(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155106
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】交渉記録管理装置、交渉記録管理方法、および、交渉記録管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/03 20230101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q40/03
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069535
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 優希
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 彩那
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB02
5L040BB23
5L040BB51
5L055BB02
5L055BB23
5L055BB51
(57)【要約】 (修正有)
【課題】顧客および契約に対するデータの変更履歴を交渉記録に自動登録することで一元管理し、データ集約を行うことができる交渉記録管理装置、交渉記録管理方法、および、交渉記録管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】交渉記録管理装置100は、顧客との交渉時に設定された契約更新データを取得する契約更新取得部102bと、交渉出力対象マスタ、契約データおよび契約更新データに基づいて、交渉内容を作成する交渉内容作成部102cと、交渉内容に基づいて、交渉記録データを追加更新する交渉記録更新部102dと、を備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた交渉記録管理装置であって、
前記記憶部は、
顧客の顧客データを含む、融資契約の契約データを記憶する契約記憶手段と、
前記契約データに対する前記顧客との各交渉の交渉記録データを記憶する交渉記録記憶手段と、
前記顧客との前記交渉時に変更対象となる、前記契約データに設定された項目および出力種別を紐付けて設定した交渉出力対象マスタと、
を備え、
前記制御部は、
前記顧客との前記交渉時に設定された契約更新データを取得する契約更新取得手段と、
前記交渉出力対象マスタ、前記契約データ、および、前記契約更新データに基づいて、交渉内容を作成する交渉内容作成手段と、
前記交渉内容に基づいて、前記交渉記録データを追加更新する交渉記録更新手段と、
を備えたことを特徴とする交渉記録管理装置。
【請求項2】
前記交渉内容作成手段は、
前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した更新前データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、前記契約更新データに基づいて、前記交渉内容を作成することを特徴とする請求項1に記載の交渉記録管理装置。
【請求項3】
前記交渉内容作成手段は、
前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、前記交渉内容を作成することを特徴とする請求項2に記載の交渉記録管理装置。
【請求項4】
前記交渉内容作成手段は、
前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された前記更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、当該更新後データリストに設定された当該更新後項目値に紐付けられた前記出力種別が比較であり、且つ、当該更新前項目値と当該更新後項目値との間に差異が有る場合、当該更新前項目値から当該更新後項目値への更新内容を含む前記交渉内容を作成することを特徴とする請求項3に記載の交渉記録管理装置。
【請求項5】
前記交渉内容作成手段は、
前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された前記更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、当該更新後データリストに設定された当該更新後項目値に紐付けられた前記出力種別が履歴である場合、当該更新後項目値を設定した前記交渉内容を作成することを特徴とする請求項3に記載の交渉記録管理装置。
【請求項6】
前記交渉内容作成手段は、
前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された前記更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、前記項目、当該更新前項目値および当該更新後項目値の配置を規定する共通フォーマットに従って前記交渉内容を作成することを特徴とする請求項3に記載の交渉記録管理装置。
【請求項7】
前記交渉記録更新手段は、
前記交渉内容を設定した更新レコードを、ユーザによる変更ができない形式で前記交渉記録データに追加設定することを特徴とする請求項1または2に記載の交渉記録管理装置。
【請求項8】
前記顧客データは、
顧客番号が設定され、
前記交渉出力対象マスタは、
更に、前記交渉内容の要約を示す交渉要約が紐付けて設定され、
前記交渉記録更新手段は、
前記顧客番号、交渉日、前記交渉要約、および、前記交渉内容を紐付けて設定した前記更新レコードを、前記ユーザによる変更ができない形式で前記交渉記録データに追加設定することを特徴とする請求項7に記載の交渉記録管理装置。
【請求項9】
前記契約更新取得手段は、
前記顧客との前記交渉時に、前記顧客番号、前記変更対象の前記契約データの枝番、前記交渉日、前記交渉要約、および、更新後項目値が交渉入力画面に設定された場合、前記契約更新データを取得し、
前記交渉記録更新手段は、
前記顧客番号、前記枝番、前記交渉日、前記交渉要約、および、前記交渉内容を紐付けて設定した前記更新レコードを、前記ユーザによる変更ができない形式で前記交渉記録データに追加設定することを特徴とする請求項8に記載の交渉記録管理装置。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた交渉記録管理装置に実行させるための交渉記録管理方法であって、
前記記憶部は、
顧客の顧客データを含む、融資契約の契約データを記憶する契約記憶手段と、
前記契約データに対する前記顧客との各交渉の交渉記録データを記憶する交渉記録記憶手段と、
前記顧客との前記交渉時に変更対象となる、前記契約データに設定された項目および出力種別を紐付けて設定した交渉出力対象マスタと、
を備え、
前記制御部において実行される、
前記顧客との前記交渉時に設定された契約更新データを取得する契約更新取得ステップと、
前記交渉出力対象マスタ、前記契約データ、および、前記契約更新データに基づいて、交渉内容を作成する交渉内容作成ステップと、
前記交渉内容に基づいて、前記交渉記録データを追加更新する交渉記録更新ステップと、
を含むことを特徴とする交渉記録管理方法。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた交渉記録管理装置に実行させるための交渉記録管理プログラムであって、
前記記憶部は、
顧客の顧客データを含む、融資契約の契約データを記憶する契約記憶手段と、
前記契約データに対する前記顧客との各交渉の交渉記録データを記憶する交渉記録記憶手段と、
前記顧客との前記交渉時に変更対象となる、前記契約データに設定された項目および出力種別を紐付けて設定した交渉出力対象マスタと、
を備え、
前記制御部において、
前記顧客との前記交渉時に設定された契約更新データを取得する契約更新取得ステップと、
前記交渉出力対象マスタ、前記契約データ、および、前記契約更新データに基づいて、交渉内容を作成する交渉内容作成ステップと、
前記交渉内容に基づいて、前記交渉記録データを追加更新する交渉記録更新ステップと、
を実行させるための交渉記録管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交渉記録管理装置、交渉記録管理方法、および、交渉記録管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、オペレータや交渉担当者により入力された債務者との交渉記録・交渉結果を交渉履歴データとして格納し、交渉履歴データにインデックスを付与して、データマイニングにより同一債務者の交渉履歴データ同士を関連付けてそれぞれ保持する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、契約データ更新時に、変更のあった項目に関する交渉記録データの変更ログを自動生成することができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、顧客および契約に対するデータの変更履歴を交渉記録に自動登録することで一元管理し、データ集約を行うことができる交渉記録管理装置、交渉記録管理方法、および、交渉記録管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る交渉記録管理装置は、記憶部と制御部とを備えた交渉記録管理装置であって、前記記憶部は、顧客の顧客データを含む、融資契約の契約データを記憶する契約記憶手段と、前記契約データに対する前記顧客との各交渉の交渉記録データを記憶する交渉記録記憶手段と、前記顧客との前記交渉時に変更対象となる、前記契約データに設定された項目および出力種別を紐付けて設定した交渉出力対象マスタと、を備え、前記制御部は、前記顧客との前記交渉時に設定された契約更新データを取得する契約更新取得手段と、前記交渉出力対象マスタ、前記契約データ、および、前記契約更新データに基づいて、交渉内容を作成する交渉内容作成手段と、前記交渉内容に基づいて、前記交渉記録データを追加更新する交渉記録更新手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記交渉内容作成手段は、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した更新前データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、前記契約更新データに基づいて、前記交渉内容を作成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記交渉内容作成手段は、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、前記交渉内容を作成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記交渉内容作成手段は、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された前記更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、当該更新後データリストに設定された当該更新後項目値に紐付けられた前記出力種別が比較であり、且つ、当該更新前項目値と当該更新後項目値との間に差異が有る場合、当該更新前項目値から当該更新後項目値への更新内容を含む前記交渉内容を作成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記交渉内容作成手段は、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された前記更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、当該更新後データリストに設定された当該更新後項目値に紐付けられた前記出力種別が履歴である場合、当該更新後項目値を設定した前記交渉内容を作成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記交渉内容作成手段は、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する前記契約データに設定された前記更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新前データリストを取得し、前記契約データを前記契約更新データを用いて更新し、前記交渉出力対象マスタに設定された前記項目に対応する当該契約データに設定された前記更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、前記交渉出力対象マスタにおいて当該項目に紐付けられた前記出力種別を設定した前記更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、前記項目、当該更新前項目値および当該更新後項目値の配置を規定する共通フォーマットに従って前記交渉内容を作成することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記交渉記録更新手段は、前記交渉内容を設定した更新レコードを、ユーザによる変更ができない形式で前記交渉記録データに追加設定することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記顧客データは、顧客番号が設定され、前記交渉出力対象マスタは、更に、前記交渉内容の要約を示す交渉要約が紐付けて設定され、前記交渉記録更新手段は、前記顧客番号、交渉日、前記交渉要約、および、前記交渉内容を紐付けて設定した前記更新レコードを、前記ユーザによる変更ができない形式で前記交渉記録データに追加設定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る交渉記録管理装置において、前記契約更新取得手段は、前記顧客との前記交渉時に、前記顧客番号、前記変更対象の前記契約データの枝番、前記交渉日、前記交渉要約、および、更新後項目値が交渉入力画面に設定された場合、前記契約更新データを取得し、前記交渉記録更新手段は、前記顧客番号、前記枝番、前記交渉日、前記交渉要約、および、前記交渉内容を紐付けて設定した前記更新レコードを、前記ユーザによる変更ができない形式で前記交渉記録データに追加設定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る交渉記録管理方法は、記憶部と制御部とを備えた交渉記録管理装置に実行させるための交渉記録管理方法であって、前記記憶部は、顧客の顧客データを含む、融資契約の契約データを記憶する契約記憶手段と、前記契約データに対する前記顧客との各交渉の交渉記録データを記憶する交渉記録記憶手段と、前記顧客との前記交渉時に変更対象となる、前記契約データに設定された項目および出力種別を紐付けて設定した交渉出力対象マスタと、を備え、前記制御部において実行される、前記顧客との前記交渉時に設定された契約更新データを取得する契約更新取得ステップと、前記交渉出力対象マスタ、前記契約データ、および、前記契約更新データに基づいて、交渉内容を作成する交渉内容作成ステップと、前記交渉内容に基づいて、前記交渉記録データを追加更新する交渉記録更新ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る交渉記録管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた交渉記録管理装置に実行させるための交渉記録管理プログラムであって、前記記憶部は、顧客の顧客データを含む、融資契約の契約データを記憶する契約記憶手段と、前記契約データに対する前記顧客との各交渉の交渉記録データを記憶する交渉記録記憶手段と、前記顧客との前記交渉時に変更対象となる、前記契約データに設定された項目および出力種別を紐付けて設定した交渉出力対象マスタと、を備え、前記制御部において、前記顧客との前記交渉時に設定された契約更新データを取得する契約更新取得ステップと、前記交渉出力対象マスタ、前記契約データ、および、前記契約更新データに基づいて、交渉内容を作成する交渉内容作成ステップと、前記交渉内容に基づいて、前記交渉記録データを追加更新する交渉記録更新ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、顧客データおよび契約データの変更履歴を交渉記録として共通のフォーマットで自動登録することで、データの一元管理およびデータ集約ができるという効果を奏する。また、本発明によれば、属性データや契約データに変更履歴の内容を交渉記録にて一元的に確認することができるため、各画面でそれぞれ照会することなく交渉入力の画面のみで確認することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、データ集約化および担当者のシステム習熟度に依存しない抽出や閲覧が容易に行えるようになり、顧客サービス向上に寄与することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、マスタ設定のみで変更履歴管理を可能としたため、コスト・リスクの低減を実現することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、自動登録された交渉記録に対する変更不可の制御を行うことで、悪意を持った担当者が不正に変更履歴を改ざんすることを防止し、内部統制強化を実現することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、貸金業における法的要件でもある交渉履歴管理機能において、マスタ設定のみで変更を管理でき、顧客のサービス拡充に寄与することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、契約データ更新時にマスタ設定に従い、変更のあった項目に関する交渉記録の変更ログを生成し、交渉記録データを生成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、従来の交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、従来の交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、従来の交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における交渉記録管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における交渉記録管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本実施形態における契約データの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本実施形態における交渉入力画面の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、本実施形態における交渉入力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0020】
[1.概要]
まず、
図1から
図6を参照して、本発明の概要を説明する。
図1から
図3は、従来の交渉記録管理処理の一例を示す図である。
図4から
図6は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【0021】
従来、顧客との受電等で直接会話した場合、交渉記録としてデータを登録する画面・機能等はあったが、顧客および契約に対する変更履歴は、これまでデータとしてそれぞれ管理されていた。そのため、従来、データ集約がなされておらず、交渉担当するオペレータが変更履歴を把握できないまま顧客とやり取りをしていたため、契約状況の確認に時間がかかってしまい、顧客満足度および業務効率を阻害する原因となっていた。また、従来、顧客および契約に対する変更履歴を集約および分析するためには、各更新処理への個別開発やデータの加工を行う必要があった。
【0022】
そこで、本実施形態においては、交渉記録への自動登録を行いたい対象の更新処理(アプリケーション)やその処理内で更新される項目のうち、どの項目を自動登録の対象とするかをマスタ設定により柔軟に設定できる仕組みを提供している。また、本実施形態においては、自動登録された交渉記録を修正不可のデータとして保持されるよう、交渉記録の入力画面に対する制御を行う仕組みを提供している。
【0023】
ここで、
図1に示すように、従来の交渉記録管理処理においては、2023/2/20に、オペレータAが顧客からの支払猶予依頼を受電した場合、次回の返済予定日である2023/3/10を1か月支払猶予して2023/4/10に変更するよう交渉記録が登録され、社内稟議が申請される。
【0024】
そして、
図2に示すように、従来の交渉記録管理処理においては、2023/3/1に、オペレータB(承認者)による契約更新処理として、契約データに設定された、次回の返済予定日が2023/3/10から2023/4/10へ変更登録され、利息精算日、次回予定日および変更後初回返済日が更新される。
【0025】
そして、
図3に示すように、従来の交渉記録管理処理においては、2023/3/10に、オペレータCが顧客からの支払猶予依頼を再度受電した場合、契約データ更新の記録を交渉入力から直接参照することができず、顧客を待たせた状態で「顧客照会」および「契約照会」を操作して、契約データに対する変更履歴を検索する必要があったため、やりとりに非常に時間が掛かるという課題を有していた。
【0026】
一方、
図4に示すように、本実施形態においては、2023/2/20に、オペレータAが顧客からの支払猶予依頼を受電した場合、次回の返済予定日である2023/3/10を1か月支払猶予して2023/4/10に変更するよう交渉記録が登録され、社内稟議が申請される。
【0027】
そして、
図5に示すように、本実施形態においては、2023/3/1に、オペレータB(承認者)による契約更新処理として、契約データに設定された、次回の返済予定日が2023/03/10から2023/04/10へ変更登録され、利息精算日、次回予定日および変更後初回返済日が更新され、且つ、契約データにて更新された項目が、共通フォーマットに従って交渉記録として自動登録され、交渉入力画面にて参照可能となる。
【0028】
そして、
図6に示すように、本実施形態においては、2023/3/10に、オペレータCが顧客からの支払猶予依頼を再度受電した場合、交渉入力の交渉記録に以前登録された契約データ更新の登録履歴が必要なデータに絞って登録されているため、従来かかっていた契約状況の確認時間を大幅に短縮(改善)し、顧客を待たせることなく、迅速なやりとりを可能としている。
【0029】
[2.構成]
本実施形態に係る交渉記録管理装置100の構成の一例について、
図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態における交渉記録管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0030】
図7に示すように、交渉記録管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、交渉記録管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0031】
交渉記録管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。交渉記録管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0032】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、交渉記録管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、交渉記録管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0033】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0034】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、契約データベース106aと交渉記録データベース106bと交渉出力対象マスタ106cとを備えている。
【0035】
契約データベース106aは、顧客との契約データを記憶する。ここで、契約データベース106aは、顧客の顧客データを含む、融資契約の契約データを記憶していてもよい。また、顧客データは、顧客番号が設定されていてもよい。
【0036】
交渉記録データベース106bは、顧客との各交渉の交渉記録データを記憶する。ここで、交渉記録データベース106bは、契約データに対する顧客との各交渉の交渉記録データを記憶していてもよい。
【0037】
交渉出力対象マスタ106cは、顧客との交渉時に変更対象となる項目を設定したマスタである。ここで、交渉出力対象マスタ106cは、顧客との交渉時に変更対象となる、契約データに設定された項目および出力種別が紐付けて設定されていてもよい。また、交渉出力対象マスタ106cは、交渉内容の要約を示す交渉要約が紐付けて設定されていてもよい。
【0038】
制御部102は、交渉記録管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、契約交渉取得部102aと契約更新取得部102bと交渉内容作成部102cと交渉記録更新部102dとを備えている。
【0039】
契約交渉取得部102aは、契約データを取得する。ここで、契約交渉取得部102aは、契約データを契約データベース106aに登録してもよい。また、契約交渉取得部102aは、交渉記録データを取得してもよい。また、契約交渉取得部102aは、交渉記録データを交渉記録データベース106bに登録してもよい。
【0040】
契約更新取得部102bは、契約更新データを取得する。ここで、契約更新取得部102bは、顧客との交渉時に設定された契約更新データを取得してもよい。また、契約更新取得部102bは、顧客との交渉時に、顧客番号、変更対象の契約データの枝番、交渉日、交渉要約、および、更新後項目値が交渉入力画面に設定された場合、契約更新データを取得してもよい。
【0041】
交渉内容作成部102cは、顧客との交渉の交渉内容を作成する。ここで、交渉内容作成部102cは、交渉出力対象マスタ106c、契約データ、および、契約更新データに基づいて、交渉内容を作成してもよい。また、交渉内容作成部102cは、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新前データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、契約更新データに基づいて、交渉内容を作成してもよい。また、交渉内容作成部102cは、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新前データリストを取得し、契約データを契約更新データを用いて更新し、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する当該契約データに設定された更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、交渉内容を作成してもよい。また、交渉内容作成部102cは、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新前データリストを取得し、契約データを契約更新データを用いて更新し、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する当該契約データに設定された更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、当該更新後データリストに設定された当該更新後項目値に紐付けられた出力種別が比較であり、且つ、当該更新前項目値と当該更新後項目値との間に差異が有る場合、当該更新前項目値から当該更新後項目値への更新内容を含む交渉内容を作成してもよい。また、交渉内容作成部102cは、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新前データリストを取得し、契約データを契約更新データを用いて更新し、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する当該契約データに設定された更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、当該更新後データリストに設定された当該更新後項目値に紐付けられた出力種別が履歴である場合、当該更新後項目値を設定した交渉内容を作成してもよい。また、交渉内容作成部102cは、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新前データリストを取得し、契約データを契約更新データを用いて更新し、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する当該契約データに設定された更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新後データリストを取得し、当該更新前データリスト、および、当該更新後データリストに基づいて、項目、当該更新前項目値および当該更新後項目値の配置を規定する共通フォーマットに従って交渉内容を作成してもよい。
【0042】
交渉記録更新部102dは、交渉記録データを更新する。ここで、交渉記録更新部102dは、交渉内容に基づいて、交渉記録データを追加更新してもよい。また、交渉記録更新部102dは、交渉内容を設定した更新レコードを、ユーザによる変更ができない形式で交渉記録データに追加設定してもよい。また、交渉記録更新部102dは、顧客番号、交渉日、交渉要約、および、交渉内容を紐付けて設定した更新レコードを、ユーザによる変更ができない形式で交渉記録データに追加設定してもよい。また、交渉記録更新部102dは、顧客番号、枝番、交渉日、交渉要約、および、交渉内容を紐付けて設定した更新レコードを、ユーザによる変更ができない形式で交渉記録データに追加設定してもよい。
【0043】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図8から
図15を参照して説明する。
【0044】
[交渉記録管理処理]
ここで、
図8を参照して、本実施形態における交渉記録管理処理の一例について説明する。
図8は、本実施形態における交渉記録管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0045】
図8に示すように、契約更新取得部102bは、顧客との交渉時に、オペレータにより入力装置112を介して顧客番号、変更対象の契約データの枝番、交渉日、交渉要約、および、更新後項目値が交渉入力画面に設定された場合、設定項目に基づいて、契約更新データを取得する(ステップSA-1)。
【0046】
そして、交渉内容作成部102cは、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する、契約データベース106aに記憶された契約データに設定された更新前項目値を抽出し、当該更新前項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新前データリストを取得する(ステップSA-2)。
【0047】
そして、交渉内容作成部102cは、契約データベース106aに記憶された契約データを契約更新データを用いて更新し、交渉出力対象マスタ106cに設定された項目に対応する当該契約データに設定された更新後項目値を抽出し、当該更新後項目値、および、交渉出力対象マスタ106cにおいて当該項目に紐付けられた出力種別を設定した更新後データリストを取得する(ステップSA-3)。
【0048】
そして、交渉内容作成部102cは、更新前データリスト、および、更新後データリストに基づいて、項目、更新前項目値および更新後項目値の配置を規定する共通フォーマットに従って交渉内容を作成する(ステップSA-4)。
【0049】
そして、交渉記録更新部102dは、顧客番号、枝番、交渉日、交渉要約、および、交渉内容を紐付けて設定した更新レコードを、ユーザによる変更ができない形式で、交渉記録データベース106bに記憶された交渉記録データに追加設定し(ステップSA-5)、処理を終了する。
【0050】
ここで、
図9から
図13を参照して、本実施形態における交渉記録管理処理の一例について説明する。
図9は、本実施形態における契約データの一例を示す図である。
図10から
図13は、本実施形態における交渉記録管理処理の一例を示す図である。
【0051】
本実施形態において、
図9に示すように、融資日:2022/12/1に融資金額:¥1,000,000を融資する契約データが設定されている場合、
図10に示すように、オペレータにより更新処理画面にて更新処理が実行された際に、キーデータ(実行ジョブID、顧客No、枝番)に基づいて、共通機能(1):「更新対象データ取得」が呼び出され、更新前のデータベース項目が変数(1)(更新前データリスト)に格納される。ここで、共通機能(1)においては、交渉出力対象マスタ106c(自動登録対象の更新処理ジョブIDおよび各項目を設定するマスタ)が参照され、マスタ設定されているデータのみが取得される。すなわち、本実施形態においては、更新処理画面側から渡された「ジョブID」をキーとして、交渉出力対象マスタ106cに設定されている項目のみが取得されて変数に格納される。
【0052】
そして、
図11に示すように、本実施形態においては、オペレータにより更新処理画面にて契約データベース106aへの更新が行われた直後に、共通機能(2)(交渉内容作成および更新)が呼び出され、更新後のデータベース項目が変数(2)(更新後データリスト)に格納される。
【0053】
そして、
図12に示すように、本実施形態においては、共通フォーマットに従って、更新処理名が先頭行に設定され、変数(1)と変数(2)とがループ処理されながら、出力種別に応じた形式で交渉内容が1行ずつ作成される。ここで、
図12に示すように、本実施形態においては、中括弧:{}は変数に格納されている内容に応じてセットされる。また、本実施形態においては、出力種別が「1:比較」の場合、「更新前の項目の値」と「更新後の項目の値」との間に差異がない場合、出力されない。なお、
図12に示すように、本実施形態においては、変数(1)と変数(2)と間で「約定日」の値の変更が無いため、交渉内容には出力されない。
【0054】
そして、
図13に示すように、本実施形態においては、作成された交渉内容をもとに交渉記録データベース106bが更新される。ここで、本実施形態においては、交渉要約区分が参照されて、交渉自動出力機能で自動登録された交渉記録データが(交渉入力画面にて)変更不可となるよう制御される(交渉出力対象マスタ106cに該当の交渉要約区分が存在するかが参照されてチェックされる)。すなわち、本実施形態においては、自動登録された交渉記録が変更不可となるようにチェック機能が実行され、交渉要約区分により受電業務により登録された交渉記録データか、自動登録により登録された交渉記録データかが識別される。
【0055】
また、
図14および
図15を参照して、本実施形態における交渉入力画面の一例について説明する。
図14および
図15は、本実施形態における交渉入力画面の一例を示す図である。
【0056】
本実施形態における交渉入力画面においては、
図14に示すように、更新対象の顧客番号が指定され、
図15に示すように、更新日時、および、更新処理を実行する担当者名が設定され、更新対象の枝番(契約を特定するキー項目)が指定される。ここで、
図15に示すように、本実施形態における交渉入力画面の交渉内容欄において、共通フォーマットに従って、1行目には、更新処理名が設定され、2行目以降には、出力種別に応じた形式(すなわち、「1:比較」の場合、「{項目名}:{更新前の項目の値}から{更新後の項目の値}」、および、「2:履歴」の場合、「{項目名}:{更新後の項目の値}」)で変数に格納されたデータが設定される。
【0057】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0058】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0059】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0060】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0061】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0062】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0063】
また、交渉記録管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0064】
例えば、交渉記録管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて交渉記録管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0065】
また、このコンピュータプログラムは、交渉記録管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0066】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0067】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0068】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0069】
また、交渉記録管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、交渉記録管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0070】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、ノンバンク業界を含む金融業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0072】
100 交渉記録管理装置
102 制御部
102a 契約交渉取得部
102b 契約更新取得部
102c 交渉内容作成部
102d 交渉記録更新部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 契約データベース
106b 交渉記録データベース
106c 交渉出力対象マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク