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特開2024-155192画像形成装置および画像形成システム
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  • 特開-画像形成装置および画像形成システム 図1
  • 特開-画像形成装置および画像形成システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155192
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】画像形成装置および画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/42 20060101AFI20241024BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20241024BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241024BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
B41J29/42 E
B41J29/00 E
B41J29/38 201
H04N1/00 127Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069666
(22)【出願日】2023-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】小若 真
(72)【発明者】
【氏名】堤 喜章
(72)【発明者】
【氏名】北条 道子
(72)【発明者】
【氏名】土居 臣仁
(72)【発明者】
【氏名】田附 浩一朗
(72)【発明者】
【氏名】劉 世豪
(72)【発明者】
【氏名】中屋 友希
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061CG15
2C061CQ04
2C061CQ22
2C061CQ24
2C061CQ28
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HV13
2C061HV14
5C062AA05
5C062AA37
5C062AB22
5C062AB38
5C062AC04
5C062AC38
5C062AC58
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】 ユーザーが画像形成装置から離れていても画像形成装置の状態を確認できる画像形成装置および画像形成システムを得る。
【解決手段】 画像形成装置1とともにスマート電球2が設置されている。画像形成装置1の通信装置は、スマート電球2との間で無線通信を行い、画像形成装置1のスマート電球制御部は、その通信装置を使用して、コントローラーにより検出された特定の状態に対応する発光態様を指示する指令をスマート電球2に送信する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマート電球との間で無線通信を行う通信装置と、
内部装置と、
前記内部装置の特定の状態を検出するコントローラーと、
前記通信装置を使用して、前記コントローラーにより検出された前記特定の状態に対応する発光態様を指示する指令を前記スマート電球に送信するスマート電球制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記内部装置は、プリント装置を含み、
前記特定の状態の1つは、前記プリント装置によるプリントジョブのジョブ要求の受付であること、
前記特定の状態の別の1つは、前記プリント装置によるプリントジョブの終了であること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記内部装置は、プリント装置を含み、
前記特定の状態は、前記プリント装置によるプリントジョブでのエラーであること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の画像形成装置と、
前記スマート電球を制御するアプリケーションをインストールされた携帯端末装置とを備え、
前記アプリケーションは、前記スマート電球の発光態様を監視し、前記スマート電球の発光態様が、前記特定の状態に対応する発光態様である場合には、前記特定の状態を通知するメッセージを前記携帯端末装置の表示装置に表示させること、
を特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ある画像形成装置は、プリントすべき文書の種別に応じて、照明機器の照明光の色温度を変化させている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-130785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の画像形成装置では、ユーザーは、照明光の色からどのような種別の文書がプリントされるのかを知ることはできるものの、画像形成装置の状態(エラー発生、ジョブ完了など)を知ることは困難である。そのため、ユーザーは、画像形成装置の状態を知るためには、画像形成装置の設置場所に行って画像形成装置の状態を確認する必要がある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ユーザーが画像形成装置から離れていても画像形成装置の状態を確認できる画像形成装置および画像形成システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像形成装置は、スマート電球との間で無線通信を行う通信装置と、内部装置と、前記内部装置の特定の状態を検出するコントローラーと、前記通信装置を使用して、前記コントローラーにより検出された前記特定の状態に対応する発光態様を指示する指令を前記スマート電球に送信するスマート電球制御部とを備える。
【0007】
本発明に係る画像形成システムは、上記の画像形成装置と、前記スマート電球を制御するアプリケーションをインストールされた携帯端末装置とを備える。そして、前記アプリケーションは、前記スマート電球の発光態様を監視し、前記スマート電球の発光態様が、前記特定の状態に対応する発光態様である場合には、前記特定の状態を通知するメッセージを前記携帯端末装置の表示装置に表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザーが画像形成装置から離れていても画像形成装置の状態を確認できる画像形成装置および画像形成システムが得られる。
【0009】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの構成を示す斜視図である。
図2図2は、図1における画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの構成を示す斜視図である。図1に示す画像形成システムは、画像形成装置1と、画像形成装置1の近傍に設置されたスマート電球2を備えた照明機器2aと、ユーザーの携帯端末装置3とを備える。なお、図1では、照明機器2aは、フロアスタンドであるが、壁や天井に固定される照明機器でもよい。
【0013】
スマート電球2は、既存のスマート電球であって、LEDなどの発光部と、電源部と、外部のリモートコントローラーと無線通信する無線通信部と、無線通信部により受信された指令に従って発光部および/または電源部を制御して特定の発光態様で発光部を発光させる制御部とを備える。携帯端末装置3は、スマートフォンなどであって、スマート電球2を制御するアプリケーションをインストールされており、スマート電球2のリモートコントローラーとして機能する。
【0014】
図2は、図1における画像形成装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置1は、記憶装置31、操作パネル32、演算処理装置33、プリント装置34、画像読取装置35、ファクシミリ装置36、通信装置37などを備える。
【0015】
記憶装置31は、フラッシュメモリーなどの不揮発性の書換可能な記憶装置である。記憶装置31には、後述の設定データ31aが予め記憶されている。
【0016】
操作パネル32は、筐体の上面前側に配置され、液晶ディスプレイなどの表示装置32a、およびハードキー、タッチパネルなどの入力装置32bを備える。表示装置32aは、ユーザーに対して各種画面を表示する。表示装置32aに表示されるキー画像およびタッチパネルによりソフトキーが実現される。入力装置32bは、ユーザーにより入力される、ハードキーまたはソフトキーに対するユーザー操作を受け付ける。
【0017】
演算処理装置33は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)を有するコンピューターであって、ROMや図示せぬ記憶装置に記憶されているプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することにより、各種処理部として動作する。演算処理装置33は、コントローラー41およびスマート電球制御部42として動作する。
【0018】
プリント装置34は、画像データに基づき原稿画像などをプリント用紙にプリントする内部装置である。具体的には、プリント装置34は、ユーザーのプリント要求により指定された原稿画像をプリントして得られるプリント生成物を出力する。また、画像読取装置35は、原稿から原稿画像を光学的に読み取り、その原稿画像の画像データを生成する内部装置である。ファクシミリ装置36は、画像データに基づき原稿画像などのファクシミリ信号を生成し送信するとともに、外部からファクシミリ信号を受信しそのファクシミリ信号から画像データを生成する内部装置である。
【0019】
通信装置37は、無線または有線のネットワークインターフェイスや近距離無線通信装置などといった内部装置である。通信装置37は、スマート電球2と携帯端末装置3との間の無線インターフェイス(ブルートゥース(登録商標)、無線LANなど)と同一の無線インターフェイスを備えており、スマート電球2との間で無線通信を行えるようになっている。
【0020】
コントローラー41は、ジョブ要求を受け付け、プリント装置34、画像読取装置35、ファクシミリ装置36、通信装置37などの内部装置を制御して、ジョブ要求で指定されたジョブ(プリントジョブなど)を実行する。
【0021】
また、コントローラー41は、上述の内部装置の特定の状態(ジョブの終了、ジョブ実行中のエラー、消耗品の状態(トナー切れ、プリントシート切れ)など)を検出する。
【0022】
スマート電球制御部42は、通信装置37を使用して、コントローラー41により検出された特定の状態に対応する発光態様を指示する指令をスマート電球2に送信する。なお、この指令は、例えば、スマート電球2の仕様として公開されている操作用API(Application Programming Interface)を使用したものとされる。
【0023】
ここで、特定の状態と発光態様との対応関係を示す設定データ31aが予め記憶装置31に記憶されており、スマート電球制御部42は、設定データ31aを参照して、検出された特定の状態に対応する発光態様(連続発光/点滅発光、色温度、光量など)を特定する。なお、点滅発光における発光期間の時間長および非発光期間の時間長を特定の状態に応じて異ならせるようにしてもよい。
【0024】
例えば、特定の状態の1つは、プリント装置34によるプリントジョブのジョブ要求の受付であり、特定の状態の別の1つは、プリント装置34によるプリントジョブの終了である。そして、例えば、ジョブ要求の受付に対応する発光態様は、点滅発光であり、プリントジョブの終了に対応する発光態様は、連続発光である。
【0025】
また、例えば、特定の状態の1つは、プリント装置34によるプリントジョブでのエラーであり、これに対応する発光態様は、上述のジョブ受付からジョブ終了までの色とは異なる特定の色での発光(連続発光または点滅発光)である。
【0026】
次に、上記画像形成装置1の動作について説明する。
【0027】
画像形成装置1において、コントローラー41がプリントジョブのジョブ要求をホスト装置(図示せず)などから受信すると、スマート電球制御部42は、対応する発光態様の指令をスマート電球2に送信する。これにより、スマート電球2は、その発光態様での発光を行う。
【0028】
その後、そのプリントジョブが終了すると、スマート電球制御部42は、対応する発光態様の指令をスマート電球2に送信する。これにより、スマート電球2は、発光態様を切り換えて発光を行う。
【0029】
また、プリントジョブの途中でエラー(ジャム、トナー切れ、プリントシート切れなど)が発生すると、スマート電球制御部42は、対応する発光態様の指令をスマート電球2に送信する。これにより、スマート電球2は、発光態様を切り換えて発光を行う。この場合、エラーの解消が検出されると、スマート電球制御部42は、エラーに対応する発光態様の指令を送信する前の発光態様に戻す指令をスマート電球2に送信する。これにより、スマート電球2は、元の発光態様で発光を継続する。
【0030】
以上のように、上記実施の形態によれば、通信装置37は、スマート電球2との間で無線通信を行い、スマート電球制御部42は、通信装置37を使用して、コントローラー41により検出された特定の状態に対応する発光態様を指示する指令をスマート電球2に送信する。
【0031】
これにより、ユーザーが画像形成装置1から離れていてもスマート電球2の表示態様に基づいて画像形成装置1の状態を確認できる。
【0032】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【0033】
例えば、上記実施の形態において、携帯端末装置3のアプリケーションは、スマート電球2の発光態様を監視し、スマート電球2の発光態様が、上述の特定の状態に対応する発光態様である場合には、画像形成装置1がその特定の状態となっていることを通知するメッセージを携帯端末装置3の表示装置に表示させるようにしてもよい。これにより、ユーザーがスマート電球2を視認できる場所にいなくても(例えばトイレや別別の部屋など)、ユーザーが画像形成装置1の特定の状態の発生を知ることができる。また、画像形成装置1と直接通信するアプリケーションを携帯端末装置3にインストールしなくても、ユーザーは画像形成装置1の特定の状態の発生を知ることができる。
【0034】
また、上記実施の形態において、スマート電球2がスピーカーと、スピーカーから音響を出力させる音響処理部とを備え、画像形成装置1のスマート電球制御部42は、上述の指令とともに、特定の状態に対応する音響データをスマート電球2に送信し、上述の対応する発光態様での発光とともに、その音響データに基づく音響の出力をスマート電球2に実行させてもよい。当該音響は、特定の状態を説明する音声でもよいし、効果音などでもよい。
【0035】
さらに、上記実施の形態において、設定データ33aは編集可能であって、スマート電球制御部42は、特定の状態に対応する発光態様がユーザー所望の発光態様となるように、ユーザー操作に従って設定データ33aを編集するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、例えば、複合機などの画像形成装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 画像形成装置
2 スマート電球
3 携帯端末装置
34 プリント装置(内部装置の一例)
35 画像読取装置(内部装置の一例)
36 ファクシミリ装置(内部装置の一例)
37 通信装置(内部装置の一例)
41 コントローラー
42 スマート電球制御部
図1
図2