってよい。
【0025】
図4は、本開示の一実施形態に係る台車の様子を示す図である。
図4に示されるように、例えば、台車には、1つまたは複数の商品が梱包された1つまたは複数のケースが積載される。
【0026】
各台車に、台車IDが含まれた情報媒体(紙媒体、ICタグ等の電子媒体等)が装着されている。例えば、台車IDが含まれた情報媒体は、台車IDの文字列と、台車IDをエンコードしたバーコード等のコードと、を表示する媒体(例えば、プレート、シール、バッジ等)である。この情報媒体の台車への装着位置は、特定の位置に限定されない。なお、台車は、台車IDが含まれた情報媒体が装着された状態で納入されるものとする。また、配送センターにおいて複数の台車に積載されていた商品が1つの台車に積み替えられることがあり、この場合には、その1つの台車が、それら複数の台車それぞれの台車IDが含まれた情報媒体が装着された状態で納入されることがある。すなわち、納入される台車に、1つまたは複数の台車IDが含まれた情報媒体が装着される。
【0027】
各台車(例えば、台車の上部)に、1つのエリアボードが装着されている。以下、
図5を参照しながら、エリアボードについて詳細に説明する。
【0028】
[エリアボード]
図5は、本開示の一実施形態に係るエリアボードの一例である。上述したように、1つの台車に、1つのエリアボードが装着される。商品が積載された台車がバックルームに納入されると、店舗の従業員は台車にエリアボードを装着する。なお、エリアボードは、従業員が遠くからでも視認できる位置であれば、その装着位置は特定の位置に限定されない。
【0029】
エリアボードは、エリアを特定する情報であるエリアID(
図5の例では、"A")とエリアボードを特定する情報であるボードID(
図5の例では、"2")を人が読み取れるように表示し、かつ、エリアボードをバックルーム内で一意に特定することができる情報(例えば、エリアIDとボードIDの両方を示す情報、あるいは、エリアIDと予め紐付けられておりエリア間で重複しないボードIDを示す情報)をエンコードしたバーコード等のコードを表示する、情報媒体(例えば、プレート、シール、バッジ等)である。各台車に装着されたエリアボードのエリアIDとボードIDのそれぞれは、目的の商品を探す人が、その目的の商品を積載している台車をバックルームから探し出すために用いる情報であって、その台車に紐付けられている情報である。以降、この情報を、エリアボードの識別情報と呼ぶ。
【0030】
ボードIDは、バックルーム内で一意に特定することができる(つまり、ボードIDがエリア間で重複しない)ことが従業員31によるエリアボードの探索の観点から好ましいが、エリアIDとボードIDの両方からエリアボードをバックルーム内で一意に特定することができれば、エリア間で重複してもよい。
【0031】
なお、従業員31がエリアを識別しやすいように、エリアボードはエリアに応じた色で着色されていてもよい(
図5の例では、エリアボードの枠が着色されていてもよい)。
【0032】
[在庫管理のための商品の登録の例]
ここで、在庫管理のための商品の登録の例について説明する。例えば、バックルームにいる従業員31は、台車に商品を積載するときに、商品のケースに表示されているコード(なお、当該ケースに複数の種類のコードが表示されている場合、いずれのコードであってもよい)、および、当該台車を置くエリアに対応するエリアボード(つまり、当該台車を置くエリアのエリアIDが表示されているエリアボード)のバーコード等を、端末30で読み取る。これにより、端末30は、"ケースに表示されているコード情報"と"エリアボードの識別情報"を取得し、当該"ケースに表示されているコード情報"と"エリアボードの識別情報"を商品位置管理サーバ10に通知する。商品位置管理サーバ10は、端末30から通知された"ケースに表示されているコード情報"から商品情報(例えば、商品名)を特定し、特定した商品情報と"エリアボードの識別情報"をテーブルの1レコードに記憶させて、商品情報とボードIDとエリアIDとを紐付けたデータを生成する。そして、従業員31は、エリアボードを台車に装着して、エリアボードに対応するエリアに台車を移動させる。このようなオペレーションによって、商品とその保管場所とが紐付けられて登録され、ある商品について、その商品が積載されている台車(ボードID)と当該台車が置かれているエリア(エリアID)とを特定することができる。
【0033】
<全体の構成例>
図6は、本開示の一実施形態に係る全体の構成例である。商品位置管理システム1は、商品位置管理サーバ10と、端末30と、を含む。商品位置管理システム1は、1つまたは複数の配送センターサーバ(
図6の例では、配送センター管理サーバ20Aおよび配送センター管理サーバ20B。以下、1つまたは複数の配送センター管理サーバを配送センター管理サーバ20と総称する)をさらに含んでもよい。以下、それぞれについて説明する。
【0034】
<<商品位置管理サーバ>>
商品位置管理サーバ10は、店舗の商品を管理する情報処理装置(データ処理装置)である。具体的には、商品位置管理サーバ10は、端末30からの指示に応じて、商品の商品情報と保管場所情報とを紐付けて登録する。商品位置管理サーバ10は、1つまたは複数のコンピュータからなる。商品位置管理サーバ10は、端末30および配送センター管理サーバ20とデータを送受信することができる。なお、商品位置管理サーバ10が複数の小売店を管理するようにしてもよいし、商品位置管理サーバ10が1つの小売店を管理する(つまり、小売店ごとに商品位置管理サーバ10が設置される)ようにしてもよい。
【0035】
[紐付け]
ここで、紐付けについて説明する。「紐付ける」とは、直接的に紐付けることと、間接的に紐付けることと、の両方の概念を含む。「AとBとを直接的に紐付けて登録する」とは、「AからB、および/または、BからAを直接的に参照可能にすること。例えば、データベースの1レコードの項目aとbそれぞれにAとBを登録すること」である。「AとBとを間接的に紐付けて登録する」とは、「AからB、および/または、BからAを他の項目を参照することで間接的に参照可能にすること。例えば、データベースの1レコードの項目aとcそれぞれにAとCを登録し、当該データベースとは別のデータベースの1レコードの項目cとbそれぞれにCとBを登録すること」である。
【0036】
<<配送センター管理サーバ>>
配送センター管理サーバ20は、複数の種類のコード情報と、商品の商品情報と、が紐付けられたデータベース(
図8のデータベース記憶部103(詳細については後述する)に記憶されるデータ)を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0037】
<<端末>>
端末30は、店舗の従業員31(ユーザ)が携帯して操作する情報処理装置(データ処理装置)である。例えば、端末30は、ディスプレイを備え、ハンドターミナル、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチ等の任意の端末であってよく、携帯に適したものが望ましい。端末30は、バーコードリーダー等の、フォーマットが異なる複数の種類のコード(複数の異なるフォーマットのコード)を読み取り可能な読取デバイスであって、これらコードによってエンコードされている情報(コード情報)を読み取って取得する機能を有する読取デバイス(読取手段ともいう)を備える。
【0038】
<機能ブロック>
図7は、本開示の一実施形態に係る端末30の機能ブロック図である。端末30は、コード読み取り部301と、保管場所情報取得部302と、紐付け部303と、登録要求部304と、表示部305と、を備えることができる。端末30は、後述のように1つ以上のメモリと1つ以上のプロセッサを有し、このプロセッサがプログラムを実行することによって、コード読み取り部301、保管場所情報取得部302、紐付け部303、登録要求部304、表示部305、として機能することができる。
【0039】
コード読み取り部(読取手段ともいう)301は、端末30が読み取り可能な複数の種類のフォーマットのコード情報のうちの、商品のケースに表示されているコード情報を読み取る。
【0040】
保管場所情報取得部302は、商品の保管場所を示す保管場所情報を取得する。例えば、保管場所情報取得部302は、保管場所を示す情報媒体に表示されているコード情報(例えば、エリアボードに表示されているバーコード等のコード情報)を読み取ることで当該保管場所情報を取得する。
【0041】
紐付け部303は、コード読み取り部301が読み取ったコード情報、および、保管場所情報取得部302が取得した保管場所情報に基づいて、商品と保管場所とを紐付ける。
【0042】
紐付け部303は、紐付けを行うために読み取られるコード情報として、コード読み取り部301が第1の種類のコード情報を読み取っても第2の種類のコード情報を読み取っても、当該読み取ったコード情報、および、保管場所情報取得部302が取得した保管場所情報に基づいて、商品と保管場所とを紐付けることができる。
【0043】
紐付け部303は、コード読み取り部301が読み取ったコード情報と、保管場所情報取得部302が取得した保管場所情報と、を紐付けることで、商品と保管場所とを紐付けてよい。
【0044】
紐付け部303は、コード読み取り部301が読み取ったコードから特定された商品情報と、保管場所情報取得部302が取得した保管場所情報とを紐付けることで、商品と保管場所とを紐付けてよい。なお、紐付け部303は、商品位置管理サーバ10がデータベース記憶部103に記憶されている複数の種類のコード情報と、商品の商品情報と、が紐付けられたデータベースを用いて特定した商品情報を取得してよい。
【0045】
登録要求部304は、商品と保管場所とを紐付けて登録することを要求するデータを送信する。このデータは、この商品のコード情報、および、この商品の保管場所情報を含んでよい。あるいは、このデータは、この商品の商品情報、および、この商品の保管場所情報を含んでよい。なお、商品位置管理サーバ10は、商品と保管場所とを紐付けて登録することを要求するデータを受信し、受信した当該データに基づいて、商品と保管場所とを紐付けて登録する。
【0046】
表示部305は、紐付けが行われた商品の保管場所の表示要求を受け付けると、紐付けによってこの商品と紐付けられた保管場所を表示する。
【0047】
具体的には、表示部305は、商品と保管場所とが紐付けられた情報を用いて検索された、商品が保管されている場所の情報を従業員31に提示することができる。なお、紐付けを行う端末と、紐付けによって商品と紐付けられた保管場所の表示を行う端末と、は同一の端末であってもよいし、異なる端末であってもよい。
【0048】
例えば、従業員31が端末30である商品を指定すると、表示部305は、当該商品の保管場所を表示する(例えば、当該商品が保管されている1つまたは複数のエリアを表示し、当該1つまたは複数のエリアのなかから指定されたエリア(従業員31が到着したエリア)で当該商品が保管されている1つまたは複数の台車を表示する)ことができる。
【0049】
例えば、従業員31が端末30で保管場所(例えば、エリア)を指定すると、表示部305は、当該保管場所で取り出すべき商品を表示する(例えば、当該エリアで取り出すべき商品が保管されている1つまたは複数の台車を表示し、当該1つまたは複数の台車のなかから指定された台車(従業員31が到着した台車)に保管されている取り出すべき商品を表示する)ことができる。
【0050】
図8は、本開示の一実施形態に係る商品位置管理サーバ10の機能ブロック図である。商品位置管理サーバ10は、コード取得部101と、商品特定部102と、データベース記憶部103と、保管場所情報取得部104と、在庫登録部105と、在庫情報記憶部106と、を備えることができる。商品位置管理サーバ10は、後述のように1つ以上のメモリと1つ以上のプロセッサを有し、このプロセッサがプログラムを実行することによって、コード取得部101、商品特定部102、保管場所情報取得部104と、在庫登録部105、として機能することができる。
【0051】
コード取得部101は、端末30の読取手段(コードを読み取る機能)が読み取った、商品のケースに表示されているコード情報を取得する。
【0052】
商品特定部102は、データベース記憶部103を参照して、コード取得部101が取得したコード情報に紐付けられている商品情報を特定する。なお、商品特定部102は、特定した商品情報を端末30へ送信することができる。
【0053】
データベース記憶部103には、複数の種類(2つまたは3つ以上の種類)のコード情報と、商品の商品情報と、が紐付けられたデータベースが記憶されている。
【0054】
なお、データベース記憶部103に記憶されているデータベースは、配送センター管理サーバ20から送信されたものを用いてもよいし、商品位置管理サーバ10の管理者等によって作成されたものを用いてもよい。
【0055】
保管場所情報取得部104は、商品の保管場所情報(例えば、商品が積載される台車、および、当該台車が置かれるエリアの情報)を端末30から取得する。
【0056】
在庫登録部105は、商品特定部102が特定した商品の商品情報と、保管場所情報取得部104が取得した商品の保管場所情報と、を紐付けて、在庫情報記憶部106に登録する。
【0057】
在庫情報記憶部106には、商品特定部102が特定した商品の商品情報と、保管場所情報取得部104が取得した商品の保管場所情報と、が紐付けられて記憶されている。
【0058】
図9は、本開示の一実施形態に係るデータベース記憶部103に記憶されるデータの一例である。
【0059】
データベース記憶部103には、複数の種類のコード情報と、商品の商品情報と、が紐付けられたデータベースが記憶されている。具体的には、各商品の商品名(なお、商品を一意に特定することができる情報であればよい)に、ケースに表示されるコード情報と、商品IDと、が紐付けられている。
【0060】
例えば、ケースに表示されるコードは、ケース販売用の商品を識別するコード(例えば、ケース販売用JANコード)、および、物流においてケースを識別するコード(例えば、ITFコード)である。
【0061】
例えば、商品IDは、単品販売用の商品を識別するコード(例えば、単品販売用のJANコード)である。
【0062】
なお、1つの商品名に対して、1つまたは複数のケース販売用JANコード(例えば、同一の商品名の商品に対して異なる時期に付けられたケース販売用JANコード)、1つまたは複数のITFコード(例えば、同一の商品名の商品に対して異なる時期に付けられたITFコード)、1つまたは複数の単品販売用JANコード(例えば、同一の商品名の商品に対して異なる時期に付けられた単品販売用JANコード)が紐付けられてよい。
【0063】
図10は、本開示の一実施形態に係る在庫情報記憶部106に記憶されるデータの一例である。
【0064】
在庫情報記憶部106には、商品の商品情報と、当該商品の数(例えば、商品が梱包されているケースの個数、または、単品の商品の数)と、当該商品の保管場所情報(例えば、商品が梱包されているケースまたは単品の商品が積載されている台車を特定するためのエリアID、および、ボードID)と、が紐付けられて記憶されている。
【0065】
同一の商品名が、同一の保管場所情報に紐付けられてもよいし、異なる保管場所情報に紐付けられてもよい。つまり、同一の商品名の商品が、同一の場所(例えば、同一の台車)に保管されてもよいし、異なる場所(例えば、同一のエリア内の異なる台車、異なるエリアにある台車)に保管されてもよい。
【0066】
異なる商品名が、同一の保管場所情報に紐付けられてもよいし、異なる保管場所情報に紐付けられてもよい。つまり、異なる商品が、同一の場所に保管されてもよいし、異なる場所に保管されてもよい。
【0067】
[保管場所情報]
ここで、保管場所情報について説明する。保管場所は、商品が保管される任意の場所であってよい。例えば、保管場所は、バックルーム内のエリアに置かれた台車であり、保管場所情報は、エリアボードの識別情報(例えば、「エリアID」と「ボードID」)である。
【0068】
「エリアID」は、台車が置かれているエリアの識別子である。台車が置かれているエリアとは、その台車が、商品を積載した状態で移動してその移動先でその商品を積載したまま保管する場合の、その台車の移動先である。なお、本開示において「エリア」とは、文脈によって、エリアを特定する情報(例えばエリアID)と適宜読み替えてよい。
【0069】
「ボードID」は、台車に装着されているエリアボードの識別子である。なお、本開示において「台車」とは、文脈によって、台車に装着されているエリアボードを特定する情報(例えばボードID)と適宜読み替えてよい。
【0070】
なお、エリアボードに表示されているコードが示す"エリアボードの識別情報"が、エリアIDとボードIDの両方を示す情報である場合、保管場所情報としてエリアIDとボードIDが端末30から取得される。一方、エリアボードに表示されているコードが示す"エリアボードの識別情報"が、エリアIDと予め紐付けられておりエリア間で重複しないボードIDを示す情報である場合、保管場所情報としてボードIDが端末30から取得される(なお、ボードIDからエリアIDを特定できるようにボードIDとエリアIDを予め紐付けておく)。
【0071】
以下、他の保管場所情報の例を説明する。
【0072】
例えば、保管場所情報は、台車ID(バックルームに置かれている台車(例えば、配送センターから小売店へ納入された台車)ごとに付与されている、台車の識別子)であってもよい。
【0073】
例えば、保管場所情報は、バックルーム内の台車に限らず、商品が保管されている棚等を一意に特定することができる情報であってもよい。
【0074】
例えば、保管場所情報は、店舗名を含んでもよい。この場合、各店舗の従業員は、自店舗だけでなく他店舗の商品の在庫も探すことができるようになる。
【0075】
<方法>
図11は、本開示の一実施形態に係る商品の登録の処理のシーケンス図である。なお、
図11を参照して説明される以下の実施形態では、1つの端末30と商品位置管理サーバ10とが互いに通信して情報(データ)の送受信を行って処理を遂行するが、複数の端末30のそれぞれと商品位置管理サーバ10とが互いに通信して情報の送受信を行って処理を遂行してもよい。この場合、ある端末30が
図11の処理シーケンスを行っている最中に、別の端末30が
図11の処理シーケンスを行ってよく、これら処理シーケンスにおいて商品位置管理サーバ10で管理・記憶される同じデータベースが参照され、各端末30を操作する従業員は同時に作業することができる。また、これら処理シーケンスにおいて、各端末30の操作結果は、リアルタイムでデータベースに反映され、各処理シーケンスはその反映結果をすぐに参照できる。すなわち、第1の端末30の処理シーケンスの最中に、別の第2の端末30の処理シーケンスによってデータベースを更新でき、その更新されたデータベースは第1の端末30の処理シーケンスによって参照できる。
【0076】
以下、[ケースのコードの読み取り]、[ケースと単品のコードの読み取り]、[単品のコードの読み取り]の各場合について説明する。
【0077】
まず、端末30における3つの情報(商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つ)の紐付けについて説明する。端末30は、商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つの情報を紐付ける。以下、紐付け方法の例を説明する。
【0078】
例えば、端末30は、紐付けの対象である3つの情報(商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つ)を相互に参照可能にするリンクデータを生成して記憶することによって、リンクデータで相互に参照可能な3つの情報を紐付けてもよい。端末30は、このリンクデータを商品位置管理サーバ10へ送信することによっても、これら3つの情報を紐付けてもよい。
【0079】
例えば、端末30は、紐付けの対象である3つの情報(商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つ)に共通するメタデータを3つの情報に付すことによって、同じメタデータを有する3つの情報を紐付けてもよい。端末30は、共通するメタデータを有する3つの情報を商品位置管理サーバ10へ送信することによっても、これら3つの情報を紐付けてもよい。
【0080】
例えば、端末30は、紐付けの対象である3つの情報(商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つ)の送信の開始と終了を示すデータ(つまり、3つの情報のうち最初に送信する情報の送信の開始を示すデータ、および、3つの情報のうち最後に送信する情報の送信の終了を示すデータ)を生成して記憶することによって、この送信の開始から終了までの同一期間内に送信される3つの情報を紐付けてもよい。端末30は、3つの情報の送信の開始と終了を示すデータを商品位置管理サーバ10へ送信することによっても、これら3つの情報を紐付けてもよい。
【0081】
例えば、端末30は、紐付けの対象である3つの情報(商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つ)を1つのデータにまとめることによって、1つのデータに含まれる3つの情報を紐付けてもよい。端末30は、3つの情報を1つのデータにまとめて商品位置管理サーバ10へ送信することによっても、これら3つの情報を紐付けてもよい。
【0082】
例えば、端末30は、紐付けの対象である3つの情報(商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つ)を予め定められた順序(例えば、商品の保管場所情報、商品のケースに表示されているコード情報、商品が梱包されているケースの個数の順)で送信することを決定することによって、3つの情報を紐付けてもよい。端末30は、3つの情報を所定の順序で商品位置管理サーバ10へ送信することによっても、これら3つの情報を紐付けてもよい。
【0083】
[ケースのコードの読み取り]
まず、ケースに表示されているコードを読み取る場合について説明する。
【0084】
ステップ1(S1)において、端末30は、商品の保管場所情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0085】
例えば、従業員31は、端末30に表示された
図12のステップ13の画面の指示にしたがって、台車に装着されるエリアボードに表示されているバーコード等(つまり、エリアボードをバックルーム内で一意に特定することができる情報をエンコードしたバーコード等)を、端末30の読取手段(コードを読み取る機能)で読み取る。その後、端末30は、当該読み取ったバーコード等の情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0086】
なお、端末30は、従業員31が端末30に入力した、商品の保管場所情報を商品位置管理サーバ10へ送信してもよい。
【0087】
ステップ2(S2)において、端末30は、商品のケースに表示されているコード情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0088】
例えば、従業員31は、端末30に表示された
図12のステップ14の画面の指示にしたがって、商品が梱包されているケースに表示されているコード(当該ケースに複数の種類のコードが表示されている場合、いずれのコードであってもよい)を、端末30の読取手段(コードを読み取る機能)で読み取る。その後、端末30は、当該読み取ったコード情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0089】
例えば、端末30は、エリアボードに表示されているバーコード等を読み取ると保管場所情報を確定し、その後、別のエリアボードに表示されているバーコード等が読み取られるまで(すなわち、別の保管場所情報が取得されるまで)、当該確定した保管場所情報にコード情報を紐付けてサーバ10へHTTPリクエストを送信(HTTPリクエストに、確定した保管場所情報と、当該保管場所情報に紐付けられるコード情報と、を含めて送信)することができる。なお、端末30は、商品位置管理サーバ10に、1つのHTTPリクエストに1つの保管場所情報と複数の商品のコード情報とを含めて送信してもよいし、各HTTPリクエストに1つの保管場所情報と1つの商品のコード情報とを含めて送信してもよい。
【0090】
S2に続くステップ2-1(S2-1)において、商品位置管理サーバ10は、コード情報を受信すると、データベース記憶部103に記憶されている複数の種類のコード情報と、商品の商品情報と、が紐付けられたデータベースを参照して、S2で取得したコード情報に紐付けられている商品情報を特定し、その商品情報を端末30に送信してもよい。端末30は、商品情報を受信すると、
図12のステップ15の画面のように、その商品情報を端末30の画面に表示してもよい。
【0091】
ステップ3(S3)において、端末30は、商品が梱包されているケースの個数を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0092】
例えば、同一のコードが複数回読み取られた場合、同一のコードが読み取られた回数をケースの個数とする(つまり、同一のコード情報がN回読み取られた場合には、ケースがN個あるとする)ことができる。なお、従業員31が端末30の画面に入力した数をケースの個数としてもよい。
【0093】
なお、S1、S2、S3は、上記と異なる順序で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
【0094】
上述したように、端末30は、商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報と、商品が梱包されているケースの個数と、の3つの情報を紐付ける。なお、端末30がコード情報をサーバ10へ送信し、サーバ10が受信したコード情報から商品情報を特定して端末30へ送信し、端末30が受信した商品情報と保管場所情報と個数とを紐付けてサーバへ送信してもよい(つまり、上記のS2-1が実行される場合)。「コード情報と保管場所情報を端末30がサーバ10へ送信すること」も、「商品情報と保管場所情報を端末30がサーバ10へ送信すること」も、概念的には商品と保管場所とを紐付ける、と呼ぶ。
【0095】
ステップ4(S4)において、商品位置管理サーバ10は、データベース記憶部103に記憶されている複数の種類のコード情報と、商品の商品情報と、が紐付けられたデータベースを参照して、S2で取得したコード情報に紐付けられている商品情報を特定する。
【0096】
ステップ5(S5)において、商品位置管理サーバ10は、S1で取得した商品の保管場所情報と、S4で特定された商品情報と、S3で取得した商品のケースの個数と、を紐付けて、在庫情報記憶部106に登録する。
【0097】
[ケースと単品のコードの読み取り]
次に、ケースに表示されているコードと商品に表示されているコードの両方を読み取る場合について説明する。なお、以下では、[ケースのコードの読み取り]において上述した処理(ステップ1~5)のうち、異なるステップについてのみ説明する。
【0098】
ステップ2(S2)において、端末30は、商品のケースに表示されているコード情報、および、商品に表示されているコード情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0099】
例えば、従業員31は、端末30に表示された
図12のステップ14の画面の指示にしたがって、商品が梱包されているケースに表示されているコード(当該ケースに複数の種類のコードが表示されている場合、いずれのコードであってもよい)を、端末30の読取手段(コードを読み取る機能)で読み取る。さらに、従業員31は、端末30に表示された
図12のステップ14の画面の指示にしたがって、商品に表示されているコード(例えば、単品販売用JANコード)を、端末30の読取手段(コードを読み取る機能)で読み取る。その後、端末30は、当該読み取ったコード情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0100】
ステップ3(S3)において、端末30は、商品が梱包されているケースの個数、および、単品の商品の数を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0101】
例えば、同一のコードが複数回読み取られた場合、同一のコードが読み取られた回数をケースの個数または単品の商品の数とする(つまり、同一のコード情報がN回読み取られた場合には、ケースまたは単品の商品がN個あるとする)ことができる。なお、従業員31が端末30の画面に入力した数をケースの個数または単品の商品の数としてもよい。
【0102】
上述したように、端末30は、商品の保管場所情報と、商品のケースに表示されているコード情報または商品に表示されているコード情報と、ケースの個数または単品の商品の数と、の3つの情報を紐付ける。なお、端末30がコード情報をサーバ10へ送信し、サーバ10が受信したコード情報から商品情報を特定して端末30へ送信し、端末30が受信した商品情報と保管場所情報と数とを紐付けてサーバへ送信してもよい(つまり、上記のS2-1が実行される場合)。「コード情報と保管場所情報を端末30がサーバ10へ送信すること」も、「商品情報と保管場所情報を端末30がサーバ10へ送信すること」も、概念的には商品と保管場所とを紐付ける、と呼ぶ。
【0103】
ステップ5(S5)において、商品位置管理サーバ10は、S1で取得した商品の保管場所情報と、S4で特定された商品情報と、S3で取得した商品のケースの個数、単品の商品の数と、を紐付けて、在庫情報記憶部106に登録する。
【0104】
[単品のコードの読み取り]
次に、商品に表示されているコード(例えば、単品販売用JANコード)のみを読み取る場合について説明する。なお、以下では、[ケースのコードの読み取り]において上述した処理(ステップ1~5)のうち、異なるステップについてのみ説明する。
【0105】
ステップ2(S2)において、端末30は、商品に表示されているコード情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0106】
例えば、従業員31は、端末30に表示された
図12のステップ14の画面の指示にしたがって、商品に表示されているコード(例えば、単品販売用JANコード)を、端末30の読取手段(コードを読み取る機能)で読み取る。その後、端末30は、当該読み取ったコード情報を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0107】
ステップ3(S3)において、端末30は、単品の商品の数を商品位置管理サーバ10へ送信する。
【0108】
例えば、同一のコードが複数回読み取られた場合、同一のコードが読み取られた回数を単品の商品の数とする(つまり、同一のコード情報がN回読み取られた場合には、単品の商品がN個あるとする)ことができる。なお、従業員31が端末30の画面に入力した数を単品の商品の数としてもよい。
【0109】
上述したように、端末30は、商品の保管場所情報と、商品に表示されているコード情報と、単品の商品の数と、の3つの情報を紐付ける。なお、端末30がコード情報をサーバ10へ送信し、サーバ10が受信したコード情報から商品情報を特定して端末30へ送信し、端末30が受信した商品情報と保管場所情報と数とを紐付けてサーバへ送信してもよい(つまり、上記のS2-1が実行される場合)。「コード情報と保管場所情報を端末30がサーバ10へ送信すること」も、「商品情報と保管場所情報を端末30がサーバ10へ送信すること」も、概念的には商品と保管場所とを紐付ける、と呼ぶ。
【0110】
ステップ5(S5)において、商品位置管理サーバ10は、S1で取得した商品の保管場所情報と、S4で特定された商品情報と、S3で取得した単品の商品の数と、を紐付けて、在庫情報記憶部106に登録する。
【0111】
<画面>
以下、
図12を参照しながら、端末30が端末30のディスプレイに表示する画面について説明する。なお、端末30のディスプレイで指定された情報は、端末30から商品位置管理サーバ10に通知(送信)され、商品位置管理サーバ10によって処理される。処理結果としての画面情報を商品位置管理サーバ10が端末30に通知(送信)すると、端末30は、その画面情報に基づいた画面を表示する。
【0112】
図12は、本開示の一実施形態に係る端末に表示される画面の遷移図である。
【0113】
ステップ11(S11)は、在庫管理のアプリケーションのメニュー画面である。
【0114】
例えば、従業員31が端末30を操作して、在庫管理のアプリケーションを起動させると、端末30は、ステップ11(S11)のようなメニュー画面を表示する。従業員31は、メニュー画面上で、商品が梱包されたケースが積載される台車を管理する機能(台車管理)を指定することができる。S11の画面で「台車管理」が指定されると、ステップ12の画面が表示される。
【0115】
ステップ12(S12)は 、台車管理のメニュー画面である。従業員31は、メニュー画面上で、コードを読み取って商品を登録する機能(手動商品登録)を指定することができる。S12の画面で「手動商品登録」が指定されると、ステップ13の画面が表示される。
【0116】
ステップ13(S13)は、商品の保管場所を登録するための画面である。保管場所情報を入力する一例として、従業員31は、台車に装着されるエリアボードに表示されているバーコード等(つまり、エリアボードをバックルーム内で一意に特定することができる情報をエンコードしたバーコード等)を読み取る。読み取り後、ステップ14の画面が表示される。
【0117】
ステップ14(S14)は、商品が梱包されているケースに表示されているコードを読み取るための画面である。コード情報を入力する一例として、従業員31は、商品が梱包されているケースに表示されているコード(当該ケースに複数の種類のコードが表示されている場合、いずれのコードであってもよい)を読み取る。読み取り後、ステップ15の画面が表示される。なお、S14では、S13で登録した保管場所(A-01)が表示される。
【0118】
なお、S14において、同一のコードが複数回読み取られてもよい。
【0119】
ステップ15(S15)は、S14で読み取られた結果を示す画面である。具体的には、各商品の商品名(つまり、S14で読み取られたコードに紐付けられている商品名(例えば、商品a))、および、当該各商品のケースの個数が表示される。また、各商品のケースの個数の合計が表示される。S14で同一のコードが複数回読み取られた場合、同一のコードが読み取られた回数をケースの個数とする。なお、S15では、S13で登録した保管場所(A-01)が表示される。
【0120】
なお、上記のように同一のコードが読み取られた回数をケースの個数とするのではなく、従業員31が
図12の[箱数選択]の画面に入力した数をケースの個数としてもよい。
【0121】
ステップ16(S16)は、さらに商品(例えば、商品b)が梱包されているケースに表示されているコードが読み取られた結果を示す画面である。具体的には、各商品の商品名(具体的には、今回読み取られたコードに紐付けられている商品名(つまり、商品b)、および、既に読み取られたコードに紐付けられている商品名(つまり、S15でも表示されていた商品a))、および、当該各商品のケースの個数が表示される。また、各商品のケースの個数の合計が表示される。
【0122】
すべてのコードが読み取られた後、登録ボタンが押下されて、商品とその保管場所との紐付けおよび登録が完了する。
【0123】
<効果>
このように、複数の種類のコード(例えば、JANコードとITFコード)と、商品の商品情報と、を紐付けて管理し、いずれのコードが読み取られたとしても、当該読み取られたコードの商品の商品情報を当該商品の保管場所情報とともに登録することができる。
【0124】
<ハードウェア構成>
前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)の一部又は全部は、ハードウェアで構成されていてもよいし、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等が実行するソフトウェア(プログラム)の情報処理で構成されてもよい。ソフトウェアの情報処理で構成される場合には、前述した実施形態における各装置の少なくとも一部の機能を実現するソフトウェアを、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的な記憶媒体(非一時的なコンピュータ可読媒体)に収納し、コンピュータに読み込ませることにより、ソフトウェアの情報処理を実行してもよい。また、通信ネットワークを介して当該ソフトウェアがダウンロードされてもよい。さらに、ソフトウェアの処理の全部又は一部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路に実装されることにより、当該ソフトウェアによる情報処理がハードウェアにより実行されてもよい。
【0125】
ソフトウェアを収納する記憶媒体は、光ディスク等の着脱可能なものでもよいし、ハードディスク、メモリ等の固定型の記憶媒体であってもよい。また、記憶媒体は、コンピュータ内部に備えられてもよいし(主記憶装置、補助記憶装置等)、コンピュータ外部に備えられてもよい。
【0126】
図13は、前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。各装置は、一例として、プロセッサ1001と、主記憶装置1002(メモリ)と、補助記憶装置1003(メモリ)と、ネットワークインタフェース1004と、デバイスインタフェース1005と、を備え、これらがバス1006を介して接続されたコンピュータ1000として実現されてもよい。
【0127】
図13のコンピュータ1000は、各構成要素を一つ備えているが、同じ構成要素を複数備えていてもよい。また、
図13では、1台のコンピュータ1000が示されているが、ソフトウェアが複数台のコンピュータにインストールされて、当該複数台のコンピュータそれぞれがソフトウェアの同一の又は異なる一部の処理を実行してもよい。この場合、コンピュータそれぞれがネットワークインタフェース1004等を介して通信して処理を実行する分散コンピューティングの形態であってもよい。つまり、前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)は、1又は複数の記憶装置に記憶された命令を1台又は複数台のコンピュータが実行することで機能を実現するシステムとして構成されてもよい。また、端末から送信された情報をクラウド上に設けられた1台又は複数台のコンピュータで処理し、この処理結果を端末に送信するような構成であってもよい。
【0128】
前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)の各種演算は、1又は複数のプロセッサを用いて、又はネットワークを介した複数台のコンピュータを用いて、並列処理で実行されてもよい。また、各種演算が、プロセッサ内に複数ある演算コアに振り分けられて、並列処理で実行されてもよい。また、本開示の処理、手段等の一部又は全部は、ネットワークを介してコンピュータ1000と通信可能なクラウド上に設けられたプロセッサ及び記憶装置の少なくとも一方により実現されてもよい。このように、前述した実施形態における各装置は、1台又は複数台のコンピュータによる並列コンピューティングの形態であってもよい。
【0129】
プロセッサ1001は、少なくともコンピュータの制御又は演算のいずれかを行う電子回路(処理回路、Processing circuit、Processing circuitry、CPU、GPU、FPGA、ASIC等)であってもよい。また、プロセッサ1001は、汎用プロセッサ、特定の演算を実行するために設計された専用の処理回路又は汎用プロセッサと専用の処理回路との両方を含む半導体装置のいずれであってもよい。また、プロセッサ1001は、光回路を含むものであってもよいし、量子コンピューティングに基づく演算機能を含むものであってもよい。
【0130】
プロセッサ1001は、コンピュータ1000の内部構成の各装置等から入力されたデータやソフトウェアに基づいて演算処理を行ってもよく、演算結果や制御信号を各装置等に出力してもよい。プロセッサ1001は、コンピュータ1000のOS(Operating System)や、アプリケーション等を実行することにより、コンピュータ1000を構成する各構成要素を制御してもよい。
【0131】
前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)は、1又は複数のプロセッサ1001により実現されてもよい。ここで、プロセッサ1001は、1チップ上に配置された1又は複数の電子回路を指してもよいし、2つ以上のチップあるいは2つ以上のデバイス上に配置された1又は複数の電子回路を指してもよい。複数の電子回路を用いる場合、各電子回路は有線又は無線により通信してもよい。
【0132】
主記憶装置1002は、プロセッサ1001が実行する命令及び各種データ等を記憶してもよく、主記憶装置1002に記憶された情報がプロセッサ1001により読み出されてもよい。補助記憶装置1003は、主記憶装置1002以外の記憶装置である。なお、これらの記憶装置は、電子情報を格納可能な任意の電子部品を意味するものとし、半導体のメモリでもよい。半導体のメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれでもよい。前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)において各種データ等を保存するための記憶装置は、主記憶装置1002又は補助記憶装置1003により実現されてもよく、プロセッサ1001に内蔵される内蔵メモリにより実現されてもよい。例えば、前述した実施形態における記憶部は、主記憶装置1002又は補助記憶装置1003により実現されてもよい。
【0133】
前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)が、少なくとも1つの記憶装置(メモリ)と、この少なくとも1つの記憶装置に接続(結合)される少なくとも1つのプロセッサで構成される場合、記憶装置1つに対して、少なくとも1つのプロセッサが接続されてもよい。また、プロセッサ1つに対して、少なくとも1つの記憶装置が接続されてもよい。また、複数のプロセッサのうち少なくとも1つのプロセッサが、複数の記憶装置のうち少なくとも1つの記憶装置に接続される構成を含んでもよい。また、複数台のコンピュータに含まれる記憶装置とプロセッサによって、この構成が実現されてもよい。さらに、記憶装置がプロセッサと一体になっている構成(例えば、L1キャッシュ、L2キャッシュを含むキャッシュメモリ)を含んでもよい。
【0134】
ネットワークインタフェース1004は、無線又は有線により、通信ネットワーク1007に接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース1004は、既存の通信規格に適合したもの等、適切なインタフェースを用いればよい。ネットワークインタフェース1004により、通信ネットワーク1007を介して接続された外部装置1008Aと情報のやり取りが行われてもよい。なお、通信ネットワーク1007は、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、PAN(Personal Area Network)等の何れか又はそれらの組み合わせであってよく、コンピュータ1000と外部装置1008Aとの間で情報のやり取りが行われるものであればよい。WANの一例としてインターネット等があり、LANの一例としてIEEE802.11やイーサネット(登録商標)等があり、PANの一例としてBluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等がある。
【0135】
デバイスインタフェース1005は、外部装置1008Bと直接接続するUSB等のインタフェースである。
【0136】
外部装置1008Aはコンピュータ1000とネットワークを介して接続されている装置である。外部装置1008Bはコンピュータ1000と直接接続されている装置である。
【0137】
外部装置1008A又は外部装置1008Bは、一例として、入力装置であってもよい。入力装置は、例えば、カメラ、マイクロフォン、モーションキャプチャ、各種センサ、キーボード、マウス、タッチパネル等のデバイスであり、取得した情報をコンピュータ1000に与える。また、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の入力部とメモリとプロセッサを備えるデバイスであってもよい。
【0138】
また、外部装置1008A又は外部装置1008Bは、一例として、出力装置でもよい。出力装置は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)パネル等の表示装置であってもよいし、音声等を出力するスピーカ等であってもよい。また、パーソナルコンピュータ、タブレット端末又はスマートフォン等の出力部とメモリとプロセッサを備えるデバイスであってもよい。
【0139】
また、外部装置1008Aまた外部装置1008Bは、記憶装置(メモリ)であってもよい。例えば、外部装置1008Aはネットワークストレージ等であってもよく、外部装置1008BはHDD等のストレージであってもよい。
【0140】
また、外部装置1008A又は外部装置1008Bは、前述した実施形態における各装置(商品位置管理サーバ10、配送センター管理サーバ20、端末30)の構成要素の一部の機能を有する装置でもよい。つまり、コンピュータ1000は、外部装置1008A又は外部装置1008Bに処理結果の一部又は全部を送信してもよいし、外部装置1008A又は外部装置1008Bから処理結果の一部又は全部を受信してもよい。
【0141】
本明細書(請求項を含む)において、「a、b及びcの少なくとも1つ(一方)」又は「a、b又はcの少なくとも1つ(一方)」の表現(同様な表現を含む)が用いられる場合は、a、b、c、a-b、a-c、b-c又はa-b-cのいずれかを含む。また、a-a、a-b-b、a-a-b-b-c-c等のように、いずれかの要素について複数のインスタンスを含んでもよい。さらに、a-b-c-dのようにdを有する等、列挙された要素(a、b及びc)以外の他の要素を加えることも含む。
【0142】
本明細書(請求項を含む)において、「データを入力として/を用いて/データに基づいて/に従って/に応じて」等の表現(同様な表現を含む)が用いられる場合は、特に断りがない場合、データそのものを用いる場合や、データに何らかの処理を行ったもの(例えば、ノイズ加算したもの、正規化したもの、データから抽出した特徴量、データの中間表現等)を用いる場合を含む。また、「データを入力として/を用いて/データに基づいて/に従って/に応じて」何らかの結果が得られる旨が記載されている場合(同様な表現を含む)、特に断りがない場合、当該データのみに基づいて当該結果が得られる場合や、当該データ以外の他のデータ、要因、条件及び/又は状態にも影響を受けて当該結果が得られる場合を含む。また、「データを出力する」旨が記載されている場合(同様な表現を含む)、特に断りがない場合、データそのものを出力として用いる場合や、データに何らかの処理を行ったもの(例えば、ノイズ加算したもの、正規化したもの、データから抽出した特徴量、各種データの中間表現等)を出力として用いる場合を含む。
【0143】
本明細書(請求項を含む)において、「接続される(connected)」及び「結合される(coupled)」との用語が用いられる場合は、直接的な接続/結合、間接的な接続/結合、電気的(electrically)な接続/結合、通信的(communicatively)な接続/結合、機能的(operatively)な接続/結合、物理的(physically)な接続/結合等のいずれをも含む非限定的な用語として意図される。当該用語は、当該用語が用いられた文脈に応じて適宜解釈されるべきであるが、意図的に或いは当然に排除されるのではない接続/結合形態は、当該用語に含まれるものして非限定的に解釈されるべきである。
【0144】
本明細書(請求項を含む)において、「AがBするよう構成される(A configured to B)」との表現が用いられる場合は、要素Aの物理的構造が、動作Bを実行可能な構成を有するとともに、要素Aの恒常的(permanent)又は一時的(temporary)な設定(setting/configuration)が、動作Bを実際に実行するように設定(configured/set)されていることを含んでよい。例えば、要素Aが汎用プロセッサである場合、当該プロセッサが動作Bを実行可能なハードウェア構成を有するとともに、恒常的(permanent)又は一時的(temporary)なプログラム(命令)の設定により、動作Bを実際に実行するように設定(configured)されていればよい。また、要素Aが専用プロセッサ、専用演算回路等である場合、制御用命令及びデータが実際に付属しているか否かとは無関係に、当該プロセッサの回路的構造等が動作Bを実際に実行するように構築(implemented)されていればよい。
【0145】
本明細書(請求項を含む)において、含有又は所有を意味する用語(例えば、「含む(comprising/including)」、「有する(having)」等)が用いられる場合は、当該用語の目的語により示される対象物以外の物を含有又は所有する場合を含む、open-endedな用語として意図される。これらの含有又は所有を意味する用語の目的語が数量を指定しない又は単数を示唆する表現(a又はanを冠詞とする表現)である場合は、当該表現は特定の数に限定されないものとして解釈されるべきである。
【0146】
本明細書(請求項を含む)において、ある箇所において「1つ又は複数(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」等の表現が用いられ、他の箇所において数量を指定しない又は単数を示唆する表現(a又はanを冠詞とする表現)が用いられているとしても、後者の表現が「1つ」を意味することを意図しない。一般に、数量を指定しない又は単数を示唆する表現(a又はanを冠詞とする表現)は、必ずしも特定の数に限定されないものとして解釈されるべきである。
【0147】
本明細書において、ある実施形態の有する特定の構成について特定の効果(advantage/result)が得られる旨が記載されている場合、別段の理由がない限り、当該構成を有する他の1つ又は複数の実施形態についても当該効果が得られると理解されるべきである。但し、当該効果の有無は、一般に種々の要因、条件及び/又は状態に依存し、当該構成により必ず当該効果が得られるものではないと理解されるべきである。当該効果は、種々の要因、条件及び/又は状態が満たされたときに実施形態に記載の当該構成により得られるものに過ぎず、当該構成又は類似の構成を規定したクレームに係る発明において、当該効果が必ずしも得られるものではない。
【0148】
本明細書(請求項を含む)において、複数のハードウェアが所定の処理を行う場合、各ハードウェアが協働して所定の処理を行ってもよいし、一部のハードウェアが所定の処理の全てを行ってもよい。また、一部のハードウェアが所定の処理の一部を行い、別のハードウェアが所定の処理の残りを行ってもよい。本明細書(請求項を含む)において、「1又は複数のハードウェアが第1の処理を行い、前記1又は複数のハードウェアが第2の処理を行う」等の表現(同様な表現を含む)が用いられている場合、第1の処理を行うハードウェアと第2の処理を行うハードウェアは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。つまり、第1の処理を行うハードウェア及び第2の処理を行うハードウェアが、前記1又は複数のハードウェアに含まれていればよい。なお、ハードウェアは、電子回路、電子回路を含む装置等を含んでよい。
【0149】
本明細書(請求項を含む)において、複数の記憶装置(メモリ)がデータの記憶を行う場合、複数の記憶装置のうち個々の記憶装置は、データの一部のみを記憶してもよいし、データの全体を記憶してもよい。また、複数の記憶装置のうち一部の記憶装置がデータを記憶する構成を含んでもよい。
【0150】
以上、本開示の実施形態について詳述したが、本開示は上記した個々の実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲において、種々の追加、変更、置き換え、部分的削除等が可能である。例えば、前述した実施形態において、数値又は数式を説明に用いている場合、これらは例示的な目的で示されたものであり、本開示の範囲を限定するものではない。また、実施形態で示した各動作の順序も例示的なものであり、本開示の範囲を限定するものではない。